JP2004266564A - 通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の電子機器を接続したネットワークの低コストを実現する。
【解決手段】他の電子機器との間での通信IC31の処理及びカメラ制御装置32の動作が遠隔制御されるカメラ機器4と、カメラ機器4を遠隔制御するためのカメラ遠隔制御ユニット65を備えたサブディスプレイ機器3とを有する。サブディスプレイ機器3では、内部の通信IC制御モジュール61及びユニット情報管理ユニット62により通信処理をし、ディスプレイユニット63及びスイッチユニット64によりアプリケーション処理をする。カメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ機器4の通信IC31を制御するための通信用プログラムデータ及びカメラ制御装置32の動作を制御するアプリケーション用プログラムデータに従った処理をする。
【選択図】 図1
【解決手段】他の電子機器との間での通信IC31の処理及びカメラ制御装置32の動作が遠隔制御されるカメラ機器4と、カメラ機器4を遠隔制御するためのカメラ遠隔制御ユニット65を備えたサブディスプレイ機器3とを有する。サブディスプレイ機器3では、内部の通信IC制御モジュール61及びユニット情報管理ユニット62により通信処理をし、ディスプレイユニット63及びスイッチユニット64によりアプリケーション処理をする。カメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ機器4の通信IC31を制御するための通信用プログラムデータ及びカメラ制御装置32の動作を制御するアプリケーション用プログラムデータに従った処理をする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の電子機器が伝送路を介して接続され、各電子機器間にて信号を送受信するための通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両内でデータを伝送するデータ伝送システムとしては、光ファイバケーブルを車両内に施設し、光ファイバケーブルを用いてコマンド等の非時系列データや、ビデオデータ等の時系列データを伝送するものが知られている。
【0003】
このデータ伝送システムにおいて、時系列のオーディオデータやビデオデータ等を伝送することを目的とした同期式リング型ネットワークがある。この同期式リング型ネットワークでは、リング状に各通信機器を接続し、データ伝送タイミングを各通信機器間にて同期させてデータ伝送を行う。
【0004】
このようなリング型通信ネットワークの一構成例を図7に示す。このリング型ネットワークでは、各電子機器101〜104を光伝送路100を介して接続してなり、各電子機器101〜104に設けられた通信IC(Integrated Circuit)111、通信IC121、通信IC131、通信IC141間にて光信号の送受信が可能となっている。
【0005】
電子機器101は例えば車両の運転席から操作可能なメインディスプレイ機器であり、電子機器102はサブディスプレイ機器、電子機器103はカメラ機器、電子機器104はDVD(Digital Video Disc/Digital Versatile Disc)機器となっている。
【0006】
電子機器101〜104には、CPU(Central Processing Unit)112、CPU122、CPU132、CPU142が実装されており、当該CPU112、CPU122、CPU132、CPU142内の通信IC制御モジュールにて各通信IC111、通信IC121、通信IC131、通信IC141による通信を制御する。これにより、リング型ネットワークでは、何れかの電子機器から送信した光信号を電子機器101、電子機器102、電子機器103、電子機器104の順に中継すると共に、自己に送信された光信号を受信可能となっている。なお、このリング型ネットワークでは、各電子機器101〜104にユニット情報管理ユニットがそれぞれ実装されており、自己のユニット情報を記憶・管理している。
【0007】
また、このリング型ネットワークにおいては、電子機器101がマスタ機器となっており、他のスレーブ機器である電子機器102〜104の通信を制御する。電子機器101は、例えば主として運転手に操作可能となっており、内部にネットワークマスタユニットを実装している。
【0008】
そして、このリング型ネットワークにおいては、電子機器101にディスプレイユニット及びスイッチユニットを実装することでユーザの操作に応じた各種情報の表示や操作を可能とし、電子機器102にディスプレイユニット及びスイッチユニットを実装し、電子機器103にカメラユニットを実装し、電子機器104にDVDユニットを搭載している。これにより、リング型ネットワークでは、カメラ情報やDVD情報、スイッチ情報の伝送を可能とし、スイッチ操作に応じて各種情報を表示可能となっている。
【0009】
例えば、電子機器103では、その内部概略構成を図8に示すように、通信IC131及びCPU132が他の電子機器との間で通信をするためのコントロールポートとして機能し、CPU132及びカメラ制御装置133がカメラコントロールポートとして機能する。そして、この電子機器103では、マスタ機器たる電子機器101からのカメラ制御命令を通信IC131にて受信することで、CPU132によりその旨を認識し、カメラ制御装置133を制御して、当該カメラ制御部133による撮像処理等をする。そして、カメラ制御部133により撮像された映像データは、画像圧縮部134により圧縮処理をされて、CPU132の制御に従って通信IC131から電子機器101に送られて、表示処理に使用される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の同期式リング型ネットワークでは、電子機器101〜104の全てに通信IC111〜114及びCPU112〜142、並びに各機器ごとの機能ユニットを実装するようにしており、例えばカメラ制御のような簡単な機能であっても、CPU132によりカメラ制御装置133などを制御する必要があり、更には通信IC131の通信処理をCPU132にて制御する必要があった。したがって、リング型ネットワークを構成する上では、各電子機器に通信制御及びアプリケーション処理をするためのプログラムを記憶させるメモリや、当該プログラムを実行するCPUを必ず実装する必要があり、更には、各電子機器の機能よりも性能が高いCPUを実装することもあり、システム全体でのコストを低減することが困難であった。
【0011】
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、複数の電子機器を接続したネットワークの低コストを実現することができる通信システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の電子機器を伝送路を介して接続し、各電子機器が他の電子機器との間にてデータ伝送をする通信システムにおいて、他の電子機器により通信処理及びアプリケーション処理が伝送路を介した遠隔制御される遠隔制御電子機器と、他の電子機器との間でデータ伝送をするための通信処理を実行するための第1通信用プログラムデータ、又は前記伝送路を介して通信をするデータを使用した処理をするアプリケーション処理を実行するための第1アプリケーション用プログラムデータを記憶すると共に、前記遠隔制御電子機器の通信処理を制御する第2通信用プログラムデータ及び前記遠隔制御電子機器の第2アプリケーション処理を制御するアプリケーション用プログラムデータを記憶する記憶手段と、前記第1通信用プログラムデータを実行して通信処理をすると共に前記第1アプリケーション用プログラムデータを実行してアプリケーション処理を実行する第1処理手段と、前記第2通信用プログラムデータを実行して前記遠隔制御電子機器の通信処理を制御すると共に前記第2アプリケーション用プログラムデータを実行して前記遠隔制御電子機器のアプリケーション処理を制御する遠隔制御手段とを有する電子機器とを備えることで、上述の課題を解決する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0014】
本発明は、例えば図1に示すようなリング型通信システムに適用される。なお、本例では、複数の電子機器をリング状に接続するネットワークについて説明するが、バス型のネットワークであっても本発明が適用可能である。
【0015】
[リング型通信システムの構成]
このリング型通信システムは、車両内に複数の電気機器を配設し、当該複数の電子機器を光通信ライン1を介して接続して構成されている。このリング型通信システムを構成する電子機器としては、例えば車両の運転者から操作可能なメインディスプレイ機器2、車両後部座席付近に設けられるサブディスプレイ機器3、車両後方を撮像するためのカメラ機器4及びDVD機器5が光通信ライン1にて接続されてなる。なお、以下の説明においては、メインディスプレイ機器2、サブディスプレイ機器3、カメラ機器4及びDVD機器5を総称するときには、単に「電子機器2〜5」と呼ぶ。
【0016】
このリング型通信システムでは、電子機器2〜5を光通信ライン1を介して接続してなり、各電子機器2〜5に設けられた通信IC11、通信IC21、通信IC31、通信IC41間にて光信号の送受信が可能となっている。
【0017】
メインディスプレイ機器2、サブディスプレイ機器3及びDVD機器5には、それぞれCPU12、CPU22、CPU42が実装されており、通信処理を制御する。すなわち、メインディスプレイ機器2、サブディスプレイ機器3及びDVD機器5には、通信制御プログラムがメモリに記憶されており、通信IC11、通信IC21、通信IC41の通信処理を制御する通信IC制御モジュール51、通信IC制御モジュール61、通信IC制御モジュール71及びユニット情報管理ユニット52、ユニット情報管理ユニット62、ユニット情報管理ユニット72を実装していることになる。
【0018】
特に、メインディスプレイ機器2は、マスタ機器として機能して、他のスレーブ機器(サブディスプレイ機器3、カメラ機器4、DVD機器5)の通信処理を制御するためのネットワークマスターユニット53を実装している。これにより、メインディスプレイ機器2では、各ユニット及び通信ICのアドレス管理、ユニット間のデータ入出力が制御可能となっている。
【0019】
また、メインディスプレイ機器2、サブディスプレイ機器3及びDVD機器5には、各CPU12、CPU22、CPU42にアプリケーション制御プログラムを記憶しており、アプリケーション処理を制御する。
【0020】
具体的には、メインディスプレイ機器2は、ディスプレイユニット54及びスイッチユニット55が実装され、入力したデータを表示処理すると共に、図示しない操作入力機構が操作されたことに応じた操作入力命令を生成する。また、サブディスプレイ機器3は、ディスプレイユニット63及びスイッチユニット64が実装され、入力したデータを表示処理すると共に、図示しない操作入力機構が操作されたことに応じた操作入力命令を生成する。更に、DVD機器5は、DVDユニット73を実装して、入力した操作入力命令に応じてDVDデータを再生する。
【0021】
更に、サブディスプレイ機器3には、CPU22に、カメラ機器4を遠隔制御するためのカメラ遠隔制御ユニット65が実装されている。このカメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ機器4の通信IC31の通信処理を制御するための通信IC制御モジュールとして機能し、隣接するサブディスプレイ機器3及びDVD機器5との間でのデータ通信を可能とする。また、このカメラ遠隔制御ユニット65は、カメラ機器4のカメラ制御装置32の動作を制御する。カメラ制御装置32は、例えば光学系やCCD(Charge Coupled Device)撮像機構を有する。これにより、カメラ遠隔制御ユニット65は、カメラ機器4のアプリケーション処理を制御し、カメラ制御装置32による撮像開始及び撮像停止、ズーム等を制御する。
【0022】
このカメラ機器4は、図2に示すように、通信IC31及びカメラ制御装置32がカメラコントロールポートとして機能し、カメラ制御装置32により撮像したカメラデータを画像圧縮部33を介して通信IC31から送信可能となっている。このとき、カメラ機器4では、カメラ遠隔制御ユニット65からの通信制御コマンドに従って通信IC31によりカメラデータの送信処理をする。
【0023】
[各電子機器のマスターユニットへの登録処理]
つぎに、上述したように構成されたリング型通信システムにより、サブディスプレイ機器3、カメラ機器4及びDVD機器5が相互に通信をするために、ネットワークマスターユニット53に登録するための処理について図3を参照して説明する。
【0024】
このマスターユニットへの登録処理は、例えば、リング型通信システムが起動された際に、先ず、電子機器2〜5の電源がオン状態とされる。これにより、電子機器2〜5を構成する上述の各部が起動して、ネットワーク通信可能状態となる。
【0025】
サブディスプレイ機器3では、内部にカメラ遠隔制御ユニット65を実装しており、遠隔制御ユニットを認識するために遠隔制御機器検出処理をする。この遠隔制御機器検出処理では、ネットワーク通信可能状態になった後に、先ず、メインディスプレイ機器2の通信IC11に通信IC状態レジスタ読み取り要求C1を送信する。これに応じ、通信IC11では、メインディスプレイ機器2が遠隔制御ユニットではないので、通信処理が遠隔制御されないことを示す情報を含む通信IC状態レジスタ読み取り応答R1をカメラ遠隔制御ユニット65に返信する。これにより、カメラ遠隔制御ユニット65では、遠隔制御の対象がメインディスプレイ機器2では無いことを認識する。
【0026】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ機器4に通信IC状態レジスタ読み取り要求C2を送信する。これに応じて、カメラ機器4の通信IC31では、自身に通信IC制御モジュールが実装されておらず通信が遠隔制御されることを示す情報を含む通信IC状態レジスタ読み取り応答R2を返信する。これにより、カメラ遠隔制御ユニット65は、遠隔制御の対象がカメラ機器4であることを認識する。
【0027】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ制御処理を制御するためのカメラ制御装置32を有する電子機器を認識するために機器識別番号要求C3をカメラ機器4に送信する。この機器識別番号要求C3は、カメラ機器4の通信IC31を介して、カメラ制御装置32に送られる。これに応じて、カメラ制御装置32では、内部に保持した機器識別番号を読み出して、当該機器識別番号を含む機器識別番号応答R3をカメラ遠隔制御ユニット65に返信する。これにより、カメラ遠隔制御ユニット65では、遠隔制御の対象となるカメラ制御装置32のアドレスを認識し、カメラ機器4の通信処理及びアプリケーション処理が遠隔制御可能となる。
【0028】
また、メインディスプレイ機器2のネットワークマスターユニット53では、他のスレーブ機器にユニット情報要求を送る。ネットワークマスターユニット53では、先ず、通信IC11を介してユニット情報要求C4を、サブディスプレイ機器3のユニット情報管理ユニット62送る。これに応じて、サブディスプレイ機器3では、通信IC21を介してユニット情報管理ユニット62によりユニット情報要求C4を受信すると、ユニット情報応答R4を返信する。このとき、ユニット情報管理ユニット62では、サブディスプレイ機器3が有するユニット、すなわちディスプレイユニット63、スイッチユニット64及びカメラ遠隔制御ユニット65のユニット情報を含むユニット情報応答R4を生成して、通信IC21を介して返信する。これにより、ネットワークマスターユニット53では、サブディスプレイ機器3に実装された各ユニットを認識することで、カメラ遠隔制御ユニット65がカメラ機器4の通信IC31及びカメラ制御装置32を制御する機器として認識する。
【0029】
次に、ネットワークマスターユニット53では、カメラ機器4にユニット情報要求C5を送ると、カメラ機器4にはユニット情報管理ユニットが存在しないためにユニット情報応答の返信がなされない。
【0030】
次に、ネットワークマスターユニット53では、DVD機器5にユニット情報要求C6を送ると、DVDユニット73のユニット情報を含むユニット情報応答R6を受信して、DVD機器5に実装された各ユニットを認識する。
【0031】
なお、この説明では、登録処理と遠隔制御機器検出処理とを同時に行う場合について説明したが、当該遠隔制御機器検出処理が完了する前にユニット情報要求がネットワークマスターユニット53からサブディスプレイ機器3に送られた場合には、遠隔制御機器検出処理が完了した後にユニット情報応答を返信することになる。
【0032】
[チャンネル確保処理]
上述したようなマスターユニットへの登録処理が完了した状態にて、図示しないカメラ映像を表示するための操作がメインディスプレイ機器2に対してなされると、図4に示すように、スイッチユニット55によりその旨を認識してカメラ表示要求C11をネットワークマスターユニット53に送り、リング型通信システムでは、チャンネル確保処理を開始する。このチャンネル確保処理は、電子機器2〜5にてフレームを中継させながら巡回させるときに、伝送するデータを格納するフレーム内のチャンネルを確保する処理である。
【0033】
これにより、ネットワークマスターユニット53では、カメラデータをカメラ機器4からメインディスプレイ機器2に送信するためのチャンネルを設定するために、サブディスプレイ機器3のカメラ遠隔制御ユニット65にカメラデータ用チャンネル確保要求C12を送信する。このとき、ネットワークマスターユニット53では、カメラ機器4のアドレスではなく、上述の登録処理にて認識したカメラ遠隔制御ユニット65のアドレスを参照する。
【0034】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65は、カメラデータを受信するメインディスプレイ機器2の通信IC11にチャンネル確保要求C13を送信する。これに応じて、メインディスプレイ機器2の通信IC11は、カメラデータを受信するためのチャンネルを確保し、確保したチャンネル番号を含むチャンネル確保応答R13をカメラ遠隔制御ユニット65に返信する。
【0035】
そして、カメラ遠隔制御ユニット65では、メインディスプレイ機器2にてチャンネルが確保されたことに応じて、チャンネル確保応答R13に含まれるチャンネル番号から、チャンネルデータ入力設定情報S1を作成して、カメラ機器4の通信IC31に送信する。これに応じて、カメラ機器4の通信IC31は、指定されたチャンネル番号にてカメラデータを送信するためのチャンネルが正常に設定されると、チャンネルデータ入力設定完了情報S2をサブディスプレイ機器3の通信IC21に送信する。これにより、カメラ機器4の通信IC31では、カメラデータを送信するチャンネル確保が正常に行われたことをカメラ遠隔制御ユニット65に通知する。
【0036】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ機器4の通信IC31にて、カメラデータをメインディスプレイ機器2に送信するためのチャンネルが確保完了したことを示すカメラデータ用チャンネル確保応答R13をネットワークマスターユニット53に送る。
【0037】
このような処理を行うことで、メインディスプレイ機器2にてカメラ機器4で撮像したカメラデータを表示するための通信設定をカメラ遠隔制御ユニット65により実行可能となる。
【0038】
[コマンド送信処理]
つぎに、上述したようにチャンネル確保処理が行われることで、メインディスプレイ機器2によりカメラ機器4を制御するコマンド送信処理について図5を参照して説明する。
【0039】
このコマンド送信処理では、図示しない操作入力機構にカメラ角度を調整する操作がなされると、スイッチユニット55により、その旨の要求をするためのカメラ角度調整要求C21を生成し、通信IC制御モジュール51及び通信IC11を介してサブディスプレイ機器3に送信する。このとき、通信IC制御モジュール51では、ネットワークマスターユニット53からカメラ遠隔制御ユニット65を実装したサブディスプレイ機器3のアドレスを取得し、カメラ角度調整要求の送信元をスイッチユニット55のアドレスとし、送信先をカメラ遠隔制御ユニット65のアドレスとして送信処理をするように通信IC11を制御する。
【0040】
サブディスプレイ機器3では、光通信ライン1を介して通信IC21によりカメラ角度調整要求C21を受信すると、通信IC制御モジュール61によりカメラ遠隔制御ユニット65を送信先として指定した光信号であると認識して、カメラ角度調整要求C21をカメラ遠隔制御ユニット65に送る。カメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ角度調整要求C21が送られると、遠隔制御機器検出処理にて取得したアドレスを送信先のアドレスとして遠隔角度調整要求C22を通信IC制御モジュール61及び通信IC21を介して送信する。
【0041】
そして、カメラ機器4では、遠隔角度調整要求C22を含む光信号を通信IC31にて受信すると、自己を送信先とした光信号と認識して、カメラ制御装置32に送る。これにより、カメラ制御装置32では、光信号に含まれる角度調整要求C23を入力して、当該角度調整要求C23に従った動作をし、メインディスプレイ機器2のアドレスを送信先のアドレスとしたカメラデータを含む光信号を送信する。
【0042】
[チャンネル解放処理]
つぎに、上述したようなコマンド送信処理をして、カメラ制御装置32を制御しながらメインディスプレイ機器2にてカメラデータの表示処理を行っているときに、メインディスプレイ機器2とカメラ機器4との間で設定されていたチャンネルを解放するチャンネル解放処理について図6を参照して説明する。
【0043】
このチャンネル解放処理は、メインディスプレイ機器2のメインディスプレイにてカメラデータを表示させているときに、DVD映像を表示する操作がなされた場合、スイッチユニット55からネットワークマスターユニット53にカメラ停止要求C31が送られることで、開始される。
【0044】
これに応じて、ネットワークマスターユニット53では、カメラデータをカメラ機器4からメインディスプレイ機器2に送信するためのチャンネルを解放するために、サブディスプレイ機器3のカメラ遠隔制御ユニット65にカメラデータ用チャンネル解放要求C32を送信する。
【0045】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65では、チャンネルデータ入力停止設定情報S11をカメラ機器4の通信IC31に送信する。チャンネルデータ入力停止設定情報S11は、チャンネル確保処理にて確保したチャンネルにカメラデータを入力することを停止することを示す情報である。これに応じて、カメラ機器4の通信IC31は、指定されたチャンネル番号にてカメラデータを送信するためのチャンネルの解放を認識すると、チャンネルデータ入力停止設定完了情報S12をカメラ遠隔制御ユニット65に送信する。これにより、カメラ機器4の通信IC31では、チャンネル解放が正常に行われたことをカメラ遠隔制御ユニット65に通知する。
【0046】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65は、カメラデータを受信するメインディスプレイ機器2の通信IC11にチャンネル解放要求C33を送信する。これに応じて、メインディスプレイ機器2の通信IC11は、カメラデータを受信するためのチャンネルを解放し、解放したチャンネル番号を含むチャンネル解放応答R33をカメラ遠隔制御ユニット65に返信する。
【0047】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ機器4の通信IC31にて、カメラデータをメインディスプレイ機器2に送信するためのチャンネルが解放完了したことを示すカメラデータ用チャンネル解放応答R32をネットワークマスターユニット53に送る。
【0048】
このような処理を行うことで、メインディスプレイ機器2にてカメラ機器4で撮像したカメラデータを表示するための通信設定をカメラ遠隔制御ユニット65により実行可能となる。
【0049】
[実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本発明を適用したリング型通信システムによれば、通信処理及びアプリケーション処理を制御するプログラムを記憶するメモリ及び当該プログラムを実行するためのCPUを搭載していない遠隔制御機器(本例ではカメラ機器4)を設け、当該遠隔制御機器の通信処理及びアプリケーション処理を他の電子機器(本例ではサブディスプレイ機器3)に実装して遠隔制御機器の通信処理及びアプリケーション処理を制御することができ、複数の電子機器を接続したネットワークの低コスト化、遠隔制御機器の小型化を実現することができる。
【0050】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【0051】
すなわち、上述した一例では、各電子機器を光通信ライン1等にて接続した場合について説明したが、これに限らず、全ての伝送路が電線にて構成されたシステムや、リング型ネットワーク以外のバス型のシステムであっても本発明が適用可能であることは勿論である。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、通信処理及びアプリケーション処理を制御するプログラムデータを記憶する記憶手段及び当該プログラムデータを実行するための処理手段を搭載していない遠隔制御電子機器を設け、当該遠隔制御電子機器の通信処理及びアプリケーション処理を他の電子機器に実装して遠隔制御電子機器の通信処理及びアプリケーション処理を制御することができ、複数の電子機器を接続したネットワークの低コスト化、遠隔制御機器の小型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】カメラ機器の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明を適用した光通信システムにおいて、マスタユニットへの登録処理の処理手順を示す図である。
【図4】本発明を適用した光通信システムにおいて、カメラ機器のチャンネルを確保する処理を示す図である。
【図5】本発明を適用した光通信システムにおいて、メインディスプレイ機器からカメラ機器にコマンドを送信する処理を示す図である。
【図6】本発明を適用した光通信システムにおいて、カメラ機器のチャンネルを解放する処理を示す図である。
【図7】従来の光通信システムの構成を示すブロック図である。
【図8】従来のカメラ機器の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 光通信ライン
2 メインディスプレイ機器
3 サブディスプレイ機器
4 カメラ機器
5 DVD機器
11,21,31,41 通信IC
12,22,32,42 CPU
32 カメラ制御装置
33 画像圧縮部
51,61,71 通信IC制御モジュール
52,62,72 ユニット情報管理ユニット
53 ネットワークマスターユニット
54,63 ディスプレイユニット
55,64 スイッチユニット
65 カメラ遠隔制御ユニット
73 DVDユニット
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の電子機器が伝送路を介して接続され、各電子機器間にて信号を送受信するための通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両内でデータを伝送するデータ伝送システムとしては、光ファイバケーブルを車両内に施設し、光ファイバケーブルを用いてコマンド等の非時系列データや、ビデオデータ等の時系列データを伝送するものが知られている。
【0003】
このデータ伝送システムにおいて、時系列のオーディオデータやビデオデータ等を伝送することを目的とした同期式リング型ネットワークがある。この同期式リング型ネットワークでは、リング状に各通信機器を接続し、データ伝送タイミングを各通信機器間にて同期させてデータ伝送を行う。
【0004】
このようなリング型通信ネットワークの一構成例を図7に示す。このリング型ネットワークでは、各電子機器101〜104を光伝送路100を介して接続してなり、各電子機器101〜104に設けられた通信IC(Integrated Circuit)111、通信IC121、通信IC131、通信IC141間にて光信号の送受信が可能となっている。
【0005】
電子機器101は例えば車両の運転席から操作可能なメインディスプレイ機器であり、電子機器102はサブディスプレイ機器、電子機器103はカメラ機器、電子機器104はDVD(Digital Video Disc/Digital Versatile Disc)機器となっている。
【0006】
電子機器101〜104には、CPU(Central Processing Unit)112、CPU122、CPU132、CPU142が実装されており、当該CPU112、CPU122、CPU132、CPU142内の通信IC制御モジュールにて各通信IC111、通信IC121、通信IC131、通信IC141による通信を制御する。これにより、リング型ネットワークでは、何れかの電子機器から送信した光信号を電子機器101、電子機器102、電子機器103、電子機器104の順に中継すると共に、自己に送信された光信号を受信可能となっている。なお、このリング型ネットワークでは、各電子機器101〜104にユニット情報管理ユニットがそれぞれ実装されており、自己のユニット情報を記憶・管理している。
【0007】
また、このリング型ネットワークにおいては、電子機器101がマスタ機器となっており、他のスレーブ機器である電子機器102〜104の通信を制御する。電子機器101は、例えば主として運転手に操作可能となっており、内部にネットワークマスタユニットを実装している。
【0008】
そして、このリング型ネットワークにおいては、電子機器101にディスプレイユニット及びスイッチユニットを実装することでユーザの操作に応じた各種情報の表示や操作を可能とし、電子機器102にディスプレイユニット及びスイッチユニットを実装し、電子機器103にカメラユニットを実装し、電子機器104にDVDユニットを搭載している。これにより、リング型ネットワークでは、カメラ情報やDVD情報、スイッチ情報の伝送を可能とし、スイッチ操作に応じて各種情報を表示可能となっている。
【0009】
例えば、電子機器103では、その内部概略構成を図8に示すように、通信IC131及びCPU132が他の電子機器との間で通信をするためのコントロールポートとして機能し、CPU132及びカメラ制御装置133がカメラコントロールポートとして機能する。そして、この電子機器103では、マスタ機器たる電子機器101からのカメラ制御命令を通信IC131にて受信することで、CPU132によりその旨を認識し、カメラ制御装置133を制御して、当該カメラ制御部133による撮像処理等をする。そして、カメラ制御部133により撮像された映像データは、画像圧縮部134により圧縮処理をされて、CPU132の制御に従って通信IC131から電子機器101に送られて、表示処理に使用される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の同期式リング型ネットワークでは、電子機器101〜104の全てに通信IC111〜114及びCPU112〜142、並びに各機器ごとの機能ユニットを実装するようにしており、例えばカメラ制御のような簡単な機能であっても、CPU132によりカメラ制御装置133などを制御する必要があり、更には通信IC131の通信処理をCPU132にて制御する必要があった。したがって、リング型ネットワークを構成する上では、各電子機器に通信制御及びアプリケーション処理をするためのプログラムを記憶させるメモリや、当該プログラムを実行するCPUを必ず実装する必要があり、更には、各電子機器の機能よりも性能が高いCPUを実装することもあり、システム全体でのコストを低減することが困難であった。
【0011】
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、複数の電子機器を接続したネットワークの低コストを実現することができる通信システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の電子機器を伝送路を介して接続し、各電子機器が他の電子機器との間にてデータ伝送をする通信システムにおいて、他の電子機器により通信処理及びアプリケーション処理が伝送路を介した遠隔制御される遠隔制御電子機器と、他の電子機器との間でデータ伝送をするための通信処理を実行するための第1通信用プログラムデータ、又は前記伝送路を介して通信をするデータを使用した処理をするアプリケーション処理を実行するための第1アプリケーション用プログラムデータを記憶すると共に、前記遠隔制御電子機器の通信処理を制御する第2通信用プログラムデータ及び前記遠隔制御電子機器の第2アプリケーション処理を制御するアプリケーション用プログラムデータを記憶する記憶手段と、前記第1通信用プログラムデータを実行して通信処理をすると共に前記第1アプリケーション用プログラムデータを実行してアプリケーション処理を実行する第1処理手段と、前記第2通信用プログラムデータを実行して前記遠隔制御電子機器の通信処理を制御すると共に前記第2アプリケーション用プログラムデータを実行して前記遠隔制御電子機器のアプリケーション処理を制御する遠隔制御手段とを有する電子機器とを備えることで、上述の課題を解決する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0014】
本発明は、例えば図1に示すようなリング型通信システムに適用される。なお、本例では、複数の電子機器をリング状に接続するネットワークについて説明するが、バス型のネットワークであっても本発明が適用可能である。
【0015】
[リング型通信システムの構成]
このリング型通信システムは、車両内に複数の電気機器を配設し、当該複数の電子機器を光通信ライン1を介して接続して構成されている。このリング型通信システムを構成する電子機器としては、例えば車両の運転者から操作可能なメインディスプレイ機器2、車両後部座席付近に設けられるサブディスプレイ機器3、車両後方を撮像するためのカメラ機器4及びDVD機器5が光通信ライン1にて接続されてなる。なお、以下の説明においては、メインディスプレイ機器2、サブディスプレイ機器3、カメラ機器4及びDVD機器5を総称するときには、単に「電子機器2〜5」と呼ぶ。
【0016】
このリング型通信システムでは、電子機器2〜5を光通信ライン1を介して接続してなり、各電子機器2〜5に設けられた通信IC11、通信IC21、通信IC31、通信IC41間にて光信号の送受信が可能となっている。
【0017】
メインディスプレイ機器2、サブディスプレイ機器3及びDVD機器5には、それぞれCPU12、CPU22、CPU42が実装されており、通信処理を制御する。すなわち、メインディスプレイ機器2、サブディスプレイ機器3及びDVD機器5には、通信制御プログラムがメモリに記憶されており、通信IC11、通信IC21、通信IC41の通信処理を制御する通信IC制御モジュール51、通信IC制御モジュール61、通信IC制御モジュール71及びユニット情報管理ユニット52、ユニット情報管理ユニット62、ユニット情報管理ユニット72を実装していることになる。
【0018】
特に、メインディスプレイ機器2は、マスタ機器として機能して、他のスレーブ機器(サブディスプレイ機器3、カメラ機器4、DVD機器5)の通信処理を制御するためのネットワークマスターユニット53を実装している。これにより、メインディスプレイ機器2では、各ユニット及び通信ICのアドレス管理、ユニット間のデータ入出力が制御可能となっている。
【0019】
また、メインディスプレイ機器2、サブディスプレイ機器3及びDVD機器5には、各CPU12、CPU22、CPU42にアプリケーション制御プログラムを記憶しており、アプリケーション処理を制御する。
【0020】
具体的には、メインディスプレイ機器2は、ディスプレイユニット54及びスイッチユニット55が実装され、入力したデータを表示処理すると共に、図示しない操作入力機構が操作されたことに応じた操作入力命令を生成する。また、サブディスプレイ機器3は、ディスプレイユニット63及びスイッチユニット64が実装され、入力したデータを表示処理すると共に、図示しない操作入力機構が操作されたことに応じた操作入力命令を生成する。更に、DVD機器5は、DVDユニット73を実装して、入力した操作入力命令に応じてDVDデータを再生する。
【0021】
更に、サブディスプレイ機器3には、CPU22に、カメラ機器4を遠隔制御するためのカメラ遠隔制御ユニット65が実装されている。このカメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ機器4の通信IC31の通信処理を制御するための通信IC制御モジュールとして機能し、隣接するサブディスプレイ機器3及びDVD機器5との間でのデータ通信を可能とする。また、このカメラ遠隔制御ユニット65は、カメラ機器4のカメラ制御装置32の動作を制御する。カメラ制御装置32は、例えば光学系やCCD(Charge Coupled Device)撮像機構を有する。これにより、カメラ遠隔制御ユニット65は、カメラ機器4のアプリケーション処理を制御し、カメラ制御装置32による撮像開始及び撮像停止、ズーム等を制御する。
【0022】
このカメラ機器4は、図2に示すように、通信IC31及びカメラ制御装置32がカメラコントロールポートとして機能し、カメラ制御装置32により撮像したカメラデータを画像圧縮部33を介して通信IC31から送信可能となっている。このとき、カメラ機器4では、カメラ遠隔制御ユニット65からの通信制御コマンドに従って通信IC31によりカメラデータの送信処理をする。
【0023】
[各電子機器のマスターユニットへの登録処理]
つぎに、上述したように構成されたリング型通信システムにより、サブディスプレイ機器3、カメラ機器4及びDVD機器5が相互に通信をするために、ネットワークマスターユニット53に登録するための処理について図3を参照して説明する。
【0024】
このマスターユニットへの登録処理は、例えば、リング型通信システムが起動された際に、先ず、電子機器2〜5の電源がオン状態とされる。これにより、電子機器2〜5を構成する上述の各部が起動して、ネットワーク通信可能状態となる。
【0025】
サブディスプレイ機器3では、内部にカメラ遠隔制御ユニット65を実装しており、遠隔制御ユニットを認識するために遠隔制御機器検出処理をする。この遠隔制御機器検出処理では、ネットワーク通信可能状態になった後に、先ず、メインディスプレイ機器2の通信IC11に通信IC状態レジスタ読み取り要求C1を送信する。これに応じ、通信IC11では、メインディスプレイ機器2が遠隔制御ユニットではないので、通信処理が遠隔制御されないことを示す情報を含む通信IC状態レジスタ読み取り応答R1をカメラ遠隔制御ユニット65に返信する。これにより、カメラ遠隔制御ユニット65では、遠隔制御の対象がメインディスプレイ機器2では無いことを認識する。
【0026】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ機器4に通信IC状態レジスタ読み取り要求C2を送信する。これに応じて、カメラ機器4の通信IC31では、自身に通信IC制御モジュールが実装されておらず通信が遠隔制御されることを示す情報を含む通信IC状態レジスタ読み取り応答R2を返信する。これにより、カメラ遠隔制御ユニット65は、遠隔制御の対象がカメラ機器4であることを認識する。
【0027】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ制御処理を制御するためのカメラ制御装置32を有する電子機器を認識するために機器識別番号要求C3をカメラ機器4に送信する。この機器識別番号要求C3は、カメラ機器4の通信IC31を介して、カメラ制御装置32に送られる。これに応じて、カメラ制御装置32では、内部に保持した機器識別番号を読み出して、当該機器識別番号を含む機器識別番号応答R3をカメラ遠隔制御ユニット65に返信する。これにより、カメラ遠隔制御ユニット65では、遠隔制御の対象となるカメラ制御装置32のアドレスを認識し、カメラ機器4の通信処理及びアプリケーション処理が遠隔制御可能となる。
【0028】
また、メインディスプレイ機器2のネットワークマスターユニット53では、他のスレーブ機器にユニット情報要求を送る。ネットワークマスターユニット53では、先ず、通信IC11を介してユニット情報要求C4を、サブディスプレイ機器3のユニット情報管理ユニット62送る。これに応じて、サブディスプレイ機器3では、通信IC21を介してユニット情報管理ユニット62によりユニット情報要求C4を受信すると、ユニット情報応答R4を返信する。このとき、ユニット情報管理ユニット62では、サブディスプレイ機器3が有するユニット、すなわちディスプレイユニット63、スイッチユニット64及びカメラ遠隔制御ユニット65のユニット情報を含むユニット情報応答R4を生成して、通信IC21を介して返信する。これにより、ネットワークマスターユニット53では、サブディスプレイ機器3に実装された各ユニットを認識することで、カメラ遠隔制御ユニット65がカメラ機器4の通信IC31及びカメラ制御装置32を制御する機器として認識する。
【0029】
次に、ネットワークマスターユニット53では、カメラ機器4にユニット情報要求C5を送ると、カメラ機器4にはユニット情報管理ユニットが存在しないためにユニット情報応答の返信がなされない。
【0030】
次に、ネットワークマスターユニット53では、DVD機器5にユニット情報要求C6を送ると、DVDユニット73のユニット情報を含むユニット情報応答R6を受信して、DVD機器5に実装された各ユニットを認識する。
【0031】
なお、この説明では、登録処理と遠隔制御機器検出処理とを同時に行う場合について説明したが、当該遠隔制御機器検出処理が完了する前にユニット情報要求がネットワークマスターユニット53からサブディスプレイ機器3に送られた場合には、遠隔制御機器検出処理が完了した後にユニット情報応答を返信することになる。
【0032】
[チャンネル確保処理]
上述したようなマスターユニットへの登録処理が完了した状態にて、図示しないカメラ映像を表示するための操作がメインディスプレイ機器2に対してなされると、図4に示すように、スイッチユニット55によりその旨を認識してカメラ表示要求C11をネットワークマスターユニット53に送り、リング型通信システムでは、チャンネル確保処理を開始する。このチャンネル確保処理は、電子機器2〜5にてフレームを中継させながら巡回させるときに、伝送するデータを格納するフレーム内のチャンネルを確保する処理である。
【0033】
これにより、ネットワークマスターユニット53では、カメラデータをカメラ機器4からメインディスプレイ機器2に送信するためのチャンネルを設定するために、サブディスプレイ機器3のカメラ遠隔制御ユニット65にカメラデータ用チャンネル確保要求C12を送信する。このとき、ネットワークマスターユニット53では、カメラ機器4のアドレスではなく、上述の登録処理にて認識したカメラ遠隔制御ユニット65のアドレスを参照する。
【0034】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65は、カメラデータを受信するメインディスプレイ機器2の通信IC11にチャンネル確保要求C13を送信する。これに応じて、メインディスプレイ機器2の通信IC11は、カメラデータを受信するためのチャンネルを確保し、確保したチャンネル番号を含むチャンネル確保応答R13をカメラ遠隔制御ユニット65に返信する。
【0035】
そして、カメラ遠隔制御ユニット65では、メインディスプレイ機器2にてチャンネルが確保されたことに応じて、チャンネル確保応答R13に含まれるチャンネル番号から、チャンネルデータ入力設定情報S1を作成して、カメラ機器4の通信IC31に送信する。これに応じて、カメラ機器4の通信IC31は、指定されたチャンネル番号にてカメラデータを送信するためのチャンネルが正常に設定されると、チャンネルデータ入力設定完了情報S2をサブディスプレイ機器3の通信IC21に送信する。これにより、カメラ機器4の通信IC31では、カメラデータを送信するチャンネル確保が正常に行われたことをカメラ遠隔制御ユニット65に通知する。
【0036】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ機器4の通信IC31にて、カメラデータをメインディスプレイ機器2に送信するためのチャンネルが確保完了したことを示すカメラデータ用チャンネル確保応答R13をネットワークマスターユニット53に送る。
【0037】
このような処理を行うことで、メインディスプレイ機器2にてカメラ機器4で撮像したカメラデータを表示するための通信設定をカメラ遠隔制御ユニット65により実行可能となる。
【0038】
[コマンド送信処理]
つぎに、上述したようにチャンネル確保処理が行われることで、メインディスプレイ機器2によりカメラ機器4を制御するコマンド送信処理について図5を参照して説明する。
【0039】
このコマンド送信処理では、図示しない操作入力機構にカメラ角度を調整する操作がなされると、スイッチユニット55により、その旨の要求をするためのカメラ角度調整要求C21を生成し、通信IC制御モジュール51及び通信IC11を介してサブディスプレイ機器3に送信する。このとき、通信IC制御モジュール51では、ネットワークマスターユニット53からカメラ遠隔制御ユニット65を実装したサブディスプレイ機器3のアドレスを取得し、カメラ角度調整要求の送信元をスイッチユニット55のアドレスとし、送信先をカメラ遠隔制御ユニット65のアドレスとして送信処理をするように通信IC11を制御する。
【0040】
サブディスプレイ機器3では、光通信ライン1を介して通信IC21によりカメラ角度調整要求C21を受信すると、通信IC制御モジュール61によりカメラ遠隔制御ユニット65を送信先として指定した光信号であると認識して、カメラ角度調整要求C21をカメラ遠隔制御ユニット65に送る。カメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ角度調整要求C21が送られると、遠隔制御機器検出処理にて取得したアドレスを送信先のアドレスとして遠隔角度調整要求C22を通信IC制御モジュール61及び通信IC21を介して送信する。
【0041】
そして、カメラ機器4では、遠隔角度調整要求C22を含む光信号を通信IC31にて受信すると、自己を送信先とした光信号と認識して、カメラ制御装置32に送る。これにより、カメラ制御装置32では、光信号に含まれる角度調整要求C23を入力して、当該角度調整要求C23に従った動作をし、メインディスプレイ機器2のアドレスを送信先のアドレスとしたカメラデータを含む光信号を送信する。
【0042】
[チャンネル解放処理]
つぎに、上述したようなコマンド送信処理をして、カメラ制御装置32を制御しながらメインディスプレイ機器2にてカメラデータの表示処理を行っているときに、メインディスプレイ機器2とカメラ機器4との間で設定されていたチャンネルを解放するチャンネル解放処理について図6を参照して説明する。
【0043】
このチャンネル解放処理は、メインディスプレイ機器2のメインディスプレイにてカメラデータを表示させているときに、DVD映像を表示する操作がなされた場合、スイッチユニット55からネットワークマスターユニット53にカメラ停止要求C31が送られることで、開始される。
【0044】
これに応じて、ネットワークマスターユニット53では、カメラデータをカメラ機器4からメインディスプレイ機器2に送信するためのチャンネルを解放するために、サブディスプレイ機器3のカメラ遠隔制御ユニット65にカメラデータ用チャンネル解放要求C32を送信する。
【0045】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65では、チャンネルデータ入力停止設定情報S11をカメラ機器4の通信IC31に送信する。チャンネルデータ入力停止設定情報S11は、チャンネル確保処理にて確保したチャンネルにカメラデータを入力することを停止することを示す情報である。これに応じて、カメラ機器4の通信IC31は、指定されたチャンネル番号にてカメラデータを送信するためのチャンネルの解放を認識すると、チャンネルデータ入力停止設定完了情報S12をカメラ遠隔制御ユニット65に送信する。これにより、カメラ機器4の通信IC31では、チャンネル解放が正常に行われたことをカメラ遠隔制御ユニット65に通知する。
【0046】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65は、カメラデータを受信するメインディスプレイ機器2の通信IC11にチャンネル解放要求C33を送信する。これに応じて、メインディスプレイ機器2の通信IC11は、カメラデータを受信するためのチャンネルを解放し、解放したチャンネル番号を含むチャンネル解放応答R33をカメラ遠隔制御ユニット65に返信する。
【0047】
次に、カメラ遠隔制御ユニット65では、カメラ機器4の通信IC31にて、カメラデータをメインディスプレイ機器2に送信するためのチャンネルが解放完了したことを示すカメラデータ用チャンネル解放応答R32をネットワークマスターユニット53に送る。
【0048】
このような処理を行うことで、メインディスプレイ機器2にてカメラ機器4で撮像したカメラデータを表示するための通信設定をカメラ遠隔制御ユニット65により実行可能となる。
【0049】
[実施形態の効果]
以上詳細に説明したように、本発明を適用したリング型通信システムによれば、通信処理及びアプリケーション処理を制御するプログラムを記憶するメモリ及び当該プログラムを実行するためのCPUを搭載していない遠隔制御機器(本例ではカメラ機器4)を設け、当該遠隔制御機器の通信処理及びアプリケーション処理を他の電子機器(本例ではサブディスプレイ機器3)に実装して遠隔制御機器の通信処理及びアプリケーション処理を制御することができ、複数の電子機器を接続したネットワークの低コスト化、遠隔制御機器の小型化を実現することができる。
【0050】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【0051】
すなわち、上述した一例では、各電子機器を光通信ライン1等にて接続した場合について説明したが、これに限らず、全ての伝送路が電線にて構成されたシステムや、リング型ネットワーク以外のバス型のシステムであっても本発明が適用可能であることは勿論である。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、通信処理及びアプリケーション処理を制御するプログラムデータを記憶する記憶手段及び当該プログラムデータを実行するための処理手段を搭載していない遠隔制御電子機器を設け、当該遠隔制御電子機器の通信処理及びアプリケーション処理を他の電子機器に実装して遠隔制御電子機器の通信処理及びアプリケーション処理を制御することができ、複数の電子機器を接続したネットワークの低コスト化、遠隔制御機器の小型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した光通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】カメラ機器の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明を適用した光通信システムにおいて、マスタユニットへの登録処理の処理手順を示す図である。
【図4】本発明を適用した光通信システムにおいて、カメラ機器のチャンネルを確保する処理を示す図である。
【図5】本発明を適用した光通信システムにおいて、メインディスプレイ機器からカメラ機器にコマンドを送信する処理を示す図である。
【図6】本発明を適用した光通信システムにおいて、カメラ機器のチャンネルを解放する処理を示す図である。
【図7】従来の光通信システムの構成を示すブロック図である。
【図8】従来のカメラ機器の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 光通信ライン
2 メインディスプレイ機器
3 サブディスプレイ機器
4 カメラ機器
5 DVD機器
11,21,31,41 通信IC
12,22,32,42 CPU
32 カメラ制御装置
33 画像圧縮部
51,61,71 通信IC制御モジュール
52,62,72 ユニット情報管理ユニット
53 ネットワークマスターユニット
54,63 ディスプレイユニット
55,64 スイッチユニット
65 カメラ遠隔制御ユニット
73 DVDユニット
Claims (2)
- 複数の電子機器を伝送路を介して接続し、各電子機器が他の電子機器との間にてデータ伝送をする通信システムにおいて、
他の電子機器により通信処理及びアプリケーション処理が伝送路を介した遠隔制御される遠隔制御電子機器と、
他の電子機器との間でデータ伝送をするための通信処理を実行するための第1通信用プログラムデータ、及び前記伝送路を介して通信をするデータを使用した処理をするアプリケーション処理を実行するための第1アプリケーション用プログラムデータを記憶すると共に、前記遠隔制御電子機器の通信処理を制御する第2通信用プログラムデータ及び前記遠隔制御電子機器のアプリケーション処理を制御する第2アプリケーション用プログラムデータを記憶する記憶手段と、前記第1通信用プログラムデータを実行して通信処理をすると共に前記第1アプリケーション用プログラムデータを実行してアプリケーション処理を実行する第1処理手段と、前記第2通信用プログラムデータを実行して前記遠隔制御電子機器の通信処理を制御すると共に前記第2アプリケーション用プログラムデータを実行して前記遠隔制御電子機器のアプリケーション処理を制御する遠隔制御手段とを有する電子機器と
を備えることを特徴とする通信システム。 - 複数の電子機器の通信処理を制御するマスタユニットを何れかの電子機器に実装し、
前記遠隔制御手段は、システム起動時において、遠隔制御の対象となる遠隔制御電子機器を検出する処理をし、当該検出した遠隔制御電子機器を前記マスタユニットに登録することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003054574A JP2004266564A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 通信システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003054574A JP2004266564A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 通信システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004266564A true JP2004266564A (ja) | 2004-09-24 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003054574A Pending JP2004266564A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 通信システム |
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JP (1) | JP2004266564A (ja) |
-
2003
- 2003-02-28 JP JP2003054574A patent/JP2004266564A/ja active Pending
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