JP2004264787A - 光減衰量制御方法および光減衰量制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光導波路のスリットに挿入するシャッタの移動により光量を調整する光減衰装置における偏波依存性を低減する。
【解決手段】シャッタ5の遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域4が、コア領域の基板3に遠い側から基板に向けた方向に拡大するように、シャッタ5を移動(往動)する。また、シャッタ5の逆方向の移動(復動)により、出力光ビーム領域4が、コア領域の基板3に近い側から遠い方向に向って縮小する。これにより光減衰装置における偏波依存性を低減することができる。シャッタの基板に遠い側の片側の肩部に切り欠き部を設けて、シャッタを基板に対して平行移動しても同様な効果が得られる。
【選択図】 図4
【解決手段】シャッタ5の遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域4が、コア領域の基板3に遠い側から基板に向けた方向に拡大するように、シャッタ5を移動(往動)する。また、シャッタ5の逆方向の移動(復動)により、出力光ビーム領域4が、コア領域の基板3に近い側から遠い方向に向って縮小する。これにより光減衰装置における偏波依存性を低減することができる。シャッタの基板に遠い側の片側の肩部に切り欠き部を設けて、シャッタを基板に対して平行移動しても同様な効果が得られる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光減衰量制御方法および光減衰量制御装置に関し、特に光導波路のスリットにシャッタを挿入して光の減衰量を制御する光減衰装置における偏波依存性を低減する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6の(A)は各種の光通信用ファイバに接続して光減衰機能や光遮断機能等を実現する従来の可変光減衰器の光導波路の断面構造を示す。ここで、1は光導波路のクラッド層、2は光導波路のコア、3は光導波路領域の下方に位置する基板である。また、5はシャッタ、6はスリットである。光導波路のクラッド層1およびコア2の材料は石英であり、基板3の材料は通常Si単結晶である。
【0003】
図6の(B)は図6の(A)のB面から左を見たシャッタ5とスリット6を含む図であり、矢印はシャッタ6の運動方向の一般例を示している。図6の(C)は図6の(A)のA面から左を見た図である。
【0004】
図6から分かるように、シャッタ5をスリット6内において光導波路の長手方向と略直角の矢印方向に移動させることで、クラッド層1とコア2の一部、またはコア2とクラッド層1の全部を遮断し、これにより光導波路を通過する光の量(強度)を調整することができる。シャッタ5の運動は、シャッタ5を適当な公知のアクチュエータ(図示しない)につなぐ一般的な方法で可能であり、これは例えば非特許文献1に記載されている。
【0005】
スリット6の形成は、半導体プロセスとして用いられているエッチング処理によって可能であり、非特許文献2、または非特許文献3に記載されている。
【0006】
【非特許文献1】
M. Katayama et al,“Micromachined 2x2 Optical Switch Array by Stress−Induced Bending”, Technical Digest Fourth International Topical Meeting on Contemporary Photonic Technologies(CTP 2001), p.27−28, Mc−4, Jan. 2001
【0007】
【非特許文献2】
下川 他「低損失自己保持型マトリクススイッチの研究」NTT R&D,Vol.44, No.8,1995, p.684−688
【0008】
【非特許文献3】
堀野 他「平面導波路を用いたマクロメカニカル光スイッチ」電子情報通信学会C−1,Vol.J82−C−1,No.6, p.335−341, 1996/6
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した図6に示すような従来の可変減衰装置では、導波路に入射する光ビームの伝播損失が偏光面に依存する、偏波依存性があった。このような偏波依存性は光ファイバシステムの技術が高度化された光波長多重方式などでは特に解決すべき課題となっており、偏波依存性の低減が求められている。
【0010】
図7は従来の可変減衰器を用いる場合の減衰量の偏波依存性を示している実験結果を示す。図7において、縦軸は光の減衰量、横軸はミラー位置(単位は任意)を表わし、実線と破線で示す曲線はミラー位置に対応する減衰量を導波路基板に平行な偏光成分(TE;実線)と垂直な成分(TM;破線)を其々プロットしたものである。
【0011】
図7に示す実験結果によると、光の減衰量が0〜−5dB程度の範囲ではTE、TMに対して減衰量は等しいが、−5dB以下の範囲で減衰量が大きくなるにつれて得られる減衰量はTEとTMとで異なる値となり、例えばa点のミラー位置では5dB近い差が生じている。ここで、Kにおいて、シャッタは光ビームの上方に位置している。a点はスリット内を伝播する光ビームの大部分がミラーに遮られる位置関係にあり、このような位置関係の場合に、偏波依存性が特に大きくなっている。この原因としては、以下の2点が考えられる。
【0012】
(1)基板の高屈折率による問題
図8は光導波路のコアを中心にした光ビームのエネルギー強度分布の典型例を示したものであり、横軸はコアの中心からの距離(μm)、縦軸は正規化エネルギー強度を表わしている。条件としては、比屈折率差Δ=0.3%、コアの幅と高さが各3μmである。この事例でも示されるように、光ビームのエネルギー分布は略正規分布であり、光ビームの裾野はコアの外側まで広がっている。かかる分布の形状はコアの縦横の長さが等しい場合、一次近似としては図8のように上下左右に対称である。
【0013】
しかし、より詳細にみれば、光導波路を形成する石英系は比屈折率1.45であり、かかるコアの下方には比屈折率3.4のSi基板があり、一方コアの上方は比屈折率1の空間、あるいはスリット内に満たされる石英と同等の屈折率1.45を持つ屈折率整合液がある。
【0014】
このように基板の屈折率が最も高い上下非対称の系においては、以下の述べるように偏波依存性の課題がある。すなわち、光ビームの感ずる(即ち、光ビームの広がり域の)屈折率分布はコアの下方、すなわち基板に近い領域でコアの上方の領域よりも高くなり、その結果光ビームの強度分布は図6の(C)の破線に示すように、コア2を中心にして上下対称ではなくコアの下方のSi基板3側に引きずられた型となる。換言すれば、光ビームの強度分布はコアの下側により大きく裾野が広がる形状となり、基板3の影響をより受けることになる。
【0015】
さらに、別の表現をすれば光の電磁波は、その裾野の末端部分が基板側に浸透した状態で伝搬する。さらにかかる状態では、基板への浸透の深さが偏波の状態によって異なり、かつ基板と石英には本来光の伝搬損失の違いがあるために、光ビームの偏波面が異なる場合には、基板の影響に違いが生じて伝搬損失が異なることになる。いわば、基板効果によって偏波依存性問題が生じていることになる。かかる問題は、光減衰装置の偏波依存性をさらに改善する場合に無視できない要因になることが判明した。
【0016】
ここで、光ビームの空間的な広がりに立ち入ってみると、上下左右に広がりを持つために光ビームの上方の領域ほど、上述した基板効果による伝搬損失の偏波依存性は減少する。ところが、これまで説明した従来装置のシャッタの運動では、図6の(B)に示すように、基板効果を被りやすい光ビームの下側を透過領域にしている。
【0017】
図6の(B)はこれまで説明した従来装置におけるシャッタの運動位置を示している。シャッタ5が導波路のスリット6に挿入される際に、シャッタ5は光導波路の上方から降下してシャッタ5の下の端が光ビームを遮断することによって減衰動作を行う。
【0018】
図6の(B)では矢印で示したシャッタ5の動作方向は、減衰量の増加する方向にあり、この運動の終点は図6の(B)に示すシャッタ5による光ビームの完全遮断状態である。シャッタ5は完全遮断状態よりも更に降下することなく上昇する方向に動作して完全遮断状態から所望の減衰状態を作り出す。
【0019】
(2)反りによる問題
上述の高屈折率の基板効果の問題は、コアの下側のクラッドをより厚くすれば低減される。しかし,石英導波路の厚さには反りの問題から限度があり、さらに限度内の厚さであっても反りによる原理的問題に起因する偏波依存性が存在することを以下に述べる。
【0020】
まず、光導波路を製作する通常のサイズである4インチ系のSi基板に通常の45μm程度よりも厚く石英を堆積すると、基板のSi結晶と光導波路の石英の熱膨張率の違いによる反りが100μmを超えるまで顕著となり、他のプロセスに障害を与える問題が起こり始める。反りによるプロセス上の障害の代表例には、反りの増加による光導波路の微細パターンの形成の精度劣化がある。また、反りは基板の厚さの系を大きくするほど大きくなり、基板が大型化するほど顕在化するので、今後さらに重要な問題である。また、この問題はSi基板の場合に限らず、熱膨張率が石英より大きい材質を基板とする場合にも起こり得る。
【0021】
さらに、上記のプロセス上の問題に加えて、基板+石英層の全体系の反りの大きさにかかわらず、石英層自体の反りに対応して生じている光導波路の内部応力にも注意を払い、これを少しでも低減する必要があることが分かってきた。この内部応力は基板との界面に平行な方向のみに生じているために、光導波路の屈折率に異方性が生ずる。この屈折率の異方性の存在は、光の偏波面の違いによって伝搬損失が変わることになり、光導波路が偏波依存性を持つ原因となる。
【0022】
図9はSi単結晶基板3とその上に堆積された石英光導波路14を含む断面図である。基板ウエーハ3上に1000℃以上で石英層14を堆積し、常温まで降温したSi−石英の2層構成の系では、上述したようにSi単結晶の熱膨張率が石英の熱膨張率よりも小さい。よって、堆積後の温度低下による体積縮小の程度は、Si基板3側が石英側14よりも大きくなる。その結果、図9に示すように、石英側14を上にした場合、上に凸の方向で反りが生ずる。また、各2層の厚さは、Si基板3の厚さは4″系で通常300μm以上あり、これに対して石英層14の厚さは上述のように最大45μm程度以下となるために、常温では部厚いSi基板側3から薄い石英層14は強い圧縮応力を受けた状態にある。さらに、上に凸の形に変形し、Si基板界面の圧縮応力を受けている図9に示される断面の形状における石英の表面の線分と、基板界面の線分との長さの比較から明らかなように、石英層14の内部の応力歪の量はSi基板3との界面で最も大きく、石英層14の上方ほど低い。
【0023】
換言すれば、石英層内部の応力歪は基板側から遠いほど緩和されるので、上述の応力歪によって引き起こされる伝搬光損失の偏波依存性問題は基板側から遠いほど軽減されることになる。尚、この問題はSi基板の場合に限らず、熱膨張率が石英よりも大きい材質を基板とする場合にも生じる問題である。
【0024】
従って、図6の(B)に示した従来装置におけるシャッタと光ビームとの相対位置関係では、偏波依存性が相対的に強くなる光ビームの下側を透過領域に用いているという欠点が生じている。
【0025】
以上の説明を要約すると、光導波路における、(1)屈折率による基板効果、(2)反りによる屈折率の異方性は、光導波路を伝搬する光ビームの偏波依存性の問題を引き起こし、さらに上記(1)および(2)のいずれの場合も、偏波依存性は光ビームの上方の成分ほど緩和する方向にある。これに対し、従来装置におけるスリット内の光ビームを遮断するシャッタの運動では、光ビームの下方の成分を透過光に用いている為に、光導波路内を伝搬する光ビームの広がりのうち、偏波依存を被り易い成分を用いている、という解決すべき課題がある。
【0026】
本発明の目的は、このような課題を解決し、光導波路のスリットに挿入するシャッタを有する光減衰装置における偏波依存性を低減することのできる光減衰量制御方法および光減衰量制御装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1の光減衰量制御方法は、基板上に形成された光導波路の途中に該導波路を横断するスリットを設け、該スリット内壁に面する入力側導波路コアから該スリット内に入射した光ビームを、該スリット内に挿入して往復移動可能なシャッタによって少なくとも部分的に遮断することにより、前記入力側導波路コアに対面する出力側導波路コアに導く光量を調整制御する光減衰量制御方法において、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大するように、該シャッタを移動することを特徴とする。
【0028】
ここで、前記シャッタを前記基板方向に向って移動するに連れて、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大することを特徴とすることができる。
【0029】
また、前記シャッタの前記基板に遠い側の片側の肩部に切り欠き部を設け、該シャッタを前記基板に対して平行移動するに連れて、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大することを特徴とすることができる。
【0030】
上記目的を達成するため、本発明の請求項4の光減衰量制御装置は、基板上に形成された光導波路の途中に該導波路を横断するスリットを設け、該スリット内壁に面する入力側導波路コアから該スリット内に入射した光ビームを、該スリット内に挿入して往復移動可能なシャッタによって少なくとも部分的に遮断することにより、前記入力側導波路コアに対面する出力側導波路コアに導く光量を調整制御する光減衰量制御装置において、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大するように、該シャッタを移動するシャッタ移動手段を有することを特徴とする。
【0031】
ここで、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大するように、前記シャッタ移動手段は前記シャッタを前記基板方向に向って移動することを特徴とすることができる。
【0032】
また、前記シャッタの前記基板に遠い側の片側の肩部に切り欠き部を設け、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大するように、前記シャッタ移動手段は前記きり欠き部を有するシャッタを前記基板に対して平行移動することを特徴とすることができる。
【0033】
また、前記シャッタ移動手段は、前記基板と反対側の前記光導波路の表面と所定の空間を挟んで対向する搭載用基板上に脚部が固定された片持ち梁構造の可動梁を有し、該可動梁の先端に前記シャッタが取り付けられていることを特徴とすることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明を適用した光減衰装置の構成を模式的に描いた概略図であって、(A)はその縦断面図であり、(B)はその平面図である。図1において、10はアクチュエータ、11はアクチュエータを搭載する搭載用基板、12は光導波体である。光導波路基板3上に形成された光導波路14は搭載用基板11と対面するように紙面下側に向いてスペーサ15を介して搭載用基板11上方に設置されている。また、搭載用基板11の裏面側には後述する目的でX方向に磁界を発生させる磁石16が設置されている。
【0035】
光導波路14には、図1の(B)に示すように、入力光を導く光導波路コア2と減衰後の出射光を導く光導波路コア2が溝6を隔てて対向して配置され、当該溝内にミラー5が進入・退避することにより伝搬光を減衰させることが可能となっている。
【0036】
アクチュエータ10は、搭載用基板11に固定された端部17から図のX方向に延びる板状の梁18と、その先端にミラー5を有し、全体として片持ち梁構造の可動体を構成している。梁18には、平面図の図1の(B)で示す配線パターン19による電流路が形成され、当該電流路に電流が流れると、図のY方向に沿う電流路に流れる電流成分と磁石16によるX方向の磁界成分の積に比例したローレンツ力が図のZ方向に作用する。
【0037】
従って、例えばアクチュエータ10に電流を流さない状態で、先端部のミラー5が図1の(A)に示すように片持ち梁のバネ力によって伝搬光を遮らない位置で静止状態にあるとすると、アクチュエータ10の配線パターン19による電流路に一定電流を供給することで、Z方向にローレンツ力を発生させて片持ち梁18のバネ力に抗してミラー5をZ方向に移動させ、ローレンツ力と片持ち梁18のバネ力が釣り合う別の位置にミラー5を静止させることが出来る。
【0038】
ミラー5の静止位置は供給する電流値で設定可能であり、上記の例では電流値を大きくすればするほど、ミラー5の静止位置は下方に移動し、この結果、伝播光の遮蔽量は増加する。即ち、アクチュエータ10に供給する電流値によって光導波路14の伝播光の減衰値を設定する構成なっている。
【0039】
ここで、本発明の重要な点は、溝6内を伝搬する伝播光を断面でみた場合に、遮蔽領域を光導波路基板3側に位置させるようにすることである。この点を以下に詳述する。
【0040】
図2は本発明の動作原理を示しており、シャッタ(上記のミラー)5の運動面における断面図である。ここで、破線で示す4は光ビームの広がり域を示す。シャッタ5による光ビームの完全遮断状態はシャッタ5の上面が、光ビームの広がり域4の上端部にあたる図面中のa位置にある時に生ずる。a位置から下方のa′位置へのシャッタ5の移動によって光ビームの透過が始まる。透過光は光ビームの上方成分である(即ち、基板3側でない)ことから、光ビームの下方成分を透過するこれまで説明した従来装置よりも偏波依存性が改善される。
【0041】
ここで、シャッタ5の中心位置とコア2の中心位置との距離をシャッタ・コア間の相対位置と定義して、このシャッタ・コア間の相対位置を横軸とし、透過光量を縦軸とした出力光量の特性図を図3に示す。図3では、横軸相対位置によってこのシャッタ5の移動領域がI,II,III,IVの4領域に区分されている。第I領域は、従来例の図6の(B)において、シャッタ5の下端が上(基板3の反対側)から降下して光ビームを上方から遮断する運動が、図3においては第I領域を左から右に実線上で移動することに対応する。第IIの領域における実線上での左から右への移動するにつれて透過光は、光ビームの下方(基板3側)の成分が増え、下方の成分が増えるに従って偏波依存性が強まり、透過光量は偏波によって図中の破線eから実線fに挟まれた範囲で変化することを示している。従来の装置のシャッタは第I領域と第II領域で動作している。
【0042】
図4に示す本発明による装置では、シャッタ5をさらに下方(基板3側)に移動させることにより、シャッタ5の上端からの光ビームの成分を透過光として制御することに特徴があり、かかるシャッタ5の相対位置は図3の第III 、IV領域の特性として示される。
【0043】
図4の(A)は図3の第III 領域の左端からのシャッタ動作に対応する。つまり、図4の(A)はコア2を囲む光ビームの広がり域4をアクチュエータ10の片持ち梁18の先端に取り付けたシャッタ(ミラー)5が完全に塞いでいるので、光は透過しない。この状態は、図3の第III領域の左端のa位置になる。この状態から、アクチュエータ10の配線パターン19に一定電流を供給すると、ローレンツ力が発生し、片持ち梁18のバネ力に抗してミラー5が図中の矢印で示す下方、即ち基板3に向って移動する。これにより、光ビームの広がり域4からシャッタ5が降りて行き、出力光量が徐々に増加する。第III領域のa′位置はシャッタ5が光ビームの広がり域4を半分ほど塞いでいる時(シャッタ半開)である。第III領域ではシャッタ5の上端からの光ビームの成分を透過光として制御しているので、第II領域に破線eで示した偏波依存性の問題が改善される。
【0044】
図4の(B)は図3の第IV領域の動作の完了点(b位置)に対応している。動作の完了点、すなわちシャッタ全開の状態に近い動作領域では光ビームの下方の成分も混じるが、上方の成分のエネルギ強度が十分に強いので下方の偏波依存性を持つ成分は相対的に無視出来るまでに僅かである。図4の(B)の矢印は、シャッタ5の戻り方向を示している。制御装置またはシャッタ駆動装置(図示しない)により、シャッタ5は所望の出力光量が得られる位置まで動かされ停止する。
【0045】
図4の(B)の状態において、シャッタ5は光ビームの広がり域4の下側に位置する必要がある。この場合、シャッタ5が移動するためのスリット(図6の(A)の6を参照)の深さは、光ビームの広がり域4の下端までの深さとシャッタ5の高さ分(上下の拡がり)を合わせた深さ以上となる必要がある。
【0046】
ところで、図3において、第III+IV領域の特性は、第I+II領域と大方のところ対称であるが、しかしより正確には、従来例の図6の(C)に示したように、光ビームの中心がコア2の中心よりも下方にずれているので、図3の特性は左右対称となり得ない。
【0047】
(第2の実施形態)
本発明のシャッタ動作は、導波路面に垂直な方向に限らない。例えば、図5に示す様な上部に切り欠き部51を有するシャッタ5を用いれば、導波路面に平行なシャッタ動作により、遮蔽領域を基板3側に位置させることが可能である。シャッタ5の上部の切り欠き部51は、最初に光ビームの上方成分を透過出力に用いるためのものである。
【0048】
図5はシャッタ5の運動方向が導波路面に平行の場合の実施形態を示しており、図5の(A)の矢印は、シャッタ5の進行方向を示しており、図5の(B)の矢印は、シャッタ5の戻り方向を示している。図4の(A)および(B)のシャッタ位置は、図5の(A)および(B)のシャッタ位置に相当する。図5の実施形態においても、光ビームの上方成分を透過出力に用いていることから、図4の実施形態と同様に、図3の第III+IV領域の特性を実現できる。
【0049】
(他の実施形態)
なお、本発明の好適な実施形態を例示して説明したが、本発明の実施形態は上記例示に限定されるものではなく、各請求項に記載の範囲内であれば、その構成部材等の置換、変更、追加、個数の増減、形状の変更等の各種変形は、全て本発明の実施形態に含まれる。例えば、上述の実施形態では、ローレンツ力を可変光減衰器におけるアクチュエータの駆動力とした構成を例示したが、本発明の駆動手段はローレンツ力に限定されない。例えば、静電力駆動でも良い。また、上述の実施形態では片持ち梁を利用したアクチュエータを例示したが、他の形態の各種アクチュエータも適用可能である。シャッタもミラーとは限らず、光を吸収する遮蔽板でもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、シャッタの移動につれて、シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、コア領域の基板に遠い側から基板に向けた方向に拡大するようにシャッタ機構を構成したので、光導波路のスリットに挿入するシャッタの移動により光量を調整する光減衰装置における偏波依存性を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した可変光減衰装置の構成を模式的に描いた概略図であって、(A)はその断面図であり、(B)はその平面図である。
【図2】本発明の動作原理を示し、図1のシャッタ5の運動面における断面図である。
【図3】シャッタと光ビームの相対位置と透過光出力との関係を示す特性図で、I,IIの領域は従来装置の特性,III,IVの領域は本発明装置の特性を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態における上下運動シャッタと光ビームとの相対位置関係を示す模式図で、(A)は図3のa位置に相応するシャッタで光ビームを完全に遮断しているときの図、(B)は図3のb位置に相応する光ビームを全開放してるときの図である。
【図5】本発明の他の実施形態における水平運動シャッタと光ビームの相対位置関係を示す模式図で、(A)は図4の(A)に対応する図で、(B)は図4の(B)に対応する図である。
【図6】(A)は各種の光通信用ファイバに接続して光減衰機能や光遮断機能等を実現する従来の可変光減衰器の光導波路の断面構造を示す断面図、(B)は(A)に示すB面から左を見たスリットの側面図、(C)は(A)に示すA面から左を見たスリットの側面図である。
【図7】従来の可変減衰器を用いる場合の減衰量の偏波依存性を示している実験結果を示す特性図である。
【図8】光導波路のコアを中心にした光ビームのエネルギー強度分布の一例を示す特性図である。
【図9】Si単結晶基板とその上に堆積された石英光導波路を含む断面構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 導波路クラッド層
2 導波路コア
3 光導波路基板
4 光ビームの広がり域
5 シャッタ(ミラー)
6 スリット
10 アクチュエータ
11 アクチュエータを搭載する搭載用基板
12 光導波体
14 光導波路
15 スペーサ
16 磁石
17 搭載用基板に固定された端部
18 端部からX方向に延びる板状の梁(片持ち梁)
19 配線パターン
51 切り欠き部
a シャッタによる光ビームの減衰調整の開始点に相当するシャッタ位置
b シャッタによる光ビームの完全遮断状態に相当するシャッタ位置
e〜f はさまれた領域、偏波の違いによる透過光強度の変動範囲
I領域 図6に対応したシャッタ移動が示す可変減衰特性域
II領域 図6のシャッタ移動に対応した可変減衰特性域
III領域 図4の(A)に対応するシャッタ移動が示す可変減衰特性域
IV領域 図4の(B)に対応するシャッタ移動が示す可変減衰特性域
【発明の属する技術分野】
本発明は、光減衰量制御方法および光減衰量制御装置に関し、特に光導波路のスリットにシャッタを挿入して光の減衰量を制御する光減衰装置における偏波依存性を低減する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6の(A)は各種の光通信用ファイバに接続して光減衰機能や光遮断機能等を実現する従来の可変光減衰器の光導波路の断面構造を示す。ここで、1は光導波路のクラッド層、2は光導波路のコア、3は光導波路領域の下方に位置する基板である。また、5はシャッタ、6はスリットである。光導波路のクラッド層1およびコア2の材料は石英であり、基板3の材料は通常Si単結晶である。
【0003】
図6の(B)は図6の(A)のB面から左を見たシャッタ5とスリット6を含む図であり、矢印はシャッタ6の運動方向の一般例を示している。図6の(C)は図6の(A)のA面から左を見た図である。
【0004】
図6から分かるように、シャッタ5をスリット6内において光導波路の長手方向と略直角の矢印方向に移動させることで、クラッド層1とコア2の一部、またはコア2とクラッド層1の全部を遮断し、これにより光導波路を通過する光の量(強度)を調整することができる。シャッタ5の運動は、シャッタ5を適当な公知のアクチュエータ(図示しない)につなぐ一般的な方法で可能であり、これは例えば非特許文献1に記載されている。
【0005】
スリット6の形成は、半導体プロセスとして用いられているエッチング処理によって可能であり、非特許文献2、または非特許文献3に記載されている。
【0006】
【非特許文献1】
M. Katayama et al,“Micromachined 2x2 Optical Switch Array by Stress−Induced Bending”, Technical Digest Fourth International Topical Meeting on Contemporary Photonic Technologies(CTP 2001), p.27−28, Mc−4, Jan. 2001
【0007】
【非特許文献2】
下川 他「低損失自己保持型マトリクススイッチの研究」NTT R&D,Vol.44, No.8,1995, p.684−688
【0008】
【非特許文献3】
堀野 他「平面導波路を用いたマクロメカニカル光スイッチ」電子情報通信学会C−1,Vol.J82−C−1,No.6, p.335−341, 1996/6
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した図6に示すような従来の可変減衰装置では、導波路に入射する光ビームの伝播損失が偏光面に依存する、偏波依存性があった。このような偏波依存性は光ファイバシステムの技術が高度化された光波長多重方式などでは特に解決すべき課題となっており、偏波依存性の低減が求められている。
【0010】
図7は従来の可変減衰器を用いる場合の減衰量の偏波依存性を示している実験結果を示す。図7において、縦軸は光の減衰量、横軸はミラー位置(単位は任意)を表わし、実線と破線で示す曲線はミラー位置に対応する減衰量を導波路基板に平行な偏光成分(TE;実線)と垂直な成分(TM;破線)を其々プロットしたものである。
【0011】
図7に示す実験結果によると、光の減衰量が0〜−5dB程度の範囲ではTE、TMに対して減衰量は等しいが、−5dB以下の範囲で減衰量が大きくなるにつれて得られる減衰量はTEとTMとで異なる値となり、例えばa点のミラー位置では5dB近い差が生じている。ここで、Kにおいて、シャッタは光ビームの上方に位置している。a点はスリット内を伝播する光ビームの大部分がミラーに遮られる位置関係にあり、このような位置関係の場合に、偏波依存性が特に大きくなっている。この原因としては、以下の2点が考えられる。
【0012】
(1)基板の高屈折率による問題
図8は光導波路のコアを中心にした光ビームのエネルギー強度分布の典型例を示したものであり、横軸はコアの中心からの距離(μm)、縦軸は正規化エネルギー強度を表わしている。条件としては、比屈折率差Δ=0.3%、コアの幅と高さが各3μmである。この事例でも示されるように、光ビームのエネルギー分布は略正規分布であり、光ビームの裾野はコアの外側まで広がっている。かかる分布の形状はコアの縦横の長さが等しい場合、一次近似としては図8のように上下左右に対称である。
【0013】
しかし、より詳細にみれば、光導波路を形成する石英系は比屈折率1.45であり、かかるコアの下方には比屈折率3.4のSi基板があり、一方コアの上方は比屈折率1の空間、あるいはスリット内に満たされる石英と同等の屈折率1.45を持つ屈折率整合液がある。
【0014】
このように基板の屈折率が最も高い上下非対称の系においては、以下の述べるように偏波依存性の課題がある。すなわち、光ビームの感ずる(即ち、光ビームの広がり域の)屈折率分布はコアの下方、すなわち基板に近い領域でコアの上方の領域よりも高くなり、その結果光ビームの強度分布は図6の(C)の破線に示すように、コア2を中心にして上下対称ではなくコアの下方のSi基板3側に引きずられた型となる。換言すれば、光ビームの強度分布はコアの下側により大きく裾野が広がる形状となり、基板3の影響をより受けることになる。
【0015】
さらに、別の表現をすれば光の電磁波は、その裾野の末端部分が基板側に浸透した状態で伝搬する。さらにかかる状態では、基板への浸透の深さが偏波の状態によって異なり、かつ基板と石英には本来光の伝搬損失の違いがあるために、光ビームの偏波面が異なる場合には、基板の影響に違いが生じて伝搬損失が異なることになる。いわば、基板効果によって偏波依存性問題が生じていることになる。かかる問題は、光減衰装置の偏波依存性をさらに改善する場合に無視できない要因になることが判明した。
【0016】
ここで、光ビームの空間的な広がりに立ち入ってみると、上下左右に広がりを持つために光ビームの上方の領域ほど、上述した基板効果による伝搬損失の偏波依存性は減少する。ところが、これまで説明した従来装置のシャッタの運動では、図6の(B)に示すように、基板効果を被りやすい光ビームの下側を透過領域にしている。
【0017】
図6の(B)はこれまで説明した従来装置におけるシャッタの運動位置を示している。シャッタ5が導波路のスリット6に挿入される際に、シャッタ5は光導波路の上方から降下してシャッタ5の下の端が光ビームを遮断することによって減衰動作を行う。
【0018】
図6の(B)では矢印で示したシャッタ5の動作方向は、減衰量の増加する方向にあり、この運動の終点は図6の(B)に示すシャッタ5による光ビームの完全遮断状態である。シャッタ5は完全遮断状態よりも更に降下することなく上昇する方向に動作して完全遮断状態から所望の減衰状態を作り出す。
【0019】
(2)反りによる問題
上述の高屈折率の基板効果の問題は、コアの下側のクラッドをより厚くすれば低減される。しかし,石英導波路の厚さには反りの問題から限度があり、さらに限度内の厚さであっても反りによる原理的問題に起因する偏波依存性が存在することを以下に述べる。
【0020】
まず、光導波路を製作する通常のサイズである4インチ系のSi基板に通常の45μm程度よりも厚く石英を堆積すると、基板のSi結晶と光導波路の石英の熱膨張率の違いによる反りが100μmを超えるまで顕著となり、他のプロセスに障害を与える問題が起こり始める。反りによるプロセス上の障害の代表例には、反りの増加による光導波路の微細パターンの形成の精度劣化がある。また、反りは基板の厚さの系を大きくするほど大きくなり、基板が大型化するほど顕在化するので、今後さらに重要な問題である。また、この問題はSi基板の場合に限らず、熱膨張率が石英より大きい材質を基板とする場合にも起こり得る。
【0021】
さらに、上記のプロセス上の問題に加えて、基板+石英層の全体系の反りの大きさにかかわらず、石英層自体の反りに対応して生じている光導波路の内部応力にも注意を払い、これを少しでも低減する必要があることが分かってきた。この内部応力は基板との界面に平行な方向のみに生じているために、光導波路の屈折率に異方性が生ずる。この屈折率の異方性の存在は、光の偏波面の違いによって伝搬損失が変わることになり、光導波路が偏波依存性を持つ原因となる。
【0022】
図9はSi単結晶基板3とその上に堆積された石英光導波路14を含む断面図である。基板ウエーハ3上に1000℃以上で石英層14を堆積し、常温まで降温したSi−石英の2層構成の系では、上述したようにSi単結晶の熱膨張率が石英の熱膨張率よりも小さい。よって、堆積後の温度低下による体積縮小の程度は、Si基板3側が石英側14よりも大きくなる。その結果、図9に示すように、石英側14を上にした場合、上に凸の方向で反りが生ずる。また、各2層の厚さは、Si基板3の厚さは4″系で通常300μm以上あり、これに対して石英層14の厚さは上述のように最大45μm程度以下となるために、常温では部厚いSi基板側3から薄い石英層14は強い圧縮応力を受けた状態にある。さらに、上に凸の形に変形し、Si基板界面の圧縮応力を受けている図9に示される断面の形状における石英の表面の線分と、基板界面の線分との長さの比較から明らかなように、石英層14の内部の応力歪の量はSi基板3との界面で最も大きく、石英層14の上方ほど低い。
【0023】
換言すれば、石英層内部の応力歪は基板側から遠いほど緩和されるので、上述の応力歪によって引き起こされる伝搬光損失の偏波依存性問題は基板側から遠いほど軽減されることになる。尚、この問題はSi基板の場合に限らず、熱膨張率が石英よりも大きい材質を基板とする場合にも生じる問題である。
【0024】
従って、図6の(B)に示した従来装置におけるシャッタと光ビームとの相対位置関係では、偏波依存性が相対的に強くなる光ビームの下側を透過領域に用いているという欠点が生じている。
【0025】
以上の説明を要約すると、光導波路における、(1)屈折率による基板効果、(2)反りによる屈折率の異方性は、光導波路を伝搬する光ビームの偏波依存性の問題を引き起こし、さらに上記(1)および(2)のいずれの場合も、偏波依存性は光ビームの上方の成分ほど緩和する方向にある。これに対し、従来装置におけるスリット内の光ビームを遮断するシャッタの運動では、光ビームの下方の成分を透過光に用いている為に、光導波路内を伝搬する光ビームの広がりのうち、偏波依存を被り易い成分を用いている、という解決すべき課題がある。
【0026】
本発明の目的は、このような課題を解決し、光導波路のスリットに挿入するシャッタを有する光減衰装置における偏波依存性を低減することのできる光減衰量制御方法および光減衰量制御装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1の光減衰量制御方法は、基板上に形成された光導波路の途中に該導波路を横断するスリットを設け、該スリット内壁に面する入力側導波路コアから該スリット内に入射した光ビームを、該スリット内に挿入して往復移動可能なシャッタによって少なくとも部分的に遮断することにより、前記入力側導波路コアに対面する出力側導波路コアに導く光量を調整制御する光減衰量制御方法において、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大するように、該シャッタを移動することを特徴とする。
【0028】
ここで、前記シャッタを前記基板方向に向って移動するに連れて、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大することを特徴とすることができる。
【0029】
また、前記シャッタの前記基板に遠い側の片側の肩部に切り欠き部を設け、該シャッタを前記基板に対して平行移動するに連れて、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大することを特徴とすることができる。
【0030】
上記目的を達成するため、本発明の請求項4の光減衰量制御装置は、基板上に形成された光導波路の途中に該導波路を横断するスリットを設け、該スリット内壁に面する入力側導波路コアから該スリット内に入射した光ビームを、該スリット内に挿入して往復移動可能なシャッタによって少なくとも部分的に遮断することにより、前記入力側導波路コアに対面する出力側導波路コアに導く光量を調整制御する光減衰量制御装置において、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大するように、該シャッタを移動するシャッタ移動手段を有することを特徴とする。
【0031】
ここで、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大するように、前記シャッタ移動手段は前記シャッタを前記基板方向に向って移動することを特徴とすることができる。
【0032】
また、前記シャッタの前記基板に遠い側の片側の肩部に切り欠き部を設け、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大するように、前記シャッタ移動手段は前記きり欠き部を有するシャッタを前記基板に対して平行移動することを特徴とすることができる。
【0033】
また、前記シャッタ移動手段は、前記基板と反対側の前記光導波路の表面と所定の空間を挟んで対向する搭載用基板上に脚部が固定された片持ち梁構造の可動梁を有し、該可動梁の先端に前記シャッタが取り付けられていることを特徴とすることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明を適用した光減衰装置の構成を模式的に描いた概略図であって、(A)はその縦断面図であり、(B)はその平面図である。図1において、10はアクチュエータ、11はアクチュエータを搭載する搭載用基板、12は光導波体である。光導波路基板3上に形成された光導波路14は搭載用基板11と対面するように紙面下側に向いてスペーサ15を介して搭載用基板11上方に設置されている。また、搭載用基板11の裏面側には後述する目的でX方向に磁界を発生させる磁石16が設置されている。
【0035】
光導波路14には、図1の(B)に示すように、入力光を導く光導波路コア2と減衰後の出射光を導く光導波路コア2が溝6を隔てて対向して配置され、当該溝内にミラー5が進入・退避することにより伝搬光を減衰させることが可能となっている。
【0036】
アクチュエータ10は、搭載用基板11に固定された端部17から図のX方向に延びる板状の梁18と、その先端にミラー5を有し、全体として片持ち梁構造の可動体を構成している。梁18には、平面図の図1の(B)で示す配線パターン19による電流路が形成され、当該電流路に電流が流れると、図のY方向に沿う電流路に流れる電流成分と磁石16によるX方向の磁界成分の積に比例したローレンツ力が図のZ方向に作用する。
【0037】
従って、例えばアクチュエータ10に電流を流さない状態で、先端部のミラー5が図1の(A)に示すように片持ち梁のバネ力によって伝搬光を遮らない位置で静止状態にあるとすると、アクチュエータ10の配線パターン19による電流路に一定電流を供給することで、Z方向にローレンツ力を発生させて片持ち梁18のバネ力に抗してミラー5をZ方向に移動させ、ローレンツ力と片持ち梁18のバネ力が釣り合う別の位置にミラー5を静止させることが出来る。
【0038】
ミラー5の静止位置は供給する電流値で設定可能であり、上記の例では電流値を大きくすればするほど、ミラー5の静止位置は下方に移動し、この結果、伝播光の遮蔽量は増加する。即ち、アクチュエータ10に供給する電流値によって光導波路14の伝播光の減衰値を設定する構成なっている。
【0039】
ここで、本発明の重要な点は、溝6内を伝搬する伝播光を断面でみた場合に、遮蔽領域を光導波路基板3側に位置させるようにすることである。この点を以下に詳述する。
【0040】
図2は本発明の動作原理を示しており、シャッタ(上記のミラー)5の運動面における断面図である。ここで、破線で示す4は光ビームの広がり域を示す。シャッタ5による光ビームの完全遮断状態はシャッタ5の上面が、光ビームの広がり域4の上端部にあたる図面中のa位置にある時に生ずる。a位置から下方のa′位置へのシャッタ5の移動によって光ビームの透過が始まる。透過光は光ビームの上方成分である(即ち、基板3側でない)ことから、光ビームの下方成分を透過するこれまで説明した従来装置よりも偏波依存性が改善される。
【0041】
ここで、シャッタ5の中心位置とコア2の中心位置との距離をシャッタ・コア間の相対位置と定義して、このシャッタ・コア間の相対位置を横軸とし、透過光量を縦軸とした出力光量の特性図を図3に示す。図3では、横軸相対位置によってこのシャッタ5の移動領域がI,II,III,IVの4領域に区分されている。第I領域は、従来例の図6の(B)において、シャッタ5の下端が上(基板3の反対側)から降下して光ビームを上方から遮断する運動が、図3においては第I領域を左から右に実線上で移動することに対応する。第IIの領域における実線上での左から右への移動するにつれて透過光は、光ビームの下方(基板3側)の成分が増え、下方の成分が増えるに従って偏波依存性が強まり、透過光量は偏波によって図中の破線eから実線fに挟まれた範囲で変化することを示している。従来の装置のシャッタは第I領域と第II領域で動作している。
【0042】
図4に示す本発明による装置では、シャッタ5をさらに下方(基板3側)に移動させることにより、シャッタ5の上端からの光ビームの成分を透過光として制御することに特徴があり、かかるシャッタ5の相対位置は図3の第III 、IV領域の特性として示される。
【0043】
図4の(A)は図3の第III 領域の左端からのシャッタ動作に対応する。つまり、図4の(A)はコア2を囲む光ビームの広がり域4をアクチュエータ10の片持ち梁18の先端に取り付けたシャッタ(ミラー)5が完全に塞いでいるので、光は透過しない。この状態は、図3の第III領域の左端のa位置になる。この状態から、アクチュエータ10の配線パターン19に一定電流を供給すると、ローレンツ力が発生し、片持ち梁18のバネ力に抗してミラー5が図中の矢印で示す下方、即ち基板3に向って移動する。これにより、光ビームの広がり域4からシャッタ5が降りて行き、出力光量が徐々に増加する。第III領域のa′位置はシャッタ5が光ビームの広がり域4を半分ほど塞いでいる時(シャッタ半開)である。第III領域ではシャッタ5の上端からの光ビームの成分を透過光として制御しているので、第II領域に破線eで示した偏波依存性の問題が改善される。
【0044】
図4の(B)は図3の第IV領域の動作の完了点(b位置)に対応している。動作の完了点、すなわちシャッタ全開の状態に近い動作領域では光ビームの下方の成分も混じるが、上方の成分のエネルギ強度が十分に強いので下方の偏波依存性を持つ成分は相対的に無視出来るまでに僅かである。図4の(B)の矢印は、シャッタ5の戻り方向を示している。制御装置またはシャッタ駆動装置(図示しない)により、シャッタ5は所望の出力光量が得られる位置まで動かされ停止する。
【0045】
図4の(B)の状態において、シャッタ5は光ビームの広がり域4の下側に位置する必要がある。この場合、シャッタ5が移動するためのスリット(図6の(A)の6を参照)の深さは、光ビームの広がり域4の下端までの深さとシャッタ5の高さ分(上下の拡がり)を合わせた深さ以上となる必要がある。
【0046】
ところで、図3において、第III+IV領域の特性は、第I+II領域と大方のところ対称であるが、しかしより正確には、従来例の図6の(C)に示したように、光ビームの中心がコア2の中心よりも下方にずれているので、図3の特性は左右対称となり得ない。
【0047】
(第2の実施形態)
本発明のシャッタ動作は、導波路面に垂直な方向に限らない。例えば、図5に示す様な上部に切り欠き部51を有するシャッタ5を用いれば、導波路面に平行なシャッタ動作により、遮蔽領域を基板3側に位置させることが可能である。シャッタ5の上部の切り欠き部51は、最初に光ビームの上方成分を透過出力に用いるためのものである。
【0048】
図5はシャッタ5の運動方向が導波路面に平行の場合の実施形態を示しており、図5の(A)の矢印は、シャッタ5の進行方向を示しており、図5の(B)の矢印は、シャッタ5の戻り方向を示している。図4の(A)および(B)のシャッタ位置は、図5の(A)および(B)のシャッタ位置に相当する。図5の実施形態においても、光ビームの上方成分を透過出力に用いていることから、図4の実施形態と同様に、図3の第III+IV領域の特性を実現できる。
【0049】
(他の実施形態)
なお、本発明の好適な実施形態を例示して説明したが、本発明の実施形態は上記例示に限定されるものではなく、各請求項に記載の範囲内であれば、その構成部材等の置換、変更、追加、個数の増減、形状の変更等の各種変形は、全て本発明の実施形態に含まれる。例えば、上述の実施形態では、ローレンツ力を可変光減衰器におけるアクチュエータの駆動力とした構成を例示したが、本発明の駆動手段はローレンツ力に限定されない。例えば、静電力駆動でも良い。また、上述の実施形態では片持ち梁を利用したアクチュエータを例示したが、他の形態の各種アクチュエータも適用可能である。シャッタもミラーとは限らず、光を吸収する遮蔽板でもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、シャッタの移動につれて、シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、コア領域の基板に遠い側から基板に向けた方向に拡大するようにシャッタ機構を構成したので、光導波路のスリットに挿入するシャッタの移動により光量を調整する光減衰装置における偏波依存性を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した可変光減衰装置の構成を模式的に描いた概略図であって、(A)はその断面図であり、(B)はその平面図である。
【図2】本発明の動作原理を示し、図1のシャッタ5の運動面における断面図である。
【図3】シャッタと光ビームの相対位置と透過光出力との関係を示す特性図で、I,IIの領域は従来装置の特性,III,IVの領域は本発明装置の特性を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態における上下運動シャッタと光ビームとの相対位置関係を示す模式図で、(A)は図3のa位置に相応するシャッタで光ビームを完全に遮断しているときの図、(B)は図3のb位置に相応する光ビームを全開放してるときの図である。
【図5】本発明の他の実施形態における水平運動シャッタと光ビームの相対位置関係を示す模式図で、(A)は図4の(A)に対応する図で、(B)は図4の(B)に対応する図である。
【図6】(A)は各種の光通信用ファイバに接続して光減衰機能や光遮断機能等を実現する従来の可変光減衰器の光導波路の断面構造を示す断面図、(B)は(A)に示すB面から左を見たスリットの側面図、(C)は(A)に示すA面から左を見たスリットの側面図である。
【図7】従来の可変減衰器を用いる場合の減衰量の偏波依存性を示している実験結果を示す特性図である。
【図8】光導波路のコアを中心にした光ビームのエネルギー強度分布の一例を示す特性図である。
【図9】Si単結晶基板とその上に堆積された石英光導波路を含む断面構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 導波路クラッド層
2 導波路コア
3 光導波路基板
4 光ビームの広がり域
5 シャッタ(ミラー)
6 スリット
10 アクチュエータ
11 アクチュエータを搭載する搭載用基板
12 光導波体
14 光導波路
15 スペーサ
16 磁石
17 搭載用基板に固定された端部
18 端部からX方向に延びる板状の梁(片持ち梁)
19 配線パターン
51 切り欠き部
a シャッタによる光ビームの減衰調整の開始点に相当するシャッタ位置
b シャッタによる光ビームの完全遮断状態に相当するシャッタ位置
e〜f はさまれた領域、偏波の違いによる透過光強度の変動範囲
I領域 図6に対応したシャッタ移動が示す可変減衰特性域
II領域 図6のシャッタ移動に対応した可変減衰特性域
III領域 図4の(A)に対応するシャッタ移動が示す可変減衰特性域
IV領域 図4の(B)に対応するシャッタ移動が示す可変減衰特性域
Claims (7)
- 基板上に形成された光導波路の途中に該導波路を横断するスリットを設け、該スリット内壁に面する入力側導波路コアから該スリット内に入射した光ビームを、該スリット内に挿入して往復移動可能なシャッタによって少なくとも部分的に遮断することにより、前記入力側導波路コアに対面する出力側導波路コアに導く光量を調整制御する光減衰量制御方法において、
前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大するように、該シャッタを移動することを特徴とする光減衰量制御方法。 - 前記シャッタを前記基板方向に向って移動するに連れて、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大することを特徴とする請求項1に記載の光減衰量制御方法。
- 前記シャッタの前記基板に遠い側の片側の肩部に切り欠き部を設け、該シャッタを前記基板に対して平行移動するに連れて、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大することを特徴とする請求項1に記載の光減衰量制御方法。
- 基板上に形成された光導波路の途中に該導波路を横断するスリットを設け、該スリット内壁に面する入力側導波路コアから該スリット内に入射した光ビームを、該スリット内に挿入して往復移動可能なシャッタによって少なくとも部分的に遮断することにより、前記入力側導波路コアに対面する出力側導波路コアに導く光量を調整制御する光減衰量制御装置において、
前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大するように、該シャッタを移動するシャッタ移動手段を有することを特徴とする光減衰量制御装置。 - 前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大するように、前記シャッタ移動手段は前記シャッタを前記基板方向に向って移動することを特徴とする請求項4に記載の光減衰量制御装置。
- 前記シャッタの前記基板に遠い側の片側の肩部に切り欠き部を設け、前記シャッタの遮蔽を受けずに透過する出力光ビーム領域が、前記コア領域の前記基板に遠い側から前記基板に向けた方向に拡大するように、前記シャッタ移動手段は前記きり欠き部を有するシャッタを前記基板に対して平行移動することを特徴とする請求項4に記載の光減衰量制御装置。
- 前記シャッタ移動手段は、前記基板と反対側の前記光導波路の表面と所定の空間を挟んで対向する搭載用基板上に脚部が固定された片持ち梁構造の可動梁を有し、該可動梁の先端に前記シャッタが取り付けられていることを特徴とする請求項5に記載の光減衰量制御装置。
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