JP2003185945A - 可変光減衰器 - Google Patents

可変光減衰器

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JP2003185945A
JP2003185945A JP2001382225A JP2001382225A JP2003185945A JP 2003185945 A JP2003185945 A JP 2003185945A JP 2001382225 A JP2001382225 A JP 2001382225A JP 2001382225 A JP2001382225 A JP 2001382225A JP 2003185945 A JP2003185945 A JP 2003185945A
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optical
light
shaft
filter
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JP2001382225A
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Nobuyuki Shibata
信之 芝田
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の小型化、簡略化を実現し、高精度の制
御性を実現すると共に、省エネルギー化を達成すること
が可能な可変光減衰器を提供することを目的とする。 【解決手段】 第1の光ファイバ10aから出射されて
第2の光ファイバ10bに入射される伝搬光の光路中
に、光の透過率が面内で連続的に変化する面内分布を有
しているフィルタ18が挿入されている。このフィルタ
18を移動させるアクチュエータ24においては、圧電
素子26が、電源回路28からのパルス信号に応じて伸
縮し、それに対応してシャフト32がその軸方向に微小
移動し、更にシャフト32に摺動可能に取り付けられて
いる移動こま34が微小移動する。このため、移動こま
34上に固定されているフィルタ18は伝搬光の光路に
対して微小移動し、伝搬光の透過量を変化させ、その光
減衰量を微調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信に用いられ
る可変光減衰器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のWDM(Wavelength Division Mu
ltiplexing;波長分割多重)通信においては、光ファイ
バを伝搬する波長多重光を増幅する際に、光増幅後の各
波長成分間のパワー差を少なくするために、波長多重光
を一括して所望のパワーに揃える機能をもつ可変光減衰
器が必要とされている。
【0003】以下、従来の可変光減衰器の代表的な一例
を、図12を用いて説明する。図12(a)に示される
ように、第1の光ファイバ50aからフェルール52b
を介して出射された光は、第1のレンズ54aによって
平行光線化された後、第2のレンズ54bによって集光
され、フェルール52bを介して第2の光ファイバ50
bに入射されるようになっている。そして、第1のレン
ズ54aと第2のレンズ54bとの間に、光の透過率が
面内で変化するフィルタ56が挿入されている。
【0004】このフィルタ56は、図中の矢印に表され
るように、第1及び第2のレンズ54a、54bの光軸
と直交する方向に移動してその位置を変位するようにな
っている。そして、このフィルタ56の移動によって、
第1の光ファイバ50aから第2の光ファイバ50bに
向かう伝搬光の透過率が変化し、その透過量が変化す
る。こうして、伝搬光の光路中に挿入されたフィルタ5
6の移動により、伝搬光の減衰量を変化させることが可
能になっている。
【0005】ところで、図12(a)のフィルタ56を
移動させる移動機構としては、通常、図12(b)に示
されるようなメカニカル式の移動機構が用いられてい
る。即ち、駆動源としてのモータ58には、電力を供給
する電源回路60が接続されている一方、リードスクリ
ュウ62が接続されており、更にこのリードスクリュウ
62には移動こま64が取り付けられている。こうし
て、モータ58の回転運動がリードスクリュウ62を介
して移動こま64の直線運動に変換され、図中の矢印に
示されるように、移動こま64がリードスクリュウ62
の軸方向に移動するようになっている。
【0006】また、移動こま64の直線運動を安定にす
るためのガイドシャフト66が、リードスクリュウ62
の軸方向に平行に設置されている。そして、図示は省略
するが、移動こま64上に、図12(a)に示されるフ
ィルタ56が固定されている。こうして、モータ58の
回転運動に伴い、移動こま64上に固定されたフィルタ
56がリードスクリュウ62の軸方向に移動するように
なっている。
【0007】また、従来の可変光減衰器の代表的な他の
例を、図13を用いて説明する。図13に示されるよう
に、図12(a)のフィルタ56の代わりに、遮蔽板6
8が第1のレンズ54aと第2のレンズ54bとの間に
挿入され、第1のレンズ54aから第2のレンズ54b
に向かう伝搬光を一部遮蔽するようになっている。この
場合、図中の矢印に表されるように、第1及び第2のレ
ンズ54a、54bの光軸と直交する方向に遮蔽板68
を移動させてその位置を変位させると、伝搬光の遮蔽量
が変化する。こうして、遮蔽板68の移動により、伝搬
光の減衰量を変化させることが可能になる。
【0008】ところで、図13の遮蔽板68を移動させ
る移動機構としては、上記の図12(b)に示されるよ
うなメカニカル式の移動機構を用いる場合が通常である
が、その他にも、例えば近年急速に発展してきたMEM
S(Micro Electro Mechanical System;微小電気機械
システム)技術を用い、静電力により遮蔽板68を移動
させる機構を用いる場合もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の可変光
減衰器において、フィルタ56や遮蔽板68の移動機構
として、図12(b)に示されるようなメカニカル式の
移動機構が用いられる場合、例えばモータ58はその小
型化に限界があるため、可変光減衰器全体を小型化する
ことが困難であるという問題があった。
【0010】また、このメカニカル式の移動機構は、モ
ータ58の回転運動を移動こま64の直線運動に変換す
るためのリードスクリュウ62や、移動こま64の直線
運動を安定にするためのガイドシャフト66等が必要と
なり、機構自体が複雑になるため、故障等が多いという
問題があった。また、モータ58としては、通常、小型
のパルスモータを使用することが多いが、この場合、リ
ードスクリュウ62の送りピッチとステップ角度から移
動こま64の送り分解能、即ち移動対象物であるフィル
タ56や遮蔽板68の移動を制御する精度が制約され
る。このため、可変光減衰器の光減衰量の微小調整が困
難であるという問題があった。この問題を解決するため
に、例えばギヤヘッド等を用いて移動こま64の送り分
解能を向上させようとすると、移動こま64の移動速度
が低下し、延いては可変光減衰器の動作速度が低下する
という問題が生じてくる。
【0011】また、このようなメカニカル式の移動機構
の代わりに、MEMS技術を用い、静電力により遮蔽板
68を移動させる場合、遮蔽板68の移動時に電力を供
給する必要があるのみならず、遮蔽板68を所定の位置
に保持する際にも電力を供給し続けることが必要にな
る。このため、大きな電力消費を招くという問題が生じ
てくる。
【0012】本発明は、従来の可変光減衰器の上記した
問題を考慮してなされたものであって、装置の小型化、
簡略化を実現し、高精度の制御性を実現すると共に、省
エネルギー化を達成することが可能な可変光減衰器を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、2つの光学部品の間を伝搬
する光の光路中に、光の透過率が面内で変化するフィル
タが挿入され、このフィルタを伝搬光の透過率が変化す
る方向に移動させる移動機構が設けられた可変光減衰器
であって、この移動機構が、所定の電気信号により伸縮
する圧電素子と、この圧電素子に所定の電気信号を与え
る電源回路と、圧電素子の一端に接続され、圧電素子の
伸縮に対応して移動するシャフトと、このシャフトに摺
動可能に取り付けられ、フィルタが固定される固定用部
材と、を有しているアクチュエータであることを特徴と
する可変光減衰器が提供される。
【0014】また、本発明においては、2つの光学部品
の間を伝搬する光の光路中に、伝搬光の一部を遮蔽する
遮蔽板が挿入され、この遮蔽板を伝搬光の遮蔽量が変化
する方向に移動させる移動機構が設けられた可変光減衰
器であって、この移動機構が、所定の電気信号により伸
縮する圧電素子と、この圧電素子に所定の電気信号を与
える電源回路と、圧電素子の一端に接続され、圧電素子
の伸縮に対応して移動するシャフトと、このシャフトに
摺動可能に取り付けられ、遮蔽板が固定される固定用部
材と、を有しているアクチュエータであることを特徴と
する可変光減衰器が提供される。
【0015】また、本発明においては、一方の光部品か
ら出射された光を反射して他方の光部品に入射する反射
体が設けられ、この反射体を光の進行方向に移動させる
移動機構が設けられた可変光減衰器であって、この移動
機構が、所定の電気信号により伸縮する圧電素子と、こ
の圧電素子に所定の電気信号を与える電源回路と、圧電
素子の一端に接続され、圧電素子の伸縮に対応して移動
するシャフトと、このシャフトに摺動可能に取り付けら
れ、反射体が固定される固定用部材と、を有しているア
クチュエータであることを特徴とする可変光減衰器が提
供される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照しつつ説明する。 (第1の実施形態)本実施形態に係る可変光減衰器は、
図1に示されるように、光部品としての第1及び第2の
光ファイバ10a、10b、これら第1及び第2の光フ
ァイバ10a、10bの端部にそれぞれ設けられたフェ
ルール12a、12b、第1の光ファイバ10aからフ
ェルール12aを介して出射された伝搬光を平行光線化
する第1のコリメーターレンズ14a、伝搬光の進路を
変更する第1及び第2のプリズム16a、16b、平行
光線化された伝搬光を集光し、フェルール12bを介し
て第2の光ファイバ10bに入射する第2のコリメータ
ーレンズ14b、第1のプリズム16aと第2のプリズ
ム16bとの間に挿入されたフィルタ18を有してい
る。
【0017】このフィルタ18は、図2に示されるよう
に、例えば1辺が10mmのガラス基板20上に所定の
透過率をもつ光透過膜22が堆積形成されたもので、こ
の光透過膜22の膜厚が無段階に変化している。このた
め、光の透過率が光透過膜22の膜厚に比例して面内で
連続的に変化する面内分布を有しており、その面内のど
の部分を伝搬光が透過するかによって、光減衰量が最大
30dBから最小0dBまで変化するようになってい
る。
【0018】また、このフィルタ18は、図1に示され
るように、次のようの構成のアクチュエータ24からな
る移動機構によって移動されるようになっている。即
ち、所定の電気信号により伸縮する圧電素子26には、
所定の電気信号を発生する電源回路28が接続されてい
る。また、この圧電素子26の一端は、オモリ30に固
定されている一方、その他端には、圧電素子26の伸縮
に対応して軸方向に微小移動するシャフト32が接続さ
れている。このシャフト32には、移動対象物が固定さ
れる固定用部材としての移動こま34が摺動可能に取り
付けられている。移動こま34上には、移動対象物とし
てのフィルタ18が固定されている。なお、ここで、圧
電素子26は、オモリ30に固定される代わりに、筐体
に固定されてもよい。
【0019】また、図示は省略するが、この移動こま3
4のシャフト32への取り付けには、バネ力が用いられ
ている。このため、移動こま34はシャフト32に対し
て摺動可能な状態になっており、シャフト32がゆっく
りと移動する際には、移動こま34もシャフト32と一
体となって移動する反面、シャフト32が急激に移動す
る際には、移動こま34はその慣性力によってシャフト
32との間に滑りを生じて、殆ど移動しないか、極めて
僅かしか移動しない。
【0020】次に、図1に示される可変光減衰器の動作
を説明する。第1の光ファイバ10aからフェルール1
2bを介して出射された伝搬光は、第1のコリメーター
レンズ14aによって平行光線化され、第1のプリズム
16aによって進路を直角に変更された後、第2のプリ
ズム16bによって進路を更に直角に変更され、第2の
コリメーターレンズ14bによって集光され、フェルー
ル12bを介して第2の光ファイバ10bに入射され
る。そして、その間に、第1のプリズム16aと第2の
プリズム16bとの間に挿入されているフィルタ18を
透過する。
【0021】また、アクチュエータ24においては、電
源回路28から所定の電気信号を与えられた圧電素子2
6が、その電気信号に応じて伸縮し、この圧電素子26
の伸縮に対応してシャフト32がその軸方向、即ち図1
中の双方向矢印の右方向に微小移動する。具体的には、
電源回路28から圧電素子26にパルス信号が与えられ
ると、そのパルス信号の電圧上昇に応じて圧電素子26
は伸び、パルス信号の電圧降下に応じて圧電素子26は
縮む。
【0022】例えば図3の下段のグラフに示されるよう
な波状のパルス信号が電源回路28から圧電素子26に
与えられる場合、そのパルス信号のゆっくりとした電圧
上昇に応じて圧電素子26はゆっくりと伸び、移動こま
34もシャフト32と一体となって図1中の双方向矢印
の右方向に移動する。次いで、パルス信号の急激な電圧
降下に応じて圧電素子26は急激に縮み、それと共にシ
ャフト32も急激に移動するが、移動こま34はその慣
性力によってシャフト32との間に滑りを生じ、図1中
の双方向矢印の左方向に極めて僅かに移動するに止ま
る。次いで、パルス信号が再びゆっくりと電圧上昇する
と、前述のように、移動こま34は再び右方向に移動す
る。
【0023】こうして、図3の下段のグラフに対応する
上段のグラフに示されるように、ゆっくりとした電圧上
昇と急激な電圧降下を繰り返す波状のパルス信号によ
り、移動こま34とシャフト32との間の静摩擦と動摩
擦を利用して、移動こま34の移動距離を伸ばしてい
く。このため、移動こま34上に固定されているフィル
タ18は、伝搬光の光路に対して微小移動してその位置
を変位し、フィルタ18を通過する伝搬光の透過量を変
化させ、その光減衰量を0〜30dBの範囲において微
調整する。
【0024】なお、図3の下段のグラフに示される波状
のパルス信号に限らず、圧電素子26に与えるパルス信
号の波形、即ちその電圧上昇と電圧降下の各速度を制御
することにより、移動こま34及びその上に固定されて
いるフィルタ18を所望の距離だけ高精度に移動させる
ことが可能になり、伝搬光の光減衰量を高精度に調整す
ることができる。
【0025】また、光減衰量を所望の値に固定したい場
合には、電源回路28から圧電素子26への電気信号の
供給を停止して、フィルタ18を所望の位置に保持すれ
ばよい。本発明者が試作した本実施形態に係る可変光減
衰器において、フィルタ18の移動距離と伝搬光の光減
衰量との関係を求めると、図4のグラフに示される結果
となった。即ち、フィルタ18の移動距離が増加するに
つれて、伝搬光が光透過膜22の膜厚の厚い領域を透過
するようになるため、伝搬光の光減衰量は最小0dBか
ら最大30dBまで増大していった。
【0026】また、圧電素子26は20nm程度の分解
能の伸縮動作が可能であり、それに伴い、伝搬光の光減
衰量の分解能が0.05dB以下の微調整が可能であっ
た。また、このような微調整の際に圧電素子26に与え
るパルス信号の周波数を20kHzにまで上昇させるこ
とが可能なため、10mm/s以上の動作速度が実現さ
れ、フィルタ18の全長10mmを1秒以内で移動させ
ることができた。
【0027】以上のように本実施形態によれば、第1の
光ファイバ10aから第2の光ファイバ10bに向かう
伝搬光の光路中に、光の透過率の面内分布を有するフィ
ルタ18が挿入され、このフィルタ18を移動させるア
クチュエータ24に圧電素子26が用いられていること
により、フィルタ18の高精度で高速の微小移動が可能
になるため、伝搬光の透過量を変化させ、所望の光減衰
量への高精度の微調整を行うことができる。
【0028】また、圧電素子26を用いるアクチュエー
タ24は、従来のモータ等を用いたメカニカル式の移動
機構と比較してその大きさを小さくすることができるた
め、可変光減衰器全体としても体積比で約1/2に小型
化することができる。その結果、この可変光減衰器を用
いたWDM通信システムの小型化、高密度化に寄与する
ことができる。
【0029】しかも、圧電素子26を用いるアクチュエ
ータ24は、いわゆる自己保持機能を有しており、フィ
ルタ18を所望の位置に保持して光減衰量を所望の値に
固定したい場合、圧電素子26に電圧を与え続ける必要
がない、即ち光減衰量を変化させるとき以外は電圧を与
える必要がないため、従来の静電力を用いる場合よりも
電力消費を低減することができ、省エネルギー化に寄与
することができる。
【0030】なお、上記第1の実施形態においては、第
1及び第2の光ファイバ10a、10bが可変光減衰器
の一方の側に配置されているため、光路を変更するため
の第1及び第2のプリズム16a、16bを必要とする
が、例えば図5に示される変形例のように、第1及び第
2の光ファイバ10a、10bが可変光減衰器の両側に
それぞれ配置される場合には、第1及び第2のプリズム
16a、16bの配置を省略することができる。この場
合も、上記図1に示す場合と同様の作用・効果を奏する
ことはいうまでもない。
【0031】(第2の実施形態)本実施形態に係る可変
光減衰器は、図6に示されるように、上記図5の変形例
におけるフィルタ18の代わりに、第1の光ファイバ1
0aから第2の光ファイバ10bに向かう伝搬光の一部
を遮蔽する遮蔽板36が用いられているものである。な
お、その他の光学系及びこの遮蔽板36を移動させるア
クチュエータ24の構成は上記図5の場合と全く同様で
ある。
【0032】次に、図6に示される可変光減衰器の動作
を説明する。第1の光ファイバ10aからフェルール1
2bを介して出射された伝搬光は、第1のコリメーター
レンズ14aによって平行光線化された後、第2のコリ
メーターレンズ14bによって集光され、フェルール1
2bを介して第2の光ファイバ10bに入射される。そ
して、その間に、第1のコリメーターレンズ14aと第
2のコリメーターレンズ14bとの間に挿入されている
遮蔽板36によって、伝搬光の一部が遮蔽される。
【0033】また、アクチュエータ24は、上記第1の
実施形態の場合と同様に動作して、移動こま34上に固
定されている遮蔽板36を伝搬光の光路に対して微小移
動させてその位置を変位させることにより、伝搬光の遮
蔽量を変化させて、その光減衰量を調整する。本発明者
が試作した本実施形態に係る可変光減衰器において、遮
蔽板36の移動距離と伝搬光の光減衰量との関係を求め
ると、図7のグラフに示される結果となった。即ち、遮
蔽板36の移動距離が増加するにつれて、伝搬光が遮蔽
板36によって遮蔽される光量も増大するため、伝搬光
の光減衰量も増大していった。
【0034】なお、このとき、伝搬光はその中心部ほど
光強度が強く、周辺部に近づくに従って光強度が弱くな
る分布を有している。そして、遮蔽板36が移動する際
には、先ず伝搬光の周辺部から遮蔽し始め、移動距離が
増加するにつれて伝搬光の中心部を遮蔽するようにな
る。このため、遮蔽板36の移動距離が増加する最初の
段階における光減衰量の増大は緩やかであるが、遮蔽板
36が伝搬光の中心部に近づくにつれて光減衰量は急速
に増大していき、更に遮蔽板36が伝搬光の中心部を過
ぎると、再び光減衰量の増大は緩やかになる傾向を示
す。
【0035】また、この場合も、上記第1の実施形態の
場合と同様に、伝搬光の光減衰量の分解能が0.05d
B以下の微調整が可能であった。また、圧電素子26の
高速動作により、遮蔽板36を移動させて伝搬光を全く
遮蔽しない状態から完全に遮蔽してしまう状態への移行
に要する時間、即ち光減衰量が0から最大になるまでに
要する時間を0.1秒以下にすることができた。
【0036】以上のように本実施形態によれば、第1の
光ファイバ10aから第2の光ファイバ10bに向かう
光路中に、伝搬光の一部を遮蔽する遮蔽板36が挿入さ
れ、この遮蔽板36を移動させるアクチュエータ24に
圧電素子26が用いられていることにより、上記第1の
実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。な
お、上記第2の実施形態においては、第1及び第2の光
ファイバ10a、10bが可変光減衰器の両側にそれぞ
れ配置されるが、第1及び第2の光ファイバ10a、1
0bが可変光減衰器の一方の側に配置されている場合に
は、上記図1に示されるように、伝搬光の進路を変更す
るための第1及び第2のプリズム16a、16bを配置
すればよい。この場合も、上記図6に示す場合と同様の
作用・効果を奏することはいうまでもない。
【0037】(第3の実施形態)本実施形態に係る可変
光減衰器は、図8に示されるように、第1の光ファイバ
10aから出射された伝搬光を反射して第2の光ファイ
バ10bに入射させる反射体として反射ミラー38が用
いられているものである。即ち、第1及び第2の光ファ
イバ10a、10bこれら第1及び第2の光ファイバ1
0a、10bの端部にそれぞれ設けられたフェルール1
2a、12b、第1の光ファイバ10aからフェルール
12cを介して出射された伝搬光を平行光線化すると共
に、戻ってくる平行光線を集光しフェルール12bを介
して第2の光ファイバ10bに入射するコリメーターレ
ンズ14c、コリメーターレンズ14cからの平行光線
を反射して再びコリメーターレンズ14cに戻す反射ミ
ラー38を有している。
【0038】なお、この反射ミラー38を移動させるア
クチュエータ24の構成は上記第1及び第2の実施形態
の場合と全く同様である。次に、図8に示される可変光
減衰器の動作を説明する。先ず、図9(a)に示される
ように、第1の光ファイバ10aからフェルール12c
を介して出射された伝搬光は、コリメーターレンズ14
cによって平行光線化された後、反射ミラー38に向か
う。この反射ミラー38よって反射された平行光線は、
コリメーターレンズ14cによって集光され、フェルー
ル12cを介して第2の光ファイバ10bに入射され
る。このとき、反射ミラー38が所定の位置に配置さ
れ、第1の光ファイバ10aから出射された伝搬光は全
て第2の光ファイバ10bに入射されるようになってい
る。即ち、反射ミラー38を介した第1の光ファイバ1
0aと第2の光ファイバ10bとの光結合率は略100
%である。
【0039】いま、アクチュエータ24が上記第1及び
第2の実施形態の場合と同様に動作して、移動こま34
上に固定されている反射ミラー38をコリメーターレン
ズ14cから遠ざかる方向にΔLの距離だけ平行に微小
移動させてその位置を変位させたとする。この場合、図
9(b)に示されるように、反射ミラー38からの反射
光線がコリメーターレンズ14cに入射する位置が変化
する。このため、第1の光ファイバ10aから出射され
た伝搬光はその一部しか第2の光ファイバ10bに入射
されなくなる。即ち、反射ミラー38を介した第1の光
ファイバ10aと第2の光ファイバ10bとの光結合率
が低下する。従って、伝搬光の光減衰量は図9(a)に
示される場合よりも増大する。
【0040】本発明者が試作した本実施形態に係る可変
光減衰器において、反射ミラー38の移動距離と伝搬光
の光減衰量との関係を求めると、図10のグラフに示さ
れる結果となった。即ち、反射ミラー38の移動距離が
増加するにつれて、反射ミラー38を介した第1の光フ
ァイバ10aと第2の光ファイバ10bとの光結合率が
低下するため、伝搬光の光減衰量は増大していった。
【0041】また、この場合も、上記第1の実施形態の
場合と同様に、伝搬光の光減衰量の分解能が0.05d
B以下の微調整が可能であった。また、圧電素子26の
高速動作により、反射ミラー38を移動させて伝搬光の
光減衰量が0から最大になるまでに要する時間を0.3
秒以下にすることができた。以上のように本実施形態に
よれば、第1の光ファイバ10aから出射された伝搬光
を反射して第2の光ファイバ10bに入射する反射ミラ
ー38が設けられ、この反射ミラー38を移動させるア
クチュエータ24に圧電素子26が用いられていること
により、上記第1及び第2の実施形態の場合と同様の効
果を奏することができる。
【0042】なお、上記第3の実施形態において用いら
れているコリメーターレンズ14cの代わりに、例えば
図11(a)、(b)に示されるように、集光レンズ1
4dを用いてもよい。この場合も、上記図9(a)、
(b)を用いて説明した場合と略同様に動作する。即
ち、第1の光ファイバ10aからフェルール12cを介
して出射された伝搬光は、集光レンズ14dによって集
光された後、反射ミラー38に向かう。この反射ミラー
38よって反射された伝搬光は、集光レンズ14dによ
って集光され、フェルール12cを介して第2の光ファ
イバ10bに入射される。
【0043】いま、図11(a)に示されるように、伝
搬光が集光レンズ14dによって焦点を結ぶ位置に反射
ミラー38を配置し、反射ミラー38からの反射光線が
集光レンズ14dによって集光され、その全てが第2の
光ファイバ10bに入射されるようにする。この場合、
反射ミラー38を介した第1の光ファイバ10aと第2
の光ファイバ10bとの光結合率は略100%となる。
【0044】その後、アクチュエータ24を動作させ
て、反射ミラー38を集光レンズ14dから遠ざかる方
向に平行にΔLの距離だけ微小移動させてその位置を変
位させたとする。この場合、図11(b)に示されるよ
うに、反射ミラー38からの反射光線が集光レンズ14
dに入射する位置が変化する。このため、第1の光ファ
イバ10aから出射された伝搬光はその一部しか第2の
光ファイバ10bに入射されない。即ち、反射ミラー3
8を介した第1の光ファイバ10aと第2の光ファイバ
10bとの光結合率が低下し、伝搬光の光減衰量は図1
1(a)に示される場合よりも増大する。
【0045】但し、上記図9(a)、(b)と図11
(a)、(b)との比較から解るように、反射ミラー3
8が同じ距離ΔLだけ微小移動しても、コリメーターレ
ンズ14cを用いる場合よりも集光レンズ14dを用い
る場合の方が、反射ミラー38を介した第1の光ファイ
バ10aと第2の光ファイバ10bとの光結合率の変動
が大きいため、伝搬光の光減衰量の変化も大きくなる。
即ち、集光レンズ14dを用いる方が、反射ミラー38
の移動量に対して伝搬光の光減衰量が敏感に変化する。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1に
係る可変光減衰器によれば、2つの光学部品の間を伝搬
する光の光路中に挿入されるフィルタを移動させるアク
チュエータに圧電素子が用いられ、この圧電素子の伸縮
に対応して移動するシャフトに固定用部材が摺動可能に
取り付けられ、この固定用部材にフィルタが固定される
ことにより、フィルタの高精度で高速の微小移動が可能
になるため、伝搬光の透過量を変化させ、所望の光減衰
量への高精度の微調整を達成することができる。
【0047】また、圧電素子を用いるアクチュエータ
は、従来のモータ等を用いる場合と比較してその大きさ
を小さくすることができるため、可変光減衰器全体とし
ても小型化することが可能になり、延いてはWDM通信
システムの小型化、高密度化に寄与することができる。
しかも、いわゆる自己保持機能を有しており、光減衰量
を変化させるとき以外は圧電素子に電圧を与える必要が
ないため、従来の静電力を用いる場合と比較して電力消
費を低減することができ、省エネルギー化に寄与するこ
とができる。
【0048】また、請求項2に係る可変光減衰器によれ
ば、2つの光学部品の間を伝搬する光の光路中に挿入さ
れる遮蔽板を移動させるアクチュエータに圧電素子が用
いられ、この圧電素子の伸縮に対応して移動するシャフ
トに固定用部材が摺動可能に取り付けられ、この固定用
部材に遮蔽板が固定されることにより、上記請求項1の
場合と同様の効果を奏することができる。
【0049】また、請求項3に係る可変光減衰器によれ
ば、一方の光部品から出射された光を反射して他方の光
部品に入射する反射体を移動させるアクチュエータに圧
電素子が用いられ、この圧電素子の伸縮に対応して移動
するシャフトに固定用部材が摺動可能に取り付けられ、
この固定用部材に反射体が固定されることにより、上記
請求項1の場合と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る可変光減衰器を
示す概略図である。
【図2】図1の可変光減衰器のフィルタを拡大して示す
概略断面図である。
【図3】図1の可変光減衰器の圧電素子に与えられるパ
ルス信号の波形を示すグラフ及びパルス信号が与えられ
た圧電素子の伸縮による移動こまの移動距離を示すグラ
フである。
【図4】図1の可変光減衰器のフィルタの移動距離と伝
搬光の光減衰量との関係を示すグラフである。
【図5】第1の実施形態の変形例に係る可変光減衰器を
示す概略図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る可変光減衰器を
示す概略図である。
【図7】図6の可変光減衰器の遮蔽板の移動距離と伝搬
光の光減衰量との関係を示すグラフである。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る可変光減衰器を
示す概略図である。
【図9】図8の可変光減衰器の動作を説明するための概
略図である。
【図10】図8の可変光減衰器の反射ミラーの移動距離
と伝搬光の光減衰量との関係を示すグラフである。
【図11】第3の実施形態の変形例に係る可変光減衰器
の動作を説明するための概略図である。
【図12】(a)は従来の可変光減衰器の一例を示す概
略図であり、(b)はその移動機構を示す概略図であ
る。
【図13】従来の可変光減衰器の他の例を示す概略図で
ある。
【符号の説明】
10a 光部品としての第1の光ファイバ 10b 光部品としての第2の光ファイバ 12a、12b フェルール 14a 第1のコリメーターレンズ 14b 第2のコリメーターレンズ 14c コリメーターレンズ 14d 集光レンズ 16a 第1のプリズム 16b 第2のプリズム 18 フィルタ 20 ガラス基板 22 光透過膜 24 アクチュエータ 26 圧電素子 28 電源回路 30 オモリ 32 シャフト 34 移動こま 36 遮蔽板 38 反射ミラー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの光学部品の間を伝搬する光の光路
    中に、光の透過率が面内で変化するフィルタが挿入さ
    れ、前記フィルタを伝搬光の透過率が変化する方向に移
    動させる移動機構が設けられた可変光減衰器であって、 前記移動機構が、所定の電気信号により伸縮する圧電素
    子と、前記圧電素子に所定の電気信号を与える電源回路
    と、前記圧電素子の一端に接続され、前記圧電素子の伸
    縮に対応して移動するシャフトと、前記シャフトに摺動
    可能に取り付けられ、前記フィルタが固定される固定用
    部材と、を有しているアクチュエータである、ことを特
    徴とする可変光減衰器。
  2. 【請求項2】 2つの光学部品の間を伝搬する光の光路
    中に、伝搬光の一部を遮蔽する遮蔽板が挿入され、前記
    遮蔽板を伝搬光の遮蔽量が変化する方向に移動させる移
    動機構が設けられた可変光減衰器であって、 前記移動機構が、所定の電気信号により伸縮する圧電素
    子と、前記圧電素子に所定の電気信号を与える電源回路
    と、前記圧電素子の一端に接続され、前記圧電素子の伸
    縮に対応して移動するシャフトと、前記シャフトに摺動
    可能に取り付けられ、前記遮蔽板が固定される固定用部
    材と、を有しているアクチュエータである、ことを特徴
    とする可変光減衰器。
  3. 【請求項3】 一方の光部品から出射された光を反射し
    て他方の光部品に入射する反射体が設けられ、前記反射
    体を光の進行方向に移動させる移動機構が設けられた可
    変光減衰器であって、 前記移動機構が、所定の電気信号により伸縮する圧電素
    子と、前記圧電素子に所定の電気信号を与える電源回路
    と、前記圧電素子の一端に接続され、前記圧電素子の伸
    縮に対応して移動するシャフトと、前記シャフトに摺動
    可能に取り付けられ、前記反射体が固定される固定用部
    材と、を有しているアクチュエータである、ことを特徴
    とする可変光減衰器。
  4. 【請求項4】 前記光学部品が、光ファイバである、請
    求項1乃至3のいずれかに記載の可変光減衰器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7310460B2 (en) 2003-12-08 2007-12-18 Ngk Insulators, Ltd. Optical device
KR101690089B1 (ko) * 2015-09-30 2016-12-27 이노6 주식회사 광 감쇠기
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CN115453686A (zh) * 2022-09-05 2022-12-09 广西电网有限责任公司来宾供电局 一种基于光衰动态可调的lc型光纤以及使用方法

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