JP2004263781A - フォイル軸受およびフォイル軸受の使用方法 - Google Patents

フォイル軸受およびフォイル軸受の使用方法 Download PDF

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Ikuo Saito
育夫 齊藤
Hitoshi Sakakida
均 榊田
Kotaro Tanaka
耕太郎 田中
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/02Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only
    • F16C17/024Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only with flexible leaves to create hydrodynamic wedge, e.g. radial foil bearings

Abstract

【課題】気体の圧力で回転軸の浮力を生成して回転軸を支持するフォイル軸受装置において、回転軸の回転始動時における回転駆動トルクの低減化を図り、軸受としての性能の向上を図る。
【解決手段】気体の圧力で軸の浮力を生成する動圧式気体軸受部31と、この動圧式気体軸受部31に、前記気体による押圧力を受け回転自在に支持される回転軸34とを備え、動圧式気体軸受部31は、円筒状の軸受ハウジング32と、この軸受ハウジング32の軸受空洞部33の内周面33aに沿うように設けられるバンプフォイル36と、このバンプフォイル36の内周面に沿うように設けられるトップフォイル35とを備えたフォイル軸受30において、前記軸受空洞部33の低部に、回転軸34の回転始動に合わせて圧縮気体aを噴き付け、回転軸34を押上げる気体噴出装置40を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、小型高速ガスタービン発電装置等の発電機に用いられる回転軸を気体潤滑支持する気体軸受技術に係り、特に横置型発電装置に用いられる高速回転する回転軸を支持する気体潤滑式のフォイル軸受およびフォイル軸受の使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフォイル軸受として、円筒状の軸受ハウジングの内周にバンプフォイルおよびトップフォイルを配置し、このトップフォイル内に回転軸を配置して動圧式気体軸受を構成したものがある。
【0003】
このフォイル軸受は、円筒状の軸受ハウジングの内周面を楕円状に形成し、真円の回転軸が楕円の曲率の小さい面に接触させるようにした構成のものがあり、特許文献1に開示されている。
【0004】
このフォイル軸受は、図10に示されるように、軸受空洞部11を形成した動圧式気体軸受部12に回転軸10を回転自在に支持した構成のフォイル軸受13である。
【0005】
このフォイル軸受13の動圧式気体軸受部12は、楕円状断面の内周面14aを有する軸受ハウジング14と、その内周面14aに支持されたバンプフォイル15およびこのバンプフォイル15の内周に支持されたトップフォイル16とから構成される。
【0006】
フォイル軸受13の停止時には、回転軸10がトップフォイル16の内周面16a側に直接接触するように支持される。
【0007】
また、フォイル軸受13の回転軸10は、回転起動中は、気体潤滑作用を得て、軸受空洞部11のほぼ中心部に回転軸10の軸心が一致するように支持されている。
【0008】
このバンプフォイル15は、その一端部が軸受ハウジング14の内周面14aの頂部の支持具14bに支持され、他端が周方向に延びて自由端としている。
【0009】
また、トップフォイル16は、その一端部が軸受ハウジング14の内周面14aの頂部の支持具14cに支持され、他端が周方向に延びて自由端としている。
【0010】
軸受ハウジング14の内周面14aは、その断面形状が鉛直方向とほぼ直交する長軸を有する楕円状に構成されている。
【0011】
回転軸10の自重は鉛直方向にかかり、軸受ハウジング13の内周面13aは、例えば鉛直方向とほぼ直交する方向に少量延びる平行部を有し、その両端に真半円が接続された小判形である。
【0012】
両端の真半円の中心p1,p1は、全体の中心p0から左右方向へずれており、Δl分楕円形状となっている。
【0013】
バンプフォイル15およびトップフォイル16は、軸受ハウジング14の内周面14aに倣って変形するので、当然トップフォイル16の内周面16aも楕円形状となる。
【0014】
このようなフォイル軸受13によれば、回転軸10の軸受ハウジング14の接触面積が減少することによって、起動時の摩擦トルクが減少し、時間的ロスが減少するために、レスポンスを向上させることができる。
【0015】
【特許文献1】
実願昭60−103620号(実開昭62−13224号)のマイクロフィルム[明細書第4頁第15行〜第5頁15行並びに第1図(軸受ハウジングの内周面が、その断面形状が垂直方向とほぼ直角に交わる長軸を有する楕円上に構成されている)]
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
従来のフォイル軸受13によれば、軸受ハウジング14の内周面14aが、その断面形状が鉛直方向とほぼ直交する方向に長軸を有する楕円状に構成されていることから、回転軸10は短軸の内周面側で支持され、回転軸10が軸受ハウジング14の内周面14a側と接触する接触面積を減少させられるので、初期始動時における回転軸10の駆動トルクを減少させることができるものである。
【0017】
しかしながら、軸受ハウジング14の内周面14aが水平方向に拡張していることから、回転軸10の回転を開始してから初期始動に至るまで、すなわち、回転軸10の回転数が上がりクサビ状の気体膜が形成されるまでに相当の時間がかかる上に、稼動中においても回転軸10の軸芯が安定せず、回転軸10とトップフォイル16との間で摩擦熱が発生する等、軸受としての性能劣化の原因となっていた。
【0018】
このため、軸受の起動時における回転軸の回転駆動トルクの負荷軽減を図り、軸受としての性能の劣化を伴なわないようにすることが望まれていた。
【0019】
本発明は、このような点を考慮してなされたもので、発電装置等の設備起動時の回転軸の回転駆動トルクを低減させ、軸受として調心が容易なフォイル軸受およびフォイル軸受の使用方法を提供することを主な目的とする。
【0020】
また、本発明の他の目的は、発電装置等の設備の始動から負荷運転、停止に至るまでの間、軸心が所望に調心されると共に安定した回転軸の支持状態が得られるようにしたフォイル軸受およびフォイル軸受の使用方法を提供するにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明によれば、気体の圧力で軸浮力を生成する動圧式気体軸受部と、この動圧式気体軸受部に、前記気体の気体膜による浮力を受けて回転自在に支持される回転軸とを備え、動圧式気体軸受部は、筒状の軸受ハウジングと、この軸受ハウジングの軸受空洞部の内周面に沿うように設けられるバンプフォイルと、このバンプフォイルの内周面に沿うように設けられるトップフォイルとを備えたフォイル軸受において、前記軸受空洞部低部に、回転軸の回転始動に合わせて圧縮気体を噴き付け、回転軸を押上げる気体噴出装置とを備える。
【0022】
上記目的を達成するために、請求項8記載の発明によれば、気体の圧力で軸浮力を生成する動圧式気体軸受部と、この動圧式気体軸受部に、前記気体の気体膜による浮力を受けて回転自在に支持される回転軸とを備え、動圧式気体軸受部は、筒状の軸受ハウジングと、この軸受ハウジングの内周面に沿うように設けられるバンプフォイルと、このバンプフォイルの内周面に沿うように設けられるトップフォイルとを備えたフォイル軸受において、前記軸受ハウジングの内壁面とバンプフォイルとの間に形成される背室に、回転軸の回転始動に合わせてそれぞれ異なった方向から圧縮気体を噴き付けるように作用させる複数個の気体噴出装置とを備える。
【0023】
上記目的を達成するために、請求項11記載の発明によれば、気体の圧力で軸浮力を生成する動圧式気体軸受部と、この動圧式気体軸受部に、前記気体の気体膜による浮力を受けて回転自在に支持される回転軸とを備え、動圧式気体軸受部は、筒状の軸受ハウジングと、この軸受ハウジングの内周面に沿うように設けられるバンプフォイルと、このバンプフォイルの内周面に沿うように設けられるトップフォイルとを備えたフォイル軸受において、前記軸受ハウジング側に設けられ、軸受ハウジング低部の内壁面とバンプフォイルとの間に形成される背室に対し、それぞれ異なった方向から圧縮気体を噴き付けるように設けた複数のハウジング側気体噴出装置と、回転軸の軸心位置を検知して、軸心位置検知データを出力する軸心距離判定手段と、この軸心距離判定手段から出力される軸心位置データを入力して前記ハウジング側気体噴出装置へ圧縮気体の圧力を制御する圧力制御データ信号を出力する圧縮気体圧力制御部とを備える。
【0024】
上記目的を達成するために、請求項12記載の発明によれば、気体の圧力で軸浮力を生成する動圧式気体軸受部と、この動圧式気体軸受部に、前記気体の気体膜による浮力を受けて回転自在に支持される回転軸とを備え、動圧式気体軸受部は、筒状の軸受ハウジングと、この軸受ハウジングの内周面に沿うように設けられるバンプフォイルと、このバンプフォイルの内周面に沿うように設けられるトップフォイルとを備えたフォイル軸受において、前記バンプフォイルを波状に形成して、このバンプフォイルの山部がトップフォイルと接触する接触部を一体的に固定して形成したフォイル組立体と、前記軸受ハウジングの内周面とフォイル組立体のバンプフォイルの山部に形成される背室に、回転軸の回転始動に合わせて圧縮気体を噴き付け、前記背室を加圧することにより回転軸の軸心を調心するようにせしめる気体噴出装置とを備える。
【0025】
上記目的を達成するために、請求項13記載の発明によれば、気体の圧力で軸浮力を生成して回転軸を浮上状態に支持するフォイル軸受の使用方法において、前記回転軸の回転始動時に、この回転軸を支持する軸受空洞部の低部の背室へ圧縮気体の噴出作用による押圧力で回転軸を押し上げることを特徴とするフォイル軸受の使用方法である。
【0026】
上記目的を達成するために、請求項18記載の発明によれば、気体の圧力で軸浮力を生成して回転軸を浮上状態に支持するフォイル軸受の使用方法において、前記回転軸とこの回転軸を支持する軸受ハウジングの軸受空洞部に形成される背室とに、回転軸の回転始動に合わせて、それぞれ異なる方向から圧縮気体を噴き付け、前記回転軸を軸受空洞部のほぼ中心に調心することを特徴とするフォイル軸受の使用方法である。
【0027】
上記目的を達成するために、請求項19記載の発明によれば、気体の圧力で軸浮力を生成して回転軸を浮上状態に支持するフォイル軸受の使用方法において、軸受空洞部に支持される回転軸の位置を検知して、この検知により得た位置データに基づき、ハウジング側気体噴出装置または回転軸側気体噴出装置から噴出する圧縮気体の圧力を制御することを特徴とするフォイル軸受の使用方法である。
【0028】
上記目的を達成するために、請求項20記載の発明によれば、気体の圧力で軸浮力を生成して回転軸を浮上状態に支持するフォイル軸受の使用方法において、円筒状の軸受ハウジングの内周面に沿うように設けられるバンプフォイルを波状に形成して、このバンプフォイルの内周面に沿うように設けられるトップフォイルに対して接触する接触部を一体的に固定して形成し、前記軸受ハウジングの内周面とバンプフォイルの波状部に形成される背室に、回転軸の回転始動に合わせて圧縮気体を噴き付け、当該背室を加圧して回転軸を所望の調心位置に移動せしめることを特徴とするフォイル軸受の使用方法である。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明のフォイル軸受の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0030】
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係るフォイル軸受の第1実施形態を示す概要図である。
【0031】
第1の実施形態に示されるフォイル軸受30は、例えば小型高速ガスタービン発電装置等の発電機に適用する横置型の発電装置(図示せず)に用いられ、高速回転する回転軸を気体潤滑で支持する動圧式気体潤滑式の軸受である。
【0032】
このフォイル軸受30の動圧式気体軸受部31は、横置型フォイル軸受の本体を形成する外形が柱状の軸受ハウジング32と、この軸受ハウジング32内の軸受空洞部33に支持される回転軸34と、この回転軸34の外側に配設されるスリーブ状のトップフォイル35と、このトップフォイル35の外側に配設される波形状あるいはスプライン状のバンプフォイル36と、軸受ハウジング32の底部に設けられるハウジング側気体噴出装置40とより構成される。
【0033】
回転軸34は、回転停止時には、トップフォイル35に直接接するように支持される。トップフォイル35は、弾力性が大きく、曲げ剛性の小さな可撓性薄膜(フォイル)で軸受面を形成している。
【0034】
また、フォイル軸受30の回転起動中は、気体潤滑作用を得て、軸受空洞部33のほぼ中心部を回転軸34の軸心が一致するように浮上状態で安定的に支持されるようになっている。
【0035】
軸受ハウジング32の内壁面32aは、断面真円に形成される。内壁面32aには、軸受空洞部33のほぼ中心点を通る水平面上において、相対する壁面部を回転軸側に突出する突条37,37が設けられ、この突条と回転軸34との間に狭小部bが形成される。
【0036】
この狭小部bの形成により、この狭小部bより下位に下側背室xが、また上位に上側背室yが設けられる。
【0037】
一方、軸受空洞部33内に支持される回転軸34は、小型発電機の場合、例えば通常数万〜数十万回転/分(50〜60Hz対応)で高速回転する断面が真円のもので、軸受空洞部33の内壁面33aとの間に僅少な間隙が形成される。
【0038】
回転軸34の外側に配設されるトップフォイル35は、回転軸34の外側を覆うように配設される所望の耐磨耗性、弾力性を備えた、例えば高温耐性バネ材を用いた円筒状のものであり、一端が最上端の支持具45に支持され、他端が自由端として回転軸34の周囲を覆うように同方向に延設される。さらに、トップフォイル35は、回転軸34の外形より大きな径を有し、内部に回転軸34を浮上状態に支持できるようになっている。
【0039】
また、このトップフォイル35の外側に巻き付けられるように設けられる波形状あるいはスリーブ状のバンプフォイル36は、両端が軸受空洞部33の最上端に設けられた支持具46,46に支持され、トップフォイル35の外側に当接し、弾力的に支持している。バンプフォイル36は、トップフォイル35と同様の、例えば高温耐性バネ材を用いた薄板材から成形される。
【0040】
また、このバンプフォイル36は、表面が波形状あるいはスリーブ状の凸凹面を、例えば同軸上に連続的に形成され、ハウジング側気体噴出装置40から噴出する圧縮気体aにより圧力を受け易い形状を呈している。
【0041】
フォイル装置30の停止中は、回転軸34は回転を停止し、トップフォイル35と直接接触した状態で支持されるが、回転始動すると回転軸34とトップフォイル35との間で気体潤滑作用が得られて、トップフォイル35から浮上した状態で支持される。
【0042】
ハウジング側気体噴出装置40は、回転軸34の回転始動時に合わせて短時間作動させるもので、軸受ハウジング32の軸受空洞部33の下側背室xへ圧縮気体aを注入するよう設けられる。
【0043】
このハウジング側気体噴出装置40は、軸受ハウジング32を貫通して下側背室xに開口するように設けた気体通路41と、この気体通路41の端部に設けられた気体圧縮機42と、気体通路41の途中に設けた圧力調整弁43と、下側背室x内の圧縮気体aの圧力を検知する圧力計50とを有し、この圧力計50にて下側背室x内の気体圧力を検出し、図示しない制御装置あるいは直接気体圧縮機42および圧力調整弁43を作動させるようになっている。
【0044】
この圧力計50は、軸受ハウジング32を貫通して下側背室xに開口する気圧測定孔44の端部に外側から接続可能に設けられたものである。
【0045】
また、この圧力計50は、下側背室x内の気圧を検知した結果、所定の気圧以上になれば、気体圧縮機42の作動を停止させるか、または圧力調整弁43を調整し、下側背室x内を所定の気圧に調整するようになっている。
【0046】
気体通路41の途中に設けられる圧力調整弁43は、圧縮気体aが所定の圧力で軸受空洞部33側の下側背室xへ注入するよう制御するものである。
【0047】
軸受空洞部33の内壁面33aに形成した突条37,37は、回転軸34が回転始動すると同時に気体圧縮機42から注入される圧縮気体aが、軸受空洞部33の内壁33aとバンプフォイル36との間に注入された際、突条37,37より下位に形成される下側背室xへ入りこむ圧縮気体aの圧力と、上位の上側背室yへ入りこむ圧縮気体aの圧力に所定の時間差が生じるようにしたものである。
【0048】
すなわち、軸受空洞部33の下位の下側背室xと、上位の上側背室yとに区分して、所定の時間、例えば数秒間程度の間、「下側背室xの気圧>上側背室yの気圧」の関係が得られるようにしている。
【0049】
次に、フォイル軸受30の作用について、図1を参照して説明する。
【0050】
このフォイル軸受30の回転軸34が、例えば発電機に用いられる場合を想定して説明する。
【0051】
先ず、別個に設けられる起動モータまたは発電機自体に固有に備わるモータ機能を働かせて発電機(図示せず)を起動させると、例えばガスタービンが着火するまでのクランキング運転に伴う所期始動により回転軸34が徐々に回転速度が上昇してゆく。一定の回転速度になると、本来の発電機能に切替られ、回転軸34は回転を加速する。
【0052】
この時、回転軸34の回転速度が比較的遅い場合にはトップフォイル35の軸受面との間に形成される気体の潤滑膜の厚さが薄いため気体潤滑の機能が不十分な状態にある。
【0053】
ここで、ハウジング側気体噴出装置40が作動すると、気体圧縮機42から気体通路41を介して下側背室xへ圧縮気体aが注入される。
【0054】
この下側背室xへ圧縮気体aが注入されると、バンプフォイル36の表面に圧縮気体aが噴き付けられ外周側から気体圧力が作用するようになる。
【0055】
この圧縮気体aがバンプフォイル36の表面に外周側から押し上げられるように作用する初期の短い時間、例えば数秒間程度は、突条37,37の存在により軸受空洞部33の下側背室xから上側背室yへ流れ込む圧縮気体aが一時的に抑制される。従って、軸受空洞部33の下位の下側背室x内の圧縮気体a1の圧力が、上位の上側背室y内の圧縮気体a2より一時的に高くなる。
【0056】
この結果、回転軸34は、バンプフォイル36およびトップフォイル35を介して下側背室x内の圧縮気体a2の作用により押上げられる。
【0057】
ここで、回転軸34の回転始動時には、回転軸34は、自重により鉛直下方のトップフォイル35に直接接している。また、バンプフォイル36の凹凸部には所望の剛性を持たせていることから、回転軸34は、前記凹凸部により幾分浮き上がった状態(凹凸の高さおよびその弾力性により異なる)になっている。
【0058】
更に、バンプフォイル36の凹凸部により下側背室x内に注入される圧縮気体a1の圧力を受け易い状況が得られ、その結果、回転軸34は、圧縮気体a2の作用により効率的に上方へ押し上げられる。
【0059】
この結果、回転軸34は、自重による鉛直下方へのたわみ量が少なく、回転始動から回転駆動に至る過程で、軸受摩擦が少なく、回転軸34の駆動トルクの減少化が図れる。
【0060】
また同時に、回転軸34は、ハウジング側気体噴出装置40により、回転軸34の回転始動に伴ない押し上げられるので、回転数の増加に伴ない生成される気体膜による動圧効果と相俟って調心機能を向上させることができる。
【0061】
なお、バンプフォイル36は、この波形状あるいはスリーブ形状に限られず、独自の立体形状にして所定の弾力性を有するものであればよい。
【0062】
更に、軸受ハウジング32の軸受空洞部33と回転軸34との間にて形成した狭小部bは、軸受ハウジング32に突状部37,37を設けることにより形成したが、軸受ハウジング32の軸受空洞部33の断面形状を鉛直方向へ延びる楕円状に形成することにより、結果的に狭小部bが形成されるようにしてもよい。
【0063】
(第2の実施形態)
図2は、本発明に係るフォイル軸受の第2の実施形態を示すものである。
【0064】
この第2の実施形態を示されたフォイル軸受100を、第1の実施形態に示されたフォイル軸受30と同一部分に同一符号を附して説明する。
【0065】
フォイル軸受100は、軸受空洞部103を形成した動圧式気体軸受部101に回転軸34を支持した構成のものである。
【0066】
このフォイル軸受100の動圧式気体軸受部101は、横置型フォイル軸受の本体を形成する外形が柱状の軸受ハウジング32と、この軸受ハウジング32に形成される軸受空洞部103内に支持される回転軸34と、この回転軸34の外側に配設されるトップフォイル35と、このトップフォイル35の外側に配設される波形状あるいはスプライン形状のバンプフォイル106と、軸受ハウジング32の底部に設けられるハウジング側気体噴出装置40とより構成される。
【0067】
軸受ハウジング32の軸受空洞部103は、真円の内壁面103aを有している。
【0068】
軸受空洞部103内に支持される回転軸34は、小型発電機の場合、例えば通常数万〜数十万回転/分(50〜60Hz)で高速回転する断面が真円のもので、軸受空洞部103の内壁面103aとの間には僅少の間隙が形成される。
【0069】
回転軸34の外側を覆うように配設されるトップフォイル35は、所望の耐磨耗性、弾力性を備えた円筒状のものである。
【0070】
バンプフォイル106は、トップフォイル35の外周側を覆うように配設され、トップフォイル35と同様の素材から成形されるスプライン状あるいは波形の筒状のものである。このバンプフォイル106は、トップフォイル35の外側に配設した状態で、ほぼ中央部以下の半円筒部分を比較的強剛性の下側層106aとし、中央部以上の半円筒部分を弱剛性の上側層106bになるよう成形された円筒状のものである。すなわち、パンプフォイル106の下側層106aはその上側層106bより大きな曲げ剛性を有するように、上側層106bより層の肉厚が厚い。
【0071】
バンプフォイル106と、軸受空洞部103の内壁103aとの間には、突条37,37を境にて下側背室zと上側背室yとが形成される。また、このバンプフォイル106全体の表面が周方向に波形状あるいはスプライン状であるので、ハウジング側気体噴出装置40から噴出する圧縮気体aにより圧力を受け易い形状を呈している。
【0072】
その他の構成については、上述した第1の実施形態の図1に示される構成と同様であるので説明を省略する。
【0073】
次に、第2の実施形態のフォイル軸受100の作用を説明する。
【0074】
このフォイル軸受100の回転軸34が、例えば発電機に用いられる場合を想定して説明する。
【0075】
先ず発電機(図示せず)を起動するにあたって、別個に設けられるモータまたは発電機自体に固有に備わるモータ機能を働かせて、例えばガスタービンが着火するまでのクランキング運転に伴う所期始動により回転軸34が徐々に回転速度が上昇し、本来の発電機能に切替られた段階で回転軸34の回転数が安定する。
【0076】
この時、回転軸34の回転速度が比較的遅い場合には、回転軸34とトップフォイル35の軸受面との間に形成される気体の潤滑膜の厚さが薄いため気体潤滑の機能が不十分な状態である。
【0077】
そこで、フォイル軸受100の始動と同時に、すなわち、回転軸34が回転を開始するとほぼ同時にハウジング側気体噴出装置40が作動し、気体圧縮機42から気体通路41を介して回転軸34と軸受空洞部103の下側背室xへ圧縮気体aが注入される。
【0078】
この下側背室xへ圧縮気体aが注入されると、バンプフォイル106の凹凸面へ圧縮気体aが噴き付けられ、バンプフォイル106は上方へ押し上げられる。
【0079】
このハウジング側気体噴出装置40から下側背室xへ注入される圧縮気体aは、秒から分単位の短時間に一瞬にして噴き出されるものである。
【0080】
この噴き出される短い時間、例えば数秒程度はバンプフォイル106の強剛性の下側層106a側に圧縮気体aが噴出して押圧作用をする。
【0081】
この押圧作用は、バンプフォイル106の弱剛性の上側層106bは容易に潰されるように変形させ、その結果、バンプフォイル106の下側層106aが上方に押し上げられる。
【0082】
バンプフォイル106の下側層106aが上方へ押し上げられることにより、トップフォイル35を介して回転軸34を上方へ押し上げるので、回転軸34との調心機能が早期に得られ、回転軸34は早期に安定した高速回転状態となる。
【0083】
なお、バンプフォイル106の弱剛性の上側の層106bは、回転軸34が回転始動してから、調心機能を得る際の補助的役割がなされるものである。
【0084】
その他の作用については、上述した第1の実施形態における作用と同様であるので説明を省略する。
【0085】
(第3の実施形態)
図3および図4は、本発明に係るフォイル軸受の第3の実施形態を示す概要図である。
【0086】
この第3の実施形態に示されたフォイル軸受200を、第1の実施形態の図1に示されるフォイル軸受30と同一部分に同一符号を附して説明する。
【0087】
フォイル軸受200は、軸受空洞部203を形成した動圧式気体軸受部201に回転軸34を支持した構成のものである。
【0088】
このフォイル軸受200の動圧式気体軸受部201は、横置型フォイル軸受の本体を形成する外形が筒状の軸受ハウジング202と、この軸受ハウジング202に形成される軸受空洞部203に支持される回転軸34と、この回転軸34の外側に配設されるトップフォイル35と、このトップフォイル35の外側に配設される波形状あるいはスプライン状のバンプフォイル36と、軸受ハウジング202の底部および回転軸34側に設けられるハウジング側気体噴出装置40と、回転軸側気体噴出装置205とより構成される。
【0089】
軸受ハウジング202の内壁面202aは断面真円に形成される。
【0090】
軸受空洞部203内に支持される回転軸34は、小型発電機の場合、例えば通常数万〜数十万回転/分(50〜60Hz)で高速回転する断面が真円のもので、軸受空洞部203の内壁面203aと僅少の間隙が形成されるようにしている。
【0091】
回転軸側気体噴出装置205は、回転軸34の回転始動時に合わせて短時間起動させるもので、気体圧縮機212と、この気体圧縮機212から回転軸34の中心部から軸受空洞部203側へ貫通して設けた気体通路211と、この気体通路211の途中に設けた圧力調整弁213とから構成される。
【0092】
この気体通路211は、回転軸34の中心部を貫通して形成され、軸受空洞部203の底部の背室z側へ接続される。
【0093】
また、この回転軸側気体噴出装置205は、ハウジング側気体噴出装置40と比べて圧縮気体aの噴出形態が異なり、圧縮気体aをトップフォイル35との接触面に瞬間的に噴出させることによる作用に対して、その反作用で回転軸34を上方へ浮上させるようになっている。
【0094】
その他の構成については、上述した第1の実施形態の図1に示される構成と同様であるので説明を省略する。
【0095】
次に、フォイル軸受200の作用について説明する。
【0096】
このフォイル軸受200の回転軸34が、例えば発電機に用いられる場合を想定して説明する。
【0097】
先ず発電機(図示せず)を起動するにあたって、別個に設けられるモータまたは発電機自体に固有に備わるモータ機能を働かせて、例えばガスタービンが着火するまでのクランキング運転に伴う初期始動により回転軸34が徐々に回転速度を速める。
【0098】
この初期始動時に合わせて、先ず回転軸側気体噴出装置205を始動させ、同時に回転軸34の気体通路211を通じて圧縮気体aが軸受空洞部203に噴出する。
【0099】
この噴出する圧縮気体aは、回転軸34と接触状態にあるトップフォイル35の接触面に噴出する。圧縮気体aが噴出することにより、トップフォイル35の接触面に対する噴出により下方へ押圧力が作用し、その反作用で、回転軸34が上方へ浮上する。浮上と共に、回転軸34が一定の回転速度になると、本来の発電機能に切替られ、回転軸34は回転を加速する。
【0100】
この時、回転軸34の回転速度が比較的遅い場合にはトップフォイル35の軸受面との間に形成される気体の潤滑膜の厚さが薄いため気体潤滑の機能が不十分な状態であるが、同時にハウジング側気体噴出装置40および回転軸側気体噴出装置205が作動する。ハウジング側気体噴出装置40が作動すると、気体圧縮機42から気体通路41を介して軸受空洞部203の背室zへ圧縮気体aが注入される。
【0101】
これにより、回転軸34は、回転始動初期から軸受空洞部203の下方から上方へ浮力の作用を受けつつ高速回転に入り、その後は気体膜の動圧作用により浮上して回転駆動する。このように、回転軸34の回転始動時の段階で、回転軸34は、軸受摩擦が少ない状態で、回転駆動するようになる。
【0102】
なお、フォイル軸受200の始動時に注入される圧縮気体aの圧力は、回転軸の自重や回転速度に応じて種々選定して調整することが可能である。
【0103】
その他の作用については、上述した第1の実施形態における作用と同様であるので説明を省略する。
【0104】
従って、回転軸34の回転始動から回転駆動に至る過程で、軸受摩擦の極小化がなされ、回転軸34の駆動トルクの減少化が図れる。
【0105】
また同時に、回転軸34は、回転始動時に既に押し上げられているので、回転数の増加に伴ない生成される気体膜による動圧効果と相俟って調心機能を向上させることができる。
【0106】
なお、ハウジング側気体噴出装置40と、回転軸側気体噴出装置205は、これらを同時に作動させる場合について説明したが、何れか一方を選択的に作動させるようにしてもよい。
【0107】
(第4の実施形態)
図5〜図7は、本発明に係るフォイル軸受の第4の実施形態を示すものである。
【0108】
この第4の実施形態を示されたフォイル軸受300を、第1の実施形態に示されたフォイル軸受31と同一部分に同一符号を附して説明する。
【0109】
フォイル軸受300は、例えば小型高速ガスタービン発電装置等の発電機に適用する横置型の発電装置(図示せず)に用いられ、高速回転する回転軸34を潤滑支持する気体潤滑式フォイル軸受である。
【0110】
フォイル軸受300は、軸受空洞部303を形成した動圧式気体軸受部301に回転軸34を支持した構成のものである。
【0111】
このフォイル軸受300の動圧式気体軸受部301は、横置型フォイル軸受の本体を形成する外形が筒状の軸受ハウジング302と、この軸受ハウジング302に形成される軸受空洞部303内に支持される回転軸34と、この回転軸34の外側に配設されるトップフォイル35と、このトップフォイル35の外周側に配設される波形状あるいはスプライン状のバンプフォイル36と、軸受ハウジング302の複数箇所、例えば鉛直下の位置と、この位置から所定の中心角度α°をとった外周位置の3箇所に設けられるハウジング側気体噴出装置40,340,350とより構成される。
【0112】
軸受ハウジング302の内壁面303aは、断面真円の形成される。
【0113】
軸受空洞部303内に支持される回転軸34は、小型発電機の場合、例えば通常数万〜数十万回転/分(50〜60Hz)で高速回転する断面が真円のもので、軸受空洞部303の内壁面303aとの間には僅少の間隙が形成される。
【0114】
回転軸34は、高速回転時に気体潤滑に伴なう気体膜により浮上して支持されるように、軸受空洞部303の内壁面303aと僅少の間隙が形成されるようにしている。
【0115】
回転軸34の外側を覆うように配設されるトップフォイル35は、所望の耐磨耗性、弾力性を備えた、例えば高温耐性バネ材を用いた薄板材からなる円筒状のものである。
【0116】
トップフォイル35は、一端が最上端の支持具45に支持され、他端が自由端として回転軸34の周囲を覆うように設けられるものである。
【0117】
また、このトップフォイル35の外側に配設されるベローズ状のバンプフォイル36は、両端が軸受空洞部303の最上端において軸受ハウジング302に
設けられる支持具46,46に支持されるようになっている。
【0118】
また、このバンプフォイル36の途中部分が、軸受空洞部303の内壁面303aの他の任意の位置に設けられた支持具47,47に支持されるようになっている。各支持具47,47は、例えばハウジング側気体噴出装置40,340,350のそれぞれの中間位置に取り付けられる。
【0119】
このように、バンプフォイル36が各支持具46,47間と、47,47間に形成される下側背室z1と左右上側の背室z2,z3(以下、「下側背室z1および左右上側肺室z2,z3」という。)が設けられる。
【0120】
また、このバンプフォイル36は、表面が波形状あるいはジグザグ状の凸凹面を有し、ハウジング側気体噴出装置40,340,350から噴出する圧縮気体aにより一瞬に圧力を受け、全体として一層剛性が強まる形状にしている。
【0121】
ハウジング側気体噴出装置40,340,350は、回転軸34の回転始動時に合わせて短時間起動させるもので、軸受ハウジング302の軸受空洞部303のそれぞれの背室z1〜z3へ圧縮気体aを注入することができる構成になっている。
【0122】
具体的には、ハウジング側気体噴出装置40,340,350は、軸受ハウジング302を貫通して背室z1〜z3に開口するように設けた気体通路41,341,351と、この気体通路41,341,351の端部に設けられた気体圧縮機42,342,352と、気体通路41,341,351の途中に設けた圧力調整弁43,343,353と、背室z1〜z3内のそれぞれの圧縮気体aの圧力を検知して気体圧縮機42,342,352および圧力調整弁43,343,353を作動させる圧力を検知し、この圧力を圧力―タ信号pdとして出力する圧力計50,344,354とから構成される。
【0123】
この圧力計50,361,362は、軸受ハウジング302を貫通してそれぞれの背室z1〜z3に開口するように設けた気圧測定孔44,344,354の端部に設けられたものである。
【0124】
また、この圧力計50,361,362は、背室z1〜z3内の気圧を検知した結果、図7に示すように、検知した圧力データ信号pdを軸心位置データ演算部383へ出力するようになっている。
【0125】
他方、水平方向軸心距離測定手段385および鉛直方向軸心距離測定手段390側から出力される水平方向軸心位置データhdと鉛直方向軸心位置データvdに基づき、回転軸34の軸心位置を演算する。この演算の結果、得られた調心位置データcdを軸心位置データ演算部383側へ出力するようになっている。
【0126】
前記水平方向軸心位置データhdと鉛直方向軸心位置データvdを入力した
軸心位置データ演算部383は、回転軸34の軸心を補正するためにそれぞれのハウジング側気体噴出装置40,340,350の圧力調整弁圧力調整弁43,343,353側へ圧力制御データ信号qd1〜qd3を送信し、気体圧縮機42,342,352から噴出する圧縮気体aの圧力を制御するようになっている。
【0127】
すなわち、圧力制御データ信号qd1〜qd3を入力する圧力調整弁43,343,353は、圧力が調整された圧縮気体aを実線矢印のように軸受空洞部303の背室z1〜z3側へ注入され、始動初期の回転軸34の軸心が軸受空洞部303の中心部、すなわち回転軸34の軸心を所望の位置を設定した調心位置へ向かわせることができる最適な圧力に制御される。
【0128】
このハウジング側気体噴出装置40,340,350により、それぞれ注入される圧縮気体aの圧力の調整は、図6に示されるように軸受部から外れた近傍位置において設けられる軸心検知手段370により行なわれる。軸心検知装置370は、圧縮気体圧力制御部380と、回転軸34の軸心までの距離を測定する水平方向軸心距離測定手段385と,鉛直方向軸心距離測定手段390とを備える。
【0129】
この軸心検知装置370は、気体噴出装置40,340,350が設けられる軸受部ではなく、この軸受部から所定の距離を取った同軸上の位置に設けられる。
【0130】
この軸心検知装置370の水平方向軸心距離測定手段385および鉛直方向軸心距離測定手段390は、軸受ハウジング302の空洞部395に回転軸34が遊嵌状態にある部位に設けられる。
【0131】
圧縮気体圧力制御部380は、回転軸34の現状の軸心位置を算出する軸心位置算出演算処理部382と、設備の運転条件や起動条件を加味して本来の軸心位置を演算する調心位置データ演算部381と、前記回転軸34の現状の軸心位置と前記本来の軸心位置との差分を求め、この差分を補正するためのデータを算出する軸心補正演算処理部383とを備えている。
【0132】
水平方向軸心距離測定手段385は、軸受ハウジング302を水平方向に貫通して、軸受空洞部303へ延出して設けられ、回転軸34の表面との距離hを測定するように設けられる。
【0133】
また、鉛直方向軸心距離測定手段390は、軸受ハウジング302を鉛直方向に貫通して、軸受空洞部303へ延出して設けられ、回転軸34の表面との距離vを測定するように設けられる。
【0134】
水平方向軸心距離測定手段385および鉛直方向軸心距離測定手段390は、軸受ハウジング302の外側からそれぞれ空洞部395側へ貫通してセンサ部385aおよび390aが設置される。このセンサ部385a,390aは、物体の変位・振動の大きさを検出するのに好適する、例えば非接触式変位計が用いられる。
【0135】
なお、水平方向軸心距離測定手段385,鉛直方向軸心距離測定手段390から出力する水平方向軸心位置データhd,鉛直方向軸心位置データvdは、センサ部385a,390aが検知する回転軸34の表面との距離h,vそのもののデータであってもよい。
【0136】
また、この軸心位置データcdを入力する軸心補正演算処理部383は、図5に示すハウジング側気体噴出装置40,340,350側の圧力調整弁43,343,353へ、それぞれの弁の開度を調整する圧力制御データ信号qd1〜qd3を出力するようになっている。従って、圧縮気体圧力制御部380の水平方向軸心距離測定手段385および鉛直方向軸心距離測定手段390にて測定された回転軸34までの距離hおよびvに基づき、回転軸34の軸心を調心対象となる中心点に瞬時に合せるように、ハウジング側気体噴出装置40,340,350から噴出する圧縮気体aの噴出圧力を調整するよう制御することができる。
【0137】
その他の構成については、上述した第1の実施形態に示された構成と同様であるので説明を省略する。
【0138】
次に、フォイル軸受300の作用について説明する。
【0139】
このフォイル軸受300の回転軸34が、例えば発電機に用いられる場合を想定して説明する。
【0140】
先ず発電機(図示せず)を起動するにあたって、別個に設けられるモータまたは発電機自体に固有に備わるモータ機能を働かせて、例えばガスタービンが着火するまでのクランキング運転に伴う所期始動により回転軸34が徐々に回転速度を速める。一定の回転速度になると、本来の発電機能に切替られ、回転軸34は回転を加速する。この時、回転軸34の回転速度が比較的遅い場合にはトップフォイル35の軸受面との間に形成される気体の潤滑膜の厚さが薄いため気体膜が小さく気体潤滑の機能が不十分な状態にある。
【0141】
この状態において、軸心検知装置370が作動する。軸心検知装置370が作動すると、図6および図7に示すように、先ず両方の軸心距離測定手段385および390が同時に作動し、水平方向軸心距離測定手段385のセンサ部385aおよび鉛直方向軸心距離測定手段390のセンサ部390aにより回転軸34の表面間の距離hおよびvを測定する。
【0142】
この測定した距離hおよびvをそれぞれ水平方向軸心位置データhdおよび鉛直方向軸心位置データvdとして圧縮気体圧力制御部380側へ出力する。水平方向軸心位置データhdおよび鉛直方向軸心位置データvdを入力した圧縮気体圧力制御部380は、軸心位置データ演算部382にて軸受ハウジング302内の回転軸34の軸心位置を演算し、演算結果の軸心位置データcdを軸心補正演算処理部383側へ出力する。
【0143】
演算された軸心位置データcdを入力した軸心補正演算処理部383は、図5および図7に示すように、ハウジング側気体噴出装置40,340,350の各圧力調整弁43,343,353の弁の開度を調整する圧力調整弁43,343および353へ弁の開度の調整する圧力制御データ信号qd1〜qd3を出力する。圧力制御データ信号qd1〜qd3を受信した圧力調整弁43,343および353は、この圧力制御データ信号qd1〜qd3のそれぞれに対応して圧力調整弁43,343および353の開度を自動的に調整する。
【0144】
従って、それぞれのハウジング側気体噴出装置40,340,350は、制御された所定の弁の開度で圧縮気体aを噴出する。
【0145】
これらの制御された圧縮気体aは、軸受ハウジング302の軸受空洞部303の各背室z1〜z3へ注入される。各背室z1〜z3へ所定圧の圧縮気体aが注入されることにより、バンプフォイル36,トップフォイル35を介して、回転軸34の軸心位置と本来調整すべき調心位置との差分が補正されるようになる。
【0146】
なお、この時、圧縮気体aの押圧作用は、バンプフォイル36の凹凸部には所望の剛性を持たせていることから、それぞれの背室z1〜z3内に注入される圧縮気体aの圧力を受け易い状況が得られ、その結果、回転軸34は、圧縮気体aの作用により効率的に押圧されるようになる。従って、回転軸34は、この回転軸34の回転始動時から回転駆動に至る過程で、軸受摩擦が少ない状態で、回転駆動するようになる。
【0147】
このように、回転軸34の軸心位置と調心位置とが常に管理された状態にて位置補正が行なわれるので、回転軸34の回転始動から回転駆動に至る過程で、軸受摩擦の極小化がなされ、回転軸34の駆動トルクの減少化が図れる。
【0148】
また、ハウジング側気体噴出装置40によれば、回転軸34を回転始動に伴ない押し上げられるので、回転数の増加に伴ない生成される気体膜による動圧効果と相俟って調心機能を向上させることができる。
【0149】
なお、ベローズ状のバンプフォイル36は、このベローズの形状に限られず、凹凸状に形成され、また、所定の弾力性を有するものであればよい。
【0150】
また、軸心制御装置370には、圧縮気体圧力制御部380に、例えば2個の水平方向軸心距離測定手段385および鉛直方向軸心距離測定手段390を設けたが、特に水平方向や鉛直方向に限定されない。また、この種のフォイル軸受に鑑み、鉛直方向軸心距離測定手段390のみであっても一定の効果を得ることができる。
【0151】
(第5の実施形態)
図8は、本発明におけるフォイル軸受の第5の実施形態を示す概要図である。
【0152】
この第5の実施形態に示されたフォイル軸受400を、第4の実施形態に示されたフォイル軸受300と同一部分に同一符号を附して説明する。
【0153】
フォイル軸受400は、例えば小型高速ガスタービン発電装置等の発電機に適用する横置型の発電装置(図示せず)に用いられ、高速回転する回転軸34を潤滑支持する気体潤滑式フォイル軸受である。
【0154】
フォイル軸受400は、軸受空洞部303を形成した動圧式気体軸受部301に回転軸34を支持した構成のものである。
【0155】
このフォイル軸受400の動圧式気体軸受部301は、横置型フォイル軸受の本体を形成する外形が筒状の軸受ハウジング302と、この軸受ハウジング302に形成される軸受空洞部303内に支持される回転軸34と、この回転軸34の外側に配設されるトップフォイル35と、このトップフォイル35の外側に配設される波形状あるいはスプライン状のバンプフォイル36と、軸受ハウジング302の複数箇所、例えば3箇所に設けられるハウジング側気体噴出装置40,340,350とより構成される。
【0156】
トップフォイル35の外側に配設されるバンプフォイル36は、背室z2およびz3に対応する部分を弱剛性の上側の層410,411とし、また、背室z1に対応する層は、強剛性の上側の層106bを成形している。この弱剛性の上側の層106bの程度については、回転軸34の重量や圧縮気体aの圧力を考慮して適宜選定することができる。
【0157】
その他の構成については、上述した第4の実施形態における構成と同様であるので、説明を省略する。
【0158】
次に、フォイル軸受400の作用について、図8を参照して説明する。
【0159】
このフォイル軸受400の回転軸34が、例えば発電機に用いられる場合を想定して説明する。
【0160】
先ず発電機(図示せず)を起動するにあたって、別個に設けられるモータまたは発電機自体に固有に備わるモータ機能を働かせて、例えばガスタービンが着火するまでのクランキング運転に伴う所期始動により回転軸34が徐々に回転速度を速める。一定の回転速度になると、本来の発電機能に切替られ、回転軸34は回転を加速する。この時、回転軸34の回転速度が比較的遅い場合にはトップフォイル35の軸受面との間に形成される気体の潤滑膜の厚さが薄いため気体潤滑の機能が不十分な状態であるが、同時にハウジング側気体噴出装置40,340,350が作動する。
【0161】
このハウジング側気体噴出装置40,340,350が作動すると、気体圧縮機42,342,352から気体通路41、341,351を介して軸受空洞部303の各背室z1〜z3へ所定圧の圧縮気体aが注入される。各背室z1〜z3へ注入される圧縮気体aは、回転軸34の回転速度の増加に伴ない生成される気体膜による動圧作用が効果的に得られるように、予め定められた圧力にてそれぞれの背室z1〜z3へ噴出するようになる。
【0162】
なお、この時、圧縮気体aの押圧作用は、バンプフォイル36の凹凸部にはそれぞれ所望の剛性を持たせていること。また、それぞれの背室z1〜z3内に注入される圧縮気体aの圧力についても調整が可能である。
【0163】
従って、回転軸34は、圧縮気体aの作用により効率的に軸受空洞部303の中心方向へ押圧される過程で、自重による鉛直下方へのたわみ量が少ない上に、軸受摩擦の極小化がなされ、回転軸34の駆動トルクの一層の減少化が図れると同時に、回転数の増加に伴ない生成される気体膜による動圧効果と相俟って調心機能を向上させることができる。
【0164】
なお、バンプフォイル36は、背室z1〜z3毎に別々ものを作成して用いることができる。また、このバンプフォイル36は、この波形状あるいはスプライン状に限られず、凹凸状に形成され、また、所定の弾力性を有するものであればよい。
【0165】
(第6の実施形態)
図9は、本発明におけるフォイル軸受の第6の実施形態の概要を示す図である。
【0166】
この第6の実施形態を示されたフォイル軸受500を、第1の実施形態に示されたフォイル軸受31と同一部分に同一符号を附して説明する。
【0167】
この第6の実施形態に示されたフォイル軸受500は、例えば小型高速ガスタービン発電装置等の発電機に適用する横置型の発電装置(図示せず)に用いられ、高速回転する回転軸を潤滑支持する気体潤滑式フォイル軸受である。
【0168】
フォイル軸受500は、軸受空洞部503を形成した動圧式気体軸受部501に回転軸34を支持した構成のものである。
【0169】
このフォイル軸受500の動圧式気体軸受部501は、横置型フォイル軸受の本体を形成する外形が柱状の軸受ハウジング502と、この軸受ハウジング502に形成される軸受空洞部503内に支持される回転軸34と、この回転軸34の外側に配設されるバンプフォイル組立体510と、軸受ハウジング502の低部に設けられるハウジング側気体噴出装置520とより構成される。
【0170】
バンプフォイル組立体510は、トップフォイル510aと、このトップフォイル510aの外側に配設される波形状のバンプフォイル510bとより構成される。トップフォイル510aと、このトップフォイル510aの外側に配設される波形状のバンプフォイル510bは、波形状の山部510cとトップフォイル35との接触部rを一体的に固定されたものである。
【0171】
また、このバンプフォイル組立体510は、バンプフォイル510bの波形の谷部510dが軸受ハウジング502の内壁面502aへ接触するように支持させている。このように構成されるバンプフォイル組立体510は、フォイル全体としての剛性が一層強化される。
【0172】
ハウジング側気体噴出装置520は、回転軸34の回転始動時に合わせて短時間起動させるもので、軸受ハウジング502の軸受空洞部503の下方から圧縮気体aを注入する軸受ハウジング502を貫通して背室zに開口するように設けた気体通路351と、この気体通路351の端部に設けられた気体圧縮機352と、気体通路351の途中に設けた圧力調整弁353とから構成される。
【0173】
次に、フォイル軸受500の作用について、図9を参照して説明する。
【0174】
このフォイル軸受500の回転軸34が、例えば発電機に用いられる場合を想定して説明する。
【0175】
先ず発電機(図示せず)を起動するにあたって、別個に設けられるモータまたは発電機自体に固有に備わるモータ機能を働かせて、例えばガスタービンが着火するまでのクランキング運転に伴う所期始動により回転軸34が徐々に回転速度を速める。一定の回転速度になると、本来の発電機能に切替られ、回転軸34は回転を加速する。この時、回転軸34の回転速度が比較的遅い場合にはトップフォイル35の軸受面との間に形成される気体の潤滑膜の厚さが薄いため気体潤滑の機能が不十分な状態であるが、同時にハウジング側気体噴出装置520が作動する。
【0176】
このハウジング側気体噴出装置520が作動すると、気体圧縮機352から気体通路351を介して軸受空洞部503の下側背室xへ所定圧の圧縮気体aが注入される。背室xへ圧縮気体aが注入されると、バンブフォイル組立体510が上方へ押し上げられる。
【0177】
この押上により、回転軸34は、押し上げられた状態で回転始動すると、回転軸34の回転速度の増加に伴ない生成される気体膜による動圧作用がなされる。
【0178】
従って、回転軸34の軸心が所望の位置へ自動的に移動し、調心効果が得られる。
【0179】
なお、バンプフォイル組立体510は、トップフォイル510aと波形状のバンプフォイル510bとを一体化して構成したから、より一層剛性を強化することができたこと。また、下側背室xに注入される圧縮気体aの圧力についても調整が可能であることにより、この圧縮気体aによる押上げが効率的に行なわれる。
【0180】
また、このバンプフォイル組立体510により、回転軸34の自重による鉛直下方へのたわみ量が少なくなることから、軸受摩擦の極小化がなされ、回転軸34の駆動トルクの一層の減少化が図れる。
【0181】
更に、回転軸34の回転数の増加に伴ない生成される気体膜による動圧効果と相俟って調心機能を向上させることができる。
【0182】
【発明の効果】
本発明によれば、気体の圧力で回転軸の浮力を生成して回転軸を支持するフォイル軸受装置において、回転軸の回転始動時に軸受空洞部の低部の背室へ圧縮気体の噴出作用による押圧力で前記回転軸を押し上げるようにしたことにより、この回転軸の回転駆動トルクの低減化を図り、フォイル軸受としての性能が向上したフォイル軸受が提供できる。
【0183】
また、前記回転軸の回転始動時において、この回転軸を支持する軸受空洞部の低部の背室へ圧縮気体の噴出作用による押圧力で回転軸を押し上げるようにする方法を採用したから、回転軸の回転始動時にこの回転軸の回転駆動トルクの低減化を図り、軸受としての性能の向上に寄与し得るフォイル軸受の使用方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフォイル軸受の第1の実施形態の概要を示す断面図。
【図2】本発明のフォイル軸受の第2の実施形態の概要を示す断面図。
【図3】本発明のフォイル軸受の第3の実施形態の概要を示す断面図。
【図4】本発明のフォイル軸受の第3の実施形態における、回転軸側に設けられる気体噴出装置の概要を示す断面図。
【図5】本発明のフォイル軸受の第4の実施形態の概要を示す断面図。
【図6】本発明のフォイル軸受の第4の実施形態における軸心検知装置の概要を示す断面図。
【図7】本発明のフォイル軸受の第4の実施形態における回転軸の軸心検知装置における作動のステップを示すブロック図。
【図8】本発明のフォイル軸受の第5の実施形態の概要を示す断面図。
【図9】本発明のフォイル軸受の第6の実施形態の概要を示す断面図。
【図10】従来のフォイル軸受の概要を示す断面図。
【符号の説明】
30,100,200,300,400,500 フォイル軸受
31,101,201,301,401,501 動圧式気体軸受部
32,202,302,502 軸受ハウジング
33,103,203,303,503 軸受空洞部
32a,202a,302a,502a 内壁面(軸受空洞部)
34 回転軸
35,510a トップフォイル
36,106,510b バンプフォイル
36a,106a 下側層
36b,106b 上側層
37 突条
40,340,350,520 ハウジング側気体噴出装置
41,211,341,351 気体通路
42,212,342,352 気体圧縮機
43,213,343,353 圧力調整弁
44,344,354 気圧測定孔
45〜47 支持具
50,361,362 圧力計
205 回転軸側気体噴出装置
370 軸心検知装置
380 圧縮気体圧力制御部
382 軸心位置データ演算部
383 軸心補正演算処理部
385 水平方向軸心距離測定手段
385a,390a センサ部
390 鉛直方向軸心距離測定手段
395 空洞部
510 バンプフォイル組立
510c 波形の山部
510d 波形の谷部
a,a1,a2 圧縮気体
b 狭小部
cd 調心位置データ
hd 水平方向軸心位置データ
qd1〜qd3 圧力制御データ信号
r 接触部
vd 鉛直方向軸心位置データ
x 下側背室
y 上側背室
z,z1〜z3 背室

Claims (20)

  1. 気体の圧力で軸浮力を生成する動圧式気体軸受部と、この動圧式気体軸受部に、前記気体の気体膜による浮力を受けて回転自在に支持される回転軸とを備え、
    動圧式気体軸受部は、筒状の軸受ハウジングと、この軸受ハウジングの軸受空洞部の内周面に沿うように設けられるバンプフォイルと、このバンプフォイルの内周面に沿うように設けられるトップフォイルとを備えたフォイル軸受において、
    前記軸受空洞部低部に、回転軸の回転始動に合わせて圧縮気体を噴き付け、回転軸を押上げる気体噴出装置を備えたことを特徴とするフォイル軸受。
  2. 前記軸受ハウジングは、この軸受空洞部のほぼ中心点を通る水平面上において、相対する壁面部を回転軸側に突出する突出部を設けて、この突部と回転軸表面との間に狭小部を設けたことを特徴とする請求項1記載のフォイル軸受。
  3. 前記バンプフォイルは、圧縮気体による押圧力を受ける下方側の曲げ剛性を、他方の側より強くしたことを特徴とする請求項1記載のフォイル軸受。
  4. 前記気体噴出装置は、軸受ハウジング側に設けられ、圧縮気体を軸受空洞部の底部へ噴出する構成としたことを特徴とする請求項1記載のフォイル軸受。
  5. 前記気体噴出装置は、回転軸内に形成され、軸受空洞部底部の背室側へ接続する気体通路を備え、圧縮気体を回転軸側から前記背室側へ噴出する構成としたことを特徴とする請求項1記載のフォイル軸受。
  6. 前記気体噴出装置は、気体圧縮機と、この気体圧縮機から、軸受空洞部へ接続する気体通路と、この気体通路に設けられ、前記気体圧縮機からの圧縮気体の圧力を調整する圧力調整弁とを備えたことを特徴とする請求項1記載のフォイル軸受。
  7. 前記気体噴出装置は、気体圧縮機と、この気体圧縮機から軸受空洞部側へ接続する気体通路と、
    この気体通路に設けられ、前記圧縮気体の圧力を調整する圧力調整弁と、軸受空洞部側の圧力を検知して、圧力検知データ信号を出力する圧力計とを備えたことを特徴とする請求項1記載のフォイル軸受。
  8. 気体の圧力で軸浮力を生成する動圧式気体軸受部と、この動圧式気体軸受部に、前記気体の気体膜による浮力を受けて回転自在に支持される回転軸とを備え、
    動圧式気体軸受部は、筒状の軸受ハウジングと、この軸受ハウジングの内周面に沿うように設けられるバンプフォイルと、このバンプフォイルの内周面に沿うように設けられるトップフォイルとを備えたフォイル軸受において、
    前記軸受ハウジングの内壁面とバンプフォイルとの間に形成される背室に、回転軸の回転始動に合わせてそれぞれ異なった方向から圧縮気体を噴き付けるように作用させる複数個の気体噴出装置を備えたことを特徴とするフォイル軸受。
  9. 前記気体噴出装置は、この気体噴出装置に設けられる気体圧縮機と、この気体圧縮機から噴出される圧縮気体を前記軸受空洞部の背室へ注入するそれぞれの気体噴出装置に設けた気体通路と、このそれぞれの気体通路に設けられ、前記圧縮気体の圧力を調整する圧力調整弁と、このそれぞれの圧力調整弁に対し、前記軸受空洞部側へ注入された圧縮気体の圧力を検知して、それぞれの圧力検知データ信号を出力する複数の圧力計とを備えたことを特徴とする請求項8記載のフォイル軸受。
  10. 前記バンプフォイルは、圧縮気体による押圧力を受ける下方側の剛性を、他の側より強くしたことを特徴とする請求項8記載のフォイル軸受。
  11. 気体の圧力で軸浮力を生成する動圧式気体軸受部と、この動圧式気体軸受部に、前記気体の気体膜による浮力を受けて回転自在に支持される回転軸とを備え、
    動圧式気体軸受部は、筒状の軸受ハウジングと、この軸受ハウジングの内周面に沿うように設けられるバンプフォイルと、このバンプフォイルの内周面に沿うように設けられるトップフォイルとを備えたフォイル軸受において、
    前記軸受ハウジング側に設けられ、軸受ハウジング低部の内壁面とバンプフォイルとの間に形成される背室に対し、それぞれ異なった方向から圧縮気体を噴き付けるように設けた複数のハウジング側気体噴出装置と、
    回転軸の軸心位置を検知して、軸心位置検知データを出力する軸心距離判定手段と、
    この軸心距離判定手段から出力される軸心位置データを入力して前記ハウジング側気体噴出装置へ圧縮気体の圧力を制御する圧力制御データ信号を出力する圧縮気体圧力制御部とを備えたことを特徴とするフォイル軸受。
  12. 気体の圧力で軸浮力を生成する動圧式気体軸受部と、この動圧式気体軸受部に、前記気体の気体膜による浮力を受けて回転自在に支持される回転軸とを備え、
    動圧式気体軸受部は、筒状の軸受ハウジングと、この軸受ハウジングの内周面に沿うように設けられるバンプフォイルと、このバンプフォイルの内周面に沿うように設けられるトップフォイルとを備えたフォイル軸受において、
    前記バンプフォイルを波状に形成して、このバンプフォイルの山部がトップフォイルと接触する接触部を一体的に固定して形成したフォイル組立体と、
    前記軸受ハウジングの内周面とフォイル組立体のバンプフォイルの山部に形成される背室に、回転軸の回転始動に合わせて圧縮気体を噴き付け、前記背室を加圧することにより回転軸の軸心を調心するようにせしめる気体噴出装置を備えたことを特徴とするフォイル軸受。
  13. 気体の圧力で軸浮力を生成して回転軸を浮上状態に支持するフォイル軸受の使用方法において、
    前記回転軸の回転始動時に、この回転軸を支持する軸受空洞部の低部の背室へ圧縮気体の噴出作用による押圧力で回転軸を押し上げることを特徴とするフォイル軸受の使用方法。
  14. 前記圧縮気体を軸受ハウジング側から、軸受空洞部底部の背室側へ噴き付けることを特徴とする請求項13記載のフォイル軸受の使用方法。
  15. 前記圧縮気体を回転軸側から、軸受空洞部底部の背室側へ噴き付けることを特徴とする請求項13記載のフォイル軸受の使用方法。
  16. 前記回転軸の回転始動に合わせて噴出する圧縮気体を圧力変動させることにより回転軸に接するトップフォイルを微振動させ、前記回転軸とトップフォイルとの動摩擦を低減させることを特徴とする請求項13記載のフォイル軸受の使用方法。
  17. 前記回転軸の回転始動に合わせて噴出する高圧圧縮気体を1回乃至複数回、噴出させることにより回転軸に接するトップフォイルを押し上げるように作用させ、前記回転軸とトップフォイルとの動摩擦を低減させることを特徴とする請求項13記載のフォイル軸受の使用方法。
  18. 気体の圧力で軸浮力を生成して回転軸を浮上状態に支持するフォイル軸受の使用方法において、
    前記回転軸とこの回転軸を支持する軸受ハウジングの軸受空洞部に形成される背室とに、回転軸の回転始動に合わせて、それぞれ異なる方向から圧縮気体を噴き付け、前記回転軸を軸受空洞部のほぼ中心に調心することを特徴とするフォイル軸受の使用方法。
  19. 気体の圧力で軸浮力を生成して回転軸を浮上状態に支持するフォイル軸受の使用方法において、
    軸受空洞部に支持される回転軸の位置を検知して、この検知により得た位置データに基づき、ハウジング側気体噴出装置または回転軸側気体噴出装置から噴出する圧縮気体の圧力を制御することを特徴とするフォイル軸受。
  20. 気体の圧力で軸浮力を生成して回転軸を浮上状態に支持するフォイル軸受の使用方法において、
    円筒状の軸受ハウジングの内周面に沿うように設けられるバンプフォイルを波状に形成して、このバンプフォイルの内周面に沿うように設けられるトップフォイルに対して接触する接触部を一体的に固定して形成し、
    前記軸受ハウジングの内周面とバンプフォイルの波状部に形成される背室に、回転軸の回転始動に合わせて圧縮気体を噴き付け、当該背室を加圧して回転軸を所望の調心位置に移動せしめることを特徴とするフォイル軸受の使用方法。
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