JP2006194092A - スクロール送風機 - Google Patents

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和宏 谷口
Tsutomu Kato
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Abstract

【課題】一般に工業用に使用される空気供給手段や汚泥処理装置における空気供給手段、燃料電池発電装置における酸素供給の目的で使用される送風機としてのスクロール送風機は、公転スクロールラップと固定スクロールラップとの噛み合わせ時にできるラップ平面及びラップ側面隙間が大きくなると圧縮動作時に空気漏れを起こし、効率良く送風できないという課題がある。
【解決手段】本発明のスクロール送風機は、公転スクロール3と公転円盤4の結合部を3箇所設けた構成と、公転スクロール3と公転円盤4との結合部24を3点とすることで、傾きを調節しやすくなるため、公転スクロール3と固定スクロール2とのラップ平面隙間22を微小に管理することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、一般に工業用に使用される空気供給手段や汚泥処理装置における空気供給手段、燃料電池発電装置における酸素供給の目的で使用されるスクロール送風機に関するものである。
従来、この種のオイルフリー式のスクロール送風機は、公転スクロールと固定スクロールとの噛み合わせ時にできるラップ平面隙間を無くす為にチップシールなど潤滑性摺動材を使用して接触させるものや、耐磨耗性の表面処理を施したものが一般的に良く知られている。
以下、そのスクロール送風機について図9を参照しながら説明する。
基板35及び渦巻部107よりなる固定スクロール体32に噛み合わされた同じく基板110及び渦巻部109よりなる旋回スクロール体33を、前記固定スクロール体32と該固定スクロール体32を固定するフレーム34の間に配置する。前記フレーム34に軸支させた主駆動クランク軸116とその軸周りに複数個設けた旋回スクロール体33の自転防止手段としての従動クランク軸117により旋回スクロール体33を支持する。さらに、前記固定スクロール体32及び旋回スクロール体33の両基板35,110の渦巻部107,109側の表面に自己潤滑性摺動板114,115をそれぞれ取り外し可能に装着する。
特開平6−330870号公報 特開2001−304151号公報
一般にスクロール機構を用いたスクロール送風機のうち、公転スクロールラップと固定スクロールラップを対峙させて微小な隙間を持たせて噛み合わせ、前記公転スクロールを公転運動させて気体を圧縮送風させるスクロール送風機において、公転スクロールラップと固定スクロールラップとの噛み合わせ時にできるラップ平面及びラップ側面隙間が大きくなると圧縮動作時に空気漏れを起こし、効率良く送風できないという課題があり、ラップ平面及びラップ側面隙間を微小に管理することにより空気漏れを防いだ効率の良いスクロール送風機が要求されている。
また、高圧に空気を圧縮させる際に断熱圧縮による熱が発生するため、圧縮室を形成する公転スクロールの方が公転円盤に対して高温となり、それぞれの温度に差が生じるため、公転スクロールと公転円盤の間に膨張または収縮による伸縮量の差が生じ、公転スクロールのラップ平面に反りを発生させてしまい、公転スクロールと固定スクロールとのラップ平面隙間を保持できずに接触してしまうという課題がある。
また、雰囲気温度の急激な変化においても公転スクロールのラップ平面に反りが発生し、公転スクロールと固定スクロールとのラップ平面隙間を保持できずに接触してしまうという課題がある。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、公転スクロールと公転円盤との結合部で隙間を調節することで公転スクロールと固定スクロールとのラップ平面隙間及びラップ側面隙間を微小に管理することができるスクロール送風機を提供することを目的としている。
本発明のスクロール送風機は、公転スクロールと公転円盤の結合部を3箇所設けた構成としたことを特徴とする。そして、本発明によれば公転スクロールと公転円盤との結合部を3点とし、結合部の高さを調節することで、公転スクロールの傾きを調節しやすくなるため、公転スクロールと固定スクロールとのラップ平面隙間を微小に管理することができる。
また、結合部の高さを調節する手段として調節用のシムを挿入させたものである。
また、結合部に位置決め機能を持たせる構成としたことを特徴とする。そして、本発明によれば公転スクロールと公転円盤との結合部を3点とすることで、傾きを調節しやすく、且つ結合部に公転スクロールと公転円盤との間に位置決め機能を設けることで公転スクロールと固定スクロールとのラップ平面隙間及びラップ側面隙間を微小に管理することができる。
また、公転スクロールと公転円盤の結合部を3箇所設け、且つ結合部以外の部位において位置決め機能を設けたものである。
また、公転スクロールと公転円盤結合部を3箇所設け、且つ位置決め機能について少なくとも一箇所にキー部を設けたものである。
また、公転スクロールと公転円盤結合部を3箇所設け、且つ位置決め機能について少なくとも一箇所にインロー部を設けたものである。
また、公転スクロールと公転円盤の結合部を摺動可能な構成としたものであり、公転スクロールと公転円盤の結合部を摺動可能な構成とすることで雰囲気温度の変化時に公転スクロール及び公転円盤の伸縮が規制されず、公転スクロールのラップ平面の反りを解消できる。
また、公転スクロールと公転円盤結合部を3箇所設け、且つ位置決め機能について摺動可能な構成としたものであり、位置決め部について摺動可能な構成とすることで雰囲気温度の変化時に公転スクロール及び公転円盤の伸縮が規制されず、公転スクロールのラップ平面の反りを解消できる。
また、公転スクロールと公転円盤の結合部にフッ素系で生成された部材又は皮膜を挿入させて摺動可能な構成したものである。
また、公転スクロールと公転円盤との結合部分にばねを挿入させて一定の圧力を加えて連結した構成としたものであり、ばねにより結合部おける接合面に一定の垂直方向の力を一定に管理できることで、結合部における接合面に加わった一定の垂直方向の力に接合面の摩擦係数を乗じた力を一定にでき、公転スクロール及び公転円盤の膨張または伸縮によって結合部が摺動しようとする水平方向の力に対して規制しすぎることなく結合部を摺動可能となるため、公転スクロールのラップ平面の反りを解消することができる。
また、公転スクロールと公転円盤の結合部は、公転スクロール側からボスを立設させてリブを設け、リブの水平方向の面を接合面として公転円盤に設けられた穴に半径方向に隙間を持たせて結合させたものである。
また、公転スクロールまたは固定スクロールまたはその両方について材質を合成樹脂製としたものである。
また、公転スクロールと固定スクロールを同材質としたことで、公転スクロールの膨張率と固定スクロールの膨張率が一致し、雰囲気温度の変化時に公転スクロール及び固定スクロールの伸縮量が同等であるため、雰囲気温度の変化時でもスクロールラップ平面隙間及びラップ側面隙間を保持することができる。
また、公転円盤の材質をアルミ合金としたものである。
また、固定スクロールの位置決め方法としてダイヤ型ノックピンを使用することで、固定スクロールについて位置決めが可能となり、且つダイヤ型ノックピンの短辺方向を半径方向に設置することで固定スクロールが雰囲気温度の変化によって伸縮しても伸縮量を吸収でき、固定スクロールのラップ平面の反りを解消することができる。
本発明によれば、公転スクロールと公転円盤との結合部を3点とし、結合部の高さを調節することで、公転スクロールの傾きを調節しやすくなるため、公転スクロールと固定スクロールとのラップ平面隙間を微小に管理することができることから、圧縮動作時に空気漏れが少ないという効果があり、効率の良いスクロール送風機が提供できる。
また、結合部の高さを調節する手段として調節用シムを挿入させることで公転スクロールと固定スクロールとのラップ平面隙間を微小に管理することができることから、同様の効果のあるスクロール送風機が得られる。
また、公転スクロールと公転円盤との結合部に位置決め機能を設けることで公転スクロールと固定スクロールとのラップ平面隙間及びラップ側面隙間を微小に管理することができることから、同様の効果のあるスクロール送風機が得られる。
また、公転スクロールと公転円盤との結合部以外の部位において位置決め機能を設けることで公転スクロールと固定スクロールとのラップ平面隙間及びラップ側面隙間を微小に管理することができることから、同様の効果のあるスクロール送風機が得られる。
また、位置決め機能について少なくとも一箇所にキー部を設けることで公転スクロールと固定スクロールとのラップ平面隙間及びラップ側面隙間を微小に管理することができることから、同様の効果のあるスクロール送風機が得られる。
また、位置決め機能について少なくとも一箇所にインロー部を設けることで公転スクロールと固定スクロールとのラップ平面隙間及びラップ側面隙間を微小に管理することができることから、同様の効果のあるスクロール送風機が得られる。
また、公転スクロールと公転円盤の結合部を摺動可能な構成とすることで雰囲気温度の変化時に公転スクロール及び公転円盤の伸縮が規制されず、公転スクロールのラップ平面の反りを解消できることから、雰囲気温度の変化が発生しても、公転スクロールと固定スクロールのラップ平面隙間及びラップ側面隙間が微小な隙間に保持されることで圧縮動作時に空気漏れが少ないという効果があり、効率の良いスクロール送風機が提供できる。
また、位置決め機能について摺動可能な構成とすることで雰囲気温度の変化時に公転スクロール及び公転円盤の伸縮が規制されず、公転スクロールのラップ平面の反りを解消できることから、同様の効果のあるスクロール送風機が得られる。
また、公転スクロールと公転円盤の結合部にフッ素系で生成された部材又は皮膜を挿入させて摺動可能な構成とすることで雰囲気温度の変化時に公転スクロール及び公転円盤の伸縮が規制されず、公転スクロールのラップ平面の反りを解消できることから、同様の効果のあるスクロール送風機が得られる。
また、公転スクロールと公転円盤との結合部分にばねを挿入させて垂直方向に一定の圧力を加えて連結した構成とし、ばねにより結合部おける接合面に一定の垂直方向の力を一定に管理できることで、結合部における接合面に加わった一定の垂直方向の力に接合面の摩擦係数を乗じた力を一定にでき、公転スクロール及び公転円盤の膨張または伸縮によって結合部が摺動しようとする水平方向の力に対して規制しすぎることなく結合部を摺動可能となるため、雰囲気温度の変化時に公転スクロール及び公転円盤の伸縮が規制されず、公転スクロールのラップ平面の反りを解消できることから、同様の効果のあるスクロール送風機が得られる。
また、公転スクロールと公転円盤の結合部は、公転スクロール側からボスを立設させてリブを設け、リブの水平方向の面を接合面として公転円盤に設けられた穴に隙間を持たせて結合させたものである。
また、公転スクロールと固定スクロールを同材質とすることで、公転スクロールの膨張率と固定スクロールの膨張率が一致し、雰囲気温度の変化時に公転スクロール及び固定スクロールの伸縮量が同等であるため、スクロールラップ平面隙間及びラップ側面隙間を保持できることから、同様の効果のあるスクロール送風機が得られる。
また、公転円盤の材質をアルミ合金としたものである。
また、固定スクロールの位置決め方法としてダイヤ型ノックピンを使用することで、固定スクロールについて位置決めが可能となり、且つダイヤ型ノックピンの短辺方向を半径方向に設置することで固定スクロールが雰囲気温度の変化によって伸縮しても規制されず、固定スクロールのラップ平面の反りを解消できることから、同様の効果のあるスクロール送風機が得られる。
本発明の請求項1記載の発明は、公転スクロールと公転円盤との結合部を3点とすることで、傾きを調節しやすくなるため、公転スクロールと固定スクロールとのラップ平面隙間を微小に管理することができる作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、固定スクロールは渦巻状の固定スクロールラップ2bと固定ラップ支持板2aと吐出口1が一体となっており、固定部材8に固定ボルトで固定されている。公転スクロールは渦巻状の公転スクロールラップ3bと公転ラップ支持板3aが一体形状となっており、公転スクロールラップ3bは、固定スクロールラップ2bに対して図2のように噛み合っている。このとき、各スクロールラップ平面とラップ側面は微少隙間を保持した状態で気体圧縮室21を形成することにより、非接触で機械損失のない送風を実現している。
送風メカニズムとしては、図2のように公転スクロールラップ3bを時計周りに公転させることで、気体圧縮室21が順次外側から内側に移動し圧縮されて、固定ラップ支持板2aの吐出口1から気体が吐出する構造となっている。
公転スクロール部材3は、遠心力を小さくする為に質量の小さな合成樹脂材料、例えばPPS、液晶ポリマー、ABS、変性PPOまたは、気泡の混入した材料などで作られており、公転スクロールラップ3bの反対側に、アルミニウム合金系、鉄合金系及び強化プラスチック等の材質からなる公転円盤4を設け、公転円盤4に公転ラップ支持板3aから複数個の取り付けボスのねじ穴に固定ボルトで連結されている。また、公転円盤4は回転軸5の偏心軸部6が軸受31を介して回転自在に固定され、回転軸5と同じ偏心量を持った2個以上のクランクピン7の一方に軸受32を介して回転自在に固定され、もう一方は軸受33を介して固定部材8に回転自在に支持されている。
このとき、固定部材8に具備された軸受34とステ−タに具備された軸受35によって支持された回転軸5にロータ16の回転力が偏心軸部6の軸受31を介して公転運動を伝達し、公転円盤4が公転して且つ自転しようとするが、2個以上のクランクピン7が同期して回転することにより公転円盤4は自転を防止され、振れのない公転運動を実現している。
回転軸5には、2つのバランスウェートA19、バランスウェートB20が設置されており、偏心軸部6に近い方は偏心軸と反対の角度に設置され、偏心軸部6から遠い方は偏心軸部6と同じ角度に設置することにより、公転スクロール部材3が公転する際に発生する遠心力を打ち消している。
モータ位置決め板9は、固定部材8に支柱11で固定されており、中心部穴とステータ17が勘合することによりステータ17を半径方向に位置決め固定し、モータ押え板10でステータ17端面をモータ位置決めに押付けることによってステータ17を軸方向に位置決めしている。
モータ押え板10は、支柱11の高さをステータ17高さに対して低くすることにより、モータ押え板10を支柱11に固定ねじで締付けた際にステータ17を押付ける力を発生させている。また、ステータ17より外側にリング12を設けることにより内部と外部を隔離する役割を果たしている。このとき、リング12の高さをステータ17高さより低く、支柱11より高くすることにより、ステータ17と同様にリング12をモータ押え板10でモータ位置決め板9に押付けることによって固定している。
カバー13は吸気フィルタ14と取付足18を具備し、モータ押え板10に固定ボルトで固定されている。
取付足18の一部はゴム質となっており、振動防止の役目を果たしている。
上記構成において、図4のように公転スクロール3より立設したボス26を3箇所設置して公転スクロール3と公転円盤4の結合部24を3点支持で結合する構成とすることで、結合部の高さを調節することで、公転スクロール3と公転円盤4との傾きを調節が容易となる。ここで、1点で支持する構成であると公転スクロール3もしくは公転円盤4の結合部24における接合面を斜めにする必要があり、調節が困難である。また、2点で支持する構成であると2点を結ぶ直線に対して垂直な方向の傾きしか調節できないという問題がある。また、4点以上で支持する構成であると結合部24における接合面の高さを同一平面に一致させる事が困難となり、結合時に公転スクロール3を変形させてしまうという問題があり、3点で支持することが公転スクロール3の傾きを調節するのに最も有効である。
公転スクロール3より立設したボス26にはねじ穴を設け、公転円盤4とねじ締結で固定している。また、公転スクロール3と固定スクロールとの図3に示すラップ平面隙間22を調節する方法としては、公転スクロール3と公転円盤4との結合部24における接合面に調節用シム25を挿入させて調節する方法があり、10μm単位の調節用シム25を使用することにより、10μm単位で調節用シム25の抜き差しを行うことで容易に公転スクロール3の傾きを調節でき、図3に示すラップ平面隙間22を微小に管理することができることから、圧縮動作時に空気漏れが少ないという効果があり、効率の良いスクロール送風機が提供できる。
また、公転スクロール3と公転円盤4との結合方法で別な手段としては、鋲締結、かしめ締結、溶着締結としてもよい。
また、公転スクロール3と固定スクロール2との図3に示すラップ平面隙間22を調節する方法で別な手段としては、公転スクロール3側または公転円盤4もしくはその両方について結合部24を加工可能とし、3箇所の結合部24についてそれぞれ10μm単位で研磨加工してもよい。
ここで、ラップ平面隙間22を微小に管理して、圧縮動作時に空気漏れを抑えるには、ラップ平面隙間22を0.01〜0.1mmの範囲に収まるようにすればよいと実験的に分かっており、ラップ平面隙間22が0.1mmを超えるとその他の送風手段、例えば高速ターボブロワやリングブロワなどよりも効率が低下してしまう。また、ラップ平面隙間22が0.01mm以下にしても良いが、外部からの衝撃などでスクロールラップの接触が発生する可能性があり、危険性が極めて高いのでラップ平面隙間22の下限値は0.01mm以上とした方が良い。
(実施の形態2)
図4のように、公転スクロール3と公転円盤4との結合部24に位置決め機能として、公転スクロール3と公転円盤4の位置を確定させるインロー部27と角度を確定させるキー部28を設けることで公転スクロール3と公転円盤4との相対位置が確定し、あらかじめ固定部材8にノックピンなどの位置決め手段を用いて相対位置が固定されているため、公転スクロール3ラップと固定スクロール2ラップの相対位置も固定されることから、あらかじめ噛み合わせ時にできるラップ側面隙間23を微小となるように設計でき、組立においても確実に位置決めが可能であるため、ラップ側面隙間23を微小に保持して管理できることから、圧縮動作時に空気漏れが少ないという効果があり、効率の良いスクロール送風機が提供できる。
ここで、インロー部27とは一般的に異なる部材同士の芯出し及び中心合わせなどによく用いられる位置決め手段で、片方の部材に円形状をした凸部を設け、他方の部材に円形状をした凹部を設け、凸部と凹部が嵌り合うことで位置決めをするものである。
また、位置決め手段を用いる場所においては、図4のように結合部24以外の場所に位置決め手段を設置してもよいし、図5のように結合部24に位置決め手段としてキー部28を兼ね備えた構造としてもよい。
ここで、キー部28とは一般的に異なる部材同士の角度決めに用いられる位置決め手段で、片方の部材に平行な2辺を持つ凸部を設け、他方の部材に平行な2辺を持つ凹部を設け、凸部と凹部が平行な2辺同士を合わせて勘合することにより角度を位置決めするものである。
また、位置決め手段としてはその他にノックピンを使った構造としてもよいし、位置決め手段の組み合わせにおいてもインロー部、キー部、ノックピンをどのように組み合わせてもよい。
ここで、ラップ側面隙間23を微小に管理して、圧縮動作時に空気漏れを抑えるには、ラップ側面隙間23を0.05〜0.3mmの範囲に収まるようにすればよいと実験的に分かっており、ラップ側面隙間23が0.3mmを超えるとその他の送風手段、例えば高速ターボブロワやリングブロワなどよりも効率が低下してしまう。
(実施の形態3)
図6のように、公転スクロール3、公転円盤4共に端面同士で結合させることにより水平方向に規制されない構成となり、公転スクロール3と公転円盤4との間に温度差がある場合や、急激な雰囲気温度の変化がある場合に公転スクロール3及び公転円盤4の伸縮が規制されず、公転スクロール3のラップ平面の反りを解消できることから、公転スクロール3と固定スクロール2の図3に示すラップ平面隙間22及びラップ側面隙間23が微小な隙間に保持されることで圧縮動作時に空気漏れが少ないという効果があり、効率の良いスクロール送風機が提供できる。
また、結合部24における接合面に摩擦抵抗の少ない材質、例えばフッ素系樹脂などで生成された部材または皮膜を挿入させることで一般的に金属同士の静摩擦係数0.8に対してフッ素樹脂と金属であると静摩擦係数が0.04となり、20倍も低摩擦となる。低摩擦であると、結合部24によって公転スクロール3と公転円盤4を水平方向に規制する力が弱くなるため、同様の効果がより高くなる。
また、別の手段としては、図7のように公転スクロール3より立設したボス26にリブを設け、リブの水平方向の面を結合部24における接合面とし、且つボス26の直径に対して公転円盤4に設けられた穴を大きくすることで水平方向に規制されない構成としてもよい。
また、結合部24に例えばコイル圧縮ばねやばね座金を使用する際、結合部24に発生する垂直方向の交番荷重、すなわち、公転スクロール3及び公転円盤4を含む回転物が公転して発生する遠心力に公転スクロール3及び公転円盤4を含む回転物の重心から軸受31までの距離を乗じたモーメント力を算出し、偏心部6の中心から結合部24までの距離で除することにより得られる荷重が結合部24に垂直方向に発生するため、ばね定数やばねのたわみしろの選定についてばねにより結合部24を垂直方向に押付ける力を結合部24に発生する垂直方向の交番荷重より大きくすればよい。
そして、ばねにより結合部24おける接合面に一定の垂直方向の力を一定に管理できることで、結合部24における接合面に加わった一定の垂直方向の力に接合面の摩擦係数を乗じた力を一定にでき、公転スクロール3及び公転円盤4の膨張または伸縮によって結合部24が摺動しようとする水平方向の力に対して規制しすぎることなく結合部24を摺動可能となるため、雰囲気温度の変化時に公転スクロール3及び公転円盤4の伸縮が規制されず、公転スクロール3のラップ平面の反りを解消できることから、同様の効果のあるスクロール送風機が得られる。
また、位置決め手段においても図5のように公転スクロール3及び公転円盤4の半径方向に向かって位置決め手段としてのキー部28を設けることで、公転スクロール3及び公転円盤4の膨張、収縮方向である半径方向に対して摺動可能となり同様の効果のあるスクロール送風機が提供できる。
(実施の形態4)
図8に示すように、固定スクロール2と固定部材8との位置決めにダイヤ型ノックピン30を用い、ダイヤ型の短辺を半径方向とすることで、固定スクロール2と固定部材8との伸縮差が発生しても固定スクロール2に設けられたノックピン穴直径とダイヤ型ノックピン30の短辺の差だけスライドすることができる構成となり、固定スクロール2の伸縮が規制されず、固定スクロール2ラップ平面の反りを解消できることから、公転スクロール3と固定スクロール2の図3に示すラップ平面隙間22及びラップ側面隙間23が微小な隙間に保持されることで圧縮動作時に空気漏れが少ないという効果があり、効率の良いスクロール送風機が提供できる。
(実施の形態5)
公転スクロール3と固定スクロール2を成形可能な合成樹脂製とすることで、一般にアルミ合金などから削り出して製作するよりも製造コストの低減が可能となり、且つ公転スクロール3については合成樹脂製となることで軽量化され、偏心をもった回転運動を行っても、遠心力が小さく抑えられ、低振動化が可能となる。
また、公転スクロール3と固定スクロール2を合成樹脂などで同材質とすることで、公転スクロール3の膨張率と固定スクロール2の膨張率が一致し、雰囲気温度の変化時に公転スクロール3及び固定スクロール2の伸縮量が同等であるため、図3に示すラップ平面隙間22及びラップ側面隙間23を保持できることから、圧縮動作時に空気漏れが少ないという効果があり、効率の良いスクロール送風機が提供できる。
また、公転円盤4についてもアルミ合金とすることで、クランクシャフトから伝達される回転力を受ける剛性を持ちつつ軽量であるため、遠心力を小さく抑えられる。
本発明にかかるスクロール送風機は、一般に工業用に使用される空気供給手段や汚泥処理装置における空気供給手段、燃料電池発電装置における酸素供給の目的で使用される送風機として高効率化を実現するスクロール送風機として有効である。
本発明の実施の形態1の構成を示す縦断面図 同実施の形態1のスクロール送風機の気体圧縮室を示す横断面図 同実施の形態1及び実施の形態3のラップ平面隙間及びラップ側面隙間を示す縦断面図 同実施の形態1の結合部を示す斜視図 本発明の実施の形態2の位置決め手段を示す斜視図 本発明の実施の形態3の結合部を示す縦断面図 同実施の形態3の結合部の別の手段を示す縦断面図 本発明の実施の形態4のダイヤ型ノックピンを示す横断面図 従来のスクロール送風機の構成を示す縦断面図
符号の説明
1 吐出口
2 固定スクロール
2a 固定ラップ支持板
2b 固定スクロールラップ
3 公転スクロール
3a 公転ラップ支持板
3b 公転スクロールラップ
4 公転円盤
5 回転軸
6 偏心軸部
7 クランクピン
8 固定部材
9 モータ位置決め板
10 モータ押え板
11 支柱
12 リング
13 カバー
14 吸気フィルタ
15 吸込口
16 ロータ
17 ステータ
18 取付足
19 バランスウェートA
20 バランスウェートB
21 気体圧縮室
22 ラップ平面隙間
23 ラップ側面隙間
24 結合部
25 調節用シム
26 ボス
27 インロー部
28 キー部
29 リブ
30 ダイヤ型ノックピン
31 軸受
32 軸受
33 軸受
34 軸受
35 軸受

Claims (16)

  1. 固定ラップ支持円板の片面に固定スクロールラップを立設させた固定スクロールと、公転ラップ支持円板の片面に公転スクロールラップを立設させた公転スクロールと、前記公転スクロールを固定する公転円盤を有し、前記公転スクロールと前記公転円盤とを異なる材質で構成して結合させ、前記固定スクロールラップと前記公転スクロールラップを対峙させ、微小な隙間を持たせて噛み合わせ、前記公転スクロールを公転運動させて気体を圧縮送風させるスクロール送風機において、公転スクロールと公転円盤の結合部を3箇所設けたことを特徴とするスクロール送風機。
  2. 公転スクロール側または公転円盤もしくはその両方について結合部の高さを調節する手段を備える請求項1のスクロール送風機。
  3. 結合部の高さを調節する手段として調節用のシムを挿入することを特徴とする請求項1記載または請求項2記載のスクロール送風機。
  4. 結合部に公転スクロールと公転円盤との位置を位置決めするための位置決め機能を持たせたことを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のスクロール送風機。
  5. 結合部以外の部位において公転スクロールと公転円盤との位置を位置決めするための位置決め機能を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか記載のスクロール送風機。
  6. 位置決め機能について少なくとも一箇所にキー部を設けたことを特徴とする請求項4または5記載のスクロール送風機。
  7. 位置決め機能について少なくとも一箇所にインロー部を設けたことを特徴とする請求項4または5記載のスクロール送風機。
  8. 公転スクロールと公転円盤の結合部を摺動可能としたことを特徴とする請求項1から7のいずれか記載のスクロール送風機。
  9. 位置決め機能について摺動可能な構成としたことを特徴とする請求項4から8のいずれか記載のスクロール送風機。
  10. 公転スクロールと公転円盤の結合部にフッ素系で生成された部材又は皮膜を挿入させて摺動可能としたことを特徴とする請求項1から9のいずれか記載のスクロール送風機。
  11. 公転スクロールと公転円盤との結合部分にばねを挿入させて一定の圧力を加えて連結したことを特徴とする請求項1から10のいずれか記載のスクロール送風機。
  12. 公転スクロールと公転円盤の結合部は、公転スクロール側からボスを立設させてリブを設け、リブの水平方向の面を結合部における接合面として公転円盤に設けられた穴に半径方向に隙間を持たせて結合したことを特徴とする請求項1から11のいずれか記載のスクロール送風機。
  13. 公転スクロールまたは固定スクロールまたはその両方について材質を合成樹脂製としたことを特徴とする請求項1から12のいずれか記載のスクロール送風機。
  14. 公転スクロールと固定スクロールを同材質としたことを特徴とする請求項1から13のいずれか記載のスクロール送風機。
  15. 公転円盤の材質をアルミ合金としたことを特徴とする請求項1から14のいずれか記載のスクロール送風機。
  16. 固定スクロールをダイヤ型ノックピンで位置決めしたことを特徴とする請求項1から15のいずれか記載のスクロール送風機。
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