JP2004524476A - ロータギャップコントロールモジュール - Google Patents

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Abstract

本発明は、ロータギャップ(S)を形成する、ロータ(5)と、ロータ(5)を包囲するハウジングとを備えたタービン機械用のロータギャップコントロールモジュール(6)に関する。ロータギャップコントロールモジュールは、シール要素(8)に作用し、該シール要素をロータギャップ内に、またはロータギャップから移動させるアクチュエータを備えている。応答挙動の向上のために、シール要素は2つの連続したロータブレード間のギャップよりも小さい。
【選択図】図2

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、流体が流れの主方向にその中を通って流れ、ロータの回転方向に互いに所定距離を空けて配置されるロータブレードを備えた、回動可能なロータと、ロータギャップを形成できるようにロータを少なくとも部分的に包囲するハウジングとを有する、ターボ機械内に設置するためのロータブレードコントロールモジュールに関し、ロータギャップコントロールモジュールは、ロータギャップを部分的に画定し、ロータギャップ内で移動できる少なくとも1つの密封要素、および密封要素が作動すると移動するアクチュエータユニットを具備する。
【背景技術】
【0002】
例えば、タービン、ポンプ、コンプレッサまたはファンを包含する用語であるターボ機械では、固定ロータリハウジングと回転ロータとの間のロータギャップは、流体損失の原因、及びその結果ゆえに効率低下の原因を意味する。流体損失は、一方では、流体ノイズの増加にも結びつくロータギャップ内またはギャップにおける渦流の形成や流体分離によって、他方では、ロータを通る流れの主方向に対して反対方向に向けられて、ターボ機械の高圧側と低圧側との間に得られる圧力差を制限する補償流の結果として起こる。
【0003】
理想的な無損失ターボ機械の場合、ロータギャップが存在しないが、実際には不可能である。なぜなら、この場合、ロータブレードの先端部がハウジングと接触し、ロータが回転するとハウジングと擦れ、摩耗につながるからである。この問題は、例えば航空機用エンジン、ガスタービン、排気ガスターボチャージャにおけるような、ロータが高速度回転で回転、および/または高温度で作用される、ターボ機械では特に顕著となる。このタイプのターボ機械では、ロータブレードは温度および回転速度の関数として長くなる。さらに、ハウジングは、動作温度の関数として拡張する。ロータギャップは、ターボ機械が損傷を受ける可能性が全くないようハウジングの膨張およびロータブレードの伸長を補償する。
【0004】
ロータギャップの幅、すなわちターボ機械からの損失が結果的に、その時点で優勢である動作状態における回転速度や温度の関数として変化する。
【0005】
実際、ロータギャップは一般に、ターボ機械が一般に稼働される長期動作点において、ロータギャップが可能な限り小さくなるように設定される。航空機エンジンまたは排気ガスターボチャージャの場合、この長期動作点は、例えば、走行速度にある。同時に、実際にロータギャップの寸法を決めるとき、ターボ機械の限界負荷範囲および起動範囲が考慮される:ロータギャップの寸法は、極端な条件下でも許容可能な流体損失でロータブレードやハウジングへの損傷が回避されるようでなければならない。
【0006】
従って実際には、ターボ機械の起動または限界負荷範囲内でのターボ機械の運転の結果としての、ハウジングやロータブレードに対する一定の摩耗は、最適効率の観点から許容される。
【0007】
先行技術は、最適ロータギャップ、すなわち、ターボ機械の全稼働範囲内で、摩耗および流体損失が最小限となるロータギャップ幅を達成することを目的とした多数の解決法を提案している。
【0008】
例えば、特許文献1は、ロータギャップ幅が変化することによって、ガスタービンの起動段階における摩耗を低減し、その間にハウジングおよびロータが異なる範囲まで加熱される装置を開示している。前記文献1に記載の装置は、ロータと反対に配置されたガスタービンハウジング壁内のコントロール要素の熱膨張によって受動的にロータギャップを変える。この場合、コントロール要素の熱膨張率は、ハウジングの膨張が異なる動作温度でロータブレードの熱膨張に対応するようにガスタービンの動作状態に適合される。この受動システムの欠点は、ロータギャップが、実際には同じように重要なパラメータである遠心力の作用下でのロータブレードの延びにではなく、熱膨張のみにしか適合されないことである。さらに、このシステムの応答時間は非常に緩慢である。
【0009】
応答時間およびロータギャップの幅に影響を及ぼす可能性もまた、ロータギャップが受動システムと比べてアクチュエータユニットによって能動的に変更される能動システムで改良される。
【0010】
特許文献2は、ハウジングの部分がロータに対して選択的に冷却または加熱され、このように制御されるハウジングの熱膨張によってロータギャップを設定するための、ガスタービン用の能動システムを開示している。このシステムの欠点は、前述と同様、緩慢な応答時間にある。なぜならば、空隙を変更するためにはハウジングを最初に所定温度にしなければならないからである。動作状態での急速な変化の場合には、前記文献2で記載されたシステムは、ロータギャップを十分速やかに調節できない。但し、ハウジング壁の能動的加熱は、遠心力の作用下でのロータブレードの緩やかな延びに適合させることができそうである。
【0011】
ロータギャップを設定するときの応答時間を改良するため、およびロータギャップのより直接な制御を達成するために、機械的に移動されるハウジングセグメントが、特許文献3および特許文献4に記載されたシステム内のロータブレードと対向して取り付けられる。ハウジングセグメントは、連続リングを形成するために結合され、ねじ付きピンによってロータブレードに向かって半径方向に移動されるので、リングは、ねじ付きピンが回転すると縮小または拡大される。全ハウジングセグメントのねじ付きピンは、同期リングを介して一緒に作動され、それによってハウジングセグメントを一緒に且つ同時に調整できるようになるのでロータギャップを設定できる。この装置の欠点は、第1に、数十ミリメートル程度のセグメントの実質的に遊びの調整が要求される場合に必要な設計や製造技術への多大な出費、第2に、以前と同様、応答時間が尚も緩慢であるということにある。
【0012】
特許文献5は、ロータギャップが、ハウジングに対するロータの変位によって軸方向に調節される、遠心式コンプレッサのロータギャップコントロール用の装置を記載している。この原理もまた、非常に複雑な構造のものであり、中程度に早い応答時間を有するだけである。さらに、前記文献5に記載のシステムは、半径流ターボ機械に限定される。
【0013】
特許文献6は、圧電要素によって収縮および拡大されるロータブレードと対向するハウジングセグメントのリングを記載している。ロータブレード先端部とハウジングセグメントとの間およびセグメントリング間のロータギャップの幅は近接センサによって決定される。それで、電圧が、測定されたロータギャップの関数としてハウジング側保持器に配置された固定圧電要素に印加されるので、圧電要素の電気制限(Elektrorestriktion)の結果、リングのセグメントは、ロータブレードに向かって移動されるかロータブレードから離れる方向に移動される。前記文献6に記載されたシステムの欠点は、セグメントリングが圧電要素によって単独で保持されるので、セグメントリングの安定性に欠けることである。
【0014】
ロータギャップを調節するさらなる他の装置は、特許文献7、および特許文献8、特許文献9、特許文献10に示される。
【0015】
特許文献7は、ロータと対向するハウジングが、薄い可撓壁を備えたリングを有する軸流タービンを示す。異なる圧力で作用される環状圧力室が前記薄壁の背後に配置される。圧力室内の圧力が軸流タービン内の圧力を超える場合、その壁は制御された状態で膨らみ、それによってロータギャップのサイズを低減する。圧力室は、ロータギャップのサイズが流れの方向に減少するように圧力によって作用される。
【0016】
特許文献8に記載のガスタービンの場合では、数列のステータブレードと一緒にハウジング壁は、空圧的に幾つかのコンプレッサステージにわたって調節される。この目的で、数列のロータおよびステータにわたり延びる圧力室は、ハウジング壁の背後に設けられる。圧力室に低圧または高圧を供給すると、起動操作中にロータブレードがハウジング壁と擦れるのを防ぐ。
【0017】
特許文献9では、ロータギャップは同じように空圧的に調節される。半径方向に変位可能なリングセグメントから構成される、ロータ周りの密封リングは、硬質リングセグメントへの圧縮空気の作用によって収縮または拡張される。
【0018】
特許文献11に記載の装置はまた、圧力室に加えられた圧縮空気の結果としてロータブレードに向かって移動されるハウジングセグメントを有する。応答時間を改良するために、圧力室は、高速均圧化の抽気弁を備えている。
【0019】
特許文献7、特許文献8、特許文献9および特許文献10に記載のシステムの欠点は、ロータギャップの高速および選択的調節が可能でないことにある。
【0020】
特許文献12は、ガスタービン内の軸受けを密封するために使用される能動密封装置を記載する。該能動密封装置は、密封ディスクが回転すると密封ディスクと接触することなく密封ディスクの近くに自動的に配置される密封要素を有する。この目的のために、密封表面は、周囲方向に交互に異なって分極された領域を有する磁気リングとして設計される。磁気リングが回転すると、これらの領域は、磁束を発生し、その強度は、磁気リングの回転速度に依存する。密封要素は、回転リングによって発生された磁界の強度に反応するコイルを備えており、コイルは磁気リングの回転速度およびそのコイルからの距離に応じて磁気リング上に、または磁気リングから離れる方向に自動的に移動する。特許文献12は、ゆえに密封ギャップの変化に自動的に反応することができる。但し、特許文献12は、ロータギャップを調節するためにこのシステムがどのように使用されるかを明らかにしていない。なぜならば、このシステムを機能させるために、そこには密封要素と対向して配置された合わせ密封表面上の連続磁気リングが存在することが常に必要となるからである。
【0021】
【特許文献1】
米国特許第5,092,737号明細書
【特許文献2】
米国特許第5,906,473号明細書
【特許文献3】
米国特許第5,104,287号明細書
【特許文献4】
米国特許第5,096,375号明細書
【特許文献5】
米国特許第5,263,816号明細書
【特許文献6】
米国特許第5,545,007号明細書
【特許文献7】
米国特許第4,247,247号明細書
【特許文献8】
米国特許第4,683,716号明細書
【特許文献9】
米国特許第5,211,534号明細書
【特許文献10】
米国特許第5,871,333号明細書
【特許文献11】
米国特許第5,781,333号明細書
【特許文献12】
米国特許第6,142,477号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
要約すると、上記先行技術は、応答時間がロータギャップの高速調節を可能にするいかなる装置も開示していない。
【0023】
従って、本発明は、より高速の応答が達成されるように冒頭に記載されたロータギャップコントロールモジュールを改良する目的に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明によれば、この目的は、回転方向の密封要素の寸法が2つの連続したロータブレード間の距離よりも小さいという事実のおかげで、冒頭に記載されたタイプのロータギャップコントロールモジュールで達成される。
【0025】
この解決法は、簡単であり、先行技術では知られていない。前述の文献の全ては、円形のセグメントの形態の密封要素を有し、それらの回転方向の寸法は、2つの連続したロータブレード間の距離よりも大きい。その結果、ロータギャップを設定する従来のシステムでは、運動質量は、それらがロータギャップの変化に緩やかにしか反応できないほどの大きさである。さらに、従来のハウジングセグメントは複数のロータブレードにわたって延在することを考慮すると、ロータまたはハウジングの非対称または楕円状変形の場合にはロータギャップを意図的に適合させることはできない。
【0026】
これらの欠点は、本発明による構造的に簡単な解決法によって回避される。本発明による密封要素の寸法は、密封要素の運動質量が、より小さく、極めてより速やかに移動されることを意味する。
【0027】
この状況において、本発明による解決法は、回転方向の密封要素の寸法が2つの連続したロータブレード間の距離よりも極めて小さくなるようにすることができる。密封要素のサイズは、多数の密封要素が2つの連続したロータブレード間の距離に適合するようであるのが好ましい。
【0028】
さらに好ましい構成では、流れの主方向の密封要素の寸法が大きくとも流れの主方向の1つのロータブレードのブレード深さに相当するという事実のおかげで、その応答は、さらに加速される。この手段は運動質量をさらに低減する。密封要素は、この場合、複数の密封要素がブレード深さにわたり、すなわち、密封方向に千鳥配置されるような寸法にされるのが好ましい。殆どのロータは、最高の圧力ジャンプが流れの主方向で起こるので、殆どの場合、密封方向は流れの主方向に対応する。
【0029】
さらなる有利な構成では、ロータギャップの非常に正確且つ迅速な調節は、密封要素ができるだけ個々に制御される、すなわち、アクチュエータユニットができるだけ少数の密封要素に割り当てられる場合、可能となる。
【0030】
保守の目的のために、ターボ機械全体を分解する必要なくロータギャップコントロールモジュールを容易に交換できなければならない。この要求は、本発明の有利な改良では、ロータの回転方向のロータギャップコントロールモジュールの寸法が、2つの連続したロータブレード間の距離よりも小さい場合、満たされる。また、コンパクトな設置寸法が、流れの主方向のロータギャップコントロールモジュールの寸法が流れの主方向のロータブレードのブレード深さに大きくとも一致する場合、達成される。
【0031】
本発明の1つの原理は、従来形のロータギャップコントロールモジュールとは異なり、ロータギャップ内に最大可能数の密封要素を提供することにある。ロータギャップ内の大多数の密封要素は、それがロータギャップの十分な密封を提供する全密封要素の全体の作用であることを意味する。ゆえに、密封要素間の隙間やギャップの複雑な密封を省くことができる。
【0032】
改良例では、密封要素は互いに間隔を空けて配置される。但し、この場合、複数の密封要素が、密封要素とロータとの間に配置され、密封要素と一緒に移動できる共通ケーシングと共に提供されることも可能である。そのケーシングは、特別な機械的特性を備えた素材から、例えば、密封要素を保護するために、高温に耐え、および/または実質的に摩耗のない耐摩耗性材料から製造できる。
【0033】
密封要素は、密封作用におけるいかなる損失もなく互いに間隔を空けて配置され、特にそれらが千鳥配置される場合、流れの主方向に互いに重複する。この目的で、密封要素は、流れの主方向に複数の列で配置される。このようにして、一方の列の密封要素間のギャップが他方の列の密封要素で密封される。この構造の密封作用は、ロータギャップ内の流動抵抗を著しく増加させる「ラビリンス」を密封要素間に造ることに基づいている。このようにして、先行技術でロータギャップを設定する目的で公知であるような密封表面のものに近い密封効果を達成することも可能である。
【0034】
ロータギャップ内に、またはロータギャップから密封要素を移動させるために、動作中に密封要素に作動力を加えるアクチュエータユニットは、ロータギャップコントロールモジュール内に配置される。有利な構成において、アクチュエータユニットは、ターボ機械のロータの領域内の流体圧力と異なる流体圧力の作用下で動作中に作動力を発生する。本発明のさらなる有利な改良によれば、この流体圧力は、力を伝達するように密封要素に接続されるアクチュエータ室に導入される。
【0035】
さらに、アクチュエータユニットは、アクチュエータ室に割り当てられた密封要素に適当なコントロール圧力を、これらの圧力が長距離を経由する必要もなく直ちに、アクチュエータ室に供給するために、過剰圧源に接続された少なくとも1つの過剰圧室および/または減圧源に接続された減圧室を有しても良い。過剰圧室が、過剰圧源としてターボ機械の高圧領域に接続され、減圧室が減圧源としてターボ機械の低圧領域に接続される場合、例えば、ポンプのような、減圧および過剰圧を発生させる独立手段をなしに済ますことが都合良く可能となる。この状況において、用語「減圧」および「過剰圧」は、ロータの領域内で優勢である圧力に基づく。
【0036】
さらなる有利な構成では、過剰圧室は、減圧室によって、少なくとも部分的に包囲される。過剰圧室内の流体は常に減圧室内における場合よりも暖かいので、ロータギャップコントロールモジュールの過熱は、この構造によって回避される。
【0037】
過剰圧および減圧をアクチュエータに交互に加えるために、アクチュエータユニットは、アクチュエータ室と減圧室および/または過剰圧室との間に配置される少なくとも1つの弁を有しても良い。弁が開かれる場合、所望であれば、減圧室および/または過剰圧室の圧力は、アクチュエータ室に作用し、密封要素の対応する作動につながる。
【0038】
特に好ましい実施形態では、密封要素は、密封表面として弾性ダイアフラムを有し、膨らんでいる気泡状の状態のそのダイアフラムは、ロータギャップに突入し、少なくとも部分的にロータギャップを密封する。この実施形態では、密封要素は、ロータギャップのサイズを低減するために膨らみ、ロータギャップのサイズを増大させるために平坦化される個々の気泡を形成する。この構造によって、密封要素の顕著な移動が実行できる、すなわち主要な調節力も無しに大きなギャップサイズを密封することが可能となる。
【0039】
ダイアフラムは、アクチュエータ室内で優勢な圧力がダイアフラムに作用するようにアクチュエータ室と相互に作用し合う。この目的で、圧力ラインはアクチュエータ室からダイアフラムに導くか、またはアクチュエータ室が少なくとも部分的にダイアフラムによって画定されても良い。
【0040】
アクチュエータ室が過剰圧、すなわちロータギャップ内の圧力よりも高い圧力によって作用される場合、密封要素のダイアフラムが膨らみ、ロータギャップ内に突出する気泡を形成する。減圧、すなわち、ロータギャップ内の圧力よりも低い圧力の場合では、ダイアフラムはその固有弾性のゆえに収縮し、気泡のサイズが減少し、ロータギャップのサイズが増加する。
【0041】
アクチュエータユニットが制御されるようにするために、本発明の一改良例によれば、ロータギャップコントロールモジュールが作動すると、それを介して、密封要素を作動させるために信号がアクチュエータユニットに送られる、入力インターフェイスがアクチュエータユニットに提供されても良い。
【0042】
さらに、ロータギャップコントロールモジュールは、ロータギャップコントロールモジュールの操作を行うための電気エネルギーを提供する電流を発生させる手段の形態のエネルギー源を有しても良い。このエネルギー源は好ましくは、減圧室と過剰圧室との間に配置されたマイクロタービンの形で設計されても良い。
【0043】
加えて、さらなる有利な構成では、少なくとも1つのギャップ測定センサおよび信号出力インターフェイスを有するセンサユニットが、ロータギャップコントロールモジュール内に提供されても良い。この構成は、密封要素の近く、すなわち、ロータギャップが変更される場所の直ぐ近くのロータギャップのサイズを測定するために使用される。この場合、ギャップ測定センサは、ロータギャップのサイズを表す信号を発生させ、この信号をセンサから信号出力インターフェイスを介して出力させるために使用できる。
【0044】
ロータギャップコントロールモジュールは、ロータギャップ内および/またはロータブレード先端部によって形成された合わせ密封表面に対する密封要素の位置を決定し、出力インターフェイスを介して信号の形態でこの位置を出力させる位置記録センサを有しても良い。
【0045】
密封要素が空圧的に操作される場合、ロータギャップコントロール装置が、アクチュエータ室内の圧力、および/またはターボ機械内のロータの領域の流体圧力、および/またはこれらの2種類の圧力間の圧力差を記録し、このデータを信号として信号出力インターフェイスを介して出力するために使用される少なくとも1つの圧力センサを有すると有利となる。
【0046】
さらなる有利な構成によれば、(閉ループ)コントロール回路を構築するために、ロータギャップコントロールモジュールは、入力インターフェイス、出力インターフェイスおよびデータ処理ユニットを備えたコントロールユニットを有しても良い。データを伝達できるようコントロールユニットの入力インターフェイスは、この場合センサユニットの出力インターフェイスに接続されるので、センサユニットのセンサからの信号をコントロールユニットで受けることができる。コントロールユニットの出力インターフェイスは、アクチュエータユニットの入力インターフェイスにデータを伝達するように接続されるので、センサユニットのセンサからのデータの評価の結果を、密封要素の作動信号の形態でアクチュエータユニットに出力できる。
【0047】
データ処理ユニットは、出力インターフェイスを介して出力されたデータを、入力インターフェイスを介して受け取られたデータの関数として処理し、アクチュエータユニットまたは密封要素の作動のための信号を発生させる。データラインの全ては、この場合、単一方向または双方向データバスの形態で都合良く構築されても良い。
【0048】
さらに、コントロールユニットは、データを伝達するようにさらなるロータギャップモジュールのコントロールユニットに接続されるデータバスを有しても良い。このデータバスは、例えば、センサユニットの出力インターフェイスおよびアクチュエータユニットの入力インターフェイスをコントロールユニットに接続するものと同じデータバスであっても良い。
【0049】
運動質量のため、および短いライン路のため、ロータのブレード通過頻度の範囲の極めて速い応答時間となる特に有利なサイズ比は、ロータブレードコントロールモジュールが、密封要素およびアクチュエータユニットが一体化される微細構造システムとして設計される場合に達成される。このタイプの微細構造システムは、好ましくはケイ素含有素材から一体的に製造され、複数の機能層を具備する。適当な素材の例は、ケイ素、炭化ケイ素、二酸化ケイ素および窒化ケイ素を含む。
【0050】
微細構造システムは、電鋳法および離型を伴うリソグラフィー、全体微細加工および表面微細加工、薄膜の沈着(化学蒸着)およびウエハからのエッチングのような、写真平版プロセスによって製造される。微細構造システムとしてロータギャップコントロールモジュールを構成すると、特に、密封要素として使用されるダイアフラムをケイ素含有素材、例えば炭化ケイ素の薄膜から製造することも可能となる。炭化ケイ素は、極薄構造のダイアフラムでも十分な弾性を有する。マイクロ弁をケイ素含有素材から製造し、微細構造システムに一体化させることも可能である。
【0051】
ロータギャップコントロールモジュールが微細構造システムとして形成されると、コントロールユニットおよび/またはセンサユニットも同時に微細システム要素に一体化されるので有利となる。
【0052】
ロータギャップコントロールモジュールの改造ができるようにするため、およびロータギャップコントロールモジュールの交換を容易にするために、モジュールは好ましくは、データおよび圧力ラインの標準化接続部を備えている標準化ハウジングを備えるのが好ましい。さらなる有利な構成では、ハウジングは、過熱および/または振動および衝撃に対して保護するために絶縁素材で包囲されても良い。
【0053】
本発明によれば、ロータギャップを形成できるようにロータおよびロータを包囲するハウジングを備えたターボ機械では、ロータは動作中ハウジングに対して回転し、上述の構成の1つによる多数のロータギャップモジュールはロータギャップの範囲内に配置される。これらのロータギャップモジュールは、信号ラインによって互いに接続されるので、それらは同期して作動される。例として、周囲方向の次のロータギャップコントロールモジュールが、それ自体の密封要素を制御するために回転方向でそれに先行するロータギャップコントロールモジュールからのセンサ信号を使用するように、複数のロータギャップコントロールモジュールをリンクさせることも可能である。
【0054】
さらに、ロータギャップコントロールモジュールのセンサ手段は、モジュールがターボ機械の重要な動作パラメータ、例えば、ロータの領域内の圧力を測定するので、ターボ機械の機能を監視するために利用できる。
【0055】
この目的で、有利な改良では、ロータギャップコントロールモジュールは、振動センサとして、それを通過して移動するロータブレード先端部の振動を記録し、ロータブレード先端部の、またはロータブレードの振動の振動数および/または振幅を表す信号を出力するさらなるセンサを備えている。この目的で、センサは、光学測定要素および/または容量形測定要素を有しても良い。
【0056】
あるいは、センサは、超音波に基づいて動作し、超音波トランスデューサを有しても良い。例として、超音波トランスデューサは、ロータブレードおよび/またはロータブレード先端部に向けて超音波を発し、これらの波形の反射波を測定する。
【0057】
振動センサによって実行された測定値からの未加工データは、集積メモリチップに記憶される。このメモリチップは、それが微細構造要素として設計されると、ロータギャップコントロールモジュールと一体的に形成されても良い、および/または、例として、コントロールユニットと一体化されても良い。未加工データは、リアルタイムで、または例えば、ターボ機械の使用終了後に、ロータギャップコントロールモジュールのデータバスを介して評価ユニットに伝達される。データバスは、この場合特に無線リンクとして設計されても良く、それでデータを無接触で出力できる。この目的で、ロータギャップコントロールモジュールは、無線発信器、双方向データバスの場合、無線受信器をも包含しても良い。特に、無線リンクを介してのロータギャップコントロールモジュールの動作パラメータの伝送によって、ロータギャップコントロールモジュールからのデータの簡単なコントロールおよび評価が可能となる。
【0058】
データバスのデータ伝送ユニットと一緒に振動センサは、ロータギャップコントロールモジュールの他のユニットと同じエネルギー源からエネルギーを供給される。
【0059】
本発明の応用では、振動センサは、ロータブレード以外の構成要素を監視するためにも使用される。例として、振動センサは、シャフト、ステータブレードおよびハウジング要素の振動、および適切であれば、密封要素それら自体の振動をも記録するために使用される。
【0060】
有利な構造では、ロータギャップコントロールモジュールは、リングの形態でロータを包囲し、多数の密封要素が2つのロータブレード間の各距離に割り当てられる密封要素のアレイを形成する。
【0061】
密封要素を保護するために、ロータギャップモジュールとロータとの間に配置され、複数のロータギャップモジュールに割り当てられるケーシングを保護することも可能である。ケーシングは、密封要素の運動と連結され、密封要素とロータとの間のその位置によって、それらを損傷から保護する。ケーシングは、特に耐摩耗性膜ダイアフラムとして設計されても良い。
【0062】
本発明はまた、先行技術と比べて著しく改良される応答時間を達成するロータギャップを制御する方法に関する。
【0063】
ターボ機械内のロータギャップを設定する使用に関係なく、本発明によるロータギャップコントロールモジュールは、実質的に連続する合わせ密封表面、例えば密封シャフト用のような場合の密封モジュールとしても使用される。密封ギャップまたは合わせ密封表面に加えられた圧力、および高速応答時間の能動調節の可能性は、密封作用における損失を蒙ることもなくシャフトの振動および偏心を補正できるようにする。
【0064】
以下の文章は、本発明によるロータギャップコントロールモジュールの構造および機能を、例示的実施形態に基づいて詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0065】
図1は、本発明によるロータギャップコントロールモジュールが使用されるターボ機械の一実施例として航空機エンジン1を例示する。ターボ機械のさらなる例は、ラジアルまたは軸流ファン、ターボチャージャ、ガスタービン、ポンプおよびコンプレッサである。
【0066】
ガス状または液状流体はこれらのターボ機械の全てを通り、流れの主方向Hに向かって流れる。図1で示された例では、流れの主方向Hは実質的に軸方向Aにのびる。
【0067】
図1で例示された航空機エンジンとしてのこのような複雑なターボ機械は、一列のロータRを有し、これらはそれぞれハウジングGによって包囲されてロータギャップSを形成する。
【0068】
本発明によるロータギャップコントロールモジュールは、図1の斜線部位置2、3に配置される。これらの参照番号2を有する位置は、この場合ハウジング側に配置されたロータギャップモジュールに対応するが、参照番号3で示された位置は、ロータ側に配置されたロータギャップモジュールに対応する。
【0069】
図2は、図1のII−II線断面図である。この断面は、航空機エンジンの燃焼室Bの上流のコンプレッサステージを形成するロータディスクRの領域に位置する。
【0070】
図2からも分かるように、コンプレッサステージのロータRは、互いに所定距離Tだけ空けて配置されるロータブレード5を有する。ロータブレードは回転方向Dに回転する。ハウジング側で、ロータブレード5は、ロータギャップコントロールモジュール6のリングによって包囲される。ロータギャップコントロールモジュールは、図2ではロータおよびロータギャップと比べて拡大図で例示され、他の図でもその例示を明確にするために、例示される。ロータギャップコントロールモジュールの寸法の典型的サイズは、0.5〜50mm、好ましくは約10〜20mmである。
【0071】
例として、ロータギャップコントロールモジュール6の構造を図2で示された中間ロータギャップコントロールモジュールを参照して説明する。
【0072】
ロータギャップコントロールモジュール6は、ロータブレード5に直面する面以外の全ての面についてロータギャップコントロールモジュール6を包囲するハウジング7を有する。ハウジング7は、断熱性、好ましくは防振性でもある素材から製造される。ロータギャップコントロールモジュールは、ハウジング7により独立ユニットとして扱われる。保守が行われる場合に機械的および電気的に簡単にロータギャップコントロールモジュール6を他のモジュールと交換できるようにするために、ハウジング7への接続の全ては標準化構造のものである。
【0073】
ハウジング7によって包囲されるロータギャップコントロールモジュールの当該部分は、窒化ケイ素または炭化ケイ素のような、ケイ素またはケイ素化合物から造られた微細構造システムから製造される。電鋳法および離型を伴うリソグラフィー、微細加工、エッチング加工法等のような、標準微細構造技術プロセスは、それを製造するために利用できる。
【0074】
ロータブレードコントロールモジュール6は、動作位置においてロータギャップSに突入できるように設計される密封要素8を有する。ロータ5の回転方向Dに見られるように、密封要素8は、2つのロータブレード間の距離Tよりも著しく小さい。密封要素8は、炭化ケイ素のような、ケイ素またはケイ素含有素材から造られた薄膜ダイアフラムから形成され、それぞれが少なくとも1本の圧力ライン9を介してアクチュエータ室10に接続される。ダイアフラムの壁の厚みは、ダイアフラムが高弾性となるようにされる。対応する密封要素8の各アクチュエータ室10は、図2で示された実施形態では壁11によって互いに分離されている。最小可能数の密封要素8を1つのアクチュエータ室10に割り当てると、密封要素8をより正確に作動させられるようにできる。
【0075】
密封要素8同士は一緒に、ロータブレード先端部12の回転経路Uに相当する連続密封表面を形成しないが、互いに間隔を空けて配置され、合わせ密封表面としてロータブレード先端部と相互に作用し合う個別の密封表面を形成する。図2から分かるように、密封要素8は、複数の列で千鳥配置されるので、一方の列に属する2つの密封要素間の空間8は、他方の列に属する密封要素8’によって覆われる。
【0076】
それぞれの密封要素8のアクチュエータ室10は、弁13を介して圧力室14に接続される。アクチュエータ室10、圧力室14および弁13は、空圧アクチュエータユニット、すなわち、密封要素8を能動的に調節するために使用されるロータギャップコントロールモジュールの、圧縮空気で作動されるアクチュエータユニットの部分である。この状況において、能動調節とは、ターボ機械の外部からまたはターボ機械の他のエリアからのエネルギーが使用される調節を意味するものとして理解されるべきである。
【0077】
ロータギャップコントロールモジュールが、微細構造技術(MEMS、micro-electro-mechanical systems)を利用して製造されると、弁13は、ロータギャップコントロールモジュールと一体に製造されるマイクロ弁である。
【0078】
信号に応答する弁13は、それぞれ1つのアクチュエータ室10と圧力室14との間の接続を開くので、対応する圧力室14で優勢な圧力がアクチュエータ室10内に伝わる。
【0079】
圧力室14は、ライン15を介して、圧力Pで作用される圧力源に接続される。ハウジング7は、標準化接続要素を有するので、圧力ラインを、特別な手段を必要としないでそのライン15に接続できる。
【0080】
図2からも分かるように、微細構造要素が小さなサイズのため、ロータギャップSに直面するそれらの表面16が円形のセグメント状に形成される必要はない。回転方向のロータブレードコントロールモジュールが小さな全体サイズのため、ロータブレード先端部12の回転経路Uへ十分に近接することが、低製造コストでも達成される。但し、前記表面16を円形のセグメントの形態で構成することも可能である。
【0081】
さらに、図2は、ロータギャップコントロールモジュールのモジュール方式の特徴をも示す。それぞれのロータギャップコントロールモジュールは、実質的に独立しており、低コストで、同タイプのモジュールと容易に交換される構造ユニットを形成する。
【0082】
図3は、図2のIII−III線断面図、すなわち、ロータギャップコントロールモジュールを通って軸方向Aにのびる断面を示す。
【0083】
流れの主方向Hの、密封要素の寸法もロータブレード5の翼弦の成分Cよりも著しく小さいことが図3から分かる。密封要素8は、その全体がロータギャップSの十分な密封につながるアレイを形成する。合わせ密封表面としてのロータブレード先端部12は、それが回転すると、それぞれ複数の密封要素に割り当てられる。
【0084】
図3からも分かるように、それぞれ、流れの主方向Hに一方の背後に他方が配列される2つの密封要素8は、アクチュエータ室10に接続される。これらのアクチュエータ室のそれぞれは、マイクロ弁13を介して圧力室14に接続される。
【0085】
図3は、ロータギャップS内に異なる程度まで延ばされた位置における各密封要素8のダイアフラムを例示する。これらの位置は、実動作状態に対応しないが、弾性ダイアフラムが気泡形に膨らまされたことにより生成される密封要素8の動きを単に例示する役目をしているだけである。
【0086】
図2から分かるように、密封要素8または密封気泡の列は千鳥配置されるので、密封要素8のアレイを通過する流れは、密封要素の密封作用の基礎を成す非常に高い流動抵抗を受ける。密封作用を増加させるために、そこにロータギャップコントロールモジュールの複数のリングを設けることも可能である。これらのリングは、周囲方向に互いに対してオフセットされるので、一方のリングのロータギャップコントロールモジュールは、他方のリングに属する2つのロータギャップコントロールモジュール間のギャップを覆うことができる。
【0087】
図3からも分かるように、ハウジング7は、ターボ機械のハウジング18の対応セクションに接続される固定セクション17を形成する。ロータギャップSに直面するロータギャップコントロール要素6のその表面16は、いかなるギャップもなく、ハウジング要素18と同一面となるのが好ましい。
【0088】
ロータギャップコントロールモジュール6が、ロータRの周りのリングの他のロータギャップコントロールモジュールと関係なくロータギャップを調節できる独立ユニットを形成できるようにするために、ロータギャップコントロールモジュール6は、図3で図式的にしか示されていないが、コントロールユニット19およびセンサユニット20を備えている。センサユニット20は、ロータギャップ内の圧力を記録する圧力センサ(図示せず)、アクチュエータ室内の圧力を記録するさらなる圧力センサ(図示せず)、およびロータギャップSのサイズを測定するために使用されるギャップ測定センサ(図示せず)を有する。ギャップ測定センサは、光学または容量性方式で、好ましくは非接触で動作できる。
【0089】
さらに、ロータブレードRおよび/またはロータブレード先端部5の振動を記録するために光学、容量性または音響(超音波)手段を使用する振動センサ(図示せず)がセンサユニット20内に一体化される。あるいは、ハウジング振動、ハブまたはシャフト振動、および密封要素それ自体の振動を記録する振動センサを備えることも可能である。
【0090】
センサユニット20は出力インターフェイスを備えており、それを介してそれぞれのセンサは、それらがデータライン21を経由して記録した測定変数を表す信号を出力する。データライン21は、コントロールユニット19の入力インターフェイスに接続される。コントロールユニット19はセンサユニット20から受けたデータを処理し、出力インターフェイスを経由して、出力データを、入力データおよびメモリ内に記憶されたデータの関数として、出力ライン22に出力する。出力ライン22は、アクチュエータユニットの弁13に接続される。弁13は、出力ライン22からの対応信号に応答して開/閉する。
【0091】
電流発生手段の形態の、内部エネルギー源22は、コントロールユニット21およびセンサユニット20さらにまた、マイクロ弁13にも供給する目的でロータギャップコントロールモジュール内に設けられても良い。図3で例示されるように、この手段は、外部から加えられる磁界によってエネルギーを発生させるコイルの形態で設計されても良い。
【0092】
コントロールユニット20は、ハウジングの外側7に導かれるデータバス23をも有するので、外部コントロール要素および他のロータギャップコントロールモジュールへの接続がそのバスを介して行われる。また、データライン21、22およびデータバス23は、ロータブレードコントロールモジュールの全構成要素を互いに接続する連続データバスの一部であっても良い。エネルギー源、マイクロ弁を備えたアクチュエータユニット、コントロールユニット19およびセンサユニット20は、全て、単一マイクロシステムとして構成され、たった一回の製造ステップで実質的に同時に形成されるロータギャップコントロールモジュールの要素を形成しても良い。
【0093】
データバスは、データが電磁波の形態で接触することなく受信局に送信される、無線送信リンク(図示せず)として設計されても良い。この場合、送信ユニットはコントロールユニット内に一体化される。無線送信リンクを介しての双方向データ流を可能にするために、コントロールユニット20は無線受信器を備えている。
【0094】
図4は、本発明によるロータギャップコントロールモジュールのさらなる実施形態の軸方向断面を例示する。
【0095】
以下の文章は、説明を簡単にするために、例えば、図3で、例示されたような第1の実施形態と異なる部分だけを扱う。この説明は、先の実施形態で提示された構成要素と同一構成要素には同一参照記号を付すものとする。
【0096】
第1の実施形態と異なり、図4で示されたロータギャップコントロールモジュール6は、一方の圧力室24が、圧力Pで作用される過剰圧力室であり、他方の圧力室25が、低減圧力Pで作用される減圧室である、2つの圧力室24、25を有する。圧力Pは、ロータギャップの領域の圧力Pよりも高い。圧力Pは圧力Pよりも低い。図4で示された実施形態では、過剰圧力室24および減圧室25はそれぞれ2つのマイクロ弁13によってアクチュエータ室10に接続される。2つの弁を設けることで、それぞれアクチュエータ室10と過剰圧室または減圧室24、25間の高速均圧化を可能にする。
【0097】
過剰圧室24は、ターボ機械が動作しているとき、その圧力がロータギャップの領域内よりも高い、ターボ機械の領域に接続される。減圧室25は、対照的に、ターボ機械が通常動作しているとき、ロータギャップの領域内の圧力よりも低い圧力で作用されるターボ機械の領域に接続される。
【0098】
2つの圧力室を有する構造と関係なく、図4は、ロータギャップコントロールモジュール内でエネルギーを発生させる他の可能な方法も示す。
【0099】
過剰圧室24は、微細構造技術を利用して同じように設計されても良いマイクロタービン30を介して減圧室25に接続される。マイクロタービン30は、マイクロタービンを駆動し、コントロールユニット19、センサユニット20およびマイクロ弁13のエネルギーの発生に寄与する、過剰圧室24と減圧室25との間に一定の均等流を提供するか、またはエネルギーをロータギャップコントロールモジュールに供給することを担うだけである。エネルギーを発生させるために、マイクロタービン30は、コイル32を介して電流を発生させる磁気ロータ31を備えていても良い。エネルギー発生のこの態様はまた、ロータギャップコントロールモジュール6の使用と関係なく好都合である。
【0100】
マイクロタービン30を通る均等流は、ターボ機械の効率が影響を受けないほど微々たるものである。
【0101】
図5は、本発明によるロータギャップコントロールモジュールの第3の実施形態を示す。簡略化のために、再度、先の実施形態との違いだけを詳細に扱い、先の実施形態で示された構成要素と同一の構成要素には同一の参照記号を使用する。
【0102】
第3の実施形態と先の実施形態との間の第1の違いは、複数の密封要素8がそれぞれ、摩耗に耐える素材から成るケーシング35で包囲されるという事実にある。ケーシング35は、密封要素8がロータブレード先端部12と接触するのを防止する。
【0103】
ケーシング35と関係なく、第3の実施形態と先の実施形態との間のさらなる違いは、圧力室24、25の構造にある。
【0104】
過剰圧室25は通常、減圧室24よりも暖かい流体で作用されるので、等温化は、過剰圧室25を減圧室24の内部に配置することによって達成される。
【0105】
減圧室24は、少なくとも部分的に過剰圧室25を包囲するので、ロータギャップコントロールモジュールは過熱しない。また、図5で示されるロータギャップコントロールモジュール6はハウジング7を有さないが、もうすでに対応する標準化形式である微細構造ブロックとして構成される。
【0106】
以下の文章は、図2で例示された実施形態に基づく本発明によるロータギャップコントロールモジュールの機能について説明する。
【0107】
センサユニット19のギャップセンサは、ロータギャップ先端部12と密封要素8との間のロータギャップのサイズを測定し、測定値をデータライン21を経てコントロールユニット19に伝達する。コントロールユニット19は、この測定値を、プログラムされているスレッショルド値と比較し、この比較の関数として、出力信号をデータライン22を経て、マイクロ弁13を有するアクチュエータユニットに出力する。スレッショルド値は、コントロールユニット19内に所定の形態で記憶されるか、または動作時間の関数としてデータバス23を介して常に更新されても良い。
【0108】
ロータギャップのサイズが所定の下方スレッショルドより低下する場合、これは、ロータギャップが小さすぎであり、ゆえに密封要素8がロータギャップから移動されなければならないことを意味する。この目的で、コントロールユニット19は、減圧室24をアクチュエータ室10に接続するマイクロ弁13に信号を送る。室内の圧力が降下するので、その空気が、アクチュエータ室から流出する。密封要素8のダイアフラムは、ロータギャップSのサイズが増加するように収縮する。より正確な制御のために、複数のスレッショルド値をコントロールユニット19内に記憶させることも可能であり、これらのスレッショルド値は、一改良例では、ターボ機械内で現在優勢である動作パラメータの関数として最適ロータギャップを設定するために使用される。
【0109】
センサユニット20は、アクチュエータ室内の圧力およびロータギャップのサイズを継続的に監視する。コントロールユニット19による比較が、所定のロータギャップ幅が達せられたことを示す場合、開いたマイクロ弁13は再び閉じられ、アクチュエータ室内の圧力が一定に保たれる。
【0110】
他方、ギャップセンサによって測定されたロータギャップの値が所定スレッショルド値よりも高い場合、これは、ロータギャップSが大きすぎることを意味する。従って、コントロールユニット19は、アクチュエータ室10を過剰圧室25に接続するマイクロ弁13を開く。これは、アクチュエータ室10内の圧力を上昇させ、密封要素のダイアフラムを圧力の影響下で拡張させ密封気泡を形成する。密封要素は、ロータギャップに向かって延び、ギャップのサイズを低減する。ロータギャップの測定値が再度2つのスレッショルド値の範囲内となる場合、開いている弁は再び閉じられる。
【0111】
上方スレッショルド値は、例えば、0.3〜2mmの範囲内にあり、下方スレッショルド値は、0.1〜0.7mmの範囲内にあると良い。
【0112】
アクチュエータ室10内の圧力を監視することによって、コントロールユニット19はエラー信号を出力するために使用できる。アクチュエータ室10の圧力がロータの領域内の圧力Pに継続的に一致する場合、漏れが在り、要素を交換しなければならない。
【0113】
この方法は、異なる動作条件下でロータギャップのサイズSを最適値に自動的に制御するためにロータギャップコントロールモジュールによって採用される。コントロールユニット19内に設けられる論理要素は、好ましくは単純な比較演算に限定されるので、コントロールユニットは簡単な構造のものであり、コントロールアルゴリズムも速やかに実行される。
【0114】
ロータギャップコントロールモジュール内のコントロールユニット、センサユニットおよびエネルギー源の一体化により、交換可能なモジュールによって完全に独立して制御されるロータギャップとなる。
【0115】
この機能は、例えば、振動センサのような、さらなるセンサを利用するターボ機械の監視構成要素の可能性によって補われる。これは、一方で、構成要素の故障の事前警告を提供するか、または保守作業が必要であることを指示するために、ターボ機械の動作状態を動作中に監視できるようにする。他方で、この改良例では、ターボ機械の動作をそれらの結果を評価することによって最適化することも可能である。
【0116】
複数のロータギャップモジュールは、データラインによって互いにリンクされるので、複数のロータギャップコントロールモジュールの同期化作動も達成され、コントロールをより正確にするために個々のロータギャップコントロールモジュールのデータを他のモジュールにも利用できるようにする。
【0117】
本発明のロータギャップコントロールモジュールの簡単なコントロールロジックおよび小さな運動質量によって、ロータのブレード通過頻度の範囲内となる応答性能が可能となるので、ロータギャップを個々のロータブレードに一致させることができる。
【0118】
図6および図7は、シャフト密封モジュールとしての上述の構成の1つのロータギャップコントロールモジュールのさらに可能な応用例を示す。
【0119】
図6は、シャフトおよび密封要素の軸方向断面を示す。
【0120】
ロータギャップコントロールモジュールと同様に、シャフト密封モジュールとして使用するために複数列のロータギャップコントロールモジュールを互いに背後に配置することも可能である。ロータギャップコントロールモジュールに対する唯一の違いは、この用途では、合わせ密封表面が実質的に連続的であるという事実にある。
【0121】
密封要素8の千鳥配置構造は、十分なシールがシャフト表面40に対して達成されることを意味する。
【0122】
周囲方向に互いに続く2つの密封モジュール間の移行領域においても密封を達成するために、密封モジュールは、千鳥状に配置されるので、それぞれ一方の列に属する1つの密封要素8”は他方の列に属する2つの密封モジュール6間の領域内に位置する。
【0123】
耐摩耗性素材が密封要素8に使用される場合、密封要素8をシャフト表面40と直接接触させることもできる。このようにダイアフラムの膨張圧力は、密封要素が合わせ密封表面に押し付けられる力を制御する。
【0124】
図7は、図5で示されたロータギャップコントロールモジュールの構造を有するシャフト密封モジュールを図6におけるVII−VII線についての軸方向断面で示す。
【0125】
図7から分かるように、シャフトは密封段部41を形成し、その上に、閉リングを形成するように組み合わされ、ロータギャップコントロールモジュールと同じように設計される2列の密封モジュールが形成される。この場合も、密封表面は多数の離散表面を具備し、密封作用は、流体粒子が密封要素を通過するときの流動抵抗の増加に基づく。
【0126】
密封モジュールの高速応答時間によって、ロータギャップコントロールの例を参考に上述したように、密封要素はシャフト運動に、ゆえに密封ギャップの変化に直ちに反応するので、シャフトの一部に偏心または曲げ振動がある場合でも十分な密封作用が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】媒体がそれを通って流れの主方向に流れ、本発明によるロータギャップコントロールモジュールが使用されるターボ機械の例としての航空機エンジンを示す。
【図2】本発明によるロータギャップコントロールモジュールの第1の実施形態を、流れの主方向に対して横方向の、図1のII−II線についての断面図で示す。
【図3】図2で示されたロータギャップコントロールモジュールを図2のIII−III線についての断面図で示す。
【図4】本発明によるロータギャップコントロールモジュールの第2の実施形態を図3に対応する断面図で示す。
【図5】本発明によるロータギャップコントロールモジュールの第3の実施形態を図3に対応する断面図で示す。
【図6】本発明によるロータギャップコントロールモジュールの第4の実施形態をシャフト密封モジュールとして図3で示された図に対応する断面図で示す。
【図7】第4の実施形態を図6のVII−VII線についての断面図で示す。

Claims (50)

  1. ロータの回転方向(D)に互いに所定距離を空けて配置されるロータブレード(5)、およびロータギャップ(S)を形成できるようにロータを少なくとも部分的に包囲するハウジング(G)を備え、流体が流れの主方向(H)にその中を通って流れ、回動可能なロータ(R)を有するターボ機械(1)に設置するためのロータブレードコントロールモジュール(6)であって、ロータギャップコントロールモジュールが、ロータギャップを部分的に画定し、ロータギャップ内に移動可能な少なくとも1つの密封要素(8)、および密封要素が作動するとき動作するアクチュエータユニット(10、13、14、15)を具備し、ロータ(R)の回転方向(D)の少なくとも1つの密封要素(8)の寸法は、2つの連続したロータブレード(5)間の距離(A)よりも小さいことを特徴とする、ロータブレードコントロールモジュール(6)。
  2. ロータ(R)の流れの主方向(H)の少なくとも1つの密封要素(8)の寸法は、流れの主方向(H)のロータブレード(5)のブレード深さ(C)よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のロータブレードコントロールモジュール。
  3. 密封方向(H)の、ロータブレードコントロールモジュールは、密封方向(H)に少なくとも部分的に互いに重複する連続した少なくとも2つの密封要素(8)を有することを特徴とする請求項1または2に記載のロータブレードコントロールモジュール。
  4. ロータブレードコントロールモジュール(6)は、アクチュエータユニットが収容されるハウジング(7)を有し、回転方向のハウジング(7)の寸法は2つの連続したロータブレード間の距離よりも小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のロータブレードコントロールモジュール。
  5. ロータブレードコントロールモジュール(6)は、アクチュエータユニットが収容されるハウジング(7)を有し、流れの主方向のその寸法は流れの主方向のロータブレードのブレード深さよりも小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のロータブレードコントロールモジュール。
  6. ハウジングは、ロータブレード先端部(12)に対向する表面(16)を形成し、その中に少なくとも1つの密封要素(8)が配置されることを特徴とする請求項4または5に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  7. ロータギャップコントロールモジュールは、密封要素のアレイを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  8. 密封位置内の、密封要素は、互いに間隔を空けて配置され、流動抵抗を増加させたラビリンスを形成することを特徴とする請求項7に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  9. 空圧調節ユニットとしての、アクチュエータユニット(10、13、14、15)は、流体圧力によって作用される少なくとも1つのアクチュエータ室(10)を備えており、アクチュエータ室内の流体圧力は少なくとも1つの密封要素(8)に直接または間接的に作用することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  10. 少なくとも1つの密封要素は、密封位置において、ロータギャップ(S)内に予め湾曲された弾性ダイアフラムを具備することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  11. ダイアフラムは、圧力を伝えるようにアクチュエータ室に接続されることを特徴とする請求項9または10に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  12. ダイアフラムは、ケイ素から、またはケイ素含有材料から製造されることを特徴とする請求項10または11に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  13. アクチュエータユニットは、ロータの領域内の圧力(P)よりも大きい圧力(P)によって動作時に作用され、少なくとも1つの弁(13)を介してアクチュエータ室に接続される少なくとも1つの過剰圧室(14)を有することを特徴とする請求項9に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  14. アクチュエータユニットは、ロータの領域内の圧力(P)よりも低い圧力(P)によって動作時に作用され、少なくとも1つの弁(13)を介してアクチュエータ室に接続される少なくとも1つの減圧室(15)を有することを特徴とする請求項9または13に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  15. 過剰圧室(14)は、減圧室(15)によって、少なくとも部分的に、包囲されることを特徴とする請求項13または14に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  16. 弁は、ケイ素またはケイ素含有材料から製造されるマイクロ弁(13)として設計されることを特徴とする請求項13または14に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  17. アクチュエータユニットは電子入力インターフェイスを有し、該電子入力インターフェイスを介して、動作時、少なくとも1つの密封要素(8)の調節のための信号がアクチュエータユニットに送られることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  18. 動作時にロータギャップコントロールモジュールの作動のための電気エネルギーを発生させるために使用される電流を発生させる手段(30、32)が、ロータギャップコントロールモジュール内に設けられることを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  19. 電流を発生させる手段は、少なくとも1つの過剰圧室と少なくとも1つの減圧室との間に配置されるマイクロタービン(30)として設計されることを特徴とする請求項18に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  20. 電流を発生させる手段は、動作時に、ロータギャップコントロールモジュールの外部から励起されるコイル(32)として設計されることを特徴とする請求項18に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  21. 少なくとも1つのギャップ測定センサを有するセンサユニット(20)が設けられ、ギャップ測定センサを、動作時に、ロータギャップのサイズを記録し、ロータギャップのサイズを表す信号を出力するために使用することができることを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  22. 少なくとも1つの圧力センサを有するセンサユニット(20)が設けられ、圧力センサを、動作時に、ロータの領域の圧力および/またはアクチュエータ室内の圧力を記録し、ロータの領域および/またはアクチュエータ室内の圧力のレベルを表す信号を出力するために使用できることを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  23. 少なくとも1つの位置記録センサを有するセンサユニットが設けられ、位置記録センサを、動作時に、ロータギャップ内の少なくとも1つの密封要素の位置を記録し、ロータギャップ内の密封要素の位置を表す信号を出力するために使用できることを特徴とする請求項1〜22のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  24. 少なくとも1つの振動センサを有するセンサユニットが設けられ、振動センサを、動作時に、ロータブレード(R)の振動振幅および/または振動数を記録し、その振動振幅および/または振動数を表す信号を出力するために使用できることを特徴とする請求項1〜23のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  25. 入力インターフェイスおよび出力インターフェイスを有するコントロールユニット(19)が設けられ、入力インターフェイスは、動作時に、ターボ機械の動作パラメータを記録するセンサを有するセンサユニットの出力インターフェイスにデータを伝送するように接続され、出力インターフェイスは、動作時に、少なくとも1つの密封要素を作動させるアクチュエータユニットの入力インターフェイスに接続されることを特徴とする請求項1〜24のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  26. コントロールユニット(19)は接続部を備えたデータバス(23)を有し、外部装置をその接続部を介してデータバスにデータを伝送できるように接続することができることを特徴とする請求項25に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  27. コントロールユニット(19)は、無線リンクとして構成されるデータバスを有し、入力インターフェイスは無線受信器を具備し、および/または出力インターフェイスは無線送信器を具備することを特徴とする請求項25に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  28. ロータギャップコントロールモジュールは、微細構造技術を利用して構成されることを特徴とする請求項1〜27のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  29. コントロールユニットは、ロータギャップコントロールモジュール内に一体化されることを特徴とする請求項28に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  30. エネルギーを発生させる手段は、ロータギャップコントロールモジュール内に一体化されることを特徴とする請求項28または29に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  31. マイクロ弁はロータギャップコントロールモジュール内に一体化されることを特徴とする請求項28〜30のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  32. センサユニットはロータギャップコントロールモジュール内に一体化されることを特徴とする請求項28〜31のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  33. ロータギャップコントロールモジュールは、実質的にケイ素またはケイ素含有材料から製造されることを特徴とする請求項28〜32のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  34. 複数の密封要素を包囲するケーシングが、密封要素とロータギャップとの間の、ロータギャップコントロールモジュールに配置されることを特徴とする請求項1〜33のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  35. ケーシングは実質的に弾性ダイアフラムとして設計されることを特徴とする請求項34に記載のロータギャップコントロールモジュール。
  36. 回動可能なロータ(R)を有し、ロータギャップ(S)を形成できるようにロータを包囲し、ロータギャップコントロールモジュール(6)を有するハウジング(G)を有するターボ機械(1)であって、ロータギャップコントロールモジュール(6)は請求項1〜35のいずれか一項に従い設計され、ロータギャップの領域に配置されることを特徴とするターボ機械(1)。
  37. 多数のロータギャップコントロールモジュール(6)が設けられ、ロータギャップを包囲する連続リングを形成するために接続され、密封要素(6)は、互いに間隔を空けて配置される離散密封表面のアレイを形成することを特徴とする請求項36に記載のターボ機械。
  38. ロータギャップを包囲する2つのリングのロータギャップコントロールモジュール(6)が形成されることを特徴とする請求項37に記載のターボ機械。
  39. 2つのリングは、円周方向に互いに対してオフセットされることを特徴とする請求項38に記載のターボ機械。
  40. リングのロータギャップコントロールモジュールは、データバスを介して互いに接続されることを特徴とする請求項36〜38のいずれか一項に記載のターボ機械。
  41. 回転体の連続密封表面を密封するための請求項1〜40のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュールの使用。
  42. ターボ機械を監視するための請求項1〜40のいずれか一項に記載のロータギャップコントロールモジュールの使用。
  43. ロータギャップが回転ロータとハウジングとの間に形成され、ロータギャップコントロールモジュールの密封要素がロータギャップのサイズを低減するために圧縮空気によってロータギャップ内に移動される、ターボ機械内のロータギャップの幅を制御する方法であって、ある位置におけるロータギャップの瞬間サイズは、ロータギャップコントロールモジュールのギャップ測定センサによって測定され、信号形式でコントロールユニットに送られ、そこでコントロールユニットは、ギャップ測定センサからの信号の関数として作動信号を、この位置に割り当てられたアクチュエータユニットに出力し、直ちにアクチュエータユニットが、コントロールユニットからの信号の関数として圧縮空気によって密封要素をロータギャップ内に、またはロータギャップから移動させることを特徴とする方法。
  44. 圧縮空気は、密封要素のダイアフラムを膨らませ、ロータギャップのサイズを部分的に低減することを特徴とする請求項43に記載の方法。
  45. コントロールユニットは、ギャップ測定センサからの信号の関数として密封要素に過剰圧力または減圧力を加えることを特徴とする請求項43または44に記載の方法。
  46. 互いに間隔を空けて配置される離散密封要素のアレイが、ロータギャップを設定するために移動されることを特徴とする請求項43〜45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 密封要素または密封要素の一部はそれぞれ互いに無関係に制御されることを特徴とする請求項43〜46のいずれか一項に記載の方法。
  48. ロータブレード(R)の振動はロータギャップコントロールモジュールによって測定されることを特徴とする請求項43〜47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 振動測定の測定結果は、無線リンクを介してロータギャップコントロールモジュールの外部に送信されることを特徴とする請求項48に記載の方法。
  50. 前記測定結果は、少なくともターボ機械の使用が終わるまでコントロールユニット内に一時的に記憶されることを特徴とする請求項48に記載の方法。
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