JP2004263173A - 水性組成物およびこれから非黄変性コーティングを調製する方法 - Google Patents

水性組成物およびこれから非黄変性コーティングを調製する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水性組成物およびこれから非黄変性コーティングを調製する方法
【解決手段】
少なくとも1つの不飽和脂肪酸エステルおよびペンダント架橋性基を有するポリマーを含む水性組成物が提供される。この水性組成物は、水性組成物の重量を基準にして、5重量%未満の揮発性有機化合物を含む。非黄変性乾燥架橋コーティングの調製方法が提供される。この水性組成物は、コーティング用途、例えば建築または保全ペイントに適した架橋コーティングの調製に有用である。

Description

本発明は概して、ペンダント架橋性基を有するポリマーおよび精選された不飽和脂肪酸エステルを含む水性組成物に関する。この水性組成物は実質的に、揮発性有機化合物を含まない。さらにこの水性組成物は、良好なフィルム形成特性、適切なフィルム特性、例えば硬度または耐ブロック性の組合わせを有する乾燥架橋コーティングの調製に有用であり、非黄変性(nonyellowing)の外見を有する。本発明はまた、非黄変性架橋コーティングの調製方法にも関する。
コーティング組成物、例えばラテックスペイントは、水性媒体中に分散されたバインダーポリマー粒子を含む。このバインダーポリマー粒子は、乾燥した時、バインダーポリマー粒子が融合してポリマーフィルムを形成するフィルム形成プロセスを受ける。しかしながら多くのバインダーポリマー粒子は、周囲温度、例えば5℃〜40℃の範囲内の温度でフィルム形成性ではない。典型的には、周囲温度でバインダーポリマー粒子のフィルム形成プロセスを補助するために、造膜助剤(coalescent)がこれらのコーティング組成物中に組込まれる。通常の造膜助剤の例としては、エチレングルコールモノアルキルエーテル、エステル、ジエステル、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル、およびプロピレングリコールモノアルキル芳香族エーテルが挙げられる。フィルム形成後、造膜助剤は乾燥ペイントフィルムから徐々に蒸発し、必要とされる物理的性質、例えば硬度、耐溶媒性、または耐水性を有するコーティングとなる。
大気中への揮発性有機化合物(VOC)の放出は、特に都市区域において対流圏オゾンの形成を伴なう。VOC源としては、造膜助剤、補助溶媒、または乾燥中もしくは乾燥後にペイントフィルムから蒸発したその他の有機化合物が挙げられる。実質的にVOCを含まないコーティング組成物、特にゼロレベルのVOCを有するコーティング組成物が望まれる。しかしながらコーティング組成物からの造膜助剤の除去は、バインダーポリマー粒子のフィルム形成特性およびその結果生じる乾燥フィルムの特性に悪い影響を与える。
バインダーポリマー粒子を含むコーティング組成物から形成された乾燥フィルムの特性を改良する方法の1つは、融合ポリマーフィルムを架橋させることである。米国特許第5,484,849号は、アセトアセテート官能性ポリマーと自動酸化性物質とを含む空気硬化性ポリマー組成物を開示している。この自動酸化性物質は、酸素に暴露した時にアセトアセテート官能基を硬化および架橋するためのフリーラジカル源を供給する。開示されているこの組成物は架橋フィルムに、改良された特性、例えば耐溶媒性などを備えさせる。様々な適切な自動酸化性物質が開示されている。これには、乾性油、乾性油脂肪酸、乾性油脂肪酸の単純エステル、ソルビン酸、ソルビン酸エステル、アリルエーテル、ポリアリルエーテル、および立体障害されたアルデヒドまたはポリアルデヒドが挙げられる。この文献の実施例1Hにおいて、アセトアセトキシ基を有するポリマーを含むラテックス、および自動酸化性物質としてリノール酸エチルを含む組成物からフィルムが調製された。実施例1Hの組成物はまた、VOC、例えば187℃の標準沸点を有するプロピレングリコール、および290℃未満の標準沸点を有するジイソプロピルアジペートをも含んでいた。実施例1Hの組成物中のVOCのレベルは、この組成物の総重量を基準にして7.6重量%であった。
米国特許第5,484,849号明細書
コーティング組成物、例えば屋内用または屋外用ペイントにおいて有用な架橋フィルムの調製に適した、低レベルのVOCを有する組成物が望まれる。同様にこれらの組成物が、環境条件、特に屋外条件への長時間の暴露に際して黄変を受けないフィルムを提供することも望まれる。
本発明者らは驚くべきことに、非黄変性の外見を有する乾燥架橋フィルムの提供に適する精選された不飽和脂肪酸エステルと精選された架橋性基を有するポリマーとの組合わせを含む水性組成物を見い出した。この水性組成物は、低含量のVOCを有する(ゼロVOCを包含する)。
本発明の第一の側面によれば、ペンダント架橋性基を有するポリマー、および1以上の不飽和脂肪酸エステルを含む水性組成物が提供され、ここで該不飽和脂肪酸エステルは、少なくとも50の平均ヨウ素価を有し;該不飽和脂肪酸エステルは、不飽和脂肪酸エステルの重量を基準にして10重量%未満のトリエチレン性不飽和脂肪酸エステルを含み;かつ該水性組成物は、水性組成物の重量を基準にして、5重量%未満の揮発性有機化合物を含む。
本発明の第二の側面は、非黄変性架橋コーティングの調製方法を提供し、ここで前記方法は水性組成物を基体上に適用する工程であって、該水性組成物が、ペンダント架橋性基を有するポリマー、および1以上の不飽和脂肪酸エステルを含み、該不飽和脂肪酸エステルが、少なくとも50の平均ヨウ素価を有し、該不飽和脂肪酸エステルが、不飽和脂肪酸エステルの重量を基準にして10重量%未満のトリエチレン性不飽和脂肪酸エステルを含み、かつ該水性組成物が、水性組成物の重量を基準にして、5重量%未満の揮発性有機化合物を含む工程;該基体に適用された該水性組成物を乾燥するか、または乾燥させ、乾燥コーティングを調製する工程;さらに酸素の存在下でこの乾燥コーティングを架橋するか、または架橋させ、非黄変性架橋コーティングを提供する工程を包含する。
本明細書において用いられている、例えばアクリレートなどの別の用語が後に続く「(メタ)」という用語の使用は、アクリレートおよびメタクリレートの両方を言う。例えば「(メタ)アクリレート」という用語は、アクリレートまたはメタクリレートのいずれかを言う。「(メタ)アクリル」という用語は、アクリルまたはメタクリルのいずれかを言う。「(メタ)アクリルアミド」という用語は、アクリルアミドまたはメタクリルアミドのいずれかを言う。
本明細書において用いられている「ガラス転移温度」または「T」は、ガラス状ポリマーがポリマー鎖のセグメント運動を受ける温度またはそれ以上の温度を意味する。ポリマーのガラス転移温度は、次のようなフォックス(Fox)式[米国物理学会報(Bulletin of the American Physical Society)1、3 123ページ(1956)]によって見積もることができる:
Figure 2004263173
コポリマーの場合、wおよびwは、2つのコモノマーの重量分率であり、Tg(1)およびTg(2)は、ケルビンにおける2つの対応するホモポリマーのガラス転移温度を言う。3以上のモノマーを含むポリマーの場合、追加の項(w/Tg(n))が加えられる。ポリマー相のTはまた、ホモポリマーのガラス転移温度に適切な値を用いて計算することができる。これは例えば、「ポリマーハンドブック(Polymer Handbook)」、J.BrandrupおよびE.H.Immergut編、Interscience Publishersにおいて見いだすことができる。本明細書において報告されているTの値は、フォックス式を用いて計算される。
本明細書において用いられている「分散」という用語は、第一相が第二相中に分配され、第二相が連続媒体である少なくとも2つの異なる相を含む物質の物理的状態を言う。
「ペンダント(pendant)」という用語が、本明細書において使用され、「ポリマー主鎖に結合し、さらなる反応に対して利用可能である」ことを意味する。「ペンダント」という用語はまた、ポリマー鎖の末端におけるこのような基の結合も包含する。
本発明の水性組成物は、ペンダント架橋性基を有するポリマーおよび精選された不飽和脂肪酸エステルを含む。この水性組成物はさらに、揮発性有機化合物を実質的に含まないものとして特徴付けられる。
本発明の水性組成物中に含まれるポリマーは、ポリマー主鎖にペンダントな架橋性基を有する。この水性組成物から調製された乾燥コーティングにおいて、架橋性基は反応を受け、ポリマー鎖間の、または不飽和脂肪酸エステルとの化学結合を形成し、この乾燥コーティングの特性、例えば耐ブロック性、耐溶媒性、または硬度等の増加を生じる。
適切な架橋性基の例としては、1以上のビニル部分を含む基、例えば(メタ)アクリルオキシ基、アリル基、およびジエン基;アルデヒドまたはケトン部分を含む基、例えばアセトアセトキシ基およびシアノアセトキシ基;1級アミン基;ウレア基、例えばエチレンウレイド基;チオウレア基;イミダゾリン基;およびオキサゾリジン基が挙げられる。
アセトアセトキシ基は、次の式によって表わされ:
Figure 2004263173
式中、Rは、水素、アルキル、またはフェニルである。シアノアセトキシ基は、次の式によって表わされる:
Figure 2004263173
ウレイド基は、次の式によって表わされる:
Figure 2004263173
ビニル基は、次の式によって表わされ:
Figure 2004263173
例えば1−アルケニル基、例えばアリル基およびジエン基が含まれる。
(メタ)アクリルオキシ基は、次の式によって表わされ:
Figure 2004263173
式中、Rは、HまたはCHのいずれかである。
1つの態様において、このポリマーは、エチレン性不飽和モノマーの重合によって形成された付加ポリマーである。一般に、ペンダント架橋性基を有する付加ポリマーは、本明細書において「架橋性モノマー」と呼ばれている、架橋性基を含む少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーおよび、任意に、本明細書において「第二モノマー」と呼ばれている少なくとも1つのエチレン性不飽和第二モノマーの重合によって形成される。
架橋性モノマーの例としては、1つのエチレン性不飽和と1以上のアセトアセチル部分とを有するモノマーであるアセトアセチル官能性モノマー、および1つのエチレン性不飽和と1以上のシアノアセトキシ基とを有するモノマーであるシアノアセトキシ官能性モノマーが挙げられる。
アセトアセトキシ官能性モノマーは、次の構造を有し:
Figure 2004263173
シアノアセトキシ官能性モノマーは次の構造を有し:
Figure 2004263173
式中、Rは、H、1〜10個の炭素原子を有するアルキル、およびフェニルから選択され;
Aは、
Figure 2004263173
のいずれかであり、式中、Rは、H、1〜10個の炭素原子を有するアルキル、フェニル、ハロ、COCH、およびCNから選択され;Rは、H、1〜10個の炭素原子を有するアルキル、フェニル、およびハロから選択され;Rは、1〜10個の炭素原子を有するアルキレンおよびフェニレンから選択され;Rは、1〜10個の炭素原子を有するアルキレンおよびフェニレンから選択され;a、m、n、およびqは独立して、0および1から選択され;XおよびYの各々は、−NH−および−O−から選択され;Bは、A、1〜10個の炭素原子を有するアルキル、フェニル、およびヘテロ環式基から選択される。
アセトアセチル官能性モノマーとしては、これらに限定されるわけではないが、アセトアセトキシエチルメタクリレート(「AAEM」)、アセトアセトキシエチルアクリレート(「AAEA」)、アリルアセトアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルアセトアセトアミド、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリルアミド、およびこれらの組合わせが挙げられる。好ましいアセトアセチル官能性モノマーとしては、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシプロピル(メタ)アクリレート、アリルアセトアセテート、アセトアセトキシブチル(メタ)アクリレート、2,3−ジ(アセトアセトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、およびこれらの組合わせが挙げられる。適切なシアノアセトキシ官能性モノマーとしては、シアノアセトキシエチル(メタ)アクリレート、シアノアセトキシプロピル(メタ)アクリレート、アリルシアノアセテート、およびビニルシアノアセテートが挙げられる。
架橋性モノマーのさらなる例としては、ウレア官能性モノマーが挙げられる。これらは1つのエチレン性不飽和と1以上のウレア基とを有するモノマーである。ウレア官能性モノマーの例としては、これらに限定されるわけではないが、水素エチレンウレイドエチルイタコンアミド、エチレンウレイドエチル水素イタコネート、ビス−エチレンウレイドエチルイタコネート、エチレンウレイドエチルウンデシレネート、エチレンウレイドエチルウンデシレンアミド、エチレンウレイドエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドエチル−エチレンウレア、N−(エチレンチオウレイド−エチル)−10−ウンデセンアミド、ブチルエチレンウレイド−エチルフマレート、メチルエチレンウレイド−エチルフマレート、ベンジルN−(エチレンウレイド−エチル)フマレート、ベンジルN−(エチレンウレイド−エチル)マレアメート、N−ビノキシエチルエチレン−ウレア、N−(エチレンウレイドエチル)−クロトンアミド、ウレイドペンチルビニルエーテル、2−ウレイドエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルオキシアセトアミド−エチルエチレンウレア、N−(エチレンウレイドエチル)−4−ペンテンアミド、N−((メタ)アクリルアミドエチル)−N−(1−ヒドロキシメチル)エチレンウレア、N−((メタ)アクリルアミドエチル)−N−(1−メトキシ)メチルエチレンウレア、N−ホルムアミドエチル−N−(1−ビニル)エチレンウレア、N−ビニル−N−(1−アミノエチル)−エチレンウレア、2−(3−メチロールイミダゾリドン−2−イル−1)エチルアクリレート、2−エチレンウレイドエチル(メタ)アクリレート、1−[2−(3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ)エチル]−イミダゾリジン−2−オン、N−2−(アリルカルバモト)アミノエチルイミダゾリジノン、および1−(2−((2−ヒドロキシ−3−(2−プロペニルオキシ)プロピル)アミノ)エチル)−2−イミダゾリジノンが挙げられる。
架橋性モノマーの他の例としては、チオウレア官能性モノマーが挙げられる。これらは、1つのエチレン性不飽和と1以上のチオウレア基とを有するモノマーである。チオウレア官能性モノマーの1つの例は、(メタ)アクリルアミドエチルエチレンチオウレアである。
架橋性モノマーのさらに他の例としては、オキサゾリジン官能性モノマーが挙げられる。これらは、1つのエチレン性不飽和と1以上のオキサゾリジン基とを有するモノマーである。オキサゾリジン官能性モノマーの例としては、2−(3−オキサゾリジニル)エチル(メタ)アクリレートおよびN−(2−ビノキシエチル)−2−メチルオキサゾリジンが挙げられる。
架橋性モノマーのさらなる例としては、オキサゾリン官能性モノマーが挙げられる。これらは、1つのエチレン性不飽和と1以上のオキサゾリン基とを有するモノマーである。オキサゾリン官能性モノマーの1つの例は、4,4−ジメチル−2−イソプロペニルオキサゾリンである。
架橋性モノマーのさらなる他の例としては、アミン官能性モノマーが挙げられる。これらは、1つのエチレン性不飽和と1以上のアミン基とを有するモノマーである。アミン官能性モノマーの例としては、これらに限定されるわけではないが、2−ビノキシエチルアミン、2−ビノキシエチルエチレン−ジアミン、3−アミノプロピルビニルエーテル、2−アミノ−2−メチルプロピルビニルエーテル、および2−アミノブチルビニルエーテルが挙げられる。
架橋性基としてビニル基を含む架橋性モノマーとしては、アリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、および(メタ)アクリレートの不飽和脂肪酸エステル、例えば:
Figure 2004263173
が挙げられる。式中、Rは、水素またはメチル基であり;Rは、C〜C直鎖状または分岐鎖状アルキレン基であり;Xは酸素または窒素であり;Rは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有するC〜C30炭化水素基である。(メタ)アクリレートの不飽和脂肪酸エステルの例としては、脂肪油に由来するエステルが挙げられる。例えば、とうもろこし油、ヒマシ油、綿実油、亜麻仁油、オリーブ油、菜種油、サフラワー油、大豆油、ひまわり種子油、およびキリ油をはじめとする。
第二モノマーとしては、例えば、スチレン;ブタジエン;α−メチルスチレン;ビニルトルエン;ビニルナフタレン;エチレン;プロピレン;酢酸ビニル;ビニルバーサテート;塩化ビニル;塩化ビニリデン;(メタ)アクリロニトリル;(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクリル酸の様々なC〜C40アルキルエステル類、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、およびステアリル(メタ)アクリレート;その他の(メタ)アクリレート類、例えばイソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、および2−ブロモエチル(メタ)アクリレート;アルコキシアルキル(メタ)アクリレート類、例えばエトキシエチル(メタ)アクリレート;エチレン性不飽和ジ−およびトリカルボン酸ならびに無水物のモノ−、ジ−、トリアルキルエステル類、例えばエチルマレエート、ジメチルフマレート、およびエチルメチルイタコネート;カルボン酸含有モノマー類、例えば(メタ)アクリル酸、イタコン酸、フマル酸、およびマレイン酸;リン酸モノマー類、例えばホスホエチル(メタ)アクリレート;ならびに硫酸モノマー類、例えばナトリウムビニルスルホネート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸;ビニルスルホン酸;スチレンスルホン酸;スルホエチル(メタ)アクリレート、およびメタクリルオキシイソプロピル酸スルホフタレート;ならびにヒドロキシ、ジヒドロキシ、アミノ、もしくはジアミノアルキル、またはアリールスルホン酸、例えば1,4−ブタンジオール2−スルホン酸が挙げられる。他の適切な第二モノマーとしては、多エチレン性不飽和モノマーが挙げられる。これらは、ポリマー粒子の分子量を増加させるのに効果的である。多エチレン性不飽和モノマーの例としては、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、トリビニルベンゼン、およびジビニルナフタレンが挙げられる。第二モノマーは、明白に架橋性モノマーを除外する。
水性組成物は任意に、ペンダント架橋性基を含む2以上の異なるポリマーを含む。例えば水性組成物は、アセトアセトキシ基を有するポリマーおよびシアノアセトアセトキシ基を有するポリマーを含んでいてもよい。これらの2以上の異なるポリマーは、異なるガラス転移温度を有していてもよい。
典型的に、ペンダント架橋性基を有するポリマーは、重合単位として、ポリマーに含まれている全ての重合されたモノマーを基準にして、1〜15モル%の範囲内、好ましくは1〜10モル%、より好ましくは1〜5モル%の範囲内の架橋性モノマーを含む。ペンダント架橋性基を有するポリマー中に含まれている全ての重合されたモノマーは、重合された架橋性モノマー、およびあらゆる任意の第二モノマー、例えば第二モノマーである。
代替的に、ペンダント架橋性基を有するポリマーは、特定の官能基を有するポリマーの後反応(post reaction)によって供給される。例えば、特定の官能基を有する既に調製されたポリマーの後反応工程を用いて、アミン官能性ペンダント架橋性基、(メタ)アクリルオキシ官能性架橋性基、またはアリル官能性架橋性基を導入することは、多くの場合特に有利である。本明細書において「第一官能基」とも呼ばれている特定の官能基を有するポリマーは、標準的な重合技術によって調製される。例えば第一官能基を有する付加ポリマーは、第一官能基、例えば酸基、アミン基、ヒドロキシル基、またはエポキシ基を有する少なくとも1つのモノマーから重合される。第一官能基を有するモノマーの例としては、(メタ)アクリレートカルボン酸類、例えば(メタ)アクリル酸、イタコン酸、フマル酸、およびマレイン酸;アルキルイミンと後反応して1級または2級アミン基を生成する酸モノマー;ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートモノマー類、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート;ならびにエポキシ含有(メタ)アクリレートモノマー類、例えばグリシジル(メタ)アクリレートが挙げられる。重合工程の完了後、第一官能基を有するポリマーは、相補的官能基および架橋性基の両方を有する化合物と反応し、ペンダント架橋性基を有するポリマーを提供する。例えばペンダント架橋性基を有するポリマーは、カルボン酸官能基を含むポリマーと、1以上のアジリジン環を含む化合物とを反応させることによって調製することができる。適切なアジリジン環は、環内に含まれている窒素、または1つもしくは両方の炭素上に置換基を有する環を含む。適切なアジリジンの例としては、エチレンイミン、プロピレンイミン、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンイミン、トリメチロールプロパン−トリス−(β−(N−アジリジニル)プロピオネート)、およびペンタエリスリトールトリメチロールプロパン−トリス−(β−(N−アジリジニル)プロピオネート)が挙げられる。
さらなる実施例として、ペンダント(メタ)アクリルオキシ架橋性基、またはアリル架橋性基を有するポリマーは、まず第一官能基、例えばペンダントカルボン酸基、エポキシ基、アミン基、またはヒドロキシ基を有するポリマーを調製することによって調製される。次に、第一官能基を有するポリマーを、相補的官能基および(メタ)アクリルオキシまたはアリル架橋性基の両方を有する化合物と反応させる。相補的官能基との反応に適した第一官能基としては、例えば相補的官能基としてのエポキシ基と反応するカルボン酸基およびアミン基;相補的反応基としてのカルボン酸と反応するエポキシ基またはヒドロキシル基;ならびに相補的反応基としてのヒドロキシル基と反応するカルボン酸基が挙げられる。例えば(メタ)アクリルオキシ基を有するポリマーは、カルボン酸基を有するポリマーとグリシジル(メタ)アクリレートとを反応させることによって、代替的には、エポキシ基を有するポリマーと(メタ)アクリル酸との反応によって調製される。さらなる実施例において、アリル基を有するポリマーは、カルボン酸基を有するポリマーと、ヒドロキシル官能性オレイン物質、例えば不飽和脂肪酸のヒドロキシ官能性アミドまたはエステルとの反応によって調製され、これは例えば米国特許第4,292,220号または米国特許第4,233,362号に開示されている。
ペンダント架橋性基を有するポリマーは典型的に、25℃未満、好ましくは20℃未満、より好ましくは15℃未満の最低造膜温度(MFFT)を有する。ペンダント架橋性基を有するポリマーの最低造膜温度は、ポリマーの最低造膜温度を低下させる不飽和脂肪酸エステルまたはその他の物質の不在下で、ASTM試験方法D2354によって決定される。ペンダント架橋性基を有する2以上のポリマーのブレンドを含む水性組成物において、MFFTは、ポリマーのブレンドのMFFTである。
1つの態様において、ポリマーは、ペンダント架橋性基としてアセトアセトキシ基を有する。アセトアセトキシ基を有するポリマーは、重合単位として、ポリマーの重量を基準にして、0.5〜20重量%、好ましくは1〜15重量%、最も好ましくは3〜10重量%の少なくとも1つのアセトアセチル官能性モノマーを含む。さらには、このポリマーは、ポリマー粒子を含む水性分散液として提供される。この場合、アンモニアまたは1級アミンの過剰化学量論量が添加され、ペンダントエナミン部分を有するポリマー粒子を提供する。
さらなる態様において、ペンダント架橋性基を有するポリマーは、縮合ポリマーである。適切な縮合ポリマーとしては、ポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリアミド、およびポリエポキシドが挙げられる。本態様の縮合ポリマーは、ペンダント架橋性基、例えばアセトアセトキシ基または不飽和脂肪酸から形成された基を含む。ペンダント架橋性基を有する縮合ポリマーの例としては、しばしば「空気乾性アルキド」と呼ばれる、不飽和脂肪酸基が結合したポリエステル、およびしばしば「油改質ポリウレタン」と呼ばれる、不飽和脂肪酸基が結合したポリウレタンポリマーが挙げられる。典型的にはこれらのポリマーは、有機溶媒中で共重合された酸モノマーと重合される。重合後、縮合ポリマー溶液が水中に分散され、水性ポリマー分散液が形成される。溶媒は、当該技術分野でよく知られている技術、例えば蒸気ストリッピングまたは真空ストリッピングによって除去され、低レベルのVOCを有するポリマー粒子の水性分散液として本態様の縮合ポリマーを提供する。
本発明の水性組成物は、水中に一部または完全に可溶化されたポリマーとして、代替的には、水中に分散されたポリマー粒子として、ペンダント架橋性基を有するポリマーを含む。
1つの態様において、ペンダント架橋性基を有するポリマー粒子は、架橋性基を有するエチレン性不飽和モノマーの重合を生じる任意のプロセスによって調製される。適切なプロセスとしては、懸濁重合またはエマルジョン重合が挙げられ、例えば、米国特許第5,356,968号および米国特許第5,264,530号に開示されているプロセスをはじめとする。ポリマー粒子を調製するための代替プロセスは、当該技術分野において知られている様々な方法による溶液重合、および引き続いての溶液ポリマーからポリマー粒子への転換である。水性エマルジョン重合は、ペンダント架橋性基を有するポリマー粒子を調製するために好ましいプロセスである。水性エマルジョン重合プロセスに適した温度は、20℃〜100℃未満の範囲内、好ましくは40℃〜95℃の範囲内、より好ましくは50℃〜90℃の範囲内にある。エマルジョン重合、溶液重合、および懸濁重合プロセスを包含する適切な重合プロセスは典型的に、バッチ、半連続、または連続プロセスとして実施される。重合プロセスは通常、様々な合成アジュバント、例えば熱もしくはレドックス重合開始剤、連鎖移動剤、触媒、界面活性剤、高分子量ポリマー、分散剤、塩、緩衝剤、酸、または塩基を用いる。好ましくは有機溶媒の使用は、低レベルのVOCを有する水性分散液を生じるために、重合プロセスにおいては最小限にされている。ペンダント架橋性基を有するポリマー粒子を含む水性分散液は任意に、例えば蒸気ストリッピングまたは蒸留などのプロセスによって、VOCを除去するために処理される。ペンダント架橋性基を有するポリマーを含む水性分散液は典型的に、水性分散液の重量を基準にして、少なくとも30重量%、好ましくは35〜70重量%、より好ましくは40〜60重量%の範囲内のポリマー固形分レベルにおいて提供される。
本発明の水性組成物において有用な、ペンダント架橋性基を有する適切なポリマー粒子は、20ナノメートル(nm)〜1ミクロンの範囲内、好ましくは80nm〜500nmの範囲内、より好ましくは100nm〜350nmの範囲内の平均直径を有する。この水性組成物は、ペンダント架橋性基を有するポリマー粒子の直径のバイモーダル分布またはマルチモーダル分布を含んでいてもよい。
1つの態様において、ペンダント架橋性基を有するポリマー粒子は、2段階エマルジョン重合プロセスによって製造される。この2段階重合プロセスにおいて、第一ポリマーは、少なくとも1つの第二モノマー、少なくとも1つの多エチレン性不飽和モノマー、および任意に少なくとも1つの酸モノマーもしくはアミドモノマーを含む第一モノマー混合物の水性エマルジョン重合によって調製され、第一ポリマーの粒子を形成する。次に、第二ポリマーは、第一ポリマー粒子の存在下において、少なくとも1つの第二モノマー、少なくとも1つの酸モノマーもしくはアミドモノマー、および少なくとも1つの架橋性モノマーを含む第二モノマー混合物の水性エマルジョン重合によって調製される。2段階ポリマー粒子を調製するために好ましい架橋性モノマーとしては、アセトアセトキシ官能性モノマー、例えばアセトアセトキシエチルメタクリレート、アセトアセトキシエチルアクリレート、アリルアセトアセテート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、2,3−ジ(アセトアセトキシ)プロピルメタクリレート、ビニルアセトアセテート、アセトアセトキシブチルメタクリレート、またはこれらの組合わせが挙げられる。水性組成物において有用な2段階ポリマー粒子は多様なモルホロジーを有し、例えばコア/シェル、どんぐり(acorn)、相互侵入型ポリマー、連続ポリマー相内の複数小ポリマードメイン、およびマルチローブ(multilobe)モルホロジーが挙げられる。
他の態様において、ペンダント架橋性基を有するポリマーは、ポリマー粒子として提供され、この場合、これらのポリマー粒子の各々は、ポリマー粒子の重量を基準にして、10〜70重量%の第一ポリマー相および30〜90重量%の第二ポリマー相を含む。第一ポリマー相は、重合単位として、0.1〜10重量%の多エチレン性不飽和モノマー;0〜5重量%の酸モノマーもしくはアミド含有モノマー;および多エチレン性不飽和モノマー、酸モノマー、またはアミド含有モノマーではない少なくとも1つの他の第二モノマー85〜99.9重量%を含む。さらには、第一ポリマー相は実質的に、アセトアセトキシ基およびシアノアセトキシ基を含まない。第一ポリマー相のガラス転移温度は、−30℃〜100℃の範囲内にある。第二ポリマー相は、重合単位として、1〜20重量%の架橋性モノマー;0〜10重量%の酸モノマーもしくはアミド含有モノマー;ならびに多エチレン性不飽和モノマー、酸モノマー、およびアミド含有モノマーではない少なくとも1つの他の第二モノマー70〜99重量%を含む。第二ポリマー相のガラス転移温度は、−10℃〜18℃未満の範囲内にある。本態様のポリマー粒子は好ましくは、第一ポリマー相がコアを形成し、第二ポリマー相がシェルを形成するコア−シェル型のモルホロジーを有する。
異なる態様において、水性組成物は、硬質ポリマー粒子および軟質ポリマー粒子の合計重量を基準にして、2〜30重量%の硬質ポリマー粒子および70〜98重量%の軟質ポリマー粒子を含む。軟質ポリマー粒子は、−20℃〜25℃の範囲内のガラス転移温度を有する。硬質ポリマー粒子は、25℃を超え、かつ軟質ポリマー粒子のガラス転移温度よりも少なくとも10℃高いガラス転移温度を有する。硬質ポリマー粒子、軟質ポリマー粒子、または硬質ポリマー粒子および軟質ポリマー粒子の両方は、ペンダント架橋性基を有するポリマーである。
本発明の水性組成物はまた、少なくとも1つの不飽和脂肪酸エステルを含む。この不飽和脂肪酸エステルは造膜助剤であり、ペンダント架橋性基を有するポリマー粒子の最低造膜温度を低下させる。この不飽和脂肪酸エステルはまた、大気酸素の存在下において自動酸化性である。水性組成物からの乾燥フィルムの形成後、不飽和脂肪酸エステルの酸化の結果、不飽和脂肪酸エステルの融合活性の低減もしくは排除となり、乾燥フィルムにおける硬度の増加につながる。さらには不飽和脂肪酸エステルの酸化の結果、反応種の形成となる。これらは、乾燥フィルムを形成する融合ポリマーのペンダント架橋性基の反応速度を増加することができ、乾燥フィルムにおける架橋速度またはその程度を向上させることができる。架橋は、反応したペンダント架橋性基の間、反応した不飽和脂肪酸エステルの間、または架橋性基と不飽和脂肪酸エステルとの間に形成される。その結果生じる乾燥架橋フィルムは、非架橋フィルムまたは造膜助剤を含む乾燥フィルムと比較して向上した特性を有する。
本発明の組成物における使用に適した不飽和脂肪酸エステルは、化学構造RC(O)OR、(式中、RC(O)Oは、不飽和脂肪酸成分であり、Rはエステル成分を形成する有機基である)によって特徴付けられる。基Rは、少なくとも1つの不飽和結合を含むC〜C28炭化水素である。R基の不飽和度は、一不飽和であるか、または多不飽和(例えば二不飽和および三不飽和)のいずれかである。適切な不飽和脂肪酸エステルとしては、パルミトレイン酸、オレイン酸、またはカプロレイン酸(caproleic acid)から形成された一不飽和脂肪酸エステル;リノール酸から形成された二不飽和脂肪酸エステル;リノレン酸またはエレオステアリン酸から形成された三不飽和脂肪酸エステル、またはこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、一不飽和脂肪酸、二不飽和脂肪酸、またはこれらの混合物から形成された不飽和脂肪酸エステルである。より好ましくは、二不飽和脂肪酸から形成された不飽和脂肪酸エステルである。不飽和脂肪酸エステルのエステル成分を形成する有機基Rは典型的に、1〜8個の炭素原子(1〜8個の炭素を含む置換または非置換アルキル基を含む)およびアルキルエーテル基を包含する。適切な非置換アルキル基の例としては、アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、およびt−ブチル基が挙げられる。適切な置換アルキル基の例としては、アルコール部分を含むアルキル基、例えばエチレングリコールおよびプロピレングリコールから形成された有機基が挙げられる。適切なアルキルエーテル基の例としては、ポリエーテルから形成された基、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、およびジエチレングリコールモノブチルエーテルが挙げられる。好ましい不飽和脂肪酸エステルとしては、二不飽和脂肪酸のメチルおよびエチルエステル;ならびにエチレングリコールまたはプロピレングリコールから形成された不飽和脂肪酸エステルが挙げられる。
不飽和脂肪酸エステルの調製に適した源としては、不飽和脂肪酸または植物源に由来する不飽和脂肪酸の混合物が挙げられ、例えばとうもろこし油、綿実油、ピーナッツ油、オリーブ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、コムギ胚芽油、ケシ油、サフラワー油、大豆油、およびひまわり種子油をはじめとする。
水性組成物中に含まれる不飽和脂肪酸エステルまたは不飽和脂肪酸エステルの混合物はさらに、少なくとも50、好ましくは少なくとも80、より好ましくは少なくとも100の平均ヨウ素価を有するものとして特性付けられる。平均ヨウ素価は、不飽和脂肪酸エステルまたは不飽和脂肪酸エステルの混合物の不飽和度の尺度であり、ASTM法1959−97を用いて決定される。少なくとも50のヨウ素価を有する1以上の不飽和脂肪酸エステルを含む水性組成物は、大気酸素の存在下において、乾燥コーティングにおいて架橋を誘発し、かつ不飽和脂肪酸エステルを造膜助剤として不活化させるのに十分な反応性を、有する。乾燥フィルムにおける不飽和脂肪酸エステルの酸化および架橋反応は十分に速いので、コーティング用途、例えば屋内または屋内ペイントにおけるこの水性組成物の使用を可能にする。
本発明の水性組成物はまた、水性組成物中に含まれている不飽和脂肪酸エステルの総重量を基準にして、10重量%未満、好ましくは8重量%未満、より好ましくは少なくとも5重量%未満の三不飽和脂肪酸エステルを含むものとして特性付けられる。ペンダント架橋性基を有するポリマーと組合わせた三不飽和脂肪酸エステルの使用は、本発明の水性組成物から調製された乾燥架橋フィルムにおいて黄色の発生につながると考えられる。
この水性組成物において、ペンダント架橋性基を有するポリマーの適切なレベルは、水性組成物の重量を基準にして、5〜70重量%の範囲内、好ましくは10〜65重量%、より好ましくは15〜55重量%の範囲内にある。水性組成物における1以上の不飽和脂肪酸エステルの適切なレベルは、水性組成物の重量を基準にして、0.1〜5重量%の範囲内、好ましくは0.25〜4重量%、より好ましくは0.3〜3重量%の範囲内にある。この水性組成物は典型的に、水性組成物の重量を基準にして、20〜79重量%の水性媒体を含む。
揮発性有機化合物(「VOC」)は本明細書において、大気圧で290℃以下の沸点を有する炭素含有化合物として定義される。水およびアンモニアのような化合物は、VOCから除外される。
本発明の水性組成物は、水性組成物の総重量を基準にして、5重量%未満のVOCを含む。好ましくは水性組成物は、この水性組成物の総重量を基準にして3重量%未満のVOCを含む。より好ましくは水性組成物は、この水性組成物の総重量を基準にして1.7重量%未満のVOCを含む。本明細書における「低VOC」水性組成物とは、水性組成物の総重量を基準にして、5重量%未満のVOCを含む水性組成物である。好ましくは水性組成物は、水性組成物の総重量を基準にして、0.01重量%〜1.7重量%を含む。
さらには低VOC水性組成物は任意に、VOCではない造膜助剤を含む。造膜助剤は、エマルジョンポリマー、ペイント、またはコーティングの最低造膜温度を少なくとも1℃だけ減少させるために、水系(water−borne)エマルジョンポリマー、ペイント、またはコーティングに添加される化合物である。したがって非VOC造膜助剤は、大気圧で290℃以上の沸点を有する造膜助剤として定義される。
ペイントまたはコーティングの典型的な調製方法は、ペンダント架橋性基を有するポリマー粒子、殺生物剤、消泡剤、石鹸、分散剤、および増粘剤を含む水性分散液から、外来的なVOCを導入する。これらは典型的に、水性組成物の総重量を基準にして、0.1重量%のVOCから成る。例えば蒸気ストリッピングなどの追加方法、ならびに殺生物剤、消泡剤、石鹸、分散剤、および増粘剤などの低VOC含有添加剤の選択は、水性組成物をVOC0.01重量%未満(水性組成物の総重量を基準にして)までさらに減少させるのに適している。
さらに、水性組成物は任意に他の成分を含み、例えば、他のポリマー、界面活性剤、顔料、増量剤、染料、真珠光沢剤、接着促進剤、架橋剤、分散剤、消泡剤、レベリング剤、蛍光増白剤、紫外線安定剤、吸収性顔料、造膜助剤、レオロジー改良剤、保存料、殺生物剤、内部ボイドを有するポリマー粒子、および酸化防止剤をはじめとする。ただし、水性組成物は、5重量%未満のVOCを含む。自動酸化は、金属イオン触媒、例えばコバルト、ジルコニウム、カルシウム、マンガン、銅、亜鉛、および鉄の使用によってさらに向上させることができる。単に塩、例えばハロゲン化物、硝酸塩、および硫酸塩が使用されてもよいが、多くの場合、有機アニオン、例えばアセテート、ナフテネート、またはアセトアセトネートが用いられる。
任意に水性組成物は、ペンダント架橋性基と反応性である架橋剤を含む。一般に、架橋剤のタイプおよびレベルは、水性組成物がフィルムを形成する能力が実質的に影響を受けないように選択される。適切な架橋剤としては、例えば、多官能性アミン化合物、少なくとも2つのアミン基を有するオリゴマーおよびポリマー、例えばヘキサメチレンジアミン、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,12−ジアミノドデカン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,2−フェニルジアミン、ジアミノトルエン、ポリエチレンイミン、二官能性および三官能性Jeffamine(商標)硬化剤(Huntsman Petrochemical Corporation)、およびペンダントアミノ、ヒドラジド、またはヒドラジン基を有する水性ポリウレタン分散液;アミノシラン類、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、3−アミノプロピルメチルジイソプロポキシシラン、3−アミノプロピルメチルジイソプロポキシシラン、3−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジイソプロポキシシラン、およびN−2−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジイソプロポキシシラン;エポキシシラン類、例えばグリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドオキシプロピルメチルジメトキシシラン、グリシドオキシプロピルトリエトキシシラン、グリシドオキシプロピルメチルジエトキシシラン、またはベータ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン;多官能性イソシアネート類、例えばBayhydur(商標)XP−7063イソシアネート(Bayer);ポリアジリジン類、例えばトリメチロールプロパン−トリス−(β−(N−アジリジニル)プロピオネート)またはペンタエリスリトールトリメチロールプロパン−トリス−(β−(N−アジリジニル)プロピオネート);脂肪族カルボジイミド類、例えばUcarlink(商標)XL−29SE架橋剤(Dow Chemical Co.)、または米国特許第4,977,219号に開示されているもの;芳香族カルボジイミド類、例えば米国特許第5,574,083号に開示されているもの;二価金属イオン、例えばZn2+、Mg2+、Ca2+;およびジルコネート類、例えばアンモニウムジルコニウムカーボネートが挙げられる。好ましくは水性組成物において架橋剤として用いられる多官能性アミン化合物は、1級アミン基である。水性組成物中において、1級アミン基を有する多官能性アミン化合物について好ましいレベルは、アセトアセトキシ基、シアノアセトキシ基、またはこれらの組合わせ1個あたり、0.1〜1の1級アミン基の割合である。好ましいアミノシランとしては、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、および3−アミノプロピルメチルジメトキシシランが挙げられる。
本発明の水性組成物における適切な顔料レベルは、水性組成物中に含まれる顔料およびポリマーの総容積を基準にして、0〜70容量%、好ましくは0〜40容量%、より好ましくは2〜25容量%の範囲内にある。
本発明の水性組成物からの非黄変性架橋コーティングの調製方法は、水性組成物を基体に適用する工程;この基体に適用された前記水性組成物を乾燥するか、または乾燥させ乾燥コーティングを調製する工程;およびこの乾燥コーティングを架橋するか、または架橋させ、非黄変性架橋コーティングを提供する工程を含む。非黄変性架橋コーティングとは、造膜助剤を含むが不飽和脂肪酸エステルを含まない比較コーティングと比べて、環境条件への暴露、例えば酸素、光線、または湿度への暴露の間、実質的により黄色にはならないコーティングを言う。
水性組成物は、乾燥コーティングを調製するための基体への適用に適している。水性組成物を基体に適用するために様々な技術が用いられる。これには例えば、はけ塗り、ロール塗り、ドローダウン(drawdown)、浸し塗り、ナイフまたはこての使用、カーテンコーティング、ならびにスプレー方法、例えば空気噴霧スプレー、エアアシストスプレー、エアレススプレー、高容積低圧スプレー、およびエアアシストエアレススプレーが挙げられる。適用された水性組成物の湿潤コーティング厚は、1ミクロン〜250ミクロンの範囲内であることができる。水性組成物は、単一コートまたは多重コートとして基体上に適用される。適用後、適用された水性組成物は典型的に、周囲条件で乾燥させるか、または加熱によって乾燥させ、乾燥コーティングを生じる。乾燥は典型的に、周囲条件下、例えば0℃〜35℃で進行させる。
この水性組成物は、様々な基体への適用に適している。これには、加工処理材、例えば中密度ファイバーボード、チップボール、ラミネート;無機基体、例えばメーソンリー、セメント、ファイバーセメント、セメントアスベスト、石膏、石膏ボード、艶付きおよび艶なしセラミック;金属基体、例えば亜鉛めっき鉄、亜鉛めっき鋼、冷延鋼、Zincalum金属、ZincalumII金属、アルミニウム、錬鉄、落下槌鍛造鋼、ステンレス鋼;予めペイントされるか、または下塗された表面(新品、老化、または風化されたもの)(これには非限定的にアクリルコーティング、ビニルアクリルコーティング、スチレンアクリルコーティング、粉末コート表面、溶媒アクリルコーティング、アルキド樹脂コーティング、溶媒ウレタンコーティング、エポキシコーティングが含まれる);セルロース基体、例えば紙および板紙;ガラス;アスファルト;皮革;ウォールボード;不織布材料;ならびに合成基体、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、およびポリプロピレンが挙げられる。
水性組成物から調製された乾燥コーティングは、保護コーティングまたは美的コーティングとして適切である。適切なコーティングの例としては、建築用コーティング、例えば屋内および屋内ペイントコーティングが挙げられ、これには、メーソンリーコーティング、木材コーティングおよび処理;床磨き;保全コーティング、例えば金属コーティング;ペーパーコーティング;ならびに路面コーティング、例えば道路、舗装道路、および走路上に表示を与えるために用いられるコーティングが挙げられる。
次の実施例は、本発明の組成物および方法を例示するために示されている。これらの実施例は、当業者が本発明を理解するのを助けるためのものである。しかしながら本発明は、決してこれらによって限定されない。
実験方法
低温フィルム形成試験:乾燥コーティングサンプルを、4.4℃の温度および70%の相対湿度(RH)でブラシアプリケーターを用い、白色松板材上に水性組成物を適用することによって調製する。松板材、水性組成物、および試験材料を、使用前に試験条件の温度および湿度に平衡化させる。水性組成物を、この板材の長さに垂直なストリップとして適用する。ストリップのサイズは、少なくとも5cm×12.7cmであり、適用された水性組成物の量は、110cm/ミリリットル(450ft/gal)である。適用後、コーティングされたサンプルを、少なくとも24時間、試験条件で乾燥させておく。
クラッキングの程度の評価:乾燥ペイントサンプルのクラッキングの程度は、10倍拡大グラスを用いて目視評価する。亀裂度は、次の尺度を用いて報告する:
10=なし
9=かすか
8=かすか/わずか
7=わずか
6=わずか/中程度
5=中程度
4=中程度/重度
3=重度
2=重度/非常に重度
1=非常に重度
6またはそれ以上の等級が、良好なフィルム形成を示した。
耐ブロック性試験:乾燥コーティングサンプルは、ドローダウンアプリケーターを用い、Leneta Form WB上へ水性組成物の76ミクロンの厚さの湿潤フィルムを適用することによって調製する。コーティングされたサンプルを、25℃および50%相対湿度で7日間乾燥する。乾燥コーティングサンプルの各々を、3.8cm×3.8cmの4つの別々の正方形部分に切断する。切断部分の対を、コーティング表面が接触するように配置する。これらのコーティングされた対を、25℃または50℃のいずれかの温度で平らな金属プレート上に配置する。No.8のゴムストッパーを、各々のコーティングされた対の上部に配置し、ついで1キログラム(kg)の重しを、各々のストッパーの上部に配置する。このストッパーおよび1kgの重しは、使用前に特定の温度に平衡化させる。30分後、このストッパーおよび1kgの重しを、コーティングされた対から取り去る。このコーティングされた対は、30分室温に平衡化させる。次に、各々のコーティングされた対の2つの部分を、約180°の角度を維持しつつ、かつ粘着性を調べながら、ゆっくりとした安定した力を用いて手で分離する。コーティングされたサンプルを、次のように0〜10の尺度で耐ブロック性について等級付けする。
10=粘着性なし、完全
9=かすかな粘着性、優良
8=わずかな粘着性、非常に良好
7=わずかな粘着性、良好
6=中程度の粘着性、良好
5=中程度の粘着性、良
4=重度の粘着性、シールなし、良
3=5〜25%シール、不良
2=25〜50%シール、不良
1=50〜75%シール、不良
0=完全なシール、非常に不良
6以上のブロック等級が、許容しうるブロック特性を示した。
鉛筆硬度:この試験は、既知の硬度の鉛筆の芯での乾燥コーティングの引掻きに基づいて、乾燥コーティングの硬度を測定する。この結果は、乾燥コーティングを引掻かず、これを貫いて基体まで切断しない最も硬質の鉛筆の芯として報告される。この乾燥フィルムは、ドローダウンアプリケーターで、アルミニウムパネル上に水性組成物の123ミクロンの厚さの湿潤フィルムを適用することによって調製する。適用された湿潤フィルムは、24℃および50%相対湿度で、特定の時間乾燥させる。
フィルム硬度を、鉛筆硬度尺度6B−5B−4B−3B−2B−B−HB−F−H−2H−3H−4H−5H−6H−7H−8Hにしたがって、最も軟質から最も硬質まで等級付けた。2つの隣接する鉛筆の芯の間の差異は、硬度の1単位と考える。
鉛筆の芯は、使用前に、芯ホルダーをサンドペーパーに対して90°の角度に保持し、サンドペーパーに対して90°の角度を維持しつつ、平らで滑らか、かつ円形の断面が得られるまで、この芯をサンドペーパーに対してこすって平らにする。鉛筆の芯の断面の縁部は、欠けも刻み目もない。
乾燥コーティングを有するアルミニウムパネルを、水平表面上に配置する。最も軟らかい芯(6B)から開始して、乾燥フィルムを貫いて切断するか、または芯の縁部を砕くかいずれかをするのに十分な、均一な圧力を下向きかつ前方に加えて、操作者から離れるように45°の角度で芯を押す。ストロークの長さは約6mmである。鉛筆の芯がフィルムを貫いて基体まで少なくとも3mmの距離だけ切断されるのが分かるまで、次に硬い鉛筆の芯を用いてこの手順を反復する。次いで、最終点を検証するために、鉛筆硬度が1単位低い鉛筆の芯を用いてこの手順を反復する。各乾燥フィルムに対して2回測定を行なう。
乾燥コーティングの色彩測定:乾燥した架橋コーティングの黄変度を特性付けるために、色彩の外見を測定する。
二酸化チタンスラリーは、12.52gの脱イオン水、2.86gのTamol(商標)731A分散剤(Rohm and Haas Co.)、0.25gのTego Foamex(商標)810消泡剤(Goldschmidt)、0.5gのSurfynol(商標)CT−111界面活性剤(Air Products and Chemicals)、および57.19gのTiPure(商標)R−706二酸化チタン(E.I.DuPont deNemours and Company)を高剪断で混合して調製する。ベース組成物は、二酸化チタンスラリーと次の成分とを組合わせて調製する。すなわち、6.25gの脱イオン水、ペンダント架橋性基を有するポリマー粒子を含む154.45gの水性ポリマー分散液(45重量%固形分で)、4.26gのプロピレングリコール、0.25gのSurfynol(商標)CT−111界面活性剤、2.91gのAcrysol(商標)RM−2020NPR増粘剤(Rohm and Haas Company)、0.40gのAcrysol(商標)RM−8W増粘剤、および14.70gの脱イオン水である。次に、このベース組成物を、2つの等しい部分に分割する。第一部分に、2gの不飽和脂肪酸エステルを混合しながら添加し、本発明の水性組成物を調製する。第二部分に、2グラムのTexanol(商標)造膜助剤(Eastman Chemical Co.)を混合しながら添加し、比較組成物を調製する。これらの組成物を、使用前に24時間放置する。
白色Lenetaチャート上にこの組成物の76ミクロンの厚さの湿潤フィルムを適用することによって、各組成物について乾燥コーティングサンプルを調製する。適用されたコーティングを、24℃および50%相対湿度で24時間乾燥させる。
乾燥コーティングサンプルの初期の色彩は、実験室用色彩計を用いて測定され、初期b値を測定する。測定は、CIEシステムを用いて対象物の色彩を算定するためのASTM E308−01標準方法に合致する標準実験室用色彩計を用いて行なう。ミノルタCR300色彩計(ニュージャージー州、Minolta Corp.)に用いられているCIE D65光源を用いる。色彩は、L、a、b尺度を用いて報告される。b値は、青−黄色軸を表わし、この場合黄色は、bについて正の値によって表示され、青は、bについて負の値によって表示される。次に、乾燥コーティングサンプルを60℃で28日間暗いオーブンの中に入れる。28日後、乾燥コーティングサンプルの色彩を再び測定する。次の方程式を用いて、相対黄変値Yを決定する:
Figure 2004263173
式中、b Texanol、初期値およびb Texanol、28日後は、それぞれTexanol(商標)造膜助剤を含む比較組成物から調製された比較乾燥コーティングサンプルについてのbの初期値および28日後のbであり;
実施例、初期値およびb 実施例、28日後は、それぞれ不飽和脂肪酸エステルを含む、本発明の水性組成物から調製された乾燥コーティングサンプルのついてのbの初期値および28日後のbである。
非黄変性の乾燥コーティングは、1以下の範囲内のYの値によって示される。黄変性の乾燥コーティングは、1を超えるYの値によって示される。
実施例1−アセトアセトキシ基を有するポリマー粒子を含む水性分散液の調製
実施例1.1
パドルスターラー、温度計、窒素流入口、および還流凝縮器を備えた5リットルの4つ口丸底フラスコにおいて、第一アセトアセトキシ基を有するポリマー粒子を含む水性分散液を調製する。
このフラスコに、脱イオン水1400gおよび硫酸化ノニルフェノールエトキシレートと4モルのポリエチレンオキサイドとの58重量%水溶液(界面活性剤A)10.4gを添加する。フラスコの内容物を、窒素雰囲気下83℃に加熱する。第一モノマーエマルジョン(ME−1)は、145gの脱イオン水、6.6gの界面活性剤Aの58重量%水溶液、361.1gのブチルアクリレート、433.3gのメチルメタクリレート、4.0gのメタクリル酸、および4.0gのアリルメタクリレートを混合して調製する。第二モノマーエマルジョン(ME−2)は、476gの脱イオン水、15.6gの界面活性剤Aの58重量%水溶液、541.6gのブチルアクリレート、445.6gのメチルメタクリレート、180.6gのアセトアセトキシエチルメタクリレート、および36.1gのメタクリル酸を混合して調製する。フラスコに、110gのME−1を添加し、ついで22グラムの脱イオン水中に溶解された過硫酸アンモニウム4gを含む溶液を添加する。フラスコの内容物を83℃〜85℃の範囲内の温度に維持しつつ、ME−1の残り、および47.2gの脱イオン水中に溶解された0.72gの過硫酸アンモニウムを含む溶液の別個の共供給物(co−feed)を、フラスコに添加する。ME−1の添加の完了後、フラスコの内容物を、15分間83℃〜85℃の温度に維持する。次に、ME−2、および70.8gの脱イオン水中に溶解された1.08gの過硫酸アンモニウムの溶液を、反応器の内容物を83℃〜85℃の温度に維持しつつ、別々にフラスコに供給する。ME−2の添加の完了後、フラスコの内容物を、75℃の温度に冷却し、49.0gの脱イオン水中に溶解された29%水酸化アンモニウムの溶液46.9gを添加する。その結果生じた水性分散液、すなわち実施例1.1は、43.0重量%のポリマー固形分、および0.09パスカル秒のブルックフィールド粘度を有する。実施例1.1のポリマー粒子は、104nmの平均粒子直径を有し、ME−1から形成された第一ポリマー40重量%およびME−2から形成された第二ポリマー60重量%を含む。
比較例A
比較例Aの水性分散液は、次のこと以外、実施例1.1の一般的方法によって調製する。すなわち、第二モノマーエマルジョン(ME−2)は、476gの脱イオン水、15.6gの界面活性剤Aの58重量%溶液、631.9gのブチルアクリレート、535.9gのメチルメタクリレート、および36.1gのメタクリル酸を混合して調製する。その結果生じた水性分散液、すなわち比較例Aを脱イオン水で希釈し、42.9重量%の最終ポリマー固形分および0.134Pa−sのブルックフィールド粘度を得る。比較例Aのポリマー粒子は、115nmの平均直径を有し、ME−1から形成された第一ポリマー40重量%およびME−2から形成された第二ポリマー60重量%を含む。
Figure 2004263173
実施例1.1および比較例Aのポリマー粒子は、20℃未満の最低造膜温度を有する。
実施例2−水性組成物および比較水性組成物の調製
実施例1.1または比較例Aのポリマー粒子を含む、本発明の水性組成物および比較水性組成物を調製する。
二酸化チタンスラリーを、表2.1に挙げられている成分を高剪断で混合することによって調製する。
Figure 2004263173
水性組成物および比較水性組成物を、表2.2aおよび表2.2bに挙げられている成分を組合わせることによって調製する。リノール酸メチル(二不飽和)は純度99重量%であり、1重量%未満のリノレン酸のエステル(三不飽和)を含み、50を超えるヨウ素価を有する。リノレン酸メチル(三不飽和)は純度99重量%であり、1重量%未満のリノレン酸のエステル(二不飽和)を含み、50を超えるヨウ素価を有する。
Figure 2004263173
Texanolは、テネシー州キングスポートのEastman Chemical Corp.の商標である。
Acrysol(商標)は、ペンシルベニア州フィラデルフィアのRohm and Haas Companyの商標である。
Surfynol(商標)は、ペンシルベニア州のAir Products and Chemicals,Inc.の商標である。
Figure 2004263173
実施例3−水性組成物および比較水性組成物の評価
水性組成物および比較水性組成物の低温造膜(LTFF)温度、およびこれらの組成物から形成された乾燥フィルムの特性を測定し、表3.1に報告する。フィルム形成は、比較例C.4について、室温以下では観察されない。ブロック、鉛筆硬度、色彩、およびLTFFのさらなる特性決定は、このサンプルに対しては行なわない。
Figure 2004263173
表3.1の結果は、比較例B.3および比較例C.4によって例示されているような造膜助剤を含まない比較組成物が、低温造膜(LTFF)の等級付けによって特性決定された場合、良好なフィルム形成を有していないことを示している。造膜助剤としてリノール酸メチルを含む実施例2.1および比較例C.1、および造膜助剤としてリノレン酸メチルを含む比較例B.1およびC.2は、Texanol(商標)造膜助剤を含む比較例B.2およびC.3と同様なフィルム形成特性および耐ブロック性特性を有する。
リノール酸メチルまたはリノレン酸メチルを含む組成物から調製された乾燥フィルムは、Texanol(商標)造膜助剤を含む組成物から調製された乾燥フィルムと比較した場合、24℃で7日後、同等または増加した鉛筆硬度を有する。しかしながら24℃で14日後、または60℃で7日後、実施例2.1および比較例B.1の組成物によって例示されているようなペンダント架橋性基を有するポリマーおよび不飽和脂肪酸エステルから調製された乾燥フィルムは、比較例C.1およびC.2によって例示されているようなペンダント架橋性基を有していないポリマーから調製された乾燥フィルムよりも高い鉛筆硬度測定値を有する。このことは、ペンダント架橋性基を含むポリマーが架橋を受け、乾燥フィルムの硬度を増すことを示している。比較例B.2によって例示されているようなペンダント架橋性基を有するポリマーおよび逸散性(fugitive)造膜助剤を含む比較サンプルは、造膜助剤を用いずに調製された比較例B.3よりも低い硬度値を有する。このことは、未蒸発造膜助剤が比較例B.2の乾燥フィルム中に残留し、これが硬度に悪い影響を与えることを示している。
二不飽和リノール酸メチルを含む組成物から調製された、実施例2.1および比較例C.1の乾燥フィルムは、1未満のY値によって示されているように非黄変性である。これに対して、組成物中の不飽和脂肪酸エステルの総重量を基準にして、10重量%を超える三不飽和リノレン酸メチルを含む組成物から調製された比較例B.1およびC.2の比較乾燥フィルムは、1を超えるY値によって示されているように黄変性である。
これらの結果は、実施例2.1によって例示されているような本発明の水性組成物が、良好なフィルム形成、許容しうる硬度レベル、および良好な耐ブロック性の組合わせを有する非黄変性フィルムを提供することを実証している。さらには、実施例2.1によって例示されているような本発明の水性組成物は、低VOC組成物である。

Claims (10)

  1. a)ペンダント架橋性基を有するポリマー;および
    b)1以上の不飽和脂肪酸エステル
    を含む水性組成物であって;
    該不飽和脂肪酸エステルが、少なくとも50の平均ヨウ素価を有し;
    該不飽和脂肪酸エステルが、該不飽和脂肪酸エステルの重量を基準にして10重量%未満のトリエチレン性不飽和脂肪酸エステルを含み;かつ
    該水性組成物が、該水性組成物の重量を基準にして、5重量%未満の揮発性有機化合物を含む水性組成物。
  2. 該ペンダント架橋性基が、アセトアセトキシ基、シアノアセトキシ基、アミン基、およびビニル基からなる群から選択される、請求項1記載の水性組成物。
  3. 該ポリマーが25℃未満の最低造膜温度を有する、請求項1記載の水性組成物。
  4. 該不飽和脂肪酸エステルが、パルミトレイン酸、オレイン酸、カプロレイン酸、リノール酸、およびこれらの混合物のエステルからなる群から選択される、請求項1記載の水性組成物。
  5. 該水性組成物の重量を基準にして、1.7重量%未満の該揮発性有機化合物を含む、請求項1記載の水性組成物。
  6. ペンダント架橋性基を有する該ポリマーが、重合単位として、ペンダント架橋性基を有する該ポリマー中に含まれている全ての重合されたモノマーを基準にして、1〜10モル%の架橋性モノマーを含む、請求項1記載の水性組成物。
  7. 非黄変性架橋コーティングの調製方法であって、
    a)水性組成物を基体上に適用する工程であって、該水性組成物が、
    1)ペンダント架橋性基を有するポリマー;および
    2)1以上の不飽和脂肪酸エステル
    を含み;
    該不飽和脂肪酸エステルが、少なくとも50の平均ヨウ素価を有し;
    該不飽和脂肪酸エステルが、該不飽和脂肪酸エステルの重量を基準にして、10重量%未満のトリエチレン性不飽和脂肪酸エステルを含み;かつ
    該水性組成物が、該水性組成物の重量を基準にして、5重量%未満の揮発性有機化合物を含む工程;
    b)該基体に適用された該水性組成物を乾燥するか、または乾燥させ、乾燥コーティングを調製する工程;および
    c)酸素の存在下に該乾燥コーティングを架橋するか、または架橋させ、該非黄変性架橋コーティングを提供する工程、
    を含む方法。
  8. 該水性組成物の重量を基準にして、1.7重量%未満の該揮発性有機化合物を含む、請求項7記載の方法。
  9. 該ポリマーが、25℃未満の最低造膜温度を有する、請求項7記載の方法。
  10. 該水性組成物が、該水性組成物の重量を基準にして、0.1〜3重量%の該不飽和脂肪酸エステルを含む、請求項9記載の方法。
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