JP2004262984A - 鉛筆芯 - Google Patents
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Abstract
【課題】磨耗量が十分あり且つ濃度が濃く、そして実用折損強度を維持し、従来の黒鉛を体質材とした光の反射のある芯体の鉛色の筆記線とは異なり、黒色の色味を有する鉛筆芯を提供すること。
【解決手段】少なくとも結合材と体質材を主材として使用し、混練、細線状に押し出し成形した、焼成鉛筆芯において、板状アルミナを体質材として含んでなる鉛筆芯。
【選択図】 なし
【解決手段】少なくとも結合材と体質材を主材として使用し、混練、細線状に押し出し成形した、焼成鉛筆芯において、板状アルミナを体質材として含んでなる鉛筆芯。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉛筆芯、シャープペンシル用芯(以下、まとめて、鉛筆芯と表現する発明)に関するもので、黒色に視認される筆記線を与える鉛筆芯に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉛筆芯は、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、フラン樹脂、ポリビニルアルコール、スチロール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂などの合成樹脂又はピッチ、粘土等の天然物よりなる結合材と、黒鉛などの体質材と、気孔形成剤、可塑剤、溶剤などとを共にニーダー、ヘンシェルミキサー、二本ロールなどで均一分散させ、押し出し成形後、800℃〜1200℃の高温で焼成して結合材を炭化させた焼成芯に、種々の油脂類(スピンドル油など)を焼成体の気孔に含浸して出来る。
【0003】
一般に鉛筆芯の体質材として黒鉛を使用して製造すると、鉛筆芯の筆跡は光の反射により鉛色を呈する。筆記線を黒色にする改善として、特公昭42−7166号公報に開示された体質材として黒鉛と雲母を併用したもの、特開昭54−88423号公報に開示された体質材として黒鉛とタルクを併用したものを開示している。
雲母やタルク上に結合材である合成樹脂を焼成炭化させて得られた炭化物を固定させた黒色物質を黒鉛と併用したものである。
【0004】
【特許文献1】
特公昭42−7166号公報
【特許文献2】
特開昭54−88423号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、鉛筆芯の体質材として黒鉛が主に使用されている。黒鉛を使用することの利点は、黒鉛特有の滑らかな書き味、そして押し出し成形時に押し出し方向への黒鉛の強い配向が生じることで、折損強度が高まるといという優れた特性を有している点である。逆に欠点は、黒鉛には特有のヘキ開性が有り、筆記すると黒鉛が層状に剥離しながら紙面に定着していく。この過程で炭化物が表面に固定されていない新しい黒鉛表面が現れる。この新しい黒鉛表面が光を反射し鉛色の筆跡になる。即ち筆跡が黒く見えないという点である。
【0006】
上述の従来技術のように雲母やタルクを黒鉛と併用することによって黒色の筆跡にしようとする試みは、十分な効果がなかった。
【0007】
雲母やタルク上に結合材である合成樹脂を焼成炭化させて得られた炭化物を固定させた黒色物質を黒鉛と併用すると、確かに黒鉛特有の配向による光の反射を減少させることは可能となる。しかし、置換え量の増加とともに、磨耗量(黒鉛の紙への定着量)が確保でき黒味を強くすることはできるが、極端に折損強度が低下してしまい筆記時すぐ折れるとい欠点が出てしまった。
【0008】
本発明は、磨耗量が十分あり且つ濃度が濃く、そして実用折損強度を維持し、従来の黒鉛による鉛色の筆記線とは異なり、黒色の色味を有する鉛筆芯とを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも配合材料を混練した後に細線状に押し出し成形し、加熱によって焼成した焼成鉛筆芯において、配合材料中に板状のアルミナを含有する鉛筆芯を要旨とする。
【0010】
以下、詳述する。
本発明の鉛筆芯は、従来公知の方法により配合・混練・成形・焼成することで芯体を形成し、この芯体に必要に応じて油脂類を浸漬した後、余剰の油脂類を表面より除去することによって得ることで鉛筆芯が得られる。
【0011】
鉛筆芯の配合材料は従来用いられている配合材料が使用でき、この配合材料に、板状アルミナを加え、上記鉛筆芯の一般的製造方法で作製できる。
具体的には、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、フラン樹脂、ポリビニルアルコール、スチロール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂などの合成樹脂又はピッチ、粘土などの天然物を結合材として使用し、体質材として板状アルミナを使用する。必要に応じて黒鉛、窒化硼素、タルク、マイカ等の体質材を使用することもできる。またポリメチルメタクリレート(PMMA)などの気孔形成剤、フタル酸ジオクチル(DOP),フタル酸ジブチル(DBP)、燐酸トリクレジル(TCP)などの可塑剤、水、アルコール、ケトン、エステル、芳香族炭化水素などの溶剤の1種または2種以上を必要に応じて配合しても良い。
【0012】
本発明に用いられる板状アルミナは板状結晶を有するアルミナを指すもので、その製造方法としては特に限定されるものではない。例えば水酸化アルミニウム、又はベーマイトなどのアルミナ水和物を予めロールミルなどで粉砕してサブミクロンオーダーに粒度調整したものを用いこれを水又は苛性ソーダ、炭酸ソーダなどのアルカリ水溶液とともに密閉オートクレーブ中に充填し、350℃以上の高温、200気圧以下にて水熱処理するなどして得ることが出来る。この製法で得られるものはα−アルミナであり、α−アルミナは最も安定で好ましい。
【0013】
上記製法で得られた板状アルミナの粒子は、水熱合成時の温度と圧力を相互に調整することで粒子の長軸径と短軸径(厚み)を任意の大きさにすることが出来る。本発明で使用される板状アルミナの平均粒子径は鉛筆芯で使用する黒鉛とほぼ同じ長軸径の2〜50μmで短軸径においてもほぼ同じ短軸径の0.05〜5μmが好ましい。
【0014】
これらの配合組成物をニーダー、ヘンシェルミキサー、二本ロールなどで均一に十分混練した後、押し出し成形機により線細状に押し出し成形し、焼成することで芯体が得られる。焼成時、合成樹脂の結合材が炭化物に変化し板状アルミナ上に炭化物が固定される。このことにより黒色の板状アルミナに変色する。
【0015】
焼成芯体にスピンドル油などの油脂類を含浸すると、より滑らかな筆記感になるので、100℃程度に加熱させた油脂類に焼成芯体を浸漬させる方法や、焼成芯体を油脂類に浸漬し、加圧または減圧状態となして含浸する方法をとっている。浸漬後は適宜、遠心分離機などで焼成芯体表面の余剰な油脂類を除去して鉛筆芯とすれば良い。
【0016】
【作用】
板状アルミナも黒鉛も合成樹脂の焼成により炭化物が表面に固定され黒色物質になる。板状アルミナはヘキ開性がないため、筆記しても常に炭化物が固定された表面が紙面に定着するため黒色が視認される。
また、板状アルミナは黒鉛と同様の六方晶結晶構造のため、成形芯体中の板状アルミナの配向は黒鉛と同様に配向になり、そして粒径(長軸径と短軸径)もほぼ黒鉛と同レベルであるため、芯体中では黒鉛と同様の配向構造になっている。その結果、黒鉛を使用した焼成芯体と同程度の折損強度と筆記磨耗量を有するという特長を有している。このことにより黒鉛との単純な入れ替えが可能である。
【0017】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
上記材料を配合物として、ニーダー及び二本ロールにより十分に混練後、細線状に押出成形し、空気中で300℃まで加熱し、更に、不活性雰囲気中で1000℃まで加熱し、呼び直径0.5mmの焼成芯体を得た。これに100℃に加熱したスピンドル油を含浸した。16時間、浸漬後、表面上の余剰な油を除去して鉛筆芯を得た。
【0018】
上記原料を実施例1と同様になして、鉛筆芯を得た。
【0019】
上記原料を実施例1と同様になして、鉛筆芯を得た。
【0020】
<比較例1>
天然鱗片状黒鉛(平均粒径4μm) 50重量部
塩化ビニル樹脂 40重量部
ジオクチルフタレート 10重量部
ステアリン酸亜鉛 2重量部
メチルエチルケトン 30重量部
上記原料を実施例1と同様になして、鉛筆芯を得た。
【0021】
<比較例2>
天然鱗片状黒鉛(平均粒径4μm) 10重量部
タルク(平均粒径4μm) 40重量部
塩化ビニル樹脂 40重量部
ジオクチルフタレート 10重量部
ステアリン酸亜鉛 2重量部
メチルエチルケトン 30重量部
上記原料を実施例1と同様になして、鉛筆芯を得た。
【0022】
<比較例3>
天然鱗片状黒鉛(平均粒径4μm) 40重量部
タルク(平均粒径4μm) 10重量部
塩化ビニル樹脂 40重量部
ジオクチルフタレート 10重量部
ステアリン酸亜鉛 2重量部
メチルエチルケトン 30重量部
上記原料を実施例1と同様になして、鉛筆芯を得た。
【0023】
<比較例4>
天然鱗片状黒鉛(平均粒径4μm) 10重量部
雲母 (平均粒径10μm) 40重量部
塩化ビニル樹脂 40重量部
ジオクチルフタレート 10重量部
ステアリン酸亜鉛 2重量部
メチルエチルケトン 30重量部
上記原料を実施例1と同様になして、鉛筆芯を得た。
【0024】
【発明の効果】
上記各例により得られた鉛筆芯の折損強度、濃度、Y値について試験した。結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
注)
1.折損強度測定はJIS S 6005に準じて測定した。数字の単位は(MPa)
2.濃度の測定はJIS S 6005に準じて測定した。
3.筆記線の黒味の代用特性としてY値を測定した。
即ち、荷重600gでケント紙に面塗り(同磨耗量になるように10回厚塗り)したものをSMカラーコンピューターSM−5−1S−2B型(スガ試験機(株)製)を用いて測定した。尚、Y値は小さい値である程、反射率が小さく黒味が高いことを示す。
【0027】
本発明によれば従来の黒鉛と併用した場合においても、黒鉛を使用した鉛筆芯と同程度の折損強度を持ちなおかつ光の反射が抑えられているため黒い筆記線の鉛筆芯を得られることができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉛筆芯、シャープペンシル用芯(以下、まとめて、鉛筆芯と表現する発明)に関するもので、黒色に視認される筆記線を与える鉛筆芯に関する。
【0002】
【従来の技術】
鉛筆芯は、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、フラン樹脂、ポリビニルアルコール、スチロール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂などの合成樹脂又はピッチ、粘土等の天然物よりなる結合材と、黒鉛などの体質材と、気孔形成剤、可塑剤、溶剤などとを共にニーダー、ヘンシェルミキサー、二本ロールなどで均一分散させ、押し出し成形後、800℃〜1200℃の高温で焼成して結合材を炭化させた焼成芯に、種々の油脂類(スピンドル油など)を焼成体の気孔に含浸して出来る。
【0003】
一般に鉛筆芯の体質材として黒鉛を使用して製造すると、鉛筆芯の筆跡は光の反射により鉛色を呈する。筆記線を黒色にする改善として、特公昭42−7166号公報に開示された体質材として黒鉛と雲母を併用したもの、特開昭54−88423号公報に開示された体質材として黒鉛とタルクを併用したものを開示している。
雲母やタルク上に結合材である合成樹脂を焼成炭化させて得られた炭化物を固定させた黒色物質を黒鉛と併用したものである。
【0004】
【特許文献1】
特公昭42−7166号公報
【特許文献2】
特開昭54−88423号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、鉛筆芯の体質材として黒鉛が主に使用されている。黒鉛を使用することの利点は、黒鉛特有の滑らかな書き味、そして押し出し成形時に押し出し方向への黒鉛の強い配向が生じることで、折損強度が高まるといという優れた特性を有している点である。逆に欠点は、黒鉛には特有のヘキ開性が有り、筆記すると黒鉛が層状に剥離しながら紙面に定着していく。この過程で炭化物が表面に固定されていない新しい黒鉛表面が現れる。この新しい黒鉛表面が光を反射し鉛色の筆跡になる。即ち筆跡が黒く見えないという点である。
【0006】
上述の従来技術のように雲母やタルクを黒鉛と併用することによって黒色の筆跡にしようとする試みは、十分な効果がなかった。
【0007】
雲母やタルク上に結合材である合成樹脂を焼成炭化させて得られた炭化物を固定させた黒色物質を黒鉛と併用すると、確かに黒鉛特有の配向による光の反射を減少させることは可能となる。しかし、置換え量の増加とともに、磨耗量(黒鉛の紙への定着量)が確保でき黒味を強くすることはできるが、極端に折損強度が低下してしまい筆記時すぐ折れるとい欠点が出てしまった。
【0008】
本発明は、磨耗量が十分あり且つ濃度が濃く、そして実用折損強度を維持し、従来の黒鉛による鉛色の筆記線とは異なり、黒色の色味を有する鉛筆芯とを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも配合材料を混練した後に細線状に押し出し成形し、加熱によって焼成した焼成鉛筆芯において、配合材料中に板状のアルミナを含有する鉛筆芯を要旨とする。
【0010】
以下、詳述する。
本発明の鉛筆芯は、従来公知の方法により配合・混練・成形・焼成することで芯体を形成し、この芯体に必要に応じて油脂類を浸漬した後、余剰の油脂類を表面より除去することによって得ることで鉛筆芯が得られる。
【0011】
鉛筆芯の配合材料は従来用いられている配合材料が使用でき、この配合材料に、板状アルミナを加え、上記鉛筆芯の一般的製造方法で作製できる。
具体的には、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、フラン樹脂、ポリビニルアルコール、スチロール樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂などの合成樹脂又はピッチ、粘土などの天然物を結合材として使用し、体質材として板状アルミナを使用する。必要に応じて黒鉛、窒化硼素、タルク、マイカ等の体質材を使用することもできる。またポリメチルメタクリレート(PMMA)などの気孔形成剤、フタル酸ジオクチル(DOP),フタル酸ジブチル(DBP)、燐酸トリクレジル(TCP)などの可塑剤、水、アルコール、ケトン、エステル、芳香族炭化水素などの溶剤の1種または2種以上を必要に応じて配合しても良い。
【0012】
本発明に用いられる板状アルミナは板状結晶を有するアルミナを指すもので、その製造方法としては特に限定されるものではない。例えば水酸化アルミニウム、又はベーマイトなどのアルミナ水和物を予めロールミルなどで粉砕してサブミクロンオーダーに粒度調整したものを用いこれを水又は苛性ソーダ、炭酸ソーダなどのアルカリ水溶液とともに密閉オートクレーブ中に充填し、350℃以上の高温、200気圧以下にて水熱処理するなどして得ることが出来る。この製法で得られるものはα−アルミナであり、α−アルミナは最も安定で好ましい。
【0013】
上記製法で得られた板状アルミナの粒子は、水熱合成時の温度と圧力を相互に調整することで粒子の長軸径と短軸径(厚み)を任意の大きさにすることが出来る。本発明で使用される板状アルミナの平均粒子径は鉛筆芯で使用する黒鉛とほぼ同じ長軸径の2〜50μmで短軸径においてもほぼ同じ短軸径の0.05〜5μmが好ましい。
【0014】
これらの配合組成物をニーダー、ヘンシェルミキサー、二本ロールなどで均一に十分混練した後、押し出し成形機により線細状に押し出し成形し、焼成することで芯体が得られる。焼成時、合成樹脂の結合材が炭化物に変化し板状アルミナ上に炭化物が固定される。このことにより黒色の板状アルミナに変色する。
【0015】
焼成芯体にスピンドル油などの油脂類を含浸すると、より滑らかな筆記感になるので、100℃程度に加熱させた油脂類に焼成芯体を浸漬させる方法や、焼成芯体を油脂類に浸漬し、加圧または減圧状態となして含浸する方法をとっている。浸漬後は適宜、遠心分離機などで焼成芯体表面の余剰な油脂類を除去して鉛筆芯とすれば良い。
【0016】
【作用】
板状アルミナも黒鉛も合成樹脂の焼成により炭化物が表面に固定され黒色物質になる。板状アルミナはヘキ開性がないため、筆記しても常に炭化物が固定された表面が紙面に定着するため黒色が視認される。
また、板状アルミナは黒鉛と同様の六方晶結晶構造のため、成形芯体中の板状アルミナの配向は黒鉛と同様に配向になり、そして粒径(長軸径と短軸径)もほぼ黒鉛と同レベルであるため、芯体中では黒鉛と同様の配向構造になっている。その結果、黒鉛を使用した焼成芯体と同程度の折損強度と筆記磨耗量を有するという特長を有している。このことにより黒鉛との単純な入れ替えが可能である。
【0017】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
上記材料を配合物として、ニーダー及び二本ロールにより十分に混練後、細線状に押出成形し、空気中で300℃まで加熱し、更に、不活性雰囲気中で1000℃まで加熱し、呼び直径0.5mmの焼成芯体を得た。これに100℃に加熱したスピンドル油を含浸した。16時間、浸漬後、表面上の余剰な油を除去して鉛筆芯を得た。
【0018】
上記原料を実施例1と同様になして、鉛筆芯を得た。
【0019】
上記原料を実施例1と同様になして、鉛筆芯を得た。
【0020】
<比較例1>
天然鱗片状黒鉛(平均粒径4μm) 50重量部
塩化ビニル樹脂 40重量部
ジオクチルフタレート 10重量部
ステアリン酸亜鉛 2重量部
メチルエチルケトン 30重量部
上記原料を実施例1と同様になして、鉛筆芯を得た。
【0021】
<比較例2>
天然鱗片状黒鉛(平均粒径4μm) 10重量部
タルク(平均粒径4μm) 40重量部
塩化ビニル樹脂 40重量部
ジオクチルフタレート 10重量部
ステアリン酸亜鉛 2重量部
メチルエチルケトン 30重量部
上記原料を実施例1と同様になして、鉛筆芯を得た。
【0022】
<比較例3>
天然鱗片状黒鉛(平均粒径4μm) 40重量部
タルク(平均粒径4μm) 10重量部
塩化ビニル樹脂 40重量部
ジオクチルフタレート 10重量部
ステアリン酸亜鉛 2重量部
メチルエチルケトン 30重量部
上記原料を実施例1と同様になして、鉛筆芯を得た。
【0023】
<比較例4>
天然鱗片状黒鉛(平均粒径4μm) 10重量部
雲母 (平均粒径10μm) 40重量部
塩化ビニル樹脂 40重量部
ジオクチルフタレート 10重量部
ステアリン酸亜鉛 2重量部
メチルエチルケトン 30重量部
上記原料を実施例1と同様になして、鉛筆芯を得た。
【0024】
【発明の効果】
上記各例により得られた鉛筆芯の折損強度、濃度、Y値について試験した。結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
注)
1.折損強度測定はJIS S 6005に準じて測定した。数字の単位は(MPa)
2.濃度の測定はJIS S 6005に準じて測定した。
3.筆記線の黒味の代用特性としてY値を測定した。
即ち、荷重600gでケント紙に面塗り(同磨耗量になるように10回厚塗り)したものをSMカラーコンピューターSM−5−1S−2B型(スガ試験機(株)製)を用いて測定した。尚、Y値は小さい値である程、反射率が小さく黒味が高いことを示す。
【0027】
本発明によれば従来の黒鉛と併用した場合においても、黒鉛を使用した鉛筆芯と同程度の折損強度を持ちなおかつ光の反射が抑えられているため黒い筆記線の鉛筆芯を得られることができる。
Claims (2)
- 少なくとも配合材料を混練した後に細線状に押し出し成形し、加熱によって焼成した焼成鉛筆芯において、配合材料中に板状のアルミナを含有する鉛筆芯。
- 配合材料中の板状アルミナの平均長軸径が2〜50μm及び平均短軸径が0.05〜5μmである請求項1記載の鉛筆芯。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003052395A JP2004262984A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 鉛筆芯 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003052395A JP2004262984A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 鉛筆芯 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004262984A true JP2004262984A (ja) | 2004-09-24 |
Family
ID=33117280
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003052395A Withdrawn JP2004262984A (ja) | 2003-02-28 | 2003-02-28 | 鉛筆芯 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004262984A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011225852A (ja) * | 2010-04-02 | 2011-11-10 | Pentel Corp | 鉛筆芯 |
JP2015010157A (ja) * | 2013-06-28 | 2015-01-19 | ぺんてる株式会社 | 焼成鉛筆芯 |
WO2023234272A1 (ja) * | 2022-05-30 | 2023-12-07 | 三菱鉛筆株式会社 | 非焼成鉛筆芯 |
-
2003
- 2003-02-28 JP JP2003052395A patent/JP2004262984A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011225852A (ja) * | 2010-04-02 | 2011-11-10 | Pentel Corp | 鉛筆芯 |
JP2015010157A (ja) * | 2013-06-28 | 2015-01-19 | ぺんてる株式会社 | 焼成鉛筆芯 |
WO2023234272A1 (ja) * | 2022-05-30 | 2023-12-07 | 三菱鉛筆株式会社 | 非焼成鉛筆芯 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050125 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20061120 |