JP2004262920A6 - 芳香族ジアミン誘導体、その調製法、及び液晶ディスプレーセル用の該誘導体含有整列膜材料 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 新規芳香族ジアミン誘導体及びその調製法が開示されている。本発明に係るジアミン誘導体は、テトラカルボン酸又はそのジ無水物とジアミンとの従来の重合反応に添加されて新規ポリアミン酸を形成できる。高温でのベーキングの後、ポリアミン酸は環化してポリイミドを形成する。
【効果】 これらのポリイミドは、液晶ディスプレーセル用の整列膜材料として用いることができ、良好な整列特性と安定性を有し、プレチルト角の増大化に有効である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規な芳香族ジアミンモノマー誘導体、及び液晶ディスプレー(LCD)用の該ジアミンモノマー誘導体含有整列膜(アラインメント膜)材料に関する。該整列膜材料は、2枚の基板の間に位置する液晶分子に安定した大きなチルト角(傾斜角)を持たせるのに有効である。
LCDは液晶光電変換デバイスであり、サイズが小さく、軽量で、電力消費が少なく、表示画面品質が良いという利点を有しているので、近年、平坦パネルディスプレーの分野で好評となっている。
LCDデバイスは、典型的には、ねじれネマチック(TN)型の液晶材料からなるディスプレー要素を含むが、このTN型液晶材料は、電界に応答すると共に、正の誘電率異方性を有する液晶分子を含む。通常、液晶分子は電極を有する2枚の基板の間に位置し、これら基板の配向方向は互いに垂直である。液晶分子の配向は電界で制御される。TN型LCDでは、各液晶分子の長軸と各基板の内側表面との間のチルト角を一定にすることが重要である。一定のプレチルト角を有するように液晶分子を整列させるために用いる材料を「整列膜」という。
整列膜を調製する典型的な2方法が業界に存在する。
第一の方法では、無機の膜を無機材料から蒸着により形成する。例えば、二酸化ケイ素膜を基板上にチルト蒸着によって形成することができる。液晶分子は、蒸着方向に整列する。この方法は、液晶分子が均一に整列させることができるが、業界にとって有利な方法ではない。
第二の方法は、有機膜を基板表面にコーティングし、コートされた表面を綿布やナイロン、ポリエステル布でラビングして有機膜の表面を整列させ、液晶分子がラビング方向を向くようにさせるものである。この方法でも、均一な整列を容易に達成することができる。この方法は簡単なので、工業規模の生産にはより適している。有機膜を形成しうるポリマーの例としては、例えばポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアミド、ポリイミド等が挙げられるが、化学安定性及び熱安定性を有することからポリイミドが好ましい。
他の用途として、整列膜材料を、TN型LCDや超ねじれネマチック(STN)型LCD、薄膜トランジスタ(TFT)型LCDに用いることができる。配向能と良好なコーティング性に加え、プレチルト角もまた整列膜にとって重要である。プレチルト角の制御に関しては多くの文献記載の方法がある。例えば、EP60485−Aの開示では、各種シロキサンコポリマー材料を整列膜材料として用い、整列膜のプレチルト角の制御をシロキサン量の調整によって達成している。しかし、これらの材料が好適であるのは、単に広い視覚のSTN LCDやTFT LCDのみである。JP05313169−Aが開示する整列膜のチルト角の制御方法では、ポリアミン酸溶液の閉環反応の程度を制御してポリイイミドを形成している。しかし、この方法が好適なのは、大きいプレチルト角に対してのみである。JP07287235−Aが開示する方法では、直鎖アルキル基を末端に有するポリアミドと、脂肪族テトラカルボン酸構造を有するポリアミン酸を整列膜に用いて、整列膜のプレチルト角を増大させている。しかし、この方法が好適なのは、STN LCDに対してのみである。
ポリイミド樹脂をラビングして得たチルト角は、通常約1°〜3°の範囲であり、これより高い角度を得ることは困難である。この問題を解決するために日本特許出願公開第142099/1987号が開示している液晶整列膜は、長鎖アルキルアミンとポリイミド樹脂の間の反応生成物を含有する。長鎖アルキルを導入することにより、整列膜のプレチルト角を増大させることができる。しかしながら、長鎖アルキルの導入量には限界があるため、プレチルト角の増分にもに限りがある。日本特許出願公開第9-278724/1997号は、炭素質の直鎖アルキルを含むシクロヘキサン側鎖を有するポリイミド樹脂整列膜を開示している。この整列膜のプレチルト角は広い幅に亘って制御できるが、ジアミンモノマーの調製コストが高い。
上述の諸問題を回避するため、本発明者らは新規な芳香族ジアミンモノマー誘導体を開発した。これは、整列膜において優れた配向性と安定した高チルト角を与えるのに有用である。
本発明の目的は、新規な芳香族ジアミンモノマー誘導体を提供することである。
本発明の他の目的の一は、前記芳香族ジアミンモノマー誘導体を調製する方法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、芳香族ジアミンモノマー誘導体を含有する、液晶ディスプレイ(LCD)用整列膜材料を提供することである。
本発明に係る芳香族ジアミンモノマー誘導体は、次式(I):
Figure 2004262920
〔式中、R1、 R2、 R3、 R5及びR6は各々独立して水素又は一価の有機官能基、そして
R4はC4-C20アルキル、CO2R7、CONR7、又は(CH2)nCF3(ここでnは1〜5の整数を表わし、R7はC4-C20アルキルである)を示す〕で表わされる構造を有する。
式(I)において、好ましくは、R1、R2、R3、R5、及びR6の各々は独立して水素又はC1-C5アルキル、R4はC4-C20アルキルであり、そして2個のアミノ基はベンゼン環の2位と4位に直接結合している。本発明の好ましい形態においては、式(I)の化合物は、1-[4-(2,4-ジアミノフェノキシ)フェノキシ]オクタン又は1-[4-(2,4-ジアミノフェノキシ)フェノキシ]ドデカンであることができる。
典型的には、本発明に係る式(I)の芳香族ジアミンモノマー誘導体は次の反応式に従って合成することができる:
Figure 2004262920
よって、本発明はまた式(I)の芳香族ジアミンモノマー誘導体を調製する方法をも提供するものであって、該方法は、
(a)式(II)で表されるジニトロベンゼン化合物:
Figure 2004262920
を式(III)で表されるヒドロキノン化合物:
Figure 2004262920
と、塩基及び有機溶媒の存在下で反応させて式(IV)の化合物:
Figure 2004262920
を生成させ、
(b)式(IV)の化合物を塩基と有機溶媒の存在下でハライドR4Xと反応させて式(V)の化合物:
Figure 2004262920
を生成し、そして
(c)式(V)の化合物を水素化して式(I)の化合物:
Figure 2004262920
を生成する。
式(I)から式(V)の化合物において、R1、R2、R3、R4、R5、及びR6は前述の通りであり、XはF、Cl及びBrからなる群から選択されるハロゲンである。
前出の語「一価の有機官能基」とは、単結合を有する有機官能基を言い、置換又は非置換のC1-C20アルキル、好ましくは C1-C5アルキルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前出の語「アルキル」とは、直鎖又は分枝鎖で炭素数1〜20の飽和炭化水素鎖を言い、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明に係るジアミンモノマー誘導体を調製する上記方法において、反応系に添加される塩基は、触媒として使用されて、反応速度を上げると共に反応温度を下げる。好適な塩基としては、IA及びIIA族金属のアルカリ性化合物、好ましくはIA及びIIA金属の炭酸塩、第3アミン、好ましくはトリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の合成法に好適な有機溶媒としては、アセトン、ブタノン、N-メチルピロリドン(NMP)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAC)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の合成法に好適なハライドは、好ましくはC4-C20アルキルフロリド(フッ化物)、クロリド(塩化物)、及びブロミド(臭化物)である。
上述の還元反応(水素化)は、従来知られた如何なる水素化法によっても実施できる。例えば、水素化は触媒としてのPt、Pd、あるいはラネイニッケルの存在下、適切な圧力と温度で水素によって行なうことができる。あるいは、この還元反応は、SnCl2又はFeを還元剤として用い、濃塩酸中で行なうことも出来る。或はこの還元反応は、非プロトン性溶媒中、LiAlH4 を還元剤として用いて行なわれる。
本発明は更に、液晶分子を配向させるための整列膜材料を提供する。この整列膜材料は、式(I)で表される本発明のジアミンモノマー誘導体から得られるポリイミド樹脂を含む。該樹脂は従来知られている方法のいずれによっても調製することができ、従来のテトラカルボン酸あるいはその無水物と、従来のジアミンモノマーと、式(I)で表される本発明のジアミンモノマー誘導体の一種以上とを重合反応に付すことによって調製できる。得られたポリイミド樹脂はN-メチルピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、γ-ブチロラクトン等の極性有機溶媒に可溶で、ポリイミド溶液を形成する。この溶液を、透明電極を有するガラスや透明プラスチックの基板上に塗布する。次いで、この基板を120〜350℃に加熱して溶媒を蒸発させ、基板上にポリイミド樹脂膜を形成する。最後に、該膜にラビング処理を施し、配向させて整列膜を得るが、これにより液晶分子は安定で大きなプレチルト角を有することになる。
本発明において用いることができる従来のテトラカルボン酸は特に限定されず、例えば1,2,4,5-ベンゼンテトラカルボン酸、3,3',4,4'-ジフェニルテトラカルボン酸、2,3,3',4-ジフェニルテトラカルボン酸、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エーテル、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)スルホキシド、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)メタン、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン、2,3,4,5-ピリジンテトラカルボン酸、及び2,6-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ピリジン等の芳香族テトラカルボン酸、及びこれら化合物のジ無水物及びジカルボン酸ジアシルハライド誘導体;シクロブタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、及び1,3,5-トリカルボキシルシクロペンタン酢酸等の脂環式テトラカルボン酸;及び3,4-ジカルボキシル-1,2,3,4-テトラヒドロゲン-1-ナフチルコハク酸無水物、及びこれら化合物のジ無水物及びジカルボン酸ジアシルハライド誘導体;及びブタンテトラカルボン酸等の脂肪族テトラカルボン酸やそのジ無水物及びジカルボン酸ジアシルハライド誘導体が挙げられる。本発明においては、これらテトラカルボン酸は単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において使用しうる従来のジアミン成分は、典型的にはポリアミン酸の合成に用いられる第一級ジアミンである。これらジアミン成分は芳香族ジアミンであることができ、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、2,2-ジアミノフェニルプロパン、ビス(3,5-ジエチル-4-アミノフェニル)メタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノベンゾフェノン、ジアミノナフタレン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、 1,3-ビス(4- アミノフェノキシ)ベンゼン、 4,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2-ビス(4,4-アミノフェノキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、及び2,2-ビス(4,4-アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン;ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタンやビス(4-アミノ-3-メチルシクロヘキシル)メタン等の脂環族ジアミン;及びブチレンジアミンやヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらジアミン化合物は単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において用いられるジアミン成分は、本発明に係る式(I)のジアミンモノマー誘導体を少なくとも一種含有していることが必要である。式(I)のジアミンモノマー誘導体の量は、使用する各種ジアミンの総量に対し、通常少なくとも5mol%、好ましくは少なくとも20mol%、より好ましくは少なくとも50mol%である。
ポリイミドの重合反応に関しては、生成物の好ましい重合度(DP)は、生成物溶液の粘度が30℃で測定して0.05〜3.0dl/gという低粘度で、且つN-メチルピロリドンの濃度が0.5g/dlとなるものである。
テトラカルボン酸あるいはそのジ無水物誘導体とジアミンとの間の反応又は重合は、特に限定されるものではなく、従来知られた方法のいずれをも用いることができる。通常用いられる方法によれば、ジアミンをN-メチルピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、又はN,N-ジメチルホルムアミド等の極性有機溶媒あるいはそれらの混合物中に溶解し、次いでテトラカルボン酸あるいはそのジ無水物誘導体を溶液に添加してポリアミン酸溶液とする。反応温度は-20〜150℃、好ましくは-5〜100℃の範囲である。重合時間は通常3分〜24時間、好ましくは10分〜6時間である。
本発明に係る整列膜材料においては、テトラカルボン酸及びそのジ無水物誘導体とジアミンとの間のモル比は0.8〜1.2の範囲に調整され、このようにすることで、得られるポリアミン酸は適切な分子量分布と強度を有するものとなる。テトラカルボン酸あるいはそのジ無水物誘導体とジアミンとの間のモル比がほぼ1の場合、得られるポリマーは高い分子量と粘度を有するであろう。テトラカルボン酸あるいはそのジ無水物誘導体とジアミンとの間のモル比が1より小さい場合、適切な量の末端キャップ官能基を反応に添加してモル比の差を埋め合わせ、この差からくる酸化反応を低減させることができる。好適な末端キャップ官能基は、フタル酸無水物、マレイン酸無水物、アニリン、シクロヘキシルアミン等から誘導することができる。
加えて、触媒を重合反応に添加することによりDPを上昇させると共に反応時間を減少させることができる。好適な触媒としてはトリエチルアミン、ジエチルアミン、n-ブチルアミン、ピリジン等が挙げられるがこれらに限定されない。触媒はまた、溶液のpH値を調整するという利点をも提供する。
上記重合反応で得られるポリアミン酸のDPは10〜5,000、好ましくは16〜250である。ポリアミン酸の重量平均分子量は5,000〜2,500,000、より好適には8,000〜125,000である。
ポリアミン酸生成物の固形分(即ち、溶媒に対するポリマーの重量パーセント)は10%〜30%である。しかし、実際の使用時には、粘度を調節し膜厚を制御するため、固形分は4%〜10%に低下させるべきである。
ポリアミン酸樹脂の整列膜材料の基板への接着性を改善するために、シランカップリング剤等の添加剤を少量、該樹脂に添加することができる。通常よく用いられるシランカップリング剤としては、3-アミノロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、2-アミノプロピルトリメトキシシラン、2-アミノプロピルトリエトキシシラン、及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上述のように、実際の使用に当たっては、ポリアミン酸生成物は有機溶媒で希釈して固形分が4重量%〜10重量%となるようにするべきである。そのようにすることにより、その後の整列膜の加工が容易になる。好適な有機溶媒としてはN-メチルピロリドン、m-クレゾール、γ-ブチルラクトン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、及びこれらの混合物が挙げられる。なお、ポリアミン樹脂を溶解する能力のない溶媒を用いることもできる。但しそのような溶媒を使用できるのは、全溶媒系におけるポリアミン樹脂の溶解性に悪影響を及ぼさない場合に限られる。そのような溶媒としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート又はエチレングリコール、又はそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。そのような溶媒の量は、全溶媒系の全重量の90重量%未満に調整されるべきである。
ポリアミン酸樹脂を対応するポリイミド樹脂に転換するには、ポリアミン酸を加熱し、脱水し、環化する。加熱温度は100℃〜350℃である。環化反応に好適な温度は120℃〜320℃の範囲である。環化反応の継続時間は3分〜6時間の間である。
本発明は整列膜材料を提供するものであるが、これは液晶分子を大きいプレチルト角にて整列させる。該整列膜材料は、市販の塗布手段、例えばスクレーパ・コーティング、スピン・コーティング、又はローラ・コーティング等によって基板上に均一にコーティングできる。コーティング法を実施することで膜厚200Å〜3000Åのポリイミド樹脂薄膜が、透明電極を有するガラス基板やプラスチック基板などの透明基板の上に形成され、次にこのポリイミド樹脂薄膜をラビングして配向させると液晶整列膜が得られる。
本発明に係るこの新規な整列膜材料が大きいプレチルト角を有する整列膜を形成できることを確かめるために、液晶セルを調製して本発明の整列膜材料のプレチルト角特性を決定する。液晶セルの調製は、二枚のインジウムスズ酸化物(ITO)ガラス基板を提供して洗浄することを含み、次に、本発明の整列膜材料を基板に塗布する。塗布法としてはスクレーパ・コーティング、スピン・コーティング又はローラ・コーティングが挙げられる。プレベーキングと高温ベーキングの後、ポリイミド整列膜が基板上に形成される。その後、基板を冷却し、ブラシで整列膜をラビングして配向させる。次にこの基板を組立てて液晶セルを形成する。液晶を注入し、チルト角テスターを用いて本発明の整列膜のプレチルト角を決定する。
以下、本発明を以下の実施例により更に説明する。本発明を特にその好ましい形態によって示し、説明してきたが、本発明の範囲はそれら実施例によってなんら限定されるものではない。本発明への如何なる修正、変更も、当業者によって容易になされうるものであれば本明細書及び添付の請求の範囲に入るものである。
芳香族ジアミン化合物の合成
実施例1
1-[4-(2,4-ジアミノフェノキシ)フェノキシ]オクタン(DPP-8)の合成
冷却管を備えた500ml容の2首フラスコに、ブタノン(200ml)、次いで2,4-ジニトロフルオロベンゼン(18.60g、0.100mol)、ヒドロキノン(11.32g、0.100mol)及び炭酸カリウム(15.26g、0.110mol)を導入した。混合物を室温で2時間攪拌した。次いで、炭酸カリウム(15.26g、0.110mol)、オクタンブロミド(27.41g、0.110mol)及びブタノン(20ml)を該フラスコに加えた。混合物を室温で6時間攪拌した。その後、蒸留水(300ml)をフラスコに加え、この混合物を酢酸エチルで抽出した(300ml×3)。有機層を合一して無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、エタノールから再結晶化して1-[4-(2,4-ジニトロフェノキシ)フェノキシ]オクタン(31.08g、0.080mol)を得た(収率:80%)。
スペクトル: IR (KBr) 3096, 2938, 2854, 1604, 1526, 1504, 1476, 1348, 1273, 1240, 1188, 1116, 1069, 1001 cm-1. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz).δ 8.88 (d, J=2.8Hz, 1H), 8.43 (dd, J=2.8, J=9.3Hz, 1H), 7.21 (d, J=8.6Hz, 2H), 7.10〜7.05 (m, 3H), 3.98 (t, J=6.4Hz, 2H), 1.73 (quintet, J=6.7 Hz, 2H), 1.4〜1.2(m, 10H), 0.87 (t, J=6.2, 3H). 13C NMR (DMSO-d6, 75 MHz).δ 157.0, 156.1, 146.6, 141.0, 139.0, 129.7, 122.1, 122.0, 118.3, 116.3, 68.1, 31.5, 29.0, 28.9, 28.8, 25.7, 22.3, 14.1.
得られた1-[4-(2,4-ジニトロフェノキシ)フェノキシ]オクタン(31.08g、0.080mol)と、エタノール(700ml)と、10%Pd/C(1.50g)とを2Lの反応フラスコに導入した。水素を常圧下で4時間反応系に通した後、反応液を濾過し濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をエタノールから再結晶化して1-[4-(2,4-ジアミノフェノキシ)フェノキシ]オクタン(22.33g、0.068mol)を得た(収率:85%)。
スペクトル: IR (KBr) 3420, 3352, 2924, 2856, 1618, 1503, 1466, 1215, 1105, 1027 cm-1, 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz).δ 6.8〜6.7 (m, 4H), 6.46 (d, J=8.3Hz, 1H), 6.02 (d, J=2.0Hz, 1H), 5.79 (dd, J=8.5, J=2.2Hz, 1H), 4.61(s, 2H), 4.47(s, 2H), 3.82 (t, J= 5.7Hz, 2H), 1.70〜1.50 (m, 2H), 1.40〜1.10 (m, 10H), 0.84 (t, J= 6.1Hz, 3H). 13C NMR (DMSO-d6, 75 MHz).δ 153.5, 152.7, 151.3, 146.1, 140.9, 133.4, 121.4, 116.8, 115.3, 103.2, 101.6, 68.0, 31.5, 29.0, 28.9, 25.7, 22.3, 14.1.
実施例2
1-[4-(2,4-ジアミノフェノキシ)フェノキシ]ドデカン(DPP-12)の合成
冷却管を備えた500ml容の2首フラスコに、ブタノン(200ml)、次いで2,4-ジニトロフルオロベンゼン(18.61g、0.100mol)、ヒドロキノン(11.33g、0.100mol)及び炭酸カリウム(15.28g、0.110mol)を導入した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、炭酸カリウム(15.27g、0.110mol)、ドデカンブロミド(15.26g、0.110mol)及びブタノン(20ml)を該フラスコに加えた。混合物を室温で6時間撹拌した。その後、蒸留水(300ml)をフラスコに加え、この混合物を酢酸エチルで抽出した(300ml×3)。有機層を合一して無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、エタノールから再結晶化して1-[4-(2,4-ジニトロフェノキシ)フェノキシ]ドデカン(35.58g、0.080mol)を得た(収率:80%)。
スペクトル: IR (KBr) 3121, 3088, 2918, 2853, 1611, 1530, 1470, 1350, 1287, 1159, 1097, 1075 cm-1. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz).δ 8.84 (d, J=2.5Hz, 1H), 8.40 (dd, J=2.5, J=9.3 Hz, 1H), 7.17 (d, J=8.9Hz, 2H), 7.03 (t, J=9.9Hz, 3H), 3.94 (t, J=6.4Hz, 2H), 1.70 (quintet, J=6.8 Hz, 2H), 1.4〜1.2(m, 18H), 0.83 (t, J=6.0, 3H). 13C NMR (DMSO-d6, 75 MHz) δ 157.0, 156.1, 146.5, 141.0, 139.0, 129.6, 121.9, 118.3, 116.2, 68.2, 68.1, 31.5, 29.2, 29.0, 28.9, 25.7, 22.3, 14.0.
得られた1-[4-(2,4-ジニトロフェノキシ)フェノキシ]ドデカン(35.58g、0.080mol)と、エタノール(700ml)と、10%Pd/C(1.78g)とを2Lの反応フラスコに導入した。水素を常圧下で4時間反応系に通した後、反応混合物を濾過し濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物をエタノールから再結晶化して1-[4-(2,4-ジアミノフェノキシ)フェノキシ]ドデカン(26.15g、0.068mol)を得た(収率:85%)。
スペクトル: IR (KBr) 3412, 3333, 2923, 2850, 1614, 1515, 1462, 1366, 1219, 1084 cm-1. 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz).δ 6.8〜6.7 (m, 4H), 6.45 (d, J=8.3, 1H), 6.02 (d, J=2.2Hz, 1H), 5.79 (dd, J=8.4, J=2.4Hz, 1H), 4.61 (s, 2H), 4.47 (s, 2H), 3.81 (t, J=6.3Hz, 2H), 1.75〜1.55 (m, 2H), 1.40〜1.10 (m, 18H), 0.82 (t, J=6.3Hz, 3H). 13C NMR (DMSO-d6, 75 MHz) δ 153.5, 152.7, 146.1, 140.9, 133.4, 121.4, 116.8, 115.3, 103.2, 101.5, 68.0, 31.5, 29.2, 29.0, 28.9, 25.7, 22.3, 14.1.
ポリイミドの合成及び整列膜の調製
実施例3
125gのN-メチル-2-ピロリドン(NMP)中の19.5g(0.0475mol)の2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)、0.82g(0.0025mol)の1-[4-(2,4-ジアミノフェノキシ)フェノキシ]オクタン(DPP-8)、及び10.9g(0.05mol)の1,2,4,5-ベンゼンジ無水物(PMDA)の混合物を室温で5時間反応させた。次いで、468gのNMPを添加して反応液を希釈することにより、粘度が1.10dl/gに減少したポリアミン酸溶液を得た。このポリアミン酸溶液を、透明電極を有する2枚のガラス基板上にスピン・コーティングする(3500rpm)。塗膜を250℃で60分加熱し、ポリイミド樹脂膜を各基板上に形成した。基板を冷却した後、前記膜をブラシでラビングして配向させて整列膜を形成した。次いで、50マイクロメーターのスペーサー材によってこれら2枚の基板を組み立て、平行液晶セルを作製した。最後に、液晶(ZL1-2293、メルク社製)をこれら2枚の基板間に注入した。交差ニコルプリズムの間でこのセルは回転した。明暗の別は良好である。整列膜のプレチルト角は、チルト角テスターによる測定で3.6である。
実施例4
124gのNMP中の18.5g(0.045mol)のBAPP、1.64g(0.005mol)のDPP-8、及び10.9g(0.05mol)のPMDAの混合物を室温で30時間反応させた。次いで、466gのNMPを添加して反応液を希釈することにより、粘度が1.00dl/gに減少したポリアミン酸溶液を得た。このポリアミン酸溶液を、透明電極を有する2枚のガラス基板上にスピン・コーティングする(3500rpm)。塗膜を250℃で60分加熱し、ポリイミド樹脂膜を各基板上に形成した。基板を冷却した後、前記膜をブラシでラビングして配向させて整列膜を形成した。次いで、50マイクロメーターのスペーサー材によってこれら2枚の基板を組み立て、平行液晶セルを作製した。最後に、液晶(ZL1-2293、メルク社製)をこれら2枚の基板間に注入した。交差ニコルプリズムの間でこのセルは回転した。明暗の別は良好である。整列膜のプレチルト角は、チルト角テスターによる測定で4.6である。
実施例5
74gのNMP中の4.3g(0.04mol)のBAPP、3.3g(0.01mol)のDPP-8、及び10.9g(0.05mol)のPMDAの混合物を室温で25時間反応させた。次いで、278gのNMPを添加して反応液を希釈することにより、粘度が0.90dl/gに減少したポリアミン酸溶液を得た。このポリアミン酸溶液を、透明電極を有する2枚のガラス基板上にスピン・コーティングする(3500rpm)。塗膜を250℃で60分加熱し、ポリイミド樹脂膜を各基板上に形成した。基板を冷却した後、前記膜をブラシでラビングして配向させて整列膜を形成した。次いで、50マイクロメーターのスペーサー材によってこれら2枚の基板を組み立て、平行液晶セルを作製した。最後に、液晶(ZL1-2293、メルク社製)をこれら2枚の基板間に注入した。交差ニコルプリズムの間でこのセルは回転した。明暗の別は良好である。整列膜のプレチルト角は、チルト角テスターによる測定で6.8である。
実施例6
132gのNMP中の18.47g(0.045mol)のBAPP、1.64g(0.005mol)のDPP-8、5.4g(0.05mol)のPMDA、及び7.4(0.025mol)のBPDA(3,3',4,4'-ジフェニルジ無水物)の混合物を室温で20時間反応させた。次いで、493gのNMPを添加して反応液を希釈することにより、粘度が1.05dl/gに減少したポリアミン酸溶液を得た。このポリアミン酸溶液を、透明電極を有する2枚のガラス基板上にスピン・コーティングする(3500rpm)。塗膜を250℃で60分加熱し、ポリイミド樹脂膜を各基板上に形成した。基板を冷却した後、前記膜をブラシでラビングして配向させて整列膜を形成した。次いで、50マイクロメーターのスペーサー材によってこれら2枚の基板を組み立て平行液晶セルを作製した。最後に、液晶(ZL1-2293、メルク社製)をこれら2枚の基板間に注入した。交差ニコルプリズムの間でこのセルは回転した。明暗の別は良好である。整列膜のプレチルト角は、チルト角テスターによる測定で10.0である。
実施例7
125gのNMP中の19.5g(0.0475mol)のBAPP、0.96g(0.0025mol)の1-[4-(2,4-ジアミノフェノキシ)フェノキシ]ドデカン(DPP-12)、及び10.9g(0.05mol)のPMDAの混合物を室温で25時間反応させた。次いで、471gのNMPを添加して反応液を希釈することにより、粘度が1.10dl/gに減少したポリアミン酸溶液を得た。このポリアミン酸溶液を、透明電極を有する2枚のガラス基板上にスピン・コーティングする(3500rpm)。塗膜を250℃で60分加熱し、ポリイミド樹脂膜を各基板上に形成した。基板を冷却した後、前記膜をブラシでラビングして配向させて整列膜を形成した。次いで、50マイクロメーターのスペーサー材によってこれら2枚の基板を組み立て、平行液晶セルを作製した。最後に、液晶(ZL1-2293、メルク社製)をこれら2枚の基板間に注入した。交差ニコルプリズムの間でこのセルは回転した。明暗の別は良好である。整列膜のプレチルト角は、チルト角テスターによる測定で4.3である。
実施例8
125gのNMP中の18.5g(0.045mol)のBAPP、1.92g(0.005mol)のDPP-12、及び10.9g(0.05mol)のPMDAの混合物を室温で25時間反応させた。次いで、470gのNMPを添加して反応液を希釈することにより、粘度が0.90dl/gに減少したポリアミン酸溶液を得た。このポリアミン酸溶液を、透明電極を有する2枚のガラス基板上にスピン・コーティングする(3500rpm)。塗膜を250℃で60分加熱し、ポリイミド樹脂膜を各基板上に形成した。基板を冷却した後、前記膜をブラシでラビングして配向させて整列膜を形成した。次いで、50マイクロメーターのスペーサー材によってこれら2枚の基板を組み立て、平行液晶セルを作製した。最後に、液晶(ZL1-2293、メルク社製)をこれら2枚の基板間に注入した。交差ニコルプリズムの間でこのセルは回転した。明暗の別は良好である。整列膜のプレチルト角は、チルト角テスターによる測定で5.6である。
実施例9
124gのNMP中の12.3g(0.03mol)のBAPP、7.69g(0.02mol)のDPP-12、及び10.9g(0.05mol)のPMDAの混合物を室温で25時間反応させた。次いで、463gのNMPを添加して反応液を希釈することにより、粘度が0.60dl/gに減少したポリアミン酸溶液を得た。このポリアミン酸溶液を、透明電極を有する2枚のガラス基板上にスピン・コーティングする(3500rpm)。塗膜を250℃で60分加熱し、ポリイミド樹脂膜を各基板上に形成した。基板を冷却した後、前記膜をブラシでラビングして配向させて整列膜を形成した。次いで、50マイクロメーターのスペーサー材によってこれら2枚の基板を組み立て、平行液晶セルを作製した。最後に、液晶(ZL1-2293、メルク社製)をこれら2枚の基板間に注入した。交差ニコルプリズムの間でこのセルは回転した。明暗の別は良好である。整列膜のプレチルト角は、チルト角テスターによる測定で15.0である。
比較例1
126gのNMP中の20.5g(0.05mol)のBAPP及び10.9g(0.05mol)のPMDAの混合物を室温で15時間反応させた。次いで、470gのNMPを添加して反応液を希釈することにより、粘度が1.22dl/gに減少したポリアミン酸溶液を得た。このポリアミン酸溶液を、透明電極を有する2枚のガラス基板上にスピン・コーティングする(3500rpm)。塗膜を250℃で60分加熱し、ポリイミド樹脂膜を各基板上に形成した。基板を冷却した後、前記膜をブラシでラビングして配向させて整列膜を形成した。次いで、50マイクロメーターのスペーサー材によってこれら2枚の基板を組み立て、平行液晶セルを作製した。最後に、液晶(ZL1-2293、メルク社製)をこれら2枚の基板間に注入した。交差ニコルプリズムの間でこのセルは回転した。明暗の別は良好である。整列膜のプレチルト角は、チルト角テスターによる測定で2.6である。
比較例2
133gのNMP中の20.5g(0.05mol)のBAPP、5.4g(0.025mol)のPMDA及び7.4g(0.025mol)のBPDAの混合物を室温で20時間反応させた。次いで、500gのNMPを添加して反応液を希釈することにより、粘度が1.15dl/gに減少したポリアミン酸溶液を得た。このポリアミン酸溶液を、透明電極を有する2枚のガラス基板上にスピン・コーティングする(3500rpm)。塗膜を250℃で60分加熱し、ポリイミド樹脂膜を各基板上に形成した。基板を冷却した後、前記膜をブラシでラビングして配向させて整列膜を形成した。次いで、50マイクロメーターのスペーサー材によってこれら2枚の基板を組み立て、平行液晶セルを作製した。最後に、液晶(ZL1-2293、メルク社製)をこれら2枚の基板間に注入した。交差ニコルプリズムの間でこのセルは回転した。明暗の別は良好である。整列膜のプレチルト角は、チルト角テスターによる測定で3.0である。
実施例3〜9、及び比較例1、2の結果を表1に示す。
Figure 2004262920
上の結果は、少なくとも5%の本発明芳香族ジアミンモノマー誘導体を整列膜材料に添加すると、良好な配向性が得られること、そして得られる整列膜のプレチルト角を高めることを示している。

Claims (12)

  1. 式(I)の構造:
    Figure 2004262920
    〔式中、R1、 R2、 R3、 R5及びR6は各々独立して水素又は一価の有機官能基、そして
    R4はC4-C20アルキル、CO2R7、CONR7、又は(CH2)nCF3(ここでnは1〜5の整数であり、そしてR7はC4-C20アルキルである)を示す〕を有する芳香族ジアミン誘導体。
  2. R1、R2、R3、R5、及びR6の各々は独立して水素又はC1-C5アルキルであり、R4はC4-C20アルキルであり、そして2個のアミノ基はベンゼン環の2位と4位に直接結合している、請求項1に記載の芳香族ジアミン誘導体。
  3. 芳香族ジアミン誘導体が1-[4-(2,4-ジアミノフェノキシ)フェノキシ]オクタンである、請求項1に記載の芳香族ジアミン誘導体。
  4. 芳香族ジアミン誘導体が1-[4-(2,4-ジアミノフェノキシ)フェノキシ]ドデカンである、請求項1に記載の芳香族ジアミン誘導体。
  5. 請求項1に記載の式(I)の化合物を調製する方法であって、該方法は、
    (a)式(II)で表されるジニトロベンゼン化合物:
    Figure 2004262920
    を、式(III)で表されるヒドロキノン化合物:
    Figure 2004262920
    と、塩基及び有機溶媒の存在下で反応させて、式(IV)の化合物:
    Figure 2004262920
    を生成させ、
    (b)式(IV)の化合物を塩基と有機溶媒の存在下でハライドR4Xと反応させて式(V)の化合物:
    Figure 2004262920
    を生成し、そして
    (c)式(V)の化合物を水素化して式(I)の化合物:
    Figure 2004262920
    (各式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は請求項1に記載の通りであり、XはF、Cl及びBrからなる群から選択されるハロゲンである)を生成するものである方法。
  6. 塩基が、IA及びIIA金属の炭酸塩、トリメチルアミン、トリエチルアミン及びジイソプロピルエチルアミンから選択されるものである、請求項5に記載の方法。
  7. 有機溶媒が、アセトン、ブタノン、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド及びN,N-ジメチルホルムアミドから選択されるものである、請求項5に記載の方法。
  8. ハライドが、C4-C20アルキルフロリド、クロリド、及びブロミドから選択されるものである、請求項5に記載の方法。
  9. 液晶ディスプレーデバイス用の整列膜材料として用いるポリイミド樹脂であって、テトラカルボン酸あるいはそのジ無水物誘導体とジアミンとの間の重合反応によって調製され、前記ジアミンは、請求項1に記載の式(1)のジアミン誘導体の一種以上を少なくとも5mol%含有するものである、ポリイミド樹脂。
  10. ジアミンが請求項1に記載の式(1)のジアミン誘導体の一種以上を少なくとも20mol%含有するものである、請求項9に記載のポリイミド樹脂。
  11. ジアミンが1-[4-(2,4-ジアミノフェノキシ)フェノキシ]オクタンを含有するものである、請求項9に記載のポリイミド樹脂。
  12. ジアミンが1-[4-(2,4-ジアミノフェノキシ)フェノキシ]ドデカンを含有するものである、請求項9に記載のポリイミド樹脂。
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