JP2004262226A - 袋物 - Google Patents

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Abstract

【課題】軟らかで使用性が良く、且つ外側表面が耐傷付性に優れ、また美麗な印刷を施し得る袋物を提供する。
【解決手段】エチレン−ビニルアセテート共重合体を中心層とし、その一方の面にランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層、或はシングルサイト触媒により重合した融点115〜130℃のプロピレン−エチレンランダム共重合体(プロピレン単位90〜99.5モル%、エチレン単位0.5〜10モル%)層を形成させ、他方の面にポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層を形成させてなる積層フィルムを素材にして高周波溶着によって作製した袋物であって、該袋物の外側面が上記積層フィルムのランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層或はプロピレン−エチレンランダム共重合体であり、該袋物の内側面が上記積層フィルムのポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層である袋物。

Description

本発明は、耐傷付性に優れ、柔軟性のよい各種ケース類やバッグ類などのいわゆる袋物に関する。
ポリ塩化ビニルは極性を有し、しかも溶融温度範囲が広く、軟化から溶融への移行が滑らかであるので高周波溶着に適している。そのため、従来、高周波ウエルダーや高周波ミシンなどの高周波溶着加工する成形品は、ほとんどポリ塩化ビニル系樹脂を素材とする成形品に限られていた。各種ケース類、バッグ類などのいわゆる袋物についてもポリ塩化ビニルが使用されていた。ところが、近年、環境問題を理由に、ポリ塩化ビニル系樹脂に代わる樹脂が種々提案されている。
そして、軟質ポリ塩化ビニルの代替として、エチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−ビニルアセテート共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、アイオノマーなどが高周波溶着可能な樹脂として注目されている。しかしこれらのエチレン−極性単量体共重合体のフィルムは高周波溶着可能であるが、軟質ポリ塩化ビニル系樹脂に比し耐熱性が充分といえず、軟質ポリ塩化ビニルの代替として使用するにも、その用途が限られている。そのため、本出願人は、先に、これらのエチレン−極性単量体共重合体を中心層とし、その両面にポリプロピレン層を積層したり、或はランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層を積層した、高周波溶着可能性を維持しつつ耐熱性や表面傷付性をよくする積層フィルムを提案した(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
一方、少量のエチレン単位を含むプロピレン−エチレンランダム共重合体は、透明性、剛性、耐熱性、表面硬度、ヒートシール性に優れているためフィルムや容器などの種々の用途に用いられている。この共重合体の製造には、種々の触媒、例えばチーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒、メタロセンとアルミノオキサンからなる触媒系、エチレンビス(インデニル)ハフニウムジクロリドとアルミノオキサンからなる触媒系などが提案されている。そして、メタロセン触媒を用いた低融点のプロピレン−エチレンランダム共重合体が知られている(特許文献4)。
特開平2000−117911号公報 特開平2000−211066号公報 特開平2001−301093号公報 特開平2003−73426号公報
本発明は、軟らかで使用性が良く、且つ外側表面が耐傷付性に優れた袋物を提供することを目的とする。
本出願人は、特許文献1〜3記載の積層フィルムを素材に用い高周波溶着によって作成した袋物は、軟らかさが未だ不充分で使用性が良いとは言いがたいので、この点を改良すべく、中心層の樹脂を種々変えたり、その両面に設ける樹脂層を種々変えたり、或は両面に異なる組成の樹脂層を設けるなど種々検討した結果、中心層にエチレン−ビニルアセテート共重合体を用い、その片面にランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層又はシングルサイト触媒により重合した特定のプロピレン−エチレンランダム共重合体層を設け、他面にポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層を設けた積層フィルムは、独特の軟らかさと手触りを有し、また中心層の両面に異なる組成の樹脂層を設けることによって通常は生じ易いカールが発生しないことを見い出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、エチレン−ビニルアセテート共重合体を中心層とし、その一方の面にランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層を形成させ、他方の面にポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層を形成させてなる積層フィルムを素材として高周波溶着によって作製した袋物であって、該袋物の外側面が上記ランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層であり、該袋物の内側面が上記ポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層であることを特徴とする袋物である。
また、本発明は、エチレン−ビニルアセテート共重合体を中心層とし、その一方の面にシングルサイト触媒により重合した融点115〜130℃のプロピレン−エチレンランダム共重合体(プロピレン単位90〜99.5モル%、エチレン単位0.5〜10モル%)層を形成させ、他方の面にポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層を形成させてなる積層フィルムを素材として高周波溶着によって作製した袋物であって、該袋物の外側面が上記プロピレン−エチレンランダム共重合体層であり、該袋物の内側面がポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層であることを特徴とする袋物である。
上記の各積層フィルムの中心層のエチレン−ビニルアセテート共重合体に脱臭剤を配合するのが好ましい。この脱臭剤には、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム及びハイドロタルサイトから選ばれた一種又は二種以上が好ましく用いられる。
本発明の袋物は、軟らかで使用性が良く、且つ耐傷付性の良好な外側表面を有し透明性がよい。また、外側表面は印刷性が良く美麗な印刷を施した袋物を得ることができる。また、素材の積層フィルムは高周波溶着性が良いので、高周波溶着法によって容易に袋物を作成できる。
本発明の袋物の素材の積層フィルムの中心層となるエチレン−ビニルアセテート共重合体はエチレンと酢酸ビニルとを共重合させたものである。共重合体中のエチレン成分は50重量%以上であるものが好ましい。エチレン成分を50重量%以上にすると、中心層のエチレン−ビニルアセテート共重合体とその両面に設けるランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層又はプロピレン−エチレンランダム共重合体、並びにポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層との接着性に支障が生じることがない。
また、上記の中心層のエチレン−ビニルアセテート共重合体には、脱臭剤を配合するのが好ましい。エチレン−ビニルアセテート共重合体はビニルアセテート成分に基づく酢酸臭を発生するが、この酢酸臭を脱臭剤を配合することによって防ぐことできる。脱臭剤には水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ハイドロタルサイトなどが用いられる。配合量は100〜2000ppm、好ましくは500〜1000ppmである。100ppm以下では脱臭効果が充分でなく、2000ppmを越えるとフィルムに悪影響を及ぼす。
上記の中心層の一方の面に形成させる樹脂層は、ランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層、或は融点115〜130℃のシングルサイト触媒により重合したプロピレン−エチレンランダム共重合体(プロピレン単位90〜99.5モル%、エチレン単位0.5〜10モル%)層である。
ランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂につい説明する。ここにランダムポリプロピレンとは、プロピレン90〜98重量%とエチレン又は炭素数4以上のα−オレフィン10〜2重量%とのランダム共重合体である。炭素数4以上のα−オレフィンとしては1−ブテン等が用いられる。また、上記のα−オレフィン系エラストマーは、2元共重合体エラストマーの場合は好ましくはプロピレン50〜85重量%とエチレン又は炭素数4以上のα−オレフィン50〜15重量%とのランダム共重合体であり、炭素数4以上のα−オレフィンとしては1−ブテンが用いられる。また3元共重合体エラストマーの場合は好ましくはプロピレン35〜60重量%とエチレン32.5〜20重量%と1−ブテン32.5〜20重量%とのランダム共重合体である。
また、ランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合割合は、ランダムポリプロピレン60〜95重量%、α−オレフィン系エラストマー40〜5重量%である。この混合樹脂層は柔軟性がよく、耐傷付性に優れ、透明性がよい。特に、α−オレフィン系エラストマーが上記の3元共重合体の場合は、該エラストマーは柔軟性がよいため添加量を15〜5重量%と少なくすることができ、そのため耐傷付性をより良好にすることができる。
次に、上記のシングルサイト触媒により重合した融点115〜130℃のプロピレン−エチレンランダム共重合体(プロピレン単位90〜99.5モル%、エチレン単位0.5〜10モル%)を説明する。この共重合体は、シングルサイト触媒により重合されたプロピレン−エチレンランダム共重合体であって、融点が115〜130℃のものである。共重合体中の各成分の割合は、プロピレン単位90〜99.5モル%、エチレン単位0.5〜10モル%である。この共重合体は柔軟性に富み、耐傷付き性、透明性、印刷性に優れている。
この共重合体は、例えば、特定のメタロセン触媒を用いて製造する特許文献4記載の共重合体である。すなわち、(a)プロピレン単位を90〜99.5モル%、エチレン単位を0.5〜10モル%含んでなり、(b)頭−尾結合からなるプロピレン単位連鎖部の、13C−NMRで測定したアイソタクチックトリアッド分率(mm分率)が97%以上、(c)溶融粘弾性測定により求めたポリ分散指数(PI)が2.6〜5、(d)メルトフローレート(MFR)が0.05〜30g/10分、(e)融点(Tm)が115〜130℃の範囲であり、23℃キシレン可溶分量(CXS)と融点(Tm)とが、CXS(重量%)≦−0.05Tm+7.76(但し、125℃≦Tm≦130℃の場合)又はCXS(重量%)≦0.0294(Tm)2−7.51Tm+480.9(但し、110℃≦Tm<125℃の場合)の関係にあり、且つ(f)平均溶出温度(T50)が50〜100℃の範囲にあり、溶出分散度(σ)が7以下の条件を充足するプロピレン−エチレンランダム共重合体である。
本発明において、上記の中心層の他方の面に形成させる樹脂層は、ポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層である。ポリエチレンとしては特に限定はされないが、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)などエチレン90〜98重量%と炭素数3以上のα−オレフィン10〜2重量%のランダム共重合体が好ましく用いられる。エチレン−α−オレフィン系エラストマーとしては、エチレン50〜15重量%と炭素数3以上のα−オレフィン50〜85重量%とのランダム共重合体が用いられる。炭素数3以上のα−オレフィンとしては1−ブテンが好ましく用いられる。ポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合割合は、ポリエチレン80〜20重量%、エチレン−α−オレフィン系エラストマー20〜80重量%である。この混合樹脂層は柔軟性がよく、また透明性がよい。
また、本発明の積層フィルムの中心層のエチレン−ビニルアセテート共重合体は高周波溶着性がよく、その両面に樹脂層を設けて積層フィルムを形成させても高周波溶着性が発揮される。そして、この積層フィルムの高周波溶着性を更に向上させるため、片面に積層させるポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂に、更にエチレン−メチルメタクリレート共重合体又はエチレン−ビニルアセテート共重合体を配合した混合樹脂を用いることができる。このポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂と、エチレン−メチルメタクリレート共重合体又はエチレン−ビニルアセテート共重合体との混合割合は、ポリエチレン14〜70重量%、エチレン−α−オレフィン系エラストマー14〜76重量%、エチレン−メチルメタクリレート共重合体又はエチレン−ビニルアセテート共重合体5〜30重量%である。
本発明の袋物の素材の積層フィルムにおける、中心層(エチレン−ビニルアセテート共重合体層)と表裏各層の層厚の割合は、表面樹脂層/中心層/裏面樹脂層=1:2〜16:1が好ましく、特に1:4〜8:1が好ましい。このエチレン−ビニルアセテート共重合体中心層の厚さと表裏両面の樹脂層の厚さの比は、樹脂層の溶融温度も考慮して定められ、例えば表裏両面の樹脂層の溶融温度が比較的高いときは、エチレン−ビニルアセテート共重合体中心層を厚くすると円滑な高周波溶着加工が行なえる。また、ポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーとエチレン−メチルメタクリレート共重合体又はエチレン−ビニルアセテート共重合体との混合樹脂を袋物の内側面に用いた場合は、該混合樹脂の高周波溶着性が良いため、混合樹脂層の厚さを増加することができる。積層フィルムの総厚さは0.1〜0.5mmが好ましい。
上記の中心層のエチレン−ビニルアセテート共重合体及び両面各層の樹脂には、ポリオレフィンに汎用される酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤(ブロッキング防止剤、スリップ剤)などの配合剤を適宜配合してもよい。上記の積層フィルムは、ランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマー混合樹脂層/エチレン−ビニルアセテート共重合体中心層/ポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマー混合樹脂層の三層を共押出し成形するか、或はシングルサイト触媒により重合した融点115〜130℃のプロピレン−エチレンランダム共重合体/エチレン−ビニルアセテート共重合体中心層/ポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマー混合樹脂層の三層を共押出し成形する成形方法で製造するのが好ましい。本発明の袋物の素材に用いる積層フィルムは基本的には透明で、表面平滑であり、またべたつき性がなく解反性が良い。この積層フィルムの両面又は片面の混合樹脂層にコロナ放電処理して印刷特性を持たせてもよい。また、積層フィルムの両面又は片面にエンボス処理して梨地などの絞模様を付与してもよい。
上記の積層フィルムを用いて袋物を作成するとき、袋物の外側面が上記積層フィルムのランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層或はシングルサイト触媒により重合した融点115〜130℃のプロピレン−エチレンランダム共重合体層になるようにし、また袋物の内側面が上記積層フィルムのポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層になるようにする。袋物の外側面をランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層或はシングルサイト触媒により重合した融点115〜130℃のプロピレン−エチレンランダム共重合体層にすることによって、耐傷付性が良い袋物が得られる。そして、内側面をポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層にすることによって袋物全体の軟らかさを現出させることができる。
袋物の作成は、高周波溶着によって行なう。合成樹脂製品の溶着には、加熱溶着、高周波溶着、超短波溶着などが知られている。合成樹脂製品の高周波溶着は、分子の極性化に基づく分子摩擦による発熱を利用して合成樹脂を溶融させて接合させる方法である。上記積層フィルムの中心層のエチレン−ビニルアセテート共重合体層は、極性を有し高周波溶着可能である。このエチレン−ビニルアセテート共重合体を中心層にし、その両面に高周波溶着性がないランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーとの混合樹脂層或はシングルサイト触媒により重合した融点115〜130℃のプロピレン−エチレンランダム共重合体層、並びにポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーとの混合樹脂層を積層した積層フィルムは、高周波溶着性のない混合樹脂層が表面に存在するため高周波溶着できないと考えられるが、実際には、高周波を掛けた部分のエチレン−ビニルアセテート共重合体中心層がまず誘電加熱され高温になり、ポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層が溶融するので、堅固な溶着が可能となる。特に本発明では、内側面層は外側面層より溶融温度が低く、溶着開始から過溶着までの幅が広く、作業条件が狭いポリオレフィンの欠点を解消できる。そのため、袋物の作成が容易にかつ円滑に行なえる利点がある。
本発明でいう袋物とは、パスケース、クリアケース、刃物ケース、ドキュメントケース、定規ケース、証明書入れケース、名札ケース等のケース類、また化粧品ポーチ、シャンプーバッグ、トラベルケース、ふとん袋、ネームホルダー、筆入れ、サマーバッグ、ポケットティッシュ入れ、傘入れ、図面ホルダー等のいわゆる袋物に類するものである。
実施例1〜3、比較例1〜2
表1に示す中心層、外側層及び内側層のそれぞれの組成物を共押出し成形して、厚さ0.3mmの3層の積層フィルムをそれぞれ製造した。この際の中心層と外側層と内側層との厚さの比は表1にそれぞれ示したとおりにした。
表1中のEVAはエチレン成分80重量%のエチレン−ビニルアセテート共重合体で、中心層を形成する。タフマーXR110Tは三井化学社製のα−オレフィン系エラストマー(プロピレンと1−ブテンとのランダム共重合体)、タフセレンT3712は住友化学社製のα−オレフィン系エラストマー(プロピレンと1−ブテンとエチレンのランダム共重合体)、タフマーA4085は三井化学社製のエチレン−α−オレフィン系エラストマー(エチレンと1−ブテンのランダム共重合体)であり、またウィンテックWFX4Tは日本ポリケム社製のシングルサイト触媒により重合されたプロピレン−エチレンランダム共重合体〔融点125、MRF7.0(JIS K7210、M=230℃、2.16kg)、スリップ剤、アンチブロック剤配合〕である。またアンチブロック剤にはシリカ粉末を用いた。帯電防止剤にはモノグリセリド系帯電防止剤を用いた。スリップ剤にはオレイン酸アミドを用いた。
得られた積層フィルムの外側層にコロナ放電処理し、所望の印刷を施した。この積層フィルムの2枚を外側層を外側にして重ね合わせ、所定の箇所を高周波溶着してクリアケースを作成した。実施例の積層フィルムを素材にした場合は、軟らかく感触の良い、擦過傷が付にくい、印刷が美麗な透明性なクリアケースが得られた。
各実施例及び比較例で得た積層フィルムについて、外側層の印刷性及び耐傷付性、積層フィルムの柔軟性、ウエルダーテスト、耐熱性テスト及び臭気テストを行なった。また、無色透明性の観点から外観を判断した。その結果を合わせて表1に示す。
Figure 2004262226
なお、耐傷付性、柔軟性、ウエルダーテスト、耐熱性テスト、臭気テスト及びべたつき性、並びにそれらの評価は次のとおりである。
耐傷付性は、クリアケースとして使用して外面を評価した。◎は極めて良好、○は良好、△はやや問題があった、を表す。
柔軟性は、クリアケースとして使用して評価した。○は良好、△はやや問題があった、を表す。
ウエルダーテストは、山本ビニター社製YPO−5型ウエルダー機を用い、内側層を合わせ、長さ220mm×幅2mmのウエルドバーを使用してウエルダー性を評価した。◎は非常に良く溶着した、○は良く溶着した、△はやや時間がかかったが溶着した、×は溶着しなかった、を表す。
耐熱性テストは、それぞれ同士の積層フィルム又はフィルムを2枚重ね、1Kgf/25cm2の荷重を掛けて70℃で24時間放置し、ブロッキングを調べた。○はブロッキングがなかった、△はべたつき感があった、×はブロッキングした、を表す。
臭気テストは、それぞれの積層フィルム又はフィルムをウエルダーで溶着して袋をつくり、1日放置後袋の中の臭いを確認した。○は臭いを感じなかった、△は臭うがさほど気にならなかった、×は臭いが気になった、を表す。
べたつき性は、押出し成形して巻き取った積層フィルムを常温で1日放置し、解反時の抵抗で評価した。○はくっつきがなく円滑に解反できた、△はくっつきがあり解反しにくかった、を表す。

Claims (4)

  1. エチレン−ビニルアセテート共重合体を中心層とし、その一方の面にランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層を形成させ、他方の面にポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層を形成させてなる積層フィルムを素材として高周波溶着によって作製した袋物であって、該袋物の外側面が上記ランダムポリプロピレンとα−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層であり、該袋物の内側面が上記ポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層であることを特徴とする袋物。
  2. エチレン−ビニルアセテート共重合体を中心層とし、その一方の面にシングルサイト触媒により重合した融点115〜130℃のプロピレン−エチレンランダム共重合体(プロピレン単位90〜99.5モル%、エチレン単位0.5〜10モル%)層を形成させ、他方の面にポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層を形成させてなる積層フィルムを素材として高周波溶着によって作製した袋物であって、該袋物の外側面が上記プロピレン−エチレンランダム共重合体層であり、該袋物の内側面がポリエチレンとエチレン−α−オレフィン系エラストマーの混合樹脂層であることを特徴とする袋物。
  3. 中心層が脱臭剤を配合したエチレン−ビニルアセテート共重合体であることを特徴とする請求項1又は2記載の袋物。
  4. 脱臭剤が水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム及びハイドロタルサイトから選ばれた一種又は二種以上であることを特徴とする請求項3記載の袋物。
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