JP2004261151A - 薬剤容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも一つの薬剤収納容器13を保持する薬剤容器1であって、容器本体2と蓋8とを備える。容器本体2には、薬剤収納容器13の薬剤収納部14を係合させる係合孔4が設けられ、係合孔4の開口周縁部には薬剤収納容器13の鍔部16を係合させる係合段部5が設けられる。薬剤収納容器13は、薬剤収納部を係合孔4内に係合させ、鍔部16を係合段部5内に係合させ、この状態で鍔部1を容器本体2と蓋8との間で挟持することにより、所定の位置に位置決め保持されることになる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、薬剤容器に関し、特に、洋服ダンス等に吊り下げて使用するタイプの薬剤容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の薬剤容器の一例として、内部に薬剤の収納室が設けられるとともに、一側面に収納室内外を連通する薬剤の挿脱口が設けられ、表面(前面、後面、及び下面)の一部に収納室内外を連通する薬剤の揮散口が設けられる容器本体を有し、この容器本体の挿脱口から収納室内に板状の薬剤を挿脱可能に構成した薬剤容器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、薬剤容器の他の例として、直方体状をなすとともに、壁面に内外を貫通する揮散口が設けられる箱体と、箱体に着脱自在に取り付けられる吊り下げ手段とを備え、箱体の内部に内部に薬剤が収納される複数の袋体を収納するように構成した薬剤容器が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
実開平5−67265号公報
【特許文献2】
実開平7−7460号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような構成の薬剤容器のうち、前者は、容器本体の頂部に設けたフックを介して洋服ダンス等に吊り下げることにより、容器本体内の薬剤が揮散口を介して空気と接触して揮散し、洋服ダンス等の内部に薬効成分を漂わせることができるものである。
【0006】
しかしながら、容器本体がデザインを重視した特殊な形状に形成されているため、その容器本体に専用の特殊な形状の薬剤を使用しなければならない。このため、薬剤の製造コストが高く付き、薬剤容器全体としての価格が高くなってしまう。また、薬剤の揮散性物質の残量を表示する機能を備えていないため、薬効が得られる期間を過ぎても使用を続けてしまう問題もある。さらに、使用する空間の大きさによって薬剤の量をフレキシブルに変更することができず、必要以上の薬効成分を空間に付与したり、十分な薬効成分を空間に付与できないことがある。
【0007】
一方、後者は、吊り下げ手段を介して洋服ダンス等に吊り下げることにより、箱体内の各袋体の内部に収納されている薬剤が揮散口を介して空気と接触して揮散し、洋服ダンス等の内部に薬効成分を漂わせることができるものである。
【0008】
しかしながら、箱体内の所定の位置に各袋体を保持する機能を備えていないため、袋体が箱体内の一箇所に片寄ってしまうことがあり、使用する空間の大きさによって薬剤の量をフレキシブルに変更することができず、必要以上の薬効成分を空間に付与したり、十分な薬効成分を空間に付与できないことがある。また、薬剤の揮散性物質の残量を表示する機能を備えていないため、薬効が得られる期間を過ぎても使用を続けてしまうことがある。
【0009】
本発明は、上記のような従来の問題を解決したものであって、専用の特殊な形状の薬剤を使用する必要がなく、汎用性のある種々のタイプの薬剤を使用することができ、これにより薬剤のコストを低減させることができて、全体としての価格を安く抑えることができるとともに、薬剤の揮散性物質の残量を表示する機能を備えることにより、薬効が得られる期間を過ぎても使用を続けるようなことがなく、さらに、使用する空間の大きさによって薬剤の量をフレキシブルに変更することができて、常に、適量の薬効成分を空間に付与することができる薬剤容器を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するために、本発明の請求項1に係る薬剤容器は、内部に薬剤が収納された薬剤収納容器を保持する薬剤容器であって、容器本体と、該容器本体に取り付けられる蓋とを備え、前記容器本体又は前記蓋の少なくとも何れか一方に前記薬剤収納容器の一部を係合させる係合孔を設け、該係合孔内に前記薬剤収納容器の一部を係合させた状態で、前記容器本体と前記蓋との間で前記薬剤収納容器の一部を保持するように構成した手段を採用している。
また、本発明の請求項2に係る薬剤容器は、請求項1に記載の薬剤容器において、前記薬剤収納容器は、前記係合孔に係合される薬剤収納部と、該薬剤収納部に一体に設けられるとともに、前記容器本体と前記蓋との間で挟持される鍔部とを有する手段を採用している。
さらに、本発明の請求項3に係る薬剤容器は、請求項1又は2に記載の薬剤容器において、前記薬剤収納容器は、薬剤非浸透性部材からなるものであって、前記薬剤収納部の内部に薬剤を含浸させた薬剤含浸体が収納されている手段を採用している。
さらに、本発明の請求項4に係る薬剤容器は、請求項2又は3に記載の薬剤容器において、前記容器本体又は前記蓋の何れか一方に、前記薬剤収納容器の鍔部を係合させる係合段部を設けた手段を採用している。
さらに、本発明の請求項5に係る薬剤容器は、請求項1から4の何れかに記載の薬剤容器において、前記容器本体又は前記蓋にフックを設けた手段を採用している。
さらに、本発明の請求項6に係る薬剤容器は、請求項1から5の何れかに記載の薬剤容器において、前記薬剤は、防虫剤、芳香剤、消臭剤、除湿剤、脱臭剤、防かび剤から選ばれる1種若しくは2種以上の組合せである手段を採用している。
さらに、本発明の請求項7に係る薬剤容器は、請求項1から6の何れかに記載の薬剤容器において、前記薬剤収納容器は、内部に収納される薬剤の残量を表示するインジケーター機能を備えている手段を採用している。
【0011】
【作用】
本発明は、前記のような手段を採用したことにより、薬剤収納容器は、容器本体又は蓋の何れか一方に設けた係合孔内に一部を係合させ、この状態で一部を容器本体と蓋との間で挟持されることにより、所定の位置に位置決め保持されることになる。そして、この位置において、揮散口を介して薬剤収納容器に空気が接触することにより薬剤が揮散し、周囲に薬効成分が付与されることになる。
また、薬剤収納容器を薬剤収納部と鍔部とによって構成した場合には、薬剤収納容器の薬剤収納部を容器本体又は蓋に設けた係合孔内に係合させ、鍔部を容器本体と蓋との間で挟持することにより、薬剤収納容器を所定の位置に位置決め保持することができる。
さらに、薬剤収納容器は、内部に収納されている薬剤の残量を表示するインジケーターとして機能することになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図4には、本発明による薬剤容器の第1の実施の形態が示されていて、この薬剤容器1は、容器本体2と、蓋8と、容器本体2と蓋8との間に収納される薬剤収納容器13とを備えている。
【0013】
薬剤収納容器13は、可撓性を有する薬剤非浸透性部材(例えば、ポリエステル)から形成されるものであって、四角形状の突状の薬剤収納部14と、薬剤収納部14の周囲に一体に設けられる外方に突出する環状の鍔部16とを有し、薬剤収納部14の頂部に薬剤を揮散させる揮散口15が設けられるようになっている。
【0014】
薬剤収納部14の内部には、薬剤を含浸させた含浸体(図示せず)が収納され、この含浸体を揮散口15を介して空気と接触させることにより、含浸体に含浸されている薬剤が揮散して薬効成分が周囲に付与されるようになっている。含浸体としては、紙、木、パルプ、レーヨン等の不織布が挙げられる。薬剤としては、防虫剤、芳香剤、消臭剤、防かび剤等が挙げられ、これらの1種類のみ若しくは2種類以上の薬剤を組み合わせて使用することも可能である。
【0015】
薬剤収納容器13は、含浸体に含浸されている薬剤の揮散性物質の残量を表示するインジケーターとしても機能する。インジケーターは、従来公知のものを使用でき、例えば、特開昭61−56108号、特開昭61−56109号、特開昭62−4206号、特開昭62−163965号、特開昭62−179640号、特開昭62−281802号、特開昭63−60901号、特開昭63−101301号、特開昭64−79284号公報等に記載されているものを使用することができる。そして、揮散口15を介して含浸体の色の変化等を目視することにより、薬剤の揮散性物質の残量を把握できるようになっている。
【0016】
容器本体2は、合成樹脂等から形成される四角形板状をなすものであって、4箇所に表裏面間を貫通する四角形状の係合孔4が設けられ、この係合孔4内に薬剤収納容器13の薬剤収納部14が係合されるようになっている。容器本体2の係合孔4の開口周縁部には、所定の幅、深さの環状の係合段部5が設けられ、この係合段部5内に薬剤収納容器13の鍔部16が係合されるようになっている。
【0017】
この場合、係合段部5の深さは、薬剤収納容器13の鍔部16の厚みと略同じ、又は鍔部16の厚みよりもやや浅く形成する。このような深さに係合段部5を設定しておくことにより、後述する蓋8で容器本体2の表面側を閉塞したときに、蓋8と容器本体2との間で薬剤収納容器13の鍔部16を確実に挟持することができるものである。各係合孔4は、薬剤収納容器13内に収納される薬剤を揮散させる揮散口としても機能するようになっている。なお、係合段部5は、必ずしも設ける必要はないものである。
【0018】
蓋8は、容器本体2と略同じ大きさの四角形板状をなすものであって、連結部材10を介して容器本体2に回動自在に連結され、容器本体2の方向に回動したときに容器本体2の表面に密着して表面側を閉塞し、容器本体2から離れる方向に回動したときに容器本体2の表面から離間して表面側を開放するようになっている。
【0019】
蓋8の連結部材10と反対側の部分には係合片11が設けられ、容器本体2の方向に回動させたときに、この係合片11を容器本体2側に設けられている係合突起6に係合させることにより、蓋8が容器本体2の表面側を閉塞した状態に保持されるようになっている。
【0020】
蓋8には、表裏面間を貫通する複数のスリット状の揮散口9が設けられ、この揮散口9を介して容器本体2と蓋8との間に収納される薬剤収納容器13が空気と接触し、薬剤収納容器13内に収容されている薬剤が揮散して薬効成分が周囲に付与されるようになっている。なお、揮散口9は、スリット状に限らず、円形状、三角形状、四角形状等としても良い。
【0021】
蓋8の表面側には、板状のフック12が一体に連結され、このフック12を介して薬剤容器1を洋服ダンス内の適宜の位置、衣服のポケット等に吊り下げることができるようになっている。なお、フック12は、容器本体2側に設けても良い。
【0022】
そして、上記のように構成した容器本体2の各係合孔4の位置にそれぞれ薬剤収納容器13を位置し、係合孔4内に薬剤収納容器13の薬剤収納部14を係合させ、係合段部5内に鍔部16を係合させる。
【0023】
そして、蓋8を容器本体2の方向に回動させて、容器本体2の表面に密着させて表面側を閉塞し、蓋8側の係合片11を容器本体2側の係合突起6に係合させ、蓋8を容器本体2の表面側を閉塞した状態に保持し、蓋8と容器本体2との間で薬剤収納容器13の鍔部16を挟持する。このようにして、この実施の形態による薬剤容器1が構成されるものである。
【0024】
そして、上記のように構成した薬剤容器1をフック12を介して例えば洋服ダンス内の適宜の位置に吊り下げると、容器本体2の揮散口である係合孔4及び蓋8の揮散口9を介して洋服ダンス内の空気が薬剤収納容器13に接触し、薬剤収納容器13内に収納されている含浸体に含浸されている薬剤が揮散を開始し、薬効成分が洋服ダンス内に付与され、洋服ダンス内の防虫、芳香、消臭、防かび等が行われるものである。
【0025】
上記のように構成したこの実施の形態による薬剤容器1にあっては、薬剤収納容器13は、薬剤収納部14が容器本体2の係合孔4内に係合され、鍔部16が係合段部5内に係合され、この状態で鍔部16が蓋8と容器本体2との間で挟持されることになるので、容器本体2と蓋8との間の所定の位置に位置決め保持されることになる。従って、洋服ダンス等に吊り下げた場合に薬剤収納容器13が装着位置からずれてしまって一箇所に片寄ってしまうようなことはなく、薬剤収納容器13を常に所定の位置に位置決めした状態で薬効成分を周囲の空間に付与することができるので、付与する薬効成分が多すぎたり、少なすぎたりするようなことはなく、常に適量の薬効成分を周囲の空間に付与することができることになる。また、使用される空間によって使用する薬剤収納容器の量を調節することができるので、付与する薬効成分が多すぎたり、少なすぎたりすることはなく、常に適量の薬効成分を周囲の空間に付与することができることになる。
【0026】
また、薬剤収納容器13には、タンスの引き出し等にも使用することができる汎用タイプのものを使用することができるので、専用の特殊な形状の薬剤を使用する必要はなく、薬剤のコストを低減させることができることになる。従って、薬剤容器1全体としての価格を安く抑えることができる。
【0027】
さらに、薬剤収納容器13は、含浸体に含浸させた薬剤の揮散性物質の残量を表示する機能を備えているので、含浸体の色の変化等を目視することにより、薬効が得られる期間が過ぎても使用を続けるようなことはないものである。
【0028】
なお、前記の説明においては、容器本体2側に薬剤収納容器13の薬剤収納部14を係合させる係合孔4を設け、その開口周縁部に係合段部5を設けたが、図示はしないが、係合段部を蓋側に設けても良い。又、係合孔を蓋側に設け、その開口周縁部に係合段部を設けても良いし、係合孔を蓋側に設け、係合段部を容器本体側に設けても良い。
【0029】
図5〜図8には、本発明による薬剤容器の第2の実施の形態が示されていて、この薬剤容器21は、容器本体22と、蓋28と、容器本体22と蓋28との間に収納される薬剤収納容器33とを備えている。
【0030】
薬剤収納容器33は、前記第1の実施の形態に示すものと同様に、可撓性を有する薬剤非浸透性部材(例えば、ポリエステル)から形成されるものであって、四角形状の突状の薬剤収納部34と、薬剤収納部34の周囲に一体に設けられる外方に突出する環状の鍔部36とを有し、薬剤収納部34の頂部に薬剤を揮散させる揮散口35が設けられるようになっている。
【0031】
薬剤収納部34の内部には、薬剤を含浸させた含浸体(図示せず)が収納され、この含浸体を揮散口35を介して空気と接触させることにより、含浸体に含浸されている薬剤が揮散して薬効成分が周囲に付与されるようになっている。含浸体としては、紙、木、パルプ、レーヨン等の不織布が挙げられる。薬剤としては、防虫剤、芳香剤、消臭剤、除湿剤、脱臭剤、防かび剤等が挙げられ、これらの1種類のみ若しくは2種類以上の薬剤を組み合わせて使用することも可能である。
【0032】
薬剤収納容器33は、含浸体に含浸されている薬剤の揮散性物質の残量を表示するインジケーターとしても機能する。インジケーターは、従来公知のものを使用でき、例えば、特開昭61−56108号、特開昭61−56109号、特開昭62−4206号、特開昭62−163965号、特開昭62−179640号、特開昭62−281802号、特開昭63−60901号、特開昭63−101301号、特開昭64−79284号公報等に記載されているものを使用することができる。そして、揮散口35を介して含浸体の色の変化等を目視することにより、薬剤の揮散性物質の残量を把握できるようになっている。
【0033】
容器本体22は、合成樹脂等から形成される四角形状をなすものであって、4ヶ所に表裏面間を貫通する四角形状の係合孔24が設けられ、この係合孔24内に薬剤収納容器33の薬剤収納部34が係合されるようになっている。各係合孔24は、薬剤収納容器33内に収納される薬剤を揮散させる揮散口としても機能するようになっている。
【0034】
蓋28は、容器本体22と略同じ大きさの四角形板状をなすものであって、連結部材30を介して容器本体22に回動自在に連結され、容器本体22の方向に回動したときに容器本体22の表面に密着して表面側を閉塞し、容器本体22から離れる方向に回動したときに容器本体22の表面から離間して表面側を開放するようになっている。
【0035】
蓋28の連結部材30と反対側の部分には係合片31が設けられ、容器本体22の方向に回動させたときに、この係合片31を容器本体22側に設けられている係合突起26に係合させることにより、蓋28が容器本体22の表面側を閉塞した状態に保持されるようになっている。
【0036】
蓋28は、容器本体22と同様に、4ヶ所に表裏面間を貫通する四角形状の係合孔29が設けられ、この係合孔29内に薬剤収納容器33の薬剤収納部34が係合されるようになっている。各係合孔29は、薬剤収納容器33内に収納される薬剤を揮散させる揮散口としても機能するようになっている。
【0037】
蓋28の表面側には、一部が切欠された環状のフック32が一体に連結され、このフック32を介して薬剤容器21を洋服ダンス内の適宜の位置、衣服のポケット等に吊り下げることができるようになっている。なお、フック32は、容器本体22側に設けても良い。
【0038】
そして、上記のように構成した容器本体22及び蓋28の各係合孔24、29の位置にそれぞれ薬剤収納容器33、33を位置し、係合孔24、29内に薬剤収納容器33、33の薬剤収納部34、34を係合させる。そして、蓋28を容器本体22の方向に回動させて、閉塞し、蓋28側の係合片31を容器本体22の係合突起26に係合させ、蓋28を容器本体22を閉塞した状態に保持し、蓋28と容器本体22との間で薬剤収納容器33、33を保持する。このようにして、この実施の形態による薬剤容器21が構成されるものである。
【0039】
そして、上記のように構成した薬剤容器21をフック32を介して例えば洋服ダンス内の適宜の位置に吊り下げると、容器本体22の揮散口である係合孔24及び蓋28の揮散口である係合孔29を介して洋服ダンス内の空気が薬剤収納容器33に接触し、薬剤収納容器33内に収納されている含浸体に含浸されている薬剤が揮散を開始し、薬効成分が洋服ダンス内に付与され、洋服ダンス内の防虫、芳香、消臭、除湿、防かび等が行われるものである。
【0040】
上記のように構成したこの実施の形態による薬剤容器21にあっては、薬剤収納容器33は薬剤収納部34が容器本体22及び蓋28の係合孔24、29内に係合され、この状態で、蓋28と容器本体22との間で保持されることになるので、容器本体22と蓋28との間の所定の位置に位置決め保持されることになる。
【0041】
従って、薬剤収納容器33は、薬剤収納部34が容器本体22の係合孔24内に係合され、この状態で鍔部36が蓋28と容器本体22との間で挟持されることになるので、容器本体22と蓋28との間に所定の位置に位置決め保持されることになる。従って、洋服ダンス等に吊り下げた場合に薬剤収納容器33が装着位置からずれてしまって一箇所に片寄ってしまうようなことはなく、薬剤収納容器33を常に所定の位置に位置決めした状態で薬効成分を周囲の空間に付与することができるので、付与する薬効成分が多すぎたり、少なすぎたりするようなことはなく、常に適量の薬効成分を周囲の空間に付与することができることになる。また、使用される空間によって使用する薬剤収納容器33の量を調節することができるので、付与する薬効成分が多すぎたり、少なすぎたりすることはなく、常に適量の薬効成分を周囲の空間に付与することができることになる。
【0042】
また、薬剤収納容器33には、タンスの引き出し等にも使用することができる汎用タイプのものを使用することができるので、専用の特殊な形状の薬剤を使用する必要はなく、薬剤のコストを低減させることができることになる。従って、薬剤容器21全体としての価格を安く抑えることができる。
【0043】
さらに、薬剤収納容器33は、含浸体に含浸させた薬剤の揮散性物質の残量を表示する機能を備えているので、含浸体の色の変化等を目視することにより、薬効が得られる期間が過ぎても使用を続けるようなことはないものである。なお、本実施の形態では、薬剤として防虫剤、芳香剤、消臭剤、防かび剤等の揮散性薬剤を揮散させるものについて説明したが、これらの薬剤に代えて除湿剤や脱臭剤等の空気中の湿気や悪臭を取り除く薬剤を使用しても良い。この場合、揮散口15及び35は空気の吸入口として機能する。
【0044】
【発明の効果】
本発明は、前記のように構成したことにより、薬剤収納容器は、容器本体又は蓋の何れか一方に設けた係合孔内に一部を係合させ、この状態で容器本体と蓋との間で一部が挟持されることにより、容器本体と蓋との間の所定の位置に位置決め保持されることになるので、複数の薬剤収納容器を収納した場合であっても、それらの薬剤収納容器を所定の位置に確実に位置決め保持することができることになる。従って、複数の薬剤収納容器が一箇所に片寄って薬効成分が必要以上に付与されたり、薬効成分が十分に付与されなかったりするようなことはなく、常に、適量の薬効成分を周囲空間に付与することができることになる。
また、薬剤収納容器を装着する場合、薬剤収納容器の一部(突部)を容器本体側の係合孔に係合させ、薬剤収納容器の一部(鍔部)を容器本体と蓋との間で挟持するだけで良いので、タンスの引き出しに置いて使用するような汎用タイプの薬剤収納容器であっても使用することができることになる。従って、特殊な形状の薬剤収納容器を使用する必要がないので、薬剤収納容器のコストを低減させることができ、薬剤容器全体としてのコストを低減させることができることになる。
さらに、薬剤収納容器は、内部に収納される薬剤の残量を表示するインジケーター機能を備えているので、薬剤収納容器の状態を目視することにより、薬効成分が消失したままの状態で使用を続けるようなことはなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による薬剤容器の第1の実施の形態の全体を示した説明図であって、蓋が開いた状態を示した斜視図である。
【図2】本発明による薬剤容器の第1の実施の形態の全体を示した説明図であって、蓋が閉じた状態を示した表面図である。
【図3】本発明による薬剤容器の第1の実施の形態の全体を示した説明図であって、蓋が閉じた状態を示した裏面図である。
【図4】図1の部分拡大断面図である。
【図5】本発明による薬剤容器の第2の実施の形態の全体を示した説明図であって、蓋が開いた状態を示した平面図である。
【図6】本発明による薬剤容器の第2の実施の形態の全体を示した説明図であって、蓋が閉じた状態を示した平面図である。
【図7】図6の右側面図である。
【図8】図6の概略断面図である。
【符号の説明】
1、21……薬剤容器
2、22……容器本体
4、24、29……係合孔(揮散口)
5……係合段部
6、26……係合突起
8、28……蓋
9……揮散口
10、30……連結部材
11、31……係合片
12、32……フック
13、33……薬剤収納容器
14、34……薬剤収納部
15、35……揮散口
16、36……鍔部
Claims (7)
- 内部に薬剤が収納された薬剤収納容器を保持する薬剤容器であって、容器本体と、該容器本体に取り付けられる蓋とを備え、前記容器本体又は前記蓋の少なくとも何れか一方に前記薬剤収納容器の一部を係合させる係合孔を設け、該係合孔内に前記薬剤収納容器の一部を係合させた状態で、前記容器本体と前記蓋との間で前記薬剤収納容器の一部を保持するように構成したことを特徴とする薬剤容器。
- 前記薬剤収納容器は、前記係合孔に係合される薬剤収納部と、該薬剤収納部に一体に設けられるとともに、前記容器本体と前記蓋との間で挟持される鍔部とを有することを特徴とする請求項1に記載の薬剤容器。
- 前記薬剤収納容器は、薬剤非浸透性部材からなるものであって、前記薬剤収納部の内部に薬剤を含浸させた薬剤含浸体が収納されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の薬剤容器。
- 前記容器本体又は前記蓋の何れか一方に、前記薬剤収納容器の鍔部を係合させる係合段部を設けたことを特徴とする請求項2又は3に記載の薬剤容器。
- 前記容器本体又は前記蓋にフックを設けたことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の薬剤容器。
- 前記薬剤は、防虫剤、芳香剤、消臭剤、除湿剤、脱臭剤、防かび剤から選ばれる1種若しくは2種以上の組合せであることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の薬剤容器。
- 前記薬剤収納容器は、内部に収納される薬剤の残量を表示するインジケーター機能を備えていることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の薬剤容器。
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Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
JP2012042082A (ja) * | 2010-08-17 | 2012-03-01 | Seiki Hanbai Co Ltd | 冷蔵庫用脱臭用具 |
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-
2003
- 2003-03-04 JP JP2003057227A patent/JP2004261151A/ja active Pending
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