JP2004260121A - 有機半導体素子とその製造方法、およびそれを用いた表示装置 - Google Patents

有機半導体素子とその製造方法、およびそれを用いた表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004260121A
JP2004260121A JP2003052238A JP2003052238A JP2004260121A JP 2004260121 A JP2004260121 A JP 2004260121A JP 2003052238 A JP2003052238 A JP 2003052238A JP 2003052238 A JP2003052238 A JP 2003052238A JP 2004260121 A JP2004260121 A JP 2004260121A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic semiconductor
liquid crystal
electrode
semiconductor device
crystal phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003052238A
Other languages
English (en)
Inventor
Kotaro Araya
康太郎 荒谷
Sukekazu Araya
介和 荒谷
Yasushi Tomioka
安 冨岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2003052238A priority Critical patent/JP2004260121A/ja
Publication of JP2004260121A publication Critical patent/JP2004260121A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

【課題】基板,ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極,ドレイン電極からなる有機半導体素子において、高移動度とオフ電流低減を両立する。
【解決手段】基板,ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極,ドレイン電極からなる有機半導体素子において、有機半導体層に液晶性物質を用い、液晶の配向制御を行う。
【効果】本発明によれば、従来のトレードオフの関係にあった高移動度とオフ電流低減の関係を解消することができる。また、有機半導体素子の素子間のバラツキが大きい欠点、並びに、塗布作製による移動度の低減も回避することが可能となる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜トランジスタに関わり、とくに液晶表示装置・電子ペーパーなど表示デバイスに有用な有機半導体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、薄膜トランジスタに代表されるスイッチング素子を用いたアクティブマトリクス液晶表示素子は、CRTと同等な高画質性能,低消費電力,省スペースといった観点から、パソコンやワークステーションなどのモニタとして使用されつつある。
【0003】
しかしながら、アクティブマトリクス液晶表示素子は、CRTに比べて値段が高く、より普及していくためには、なお一層の低コスト化が求められている。この低コスト化の手段として、有機半導体素子をアクティブ素子に適用することが考えられている。
【0004】
有機半導体素子についてより詳しく述べると、下記特許文献1や下記非特許文献1に記載されているように、基板,ゲート電極,ゲート絶縁膜,半導体層,ソース電極,ドレイン電極からなる半導体素子において、半導体層としてテトラセン,ペンタセン,ポリチオフェン誘導体など有機半導体を使用した有機半導体素子である。これら有機半導体を用いて、トランジスタ特性である移動度として約1cm/Vs、オンオフ比として10の8乗という値が得られている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−94107号公報
【非特許文献1】
アイビーエム・ジャーナル,Vol45,第11頁
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、基板,ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極,ドレイン電極からなる半導体素子において、かなり高いトランジスタ特性を示すものの、以下に示す課題が残っている。
【0007】
たとえば、液晶表示素子のような表示デバイスを考えた場合、トランジスタ特性として高移動度,オンオフ比以外に、オフ電流低減が重要である。しかしながら、高移動度とオフ電流低減はトレードオフの関係にあり、従来の有機半導体素子ではオフ電流低減が非常に困難であった。さらに、テトラセン,ペンタセンなどのように結晶性の分子化合物では、蒸着で有機半導体層を形成するため有機半導体素子の素子間のバラツキが大きい欠点があった。また、塗布作製が可能なポリチオフェン誘導体では、素子間のバラツキが少ないもの,移動度が余り大きくならないという材料自身の課題があった。
【0008】
以上、本発明の目的は、高いトランジスタ性能を有し素子間のバラツキが少ない有機半導体素子及びそれを用いた表示装置を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記目的を達成するための第一の手段として、基板,ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極,ドレイン電極からなる有機半導体素子において、有機半導体層の上層領域から下層領域の方向に移動度が異なり、ゲート絶縁膜近傍の有機半導体層領域の移動度が最も大きいことを特徴とする。また、第二の手段として、第一の手段において、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極/ドレイン電極の順に形成されることを特徴とする。加えて、第三の手段として、第一の手段において、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成されることを特徴とする。加えて、第四の手段として、第一の手段に加え、基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成されることを特徴とする。これら第一乃至第四の手段における有機半導体素子では、有機半導体層として溶融性の有機半導体を用いることにより有機半導体層の上層領域から下層領域の方向に移動度が異なり、ゲート絶縁膜近傍の有機半導体層領域の移動度が最も大きい有機半導体素子および製造方法を提供でき、従来のトレードオフの関係にあった高移動度とオフ電流低減の関係を解消することができる。また、有機半導体素子の素子間のバラツキが大きい欠点、並びに、塗布作製による移動度の低減も回避することが可能となった。
【0010】
また、第五の手段として、第一乃至第四の手段の何れかの手段に加え、有機半導体層として液晶性物質を用いることを特徴とする。加えて、第六の手段として、第五の手段に加え、有機半導体層として用いる液晶性物質がスメクチック液晶相を有することを特徴とする。加えて第七の手段として、第五の手段に加え,有機半導体層として用いる液晶性物質が、有機半導体素子の動作温度領域でスメクチック液晶相を有し、有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有することを特徴とする。加えて、第八の手段として、第七の手段に加え、有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する液晶性物質に第2の液晶性物質が溶解していることを特徴とする。加えて、第九の手段として、第五の手段に加え、有機半導体層として用いるスメクチック液晶相を有する液晶性物質が側鎖に光重合部位を有していることを特徴とする。加えて第十の手段として、第六乃至第九の何れかの手段に加え、有機半導体層として用いる液晶性物質がスメクチック液晶相を有する有機半導体素子において、ゲート絶縁膜近傍の液晶配向ベクトルがソース電極およびドレイン電極に垂直であることを特徴とする。これら第五乃至第十の手段では、有機半導体層としてスメクチック液晶相を有する液晶性物質を用いることにより、有機半導体層の上層領域から下層領域の方向に移動度が異なり、ゲート絶縁膜近傍の有機半導体層領域の移動度が最も大きい有機半導体素子を提供でき、従来のトレードオフの関係にあった高移動度とオフ電流低減の関係を解消することができる。また、有機半導体素子の素子間のバラツキが大きい欠点、並びに、塗布作製による移動度の低減も回避することが可能となった。有機半導体層として用いるスメクチック液晶相を有する液晶性物質では、液晶配向ベクトルに垂直な軸の移動度が液晶配向ベクトルに平行な軸よりも大きいことを利用する。また、第五乃至第十の手段においては液晶性物質の気体−液晶表面での配向・組成偏析,固体−液晶界面での配向を利用する。液晶性物質の磁場配向,固体−液晶界面での配向を利用する。
【0011】
また、第十一の手段として、第六乃至第九の何れかの手段に加え、有機半導体層として用いる液晶性物質がスメクチック液晶相を有する有機半導体素子において、ゲート絶縁膜近傍の液晶配向ベクトルがソース電極およびドレイン電極に平行であることを特徴とする。また第十二の手段として、第五の手段に加え、有機半導体層として用いる液晶性物質がディスコチックカラムナー液晶相を有することを特徴とする。また第十三の手段として、有機半導体層として用いる液晶性物質が、有機半導体素子の動作温度領域でディスコチックカラムナー液晶相を有し、有機半導体素子の動作温度領域の高温側にディスコチックネマチック液晶相を有することを特徴とする。また第十四の手段として、第五の手段に加え、有機半導体層として用いるディスコチックカラムナー液晶相を有する液晶性物質が側鎖に光重合部位を有していることを特徴とする。また第十五の手段として、第十一乃至第十四の手段の何れかにおいて、有機半導体層として用いる液晶性物質がディスコチックカラムナー液晶相を有する有機半導体素子において、ゲート絶縁膜近傍の液晶配向ベクトルがソース電極およびドレイン電極に垂直であることを特徴とする。また、第十五の手段として、第十一乃至第十四の手段の何れかにおいて、有機半導体層として用いる液晶性物質がディスコチックカラムナー液晶相を有する有機半導体素子において、ゲート絶縁膜近傍の液晶配向ベクトルがソース電極およびドレイン電極に平行であることを特徴とする。第十一乃至第十五の手段として、有機半導体層の上層領域から下層領域の方向に移動度が異なり、ゲート絶縁膜近傍の有機半導体層領域の移動度が最も大きい有機半導体素子および製造方法を提供でき、従来のトレードオフの関係にあった高移動度とオフ電流低減の関係を解消することができる。また、有機半導体素子の素子間のバラツキが大きい欠点、並びに、塗布作製による移動度の低減も回避することが可能となった。有機半導体層として用いるディスコチックカラムナー液晶相を有する液晶性物質では、液晶配向ベクトルに平行な軸の移動度が液晶配向ベクトルに垂直な軸よりも大きいことを利用する。とくに、第十一乃至第十五の手段では液晶性物質の気体−液晶表面での配向・組成偏析,固体−液晶界面での配向を利用する。
【0012】
また第十七の手段として、有機半導体素子の製造方法において、基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間に溶融性有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする。加えて、第十八の手段として、有機半導体素子の製造方法において、基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間に溶融性有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする。加えて、第十九の手段として、有機半導体素子の製造方法において、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極/ドレイン電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間に溶融性有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする。加えて第二十の手段として、有機半導体素子の製造方法において、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極/ドレイン電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間に溶融性有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする。第二十一の手段として、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間に溶融性有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする。加えて第二十二の手段として、有機半導体素子の製造方法において、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間に溶融性有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする。これら第十七乃至第二十二の手段における有機半導体素子では、有機半導体層として溶融性の有機半導体を用いることにより有機半導体層の上層領域から下層領域の方向に移動度が異なり、ゲート絶縁膜近傍の有機半導体層領域の移動度が最も大きい有機半導体素子および製造方法を提供でき、従来のトレードオフの関係にあった高移動度とオフ電流低減の関係を解消することができる。また、有機半導体素子の素子間のバラツキが大きい欠点、並びに、塗布作製による移動度の低減も回避することが可能となった。
【0013】
また、第二十三の手段として、基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有する有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする。また、第二十四の手段として、基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする。また第二十五の手段として、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極/ドレイン電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有する有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする。また第二十六の手段として、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極/ドレイン電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする。また、第二十七の手段として、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有する有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする。また、第二十八の手段として、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする。また第二十九の手段として、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極およびドレイン電極の表面を表面処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有する有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする。また第三十の手段として、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極およびドレイン電極の表面を表面処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする。また第三十一の手段として、基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極およびドレイン電極の表面を表面処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする。また第三十二の手段として、基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極およびドレイン電極の表面を表面処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする。また第三十三の手段として、基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程と、有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にした後に磁場印加する工程を含むことを特徴とする。第三十四の手段として、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極/ドレイン電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程,有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にした後に磁場印加する工程を含むことを特徴とする。第三十五の手段として、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程,有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にした後に磁場印加する工程を含むことを特徴とする。この第二十三の手段乃至第三十五の手段では、有機半導体層としてスメクチック液晶相を有する液晶性物質を用いることにより、有機半導体層の上層領域から下層領域の方向に移動度が異なり、ゲート絶縁膜近傍の有機半導体層領域の移動度が最も大きい有機半導体素子の製造方法を提供でき、従来のトレードオフの関係にあった高移動度とオフ電流低減の関係を解消することができる。また、有機半導体素子の素子間のバラツキが大きい欠点、並びに、塗布作製による移動度の低減も回避することが可能となった。有機半導体層として用いるスメクチック液晶相を有する液晶性物質では、液晶配向ベクトルに垂直な軸の移動度が液晶配向ベクトルに平行な軸よりも大きいことを利用する。とくに、第二十三から第二十八の手段では、液晶性物質の気体−液晶表面での配向・組成偏析,固体−液晶界面での配向を利用する。また第二十九から第三十四の手段では、液晶性物質の固体−液晶界面での配向を利用する。また第三十五の手段では、液晶性物質の磁場配向,固体−液晶界面での配向を利用する。
【0014】
また第三十六の手段として、基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極およびドレイン電極の表面を表面処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にディスコチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にディスコチックネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする。また第三十七の手段として、基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にディスコチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にディスコチックネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しディスコチックネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする。これにより、ディスコチックカラムナー液晶相を有する液晶性物質からなる有機半導体層を固定化する。
【0015】
また第三十八の手段として、第十七乃至第30の手段の何れかにおいて、有機半導体層に紫外線照射処理する工程を含むことを特徴とする。
【0016】
また、第三十九の手段として、第一乃至第十六の手段の何れかにおいて、有機半導体素子をスイッチング素子として用いることを特徴とする。これにより、有機半導体素子の素子間のバラツキの少ない表示装置を提供できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る有機半導体素子およびその製造方法の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
(実施形態1)
図1および図4に実施形態1の有機半導体素子の構造と、その製造方法を示した。1はガラス基板、2はゲート電極、3はゲート絶縁膜、4はソース電極、5はドレイン電極、6は有機半導体層、7は高移動度半導体層、8は低移動度半導体層である。コーニング社製ガラス基板1に、厚さ約150nmのCrMo膜をスパッタリング法により形成する。ホト工程により、CrMoをパターニングしてゲート電極2を作製する。その上にCVD法により、厚さ250nmの酸化シリコン膜のゲート絶縁膜3を形成する。その上に蒸着法を用いて形成したAuをホトエッチングによりパターニングしてソース電極4とドレイン電極5を形成する。ソース電極4とドレイン電極5の間のゲート絶縁膜上にポリイミド配向膜溶液を塗布・焼成し、ソース電極4およびドレイン電極5に平行に配向膜表面をラビング処理した。その上に、有機半導体素子の動作温度領域でスメクチック液晶相を有し、有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体層を形成した。ソース電極とドレイン電極間の距離L(=0.01mm),ソース電極とドレイン電極の長さW(=0.05mm)とした。有機半導体層の形成法を詳しく述べると、ソース電極4およびドレイン電極5に平行な配向膜表面上に、4−(4−プロピルシクロヘキシル)ペンチルシクロヘキサンを5wt%含んだテレフタル−ビス−ブチルアニリンのトルエン溶液を塗布する。トルエンが自然揮発し、有機半導体層6を形成する。有機半導体層形成後に、200度に加熱し、半導体層をネマチック液晶相にした後、高移動度半導体層7と低移動度半導体層8が自然に形成される。以上の工程により、有機半導体素子を作製した。移動度として5×10−4cm/Vs が得られ、高移動度にもかかわらずオフ電流として熱処理しないものと比較して2桁程度と低いものであった。これは図1に示したように、ゲート絶縁膜近傍の半導体層が配向膜によって液晶性物質の配向ベクトルがラビング方向に平行に配向し、これにより移動度が高くなったことと、気相−液晶相表面に表面張力が低く、移動度の低い4−(4−プロピルシクロヘキシル)ペンチルシクロヘキサンが偏在したために、ソース電極4とドレイン電極5の間のオフ電流が低下した相乗効果のためと考えられる。
【0019】
ゲート電極の材料としてはCrMo以外に、ホト工程でパターニングが可能な金,白金,パラジウム,アルミニウム,インジウム,ニッケルなどの金属やこれらを用いた合金を使用してもかまわない。また、塗布により電極形成が形成できるポリアニリン誘導体やポリチオフェン誘導体など導電性高分子も使用してもかまわない。
【0020】
ゲート絶縁膜としては酸化シリコン以外に窒化シリコン,アルミナなども使用可能である。また、塗布が可能な高分子材料も使用可能である。高分子ゲート絶縁膜としては、ポリエチレンテレフタレート,ポリアクリロニトリル,ポリサルホン,ポリイミド,ポリカーボネート,ポリシアノエチルプルレン,ポリビニルフェノールなどが挙げられる。
【0021】
ソース電極やドレイン電極の材料としてはAu以外に、ゲート電極の材料の金属材料や導電性高分子も使用できる。
【0022】
有機半導体層に使用する液晶性物質としては、有機半導体素子の駆動範囲でスメクチック液晶相を示せば、その分子構造はとくに限定されない。より好ましくは、ベンゼン環,ピリジン環,ナフタレン環のような芳香族環が二つ以上連結し、移動度を向上させる分子構造が好ましい。ここで言う連結とは、直接連結することを意味するが、エチレン基のような連結基を介して結合しても良い。これは二つの芳香族環がエチレン基を介して連結し、π電子共役を生じ、移動度が低下しないことに起因する。有機半導体素子の駆動範囲の高温側にネマチック液晶相を有する液晶性物質があるとより好ましいが、ネマチック液晶相を有しない場合、等方性液体相の温度領域に加熱することにより、同様なトランジスタ特性が得られる。
【0023】
本実施形態1では、有機半導体層に使用する液晶性物質として、有機半導体素子の動作温度領域でスメクチック液晶相を有し、有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体層に、第二成分の液晶性物質である4−(4−プロピルシクロヘキシル)ペンチルシクロヘキサンを用いているが、カイラル性液晶物質などの不純物物質を加えても同様なトランジスタ特性が得られる。
【0024】
本実施形態1では、有機半導体層に使用する液晶性物質として、有機半導体素子の動作温度領域でスメクチック液晶相を有し、有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体層に、第二成分の液晶性物質を加えているが、第2成分を加えない場合、ネマチック液晶相である有機半導体層に対して、ソース電極4とドレイン電極5の間に垂直に磁場を印加することにより、同様なトランジスタ特性が得られる。
【0025】
本実施形態1では、有機半導体層を形成するに当たり、液晶性物質のトルエン溶液からの塗布法を用いたが、通常の蒸着法を用いて有機半導体層を形成してもかまわない。
【0026】
(実施形態2)
図2および図5に実施形態2の有機半導体素子の構造と、その製造方法を示した。1はガラス基板、2はゲート電極、3はゲート絶縁膜、4はソース電極、5はドレイン電極、6は有機半導体層、7は高移動度半導体層、8は低移動度半導体層である。コーニング社製ガラス基板1に、蒸着法を用いて形成したAuをホトエッチングによりパターニングしてソース電極4とドレイン電極5を形成する。ソース電極4とドレイン電極5の間のガラス基板上にポリイミド溶液を塗布・焼成した。その上に、ディスコチックカラムナー液晶相を有する液晶性物質を有機半導体層6として形成した。有機半導体層の形成法を詳しく述べると、ソース電極4およびドレイン電極5に平行な配向膜表面上に、ヘキサ(4−オクチロキシベンゾエート)トリフェニレンのトルエン溶液を塗布する。トルエンが自然揮発し、有機半導体層6を形成する。有機半導体層形成後に、200度に加熱し、半導体層をディスコチックネマチック液晶相にすると、高移動度半導体層7と低移動度半導体層8が自発的に形成される。その上にスピンコート法により、厚さ200nmのポリビニルフェノールのゲート絶縁膜3を形成する。その上に、厚さ約150nmのCrMo膜をスパッタリング法により形成する。ホト工程により、CrMoをパターニングしてゲート電極2を作製する。以上の工程により、有機半導体素子を作製した。ソース電極とドレイン電極間の距離L(=0.01mm),ソース電極とドレイン電極の長さW(=0.05mm )とした。移動度として8.9×10−4cm/Vsが得られ、高移動度にもかかわらずオフ電流として熱処理しないものと比較して2桁程度と低いものであった。これは図2に示したように、ゲート絶縁膜近傍の有機半導体層が配向ベクトルがゲート絶縁膜に垂直になるように自発的に配向し、これにより移動度が高くなったことと、他方、ソース電極4およびドレイン電極5に平行に配向膜表面上では有機半導体層の配向ベクトルが配向膜表面に対して垂直になるように自発的に配向し、ソース電極4とドレイン電極5の間のオフ電流が低下した相乗効果のためと考えられる。
【0027】
ゲート電極の材料としてはCrMo以外に、ホト工程でパターニングが可能な金,白金,パラジウム,アルミニウム,インジウム,ニッケルなどの金属やこれらを用いた合金を使用してもかまわない。また、塗布により電極形成が形成できるポリアニリン誘導体やポリチオフェン誘導体など導電性高分子も使用してもかまわない。
【0028】
ゲート絶縁膜としては酸化シリコン,窒化シリコン,アルミナなども使用可能である。また、塗布が可能な高分子材料も使用可能である。高分子ゲート絶縁膜としては、ポリエチレンテレフタレート,ポリアクリロニトリル,ポリサルホン,ポリイミド,ポリカーボネート,ポリシアノエチルプルレンなどが挙げられる。
【0029】
ソース電極やドレイン電極の材料としてはAu以外に、ゲート電極の材料の金属材料や導電性高分子も使用できる。
【0030】
本実施形態2では、有機半導体層に使用する液晶性物質としてはディスコチックカラムナー液晶相を有する液晶性物質以外に、スメクチック液晶相を示す液晶性物質でも良い。スメクチック液晶相を示す液晶性物質を使用した場合、ソース電極4からドレイン電極5に向かう方向にラビングすれば、液晶性物質の配向ベクトルがラビング方向に平行に配向し、これにより移動度が低くなる。気相−液晶相表面における表面張力のため液晶性物質は垂直配向し、ゲート絶縁膜近傍の有機半導体層の移動度が高くなる。また、配向膜面に対して垂直に磁場を印加することによっても、液晶性物質は垂直配向し、ゲート絶縁膜近傍の有機半導体層の移動度が高くなる。有機半導体素子の駆動範囲でスメクチック液晶相を示せば、その分子構造はとくに限定されない。より好ましくは、ベンゼン環,ピリジン環,ナフタレン環のような芳香族環が二つ以上連結し、移動度を向上させる分子構造が好ましい。ここで言う連結とは、直接連結することを意味するが、エチレン基のような連結基を介して結合しても良い。これは二つの芳香族環がエチレン基を介して連結し、π電子共役は生じ、移動度が低下しないことに起因する。有機半導体素子の駆動範囲の高温側にネマチック液晶相を有する液晶性物質があるとより好ましいが、ネマチック液晶相を有しない場合、等方性液体相の温度領域に加熱することにより、同様なトランジスタ特性が得られる。
【0031】
本実施形態2では、有機半導体層を形成するに当たり、液晶性物質のトルエン溶液からの塗布法を用いたが、通常の蒸着法を用いて有機半導体層を形成してもかまわない。
【0032】
(実施形態3)
図3および図6に実施形態3の有機半導体素子の断面と、その製造方法を示した。1はガラス基板、2はゲート電極、3はゲート絶縁膜、4はソース電極、5はドレイン電極、6は有機半導体層、7は高移動度半導体層、8は低移動度半導体層である。コーニング社製ガラス基板1に、厚さ約150nmのCrMo膜をスパッタリング法により形成する。ホト工程により、CrMoをパターニングしてゲート電極2を作製する。その上にCVD法により、厚さ250nmの酸化シリコン膜のゲート絶縁膜3を形成する。ゲート絶縁膜上にポリイミド配向膜溶液を塗布・焼成し、後述のソース電極4およびドレイン電極5に平行に配向膜表面をラビング処理した。その上に、ピレンのトルエン溶液を塗布して有機半導体層を形成した。その上に蒸着法を用いて形成したAuをマスクパターニングしてソース電極4とドレイン電極5を形成する。ソース電極とドレイン電極間の距離L(=0.01mm ),ソース電極とドレイン電極の長さW(=0.05mm )とした。有機半導体層の形成法を詳しく述べると、ソース電極4およびドレイン電極5に平行に配向膜表面上に、ピレンのトルエン溶液を塗布する。トルエンが自然揮発し、有機半導体層6を形成する。有機半導体層形成後に、200度に加熱し、有機半導体層6を液体相にすると、高移動度半導体層7と低移動度半導体層8が自然に形成される。以上の工程により、有機半導体素子を作製した。移動度として5×10−4cm/Vs が得られ、高移動度にもかかわらずオフ電流として熱処理したものと比較して2桁程度と低いものであった。これは図3に示したように、ゲート絶縁膜近傍の半導体層が配向膜によってピレンが配向し、これにより移動度が高くなる。他方、ソース電極4とドレイン電極5の下に形成される有機半導体層では配向が無秩序であり、ソース電極4とドレイン電極5の間のオフ電流が低下した相乗効果のためと考えられる。
【0033】
ゲート電極の材料としてはCrMo以外に、ホト工程でパターニングが可能な金,白金,パラジウム,アルミニウム,インジウム,ニッケルなどの金属やこれらを用いた合金を使用してもかまわない。また、塗布により電極形成が形成できるポリアニリン誘導体やポリチオフェン誘導体など導電性高分子も使用してもかまわない。
【0034】
ゲート絶縁膜としては酸化シリコン,窒化シリコン,アルミナなども使用可能である。また、塗布が可能な高分子材料も使用可能である。高分子ゲート絶縁膜としては、ポリエチレンテレフタレート,ポリアクリロニトリル,ポリサルホン,ポリイミド、ポリカーボネート,ポリシアノエチルプルレン,ポリビニルフェノールなどが挙げられる。
【0035】
ソース電極やドレイン電極の材料としてはAu以外に、ゲート電極の材料の金属材料や導電性高分子も使用できる。
【0036】
有機半導体層に使用するピレンなどの溶融性物質としては、有機半導体素子の駆動範囲の高温側に液体相を有する溶融性物質であれば、同様なトランジスタ特性が得られる。溶融性物質としては、アントラセン,ペリレン,テトラセン,ペンタセンなどのような縮合多環芳香族が好ましい。また、これら縮合多環芳香族にアルキル鎖を付加して、融点を制御した溶融性物質でも良い。また、実施形態1および実施形態2で示した液晶性物質を用いても、さらにトランジスタ特性が向上した有機半導体素子が得られる。
【0037】
本実施形態3では、有機半導体層を形成するに当たり、液晶性物質のトルエン溶液からの塗布法を用いたが、通常の蒸着法を用いて有機半導体層を形成してもかまわない。
【0038】
(実施形態4)
図7は、本発明による有機半導体素子をスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス液晶表示装置である。図7は図8中のA−A′線間のアクティブマトリクス液晶表示装置の断面である。1はガラス基板、2はゲート電極、3はゲート絶縁膜、4はソース電極、5はドレイン電極、6は有機半導体層、9は偏光板、10は画素電極、11は保護膜、12は配向膜、13は液晶、14はスペーサービーズ、15は対向電極、16は走査配線、17は信号配線である。
【0039】
アクティブマトリクス液晶表示装置の製造方法は以下に従った。コーニング社製ガラス基板1に、厚さ約150nmのCrMo膜をスパッタリング法により形成する。ホト工程により、CrMoをパターニングして走査配線16およびゲート電極2を作製する。その上にCVD法により、厚さ250nmの酸化シリコン膜のゲート絶縁膜3を形成する。この上に、スパッタリング法により厚さ300nmのITO薄膜を形成し、ホト工程によりパターニングして画素電極10を形成する。その上に蒸着法を用いて形成したAuをホトエッチングによりパターニングして信号配線17,ソース電極4とドレイン電極5を形成する。ソース電極4とドレイン電極5の間のゲート絶縁膜上にポリイミド配向膜溶液を塗布・焼成し、ソース電極4およびドレイン電極5に平行に配向膜表面をラビング処理した。その上に、有機半導体素子の動作温度領域でスメクチック液晶相を有し、有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体層6を形成した。有機半導体層の形成法を詳しく述べると、ソース電極4およびドレイン電極5に平行に配向膜表面上に、4−(4−プロピルシクロヘキシル)ペンチルシクロヘキサンを5wt%含んだテレフタル−ビス−ブチルアニリンのトルエン溶液を塗布する。トルエンが自然揮発し、有機半導体層6が形成される。有機半導体層形成後に、200度に加熱し、半導体層をネマチック液晶相にした後、高移動度半導体層と低移動度半導体層から形成される有機半導体層6ができる。さらにその上に薄膜500nmのSiOx蒸着膜を形成する。その上にスピンコート法により厚さ200nmの配向膜12を形成し、液晶表示装置の下基板を完成する。
【0040】
つぎに、ガラス基板1,対向電極15,配向膜12からなる液晶表示装置の上基板を準備する。液晶表示装置の下基板上に直径4μmの酸化シリコンからなるスペーサービーズを分散させる。この下基板上に上基板を重ね合わせて形成したセルギャップ間に液晶13を封入する。上基板および下基板の表面に偏光板9を貼り付けて液晶表示装置を完成させる。液晶表示装置を点灯評価したところ、有機半導体素子の素子間のバラツキがなく、画素部のコントラストは100以上であり、良好な表示特性が得られた。
【0041】
本実施形態では、アクティブマトリクス液晶表示装置について説明したが、電子ペーパなど他の表示装置においても本発明の有機半導体素子を用いることにより、有機半導体素子の素子間のバラツキがなく、高移動度とオフ電流低減を両立した表示装置を提供でき、かつ大幅な製造コスト低減が図られる。
【0042】
【発明の効果】
以上、本発明により、高いトランジスタ性能を有し素子間のバラツキが少ない有機半導体素子及びそれを用いた表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る有機半導体素子を説明するための概略図である。
【図2】本発明に係る有機半導体素子を説明するための概略図である。
【図3】本発明に係る有機半導体素子を説明するための概略図である。
【図4】本発明に係る有機半導体素子の製造方法を説明するための概略図である。
【図5】本発明に係る有機半導体素子の製造方法を説明するための概略図である。
【図6】本発明に係る有機半導体素子の製造方法を説明するための概略図である。
【図7】本発明に係る有機半導体素子を用いた表示装置を説明するための概略図である。
【図8】本発明に係る有機半導体素子を用いた表示装置を説明するための概略図である。
【符号の説明】
1…ガラス基板、2…ゲート電極、3…ゲート絶縁膜、4…ソース電極、5…ドレイン電極、6…有機半導体層、7…高移動度半導体層、8…低移動度半導体層、9…偏光板、10…画素電極、11…保護膜、12…配向膜、13…液晶、14…スペーサービーズ、15…対向電極、16…走査配線、17…信号配線。

Claims (39)

  1. 基板,ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極,ドレイン電極からなる有機半導体素子において、有機半導体層の上層領域から下層領域の方向に移動度が異なり、ゲート絶縁膜近傍の有機半導体層領域の移動度が最も大きいことを特徴とする有機半導体素子。
  2. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極/ドレイン電極の順に形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機半導体素子。
  3. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機半導体素子。
  4. 基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機半導体素子。
  5. 有機半導体層として液晶性物質を用いることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の有機半導体素子。
  6. 有機半導体層として用いる液晶性物質がスメクチック液晶相を有することを特徴とする請求項5に記載の有機半導体素子。
  7. 有機半導体層として用いる液晶性物質が、有機半導体素子の動作温度領域でスメクチック液晶相を有し、有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有することを特徴とする請求項5に記載の有機半導体素子。
  8. 有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する液晶性物質に第2の液晶性物質が溶解していることを特徴とする請求項7に記載の有機半導体素子。
  9. 有機半導体層として用いるスメクチック液晶相を有する液晶性物質が側鎖に光重合部位を有していることを特徴とする請求項5に記載の有機半導体素子。
  10. 有機半導体層として用いる液晶性物質がスメクチック液晶相を有する有機半導体素子において、ゲート絶縁膜近傍の液晶配向ベクトルがソース電極およびドレイン電極に垂直であることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の有機半導体素子。
  11. 有機半導体層として用いる液晶性物質がスメクチック液晶相を有する有機半導体素子において、ゲート絶縁膜近傍の液晶配向ベクトルがソース電極およびドレイン電極に平行であることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の有機半導体素子。
  12. 有機半導体層として用いる液晶性物質がディスコチックカラムナー液晶相を有することを特徴とする請求項5に記載の有機半導体素子。
  13. 有機半導体層として用いる液晶性物質が、有機半導体素子の動作温度領域でディスコチックカラムナー液晶相を有し、有機半導体素子の動作温度領域の高温側にディスコチックネマチック液晶相を有することを特徴とする請求項5に記載の有機半導体素子。
  14. 有機半導体層として用いるディスコチックカラムナー液晶相を有する液晶性物質が側鎖に光重合部位を有していることを特徴とする請求項5に記載の有機半導体素子。
  15. 有機半導体層として用いる液晶性物質がディスコチックカラムナー液晶相を有する有機半導体素子において、ゲート絶縁膜近傍の液晶配向ベクトルがソース電極およびドレイン電極に垂直であることを特徴とする請求項11から14のいずれかに記載の有機半導体素子。
  16. 有機半導体層として用いる液晶性物質がディスコチックカラムナー液晶相を有する有機半導体素子において、ゲート絶縁膜近傍の液晶配向ベクトルがソース電極およびドレイン電極に平行であることを特徴とする請求項11から14のいずれかに記載の有機半導体素子。
  17. 基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間に溶融性有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  18. 基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間に溶融性有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  19. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極/ドレイン電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間に溶融性有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  20. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極/ドレイン電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間に溶融性有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  21. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間に溶融性有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  22. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間に溶融性有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  23. 基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有する有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  24. 基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  25. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極/ドレイン電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有する有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  26. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極/ドレイン電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  27. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有する有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  28. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  29. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極およびドレイン電極の表面を表面処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有する有機半導体を塗布または蒸着する工程と、有機半導体を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  30. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極およびドレイン電極の表面を表面処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  31. 基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極およびドレイン電極の表面を表面処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理し等方性液体相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  32. 基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極およびドレイン電極の表面を表面処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  33. 基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程と、有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にした後に磁場印加する工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  34. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,有機半導体層,ソース電極/ドレイン電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程,有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にした後に磁場印加する工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  35. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にスメクチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程,有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にした後に磁場印加する工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  36. 基板表面に、ゲート電極,ゲート絶縁膜,ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ゲート絶縁膜表面を配向処理する工程と、ソース電極およびドレイン電極の表面を表面処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にディスコチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にディスコチックネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  37. 基板表面に、ソース電極/ドレイン電極,有機半導体層,ゲート絶縁膜,ゲート電極の順に形成される有機半導体素子の製造方法において、ソース電極とドレイン電極間の基板表面を配向処理する工程と、ソース電極とドレイン電極間にディスコチック液晶相を有し、且つ有機半導体素子の動作温度領域の高温側にディスコチックネマチック液晶相を有する有機半導体素子を塗布または蒸着する工程と、有機半導体素子を塗布または蒸着した後に有機半導体素子を加熱処理しディスコチックネマチック液晶相にする工程を含むことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
  38. 有機半導体層に紫外線照射処理する工程を含むことを特徴とする請求項16から30のいずれかに記載の有機半導体素子の製造方法。
  39. 請求項1から請求項16に記載の有機半導体素子をスイッチング素子として用いたアクティブマトリクス表示装置。
JP2003052238A 2003-02-28 2003-02-28 有機半導体素子とその製造方法、およびそれを用いた表示装置 Pending JP2004260121A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003052238A JP2004260121A (ja) 2003-02-28 2003-02-28 有機半導体素子とその製造方法、およびそれを用いた表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003052238A JP2004260121A (ja) 2003-02-28 2003-02-28 有機半導体素子とその製造方法、およびそれを用いた表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004260121A true JP2004260121A (ja) 2004-09-16

Family

ID=33117156

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003052238A Pending JP2004260121A (ja) 2003-02-28 2003-02-28 有機半導体素子とその製造方法、およびそれを用いた表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004260121A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100766513B1 (ko) 2005-03-16 2007-10-12 세이코 엡슨 가부시키가이샤 유기 반도체 장치의 제조 방법, 유기 반도체 장치, 전자장치 및 전자 기기
US7795611B2 (en) 2003-07-14 2010-09-14 Canon Kabushiki Kaisha Field effect organic transistor
WO2011142267A1 (ja) * 2010-05-12 2011-11-17 帝人株式会社 有機半導体膜及びその製造方法、並びにコンタクトプリント用スタンプ
US8232135B2 (en) 2004-10-15 2012-07-31 Cambridge Display Technology Limited Organic transistor
KR101294693B1 (ko) * 2006-10-18 2013-08-08 엘지디스플레이 주식회사 액정표시장치용 어레이 기판
US11631818B2 (en) 2020-08-06 2023-04-18 Meta Platforms Technologies, Llc OFETs having multilayer organic semiconductor with high on/off ratio
US12035624B2 (en) 2023-03-07 2024-07-09 Meta Platforms Technologies, Llc OFETs having multilayer organic semiconductor with high on/off ratio

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7795611B2 (en) 2003-07-14 2010-09-14 Canon Kabushiki Kaisha Field effect organic transistor
US8232135B2 (en) 2004-10-15 2012-07-31 Cambridge Display Technology Limited Organic transistor
KR100766513B1 (ko) 2005-03-16 2007-10-12 세이코 엡슨 가부시키가이샤 유기 반도체 장치의 제조 방법, 유기 반도체 장치, 전자장치 및 전자 기기
KR101294693B1 (ko) * 2006-10-18 2013-08-08 엘지디스플레이 주식회사 액정표시장치용 어레이 기판
WO2011142267A1 (ja) * 2010-05-12 2011-11-17 帝人株式会社 有機半導体膜及びその製造方法、並びにコンタクトプリント用スタンプ
CN102870202A (zh) * 2010-05-12 2013-01-09 帝人株式会社 有机半导体膜及其制造方法和接触印刷用印模
US11631818B2 (en) 2020-08-06 2023-04-18 Meta Platforms Technologies, Llc OFETs having multilayer organic semiconductor with high on/off ratio
US12035624B2 (en) 2023-03-07 2024-07-09 Meta Platforms Technologies, Llc OFETs having multilayer organic semiconductor with high on/off ratio

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7605396B2 (en) Field effect type organic transistor and process for production t hereof
EP1679752B1 (en) Conductive thin film and thin-film transistor
Shklyarevskiy et al. High anisotropy of the field-effect transistor mobility in magnetically aligned discotic liquid-crystalline semiconductors
EP1459395B1 (en) Transistor and display device including the transistor
US8877547B2 (en) Thin film transistor including organic semiconductor layer and substrate including the same
EP2175481A1 (en) Process for producing organic semiconductor element, organic semiconductor element, and organic semiconductor device
JP2004260121A (ja) 有機半導体素子とその製造方法、およびそれを用いた表示装置
JP2000066233A (ja) 液晶表示装置
JP2013045971A (ja) 薄膜トランジスタおよびその製造方法、ならびに電子機器
US20050194640A1 (en) Organic thin-film transistor
JP2006261507A (ja) 有機薄膜トランジスタおよびそれを備えた表示装置。
JP4673135B2 (ja) 有機半導体層の形成方法
Kim et al. All-organic thin-film transistors using photoacryl as a gate insulator
JP2005072200A (ja) 電界効果型有機トランジスタ
JP2004006827A (ja) 有機薄膜トランジスタ素子
JP2004335932A (ja) 有機薄膜トランジスタ及びその製造方法
Yu et al. Optical anisotropy of aligned pentacene molecules on a rubbed polymer corresponding to the electrical anisotropy
JP2004235277A (ja) 有機半導体素子、有機半導体装置、有機エレクトロルミネッセンス素子および有機エレクトロルミネッセンス装置
JP2004273514A (ja) 有機薄膜トランジスタおよびその製造方法
JPH06291312A (ja) 電界効果型トランジスタ並びにそれを用いた液晶表示装置
JP4857516B2 (ja) 有機半導体素子の製造方法
US20070120117A1 (en) Semiconductor element and method of manufacturing the same
JP2004247558A (ja) 有機薄膜トランジスタ素子
Toko et al. Enhanced light emission from self-organizing molecular semiconductor by using organic thin film transistor
JP2004273512A (ja) 有機薄膜トランジスタおよびその製造方法