JP2004259960A - 配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】信号配線導体および信号用貫通導体に高周波信号を正確に伝播させることができず、搭載される電子部品を正常に動作させることができない。
【解決手段】第1の絶縁層1の上面に配設した第1の信号用配線導体5に接続された第1の信号用貫通導体8および第2の絶縁層2の上面に配設した第2の信号用配線導体6に接続された第2の信号用貫通導体9は、それぞれの信号用接続導体7との接続端が、第1乃至第4の絶縁層1・2・3・4の上下面に平行な方向に第1および第2の信号用貫通導体8・9の直径よりも大きく、かつ第1および第2の信号用貫通導体8・9の間を流れる信号の波長の4分の1よりも小さい間隔で離間して設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速作動の半導体素子等の電子部品を搭載するための配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子等の電子部品を搭載するための配線基板は、上面および/または下面に配線導体が配設された酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁材料から成る多数の絶縁層を上下に積層することにより形成されている。そして、各絶縁層を挟んで上下に位置する配線導体同士を、絶縁層を貫通する貫通導体を介して接続することにより3次元配線を可能とし、これにより小型で高密度の配線基板を得るようになっている。
【0003】
このような多層配線基板の例を図3に部分断面図で示す。
この例においては、中央の絶縁層21の上下面にそれぞれ絶縁層22・23が積層されている。そして、中央の絶縁層21の上下面には帯状の信号用配線導体24・25がそれぞれ互いの一端部を対向させるようにして配設されている。これらの信号用配線導体24・25は、絶縁層21を貫通して設けられた信号用貫通導体26により互いに電気的に接続されている。また、絶縁層22の上面、絶縁層23の下面にはそれぞれ広面積の接地用導体層27・28が配設されている。これらの接地用導体層27・28は絶縁層21・22・23を貫通して信号用貫通導体26に隣接するような配置で設けられた接地用貫通導体29でもって互いに接続されている。
【0004】
このような配線基板において、信号用配線導体24・25は、接地用導体層27・28との間の電磁カップリングにより、例えば50Ωの特性インピーダンスとなるように設計されている。また、信号用貫通導体26は、接地用貫通導体29との間の電磁カップリングにより50Ωの特性インピーダンスとなるように設計されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−77808号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近時は配線基板の高密度化に伴って、信号用貫通導体で互いに接続される上下の信号用配線導体間に複数の絶縁層が使用され、信号用貫通導体が複数の絶縁層を連続して貫通するように形成されるとともにそれらの絶縁層間に信号用貫通導体を取り囲む開口を有する接地用導体層が設けられることが多くなってきた。そのため、信号用貫通導体とこの信号用貫通導体を取り囲むように形成された接地用導体層との間において形成される大きな電磁カップリングにより信号用貫通導体に局部的な特性インピーダンスの不整合部が発生するという問題点が発生してきた。このような特性インピーダンスの不整合は、信号用配線導体および信号用貫通導体に伝播される信号の周波数がそれほど高くない場合には、その影響を無視できるためにほとんど問題となることはないが、信号用配線導体および信号用貫通導体を伝播する信号の周波数が例えば10GHz以上の高周波になると、この特性インピーダンスの不整合部において信号が大きく反射するようになって問題となる。そのため、信号用配線導体および信号用貫通導体に所定の高周波信号を正確に伝播させることができず、配線基板に搭載される半導体素子等の電子部品を正常に作動させることができなくなるという問題を誘発していた。
【0007】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、信号用貫通導体とこの信号用貫通導体を取り囲むように開口が形成された接地用導体層との間に生じる特性インピーダンスの不整合を軽減するとこによって、信号用配線導体および信号用貫通導体に所定の高周波信号を正確に伝播させることができ、搭載する電子部品を正常に作動させることが可能な配線基板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の配線基板は、第1の絶縁層およびこの第1の絶縁層の下面に積層された第2の絶縁層と、前記第1の絶縁層の上面に配設された第1の信号用配線導体および前記第2の絶縁層の下面に配設された第2の信号用配線導体と、前記第1の絶縁層を貫通して前記第1の信号用配線導体に接続された第1の信号用貫通導体および前記第2の絶縁層を貫通して前記第2の信号用配線導体に接続された第2の信号用貫通導体と、前記第1および第2の絶縁層間に配設され、前記第1および第2の信号用貫通導体を接続する信号用接続導体と、前記第1の絶縁層の上面に積層された第3の絶縁層および前記第2の絶縁層の下面に積層された第4の絶縁層と、前記第3の絶縁層の上面に配設された第1の接地用導体層および前記第4の絶縁層の下面に配設された第2の接地用導体層と、前記第1および第2の絶縁層間に配設され、前記信号用接続導体を取り囲む開口を有する第3の接地用導体層と、前記第1および第2の信号用貫通導体に隣接して配置され、前記第1乃至第4の絶縁層を貫通して前記第1乃至第3の接地用導体層に接続された接地用貫通導体とを具備して成る配線基板であって、前記第1および第2の信号用貫通導体は、それぞれの前記信号用接続導体との接続端が、前記第1乃至第4の絶縁層の上下面に平行な方向に前記第1および第2の信号用貫通導体の直径よりも大きく、かつ前記第1および第2の信号用貫通導体の間を流れる信号の波長の4分の1よりも小さい間隔で離間して設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
本発明の配線基板によれば、信号用接続導体により互いに接続された第1および第2の信号用貫通導体は、それぞれの信号用接続導体との接続端が、第1乃至第4の絶縁層の上下面に平行な方向に第1および第2の信号用貫通導体の直径よりも大きく、かつ第1および第2の信号用貫通導体の間を流れる信号の波長の4分の1よりも小さい間隔で離間して設けられていることから、第1および第2の信号用貫通導体と第3の接地用導体層との間に大きな電磁カップリングが形成されることがないとともに、信号用接続導体における高周波信号の共振も抑えることが可能となって、高周波信号の伝送特性の劣化も防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の配線基板を添付の図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す部分断面図である。
図1に示す実施の形態の一例においては、第1の絶縁層1の下面に第2の絶縁層2を、第1の絶縁層の上面に第3の絶縁層3を、第2の絶縁層2の下面に第4の絶縁層4をそれぞれ積層一体化している。
【0011】
第1乃至第4の絶縁層1・2・3・4は、例えば酸化アルミニウム質焼結体・ガラスセラミックス等の無機材料またはエポキシ樹脂・ポリフェニレンエーテル(PPE)・ビスマレイドトリアジン(BT)樹脂等の有機材料等の電気絶縁材料から形成されている。これら第1乃至第4の絶縁層1・2・3・4は、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミックスとなる原料粉末に適当なバインダおよび溶剤を添加混合して泥漿状となすとともに、これを従来周知のドクターブレード法を採用してシート状に形成してそれぞれ第1の絶縁層1、第2の絶縁層2、第3の絶縁層3および第4の絶縁層4となるセラミックグリーンシートを得て、しかる後に、これらのセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともに所定の順に積層してセラミックグリーンシート積層体となし、最後にこのセラミックグリーンシート積層体を高温で焼成することによって上下に積層一体化される。
【0012】
また、第1の絶縁層1の上面には帯状の第1の信号用配線導体5が、第2の絶縁層2の下面には帯状の第2の信号用配線導体6が、さらに第1と第2の絶縁層1・2の間には帯状の信号用接続導体7が形成されており、第1の信号用配線導体5と信号用接続導体7とが、および第2の信号用配線導体6と信号用接続導体7とが互いの一端部同士をそれぞれ対向させるようにして配設されている。
そして、これら第1の信号用配線導体5と信号用接続導体7とは、互いに対向する一端間において第1の絶縁層1を貫通する第1の信号用貫通導体8により電気的に接続されており、第2の信号用配線導体6と信号用接続導体7とは、互いに対向する一端部間において第2の絶縁層2を貫通する第2の信号用貫通導体9により電気的に接続されている。
【0013】
第1および第2の信号用配線導体5・6および信号用接続導体7ならびに第1および第2の信号用貫通導体8・9は、配線基板に搭載される半導体素子等の電子部品に信号を入出力するための伝送路として機能し、これらにより例えば10GHz以上の高周波信号が伝播される。
【0014】
また、第3の絶縁層3の上面および第4の絶縁層4の下面には、それぞれ広面積の第1の接地用導体層10および第2の接地用導体層11が配設されており、さらに第1の絶縁層1と第2の絶縁層2との間には信号用接続導体7を取り囲む開口12aを有する第3の接地用導体層12が配設されている。さらに、第1の絶縁層1の上面および第2の絶縁層2の下面には、それらの面に形成された第1の信号用配線導体5同士および第2の信号用配線導体6同士のクロストークノイズを低減するとともに第1と第2絶縁層1・2間に形成された信号用接続導体7の特性インピーダンス整合を容易とするために、第4の接地用導体層13および第5の接地用導体層14が第1の信号用配線導体5間および第2の信号用配線導体6間にそれぞれ配置されている。なお、本例では第1の絶縁層1の上面および第2の絶縁層2の下面に上述のような第4および第5の接地用導体層13・14を設けたが、これら第4および第5の接地用導体層13・14は必ずしも設ける必要はない。
【0015】
これら第1乃至第5の接地用導体層10・11・12・13・14は、第1乃至第4の絶縁層1・2・3・4を貫通して第1または第2の信号用貫通導体8・9に隣接するような配置で設けられた接地用貫通導体15でもって互いに電気的に接続されている。
【0016】
第1乃至第5の接地用導体層10・11・12・13・14ならびに接地用貫通導体15は、配線基板に搭載される半導体素子等の電子部品に接地電位を提供するための導電路として機能し、外部の接地電位に電気的に接続される。
【0017】
これら第1の信号用配線導体5・第2の信号用配線導体6・信号用接続導体7・第1の信号用貫通導体8・第2の信号用貫通導体9・第1の接地用導体層10・第2の接地用導体層11・第3の接地用導体層12・第4の接地用導体層13・第5の接地用導体層14・接地用貫通導体15は、例えばタングステン粉末やモリブデン粉末・銀粉末・銅粉末・半田粉末等の金属粉末を焼結させた金属粉末メタライズや銅めっき・ニッケルめっき・金めっき等のめっき導体、あるいは銅粉末・銀粉末・半田粉末等の金属粉末と熱硬化性樹脂とを含有する導電性樹脂から成り、これらを金属粉末メタライズによって形成する場合、信号用配線導体5・6、信号用接続導体7・接地用導体層10・11・12・13・14であれば、タングステン粉末や銅粉末等の金属粉末に適当な有機バインダおよび溶剤を添加混合して得た導体ペーストを各絶縁層1・2・3・4となるセラミックグリーンシートの上面および/または下面に必要に応じて所定のパターンに印刷塗布しておき、また、信号用貫通導体8・9、接地用貫通導体15であれば、各絶縁層1・2・3・4となるセラミックグリーンシートの所定位置に予め貫通孔を設けておくとともに、この貫通孔内に前出の導体ペーストを充填し、これらの導体ペーストを各絶縁層1・2・3・4となるセラミックグリーンシートとともに焼成することによって所定の位置に所定のパターンに形成される。
【0018】
そして、第1の信号用配線導体5・第2の信号用配線導体6および信号用接続導体7は、第1の接地用導体層10・第2の接地用導体層11・第3の接地用導体層12・第4の接地用導体層13および第5の接地用導体層14との間の電磁カップリングによりその特性インピーダンスが例えば50Ωとなるように設計されている。このような第1および第2の信号用配線導体5・6や信号用接続導体7の特性インピーダンスは、第1乃至4の絶縁層1・2・3・4の厚みおよび誘電率、さらには第1および第2の信号用配線導体5・6や信号用接続導体7の線路幅等により決定される。なお、これらの特性インピーダンスは、信号を効率よく伝播させるためには45〜55Ωの範囲が好ましい。
【0019】
また本発明においては、第1の信号用貫通導体8および第2の信号用貫通導体9は、それぞれの信号用接続導体7との接続端が、第1乃至第4の絶縁層1・2・3・4の上下面に平行な方向に第1および第2の信号用貫通導体8・9の直径よりも大きく、かつこれらに伝達される信号の波長の4分の1よりも小さい間隔で離間するように配置されているとともに第1および第2の絶縁層1・2間に配設された信号用接続導体7で互いに接続されている。このように、第1の信号用貫通導体8および第2の信号用貫通導体9のそれぞれの信号用接続導体7との接続端が、これらの信号用貫通導体8・9の直径よりも大きい間隔で離間して配置されているとともに第1および第2の絶縁層1・2間に配設された信号用接続導体7で互いに接続されていることから、信号用接続導体7の特性インピーダンスを所定の値に整合させたままでこの信号用接続導体7を取り囲む第3の接地用導体層12の開口12aを十分に大きなものとすることができ、それにより第1の信号用貫通導体8および第2の信号用貫通導体9と第3の接地用導体層12との電磁カップリングを小さいものとして不要な反射ノイズの発生を抑制することができる。
【0020】
また、信号用接続導体7により接続された第1の信号用貫通導体8と第2の信号用貫通導体9のそれぞれの信号用接続導体7との接続端の間隔をこれらの間に伝達される信号の波長の4分の1よりも小さくしたことから、これらの間における高周波信号の共振も抑えることが可能となり高周波信号の伝送特性の劣化も防止することができる。したがって、本発明の配線基板によれば、第1および第2の信号用配線導体5・6ならびに第1および第2の信号用貫通導体8・9に所定の高周波信号を正確に伝播させることができ、搭載する電子部品を正常に作動させることができる。
【0021】
なお、信号用接続導体7により接続された第1の信号用貫通導体8と第2の信号用貫通導体9のそれぞれの信号用接続導体7との接続端の間隔が、第1および第2の信号用貫通導体8・9の直径以下となると、第3の接地用導体層に形成される開口12aの面積が小さいものとなり、その分、第1および第2の信号用貫通導体8・9と第3の接地用導体層12との電磁カップリングが大きなものとなってしまい、第1の信号用貫通導体8から第2の信号用貫通導体9までの特性インピーダンスの不整合が顕著となる傾向にある。また、信号用接続導体7により接続された第1の信号用貫通導体8と第2の信号用貫通導体9のそれぞれの信号用接続導体7との接続端の間隔が、これらの間を伝達する信号の波長の4分の1以上となると、第1および第2の信号用貫通導体8・9と第3の接地用導体層12との間の電磁カップリングを小さなものとすることはできるものの、信号用接続導体7において高周波信号の共振が発生し高周波の伝送特性の劣化を生じてしまう傾向にある。したがって、信号用接続導体7により接続された第1の信号用貫通導体8と第2の信号用貫通導体9のそれぞれの信号用接続導体7との接続端の間隔は、これらの信号用貫通導体8・9の直径以上、かつこれらの間を流れる信号の波長の4分の1よりも小さい場合に特定される。
【0022】
なお、さらに好ましくは、信号用接続導体7の長さを、信号用貫通導体8・9の直径の3倍以上とするほうがよい。これは、信号用貫通導体8・9と第3の接地用導体層12との間の電磁カップリングを小さいものなり、これらの間に生じる特性インピーダンスの不整合部の影響がほとんど無視できるようになるためである。ここで、高周波信号には、伝達される信号の周波数以外にも多数の高調波成分が含まれているため、高周波信号の伝送特性を向上させるためには、広い周波数帯域で伝送損失を抑える必要がある。一般的には、伝播される高周波信号の3倍〜5倍の周波数帯域を考慮することが望ましい。
【0023】
【実施例】
(実験例) 上述の実施の形態例と同様の構造において、第1および第2の信号用配線導体5・6および信号用接続導体7における第1乃至第5の接地用導体層10・11・12・13・14との電磁カップリングによる特性インピーダンスならびに第1および第2の信号用貫通導体8・9における接地用貫通導体15との電磁カップリングによる特性インピーダンスを50Ωとし、第1の信号用貫通導体8と第2の信号用貫通導体9との距離をL(μm)、第1および第2の信号用貫通導体8・9の直径をD(μm)としたときの第1および第2の信号用配線導体5・6間における信号の透過率の周波数特性を測定した。なお、絶縁層1・2・3・4としてはそれぞれ比誘電率が4.2(3.3GHz)、誘電正接が0.0061(3.3GHz)で、厚みが95μmのものを用いた。また、信号用配線導体5・6および信号用接続導体7および接地用導体10・11・12・13・14としては、導電率が3.0×10S/mで、厚みが10μmのものを用いた。また、信号用貫通導体8・9および接地用貫通導体15としては、導電率が3.0×10S/mで直径が100μmのものを使用した。なお、接地用貫通導体15の数は第1および第2の信号用貫通導体8・9に対してそれぞれ2本ずつとし、対応する信号用貫通導体8・9に対して均等な間隔となるように配置した。その結果を図2に示す。
【0024】
図2に示すように、Lが信号用貫通導体の直径より小さな試料Aでは、20GHz以上の周波数帯域における信号の透過率が極めて悪いものとなった。それに対して、本発明の範囲内の試料であるBおよびCにおいては、10GHz以上の周波数帯域における信号の透過率が高く、特にLが信号用貫通導体の直径の3倍以上である試料Cにおいては極めて優れることが分かった。
【0025】
以上の結果、信号配線導体5・6・12や信号用貫通導体7a・7bに例えば周波数が10GHz以上の高周波信号を伝播させてもこの信号が大きく反射するようなことはなくなり、信号を正確に伝播させ、配線基板に搭載される半導体素子等の電子部品を正常に作動させることが可能となる。
【0026】
なお、本発明は上述の実施の形態の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。
例えば、上述の実施の形態の一例では第3の接地用導体層12に形成された開口12aは、円形状としたが、開口部は円形状に限らず、例えば正方形、長方形状、菱形状、六角形状または八角形状等の形状などの多角形であってもよい。
また、第1乃至第4の絶縁層1・2・3・4は、それぞれ複数の絶縁層により形成されていてもよい。
また、チップ抵抗,薄膜抵抗,コイルインダクタ,クロスインダクタ,チップコンデンサまたは電解コンデンサ等といったものを取着して多層配線基板を構成してもよい。
【0027】
そして、このような本発明の配線基板は、半導体素子収納用パッケージ等の電子部品収納用パッケージや電子部品搭載用基板、多数の半導体素子が搭載されるいわゆるマルチチップモジュールやマルチチップパッケージ、あるいはマザーボード等として使用される。
【0028】
【発明の効果】
本発明の配線基板によれば、信号用接続導体により互いに接続された第1および第2の信号用貫通導体は、それぞれの信号用接続導体との接続端が、第1乃至第4の絶縁層の上下面に平行な方向に第1および第2の信号用貫通導体の直径よりも大きく、かつ第1および第2の信号用貫通導体の間を流れる信号の波長の4分の1よりも小さい間隔で離間して設けられていることから、第1および第2の信号用貫通導体と第3の接地用導体層との間に大きな電磁カップリングが形成されることがないとともに、信号用接続導体における高周波信号の共振も抑えることが可能となって、高周波信号の伝送特性の劣化も防止することができる。
【0029】
その結果、第1の信号用配線導体および第2の信号用配線導体および信号用接続導体ならびに信号用貫通導体に例えば周波数が10GHz以上の高周波信号を正確に伝播させることができ、配線基板に搭載される半導体素子等の電子部品を正常に作動させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す部分断面図である。
【図2】本発明における実験結果の一例である。
【図3】従来の配線基板を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・第1の絶縁層
2・・・・・・第2の絶縁層
3・・・・・・第3の絶縁層
4・・・・・・第4の絶縁層
5・・・・・・第1の信号用配線導体
6・・・・・・第2の信号用配線導体
7・・・・・・信号用接続導体
8・・・・・・第1の信号用貫通導体
9・・・・・・第2の信号用貫通導体
10・・・・・・第1の接地用導体層
11・・・・・・第2の接地用導体層
12・・・・・・第3の接地用導体層
13・・・・・・第4の接地用導体層
14・・・・・・第5の接地用導体層
15・・・・・・接地用貫通導体

Claims (1)

  1. 第1の絶縁層および該第1の絶縁層の下面に積層された第2の絶縁層と、前記第1の絶縁層の上面に配設された第1の信号用配線導体および前記第2の絶縁層の下面に配設された第2の信号用配線導体と、前記第1の絶縁層を貫通して前記第1の信号用配線導体に接続された第1の信号用貫通導体および前記第2の絶縁層を貫通して前記第2の信号用配線導体に接続された第2の信号用貫通導体と、前記第1および第2の絶縁層間に配設され、前記第1および第2の信号用貫通導体を接続する信号用接続導体と、前記第1の絶縁層の上面に積層された第3の絶縁層および前記第2の絶縁層の下面に積層された第4の絶縁層と、前記第3の絶縁層の上面に配設された第1の接地用導体層および前記第4の絶縁層の下面に配設された第2の接地用導体層と、前記第1および第2の絶縁層間に配設され、前記信号用接続導体を取り囲む開口を有する第3の接地用導体層と、前記第1および第2の信号用貫通導体に隣接して配置され、前記第1乃至第4の絶縁層を貫通して前記第1乃至第3の接地用導体層に接続された接地用貫通導体とを具備して成る配線基板であって、前記第1および第2の信号用貫通導体は、それぞれの前記信号用接続導体との接続端が、前記第1乃至第4の絶縁層の上下面に平行な方向に前記第1および第2の信号用貫通導体の直径よりも大きく、かつ前記第1および第2の信号用貫通導体の間を流れる信号の波長の4分の1よりも小さい間隔で離間して設けられていることを特徴とする配線基板。
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