JP2004259756A - ガス置換装置、露光装置及びデバイスの製造方法 - Google Patents

ガス置換装置、露光装置及びデバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】保護装置とマスク基板との間に形成される空間内のガスを効率良く安定して置換することができるマスク保護装置、マスク、ガス置換装置及び露光装置を提供する。
【解決手段】所望のパターンが形成されたマスク基板Pと、パターンが形成された領域を保護する保護部材Cと、保護部材Cを支持し、かつ少なくとも2つの貫通孔hを有する枠部材Fとにより形成される空間S内の気体を所定ガスGに置換するガス置換装置において、マスク基板Pを支持する支持台110と、支持台110に設けられ、支持台110でマスク基板Pを支持した際に、2つの貫通孔hの一方に対向するガス供給口111とを備えるようにした。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、半導体素子製造における露光工程で用いられるガス置換装置、露光装置及びデバイスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子、薄膜磁気ヘッド、液晶表示素子等のデバイスを製造するフォトリソグラフィー工程では、フォトマスクあるいはレチクルに形成されたパターンの像をフォトレジスト等の感光剤を塗布した基板上に転写させる露光装置が一般的に使用されている。そして、半導体メモリの大容量化やCPUプロセッサの高速化・高集積化の進展に伴い、基板上のショット領域に投影されるパターン形状の微細化の要請は年を追う毎に厳しくなり、露光装置に使用される露光用照明光(以下、「露光光」という)は、従来の主流であった水銀ランプに代わってKrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)のような短波長の光が用いられるようになってきている。また、更なるパターン形状の微細化を目指してFレーザー(157nm)を用いた露光装置の開発が進められている。しかし、真空紫外線と呼ばれる約190nm以下の波長の光は、酸素分子、水分子、二酸化炭素分子等の物質(以下、吸光物質という)に吸収されやすいという性質を持つため、大気中を透過することができない。したがって、真空紫外線を露光光に用いる露光装置では、露光光が通過する空間内の吸光物質を低減して、露光光を基板上面まで十分な照度で到達させる必要がある。
【0003】
ところで、マスクには、パターン面へのゴミの付着を防止する保護装置が取り付けられているのが一般的である。この保護装置は、例えば、ニトロセルロース等を主成分とする透光性の薄膜を枠部材を介してマスク基板に装着するものである。したがって、上述のような真空紫外線を露光光として用いる場合には、保護装置とマスク基板と枠部材との間に形成される空間内(以下、マスク内空間と称する)の吸光ガスも低減し、露光光のエネルギー吸収の少ないガス(低吸光性ガス)を供給する技術がある。しかしながら、この薄膜は変形及び破損しやすいため、マスク内空間内の吸光ガスを低減し、低吸光性ガスを供給するといったガス置換を安定して行うことは困難である。このため、例えば、特開2001−230202号公報で示すように、マスクを収容した予備室内のガス置換を行うことでマスク内空間内のガスを置換する技術が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−230202号公報(第11頁、第3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の技術では、薄膜の破損や枠部材の変形を防止できるが、マスク内空間内のガス置換に時間を要するという問題がある。また、枠部材の側面に設けられた通気孔にガス供給用ノズルを押し当て、そのノズルを介してマスク内空間内のガス置換を行う技術も提案されているが、この技術では、短時間にマスク内空間内のガス置換を行うことができるが、枠部材を変形させてしまうという問題がある。すなわち、露光処理中は、頻繁にマスクの交換を行う必要があるので、露光装置の処理能力を低下させないためには、マスク内空間内のガス置換を短時間かつ繰り返し行う必要がある。その一方で、薄膜及び枠部材が歪むと、光学性能を著しく劣化させる可能性があるので、薄膜及び枠部材の変形を最小限に抑える必要がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、マスク保護装置とマスク基板との間に形成されるマスク内空間内のガスを短時間に効率良く安定して置換することができるガス置換装置、露光装置、及び及びデバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るガス置換装置、露光装置及びデバイスの製造方法では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
第1の発明は、所望のパターン(PA)が形成されたマスク基板(P)と、パターン(PA)が形成された領域を保護する保護部材(C)と、保護部材(C)を支持し、かつ少なくとも2つの貫通孔(h)を有する枠部材(F)とにより形成される空間(S)内の気体を所定ガス(G)に置換するガス置換装置(90)において、マスク基板(P)を支持する支持台(110)と、支持台(110)に設けられ、支持台(110)でマスク基板(P)を支持した際に、2つの貫通孔(h)の一方に対向するガス供給口(111)とを備えるようにした。この発明によれば、マスク基板を支持台に載せるだけで、支持台に設けられたガス供給口と枠部材に設けられた貫通孔とを簡単かつ確実に連結させることができるので、この貫通孔を介してマスク内空間内のガスを置換することが可能となる。
【0008】
また、ガス供給口(111)に接続され、ガス供給口(111)及び2つの貫通孔(h)の一方を介して、空間(S)内に所定ガス(G)を供給するガス供給系(91)を備えるものでは、ガス供給系とガス供給口とが接続されるので、ガス供給系からマスク内空間へのガス供給経路が形成される。そして、ガス供給経路を介してガス供給系からマスク内空間内に所定ガスを供給することにより、マスク内空間内のガスを効率的に置換することが可能となる。また、支持台(110)に設けられ、支持台(110)でマスク基板(P)を支持した際に、2つの貫通孔(h)の他方に対向するガス排気口(112)と、ガス排気口(112)に接続され、ガス排気口(112)及び貫通孔(h)の他方を介して、空間(S)内の気体を排気する気体排気系(96)を備えるものでは、マスク基板を支持台に載せるだけで、支持台に設けられたガス排気口と枠部材に設けられた貫通孔とを簡単かつ確実に連結させることができ、また、気体排気系とガス排気口とが接続されるので、マスク内空間から気体排気系へのガス排気経路が形成される。したがって、ガス排気経路を介してマスク内空間内のガスを外部に排出することにより、マスク内空間内を所定ガスに置換することが可能となる。
【0009】
また、所望のパターン(PA)が形成されたマスク基板(P)と、パターン(PA)が形成された領域を保護する保護部材(C)と、保護部材(C)を支持し、かつ少なくとも2つの貫通孔(h)を有する枠部材(F)とにより形成される空間(S)内の気体を所定ガス(G)に置換するガス置換装置(90)において、マスク基板(P)を支持する支持台(110)と、支持台(110)に設けられ、支持台(110)でマスク基板(P)を支持した際に、2つの貫通孔(h)の一方に対向するガス排気口(112)とを備えるようにした。これにより、マスク基板を支持台に載せるだけで、支持台に設けられたガス排気口と枠部材に設けられた貫通孔とを簡単かつ確実に連結させることができるので、この貫通孔を介してマスク内空間内のガスを置換することが可能となる。
【0010】
また、支持台(110)が、マスク基板(P)を支持した際に、枠部材(F)のうち、2つの貫通孔(h)の一方が形成された部分を収容する収容部(114)を有するものでは、支持台に設けられた収容部と枠部材とが嵌合するように収容されて、枠部材の貫通孔がガス供給口或いはガス排気口に向けて案内されるので、特別な位置合わせ作業をすることなく、貫通孔とガス供給口或いはガス排気口とを確実に接続させることができる。また、支持台(110)が、枠部材(F)を介してマスク基板(P)を支持するものでは、支持台と枠部材とが接触するので、支持台と保護部材との接触を回避することができる。すなわち、支持台と保護部材とが接触することによる保護部材の変形や破損を回避することができる。また、支持台(110)が、マスク基板(P)を搬送するための搬送アーム(82)の出し入れ口(119)を供えるものでは、マスク基板を把持する搬送アームが、支持台に設けられた出し入れ口から支持台に出入りできるので、マスク基板の搬入及び搬出を搬送アームにより行うことが可能となり、マスク基板の搬送を効率化することができる。また、支持台(110)が、ガス供給口(111)及び2つの貫通孔(h)の一方を介して、空間(S)内に所定ガス(G)を供給する際に、保護部材(C)の変形を抑制する変形規制部材(115)を備えるものでは、変形規制部材が、マスク内空間内のガス置換に伴う保護部材の膨張や収縮を規制するので、保護部材の変形に伴う光学特性の変化や保護部材の破損を防止することができる。また、2つの貫通孔(h)の一方とガス供給口(111)との間の気密性を保つシール部材(113)を有するものでは、シール部材により貫通孔とガス供給口との接続部分の気密性が確保されるので、貫通孔及びガス供給口を介してマスク内空間内のガス置換を行う際に、接続部分からのガスの漏出が防止されて、効率的なガス交換を行うことが可能となる。また、マスク基板(P)と支持台(110)とを相対的に変位させ、2つの貫通孔(h)の一方とガス供給口(111)とを近接させる補助装置(120)を備えるものでは、補助装置が、貫通孔と接続部との接触部分の接触状態を良好な状態に維持するので、接触部分からのガスの漏出が抑えられて、効率的なガス交換を行うことが可能となる。また、支持台(110)が、補助装置(120)がマスク基板(P)とガス供給口(111)とを近接させたときに枠部材(F)の変形を抑制する枠部材変形抑制部(121)を備えるものでは、枠部材変形抑制部が、貫通孔と接続部との接触に伴う枠部材の変形を抑制するので、枠部材の変形に伴う保護部材の変形及び破損を防止することができる。また、支持台(110)が、マスク基板(P)を収容する密閉容器であるものでは、マスク内空間内のガス置換を密閉容器で行うことができるので、外部からの吸光ガスの侵入が防止されて、短時間で確実なガス置換を行うことができる。また、密閉容器内でガス置換を行うことにより、その状態を容易に維持することができる。また、容器(110)が、内部に光を導入する窓部(122)を備えるものでは、窓部から容器内に光を照射することのより、容器内に収容したマスクの光洗浄を行うことが可能となる。また、密閉容器内で光洗浄を行うことにより、その状態を容易に維持することができる。
【0011】
第2の発明は、保護部材(C)を備えたマスク基板(P)のパターン(PA)を基板(W)に転写する露光装置(STP)において、転写に先だってマスク基板(P)と保護部材(C)との間に形成される空間(S)内に対してガスの置換を行うガス置換装置(90)として、第1の発明に係るガス置換装置(90)のうちのいずれかのガス置換装置(90)を備えるようにした。この発明によれば、マスク内空間内から吸光ガスを排除し、効率的かつ確実に所定ガスに置換することができるので、露光光が基板まで減衰されずに到達するので、微細なパターンを露光する能力を確保することができる。また、ガス置換時に伴う保護部材の変形や損傷が抑えられるので、不良率を抑えて、高品質な製品を製造することができる。
【0012】
第3の発明は、リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、リソグラフィ工程において、第2の発明に係る露光装置(STP)を用いるようにした。この発明によれば、微細なパターンを備えるデバイスを製造することができるので、半導体メモリの大容量化やCPUプロセッサの高速化・高集積化を達成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るマスク保護装置、マスク、ガス置換装置、ガス置換方法、露光方法、及び露光装置の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1は、保護装置PEを備えるレチクル(マスク)Rを示す模式図であって、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)におけるB−B断面図である。レチクルRは、図1(a)及び図1(b)に示すように、レチクル板(マスク基板)Pと保護装置PEとから構成され、レチクル板P上のパターンPAを保護するために、例えば、レチクルと呼ばれる保護装置PEがレチクル板P上に設けられる。この保護装置PEは、フレーム(又はスタンド)と呼ばれる枠部材Fと薄膜(保護部材)Cとから構成され、略四角形の枠部材Fの一端部がレチクル板Pに接着されるとともに、他端部には薄膜Cが装着される。薄膜Cとしては、通常、ニトロセルロース等を主成分とする厚さが1〜2μm程度の透光性のフィルム部材が用いられるが、波長120nm〜190nmの真空紫外線の露光光ELを良好に透過させるためにレチクル板P及びレンズ類と同材質の蛍石、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム等の結晶材料や、石英ガラス(又は、フッ素ドープ石英)等で形成された厚さ300〜800μm程度の光学部材を用いてもよい。そして、図1(b)に示すように、保護装置PEとレチクル板Pとの間には、空間、すなわち、薄膜Cとレチクル板Pと枠部材Fとの間に形成される空間(以下、レチクル内空間Sと称する)が形成される。枠部材Fには、後述するレチクル内空間S内のガス置換の際にガスが流通する供給孔或いは排気孔として機能する貫通孔h(h1〜h4)が複数設けられる。貫通孔h(h1〜h4)は、四角形状の枠部材Fのそれぞれの辺(直線部分)に1つずつ形成される。貫通孔hの直径は、レチクル内空間Sのガス置換効率を考慮すると、1.0〜2.0mmの範囲で形成されることが望ましい。特に、直径が1.6mmであり、かつ各辺に2つずつ形成されることが望ましい。また、貫通孔hは、枠部材Fのそれぞれの辺に1つずつ形成される構造について説明したが、それぞれの辺に2つ、或いはそれ以上形成してもよい。また、貫通孔hは、枠部材Fの辺のうち、互いに対向する2辺のそれぞれに少なくとも1つ以上の貫通孔hを形成してもよい。さらには、互いに対向しない2辺に形成してもよい。これら貫通孔hは、枠部材Fの内面と外面とを連通して、レチクル内空間Sと外部とのガスの流通を可能とする。更に、貫通孔hによって、例えば、航空機による輸送や天候の変化等によって大気圧が変化しレチクル内空間S内の気体が膨張、収縮した際に、貫通孔hを介してレチクル内空間Sと外部との間で空気が流通してレチクル内空間S内の圧力と大気圧との圧力差が低減されることにより、レチクル内空間Sの膨張、収縮を抑えて薄膜Cの破損を防止する。また、貫通孔hには、外部からレチクル内空間S内への塵埃の侵入を防止するエアフィルタや、酸性ガス、アルカリ性ガス、有機ガスといったガス状汚染化学物質の進入を防止するケミカルフィルタ等のフィルタFLが設けられ、これらの物資によるパターンPAの汚染が防止される。
そして、図1(b)に示すように、露光時には、露光光ELがレチクル板P側から照射されてレチクル内空間Sを透過するので、レチクル内空間S内から吸光ガスを排除して、レチクル内空間S内で真空紫外光が減衰されないようにする必要がある。
【0014】
図2は、露光装置STPの構成を示す概念図である。図2において、露光装置STPは、真空紫外域の露光用照明光(露光光)ELをレチクルRに照明しつつ、レチクルRとウエハ(基板)Wとを一次元方向に相対的に同期移動させて、レチクルRに形成されたパターン(回路パターン等)PAを投影光学系40を介してウエハW上に転写するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置、いわゆるスキャニング・ステッパである。この露光装置STPは、真空紫外域の露光光ELによりレチクルRを照明する露光照明系10、レチクルRを保持するレチクル室20、レチクル室20への大気流入を阻止するレチクル予備室30、レチクルRから射出される露光光ELをウエハW上に照射する投影光学系40、ウエハWを保持するウエハ室50、ウエハ室50への大気流入を阻止するウエハ予備室60、露光装置STPの動作を統括的に制御する主制御系70、レチクルR及びウエハWを露光装置STPに搬送する搬送系80、レチクル室20等の各室内のガスを置換するガス置換系(ガス置換装置)90(図3参照)から構成される。露光装置STPには、後述する光源12から照射された露光光ELが、露光照明系10、レチクル室20及び投影光学系40を経てウエハ室50内に収納されたウエハWまでの到達するように光路空間LSが形成されるが、露光光ELとして真空紫外域の波長の光を用いることから、この光路空間LSから露光光ELを吸収する吸光ガス(例えば、酸素、水蒸気、炭化水素系のガス)を低減させる必要がある。そのため、光路空間LSを形成する露光照明系10、レチクル室20、投影光学系40及びウエハ室50は、それぞれ密閉された空間(室)内に配置され、その各室内から吸光ガスが排除される。そして、外部からの大気の侵入を遮断することにより、その状態が維持される。また、レチクルR及びウエハWの搬送の際に、光路空間LSに大気が侵入しないようにレチクル予備室30及びウエハ予備室60が設けられ、これらの空間内からも吸光ガスが排除される。
なお、密閉された空間とは、各室が外部(大気)から完全に遮断された完全密閉構造であってもよいし、各室内の圧力が大気圧よりも高めに設定され、各室内から外部に気体が漏れる構造であってもよい。また、各室内の気圧が大気圧と同気圧であり、各室と外部との間で気体の流れがほとんどない構造も含まれる。
【0015】
図3は、露光装置STPにおけるガス置換系(ガス置換装置)90を示す概念図である。ガス置換系90は、露光照明系10、レチクル室20、投影光学系40、ウエハ室50、レチクル予備室30、ウエハ予備室60、及びレチクル用ガス置換部100の各室内に存在するガスを真空紫外域の光に対する吸収性が酸素より少ない特性を有する、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン等のガス、又はこれらの混合ガス(以下、これらを低吸光性ガス(所定ガス)Gという)に交換(置換)するものであり、各室内に低吸光性ガスGを供給するガス供給装置(ガス供給系)91と、各室内のガスを外部に排気するガス排気装置(気体排気系)96とから構成される。ガス供給装置91は、低吸光性ガスGを貯蔵するガスボンベ92、ガスボンベ92から低吸光性ガスGを送り出す供給ポンプ93、供給ポンプ93と各室内とを連結する供給管路95(95a〜95g)、供給管路95の管路の途中に設けられた供給用制御弁94(94a〜94g)とから構成される。また、ガス排気装置96は、ガスを吸引する排気ポンプ97、排気ポンプ97と各室とを連結する排気管路99(99a〜99g)、排気管路99の管路の途中に設けられた排気用制御弁98(98a〜98g)とから構成される。そして、供給管路95を介して各室内に低吸光性ガスGを供給するとともに、各室内のガスを排気管路99を介して外部に排気することにより、各室内に存在する吸光ガスの濃度を低減させる、ガス置換が行われる。なお、各室内の気圧を大気圧より高く、具体的には、大気圧に対して1〜10%程度高くする。これらガス供給装置91及びガス排気装置96のガス供給量及び排気量は、主制御系(ガス供給制御部)70の指示に基づいて各ポンプ93、97が動作し、また各制御弁94,98が開閉することにより制御される。なお、供給管路95及び排気管路99の管路の一部にはエアフィルタ及びケミカルフィルタが設けられ、各室内への塵埃等の侵入が防止されている。
【0016】
図4は、レチクル用ガス置換部100を示す模式図である。図4(a)はレチクル用ガス置換部100が連結された状態を示し、図4(b)はレチクル用ガス置換部100を分割した状態を示す模式図である。レチクル用ガス置換部100は、ガス置換系90の一部であって、レチクル予備室30と後述するレチクルライブラリ89との途中経路に配置されて、レチクルRを収容して、収容したレチクルRのレチクル内空間S内に存在する吸光ガスを低吸光性ガスGにガス置換を行うものである。レチクル用ガス置換部100は、レチクル内空間S内に低吸光性ガスGを供給するガス供給部101と、レチクル内空間S内のガスを外部に排気するガス排気部102と、レチクルRを収容する密閉容器のレチクル収容ボックス(支持台、容器)110とから構成される。ガス供給部101は、ガス供給装置91の一部であって、レチクル収容ボックス110と供給ポンプ93とを連結する供給管路95gと、供給管路95gの途中に設けられた供給用制御弁94gと、レチクル収容ボックス110と供給管路95gとの継ぎ目に設けられた脱着式継手103とを備える。ガス排気部102は、ガス排気装置96の一部であって、レチクル収容ボックス110と排気ポンプ97とを連結する排気管路99gと、排気管路99gの途中に設けられた排気用制御弁98gと、レチクル収容ボックス110と排気管路99gとの継ぎ目に設けられた脱着式継手104とを備える。
脱着式継手103、104は、脱着式継手103、104がそれぞれ二つに分離(分割)し、また結合することにより、レチクル収容ボックス110と供給管路95g及び排気管路99gとを分離、連結可能にする(なお、脱着式継手103、104のレチクル収容ボックス側を103a、104a、管路側を103b、104bとする。)。更に、脱着式継手103a、103b、104a、104bはそれぞれ封止弁(不図示)を備え、レチクル収容ボックス110が供給管路95g及び排気管路99gから分離した場合には、各封止弁が閉鎖して脱着式継手103a、103b、104a、104bからのガスの流出が封止され、一方、レチクル収容ボックス110が供給管路95g及び排気管路99gと連結した場合には、封止弁が開放されて、ガスが供給管路95gからレチクル収容ボックス110を通って排気管路99gに流通する経路が形成される。なお、脱着式継手103、104の分離、連結は、主制御系70の指示に基づいて行われる。
すなわち、主制御系70の指令により後述するロボットアーム83がレチクル収容ボックス110を把持するとともに搬送して、レチクル収容ボックス110側の脱着式継手103a、104aと供給管路95g及び排気管路99g側の脱着式継手103b、104bとを位置決めして近接させた後に、脱着式継手103、104を連結させることにより、供給管路95gを介してレチクル収容ボックス110内に所定ガスを供給可能となり、また、排気管路99gを介してレチクル収容ボックス110内のガスを外部に排気可能となる。そして、レチクル収容ボックス110内のガス置換の終了後に、脱着式継手103、104を分離して、レチクル収容ボックス110を供給管路95g及び排気管路99gから離間させることにより、レチクル収容ボックス110内が所定ガスに置換された状態を維持したまま、運搬、保管することが可能となる。
また、複数のレチクル収容ボックス110を用意し、順次、これらレチクル収容ボックス110を供給管路95g及び排気管路99gに連結させてレチクル収容ボックス110内のガス置換を行い、更に、分離させることにより、レチクル内空間S内をガス置換した複数のレチクルRを露光処理に備えて待機させることができる。
なお、脱着式継手103、104として、例えば、Swagelok社製のクイック・コネクツを使用することができる。
【0017】
レチクル収容ボックス110について図5から図7を参照しながら説明する。図5はレチクル収容ボックス110の斜視図である。図6(a)はレチクル収容ボックス110の断面図、図6(b)は図6(a)のB−B断面図、図6(c)は図6(a)のD−D断面図である。
レチクル収容ボックス110は、レチクルRを収容する密閉容器であり、その側面には開口部117が形成されて、この開口部117を介してレチクルRがレチクル収容ボックス110に搬入、搬出される。また、この開口部117には開閉扉118設けられ、この開閉扉118を閉じることにより、レチクル収容ボックス110内部が密閉空間となり、外部とのガスの流通が遮断される。なお、開閉扉118は、レチクルRの搬送方向と交差する方向(上下或いは左右方向)にスライドする扉で構成してもよい。
レチクル収容ボックス110の天井部は、ガラス等の透過性部材により形成された窓部122が形成され、更に、レチクル収容ボックス110の底部は、ガラス等の透過性部材により形成されたサポート部115が形成される。
レチクル収容ボックス110の内部は、レチクル板Pの縁部に形成される凸部と嵌合するように凹状の収容部114が形成される。そして、収容部114は、開口部117からレチクル収容ボックス110の内部に向けて形成されるとともに、収容部114の表面にはフッ素樹脂等の低摩擦材が塗布されてもよい。また、レチクル収容ボックス110のうち、レチクルRが接触する部分を球状に加工することにより、レチクルRの損傷を低減可能である。更に、収容部114の表面に低摩擦材を塗布した場合、レチクルRをレチクル収容ボックス110に収容した状態で光洗浄すると、低摩擦材から大量のアウトガスが放出されてレチクル板Pの表面に付着して透過率を低下させる虞があるので、レチクル収容ボックス110に接触するレチクル板Pの表面の一部に遮光用マスキング(例えば、クロム等のコーティング)を施して、アウトガスの発生を防止するとよい。
これにより、レチクルRは、収容部114によりレチクル収容ボックス110内部に円滑に案内されて、収容される。なお、収容部114をレチクル板Pと嵌合させる場合に限らず、枠部材Fと嵌合させたり、レチクル板P及び枠部材Fに嵌合させたりする形状としてもよい。
更に、レチクル収容ボックス110の内部は、後述するロボットアーム(搬送アーム)82がレチクルRを搬送する際に、レチクルRを把持するハンド(不図示)とレチクル収容ボックス110とが干渉しないように、隙間部(出し入れ口)119が設けられる。これにより、ロボットアーム82がレチクルRをハンドで把持して、レチクル収容ボックス110内に挿入したり、取り出したりすることができる。
また、レチクル収容ボックス110の内壁であって、開口部117に対面する面(内壁)には、供給口(ガス供給口)111が開口する。供給口111は、供給管路95gと接続して、レチクル収容ボックス110内部に低吸光性ガスGを供給するガス供給経路を形成する。供給口111は、レチクル収容ボックス110の内に収容されたレチクルRの貫通孔h1とが接続する位置に設けられる。したがって、レチクルRを開口部117から挿入すると、レチクル板Pの凸部がレチクル収容ボックス110の内部の収容部114と嵌合し、収容部114上を滑って内部に案内される。そして、レチクル収容ボックス110内部にレチクルRが収容されと、貫通孔h1と供給口111とが特別な位置合わせ作業をすることなく、接続される。なお、貫通孔h1と供給口111とを確実に接続するために、レチクル収容ボックス110の内側部には、テーパ部分(図6(c)参照)が設けられ、レチクルRを供給口111に案内する。
そして、開閉扉118を閉じることにより、レチクルRが密閉空間内に収容される。更に、レチクル収容ボックス110には、貫通孔h3に対応する排気口(ガス排気口)112が形成される。排気口112は、排気管路99gと接続して、レチクル収容ボックス110内部のガスを外部に排気するガス排気経路を形成する。また、貫通孔h2、h4は、レチクル内空間Sと隙間部119とを連通して、レチクル内空間S内の圧力調整用通気孔して機能する。なお、更にガス置換の効率を高めるために、貫通孔h2、h4と接続するガス供給口或いはガス排気口を設け、貫通孔h2、h4を介してレチクル内空間S内に低吸光性ガスGを供給させたり、レチクル内空間S内のガスを外部に排気させたりしてもよい。
また、開閉扉118には、レチクルRを内部に向けて押し付ける付勢部(補助装置)120が設けられ、貫通孔h1と供給口111とを密着させて接触部分からのガスの漏洩を防止して、ガス置換の効率が高められる。なお、付勢部120を設ける場合に限らず、レチクルRの自重を利用してもよい。すなわち、レチクル収容ボックス110にレチクルRを収容し、レチクル収容ボックス110を傾斜させることにより、レチクルRの自重で貫通孔h1と供給口111とを密着させてもよい。更に、貫通孔h1と供給口111との接触部分には、シール部材113が設けられ、ガスの給排気時に接触部分からのガスの漏出を防止して、ガス置換の効率を高めている。
レチクル収容ボックス110には、収容したレチクルRの枠部材Fの角部と突き当たる枠部材変形抑制部121が設けられる。枠部材変形抑制部121は、レチクルRとレチクル収容ボックス110との衝突を緩衝して、枠部材Fの変形を防止するものである。枠部材変形抑制部121を枠部材Fの角部に突き当てるのは、枠部材Fの角部は挿入方向の力に対する剛性が高く、この部分に力を付加しても枠部材Fが変形しづらいからである。
なお、枠部材変形抑制部121とシール部材113とを一体化することも可能である。また、枠部材変形抑制部121をレチクル板Pと衝突させるように配置してもよい。
【0018】
図7は、レチクル収容ボックス110を示す模式図であって、レチクル収容ボックス110の周囲に変位計測装置116及び、光源123が配置された図である。レチクル収容ボックス110の底部には、サポート部(変形規制部材)115が設けられる。このサポート部115は、レチクル収容ボックス110に収容されたレチクルRの薄膜Cから僅かに離隔した位置に設けられ、レチクル内空間S内のガス置換の際に膨張した薄膜C(レチクル内空間Sが膨張)と接触することにより、薄膜Cの変位(膨張)を規制して、薄膜Cの破損を防止するものである。したがって、薄膜Cとサポート部115との距離は、薄膜Cが破損しない程度の変形量を基準に決められる。なお、この変位量は、予め実験によって求められる。また、サポート部115にはガラス等の透光性部材が用いられとともに、サポート部115の下方に変位計測装置116が設置される。この変位計測装置116は、薄膜Cの変位をレーザー光を用いて計測するものであって、変位計測装置116から投光されたレーザー光がサポート部115を透過して、薄膜Cで反射し、その反射光を受光することにより、薄膜Cの変位が計測される。変位計測装置116は薄膜Cの中央領域(すなわち、枠部材Fに取り付けられた周辺領域から離れた領域であって、周辺領域に対して、変位量が大きい領域)を計測対象としている。そして、変位計測装置116からの出力信号は主制御系70に出力され、薄膜Cの変位量が一定範囲内となるようにガス供給装置91(ガス供給部101)によるガス供給量、及びガス排気装置96(ガス排気部102)によるガス排気量が制御される。
また、レチクル収容ボックス110の天井部は、ガラス等の透光性部材により形成された窓部122が設けられ、窓部122の上方にXe2セキノンランプ等の光源123が配置できるようになっている。そして、レチクル収容ボックス110の窓部122を介して内部に向けて真空紫外光を投射することにより、内部に収容されたレチクルRの光洗浄を行う。すなわち、レチクル収容ボックス110内部にレチクルRを収容し、ガス置換を行う前に、窓部122を介し光源123から真空紫外光を投射することにより、レチクル収容ボックス110内部に存在する酸素がオゾンに変化して、レチクルRのパターンPA等に付着した有機物を酸化させ、二酸化炭素や水にして揮発させることにより、洗浄するものである。そして、更にガス置換を行うことにより、レチクルRのレチクル内空間S内から酸素等の吸光ガスを効率的に排除することができる。
【0019】
図2及び図3に戻り、主制御系(ガス供給制御部)70は、露光装置STPを統括的に制御するものである。例えば、露光量(露光光の照射量)や後述するレチクルステージ23及びウエハステージ53の位置等を制御して、レチクルRに形成されたパターンPAの像をウエハW上のショット領域に転写する露光動作を繰り返し行う。主制御系70には、各種演算を行う演算部71の他、各種情報を記録する記憶部72が設けられ、記憶部72に薄膜Cが破損しない変位量等の情報が記憶される。そして、主制御系70は、変位計測装置116から得た計測結果と、記憶部72に記憶されている変位量とを比較し、薄膜Cの変位が所定範囲になるように、供給用制御弁94g、排気用制御弁98gを開閉し、また供給ポンプ93及び排気ポンプ97の作動・停止させて、制御する。これにより、薄膜Cが膨張(レチクル内空間Sが膨張)した場合のみならず、収縮(レチクル内空間Sが収縮)した場合でも破損を防止できる。また、主制御系70には、警告部73が設けられ、例えば、供給用制御弁94gの不具合等により薄膜Cの変位が所定範囲の収まらない場合には、警告部73が作動して、露光装置STPに設けた不図示のブザーや表示部を動作させて露光装置STPの管理者に注意を促したり、或いは供給ポンプ93及び排気ポンプ97を緊急停止させるとともに供給用制御弁94g及び排気用制御弁98gを遮断したりする。更に、脱着式継手103、104の分離、結合の制御も行って、レチクル収容ボックス110を供給管路95g及び排気管路99gから分離させたり、結合させたりする。
【0020】
レチクル予備室30は、レチクルRの搬入及び搬出時に、レチクル室20への吸光ガスの流入を阻止するために設けられた空間であり、保護装置PEを備えるレチクルRをレチクル室20へ搬入するに先立ち、レチクル予備室30内から吸光ガスを排除することにより、レチクル室20すなわち光路空間LSへの吸光ガスの侵入と、露光光ELの減衰を防止するものである。レチクル予備室30は、レチクル室20と密着して設けられ、隔壁31によって覆われて光路空間LSとは独立して異なる密閉空間を有している。レチクル室20と密着する隔壁31には、開口部32が形成され、この開口部32には主制御系70の指示によって開閉する開閉扉33が設けられる。また、開口部32と対向する隔壁31には、開口部34が形成されており、この開口部34にも主制御系70の指示によって開閉する開閉扉35が設けられる。したがって、開閉扉35及び開閉扉35を閉じることによって、レチクル予備室30は密閉されて外部からの大気の侵入が遮断される。
【0021】
レチクル室20は、後述する照明系ハウジング11、投影系ハウジング41及び隔壁31と隙間無く接合された隔壁21によって覆われた密閉空間内に、レチクルRを保持するレチクルホルダ22、レチクルステージ23、コラム24を備える。レチクルホルダ22は、レチクルステージ23に支持されるとともに、レチクルR上のパターンPAに対応した開口を有し、レチクルRのパターンPAを下にして真空吸着によって保持する。レチクル室20は、レチクル予備室30と密着しており、開口部32を密閉する開閉扉35が開くことによりレチクル予備室30と連通し、開閉扉35を閉じることによってレチクル室20は密閉されて外部からのガスの流入が遮断される。また、隔壁21の天井部には、照明系ハウジング11の内部空間と、レチクルRが配置されるレチクル室20の内部空間とを分離する透過窓25が配置されている。この透過窓25は、露光照明系10からレチクルRに照明される露光光ELの光路上に配置されるため、真空紫外線である露光光ELに対して透過性の高い蛍石等の結晶材料によって形成される。そして、レチクルステージ23は、コラム24に支持されており、不図示の駆動部によりX方向に一次元走査移動し、さらにY方向、及び回転方向(Z軸回りのθ方向)に微動する。駆動部としては、例えばリニアコイルモータが用いられる。これにより、レチクルRのパターン領域PAの中心が投影光学系40の光軸を通るようにレチクルRの位置決めが可能な構成となっている。なお、図2において、投影光学系40の光軸に平行な方向をZ方向とし、光軸に垂直な平面内でレチクルRと照明領域との相対走査の方向(紙面に平行な方向)をX方向、これに直交する方向(紙面に直交する方向)をY方向とする。そして、レチクル室20の外部に設けた不図示のレーザー干渉式測長器によってレチクルステージ23のY方向の位置が逐次検出されて、主制御系70に出力される。
【0022】
露光照明系10は、光源12から照射された露光光ELがレチクルR上の所定の照明領域内にほぼ均一な照度分布で照射するために、オプティカルインテグレータを備える。そして、露光照明系10では、光源12から照射された露光光ELが透過窓25を介してレチクルR上の所定の照明領域内にほぼ均一な照度分布で照射する。そして、オプティカルインテグレータは、照明系ハウジング11の内部に収納、密閉される。露光光ELには、波長約120nm〜約190nmの真空紫外線であり、例えば、発振波長193nmのArFエキシマレーザー(ArFレーザー)、発振波長157nmのフッ素レーザー(Fレーザー)、発振波長146nmのクリプトンダイマーレーザー(Krレーザー)、発振波長126nmのアルゴンダイマーレーザー(Arレーザー)等が用いられる。
【0023】
投影光学系40は、蛍石、フッ化リチウム等のフッ化物結晶からなるレンズや反射鏡などの複数の投影レンズ系42を投影系ハウジング41(鏡筒)で密閉したものである。投影レンズ系42は、レチクルRを介して射出される照明光を所定の投影倍率β(βは、例えば1/4)で縮小して、レチクルRのパターンPAの像をウエハW上の特定領域(ショット領域)に結像させる。なお、投影光学系40の投影レンズ系42の各要素は、それぞれ保持部材(不図示)を介して投影系ハウジング41に支持され、該各保持部材は各要素の周縁部を保持するように例えば円環状に形成されている。
【0024】
ウエハ予備室60は、ウエハWの搬入及び搬出時に、ウエハ室50への吸光ガスの流入を阻止するために設けられた空間であり、ウエハ室50と密着して設けられ、隔壁61によって覆われて光路空間LSとは独立して異なる密閉空間を有している。ウエハ室50と密着する隔壁61には、開口部62が形成され、この開口部62には主制御系70の指示によって開閉する開閉扉63が設けられる。また、開口部62と対向する隔壁61には、開口部64が形成されており、この開口部64にも主制御系70の指示によって開閉する開閉扉65が設けられる。したがって、開閉扉65及び開閉扉65を閉じることによって、ウエハ予備室60は密閉されて外部からの大気の侵入が遮断される。そして、ウエハ室50へのウエハWの搬入に先だって、ウエハ室50に隣接するウエハ予備室60にウエハWを一時的に収容し、ガス置換系90によってウエハ室50及びウエハ予備室60内の吸光ガスの濃度を低減させた後、ウエハ予備室60からウエハWをウエハ室50に搬入することにより、ウエハ室50への外気の混入を防いでいる。
【0025】
ウエハ室50は、投影系ハウジング41及び隔壁61と隙間無く接合された隔壁51によって覆われた密閉空間内に、ウエハWを真空吸着することによって保持するためのウエハホルダ52、ウエハステージ53を備える。ウエハ室50は、ウエハ予備室60と密着しており、開口部62を密閉する開閉扉63が開くことによりウエハ予備室60と連通し、開閉扉63を閉じることによってウエハ室50は密閉されて外部からのガスの侵入が遮断される。ウエハホルダ52は、ウエハステージ53に支持されるとともに、ウエハWを真空吸着によって保持する。ウエハステージ53は、互いに直交する方向へ移動可能な一対のブロックをベース54上に重ね合わせたものであって、不図示の駆動部によりXY平面内で移動可能となっている。そして、ウエハ室50の外部に設けたレーザー干渉式測長器によってウエハステージ53のX方向およびY方向の位置が逐次検出されて、主制御系70に出力される。すなわち、ウエハ室50の隔壁51の−X側の側壁には光透過窓55が設けられている。これと同様に、隔壁51の+Y側(図2における紙面奥側)の側壁にも光透過窓55が設けられている。これらの光透過窓は、隔壁51に形成された開口部にこの開口部を閉塞する光透過部材(例えば、一般的な光学ガラス)を取り付けることによって構成されている。なお、光透過窓55を構成する光透過部材の取り付け部分からのガス漏れが生じないように、金属シールやフッ素系樹脂等による封止(シーリング)が施される。ウエハホルダ52の−X側の端部には、平面鏡からなるX移動鏡56XがY方向に延設されている。このX移動鏡56Xにほぼ垂直にウエハ室50の外部に配置されたX軸レーザー干渉計57Xからの測長ビームが光透過窓55を透過して投射され、その反射光がX軸レーザー干渉計57Xに受光されることによりウエハWのX位置が検出される。また、略同様の構成により不図示のY軸レーザー干渉計57YによってウエハWのY位置が検出される。このように、X、Y軸の各レーザー干渉計57がウエハ室50の外部に配置されているので、各レーザー干渉計57から微量の吸光ガスが発生しても、これが露光光ELに対して悪影響を及ぼすことがない。なお、X、Y軸の各レーザー干渉計57からの吸光ガスの発生が抑制されている場合は、これら各部品をウエハ室50内に配置してもよい。そして、ウエハステージ53のXY面内の移動により、ウエハW上の任意のショット領域をレチクルRのパターンPAの投影位置(露光位置)に位置決めして、レチクルRのパターンPAの像をウエハWに投影転写する。
【0026】
搬送系80は、レチクル搬送系81とウエハ搬送系85とから構成される。レチクル搬送系81は、レチクル予備室30の内部に配置されて開口部32を介してレチクル室20に対してレチクルRを搬送するロボットアーム(搬送アーム)82と、露光装置STPの外部に配置されて開口部34を介してレチクル予備室30に対してレチクルRをレチクル収容ボックス110とともに搬送するロボットアーム83と、ロボットアーム82、83を制御する制御部84(不図示)とから構成される。ロボットアーム83は、露光処理に使用するレチクルRを露光装置STPに付設されたレチクルライブラリ89からレチクル予備室30内に搬入し、また、露光処理が完了したレチクルRをレチクル予備室30内からレチクルライブラリ89に搬出するが、この際、レチクルRは、レチクル収容ボックス110に収容された状態で搬送される。なお、レチクルライブラリ89は複数の棚を有しており、各段の棚にはそれぞれ異なるパターンPAを有するレチクルRがレチクル収容ボックス110に収容された状態で、収納、保管される。また、ロボットアーム83は、レチクルRを収容したレチクル収容ボックス110をレチクルライブラリ89から供給管路95g及び排気管路99g側の脱着式継手103b、104bに向けて搬送し、ガス置換が完了したレチクル収容ボックス110をレチクル予備室30或いはレチクルライブラリ89に搬送する。ウエハ搬送系85は、ウエハ予備室60の内部に配置されて開口部62を介してウエハ室50に対してウエハWを搬送するロボットアーム86と、露光装置STPの外部に配置されて開口部64を介してウエハ予備室60に対してウエハWを搬送するロボットアーム87と、ロボットアーム86、87を制御する制御部88(不図示)とから構成される。そして、ロボットアーム87は、露光装置STPの外部にある前工程から搬送されてきた露光処理前のウエハWをウエハ予備室60内に搬入し、また、露光処理が完了したウエハWをウエハ予備室60から露光装置STPの外部にある次工程に向けて搬出する。また、制御部84、88は通信路を介して主制御系70と接続されており、主制御系70と各種情報をやり取りすることにより、露光装置STPと連動してレチクル搬送系81及びウエハ搬送系85を制御する。
【0027】
続いて、以上のような構成をもつガス置換系90を備えた露光装置STPを用いて、光路空間LS及びレチクルRのレチクル内空間Sのガスを置換する方法と、ガス置換を行ったレチクルRに露光光ELを照射して露光を行う方法について説明する。ここで、本実施形態におけるガス置換方法及び露光方法は、光路空間LS内の吸光ガスをガス置換系90により低減する工程と、レチクル収容ボックス110内でレチクルRのレチクル内空間Sを低吸光性ガスGに置換する工程と、レチクルRをレチクル収容ボックス110とともにレチクル予備室30に搬入する工程と、レチクルRをレチクル室20に搬入する工程と、ウエハWをウエハ室50に搬入する工程と、ウエハWにレチクルRのパターンPAを露光する工程と、レチクルR及びウエハWを露光装置STP外に搬出する工程とからなる。
【0028】
まず、光路空間LS内に存在する吸光ガスをガス置換系90により低減する工程では、主制御系70の指示により、各室に設けた供給用制御弁94及び排気用制御弁98を開放するとともに、供給ポンプ93及び排気ポンプ97を動作させて、ガスボンベに貯蔵された低吸光性ガスGを供給管路95から各室に送る。また、各室内に存在した吸光ガスを含むガスを排気管路99から排気される。なお、開閉扉33、35、63、65は、全て閉じておく。このようにして、各室内に存在する吸光ガスの濃度を低減させる。また、各室内は、所定の圧力に設定される。各室のガス置換は、露光処理を行う直前ではなく、できるだけ事前から継続して行うことが望ましい。なぜならば、各室内に配置されたレンズ、隔壁、ステージ等の構成要素の表面に吸着していた大量の水(HO)分子が時間をかけて序々に分離して各室内に放出され、露光光ELを吸収して透過率低下や透過率変動を招くからである。そして、ガス置換を行った後は、この状態を維持するために、各室に設けた供給用制御弁94及び排気用制御弁98を閉鎖したり、また、供給管路95と排気管路99とを連結して各室内に充満した低吸光性ガスGを循環させたりしてもよい。低吸光性ガスGを循環させることにより、供給管路95及び排気管路99の管路の一部に設けたエアフィルタ及びケミカルフィルタにより、循環されるガス中に微少に含まれる煤塵や有機ガス(この有機ガスは各室を構成する部材や各室内に存在する配線等の表面から分離するガスを含む)を除去することができる。
【0029】
次に、レチクル収容ボックス110内でレチクルRのレチクル内空間Sをガス置換する工程について説明する。レチクルライブラリ89には、複数のレチクルRが、それぞれレチクル収容ボックス110内に収容されて収納されている。ロボットアーム83がレチクルライブラリ89からレチクル収容ボックス110を搬出して、供給管路95g及び排気管路99g側の脱着式継手103b、104bに向けて搬送する。そして、レチクル収容ボックスの脱着式継手103a、104aを、脱着式継手103b、104bに位置合わせして近接させ、主制御系70の指令により、脱着式継手103、104を連結させる。
そして、レチクル収容ボックス110を供給管路95g及び排気管路99gに結合した状態でレチクルRの光洗浄を行う。レチクル収容ボックス110の窓部122に密接するように、光源123を配置させて、光源123から窓部122を介してレチクル収容ボックス110内に真空紫外光を投射する。これにより、レチクル収容ボックス110内部に存在する酸素がオゾンや活性酸素原子に変化して、レチクルRのパターンPA等に付着した有機物を酸化させて、二酸化炭素や水にする。
続いて、レチクル内空間Sのガス置換が行われる。レチクル内空間Sのガス置換は、供給用制御弁94g、排気用制御弁98gを開放し、供給管路95gを通して貫通孔h1からレチクル内空間S内に低吸光性ガスGを供給するとともに、レチクル内空間S内のガス及び光洗浄によって発生した二酸化炭素や水が貫通孔h3、及びh2、h4から排気管路99gを通して外部に排気されることにより行われる。このとき、レチクル収容ボックス110及びレチクル内空間Sのガス置換の際に行われる排気及び供給動作によって、レチクル収容ボックス110及びレチクル内空間Sには圧力変化が生じてしまう。また、レチクル収容ボックス110とレチクル内空間Sとの圧力差も生じる。この圧力変化や圧力差によって、薄膜Cが変位する。圧力変化が小さい場合には、貫通孔h2、h4を介してガスが流通することにより、薄膜Cの変位は緩和される。しかし,短時間でレチクル内空間Sのガス置換を行おうとすると、圧力変化、圧力差が大きくなってしまう。そこで、薄膜Cの変位をレーザー光を用いた変位計測装置116を用いて計測し、変位が所定範囲内に収まるように、主制御系70が供給用制御弁94g、排気用制御弁98g、供給ポンプ93、排気ポンプ97制御する。すなわち、変位計測装置116からの計測結果に基づいて主制御系70がガス供給装置91によるガス供給量、及びガス排気装置96によるガス排気量を制御して、薄膜Cの変位が所定の範囲内に収まるようにしている。また、ガスの供給量及び排気量は、薄膜Cの変化量が所定範囲内となるように、予め算出された単位時間当たりの供給量、排気量を基準にして行われる。予め実験等により単位時間当たりの供給量、排気量と膜部の変化量の関係を求められ、薄膜Cの変化量が所定範囲内となるように、ガスの単位時間当たりの供給量、排気量が調整される。また、ガス供給装置91等の不具合により薄膜Cが膨張(レチクル内空間Sが膨張)しても、薄膜Cがサポート部115と接触することにより、それ以上の膨張(変位)が阻止される。すなわち、サポート部115が薄膜Cの変形を抑制する変形抑制部材として機能する。更に、薄膜Cの変位が所定範囲以上となると、警告部73が作動して作業者に注意を促し、ガス供給装置91、ガス排気装置96を停止して、薄膜Cの変形が進行しないようにしている。特に、薄膜Cが収縮(レチクル内空間Sが収縮)した場合にはサポート部115では薄膜Cの変形を規制できないので有効である。このようにして、非常時にも薄膜Cが破損しないようになっている。そして、貫通孔hと供給口111との接触部分にシール部材113が設けられているため、ガスの漏出が防止されて、短時間で効率よくガス置換が行われる。さらに、付勢部120より、貫通孔h1を供給口111に押し付けて接続部分の密着度を上げて、ガス漏洩が防止される。このとき、枠部材変形抑制部121により枠部材Fの変形が抑制され、かつ、サポート部115により薄膜Cの変形が抑制される。このようにして、薄膜Cの破損、枠部材Fの変形を防止しつつ、短時間で効率よくレチクル内空間Sのガス置換を行うことができる。
そして、レチクル内空間Sのガス置換が完了すると、供給用制御弁94g、排気用制御弁98gを閉じるとともに、脱着式継手103、104を分離して、レチクル収容ボックス110を脱着式継手103b、104bから離間させる。なお、離間後もレチクル収容ボックス110内は、密閉されている。そして、レチクル収容ボックス110をロボットアーム83で把持して、レチクルライブラリ89、或いは、レチクル予備室30に搬送する。
このようにして、レチクル内空間Sのガス置換が行われ、順次、レチクルライブラリ89に収納されているレチクルRのガス置換を行うことにより、レチクルRの交換の際に即座にレチクル内空間Sのガス置換が完了したレチクルRをレチクル予備室30に搬送することが可能となる。
なお、光洗浄とレチクル内空間Sのガス置換とを同時に行ってもよい。また、ガス置換時に、レチクル内空間Sの圧力上昇に伴う薄膜Cの膨張や破損を抑制するために、レチクル収容ボックス110内にレチクルRを設置した際に薄膜Cに対向して接触する変形規制部材としての高剛性板を設置してもよい。
【0030】
次に、レチクルRをレチクル収容ボックス110とともにレチクル予備室30に搬入する工程では、まず、主制御系70がレチクル搬送系81の制御部84に指令することにより、ロボットアーム83が、レチクル内空間Sのガス置換が完了したレチクルRを搬送する。そして、レチクル収容ボックス110を把持したロボットアーム83が開閉扉35に近づくと、主制御系70の指令によりレチクル予備室30の開閉扉35が開く。そして、ロボットアーム83が開閉扉35からレチクル予備室30内にレチクル収容ボックス110を搬入し、レチクル予備室30内に収容する。そして、ロボットアーム83がレチクル予備室30から退避すると、開閉扉35が閉じる。このようにして、レチクルRがレチクル収容ボックス110に収容された状態でレチクル予備室30内に搬入される。このとき、レチクル予備室30内の気圧を大気圧に比べて高く設定して外気の侵入を防止しているが、レチクルRを搬入することによりレチクル予備室30内に大気が侵入してしまう。したがって、このままレチクルRをレチクル室20に搬入すると、レチクル室20内に吸光ガスを含んだ大気が侵入し、露光光ELを著しく吸収して、許容できない程度の透過率低下や透過率変動を招いてしまう。そのため、レチクル室20へのレチクルRの搬入に先だって、レチクル予備室30のガス置換を再び行う。ガス置換の手順は上述した手順と同一である。そして、レチクル予備室30内の吸光ガスの濃度を低減させた後にレチクルRをレチクル室20に搬入することにより、レチクル室20への大気の侵入を防ぐことができる。
【0031】
レチクルRをレチクル室20に搬入する工程では、主制御系70の指示により開閉扉33が開くとともに、主制御系70から指令を受けた制御部84によりロボットアーム82が動作して、レチクルRをレチクル収容ボックス110から取り出す。ここで、レチクル室20に設けた扉開閉装置(不図示)が主制御系70から指令を受けて動作して、レチクル収容ボックス110の開閉扉118を開き、ロボットアーム82がレチクル収容ボックス110の開口部117から隙間部119に侵入して、レチクルRを把持し、レチクルRをから取り出す。そして、ロボットアーム82がレチクルRを開閉扉33を介してレチクル室20内に搬送して、レチクルホルダ22上に戴置する。ロボットアーム82がレチクル室20から退避すると開閉扉33が閉じる。
このように、レチクルRがレチクル予備室30を経由してレチクル室20に搬送されたので、大気がレチクル室20に直接流れ込むことがなく、即座に露光処理に移行できる。特に、レチクル収容ボックス110内に収納されたレチクルRは、既にレチクル内空間Sのガス置換を終えているので、レチクル予備室30内でレチクル内空間Sのガス置換を行うことなく、即座に露光処理に移ることができる。
【0032】
ウエハWを搬入する工程では、主制御系70の指令により開閉扉65が開き、主制御系70から指令を受けた制御部88によりロボットアーム87が動作して、前工程から搬送されてきたウエハWをウエハ予備室60に搬入する。そして、ロボットアーム87がウエハ予備室60から退避すると、開閉扉65が閉じて、ウエハ予備室60内のガス置換が開始される。その後、開閉扉63が開き、ロボットアーム86がウエハWをウエハ予備室60からウエハ室50内の搬入し、ウエハホルダ52上に戴置する。ロボットアーム86がウエハ室50ら退避すると、開閉扉63が閉じる。このようにして、ウエハ室50内への大気の流入が阻止される。そして、次工程においてウエハWが露光されている間に、ウエハ予備室60には次のウエハWが搬送され、即座にウエハWの入れ換えが行えるように準備される。なお、ウエハ予備室60に一度に複数枚のウエハWを搬入するようにして、開閉扉65の開閉、及びウエハ予備室60のガス置換の回数を減らすようにしてもよい。
【0033】
ウエハWにレチクルRのパターンPAを露光する工程では、従来通りの露光作業が行われる。この際、光路空間LS内には、低吸光性ガスGが充満し、吸光ガスが排除されているので、真空紫外線光が十分な強度でウエハWまで到達する。したがって、真空紫外線光を用いたパターンの微細化が実現できる。
【0034】
レチクルR及びウエハWを露光装置STP外に搬出する工程は、レチクルR及びウエハWを搬入する作業を後戻りするように行われる。すなわち、レチクルR及びウエハWは、ロボットアーム82,86により各予備室30、60に搬出され、更にロボットアーム83、87により外部に搬出される。その際、開閉扉33、35、63、65が順次開閉して、レチクル室20、ウエハ室50内への大気の流入が阻止される。
なお、レチクルRは、レチクル予備室30内で、再び、レチクル収容ボックス110内に収容される。そして、レチクル収容ボックス110の開閉扉118が閉じることによりレチクル内空間Sがガス置換された状態を維持しつつ、レチクルライブラリ89に収納される。したがって、再度、レチクルRのレチクル内空間Sのガス置換を行う必要はなく、そのまま、レチクル予備室30を経由してレチクル室20に搬送して露光処理を行うことができる。なお、光路空間LS内のガス置換と同様に、適宜、レチクル収容ボックス110のガス置換を行っても良い。
以上のようにして、光路空間LSから吸光ガスが低減され、真空紫外線が十分な強度を保ったままウエハWの露光面まで到達させることができる。また、繰り返し露光処理を行う場合には、以上の処理を繰り返して行えばよい。
なお、枠部材Fに形成された貫通孔h1の径が1.6mmで、かつ枠部材Fの辺のそれぞれに2つずつ貫通孔hが形成された場合のガス置換効率と、枠部材Fに形成された貫通孔hの径が2.0mmで、かつ枠部材Fの辺のそれぞれに1つずつ貫通孔hが形成された場合のガス置換効率、略同じである。
【0035】
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲においてプロセス条件や設計要求等に基づき種々変更可能である。本発明は、例えば以下のような変更をも含むものとする。
【0036】
より効率的にガス置換を実施することを目的として、ガス供給装置91及びガス排気装置96によるガス置換に伴うガスの流量を薄膜Cに影響を与えない範囲で、所定の時間ごとに変化させたり、その流れの方向を変化させたりすることにより、レチクル内空間S内における局所的な気体の滞留を防止してもよい。
また、レチクルRの枠部材Fの貫通孔hを介して、レチクル内空間Sをガス置換する際に、枠部材Fの貫通孔hに取り付けられているフィルタFLを取り外してもよい。すなわち、例えば、枠部材Fの貫通孔hに対して、フィルタFLを着脱自在に取り付けるとともに、枠部材Fに対してフィルタFLを取り付け又は取り外しを行うロボットアームをレチクル予備室30内に配置する。そして、レチクル予備室30にレチクルRが搬送された際に、そのロボットアームを駆動して、枠部材FからフィルタFLを取り外せばよい。
また、例えば、供給口111と接続する貫通孔h1に比べて、排気口112と接続する貫通孔h3の径を大きしたり、数を増やしたりして、ガスの排出を効率よくしてもよい。
なお、薄膜Cの変位によって制御する対象はガス供給装置91及びガス排気装置96のいずれか一方だけでもよい。また、変位計測装置116としてレーザー変位計を用いているため、レチクル内空間Sの圧力変化を薄膜Cの外側から容易に検出できるという利点があるが、レチクル内空間Sの圧力変化を検出する検出装置としては、この変位センサに限るものではなく、例えばレチクル内空間Sの圧力を直接検出する圧力センサなど、他の検出装置を用いてもよい。
【0037】
ガス排気部102を設けないことも可能である。この場合には、排気口112に逆止弁を設け、貫通孔h2〜h4からレチクル収容ボックス110内に排気されたレチクル内空間S内のガスを排気口112から外部に排気させればよい。
また、供給口111と貫通孔h1とを接触させてガスの漏出を防止したが、排気口112と貫通孔h3とを接触させてガスの漏出を防止してもよい。すなわち、供給口111或いは排気口112のいずれかを貫通孔hと接触させることにより、レチクル内空間S内のガスの流通を効率化できればよい。
【0038】
また、本実施形態では、レチクルRの貫通孔h1と供給口111とを密着されているが、貫通孔h1と供給口111との間に隙間があってもよい。また、本実施形態におけるレチクル収容ボックス110として、密閉型の容器を説明したが、大気開放型の容器で構成してもよい。すなわち、レチクルRの貫通孔h1と供給口111とが密着又は近接し、レチクル内空間Sのガス置換が効率よく行うことができるのであれば、開閉扉118やサポート部115や窓部122を省略してもよい。
【0039】
また、本実施形態では、枠部材Fに形成された貫通孔h1と供給口111とを密着させて、供給口111から低吸光性ガスGを供給し、かつ枠部材Fに形成された他の貫通孔hからレチクル内空間Sに存在していた吸光ガスを排気する構成について説明したが、次のように構成することも可能である。すなわち、予め気密性のレチクル収容ボックス110内のガスを低吸光性ガスGで満たし、その後に、枠部材Fの貫通孔h1に、供給口111の代わりに排気口112を密着させる。そして、レチクルRの貫通孔h1を介してレチクル内空間Sの吸光ガスを排気することに伴い、レチクル収容ボックス110内に満たされている低吸光性ガスGが枠部材Fの他の貫通孔hを介してレチクル内空間Sに導かれ、最終的には、レチクル内空間Sに存在していた吸光ガスがレチクル収容ボックス110内に満たされている低吸光性ガスGにガス置換される。
【0040】
上記実施形態では、レチクル予備室30の外部においてレチクルRのレチクル内空間Sのガス置換を実施しているが、これに限るものではなく、例えば、レチクル予備室30やレチクル室20内で行ってもよい。
【0041】
また、上述したレチクルライブラリ89の代わりに、レチクル(マスク)Rを収納する手段として、不活性ガスが充填されたマスク搬送ケース(SMIFポット)を用いてもよい。この場合、このケース内に収納されているレチクルRのレチクル内空間Sは通常は低吸光性ガスGで置換されていると考えられるが、薄膜Cや枠部材Fからの脱ガス(アウトガス)によってレチクル内空間Sが汚染されている虞があるため、レチクル室20に搬入する前に、ガス置換を実施するのが好ましい。
また、上記実施形態では、大気中にレチクルライブラリ89を設け、レチクルライブラリ89とレチクル予備室30との間でレチクルRを搬送するロボットアーム83を備える構成としたが、これに限らず、レチクルライブラリ89を低吸光性ガスGで満たされた空間内に収容し、レチクルライブラリ89とレチクル予備室30との間に低吸光性ガスGで所定圧に満たされたレチクル搬送路が設けてもよい。また、レチクルライブラリ89をレチクル予備室30内に配置してもよい。
【0042】
また、露光照明系10、レチクル室20、投影光学系40、及びウエハ室50における各室内や、レチクル予備室30、ウエハ予備室60の各室内を満たす低吸光性ガスGとして、全てを同一種類としてもよいし、異なる種類の混合ガスを用いてもよい。この低吸光性ガスGとして窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン等、及びこれらの混合ガスが用いられる。ただし、レチクル室20、レチクル予備室30及びレチクル内空間Sに供給される低吸光性ガスGの種類は、同じ種類にすることが望ましい。これは、ガスの混合を避けるためである。
【0043】
また、レチクル予備室30を2つ設けて、レチクル室20からレチクルRを搬出する動作とレチクル室20にレチクルRを搬入する動作とを並行して行うようにしてもよい。これにより、レチクルRのレチクル室20への搬入の終了を待つことなく、レチクル予備室30から外部にレチクルRを搬出できるので、レチクルRの交換時間を短縮することができる。
また、照明系ハウジング11、隔壁21、隔壁31、投影系ハウジング41、隔壁51、隔壁61、供給管路95は、研磨などの処理によって表面粗さが低減されたステンレス(SUS)等の材質を用いて脱ガスの発生を抑制してもよい。
【0044】
また、本実施形態では、レチクルホルダ22及びレチクルステージ23をレチクル室20内に配置する構成について説明したが、レチクル室20を設けずに、照明系ハウジング11と投影系ハウジング41との間の露光光ELの光路部分を局所的にガス置換してもよい。
また、ウエハホルダ52及びウエハステージ53をウエハ室50内に配置する構成について説明したが、ウエハ室50を設けずに、投影系ハウジング41とウエハホルダ52に保持されたウエハWとの間の露光光ELの光路部分を局所的にガス置換してもよい。
【0045】
また、本実施形態では、レチクルRをレチクル収容ボックス110内に常時収容する構成について説明したが、本発明では、この構成に限定されるものではない。例えば、レチクル予備室30をレチクル収容ボックス110で構成してもよい。この場合には、レチクルライブラリ89から搬送されたレチクルRをレチクル収容ボックス110内に収容し、既に説明した実施形態と同様に、レチクル内空間Sをガス置換する。そして、レチクル内空間Sのガス置換を完了した後、レチクルRをレチクルホルダ22に戴置する。なお、レチクル収容ボックス110に光洗浄用の光源を取り付けておき、レチクル内空間Sのガス置換と同時に、又は終了後にレチクルRを光洗浄してもよい。
また、他の例として、レチクル予備室30を設けずに、レチクル収容ボックス110を搬送可能にし、このレチクル収容ボックス110をレチクル室20の隣まで搬送することによって、レチクル予備室30に相当させる構成としてもよい。この構成では、レチクル収容ボックス110の開閉扉118側がレチクル室20に接合される。そして、レチクル収容ボックス110の開閉扉118及びレチクル室20の開閉扉33を開けた状態で、レチクル室20内に設けられた搬送用アームでレチクル収容ボックス110内からレチクルRを取り出し、レチクルホルダ22上に搬送すればよい。
【0046】
光路空間LS内の吸光ガスの濃度を低減する方法として、上述した光路空間LS内のガスを低吸光性ガスGで置換する他に、光路空間LSを減圧(真空化)することによっても実現することも可能である。
【0047】
また、本発明に係るウエハWとしては、保護部材磁気ヘッド用のセラミックウエハのみならず、半導体デバイス用の半導体ウエハや、液晶表示デバイス用のガラスプレートであってもよい。
【0048】
また、本発明が適用される露光装置として、マスクと基板とを静止した状態でマスクのパターンを露光し、基板を順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート型の露光装置を用いてもよい。
【0049】
また、本発明が適用される露光装置として、投影光学系を用いることなくマスクと基板とを密接させてマスクのパターンを露光するプロキシミティ露光装置を用いてもよい。
【0050】
また、露光装置の用途としては半導体デバイス製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露光装置や、保護部材磁気ヘッドを製造するための露光装置にも広く適当できる。
【0051】
また、投影光学系としては、エキシマレーザーなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用いればよい。
【0052】
また、ウエハステージやレチクルステージにリニアモータを用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。さらに、ステージの駆動装置として平面モ−タを用いる場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニットのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に設ければよい。
【0053】
また、ウエハステージの移動により発生する反力は、特開平8−166475号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
【0054】
また、レチクルステージの移動により発生する反力は、特開平8−330224号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
【0055】
また、本発明が適用される露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0056】
また、半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行う工程、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作する工程、シリコン材料からウエハを製造する工程、前述した実施形態の露光装置によりレチクルのパターンをウエハに露光するウエハ処理工程、デバイス組み立て工程(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査工程等を経て製造される。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば以下の効果を得ることができる。
第1の発明によれば、マスク基板を支持台に載せるだけで、支持台に設けられたガス供給口と枠部材に設けられた貫通孔とを簡単かつ確実に連結することができ、効率よく、貫通孔を介した空間へのガス供給を行うことができる。
また、第2の発明によれば、露光装置が備えるガス置換装置として、第1の発明を備えているので、マスクのパターンに先だって、枠部材と保護部材とマスク基板とで形成される空間に対して、効率よくガス供給を行うことができる。
また、第3の発明によれば、リソグラフィ工程において第2の発明を備えているので、微細なパターンを有するデバイスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】保護装置を備えるレチクルを示す模式図である。
【図2】露光装置の構成を示す概念図である。
【図3】露光装置におけるガス置換系を示す概念図である。
【図4】レチクル用ガス置換部を示す斜視図である。
【図5】レチクル収容ボックスを示す斜視図である。
【図6】レチクル収容ボックスを示す模式図である。
【図7】レチクル収容ボックスを示す模式図である。
【符号の説明】
82 ロボットアーム(搬送アーム)
90 ガス置換系(ガス置換装置)
91 ガス供給装置(ガス供給系)
96 ガス排気装置(気体排気系)
110 レチクル収容ボックス(支持台、容器)
111 供給口(ガス供給口)
112 排気口(ガス排気口)
113 シール部材
114 収容部
115 サポート部(変形規制部材)
119 隙間部(出し入れ口)
120 付勢部(補助装置)
121 枠部材変形抑制部
122 窓部
P レチクル板(マスク基板)
PA パターン
F 枠部材
C 薄膜(保護部材)
S レチクル内空間(空間)
h(h1〜h4) 貫通孔
G 低吸光性ガス(所定ガス)
R レチクル(マスク)
W ウエハ(基板)
STP 露光装置

Claims (15)

  1. 所望のパターンが形成されたマスク基板と、前記パターンが形成された領域を保護する保護部材と、該保護部材を支持し、かつ少なくとも2つの貫通孔を有する枠部材とにより形成される空間内の気体を所定ガスに置換するガス置換装置において、
    前記マスク基板を支持する支持台と、前記支持台に設けられ、前記支持台で前記マスク基板を支持した際に、前記2つの貫通孔の一方に対向するガス供給口とを備えることを特徴とするガス置換装置。
  2. 前記ガス供給口に接続され、前記ガス供給口及び前記2つの貫通孔の一方を介して、前記空間内に所定ガスを供給するガス供給系を備えることを特徴とする請求項1に記載のガス置換装置。
  3. 前記支持台に設けられ、前記支持台で前記マスク基板を支持した際に、前記2つの貫通孔の他方に対向するガス排気口と、
    前記ガス排気口に接続され、前記ガス排気口及び前記貫通孔の他方を介して、前記空間内の気体を排気する気体排気系を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガス置換装置。
  4. 所望のパターンが形成されたマスク基板と、前記パターンが形成された領域を保護する保護部材を支持し、かつ少なくとも2つの貫通孔を有する枠部材とにより形成される空間内の気体を所定ガスに置換するガス置換装置において、
    前記マスク基板を支持する支持台と、前記支持台に設けられ、前記支持台で前記マスク基板を支持した際に、前記2つの貫通孔の一方に対向するガス排気口とを備えることを特徴とするガス置換装置。
  5. 前記支持台は、前記マスク基板を支持した際に、前記枠部材のうち、前記2つの貫通孔の一方が形成された部分を収容する収容部を有することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載のガス置換装置。
  6. 前記支持台は、前記枠部材を介して前記マスク基板を支持することを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載のガス置換装置。
  7. 前記支持台は、前記マスク基板を搬送するための搬送アームの出し入れ口を供えることを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載のガス置換装置。
  8. 前記支持台は、前記ガス供給口及び前記2つの貫通孔の一方を介して、前記空間内に前記所定ガスを供給する際に、前記保護部材の変形を抑制する変形規制部材を備えることを特徴とする請求項2から請求項7のうちいずれか一項に記載のガス置換装置。
  9. 前記2つの貫通孔の一方と前記ガス供給口との間の気密性を保つシール部材を有することを特徴とする請求項1から請求項8のうちいずれか一項に記載のガス置換装置。
  10. 前記マスク基板と前記支持台とを相対的に変位させ、前記2つの貫通孔の一方と前記ガス供給口とを近接させる補助装置を備えることを特徴とする請求項1から請求項9のうちいずれか一項に記載のガス置換装置。
  11. 前記支持台は、前記補助装置が前記マスク基板と前記ガス供給口とを近接させたときに前記枠部材の変形を抑制する枠部材変形抑制部を備えることを特徴とするとする請求項10に記載のガス置換装置。
  12. 前記支持台は、前記マスク基板を収容する密閉容器であることを特徴とする請求項1から請求項11のうちいずれか一項に記載のガス置換装置。
  13. 前記容器は、内部に光を導入する窓部を備えることを特徴とするとする請求項12に記載のガス置換装置。
  14. 保護部材を備えたマスク基板のパターンを基板に転写する露光装置において、
    転写に先だって前記マスク基板と前記保護部材との間に形成される空間内に対してガスの置換を行うガス置換装置として、請求項1から請求項13のうちいずれか一項に記載のガス置換装置を備えることを特徴とする露光装置。
  15. リソグラフィ工程を含むデバイスの製造方法において、該リソグラフィ工程において請求項14に記載の露光装置を用いることを特徴とするデバイスの製造方法。
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