JP2004259675A - 非水電解質二次電池及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コバルト酸リチウム及びニッケル酸リチウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物からなる一次粒子Aと、マンガン酸リチウムからなる一次粒子Bとが、互いに接触した状態で焼結されてなる正極活物質二次粒子を含むことを特徴とする非水電解質二次電池。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、充放電サイクル特性の向上を目的とする非水電解質二次電池の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の小型・軽量化が急速に進展しており、その駆動電源としての電池にはさらなる高容量化が要求されている。リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池は、高いエネルギー密度を有し、高容量であるので、上記のような移動情報端末の駆動電源として広く利用されている。
【0003】
このような非水電解質二次電池は、通常、リチウム含有遷移金属複合酸化物を含む正極と、リチウムイオンを吸蔵放出する炭素材料等を含む負極とを用いている。この電池は、リチウムが金属状態で存在せず、リチウムイオンが正・負極間を移動するのみであるので、樹枝状リチウムの析出が抑制され、安全性に優れる。
【0004】
上記リチウム含有遷移金属複合酸化物の具体例としては、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)があげられる。
ここで、コバルト酸リチウムやニッケル酸リチウムを用いた電池では、優れた放電特性が得られるものの、コバルト酸リチウムやニッケル酸リチウム自体の熱安定性が低いため、発熱等の電池異常時における安全性が十分ではないという問題がある。他方、マンガン酸リチウムを用いた電池では、マンガン酸リチウムは熱安定性に優れることから、電池異常時の安全性が向上するものの、マンガン酸リチウムはコバルト酸リチウム等に比べて放電特性が低いため、十分な電池特性が得られないという問題がある。この問題の解決のため、コバルト酸リチウムやニッケル酸リチウムと、マンガン酸リチウムとを混合して正極活物質となすことが行われていた。
【0005】
しかしながら、コバルト酸リチウムやニッケル酸リチウムと、マンガン酸リチウムとを均一に分散した状態で混合することが難しいため、分散状態の悪い部分が局所的に存在する。そして、当該部分においてリチウムイオンの挿入・脱離にともなう活物質粒子の膨張収縮によって活物質同士の密着性が低下し、活物質の結晶構造が崩壊しやすくなるので、サイクル特性が劣化するという課題を有している。
【0006】
ところで、電気化学反応が高密度且つ高効率で行われる優れた正極性能を有する電池を得るための技術として、粒径の大きい母粒子と、母粒子より粒径の小さい子粒子とを混合し、一体化させた複合粒子を正極活物質として用いる技術がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−162825号公報(第2頁−第4頁)
【0008】
この技術によると、活物質粒子同士の接合点を少なくすることができ、結着剤の使用量を減少させることができるので、導電性や活物質充填率に優れた電池を得ることができるとされる。しかしながら、上記技術によると、粒子同士の接触による複合粒子内の導電性が十分ではなく、充放電反応の際、複合粒子の中央付近の粒子(母粒子)に過電圧が生じやすい。この過電圧によって活物質の結晶構造が崩壊しやすくなるため、サイクル特性が悪化するという課題を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の事情に鑑みなされたものであって、コバルト酸リチウムやニッケル酸リチウムの優れた放電特性と、マンガン酸リチウムの優れた熱安定性とを兼ね備え、且つ充放電サイクル特性を向上させることのできる非水電解質二次電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、正極と、負極と、非水電解質と、を有する非水電解質二次電池において、前記正極は、コバルト酸リチウム及びニッケル酸リチウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物からなる一次粒子Aと、マンガン酸リチウムからなる一次粒子Bとが、互いに接触した状態で焼結されてなる正極活物質二次粒子を含むことを特徴とする。
【0011】
上記構成によると、コバルト酸リチウム及び/又はニッケル酸リチウムと、マンガン酸リチウムそれぞれの一次粒子同士が接触し、焼結して正極活物質二次粒子を形成しており、二次粒子内における一次粒子同士の密着性が極めて高いため、導電性に優れる。したがって、充放電反応の際に二次粒子に過電圧が生じることがないため、充放電サイクル特性に優れた電池を得ることができる。
【0012】
上記構成において、前記正極活物質二次粒子が、球状乃至楕円体状の粒子である、とすることができる。
【0013】
球状乃至楕円体状の粒子であると、活物質の充填密度を高くすることができる。したがって、この構成であると高容量の電池を実現できる。
【0014】
また、上記構成の非水電解質二次電池は、コバルト酸リチウム及び/又はニッケル酸リチウムと、マンガン酸リチウムとを混合し、一次粒子にまで粉砕する第一工程と、前記一次粒子同士を造粒し、一次粒子混合物凝集体とする第二工程と、前記一次粒子混合物凝集体を焼結して、正極活物質二次粒子とする第三工程と、を含む製造方法により得ることができる。
【0015】
また、コバルト化合物及び/又はニッケル化合物と、マンガン化合物とを混合し、一次粒子にまで粉砕する第一工程と、前記一次粒子同士を造粒し、一次粒子混合物凝集体とする第二工程と、前記一次粒子混合物凝集体と、リチウム化合物とを混合して焼結して、正極活物質二次粒子とする第三工程と、を含む製造方法であってもよい。
【0016】
上記の2種の方法のいずれかを用いることにより、コバルト酸リチウム及び/又はニッケル酸リチウムと、マンガン酸リチウムそれぞれの一次粒子同士が接触し、焼結した正極活物質二次粒子を含む非水電解質二次電池を、容易に製造することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、実施例に基づいて説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
【0018】
(実施例1)
まず、図1〜4に基づいて、実施例1に係る電池の全体像を説明する。図1は本発明の実施の形態に係る非水電解質二次電池の正面図、図2は図1のA−A線矢視断面図、図3は非水電解質二次電池に用いるラミネート外装体の断面図、図4は非水電解質二次電池に用いる電極体の斜視図である。
【0019】
図2に示すように、本発明の非水電解質二次電池は電極体1を有しており、この電極体1は収納空間2内に配置されている。この収納空間2は、図1に示すように、ラミネート外装体3の上下端と中央部とをそれぞれ封止部4a・4b・4cで封口することにより形成される。また、収納空間2には、非水溶媒と電解質塩と、ポリマーとを含むゲル状ポリマー電解質が含まれている。また、図4に示すように、上記電極体1は、正極5と、負極6と、これら両電極を離間するセパレータ(図4においては図示せず)とを偏平渦巻き状に巻回することにより作製される。
【0020】
更に、上記正極5はアルミニウムから成る正極リード7に、また上記負極6は銅から成る負極リード8にそれぞれ接続され、電池内部で生じた化学エネルギーが電気エネルギーとして外部へ取り出し得るようになっている。
【0021】
尚、図3に示すように、上記ラミネート外装体3の具体的な構造は、アルミニウム層11(厚み:30μm)の両面に、各々、変性ポリプロピレンから成る接着剤層12・12(厚み:5μm)を介してポリプロピレンから成る樹脂層13・13(厚み:30μm)が接着された構造である。
【0022】
次に、電池の製造方法について説明する。
【0023】
〈正極活物質二次粒子の作製〉
コバルト酸リチウム(LiCoO2)と、スピネル構造のマンガン酸リチウム(LiMn2O4)とを質量比1:1で混合し、水に分散して湿式ボールミル粉砕し、コバルト酸リチウムとマンガン酸リチウムそれぞれの一次粒子混合物とした。ついで、この混合物を噴霧乾燥により造粒し、一次粒子凝集体とした。この後、この凝集体を空気中にて900℃で焼結して、正極活物質二次粒子となした。
【0024】
〈正極の作製〉
上記で作製した活物質正極活物質二次粒子90質量部と、アセチレンブラックからなる導電剤5質量部と、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)からなる結着剤5質量部と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)とを混合し、活物質スラリーとした。
【0025】
この活物質スラリーを、ドクターブレードにより厚み20μmのアルミニウム箔からなる正極芯体の両面に均一に塗布した後、加熱した乾燥機中を通過させて乾燥することにより、スラリー作製時に必要であった有機溶媒を除去した。次いで、この極板を厚みが0.17mmになるようにロールプレス機により圧延して正極を作製した。
【0026】
〈負極の作製〉
黒鉛(d=0.336nm)からなる負極活物質と、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)からなる結着剤と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)とを混合し、活物質スラリーとした。この活物質スラリーを、ドクターブレードにより負極芯体としての銅箔(厚み20μm)の両面に均一に塗布した後、乾燥機中を通過させて乾燥することにより、スラリー作製時に必要であった有機溶媒を除去した。次いで、この極板を厚みが0.14mmになるようにロールプレス機により圧延して負極を作製した。
【0027】
〈プレゲル溶液の調製〉
エチレンカーボネート(EC)と、ジエチルカーボネート(DEC)とを質量比3:7で混合した混合溶媒に、電解質塩としてLiPF6とLiN(C2F5SO2)2とをモル比5:95で混合した電解質塩を、合計で1M(モル/リットル)になるよう溶解させ、電解液を作製した。この電解液90質量部にポリエチレングリコールジアクリレート10質量部を加え、プレゲル溶液とした。
【0028】
〈電極体の作成〉
上記のように作製した正極と負極に、それぞれ正極リード7あるいは負極リード8を取り付けた後、両極をポリエチレン製微多孔膜(厚み:0.025mm)からなるセパレータを間にし、かつ各極板の幅方向の中心線を一致させて重ね合わせた。この後、巻き取り機により巻回し、最外周をテープ止めすることにより偏平渦巻状電極体1を作成した。
【0029】
樹脂層(ポリプロピレン)/接着剤層/アルミニウム合金層/接着剤層/樹脂層(ポリプロピレン)の5層構造から成るシート状のラミネート材を用意した後、このアルミラミネート材における端部近傍同士の樹脂層を重ね合わせ、重ね合わせ部を溶着して封止部4cを形成した。次に、この筒状アルミラミネート材の収納空間2内に電極体1を挿入した。この際、筒状アルミラミネート材の一方の開口部から両リード7、8が突出するように電極体1を配置した。この後、両電極タブが突出している開口部のアルミラミネート材の内側の樹脂層を溶着して封止し、封止部4aを形成した。この際、溶着は高周波誘導溶着装置を用いて行った。
【0030】
もう一方の開口部から上記プレゲル溶液を注液した後、当該開口部を同様に加熱溶着して封止部4bを形成し、加熱して前記プレゲル溶液を重合させ、実施例1に係る非水電解質二次電池を作製した。
【0031】
(実施例2)
正極活物質二次粒子の製造方法を下記に示す方法に変えたこと以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
【0032】
〈実施例2に係る正極活物質二次粒子の作製〉
酸化コバルト(Co3O4)と、酸化マンガン(MnO2)とを、LiCoO2:LiMn2O4換算で質量比1:1で混合し、水に分散して湿式ボールミル粉砕し、酸化コバルトと酸化マンガンそれぞれの一次粒子混合物とした。ついで、この混合物を噴霧乾燥により造粒し、一次粒子凝集体とした。この後、この凝集体を空気中にて700℃、5時間、及び900℃、5時間の二段階焼結を行って、正極活物質二次粒子となした。
【0033】
(比較例1)
実施例1の正極活物質一次粒子凝集体を焼結せずにそのまま用いたこと以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
【0034】
(比較例2)
コバルト酸リチウムと、マンガン酸リチウムとを粉砕せずに質量比1:1で混合したものを正極活物質として用いたこと以外は実施例1と同様にして電池を作製した。
【0035】
上記で作製した実施例1、2及び比較例1、2の電池に対し、サイクル特性試験を行った。サイクル特性試験の条件は以下の通りであり、サイクル容量維持率は以下の式により求めた。なお、作製した全ての電池の公称容量は500mAhであった。
【0036】
1.1It(500mA)の定電流で4.2Vまで、その後4.2Vの定電圧でトータル3時間充電。
2.10分休止。
3.1It(500mA)で2.75Vまで放電。
4.10分休止。その後1に戻る。
【0037】
サイクル容量維持率(%)=100×nサイクル目の放電容量÷1サイクル目の放電容量
【0038】
サイクル特性試験の結果を下記表1に示し、そのグラフを図5に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
表1及び図5から、800サイクル目のサイクル容量維持率が、実施例1、2では83.5〜84%に対し、比較例1、2では76.5〜79.5%と4%以上、1000サイクル目のサイクル容量維持率が、実施例1、2では81.5〜82%に対し、比較例1、2では70〜75%と6.5%以上低いことがわかる。
【0041】
このことは、以下のように考えられる。コバルト酸リチウムと、マンガン酸リチウムとを粉砕せずに質量比1:1で混合したものを正極活物質として用いた比較例2では、コバルト酸リチウムと、マンガン酸リチウムとの混合物における両者の分散状態が均一ではない。したがって、正極板内の局所的に存在する分散の悪い部分において、充放電に伴う活物質の膨張・収縮による影響が顕著に現れる。この結果、活物質同士の密着性が低下し、また、活物質の結晶構造が崩壊しやすくなり、サイクル特性が低下したと考えられる。
【0042】
他方、比較例1においては、コバルト酸リチウムと、マンガン酸リチウムとを混合、粉砕後、造粒し、一次粒子凝集体とした活物質を用いている。このため、比較例2と異なり、コバルト酸リチウムとマンガン酸リチウムとの分散状態が良好であるので、充放電に伴う活物質の膨縮によって活物質相互の密着性が低下することはない。しかし、凝集体内における電気伝導は、一次粒子同士の接触によるので凝集体内の導電性が低く、凝集体の中心付近に存在する一次粒子に過電圧が生じてしまう。この過電圧により結晶構造が崩壊しやすくなり、サイクル劣化を招いたものと考えられる。
【0043】
上述した比較例1、2と異なり、実施例1、2においては、一次粒子同士が焼結し、一体化した二次粒子を正極活物質として用いているため、二次粒子内における一次粒子同士の密着性が高く、導電性が高い。よって、二次粒子に過電圧が生じることがなく結晶構造が崩壊しないため、高いサイクル特性を有する電池が得られたと考えられる。
【0044】
また、サイクル試験後の正極活物質を取り出し、XRD回析を行ったところ、結晶崩壊の程度のシグナルである半価幅の増大が、比較例2>比較例1>実施例1=実施例2の順で確認された。この結果は上記考察を支持するものである。
【0045】
〔その他の事項〕
なお、上記実施例では、コバルト酸リチウムとマンガン酸リチウムとを混合し、焼結した正極活物質を用いたが、コバルト酸リチウムの代わりにニッケル酸リチウムを使用した場合においても、コバルト酸リチウムを使用したときと同様の効果が得られる。また、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム及びマンガン酸リチウムの三種を混合した正極活物質を用いても、同様の効果が得られる。
また、これらコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、及びマンガン酸リチウムが、結晶格子内に異種金属元素を含んでいる場合においても同様の効果が得られる。
【0046】
また、本発明はコバルト酸リチウムとマンガン酸リチウムとの混合比が、質量比で1:1のものに限定されるものではない。ただし、好ましい混合比としては、「コバルト酸リチウム+ニッケル酸リチウム」と「マンガン酸リチウム」との混合比が、モル比で8:2〜2:8の範囲である。
【0047】
また、上記実施例では、ラミネート外装体を用いた電池を作製したが、円筒型、コイン型、角型等の様々な形状の電池に応用することができる。また、ゲル状ポリマーを用いない、非水電解液二次電池においても実施可能である。
【0048】
また、上記実施例ではドクターブレードによりスラリーを塗布したが、ダイコーターを用いてもよい。また、活物質スラリーのかわりに活物質ペーストを用い、ローラコーティング法等により塗布することもできる。また、アルミニウム箔のかわりにアルミニウムメッシュを用いても同様に作製することができる。
【0049】
また、電解液に用いる非水電解質としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等のリチウム塩の溶解度が高い高誘電率溶媒と、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、アニソール、1,4−ジオキサン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルホルムアミド、スルホラン、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸エチル等の低粘性溶媒とを、それぞれ単独で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。
【0050】
また、負極材料としては黒鉛の他、カーボンブラック、コークス、ガラス状炭素、炭素繊維、或いはこれらの焼成体等が使用できる。
【0051】
また、電解質塩としては、LiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)2、LiClO4、LiPF6、LiBF4等が単独で、あるいは2種以上混合して使用することができる。また、前期非水溶媒に対する溶解量は0.5〜2.0モル/リットルとすることが好ましい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム両者の長所のみを引き出し、且つ充放電サイクル特性に優れた電池が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非水電解質二次電池の正面図である。
【図2】図1のA−A線矢視断面図である。
【図3】本発明に係る非水電解質二次電池に用いるラミネート外装体の断面図である。
【図4】本発明に係る非水電解質二次電池に用いる電極体の斜視図である。
【図5】実施例及び比較例のサイクル回数と容量維持率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 電極体
2 収納空間
3 アルミラミネート外装体
4a、4b、4c 封止部
5 正極
6 負極
7 正極リード
8 負極リード
Claims (4)
- 正極と、負極と、非水電解質と、を有する非水電解質二次電池において、
前記正極は、コバルト酸リチウム及びニッケル酸リチウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物からなる一次粒子Aと、マンガン酸リチウムからなる一次粒子Bとが、互いに接触した状態で焼結されてなる正極活物質二次粒子を含む、
ことを特徴とする非水電解質二次電池。 - 請求項1に記載の非水電解質二次電池において、
前記正極活物質二次粒子が、球状乃至楕円体状の粒子である、
ことを特徴とする非水電解質二次電池。 - コバルト酸リチウム及び/又はニッケル酸リチウムと、マンガン酸リチウムとを混合し、一次粒子にまで粉砕する第一工程と、
前記一次粒子同士を造粒し、一次粒子混合物凝集体とする第二工程と、
前記一次粒子混合物凝集体を焼結して、正極活物質二次粒子とする第三工程と、
を備えることを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。 - コバルト化合物及び/又はニッケル化合物と、マンガン化合物とを混合し、一次粒子にまで粉砕する第一工程と、
前記一次粒子同士を造粒し、一次粒子混合物凝集体とする第二工程と、
前記一次粒子混合物凝集体と、リチウム化合物とを混合し焼結して、正極活物質二次粒子とする第三工程と、
を備えることを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。
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