JP2004259668A - 密閉型照明器具およびトンネル用照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】トンネルの内壁に取り付けられるような照明器具において、外部の雰囲気温度によらず、光源ランプの照度を維持し、照明効率を向上させる。
【解決手段】器具本体2には、排気弁5が設けられ、器具本体2のシャーシ2bと蓋体2cをラッチ2hによって気密に閉塞した後、排気弁5からホンプなどによって器具本体2内部の空気を抜き、栓をすることによって内部を減圧または真空に保つことができる。
このように器具本体2の内部を減圧または真空に構成することによって、器具本体2の外部の温度が変化してもランプ4に温度が伝達するのが抑えられ、ランプ4の特性を安定させることができる。また、ランプ4が点灯することによって生じるランプ4本体の発熱による器具本体2内部の温度の上昇も抑制することができるため、ランプ4の特性が安定する。
【選択図】 図1
【解決手段】器具本体2には、排気弁5が設けられ、器具本体2のシャーシ2bと蓋体2cをラッチ2hによって気密に閉塞した後、排気弁5からホンプなどによって器具本体2内部の空気を抜き、栓をすることによって内部を減圧または真空に保つことができる。
このように器具本体2の内部を減圧または真空に構成することによって、器具本体2の外部の温度が変化してもランプ4に温度が伝達するのが抑えられ、ランプ4の特性を安定させることができる。また、ランプ4が点灯することによって生じるランプ4本体の発熱による器具本体2内部の温度の上昇も抑制することができるため、ランプ4の特性が安定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は密閉型照明器具およびトンネル照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル用照明器具においては、光源としては、例えば低圧ナトリウムランプや蛍光ランプなどがよく知られており、その長手方向が道路の通行方向に沿うように配置されている。そして、比較的少数の照明器具によって、主として路面を効率よくかつ、その通行方向に沿ってなるべく連続する一様な明るさで照明できるように設計されている。そうして、近年では長手方向により効率よく照明するために光源に比較的長い蛍光ランプを用いる照明器具が用いられる。
【0003】
しかしながら、蛍光ランプは周囲温度によって効率が異なることが知られている。例えば、周囲温度が20〜25℃において最高光束が出るが、周囲温度が高いときや低い時ではランプ光束が非常に低下する。特に、トンネル照明器具のように屋外で用いられる器具においては、周囲温度の影響を受けやすく、ランプ効率が変化しやすいという問題があった。
【0004】
特に、トンネル照明器具は、内部が気密に密閉されているため、内部に収納しているランプや安定器からの発熱によって内部が高温となりやすく、ランプの温度も上昇してランプの効率が低下することがあった。このため、あらかじめ周囲温度が40〜50℃のときに効率がもっとも高くなるように調整した蛍光ランプを使用する(特開平10−308109号公報)などのことが考えられている。
【0005】
また、トンネル照明は室外で用いられさらに環境の厳しい場所に設置するため寒冷地のように周囲温度の低い場所に設置され、ランプの効率が低下することもある。このため、実公昭63−33321号公報には、蛍光ランプの温度が維持できるように温度維持手段を備えた蛍光灯器具として、実公昭63−33321号公報の図6のように温度が低いときには反射板の裏側に設けられたヒータによって蛍光灯を加熱する蛍光灯器具(従来例)が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開平10−308109号公報
【0007】
【特許文献2】実公昭63−33321号公報 図6
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例のような蛍光灯器具では、器具が開放されているので、ヒータによってランプを過熱しても加熱しすぎることは少なく制御しやすいものであるが、トンネル照明器具のように、密閉型の器具であると、ランプが点灯するとすぐに器具内部の温度が上昇しやすい。このため、ランプを点灯させた場合にヒータを通電させることにより、すぐに内部の温度が上昇して、逆に高温となりランプ光束が低減してしまう問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、周囲温度によらずに照明効率を維持することのできる照明装置およびトンネル照明装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の密閉型照明器具は、開口部を有するシャーシおよび開口部に配設され透光性カバーを含んで構成される開口カバーからなり、内部を負圧または真空に保持する器具本体と;器具本体内に配設された光源と;を具備している。
【0011】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り、用語の定義および技術的な意味は次による。
【0012】
器具本体は、開口部を有するシャーシおよび開口部に配設され透光性カバーを含んで構成される開口カバーにて構成される。透光性カバーは、強化ガラスおよびポリカーボネイト等の乳白色または透光性プラスチックによって形成される。
また、透光性カバーは外面および内面のいずれか一方または両方に、光制御用の手段たとえばプリズム、レンズまたは光拡散用の多数の凸部または凹部などを形成してもよい。また、透光性カバーの外表面に光触媒機能を有する酸化チタンなどの薄膜を塗布することもできる。また、開口カバーのすべてを透光性カバーにて構成することも許容する。また、シャーシの一部またはすべてを透光性部材で構成することも許容する。
【0013】
そうして、器具本体の内部が負圧または真空となるように気密に保持される。
内部は、少なくともこの密閉型照明器具が取り付けられる周囲よりも内圧が低くなるように、器具本体に排気弁を設け、器具を密閉した後に排気弁から空気を排気させるようにするなどして内部の圧力を保持する。
【0014】
光源ランプは、蛍光ランプ、メタルハライドランプおよび高圧ナトリウムランプなどの高圧放電ランプ、無電極放電ランプのような放電ランプを許容する。光源ランプは、器具本体内に収納され、要すれば光源ランプの光を効果的に反射する反射体を器具本体内に備えることも許容する。
【0015】
本発明によれば、器具の内部が負圧または真空に保持されているため、器具の外部の温度が器具内部の空気によって熱伝導するのを抑制することができ、さらにランプを点灯させたときでも、ランプの発熱によって器具内部の空気の上昇を抑えることができ、ランプ周囲の温度が上昇するのを抑制できる。このため、器具外部の温度やランプ自身の発熱に寄らずランプ周囲の温度をほぼ一定とすることができ、ランプの効率が低下させることなく安定した特性で点灯することができる。
【0016】
請求項2の発明は請求項1の密閉型照明器具であって、光源ランプは、蛍光ランプであることを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、周囲温度の影響によって光束が変化しやすい蛍光ランプを用いていても、外部の温度の影響を受けることが少ないので、蛍光ランプを安定した効率で点灯させることできる。
【0018】
請求項3のトンネル用照明器具は、トンネル内に設けられた取付部と;前記取付部に設けられた請求項1または2記載の密閉型照明器具と;を具備している。
【0019】
本発明によれば、特に、トンネルのように外部の温度変化が起こりやすい場所に取り付けられた照明器具であっても請求項1または2の効果を奏するトンネル用照明装置を提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施形態であるトンネル用照明器具のを図を参照して説明する。なお、これらの図中、同一または相当部分には同一符号を付して、重複した説明の記載は省略または簡略化している。
【0021】
図1は本発明の実施形態に係る例えばトンネル用の照明器具1の正面図、図2は同じく照明器具の断面図である。この図1および図2に示すように照明器具1は、例えばステンレス製等の密閉形の器具本体2内に、その投光開口に対向するように反射体3を配設し、この反射体3に光学的に対向するように屈曲形蛍光ランプ4を配設している。
【0022】
上記器具本体2は、例えばJIS C8140で規定する防噴流用器具本体等の密閉形に構成されており、如何なる方向からの水の直接噴流を受けても有害な影響が出ないように構成されており、複数の取付脚2a,2a,…を備えたシャーシ2bの投光開口端に、パッキン2cを介してほぼ長方形の投光開口を有する蓋体2dを装着し、この蓋体2dの投光開口に透光性カバー2eを水密かつ気密に嵌合させ、シリコン系等の接着剤2fにより固着している。
【0023】
蓋体2cは、ヒンジ2gによりシャーシ2bに開閉可能に取り付けられ、ヒンジ2fの反対側にシャーシ2bに設けられたラッチ2hによって閉塞された状態が保持される。このとき、蓋体2cによる閉塞縁はパッキンにより水気や粉塵が浸入しないような処理が施されている。また、透光性カバー2eには、透明なガラス板が使用されている。
シャーシ2bの各取付脚2aには、ネジ穴2e1が形成されており、このネジ穴2e1を利用してトンネル内壁6などに設けられたステー等の取り付け装置6aにネジ止めによって固定される。2iは、防水コネクタで器具の内部への配線を通しながら気密を保つ構造をしている。
【0024】
そして、このように構成された器具本体2内部には、主反射体3を配設している。主反射体3は長手方向横断面が凹弧面をなす内面を細長い反射面に形成している。なお、主反射面の長手方向横断面の形状は、凹状であればよく、曲面状、平面の組合せまたは曲面と平面の組合せ等どのような形状であってもよい。但し、長手方向に亘ってその主たる部分が同じ断面形状になっていることが好ましい。また、反射面は鏡面または梨地などに仕上げられており設置場所などに応じて所望の配光が得られるような形状をなしている。
【0025】
さらに、主反射体3の内側には、屈曲形蛍光ランプ4を配設している。屈曲形蛍光ランプ4は、その軸方向一端側に設けられた片口金4aをランプソケットに嵌め込むことで固定されている。
【0026】
屈曲形蛍光ランプ4は、ガラス製等の放電容器、蛍光体層、一対の電極、片口金4a等により構成されている。放電容器は、ソーダライムガラス、鉛ガラス等の軟質ガラスや硬質ガラス、石英ガラス等の例えば1本のガラス製円管を一平面上でU字状に折曲して1本のU字状放電路を形成しており、一対の管状部4b,4bおよび連結部4cを有し、1つの連続放電路の両端をフレアステムによって封止して軸方向一端部に片口金4aを形成している。したがって、これら管状部4b,4bと連結部4cは一平面上に形成されている。このように形成された屈曲形蛍光ランプ4においては、その最冷部は屈曲された連結部4cの下面に形成されやすい。
【0027】
そして器具本体2には、排気弁5が設けられ、器具本体2のシャーシ2bと蓋体2cをラッチ2hによって気密に閉塞した後、排気弁5からポンプなどによって器具本体2内部の空気を抜き、栓をすることによって内部を減圧または真空に保つことができる。
【0028】
このように器具本体2の内部を減圧または真空に構成することによって、器具本体2の外部の温度が変化してもランプ4に温度が伝達するのが抑えられ、ランプ4の特性を安定させることができる。また、ランプ4が点灯することによって生じるランプ4本体の発熱による器具本体2内部の温度の上昇も抑制することができるため、ランプ4の特性が安定する。
【0029】
次に、本発明の第二の実施形態である道路灯になどに用いられる照明器具について、図を参照して説明する。図1は本実施形態に係る道路灯になどに用いられる照明器具10を下から見た斜視図である。
【0030】
10は直線形ポール用の道路灯であり、道路灯1は、開口カバー101と、シャーシ102から器具本体100が構成される。開口カバー101は、アルミダイキャストで形成された開口カバー部103および透光性カバー104を備えて、直線形ポール30の上側に取付けられている。開口カバー部103には、排気弁50が備えられ、透光性カバー104の縁部と開口カバー部103の照射開口縁部の間にはゴム製のパッキン(図示しない)が設けられている。そうして、シャーシ102の下側開口面と開口カバー101の上側開口面がパッキン(図示しない)を介して接合され、内部を密閉している。
【0031】
器具本体10内部には、光源ランプ20として水銀ランプがソケット(図示しない)を介して配設されている。
【0032】
本実施形態によれば、ラッチ装置105によって、シャーシ102と開口カバー103を気密に閉塞したのち、排気弁50から器具本体100の空気を抜くことによって内部を減圧または真空に保持している。
【0033】
このように構成することによって、器具の外部の温度が器具内部の空気用によって熱伝導するのを抑制することができ、さらにランプを点灯させたときでも、ランプの発熱によって器具内部の空気の上昇を抑えることができ、ランプ周囲の温度が上昇するのを抑制できる。このため、器具外部の温度やランプ自身の発熱に寄らずランプ周囲の温度を安定させることができ、ランプの効率が低下させることなく点灯することができる。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、器具の外部の温度が器具内部の空気用によって熱伝導するのを抑制することができ、さらにランプを点灯させたときでも、ランプの発熱によって器具内部の空気の上昇を抑えることができ、ランプ周囲の温度が上昇するのを抑制できる。このため、器具外部の温度やランプ自身の発熱に寄らずランプ周囲の温度を安定させることができ、ランプの効率が低下させることなく点灯することができる。
【0035】
請求項2の発明によれば、周囲温度の影響によって光束が変化しやすい蛍光ランプを用いていても、器具本体が外部の温度の影響を少ないので、安定した効率で点灯させることできる。
【0036】
請求項3の発明によれば、特に、トンネルのように外部の温度変化が起こりやすい場所に取り付けられた照明器具であっても請求項1または2の効果を奏するトンネル用照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のトンネル用照明器具の正面図。
【図2】同じく断面図。
【図3】発明の第二の実施形態道路灯になどに用いられる照明器具を下から見た斜視図。
【符号の説明】
1…トンネル照明装置、 2…器具本体 3…主反射体 4…光源ランプ(屈曲形蛍光ランプ) 5…排気弁
【発明の属する技術分野】本発明は密閉型照明器具およびトンネル照明器具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル用照明器具においては、光源としては、例えば低圧ナトリウムランプや蛍光ランプなどがよく知られており、その長手方向が道路の通行方向に沿うように配置されている。そして、比較的少数の照明器具によって、主として路面を効率よくかつ、その通行方向に沿ってなるべく連続する一様な明るさで照明できるように設計されている。そうして、近年では長手方向により効率よく照明するために光源に比較的長い蛍光ランプを用いる照明器具が用いられる。
【0003】
しかしながら、蛍光ランプは周囲温度によって効率が異なることが知られている。例えば、周囲温度が20〜25℃において最高光束が出るが、周囲温度が高いときや低い時ではランプ光束が非常に低下する。特に、トンネル照明器具のように屋外で用いられる器具においては、周囲温度の影響を受けやすく、ランプ効率が変化しやすいという問題があった。
【0004】
特に、トンネル照明器具は、内部が気密に密閉されているため、内部に収納しているランプや安定器からの発熱によって内部が高温となりやすく、ランプの温度も上昇してランプの効率が低下することがあった。このため、あらかじめ周囲温度が40〜50℃のときに効率がもっとも高くなるように調整した蛍光ランプを使用する(特開平10−308109号公報)などのことが考えられている。
【0005】
また、トンネル照明は室外で用いられさらに環境の厳しい場所に設置するため寒冷地のように周囲温度の低い場所に設置され、ランプの効率が低下することもある。このため、実公昭63−33321号公報には、蛍光ランプの温度が維持できるように温度維持手段を備えた蛍光灯器具として、実公昭63−33321号公報の図6のように温度が低いときには反射板の裏側に設けられたヒータによって蛍光灯を加熱する蛍光灯器具(従来例)が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開平10−308109号公報
【0007】
【特許文献2】実公昭63−33321号公報 図6
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例のような蛍光灯器具では、器具が開放されているので、ヒータによってランプを過熱しても加熱しすぎることは少なく制御しやすいものであるが、トンネル照明器具のように、密閉型の器具であると、ランプが点灯するとすぐに器具内部の温度が上昇しやすい。このため、ランプを点灯させた場合にヒータを通電させることにより、すぐに内部の温度が上昇して、逆に高温となりランプ光束が低減してしまう問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、周囲温度によらずに照明効率を維持することのできる照明装置およびトンネル照明装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の密閉型照明器具は、開口部を有するシャーシおよび開口部に配設され透光性カバーを含んで構成される開口カバーからなり、内部を負圧または真空に保持する器具本体と;器具本体内に配設された光源と;を具備している。
【0011】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り、用語の定義および技術的な意味は次による。
【0012】
器具本体は、開口部を有するシャーシおよび開口部に配設され透光性カバーを含んで構成される開口カバーにて構成される。透光性カバーは、強化ガラスおよびポリカーボネイト等の乳白色または透光性プラスチックによって形成される。
また、透光性カバーは外面および内面のいずれか一方または両方に、光制御用の手段たとえばプリズム、レンズまたは光拡散用の多数の凸部または凹部などを形成してもよい。また、透光性カバーの外表面に光触媒機能を有する酸化チタンなどの薄膜を塗布することもできる。また、開口カバーのすべてを透光性カバーにて構成することも許容する。また、シャーシの一部またはすべてを透光性部材で構成することも許容する。
【0013】
そうして、器具本体の内部が負圧または真空となるように気密に保持される。
内部は、少なくともこの密閉型照明器具が取り付けられる周囲よりも内圧が低くなるように、器具本体に排気弁を設け、器具を密閉した後に排気弁から空気を排気させるようにするなどして内部の圧力を保持する。
【0014】
光源ランプは、蛍光ランプ、メタルハライドランプおよび高圧ナトリウムランプなどの高圧放電ランプ、無電極放電ランプのような放電ランプを許容する。光源ランプは、器具本体内に収納され、要すれば光源ランプの光を効果的に反射する反射体を器具本体内に備えることも許容する。
【0015】
本発明によれば、器具の内部が負圧または真空に保持されているため、器具の外部の温度が器具内部の空気によって熱伝導するのを抑制することができ、さらにランプを点灯させたときでも、ランプの発熱によって器具内部の空気の上昇を抑えることができ、ランプ周囲の温度が上昇するのを抑制できる。このため、器具外部の温度やランプ自身の発熱に寄らずランプ周囲の温度をほぼ一定とすることができ、ランプの効率が低下させることなく安定した特性で点灯することができる。
【0016】
請求項2の発明は請求項1の密閉型照明器具であって、光源ランプは、蛍光ランプであることを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、周囲温度の影響によって光束が変化しやすい蛍光ランプを用いていても、外部の温度の影響を受けることが少ないので、蛍光ランプを安定した効率で点灯させることできる。
【0018】
請求項3のトンネル用照明器具は、トンネル内に設けられた取付部と;前記取付部に設けられた請求項1または2記載の密閉型照明器具と;を具備している。
【0019】
本発明によれば、特に、トンネルのように外部の温度変化が起こりやすい場所に取り付けられた照明器具であっても請求項1または2の効果を奏するトンネル用照明装置を提供することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施形態であるトンネル用照明器具のを図を参照して説明する。なお、これらの図中、同一または相当部分には同一符号を付して、重複した説明の記載は省略または簡略化している。
【0021】
図1は本発明の実施形態に係る例えばトンネル用の照明器具1の正面図、図2は同じく照明器具の断面図である。この図1および図2に示すように照明器具1は、例えばステンレス製等の密閉形の器具本体2内に、その投光開口に対向するように反射体3を配設し、この反射体3に光学的に対向するように屈曲形蛍光ランプ4を配設している。
【0022】
上記器具本体2は、例えばJIS C8140で規定する防噴流用器具本体等の密閉形に構成されており、如何なる方向からの水の直接噴流を受けても有害な影響が出ないように構成されており、複数の取付脚2a,2a,…を備えたシャーシ2bの投光開口端に、パッキン2cを介してほぼ長方形の投光開口を有する蓋体2dを装着し、この蓋体2dの投光開口に透光性カバー2eを水密かつ気密に嵌合させ、シリコン系等の接着剤2fにより固着している。
【0023】
蓋体2cは、ヒンジ2gによりシャーシ2bに開閉可能に取り付けられ、ヒンジ2fの反対側にシャーシ2bに設けられたラッチ2hによって閉塞された状態が保持される。このとき、蓋体2cによる閉塞縁はパッキンにより水気や粉塵が浸入しないような処理が施されている。また、透光性カバー2eには、透明なガラス板が使用されている。
シャーシ2bの各取付脚2aには、ネジ穴2e1が形成されており、このネジ穴2e1を利用してトンネル内壁6などに設けられたステー等の取り付け装置6aにネジ止めによって固定される。2iは、防水コネクタで器具の内部への配線を通しながら気密を保つ構造をしている。
【0024】
そして、このように構成された器具本体2内部には、主反射体3を配設している。主反射体3は長手方向横断面が凹弧面をなす内面を細長い反射面に形成している。なお、主反射面の長手方向横断面の形状は、凹状であればよく、曲面状、平面の組合せまたは曲面と平面の組合せ等どのような形状であってもよい。但し、長手方向に亘ってその主たる部分が同じ断面形状になっていることが好ましい。また、反射面は鏡面または梨地などに仕上げられており設置場所などに応じて所望の配光が得られるような形状をなしている。
【0025】
さらに、主反射体3の内側には、屈曲形蛍光ランプ4を配設している。屈曲形蛍光ランプ4は、その軸方向一端側に設けられた片口金4aをランプソケットに嵌め込むことで固定されている。
【0026】
屈曲形蛍光ランプ4は、ガラス製等の放電容器、蛍光体層、一対の電極、片口金4a等により構成されている。放電容器は、ソーダライムガラス、鉛ガラス等の軟質ガラスや硬質ガラス、石英ガラス等の例えば1本のガラス製円管を一平面上でU字状に折曲して1本のU字状放電路を形成しており、一対の管状部4b,4bおよび連結部4cを有し、1つの連続放電路の両端をフレアステムによって封止して軸方向一端部に片口金4aを形成している。したがって、これら管状部4b,4bと連結部4cは一平面上に形成されている。このように形成された屈曲形蛍光ランプ4においては、その最冷部は屈曲された連結部4cの下面に形成されやすい。
【0027】
そして器具本体2には、排気弁5が設けられ、器具本体2のシャーシ2bと蓋体2cをラッチ2hによって気密に閉塞した後、排気弁5からポンプなどによって器具本体2内部の空気を抜き、栓をすることによって内部を減圧または真空に保つことができる。
【0028】
このように器具本体2の内部を減圧または真空に構成することによって、器具本体2の外部の温度が変化してもランプ4に温度が伝達するのが抑えられ、ランプ4の特性を安定させることができる。また、ランプ4が点灯することによって生じるランプ4本体の発熱による器具本体2内部の温度の上昇も抑制することができるため、ランプ4の特性が安定する。
【0029】
次に、本発明の第二の実施形態である道路灯になどに用いられる照明器具について、図を参照して説明する。図1は本実施形態に係る道路灯になどに用いられる照明器具10を下から見た斜視図である。
【0030】
10は直線形ポール用の道路灯であり、道路灯1は、開口カバー101と、シャーシ102から器具本体100が構成される。開口カバー101は、アルミダイキャストで形成された開口カバー部103および透光性カバー104を備えて、直線形ポール30の上側に取付けられている。開口カバー部103には、排気弁50が備えられ、透光性カバー104の縁部と開口カバー部103の照射開口縁部の間にはゴム製のパッキン(図示しない)が設けられている。そうして、シャーシ102の下側開口面と開口カバー101の上側開口面がパッキン(図示しない)を介して接合され、内部を密閉している。
【0031】
器具本体10内部には、光源ランプ20として水銀ランプがソケット(図示しない)を介して配設されている。
【0032】
本実施形態によれば、ラッチ装置105によって、シャーシ102と開口カバー103を気密に閉塞したのち、排気弁50から器具本体100の空気を抜くことによって内部を減圧または真空に保持している。
【0033】
このように構成することによって、器具の外部の温度が器具内部の空気用によって熱伝導するのを抑制することができ、さらにランプを点灯させたときでも、ランプの発熱によって器具内部の空気の上昇を抑えることができ、ランプ周囲の温度が上昇するのを抑制できる。このため、器具外部の温度やランプ自身の発熱に寄らずランプ周囲の温度を安定させることができ、ランプの効率が低下させることなく点灯することができる。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、器具の外部の温度が器具内部の空気用によって熱伝導するのを抑制することができ、さらにランプを点灯させたときでも、ランプの発熱によって器具内部の空気の上昇を抑えることができ、ランプ周囲の温度が上昇するのを抑制できる。このため、器具外部の温度やランプ自身の発熱に寄らずランプ周囲の温度を安定させることができ、ランプの効率が低下させることなく点灯することができる。
【0035】
請求項2の発明によれば、周囲温度の影響によって光束が変化しやすい蛍光ランプを用いていても、器具本体が外部の温度の影響を少ないので、安定した効率で点灯させることできる。
【0036】
請求項3の発明によれば、特に、トンネルのように外部の温度変化が起こりやすい場所に取り付けられた照明器具であっても請求項1または2の効果を奏するトンネル用照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のトンネル用照明器具の正面図。
【図2】同じく断面図。
【図3】発明の第二の実施形態道路灯になどに用いられる照明器具を下から見た斜視図。
【符号の説明】
1…トンネル照明装置、 2…器具本体 3…主反射体 4…光源ランプ(屈曲形蛍光ランプ) 5…排気弁
Claims (3)
- 開口部を有するシャーシおよび開口部に配設され透光性カバーを含んで構成される開口カバーからなり、内部を負圧または真空に保持する器具本体と;
器具本体内に配設された光源ランプと;を具備したことを特徴とする密閉型照明器具。 - 光源ランプは、蛍光ランプであることを特徴とする請求項1の密閉型照明器具。
- トンネル内に設けられた取付部と;前記取付部に設けられた請求項1または2記載の密閉型照明器具と;を具備していることを特徴とするトンネル用照明器具。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003051587A JP2004259668A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 密閉型照明器具およびトンネル用照明器具 |
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---|---|---|---|
JP2003051587A JP2004259668A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 密閉型照明器具およびトンネル用照明器具 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003051587A Pending JP2004259668A (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 密閉型照明器具およびトンネル用照明器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004259668A (ja) |
-
2003
- 2003-02-27 JP JP2003051587A patent/JP2004259668A/ja active Pending
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