JP2004258502A - カラオケ演奏装置における効果音発生機構および使用方法 - Google Patents
カラオケ演奏装置における効果音発生機構および使用方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】近辺に存在する情報処理機器とデータ通信するための短距離無線通信手段を備えたカラオケ演奏装置において、送信源識別情報と再生指示符号情報と音声情報とが所定のデータ形式に従って表現された効果音プリセット信号を短距離無線通信手段により受信したときに、これら送信源識別情報と再生指示符号情報と音声情報とを対応づけして効果音記憶部に格納する効果音プリセット手段と、送信源識別情報と再生指示符号情報とが所定のデータ形式に従って表現された効果音出力指示信号を短距離無線通信手段により受信したときに、これら送信源識別情報と再生指示符号情報とに対応づけされて効果音記憶部に格納されている音声情報を読み出して音響として出力する効果音出力手段とを備える。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、カラオケ演奏装置における効果音発生機構および使用方法であって、とくに、情報処理機器からデータ送信された音声情報をプリセットして効果音として使用する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なカラオケ演奏装置には、カラオケ演奏中に歌唱の合間に効果音を挿入する合いの手機能が備わっている。例えば下記特許文献1に開示されているように、「声援」や「拍手」などの各種効果音が、ADPCM方式などでディジタルデータ化されて装置内のメモリに記憶されている。カラオケ演奏中にリモコン送信器や操作パネルの所定のキーを操作することにより、任意の効果音を任意のタイミングで発音させる。例えば操作者が「声援」を送りたいときにはリモコン送信器の「声援」キーを押す。この信号を受けたカラオケ演奏装置では、指定された「声援」キーに対応する効果音データを音響出力する。
【0003】
当該装置では、効果音ごとに専用のキーが配設されている。そのため、わかりやすく簡単に操作できる一方、発音可能な効果音の種類はキーの数に限られる。効果音の種類を増やすためにはリモコン送信器を大きくして専用キーの数を増やさなければならない。そうかといって、専用キーの数が多くなれば、リモコン送信器が大きくなって使いづらくなるだけでなく、実際に効果音を発音させたいときにそのキーを探し出すのも大変で面倒になる。
【0004】
そこで下記特許文献2には、カラオケの場を盛り上げるために豊富に用意された効果音の中から希望のものを選んで、その効果音の発音指令用にリモコン送信器の既設の操作キーを割り当てて兼用する技術が開示されている。この技術は、周知のカラオケ演奏装置に効果音発生機構を備えて実現するものである。
【0005】
カラオケ演奏装置はパソコン相当のコンピュータ応用機器であって、中央処理装置がCPU・RAM・ROMを含むコンピュータ本体である。大容量の外部記憶としてハードディスク装置とCD−ROMやDVD−ROMを再生する光ディスク装置と、公衆電話回線を介してカラオケホスト装置と通信する通信制御装置と、利用者からの入力と利用者に向けての応答をやりとりする利用者インタフェース装置と、MIDI形式の音楽演奏データに基づいて伴奏音楽の音響信号を生成する音楽生成装置と、伴奏音楽やマイクロホンからの音響信号を増幅してスピーカから発音するオーディオアンプと、CRTやLCD・PDPなどを用いたディスプレイと、このディスプレイに表示すべき映像データを処理する映像処理装置とを備えている。
【0006】
効果音発生機構として、多数の種類の効果音データがそれぞれ区別して記憶部に格納されており、中央処理装置が効果音データの種類を特定する情報と発音指令とを受けて、該当する効果音データをハードディスク装置から読み出して効果音再生装置を起動する。これにより効果音再生装置からアナログの効果音信号が出力され、オーディオアンプを経てスピーカから発生(発音)される。リモコン送信器には効果音の発音指令を与えるための複数個の効果音キーが配設されており、リモコン送信器からの発音指令を受け取ったとき、それが複数個の効果音キーのどれに対応した信号であるのか(キーアサイン)を認知し、ハードディスク装置に作成・管理され利用者が任意に書き換え可能なキーアサイン情報に従って、各効果音キーに割り当て登録されている効果音を鳴らすものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−83377号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平10−78783号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなカラオケ演奏装置による効果音は、あらかじめカラオケ事業者が用意したものであって、お仕着せでしかない。そのため、誰が入れても多少のタイミングの違いはあっても同じ合いの手にしかならない。
そうかといって、利用者の多様なニーズに応えようと豊富に効果音を用意するとすれば、多種類の効果音が用意されればされるほど、その中から希望の効果音を探し出したり、探し出したものを特定のキーに対してキーアサインを行ったりする作業が煩わしくなる。
【0010】
一方、近年では多くの人が所持する携帯電話機をはじめとして、小型で携帯可能でありながらも高機能の情報処理機器が一般に広く普及している。そのような情報処理機器のほとんどは音声等の録音機能を備えていて、伝言メッセージや着信メロディー等の身近な音声を気軽に録音することができる。
【0011】
そこで本発明者は、カラオケ利用に先だって利用者が自宅等で携帯電話機等の情報処理機器に自分の声や身近な音を録音しておいて、これをカラオケの効果音(合いの手)として利用できると便利だと考えた。特に、歌唱者やグループのメンバーに合わせて、独特の口調や言い回しをまねて合いの手を入れると場が盛り上がりやすい。また楽曲によっては、インパクトの強い歌詞の一部など、独特の合いの手がふさわしい場合がある。そのような合いの手を簡単に用意することもできる。そうすればカラオケの楽しみも増すと考え本発明をなしたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、近辺に存在する情報処理機器とデータ通信するための短距離無線通信手段を備えたカラオケ演奏装置において、送信源識別情報と再生指示符号情報と音声情報とが所定のデータ形式に従って表現された効果音プリセット信号を短距離無線通信手段により受信したときに、これら送信源識別情報と再生指示符号情報と音声情報とを対応づけして効果音記憶部に格納する効果音プリセット手段と、送信源識別情報と再生指示符号情報とが所定のデータ形式に従って表現された効果音出力指示信号を短距離無線通信手段により受信したときに、これら送信源識別情報と再生指示符号情報とに対応づけされて効果音記憶部に格納されている音声情報を読み出して音響として出力する効果音出力手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0013】
この発明において望ましくは、効果音出力手段は、カラオケ演奏期間との関係において動作可能な期間が設定されており、その動作可能な期間中に効果音出力指示信号を受信したときにこれに応動する。
【0014】
また望ましくは、効果音プリセット手段は、送信源識別情報と再生指示符号情報と音声情報とを効果音記憶部に格納した時刻を管理し、格納してから一定時間を経過した各情報を効果音記憶部から消去する。
【0015】
さらに望ましくは、短距離無線通信手段を備えた携帯電話機を前記情報処理機器として使用し、携帯電話機に固有の識別情報である送信源識別情報と、携帯電話機の特定の操作時に生成される符号情報である再生指示符号情報と、携帯電話機のメモリに記憶してある音声情報とを含んだ効果音プリセット信号を送信するとともに、携帯電話機の特定の操作時に再生指示符号情報と送信源識別情報とを含んだ効果音出力指示信号を送信する。
【0016】
【発明の実施の形態】
===概要===
本実施例は、利用者がカラオケ利用に先立って自分の携帯電話機に音声を録音しておいた音声データ(音声情報)を用いて、カラオケ演奏の効果音として利用するものである。カラオケ利用に際しては、まず効果音プリセット手段を用いることにより、録音しておいた音声データを自分の携帯電話機の特定のキーと対応づけしてカラオケ演奏装置で利用可能に設定する(効果音プリセット機能)。そして、カラオケ演奏中にカラオケ演奏装置に対して当該特定キーを用いて効果音の発音指令を送信すると、効果音出力手段により音声データによる効果音がカラオケ演奏に挿入される(効果音出力機能)。
【0017】
カラオケ演奏装置は、従来と同様に周知の基本構成と効果音発生機構としての効果音再生装置とを備えている。加えて、携帯電話機などの情報処理機器とデータ通信するための短距離無線通信手段(IrDAドライバ・赤外線LED)を備えている。
また、利用者の所持する携帯電話機は、インターネットのブラウザ機能およびJAVAアプレット実行機能および短距離無線通信手段を搭載している。本発明に係る効果音プリセット機能・効果音出力機能を利用するために必要な効果音利用プログラムは、カラオケ事業者がインターネット上で運営するサーバに用意されている。携帯電話機はあらかじめサーバにアクセスしてこれらの効果音利用プログラムをダウンロードして利用することが可能である。
なお、カラオケ演奏装置および携帯電話機に備わる短距離無線通信手段は、IrDAインタフェースに限定されない。ブルートゥース信号などの他の無線信号も適用の範囲内である。
【0018】
カラオケ演奏装置の短距離無線通信手段における処理フロー図を図1に示している。短距離無線通信手段は、待機状態にあってはリクエスト信号(図1のステップ102)やキーコントロール信号(ステップ103)、音量コントロール信号(ステップ104)、演奏停止信号(ステップ105)などのさまざまなカラオケ利用にかかわる無線信号を探知している(ステップ101)。各信号を検知すると、それぞれに対応する処理が実行され(ステップ201〜501)、各処理が終了すると無線信号の待機状態に戻る。
【0019】
本実施例に係る無線信号は、効果音プリセット信号および効果音出力指示信号である。効果音プリセット信号を検知する(ステップ106)と、効果音プリセット機能を実現するための効果音プリセット処理が開始される(ステップ601)。効果音出力指示信号を検知する(ステップ107)と、効果音出力機能を実現するための効果音出力処理が開始される(ステップ701)。
以下、各機能とそのユーザインタフェースについて詳細に説明する。
【0020】
===効果音プリセット機能===
利用者が自己の所持する携帯電話機を用いて、所定のユーザインタフェースを介して効果音利用プログラムを起動する。図2に効果音プログラム起動時の画面を例示している。図2(A)において「録音」メニュー1を選択入力することにより、効果音用の音声データを録音することができる。携帯電話機に内蔵されたマイクを介して入力された音声信号は、ADPCM形式の音声データとして適宜なメモリに記憶される。
【0021】
利用者はまた、カラオケ演奏装置の近辺で効果音プログラムを起動して、録音しておいた音声データをカラオケ演奏装置に短距離無線通信手段を用いて転送することによって、カラオケ演奏装置の効果音として利用可能に設定(プリセット)することができる。
図2(A)の「プリセット」メニュー2を選択入力すると、所定のユーザインタフェースにしたがって、効果音として使用したい音声データを選択する(B)とともに、この音声と対応づけしたいキーを指定して(C)、効果音プリセット信号に含めてカラオケ演奏装置に無線転送する。図3は、この効果音プリセット信号に含められる効果音データの構成を例示したものである。効果音データは、送信元の携帯電話機の個体番号や電話番号などの所定の識別情報(送信源識別情報)と、この音声データに対応づけしたいキー(プリセットキー)の識別情報(再生指示符号情報)とを、音声データに付加したデータ構成になっている。
【0022】
効果音データを含む効果音プリセット信号を受信したカラオケ演奏装置は、効果音プリセット処理を実行する(ステップ106)。効果音プリセット処理フローを図4に示した。まず、効果音プリセット信号に含まれる音声データを取り出してメモリに記憶する(図4のステップ611)。それととともに、効果音プリセット信号に含まれる携帯電話機の識別情報およびプリセットキーの識別情報を取り出し(ステップ612)、これらの識別情報と、音声データを記憶したメモリの格納場所を示す情報(所在情報)とを対応づけしてプリセットテーブルとして管理する。すなわち、プリセットテーブルを参照し(ステップ613)、携帯電話機識別情報およびプリセットキー識別情報の組み合わせが登録(プリセット)されているか否かを確認する(ステップ614)。登録がない場合には、新たなプリセット情報としてプリセットテーブルに追記する(ステップ615)。既に登録されている場合には、音声データの所在情報を上書きする。このときに、削除された所在情報に対応する音声データもメモリから削除する(ステップ616)。
【0023】
図5はプリセットテーブルの構成を例示したものである。この図では、携帯電話機Aの「○」キーにはメモリ上のaに記憶された音声データが対応づけされているが、携帯電話機Bの同じ「○」キーにはbの音声データが対応づけされたものである。また同じ携帯電話機Bの「△」キーにはcの音声データが対応づけされている。
【0024】
===効果音出力機能===
利用者はカラオケ演奏中に自己の携帯電話機のプリセットキーを操作することにより効果音出力指示信号を送出して、カラオケ演奏装置にプリセットしておいた効果音の発音指令を与えることができる。効果音出力指示信号は、発信した携帯電話機の識別情報と操作したプリセットキーの識別情報とを含む無線信号である。図2の(A)において「使う」メニュー3を選択入力すると、プリセットキーの操作により効果音出力指示信号を送出可能になり、効果音用のキーとして利用できるようになる。
【0025】
図6に効果音出力処理フロー図を示した。カラオケ演奏装置は、近辺の携帯電話機が送出した効果音出力指示信号を受信すると、信号に含まれる携帯電話機識別情報とキー識別情報とを取り出して(図6のステップ711)、これらの識別情報にも基づいてメモリのプリセットテーブルを参照する(ステップ712)して、当該識別情報に対応する音声データの所在情報がプリセットされているか否かを確認する(ステップ713)。プリセットされている場合には、当該所在情報に基づいてメモリから音声データを読み出すとともに、効果音再生装置を起動する(ステップ714)。効果音再生装置からアナログの音声信号が出力され、オーディオアンプを経てスピーカから効果音が発音される。
【0026】
なお、適宜なユーザインタフェースによって効果音再生指示信号に出力の長さに関する情報を付加して、効果音の発音期間を指定することも可能である。
【0027】
===他の実施形態===
プリセット手段によりプリセットした効果音の利用回数や利用可能時間に制限を設けことも可能である。例えばカラオケ演奏装置で管理するプリセットテーブルに効果音プリセットの有効期限に関する情報を付加することにより、プリセット後5分間だけ有効にするとか、効果音は3回発音された後は無効にする、といった設定が可能となる。これにより、カラオケ演奏装置のメモリ領域を節約することができたり、同じ効果音を繰り返して飽きてしまうことを避けることができたりする。
【0028】
また、1台の携帯電話機がプリセットして利用できる効果音の種類に制限を設けることも可能である。例えばプリセットテーブルで同一の携帯電話機に対して対応づけして管理できるプリセットキーの数を制限することにより実現する。これによれば、より多くの利用者が公平に効果音をプリセットして利用する機会を設けることができる。
【0029】
カラオケ演奏装置において、携帯電話機からの効果音の発音指令を受け付け可能な期間を設定することも可能である。例えば、カラオケ演奏の期間(前奏・間奏後奏・歌唱・サビ)のいずれかの期間にのみ効果音出力指示信号を受け取り可能(または受け取り不可)とする。これによれば、例えばバラードのサビのように歌唱に聞き入りたい期間に誤って効果音を出してしまったり、間奏や後奏で余韻に浸っている期間に無意味に効果音を出してしまったりして場を白けさせたりするようなことがなくなる。さらに、効果音を本来の目的に合致した効果的な方法によって利用可能となる。
【0030】
【発明の効果】
本発明に係る機構および使用方法によれば、カラオケ利用に先だって利用者が自宅等で携帯電話機等の情報処理機器に自分の声や身近な音を録音しておいて、これをカラオケの効果音として利用できる。そのためカラオケの新たな楽しみ方が創出され、カラオケ利用者層の拡大が見込まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るカラオケ演奏装置の短距離無線通信手段による受信処理フロー図である。
【図2】本実施例に係る携帯電話機における効果音利用プログラムに関するユーザインタフェースの概略を示す図である。
【図3】本実施例に係る効果音データの構成例を示す図である。
【図4】本実施例に係る効果音プリセット処理フロー図である。
【図5】本実施例に係るプリセットテーブルの構成例を示す図である。
【図6】本実施例に係る効果音出力処理フロー図である。
【符号の説明】
1 効果音録音用メニュー
2 効果音プリセット用メニュー
3 効果音利用メニュー
Claims (4)
- 近辺に存在する情報処理機器とデータ通信するための短距離無線通信手段を備えたカラオケ演奏装置において、
送信源識別情報と再生指示符号情報と音声情報とが所定のデータ形式に従って表現された効果音プリセット信号を短距離無線通信手段により受信したときに、これら送信源識別情報と再生指示符号情報と音声情報とを対応づけして効果音記憶部に格納する効果音プリセット手段と、
送信源識別情報と再生指示符号情報とが所定のデータ形式に従って表現された効果音出力指示信号を短距離無線通信手段により受信したときに、これら送信源識別情報と再生指示符号情報とに対応づけされて効果音記憶部に格納されている音声情報を読み出して音響として出力する効果音出力手段と、
を備えたことを特徴とするカラオケ演奏装置における効果音発生機構。 - 請求項1において、効果音出力手段は、カラオケ演奏期間との関係において動作可能な期間が設定されており、その動作可能な期間中に効果音出力指示信号を受信したときにこれに応動するものであることを特徴とするカラオケ演奏装置における効果音発生機構。
- 請求項1または2において、効果音プリセット手段は、送信源識別情報と再生指示符号情報と音声情報とを効果音記憶部に格納した時刻を管理し、格納してから一定時間を経過した各情報を効果音記憶部から消去することを特徴とするカラオケ演奏装置における効果音発生機構。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のカラオケ演奏装置における効果音発生機構の使用方法であって、短距離無線通信手段を備えた携帯電話機を前記情報処理機器として使用し、携帯電話機に固有の識別情報である送信源識別情報と、携帯電話機の特定の操作時に生成される符号情報である再生指示符号情報と、携帯電話機のメモリに記憶してある音声情報とを含んだ効果音プリセット信号を送信するとともに、携帯電話機の特定の操作時に再生指示符号情報と送信源識別情報とを含んだ効果音出力指示信号を送信することを特徴とする使用方法。
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