JP2004258444A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感光体1上の静電潜像をトナーによって現像し、現像されたトナー像を中間転写媒体4に転写する画像形成装置において、前記中間転写媒体4は、イオン導電剤を含むと共に表層に研磨材を分散した構造を有する。
【選択図】図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関するものであり、特に、感光体上の静電潜像をカラートナーで現像し、次いで、中間転写媒体上へ転写し、中間転写媒体上にカラートナー像を形成させた後に、紙などの記録媒体上に一括して転写してカラー像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カラー画像を形成する画像形成装置に各種のものが知られているが、潜像担持体上に複数色のトナーによって逐次可視化されたトナー像を形成し、中間転写媒体上に転写電圧を印加して色重ねされたカラー画像を形成した後に、紙等の記録媒体上に一括して転写を行い、加熱、加圧等によってトナーを軟化させて、記録媒体上にトナー像を定着することによってカラー画像を形成する画像形成装置が知られている。
【0003】
上記中間転写媒体は、所定の体積固有抵抗を有した導電性のゴム組成物等から形成されており、体積固有抵抗が小さくなると、電流の漏洩、紙汚れなどの画像上の問題が発生する。一方、体積固有抵抗が所定の大きさを超えると、転写効率が悪く、実用に適さなくなる。
中間転写媒体を構成する材料に導電性を付与するには、材料中にカーボンブラック等の電子導電性を付与する導電剤を添加する方法(例えば特許文献1)や、イオン導電性を付与する導電剤を添加する方法等がある。
【0004】
しかしながら、特許文献1のようにカーボンブラック等により電子導電性を付与する方式は、カーボンブラックの分散条件、配合量のバラツキ等により抵抗値が変化し、所定範囲の電気抵抗を得ることが難しく、また、電子導電性の導電剤の添加量が多くなれば、電気抵抗の印加電圧への依存性が大きくなり、一定の電気抵抗を得るために精密な印加電圧制御装置が必要になるという問題や、ゴム組成物の加工性が低下するという問題を有している。
【0005】
一方、イオン導電性を付与する方式は、前記の問題は解消することはできるが、環境変化による電気抵抗値の変動が大きいとともに、イオン導電剤が中間転写媒体から感光体にブリードアウト(移行)し、移行したイオン導電剤は、感光体表層の空気中の水分と反応し、感光体表面に絶縁層を形成してしまい、光応答特性を低下させてしまう結果、出力画像の劣化を招いたり、感光体寿命を短くするという問題を有している(特許文献2参照)。
【0006】
そこで、この問題を解決するために、特許文献3においては、電子導電性の導電剤を分散した層と、イオン導電性の導電剤を分散した層とを積層することにより、両者の欠点を補完する提案をしている。
【0007】
【特許文献1】特開2003−5531
【特許文献2】特開平10ー282813号公報
【特許文献3】特開平8−110711号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献3の方式は、電子導電性の導電剤を分散した層と、イオン導電性の導電剤を分散した層とを積層しているため、両者の欠点を少なからず保有しており、とくに、高抵抗層の材料の挙動が支配的となるため、例えば、電子導電性の導電剤を分散した層が、イオン導電性の導電剤を分散した層より高抵抗である場合には、抵抗のバラツキや電圧依存性が大きくなってしまうという問題を有している。
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、イオン導電性の導電剤を含む中間転写媒体を用いる画像形成装置において、中間転写媒体の電気抵抗の変動を防止するとともに、イオン導電剤が中間転写媒体から感光体へブリードアウトして感光体の光応答特性の低下を防止するとともに、転写効率を飛躍的に向上させ、感光体のクリーナレスを実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明の画像形成装置は、感光体上の静電潜像をトナーによって現像し、現像されたトナー像を中間転写媒体に転写する画像形成装置において、前記中間転写媒体は、イオン導電剤を含むと共に表層に研磨材を分散した構造を有することを特徴とする。
また、前記イオン導電剤は、プラスイオンであることを特徴とする。
また、前記感光体と中間転写媒体との間に周速差を設けることを特徴とする。
また、前記中間転写媒体は単層であることを特徴とする。
また、前記中間転写媒体は複層であり、イオン導電剤を含む導電層の感光体側表面に研磨材を分散した表面層を有することを特徴とする。
また、前記トナーが負帯電トナーであることを特徴とする。
また、前記研磨材として、シリカ、アルミナ、酸化セシウム、酸化チタン、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウムのいずれか1つを用いることを特徴とする。
また、感光体のクリーニング手段を無くしたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の画像形成装置を説明するための図であり、非接触現像方式の一例を示すものである。なお、接触現像方式にも適用可能である。
感光体1は直径24〜86mmで表面速度60〜300mm/sで回転する感光体ドラムで、コロナ帯電器2によりその表面が均一に負帯電された後、記録すべき情報に応じた露光3が行なわれることにより、静電潜像が形成される。
現像器10は、一成分現像装置であり、有機感光体1上に一成分非磁性トナーからなる負帯電トナーTを供給することで有機感光体1における静電潜像を反転現像し、可視像化するものである。現像手段10には、一成分非磁性トナーTが収納されており、図示矢印のごとく回転するトナー供給ローラ7によりトナーを現像ローラ9に供給する。現像ローラ9はトナー供給ローラ7と同方向に回転し、トナー供給ローラ7により搬送されたトナーTをその表面に保持した状態で有機感光体1との近接部に搬送し、有機感光体1上の静電潜像を可視像化する。
【0011】
現像ローラ9は、例えば直径16〜24mmで、金属製管にメッキやブラスト処理したローラ、あるいは中心軸周面にブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等からなる体積抵抗値104〜108Ω・cm、硬度が40〜70°(アスカーA硬度)の導電性弾性体層が形成されたもので、この管の軸等を介して図示しない電源より現像バイアス電圧が印加される。
【0012】
規制ブレード8としてはステンレス、リン青銅、ゴム板、金属薄板にゴムチップの貼り合わせたもの等が使用されるが、現像ローラ9に対して図示しないばね等の付勢手段により、あるいは弾性体としての反発力を利用して線圧245〜490mN/cmで押圧され、現像ローラ9上のトナー層厚を略1層から2層の薄層とすると良い。
【0013】
非接触現像方式にあっては、感光体の暗電位としては−500〜−700V、明電位としては−50〜−150V、図示していないが現像バイアス電圧としては−100〜−400Vとすると良く、現像ローラ9とトナー供給ローラ7とは同電位とすると良い。また、現像ローラ9の周速を、有機感光体1に対して1.1〜2.5、好ましくは1.2〜2.2の周速比とするとよく、これにより、小粒径のトナー粒子であっても、有機感光体1との帯電を確実にできる。
【0014】
また、規制ブレード8、現像ローラ9におけるそれぞれの仕事関数をトナーの仕事関数より小さくして、規制ブレード8と接触するトナーを負に接触帯電させておくことにより、より均一な負帯電トナーにすることができる。また、規制ブレード8に電圧を印加してブレードに接触するトナーへ電荷注入してトナー帯電量を制御してもよい。
【0015】
中間転写媒体4は、感光体1と転写ローラ(転写手段)6との間に送られ、電圧が印加されることにより、感光体1上の可視像が中間転写媒体4上に転写され、中間転写媒体4上にトナー画像が形成される。通常、感光体上に残留するトナーは、クリーニングブレードにより除去されが、本発明においては転写効率を99.5%以上(感光体上に残留したトナーを次の1回転で白紙上に転写したときトナーが視認できない量)にすることができ、感光体のクリーナレスを実現している。感光体1上の静電荷は除電ランプにより消去され、感光体は再使用に供せられる。
【0016】
中間転写媒体4としては、転写ベルトまたは転写ドラムを用いることができ、その導電層に一次転写電圧として+250〜+600Vの電圧が印加され、また、紙等の記録媒体材への二次転写に際しては、二次転写電圧として+400〜+2800Vの電圧が印加されるとよい。
転写ベルトとしては、合成樹脂製の基体からなるフィルムやシート上に転写層を設けるものであり、他方は弾性体の基層上に表層である転写層を設けるものである。また、転写ドラムとしては、感光体が剛性のあるドラム、例えばアルミニウム製のドラム上に有機感光層を設けた場合には、転写媒体としてはアルミニウム等の剛性のあるドラム基体上に弾性の表層である転写層を設けるものである。また、感光体の支持体がベルト状、あるいはゴム等の弾性支持体上に感光層を設けたいわゆる弾性感光体である場合には、転写媒体としてはアルミニウム等の剛性のあるドラム基体上に直接あるいは導電性中間層を介して転写層を設けるとよい。
基体としては、導電性あるいは絶縁性基体が使用可能である。転写ベルトの場合には、体積抵抗104 〜1012Ω・cm、好ましくは106 〜1011Ω・cmの範囲が好ましい。
【0017】
次に、各構成部材の詳細について説明する。
有機感光体1としては、有機単層型でも有機積層型でもよく、有機積層型感光体としては、導電性支持体上に、下引き層を介して電荷発生層、電荷輸送層を順次積層したものである。
【0018】
導電性支持体としては、公知の導電性支持体が使用可能であり、例えば体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウム合金に切削等の加工を施した管やポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウムを蒸着あるいは導電性塗料により導電性を付与したもの、導電性ポリイミド樹脂を形成してなる管状、ベルト状、板状、シート状支持体等が例示される。他の例としては、ニッケル電鋳管やステンレス管などをシームレスにした金属ベルトも好適に使用することができる。
【0019】
導電性支持体上に設けられる下引き層としては公知の下引き層が使用可能である。例えば、下引き層は接着性を向上させ、モワレを防止し、上層の電荷発生層の塗工性を改良、露光時の残留電位を低減させるなどの目的で設けられる。下引き層に使用する樹脂はその上に感光層を塗工する関係上、感光層に使用する溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。使用可溶な樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、酢酸ビニル、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等であり、単独または2種以上の組み合わせで使用することができる。また、これらの樹脂に二酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物を含有させてもよい。
【0020】
電荷発生層における電荷発生顔料としては、公知の材料が使用可能である。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタンおよびトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノンおよびナフトキノン系顔料、シアニンおよびアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生顔料は、単独または2種以上の組み合わせで使用することができる。
【0021】
電荷発生層におけるバインダー樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、部分アセタール化ポリビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等を挙げることができる。バインダー樹脂と前記電荷発生物質の構成比は、重量比でバインダー樹脂100部に対して、10〜1000部の範囲で用いられる。
【0022】
電荷輸送層を構成する電荷輸送物質としては公知の材料が使用可能であり、電子輸送物質と正孔輸送物質とがある。電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、パラジフェノキノン誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体などの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の組み合わせで使用することができる。
【0023】
正孔輸送物質としては、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、イミダゾール化合物、トリフェニルアミン化合物、ピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、フェナジン化合物、ベンゾフラン化合物、ブタジエン化合物、ベンジジン化合物およびこれらの化合物の誘導体が挙げられる。これらの電子供与性物質は単独または2種以上の組み合わせで使用することができる。
【0024】
電荷輸送層中には、これらの物質の劣化防止のために酸化防止剤、老化防止剤、紫外線吸収剤などを含有することもできる。
電荷輸送層におけるバインダー樹脂としては、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、シリコーン樹脂などを用いることができるが、電荷輸送物質との相溶性、膜強度、溶解性、塗料としての安定性の点でポリカーボネートが好ましい。バインダー樹脂と電荷輸送物質の構成比は、重量比でバインダー樹脂100部に対して25〜300部の範囲で用いられる。
【0025】
電荷発生層、電荷輸送層を形成するためには、塗布液を使用するとよく、溶剤はバインダー樹脂の種類によって異なるが、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル類等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエチレン、四塩化炭素、トリクロルエチレン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素、あるいはベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼン等の芳香族類等を用いることができる。
【0026】
また、電荷発生顔料の分散には、サンドミル、ボールミル、アトライター、遊星式ミル等の機械式の方法を用いて分散と混合を行うとよい。
下引き層、電荷発生層および電荷輸送層の塗工法としては、浸漬コーティング法、リングコーティング法、スプレーコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スピンコーティング、ブレードコーティング法、ローラーコーティング法、エアナイフコーティング法等の方法を用いる。また、塗工後の乾燥は常温乾燥後、30〜200℃の温度で30から120分間加熱乾燥することが好ましい。これらの乾燥後の膜厚は電荷発生層では、0.05〜10μmの範囲、好ましくは0.1〜3μmである。また、電荷輸送層では5〜50μmの範囲、好ましくは10〜40μmである。
【0027】
また、単層有機感光体層は、上述した有機積層型感光体において説明した導電性支持体上に、同様の下引き層を介して、電荷発生剤、電荷輸送剤、増感剤等とバインダー、溶媒等からなる単層有機感光層を塗布形成することにより作製される。有機負帯電単層型感光体については、例えば特開2000−19746号公報に準じて作製するとよい。
【0028】
単層有機感光層における電荷発生剤としてはフタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、キノン系顔料、ペリレン系顔料、キノシアトン系顔料、インジゴ系顔料、ビスベンゾイミダゾール系顔料、キナクリドン系顔料が挙げられ、好ましくはフタロシアニン系顔料、アゾ系顔料である。電荷輸送剤としてはヒドラゾン系、スチルベン系、フェニルアミン系、アリールアミン系、ジフェニルブタジエン系、オキサゾール系等の有機正孔輸送化合物が例示され、また、増感剤としては各種の電子吸引性有機化合物であって電子輸送剤としても知られているパラジフェノキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、クロラニル等が例示される。バインダーとしてはポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂が例示される。
【0029】
各成分の組成比は、バインダー40〜75重量%、電荷発生剤0.5〜20重量%、電荷輸送剤10〜50重量%、増感剤0.5〜30重量%であり、好ましくはバインダー45〜65重量%、電荷発生剤1〜20重量%、電荷輸送剤20〜40重量%、増感剤2〜25重量%である。溶剤としては、下引き層に対して、溶解性を有しない溶媒が好ましく、トルエン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等が例示される。
各成分は、ホモミキサー、ボールミル、サンドミル、アトライター、ペイントコンディショナー等の攪拌装置で粉砕・分散混合され、塗布液とされる。塗布液は、下引き層上にディップコート、リングコート、スプレーコート等により乾燥後の膜厚15〜40μm、好ましくは20〜35μmで塗布・乾燥されて単層有機感光体層とされる。
【0030】
本発明に用いるトナーとしては、粉砕法および重合法により得られるトナーのいずれでも良いが、円形度が良好な重合法トナーが好ましい。
粉砕法トナーとしては、樹脂バインダーに少なくとも顔料を含有し、離型剤、荷電制御剤等を添加し、ヘンシェルミキサー等で均一混合した後、2軸押し出し機で溶融混練され、冷却後、粗粉砕−微粉砕工程を経て、分級処理され、さらに、外添粒子が付着されてトナー粒子とされる。
【0031】
バインダー樹脂としてはトナー用樹脂として使用されている合成樹脂が使用可能であり、例えばポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体等のスチレン系樹脂でスチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン変成エポキシ樹脂、シリコーン変成エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェニール樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂等が単独又は複合して使用できる。
【0032】
特に本発明においては、スチレン−アクリル酸エステル系樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル系樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。バインダー樹脂としてはガラス転移温度が50〜75℃、フロー軟化温度が100〜150℃の範囲が好ましい。
【0033】
着色剤としては、トナー用着色剤が使用可能である。例えばカーボンブラック、ランプブラック、マグネタイト、チタンブラック、クロムイエロー、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6G、カルコオイルブルー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、マラカイトグリーンレーキ、キノリンイエロー、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド184、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ピグメント・ブルー5:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等の染料および顔料を単独あるいは複合して使用できる。
【0034】
離型剤としては、トナー用離型剤が使用可能である。例えばパラフィンワックス、マイクロワックス、マイクロクリスタリンワックス、キャデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、モンタンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス等が挙げられる。中でもポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナバワックス、エステルワックス等を使用することが好ましい。
【0035】
荷電調整剤としては、トナー用荷電調整剤が使用可能である。例えば、オイルブラック、オイルブラックBY、ボントロンS−22およびS−34(オリエント化学工業製)、サリチル酸金属錯体E−81、E−84(オリエント化学工業製)、チオインジゴ系顔料、銅フタロシアニンのスルホニルアミン誘導体、スピロンブラックTRH(保土ヶ谷化学工業製)、カリックスアレン系化合物、有機ホウ素化合物、含フッ素4級アンモニウム塩系化合物、モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシルカルボン酸系金属錯体、芳香族ジカルボン酸系金属錯体、多糖類等が挙げられる。なかでもカラートナー用には無色ないしは白色のものが好ましい。
【0036】
粉砕法トナーにおける成分比としては、バインダー樹脂100重量部に対して、着色剤は0.5〜15重量部、好ましくは1〜10重量部であり、また、離型剤は1〜10重量部、好ましくは2.5〜8重量部であり、また、荷電制御剤は0.1〜7重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。
【0037】
粉砕法トナーにあっては、転写効率の向上を目的とした場合、球形化処理されるとよく、そのためには、粉砕工程で、比較的丸い球状で粉砕可能な装置、例えば機械式粉砕機として知られるターボミル(川崎重工業製)を使用すれば円形度は0.93まで高めることができる。または、粉砕したトナーを熱風球形化装置(日本ニューマチック工業製)を使用することによって円形度を1.00まで高めることができる。
なお、トナー粒子の平均粒径と円形度は、粒子像分析装置(シスメックス製 FPIA2100)で測定した値である。
【0038】
また、重合法トナーとしては、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等により得られるトナーが挙げられる。懸濁重合法においては、重合性単量体、着色顔料、離型剤とを必要により更に、染料、重合開始剤、架橋剤、荷電制御剤、その他の添加剤を添加した複合物を溶解又は分散させた単量体組成物を、懸濁安定剤(水溶性高分子、難水溶性無機物質)を含む水相中に攪拌しながら添加して造粒し、重合させて所望の粒子サイズを有する着色重合トナー粒子を形成することができる。
【0039】
乳化重合法においては、単量体と離型剤を必要により更に重合開始剤、乳化剤(界面活性剤)などを水中に分散させて重合を行い、次いで凝集過程で着色剤、荷電制御剤と凝集剤(電解質)等を添加することによって所望の粒子サイズを有する着色トナー粒子を形成することができる。
重合法トナー作製に用いられる材料において、着色剤、離型剤、荷電制御剤、に関しては、上述した粉砕トナーと同様の材料が使用できる。
【0040】
重合性単量体成分としては、公知のビニル系モノマーが使用可能であり、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、ジビニルベンゼン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ケイ皮酸、エチレングリコール、プロピレングリコール、無水マレイン酸、無水フタル酸、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、酢酸ビニル、プロピレン酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリルニトリル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルナフタレン等が挙げられる。なお、フッ素含有モノマーとしては例えば2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、フッ化ビニリデン、三フッ化エチレン、テトラフルオロエチレン、トリフルオロプロピレンなどはフッ素原子が負荷電制御に有効であるので使用が可能である。
【0041】
乳化剤(界面活性剤)としては、例えばドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデシルポリオキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレンエーテル等がある。
【0042】
重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、4,4’−アゾビスシアノ吉草酸、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル等がある。
【0043】
凝集剤(電解質)としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸リチウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、硫酸鉄等が挙げられる。
【0044】
重合法トナーの円形度の調節法としては、乳化重合法は2次粒子の凝集過程で温度と時間を制御することで、円形度を自由に変えることができ、その範囲は0.94〜1.00である。また、懸濁重合法では、真球のトナーが可能であるため、円形度は0.98〜1.00の範囲となる。また、円形度を調節するためにトナーのTg温度以上で加熱変形させることで、円形度を0.94〜0.98まで自由に調節することが可能となる。
また、トナーの個数平均粒径は、9μm以下であることが好ましく、8μm〜4.5μmであることがより好ましい。9μmよりも大きなトナーでは、1200dpi以上の高解像度で潜像を形成しても、その解像度の再現性が小粒子径のトナーに比べて低下し、また4.5μm以下になると、トナーによる隠蔽性が低下するとともに、流動性を高めるために外添剤の使用量が増大し、その結果、定着性能が低下する傾向があるので好ましくない。
【0045】
次に、外添剤について説明する。本発明に係るトナー粒子には、外添剤として、シリカ粒子と、シリカの表面をチタン、スズ、ジルコニウムおよびアルミニウムから選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物、水酸化物によって修飾した表面修飾シリカ粒子を含み、シリカ粒子に対して表面修飾シリカ粒子が重量比で1.5倍以下の比で含有されている。
【0046】
また、その他の外添剤としては、各種の無機および有機のトナー用流動性改良剤が使用可能である。例えば、正帯電性シリカ、二酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、フッ化マグネシウム、炭化ケイ素、炭化ホウ案、炭化チタン、炭化ジルコニウム、窒化ホウ素、窒化チタン、窒化ジルコニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、マグネタイト、二硫化モリブデン、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム等のチタン酸金属塩、ケイ素金属塩の各微粒子を使用するこるとができる。これらの微粒子は、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイル等で疎水化処理して使用することが好ましい。その他の樹脂微粒子の例としては、アクリル樹脂、スチレン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。流動性改良剤は単独あるいは混合して使用でき、その使用量はトナー100重量部に対して0.1ないし5重量部、より好ましくは0.5ないし4.0重量部であることが好ましい。
【0047】
シリカ粒子としては、ケイ素のハロゲン化物等から乾式で作製した粒子、およびケイ素化合物から液中で析出した湿式法によるもののいずれをも用いることができる。
そして、シリカ粒子の一次粒子の平均粒子径は、7nm〜40nmとすることが好ましく、10nm〜30nmとすることがより好ましい。また、シリカ粒子の一次粒子の平均粒子径が7nmより小さいと、トナーの母粒子に埋没しやすくなり、また、負に過帯電しやすくなる。そして、40nmを超えるとトナー母粒子の流動性付与効果が悪化し、トナーを均一に負に帯電させることが困難になる結果、逆帯電である正に帯電したトナー量が増加する傾向となる。
【0048】
シリカ粒子としては、個数平均粒径分布が異なるシリカを混合して用いることが好ましく、粒径が大きな外添剤を含有することによって、トナー粒子中に外添剤が埋まってしまうことを防止し、小径のシリカ粒子によって好ましい流動性を得ることができる。
具体的には、一方のシリカの個数平均一次粒子径が5nm〜20nmであることが好ましく、7〜16nmであることがより好ましい。また、他方のシリカの個数平均一次粒子径が30nm〜50nmであることが好ましく、30〜40nmである粒子を併用することがより好ましい。
なお、外添剤の粒径は、電子顕微鏡像によって観察して測定したものであり、個数平均粒子径を平均粒子径としている。
【0049】
外添剤として使用するシリカ粒子は、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイル等で疎水化処理して使用することが好ましく、例えばジメチルジクロルシラン、オクチルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、シリコーンオイル、オクチル−トリクロルシラン、デシル−トリクロルシラン、ノニル−トリクロルシラン、(4−iso −プロピルフェニル)−トリクロルシラン、(4−t −ブチルフェニル)−トリクロルシラン、ジペンチル−ジクロルシラン、ジヘキシル−ジクロルシラン、ジオクチル−ジクロルシラン、ジノニル−ジクロルシラン、ジデシル−ジクロルシラン、ジドデシル−ジクロルシラン、(4−t −ブチルフェニル)−オクチル−ジクロルシラン、ジデセニル−ジクロルシラン、ジノネニル−ジクロルシラン、ジ−2−エチルヘキシル−ジクロルシラン、ジ−3,3−ジメチルペンチル−ジクロルシラン、トリヘキシル−クロルシラン、トリオクチル−クロルシラン、トリデシル−クロルシラン、ジオクチル−メチル−クロルシラン、オクチル−ジメチル−クロルシラン、(4−iso −プロピルフェニル)−ジエチル−クロルシラン等が例示される。
【0050】
また、シリカ粒子と、金属化合物によって表面を修飾したシリカをシリカ粒子に対して所定の量を併用することが好ましい。表面修飾シリカとしては、50〜400m2/gの比表面積を有するシリカ粒子を、チタン、スズ、ジルコニウムおよびアルミニウムから選ばれる少なくとも一種の水酸化物あるいは酸化物で被覆したものである。
これらの配合量は、シリカ粒子100重量部に対し、1〜30重量部のこれらの水酸化物、酸化物で被覆したスラリーとし、引き続いてスラリー中の固形分に対し、アルコキシシランを3〜50重量部を被覆した後、アルカリで中和し、ろ過、洗浄、乾燥及び粉砕を行うことによって得ることができる。表面修飾シリカに使用するシリカ微粒子は、湿式法あるいは気相法で製造されたいずれの粒子を使用することができる。
【0051】
また、シリカ粒子の表面修飾は、チタン、スズ、ジルコニウム、アルミニウムを少なくとも一種を含有する水系の溶液を使用することができ、例えば、硫酸チタン、四塩化チタン、塩化スズ、硫酸第一スズ、オキシ塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム等を挙げることができる。
シリカ粒子をこれらの金属酸化物、水酸化物での表面修飾は、これらの金属化合物の水系溶液によってシリカ粒子のスラリーを処理することによっておこなうことができる。処理温度は、20〜90℃とすることが好ましい。
【0052】
次いで、アルコキシシランによって被覆することによって、疎水化処理を行う。疎水化処理は、スラリーのpHを2〜6、好ましくはpH3〜6に調整した後、少なくとも一種のアルコキシシランをシリカ微粒子100重量部に対して30ないし50重量部を添加し、スラリーの温度を20〜100℃、好ましくは30〜70℃に調整し、加水分解及び縮合反応を行うことによって実現することができる。
【0053】
また、アルコキシシランを添加した後には、スラリーを攪拌した後、pH4〜9、好ましくは5〜7とpHの調整を行って縮合反応を促進することが好ましい。pHの調整は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア水、アンモニアガス等を使用することができる。この様な処理を行うことで、均一に疎水化処理された安定な微粒子が得られる。
次いで、スラリーをろ過、水洗後に乾燥を行うことによって表面修飾されたシリカ微粒子を得ることができる。
乾燥は、100〜190℃、好ましくは110〜170℃である。100℃未満だと乾燥効率が悪く疎水化度が低くなるので好ましくない。また、190℃を超えると、炭化水素基の熱分解により変色と疎水化度の低下が起こるので好ましくない。
疎水化処理は、表面修飾シリカ粒子にアルコキシシランを添加した後にヘンシェルミキサー等を用いて被覆することもできる。
【0054】
本発明において、これらの外添剤は、トナー母粒子100重量部に対して0.05〜2重量部とすることが好ましい。
0.05重量部よりも少ない場合には、流動性付与、および過帯電防止に効果がなく、逆に2重量部を超えると、負帯電の電荷量が低下すると同時に、逆極性である正帯電のトナー量が増加し、カブリや逆転写トナー量を増加する結果となる。
【0055】
図2および図3は、本発明に係る中間転写媒体の各実施形態を示す模式的拡大断面図である。本発明においては、感光体1上の静電潜像をトナーによって現像し、現像されたトナー像を中間転写媒体4に転写する画像形成装置において、前記中間転写媒体4は、イオン導電剤含むと共に表層に研磨材を分散した構造を有することを特徴とし、これにより、中間転写媒体4の電気抵抗の変動を防止することができるとともに、イオン導電剤が中間転写媒体から感光体へブリードアウトして感光体の光応答特性の低下を防止するとともに、転写効率を飛躍的に向上させ、感光体のクリーナレスを実現することができる。
【0056】
図2の実施形態においては、単層からなる導電層4aに研磨材を分散させている。図3の実施形態においては、導電層4aの感光体側の表層に研磨材4bを分散した表面層を形成している。いずれの場合も中間転写媒体4は、イオン導電剤含むと共に表層に研磨材を分散した構造を有する。
【0057】
導電層4aは、イオン導電性を有する高分子物質から構成されている。プラスイオン導電性を示す高分子の微細粒子を透湿性の小さい高分子中に分散させるもので、その配合量(重量)の比を前者と後者の間で、85/15〜40/60、好ましくは80/20〜50/50にすると良い。
そして、イオン導電性を有する高分子を透湿性の少ない高分子中に分散させるためには、それらの混練物に前者の高分子を加硫させる薬品を添加し、混練を140℃〜220℃の温度で行いながら後者の高分子中に微分散させる。混練は公知の方法で行うことができ、例えば、オープンロール、バンバアリーミキサー、ニーダ−等の混練装置を用いる。また、イオン導電性の高分子の分散微粒子径をより小さくするために、相溶化剤を添加し、粒子径を調整すしても良い。
【0058】
また、イオン導電性の中間転写媒体の電気抵抗をより低くする場合には、イオン導電性付与剤を別途配合することができる。また、加硫剤の他に、加硫促進剤や加硫促進補助剤を併用することができ、使用するイオン導電性の高分子に適した形で加硫剤と組合せて使用しても良い。
イオン導電性を示す高分子の例としては、ポリエピクロルヒドリン、ポリエチレンオキサイド−エピクロルヒドリン共重合体、アリルグリシジルエーテル−エチレンオキサイド−エピクロルヒドリン共重合体、アリルグリシジルエーテル−ポリプロピレンオキサイド−−エピクロルヒドリン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリクロロプレン、アクリルゴム、ウレタンゴム等のゴムやスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体およびこの水添したもの、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体およびこの水添したもの等の熱可塑性エラストマーが単独または組み合わせて好適に用いられる。
【0059】
また、透湿性の小さい高分子の例としては、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アルキルスチレンとイソブチレンの共重合体の臭素化物、エチレン−プロピレン共重合体およびその変性物、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソプレン、ポリノルボネルネンゴム、ポリクロロプレン等のゴム、およびポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ウレタン、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロライド、ポリカーボネート、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体およびこの水添物等の熱可塑性樹脂が使用でき、この中でもブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アルキルスチレンとイソブチレンの共重合体の臭素化物、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体が好ましい。
【0060】
また、加硫剤としては、硫黄含有物質、有機過酸化物、トリアジン類等が使用できる。そして、加硫促進剤としては、グアニジン類、チオウレア類、ジチオカルバメート類、チウラム類等が、加硫促進助剤としては、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ステアリン酸、トリエタノールアミン等が使用できる。
【0061】
また、それ自体がイオン導電性を有しないポリマーの場合には、以上に示したような透湿性が小さな高分子物質にイオン導電性付与剤を添加することによりイオン導電性を有する中間転写媒体用の高分子組成物を得ることができる。
イオン導電性付与剤の例としは、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、硝酸リチウム、チオシアン酸リチウム、チオシアン酸ナトリウム、トリフルオロメチル硝酸リチウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、チオシアン酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム、トリフルオロメチル硫酸ナトリウム、ヨウ化カリウム、チオシアン酸カリウム、過塩素酸カリウムや、これらの亜鉛塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等が使用できる。また、高分子型帯電防止剤を併用することができ、具体的には、第4級アンモニウム塩基含有共重合体やポリエーテルエステルアミド系のものがある。
また、これらのイオン導電性物質を、先に挙げたイオン導電性を有する高分子物質と併用しても良い。
【0062】
研磨材4bとしては、シリカ、アルミナ、酸化セシウム、酸化チタン、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウムを用い、粒径は100nm以下とする。トナー粒径より十分小さい粒径でないと、研磨材で感光体を削った溝にトナーがはまり込んでフィルミングの原因になるからである。混合比は5重量部以上、好ましくは5〜30重量部とする。少なすぎると表面に出る粒子が少なく研磨の機能を果たさず、多すぎるとベルト強度、抵抗などの機能に悪影響を及ぼすためである。
【0063】
転写ベルトとするには、混練り機内で加硫した混練物を取り出して、例えば、連続溶融押出成形法、射出成形法、ブロー成形法等の公知の方法により成形することができる。必要により、表面研磨をして所望の表面粗さを有する転写ベルトに仕上げることができる。
【0064】
フィルムまたはシートで基体を作製する場合には、ベルト状とするために端面を超音波溶着を行うことで、ベルトを作製することができ、具体的にはシート、またはフィルム上に導電性層並びに表面層を設けてから、超音波溶着を行うことにより所望の物性を有する転写ベルトを作製することができる。
【0065】
【実施例】
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
(トナーの作製)
スチレンモノマー80重量部、アクリル酸ブチル20重量部、およびアクリル酸5重量部からなるモノマー混合物を、水105重量部、ノニオン乳化剤(第一工業製薬製 絵馬縷言950)1重量部、アニオン乳化剤(第一工業製薬製 ネオゲンR)1.5重量部、および過硫酸カリウム0.55重量部の水溶液混合物に添加し、窒素気流中下で攪拌を70℃で8時間重合を行った。
【0066】
重合反応後冷却し、乳白色の粒径0.25μmの樹脂エマルジョンを得た。次にこの樹脂エマルジョン200重量部、ポリエチレンワックスエマルジョン(三洋化成工業製)20重量部およびフタロシアニンブルー7重量部を、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2重量部を含んだ水中へ分散し、ジエチルアミンを添加してpHを5.5に調整後攪拌しながら電解質として硫酸アルミニウム0.3重量部を加え、次いで攪拌装置(TKホモミキサー)で高速攪拌して分散を行った。
更に、スチレンモノマー40重量部、アクリル酸ブチル10重量部、サリチル酸亜鉛5重量部を水40重量部と共に添加し、窒素気流下で攪拌しながら同様にして、90℃に加熱し、過酸化水素水を加えて5時間重合し、粒子を成長させた。
【0067】
重合停止後会合粒子の結合強度を上げるため、pHを5以上に調整しながら95℃に昇温し、5時間保持した。その後得られた粒子を水洗いし、45℃で真空乾燥を10時間行った。この粒子に対し、重量比で平均1次粒径が12nmの疎水性シリカ1%、平均1次粒径が40nmの疎水性シリカを0.4%混合しトナーを得た。
【0068】
(感光体の作製)
アルミニウム素管を支持体として下引き層として、アルコール可溶性ナイロン(東レ CM8000)の6重量部とアミノシラン処理された酸化チタン微粒子4重量部をメタノール100重量部に溶解、分散させてなる塗工液を、リングコーティング法で塗工し、温度100℃で40分乾燥させ、膜厚1.5〜2μmの下引き層を形成した。
この下引き層上に、電荷発生顔料のオキシチタニルフタロシアニン1重量部とブチラール樹脂(積水化学製 BX−1)1重量部とジクロルエタン100重量部とを、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルで8時間分散させた。得られた顔料の分散液を、先に作製した支持体上に、リングコートし法で塗工し、80℃で20分乾燥させ、膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0069】
この電荷発生層上にスチリル化合物の電荷輸送物質40重量部とポリカーボネート樹脂(帝人化成製 パンライトTS)60重量部をトルエン400重量部に溶解させ、乾燥膜厚が22μmになるように浸漬コーティング法で塗工、乾燥させて電荷輸送層を形成し、2層からなる感光層を有する有機感光体を作製した。
【0070】
(中間転写ベルト(実施例▲1▼)の作製)
混練り機の設定温度を180℃にして、イオン導電性高分子を含むマスターバッチA(アクリルシジルエーテル−エチレンオキサイド−エピクロルヒドリン共重合体 80重量部、過塩素酸リチウム 4重量部、塩素化ポリエチレン 10重量部、塩化アルミニウムマグネシウムカーボネートハイグレード 8重量部)と低透湿性高分子を含むマスターバッチB(エチレン−プロピレン−ジエン共重合体 20重量部、塩素化ポリエチレン 3重量部)を混練りしながら、イオン導電性高分子のみを加硫させる配合剤C(テトラメチルチウラムモノスルフィルド 0.4重量部、ステアリン酸 1重量部、2,4,6−トリメチルカプト−1,3,5−トリアジン 0.7重量部)を添加して、イオン導電性高分子を先に加硫させた。
【0071】
その後、次工程用の配合剤D(ポリエーテルエステルアミド系 10重量部、ステアリン酸 1重量部、亜鉛華 1重量部、ジブチルジチオカルバミンカルバミン酸亜鉛 0.2重量部、粉末硫黄 0.2重量部)を添加して、更に粒径20nm、20重量部の酸化チタン(チタン工業STT30A)を加え、100℃で混練りしたものを混練り機から取り出し、環状ダイスを有する一軸押出し機により90℃にて厚さ2mmのチューブ状に押出した。次に押出しチューブを、環状ダイスと同じ軸線上に支持している冷却インサイドマンドレイルにより内径を規制し冷却固化させてシームレスチューブを作製した。規定寸法に切断し、転写ベルトとして用いるためにゴム厚を0.5mmまで研磨し、導電層(転写層)を得た。得られた導電層の体積抵抗率は5.2×109Ω・cmであった。
【0072】
中間転写ベルト(実施例▲2▼)の作製
(導電層)
混練り機の設定温度を180℃にして、イオン導電性高分子を含むマスターバッチA(アクリルシジルエーテル−エチレンオキサイド−エピクロルヒドリン共重合体 80重量部、過塩素酸リチウム 4重量部、塩素化ポリエチレン 10重量部、塩化アルミニウムマグネシウムカーボネートハイグレード 8重量部)と低透湿性高分子を含むマスターバッチB(エチレン−プロピレン−ジエン共重合体 20重量部、塩素化ポリエチレン 3重量部)を混練りしながら、イオン導電性高分子のみを加硫させる配合剤C(テトラメチルチウラムモノスルフィルド 0.4重量部、ステアリン酸 1重量部、2,4,6−トリメチルカプト−1,3,5−トリアジン 0.7重量部)を添加して、イオン導電性高分子を先に加硫させた。
【0073】
その後、次工程用の配合剤D(ポリエーテルエステルアミド系 10重量部、ステアリン酸 1重量部、亜鉛華 1重量部、ジブチルジチオカルバミンカルバミン酸亜鉛 0.2重量部、粉末硫黄 0.2重量部)を添加して、100℃で混練りしたものを混練り機から取り出し、環状ダイスを有する一軸押出し機により90℃にて厚さ2mmのチューブ状に押出した。次に押出しチューブを、環状ダイスと同じ軸線上に支持している冷却インサイドマンドレイルにより内径を規制し冷却固化させてシームレスチューブを作製した。規定寸法に切断し、転写ベルトとして用いるためにゴム厚を0.5mmまで研磨し、導電層(転写層)を得た。得られた導電層の体積抵抗率は6×109Ω・cmであった。
【0074】
(表面層)
下記構造式(化1)を有するエポキシのメチルエチルケトンの50重量%溶液74.2重量部、導電性チタン(チタン工業製、EC−300)5重量部、高分子系分散剤(味の素ファインテクノ製 アジスパーPB711)1.42重量部、メチルエチルケトン30重量部、粒径20nm、15重量部の酸化チタン(チタン工業STT30A)を加え、ペイントコンディショナーにて2時間分散後、下記構造式(化2)を有する硬化剤を10.3重量部加え、半導電性の被覆用の塗布液とした。この液をベルトの表面にスプレーコートにより塗布乾燥(70℃で6時間)し、約5μmの表面層を設けた。
【化1】
【化2】
【0075】
(中間転写ベルト(比較例▲1▼)の作製)
混練り機の設定温度を180℃にして、イオン導電性高分子を含むマスターバッチA(アクリルシジルエーテル−エチレンオキサイド−エピクロルヒドリン共重合体 80重量部、過塩素酸リチウム 4重量部、塩素化ポリエチレン 10重量部、塩化アルミニウムマグネシウムカーボネートハイグレード 8重量部)と低透湿性高分子を含むマスターバッチB(エチレン−プロピレン−ジエン共重合体 20重量部、塩素化ポリエチレン 3重量部)を混練りしながら、イオン導電性高分子のみを加硫させる配合剤C(テトラメチルチウラムモノスルフィルド 0.4重量部、ステアリン酸 1重量部、2,4,6−トリメチルカプト−1,3,5−トリアジン 0.7重量部)を添加して、イオン導電性高分子を先に加硫させた。
【0076】
その後、次工程用の配合剤D(ポリエーテルエステルアミド系 10重量部、ステアリン酸 1重量部、亜鉛華 1重量部、ジブチルジチオカルバミンカルバミン酸亜鉛 0.2重量部、粉末硫黄 0.2重量部)を添加して、100℃で混練りしたものを混練り機から取り出し、環状ダイスを有する一軸押出し機により90℃にて厚さ2mmのチューブ状に押出した。次に押出しチューブを、環状ダイスと同じ軸線上に支持している冷却インサイドマンドレイルにより内径を規制し冷却固化させてシームレスチューブを作製した。規定寸法に切断し、転写ベルトとして用いるためにゴム厚を0.5mmまで研磨し、導電層(転写層)を得た。得られた導電層の体積抵抗率は6×109Ω・cmであった。
【0077】
【0078】
(実験結果の考察)
表1に示すように、実施例▲1▼、▲2▼はいずれも感光体に移行したイオン導電剤をベルトの研磨材にて削り取り、常に感光体をリフレッシュすることで感光体の光特性を維持するのに対して、比較例▲1▼は移行したイオン導電剤が感光体を汚染したまま存在するので感光体の光応答特性を悪化させる現象を引き起こしてしまう。
【表1】
【0079】
図1で示す画像形成プロセスをイエローY、シアンC、マゼンタM、ブラックKからなる4色のトナー(現像剤)による現像器と感光体を組み合わせればフルカラー画像を形成することのできる装置となる。
【0080】
図4は、本発明の画像形成装置の1実施形態を示す全体構成図である。本実施形態は、タンデム方式のフルカラープリンターを示している。この方式は、感光体と現像部ユニットが同一のユニットすなわち、プロセスカートリッジとして装着できるように構成されており、現像は接触方式の例であるが、非接触方式も採用できる。
【0081】
この画像形成装置は、駆動ローラ11、従動ローラ12の2本のローラのみ張架されて図示矢印方向に循環駆動される中間転写ベルト30と、この中間転写ベルト30に対して配置された4個の単色トナー像形成手段20(Y)、20(C)、20(M)、20(K)とを備え、中間転写ベルト30に対して複数個の単色トナー像形成手段20によるトナー像が個別の転写手段13、14、15、16で順次一次転写されるように構成される。それぞれの一次転写部をT1Y、T1C、T1M、T1Kで示す。
【0082】
単色トナー像形成手段は、イエロー用のもの20(Y)と、マゼンタ用のもの20(M)と、シアン用のもの(C)と、ブラック用のもの20(K)とが配置されている。これらの単色トナー像形成手段20(Y)、20(C)、20(M)、20(K)はそれぞれ外周面に感光層を有する感光体21と、この感光体21の外周面を一様に帯電させる帯電手段としての帯電ローラ22と、この帯電ローラ22より一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して静電潜像を形成する露光手段23と、この露光手段23により形成された静電潜像に現像剤あるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像手段としての現像ローラ24とを有している。
【0083】
これら単色トナー像形成手段20(Y)、20(C)、20(M)、20(K)は中間転写ベルト30の張り側に配置されている。中間転写ベルト30に順次一次転写され、中間転写ベルト30上で順次重ね合わされてフルカラーとなったトナー像は、二次転写部T2において用紙等の記録媒体Sに二次転写され、定着ローラ対61を通ることで記録媒体S上に定着され、排紙ローラ対62によって所定の場所、すなわち図示しない排紙トレイ上等へ排出される。51は記録媒体Pが積層保持されている給紙カセット、52は給紙カセット51から記録媒体Pを一枚ずつ給送するピックアップローラ、Gは二次転写部T2への記録媒体Pの給紙タイミングを規定するゲートローラ対である。
【0084】
また、63は中間転写ベルト30との間で二次転写部T2を形成する二次転写手段としての二次転写ローラ、64は二次転写後に中間転写ベルト30の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニングブレードである。二次転写後のクリーニングブレード64は、従動ローラ12にではなく駆動ローラ11への中間転写ベルト30の巻きかけ部において中間転写ベルト30に当接している。
【0085】
なお、本発明は、上記タンデム方式の画像形成装置に限定されるものではなく、一つの感光体の周囲に4つの現像器を備えた所謂4サイクル方式のフルカラー画像形成装置にも適用可能である。
【0086】
【発明の効果】
本発明においては、感光体上の静電潜像をトナーによって現像し、現像されたトナー像を中間転写媒体に転写する画像形成装置において、前記中間転写媒体は、イオン導電剤を含むと共に表層に研磨材を分散した構造を有するので、中間転写媒体の電気抵抗の変動を防止するとともに、イオン導電剤が中間転写媒体から感光体へブリードアウトして感光体の光応答特性の低下を防止するとともに、転写効率を飛躍的に向上させ、感光体のクリーナレスを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置を説明するための図である。
【図2】本発明に係る中間転写媒体の1実施形態を示す拡大断面図である。
【図3】本発明に係る中間転写媒体の他の実施形態を示す拡大断面図である。
【図4】本発明の画像形成装置の1実施形態を示す全体構成図である。
【符号の説明】
1…感光体、4…中間転写ベルト(中間転写媒体)、
4a…導電層、4b…研磨材、6…転写手段、10…現像手段
Claims (8)
- 感光体上の静電潜像をトナーによって現像し、現像されたトナー像を中間転写媒体に転写する画像形成装置において、前記中間転写媒体は、イオン導電剤を含むと共に表層に研磨材を分散した構造を有することを特徴とする画像形成装置。
- 前記イオン導電剤は、プラスイオンであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記感光体と中間転写媒体との間に周速差を設けることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
- 前記中間転写媒体は単層であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記中間転写媒体は複層であり、イオン導電剤を含む導電層の感光体側表面に研磨材を分散した表面層を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トナーが負帯電トナーであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記研磨材として、シリカ、アルミナ、酸化セシウム、酸化チタン、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウムのいずれか1つを用いることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 感光体のクリーニング手段を無くしたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置。
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