JP2004257309A - 触媒コンバータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】触媒担体ケース2内に触媒担体本体3が圧入された触媒コンバータ1において、触媒担体ケース2の両端側の内周面4には、入口側に向かって拡開し、且つ、テーパ角度が異なる2段の連続するテーパ面5、6を設け、2段のテーパ面5、6のテーパ角度は、入口側のテーパ面5の方を小さく、奥側のテーパ面6の方を大きく設定した。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、触媒担体ケース内に触媒担体本体が圧入された触媒コンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、触媒コンバータ50は、図12に示すように(例えば、特許文献1参照。)、円筒状の触媒担体ケース51と、この触媒担体ケース51内に圧入された触媒担体本体52とから構成されている。この触媒担体本体52は、例えば帯状の波板(図示せず)と帯状の平板(図示せず)とを重ね合わせた状態で巻回することによって形成されたハニカム構造体である。なお、触媒担体ケース51の両端開口部の内面には、内奥側に向けて傾斜するテーパ面53が形成されている。
【0003】
このような触媒担体本体52を触媒担体ケース51内に圧入するには、以下のような方法が用いられる。この方法では、図13に示すように、触媒担体ケース51より大径の円筒形状を有し、触媒担体ケース51の開口端部に設置できる構造のガイド部材54を使用する。このガイド部材54の上方の端部には中心に向かって奥側に傾斜するガイド面54aが周回して形成されている。
【0004】
まず、触媒コンバータ52をガイド部材54内に挿入する。このように設置すると、触媒コンバータ52の中心と触媒担体ケース51の中心位置とが多少ずれていても触媒コンバータ52の先端面52aがガイド部材54のガイド面54aに案内されることによって円滑に挿入される。触媒コンバータ52の挿入が進むと、ガイド面54aからの圧縮力を受けながら徐々に挿入される。そして、触媒コンバータ52の先端面52aがガイド部材54のガイド面54aから触媒担体ケース51のテーパ面53に移行し、その後は触媒担体ケース51からの圧縮力を受けながら触媒担体ケース51内に挿入される。
【0005】
ところで、図14に示すように、触媒担体ケース51のテーパ面53の最大半径R1は、ガイド部材54のガイド面54aの最小半径R2と同じ寸法、つまり、ガイド部材54のガイド面54aと触媒担体ケース51のテーパ面53とが段差なく連続的な面として形成されることが理論的に好ましい。しかし、テーパ面53の最大半径R1には0.2mm程度の誤差が発生すると共に、ガイド部材54と触媒担体ケース51との嵌合状態でのずれが生じるため、テーパ面53の最大半径R1とガイド部材54のガイド面54aの最小半径R2とを同じ寸法に設定することは現実的に困難である。ここで、触媒担体ケース51のテーパ面53の最大半径R1がガイド部材54のガイド面54aの最小半径R2より小さいと、触媒コンバータ52の先端面52aの外周部分が触媒担体ケース51の端面51bに突き当たり、この干渉によって触媒コンバータ52が塑性変形したり、触媒コンバータ52に接着された箔ろう材(図示せず)が剥離したりする問題点があった。
【0006】
従来では、この方策として、上述した誤差が存在する場合においても触媒担体ケース51のテーパ面53の最大半径R1がガイド部材54のガイド面54aの最小半径R2より小さくならないように作製されている。したがって、触媒担体ケース51のテーパ面53の最大半径R1は、図14に示すように、通常ではガイド部材54のガイド面54aの最小半径R2より大きく設定される。このような構成により、触媒コンバータ52の先端面52aの外周部分が触媒担体ケース51の端面51bに突き当たることを回避して触媒コンバータ52の塑性変形や箔ろう材の剥離を防止するようにしている。
【0007】
【特許文献1】
実用新案登録第578918号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、触媒担体ケース51のテーパ面53の最大半径R1がガイド部材54のガイド面54aの最小半径R2より大きいと、以下に説明するような不都合が発生する。つまり、触媒コンバータ52は、ガイド部材54のガイド面54aにガイドされている際には、ガイド面54aから中心方向に圧縮力を受けており、その圧縮力がガイド面54aを通り過ぎた直後に解除されることになる。すると、触媒コンバータ52の外周部分が外方に広がり、この広がった状態で触媒担体ケース51のテーパ面53に突き当たるため、ほぼ垂直に近い角度で接触する事態が発生する。このような角度で触媒コンバータ52が触媒担体ケース51のテーパ面53に突き当たると、触媒コンバータ52の塑性変形や箔ろう材(図示せず)の剥離が発生する。つまり、触媒担体ケース51のテーパ面53の最大半径R1がガイド部材54のガイド面54aの最小半径R2より小さい場合と同様の問題が発生することになる。
【0009】
また、上述した触媒コンバータ52の圧入では、ガイド部材54を使用するため、触媒コンバータ52を圧入するのにガイド部材54を設置し、触媒コンバータ52を圧入し終えた後に、設置したガイド部材54を取り外す必要があり、作業が面倒であった。
【0010】
そこで、本発明は、ガイド部材を用いることなく、しかも、触媒担体本体の塑性変形や箔ろう材の剥離などの不都合を発生させることなく触媒担体本体を円滑に圧入できる触媒コンバータを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、筒状の触媒担体ケース内に触媒担体本体が圧入された触媒コンバータにおいて、触媒担体ケースの少なくとも一方の開口端部の内周面に、それぞれ開口端面に向かって拡開し、且つテーパ角度が異なる複数の連続するテーパ面を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の触媒コンバータであって、連続するテーパ面のうち、開口端面側に位置するテーパ面のテーパ角度は、筒内奥側に位置するテーパ面のテーパ角度より小さく設定されていることを特徴とする。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の触媒コンバータであって、テーパ面は2つであり、開口端面側に位置する前記テーパ面のテーパ角度は30度以内に設定され、筒内奥側に位置する前記テーパ面のテーパ角度は45度以内に設定されていることを特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の触媒コンバータであって、連続するテーパ面のうち、開口端面側に位置するテーパ面のテーパ角度は、筒内奥側に位置するテーパ面のテーパ角度より大きく設定されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の触媒コンバータであって、テーパ面は2つであり、筒内奥側に位置する前記テーパ面のテーパ角度は30度以内に設定され、開口端面側に位置する前記テーパ面のテーパ角度は45度以内に設定されていることを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載された触媒コンバータであって、前記テーパ面は、前記触媒担体ケースの両端側に設けられていることを特徴とする。
【0017】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、触媒担体本体を触媒担体ケースの一端側から内部に圧入すると、触媒担体本体の先端面が触媒担体ケースの端部の内面にある全段のテーパ面に案内されることになる。よって、ガイド部材を用いることなく、しかも、触媒担体本体の塑性変形や箔ろう材の剥離を発生させることなく触媒担体本体を円滑に圧入することができる。また、従来のようなガイド部材を使用した場合に較べて、触媒担体本体の圧入ストロークが短くなるため、箔ろう材が触媒担体ケースの内面上を摺動する距離が短くなる。よって、触媒担体本体が圧入し易くなり、触媒担体本体の位置ずれを防止することができる。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、触媒担体ケース内に圧入された触媒担体本体の端部には、触媒担体ケースの内面との間に2段のテーパ面によって隙間ができるため、その隙間に位置する箔ろう材が熱処理時においてろう上がりせずにその隙間に溜まり、この溜まった箔ろう材が触媒担体本体と触媒担体ケースとの接合に寄与する。したがって、触媒担体本体と触媒担体ケースとの接合強度が向上する。特に、触媒担体本体の外周面と触媒担体ケースの奥側のテーパ面との間には広角度の隙間ができるため、毛細管現象によるろう上がりを有効に防止でき、多くの箔ろう材を確実に隙間に留まらせることができ、触媒担体本体と触媒担体ケースとの接合強度を十分に持たせることができる。
【0019】
また、触媒担体本体の外周面と触媒担体ケースの2段のテーパ面との間は、箔ろう材で一部接合されるがそれ以外の大部分のエリアでは接合されないため、触媒担体本体の端部が応力緩和に寄与する。特に、触媒担体本体の外周面と触媒担体ケースの奥側のテーパ面との間には広角度の隙間ができるため、触媒担体本体の端部は広い範囲に亘って接合されず、触媒担体本体の端部が応力緩和に有効に寄与する。
【0020】
請求項3記載の発明によれば、請求項2記載の発明の効果に加え、最大テーパ角が45度以内であるため、圧入時に触媒担体本体に対するテーパ面からの圧縮力が必要以上に大きくならない。したがって、触媒担体本体の塑性変形や箔ろう材の剥離を発生させることなく、円滑な触媒担体本体の圧入を実現できる。
【0021】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、触媒担体ケース内に圧入された触媒担体本体の端部には、触媒担体ケースの内面との間に2段のテーパ面によって隙間ができるため、その隙間に位置する箔ろう材が熱処理時においてろう上がりせずにその隙間に溜まり、この溜まった箔ろう材が触媒担体本体と触媒担体ケースとの接合に寄与する。したがって、触媒担体本体と触媒担体ケースとの接合強度が向上する。また、触媒担体本体の外周面と触媒担体ケースの2段のテーパ面との間は、箔ろう材で一部接合されるがそれ以外の大部分のエリアでは接合されないため、触媒担体本体の端部が応力緩和に寄与する。
【0022】
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の発明の効果に加え、最大テーパ角が45度以内であるため、圧入時に触媒担体本体に対するテーパ面からの圧縮力が必要以上に大きくならない。したがって、触媒担体本体の塑性変形や箔ろう材の剥離を発生させることなく円滑な触媒担体本体の圧入を実現できる。
【0023】
請求項6記載の発明によれば、請求項1〜請求項5に記載された発明の効果に加え、触媒担体ケースの両端のいずれからも触媒担体本体を圧入できる。したがって、圧入作業性が向上する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1〜図10は、本発明に係る触媒コンバータの実施の形態を示している。なお、図1は触媒コンバータ1の断面図、図2は図1のA部の拡大図、図3は触媒担体本体3の圧入開始状態を示す断面図、図4は触媒担体本体3の先端面3aが触媒担体ケース2の入口側のテーパ面5に接触した状態を示す要部拡大断面図、図5は触媒担体本体3が触媒担体ケース2に完全に圧入された状態を示す断面図、図6は図5のB部の拡大図、図7は触媒担体ケース2と触媒担体本体3を上下反転し、熱処理前の状態を示す断面図、図8は図7のC部の拡大図、図9は触媒担体ケース2と触媒担体本体3の熱処理後の状態を示す断面図、図10は図9のD部の拡大図である。
【0026】
触媒コンバータ1は、図1に示すように、触媒担体ケース2と、この触媒担体ケース2内に圧入された触媒担体本体3とから構成されている。触媒担体ケース2は、両端面が開口された円筒形状を有し、内周面4で囲まれた円柱状の担体収容エリアが形成されている。触媒担体ケース2の両端開口部の内周面4には、図2に拡大して示すように、入口開口端面側に向かって拡開し、且つテーパ角度α1、α2が異なる2つの連続するテーパ面5、6が形成されている。これら連続するテーパ面5、6のテーパ角度α1、α2は、入口側のテーパ面5の方が小さく、奥側のテーパ面6の方が大きく設定されている。具体的には、入口側のテーパ面5のテーパ角度α1は内周面4に対して成す角度が30度以内に設定され、奥側のテーパ面6のテーパ角度α2は内周面4に対して成す角度が30度より大きく、且つ45度以内に設定されている。
【0027】
触媒担体本体3は、例えば帯状の波板(図示せず)と帯状の平板(図示せず)とを重ね合わせた状態で渦巻き状に巻回することによって形成されたハニカム構造体である。
【0028】
次に、触媒担体本体3を触媒担体ケース2内に圧入する手順を説明する。図3に示すように、触媒担体本体3の外周面には、一方の端部近くの部分に箔ろう材10が全周に亘って設けられている。
【0029】
まず、図3に示すように、箔ろう材10が接着された部分に遠い側の端面を挿入先端面3aとし、且つ、図3の矢印P方向を挿入方向として触媒担体本体3を触媒担体ケース2内に挿入する。すると、図4に示すように、触媒担体本体3の挿入先端面3aの外周部分が触媒担体ケース2の入口側のテーパ面5に当接する。触媒担体本体3の中心と触媒担体ケース2の中心位置とが多少ずれていても触媒担体本体3の先端面3aが触媒担体ケース2の入口側のテーパ面5に案内されることによって円滑に挿入される。
【0030】
触媒担体本体3の挿入が進むと、テーパ面5からの圧縮力(応力)を受けながら徐々に挿入される。そして、触媒担体本体3の先端面3aのガイド箇所が入口側のテーパ面5から奥側のテーパ面6に移行し、それ以降は奥側のテーパ面6からの圧縮力を受けながら触媒担体ケース2内に徐々に挿入される。ここで、入口側のテーパ面5と奥側のテーパ面6とは連続した面であるため、触媒担体本体3は双方のテーパ面5、6間の移行時にテーパ面6に対し従来例のようにほぼ垂直に近い角度で接触することなくガイドを受ける。そして、図5及び図6に示すように、触媒担体本体3が触媒担体ケース2内に完全に収容された時点で圧入を終える。
【0031】
次に、図7及び図8に示すように、触媒担体本体3を圧入した触媒担体ケース2を上下逆に配置する。これにより、触媒担体本体3の箔ろう材10を接着した部分が下側に位置される。
【0032】
次に、触媒担体本体3の箔ろう材10を下側位置とした状態で、触媒担体本体3の接合及び箔ろう材10による触媒担体本体3と触媒担体ケース2をろう付させる熱処理を行う。この熱処理によって、触媒担体ケース2の2段のテーパ面5、6より上方に位置する箔ろう材10は、図9及び図10に示すように、触媒担体本体3の外周面と触媒担体ケース2の内周面4との微小隙間を毛細管現象によってろう上がりし、ろう上がりした箔ろう材10によって触媒担体本体3と触媒担体ケース2とが接合される。また、触媒担体ケース2の2段のテーパ面5、6に対向する位置に位置する過剰分の箔ろう材10は、図10に示すように、テーパ面5、6によって形成される隙間11によって熱処理時にろう上がりせずにその隙間に溜まり、この溜まった箔ろう材10aが触媒担体本体3と触媒担体ケース2との接合に寄与する。
【0033】
以上、上記触媒コンバータ1では、触媒担体本体3を触媒担体ケース2の一端側から内部に圧入すると、触媒担体本体3の先端面3aが触媒担体ケース2の端部の内面にある2段の連続するテーパ面5、6に案内されることによって圧入される。したがって、従来例のようにガイド部材を用いることなく、しかも、触媒担体本体3の塑性変形や箔ろう材10の剥離を発生させることなく触媒担体本体3を円滑に圧入できる。また、従来例のようにガイド部材を使用した場合に較べて、触媒担体本体3の圧入ストロークが短くなるため、箔ろう材10が触媒担体ケース2の内面上を摺動する距離が短くなる。したがって、触媒担体本体3を圧入し易く、また、触媒担体本体3の位置ずれを防止できる。
【0034】
また、上記実施の形態では、2段のテーパ面5、6のテーパ角度α1、α2は、入口側のテーパ面5の方が小さく、奥側のテーパ面6の方が大きく設定されている。これにより、触媒担体ケース2内に圧入された触媒担体本体3の端部には、触媒担体ケース2の内面との間に2段のテーパ面5、6によって隙間11ができるため、その隙間11に位置する箔ろう材10が熱処理時においてろう上がりせずにその隙間11に溜まり、この溜まった箔ろう材10aが触媒担体本体3と触媒担体ケース2との接合に寄与する。したがって、触媒担体本体3と触媒担体ケース2との接合強度が向上する。特に、この実施の形態では、触媒担体本体3の外周面と触媒担体ケース2の奥側のテーパ面6との間には広角度の隙間11ができるため、毛細管現象によるろう上がりを有効に防止でき、過剰分の箔ろう材10を確実に隙間11に留まらせることができ、触媒担体本体3と触媒担体ケース2との接合強度を十分に持たせることができる。
【0035】
また、触媒担体本体3の端部と触媒担体ケース2の2段のテーパ面5、6との間は、箔ろう材10で一部接合されるがそれ以外の大部分のエリアでは接合されないため、触媒担体本体3の端部が応力緩和に寄与する。特に、触媒担体本体3の外周面と触媒担体ケース2の奥側のテーパ面6との間には広角度の隙間11ができるため、触媒担体本体3の端部は広い範囲に亘って接合されず、触媒担体本体3の端部が応力緩和に有効に寄与する。
【0036】
さらに、上記実施の形態では、2段のテーパ面5、6における最大テーパ角が45度以内に設定されている。そのため、圧入時に触媒担体本体3に対するテーパ面5、6からの圧縮力が必要以上に大きくならない。したがって、触媒担体本体3の塑性変形や箔ろう材の剥離を発生させることなく、円滑な触媒担体本体3の圧入を実現できる。
【0037】
また、上記実施の形態では、触媒担体ケース2の両端側に2段のテーパ面5、6が設けられているため、触媒担体ケース2の両端のいずれからも触媒担体本体3を圧入できる。したがって、圧入作業性がよい。
【0038】
次に、本実施の形態の変形例について説明する。図11は上記実施の形態の変形例を示す触媒担体ケース2及び触媒担体本体3の要部拡大断面図である。図11に示すように、この変形例では、2段のテーパ面5、6のテーパ角度α1、α2は、前記実施の形態とは逆に、入口側のテーパ面5の方が大きく、奥側のテーパ面6の方が小さく設定されている。具体的には、奥側のテーパ面6のテーパ角度α2は内周面4に対して成す角度が30度以内に設定され、入口側のテーパ面5のテーパ角度α1は内周面4に対して成す角度が30度より大きく、且つ、45度以内に設定されている。
【0039】
他の構成は、前記実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0040】
この変形例においても、触媒担体本体3を触媒担体ケース2の一端側から内部に圧入すると、触媒担体本体3の先端面3aが触媒担体ケース2の端部の内面にある2段の連続するテーパ面5、6にガイドされることによって圧入される。したがって、従来例のようにガイド部材を用いることなく、しかも、触媒担体本体3の塑性変形や箔ろう材10の剥離を発生させることなく触媒担体本体3を圧入できる。
【0041】
また、触媒担体ケース2内に圧入された触媒担体本体3の端部には、触媒担体ケース2の内面4との間に2段のテーパ面5、6によって隙間11ができるため、その隙間11に位置する箔ろう材10が熱処理時においてろう上がりせずにその隙間に溜まり、この溜まった箔ろう材10aが触媒担体本体3と触媒担体ケース2との接合に寄与する。したがって、触媒担体本体3と触媒担体ケース2との接合強度が向上する。また、触媒担体本体3の端部と触媒担体ケース2の2段のテーパ面5、6との間は、箔ろう材10で一部接合されるがそれ以外の大部分のエリアでは接合されないため、触媒担体本体3の端部が応力緩和に寄与する。
【0042】
また、2段のテーパ面5、6は、最大テーパ角が45度以内であるため、圧入時に触媒担体本体3に対するテーパ面5、6からの圧縮力が必要以上に大きくならない。したがって、触媒担体本体3の塑性変形や箔ろう材10の剥離を発生させることなく、円滑な触媒担体本体3の圧入を実現できる。
【0043】
なお、上記実施の形態によれば、触媒担体ケース2は円筒形状に形成されているが、楕円(長円)形状であっても、また、それ以外の形状であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示し、触媒コンバータの断面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示し、図1のA部の拡大図である。
【図3】本発明の実施の形態を示し、触媒担体本体の圧入開始状態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態を示し、触媒担体本体の先端面が触媒担体ケースの入口側のテーパ面に接触した状態を示す要部拡大断面図である。
【図5】本発明の実施の形態を示し、触媒担体本体が触媒担体ケースに完全に圧入された状態を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態を示し、図5のB部の拡大図である。
【図7】本発明の実施の形態を示し、触媒担体ケースと触媒担体本体を上下反転し、熱処理前の状態を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態を示し、図7のC部の拡大図である。
【図9】本発明の実施の形態を示し、触媒担体ケースと触媒担体本体の熱処理後の状態を示す断面図である。
【図10】本発明の実施の形態を示し、図9のD部の拡大図である。
【図11】実施の形態の変形例を示す触媒担体ケース及び触媒担体本体の要部拡大断面図である。
【図12】従来の触媒コンバータの断面図である。
【図13】従来の触媒担体本体の圧入開始状態を示す断面図である。
【図14】従来の触媒担体ケースとガイド部材との要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 触媒コンバータ
2 触媒担体ケース
3 触媒担体本体
4 内周面
5 入口側のテーパ面
6 奥側のテーパ面
Claims (6)
- 筒状の触媒担体ケース(2)内に触媒担体本体(3)が圧入された触媒コンバータ(1)において、
前記触媒担体ケース(2)の少なくとも一方の開口端部の内周面(4)に、それぞれ開口端面に向かって拡開し、且つテーパ角度(α1)、(α2)が異なる複数の連続するテーパ面(5)、(6)を設けたことを特徴とする触媒コンバータ(1)。 - 請求項1記載の触媒コンバータ(1)であって、
前記連続するテーパ面(5)、(6)のうち、開口端面側に位置するテーパ面(5)のテーパ角度(α1)は、筒内奥側に位置するテーパ面(6)のテーパ角度(α2)より小さく設定されていることを特徴とする触媒コンバータ(1)。 - 請求項2記載の触媒コンバータ(1)であって、
前記テーパ面(5)、(6)は2つであり、開口端面側に位置する前記テーパ面(5)のテーパ角度(α1)は30度以内に設定され、筒内奥側に位置する前記テーパ面(6)のテーパ角度(α2)は45度以内に設定されていることを特徴とする触媒コンバータ(1)。 - 請求項1記載の触媒コンバータであって、
前記連続するテーパ面(5)、(6)のうち、開口端面側に位置するテーパ面(5)のテーパ角度(α1)は、筒内奥側に位置するテーパ面(6)のテーパ角度(α2)より大きく設定されていることを特徴とする触媒コンバータ(1)。 - 請求項4記載の触媒コンバータであって、
前記テーパ面(5)、(6)は2つであり、筒内奥側に位置する前記テーパ面(6)のテーパ角度(α2)は30度以内に設定され、開口端面側に位置する前記テーパ面(5)のテーパ角度(α1)は45度以内に設定されていることを特徴とする触媒コンバータ。 - 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載された触媒コンバータ(1)であって、
前記テーパ面(5)、(6)は、前記触媒担体ケース(2)の両端側に設けられていることを特徴とする触媒コンバータ(1)。
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2003
- 2003-02-26 JP JP2003049029A patent/JP4142964B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018008244A (ja) * | 2016-07-15 | 2018-01-18 | 株式会社キャタラー | 排ガス浄化触媒用担体 |
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JP4142964B2 (ja) | 2008-09-03 |
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