JP2004254872A - 起上がり検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】人が寝床で上半身を起こしたことを寝心地を悪化させることなく検知することができる起上がり検知装置を提供する。
【解決手段】寝床を撮影する撮像部11と、寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を少なくとも寝床の上方を含む範囲で検知する高位置検知部12と、撮像部11が撮影した画像に基づいて人体が寝床に存在するか否かを判定する画像判定部21とによって人体に接触せずに人体の状態を検知する。また、画像判定部21の出力と高位置検知部12の出力とに基づいて人が寝床に横臥したと判定する横臥判定部22と、横臥判定部22の出力と高位置検知部12の出力とに基づいて人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する起上がり判定部23とを備える。人体に接触して人体の状態を検知する場合と異なり、寝床における寝心地を悪化させることがない。
【選択図】 図1
【解決手段】寝床を撮影する撮像部11と、寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を少なくとも寝床の上方を含む範囲で検知する高位置検知部12と、撮像部11が撮影した画像に基づいて人体が寝床に存在するか否かを判定する画像判定部21とによって人体に接触せずに人体の状態を検知する。また、画像判定部21の出力と高位置検知部12の出力とに基づいて人が寝床に横臥したと判定する横臥判定部22と、横臥判定部22の出力と高位置検知部12の出力とに基づいて人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する起上がり判定部23とを備える。人体に接触して人体の状態を検知する場合と異なり、寝床における寝心地を悪化させることがない。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体の起上がりを検知する起上がり検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、寝床における人の動作を検知する装置が介護などに用いられている(例えば、特許文献1参照)。この種の装置として、人が寝床に横臥した状態から上半身を起こしたことを検知する起上がり検知装置がある。
【0003】
従来の起上がり検知装置として、人の体重を検知するマット状の感圧装置を寝床の人の上半身が載る部位に配設したものがある。この起上がり検知装置は、感圧装置で人の体重が検知されているときは人が寝床に横臥していると判定し、人の体重が検知されなくなったときに、人が寝床に横臥した状態から上半身を起こしたと判定し、起上がり検知信号を出力する。起上がり検知信号は、例えば寝床で横臥していた人が起上がったことを家人に報せるためのブザー等を駆動するトリガとして用いられる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−175582号公報(第5−9頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、人が寝床に横臥していても、姿勢によっては感圧装置に体重がかからないことがあり、このような場合に人が寝床で上半身を起こしたと誤って判定することがあった。また、感圧装置を設けた部位は寝床の感触が他の部位とは違ってしまうため、寝心地が悪くなっていた。感圧装置を寝床に配設する代わりに寝床の脇の床に配設し、人が寝床から出て床を踏んだことを検知する離床検知装置であれば、寝心地は良くなるものの、人が寝床で上半身を起こした段階では検知できないため、検知が遅くなってしまい、自立歩行ができない人の場合、寝床から転落する危険性があった。
【0006】
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、人が寝床で上半身を起こしたことを寝心地を悪化させることなく検知することができる起上がり検知装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、人が寝床に横臥した状態から少なくとも上半身を起こしたことを検知する起上がり検知装置であって、寝床に人体が存在するか否かを人体に接触せずに検知するとともに寝床に人体が存在するときにはその人体の状態を人体に接触せずに検知する状態検知手段と、状態検知手段の出力に基づいて人が寝床で上半身を起こしたか否かを判定するとともに人が寝床で上半身を起こしたと判定したときに起上がり検知信号を出力する起上がり判定手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、状態検知手段は、寝床を撮影する撮像部と、撮像部が撮影した画像に基づいて人体が寝床に存在するか否かを判定する画像判定部と、寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を少なくとも寝床の上方を含む範囲で検知する高位置検知部とを有し、起上がり判定手段は、人体が寝床に存在すると画像判定部が判定しかつ高位置検知部が人体の存在を検知していない状態が予め設定された横臥判定時間だけ継続したときに人が寝床に横臥したと判定する横臥判定部と、人が寝床に横臥したと横臥判定部が判定した後に高位置検知部が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間だけ継続したときに人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する起上がり判定部とを有することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、状態検知手段は、寝床の周囲における人体の存在を検知する周囲検知部と、寝床の上方であって寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を検知する高位置検知部とを有し、起上がり判定手段は、周囲検知部に人体の存在が検知された後に高位置検知部が人体の存在を検知しその後高位置検知部が人体の存在を検知していない状態が予め設定された横臥判定時間だけ継続したときに人が寝床に横臥したと判定する横臥判定部と、人が寝床に横臥したと横臥判定部が判定した後に高位置検知部が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間だけ継続したときに人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する起上がり判定部とを有することを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、周囲検知部は、光を出射する発光装置と、発光装置が出射した光を受光し発光装置の光が遮られることにより人体の存在を検知する受光装置との組を少なくとも2組備え、周囲検知部の検知範囲が寝床の両脇となるように、発光装置と受光装置との組は寝床の左右両側にそれぞれ配置され、発光装置と受光装置とはそれぞれ寝床の枕元と足元との何れかに配置されていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
(実施形態1)
本実施形態は、図1に示すように、寝床を撮影する撮像部11と、寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を少なくとも寝床の上方を含む範囲で検知する高位置検知部12と、撮像部11が撮影した画像に基づいて人体が寝床に存在するか否かを判定する画像判定部21と、画像判定部21の出力と高位置検知部12の出力とに基づいて人が寝床に横臥したか否かを判定する横臥判定部22と、横臥判定部22の出力と高位置検知部12の出力とに基づいて人が寝床で上半身を起こしたか否かを判定する起上がり判定部23とを有する。撮像部11と、高位置検知部12と、画像判定部21とが、寝床に人体が存在するか否かを人体に接触せずに検知するとともに寝床に人体が存在するときにはその人体の状態を人体に接触せずに検知する状態検知手段である。また、横臥判定部22と、起上がり判定部23とが起上がり判定手段である。
【0013】
また、撮像部11が撮影した画像のうち画像判定部21が対象とする画像検知領域を使用者が設定するための画像検知領域設定部3と、画像検知領域設定部3に設定された画像検知領域を記憶する画像検知領域記憶部4とを備える。
【0014】
具体的には、撮像部11は、例えば図2に示すように天井に設置され寝床としてのベッドBが設置された室内を撮影するCCDカメラである。高位置検知部12は、例えばベッドBに横臥した人体よりも高くかつベッドBの上で上半身を起こした人体よりも低い高さでベッドBの上を含む領域に水平に広がった検知範囲A1を有する焦電型の人感センサである。
【0015】
画像判定部21と、横臥判定部22と、起上がり判定部23と、画像検知領域設定部3と、画像検知領域記憶部4とは、例えば専用のプログラムが実装されたコンピュータによって実現される。このコンピュータには、画像検知領域設定部3の機能を実現するために、撮像部11の画像を表示するモニタなどの画像表示手段と、画像検知領域を設定する操作のためのマウスなどの入力デバイスとが設けられる。
【0016】
次に、本実施形態の動作を説明する。本実施形態を使用するに当たっては、予め画像検知領域設定部3に画像検知領域A2を寝床上を含む範囲に設定する。まず、人が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定するまでの動作を図3を用いて説明する。ここで、図3(a)は高位置検知部12の出力であり、図3(b)は画像判定部21の出力である。
【0017】
高位置検知部12は、人体の存在が検知されている状態ではHレベルの出力を発生し、それ以外の状態ではLレベルの出力を発生する。画像判定部21は、例えば、連続した2枚の画像の差分をとることで、動きのあった画像領域を抽出して随時2値化するとともに、動きのあった画像領域が画像検知領域A2内に存在するか否かを時系列データとして記憶する。そして、時系列データを参照して、動きのあった画像領域が画像検知領域A2内にある状態ではHレベルの出力を発生し、それ以外の状態ではLレベルの出力を発生する。画像判定部21は、上記のようにHレベル又はLレベルの出力を発生する一方、出力がHレベルの状態が予め設定された時間t5だけ継続した時点T1の後には寝床上に人体が存在すると判定する。
【0018】
横臥判定部22は、人体が寝床に存在すると画像判定部21が判定しかつ高位置検知部12が人体の存在を検知していない状態が予め設定された横臥判定時間t1よりも短い時間t1’だけしか継続しなかったときは人が寝床に横臥したとは判定せず、横臥判定時間t1だけ継続した時点T2で人体が寝床に横臥したと判定する。
【0019】
ここで、寝床上に人体が存在すると画像判定部21が判定する以前は人が歩行していると考えられるから、以下ではこの期間を歩行期間P1と呼ぶ。また、寝床上に人体が存在すると画像判定部21が判定してから人体が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定するまでは、人は寝床に乗ったり布団を被るなど、寝床に横臥する準備動作をしていると考えられるから、この期間を以下では横臥準備期間P2と呼ぶ。そして、人体が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定した後の期間を以下では横臥期間P3と呼ぶ。
【0020】
横臥期間P3以降の本実施形態の動作を図4を用いて説明する。時刻T3に人が実際に起上がり始めると、その少し後に高位置検知部12の出力がHレベルになる。起上がり判定部23は、横臥期間P3では、高位置検知部12が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間t2だけ継続した時点T4で人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する。さらに、人が寝床で上半身を起こしたと起上がり判定部23が判定した後に画像判定部21の出力がLレベルになった時点T5では人が離床したと考えられるから、本実施形態は離床を検知することもできる。
【0021】
上記構成によれば、人が寝床で上半身を起こしたことを人体に接触せずに検知するので、人体に接触して検知する場合と異なり、寝床における寝心地を悪化させることがない。また、人が寝床で上半身を起こしたことを検知するので、人が寝床から離れたことを検知する場合に比べて早い段階での検知が可能となり、例えば自立歩行ができない人が寝床から転落する事故などを防止することができる。さらに、横臥判定時間t1を適宜設定することで、例えば人が寝床を整えたときに人が横臥したと誤って判定することを防止することができる。また、起上がり判定時間t2を適宜設定することで、例えば人が横臥した状態で少し腕を挙げたときに人が寝床で上半身を起こしたと誤って判定することを防止することができる。
【0022】
(実施形態2)
本実施形態の状態検知手段は、図5に示すように、寝床の周囲における人体の存在を検知する周囲検知部13と、寝床の上方であって寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を検知する高位置検知部12とを有する。また、起上がり判定手段は、周囲検知部13の出力と高位置検知部12の出力とに応じて人が寝床に横臥したが否かを判定する横臥判定部22と、横臥判定部22の出力と高位置検知部12の出力とに応じて人が寝床で上半身を起こしたか否かを判定する起上がり判定部23とを有する。
【0023】
詳しく説明すると、周囲検知部13は、図6に示すように、赤外光を出射する発光装置及び入射光に応じた出力を発生する受光装置を有する周囲用光電センサ13aと、発光装置が出射した赤外光を受光装置に反射する周囲用反射鏡13bとをそれぞれ2個ずつ備える。発光装置は例えば、発光ダイオードと、発光ダイオードを駆動する駆動回路とを備える。受光装置は例えば、フォトダイオードと、フォトダイオードの出力を増幅する増幅回路とを備える。通常は、発光装置が出射した赤外光は周囲用反射鏡13bで反射して受光装置に入射する。周囲用光電センサ13aと周囲用反射鏡13bとの間に人体が存在し、人体によって赤外光が遮られると、受光装置への入射光が減少することにより人体の存在を検知することができる。高位置検知部12は、周囲用光電センサ13aと同様の構成を有する高位置用光電センサ12aと、対応する高位置用反射鏡12bとを1組備える。
【0024】
周囲用光電センサ13aと周囲用反射鏡13bとの組は、寝床としてのベッドBの左右両側のそれぞれにおいて、ベッドBの枕元側と足元側とで周囲用光電センサ13aと周囲用反射鏡13bとが互いに対向するように配置されている。この配置により、周囲検知部13の検知範囲A3はベッドBの両脇にそれぞれ線状に形成されている。高位置用光電センサ12aと、高位置用反射鏡12bとは、ベッドBの上に横になった人体よりも高くかつベッドBの上で上半身を起こした人体よりも低い位置において、ベッドBの枕元と足元とで互いに対向するように配置されている。高位置検知部12の検知範囲A4はベッドBの上に線状に形成されている。
【0025】
また、横臥判定部22と起上がり判定部23とは、例えば専用のプログラムを実装したコンピュータによって実現される。
【0026】
次に、人が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定するまでの本実施形態の動作を図7を用いて説明する。図中、(a)は高位置検知部12の出力を示し、(b)は周囲検知部13の出力を示す。高位置検知部12と周囲検知部13とはそれぞれ、人体の存在が検知されている状態ではHレベルの出力を発生し、それ以外の状態ではLレベルの出力を発生する。横臥判定部22は、周囲検知部13に人体の存在が検知された後に高位置検知部12が人体の存在を検知した時点T6よりも後でのみ動作し、高位置検知部12が人体の存在を検知していない状態が、予め設定された横臥判定時間t3より短い時間t3’しか継続しなかったときには人が寝床に横臥したとは判定せず、横臥判定時間t3だけ継続した時点T7で人が寝床に横臥したと判定する。つまり、周囲検知部13に人体の存在が検知された後に高位置検知部12が人体の存在を検知した時点T6で、横臥判定部22は寝床における人体の存在を検知しその後寝床上の人体の状態を検知しているのであり、本実施形態の横臥判定部22は状態検知手段としても機能している。
【0027】
ここで、周囲検知部13の出力と高位置検知部12の出力とがともにLレベルである期間と、周囲検知部13の出力のみHレベルになった期間とには、ともに人が歩行していると考えられるから、これらの期間を歩行期間P1と呼ぶ。また、周囲検知部13に人体の存在が検知された後に高位置検知部12が人体の存在を検知した時点T6で、人が寝床に横臥する準備動作に入ったと考えられるから、以後、人体が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定するまでを横臥準備期間P2と呼ぶ。そして、人体が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定した後の期間を以下では横臥期間P3と呼ぶ。
【0028】
横臥期間P3以降の本実施形態の動作を図8を用いて説明する。時刻T8に人が起上がり始めると、その少し後に高位置検知部12の出力がHレベルになる。起上がり判定部23は、人が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定した後に高位置検知部12が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間t4だけ継続した時点T9で人が寝床で上半身を起こしたと判定し、起上がり検知信号を出力する。その後、周囲検知部13の出力がHレベルになった時点T10で人が離床したと考えられるから、本実施形態は離床を検知することもできる。
【0029】
上記構成によれば、人が寝床で上半身を起こしたことを人体に接触せずに検知するので、人体に接触して検知する場合と異なり、寝床における寝心地を悪化させることがない。また、人が寝床で上半身を起こしたことを検知するので、人が寝床から離れたことを検知する場合に比べて早い段階での検知が可能となり、例えば自立歩行ができない人が寝床から転落する事故などを防止することができる。さらに、横臥判定時間t3を適宜設定することで、例えば人が寝床を整えたときに人が横臥したと誤って判定することを防止することができる。また、起上がり判定時間t4を適宜設定することで、例えば人が横臥した状態で少し腕を挙げたときに人が寝床で上半身を起こしたと誤って判定することを防止することができる。また、画像処理を行う場合に比べて簡単な処理で人体の状態を検知することができるから、実施形態1よりも構成が簡易である。
【0030】
【発明の効果】
請求項1の発明は、人が寝床に横臥した状態から少なくとも上半身を起こしたことを検知する起上がり検知装置であって、寝床に人体が存在するか否かを人体に接触せずに検知するとともに寝床に人体が存在するときにはその人体の状態を人体に接触せずに検知する状態検知手段と、状態検知手段の出力に基づいて人が寝床で上半身を起こしたか否かを判定するとともに人が寝床で上半身を起こしたと判定したときに起上がり検知信号を出力する起上がり判定手段とを備えるので、人体に接触して人体の状態を検知する場合と異なり、寝床における寝心地を悪化させることがない。また、人が寝床で上半身を起こしたことを検知するので、人が寝床から離れたことを検知する場合に比べて早い段階での検知が可能となる。
【0031】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、状態検知手段は、寝床を撮影する撮像部と、撮像部が撮影した画像に基づいて人体が寝床に存在するか否かを判定する画像判定部と、寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を少なくとも寝床の上方を含む範囲で検知する高位置検知部とを有し、起上がり判定手段は、人体が寝床に存在すると画像判定部が判定しかつ高位置検知部が人体の存在を検知していない状態が予め設定された横臥判定時間だけ継続したときに人が寝床に横臥したと判定する横臥判定部と、人が寝床に横臥したと横臥判定部が判定した後に高位置検知部が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間だけ継続したときに人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する起上がり判定部とを有するので、人体に接触して人体の存在を検知する場合と異なり、寝床における寝心地を悪化させることがない。また、人が寝床で上半身を起こしたことを検知するので、人が寝床から離れたことを検知する場合に比べて早い段階での検知が可能となる。さらに、横臥判定時間及び起上がり判定時間を適宜設定することにより、起上がり検知信号が誤って出力されることを防止することができる。
【0032】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、状態検知手段は、寝床の周囲における人体の存在を検知する周囲検知部と、寝床の上方であって寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を検知する高位置検知部とを有し、起上がり判定手段は、周囲検知部に人体の存在が検知された後に高位置検知部が人体の存在を検知しその後高位置検知部が人体の存在を検知していない状態が予め設定された横臥判定時間だけ継続したときに人が寝床に横臥したと判定する横臥判定部と、人が寝床に横臥したと横臥判定部が判定した後に高位置検知部が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間だけ継続したときに人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する起上がり判定部とを有するので、人体に接触して人体の存在を検知する場合と異なり、寝床における寝心地を悪化させることがない。また、人が寝床で上半身を起こしたことを検知するので、人が寝床から離れたことを検知する場合に比べて早い段階での検知が可能となる。さらに、横臥判定時間及び起上がり判定時間を適宜設定することにより、起上がり検知信号が誤って出力されることを防止することができる。
【0033】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、周囲検知部は、光を出射する発光装置と、発光装置が出射した光を受光し発光装置の光が遮られることにより人体の存在を検知する受光装置との組を少なくとも2組備え、周囲検知部の検知範囲が寝床の両脇となるように、発光装置と受光装置との組は寝床の左右両側にそれぞれ配置され、発光装置と受光装置とはそれぞれ寝床の枕元と足元との何れかに配置されているので、画像処理を用いる場合に比べ、より簡単な処理で人体の存在を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示すブロック図である。
【図2】同上を示す説明図であり、(a)は室内を上方から見た図、(b)はベッドの脇から見た図、(c)はベッドの枕元から見た図である。
【図3】同上の横臥期間以前の動作を示す説明図であり、(a)は高位置検知部の出力を示し、(b)は画像判定部の出力を示す。
【図4】同上の横臥期間以降の動作を示す説明図であり、(a)は高位置検知部の出力を示し、(b)は画像判定部の出力を示す。
【図5】本発明の実施形態2を示すブロック図である。
【図6】同上を示す説明図であり、(a)は室内を上方から見た図、(b)はベッドの脇から見た図、(c)はベッドの枕元から見た図である。
【図7】同上の横臥期間以前の動作を示す説明図であり、(a)は高位置検知部の出力を示し、(b)は周囲検知部の出力を示す。
【図8】同上の横臥期間以降の動作を示す説明図であり、(a)は高位置検知部の出力を示し、(b)は周囲検知部の出力を示す。
【符号の説明】
11 撮像部
12 高位置検知部
12a 高位置用光電センサ
12b 高位置用反射鏡
13 周囲検知部
13a 周囲用光電センサ
13b 周囲用反射鏡
21 画像判定部
22 横臥判定部
23 起上がり判定部
B ベッド
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体の起上がりを検知する起上がり検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、寝床における人の動作を検知する装置が介護などに用いられている(例えば、特許文献1参照)。この種の装置として、人が寝床に横臥した状態から上半身を起こしたことを検知する起上がり検知装置がある。
【0003】
従来の起上がり検知装置として、人の体重を検知するマット状の感圧装置を寝床の人の上半身が載る部位に配設したものがある。この起上がり検知装置は、感圧装置で人の体重が検知されているときは人が寝床に横臥していると判定し、人の体重が検知されなくなったときに、人が寝床に横臥した状態から上半身を起こしたと判定し、起上がり検知信号を出力する。起上がり検知信号は、例えば寝床で横臥していた人が起上がったことを家人に報せるためのブザー等を駆動するトリガとして用いられる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−175582号公報(第5−9頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、人が寝床に横臥していても、姿勢によっては感圧装置に体重がかからないことがあり、このような場合に人が寝床で上半身を起こしたと誤って判定することがあった。また、感圧装置を設けた部位は寝床の感触が他の部位とは違ってしまうため、寝心地が悪くなっていた。感圧装置を寝床に配設する代わりに寝床の脇の床に配設し、人が寝床から出て床を踏んだことを検知する離床検知装置であれば、寝心地は良くなるものの、人が寝床で上半身を起こした段階では検知できないため、検知が遅くなってしまい、自立歩行ができない人の場合、寝床から転落する危険性があった。
【0006】
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、人が寝床で上半身を起こしたことを寝心地を悪化させることなく検知することができる起上がり検知装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、人が寝床に横臥した状態から少なくとも上半身を起こしたことを検知する起上がり検知装置であって、寝床に人体が存在するか否かを人体に接触せずに検知するとともに寝床に人体が存在するときにはその人体の状態を人体に接触せずに検知する状態検知手段と、状態検知手段の出力に基づいて人が寝床で上半身を起こしたか否かを判定するとともに人が寝床で上半身を起こしたと判定したときに起上がり検知信号を出力する起上がり判定手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、状態検知手段は、寝床を撮影する撮像部と、撮像部が撮影した画像に基づいて人体が寝床に存在するか否かを判定する画像判定部と、寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を少なくとも寝床の上方を含む範囲で検知する高位置検知部とを有し、起上がり判定手段は、人体が寝床に存在すると画像判定部が判定しかつ高位置検知部が人体の存在を検知していない状態が予め設定された横臥判定時間だけ継続したときに人が寝床に横臥したと判定する横臥判定部と、人が寝床に横臥したと横臥判定部が判定した後に高位置検知部が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間だけ継続したときに人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する起上がり判定部とを有することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、状態検知手段は、寝床の周囲における人体の存在を検知する周囲検知部と、寝床の上方であって寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を検知する高位置検知部とを有し、起上がり判定手段は、周囲検知部に人体の存在が検知された後に高位置検知部が人体の存在を検知しその後高位置検知部が人体の存在を検知していない状態が予め設定された横臥判定時間だけ継続したときに人が寝床に横臥したと判定する横臥判定部と、人が寝床に横臥したと横臥判定部が判定した後に高位置検知部が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間だけ継続したときに人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する起上がり判定部とを有することを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、周囲検知部は、光を出射する発光装置と、発光装置が出射した光を受光し発光装置の光が遮られることにより人体の存在を検知する受光装置との組を少なくとも2組備え、周囲検知部の検知範囲が寝床の両脇となるように、発光装置と受光装置との組は寝床の左右両側にそれぞれ配置され、発光装置と受光装置とはそれぞれ寝床の枕元と足元との何れかに配置されていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
(実施形態1)
本実施形態は、図1に示すように、寝床を撮影する撮像部11と、寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を少なくとも寝床の上方を含む範囲で検知する高位置検知部12と、撮像部11が撮影した画像に基づいて人体が寝床に存在するか否かを判定する画像判定部21と、画像判定部21の出力と高位置検知部12の出力とに基づいて人が寝床に横臥したか否かを判定する横臥判定部22と、横臥判定部22の出力と高位置検知部12の出力とに基づいて人が寝床で上半身を起こしたか否かを判定する起上がり判定部23とを有する。撮像部11と、高位置検知部12と、画像判定部21とが、寝床に人体が存在するか否かを人体に接触せずに検知するとともに寝床に人体が存在するときにはその人体の状態を人体に接触せずに検知する状態検知手段である。また、横臥判定部22と、起上がり判定部23とが起上がり判定手段である。
【0013】
また、撮像部11が撮影した画像のうち画像判定部21が対象とする画像検知領域を使用者が設定するための画像検知領域設定部3と、画像検知領域設定部3に設定された画像検知領域を記憶する画像検知領域記憶部4とを備える。
【0014】
具体的には、撮像部11は、例えば図2に示すように天井に設置され寝床としてのベッドBが設置された室内を撮影するCCDカメラである。高位置検知部12は、例えばベッドBに横臥した人体よりも高くかつベッドBの上で上半身を起こした人体よりも低い高さでベッドBの上を含む領域に水平に広がった検知範囲A1を有する焦電型の人感センサである。
【0015】
画像判定部21と、横臥判定部22と、起上がり判定部23と、画像検知領域設定部3と、画像検知領域記憶部4とは、例えば専用のプログラムが実装されたコンピュータによって実現される。このコンピュータには、画像検知領域設定部3の機能を実現するために、撮像部11の画像を表示するモニタなどの画像表示手段と、画像検知領域を設定する操作のためのマウスなどの入力デバイスとが設けられる。
【0016】
次に、本実施形態の動作を説明する。本実施形態を使用するに当たっては、予め画像検知領域設定部3に画像検知領域A2を寝床上を含む範囲に設定する。まず、人が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定するまでの動作を図3を用いて説明する。ここで、図3(a)は高位置検知部12の出力であり、図3(b)は画像判定部21の出力である。
【0017】
高位置検知部12は、人体の存在が検知されている状態ではHレベルの出力を発生し、それ以外の状態ではLレベルの出力を発生する。画像判定部21は、例えば、連続した2枚の画像の差分をとることで、動きのあった画像領域を抽出して随時2値化するとともに、動きのあった画像領域が画像検知領域A2内に存在するか否かを時系列データとして記憶する。そして、時系列データを参照して、動きのあった画像領域が画像検知領域A2内にある状態ではHレベルの出力を発生し、それ以外の状態ではLレベルの出力を発生する。画像判定部21は、上記のようにHレベル又はLレベルの出力を発生する一方、出力がHレベルの状態が予め設定された時間t5だけ継続した時点T1の後には寝床上に人体が存在すると判定する。
【0018】
横臥判定部22は、人体が寝床に存在すると画像判定部21が判定しかつ高位置検知部12が人体の存在を検知していない状態が予め設定された横臥判定時間t1よりも短い時間t1’だけしか継続しなかったときは人が寝床に横臥したとは判定せず、横臥判定時間t1だけ継続した時点T2で人体が寝床に横臥したと判定する。
【0019】
ここで、寝床上に人体が存在すると画像判定部21が判定する以前は人が歩行していると考えられるから、以下ではこの期間を歩行期間P1と呼ぶ。また、寝床上に人体が存在すると画像判定部21が判定してから人体が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定するまでは、人は寝床に乗ったり布団を被るなど、寝床に横臥する準備動作をしていると考えられるから、この期間を以下では横臥準備期間P2と呼ぶ。そして、人体が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定した後の期間を以下では横臥期間P3と呼ぶ。
【0020】
横臥期間P3以降の本実施形態の動作を図4を用いて説明する。時刻T3に人が実際に起上がり始めると、その少し後に高位置検知部12の出力がHレベルになる。起上がり判定部23は、横臥期間P3では、高位置検知部12が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間t2だけ継続した時点T4で人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する。さらに、人が寝床で上半身を起こしたと起上がり判定部23が判定した後に画像判定部21の出力がLレベルになった時点T5では人が離床したと考えられるから、本実施形態は離床を検知することもできる。
【0021】
上記構成によれば、人が寝床で上半身を起こしたことを人体に接触せずに検知するので、人体に接触して検知する場合と異なり、寝床における寝心地を悪化させることがない。また、人が寝床で上半身を起こしたことを検知するので、人が寝床から離れたことを検知する場合に比べて早い段階での検知が可能となり、例えば自立歩行ができない人が寝床から転落する事故などを防止することができる。さらに、横臥判定時間t1を適宜設定することで、例えば人が寝床を整えたときに人が横臥したと誤って判定することを防止することができる。また、起上がり判定時間t2を適宜設定することで、例えば人が横臥した状態で少し腕を挙げたときに人が寝床で上半身を起こしたと誤って判定することを防止することができる。
【0022】
(実施形態2)
本実施形態の状態検知手段は、図5に示すように、寝床の周囲における人体の存在を検知する周囲検知部13と、寝床の上方であって寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を検知する高位置検知部12とを有する。また、起上がり判定手段は、周囲検知部13の出力と高位置検知部12の出力とに応じて人が寝床に横臥したが否かを判定する横臥判定部22と、横臥判定部22の出力と高位置検知部12の出力とに応じて人が寝床で上半身を起こしたか否かを判定する起上がり判定部23とを有する。
【0023】
詳しく説明すると、周囲検知部13は、図6に示すように、赤外光を出射する発光装置及び入射光に応じた出力を発生する受光装置を有する周囲用光電センサ13aと、発光装置が出射した赤外光を受光装置に反射する周囲用反射鏡13bとをそれぞれ2個ずつ備える。発光装置は例えば、発光ダイオードと、発光ダイオードを駆動する駆動回路とを備える。受光装置は例えば、フォトダイオードと、フォトダイオードの出力を増幅する増幅回路とを備える。通常は、発光装置が出射した赤外光は周囲用反射鏡13bで反射して受光装置に入射する。周囲用光電センサ13aと周囲用反射鏡13bとの間に人体が存在し、人体によって赤外光が遮られると、受光装置への入射光が減少することにより人体の存在を検知することができる。高位置検知部12は、周囲用光電センサ13aと同様の構成を有する高位置用光電センサ12aと、対応する高位置用反射鏡12bとを1組備える。
【0024】
周囲用光電センサ13aと周囲用反射鏡13bとの組は、寝床としてのベッドBの左右両側のそれぞれにおいて、ベッドBの枕元側と足元側とで周囲用光電センサ13aと周囲用反射鏡13bとが互いに対向するように配置されている。この配置により、周囲検知部13の検知範囲A3はベッドBの両脇にそれぞれ線状に形成されている。高位置用光電センサ12aと、高位置用反射鏡12bとは、ベッドBの上に横になった人体よりも高くかつベッドBの上で上半身を起こした人体よりも低い位置において、ベッドBの枕元と足元とで互いに対向するように配置されている。高位置検知部12の検知範囲A4はベッドBの上に線状に形成されている。
【0025】
また、横臥判定部22と起上がり判定部23とは、例えば専用のプログラムを実装したコンピュータによって実現される。
【0026】
次に、人が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定するまでの本実施形態の動作を図7を用いて説明する。図中、(a)は高位置検知部12の出力を示し、(b)は周囲検知部13の出力を示す。高位置検知部12と周囲検知部13とはそれぞれ、人体の存在が検知されている状態ではHレベルの出力を発生し、それ以外の状態ではLレベルの出力を発生する。横臥判定部22は、周囲検知部13に人体の存在が検知された後に高位置検知部12が人体の存在を検知した時点T6よりも後でのみ動作し、高位置検知部12が人体の存在を検知していない状態が、予め設定された横臥判定時間t3より短い時間t3’しか継続しなかったときには人が寝床に横臥したとは判定せず、横臥判定時間t3だけ継続した時点T7で人が寝床に横臥したと判定する。つまり、周囲検知部13に人体の存在が検知された後に高位置検知部12が人体の存在を検知した時点T6で、横臥判定部22は寝床における人体の存在を検知しその後寝床上の人体の状態を検知しているのであり、本実施形態の横臥判定部22は状態検知手段としても機能している。
【0027】
ここで、周囲検知部13の出力と高位置検知部12の出力とがともにLレベルである期間と、周囲検知部13の出力のみHレベルになった期間とには、ともに人が歩行していると考えられるから、これらの期間を歩行期間P1と呼ぶ。また、周囲検知部13に人体の存在が検知された後に高位置検知部12が人体の存在を検知した時点T6で、人が寝床に横臥する準備動作に入ったと考えられるから、以後、人体が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定するまでを横臥準備期間P2と呼ぶ。そして、人体が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定した後の期間を以下では横臥期間P3と呼ぶ。
【0028】
横臥期間P3以降の本実施形態の動作を図8を用いて説明する。時刻T8に人が起上がり始めると、その少し後に高位置検知部12の出力がHレベルになる。起上がり判定部23は、人が寝床に横臥したと横臥判定部22が判定した後に高位置検知部12が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間t4だけ継続した時点T9で人が寝床で上半身を起こしたと判定し、起上がり検知信号を出力する。その後、周囲検知部13の出力がHレベルになった時点T10で人が離床したと考えられるから、本実施形態は離床を検知することもできる。
【0029】
上記構成によれば、人が寝床で上半身を起こしたことを人体に接触せずに検知するので、人体に接触して検知する場合と異なり、寝床における寝心地を悪化させることがない。また、人が寝床で上半身を起こしたことを検知するので、人が寝床から離れたことを検知する場合に比べて早い段階での検知が可能となり、例えば自立歩行ができない人が寝床から転落する事故などを防止することができる。さらに、横臥判定時間t3を適宜設定することで、例えば人が寝床を整えたときに人が横臥したと誤って判定することを防止することができる。また、起上がり判定時間t4を適宜設定することで、例えば人が横臥した状態で少し腕を挙げたときに人が寝床で上半身を起こしたと誤って判定することを防止することができる。また、画像処理を行う場合に比べて簡単な処理で人体の状態を検知することができるから、実施形態1よりも構成が簡易である。
【0030】
【発明の効果】
請求項1の発明は、人が寝床に横臥した状態から少なくとも上半身を起こしたことを検知する起上がり検知装置であって、寝床に人体が存在するか否かを人体に接触せずに検知するとともに寝床に人体が存在するときにはその人体の状態を人体に接触せずに検知する状態検知手段と、状態検知手段の出力に基づいて人が寝床で上半身を起こしたか否かを判定するとともに人が寝床で上半身を起こしたと判定したときに起上がり検知信号を出力する起上がり判定手段とを備えるので、人体に接触して人体の状態を検知する場合と異なり、寝床における寝心地を悪化させることがない。また、人が寝床で上半身を起こしたことを検知するので、人が寝床から離れたことを検知する場合に比べて早い段階での検知が可能となる。
【0031】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、状態検知手段は、寝床を撮影する撮像部と、撮像部が撮影した画像に基づいて人体が寝床に存在するか否かを判定する画像判定部と、寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を少なくとも寝床の上方を含む範囲で検知する高位置検知部とを有し、起上がり判定手段は、人体が寝床に存在すると画像判定部が判定しかつ高位置検知部が人体の存在を検知していない状態が予め設定された横臥判定時間だけ継続したときに人が寝床に横臥したと判定する横臥判定部と、人が寝床に横臥したと横臥判定部が判定した後に高位置検知部が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間だけ継続したときに人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する起上がり判定部とを有するので、人体に接触して人体の存在を検知する場合と異なり、寝床における寝心地を悪化させることがない。また、人が寝床で上半身を起こしたことを検知するので、人が寝床から離れたことを検知する場合に比べて早い段階での検知が可能となる。さらに、横臥判定時間及び起上がり判定時間を適宜設定することにより、起上がり検知信号が誤って出力されることを防止することができる。
【0032】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、状態検知手段は、寝床の周囲における人体の存在を検知する周囲検知部と、寝床の上方であって寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を検知する高位置検知部とを有し、起上がり判定手段は、周囲検知部に人体の存在が検知された後に高位置検知部が人体の存在を検知しその後高位置検知部が人体の存在を検知していない状態が予め設定された横臥判定時間だけ継続したときに人が寝床に横臥したと判定する横臥判定部と、人が寝床に横臥したと横臥判定部が判定した後に高位置検知部が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間だけ継続したときに人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する起上がり判定部とを有するので、人体に接触して人体の存在を検知する場合と異なり、寝床における寝心地を悪化させることがない。また、人が寝床で上半身を起こしたことを検知するので、人が寝床から離れたことを検知する場合に比べて早い段階での検知が可能となる。さらに、横臥判定時間及び起上がり判定時間を適宜設定することにより、起上がり検知信号が誤って出力されることを防止することができる。
【0033】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、周囲検知部は、光を出射する発光装置と、発光装置が出射した光を受光し発光装置の光が遮られることにより人体の存在を検知する受光装置との組を少なくとも2組備え、周囲検知部の検知範囲が寝床の両脇となるように、発光装置と受光装置との組は寝床の左右両側にそれぞれ配置され、発光装置と受光装置とはそれぞれ寝床の枕元と足元との何れかに配置されているので、画像処理を用いる場合に比べ、より簡単な処理で人体の存在を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示すブロック図である。
【図2】同上を示す説明図であり、(a)は室内を上方から見た図、(b)はベッドの脇から見た図、(c)はベッドの枕元から見た図である。
【図3】同上の横臥期間以前の動作を示す説明図であり、(a)は高位置検知部の出力を示し、(b)は画像判定部の出力を示す。
【図4】同上の横臥期間以降の動作を示す説明図であり、(a)は高位置検知部の出力を示し、(b)は画像判定部の出力を示す。
【図5】本発明の実施形態2を示すブロック図である。
【図6】同上を示す説明図であり、(a)は室内を上方から見た図、(b)はベッドの脇から見た図、(c)はベッドの枕元から見た図である。
【図7】同上の横臥期間以前の動作を示す説明図であり、(a)は高位置検知部の出力を示し、(b)は周囲検知部の出力を示す。
【図8】同上の横臥期間以降の動作を示す説明図であり、(a)は高位置検知部の出力を示し、(b)は周囲検知部の出力を示す。
【符号の説明】
11 撮像部
12 高位置検知部
12a 高位置用光電センサ
12b 高位置用反射鏡
13 周囲検知部
13a 周囲用光電センサ
13b 周囲用反射鏡
21 画像判定部
22 横臥判定部
23 起上がり判定部
B ベッド
Claims (4)
- 人が寝床に横臥した状態から少なくとも上半身を起こしたことを検知する起上がり検知装置であって、寝床に人体が存在するか否かを人体に接触せずに検知するとともに寝床に人体が存在するときにはその人体の状態を人体に接触せずに検知する状態検知手段と、状態検知手段の出力に基づいて人が寝床で上半身を起こしたか否かを判定するとともに人が寝床で上半身を起こしたと判定したときに起上がり検知信号を出力する起上がり判定手段とを備えることを特徴とする起上がり検知装置。
- 状態検知手段は、寝床を撮影する撮像部と、撮像部が撮影した画像に基づいて人体が寝床に存在するか否かを判定する画像判定部と、寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を少なくとも寝床の上方を含む範囲で検知する高位置検知部とを有し、起上がり判定手段は、人体が寝床に存在すると画像判定部が判定しかつ高位置検知部が人体の存在を検知していない状態が予め設定された横臥判定時間だけ継続したときに人が寝床に横臥したと判定する横臥判定部と、人が寝床に横臥したと横臥判定部が判定した後に高位置検知部が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間だけ継続したときに人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する起上がり判定部とを有することを特徴とする請求項1記載の起上がり検知装置。
- 状態検知手段は、寝床の周囲における人体の存在を検知する周囲検知部と、寝床の上方であって寝床に横臥した人体よりも高い位置における人体の存在を検知する高位置検知部とを有し、起上がり判定手段は、周囲検知部に人体の存在が検知された後に高位置検知部が人体の存在を検知しその後高位置検知部が人体の存在を検知していない状態が予め設定された横臥判定時間だけ継続したときに人が寝床に横臥したと判定する横臥判定部と、人が寝床に横臥したと横臥判定部が判定した後に高位置検知部が人体の存在を検知した状態が予め設定された起上がり判定時間だけ継続したときに人が寝床で上半身を起こしたと判定して起上がり検知信号を出力する起上がり判定部とを有することを特徴とする請求項1記載の起上がり検知装置。
- 周囲検知部は、光を出射する発光装置と、発光装置が出射した光を受光し発光装置の光が遮られることにより人体の存在を検知する受光装置との組を少なくとも2組備え、周囲検知部の検知範囲が寝床の両脇となるように、発光装置と受光装置との組は寝床の左右両側にそれぞれ配置され、発光装置と受光装置とはそれぞれ寝床の枕元と足元との何れかに配置されていることを特徴とする請求項3記載の起上がり検知装置。
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- 2003-02-25 JP JP2003048245A patent/JP2004254872A/ja not_active Withdrawn
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