JP2004253910A - 映像配信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のカメラより入力される複数のアナログ映像信号から動き検出処理に最適なフレーム間隔で動き検出対象としてのフレームを得ることができる映像配信システムを提供する。
【解決手段】映像信号デコーダ112は、複数の入力チャネル1〜4へ入力されるアナログ映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して映像データへの変換処理を行う。CPU101は、映像信号デコーダ112が変換した映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う。また、CPU101は、動き検出処理で比較する過去映像データと映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の入力チャネルより対象入力チャネルを選択するようセレクタ1121を制御する。
【選択図】 図2
【解決手段】映像信号デコーダ112は、複数の入力チャネル1〜4へ入力されるアナログ映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して映像データへの変換処理を行う。CPU101は、映像信号デコーダ112が変換した映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う。また、CPU101は、動き検出処理で比較する過去映像データと映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の入力チャネルより対象入力チャネルを選択するようセレクタ1121を制御する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信によって映像データの配信などを行う映像配信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットなどのネットワークが普及し、WWW(World Wide Web)等を利用して情報発信が一般的に行なわれるようになってきた。その様な中で、カメラで撮影した映像をリアルタイムでネットワーク上に発信する機能を持つ映像発信システムが出現している。
更に、上述した映像発信システムを利用してネットワーク上に発信された複数の場所の映像情報を、一箇所の端末に集約して表示することのよって映像モニタリングを実現する映像配信システムも出現している。
【0003】
このような映像配信システムにおいて、複数のカメラが出力するアナログ映像信号がネットワークカメラサーバに入力され、かつネットワークカメラサーバにおいて入力されたアナログ映像信号をディジタル化するA/D変換の処理系統が1系統である場合には、例えば以下に示す2つの処理のどちらかが一般的に行われる。
1.入力される複数のアナログ映像信号の中から1つを選択して、その選択したアナログ映像信号をA/D変換処理して映像データを利用者端末へ送信する。その場合、4つのカメラから入力されるアナログ映像信号を順番に切り替えながら処理してそれぞれ均等に映像データを利用者端末へ送信する
2.利用者が滑らかな映像を見たいカメラを1つ選択した場合に、ネットワークカメラサーバは、選択されたカメラのアナログ映像信号のみをA/D変換処理した映像データを利用者端末へ送信する。選択されなかったカメラの映像は利用者端末側ではそれ以前に送信された最後の映像のまま保持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような映像配信システムを用いて動き検出処理を実現しようとした場合、動き検出処理に最適なフレーム間隔で動き検出対象としているアナログ映像信号の映像フレーム(以下フレームと略す)が得られるとは限らなかった。そのため、本来動き検出として検出すべき場合に検出ができないという問題や、検出が遅れるなどの問題があった。
また、アナログ映像信号の入力数に応じた複数のA/D変換の処理系統(例えば、A/D変換部、画像圧縮部、動き検出処理部)を用いることができれば、従来どおりの手法を用いて動き検出を並列に行うことで上記問題は回避可能であるが、その場合、処理装置にかかるコストが嵩み、利用者に余分な費用負担を課すという問題があった。
【0005】
この発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、複数のカメラより入力される複数のアナログ映像信号から動き検出処理に最適なフレーム間隔で動き検出対象としてのフレームを得ることができる映像配信システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上述した課題を解決すべくなされたもので、本発明による映像配信システムにおいては、複数の撮影装置より複数の入力チャネルを介して入力される複数の映像信号を処理してネットワーク経由で配信可能な映像データを生成し、配信する映像配信システムであって、複数の入力チャネルの一部または全部へ入力される映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して映像データへの変換処理を行う変換処理手段と、変換処理手段が変換した映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う動き検出処理手段と、動き検出処理手段が比較する過去映像データと映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の入力チャネルより対象入力チャネルを選択する選択手段とを具備することを特徴とする。
【0007】
これにより、本発明の映像配信システムにおいては、動き検出処理手段が比較する過去映像データ(例えば過去の1フレーム分の映像データ)と映像データ(例えば処理対象である1フレーム分の映像データ)の時間間隔を動き検出に適した時間間隔となるように複数の入力チャネルより対象入力チャネルを選択することができるので、例えば、複数の撮像装置より入力される複数のアナログ映像信号から動き検出処理に最適なフレーム間隔で動き検出対象としてのフレームを取得することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態として映像を撮影可能な複数の映像撮影装置と、複数の映像撮影装置が出力するアナログ映像信号を加工しネットワーク上へ発信可能な映像加工・出力装置とを具備する映像配信システムについて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態である複数の映像撮影装置と映像加工・出力装置とを具備する映像配信システムを示す構成図である。
【0009】
図1において、10は、映像加工・出力装置であり、複数の映像撮影装置20(a)、20(b)、20(c)、20(d)(以下、映像撮影装置20とする)から映像信号ケーブル21(a)、21(b)、21(c)、21(d)(以下、映像信号ケーブル21とする)を介して入力されたアナログ映像信号をキャプチャ・圧縮して映像データを生成し、その映像データを公衆回線網31もしくはLAN回線網32(以下、ネットワークとする)上に送出する。また、映像撮影装置20は、撮影により生成したアナログ映像信号を出力端子に接続される映像信号ケーブル21へ出力する。尚、映像撮影装置20が映像信号ケーブル21へ出力するアナログ映像信号は、NTSC/PAL/SECAMなどのテレビ信号規格に基づいたアナログ映像信号である。また、映像加工・出力装置10は、カメラ制御信号ケーブル22(a)、22(b)(以下、カメラ制御信号ケーブル22とする)を介して映像撮影装置20(a)、20(b)における撮影動作を制御する機能も有する。
【0010】
次に、映像加工・出力装置10の内部構成とその基本動作等について詳細に説明する。
112は、映像信号デコーダであり、映像撮影装置20から映像信号ケーブル21を介して、アナログ映像信号を取り込む(キャプチャする)。この映像信号デコーダ112は、例えば沖電気社製のMSM7664Bなどである。具体的な処理として、まず、映像信号デコーダ112は、映像信号ケーブル21を介して入力される複数のアナログ映像信号の中から一つを選択して、そのアナログ映像信号をA/D変換しディジタル映像信号を生成する。次に、映像信号デコーダ112は、生成したディジタル映像信号を後述する画像圧縮IC(集積回路)111で処理可能なディジタル映像データ形式(例えばY:U:V=4:2:2の形式)に変換した映像データを生成し、画像圧縮IC111へ出力する。尚、映像信号デコーダ112はCPU(マイクロプロセッサ)101とA/D制御線108を介して接続される。これにより、CPU101は、映像撮影装置20から入力される複数のアナログ映像信号のどれを選択するかなどの制御を映像信号デコーダ112へ行う。
【0011】
また、画像圧縮IC111は、映像信号デコーダ112より入力される映像データを所定の方式に基づいて圧縮する。例えば、画像圧縮IC111は、JPEG方式に基づいて映像データを圧縮する。この画像圧縮IC111の具体例としてはZORAN社のZR36060などが存在する。尚、画像圧縮IC111が出力する圧縮された映像データは、画像バス113およびCPUバス−画像バスブリッジ102およびCPUバス109を経由して演算用RAM(Random
Access Memory)103に格納される。
【0012】
圧縮後の映像データが演算用RAM103に転送されると、CPU101は、FlashROM(Read Only Memory)104に格納されたプログラムに従って、演算用RAM103から圧縮された映像データを読み出し、ネットワークに向けて配信するために適当な大きさのファイルに分割して、各ファイルにヘッダを付けるなどの処理を行い、ネットワーク上の端末へ配信する。ネットワーク上の端末への配信とは、具体的には、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)スロット107に挿された通信用PC(Personal Computer)カード13(モデムカードやISDNカードなど)を介して公衆回線網31上の端末への配信や、LANインタフェース106を介してLAN回線網32上の他の端末等への配信である。
【0013】
尚、上述したCPU101は組み込み用途のものであり、LANインタフェース106及びPCMCIAスロット107はCPUバス109を介さずに直接CPU101によって制御なされている。この場合のCPU101の具体例としては、Motorola社製のMPC860DTなどが好適である。しかし、映像加工・出力装置10が外部ネットワークに接続するインタフェースの構成は、上述した構成に制限されるものではなく、例えば、ネットワークに接続するインタフェースをCPUバス109もしくは画像バス113に接続されるデバイスとして構成することなども可能である。また、CPU101は、画像圧縮IC111が出力する圧縮後の映像データをネットワーク上に流すことをしないで、メモリに蓄積することも可能である。例えば、PCMCIAスロット107にFlashROMを内蔵するFlashROMカード14を挿し、それをハードディスクのように扱うことにより、FlashROMカード14内に映像データを記録することができる。また、映像データの蓄積先としては、FlashROM104を選択することも可能である。
【0014】
次に、本実施形態において映像加工・出力装置10がカメラ制御信号ケーブル22を介して映像撮影装置20(a)、20(b)を制御する動作について説明する。ここで、カメラ制御信号ケーブル22は、映像加工・出力装置10のカメラ制御インタフェース105に接続される。カメラ制御インタフェース105が映像撮影装置20(a)、20(b)と通信するプロトコルとしてはRS−232−C方式に準拠した方式や、USB方式や、IEEE1394方式などを用いて好適である。また、ここではカメラ制御信号ケーブル22を用いて通信を行う実施形態を示したが、この限りではなく、例えば赤外線を用いる通信方式であるIrDA方式などの有線に拠らない通信方式であってもよい。
【0015】
尚、映像加工・出力装置10の電力供給部120は、商用AC電源12からAC−DCアダプタ11を介して直流にされた電力を受け、それをさらに映像加工・出力装置10内部のICなどが動作するに相応しい電圧と安定度に変換したうえで、映像加工・出力装置10全体に電力を供給している。
【0016】
次に、映像信号デコーダ112の周辺の構成についてより詳細に説明する。
図2は、図1に示した映像信号デコーダ112の周辺の詳細な構成を示す図である。図2に示すように、映像加工・出力装置10は、4本の映像信号ケーブル21をそれぞれ接続可能な4つの映像入力端子23を具備する。また、4つの映像入力端子23は、全て映像信号デコーダ112が具備するセレクタ1121に接続されている。具体的には、図2に示すようにセレクタ1121には入力が1〜4までの4系統(以下、入力チャネル1〜4とする)存在し、それぞれ映像入力端子23(1)、23(2)、23(3)、23(4)(以下、映像入力端子23とする)と接続されている。また、本実施形態においては、映像入力端子23(1)、23(2)、23(3)、23(4)には、映像信号ケーブル21(a)、21(b)、21(c)、21(d)を介して、映像撮影装置20(a)、20(b)、20(c)、20(d)がそれぞれ接続されている。
【0017】
次に、映像信号デコーダ112の内部構成について説明する。セレクタ1121は、複数の映像入力端子23を介して入力されるアナログ映像信号の一つを選択的に取り出す。A/Dコンバータ1122は、セレクタ1121が取り出したアナログ映像信号をアナログ−ディジタル変換して例えばY:U:V=4:2:2などの所定のディジタル映像データ形式に変換する。コントローラ1123は、セレクタ1121における選択動作や、A/Dコンバータ1122におけるA/D変換動作やデータ形式変換動作を制御する。
【0018】
また、コントローラ1123は、CPU101とA/D制御線108を介して接続される。本実施形態においてA/D制御線108は、例えばIICバス(Inter IC Bus)のプロトコルに従う2線式のインタフェースによって構成される。また、コントローラ1123は、このA/D制御線108を介してCPU101の制御下におかれる。すなわち、CPU101の指示によりコントローラ1123は、セレクタ1121においてどの入力を選択するかなどの切り替え制御を実施する。また、コントローラ1123は、セレクタ1121によって選択された入力信号からVSYNC(垂直同期信号)などの映像の同期に必要となる信号の変化を抽出する。本実施形態においては、VSYNC信号の変化をVSYNC割込み信号として抽出する。コントローラ1123が抽出したVSYNC割込み信号は、VSYNC割込み信号線114を介してCPU101と画像圧縮IC111に入力される。
【0019】
尚、図2には、映像加工・出力装置10の構成に、上述した映像信号デコーダ112、画像圧縮IC111、CPUバス−画像バスブリッジ102、CPU101のみを示しているが、映像加工・出力装置10の構成は図1と同様であり、図2に示していない構成要素は説明を簡単にするため省略している。
【0020】
次に、上述した映像配信システムの実用例としてモニタリングシステムについて説明する。
図3は、図1に示した映像配信システムの実用例であるモニタリングシステムの構成を示す図である。図3に示すように本実用例では、図1に示したLAN回線32を用いてネットワークを構成している。これにより、LAN回線網32に接続された表示端末40では、映像加工・出力装置10から送られてくる圧縮された映像データを伸張して、自画面上に表示することができる。この時の、表示方法は、図3に示すように、表示専用のビューワプログラムを実行することで、画面上にビューワ41a、41b、41c、41dの4つの映像が表示される。
【0021】
尚、本実用例においては、映像撮影装置20(a)の映像はビューワ41aに表示され、映像撮影装置20(b)の映像はビューワ41bに表示され、映像撮影装置20(c)の映像はビューワ41cに表示され、映像撮影装置20(d)の映像はビューワ41dに表示される。また、図3に示すように映像撮影装置20は建物36と木37のある風景において異なる被写体および画角で撮影している。具体的には、映像撮影装置20(a)は広角の建物36および木37の全景を撮影し、映像撮影装置20(b)は建物36の屋根の煙突を撮影し、映像撮影装置20(c)は建物36のドアを撮影し、映像撮影装置20(d)は木37を撮影している。また、各映像撮影装置20は、各々が撮影したアナログ映像信号を映像加工・出力装置10に送信している。これにより、映像加工・出力装置10は、映像撮影装置20からのアナログ映像信号をA/D変換処理により映像データに変換して表示端末40へ配信する。
【0022】
次に、図3における映像配信システムがアナログ映像信号を切り替えながら映像データを表示端末40へ配信する場合の動作について図1、2も合わせて参照しながら説明する。
図4は、図3における映像配信システムがアナログ映像信号を切り替えながら映像データを表示端末40へ配信する場合の動作を示すフロー図である。まず、表示端末40が、映像配信要求をLAN回線網32経由で映像加工・出力装置10へ送信したとする。これにより、図4に示すように、ステップS401において、映像加工・出力装置10が表示端末40からの映像配信要求を受信する。
【0023】
次に、ステップS402に進み、映像圧縮・配信装置10のCPU101は、A/D制御線108を介して映像信号デコーダ112を制御することで、映像信号デコーダ112にアナログ映像信号の入力が存在している入力チャネル1〜4を検査させ、その中から有効なアナログ映像信号が供給されている入力チャネルを選択させる。具体的には、映像信号デコーダ112の内部に含まれているコントローラ1123が、A/D制御線108経由でCPU101から受け取る制御信号に基づいてセレクタ1121を切り替え、制御信号で指定された入力チャネルのアナログ映像信号をA/Dコンバータ1122で処理する。本実施形態においては映像撮影装置20(a)、20(b)、20(c)、20(d)はいずれも有効なアナログ映像信号を出力しているとする。また、ここでは映像入力端子23(1)に接続されている映像撮影装置20(a)からのアナログ映像信号が選択されたとする。
【0024】
次に、ステップS403に進み、CPU101は、VSYNC割込み信号線114を介して映像信号デコーダ112から送られてくるVSYNC割込み信号を監視する。具体的には、CPU101は、アナログ映像信号の入力チャネルを切り替え後に、VSYNC割込み信号の発生回数を数える処理を行う。この処理において、映像信号デコーダ112内部におけるアナログ映像信号の同期が確実に合うことを保証するために2回のVSYNC割込み信号を検出するまで(ステップS403のn≦2)は、次の処理を行わない。そして、3回目のVSYNC割り込み信号を検出した場合(ステップS403のn=3)に、ステップS404に進み、CPU101は、画像圧縮IC111が画像圧縮の処理を開始するよう制御する。これにより、画像圧縮IC111は画像圧縮を開始する。
【0025】
次に、画像圧縮IC111における画像圧縮の処理が終了した場合には、画像圧縮IC111はCPU101に対して圧縮終了割込み信号線115経由で圧縮終了割込み信号を出力する。これにより、CPU101が圧縮終了割込み信号を受けた場合(ステップS405のYES)には、CPU101は、現在使っている映像入力の次に有効なアナログ映像信号の入力チャネル(この説明では映像撮影装置20(b)に対応する入力チャネル2とする)にアナログ映像信号の入力チャネルを切り替えるように、A/D制御線108を介して映像信号デコーダ112へ制御信号を出力する。また、CPU101が圧縮終了割込み信号を受けていない場合(ステップS405のNO)には、画像圧縮IC111が圧縮終了割込み信号を出力するまで待機する。
【0026】
次に、映像信号デコーダ112の内部に含まれているコントローラ1123は、A/D制御線108を介して受けた制御信号に基づいてセレクタ1121を制御する。この制御により、ステップS406において、セレクタ1121は、次に有効なアナログ映像信号の入力チャネルを選択して切り替え処理を行う。以上により、映像撮影装置20(b)から得られるアナログ映像信号がA/Dコンバータ1122に与えられる。尚、ステップS406の処理を終えたらステップS403に戻り、CPU101は、VSYNC割込み信号の発生回数の監視を開始する。
【0027】
次に、上述した実施形態における映像配信システムが動き検出処理を行いながら映像データを表示端末40へ配信する場合の動作について図1〜3を参照しながら説明する。図5は、図1に示した映像配信システムが動き検出処理を行いながら映像データを表示端末40へ配信する場合の動作を示すフロー図である。
【0028】
尚、図5に示す動き検出の処理においては、動き検出処理の対象として入力チャネル3に供給される映像撮影装置20(c)のアナログ映像信号が利用者により指定されているとする。更に、動き検出処理間隔としては間隔T1が利用者によって指定されているものとする。
【0029】
まず、表示端末40が、映像配信要求および映像変化度比較要求をLAN回線網32経由で映像加工・出力装置10へ送信したとする。これにより、図5に示すステップS501において、映像加工・出力装置10が表示端末40からの映像配信要求および映像変化度比較要求を受信する。尚、本実施形態では映像配信要求と映像変化比較要求を同時に受信する形態を説明したが、この限りではなく、映像配信要求は既に受信済みで表示端末40に映像配信中に、利用者が要求したタイミングで映像加工・出力装置10が映像端末40から映像変化比較要求を受信してもよい。
【0030】
次に、ステップS502において、CPU101は、圧縮終了割込み信号線115を介して画像圧縮IC111が出力する圧縮終了割込み信号を検出する。ここで、CPU101が圧縮割込み信号を検出した場合(ステップS502のYES)には、ステップS503に進み、CPU101は、現在圧縮しているアナログ映像信号が、動き検出処理の対象となる入力チャネル(本実施例においては入力チャネル3)からのものかどうかを確認する。また、CPU101が圧縮割込み信号を検出していない場合(ステップS502のNO)には、検出するまで圧縮割込み信号の検出を行うループ処理に入る。
【0031】
次に、動き検出対象でない入力チャネルが選択されていた場合(ステップS503のNO)には、ステップS502に戻り、CPU101は、次の映像圧縮の終了を待つ。また、動き検出対象となる入力チャネルが選択されていた場合(ステップS503のYES)には、ステップS504に進み、CPU101は、前回の動き検出処理の実施時から、利用者の定めた間隔T1以上の時間が経過したか否かを判断する。
【0032】
ここで、前回の動き検出処理の実施時より間隔T1以上経過していない場合(ステップS504のNO)には、CPU101は、ステップS502に戻り次の映像圧縮の終了を待つ。また、前回の動き検出処理の実施時より間隔T1以上経過していた場合(ステップS504のYES)には、CPU101は、演算用RAM103に格納される圧縮された映像データを読み出し、その一部を展開する(ステップS505)。具体的には、JPEG圧縮された映像データである場合には、CPU101は、ハフマン復号化の処理により圧縮された映像データの展開を行う。
【0033】
次に、ステップS506において、CPU101は、前回の動き検出処理時に展開した映像データとの比較を行い、前回と比べて映像データの内容が変化した度合いを示す変化度を求める。次に、ステップS506において求めた変化度が大きいと判断された場合(ステップS507のYES)には、CPU101は、ステップS508に進み、所定の動き検出処理結果の通知処理を行う。具体的には、CPU101は、変化度が大きい旨を伝える動き検出処理の結果を表示端末40の画面に表示するための画面情報を表示端末40へLANインタフェース106を介して送信する。これにより、表示端末40の画面には、動き検出により変化度が大きいと判定された旨が表示される。以上に示すように映像加工・出力装置10は、表示端末40に動き検出の結果を通知することができる。また、通知方法は上述した限りではなく、予め定められた任意の通知処理を実施すればよい。
【0034】
一方、ステップS506における比較の結果より変化度が大きくないと判断された場合(ステップS507のNO)には、CPU101は、ステップS502に戻り次の映像圧縮の終了を待つ。尚、動き検出処理による変化度の判断手法については2つの映像データの差分量で判断する等の種々の方法を用いて好適である。また、上述した実施形態においては、CPU101が動き検出処理をおこなったが、この限りではなく、専用の動き検出処理ユニットを設けて、そこで動き検出処理を行うなどしてもよい。
【0035】
[第2の実施形態]
上述した第1の実施形態においては、入力チャネルの切り替えは、動き検出処理と無関係であり、選択された入力チャネルのアナログ映像信号に対してのみ動き検出処理を行っていた。本発明の第2の実施形態における映像配信システムとして、映像加工・出力装置10が、動き検出処理に適するように、動き検出対象となるアナログ映像信号の入力チャネルが選択されるよう制御(以下、チャネル制御とする)する場合について説明する。本実施形態におけるチャネル制御とは、例えば、複数の映像撮影装置からの各映像入力に優先度をつけ、その優先度に基づいて入力チャネルを選択して、順次入力チャネルを切り替えるように制御する制御方法である。
【0036】
尚、第2の実施形態における映像配信システムの構成は、図1〜図3に示した第1の実施形態における映像配信システムと同様であるので、構成についての説明を省略する。また、本実施形態における映像配信システムの動作の説明においては図1〜3を参照する。また、本実施形態においては、動き検出処理の対象として利用者に指定された入力チャネルは入力チャネル3であるとする。図1〜3より明らかなように、この入力チャネル3には、映像撮影装置20(c)の出力するアナログ映像信号が供給される。また、動き検出処理間隔として利用者に指定された間隔は、間隔T2であるとする。また、映像加工・出力装置10が入力チャネルの切り替え処理に要する時間をTC2とする。
【0037】
図6は、第2の実施形態の映像配信システムにおける、優先度に応じてチャネル切り替えを行う動作を示すフロー図である。また、図7は、図6に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。以下、図6および図7を用いて本実施形態における映像配信システムの入力チャネルの切り替えと圧縮/動き検出処理について説明する。尚、図6の処理はループ処理であり、本実施形態では図7に合わせて動き検出の処理を行うステップから開始しているが、この限りではない。
【0038】
図6に示すように、ステップS601において、映像加工・出力装置10の画像圧縮IC111は、動き検出処理の対象である入力チャネルに供給されるアナログ映像信号に対して圧縮処理を行い、CPU101が、圧縮後の映像データを基に動き検出処理を行う。具体的には、図7に示すように、映像加工・出力装置10は、入力チャネル3に供給される映像撮影装置20(c)の出力するアナログ映像信号のフレームC1に対して圧縮処理および動き検出処理を行う。
【0039】
次に、ステップS602において、CPU101は、次にどの入力チャネルに切り替えるべきかの判断を行い、入力チャネルの切り替えを行う。本実施形態では、動き検出処理の対象である入力チャネル3が最も優先度が高く、その他の入力チャネル1、2、4の優先度は同一である。このため、CPU101は、入力チャネル3を可能な限り頻繁に選択し、上述した間隔T2や切り替え時間TC2に要する時間の間は入力チャネル1→入力チャネル2→入力チャネル4の順にラウンドロビン方式で回しているものとする。
【0040】
具体的には、図7においてフレームC1からフレームD2へのチャネル変更の矢印に示すように、次が映像撮影装置20(d)の入力チャネル4を選択する番であったとすると、CPU101は、A/D制御線108を用いて映像信号デコーダ112にそのようにチャネルを切り替えるように指示を出す。以上により、入力チャネル3から、動き検出非対象チャネル中の次候補の入力チャネル(以下、動き検出非対象の次チャネルとする)である入力チャネル4(映像撮影装置20(d)のアナログ映像信号が供給されるチャネル)に切り替えられる。
【0041】
次に、ステップS603において、切り替え後における動き検出非対象の次チャネルのアナログ映像信号を映像信号デコーダ112がA/D変換処理した映像データに対して、画像圧縮IC111は、圧縮処理を開始する。具体的には、図7のフレームD2、D3に示すように所定のフレーム数だけ廃棄された後、その次のフレームD4がA/D変換処理および圧縮処理されることになる。尚、フレームD2、D3を廃棄して3枚目のフレームD4を圧縮する処理は、例えば、図4のステップS403、S404に示したVSYNC割込み信号を2回検出した後の3回目に画像圧縮処理を行う処理により実現している。
【0042】
次に、ステップS604において、ステップS603で開始した次チャネルでの圧縮処理が終了したか否かを把握するため、CPU101は、画像圧縮IC111が出力する圧縮終了割込み信号を検出する。ここで、次チャネルでの圧縮終了割込み信号を検出していない場合(ステップS604のNO)には、CPU101は、圧縮終了割込み信号を検出するまで次のステップに進むのを待つ。また、圧縮終了割込み信号を検出した場合(ステップS604のYES)には、CPU101は、次のステップS605へ進む。具体的には、図7のフレームD4に対する圧縮処理の終了を示す圧縮終了割込み信号を検出すると、ステップS605へ進む。
【0043】
次に、ステップS605において、動き検出処理対応の入力チャネルに切り替えるべきか否かの判断を行う。本実施形態においては、その判断には利用者が予め設定した動き検出処理の処理間隔である間隔T2が用いられる。具体的には、動き検出処理を実施してから経過した時間tにチャネル切り替え時間TC2を加えたものがT2を超える場合(ステップS605のYES)には、ステップS606に進み、動き検出処理の対象である入力チャネル(以下、動き検出対象チャネル)へ切り替える。一方、経過した時間tとチャネル切り替え時間TC2の合計が間隔T2以上でなかった場合(ステップS605のNO)には、ステップS602へ戻り、CPU101は、動き検出処理の対象でない入力チャネルの中で次にどのチャネルに切り替えるかを決定して、そのチャネルに切り替えるように指示を発行する。
【0044】
次に、ステップS606において、CPU101は、動き検出処理を優先させるために、動き検出処理の対象である入力チャネル3に切り替えるように指示を映像信号デコーダ112へ発行する。具体例としては、図7のフレームD4からフレームC4への矢印に示すように、上述したCPU101の指示により入力チャネルは、入力チャネル4から動き検出処理の対象である入力チャネル3に切り替えられる。すなわち、映像加工・出力装置10は、入力チャネルの切り替えに対して設定された条件内であれば、優先度の高い入力チャネルへ切り替えるようチャネルの切り替え制御を行う。
【0045】
次に、ステップS601に戻り、CPU101は、切り替えられた動き検出処理の対象である入力チャネル3に供給される映像信号に対して、所定のフレーム数だけ廃棄した(図7のフレームC4、C5)後、その次のフレーム(図7のフレームC6)を圧縮すると共に、動き検出処理画像の対象として処理されることになる。
以上に示したように、本実施形態における映像加工・出力装置10は、図6に示したステップS601からステップS606までの処理を繰り返すことで、入力チャネル1〜4に対して、動き検出対象チャネルを優先的に順次切り替えるよう制御することができる。
【0046】
次に、図7とは異なる間隔T2を設定した場合の、入力チャネルの切り替え制御例を図8に示す。尚、図8において、フレームD4までの映像加工・出力装置10の動作は図7のフレームD4までの動作と同様である。次に、フレームD4の圧縮処理が終わった時点(ステップS604のYES)で、前回の動き検出処理からの時間t+切り替え処理時間TC2が間隔T2以上でなかった場合(ステップS605のNO)には、CPU101は、動き検出処理の対象でない入力チャネル(図8の入力チャネル1、2、4)の中で次にどの入力チャネルに切り替えるかを決定して(図8の入力チャネル1)、そのチャネルに切り替えるように指示を発行する。
【0047】
これにより、映像加工・出力装置10における処理対象がフレームD4からフレームA4(=入力チャネル4から入力チャネル1)に切り替わる。以後、図8に矢印で示すようにフレームA6→フレームB7、フレームB9→フレームD10、フレームD12→フレームA12、フレームC17→フレームB17、フレームB19→フレームD20、フレームD22→フレームA22というチャネル切り替えがステップS605のNOの場合として行われる。また、図8においてフレームA14→フレームC15の入力チャネル切り替えがステップS605のYESの場合として行われる。
【0048】
以上に示したように、映像加工・出力装置10は、利用者が設定した間隔T2が経過した時点で、優先的に動き検出対象チャネルへ切り替える処理を行うことができる。これにより、本実施形態における映像配信システムは、動き検出対象としている入力チャネルのアナログ映像信号から、動き検出処理に最適なフレーム間隔で処理対象となるフレームを得ることができる。尚、本実施形態においては、動き検出対象チャネルに優先度を高く設定したが、この限りではなく、任意の入力チャネルに対して任意の優先度を設定してもよい。
【0049】
[第3の実施形態]
上述した第2の実施形態では、1つのフレームに対して動き検出の処理を行った後、必ず他の入力チャネルに一旦は切り替えるというアルゴリズムに基づくものであった。ここでは、第3の実施形態における映像配信システムとして、同一の入力チャネルに供給されるアナログ映像信号の連続する複数のフレームに対して動き検出を行う場合について以下に説明する。
【0050】
尚、第3の実施形態における映像配信システムの構成は、図1〜3に示した第1の実施形態における映像配信システムの構成と同様の構成であり、その説明を省略する。また、第3の実施形態における映像配信システムの動作の説明には、図1〜図3を参照する。更に、本実施形態においては、動き検出対象チャネルとしては映像撮影装置20(c)からのアナログ映像信号が供給される入力チャネル3が利用者によって指定されているとする。また、動き検出処理の時間間隔としては間隔T3が利用者によって指定されているとする。
【0051】
本実施形態における映像配信システムは、例えば、動き検出処理の時間間隔として利用者が設定する間隔T3がチャネルの切り替えに要する時間に比べて小さいような場合に以下のような処理を行う。この場合には、動き検出対象チャネルに供給されるアナログ映像信号におけるフレームを優先させて連続してキャプチャすることで、上述した間隔T3で動き検出することが可能となる。また、動き検出対象チャネルにおいて所望する間隔T3で動き検出をした後、一旦他の動き検出処理の対象ではない入力チャネル(以下、動き検出非対象チャネルとする)に切り替えて、その入力チャネルに供給されるアナログ映像信号を圧縮処理し、その後速やかに再び動き検出対象チャネルに戻す処理を行う。
【0052】
図9は、第3の実施形態における映像配信システムの処理を示すフロー図である。また、図10および図11は、図9に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。以下、図9および図10を用いて本実施形態における映像配信システムの入力チャネルの切り替えと圧縮/動き検出処理について説明する。また、図11については図10と処理の異なる部分についてのみ説明する。尚、図9の処理はループ処理であり、本実施形態では動き検出対象チャネルの切り替えを行うステップから開始しているが、この限りではない。
【0053】
図9に示すように、ステップS901において、CPU101は、動き検出非対象チャネルから動き検出処理の対象である入力チャネル3に、チャネルを切り替える。次に、ステップS902に進み、映像加工・出力装置10のCPU101は入力チャネル3に供給されるアナログ映像信号より処理対象となるフレーム(図10のフレームC1)に対して動き検出処理Aを行う。尚、図10には示していないが、後述するように動き検出対象チャネルを切り替えた直後の2フレームは廃棄されおり、次の3フレーム目が図10のフレームC1である。
【0054】
次に、ステップS903に進み、映像加工・出力装置10のCPU101は、入力チャネルを切り替えずに、同じ入力チャネル3で次の映像フレームの圧縮処理を行う。具体的には、図10のフレームC2を圧縮処理する。そして、CPU101が圧縮終了割り込み信号線115を介して画像圧縮IC111から圧縮終了割込み信号を検知すると、ステップS904に進み、動き検出対象チャネルに切り替えて最初に動き検出処理Aを実施した時点から経過した時間tが利用者の設定した間隔T3を超えたか否かの判断を行う。
【0055】
ここで、経過した時間tが間隔T3を超えていなかった場合(ステップS904のNO)には、ステップS903に戻り、入力チャネルを変更しないまま次の映像フレームに対して圧縮処理を行う。具体的には、図10のフレームC3を圧縮処理する。また、経過した時間tが間隔T3を超えていた場合(ステップS904のYES)には、ステップS905に進み、CPU101は、次の映像フレーム(具体的には図10のフレームC4)を用いて動き検出処理Bを実施する。尚、動き検出処理の詳細については、上述した実施形態1と同様の処理であるので説明を省略する。以上により、本実施形態における映像加工・出力装置10は、利用者が所望した間隔T3に近い間隔で動き検出処理を行うことができる。
【0056】
次に、ステップS906に進み、CPU101は、動き検出非対象チャネルの中より次に切り替えるべき入力チャネル(以下、動き検出非対象の次チャネルとする)を選択し、その入力チャネルへ切り替える。具体的には、図10のフレームC4からフレームD5への矢印に示すように、CPU101は、A/D制御線108を介して映像信号デコーダ112に入力チャネル3から動き検出非対象チャネルである入力チャネル4へ切り替えるように指示を出す。
【0057】
次に、ステップS907に進み、CPU101は、動き検出非対象チャネルにおける映像フレームのキャプチャ及び圧縮処理を実施する。具体的には、CPU101は、動き検出非対象チャネルであるチャネル4においてフレームD7に対してキャプチャ及び圧縮処理を実施する。尚、実施形態1および2でも説明したが、フレームD7の前の2フレームは廃棄する。
【0058】
次に、ステップS908に進み、CPU101は、次に入力チャネルを切り替え方法について利用者の設定に応じて次の処理を選択する。尚、本実施形態においては、具体例として、有効なアナログ映像信号が供給されている全ての入力チャネル(以下、有効入力チャネルとする)間で比較的平均して入力チャネルが切り替わるようにする切り替え方法Aと、動き検出対象チャネルへ可能な限り頻繁に切り替わるようにする切り替え方法Bがあるとする。更に、利用者が上述した切り替え方法Aおよび切り替え方法Bのいずれかを選択して設定しているとする。
【0059】
以上より、利用者が切り替え方法Bを設定していた場合(ステップS908のNO)には、CPU101は、ステップS901に戻り、再び動き検出対象チャネルに切り替える。具体的には、図10のフレームD7→フレームC7の矢印に示すように、CPU101は、入力チャネル4から動き検出対象チャネルであるチャネル3に切り替える。次に、CPU101は、所定のフレーム数(本実施形態では図10に示すようにフレームC7、C8の2枚)だけ廃棄した後、その次のフレーム(図10のフレームC9)に対して圧縮処理およびステップS902処理を実施する。
【0060】
尚、図10に示すように、動き検出対象チャネルの処理の後に処理する動き検出非対象チャネルの処理の順は、上述した入力チャネル4の次は入力チャネル1であり、その次に入力チャネル2となり、その次はまた入力チャネル4に戻り…というように切り替え処理が続けられていくことになる。すなわち、一つの動き検出対象チャネルである入力チャネル3と3つの動き検出非対象チャネル中の一つが交互に切り替えられ、その切り替えられる3つの動き検出非対象チャネルの順は入力チャネル4→入力チャネル1→入力チャネル2の繰り返しである。
【0061】
一方、利用者が切り替え方法Aを設定していた場合(ステップS908のYES)には、ステップS909に進み、CPU101は、有効入力チャネルの一巡が完了しているか否かをチェックする。ここで図11は、利用者が切り替え方法Aを設定していた場合の処理対象となる映像フレームの遷移を示す図である。尚、図11は、図10とフレームD7までの処理(ステップS907までの処理)が同じである。
【0062】
例えば、図11のフレームD7に示す時点のように、入力チャネルの切り替え処理において有効入力チャネルの一巡が完了していない場合(ステップS909のNO)には、ステップS906に戻り、CPU101は、入力チャネルを動き検出非対象の次チャネルに切り替える。具体的には、ステップS906に戻る度に、CPU101は、図11のフレームD7→フレームA7やフレームA9→フレームB10に示すような動き検出非対象の次チャネルに切り替える。また、ステップS907の圧縮処理も繰り返される。
【0063】
一方、図11のフレームB12に示す時点のように、有効入力チャネルの一巡が完了している場合(ステップS909のYES)には、CPU101は、ステップS901に戻り、動き検出対象チャネルに切り替える処理を行う。これにより、図11に示すように、フレームC13、C14は廃棄されフレームC15が圧縮処理された後に、ステップS902において、フレームC15に動き検出処理Aが実施される。次に、ステップS903、S904でフレームC16、C17が圧縮処理され、ステップS905でフレームC18に動き検出処理Bが実施される。
【0064】
以上に示すように、図11に示す切り替え方法Bにおいては、動き検出対象チャネルの処理後に、全ての動き検出非対象チャネル(全てが有効入力チャネルである場合)へ切り替えて一巡した後に、再び、動き検出対象チャネルに戻るよう入力チャネルの切り替え制御を行うことができる。これにより、本実施形態の映像配信システムは、短い間隔T3が設定されていた場合にでも、間隔T3に応じた動き検出を行いつつ、動き検出非対象チャネルの映像を平均的に配信することができる。
【0065】
[第4の実施形態]
上述した第1、第2、第3の実施形態では、動き検出を実施する入力チャネル数が1つである映像配信システムについて説明したが、動き検出を実施する入力チャネル数はこの限りではない。ここでは、第4の実施形態における映像配信システムとして、動き検出を実施する入力チャネル数が複数である場合について以下に説明する。尚、動き検出を実施する入力チャネル数が複数であっても、上述したアルゴリズムによってより効果的な映像配信を実現することができる。
【0066】
尚、第4の実施形態における映像配信システムの構成は、図1〜3に示した第1の実施形態における映像配信システムの構成と同様の構成であり、その説明を省略する。また、第4の実施形態における映像配信システムの動作の説明には、図1〜図3を参照する。また、動き検出処理の時間間隔としては第2動き検出対象チャネルには間隔T42が、第1動き検出対象チャネルには間隔T41が利用者によって指定されているとする。また、映像加工・出力装置10が入力チャネルの切り替え処理に要する時間をTC4とする。
【0067】
具体的には、本実施形態における動き検出対象チャネルとしては、図13における映像撮影装置20(a)からのアナログ映像信号が供給される入力チャネル1と、映像撮影装置20(c)からのアナログ映像信号が供給される入力チャネル3が利用者によって指定されているとする。また、動き検出の優先度としては、入力チャネル3が入力チャネル1より高いものとする。これにより、以下の説明において、入力チャネル3を第1動き検出対象チャネルとし、入力チャネル1を第2動き検出対象チャネルとする。また、本実施形態においては、図13に示すように、間隔T4A=T42(第2動き検出対象チャネルの最小処理間隔)であり、間隔T4C=T41(第1動き検出対象チャネルの最小処理間隔)である。
【0068】
図12は、第4の実施形態における映像配信システムの処理を示すフロー図である。また、図13は、図12に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。以下、図12および図13を用いて本実施形態における映像配信システムの入力チャネルの切り替えと圧縮/動き検出処理について説明する。尚、図12の処理はループ処理であり、本実施形態では図13に合わせて第1動き検出対象チャネルにおける動き検出の処理を行うステップから開始しているが、この限りではない。
【0069】
図12に示すように、ステップS1201において、映像加工・出力装置10の画像圧縮IC111は、第1動き検出対象チャネル(入力チャネル3)に供給されるアナログ映像信号に対して圧縮処理を行い、CPU101が、圧縮後の映像データを基に動き検出処理を行う。具体的には、図13に示すように入力チャネル3に供給される映像撮影装置20(c)の出力するアナログ映像信号のフレームC1に対して、映像加工・出力装置10は、圧縮処理および動き検出処理を行う。
【0070】
次に、ステップS1202において、CPU101は、第2動き検出対象チャネル(入力チャネル1)へ切り替えるか否かの判断を行う。具体的には、CPU101は、第2動き検出対象チャネル(入力チャネル1)で以前に動き検出処理を実施してから経過した時間t2と、入力チャネルの切り替え処理に要する時間TC4とを加算して、その加算値と第2動き検出チャネルにおける動き検出処理の間隔T42(=図13のT4A)とを比較することで、第2動き検出対象チャネルに切り替えるか否かの判断を行う。本実施形態では、CPU101は、t2+TC4>T42が成立する場合に、第2動き検出対象チャネルに切り替えると判断する。尚、以下の具体的な説明においては、図13に示すようにt2+TC4>T42が成立して第2動き検出対象チャネルに切り替えた場合について説明する。
【0071】
ステップS1202においてt2+TC4>T42が成立する場合(ステップS1202のYES)には、ステップS1203に進み、CPU101は、第2動き検出対象チャネルに切り替える。具体的には、図13のフレームC1からフレームA1への矢印が示すように、CPU101は、入力チャネル3から入力チャネル1へ切り替える。次に、ステップS1204に進み、CPU101は、第2動き検出対象チャネルにおいて、圧縮処理と動き検出処理を行う。具体的には、CPU101は、図13に示すように、フレームA1、A2を廃棄後に、フレームA3に対して画像圧縮IC111により圧縮処理を行い、圧縮後の映像データに対して動き検出処理を実施する。また、ステップS1204における処理が終了したら、後述するステップS1205へ進む。尚、動き検出処理の詳細については、上述した実施形態1と同様の処理であるので説明を省略する。
【0072】
一方、ステップS1202でT2+TC4>T42が成立しなかった場合(ステップS1202のNO)には、ステップS1205に進み、CPU101は、動き検出非対象の次チャネルへの切り替え処理を行う。具体的には、動き検出非対象チャネル(入力チャネル2と入力チャネル4)の優先度は同一であり、交互に入力チャネル2と入力チャネル4を選択する。ここでは、図13のフレームA3からフレームB4への矢印に示すように、動き検出非対象の次チャネルとして入力チャネル2を選択する番であり、CPU101は、A/D制御線108を介して映像信号デコーダ112に入力チャネル1から入力チャネル2へ切り替えるように指示を出す。これにより、入力チャネル1(第2動き検出対象チャネル)から入力チャネル2(動き検出非対象チャネル)へ切り替えられる。
【0073】
次に、ステップS1206において、CPU101は、動き検出非対象チャネルに対してキャプチャ処理および圧縮処理を行う。具体的には、図13に示すように、CPU101は、所定のフレーム数だけ廃棄した(図13のフレームB4、B5)後、その次のフレーム(図13のフレームB6)を映像信号デコーダ112によりキャプチャして画像圧縮IC111により圧縮するよう制御する。また、CPU101は圧縮処理対象フレーム(図13のフレームB6)の圧縮処理の終了を示す圧縮終了割込み信号を圧縮終了割込み信号線115を介して検知する。
【0074】
次に、ステップS1207において、CPU101は、第1動き検出対象チャネル(入力チャネル3)へ切り替えるか否かの判断を行う。具体的には、CPU101は、第1動き検出対象チャネル(入力チャネル3)で以前に動き検出処理を実施してから経過した時間t1と、入力チャネルの切り替え処理に要する時間TC4とを加算して、その加算値と第1動き検出チャネルにおける動き検出処理の間隔T41(=図13のT4C)とを比較することで、第1動き検出対象チャネルに切り替えるか否かの判断を行う。本実施形態では、CPU101は、t1+TC4>T41が成立する場合に、第1動き検出対象チャネルに切り替えると判断する。
【0075】
ここで、t1+TC4>T41が成立しない場合(ステップS1207のNO)には、CPU101は、ステップS1202に戻って、第2動き検出対象チャネル(入力チャネル1)へ切り替えるか否かの判断を行う。また、t1+TC4>T41が成立する場合(ステップS1207のYES)には、ステップS1208に進み、CPU101は、第1動き検出対象チャネルに切り替える処理を行う。また、ステップS1208の次は、ステップS1201に戻り、第1動き検出対象チャネルでの動き検出処理を行う。
【0076】
ここで、以上に示したステップS1207からステップS1202に戻る処理や、ステップS1208からステップS1201に戻る処理の具体例について図13を用いて説明する。例えば、ステップS1207において、t1+TC4>T41が成立しない場合(ステップS1207のNO)、図13のフレームB6からフレームA6への矢印に示すように、CPU101はステップS1202に戻って条件をチェックし、第2動き検出チャネルに切り替えると判断すると、ステップS1203に進み、入力チャネル2から入力チャネル1へ切り替える処理が行われる。以後、ステップS1204の処理が行われ、次のステップS1205の処理において、図13のフレームA8からフレームD9への矢印に示すように入力チャネル1から入力チャネル4に切り替えられる。
【0077】
次に、図13のフレームD9、D10が廃棄され、ステップS1206において、次のフレームD11に対して圧縮処理が行われる。この圧縮処理が終了すると、CPU101は、ステップS1207の判断を行うことになる。今度はt1+TC4>T41が成立するので(ステップS1207のYES)、図13のフレームD11からフレームC11への矢印に示すように、CPU101は、入力チャネル4から第1動き検出対象チャネルである入力チャネル3に切り替える。次に、ステップS1201において、図13のフレームC13に示すように、入力チャネル3での動き検出処理が行われる。以後、図13に示すように、図12の処理は繰り返し処理される。
【0078】
以上に示すように、本実施形態の映像配信システムにおいては、動き検出を実施する入力チャネル数が複数である場合であっても、利用者が各動き検出対象チャネルに設定した動き検出処理の時間間隔が経過した時点で、優先的に動き検出対象チャネルへ切り替える処理を行うことができる。尚、複数の動き検出対象チャネル内において異なる優先度が付与されている場合は、優先度の高い動き検出対象チャネルが優先される。以上により、本実施形態における映像配信システムは、動き検出対象としている入力チャネルのアナログ映像信号から、動き検出処理に最適なフレーム間隔で処理対象となるフレームを得ることができる。
【0079】
尚、図示していないが、映像加工・出力装置10は、各種設定などを行うための入出力装置を備える場合もある。具体的には、映像加工・出力装置10は、CRT(CaThode Ray Tube)や液晶ディスプレイなどの表示装置やキーボードやマウスなどの入力装置などを具備する。
【0080】
また、上述した実施形態においては、図4、図5、図9などの各種処理を実現するため、CPU101が各種処理を行うためのプログラムを実行する形態を示したが、この限りではなく、一部の処理を専用のハードウェアで行ってもよい。また、各処理を実現する為のプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各処理を行っても良い。尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、映像加工・出力装置10の一部を構成するシステムであり、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0081】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0082】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現する為のものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0083】
また、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等のプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。上記のプログラム、記録媒体、伝送媒体およびプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0084】
また、本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0085】
[実施態様1] 複数の撮影装置より複数の入力チャネルを介して入力される複数の映像信号を処理してネットワーク経由で配信可能な映像データを生成し、配信する映像配信システムであって、
複数の前記入力チャネルの一部または全部へ入力される前記映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して前記映像データへの変換処理を行う変換処理手段と、
前記変換処理手段が変換した前記映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う動き検出処理手段と、
前記動き検出処理手段が比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択する選択手段と
を具備することを特徴とする映像配信システム。
【0086】
[実施態様2] 前記選択手段は、複数の前記入力チャネルに対して順次前記対象入力チャネルとなるよう更に制御して前記入力チャネルの選択を行うことを特徴とする実施態様1に記載の映像配信システム。
【0087】
[実施態様3] 前記所定の時間間隔は、前記動き検出の最小時間間隔として設定されたものであり、前記選択手段は、前記最小時間間隔により近い時間間隔で前記同一の入力チャネルを前記対象入力チャネルとなるよう前記入力チャネルの選択を行うことを特徴とする実施態様1に記載の映像配信システム。
【0088】
[実施態様4] 前記変換処理手段は、前記映像信号をフレーム単位で前記映像データへの変換を行い、
前記動き検出手段は、前記過去映像データのフレームと前記映像データのフレーム間の動き検出処理を行い、
前記選択手段は、前記フレーム単位の処理が終わった時点で前記入力チャネルの選択先を順次変更すること
を特徴とする実施態様1に記載の映像配信システム。
【0089】
[実施態様5] 前記映像信号は、アナログ映像信号であることを特徴とする実施態様1から実施態様4のいずれか1つに記載の映像配信システム。
【0090】
[実施態様6] 前記選択手段は、前記アナログ映像信号をアナログ−デジタル変換する前の位置に設置されていることを特徴とする実施態様1から実施態様5のいずれか1つに記載の映像配信システム。
【0091】
[実施態様7] 前記入力チャネルに優先度が付与されている場合には、前記選択手段は、前記動き検出処理手段が比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となる範囲で前記優先度に応じて複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択することを特徴とする実施態様1に記載の映像配信システム。
【0092】
[実施態様8] 前記入力チャネルに前記動き検出処理手段による動き検出処理の対象となるものと対象でないものがある場合に、前記選択手段は、前記動き検出処理の対象となる入力チャネルの方を優先して選択することを特徴とする実施態様1から実施態様7のいずれか1つに記載の映像配信システム。
【0093】
[実施態様9] 複数の撮影装置より複数の入力チャネルを介して入力される複数の映像信号を処理してネットワーク経由で配信可能な映像データを生成し、配信する映像配信システムを用いた映像配信方法であって、
複数の前記入力チャネルの一部または全部へ入力される前記映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して前記映像データへの変換処理を行う第1のステップと、
前記第1のステップで変換した前記映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う第2のステップと、
前記第2のステップで比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択する第3のステップと
を有することを特徴とする映像配信方法。
【0094】
[実施態様10] 前記入力チャネルに優先度が付与されている場合には、前記第3のステップは、前記第2のステップで比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となる範囲で前記優先度に応じて複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択することを特徴とする実施態様9に記載の映像配信方法。
【0095】
[実施態様11] 複数の撮影装置より複数の入力チャネルを介して入力される複数の映像信号を処理してネットワーク経由で配信可能な映像データを生成し、配信する映像配信システム用のプログラムを記録した記録媒体であって、
複数の前記入力チャネルの一部または全部へ入力される前記映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して前記映像データへの変換処理を行う第1のステップと、
前記第1のステップで変換した前記映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う第2のステップと、
前記第2のステップで比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択する第3のステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0096】
[実施態様12] 前記入力チャネルに優先度が付与されている場合には、前記第3のステップは、前記第2のステップで比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となる範囲で前記優先度に応じて複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択することを特徴とする実施態様11に記載の記録媒体。
【0097】
[実施態様13] 複数の撮影装置より複数の入力チャネルを介して入力される複数の映像信号を処理してネットワーク経由で配信可能な映像データを生成し、配信する映像配信システム用のプログラムであって、
複数の前記入力チャネルの一部または全部へ入力される前記映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して前記映像データへの変換処理を行う第1のステップと、
前記第1のステップで変換した前記映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う第2のステップと、
前記第2のステップで比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択する第3のステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0098】
[実施態様14] 前記入力チャネルに優先度が付与されている場合には、前記第3のステップは、前記第2のステップで比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となる範囲で前記優先度に応じて複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択することを特徴とする実施態様13に記載のプログラム。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による映像配信システムにおいては、複数の入力チャネルの一部または全部へ入力される映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して映像データへの変換処理を行う変換処理手段と、変換処理手段が変換した映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う動き検出処理手段と、動き検出処理手段が比較する過去映像データと映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の入力チャネルより対象入力チャネルを選択する選択手段とを具備することにより、動き検出処理手段が比較する過去映像データ(例えば過去の1フレーム分の映像データ)と映像データ(例えば処理対象である1フレーム分の映像データ)の時間間隔を動き検出に適した時間間隔となるように複数の入力チャネルより対象入力チャネルを選択することができる。
【0100】
これにより、例えば、複数の撮像装置より入力される複数のアナログ映像信号から動き検出処理に最適なフレーム間隔で動き検出対象としてのフレームを取得することができる。すなわち、次々と選択する入力チャネルを変更する場合に、動き検出処理の対象となる入力チャネル(動き検出対象チャネル)に対しては、動き検出処理に適した時間間隔となるよう選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である複数の映像撮影装置と映像加工・出力装置とを具備する映像配信システムを示す構成図である。
【図2】図1に示した映像信号デコーダ112の周辺の詳細な構成を示す図である。
【図3】図1に示した映像配信システムの実用例であるモニタリングシステムの構成を示す図である。
【図4】図3における映像配信システムがアナログ映像信号を切り替えながら映像データを表示端末40へ配信する場合の動作を示すフロー図である。
【図5】、図1に示した映像配信システムが動き検出処理を行いながら映像データを表示端末40へ配信する場合の動作を示すフロー図である。
【図6】第2の実施形態の映像配信システムにおける、優先度に応じてチャネル切り替えを行う動作を示すフロー図である。
【図7】図6に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。
【図8】図7とは異なる間隔T2を設定した場合の、入力チャネルの切り替え制御例を示す図である。
【図9】第3の実施形態における映像配信システムの処理を示すフロー図である。
【図10】図9に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。
【図11】図9に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。
【図12】第4の実施形態における映像配信システムの処理を示すフロー図である。
【図13】図12に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。
【符号の説明】
10 映像加工・出力装置
13 通信用PCカード
14 FlashROMカード
20(a)〜(d) 映像撮影装置
21(a)〜(d) 映像信号ケーブル
22(a)、(b) カメラ制御信号ケーブル
23 映像入力端子(入力チャネル)
31 公衆回路網
32 LAN回線網
40 表示端末
41a〜d ビューワ
101 CPU(マイクロプロセッサ)
102 CPUバス−画像バスブリッジ
103 演算用RAM
104 FlashROM
105 カメラ制御インタフェース
106 LANインタフェース
107 PCMCIAスロット
111 画像圧縮IC
112 映像信号デコーダ
1121 セレクタ
1122 A/Dコンバータ
1123 コントローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信によって映像データの配信などを行う映像配信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットなどのネットワークが普及し、WWW(World Wide Web)等を利用して情報発信が一般的に行なわれるようになってきた。その様な中で、カメラで撮影した映像をリアルタイムでネットワーク上に発信する機能を持つ映像発信システムが出現している。
更に、上述した映像発信システムを利用してネットワーク上に発信された複数の場所の映像情報を、一箇所の端末に集約して表示することのよって映像モニタリングを実現する映像配信システムも出現している。
【0003】
このような映像配信システムにおいて、複数のカメラが出力するアナログ映像信号がネットワークカメラサーバに入力され、かつネットワークカメラサーバにおいて入力されたアナログ映像信号をディジタル化するA/D変換の処理系統が1系統である場合には、例えば以下に示す2つの処理のどちらかが一般的に行われる。
1.入力される複数のアナログ映像信号の中から1つを選択して、その選択したアナログ映像信号をA/D変換処理して映像データを利用者端末へ送信する。その場合、4つのカメラから入力されるアナログ映像信号を順番に切り替えながら処理してそれぞれ均等に映像データを利用者端末へ送信する
2.利用者が滑らかな映像を見たいカメラを1つ選択した場合に、ネットワークカメラサーバは、選択されたカメラのアナログ映像信号のみをA/D変換処理した映像データを利用者端末へ送信する。選択されなかったカメラの映像は利用者端末側ではそれ以前に送信された最後の映像のまま保持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような映像配信システムを用いて動き検出処理を実現しようとした場合、動き検出処理に最適なフレーム間隔で動き検出対象としているアナログ映像信号の映像フレーム(以下フレームと略す)が得られるとは限らなかった。そのため、本来動き検出として検出すべき場合に検出ができないという問題や、検出が遅れるなどの問題があった。
また、アナログ映像信号の入力数に応じた複数のA/D変換の処理系統(例えば、A/D変換部、画像圧縮部、動き検出処理部)を用いることができれば、従来どおりの手法を用いて動き検出を並列に行うことで上記問題は回避可能であるが、その場合、処理装置にかかるコストが嵩み、利用者に余分な費用負担を課すという問題があった。
【0005】
この発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、複数のカメラより入力される複数のアナログ映像信号から動き検出処理に最適なフレーム間隔で動き検出対象としてのフレームを得ることができる映像配信システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上述した課題を解決すべくなされたもので、本発明による映像配信システムにおいては、複数の撮影装置より複数の入力チャネルを介して入力される複数の映像信号を処理してネットワーク経由で配信可能な映像データを生成し、配信する映像配信システムであって、複数の入力チャネルの一部または全部へ入力される映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して映像データへの変換処理を行う変換処理手段と、変換処理手段が変換した映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う動き検出処理手段と、動き検出処理手段が比較する過去映像データと映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の入力チャネルより対象入力チャネルを選択する選択手段とを具備することを特徴とする。
【0007】
これにより、本発明の映像配信システムにおいては、動き検出処理手段が比較する過去映像データ(例えば過去の1フレーム分の映像データ)と映像データ(例えば処理対象である1フレーム分の映像データ)の時間間隔を動き検出に適した時間間隔となるように複数の入力チャネルより対象入力チャネルを選択することができるので、例えば、複数の撮像装置より入力される複数のアナログ映像信号から動き検出処理に最適なフレーム間隔で動き検出対象としてのフレームを取得することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態として映像を撮影可能な複数の映像撮影装置と、複数の映像撮影装置が出力するアナログ映像信号を加工しネットワーク上へ発信可能な映像加工・出力装置とを具備する映像配信システムについて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態である複数の映像撮影装置と映像加工・出力装置とを具備する映像配信システムを示す構成図である。
【0009】
図1において、10は、映像加工・出力装置であり、複数の映像撮影装置20(a)、20(b)、20(c)、20(d)(以下、映像撮影装置20とする)から映像信号ケーブル21(a)、21(b)、21(c)、21(d)(以下、映像信号ケーブル21とする)を介して入力されたアナログ映像信号をキャプチャ・圧縮して映像データを生成し、その映像データを公衆回線網31もしくはLAN回線網32(以下、ネットワークとする)上に送出する。また、映像撮影装置20は、撮影により生成したアナログ映像信号を出力端子に接続される映像信号ケーブル21へ出力する。尚、映像撮影装置20が映像信号ケーブル21へ出力するアナログ映像信号は、NTSC/PAL/SECAMなどのテレビ信号規格に基づいたアナログ映像信号である。また、映像加工・出力装置10は、カメラ制御信号ケーブル22(a)、22(b)(以下、カメラ制御信号ケーブル22とする)を介して映像撮影装置20(a)、20(b)における撮影動作を制御する機能も有する。
【0010】
次に、映像加工・出力装置10の内部構成とその基本動作等について詳細に説明する。
112は、映像信号デコーダであり、映像撮影装置20から映像信号ケーブル21を介して、アナログ映像信号を取り込む(キャプチャする)。この映像信号デコーダ112は、例えば沖電気社製のMSM7664Bなどである。具体的な処理として、まず、映像信号デコーダ112は、映像信号ケーブル21を介して入力される複数のアナログ映像信号の中から一つを選択して、そのアナログ映像信号をA/D変換しディジタル映像信号を生成する。次に、映像信号デコーダ112は、生成したディジタル映像信号を後述する画像圧縮IC(集積回路)111で処理可能なディジタル映像データ形式(例えばY:U:V=4:2:2の形式)に変換した映像データを生成し、画像圧縮IC111へ出力する。尚、映像信号デコーダ112はCPU(マイクロプロセッサ)101とA/D制御線108を介して接続される。これにより、CPU101は、映像撮影装置20から入力される複数のアナログ映像信号のどれを選択するかなどの制御を映像信号デコーダ112へ行う。
【0011】
また、画像圧縮IC111は、映像信号デコーダ112より入力される映像データを所定の方式に基づいて圧縮する。例えば、画像圧縮IC111は、JPEG方式に基づいて映像データを圧縮する。この画像圧縮IC111の具体例としてはZORAN社のZR36060などが存在する。尚、画像圧縮IC111が出力する圧縮された映像データは、画像バス113およびCPUバス−画像バスブリッジ102およびCPUバス109を経由して演算用RAM(Random
Access Memory)103に格納される。
【0012】
圧縮後の映像データが演算用RAM103に転送されると、CPU101は、FlashROM(Read Only Memory)104に格納されたプログラムに従って、演算用RAM103から圧縮された映像データを読み出し、ネットワークに向けて配信するために適当な大きさのファイルに分割して、各ファイルにヘッダを付けるなどの処理を行い、ネットワーク上の端末へ配信する。ネットワーク上の端末への配信とは、具体的には、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)スロット107に挿された通信用PC(Personal Computer)カード13(モデムカードやISDNカードなど)を介して公衆回線網31上の端末への配信や、LANインタフェース106を介してLAN回線網32上の他の端末等への配信である。
【0013】
尚、上述したCPU101は組み込み用途のものであり、LANインタフェース106及びPCMCIAスロット107はCPUバス109を介さずに直接CPU101によって制御なされている。この場合のCPU101の具体例としては、Motorola社製のMPC860DTなどが好適である。しかし、映像加工・出力装置10が外部ネットワークに接続するインタフェースの構成は、上述した構成に制限されるものではなく、例えば、ネットワークに接続するインタフェースをCPUバス109もしくは画像バス113に接続されるデバイスとして構成することなども可能である。また、CPU101は、画像圧縮IC111が出力する圧縮後の映像データをネットワーク上に流すことをしないで、メモリに蓄積することも可能である。例えば、PCMCIAスロット107にFlashROMを内蔵するFlashROMカード14を挿し、それをハードディスクのように扱うことにより、FlashROMカード14内に映像データを記録することができる。また、映像データの蓄積先としては、FlashROM104を選択することも可能である。
【0014】
次に、本実施形態において映像加工・出力装置10がカメラ制御信号ケーブル22を介して映像撮影装置20(a)、20(b)を制御する動作について説明する。ここで、カメラ制御信号ケーブル22は、映像加工・出力装置10のカメラ制御インタフェース105に接続される。カメラ制御インタフェース105が映像撮影装置20(a)、20(b)と通信するプロトコルとしてはRS−232−C方式に準拠した方式や、USB方式や、IEEE1394方式などを用いて好適である。また、ここではカメラ制御信号ケーブル22を用いて通信を行う実施形態を示したが、この限りではなく、例えば赤外線を用いる通信方式であるIrDA方式などの有線に拠らない通信方式であってもよい。
【0015】
尚、映像加工・出力装置10の電力供給部120は、商用AC電源12からAC−DCアダプタ11を介して直流にされた電力を受け、それをさらに映像加工・出力装置10内部のICなどが動作するに相応しい電圧と安定度に変換したうえで、映像加工・出力装置10全体に電力を供給している。
【0016】
次に、映像信号デコーダ112の周辺の構成についてより詳細に説明する。
図2は、図1に示した映像信号デコーダ112の周辺の詳細な構成を示す図である。図2に示すように、映像加工・出力装置10は、4本の映像信号ケーブル21をそれぞれ接続可能な4つの映像入力端子23を具備する。また、4つの映像入力端子23は、全て映像信号デコーダ112が具備するセレクタ1121に接続されている。具体的には、図2に示すようにセレクタ1121には入力が1〜4までの4系統(以下、入力チャネル1〜4とする)存在し、それぞれ映像入力端子23(1)、23(2)、23(3)、23(4)(以下、映像入力端子23とする)と接続されている。また、本実施形態においては、映像入力端子23(1)、23(2)、23(3)、23(4)には、映像信号ケーブル21(a)、21(b)、21(c)、21(d)を介して、映像撮影装置20(a)、20(b)、20(c)、20(d)がそれぞれ接続されている。
【0017】
次に、映像信号デコーダ112の内部構成について説明する。セレクタ1121は、複数の映像入力端子23を介して入力されるアナログ映像信号の一つを選択的に取り出す。A/Dコンバータ1122は、セレクタ1121が取り出したアナログ映像信号をアナログ−ディジタル変換して例えばY:U:V=4:2:2などの所定のディジタル映像データ形式に変換する。コントローラ1123は、セレクタ1121における選択動作や、A/Dコンバータ1122におけるA/D変換動作やデータ形式変換動作を制御する。
【0018】
また、コントローラ1123は、CPU101とA/D制御線108を介して接続される。本実施形態においてA/D制御線108は、例えばIICバス(Inter IC Bus)のプロトコルに従う2線式のインタフェースによって構成される。また、コントローラ1123は、このA/D制御線108を介してCPU101の制御下におかれる。すなわち、CPU101の指示によりコントローラ1123は、セレクタ1121においてどの入力を選択するかなどの切り替え制御を実施する。また、コントローラ1123は、セレクタ1121によって選択された入力信号からVSYNC(垂直同期信号)などの映像の同期に必要となる信号の変化を抽出する。本実施形態においては、VSYNC信号の変化をVSYNC割込み信号として抽出する。コントローラ1123が抽出したVSYNC割込み信号は、VSYNC割込み信号線114を介してCPU101と画像圧縮IC111に入力される。
【0019】
尚、図2には、映像加工・出力装置10の構成に、上述した映像信号デコーダ112、画像圧縮IC111、CPUバス−画像バスブリッジ102、CPU101のみを示しているが、映像加工・出力装置10の構成は図1と同様であり、図2に示していない構成要素は説明を簡単にするため省略している。
【0020】
次に、上述した映像配信システムの実用例としてモニタリングシステムについて説明する。
図3は、図1に示した映像配信システムの実用例であるモニタリングシステムの構成を示す図である。図3に示すように本実用例では、図1に示したLAN回線32を用いてネットワークを構成している。これにより、LAN回線網32に接続された表示端末40では、映像加工・出力装置10から送られてくる圧縮された映像データを伸張して、自画面上に表示することができる。この時の、表示方法は、図3に示すように、表示専用のビューワプログラムを実行することで、画面上にビューワ41a、41b、41c、41dの4つの映像が表示される。
【0021】
尚、本実用例においては、映像撮影装置20(a)の映像はビューワ41aに表示され、映像撮影装置20(b)の映像はビューワ41bに表示され、映像撮影装置20(c)の映像はビューワ41cに表示され、映像撮影装置20(d)の映像はビューワ41dに表示される。また、図3に示すように映像撮影装置20は建物36と木37のある風景において異なる被写体および画角で撮影している。具体的には、映像撮影装置20(a)は広角の建物36および木37の全景を撮影し、映像撮影装置20(b)は建物36の屋根の煙突を撮影し、映像撮影装置20(c)は建物36のドアを撮影し、映像撮影装置20(d)は木37を撮影している。また、各映像撮影装置20は、各々が撮影したアナログ映像信号を映像加工・出力装置10に送信している。これにより、映像加工・出力装置10は、映像撮影装置20からのアナログ映像信号をA/D変換処理により映像データに変換して表示端末40へ配信する。
【0022】
次に、図3における映像配信システムがアナログ映像信号を切り替えながら映像データを表示端末40へ配信する場合の動作について図1、2も合わせて参照しながら説明する。
図4は、図3における映像配信システムがアナログ映像信号を切り替えながら映像データを表示端末40へ配信する場合の動作を示すフロー図である。まず、表示端末40が、映像配信要求をLAN回線網32経由で映像加工・出力装置10へ送信したとする。これにより、図4に示すように、ステップS401において、映像加工・出力装置10が表示端末40からの映像配信要求を受信する。
【0023】
次に、ステップS402に進み、映像圧縮・配信装置10のCPU101は、A/D制御線108を介して映像信号デコーダ112を制御することで、映像信号デコーダ112にアナログ映像信号の入力が存在している入力チャネル1〜4を検査させ、その中から有効なアナログ映像信号が供給されている入力チャネルを選択させる。具体的には、映像信号デコーダ112の内部に含まれているコントローラ1123が、A/D制御線108経由でCPU101から受け取る制御信号に基づいてセレクタ1121を切り替え、制御信号で指定された入力チャネルのアナログ映像信号をA/Dコンバータ1122で処理する。本実施形態においては映像撮影装置20(a)、20(b)、20(c)、20(d)はいずれも有効なアナログ映像信号を出力しているとする。また、ここでは映像入力端子23(1)に接続されている映像撮影装置20(a)からのアナログ映像信号が選択されたとする。
【0024】
次に、ステップS403に進み、CPU101は、VSYNC割込み信号線114を介して映像信号デコーダ112から送られてくるVSYNC割込み信号を監視する。具体的には、CPU101は、アナログ映像信号の入力チャネルを切り替え後に、VSYNC割込み信号の発生回数を数える処理を行う。この処理において、映像信号デコーダ112内部におけるアナログ映像信号の同期が確実に合うことを保証するために2回のVSYNC割込み信号を検出するまで(ステップS403のn≦2)は、次の処理を行わない。そして、3回目のVSYNC割り込み信号を検出した場合(ステップS403のn=3)に、ステップS404に進み、CPU101は、画像圧縮IC111が画像圧縮の処理を開始するよう制御する。これにより、画像圧縮IC111は画像圧縮を開始する。
【0025】
次に、画像圧縮IC111における画像圧縮の処理が終了した場合には、画像圧縮IC111はCPU101に対して圧縮終了割込み信号線115経由で圧縮終了割込み信号を出力する。これにより、CPU101が圧縮終了割込み信号を受けた場合(ステップS405のYES)には、CPU101は、現在使っている映像入力の次に有効なアナログ映像信号の入力チャネル(この説明では映像撮影装置20(b)に対応する入力チャネル2とする)にアナログ映像信号の入力チャネルを切り替えるように、A/D制御線108を介して映像信号デコーダ112へ制御信号を出力する。また、CPU101が圧縮終了割込み信号を受けていない場合(ステップS405のNO)には、画像圧縮IC111が圧縮終了割込み信号を出力するまで待機する。
【0026】
次に、映像信号デコーダ112の内部に含まれているコントローラ1123は、A/D制御線108を介して受けた制御信号に基づいてセレクタ1121を制御する。この制御により、ステップS406において、セレクタ1121は、次に有効なアナログ映像信号の入力チャネルを選択して切り替え処理を行う。以上により、映像撮影装置20(b)から得られるアナログ映像信号がA/Dコンバータ1122に与えられる。尚、ステップS406の処理を終えたらステップS403に戻り、CPU101は、VSYNC割込み信号の発生回数の監視を開始する。
【0027】
次に、上述した実施形態における映像配信システムが動き検出処理を行いながら映像データを表示端末40へ配信する場合の動作について図1〜3を参照しながら説明する。図5は、図1に示した映像配信システムが動き検出処理を行いながら映像データを表示端末40へ配信する場合の動作を示すフロー図である。
【0028】
尚、図5に示す動き検出の処理においては、動き検出処理の対象として入力チャネル3に供給される映像撮影装置20(c)のアナログ映像信号が利用者により指定されているとする。更に、動き検出処理間隔としては間隔T1が利用者によって指定されているものとする。
【0029】
まず、表示端末40が、映像配信要求および映像変化度比較要求をLAN回線網32経由で映像加工・出力装置10へ送信したとする。これにより、図5に示すステップS501において、映像加工・出力装置10が表示端末40からの映像配信要求および映像変化度比較要求を受信する。尚、本実施形態では映像配信要求と映像変化比較要求を同時に受信する形態を説明したが、この限りではなく、映像配信要求は既に受信済みで表示端末40に映像配信中に、利用者が要求したタイミングで映像加工・出力装置10が映像端末40から映像変化比較要求を受信してもよい。
【0030】
次に、ステップS502において、CPU101は、圧縮終了割込み信号線115を介して画像圧縮IC111が出力する圧縮終了割込み信号を検出する。ここで、CPU101が圧縮割込み信号を検出した場合(ステップS502のYES)には、ステップS503に進み、CPU101は、現在圧縮しているアナログ映像信号が、動き検出処理の対象となる入力チャネル(本実施例においては入力チャネル3)からのものかどうかを確認する。また、CPU101が圧縮割込み信号を検出していない場合(ステップS502のNO)には、検出するまで圧縮割込み信号の検出を行うループ処理に入る。
【0031】
次に、動き検出対象でない入力チャネルが選択されていた場合(ステップS503のNO)には、ステップS502に戻り、CPU101は、次の映像圧縮の終了を待つ。また、動き検出対象となる入力チャネルが選択されていた場合(ステップS503のYES)には、ステップS504に進み、CPU101は、前回の動き検出処理の実施時から、利用者の定めた間隔T1以上の時間が経過したか否かを判断する。
【0032】
ここで、前回の動き検出処理の実施時より間隔T1以上経過していない場合(ステップS504のNO)には、CPU101は、ステップS502に戻り次の映像圧縮の終了を待つ。また、前回の動き検出処理の実施時より間隔T1以上経過していた場合(ステップS504のYES)には、CPU101は、演算用RAM103に格納される圧縮された映像データを読み出し、その一部を展開する(ステップS505)。具体的には、JPEG圧縮された映像データである場合には、CPU101は、ハフマン復号化の処理により圧縮された映像データの展開を行う。
【0033】
次に、ステップS506において、CPU101は、前回の動き検出処理時に展開した映像データとの比較を行い、前回と比べて映像データの内容が変化した度合いを示す変化度を求める。次に、ステップS506において求めた変化度が大きいと判断された場合(ステップS507のYES)には、CPU101は、ステップS508に進み、所定の動き検出処理結果の通知処理を行う。具体的には、CPU101は、変化度が大きい旨を伝える動き検出処理の結果を表示端末40の画面に表示するための画面情報を表示端末40へLANインタフェース106を介して送信する。これにより、表示端末40の画面には、動き検出により変化度が大きいと判定された旨が表示される。以上に示すように映像加工・出力装置10は、表示端末40に動き検出の結果を通知することができる。また、通知方法は上述した限りではなく、予め定められた任意の通知処理を実施すればよい。
【0034】
一方、ステップS506における比較の結果より変化度が大きくないと判断された場合(ステップS507のNO)には、CPU101は、ステップS502に戻り次の映像圧縮の終了を待つ。尚、動き検出処理による変化度の判断手法については2つの映像データの差分量で判断する等の種々の方法を用いて好適である。また、上述した実施形態においては、CPU101が動き検出処理をおこなったが、この限りではなく、専用の動き検出処理ユニットを設けて、そこで動き検出処理を行うなどしてもよい。
【0035】
[第2の実施形態]
上述した第1の実施形態においては、入力チャネルの切り替えは、動き検出処理と無関係であり、選択された入力チャネルのアナログ映像信号に対してのみ動き検出処理を行っていた。本発明の第2の実施形態における映像配信システムとして、映像加工・出力装置10が、動き検出処理に適するように、動き検出対象となるアナログ映像信号の入力チャネルが選択されるよう制御(以下、チャネル制御とする)する場合について説明する。本実施形態におけるチャネル制御とは、例えば、複数の映像撮影装置からの各映像入力に優先度をつけ、その優先度に基づいて入力チャネルを選択して、順次入力チャネルを切り替えるように制御する制御方法である。
【0036】
尚、第2の実施形態における映像配信システムの構成は、図1〜図3に示した第1の実施形態における映像配信システムと同様であるので、構成についての説明を省略する。また、本実施形態における映像配信システムの動作の説明においては図1〜3を参照する。また、本実施形態においては、動き検出処理の対象として利用者に指定された入力チャネルは入力チャネル3であるとする。図1〜3より明らかなように、この入力チャネル3には、映像撮影装置20(c)の出力するアナログ映像信号が供給される。また、動き検出処理間隔として利用者に指定された間隔は、間隔T2であるとする。また、映像加工・出力装置10が入力チャネルの切り替え処理に要する時間をTC2とする。
【0037】
図6は、第2の実施形態の映像配信システムにおける、優先度に応じてチャネル切り替えを行う動作を示すフロー図である。また、図7は、図6に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。以下、図6および図7を用いて本実施形態における映像配信システムの入力チャネルの切り替えと圧縮/動き検出処理について説明する。尚、図6の処理はループ処理であり、本実施形態では図7に合わせて動き検出の処理を行うステップから開始しているが、この限りではない。
【0038】
図6に示すように、ステップS601において、映像加工・出力装置10の画像圧縮IC111は、動き検出処理の対象である入力チャネルに供給されるアナログ映像信号に対して圧縮処理を行い、CPU101が、圧縮後の映像データを基に動き検出処理を行う。具体的には、図7に示すように、映像加工・出力装置10は、入力チャネル3に供給される映像撮影装置20(c)の出力するアナログ映像信号のフレームC1に対して圧縮処理および動き検出処理を行う。
【0039】
次に、ステップS602において、CPU101は、次にどの入力チャネルに切り替えるべきかの判断を行い、入力チャネルの切り替えを行う。本実施形態では、動き検出処理の対象である入力チャネル3が最も優先度が高く、その他の入力チャネル1、2、4の優先度は同一である。このため、CPU101は、入力チャネル3を可能な限り頻繁に選択し、上述した間隔T2や切り替え時間TC2に要する時間の間は入力チャネル1→入力チャネル2→入力チャネル4の順にラウンドロビン方式で回しているものとする。
【0040】
具体的には、図7においてフレームC1からフレームD2へのチャネル変更の矢印に示すように、次が映像撮影装置20(d)の入力チャネル4を選択する番であったとすると、CPU101は、A/D制御線108を用いて映像信号デコーダ112にそのようにチャネルを切り替えるように指示を出す。以上により、入力チャネル3から、動き検出非対象チャネル中の次候補の入力チャネル(以下、動き検出非対象の次チャネルとする)である入力チャネル4(映像撮影装置20(d)のアナログ映像信号が供給されるチャネル)に切り替えられる。
【0041】
次に、ステップS603において、切り替え後における動き検出非対象の次チャネルのアナログ映像信号を映像信号デコーダ112がA/D変換処理した映像データに対して、画像圧縮IC111は、圧縮処理を開始する。具体的には、図7のフレームD2、D3に示すように所定のフレーム数だけ廃棄された後、その次のフレームD4がA/D変換処理および圧縮処理されることになる。尚、フレームD2、D3を廃棄して3枚目のフレームD4を圧縮する処理は、例えば、図4のステップS403、S404に示したVSYNC割込み信号を2回検出した後の3回目に画像圧縮処理を行う処理により実現している。
【0042】
次に、ステップS604において、ステップS603で開始した次チャネルでの圧縮処理が終了したか否かを把握するため、CPU101は、画像圧縮IC111が出力する圧縮終了割込み信号を検出する。ここで、次チャネルでの圧縮終了割込み信号を検出していない場合(ステップS604のNO)には、CPU101は、圧縮終了割込み信号を検出するまで次のステップに進むのを待つ。また、圧縮終了割込み信号を検出した場合(ステップS604のYES)には、CPU101は、次のステップS605へ進む。具体的には、図7のフレームD4に対する圧縮処理の終了を示す圧縮終了割込み信号を検出すると、ステップS605へ進む。
【0043】
次に、ステップS605において、動き検出処理対応の入力チャネルに切り替えるべきか否かの判断を行う。本実施形態においては、その判断には利用者が予め設定した動き検出処理の処理間隔である間隔T2が用いられる。具体的には、動き検出処理を実施してから経過した時間tにチャネル切り替え時間TC2を加えたものがT2を超える場合(ステップS605のYES)には、ステップS606に進み、動き検出処理の対象である入力チャネル(以下、動き検出対象チャネル)へ切り替える。一方、経過した時間tとチャネル切り替え時間TC2の合計が間隔T2以上でなかった場合(ステップS605のNO)には、ステップS602へ戻り、CPU101は、動き検出処理の対象でない入力チャネルの中で次にどのチャネルに切り替えるかを決定して、そのチャネルに切り替えるように指示を発行する。
【0044】
次に、ステップS606において、CPU101は、動き検出処理を優先させるために、動き検出処理の対象である入力チャネル3に切り替えるように指示を映像信号デコーダ112へ発行する。具体例としては、図7のフレームD4からフレームC4への矢印に示すように、上述したCPU101の指示により入力チャネルは、入力チャネル4から動き検出処理の対象である入力チャネル3に切り替えられる。すなわち、映像加工・出力装置10は、入力チャネルの切り替えに対して設定された条件内であれば、優先度の高い入力チャネルへ切り替えるようチャネルの切り替え制御を行う。
【0045】
次に、ステップS601に戻り、CPU101は、切り替えられた動き検出処理の対象である入力チャネル3に供給される映像信号に対して、所定のフレーム数だけ廃棄した(図7のフレームC4、C5)後、その次のフレーム(図7のフレームC6)を圧縮すると共に、動き検出処理画像の対象として処理されることになる。
以上に示したように、本実施形態における映像加工・出力装置10は、図6に示したステップS601からステップS606までの処理を繰り返すことで、入力チャネル1〜4に対して、動き検出対象チャネルを優先的に順次切り替えるよう制御することができる。
【0046】
次に、図7とは異なる間隔T2を設定した場合の、入力チャネルの切り替え制御例を図8に示す。尚、図8において、フレームD4までの映像加工・出力装置10の動作は図7のフレームD4までの動作と同様である。次に、フレームD4の圧縮処理が終わった時点(ステップS604のYES)で、前回の動き検出処理からの時間t+切り替え処理時間TC2が間隔T2以上でなかった場合(ステップS605のNO)には、CPU101は、動き検出処理の対象でない入力チャネル(図8の入力チャネル1、2、4)の中で次にどの入力チャネルに切り替えるかを決定して(図8の入力チャネル1)、そのチャネルに切り替えるように指示を発行する。
【0047】
これにより、映像加工・出力装置10における処理対象がフレームD4からフレームA4(=入力チャネル4から入力チャネル1)に切り替わる。以後、図8に矢印で示すようにフレームA6→フレームB7、フレームB9→フレームD10、フレームD12→フレームA12、フレームC17→フレームB17、フレームB19→フレームD20、フレームD22→フレームA22というチャネル切り替えがステップS605のNOの場合として行われる。また、図8においてフレームA14→フレームC15の入力チャネル切り替えがステップS605のYESの場合として行われる。
【0048】
以上に示したように、映像加工・出力装置10は、利用者が設定した間隔T2が経過した時点で、優先的に動き検出対象チャネルへ切り替える処理を行うことができる。これにより、本実施形態における映像配信システムは、動き検出対象としている入力チャネルのアナログ映像信号から、動き検出処理に最適なフレーム間隔で処理対象となるフレームを得ることができる。尚、本実施形態においては、動き検出対象チャネルに優先度を高く設定したが、この限りではなく、任意の入力チャネルに対して任意の優先度を設定してもよい。
【0049】
[第3の実施形態]
上述した第2の実施形態では、1つのフレームに対して動き検出の処理を行った後、必ず他の入力チャネルに一旦は切り替えるというアルゴリズムに基づくものであった。ここでは、第3の実施形態における映像配信システムとして、同一の入力チャネルに供給されるアナログ映像信号の連続する複数のフレームに対して動き検出を行う場合について以下に説明する。
【0050】
尚、第3の実施形態における映像配信システムの構成は、図1〜3に示した第1の実施形態における映像配信システムの構成と同様の構成であり、その説明を省略する。また、第3の実施形態における映像配信システムの動作の説明には、図1〜図3を参照する。更に、本実施形態においては、動き検出対象チャネルとしては映像撮影装置20(c)からのアナログ映像信号が供給される入力チャネル3が利用者によって指定されているとする。また、動き検出処理の時間間隔としては間隔T3が利用者によって指定されているとする。
【0051】
本実施形態における映像配信システムは、例えば、動き検出処理の時間間隔として利用者が設定する間隔T3がチャネルの切り替えに要する時間に比べて小さいような場合に以下のような処理を行う。この場合には、動き検出対象チャネルに供給されるアナログ映像信号におけるフレームを優先させて連続してキャプチャすることで、上述した間隔T3で動き検出することが可能となる。また、動き検出対象チャネルにおいて所望する間隔T3で動き検出をした後、一旦他の動き検出処理の対象ではない入力チャネル(以下、動き検出非対象チャネルとする)に切り替えて、その入力チャネルに供給されるアナログ映像信号を圧縮処理し、その後速やかに再び動き検出対象チャネルに戻す処理を行う。
【0052】
図9は、第3の実施形態における映像配信システムの処理を示すフロー図である。また、図10および図11は、図9に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。以下、図9および図10を用いて本実施形態における映像配信システムの入力チャネルの切り替えと圧縮/動き検出処理について説明する。また、図11については図10と処理の異なる部分についてのみ説明する。尚、図9の処理はループ処理であり、本実施形態では動き検出対象チャネルの切り替えを行うステップから開始しているが、この限りではない。
【0053】
図9に示すように、ステップS901において、CPU101は、動き検出非対象チャネルから動き検出処理の対象である入力チャネル3に、チャネルを切り替える。次に、ステップS902に進み、映像加工・出力装置10のCPU101は入力チャネル3に供給されるアナログ映像信号より処理対象となるフレーム(図10のフレームC1)に対して動き検出処理Aを行う。尚、図10には示していないが、後述するように動き検出対象チャネルを切り替えた直後の2フレームは廃棄されおり、次の3フレーム目が図10のフレームC1である。
【0054】
次に、ステップS903に進み、映像加工・出力装置10のCPU101は、入力チャネルを切り替えずに、同じ入力チャネル3で次の映像フレームの圧縮処理を行う。具体的には、図10のフレームC2を圧縮処理する。そして、CPU101が圧縮終了割り込み信号線115を介して画像圧縮IC111から圧縮終了割込み信号を検知すると、ステップS904に進み、動き検出対象チャネルに切り替えて最初に動き検出処理Aを実施した時点から経過した時間tが利用者の設定した間隔T3を超えたか否かの判断を行う。
【0055】
ここで、経過した時間tが間隔T3を超えていなかった場合(ステップS904のNO)には、ステップS903に戻り、入力チャネルを変更しないまま次の映像フレームに対して圧縮処理を行う。具体的には、図10のフレームC3を圧縮処理する。また、経過した時間tが間隔T3を超えていた場合(ステップS904のYES)には、ステップS905に進み、CPU101は、次の映像フレーム(具体的には図10のフレームC4)を用いて動き検出処理Bを実施する。尚、動き検出処理の詳細については、上述した実施形態1と同様の処理であるので説明を省略する。以上により、本実施形態における映像加工・出力装置10は、利用者が所望した間隔T3に近い間隔で動き検出処理を行うことができる。
【0056】
次に、ステップS906に進み、CPU101は、動き検出非対象チャネルの中より次に切り替えるべき入力チャネル(以下、動き検出非対象の次チャネルとする)を選択し、その入力チャネルへ切り替える。具体的には、図10のフレームC4からフレームD5への矢印に示すように、CPU101は、A/D制御線108を介して映像信号デコーダ112に入力チャネル3から動き検出非対象チャネルである入力チャネル4へ切り替えるように指示を出す。
【0057】
次に、ステップS907に進み、CPU101は、動き検出非対象チャネルにおける映像フレームのキャプチャ及び圧縮処理を実施する。具体的には、CPU101は、動き検出非対象チャネルであるチャネル4においてフレームD7に対してキャプチャ及び圧縮処理を実施する。尚、実施形態1および2でも説明したが、フレームD7の前の2フレームは廃棄する。
【0058】
次に、ステップS908に進み、CPU101は、次に入力チャネルを切り替え方法について利用者の設定に応じて次の処理を選択する。尚、本実施形態においては、具体例として、有効なアナログ映像信号が供給されている全ての入力チャネル(以下、有効入力チャネルとする)間で比較的平均して入力チャネルが切り替わるようにする切り替え方法Aと、動き検出対象チャネルへ可能な限り頻繁に切り替わるようにする切り替え方法Bがあるとする。更に、利用者が上述した切り替え方法Aおよび切り替え方法Bのいずれかを選択して設定しているとする。
【0059】
以上より、利用者が切り替え方法Bを設定していた場合(ステップS908のNO)には、CPU101は、ステップS901に戻り、再び動き検出対象チャネルに切り替える。具体的には、図10のフレームD7→フレームC7の矢印に示すように、CPU101は、入力チャネル4から動き検出対象チャネルであるチャネル3に切り替える。次に、CPU101は、所定のフレーム数(本実施形態では図10に示すようにフレームC7、C8の2枚)だけ廃棄した後、その次のフレーム(図10のフレームC9)に対して圧縮処理およびステップS902処理を実施する。
【0060】
尚、図10に示すように、動き検出対象チャネルの処理の後に処理する動き検出非対象チャネルの処理の順は、上述した入力チャネル4の次は入力チャネル1であり、その次に入力チャネル2となり、その次はまた入力チャネル4に戻り…というように切り替え処理が続けられていくことになる。すなわち、一つの動き検出対象チャネルである入力チャネル3と3つの動き検出非対象チャネル中の一つが交互に切り替えられ、その切り替えられる3つの動き検出非対象チャネルの順は入力チャネル4→入力チャネル1→入力チャネル2の繰り返しである。
【0061】
一方、利用者が切り替え方法Aを設定していた場合(ステップS908のYES)には、ステップS909に進み、CPU101は、有効入力チャネルの一巡が完了しているか否かをチェックする。ここで図11は、利用者が切り替え方法Aを設定していた場合の処理対象となる映像フレームの遷移を示す図である。尚、図11は、図10とフレームD7までの処理(ステップS907までの処理)が同じである。
【0062】
例えば、図11のフレームD7に示す時点のように、入力チャネルの切り替え処理において有効入力チャネルの一巡が完了していない場合(ステップS909のNO)には、ステップS906に戻り、CPU101は、入力チャネルを動き検出非対象の次チャネルに切り替える。具体的には、ステップS906に戻る度に、CPU101は、図11のフレームD7→フレームA7やフレームA9→フレームB10に示すような動き検出非対象の次チャネルに切り替える。また、ステップS907の圧縮処理も繰り返される。
【0063】
一方、図11のフレームB12に示す時点のように、有効入力チャネルの一巡が完了している場合(ステップS909のYES)には、CPU101は、ステップS901に戻り、動き検出対象チャネルに切り替える処理を行う。これにより、図11に示すように、フレームC13、C14は廃棄されフレームC15が圧縮処理された後に、ステップS902において、フレームC15に動き検出処理Aが実施される。次に、ステップS903、S904でフレームC16、C17が圧縮処理され、ステップS905でフレームC18に動き検出処理Bが実施される。
【0064】
以上に示すように、図11に示す切り替え方法Bにおいては、動き検出対象チャネルの処理後に、全ての動き検出非対象チャネル(全てが有効入力チャネルである場合)へ切り替えて一巡した後に、再び、動き検出対象チャネルに戻るよう入力チャネルの切り替え制御を行うことができる。これにより、本実施形態の映像配信システムは、短い間隔T3が設定されていた場合にでも、間隔T3に応じた動き検出を行いつつ、動き検出非対象チャネルの映像を平均的に配信することができる。
【0065】
[第4の実施形態]
上述した第1、第2、第3の実施形態では、動き検出を実施する入力チャネル数が1つである映像配信システムについて説明したが、動き検出を実施する入力チャネル数はこの限りではない。ここでは、第4の実施形態における映像配信システムとして、動き検出を実施する入力チャネル数が複数である場合について以下に説明する。尚、動き検出を実施する入力チャネル数が複数であっても、上述したアルゴリズムによってより効果的な映像配信を実現することができる。
【0066】
尚、第4の実施形態における映像配信システムの構成は、図1〜3に示した第1の実施形態における映像配信システムの構成と同様の構成であり、その説明を省略する。また、第4の実施形態における映像配信システムの動作の説明には、図1〜図3を参照する。また、動き検出処理の時間間隔としては第2動き検出対象チャネルには間隔T42が、第1動き検出対象チャネルには間隔T41が利用者によって指定されているとする。また、映像加工・出力装置10が入力チャネルの切り替え処理に要する時間をTC4とする。
【0067】
具体的には、本実施形態における動き検出対象チャネルとしては、図13における映像撮影装置20(a)からのアナログ映像信号が供給される入力チャネル1と、映像撮影装置20(c)からのアナログ映像信号が供給される入力チャネル3が利用者によって指定されているとする。また、動き検出の優先度としては、入力チャネル3が入力チャネル1より高いものとする。これにより、以下の説明において、入力チャネル3を第1動き検出対象チャネルとし、入力チャネル1を第2動き検出対象チャネルとする。また、本実施形態においては、図13に示すように、間隔T4A=T42(第2動き検出対象チャネルの最小処理間隔)であり、間隔T4C=T41(第1動き検出対象チャネルの最小処理間隔)である。
【0068】
図12は、第4の実施形態における映像配信システムの処理を示すフロー図である。また、図13は、図12に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。以下、図12および図13を用いて本実施形態における映像配信システムの入力チャネルの切り替えと圧縮/動き検出処理について説明する。尚、図12の処理はループ処理であり、本実施形態では図13に合わせて第1動き検出対象チャネルにおける動き検出の処理を行うステップから開始しているが、この限りではない。
【0069】
図12に示すように、ステップS1201において、映像加工・出力装置10の画像圧縮IC111は、第1動き検出対象チャネル(入力チャネル3)に供給されるアナログ映像信号に対して圧縮処理を行い、CPU101が、圧縮後の映像データを基に動き検出処理を行う。具体的には、図13に示すように入力チャネル3に供給される映像撮影装置20(c)の出力するアナログ映像信号のフレームC1に対して、映像加工・出力装置10は、圧縮処理および動き検出処理を行う。
【0070】
次に、ステップS1202において、CPU101は、第2動き検出対象チャネル(入力チャネル1)へ切り替えるか否かの判断を行う。具体的には、CPU101は、第2動き検出対象チャネル(入力チャネル1)で以前に動き検出処理を実施してから経過した時間t2と、入力チャネルの切り替え処理に要する時間TC4とを加算して、その加算値と第2動き検出チャネルにおける動き検出処理の間隔T42(=図13のT4A)とを比較することで、第2動き検出対象チャネルに切り替えるか否かの判断を行う。本実施形態では、CPU101は、t2+TC4>T42が成立する場合に、第2動き検出対象チャネルに切り替えると判断する。尚、以下の具体的な説明においては、図13に示すようにt2+TC4>T42が成立して第2動き検出対象チャネルに切り替えた場合について説明する。
【0071】
ステップS1202においてt2+TC4>T42が成立する場合(ステップS1202のYES)には、ステップS1203に進み、CPU101は、第2動き検出対象チャネルに切り替える。具体的には、図13のフレームC1からフレームA1への矢印が示すように、CPU101は、入力チャネル3から入力チャネル1へ切り替える。次に、ステップS1204に進み、CPU101は、第2動き検出対象チャネルにおいて、圧縮処理と動き検出処理を行う。具体的には、CPU101は、図13に示すように、フレームA1、A2を廃棄後に、フレームA3に対して画像圧縮IC111により圧縮処理を行い、圧縮後の映像データに対して動き検出処理を実施する。また、ステップS1204における処理が終了したら、後述するステップS1205へ進む。尚、動き検出処理の詳細については、上述した実施形態1と同様の処理であるので説明を省略する。
【0072】
一方、ステップS1202でT2+TC4>T42が成立しなかった場合(ステップS1202のNO)には、ステップS1205に進み、CPU101は、動き検出非対象の次チャネルへの切り替え処理を行う。具体的には、動き検出非対象チャネル(入力チャネル2と入力チャネル4)の優先度は同一であり、交互に入力チャネル2と入力チャネル4を選択する。ここでは、図13のフレームA3からフレームB4への矢印に示すように、動き検出非対象の次チャネルとして入力チャネル2を選択する番であり、CPU101は、A/D制御線108を介して映像信号デコーダ112に入力チャネル1から入力チャネル2へ切り替えるように指示を出す。これにより、入力チャネル1(第2動き検出対象チャネル)から入力チャネル2(動き検出非対象チャネル)へ切り替えられる。
【0073】
次に、ステップS1206において、CPU101は、動き検出非対象チャネルに対してキャプチャ処理および圧縮処理を行う。具体的には、図13に示すように、CPU101は、所定のフレーム数だけ廃棄した(図13のフレームB4、B5)後、その次のフレーム(図13のフレームB6)を映像信号デコーダ112によりキャプチャして画像圧縮IC111により圧縮するよう制御する。また、CPU101は圧縮処理対象フレーム(図13のフレームB6)の圧縮処理の終了を示す圧縮終了割込み信号を圧縮終了割込み信号線115を介して検知する。
【0074】
次に、ステップS1207において、CPU101は、第1動き検出対象チャネル(入力チャネル3)へ切り替えるか否かの判断を行う。具体的には、CPU101は、第1動き検出対象チャネル(入力チャネル3)で以前に動き検出処理を実施してから経過した時間t1と、入力チャネルの切り替え処理に要する時間TC4とを加算して、その加算値と第1動き検出チャネルにおける動き検出処理の間隔T41(=図13のT4C)とを比較することで、第1動き検出対象チャネルに切り替えるか否かの判断を行う。本実施形態では、CPU101は、t1+TC4>T41が成立する場合に、第1動き検出対象チャネルに切り替えると判断する。
【0075】
ここで、t1+TC4>T41が成立しない場合(ステップS1207のNO)には、CPU101は、ステップS1202に戻って、第2動き検出対象チャネル(入力チャネル1)へ切り替えるか否かの判断を行う。また、t1+TC4>T41が成立する場合(ステップS1207のYES)には、ステップS1208に進み、CPU101は、第1動き検出対象チャネルに切り替える処理を行う。また、ステップS1208の次は、ステップS1201に戻り、第1動き検出対象チャネルでの動き検出処理を行う。
【0076】
ここで、以上に示したステップS1207からステップS1202に戻る処理や、ステップS1208からステップS1201に戻る処理の具体例について図13を用いて説明する。例えば、ステップS1207において、t1+TC4>T41が成立しない場合(ステップS1207のNO)、図13のフレームB6からフレームA6への矢印に示すように、CPU101はステップS1202に戻って条件をチェックし、第2動き検出チャネルに切り替えると判断すると、ステップS1203に進み、入力チャネル2から入力チャネル1へ切り替える処理が行われる。以後、ステップS1204の処理が行われ、次のステップS1205の処理において、図13のフレームA8からフレームD9への矢印に示すように入力チャネル1から入力チャネル4に切り替えられる。
【0077】
次に、図13のフレームD9、D10が廃棄され、ステップS1206において、次のフレームD11に対して圧縮処理が行われる。この圧縮処理が終了すると、CPU101は、ステップS1207の判断を行うことになる。今度はt1+TC4>T41が成立するので(ステップS1207のYES)、図13のフレームD11からフレームC11への矢印に示すように、CPU101は、入力チャネル4から第1動き検出対象チャネルである入力チャネル3に切り替える。次に、ステップS1201において、図13のフレームC13に示すように、入力チャネル3での動き検出処理が行われる。以後、図13に示すように、図12の処理は繰り返し処理される。
【0078】
以上に示すように、本実施形態の映像配信システムにおいては、動き検出を実施する入力チャネル数が複数である場合であっても、利用者が各動き検出対象チャネルに設定した動き検出処理の時間間隔が経過した時点で、優先的に動き検出対象チャネルへ切り替える処理を行うことができる。尚、複数の動き検出対象チャネル内において異なる優先度が付与されている場合は、優先度の高い動き検出対象チャネルが優先される。以上により、本実施形態における映像配信システムは、動き検出対象としている入力チャネルのアナログ映像信号から、動き検出処理に最適なフレーム間隔で処理対象となるフレームを得ることができる。
【0079】
尚、図示していないが、映像加工・出力装置10は、各種設定などを行うための入出力装置を備える場合もある。具体的には、映像加工・出力装置10は、CRT(CaThode Ray Tube)や液晶ディスプレイなどの表示装置やキーボードやマウスなどの入力装置などを具備する。
【0080】
また、上述した実施形態においては、図4、図5、図9などの各種処理を実現するため、CPU101が各種処理を行うためのプログラムを実行する形態を示したが、この限りではなく、一部の処理を専用のハードウェアで行ってもよい。また、各処理を実現する為のプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各処理を行っても良い。尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、映像加工・出力装置10の一部を構成するシステムであり、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0081】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0082】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現する為のものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0083】
また、上記のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等のプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。上記のプログラム、記録媒体、伝送媒体およびプログラムプロダクトは、本発明の範疇に含まれる。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0084】
また、本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
【0085】
[実施態様1] 複数の撮影装置より複数の入力チャネルを介して入力される複数の映像信号を処理してネットワーク経由で配信可能な映像データを生成し、配信する映像配信システムであって、
複数の前記入力チャネルの一部または全部へ入力される前記映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して前記映像データへの変換処理を行う変換処理手段と、
前記変換処理手段が変換した前記映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う動き検出処理手段と、
前記動き検出処理手段が比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択する選択手段と
を具備することを特徴とする映像配信システム。
【0086】
[実施態様2] 前記選択手段は、複数の前記入力チャネルに対して順次前記対象入力チャネルとなるよう更に制御して前記入力チャネルの選択を行うことを特徴とする実施態様1に記載の映像配信システム。
【0087】
[実施態様3] 前記所定の時間間隔は、前記動き検出の最小時間間隔として設定されたものであり、前記選択手段は、前記最小時間間隔により近い時間間隔で前記同一の入力チャネルを前記対象入力チャネルとなるよう前記入力チャネルの選択を行うことを特徴とする実施態様1に記載の映像配信システム。
【0088】
[実施態様4] 前記変換処理手段は、前記映像信号をフレーム単位で前記映像データへの変換を行い、
前記動き検出手段は、前記過去映像データのフレームと前記映像データのフレーム間の動き検出処理を行い、
前記選択手段は、前記フレーム単位の処理が終わった時点で前記入力チャネルの選択先を順次変更すること
を特徴とする実施態様1に記載の映像配信システム。
【0089】
[実施態様5] 前記映像信号は、アナログ映像信号であることを特徴とする実施態様1から実施態様4のいずれか1つに記載の映像配信システム。
【0090】
[実施態様6] 前記選択手段は、前記アナログ映像信号をアナログ−デジタル変換する前の位置に設置されていることを特徴とする実施態様1から実施態様5のいずれか1つに記載の映像配信システム。
【0091】
[実施態様7] 前記入力チャネルに優先度が付与されている場合には、前記選択手段は、前記動き検出処理手段が比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となる範囲で前記優先度に応じて複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択することを特徴とする実施態様1に記載の映像配信システム。
【0092】
[実施態様8] 前記入力チャネルに前記動き検出処理手段による動き検出処理の対象となるものと対象でないものがある場合に、前記選択手段は、前記動き検出処理の対象となる入力チャネルの方を優先して選択することを特徴とする実施態様1から実施態様7のいずれか1つに記載の映像配信システム。
【0093】
[実施態様9] 複数の撮影装置より複数の入力チャネルを介して入力される複数の映像信号を処理してネットワーク経由で配信可能な映像データを生成し、配信する映像配信システムを用いた映像配信方法であって、
複数の前記入力チャネルの一部または全部へ入力される前記映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して前記映像データへの変換処理を行う第1のステップと、
前記第1のステップで変換した前記映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う第2のステップと、
前記第2のステップで比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択する第3のステップと
を有することを特徴とする映像配信方法。
【0094】
[実施態様10] 前記入力チャネルに優先度が付与されている場合には、前記第3のステップは、前記第2のステップで比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となる範囲で前記優先度に応じて複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択することを特徴とする実施態様9に記載の映像配信方法。
【0095】
[実施態様11] 複数の撮影装置より複数の入力チャネルを介して入力される複数の映像信号を処理してネットワーク経由で配信可能な映像データを生成し、配信する映像配信システム用のプログラムを記録した記録媒体であって、
複数の前記入力チャネルの一部または全部へ入力される前記映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して前記映像データへの変換処理を行う第1のステップと、
前記第1のステップで変換した前記映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う第2のステップと、
前記第2のステップで比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択する第3のステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0096】
[実施態様12] 前記入力チャネルに優先度が付与されている場合には、前記第3のステップは、前記第2のステップで比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となる範囲で前記優先度に応じて複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択することを特徴とする実施態様11に記載の記録媒体。
【0097】
[実施態様13] 複数の撮影装置より複数の入力チャネルを介して入力される複数の映像信号を処理してネットワーク経由で配信可能な映像データを生成し、配信する映像配信システム用のプログラムであって、
複数の前記入力チャネルの一部または全部へ入力される前記映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して前記映像データへの変換処理を行う第1のステップと、
前記第1のステップで変換した前記映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う第2のステップと、
前記第2のステップで比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択する第3のステップと
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0098】
[実施態様14] 前記入力チャネルに優先度が付与されている場合には、前記第3のステップは、前記第2のステップで比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となる範囲で前記優先度に応じて複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択することを特徴とする実施態様13に記載のプログラム。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による映像配信システムにおいては、複数の入力チャネルの一部または全部へ入力される映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して映像データへの変換処理を行う変換処理手段と、変換処理手段が変換した映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う動き検出処理手段と、動き検出処理手段が比較する過去映像データと映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の入力チャネルより対象入力チャネルを選択する選択手段とを具備することにより、動き検出処理手段が比較する過去映像データ(例えば過去の1フレーム分の映像データ)と映像データ(例えば処理対象である1フレーム分の映像データ)の時間間隔を動き検出に適した時間間隔となるように複数の入力チャネルより対象入力チャネルを選択することができる。
【0100】
これにより、例えば、複数の撮像装置より入力される複数のアナログ映像信号から動き検出処理に最適なフレーム間隔で動き検出対象としてのフレームを取得することができる。すなわち、次々と選択する入力チャネルを変更する場合に、動き検出処理の対象となる入力チャネル(動き検出対象チャネル)に対しては、動き検出処理に適した時間間隔となるよう選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である複数の映像撮影装置と映像加工・出力装置とを具備する映像配信システムを示す構成図である。
【図2】図1に示した映像信号デコーダ112の周辺の詳細な構成を示す図である。
【図3】図1に示した映像配信システムの実用例であるモニタリングシステムの構成を示す図である。
【図4】図3における映像配信システムがアナログ映像信号を切り替えながら映像データを表示端末40へ配信する場合の動作を示すフロー図である。
【図5】、図1に示した映像配信システムが動き検出処理を行いながら映像データを表示端末40へ配信する場合の動作を示すフロー図である。
【図6】第2の実施形態の映像配信システムにおける、優先度に応じてチャネル切り替えを行う動作を示すフロー図である。
【図7】図6に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。
【図8】図7とは異なる間隔T2を設定した場合の、入力チャネルの切り替え制御例を示す図である。
【図9】第3の実施形態における映像配信システムの処理を示すフロー図である。
【図10】図9に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。
【図11】図9に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。
【図12】第4の実施形態における映像配信システムの処理を示すフロー図である。
【図13】図12に示す処理により映像配信システムが入力チャネルの切り替え処理および圧縮/動き検出処理を行う対象となる映像フレームの遷移を示す図である。
【符号の説明】
10 映像加工・出力装置
13 通信用PCカード
14 FlashROMカード
20(a)〜(d) 映像撮影装置
21(a)〜(d) 映像信号ケーブル
22(a)、(b) カメラ制御信号ケーブル
23 映像入力端子(入力チャネル)
31 公衆回路網
32 LAN回線網
40 表示端末
41a〜d ビューワ
101 CPU(マイクロプロセッサ)
102 CPUバス−画像バスブリッジ
103 演算用RAM
104 FlashROM
105 カメラ制御インタフェース
106 LANインタフェース
107 PCMCIAスロット
111 画像圧縮IC
112 映像信号デコーダ
1121 セレクタ
1122 A/Dコンバータ
1123 コントローラ
Claims (1)
- 複数の撮影装置より複数の入力チャネルを介して入力される複数の映像信号を処理してネットワーク経由で配信可能な映像データを生成し、配信する映像配信システムであって、
複数の前記入力チャネルの一部または全部へ入力される前記映像信号であって、処理対象となる対象入力チャネルに入力される映像信号に対して前記映像データへの変換処理を行う変換処理手段と、
前記変換処理手段が変換した前記映像データに対して過去の映像データである過去映像データと比較することで動き検出処理を行う動き検出処理手段と、
前記動き検出処理手段が比較する前記過去映像データと前記映像データの時間間隔が所定の時間間隔以上となるように複数の前記入力チャネルより前記対象入力チャネルを選択する選択手段と
を具備することを特徴とする映像配信システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003040145A JP2004253910A (ja) | 2003-02-18 | 2003-02-18 | 映像配信システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003040145A JP2004253910A (ja) | 2003-02-18 | 2003-02-18 | 映像配信システム |
Publications (1)
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---|---|
JP2004253910A true JP2004253910A (ja) | 2004-09-09 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003040145A Pending JP2004253910A (ja) | 2003-02-18 | 2003-02-18 | 映像配信システム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004253910A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2003
- 2003-02-18 JP JP2003040145A patent/JP2004253910A/ja active Pending
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