JP2004253309A - 演色性を備えた特殊用途led照明 - Google Patents
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Abstract
【課題】より標準光源に近い白色光を得るために互いに波長帯域の異なる光を出射する複数個の発光ダイオード(LED)の光源を備え、これらの光源からのLEDの出射光を混合することで再現性のある演色性を備えた安定した白色光をつくり、照射する照明装置を実現する。
【解決手段】少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する発光部と、前記発光部から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置。
【選択図】図8
【解決手段】少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する発光部と、前記発光部から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置。
【選択図】図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、白色光を出射する照明に関わり、特に演色性の優れた白色光を発生する照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、半導体を用いた固体発光素子である発光ダイオード(LED)を用いた照明が白熱灯や蛍光灯、水銀灯、ナトリウム灯などの代替光源として用いる方法について研究されるようになってきた。従来の白熱灯や蛍光灯といった光源に対して、発光ダイオード(LED)のほうが優れている特徴とされているのは、小型、高輝度、長寿命ならびに低消費電力といったことが挙げられている。現在まで、変換効率は一般的な蛍光灯の半分程度とあまり良いとは言えないため、照明分野での実用化利用としては少なかったが、特に消費電力や寿命に関しては、近年の技術開発により目覚しく改善されつつあり、蛍光灯の光電変換効率と比肩できるのもそう遠くないであろうと考えられている。そうなれば、LEDを用いた照明が照明分野の光源として主流となっていく期待がさらに高まるところである。ところで、照明用途に用いるためには通常いわゆる白色光が必要とされるが、発光ダイオード(LED)を光源とした場合においては、この白色光を直接発生する半導体チップは実用化されていない。従って、従来LEDを用いた光源で白色光を得るためにはRGB(赤、緑、青)の光の3原色の波長を有する3種の発光ダイオード(LED)の光を混色させて白色を獲得したり、青色光などを黄色に変換できる蛍光体を埋め込んだ樹脂でモールドした青色発光チップを用いた(青色光+黄色光)からなる白色ダイオード(LED)として用いたり(通称YAG系白色LEDともいう)、あるいはLEDの表面に紫外線を発生させる蛍光材料を塗布し、蛍光灯の原理により白色光を出させたりしていた。また、LEDを光源とする面光源としての白色を得る光源装置としては、各種電気機器等の液晶表示画面のバックライト用光源などとして知られている。この面光源装置1は、図1に示すがごとく、光を閉じ込めかつ導くための導光板2と、発光部3と、反射板4とから構成されている。導光板2は、ポリカーボネイト樹脂やメタクリル樹脂等の透明で屈折率の大きな樹脂等により形成されたものが知られており、導光板2の下面には凹凸加工や拡散反射インクのドット印刷などによって拡散パターンPが形成されている。発光部3は、回路基板3a上に複数のLEDなどのいわゆる点光源3bを実装したものであって、導光板2の側面(光入射面7)に対向している。反射板4は、反射率の高い、例えば、白色樹脂シートによって形成されており、その両側部は、両面テープ8によって導光板2の下面に貼り付けられている。
【0003】
このようにして、発光部3から出射されて光入射面7から導光板2の内部に導かれた光fは、導光板2内部で全反射することによって導光板2内部に閉じ込められる。導光板2内部の光fは、拡散パターンPに入射すると、拡散反射され、光出射面6へ向けて全反射の臨界角よりも小さな角度で反射された光fが、光出射面6から外部へ取り出される。また、導光板2下面の拡散パターンPの存在しない箇所を透過した光fは、反射板4によって反射されて、再び導光板2内部に戻るので、導光板2下面からの光量損失を防止することができる。
【0004】
発光ダイオード(LED)を光源とした室内照明装置を実現する手段としては、上述の図1に示したような導光型の面光源装置を大型化する方法や、従来の照明装置と同様、かさや拡散部材等を用いて光を広げたり集光したりする方法が考えられる。いずれの手段を用いる場合においても、発光ダイオード(LED)を照明装置の光源として用いる場合には、光源の白色化は好まれる色合いとなる。この光源を白色化する方法としては、上述と同様にRGB(赤、緑、青)のいわゆる光の3原色の波長の光を出射する3種類のLEDを用い、これら3種類のLEDからの出射光を例えば3対8対1の光量で混合させて白色光を作るという方法や、LEDの表面に紫外線を発生させる蛍光材料を塗布し、蛍光灯と同様の原理により白色光を出射させるという方法、さらにはLEDの青色光を黄色に変換する例えばYAG(イットリウムアルミニウムガーネット)蛍光体を含んだ樹脂やシートを用いた(青色+黄色)による白色光を得る方法などが考えられ、また一部実用化されている。従来、光変換効率や色調整の容易さ及び調光など各種制御のし易さ、そしてフルカラーRGBによる表示色の1部としての白色光の使用し易さなどから光の3原色混合による白色化がより有効であると考えられてきた。
【0005】
しかしながら、発光ダイオード(LED)は、その種類(R,G,B)によって、通電時間による輝度の変化率が大きく異なる。通電からしばらくすると赤色LEDは点灯電流による発熱によって発光効率が低下することが知られており、この赤色LEDの発光効率の低下率は他の青色や緑色の発光ダイオード(LED)よりも大きいので、通電開始時の駆動電流をそれぞれ維持した場合には、赤色LEDのみ輝度が低下することになり通電当初の設定した白色に比べ赤色LEDの光成分が相対的に不足する事態が生じる。また、長時間通電したLEDの輝度の減少としては劣化によるものが知られており赤色や緑色のLEDの通電時間の経過による劣化よりも青色LEDの通電時間による劣化は大きく、特に通電時間が数千時間を超えると、青色LEDは急激に劣化するとも言われている。すなわち、LEDは、種類によって輝度の半減期や寿命が異なるので、初期設定時に白色光を出射しえるように、最適な比率でR,G,Bそれぞれの輝度を設定しておいても、時間経過に伴って各色各波長の出射されるエネルギー比率や輝度が変化し、結果的に、これら3つの光を混合させることにより作られた光の色は、最適な白色光からはずれて光源が変色してしまうことになる。
【0006】
また、LEDはロット間の輝度のばらつきが非常に大きい。そのため、あるLEDの組み合わせで、調整された白色光を出射させるための最適な印加電圧や駆動電流であっても、他のロット(本質的には同じ特性をもつ素子を製造しようとするもの)のLEDを用いた場合は、各LEDの輝度が異なるために狙いどうりの白色光を出射させるための最適値とはならない場合が生じることが指摘されている。しかも、前述のようにR,G,Bの全てのLEDが同じ比率で変化するわけではないので、出射光の色も経時変化する。LEDの輝度のばらつきは〜3倍程度あるともいわれており、これによる色ばらつきは無視できない。安定した色の照明を実現するためには、これらのばらつきを補正する手段が必要不可欠である。
【0007】
このような、白色光等を照射する照明装置において、光源の種類による劣化度合いや経時変化の違い、さらには同種類の光源のロット間の輝度バラツキ等の特性バラツキの影響を受けることなく安定した白色光等を照射することのできる照明装置としては、出射光に含まれるRGB各波長帯域の光の比率を一定に保てることを目的とし、照明部からの出射光に含まれるそれぞれのRGB波長帯域の光のエネルギーを受光センサにより測定し、この測定結果をフィードバックして、光源のRGB各LEDの光の相対的なエネルギー比の補正を実施することにより明るさと色合いを一定にできるようにした照明装置が考案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
一方、発光ダイオード(LED)を用いた照明用途の拡大を目指す上で、避けられない問題として、演色性を備えた光源の開発が必要不可欠となってきている。すなわち、例えば同じ白色光であっても照明光が異なれば、色の見え方が変化するため、美術館における絵画鑑賞や、印刷工場、そして手術医療用の照明等として必要とされる光源は、単に白色光源というだけではなく、本来の色合いをそのまま忠実に再現性よく照らしだすことのできるいわゆる標準光源にできるだけ近いスペクトル幅を有する、演色性の高い光源が必要とされる場合があるのである。一例としては、手術医療従事時に血管の静脈と動脈の色合いなどが正しく見分けられる照明が必要とされるのであるが万一、この微妙な色合いの違いが再現性よく安定して、かつ信頼性が高く判別できる照明でなければ、すなわち手術用途の照明としては用いることはできない。標準光源としては、イルミナントAと呼ばれる白熱電球で実現できる色温度が2856Kの黒体の放射やイルミナントCと呼ばれる紫外部を除いた平均的な昼光やイルミナントD65と呼ばれる紫外部をも含めた相関色温度が6504Kの平均的な昼光などが知られている。(図2参照)
しかしながら、従来のLEDを用いた照明装置にかかる白色光等においては、充分な演色性を再現性良く安定して、信頼性を高く得ることは不可能であった。すなわち、R,G,Bからなる光の3原色の発光ダイオード(LED)を混合させた白色光等や青色LEDの光を蛍光体で黄色に波長変換した(青色光+黄色光)に基づく白色LED等においては、例えば上記血管の静脈と動脈を判別するのに充分な再現性のある演色性は備えておらず、典型的構成として図3に示したように光の3原色である赤色、緑色、青色のみに各々単色のスペクトルを有する3種のLEDの光を混合した場合には、すなわち演色性をあらわす指標値としては70%にも充たないため再現性良く、物体本来の色合いによる見分けを充分につけるのは不可能であった。
【0009】
また、YAG系白色LEDにおいては、図4に示す典型例におけるように460nm及び560nm付近にそれぞれピーク値や極大値を持つものの、他の波長成分に乏しく演色性としては85%程度以下しかなく、やはり色合いを的確に再現性良く見分けるための照明としては充分とはいえず問題があった。
加えて、白色YAG系LEDやRGB混合白色系LED等に更に他の色のLEDを加えた場合には、通常、単純な光の混合を行っただけでは白色光は得られず、ホワイトバランスは取ることができない。つまり、既に白色光として適度にホワイトバランスが取られている状態のYAG系白色LEDの場合においては、例えば演色性を上げるために、さらに加えて高輝度なその他の色のLED光を混ぜるわけであるから、当然、混ぜたその他の色の光の波長の影響を受け、すなわち、色度図でいうと後に混ぜた光の方へ引っ張られるように当初の設定白色からずれるものであり、該光の混合比率により、光源や発光部の色合い即ち色度図上の座標が変化することになり、電飾などイルミネーションならまだしも通常照明としては、光源の色合いが時々刻々と変化するなど全く好ましくない状態が発生することになる。さらには、LED通電による該LEDの発熱や劣化による波長変化(色ずれ)や発光強度の変化、また、使用する蛍光物質の経時変化や劣化、熱特性等に関わる上記発光特性の種々の変化に対しても影響を極力抑制できる照明が必要とされる。加えて、高温(又は/低温及び)高圧(又は/及び低圧)環境下や温度変化の激しい環境下、さらには湿度変化(例えば、温湿度サイクル試験装置内など)等に対してもより安定した、すなわち耐環境性の優れた色温度、色バランスや光強度が必要とされる。
【0010】
本件発明は、上述するこのような白色等照明としての様々な問題点を解決するためになされたものであり、より標準光源に近い白色光等を得るために互いに波長帯域の異なる光を出射する複数個の発光ダイオード(LED)の光源を備え、これらの光源からのLEDの出射光を混合することで再現性のある演色性を85%以上備えた白色光等をつくり、照射する照明装置において、光源の種類による劣化度合いの違いや経時変化の違い、同種の発光ダイオード(LED)や受光センサ(フォトトランジスタ等)のロット間の発光強度や輝度、受光感度バラツキの影響を受けることなく簡便かつ安定して再現性良く、信頼性の高い演色性を85%以上備えた、かつホワイトバランスや色バランスのとれた白色光等を照射することのできる調光機能を備えた照明装置を提供することが目的である。
【特許文献1】
特開平4−301392
【特許文献2】
特開平11−260568
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の発明は、少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する発光部と、前記発光部から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0012】
この構成をとることにより、単体の発光ダイオードでは得られない広帯域の発光スペクトルを有し、85%以上の高い演色性を有する白色LED照明装置を得ることができ、各発光ダイオードの発光効率がそれぞれ経時変化しても、常に所望の一定の明るさの照明光とすることができ、さらには常に所望の一定のホワイトバランスを簡便な測定系でもって保持可能となるものである。さらには、同種の発光ダイオードの個別ロット間のバラツキや受光センサの受光感度バラツキなどにも影響されることのない、所望の白色光を安定した再現性のある高演色光として得られるものである。
【0013】
本発明の請求項2記載の発明は、少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する点又は線状の光源と、この光源からの光を面状に変換する変換手段とからなる発光部と、前記発光部又は/及び光源から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0014】
この構成をとることにより、単体の発光ダイオードでは得られない広帯域の発光スペクトルを有し、85%以上の高い演色性を有する白色LED照明装置を、例えば平板状の面状発光体として得ることができ、各発光ダイオードの発光効率がそれぞれ経時変化しても、常に所望の一定の明るさの照明光とすることができ、さらには常に所望の一定のホワイトバランスを簡便な測定系でもって保持可能となるものである。加えて、同種の発光ダイオードの個別ロット間のバラツキや受光センサの受光感度バラツキなどにも影響されることのない、所望の白色光を安定した再現性のある高演色光として得られるものである。
【0015】
本発明の請求項3記載の発明は、少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する点又は線状の光源と、この光源からの光を面状に変換する変換手段とからなる発光部と、前記発光部又は/及び光源から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、演色性が85%より大きく、前記受光センサを前記発光部から出射される光を受光することができる位置に配置したことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0016】
この構成をとることにより、単体の発光ダイオードでは得られない広帯域の発光スペクトルを有し、85%以上の高い演色性を有する白色LED照明装置を、例えば平板状の面状発光体として得ることができ、各発光ダイオードの発光効率がそれぞれ経時変化しても、常に所望の一定の明るさの照明光とすることができ、さらには常に所望の一定のホワイトバランスを簡便な測定系でもって保持可能となるものである。さらには、同種の発光ダイオードの個別ロット間のバラツキや受光センサの受光感度バラツキなどにも影響されることのない、所望の白色光を安定した再現性のある高演色光として出射させる発光部を有する照明を実現できるものである。
【0017】
本発明の請求項4記載の発明は、少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する発光部と、前記発光部から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記発光部から出射される光がホワイトバランスが取れているときの前記受光センサの測定値を少なくとも1以上の調光段階において記憶する記憶手段を備え、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が前記記憶手段に記憶されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、
演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0018】
この構成をとることにより、単体の発光ダイオードでは得られない広帯域の発光スペクトルを有し、85%以上の高い演色性を有する白色LED照明装置を得ることができ、各発光ダイオードの発光効率がそれぞれ経時変化しても、常に所望の一定の明るさの照明光とすることができ、さらには常に所望の一定のホワイトバランスを簡便な測定系でもって保持可能となるものである。さらには、同種の発光ダイオードの個別ロット間のバラツキや受光センサの受光感度バラツキなどにも影響されることのない、所望の白色光を安定した再現性のある高演色光として得られ、加えて大型で重いホワイトバランス調整装置や演色性測定調整装置を付帯して用いることなく簡便な受光センサでもって上述の各機能を損なうことなく、所望の明るさに設定できる調光機能を備えた照明を実現できる。
【0019】
本発明の請求項5記載の発明は、少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する点又は線状の光源と、この光源からの光を面状に変換する変換手段とからなる発光部と、前記発光部又は/及び光源から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記発光部又は/及び光源から出射される光がホワイトバランスが取れているときの前記受光センサの測定値を少なくとも1以上の調光段階において記憶する記憶手段を備え、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が前記記憶手段に記憶されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0020】
この構成をとることにより、単体の発光ダイオードでは得られない広帯域の発光スペクトルを有し、85%以上の高い演色性を有する白色LED照明装置を例えば平板状の面状発光体として得ることができ、各発光ダイオードの発光効率がそれぞれ経時変化しても、常に所望の一定の明るさの照明光とすることができ、さらには常に所望の一定のホワイトバランスを簡便な測定系でもって保持可能となるものである。さらには、同種の発光ダイオードの個別ロット間のバラツキや受光センサの受光感度バラツキなどにも影響されることのない、所望の白色光を安定した再現性のある高演色光として得られ、加えて大型で重いホワイトバランス調整装置や演色性測定調整装置を付帯して用いることなく簡便な受光センサでもって上述の各機能を損なうことなく、所望の明るさに設定できる調光機能を備えた照明を実現できる。
【0021】
本発明の請求項6記載の発明は、少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する発光部と、前記発光部から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの値になるように調整する調整手段を備え、演色性が85%より大きく、前記受光センサが前記発光ダイオード(LED)の指向角内に配置したことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0022】
この構成をとることにより、単体の発光ダイオードでは得られない広帯域の発光スペクトルを有し、85%以上の高い演色性を有する白色LED照明装置を得ることができ、各発光ダイオードの発光効率がそれぞれ経時変化しても、常に所望の一定の明るさの照明光とすることができ、さらには常に所望の一定のホワイトバランスを簡便な測定系でもって保持可能となるものである。さらには、同種の発光ダイオードの個別ロット間のバラツキや受光センサの受光感度バラツキなどにも影響されることのない、所望の白色光を安定した再現性のある高演色光として得られるものであり、加えて上述の各作用/効果について、LEDの指向角内のすなわち、より明るく照明される部分を主たる照明サンプリング位置として調整・制御することにより、照明装置が使用される周囲の環境や状態に影響されることなく常時正確な調光ができます。
【0023】
本発明の請求項7記載の発明は、前記受光センサが、RGB(赤色、緑色、青色)の3波長成分の光のエネルギーをを測定できる白色光LED照明装置であります。
【0024】
本発明の請求項8記載の発明は、前記受光センサが赤色受光センサ、青色受光センサ、緑色受光センサの3つのセンサからなる白色光LED照明装置であります。
【0025】
本発明の請求項9記載の発明は、前記発光ダイオード(LED)がYAG系白色LEDと赤色LEDと緑色LEDの3種類からなる白色光LED照明装置であります。
【0026】
この構成をとることにより、YAG系白色LEDに不足している光波長成分を、赤色LED及び緑色LEDにてそれぞれ補うことが可能であり、従って演色性はRGB光の3原色なるLEDの光を混合することによる白色光に比して、10%以上改善されるものである。
【0027】
本発明の請求項10記載の発明は、前記演色性が95%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0028】
演色性が95%より大きい白色光においては、実用上殆ど全ての使用状況において標準光に比べて、色合い的に不自然さを知覚することはないと考えられ、最も望ましい白色光の一つを実現することができる。
(波長帯域の異なる光)
通常LEDの光は単色の主たる波長を有する光スペクトルを有する。例えば、赤色LEDであれば赤色成分のスペクトルを主たる波長成分として有するものであるが、もちろんLEDはその性質上その他の波長スペクトルに関わる成分も若干混在するものであるところ、本願においては、該LEDの発光色を決定するのに支配的な主たる波長成分を中心に考慮している。ここで、波長帯域の異なる光とは、例えば赤色LEDと緑色LEDと青色LEDというように、それぞれのLEDの発光色を決定する主たる波長成分と強度が異なる光のことを意味する。従って、白色光といった場合においても、(赤色+緑色+青色)たる光のRGB3原色の混合による白色と、(黄色+青色)による白色では当然ながら含まれる光成分である、白色を構成する主たる光スペクトルと強度は異なり、この2つの白色光は波長帯域の異なる光であるといえる。また、本願における波長帯域は少なくとも目視により知覚できるいわゆる可視領域の範囲の波長のことを意味し、例えば赤外や紫外などの波長領域において、人が目視により全く知覚できないような波長領域や認識されない色は考慮されない。
(発光部)
一般には照明装置外部から俯瞰したときに、光が発生していると知覚できる部分のことを発光部と言う。光源も同様の意味を持つ場合もあるが、光源との違いにおいては主として照明装置内部において発光が確認される部位、すなわち発光ダイオード(LED)により近く、あるいは発光ダイオード(LED)そのものを光源といい、発光部とは照明装置全体を見た場合において、文字通り発光しているように見える部分を指す。本願においては、例えば導光板や導光体を備えた照明で該導光板周辺や導光体周辺が発光し、照明のための光を発生する場合においては該導光板周辺や導光体周辺一体を発光部という。例えば、LEDの直接発光と導光板などを通した光の両方でもって照明する光とする場合においては、光源と発光部はそれぞれ同じ対象物を含むことにもなる。したがって、光源と発光部は共に光が出射されるという意味において共通であり、当該文言が使用される文脈でもってどの部位を意味するのかが決定されることになる。また、本発明における発光ダイオード(LED)とは、典型的にはランプにまで形成された状態の発光素子のことを意味するが、半導体チップ状態であっても発光することができるように配置され、電気的に接続配線等されているものは発光ダイオード(LED)という。
(3波長成分)
典型的には、光の3原色である赤色、緑色、青色なるRGBの各色の主たる波長成分のことを言うが、これに限定されることはなく、その他の波長成分を基に構成又は決められた3つの波長のそれぞれの成分、あるいはその他の波長を含む3つの波長構成であってもよい。要するに異なる3種類の主たる波長を示するものであれば3波長成分という。
(受光センサ)
受光素子のことをいう。典型的にはフォトトランジスタであるが固体撮像素子(CCD)やフォトマル(光電子倍増管)、フォトダイオードなど、これらと各種フィルター等を組み合わせた構成としてもよく、光のエネルギーや光子量を測定できる受光素子であれば上記に限定されることはない。3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する受光センサとは、受光センサが測定できる主たる波長が3種類ありその3種類の波長成分についてそれぞれ、輝度や光度、光束、明るさ、照度など光のエネルギーや強度に関わる値を測定できればよい。すなわち、一つの受光センサに例えば赤色、緑色、青色の3種類の波長のみそれぞれ透過する3種類のフィルターを付帯構成しておのおの各波長の発光強度等を測定することもできるし、赤色、緑色、青色をそれぞれ受光する受光センサを合計3つ備えて、各受光センサにてそれぞれ各色成分発光強度等を測定しても実現できるものであるが、他の波長(色)で3種類(3波長)構成してもよいしそれ以上の複数の種類の波長で構成することができ、受光センサの数も2個としたりあるいは4個以上とすることもできるもので、上記例に限定されることはない。
(ホワイトバランス)
光の混合比を調整して照明光源の色が白色になるように調整することをホワイトバランスという。この場合の照明光源としての白色とは、典型的には図5に示すようにJIS規格においてJIS Z 8701XYZ表色系の色度座標において『系統色名の一般的な色度区分』として定められており、このなかで白、(青みの)白、(紫みの)白、(黄みの)白、(緑みの)白、(うすい)ピンクに区分される色を本件発明においては典型的な『白色』と定義する(図5にて着色部分)。例えば赤、緑、青の3色からなる白色の場合には、この3種類の各LEDに流す駆動電流を適宜相対調整することにより、異なる色合いの白色についても実現される。また、(黄色+青色)の混合による白色の場合においても同様に、各色のLEDについて流す駆動電流を適宜相対調整または蛍光体の量や成分を調節するなど、すなわち各色の光の出射配分比を適宜調整することにより各光の成分の相対強度が変化することで白色が実現でき、またその微妙な色合いも適宜調整できるものである。
【0029】
一方、ホワイトバランスの測定については、センサー冶具を用いて行う。このセンサー冶具は、典型的には輝度計や積分球であり、これらを用いて全波長の光強度を測定することにより評価・確認することができる。しかし、このホワイトバランスを測定するセンサー冶具は常時持ち運びや移動をさせたり、照明装置の一部として構成するには大型で取り扱いしにくいため、本件の実施例においては初期校正時にのみこの標準校正されたセンサー冶具を用いてホワイトバランスをとり、確認することができる構成としている。但し、上記以外のホワイトバランスを取り評価・確認できるセンサー冶具を用いたとしても、本件発明を実施するに際し、全く問題ない。
【0030】
尚、本件明細書においてはホワイト(又は/及び色)バランスをとった白色光等を得ることに主眼をおいて記載しており、演色性とランプ効率、発光効率との関係においては黒体輻射線上の黄色系統色など黒体輻射線上に色バランスをとった照明光としてもより望ましい照明結果を得られる。
(ホワイトバランスの設定値)
上述のごとく、ホワイト(又は/及び色)バランスを取れるように評価・確認するための標準校正されたセンサー冶具は比較的大型で照明装置ごとに組み込み設置するにはなじまない。本願発明では、工場等での照明装置出荷時等に初期設定値としてホワイトバランスが取れるように各LEDの駆動電流値を調整し、そのホワイトバランスが取れているときの受光センサの測定値をホワイトバランスの設定値として記憶するようにすることができる。(例えばRGBなる3種類の3つの受光センサーを用いる場合には、ホワイトバランスが取れているときのRGB3つの各々の受光センサの測定値を、ホワイトバランスの設定値の1セットとして記憶することができるものであるが、これに限定されることはない)しかも、上記ホワイトバランスが取れた時の明るさは、例えば明・中・暗など所望の調光段階数だけ設定し、各々の明るさの調光段階においてそれぞれ、ホワイトバランスをとり、そのときの受光センサの測定値をホワイトバランスの設定値として記憶することができる。もちろん、この記憶したホワイトバランスの設定値は照明装置の実点灯時に、受光センサの測定値が該設定値に合致または近似するように用いられるものである。
(調整手段)
典型的には、受光センサの測定値を変換・演算等を行うA/D変換回路や演算装置、ホワイトバランスの設定値等所望の値と受光センサの測定値との比較を行う比較回路や各比較演算結果に基づいて各LEDの駆動電流等の増減等を制御できるLEDドライバー、補正値や調光状態を制御・演算するCPUなどからなる。機能的には、例えば各LEDを所望の明るさに制御でき、所望の設定値であるところのホワイトバランスが取れているときの受光センサの測定値(典型的にはホワイトバランスの設定値)に照明装置稼動時の受光センサの測定値が合致又は近似するように各LEDの駆動電流や駆動電圧などを調整・制御できる手段のことであり、上記構成に限定されるものではない。
(演色性)
本件発明にいう演色性とは、照明した物体の色の見え方を定める光源として最も重要な特性の一つであり、演色性の評価方法は、国際照明委員会(CIE)の方法に整合するJIS Z 8726に規定されている。光源の演色性は1個の平均演色評価数Raで、時にはそれに数個の特殊演色評価数Ri(i=1〜15)を補足して評価できるものであり、平均演色評価数は、中程度の明度及び彩度の8試験色(i=1〜8)に対する特殊演色評価数の平均値で、一般に多くの物体色に対する演色性を代表すると考えられる指数である。特殊演色評価数とは、規定した試験色を試料光源で照明した際の、その光源と相関色温度がほぼ等しく演色性の基準と考えられる基準光で照明したときからの色ずれ量を100から差し引いた値、すなわち色ずれ量の少なさを表す指数である。尚、本願中において『演色性AB%』という場合には、平均演色評価数ABを指すものである。(例えば、演色性85%は平均演色評価数85である)
(白色光LED照明装置)
照明の照射光として白色の光を出射する、発光ダイオード(LED)を光電変換素子として用いた照明装置のことをいう。LED個々の色は必ずしも白色である必要は無いが、それらの光が混合され最終的に照明光として、少なくとも照明対象物に到達する時点においては、白色光であるところのLED照明装置である。典型的には、適宜距離をおいて照明装置を見たときに、照明装置の光源又は発光部から光が照明装置外へ出射される時点で白色光の光が出射されていると知覚・認識できる程度の照明装置においてLEDを光電変換素子として用いるものを白色光LED照明装置という。なお、典型的白色の定義については既に記載したとおりであるが、例えば太陽光源や白熱電灯に近いような黄色に見える色合いも本件発明の照明装置としての広義においては白色であるとし、該照明装置も本件発明においては白色光照明装置に含めるものとする。特に、黒体輻射線上に調整された白色であれば視覚上多数の人々に安心感を与え安らぎを感じさせるとともに、演色性を演出・向上させる上でより好ましい。
(点又は線状の光源)
典型的には、LED単体からなる光源は点光源と見なせるし、LEDを複数個直線/曲線状に配置した場合には線状の光源と見なすことができるものである。2列、3列あるいはそれ以上の複数列状に複数個のLEDを配置した場合においても、線状の光源と見なせる場合もあるし、小さな円形状にLEDを一面配置した場合においても点光源と見なせる場合もある。また、配置の仕方においても連続配置、間隔を空けた配置、ジグザグ配置など様々な態様が含まれる。すなわち、この場合の点光源、線光源とは発光体の2次元(又は3次元)としての面との相対的な大きさや照明装置の視認距離との関係において0次元、1次元(又は2次元)としてどのように見えたり、見なせるかという事を意味するものであり、必ずしも1点や物理的・数学的にに連続する直線/曲線を意味するものではない。例えば、多数のLEDを平面状に密に並べた配置は、(平面全体が発光する面光源と比較するという意味において)点光源(の集合体)とも見なせるものである。
(面状に変換する変換手段)
面状とは、平面状、球面状、立方体面状、直方体面状、円錐曲面状、多面体面状、その他の曲面状、テーパ−状など3次元立体の表面や内面等を構成する面すべての総称でありこれを含むものである。従って、例えば導光体を板状に成型した導光板やケーブル/棒状の導光ファイバ/導光棒、導光球など様々な形態の手段が考えられるが、典型例として、導光板の場合にはその一側面側から光源の光を導光板内部に入射することで、導光板の他の側面の平面を発光面として光取り出し面を形成することにより、点光源を平面状に変換することができるものである。
(光のエネルギー)
典型的には、輝度や発光強度のことを指す。ここでいう光のエネルギーとは波長(又は色)の異なる複数のLEDから発光されるそれぞれの波長の光の強度を直接又は間接(又は相対的)に比較し、調整し、結果として混合色の色合いを調整するための指標となるものであり、この意味における限り、輝度や発光強度、発光出力、光量、照度、明るさなど指標として用いられるものであれば特に限定されるものではない。
(発光部から出射される光を受光することができる位置)
出射される光を受光することができる位置とは、発光部からの直接光/間接光を問うものではない。発光部から出射される光に起因するすべての光(一次励起光、二次励起光、散乱光あるいは反射光なども含む)を、光の強弱、多少にかかわらず受光できる位置のことをいう。
(調光段階)
照明としての明るさの段階。例えば明、中、暗、OFFの場合は4調光である。ON/OFFの2段階調光や複数段調光、さらには無数段階の連続的に明るさを変えることができる連続調光など様々な態様がある。
(記憶手段)
例えば各種ROM、各種RAM、ハードディスク、MO、DVD、CD、FDなどなどホワイトバランスの設定値等を書き込み、読み出しできる記憶媒体を備えた記憶手段のことをいう。
(指向角内)
砲弾型LEDなど、一般にLEDランプは光の出射方向に特性を有しており、光軸中心部周辺の光強度が比較的強い部分に相当する範囲を指向角といい、指向角外になると光強度は急激に減少する特性を有する。本件発明においては、光源として用いるLED単体又は照明装置としての発光体の全部又は一部の指向角内に受光センサを配置して実施することができるものであるが、指向角を有しない全方向均等照射型LEDや全方向均等照射照明装置の場合など指向角概念になじまないLEDや照明装置においては360度全てが指向角と見なす。
(YAG系白色LED)
イットリウム・アルミニウム・ガーネット(通称YAG)及びその化合物からなる材料を含む蛍光体であり、すなわちLEDチップの光電変換直接光をイットリウム・アルミニウム・ガーネット及びその化合物を含む材料系で波長変換し、その結果白色光を出射することのできる発光ダイオード(LED)のことを言う。典型的には、YAG系蛍光体材料を含有する樹脂でモールド封止した青色発光チップLEDのことを指すが、これに限定されることは無く、例えばYAG系蛍光体材料をフィルム状に成型あるいは塗布しこれに例えば青色系LEDの発光の一部又は全部が照射されたり透過や反射するように構成したものも含まれる。すなわち、少なくとも波長変換材料としてYAG系材料(化合物を含む)を含有するもので、白色光を出射/照射でき、光電変換素子としてLEDを用いた発光体は全てこのカテゴリーに含まれる。なお、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系材料及びその化合物を含む蛍光材料や化合物としては、その混成比が異なるものをはじめいくつかの種類があり、その材料組成比や混合量などにより蛍光特性である発光波長スペクトル成分やピーク波長、ピーク波長強度、色合いは若干異なることが知られているが、本発明の実施に際しては任意に選択/調整できるものであるので、YAG系材料及びその化合物に関わる限りすべてこれに該当し含まれるものとする。また、YAG系蛍光体材料を波長変換材料として使用するLEDであれば、必ずしも白色でなくても黄色系、青色系の各LEDであっても良い。すなわち、YAG系白色LEDは典型的には青色発光LEDと黄色蛍光色の混合により白色に観察される光を生ずるLEDであるが、その混合バランスを適宜調整することにより、青色系に近い色合いや黄色系に近い色合いなどを実現できるものであるが、本発明の実施に際しては、黄色系のYAG系白色LEDを用いることが、すなわち例えばYAG系蛍光色である黄色成分の強度を相対的に強めたYAG系白色LEDを使用することが演色性向上の観点からはより好ましい。しかし、一方で多様な色温度を実現するためには青色系等のすなわち色温度の高いYAG系白色LEDを用いて光源を構成すること、さらにはより短波長の青色若しくは紫系の色のLEDを用いたYAG系白色LEDが望ましい。
(赤色LED)
典型的には、単色放射の色としては640nm〜780nmの波長を赤色といいこれらの色の範囲を発光するLEDを赤色LEDという。また、578nm〜640nmは黄みの黄赤、黄赤、赤みの黄赤と言われるが本件発明における赤色LEDに含まれるものとする。(JIS8110の規格では、緑は495nm〜548nm、黄緑は548nm〜573nm、黄573nm〜584nm、黄赤は584nm〜610nm、赤は610nm〜780nmである)別の言い方をすれば、640nm〜780nm又は/及び578nm〜640nmの波長範囲の光を主たる発光波長として出射するLEDを典型的赤色LEDというが、必ずしもチップレベルで赤色発光を示す必要はなく波長変換材料との組合せにおいて、上記赤色発光色を発光するLEDでもよい。また、LEDを光電変換素子として利用する性質上、他の波長領域の発光スペクトルを含有していてもよい。また、上記以外の波長の光を合成することにより、赤色に発光するように設定したLEDも赤色LEDであるとする。
【0031】
赤色を発光する波長変換材料とは、典型的蛍光体として一般式LXMYN((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはLXMYOZN((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):R(Lは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群から選ばれるCa又はSrを必須とする少なくとも1種以上の第II族元素である。Mは、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれるSiを必須とする少なくとも1種以上の第IV族元素である。Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Luからなる群から選ばれるEuを必須とする少なくとも1種以上の希土類元素である。X、Y、Zは、0.5≦X≦3、1.5≦Y≦8、0<Z≦3である。)で表される窒化物蛍光体であって、該窒化物蛍光体は、望ましくはMn又は/及びBが1ppm以上10000ppm以下含まれていることを特徴とする窒化物蛍光体である。窒化物蛍光体は、上記一般式で現すことができ、該一般式中に望ましくはMn又は/及びBが含まれている。これにより、発光輝度、量子効率等の発光効率の向上を図ることができる。この効果の原因は明らかではないが、望ましくはマンガン又は/及びホウ素元素が添加されることにより、賦活剤の拡散が生じ、粒子の成長が促進されていると考える。また、マンガン、ホウ素元素が結晶格子内に入り込み、該結晶格子の歪みを無くしたり、発光機構に関与したりして、発光輝度、量子効率などの発光特性の改善を図っているのではないかと考えている。
【0032】
前記希土類元素は、Euを必須とする少なくとも1種以上の元素であることが好ましい。Euを賦活剤に用いることにより、橙色から赤色系に発光する蛍光体を提供することができるからである。Euの一部を他の希土類元素で置換することにより、異なる色調、残光特性を有する窒化物蛍光体を提供することができる。
【0033】
前記窒化物蛍光体の結晶構造は、単斜晶又は斜方晶である窒化物蛍光体である。前記窒化物蛍光体は、結晶構造を持っており、該結晶構造は、単斜晶又は斜方晶である。該結晶構造を持つことにより、発光効率の良好な窒化物蛍光体を提供することができる。
【0034】
なお、本願説明における、色名と色度座標との関係は、特に断りのない場合には全てJIS規格に基づく(JIS Z8110)ものとする。
【0035】
上記赤色に係る蛍光体は、BやMnを添加すると、結晶成長の拡散を生じ、粒子の成長が促進されていると推察している。BやMnの濃度は、少なすぎると効果が小さくなり多すぎると濃度消光が生じるので好ましくない。この拡散により、従来より粒子が大きくなり発光輝度が少なくとも10%程度以上向上する。(ただ、粒子が大きくなるというのは、焼成条件によって、少し変わるため、一概には言えない。)ただし、BやMnは、焼成により、反応系外に飛散するため、焼成後の組成式中に何ppm含まれているかを、正確に特定することは現時点では非常に難しい。
【0036】
この窒化物蛍光体は、一般式、LXMYN((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはLXMYOZN((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):Rに対して、Mn又は/及びBが1ppm以上10000ppm以下含まれている。原料に添加するホウ素は、ボロン、ホウ化物、窒化ホウ素、酸化ホウ素、ホウ酸塩等が使用できる。
【0037】
Lは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群から選ばれるCa又はSrを必須とする少なくとも1種以上の第II族元素である。そのため、Ca又はSrを単独で使用することもできるが、CaとSr、CaとMg、CaとBa、CaとSrとBaなどの組合せも可能である。このCa又はSrのいずれか一方の元素を有しており、CaとSrの一部を、Be、Mg、Ba、Znで置換してもよい。2種以上の混合物を使用する場合、所望により配合比を変えることができる。ここで、Srのみ、若しくは、Caのみのときより、SrとCaとを混合した方が、より長波長側にピーク波長がシフトする。SrとCaのモル比が、7:3若しくは3:7のとき、Ca、Srのみを用いた場合と比べて、長波長側にピーク波長がシフトしている。さらに、SrとCaのモル比が、ほぼ5:5のとき、最も長波長側にピーク波長がシフトする。
【0038】
Mは、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれるSiを必須とする少なくとも1種以上の第IV族元素である。そのため、Siを単独で使用することもできるが、CとSi、GeとSi、TiとSi、ZrとSi、GeとTiとSiなどの組合せも可能である。Siの一部を、C、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfで置換してもよい。Siを必須とする混合物を使用する場合、所望により配合比を変えることができる。例えば、Siを95重量%用いて、Geを5重量%用いることができる。
【0039】
Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Luからなる群から選ばれるEuを必須とする少なくとも1種以上の希土類元素である。Euを単独で使用することもできるが、CeとEu、PrとEu、LaとEuなどの組合せも可能である。特に、賦活剤として、Euを用いることにより、黄色から赤色領域にピーク波長を有する発光特性に優れた窒化物蛍光体を提供することができる。Euの一部を他の元素で置換することにより、他の元素は、共賦活として作用する。共賦活とすることにより色調を変化することができ、発光特性の調整を行うことができる。Euを必須とする混合物を使用する場合、所望により配合比を変えることができる。以下の実施例は、発光中心に希土類元素であるユウロピウムEuを用いる。ユウロピウムは、主に2価と3価のエネルギー準位を持つ。該記載に関わる蛍光体は、母体のアルカリ土類金属系窒化ケイ素に対して、Eu2+を賦活剤として用いる。Eu2+は、酸化されやすく、3価のEu2O3の組成で市販されている。しかし、市販のEu2O3では、Oの関与が大きく、良好な蛍光体が得られにくい。そのため、Eu2O3からOを、系外へ除去したものを使用することが好ましい。たとえば、ユウロピウム単体、窒化ユウロピウムを用いることが好ましい。
【0040】
ホウ素を添加した場合の効果は、Eu2+の拡散を促進し、発光輝度、エネルギー効率、量子効率等の発光特性の向上を図ることができる。また、粒径を大きくし、発光特性の向上を図ることができる。また、マンガンを添加した場合も、同様である。
【0041】
前記窒化物蛍光体の組成中に酸素が含有されている。参考までに、図12に典型的な該蛍光体の励起光に対する光子数の関係を、図13に波長に対する反射率を、図14に発光波長と発光エネルギー強度の関係それぞれを示している。尚、赤色LEDとして、上記蛍光体による波長変換材料をもちいた場合には、波長のスペクトル特性やランプ効率がさらに改善されることになり、本件発明の演色性改善効果としてはより好ましい。
(緑色LED)
典型的には、単色放射の色としては498nm〜530nmの波長を緑、493nm〜498nmの波長を青みがかった緑、488nm〜493nmの波長を青緑、530nm〜558nmの波長を黄みがかった緑、558nm〜569nmの波長を黄緑といいこれらの色の範囲を発光するLEDを総称して緑色LEDという。別の言い方をすれば、488nm〜569nmの波長範囲の光を主たる発光波長として出射するLEDを典型的緑色LEDというが、必ずしもチップレベルで緑色発光を示す必要はなく波長変換材料との組合せにおいて、上記緑色発光色を発光するLEDでもよい。また、LEDを光電変換素子として利用する性質上、他の波長領域の発光スペクトルを含有していてもよい。また、上記以外の波長の光を合成することにより、緑色に発光するように設定したLEDも緑色LEDである。
【0042】
【実施例】
(実施例1)
本発明の一実施態様にかかる回路ブロック図を図8に示す。この実施例においては、光源として赤色LED、緑色LED、白色LEDの3種類を用いており、白色LEDはYAG系白色LEDを使用している。図8で示されるように、各LEDはLEDドライバー回路で定電流駆動されており、定電流駆動の電流値は、RGB光の3原色の各波長を測定するフォトトランジスタ(受光センサ)からのセンサーデータがメモリに保存されているホワイトバランスの設定値となるように、比較演算され調整されるよう構成されている。メモリはいわゆる一時メモリや永久保存されるような長期メモリの両方を使用している。この実施例においては、まずスイッチ操作装置においてスイッチが入れられると、スイッチで指示された特定の明るさになる電流値がR−LEDに流されるようLEDドライバー回路に命令される。本実施例の場合には、4調光段階として5mA、10mA、20mA、OFFの4種類の設定初期値を準備している。次に、Rセンサーの値とメモリーに記憶されたRの値とを比較して最も近いホワイトバランスの設定値RGBの組み合わせを選択する。そして、白色LED“W”の電流値を調整して、Bセンサーの値が前記選択した組み合わせであるホワイトバランスの設定値のBの値になるように演算装置で比較演算し、LEDドライバー回路を制御する。次に、白色LED“W”の明るさを調整したためにRセンサーの測定値が変化しているので、再度Rセンサーの値を測定し記憶されたホワイトバランスの設定値のRの値と比較演算し、最も近い設定値の組み合わせRGBを決定する。R、Bのセンサー測定値が変化しなくなるまでこれを繰り返すことで、特定の設定値に収束させ、最後に収束した記憶されたホワイトバランスの設定値組み合わせのRBの残りのGの値に、Gセンサ−の値が合致するように、G−LEDの電流値を調整する。その後、再度Rの測定調整ルーチンに戻る。すなわち、RGW各LEDの光の強度を、それぞれRGBのフォトトランジスタでモニターし調節する。調節する値は、予め記憶されているホワイトバランスが取れるRGBフォトトランジスタの設定値のトリオになるように調節していくのである。照明点灯後の時間経過と共に、発光ダイオードの温度変化などにより各RGWの発光輝度が変化する。そのために、各RGBフォトトランジスタの値は常にモニターし、調整し上記の設定ルーチンを常にまわしており、フォトトランジスタの値に変化があった時でもホワイトバランスや演色性も一定に保たれる。
【0043】
次に、ホワイトバランスの設定値の設定の仕方とメモリー書き込みについて、図9を用いて説明する。この実施例ではホワイトバランスの設定を行うための冶具は比較的大型で重量があるので、照明装置組み立て時、照明として最初の使用開始をはじめるまでに一回実施している。パソコンからのLED駆動回路への制御命令により、演算装置はR−LEDに0.1mA/LEDの電流値を流す。照明光をセンサー冶具で測定しながら、W−LEDや、G−LEDの電流値を調整し、白色であるホワイトバランスが取れる駆動電流値に決定する。このホワイトバランスが取れたときの、照明装置の受光センサRGBのそれぞれの測定値を、ホワイトバランスの設定値としてメモリーに記憶させる。再度、パソコンの制御指令により、R−LEDに前回より大きい0.2mA/LEDの駆動電流値を流して、ホワイトバランスを取り記憶する上記作業を繰り返す。これにより、R−LEDに流れる駆動電流値が、4調光段階として5mA、10mA、20mA、OFFの小電流から大電流に変化するまでの各電流値前後における、ホワイトバランスが取れた状態のRGBフォトトランジスタの測定値がメモリーに、ホワイトバランスの設定値として記憶される。この記憶する設定値は複数の調光段階において、細かい調光段階すなわち0〜25mAまでの各1mAを0.1mA刻みで設定することで記憶しておくことで、後の照明使用時の調光時のより精細な設定ができる。
【0044】
本実施例では、発熱によるR−LEDの効率の一時的劣化や、長時間通電後の寿命による効率の低下によっても白色と演色性は常に一定に保たれることが確認できた。また、照明装置個々毎にメモリーを書き込むので。LEDや受光センサの個々のばらつき、また、構造上微妙な取り付け誤差などによる、照明装置個々の特性差に基づく演色性のばらつきやホワイトバランスのばらつきを低減させ得ることが確認できた。
【0045】
また、例えば紫外光のLED一つを用いて様々な波長に変換できる複数の蛍光体を波長変換材料として組み合わせることにより、様々なスペクトルとスペクトル幅を有する演色性が85%以上備わった単体の白色光LEDを得る方法も考えられる。しかし、本実施例をすることによっては、発光効率はYAG系白色LEDや赤色LED、緑色LEDなど実用化されているレベルの発光効率から低下させることはない。むしろ、ランプ効率としてみた場合にはYAG系白色LEDに比べると、緑色LEDを加えることすなわち演色性を獲得するために緑系統の光強度が増加しているので、ランプ効率が増大しよくなっていることが確認された。同時に、各発光素子の発熱による寿命・発光効率等、諸特性への影響についても電力の消費(対ルーメン消費電力)についても本実施により悪化することはないことが確認された。
【0046】
本実施とは異なるがメモリーや記憶データを単一化せず、複数の記憶装置を備え、それぞれのメモリーに異なるデータを記憶させる構成としても、LEDと受光センサのバラツキが演色性に影響を与えるが、削除可能である。
また、Gフォトトランジスタを削除して、メモリーに記憶されたRGB設定値のうちGのデータはG−LEDの電流値とすることもできる。この場合には回路図において、Gフォトトランジスタやそのフィードバックを設ける必要がないが、この場合には色度座標のGの方向に演色性がややずれる可能性があるが、狙いのホワイトバランスが崩れない範囲であれば何らさしつかえはない。
【0047】
上記のようにして作製、調整した色温度6000K前後の白色照明について演色性を積分球を用いて測定したところ、平均演色指数95.1%の照明が得られた。比較のために同色温度のRGBからなる6000K白色照明について演色性を評価したところ、平均演色指数35%であり、YAG系白色LEDのみからなる同色温度6000Kの白色照明の場合には、平均演色指数78%であった。
【0048】
さらに、本発明の照明を作製するのに用いるYAG系白色LEDについて、YAG系蛍光体色成分を増加させた(すなわち典型的には黄色系統色を増加させた)ランプを使用したところ、より低い色温度、例えば4000K程度において平均演色指数がRGB系やYAG系白色に比べて極めて高くなることが判った。
【0049】
すなわち、本発明を構成すると平均演色指数はおおむね従来型LED照明に比べて高くなるわけではあるが、本発明の構成に用いるYAG系白色LEDのスペクトル成分において黄色系成分を増加させたYAG系白色LEDで構成すれば、より色温度の低いいわゆる暖色系の白色においても、演色性のベストマッチングがとれる極めて演色性の高い照明が実現できるものである。逆にYAG系白色の黄色成分を抑えたYAG系白色LEDを用いて本発明を構成すると、高い色温度領域において、極めて高い演色性を獲得することができるものである。
【0050】
すなわち、平均演色指数の極めて高い、最高値の演色性を獲得できるすなわち最もRGB白色やYAG系白色LEDとの演色性差が生じる色温度は、本発明の構成に使用するYAG系白色LEDのスペクトル成分により種々設計変更できるものであることが判明した。同様に、本発明を構成する赤色LED、緑色LED各々のスペクトル成分の特性によって、構成される照明の演色性(平均演色指数)が最高値になる色温度はそれぞれ異なるものであるが、それぞれ設計事項であるとともに複雑多岐にわたるので本明細書においてはいちいち記載していない。本実施例においては、図6に示すような、とりわけ600nm近辺での黄色付近の波長がブロードに加わり、幅広い発光スペクトルを可視領域全体にわたって獲得し、かつ高演色性のホワイトバランスが取れた白色光が再現性良く、安定して得られることが確認できた。しかも、この照明光は、赤色LEDと緑色LEDとYAG系白色LEDの3種類のLEDで得られているので3種類以上の多種類のLEDで構成した照明に比べ、ユーティリティに優れ、軽く、電流源や制御装置やスイッチ類などが極めて簡便に構成できコストや量産効果に優れる。さらに受光センサは人間の視感度に影響の大きいRGB3種で構成しているので、照明光の明るさ変化に対してホワイトバランスの崩れと、演色性の低下などの影響が極めて少なく低減でき、明暗等の調光に対して照明としての安定性とバランス効果に突出した好ましい光を演出することが可能となった。
【0051】
また、演色性をベストマッチングにとれるようにxy色度座標系上の任意の色座標(白色でなくても良い)に設定し、(この場合にはホワイトバランスのバランス設定値を任意のxyに設定する)さらに高い演色性を得るように構成しても良い。但しこの場合の演色性は、基本的には違う色温度対象に対してはその平均演色指数数値大小でもって直接比較することはできないので、該設定色に対し適宜JISにより決められた演色評価指数により実施することになる。
【0052】
(実施例2)
実施例1における、回路構成を用いて多数のLEDにて照明装置を構成した場合を図11に示す。図11の実施例では、LED光源は赤色LED、緑色LED、YAG系白色LEDをそれぞれ複数個用いて丸型平面状基板に光照射面が同じになるようにLED配置/構成した。LEDを配置した基板には電球/蛍光灯照明と同様にカサを設け該カサの内側に受光素子(受光センサ)としてフォトトランジスタをLEDの照射光を受光できるように設置している。尚、図11におけるLEDの区分け線は、受光センサとLEDの対応関係を示すものであり、それぞれ対応する受光センサの測定値に基づき対応するLEDの駆動電流が制御される。また、その対応のさせ方は任意に設定できるものであり限定されない。
【0053】
(実施例3)
図10に示すように、受光センサとしてRとBの各特定の波長を透過させる2種類のフィルターを用いている。すなわちフォトダイオードは2種類で赤色と青色の発光強度をモニターできるよう構成している。その他の構成は実施例1とそれぞれ同様に実施したところ、演色性95%の白色光を実現できた。
【0054】
本件実施例においては、白色LEDにてホワイトバランスを取ることで演色性を備えた例を示したが、視感度との関係上ホワイトバランスは望ましくは黒体輻射線上に合致させた白色が望ましい。さらにはまた、黒体輻射線上であれば白色と同様にして黄色系統など他色の色合いにて黒体輻射線上のバランス(ホワイトバランスを黄色系統色など本件発明にいう白色に関わる黒体輻射線上でバランスをとることに相当)をとっても演色性を向上させる点では望ましい。
尚、図15図16に示すように、白色LEDは周囲温度や駆動電流値により色座標が若干変化することが知られている。従って、希望する色座標が正確に決まっている場合には、照明の環境周囲温度を勘案して駆動電流値を決めてやればYAG白色LEDのxy座標色温度は決定されることになる。実施例においては、さらに緑色LEDと赤色LEDの発光色を混合しているため、YAG白色色温度と座標からさらに、混合した分だけ色座標上を変移する。
【0055】
(実施例4)
照明点灯開始時にYAG白色LEDから開始し、赤色LEDを調整し、緑色LEDを順次調整する以外は実施例1と同様にして実施したところYAG白色LEDが7200K(−0.0053uv)に対して6000Kで平均演色指数が96%の白色照明光が得られた。実施例4ではYAG白色LEDに対して駆動電流を5mA、10mA、20mA/LED、OFFと4調光段階を設定しており、それぞれの駆動電流値に対して、Blueセンサーの値をモニターし、該値に最も近いRGBのホワイトバランス設定値組合せをメモリーから選択し、該選択した設定値にRセンサーの値が一致するように赤色LEDの駆動電流値を調整し、次に該選択した設定値にGセンサーの値が一致するように緑色LEDの駆動電流値を調節し、このルーチンを常時繰り返すことにより常にセンサーでモニターし、すなわち常に安定したホワイトバランスと高い演色性、発光輝度を得ることができるものである。
また、図15図16に示すように、本実施例においてもYAG白色LEDは周囲温度や駆動電流値により色座標が若干変化することが知られている。従って、希望する色座標が正確に決まっている場合には、照明の環境周囲温度を勘案して駆動電流値を決めてやればYAG白色LEDのxy座標色温度は決定されることになる。実施例においては、さらに緑色LEDと赤色LEDの発光色を混合しているため、YAG白色色温度と座標からさらに、混合した所定分だけ色座標上を変移することになるためYAG白色LEDのみの7200Kから、照明光としての6000Kまで変化しているが、6000Kにおける演色性としては、95%以上を安定的に獲得できることが確認できた。
【0056】
【発明の効果】
本発明の実施により、演色性の高い白色LED照明装置を、簡便に安定して再現性良く実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)従来の面光源装置の断面図
(b)従来の面光源装置の斜視図
【図2】標準光源イルミナントA、C、D65
【図3】赤色、緑色、青色のRGB光の3原色たる3種類のLEDからなる照明の発光スペクトル(演色性評価結果…演色性50%未満)
【図4】YAG系白色LEDの発光スペクトル典型例(演色性70%未満)
【図5】JIS Z 8701によるXYZ表色系の色度座標(灰色塗りつぶし部分が本件発明に言う典型的な白色である)
【図6】YAG系白色光に緑色LEDと赤色LEDを加えた演色性のある白色光の発光スペクトルの本発明の実施例(演色性評価結果…演色性95%以上)
【図7】本発明実施例に関わるRGB白色の比較スペクトル(演色性36%)
【図8】本発明の実施例1に関わるブロック図(通常動作時)
【図9】本発明の実施例1に関わるブロック図(メモリ書き込み時)
【図10】本発明の実施例に関わる一実施態様の説明図
【図11】本発明の実施例に関わる受光センサの一実施態様
【図12】典型的な赤色蛍光体の励起光に対する光子数の関係
【図13】典型的な赤色蛍光体の波長に対する反射率の関係
【図14】典型的な赤色蛍光体の発光波長と発光エネルギー強度の関係
【図15】YAG白色LEDの順電流―色度図特性(at25℃)
【図16】YAG白色LEDの周囲温度―色度図特性(at20mA駆動)
【符号の説明】
1・・・面光源装置、2・・・導光板、3・・・発光部、3a・・・回路基板、3b・・・点光源、4・・・反射板、6・・・光出射面、7・・・光入射面、8・・・両面テープ、f・・・光
【発明の属する技術分野】
本発明は、白色光を出射する照明に関わり、特に演色性の優れた白色光を発生する照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、半導体を用いた固体発光素子である発光ダイオード(LED)を用いた照明が白熱灯や蛍光灯、水銀灯、ナトリウム灯などの代替光源として用いる方法について研究されるようになってきた。従来の白熱灯や蛍光灯といった光源に対して、発光ダイオード(LED)のほうが優れている特徴とされているのは、小型、高輝度、長寿命ならびに低消費電力といったことが挙げられている。現在まで、変換効率は一般的な蛍光灯の半分程度とあまり良いとは言えないため、照明分野での実用化利用としては少なかったが、特に消費電力や寿命に関しては、近年の技術開発により目覚しく改善されつつあり、蛍光灯の光電変換効率と比肩できるのもそう遠くないであろうと考えられている。そうなれば、LEDを用いた照明が照明分野の光源として主流となっていく期待がさらに高まるところである。ところで、照明用途に用いるためには通常いわゆる白色光が必要とされるが、発光ダイオード(LED)を光源とした場合においては、この白色光を直接発生する半導体チップは実用化されていない。従って、従来LEDを用いた光源で白色光を得るためにはRGB(赤、緑、青)の光の3原色の波長を有する3種の発光ダイオード(LED)の光を混色させて白色を獲得したり、青色光などを黄色に変換できる蛍光体を埋め込んだ樹脂でモールドした青色発光チップを用いた(青色光+黄色光)からなる白色ダイオード(LED)として用いたり(通称YAG系白色LEDともいう)、あるいはLEDの表面に紫外線を発生させる蛍光材料を塗布し、蛍光灯の原理により白色光を出させたりしていた。また、LEDを光源とする面光源としての白色を得る光源装置としては、各種電気機器等の液晶表示画面のバックライト用光源などとして知られている。この面光源装置1は、図1に示すがごとく、光を閉じ込めかつ導くための導光板2と、発光部3と、反射板4とから構成されている。導光板2は、ポリカーボネイト樹脂やメタクリル樹脂等の透明で屈折率の大きな樹脂等により形成されたものが知られており、導光板2の下面には凹凸加工や拡散反射インクのドット印刷などによって拡散パターンPが形成されている。発光部3は、回路基板3a上に複数のLEDなどのいわゆる点光源3bを実装したものであって、導光板2の側面(光入射面7)に対向している。反射板4は、反射率の高い、例えば、白色樹脂シートによって形成されており、その両側部は、両面テープ8によって導光板2の下面に貼り付けられている。
【0003】
このようにして、発光部3から出射されて光入射面7から導光板2の内部に導かれた光fは、導光板2内部で全反射することによって導光板2内部に閉じ込められる。導光板2内部の光fは、拡散パターンPに入射すると、拡散反射され、光出射面6へ向けて全反射の臨界角よりも小さな角度で反射された光fが、光出射面6から外部へ取り出される。また、導光板2下面の拡散パターンPの存在しない箇所を透過した光fは、反射板4によって反射されて、再び導光板2内部に戻るので、導光板2下面からの光量損失を防止することができる。
【0004】
発光ダイオード(LED)を光源とした室内照明装置を実現する手段としては、上述の図1に示したような導光型の面光源装置を大型化する方法や、従来の照明装置と同様、かさや拡散部材等を用いて光を広げたり集光したりする方法が考えられる。いずれの手段を用いる場合においても、発光ダイオード(LED)を照明装置の光源として用いる場合には、光源の白色化は好まれる色合いとなる。この光源を白色化する方法としては、上述と同様にRGB(赤、緑、青)のいわゆる光の3原色の波長の光を出射する3種類のLEDを用い、これら3種類のLEDからの出射光を例えば3対8対1の光量で混合させて白色光を作るという方法や、LEDの表面に紫外線を発生させる蛍光材料を塗布し、蛍光灯と同様の原理により白色光を出射させるという方法、さらにはLEDの青色光を黄色に変換する例えばYAG(イットリウムアルミニウムガーネット)蛍光体を含んだ樹脂やシートを用いた(青色+黄色)による白色光を得る方法などが考えられ、また一部実用化されている。従来、光変換効率や色調整の容易さ及び調光など各種制御のし易さ、そしてフルカラーRGBによる表示色の1部としての白色光の使用し易さなどから光の3原色混合による白色化がより有効であると考えられてきた。
【0005】
しかしながら、発光ダイオード(LED)は、その種類(R,G,B)によって、通電時間による輝度の変化率が大きく異なる。通電からしばらくすると赤色LEDは点灯電流による発熱によって発光効率が低下することが知られており、この赤色LEDの発光効率の低下率は他の青色や緑色の発光ダイオード(LED)よりも大きいので、通電開始時の駆動電流をそれぞれ維持した場合には、赤色LEDのみ輝度が低下することになり通電当初の設定した白色に比べ赤色LEDの光成分が相対的に不足する事態が生じる。また、長時間通電したLEDの輝度の減少としては劣化によるものが知られており赤色や緑色のLEDの通電時間の経過による劣化よりも青色LEDの通電時間による劣化は大きく、特に通電時間が数千時間を超えると、青色LEDは急激に劣化するとも言われている。すなわち、LEDは、種類によって輝度の半減期や寿命が異なるので、初期設定時に白色光を出射しえるように、最適な比率でR,G,Bそれぞれの輝度を設定しておいても、時間経過に伴って各色各波長の出射されるエネルギー比率や輝度が変化し、結果的に、これら3つの光を混合させることにより作られた光の色は、最適な白色光からはずれて光源が変色してしまうことになる。
【0006】
また、LEDはロット間の輝度のばらつきが非常に大きい。そのため、あるLEDの組み合わせで、調整された白色光を出射させるための最適な印加電圧や駆動電流であっても、他のロット(本質的には同じ特性をもつ素子を製造しようとするもの)のLEDを用いた場合は、各LEDの輝度が異なるために狙いどうりの白色光を出射させるための最適値とはならない場合が生じることが指摘されている。しかも、前述のようにR,G,Bの全てのLEDが同じ比率で変化するわけではないので、出射光の色も経時変化する。LEDの輝度のばらつきは〜3倍程度あるともいわれており、これによる色ばらつきは無視できない。安定した色の照明を実現するためには、これらのばらつきを補正する手段が必要不可欠である。
【0007】
このような、白色光等を照射する照明装置において、光源の種類による劣化度合いや経時変化の違い、さらには同種類の光源のロット間の輝度バラツキ等の特性バラツキの影響を受けることなく安定した白色光等を照射することのできる照明装置としては、出射光に含まれるRGB各波長帯域の光の比率を一定に保てることを目的とし、照明部からの出射光に含まれるそれぞれのRGB波長帯域の光のエネルギーを受光センサにより測定し、この測定結果をフィードバックして、光源のRGB各LEDの光の相対的なエネルギー比の補正を実施することにより明るさと色合いを一定にできるようにした照明装置が考案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
一方、発光ダイオード(LED)を用いた照明用途の拡大を目指す上で、避けられない問題として、演色性を備えた光源の開発が必要不可欠となってきている。すなわち、例えば同じ白色光であっても照明光が異なれば、色の見え方が変化するため、美術館における絵画鑑賞や、印刷工場、そして手術医療用の照明等として必要とされる光源は、単に白色光源というだけではなく、本来の色合いをそのまま忠実に再現性よく照らしだすことのできるいわゆる標準光源にできるだけ近いスペクトル幅を有する、演色性の高い光源が必要とされる場合があるのである。一例としては、手術医療従事時に血管の静脈と動脈の色合いなどが正しく見分けられる照明が必要とされるのであるが万一、この微妙な色合いの違いが再現性よく安定して、かつ信頼性が高く判別できる照明でなければ、すなわち手術用途の照明としては用いることはできない。標準光源としては、イルミナントAと呼ばれる白熱電球で実現できる色温度が2856Kの黒体の放射やイルミナントCと呼ばれる紫外部を除いた平均的な昼光やイルミナントD65と呼ばれる紫外部をも含めた相関色温度が6504Kの平均的な昼光などが知られている。(図2参照)
しかしながら、従来のLEDを用いた照明装置にかかる白色光等においては、充分な演色性を再現性良く安定して、信頼性を高く得ることは不可能であった。すなわち、R,G,Bからなる光の3原色の発光ダイオード(LED)を混合させた白色光等や青色LEDの光を蛍光体で黄色に波長変換した(青色光+黄色光)に基づく白色LED等においては、例えば上記血管の静脈と動脈を判別するのに充分な再現性のある演色性は備えておらず、典型的構成として図3に示したように光の3原色である赤色、緑色、青色のみに各々単色のスペクトルを有する3種のLEDの光を混合した場合には、すなわち演色性をあらわす指標値としては70%にも充たないため再現性良く、物体本来の色合いによる見分けを充分につけるのは不可能であった。
【0009】
また、YAG系白色LEDにおいては、図4に示す典型例におけるように460nm及び560nm付近にそれぞれピーク値や極大値を持つものの、他の波長成分に乏しく演色性としては85%程度以下しかなく、やはり色合いを的確に再現性良く見分けるための照明としては充分とはいえず問題があった。
加えて、白色YAG系LEDやRGB混合白色系LED等に更に他の色のLEDを加えた場合には、通常、単純な光の混合を行っただけでは白色光は得られず、ホワイトバランスは取ることができない。つまり、既に白色光として適度にホワイトバランスが取られている状態のYAG系白色LEDの場合においては、例えば演色性を上げるために、さらに加えて高輝度なその他の色のLED光を混ぜるわけであるから、当然、混ぜたその他の色の光の波長の影響を受け、すなわち、色度図でいうと後に混ぜた光の方へ引っ張られるように当初の設定白色からずれるものであり、該光の混合比率により、光源や発光部の色合い即ち色度図上の座標が変化することになり、電飾などイルミネーションならまだしも通常照明としては、光源の色合いが時々刻々と変化するなど全く好ましくない状態が発生することになる。さらには、LED通電による該LEDの発熱や劣化による波長変化(色ずれ)や発光強度の変化、また、使用する蛍光物質の経時変化や劣化、熱特性等に関わる上記発光特性の種々の変化に対しても影響を極力抑制できる照明が必要とされる。加えて、高温(又は/低温及び)高圧(又は/及び低圧)環境下や温度変化の激しい環境下、さらには湿度変化(例えば、温湿度サイクル試験装置内など)等に対してもより安定した、すなわち耐環境性の優れた色温度、色バランスや光強度が必要とされる。
【0010】
本件発明は、上述するこのような白色等照明としての様々な問題点を解決するためになされたものであり、より標準光源に近い白色光等を得るために互いに波長帯域の異なる光を出射する複数個の発光ダイオード(LED)の光源を備え、これらの光源からのLEDの出射光を混合することで再現性のある演色性を85%以上備えた白色光等をつくり、照射する照明装置において、光源の種類による劣化度合いの違いや経時変化の違い、同種の発光ダイオード(LED)や受光センサ(フォトトランジスタ等)のロット間の発光強度や輝度、受光感度バラツキの影響を受けることなく簡便かつ安定して再現性良く、信頼性の高い演色性を85%以上備えた、かつホワイトバランスや色バランスのとれた白色光等を照射することのできる調光機能を備えた照明装置を提供することが目的である。
【特許文献1】
特開平4−301392
【特許文献2】
特開平11−260568
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の発明は、少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する発光部と、前記発光部から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0012】
この構成をとることにより、単体の発光ダイオードでは得られない広帯域の発光スペクトルを有し、85%以上の高い演色性を有する白色LED照明装置を得ることができ、各発光ダイオードの発光効率がそれぞれ経時変化しても、常に所望の一定の明るさの照明光とすることができ、さらには常に所望の一定のホワイトバランスを簡便な測定系でもって保持可能となるものである。さらには、同種の発光ダイオードの個別ロット間のバラツキや受光センサの受光感度バラツキなどにも影響されることのない、所望の白色光を安定した再現性のある高演色光として得られるものである。
【0013】
本発明の請求項2記載の発明は、少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する点又は線状の光源と、この光源からの光を面状に変換する変換手段とからなる発光部と、前記発光部又は/及び光源から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0014】
この構成をとることにより、単体の発光ダイオードでは得られない広帯域の発光スペクトルを有し、85%以上の高い演色性を有する白色LED照明装置を、例えば平板状の面状発光体として得ることができ、各発光ダイオードの発光効率がそれぞれ経時変化しても、常に所望の一定の明るさの照明光とすることができ、さらには常に所望の一定のホワイトバランスを簡便な測定系でもって保持可能となるものである。加えて、同種の発光ダイオードの個別ロット間のバラツキや受光センサの受光感度バラツキなどにも影響されることのない、所望の白色光を安定した再現性のある高演色光として得られるものである。
【0015】
本発明の請求項3記載の発明は、少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する点又は線状の光源と、この光源からの光を面状に変換する変換手段とからなる発光部と、前記発光部又は/及び光源から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、演色性が85%より大きく、前記受光センサを前記発光部から出射される光を受光することができる位置に配置したことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0016】
この構成をとることにより、単体の発光ダイオードでは得られない広帯域の発光スペクトルを有し、85%以上の高い演色性を有する白色LED照明装置を、例えば平板状の面状発光体として得ることができ、各発光ダイオードの発光効率がそれぞれ経時変化しても、常に所望の一定の明るさの照明光とすることができ、さらには常に所望の一定のホワイトバランスを簡便な測定系でもって保持可能となるものである。さらには、同種の発光ダイオードの個別ロット間のバラツキや受光センサの受光感度バラツキなどにも影響されることのない、所望の白色光を安定した再現性のある高演色光として出射させる発光部を有する照明を実現できるものである。
【0017】
本発明の請求項4記載の発明は、少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する発光部と、前記発光部から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記発光部から出射される光がホワイトバランスが取れているときの前記受光センサの測定値を少なくとも1以上の調光段階において記憶する記憶手段を備え、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が前記記憶手段に記憶されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、
演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0018】
この構成をとることにより、単体の発光ダイオードでは得られない広帯域の発光スペクトルを有し、85%以上の高い演色性を有する白色LED照明装置を得ることができ、各発光ダイオードの発光効率がそれぞれ経時変化しても、常に所望の一定の明るさの照明光とすることができ、さらには常に所望の一定のホワイトバランスを簡便な測定系でもって保持可能となるものである。さらには、同種の発光ダイオードの個別ロット間のバラツキや受光センサの受光感度バラツキなどにも影響されることのない、所望の白色光を安定した再現性のある高演色光として得られ、加えて大型で重いホワイトバランス調整装置や演色性測定調整装置を付帯して用いることなく簡便な受光センサでもって上述の各機能を損なうことなく、所望の明るさに設定できる調光機能を備えた照明を実現できる。
【0019】
本発明の請求項5記載の発明は、少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する点又は線状の光源と、この光源からの光を面状に変換する変換手段とからなる発光部と、前記発光部又は/及び光源から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記発光部又は/及び光源から出射される光がホワイトバランスが取れているときの前記受光センサの測定値を少なくとも1以上の調光段階において記憶する記憶手段を備え、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が前記記憶手段に記憶されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0020】
この構成をとることにより、単体の発光ダイオードでは得られない広帯域の発光スペクトルを有し、85%以上の高い演色性を有する白色LED照明装置を例えば平板状の面状発光体として得ることができ、各発光ダイオードの発光効率がそれぞれ経時変化しても、常に所望の一定の明るさの照明光とすることができ、さらには常に所望の一定のホワイトバランスを簡便な測定系でもって保持可能となるものである。さらには、同種の発光ダイオードの個別ロット間のバラツキや受光センサの受光感度バラツキなどにも影響されることのない、所望の白色光を安定した再現性のある高演色光として得られ、加えて大型で重いホワイトバランス調整装置や演色性測定調整装置を付帯して用いることなく簡便な受光センサでもって上述の各機能を損なうことなく、所望の明るさに設定できる調光機能を備えた照明を実現できる。
【0021】
本発明の請求項6記載の発明は、少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する発光部と、前記発光部から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの値になるように調整する調整手段を備え、演色性が85%より大きく、前記受光センサが前記発光ダイオード(LED)の指向角内に配置したことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0022】
この構成をとることにより、単体の発光ダイオードでは得られない広帯域の発光スペクトルを有し、85%以上の高い演色性を有する白色LED照明装置を得ることができ、各発光ダイオードの発光効率がそれぞれ経時変化しても、常に所望の一定の明るさの照明光とすることができ、さらには常に所望の一定のホワイトバランスを簡便な測定系でもって保持可能となるものである。さらには、同種の発光ダイオードの個別ロット間のバラツキや受光センサの受光感度バラツキなどにも影響されることのない、所望の白色光を安定した再現性のある高演色光として得られるものであり、加えて上述の各作用/効果について、LEDの指向角内のすなわち、より明るく照明される部分を主たる照明サンプリング位置として調整・制御することにより、照明装置が使用される周囲の環境や状態に影響されることなく常時正確な調光ができます。
【0023】
本発明の請求項7記載の発明は、前記受光センサが、RGB(赤色、緑色、青色)の3波長成分の光のエネルギーをを測定できる白色光LED照明装置であります。
【0024】
本発明の請求項8記載の発明は、前記受光センサが赤色受光センサ、青色受光センサ、緑色受光センサの3つのセンサからなる白色光LED照明装置であります。
【0025】
本発明の請求項9記載の発明は、前記発光ダイオード(LED)がYAG系白色LEDと赤色LEDと緑色LEDの3種類からなる白色光LED照明装置であります。
【0026】
この構成をとることにより、YAG系白色LEDに不足している光波長成分を、赤色LED及び緑色LEDにてそれぞれ補うことが可能であり、従って演色性はRGB光の3原色なるLEDの光を混合することによる白色光に比して、10%以上改善されるものである。
【0027】
本発明の請求項10記載の発明は、前記演色性が95%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置であります。
【0028】
演色性が95%より大きい白色光においては、実用上殆ど全ての使用状況において標準光に比べて、色合い的に不自然さを知覚することはないと考えられ、最も望ましい白色光の一つを実現することができる。
(波長帯域の異なる光)
通常LEDの光は単色の主たる波長を有する光スペクトルを有する。例えば、赤色LEDであれば赤色成分のスペクトルを主たる波長成分として有するものであるが、もちろんLEDはその性質上その他の波長スペクトルに関わる成分も若干混在するものであるところ、本願においては、該LEDの発光色を決定するのに支配的な主たる波長成分を中心に考慮している。ここで、波長帯域の異なる光とは、例えば赤色LEDと緑色LEDと青色LEDというように、それぞれのLEDの発光色を決定する主たる波長成分と強度が異なる光のことを意味する。従って、白色光といった場合においても、(赤色+緑色+青色)たる光のRGB3原色の混合による白色と、(黄色+青色)による白色では当然ながら含まれる光成分である、白色を構成する主たる光スペクトルと強度は異なり、この2つの白色光は波長帯域の異なる光であるといえる。また、本願における波長帯域は少なくとも目視により知覚できるいわゆる可視領域の範囲の波長のことを意味し、例えば赤外や紫外などの波長領域において、人が目視により全く知覚できないような波長領域や認識されない色は考慮されない。
(発光部)
一般には照明装置外部から俯瞰したときに、光が発生していると知覚できる部分のことを発光部と言う。光源も同様の意味を持つ場合もあるが、光源との違いにおいては主として照明装置内部において発光が確認される部位、すなわち発光ダイオード(LED)により近く、あるいは発光ダイオード(LED)そのものを光源といい、発光部とは照明装置全体を見た場合において、文字通り発光しているように見える部分を指す。本願においては、例えば導光板や導光体を備えた照明で該導光板周辺や導光体周辺が発光し、照明のための光を発生する場合においては該導光板周辺や導光体周辺一体を発光部という。例えば、LEDの直接発光と導光板などを通した光の両方でもって照明する光とする場合においては、光源と発光部はそれぞれ同じ対象物を含むことにもなる。したがって、光源と発光部は共に光が出射されるという意味において共通であり、当該文言が使用される文脈でもってどの部位を意味するのかが決定されることになる。また、本発明における発光ダイオード(LED)とは、典型的にはランプにまで形成された状態の発光素子のことを意味するが、半導体チップ状態であっても発光することができるように配置され、電気的に接続配線等されているものは発光ダイオード(LED)という。
(3波長成分)
典型的には、光の3原色である赤色、緑色、青色なるRGBの各色の主たる波長成分のことを言うが、これに限定されることはなく、その他の波長成分を基に構成又は決められた3つの波長のそれぞれの成分、あるいはその他の波長を含む3つの波長構成であってもよい。要するに異なる3種類の主たる波長を示するものであれば3波長成分という。
(受光センサ)
受光素子のことをいう。典型的にはフォトトランジスタであるが固体撮像素子(CCD)やフォトマル(光電子倍増管)、フォトダイオードなど、これらと各種フィルター等を組み合わせた構成としてもよく、光のエネルギーや光子量を測定できる受光素子であれば上記に限定されることはない。3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する受光センサとは、受光センサが測定できる主たる波長が3種類ありその3種類の波長成分についてそれぞれ、輝度や光度、光束、明るさ、照度など光のエネルギーや強度に関わる値を測定できればよい。すなわち、一つの受光センサに例えば赤色、緑色、青色の3種類の波長のみそれぞれ透過する3種類のフィルターを付帯構成しておのおの各波長の発光強度等を測定することもできるし、赤色、緑色、青色をそれぞれ受光する受光センサを合計3つ備えて、各受光センサにてそれぞれ各色成分発光強度等を測定しても実現できるものであるが、他の波長(色)で3種類(3波長)構成してもよいしそれ以上の複数の種類の波長で構成することができ、受光センサの数も2個としたりあるいは4個以上とすることもできるもので、上記例に限定されることはない。
(ホワイトバランス)
光の混合比を調整して照明光源の色が白色になるように調整することをホワイトバランスという。この場合の照明光源としての白色とは、典型的には図5に示すようにJIS規格においてJIS Z 8701XYZ表色系の色度座標において『系統色名の一般的な色度区分』として定められており、このなかで白、(青みの)白、(紫みの)白、(黄みの)白、(緑みの)白、(うすい)ピンクに区分される色を本件発明においては典型的な『白色』と定義する(図5にて着色部分)。例えば赤、緑、青の3色からなる白色の場合には、この3種類の各LEDに流す駆動電流を適宜相対調整することにより、異なる色合いの白色についても実現される。また、(黄色+青色)の混合による白色の場合においても同様に、各色のLEDについて流す駆動電流を適宜相対調整または蛍光体の量や成分を調節するなど、すなわち各色の光の出射配分比を適宜調整することにより各光の成分の相対強度が変化することで白色が実現でき、またその微妙な色合いも適宜調整できるものである。
【0029】
一方、ホワイトバランスの測定については、センサー冶具を用いて行う。このセンサー冶具は、典型的には輝度計や積分球であり、これらを用いて全波長の光強度を測定することにより評価・確認することができる。しかし、このホワイトバランスを測定するセンサー冶具は常時持ち運びや移動をさせたり、照明装置の一部として構成するには大型で取り扱いしにくいため、本件の実施例においては初期校正時にのみこの標準校正されたセンサー冶具を用いてホワイトバランスをとり、確認することができる構成としている。但し、上記以外のホワイトバランスを取り評価・確認できるセンサー冶具を用いたとしても、本件発明を実施するに際し、全く問題ない。
【0030】
尚、本件明細書においてはホワイト(又は/及び色)バランスをとった白色光等を得ることに主眼をおいて記載しており、演色性とランプ効率、発光効率との関係においては黒体輻射線上の黄色系統色など黒体輻射線上に色バランスをとった照明光としてもより望ましい照明結果を得られる。
(ホワイトバランスの設定値)
上述のごとく、ホワイト(又は/及び色)バランスを取れるように評価・確認するための標準校正されたセンサー冶具は比較的大型で照明装置ごとに組み込み設置するにはなじまない。本願発明では、工場等での照明装置出荷時等に初期設定値としてホワイトバランスが取れるように各LEDの駆動電流値を調整し、そのホワイトバランスが取れているときの受光センサの測定値をホワイトバランスの設定値として記憶するようにすることができる。(例えばRGBなる3種類の3つの受光センサーを用いる場合には、ホワイトバランスが取れているときのRGB3つの各々の受光センサの測定値を、ホワイトバランスの設定値の1セットとして記憶することができるものであるが、これに限定されることはない)しかも、上記ホワイトバランスが取れた時の明るさは、例えば明・中・暗など所望の調光段階数だけ設定し、各々の明るさの調光段階においてそれぞれ、ホワイトバランスをとり、そのときの受光センサの測定値をホワイトバランスの設定値として記憶することができる。もちろん、この記憶したホワイトバランスの設定値は照明装置の実点灯時に、受光センサの測定値が該設定値に合致または近似するように用いられるものである。
(調整手段)
典型的には、受光センサの測定値を変換・演算等を行うA/D変換回路や演算装置、ホワイトバランスの設定値等所望の値と受光センサの測定値との比較を行う比較回路や各比較演算結果に基づいて各LEDの駆動電流等の増減等を制御できるLEDドライバー、補正値や調光状態を制御・演算するCPUなどからなる。機能的には、例えば各LEDを所望の明るさに制御でき、所望の設定値であるところのホワイトバランスが取れているときの受光センサの測定値(典型的にはホワイトバランスの設定値)に照明装置稼動時の受光センサの測定値が合致又は近似するように各LEDの駆動電流や駆動電圧などを調整・制御できる手段のことであり、上記構成に限定されるものではない。
(演色性)
本件発明にいう演色性とは、照明した物体の色の見え方を定める光源として最も重要な特性の一つであり、演色性の評価方法は、国際照明委員会(CIE)の方法に整合するJIS Z 8726に規定されている。光源の演色性は1個の平均演色評価数Raで、時にはそれに数個の特殊演色評価数Ri(i=1〜15)を補足して評価できるものであり、平均演色評価数は、中程度の明度及び彩度の8試験色(i=1〜8)に対する特殊演色評価数の平均値で、一般に多くの物体色に対する演色性を代表すると考えられる指数である。特殊演色評価数とは、規定した試験色を試料光源で照明した際の、その光源と相関色温度がほぼ等しく演色性の基準と考えられる基準光で照明したときからの色ずれ量を100から差し引いた値、すなわち色ずれ量の少なさを表す指数である。尚、本願中において『演色性AB%』という場合には、平均演色評価数ABを指すものである。(例えば、演色性85%は平均演色評価数85である)
(白色光LED照明装置)
照明の照射光として白色の光を出射する、発光ダイオード(LED)を光電変換素子として用いた照明装置のことをいう。LED個々の色は必ずしも白色である必要は無いが、それらの光が混合され最終的に照明光として、少なくとも照明対象物に到達する時点においては、白色光であるところのLED照明装置である。典型的には、適宜距離をおいて照明装置を見たときに、照明装置の光源又は発光部から光が照明装置外へ出射される時点で白色光の光が出射されていると知覚・認識できる程度の照明装置においてLEDを光電変換素子として用いるものを白色光LED照明装置という。なお、典型的白色の定義については既に記載したとおりであるが、例えば太陽光源や白熱電灯に近いような黄色に見える色合いも本件発明の照明装置としての広義においては白色であるとし、該照明装置も本件発明においては白色光照明装置に含めるものとする。特に、黒体輻射線上に調整された白色であれば視覚上多数の人々に安心感を与え安らぎを感じさせるとともに、演色性を演出・向上させる上でより好ましい。
(点又は線状の光源)
典型的には、LED単体からなる光源は点光源と見なせるし、LEDを複数個直線/曲線状に配置した場合には線状の光源と見なすことができるものである。2列、3列あるいはそれ以上の複数列状に複数個のLEDを配置した場合においても、線状の光源と見なせる場合もあるし、小さな円形状にLEDを一面配置した場合においても点光源と見なせる場合もある。また、配置の仕方においても連続配置、間隔を空けた配置、ジグザグ配置など様々な態様が含まれる。すなわち、この場合の点光源、線光源とは発光体の2次元(又は3次元)としての面との相対的な大きさや照明装置の視認距離との関係において0次元、1次元(又は2次元)としてどのように見えたり、見なせるかという事を意味するものであり、必ずしも1点や物理的・数学的にに連続する直線/曲線を意味するものではない。例えば、多数のLEDを平面状に密に並べた配置は、(平面全体が発光する面光源と比較するという意味において)点光源(の集合体)とも見なせるものである。
(面状に変換する変換手段)
面状とは、平面状、球面状、立方体面状、直方体面状、円錐曲面状、多面体面状、その他の曲面状、テーパ−状など3次元立体の表面や内面等を構成する面すべての総称でありこれを含むものである。従って、例えば導光体を板状に成型した導光板やケーブル/棒状の導光ファイバ/導光棒、導光球など様々な形態の手段が考えられるが、典型例として、導光板の場合にはその一側面側から光源の光を導光板内部に入射することで、導光板の他の側面の平面を発光面として光取り出し面を形成することにより、点光源を平面状に変換することができるものである。
(光のエネルギー)
典型的には、輝度や発光強度のことを指す。ここでいう光のエネルギーとは波長(又は色)の異なる複数のLEDから発光されるそれぞれの波長の光の強度を直接又は間接(又は相対的)に比較し、調整し、結果として混合色の色合いを調整するための指標となるものであり、この意味における限り、輝度や発光強度、発光出力、光量、照度、明るさなど指標として用いられるものであれば特に限定されるものではない。
(発光部から出射される光を受光することができる位置)
出射される光を受光することができる位置とは、発光部からの直接光/間接光を問うものではない。発光部から出射される光に起因するすべての光(一次励起光、二次励起光、散乱光あるいは反射光なども含む)を、光の強弱、多少にかかわらず受光できる位置のことをいう。
(調光段階)
照明としての明るさの段階。例えば明、中、暗、OFFの場合は4調光である。ON/OFFの2段階調光や複数段調光、さらには無数段階の連続的に明るさを変えることができる連続調光など様々な態様がある。
(記憶手段)
例えば各種ROM、各種RAM、ハードディスク、MO、DVD、CD、FDなどなどホワイトバランスの設定値等を書き込み、読み出しできる記憶媒体を備えた記憶手段のことをいう。
(指向角内)
砲弾型LEDなど、一般にLEDランプは光の出射方向に特性を有しており、光軸中心部周辺の光強度が比較的強い部分に相当する範囲を指向角といい、指向角外になると光強度は急激に減少する特性を有する。本件発明においては、光源として用いるLED単体又は照明装置としての発光体の全部又は一部の指向角内に受光センサを配置して実施することができるものであるが、指向角を有しない全方向均等照射型LEDや全方向均等照射照明装置の場合など指向角概念になじまないLEDや照明装置においては360度全てが指向角と見なす。
(YAG系白色LED)
イットリウム・アルミニウム・ガーネット(通称YAG)及びその化合物からなる材料を含む蛍光体であり、すなわちLEDチップの光電変換直接光をイットリウム・アルミニウム・ガーネット及びその化合物を含む材料系で波長変換し、その結果白色光を出射することのできる発光ダイオード(LED)のことを言う。典型的には、YAG系蛍光体材料を含有する樹脂でモールド封止した青色発光チップLEDのことを指すが、これに限定されることは無く、例えばYAG系蛍光体材料をフィルム状に成型あるいは塗布しこれに例えば青色系LEDの発光の一部又は全部が照射されたり透過や反射するように構成したものも含まれる。すなわち、少なくとも波長変換材料としてYAG系材料(化合物を含む)を含有するもので、白色光を出射/照射でき、光電変換素子としてLEDを用いた発光体は全てこのカテゴリーに含まれる。なお、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系材料及びその化合物を含む蛍光材料や化合物としては、その混成比が異なるものをはじめいくつかの種類があり、その材料組成比や混合量などにより蛍光特性である発光波長スペクトル成分やピーク波長、ピーク波長強度、色合いは若干異なることが知られているが、本発明の実施に際しては任意に選択/調整できるものであるので、YAG系材料及びその化合物に関わる限りすべてこれに該当し含まれるものとする。また、YAG系蛍光体材料を波長変換材料として使用するLEDであれば、必ずしも白色でなくても黄色系、青色系の各LEDであっても良い。すなわち、YAG系白色LEDは典型的には青色発光LEDと黄色蛍光色の混合により白色に観察される光を生ずるLEDであるが、その混合バランスを適宜調整することにより、青色系に近い色合いや黄色系に近い色合いなどを実現できるものであるが、本発明の実施に際しては、黄色系のYAG系白色LEDを用いることが、すなわち例えばYAG系蛍光色である黄色成分の強度を相対的に強めたYAG系白色LEDを使用することが演色性向上の観点からはより好ましい。しかし、一方で多様な色温度を実現するためには青色系等のすなわち色温度の高いYAG系白色LEDを用いて光源を構成すること、さらにはより短波長の青色若しくは紫系の色のLEDを用いたYAG系白色LEDが望ましい。
(赤色LED)
典型的には、単色放射の色としては640nm〜780nmの波長を赤色といいこれらの色の範囲を発光するLEDを赤色LEDという。また、578nm〜640nmは黄みの黄赤、黄赤、赤みの黄赤と言われるが本件発明における赤色LEDに含まれるものとする。(JIS8110の規格では、緑は495nm〜548nm、黄緑は548nm〜573nm、黄573nm〜584nm、黄赤は584nm〜610nm、赤は610nm〜780nmである)別の言い方をすれば、640nm〜780nm又は/及び578nm〜640nmの波長範囲の光を主たる発光波長として出射するLEDを典型的赤色LEDというが、必ずしもチップレベルで赤色発光を示す必要はなく波長変換材料との組合せにおいて、上記赤色発光色を発光するLEDでもよい。また、LEDを光電変換素子として利用する性質上、他の波長領域の発光スペクトルを含有していてもよい。また、上記以外の波長の光を合成することにより、赤色に発光するように設定したLEDも赤色LEDであるとする。
【0031】
赤色を発光する波長変換材料とは、典型的蛍光体として一般式LXMYN((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはLXMYOZN((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):R(Lは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群から選ばれるCa又はSrを必須とする少なくとも1種以上の第II族元素である。Mは、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれるSiを必須とする少なくとも1種以上の第IV族元素である。Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Luからなる群から選ばれるEuを必須とする少なくとも1種以上の希土類元素である。X、Y、Zは、0.5≦X≦3、1.5≦Y≦8、0<Z≦3である。)で表される窒化物蛍光体であって、該窒化物蛍光体は、望ましくはMn又は/及びBが1ppm以上10000ppm以下含まれていることを特徴とする窒化物蛍光体である。窒化物蛍光体は、上記一般式で現すことができ、該一般式中に望ましくはMn又は/及びBが含まれている。これにより、発光輝度、量子効率等の発光効率の向上を図ることができる。この効果の原因は明らかではないが、望ましくはマンガン又は/及びホウ素元素が添加されることにより、賦活剤の拡散が生じ、粒子の成長が促進されていると考える。また、マンガン、ホウ素元素が結晶格子内に入り込み、該結晶格子の歪みを無くしたり、発光機構に関与したりして、発光輝度、量子効率などの発光特性の改善を図っているのではないかと考えている。
【0032】
前記希土類元素は、Euを必須とする少なくとも1種以上の元素であることが好ましい。Euを賦活剤に用いることにより、橙色から赤色系に発光する蛍光体を提供することができるからである。Euの一部を他の希土類元素で置換することにより、異なる色調、残光特性を有する窒化物蛍光体を提供することができる。
【0033】
前記窒化物蛍光体の結晶構造は、単斜晶又は斜方晶である窒化物蛍光体である。前記窒化物蛍光体は、結晶構造を持っており、該結晶構造は、単斜晶又は斜方晶である。該結晶構造を持つことにより、発光効率の良好な窒化物蛍光体を提供することができる。
【0034】
なお、本願説明における、色名と色度座標との関係は、特に断りのない場合には全てJIS規格に基づく(JIS Z8110)ものとする。
【0035】
上記赤色に係る蛍光体は、BやMnを添加すると、結晶成長の拡散を生じ、粒子の成長が促進されていると推察している。BやMnの濃度は、少なすぎると効果が小さくなり多すぎると濃度消光が生じるので好ましくない。この拡散により、従来より粒子が大きくなり発光輝度が少なくとも10%程度以上向上する。(ただ、粒子が大きくなるというのは、焼成条件によって、少し変わるため、一概には言えない。)ただし、BやMnは、焼成により、反応系外に飛散するため、焼成後の組成式中に何ppm含まれているかを、正確に特定することは現時点では非常に難しい。
【0036】
この窒化物蛍光体は、一般式、LXMYN((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはLXMYOZN((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):Rに対して、Mn又は/及びBが1ppm以上10000ppm以下含まれている。原料に添加するホウ素は、ボロン、ホウ化物、窒化ホウ素、酸化ホウ素、ホウ酸塩等が使用できる。
【0037】
Lは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群から選ばれるCa又はSrを必須とする少なくとも1種以上の第II族元素である。そのため、Ca又はSrを単独で使用することもできるが、CaとSr、CaとMg、CaとBa、CaとSrとBaなどの組合せも可能である。このCa又はSrのいずれか一方の元素を有しており、CaとSrの一部を、Be、Mg、Ba、Znで置換してもよい。2種以上の混合物を使用する場合、所望により配合比を変えることができる。ここで、Srのみ、若しくは、Caのみのときより、SrとCaとを混合した方が、より長波長側にピーク波長がシフトする。SrとCaのモル比が、7:3若しくは3:7のとき、Ca、Srのみを用いた場合と比べて、長波長側にピーク波長がシフトしている。さらに、SrとCaのモル比が、ほぼ5:5のとき、最も長波長側にピーク波長がシフトする。
【0038】
Mは、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれるSiを必須とする少なくとも1種以上の第IV族元素である。そのため、Siを単独で使用することもできるが、CとSi、GeとSi、TiとSi、ZrとSi、GeとTiとSiなどの組合せも可能である。Siの一部を、C、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfで置換してもよい。Siを必須とする混合物を使用する場合、所望により配合比を変えることができる。例えば、Siを95重量%用いて、Geを5重量%用いることができる。
【0039】
Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Luからなる群から選ばれるEuを必須とする少なくとも1種以上の希土類元素である。Euを単独で使用することもできるが、CeとEu、PrとEu、LaとEuなどの組合せも可能である。特に、賦活剤として、Euを用いることにより、黄色から赤色領域にピーク波長を有する発光特性に優れた窒化物蛍光体を提供することができる。Euの一部を他の元素で置換することにより、他の元素は、共賦活として作用する。共賦活とすることにより色調を変化することができ、発光特性の調整を行うことができる。Euを必須とする混合物を使用する場合、所望により配合比を変えることができる。以下の実施例は、発光中心に希土類元素であるユウロピウムEuを用いる。ユウロピウムは、主に2価と3価のエネルギー準位を持つ。該記載に関わる蛍光体は、母体のアルカリ土類金属系窒化ケイ素に対して、Eu2+を賦活剤として用いる。Eu2+は、酸化されやすく、3価のEu2O3の組成で市販されている。しかし、市販のEu2O3では、Oの関与が大きく、良好な蛍光体が得られにくい。そのため、Eu2O3からOを、系外へ除去したものを使用することが好ましい。たとえば、ユウロピウム単体、窒化ユウロピウムを用いることが好ましい。
【0040】
ホウ素を添加した場合の効果は、Eu2+の拡散を促進し、発光輝度、エネルギー効率、量子効率等の発光特性の向上を図ることができる。また、粒径を大きくし、発光特性の向上を図ることができる。また、マンガンを添加した場合も、同様である。
【0041】
前記窒化物蛍光体の組成中に酸素が含有されている。参考までに、図12に典型的な該蛍光体の励起光に対する光子数の関係を、図13に波長に対する反射率を、図14に発光波長と発光エネルギー強度の関係それぞれを示している。尚、赤色LEDとして、上記蛍光体による波長変換材料をもちいた場合には、波長のスペクトル特性やランプ効率がさらに改善されることになり、本件発明の演色性改善効果としてはより好ましい。
(緑色LED)
典型的には、単色放射の色としては498nm〜530nmの波長を緑、493nm〜498nmの波長を青みがかった緑、488nm〜493nmの波長を青緑、530nm〜558nmの波長を黄みがかった緑、558nm〜569nmの波長を黄緑といいこれらの色の範囲を発光するLEDを総称して緑色LEDという。別の言い方をすれば、488nm〜569nmの波長範囲の光を主たる発光波長として出射するLEDを典型的緑色LEDというが、必ずしもチップレベルで緑色発光を示す必要はなく波長変換材料との組合せにおいて、上記緑色発光色を発光するLEDでもよい。また、LEDを光電変換素子として利用する性質上、他の波長領域の発光スペクトルを含有していてもよい。また、上記以外の波長の光を合成することにより、緑色に発光するように設定したLEDも緑色LEDである。
【0042】
【実施例】
(実施例1)
本発明の一実施態様にかかる回路ブロック図を図8に示す。この実施例においては、光源として赤色LED、緑色LED、白色LEDの3種類を用いており、白色LEDはYAG系白色LEDを使用している。図8で示されるように、各LEDはLEDドライバー回路で定電流駆動されており、定電流駆動の電流値は、RGB光の3原色の各波長を測定するフォトトランジスタ(受光センサ)からのセンサーデータがメモリに保存されているホワイトバランスの設定値となるように、比較演算され調整されるよう構成されている。メモリはいわゆる一時メモリや永久保存されるような長期メモリの両方を使用している。この実施例においては、まずスイッチ操作装置においてスイッチが入れられると、スイッチで指示された特定の明るさになる電流値がR−LEDに流されるようLEDドライバー回路に命令される。本実施例の場合には、4調光段階として5mA、10mA、20mA、OFFの4種類の設定初期値を準備している。次に、Rセンサーの値とメモリーに記憶されたRの値とを比較して最も近いホワイトバランスの設定値RGBの組み合わせを選択する。そして、白色LED“W”の電流値を調整して、Bセンサーの値が前記選択した組み合わせであるホワイトバランスの設定値のBの値になるように演算装置で比較演算し、LEDドライバー回路を制御する。次に、白色LED“W”の明るさを調整したためにRセンサーの測定値が変化しているので、再度Rセンサーの値を測定し記憶されたホワイトバランスの設定値のRの値と比較演算し、最も近い設定値の組み合わせRGBを決定する。R、Bのセンサー測定値が変化しなくなるまでこれを繰り返すことで、特定の設定値に収束させ、最後に収束した記憶されたホワイトバランスの設定値組み合わせのRBの残りのGの値に、Gセンサ−の値が合致するように、G−LEDの電流値を調整する。その後、再度Rの測定調整ルーチンに戻る。すなわち、RGW各LEDの光の強度を、それぞれRGBのフォトトランジスタでモニターし調節する。調節する値は、予め記憶されているホワイトバランスが取れるRGBフォトトランジスタの設定値のトリオになるように調節していくのである。照明点灯後の時間経過と共に、発光ダイオードの温度変化などにより各RGWの発光輝度が変化する。そのために、各RGBフォトトランジスタの値は常にモニターし、調整し上記の設定ルーチンを常にまわしており、フォトトランジスタの値に変化があった時でもホワイトバランスや演色性も一定に保たれる。
【0043】
次に、ホワイトバランスの設定値の設定の仕方とメモリー書き込みについて、図9を用いて説明する。この実施例ではホワイトバランスの設定を行うための冶具は比較的大型で重量があるので、照明装置組み立て時、照明として最初の使用開始をはじめるまでに一回実施している。パソコンからのLED駆動回路への制御命令により、演算装置はR−LEDに0.1mA/LEDの電流値を流す。照明光をセンサー冶具で測定しながら、W−LEDや、G−LEDの電流値を調整し、白色であるホワイトバランスが取れる駆動電流値に決定する。このホワイトバランスが取れたときの、照明装置の受光センサRGBのそれぞれの測定値を、ホワイトバランスの設定値としてメモリーに記憶させる。再度、パソコンの制御指令により、R−LEDに前回より大きい0.2mA/LEDの駆動電流値を流して、ホワイトバランスを取り記憶する上記作業を繰り返す。これにより、R−LEDに流れる駆動電流値が、4調光段階として5mA、10mA、20mA、OFFの小電流から大電流に変化するまでの各電流値前後における、ホワイトバランスが取れた状態のRGBフォトトランジスタの測定値がメモリーに、ホワイトバランスの設定値として記憶される。この記憶する設定値は複数の調光段階において、細かい調光段階すなわち0〜25mAまでの各1mAを0.1mA刻みで設定することで記憶しておくことで、後の照明使用時の調光時のより精細な設定ができる。
【0044】
本実施例では、発熱によるR−LEDの効率の一時的劣化や、長時間通電後の寿命による効率の低下によっても白色と演色性は常に一定に保たれることが確認できた。また、照明装置個々毎にメモリーを書き込むので。LEDや受光センサの個々のばらつき、また、構造上微妙な取り付け誤差などによる、照明装置個々の特性差に基づく演色性のばらつきやホワイトバランスのばらつきを低減させ得ることが確認できた。
【0045】
また、例えば紫外光のLED一つを用いて様々な波長に変換できる複数の蛍光体を波長変換材料として組み合わせることにより、様々なスペクトルとスペクトル幅を有する演色性が85%以上備わった単体の白色光LEDを得る方法も考えられる。しかし、本実施例をすることによっては、発光効率はYAG系白色LEDや赤色LED、緑色LEDなど実用化されているレベルの発光効率から低下させることはない。むしろ、ランプ効率としてみた場合にはYAG系白色LEDに比べると、緑色LEDを加えることすなわち演色性を獲得するために緑系統の光強度が増加しているので、ランプ効率が増大しよくなっていることが確認された。同時に、各発光素子の発熱による寿命・発光効率等、諸特性への影響についても電力の消費(対ルーメン消費電力)についても本実施により悪化することはないことが確認された。
【0046】
本実施とは異なるがメモリーや記憶データを単一化せず、複数の記憶装置を備え、それぞれのメモリーに異なるデータを記憶させる構成としても、LEDと受光センサのバラツキが演色性に影響を与えるが、削除可能である。
また、Gフォトトランジスタを削除して、メモリーに記憶されたRGB設定値のうちGのデータはG−LEDの電流値とすることもできる。この場合には回路図において、Gフォトトランジスタやそのフィードバックを設ける必要がないが、この場合には色度座標のGの方向に演色性がややずれる可能性があるが、狙いのホワイトバランスが崩れない範囲であれば何らさしつかえはない。
【0047】
上記のようにして作製、調整した色温度6000K前後の白色照明について演色性を積分球を用いて測定したところ、平均演色指数95.1%の照明が得られた。比較のために同色温度のRGBからなる6000K白色照明について演色性を評価したところ、平均演色指数35%であり、YAG系白色LEDのみからなる同色温度6000Kの白色照明の場合には、平均演色指数78%であった。
【0048】
さらに、本発明の照明を作製するのに用いるYAG系白色LEDについて、YAG系蛍光体色成分を増加させた(すなわち典型的には黄色系統色を増加させた)ランプを使用したところ、より低い色温度、例えば4000K程度において平均演色指数がRGB系やYAG系白色に比べて極めて高くなることが判った。
【0049】
すなわち、本発明を構成すると平均演色指数はおおむね従来型LED照明に比べて高くなるわけではあるが、本発明の構成に用いるYAG系白色LEDのスペクトル成分において黄色系成分を増加させたYAG系白色LEDで構成すれば、より色温度の低いいわゆる暖色系の白色においても、演色性のベストマッチングがとれる極めて演色性の高い照明が実現できるものである。逆にYAG系白色の黄色成分を抑えたYAG系白色LEDを用いて本発明を構成すると、高い色温度領域において、極めて高い演色性を獲得することができるものである。
【0050】
すなわち、平均演色指数の極めて高い、最高値の演色性を獲得できるすなわち最もRGB白色やYAG系白色LEDとの演色性差が生じる色温度は、本発明の構成に使用するYAG系白色LEDのスペクトル成分により種々設計変更できるものであることが判明した。同様に、本発明を構成する赤色LED、緑色LED各々のスペクトル成分の特性によって、構成される照明の演色性(平均演色指数)が最高値になる色温度はそれぞれ異なるものであるが、それぞれ設計事項であるとともに複雑多岐にわたるので本明細書においてはいちいち記載していない。本実施例においては、図6に示すような、とりわけ600nm近辺での黄色付近の波長がブロードに加わり、幅広い発光スペクトルを可視領域全体にわたって獲得し、かつ高演色性のホワイトバランスが取れた白色光が再現性良く、安定して得られることが確認できた。しかも、この照明光は、赤色LEDと緑色LEDとYAG系白色LEDの3種類のLEDで得られているので3種類以上の多種類のLEDで構成した照明に比べ、ユーティリティに優れ、軽く、電流源や制御装置やスイッチ類などが極めて簡便に構成できコストや量産効果に優れる。さらに受光センサは人間の視感度に影響の大きいRGB3種で構成しているので、照明光の明るさ変化に対してホワイトバランスの崩れと、演色性の低下などの影響が極めて少なく低減でき、明暗等の調光に対して照明としての安定性とバランス効果に突出した好ましい光を演出することが可能となった。
【0051】
また、演色性をベストマッチングにとれるようにxy色度座標系上の任意の色座標(白色でなくても良い)に設定し、(この場合にはホワイトバランスのバランス設定値を任意のxyに設定する)さらに高い演色性を得るように構成しても良い。但しこの場合の演色性は、基本的には違う色温度対象に対してはその平均演色指数数値大小でもって直接比較することはできないので、該設定色に対し適宜JISにより決められた演色評価指数により実施することになる。
【0052】
(実施例2)
実施例1における、回路構成を用いて多数のLEDにて照明装置を構成した場合を図11に示す。図11の実施例では、LED光源は赤色LED、緑色LED、YAG系白色LEDをそれぞれ複数個用いて丸型平面状基板に光照射面が同じになるようにLED配置/構成した。LEDを配置した基板には電球/蛍光灯照明と同様にカサを設け該カサの内側に受光素子(受光センサ)としてフォトトランジスタをLEDの照射光を受光できるように設置している。尚、図11におけるLEDの区分け線は、受光センサとLEDの対応関係を示すものであり、それぞれ対応する受光センサの測定値に基づき対応するLEDの駆動電流が制御される。また、その対応のさせ方は任意に設定できるものであり限定されない。
【0053】
(実施例3)
図10に示すように、受光センサとしてRとBの各特定の波長を透過させる2種類のフィルターを用いている。すなわちフォトダイオードは2種類で赤色と青色の発光強度をモニターできるよう構成している。その他の構成は実施例1とそれぞれ同様に実施したところ、演色性95%の白色光を実現できた。
【0054】
本件実施例においては、白色LEDにてホワイトバランスを取ることで演色性を備えた例を示したが、視感度との関係上ホワイトバランスは望ましくは黒体輻射線上に合致させた白色が望ましい。さらにはまた、黒体輻射線上であれば白色と同様にして黄色系統など他色の色合いにて黒体輻射線上のバランス(ホワイトバランスを黄色系統色など本件発明にいう白色に関わる黒体輻射線上でバランスをとることに相当)をとっても演色性を向上させる点では望ましい。
尚、図15図16に示すように、白色LEDは周囲温度や駆動電流値により色座標が若干変化することが知られている。従って、希望する色座標が正確に決まっている場合には、照明の環境周囲温度を勘案して駆動電流値を決めてやればYAG白色LEDのxy座標色温度は決定されることになる。実施例においては、さらに緑色LEDと赤色LEDの発光色を混合しているため、YAG白色色温度と座標からさらに、混合した分だけ色座標上を変移する。
【0055】
(実施例4)
照明点灯開始時にYAG白色LEDから開始し、赤色LEDを調整し、緑色LEDを順次調整する以外は実施例1と同様にして実施したところYAG白色LEDが7200K(−0.0053uv)に対して6000Kで平均演色指数が96%の白色照明光が得られた。実施例4ではYAG白色LEDに対して駆動電流を5mA、10mA、20mA/LED、OFFと4調光段階を設定しており、それぞれの駆動電流値に対して、Blueセンサーの値をモニターし、該値に最も近いRGBのホワイトバランス設定値組合せをメモリーから選択し、該選択した設定値にRセンサーの値が一致するように赤色LEDの駆動電流値を調整し、次に該選択した設定値にGセンサーの値が一致するように緑色LEDの駆動電流値を調節し、このルーチンを常時繰り返すことにより常にセンサーでモニターし、すなわち常に安定したホワイトバランスと高い演色性、発光輝度を得ることができるものである。
また、図15図16に示すように、本実施例においてもYAG白色LEDは周囲温度や駆動電流値により色座標が若干変化することが知られている。従って、希望する色座標が正確に決まっている場合には、照明の環境周囲温度を勘案して駆動電流値を決めてやればYAG白色LEDのxy座標色温度は決定されることになる。実施例においては、さらに緑色LEDと赤色LEDの発光色を混合しているため、YAG白色色温度と座標からさらに、混合した所定分だけ色座標上を変移することになるためYAG白色LEDのみの7200Kから、照明光としての6000Kまで変化しているが、6000Kにおける演色性としては、95%以上を安定的に獲得できることが確認できた。
【0056】
【発明の効果】
本発明の実施により、演色性の高い白色LED照明装置を、簡便に安定して再現性良く実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)従来の面光源装置の断面図
(b)従来の面光源装置の斜視図
【図2】標準光源イルミナントA、C、D65
【図3】赤色、緑色、青色のRGB光の3原色たる3種類のLEDからなる照明の発光スペクトル(演色性評価結果…演色性50%未満)
【図4】YAG系白色LEDの発光スペクトル典型例(演色性70%未満)
【図5】JIS Z 8701によるXYZ表色系の色度座標(灰色塗りつぶし部分が本件発明に言う典型的な白色である)
【図6】YAG系白色光に緑色LEDと赤色LEDを加えた演色性のある白色光の発光スペクトルの本発明の実施例(演色性評価結果…演色性95%以上)
【図7】本発明実施例に関わるRGB白色の比較スペクトル(演色性36%)
【図8】本発明の実施例1に関わるブロック図(通常動作時)
【図9】本発明の実施例1に関わるブロック図(メモリ書き込み時)
【図10】本発明の実施例に関わる一実施態様の説明図
【図11】本発明の実施例に関わる受光センサの一実施態様
【図12】典型的な赤色蛍光体の励起光に対する光子数の関係
【図13】典型的な赤色蛍光体の波長に対する反射率の関係
【図14】典型的な赤色蛍光体の発光波長と発光エネルギー強度の関係
【図15】YAG白色LEDの順電流―色度図特性(at25℃)
【図16】YAG白色LEDの周囲温度―色度図特性(at20mA駆動)
【符号の説明】
1・・・面光源装置、2・・・導光板、3・・・発光部、3a・・・回路基板、3b・・・点光源、4・・・反射板、6・・・光出射面、7・・・光入射面、8・・・両面テープ、f・・・光
Claims (10)
- 少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する発光部と、
前記発光部から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、
前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、
演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置。 - 少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する点又は線状の光源と、この光源からの光を面状に変換する変換手段とからなる発光部と、
前記発光部又は/及び光源から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、
前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、
演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置。 - 少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する点又は線状の光源と、この光源からの光を面状に変換する変換手段とからなる発光部と、
前記発光部又は/及び光源から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、
前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、
演色性が85%より大きく、
前記受光センサを前記発光部から出射される光を受光することができる位置に配置したことを特徴とする白色光LED照明装置。 - 少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する発光部と、
前記発光部から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、
前記発光部から出射される光がホワイトバランスが取れているときの前記受光センサの測定値を少なくとも1以上の調光段階において記憶する記憶手段を備え、前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が前記記憶手段に記憶されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、
演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置。 - 少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する点又は線状の光源と、この光源からの光を面状に変換する変換手段とからなる発光部と、
前記発光部又は/及び光源から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、
前記発光部又は/及び光源から出射される光がホワイトバランスが取れているときの前記受光センサの測定値を少なくとも1以上の調光段階において記憶する記憶手段を備え、
前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が前記記憶手段に記憶されたホワイトバランスの設定値になるように調整する調整手段を備え、
演色性が85%より大きいことを特徴とする白色光LED照明装置。 - 少なくとも2つ以上の互いに波長帯域の異なる光を出射する発光ダイオード(LED)を有する発光部と、
前記発光部から出射された光を受光する少なくとも3波長成分の光のエネルギーをそれぞれ測定する一つ以上の受光センサと、
前記受光センサからの信号に基づいて前記発光ダイオード(LED)の駆動電流値を、前記受光センサの測定値が予め設定されたホワイトバランスの値になるように調整する調整手段を備え、
演色性が85%より大きく、
前記受光センサが前記発光ダイオード(LED)の指向角内に配置したことを特徴とする白色光LED照明装置。 - 前記受光センサが、RGB(赤色、緑色、青色)の3波長成分の光のエネルギーを測定できることを特徴とする請求項1乃至請求項6記載の白色光LED照明装置。
- 前記受光センサが赤色受光センサ、青色受光センサ、緑色受光センサの3つのセンサからなることを特徴とする請求項1乃至請求項7記載の白色光LED照明装置。
- 前記発光ダイオード(LED)がYAG系白色LEDと赤色LEDと緑色LEDの3種類からなることを特徴とする請求項1乃至請求項8記載の白色光LED照明装置。
- 前記演色性が95%より大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項9記載の白色光LED照明装置。
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