JP2015018928A - 照明装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の照明装置1は、実装基板と、実装基板の表面に実装される、異なる波長帯域で発光する複数の種類の発光部と、実装基板の表面であって、複数の種類の発光部のそれぞれの境界に設けられる複数の隔壁と、複数の隔壁同士の間に形成される複数の実装領域と、複数の実装領域のそれぞれにおいて、発光部を封止する複数の封止材と、を備え、複数の種類の発光部のそれぞれは、複数の実装領域のそれぞれに実装され、複数の種類の発光部は、全体で少なくとも360nm〜980nmの波長帯域を有し、複数の発光部のそれぞれは、実装領域に実装されると共にベアチップである複数の発光素子を含み、複数の封止材の少なくとも一つは、蛍光体を含有し、複数の発光部からの発光は、相互に混合されて単一面発光となる。
【選択図】図5
Description
照明ユニットであって、LEDが、300〜470nmの領域で一次放射線
を発し、この場合、この一次放射線が、LEDの一次放射線にさらされている蛍
光体によって部分的にまたは完全に長波長の放射線に変換される形式において、の変換が、少なくとも、緑色に発光しかつEu活性化されたカルシウム−マグネシウム−クロロシリケートの類に由来する1種の蛍光体と、黄色に発光しかつCe活性化された希土類−ガーネットの類に由来する少なくとも1種の蛍光体とを用いることによって行われることを特徴とする、LEDベースの白色に発光する照明ユニットを開示する。
しかしながら、特許文献5の照明ユニットは、その波長帯域は擬似的な太陽光として用いるには不十分である。植物工場においては、太陽光に擬似的に近似する波長帯域による照射が必要とされる。この波長帯域は、380nm〜980nm程度である。これに対して、特許文献5の照明ユニットは、LEDの物性そのものの工夫によるものであり、波長帯域は不十分である。また、当然にこのように物性や素材の工夫によるLEDは、高コストにもなり、低コスト(特にランニングコスト)が求められる植物工場においては、不十分である問題がある。
(問題2)様々な種類の植物の育成に適した、人工光源の波長帯域と光量レベルのフレキシブルな制御を行うことが困難である。
(問題3)擬似太陽を企図したLED配列型の照明装置は、異なる波長帯域のLEDからの発光が相互に混合しにくく、単一面の発光となりにくい。
(問題4)問題3の解決を図ろうとして、異なる波長帯域のLEDの隣接距離を狭めようとしても、LEDの発熱によって狭めることが困難である。これを無理に狭めると、発熱によってLEDや基板の故障や不具合が生じる。
まず、参考技術における照明装置の問題点を説明する。植物工場においては、擬似的な人工太陽としての照明装置が用いられる。このような照明装置は、人工太陽としての機能を発揮するために、強い光源を用いて高い輝度を照射することを必要とする。この光源として、例えばLEDのような発光素子が用いられたり、電球が用いられたりする。
また、図1に示されるような参考技術における照明装置での問題点として、植物の育成に最適化されていない問題がある。植物工場においては、照明装置が擬似的な人工太陽の役割を果すことが求められる。人工太陽であるので、上述した通り、照明装置には、太陽光の波長域に渡るコンポジットされた照明光が求められる。更に、近年の研究において、育成対象の植物の種類や育成段階に応じて、太陽光の波長域全体において、これを分割した分割帯域毎における発光レベルが、様々に異なることが、成長促進に効果的であることが分かってきた。また、この分割帯域毎の発光レベルの違いは、一日の時間帯においても、様々に変化させることが好ましいこともわかってきた。
(役割1)ベアチップである発光素子51を保護できる。特に、隔壁3を側面としつつ発光素子51を封じるように投入されることで、封止材7は、発光素子51を、確実に保護できる。
実装基板2は、照明装置1の電気的基板となるものであり、発光部5(発光素子51)やこれに必要となる配線などを、実装する基板である。いわゆるプリント基板であったり、金属製の基板であったりすればよい。
複数の発光部5のそれぞれが備える複数の発光素子51は、発光に際して発熱を生じさせる。発光素子51は、実装面と発光面の両方において発熱を生じさせる。例えば、発光素子51にLEDが用いられる場合には、このように実装面および発光面の両方において熱を生じさせる。発光素子51は、高い輝度を実現しようとすると、当然にこの発熱を大きくしてしまう。一方で、当然ながら、照明装置1は、人工太陽としての利用が想定されているので、個々の発光素子51には高い輝度を生じさせることが求められる。
実装基板2は、発光部5を実装する。発光部5は、発光素子51やこれに必要な電子素子、電子配線などを含むこともあり、実装基板2は、このような発光素子51、電子素子、電子配線などの様々な電気的要素を実装できる。また、実装基板2は、隔壁3、反射枠6などの機構的部材も、合わせて実装できる。
隔壁3は、実装基板2の表面に設けられて、複数の実装領域4を形成する。また、この複数の実装領域4のそれぞれに発光部5が実装されるので、複数の隔壁3が、複数であって異なる分割帯域で発光する複数の発光部5を、並べることができる。
実装領域4は、複数の隔壁3によって形成される、発光部5を実際に実装できる領域である。図8などに示されるように、複数の隔壁3によって、複数の実装領域4が形成される。この実装領域4のそれぞれに、形状に応じて単数又は複数の発光素子51が実装されることで、複数の発光部5が形成される。
発光部5は、実装領域4に実装される。発光部5は、実装領域4の数に応じた数を有しており、それぞれは、分割帯域に応じた波長での光を照射する。ここで、太陽光の可視波長帯域に合わせて、複数の発光部5は、少なくとも360nm〜980nmの波長帯域を順々に分割した分割帯域を有する。
また、図6、図8などに示されるように、実装基板2の隔壁3と同じ方向に突出する反射枠6が設けられることも好適である。反射枠6は、複数の発光部5の外周に沿って設けられることがよい。
図9は、本発明の実施の形態1における照明装置のブロック図である。隔壁3などの説明した要素については、符号を省略している。
第1波長帯に対応する発光部5は、品番V4545EDJ0であり紫色を発光色とする発光素子51を用いる。蛍光体71は用いていない。この発光素子51により、第1波長帯に対応する発光部5のピーク波長は、402.23nmである。また、色味としては、近紫外である。
第2波長帯に対応する発光部5は、品番B6060ECI0であり青色を発光色とする発光素子51を用いる。蛍光体71は用いていない。この発光素子51により、第2波長帯に対応する発光部5のピーク波長は、449nmである。また、色味としては、青−1である。青―1とは、青色であるが、波長が低いので、青色であるがやや紫側に偏差した色味である。
第3波長帯に対応する発光部5は、品番B4545ECI1 P46Dであり青色を発光色とする発光素子51を用いる。蛍光体71は用いていない。この発光素子51により、第3波長帯に対応する発光部5のピーク波長は、465.42nmである。また、色味としては、青−2である。青―2とは、青色であるが、青―1より青色にやや近くなっている青色である。
第4波長帯に対応する発光部5は、品番B6060ECI0 P45Bであり青色を発光色とする発光素子51を用いる。蛍光体71として、BG−301Bの蛍光体が用いられる。すなわち、第4波長帯は、発光素子51とこの蛍光体71を含有する封止材7との組み合わせによって、第4波長帯は、青緑の色味を照射できる。ここで第4波長帯に対応する発光部5のピーク波長は、513.50nmである。このピーク波長により、青緑の色味を照射する。
第5波長帯に対応する発光部5は、第4波長帯と同じ発光素子51が用いられる。これに合わせて、品番GR−SampleLW548Dの蛍光体71が用いられる。この発光素子51とこの蛍光体71を含有する封止材7の組み合わせによって、ピーク波長が542.27nmである緑色の色味を有する光を照射できる。
第6波長帯に対応する発光部5は、品番ES−LAYLPH42の発光素子51を用いる。また、蛍光体71を用いない。この発光素子51によって、第6波長帯に対応する発光部5は、591.52nmのピーク波長を有する黄色の色味を発光する。
第7波長帯に対応する発光部5は、第4波長帯と同じ発光素子51が用いられる。これに合わせて、品番BR−102Dの蛍光体71が用いられる。この発光素子51とこの蛍光体71を含有する封止材7の組み合わせによって、ピーク波長が614.47nmである赤−1の色味を有する光を照射できる。赤−1は赤色であるがやや黄色側に偏さした赤色である。
第8波長帯に対応する発光部5は、第4波長帯と同じ発光素子51が用いられる。これに合わせて、品番BR−101Dの蛍光体71が用いられる。この発光素子51とこの蛍光体71を含有する封止材7の組み合わせによって、ピーク波長が641.55nmである赤−2の色味を有する光を照射できる。赤−1は赤色であるがやや黄色側に偏さした赤色である。
第9波長帯に対応する発光部5は、品番ES−SASFPN42Aの発光素子51を用いる。また、蛍光体71を用いない。この発光素子51によって、第6波長帯に対応する発光部5は、855.50nmのピーク波長を有する近赤外の色味を発光する。
2 実装基板
3 隔壁
4 実装領域
5 発光部
51 発光素子
6 反射枠
7 封止材
71 蛍光体
Claims (20)
- 実装基板と、
前記実装基板の表面に実装される、異なる波長帯域で発光する複数の種類の発光部と、
前記実装基板の表面であって、前記複数の種類の発光部のそれぞれの境界に設けられる複数の隔壁と、
前記複数の隔壁同士の間に形成される複数の実装領域と、
前記複数の実装領域のそれぞれにおいて、前記発光部を封止する複数の封止材と、を備え、
前記複数の種類の発光部のそれぞれは、前記複数の実装領域のそれぞれに実装され、
前記複数の種類の発光部は、全体で少なくとも360nm〜980nmの波長帯域を有し、
前記複数の発光部のそれぞれは、前記実装領域に実装されると共にベアチップである複数の発光素子を含み、
前記複数の封止材の少なくとも一つは、蛍光体を含有し、
前記複数の発光部からの発光は、相互に混合されて単一面発光となる、照明装置。 - 前記実装基板および前記複数の隔壁の少なくとも一部は、熱伝導率が、100(W/m*K)〜430(W/m*K)である素材で形成される、請求項1記載の照明装置。
- 前記実装基板および前記複数の隔壁の少なくとも一部は、金属および合金の少なくとも一つで形成されている、請求項2記載の照明装置。
- 前記実装基板は、略円形、略楕円形、方形および多角形のいずれかを有している、請求項1から3のいずれか記載の照明装置。
- 前記複数の隔壁のそれぞれは、前記実装基板の表面において、所定方向に沿って、相互に略平行に設けられ、前記複数の実装領域は、前記実装基板の表面において、縞状に形成される、請求項1から4のいずれか記載の照明装置。
- 前記複数の隔壁のそれぞれは、前記実装基板の表面において、格子状に設けられ、前記複数の実装領域は、前記実装基板の表面において格子状に形成される、請求項1から4のいずれか記載の照明装置。
- 前記隔壁は、前記実装基板の表面側を長辺とする略台形もしくは略三角形の断面形状を有する、請求項1から6のいずれか記載の照明装置。
- 前記隔壁の表面の少なくとも一部は、反射性を有する、請求項1から7のいずれか記載の照明装置。
- 前記実装基板の表面に前記隔壁と同じ方向に突出する反射枠を備え、前記反射枠は、前記複数の発光部の外周に設けられると共に反射性の表面処理がなされている、請求項1から8のいずれか記載の照明装置。
- 前記反射枠は、前記実装基板の表面側を長辺とする略台形もしくは略三角形の断面形状を有する、請求項9記載の照明装置。
- 前記複数の発光部のそれぞれは、少なくとも360nm〜980nmの波長帯域を順番に分割した分割帯域を有し、前記複数の発光部のそれぞれが含む前記複数の発光素子のそれぞれは、前記分割帯域を、発光特性として有する、請求項10記載の照明装置。
- 前記分割帯域のそれぞれは、少なくとも360nm〜980nmを、8分割以上12分割以下のいずれかの単位で分割した波長を有する、請求項11記載の照明装置。
- 前記封止材は、シリコン樹脂で形成される、請求項1から12のいずれか記載の照明装置。
- 前記複数の封止材の少なくとも一つは、粉末状の蛍光体を含有し、前記蛍光体は、前記発光素子の有する固有波長を変化可能である、請求項13記載の照明装置。
- 前記複数の発光部において、前記発光素子の有する固有波長を変化させる必要がある場合には、前記封止材は、前記発光素子の有する固有波長を変化させる蛍光体を含有し、
前記複数の発光部において、前記発光素子の有する固有波長を変化させる必要がない場合には、前記封止材は、前記蛍光体を含有しないかもしくは前記発光素子の有する固有波長を変化させない蛍光体を含有する、請求項13又は14記載の照明装置。 - 前記複数の発光部のそれぞれの発光レベルを、個別に制御可能な発光レベル制御部を更に備える、請求項1から15のいずれか記載の照明装置。
- 前記発光レベル制御部は、前記発光部が照射する照射対象物の種類、特性、照射時間帯によって、前記複数の発光部のそれぞれの発光レベルを制御する、請求項16記載の照明装置。
- 前記実装領域に沿って冷媒を循環させる冷媒循環路を更に備える、請求項1から17のいずれか記載の照明装置。
- 前記冷媒循環路は前記実装基板の外部に延伸し、循環した冷媒を冷却する冷却部を更に備える、請求項18記載の照明装置。
- 野菜、穀物を育成する植物工場での人工太陽として用いられる、請求項1から19のいずれか記載の照明装置。
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