JP2004252742A - ファイル共有システム、そのユーザ端末装置、及びファイル共有方法、並びにユーザ端末のプログラム - Google Patents

ファイル共有システム、そのユーザ端末装置、及びファイル共有方法、並びにユーザ端末のプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数のユーザ端末間でファイル共有を行う場合に、ファイル共有を開始したユーザ端末、若しくはファイル編集を開始したユーザ端末のみが共有ファイルの実体を保持し、且つ任意のユーザ端末が任意の共有ファイルを適時編集することが可能なファイル共有システム、そのユーザ端末装置、及びファイル共有方法、並びにユーザ端末のプログラムを提供する。
【解決手段】ユーザ端末PeerAは、共有ファイル21を作成したときにその実体を実体ファイル21として保持し、自己ユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報41,42を生成して他のユーザ端末PeerB,Cに送信し、他のユーザ端末PeerB,Cは、受信したインデックス情報41,42に基づいて、実体ファイル21を保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含み共有ファイルの実体を含まないダミーファイル31,32を作成して保持し、ダミーファイル31,32に基づいて実体ファイル21へアクセスする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばLANやインターネット網等の伝送媒体を介して複数のユーザ端末でファイルを共有するシステムに関し、特に、複数のユーザ端末で任意のファイルを適時編集するシステムに適用して有効なファイル共有システム、そのユーザ端末装置、及びファイル共有方法、並びにユーザ端末のプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のファイル共有システムでは、共有するファイルの実体を、全てのユーザ端末に保存して、あるユーザ端末上の共有ファイルに変更が加えられた場合は、全てのユーザ端末間の実体ファイルの同期を取る形態であった。例えば、特開平9−62556号公報(特願平7−234714号)に開示されるファイル同期方式にあるように、複数のユーザ端末に跨って排他処理を行い、任意のユーザ端末で共有ファイルが更新されたときに、更新済みの共有ファイル(同期ファイル)を他のユーザ端末へ送信するもので、編集が行われる毎に共有するファイルの同期を取っていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−62556号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来のファイル共有システムでは、複数のユーザ端末間で共有するファイルと同一の実体ファイルをそれぞれのユーザ端末が持っているために、共有するファイル数が増加した場合、各ユーザ端末に大きな保存領域を確保しなければならないという問題点があった。
【0005】
本発明の目的は上記の問題点に鑑み、複数のユーザ端末間でファイル共有を行う場合に、ファイル共有を開始したユーザ端末、若しくはファイル編集を開始したユーザ端末のみが共有ファイルの実体を保持し、且つ任意のユーザ端末が任意の共有ファイルを適時編集することが可能なファイル共有システム、そのユーザ端末装置、及びファイル共有方法、並びにユーザ端末のプログラムを提供することである。
【0006】
また、本発明の他の目的は、共有するファイルが既に編集中の場合は、読み取り専用で開くことが可能なファイル共有システム、そのユーザ端末装置、及びファイル共有方法、並びにユーザ端末のプログラムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するために、伝送媒体を介して接続され複数のユーザ端末間で、所定のユーザ端末において生成されたファイルを共有するファイル共有システムにおいて、共有ファイルを生成したユーザ端末は、前記共有するファイルの実体を実体ファイルとして保持する手段と、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末の情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報を生成する手段と、前記インデックス情報を他のユーザ端末に送信する手段とを備え、前記他のユーザ端末は、受信した前記インデックス情報に基づいて、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含み前記共有ファイルの実体を含まないダミーファイルを前記実体ファイル毎に作成して保持する手段と、前記ダミーファイルに基づいて前記実体ファイルへアクセスする手段とを備えているファイル共有システムを提案する。
【0008】
本発明によれば、共有ファイルを生成したユーザ端末が、共有ファイルの実体を実体ファイルとして保持すると共に、少なくとも実体ファイルを保持するユーザ端末の情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報を生成して、このインデックス情報を他のユーザ端末に送信する。
【0009】
前記他のユーザ端末は、受信したインデックス情報に基づいて、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含み前記共有ファイルの実体を含まないダミーファイルを実体ファイル毎に作成して保持し、このダミーファイルに基づいて前記実体ファイルへアクセスする。
【0010】
このため、共有ファイルの実体である前記実体ファイルは1つのユーザ端末のみに保持され、他のユーザ端末には実体ファイルよりも容量の小さいダミーファイルのみが保持されて、ファイルの共有が行われる。
【0011】
また、本発明は、上記ファイル共有システムにおいて、前記共有ファイルを編集するユーザ端末は、前記ファイル編集可不可を示す情報がファイル編集可のときに、前記共有ファイルの実体を前記実体ファイルとして保持する手段と、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集中であることを示す情報とを含むインデックス情報を生成して他のユーザ端末に送信する手段とを備え、前記共有ファイルを編集するユーザ端末以外のユーザ端末は、受信した前記インデックス情報に基づいて、前記実体ファイルのダミーファイルを作成する手段と、前記ダミーファイルに基づいて読取り専用ファイルとして前記実体ファイルへアクセスする手段とを備えているファイル共有システムを提案する。
【0012】
本発明によれば、共有ファイルを編集するユーザ端末が、編集しようとする共有ファイルのファイル編集可不可を示す情報がファイル編集可のときに、前記共有ファイルの実体を前記実体ファイルとして保持すると共に、少なくとも前記実体ファイルを保持する自己ユーザ端末を示す情報とファイル編集中であることを示す情報とを含むインデックス情報を生成して他のユーザ端末に送信する。
【0013】
また、前記共有ファイルを編集するユーザ端末以外のユーザ端末は、受信したインデックス情報に基づいて、前記実体ファイルのダミーファイルを作成し、このダミーファイルに基づいて、共有ファイルが編集中であるときには、読取り専用ファイルとして前記編集中共有ファイルの実体ファイルへアクセスする。
【0014】
これにより、共有ファイルの編集を行うユーザ端末が共有ファイルの実体である実体ファイルを保持し、他のユーザ端末はダミーファイルを保持することでファイル共有が行われる。また、編集中の共有ファイルは、編集を行っているユーザ端末以外のユーザ端末では編集を行うことができない。
【0015】
さらに、本発明は、上記ファイル共有システムにおいて、前記共有ファイルを編集するユーザ端末は、前記共有ファイルの編集を終了したときに、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可能であることを示す情報とを含むインデックス情報を他のユーザ端末に送信する手段とを備えているファイル共有システムを提案する。
【0016】
本発明によれば、共有ファイルの編集を終了したときに、共有ファイルの編集を行っていたユーザ端末から、ファイル編集が終了しファイル編集可能であることを示す情報を含む前記インデックス情報が他のユーザ端末に送信される。これにより、他のユーザ端末が共有ファイルの編集を行うことができるようになる。
【0017】
上記本発明のファイル共有システムによれば、例えばLANやインターネット網等の伝送媒体に接続された複数のユーザ端末が伝送媒体を利用して共有するファイルを複数ユーザ端末のうち、ファイル共有を開始したユーザ端末、若しくはファイル編集を開始したユーザ端末が、該共有ファイルの実体を持つことで、ファイルを共有し、ファイル共有を開始したユーザ端末、若しくはファイル編集を開始したユーザ端末から、該実体ファイルのインデックス情報を他のユーザ端末に送信し、前記インデックス情報を受信したユーザ端末は、前記実体ファイルのダミーファイルを作成し、前記ダミーファイルに基づいて前記実体ファイルへアクセスするものである。また、共有ファイルが既に編集中の場合は、実体ファイルのコピーを読み取り専用としてアクセスするものである。これにより、前記共有ファイルを複数ユーザで適時編集可能なファイル共有システムを構成することができる。
【0018】
また、本発明は、上記ファイル共有システムに適用可能なユーザ端末として、伝送媒体を介して接続され複数のユーザ端末間で所定のユーザ端末において生成されたファイルを共有するファイル共有システムにおける前記ユーザ端末であって、共有ファイルを作成したとき或いは編集するときにおいて、該共有ファイルの実体を実体ファイルとして保持する手段と、自己が前記実体ファイルを保持しているときに、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報を生成して他のユーザ端末に送信する手段と、他のユーザ端末から前記インデックス情報を受信したときに、該受信したインデックス情報に基づいて、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含み前記共有ファイルの実体を含まないダミーファイルを前記実体ファイル毎に作成して保持する手段と、他のユーザ端末が前記実体ファイルを保持しているときに、前記ダミーファイルに基づいて読取り専用ファイルとして前記実体ファイルへアクセスする手段と、前記共有ファイルの編集を終了したときに、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可能であることを示す情報とを含むインデックス情報を他のユーザ端末に送信する手段とを備えているファイル共有システムのユーザ端末を提案する。
【0019】
また、本発明は、伝送媒体を介して接続されたコンピュータ装置からなる複数のユーザ端末間で所定のユーザ端末において生成されたファイルを共有するファイル共有方法であって、前記ユーザ端末は、共有ファイルを作成したときに該共有ファイルの実体を実体ファイルとして保持すると共に少なくとも自己ユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報を生成して他のユーザ端末に送信し、他のユーザ端末が保持する共有ファイルを編集するときに該共有ファイルの実体を前記他のユーザ端末から受信して保持すると共に、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報を生成して他のユーザ端末に送信し、前記共有ファイルの編集を終了したときに、少なくとも前記自己ユーザ端末を示す情報とファイル編集可能であることを示す情報とを含むインデックス情報を他のユーザ端末に送信し、他のユーザ端末から前記インデックス情報を受信したときに、該受信したインデックス情報に基づいて、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含み前記共有ファイルの実体を含まないダミーファイルを前記実体ファイル毎に作成して保持し、他のユーザ端末が前記実体ファイルを保持しているときに、前記ダミーファイルに基づいて読取り専用ファイルとして前記実体ファイルへアクセスするファイル共有方法を提案する。
【0020】
さらに、本発明は、上記ユーザ端末を駆動するプログラムとして、伝送媒体を介して接続されたコンピュータ装置からなる複数のユーザ端末間で所定のユーザ端末において生成されたファイルを共有するファイル共有システムにおける前記ユーザ端末のコンピュータプログラムであって、共有ファイルを作成したときに該共有ファイルの実体を実体ファイルとして保持すると共に少なくとも自己ユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報を生成して他のユーザ端末に送信するステップと、他のユーザ端末が保持する共有ファイルを編集するときに該共有ファイルの実体を前記他のユーザ端末から受信して保持すると共に、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報を生成して他のユーザ端末に送信するステップと、前記共有ファイルの編集を終了したときに、少なくとも前記自己ユーザ端末を示す情報とファイル編集可能であることを示す情報とを含むインデックス情報を他のユーザ端末に送信するステップと、他のユーザ端末から前記インデックス情報を受信したときに、該受信したインデックス情報に基づいて、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含み前記共有ファイルの実体を含まないダミーファイルを前記実体ファイル毎に作成して保持するステップと、他のユーザ端末が前記実体ファイルを保持しているときに、前記ダミーファイルに基づいて読取り専用ファイルとして前記実体ファイルへアクセスするステップとを含むコンピュータプログラムを提案する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態におけるファイル共有システムの概略構成を示す模式図である。図において、PeerA,PeerB,PeerCは、それぞれパーソナルコンピュータからなるユーザ端末、11,12,13はLANやインターネット網等の伝送媒体、21はPeerA,PeerB,PeerC間で共有する共有ファイルの実体(以下、実体ファイルと称する)、31,32は実体ファイルの概要情報のみを含むダミーファイル、41,42はインデックス情報である。尚、図1においては、共有する実体ファイルをユーザ端末PeerAが保持している場合を示す。
【0023】
本実施形態のファイル共有システムは、図1に示すように、複数のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCが伝送媒体11,12,13で接続され、ユーザ端末PeerAに格納されてユーザ端末PeerA,PeerB,PeerC間で共有するファイルの実体ファイル21,ユーザ端末PeerB,PeerCに格納されたダミーファイル31,32,ユーザ端末PeerAに格納され共有する実体ファイルの情報を持つインデックス情報41,42とで構成される。
【0024】
図2は、前記インデックス情報41,42の構成を示す模式図である。共有するファイルの実体ファイル21の概要を示す情報であるインデックス情報は、実体ファイルを持つユーザ端末PeerAの自己アドレス情報41a、実体ファイルの名前を示す情報41b、実体ファイルの仮想ディレクトリ情報41c、実体ファイルの状態を示す情報41d、実体ファイルのロック制御情報41e、ファイル共有メンバの情報41f、ファイル共有状態を示す情報41gからなる。
【0025】
図3は、前記ダミーファイル31,32の構成を示す模式図である。共有するファイルの実体ファイル21の情報であるダミーファイル31,32は、実体ファイル21を持つユーザ端末PeerAのアドレスを示す相手アドレス情報31a、実体ファイルの名前を示す情報31b、実体ファイルの仮想ディレクトリを示す情報31c、実体ファイルの状態を示す情報31d、実体ファイルのロック制御情報31e、ファイル共有メンバの情報31fからなる。
【0026】
次に、任意のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCがファイル共有を開始した場合、即ち、任意のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCが共有ファイルを作成した場合に実行する処理について図4を参照して説明する。
【0027】
図4はユーザ端末がファイル共有を開始した場合に実行する処理フローの一例を示す図である。図4に示すように、ファイル共有を開始するユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、他のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCに対して、共有する実体ファイル21の情報を含むインデックス情報41,42を送信する(Step−A1)。
【0028】
前記インデックス情報41,42には、上記のように、ファイル共有を開始するユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCのアドレス41aと、ファイル共有を開始するファイル名41bと、ファイル共有を開始するファイルを格納する仮想ディレクトリ情報41cと、ファイルの状態(Free・Edit、Free:フリー状態)情報41d、ファイルロックの制御(Lock・Unlock、Unlock:ロック解除状態)情報41e、ファイル共有をするメンバ情報41f、ファイル共有状態(On・Off、On:共有中)情報41gを含む。
【0029】
次いで、ファイル共有を開始するユーザ端末PeerA,PeerB,PeerC以外のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、上記インデックス情報41,42を受信する(Step−A2)。
【0030】
この後、共有する実体ファイル21の情報を含むインデックス情報41,42を受信した他のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、前記インデックス情報41,42を基にダミーファイル31,32を作成する(Step−A3)。
【0031】
前記ダミーファイル31,32は、上記のように、共有する実体ファイル21を所有する相手アドレス(インデックス情報での自己ユーザ端末アドレス41a)31aと、ファイル共有を開始するファイル名32bと、ファイル共有を開始する実体ファイル21を格納する仮想ディレクトリ情報41cと、実体ファイル21の状態情報41dと、ファイルロック制御情報41eと、ファイル共有メンバ情報41fとを含んでいるので、他のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCはダミーファイル31,32を基に共有する実体ファイル21へアクセスすることができる。
【0032】
次に、任意のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCが実体ファイル21の編集を開始した場合に実行する処理の一例、及び、他のユーザ端末によって既に編集が行われている場合に実行する処理の一例を図5の処理フローを参照して説明をする。
【0033】
図5は、ユーザ端末がファイル編集を開始した場合に実行する処理フローの一実施形態、及び他のユーザ端末によって既に編集が行われている場合に実行する処理フローの一例を示す図である。
【0034】
共有するファイル(実体ファイル21)の編集を開始するユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、前記ダミーファイル31,32を基に実体ファイル21を所有するユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCへ編集要求を送信する(Step−B1)。
【0035】
実体ファイル21を所有するユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、編集要求を受信(Step−B2)した後、実体ファイル21の状態、即ち実体ファイル21を編集することが可能であるか否かをチェックする(Step−B3)。
【0036】
この結果、実体ファイル21がフリー状態(他のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCが編集を行っていない状態)であれば、実体ファイル21を保持するユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、実体ファイル21の編集を要求したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCへ実体ファイル21を送信する(Step−B4)。
【0037】
実体ファイル21を受信したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、実体ファイル21のダミーファイル31,32を削除する(Step−B5)。この時点で実体ファイル21の所有ユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCが変更される。
【0038】
共有ファイル(実体ファイル21)の編集を要求したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、他のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCにインデックス情報41,42を送信する(Step−B6)。インデックス情報41,42には、自己ユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCのアドレス情報と、ファイル編集を開始するファイル名と、ファイル編集を開始するファイルを格納する仮想ディレクトリ情報と、ファイルの状態情報(Edit:編集中)、ファイルロック制御情報(Lock:ロック状態)、共有メンバ情報、共有状態情報(On:共有中)を含む。このとき、ファイルの状態情報はEdit(編集中)に設定され、ファイルロック制御情報はLock(ロック状態)に設定されている。
【0039】
一方、前記Step−B3のファイル状態のチェック時に、既に他のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCによって実体ファイル21が編集されている場合は、ファイル編集を要求したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCはユーザに対して実体ファイル21を読取り専用で開くか否かを問い合わせる(Step−B7)。
【0040】
この問い合わせの結果、ファイル編集を要求したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCにおいて実体ファイル21を読取り専用で開かないときは処理を終了する。
【0041】
また、前記問い合わせの結果、ユーザが実体ファイル21を読取り専用で開くとファイル編集を要求したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCに入力したときは、ファイル編集を要求したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCはこの旨を実体ファイル21を保持するユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCに送信し、実体ファイル21を保持するユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは実体ファイル21のコピーファイルを、編集要求したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCに送信する(Step−B8)。
【0042】
実体ファイル21のコピーファイルを受信したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、このコピーファイルを読取り専用ファイルとして作業領域に保存する(Step−B9)。
【0043】
次に、ファイル編集後に実行する処理及び読み取り専用で開き参照後に実行する処理について、図6及び図7の処理フローを参照して説明する。
【0044】
図6はファイル編集後に実行する処理フローの一例を示す図、図7は読み取り専用で開いた実体ファイルを参照した後に実行する処理フローの一例を示す図である。
【0045】
図6に示すように、実体ファイル21の編集を終了したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、実体ファイル21の状態を更新する。即ち、実体ファイル21の編集を終了したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、他のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCに対してインデックス情報41,42を送信する(Step−C1)。このときのインデックス情報41,42には、自己ユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCのアドレスと、ファイル編集を終了したファイル名と、ファイル編集を終了したファイルを格納する仮想ディレクトリ情報と、ファイルの状態を示す情報(Free:フリー状態)と、ファイルロック制御情報(Unlock:ロック解除状態)と、共有メンバ情報、共有状態情報(On:共有中)とを含む。このとき、ファイルの状態情報はFree(フリー状態)に設定され、ファイルロック制御情報はUnlock(ロック解除状態)に設定されている。
【0046】
上記インデックス情報41,42を受信した他のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、更新された実体ファイル21のダミーファイル31,32を作成する(Step−C2,Step−C3)。
【0047】
一方、実体ファイル21の編集を終了したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、インデックス情報41,42を他のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCに送信した後、実体ファイル21のロックを解除する(Step−C4)。
【0048】
また、図5に示したStep−B7において、読み取り専用で実体ファイル21を開いたユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCがファイルの参照を終了したときは、図7に示すように、参照を行っていたユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、参照していた実体ファイル21のコピーファイルを作業エリアより削除して処理を終了する(Step−D1)。
【0049】
次に、任意のユーザ端末が特定の共有ファイルのファイル共有を解除する場合に実行する処理の一例を図8の処理フローを参照して説明する。
【0050】
図8はユーザ端末がファイル共有を解除する場合に実行する処理フローの一例を示す図である。
【0051】
ファイルの共有状態を解除したい任意のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、ダミーファイル31,32を基に実体ファイル21を所有するユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCへ共有解除要求を送信する(Step−E1)。また、実体ファイル21を所有するユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、共有解除要求を受信(Step−E2)した後、実体ファイル21のファイル状態をチェックする(Step−E3)。
【0052】
この結果、実体ファイル21を所有するユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、実体ファイル21がフリー状態(他のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCが編集を行っていない場合)であれば、共有解除要求を行ったユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCへ実体ファイル21を送信する(Step−E4)。
【0053】
実体ファイル21を受信したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、実体ファイル21のダミーファイル31,32を削除する(Step−E5)。この時点で実体ファイル21の所有ユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCが変更される。さらに、共有解除要求を行ったユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、他のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCに対してインデックス情報41,42を送信する(Step−E6)。このインデックス情報41,42には、自己ユーザ端末アドレスと、共有を解除するファイル名と、共有を解除するファイルを格納する仮想ディレクトリ情報と、ファイルの状態情報(Free:フリー状態)、ファイルロック制御情報(Unlock:ロック解除状態)、共有メンバ情報、共有状態情報(Off:共有解除)を含む。このとき、ファイルの状態情報はFree(フリー状態)に設定され、ファイルロック制御情報はUnlock(ロック解除状態)に設定され、共有状態情報はOff(共有解除)に設定されている。
【0054】
一方、前記Step−E3のファイル状態のチェック時に、既に他のユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCによつて実体ファイル21が編集されている場合は、実体ファイル21を所有するユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCは、共有解除要求を送信したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCに対して共有解除要求NG(共有解除要求拒否)を送信し(Step−E7)、共有解除要求を送信したユーザ端末PeerA,PeerB,PeerCが共有解除要求NGを受信(Step−E8)して処理を終了する。
【0055】
尚、本発明の一具体例を上記実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもないことである。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のファイル共有システムによれば、複数のユーザ端末間でファイル共有を行い、任意のファイルを適時編集する場合において、ファイル編集中のユーザ端末以外の各ユーザ端末における保存領域に保存されるファイル容量の増加を抑えることが可能となる。また、インデックス情報によって作成されるダミーファイルによって、共有される実体ファイルを持たない他のユーザ端末からも常に最新の実体ファイルへアクセスすることが可能となる。さらに、共有する実体ファイルが既に他のユーザ端末によって編集中の場合は、実体ファイルを読み取り専用で開くことが可能である。
【0057】
また、本発明のファイル共有システムのユーザ端末によれば、複数のユーザ端末間でファイルを共有するファイル共有システムに適用することにより、複数のユーザ端末間でファイル共有を行えると共に、任意のファイルを適時偏する場合に、編集中のユーザ端末以外のユーザ端末における保存領域に保存されるファイル容量の増加を抑えることができる。また、インデックス情報によって作成されるダミーファイルによって、共有される実体ファイルを持たない場合にも常に最新の実体ファイルへアクセスすることが可能となる。さらに、共有する実体ファイルが既に他のユーザ端末によって編集中の場合は、実体ファイルを読み取り専用で開くことが可能である。
【0058】
また、本発明のファイル共有方法によれば、複数のユーザ端末間でファイル共有を行い、任意のファイルを適時編集する場合において、ファイル編集中のユーザ端末以外の各ユーザ端末における保存領域に保存されるファイル容量の増加を抑えることが可能となる。また、インデックス情報によって作成されるダミーファイルによって、共有される実体ファイルを持たない他のユーザ端末からも常に最新の実体ファイルへアクセスすることが可能となる。さらに、共有する実体ファイルが既に他のユーザ端末によって編集中の場合は、実体ファイルを読み取り専用で開くことが可能である。
【0059】
また、本発明のファイル共有システムにおけるユーザ端末のコンピュータプログラムによれば、任意のコンピュータを前記ユーザ端末として駆動させることができ、この結果、複数のユーザ端末間でファイル共有を行い、任意のファイルを適時編集する場合において、ファイル編集中のユーザ端末以外の各ユーザ端末における保存領域に保存されるファイル容量の増加を抑えることが可能となる。また、インデックス情報によって作成されるダミーファイルによって、共有される実体ファイルを持たない他のユーザ端末からも常に最新の実体ファイルへアクセスすることが可能となる。さらに、共有する実体ファイルが既に他のユーザ端末によって編集中の場合は、実体ファイルを読み取り専用で開くことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるファイル共有システムの概要構成を示す模式図
【図2】本発明の一実施形態のファイル共有システムにおけるインデックス情報の構成を説明する図
【図3】本発明の一実施形態のファイル共有システムにおけるダミーファイルの構成を説明する図
【図4】本発明の一実施形態のファイル共有システムにおいてファイル共有の開始を実施するときの処理を説明するフローチャート
【図5】本発明の一実施形態のファイル共有システムにおいてファイル編集を実施するときの処理を説明するフローチャート
【図6】本発明の一実施形態のファイル共有システムにおいてファイル編集後の更新を実施するときの処理を説明するフローチャート
【図7】本発明の一実施形態のファイル共有システムにおいて読み取り専用でファイルオープンした場合の終了処理を説明するフローチャート
【図8】本発明の一実施形態のファイル共有システムにおいてファイル共有の解除を実施するときの処理を説明するフローチャート
【符号の説明】
PeerA,PeerB,PeerC…ユーザ端末、11,12,13…伝送媒体、21…実体ファイル(共有するファイルの実体)、31,32…ダミーファイル(共有するファイルの情報を含むダミー)、31a…相手アドレス(共有する実体ファイルを保持するユーザ端末アドレス)、31b…ファイル名、31c…仮想ディレクトリ情報(共有する実体ファイルを格納する仮想ディレクトリ情報)、31a…ファイル状態情報(共有するファイルの状態:フリー状態か編集中なのか)、31e…ファイルロック制御情報(共有するファイルの編集に伴うロック・アンロック制御情報)、31f…ファイル共有メンバ情報(実際にファイルを共有しているメンバの情報)、41,42…インデックス情報(共有するファイルの情報)、41a…自己アドレス(共有する実体ファイルを保持するユーザ端末アドレス)、41b…ファイル名、41c…仮想ディレクトリ情報(共有する実体ファイルを格納する仮想ディレクトリ情報)、41a…ファイル状態情報(共有するファイルの状態情報:フリー状態か編集中なのかを示す情報)、41e…ファイルロック制御情報(共有するファイルの編集に伴うロック・アンロック制御情報)、41f…ファイル共有メンバ情報(実際にファイルを共有しているメンバの情報)、41g…ファイル共有状態情報(ファイルが、共有されているのか、共有されていないのかを示す情報)。

Claims (6)

  1. 伝送媒体を介して接続され複数のユーザ端末間で、所定のユーザ端末において生成されたファイルを共有するファイル共有システムにおいて、
    共有ファイルを生成したユーザ端末は、
    前記共有するファイルの実体を実体ファイルとして保持する手段と、
    少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末の情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報を生成する手段と、
    前記インデックス情報を他のユーザ端末に送信する手段とを備え、
    前記他のユーザ端末は、
    受信した前記インデックス情報に基づいて、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含み前記共有ファイルの実体を含まないダミーファイルを前記実体ファイル毎に作成して保持する手段と、
    前記ダミーファイルに基づいて前記実体ファイルへアクセスする手段とを備えている
    ことを特徴とするファイル共有システム。
  2. 前記共有ファイルを編集するユーザ端末は、
    前記ファイル編集可不可を示す情報がファイル編集可のときに、前記共有ファイルの実体を前記実体ファイルとして保持する手段と、
    少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集中であることを示す情報とを含むインデックス情報を生成して他のユーザ端末に送信する手段とを備え、
    前記共有ファイルを編集するユーザ端末以外のユーザ端末は、
    受信した前記インデックス情報に基づいて、前記実体ファイルのダミーファイルを作成する手段と、
    前記ダミーファイルに基づいて読取り専用ファイルとして前記実体ファイルへアクセスする手段とを備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載のファイル共有システム。
  3. 前記共有ファイルを編集するユーザ端末は、
    前記共有ファイルの編集を終了したときに、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可能であることを示す情報とを含むインデックス情報を他のユーザ端末に送信する手段とを備えている
    ことを特徴とする請求項2に記載のファイル共有システム。
  4. 伝送媒体を介して接続され複数のユーザ端末間で所定のユーザ端末において生成されたファイルを共有するファイル共有システムにおける前記ユーザ端末であって、
    共有ファイルを作成したとき或いは編集するときにおいて、該共有ファイルの実体を実体ファイルとして保持する手段と、
    自己が前記実体ファイルを保持しているときに、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報を生成して他のユーザ端末に送信する手段と、
    他のユーザ端末から前記インデックス情報を受信したときに、該受信したインデックス情報に基づいて、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含み前記共有ファイルの実体を含まないダミーファイルを前記実体ファイル毎に作成して保持する手段と、
    他のユーザ端末が前記実体ファイルを保持しているときに、前記ダミーファイルに基づいて読取り専用ファイルとして前記実体ファイルへアクセスする手段と、
    前記共有ファイルの編集を終了したときに、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可能であることを示す情報とを含むインデックス情報を他のユーザ端末に送信する手段とを備えている
    ことを特徴とするファイル共有システムのユーザ端末。
  5. 伝送媒体を介して接続されたコンピュータ装置からなる複数のユーザ端末間で所定のユーザ端末において生成されたファイルを共有するファイル共有方法であって、
    前記ユーザ端末は、
    共有ファイルを作成したときに該共有ファイルの実体を実体ファイルとして保持すると共に少なくとも自己ユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報を生成して他のユーザ端末に送信し、
    他のユーザ端末が保持する共有ファイルを編集するときに該共有ファイルの実体を前記他のユーザ端末から受信して保持すると共に、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報を生成して他のユーザ端末に送信し、
    前記共有ファイルの編集を終了したときに、少なくとも前記自己ユーザ端末を示す情報とファイル編集可能であることを示す情報とを含むインデックス情報を他のユーザ端末に送信し、
    他のユーザ端末から前記インデックス情報を受信したときに、該受信したインデックス情報に基づいて、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含み前記共有ファイルの実体を含まないダミーファイルを前記実体ファイル毎に作成して保持し、
    他のユーザ端末が前記実体ファイルを保持して編集しているときは、前記ダミーファイルに基づいて読取り専用ファイルとして前記実体ファイルへアクセスする
    ことを特徴とするファイル共有方法。
  6. 伝送媒体を介して接続されたコンピュータ装置からなる複数のユーザ端末間で所定のユーザ端末において生成されたファイルを共有するファイル共有システムにおける前記ユーザ端末のコンピュータプログラムであって、
    共有ファイルを作成したときに該共有ファイルの実体を実体ファイルとして保持すると共に少なくとも自己ユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報を生成して他のユーザ端末に送信するステップと、
    他のユーザ端末が保持する共有ファイルを編集するときに該共有ファイルの実体を前記他のユーザ端末から受信して保持すると共に、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含むインデックス情報を生成して他のユーザ端末に送信するステップと、
    前記共有ファイルの編集を終了したときに、少なくとも前記自己ユーザ端末を示す情報とファイル編集可能であることを示す情報とを含むインデックス情報を他のユーザ端末に送信するステップと、
    他のユーザ端末から前記インデックス情報を受信したときに、該受信したインデックス情報に基づいて、少なくとも前記実体ファイルを保持するユーザ端末を示す情報とファイル編集可不可を示す情報とを含み前記共有ファイルの実体を含まないダミーファイルを前記実体ファイル毎に作成して保持するステップと、
    他のユーザ端末が前記実体ファイルを保持して編集しているときに、前記ダミーファイルに基づいて読取り専用ファイルとして前記実体ファイルへアクセスするステップとを含む
    ことを特徴とするファイル共有システムにおけるユーザ端末のコンピュータプログラム。
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