JP2004251133A - 回転型圧縮機 - Google Patents
回転型圧縮機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004251133A JP2004251133A JP2003039350A JP2003039350A JP2004251133A JP 2004251133 A JP2004251133 A JP 2004251133A JP 2003039350 A JP2003039350 A JP 2003039350A JP 2003039350 A JP2003039350 A JP 2003039350A JP 2004251133 A JP2004251133 A JP 2004251133A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotary compressor
- heat
- compression element
- fins
- radiation fins
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C2240/00—Components
- F04C2240/30—Casings or housings
Landscapes
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
- Compressor (AREA)
Abstract
【課題】冷蔵庫等に用いられる回転型圧縮機に関し、電動圧縮要素の発熱による密閉容器内の冷媒やモータの加熱を減少させ、高効率化を図る。
【解決手段】熱伝導率の高いアルミニウムを主体とした材料で形成された密閉容器13において、胴部11の外周に胴部11の円筒軸心に対して略平行となるように複数の板状の放熱フィン15を一体形成することで、電動圧縮要素により発生した熱が胴部11を介して放熱フィン15に効果的に伝わり、かつ電動圧縮要素の回転振動によって放熱フィン15が振動することで、高い放熱効果が得られ、密閉容器13内の冷媒やモータの加熱を低減することにより高効率化できる。
【選択図】 図1
【解決手段】熱伝導率の高いアルミニウムを主体とした材料で形成された密閉容器13において、胴部11の外周に胴部11の円筒軸心に対して略平行となるように複数の板状の放熱フィン15を一体形成することで、電動圧縮要素により発生した熱が胴部11を介して放熱フィン15に効果的に伝わり、かつ電動圧縮要素の回転振動によって放熱フィン15が振動することで、高い放熱効果が得られ、密閉容器13内の冷媒やモータの加熱を低減することにより高効率化できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵庫等に使用される回転型圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、回転型圧縮機は、小型化、高効率化が強く要求されている。
【0003】
一般に、回転型圧縮機を小型化すると、密閉容器による放熱面積が減少し、電動圧縮要素によって発生した熱が回転型圧縮機外部に十分に放熱できず、密閉容器内の冷媒が加熱され、効率が低下するという課題がある。
【0004】
従来の回転型圧縮機の放熱性能を向上する手段の一つとしては、回転型圧縮機の外表面に放熱用フィンを取り付けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
以下、図面を参照しながら上記従来の回転型圧縮機用放熱装置を説明する。
【0006】
図6は、従来の回転型圧縮機用放熱装置の斜視図である。図6において、円筒形に形成された回転型圧縮機本体1の外殻を形成する密閉容器2は、吐出管3と吸入管4を備えている。密閉容器2外周に添うように巻き付け電熱的に接合装着された放熱用金属板フィン5は、気流方向と略平行となるように複数連続して屈曲形成し、例えばアルミニウムあるいは鋼板などで形成されている。また、ファン6などで強制的に発生させる空気流7は、回転型圧縮機本体1の長さ方向に流れる。
【0007】
以上のように構成された回転型圧縮機用放熱装置について、以下その動作を説明する。
【0008】
ファン6の回転により強制的に生成された空気流7が、気流方向と略平行となるように設置された放熱用金属板フィン5表面または密閉容器2表面を這うように流れることにより、放熱用金属板フィン5は、空気の温度境界層を薄く保つことが可能となり、伝熱性能を高めることができる。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−220574号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成は、放熱用金属板フィン5表面の放熱性能はあるものの、密閉容器2と放熱用金属板フィン5の接合面積が小さいため、密閉容器2からの熱が十分に放熱用金属板フィン5に伝わらず、十分な放熱効果を得ることは困難であった。
【0011】
その結果、密閉容器2内の温度を十分に下げることができず、冷媒やモータが加熱され、体積効率とモータ効率が落ちることで回転型圧縮機の効率が低くなってしまうといった問題があった。
【0012】
本発明は、密閉容器の放熱性能が高く、高効率の回転型圧縮機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、略円筒形の密閉容器内に電動圧縮要素を密接させて収容し、複数の板状の放熱フィンを前記密閉容器の円筒軸心に対して略平行となるように前記密閉容器の外周に一体形成したものであり、前記放熱フィンが一体形成されていることで伝熱抵抗が小さく、前記電動圧縮要素により発生した熱が前記密閉容器を介し効果的に前記放熱フィンに伝わり、かつ前記電動圧縮要素の回転振動も効果的に前記放熱フィンに伝わることにより、前記放熱フィンの振動によって、非常に高い放熱効果が得られるという作用を有する。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、密閉容器がアルミニウムを主体とした材料で形成されたものであり、アルミニウムは熱伝導率が高いため、更に高い放熱効果が得られるという作用を有する。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、放熱フィンが略放射状かつ略等間隔に形成されたものであり、前記放熱フィンの集積密度を高めることにより、放熱効果を高めるという作用を有する。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、放熱フィンが互いに略平行となるように形成されたものであり、回転型圧縮機を略方形に形成することができ、回転型圧縮機を設置するために必要な占有面積を小さくできるという作用を有する。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、放熱フィンの先端部近傍に質量部材を備えたものであり、電動圧縮要素の回転方向に対する慣性質量が増加することにより、回転型圧縮機の回転方向の振動値を低減するという作用を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による回転型圧縮機の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による回転型圧縮機の斜視図である。図2は、同実施の形態による回転型圧縮機の側断面図である。図3は、同実施の形態による回転型圧縮機の密閉容器胴部の正面図である。
【0020】
図1から図3において、一端が閉じた略円筒形の胴部11と胴部11の他端を封止する蓋部12とから構成される密閉容器13にはローリングピストンタイプの電動圧縮要素14が密閉容器13内壁に密接して収容されている。
【0021】
胴部11はアルミニウムを主体とした材料で形成され、その外周には複数の板状の放熱フィン15が略放射状かつ略等間隔に、そして胴部11の円筒軸心に対して略平行となるように一体形成されている。蓋部12もまたアルミニウムを主体とした材料で形成され、胴部11の他端に接合されている。
【0022】
ここで密閉容器13の成形方法としては鋳造法や鍛造法、ダイカスト法が使用できるが、特にダイカスト法は生産性が高い。また、胴部11と蓋部12との接合方法としては、摩擦撹拌接合法、溶融溶接法等が使用できるが、特に摩擦撹拌接合法は熱影響による変化や歪みが少ないため好ましい。
【0023】
以上のように構成された回転型圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0024】
電動圧縮要素14が圧縮運転することで冷媒の圧縮熱、電動機のジュール熱が発生する。これらの発生した熱は、密閉容器13を介して放熱フィン15に伝わり、大気中に放熱される。
【0025】
ここで、密閉容器13は、熱伝導率が鉄の約2倍であるアルミニウムを主体とした材料で形成されており、しかも胴部11と放熱フィン15は一体に形成されているため、伝熱抵抗となる接続部が無く、電動圧縮要素14により発生した熱は胴部11から効率よく放熱フィン15へ伝わる。
【0026】
更に、放熱フィン15は胴部11の円筒軸心に対して略平行となるように、かつ複数枚形成されていることにより、放熱フィンの集積密度を高めることができ、その結果、放熱フィン15の放熱面積を大きくとることが可能となり、極めて高い放熱効果が得られる。
【0027】
また、胴部11と放熱フィン15が一体形成されることによって、電動圧縮要素14の回転振動が放熱フィン15に効果的に伝わり、放熱フィン15は密閉容器13の円筒軸心を中心とした微振動を生ずる。この際、放熱フィン15の微振動は放熱フィン15と大気との間に形成される高温の温度境界層を攪拌することでこれを破壊し、その結果、高温の放熱フィン15は低温の大気と触れ合うため大きな温度差が得られ、放熱効果は著しく改善される。
【0028】
したがって、本実施の形態の回転型圧縮機は、密閉容器13に密接に収容された電動圧縮要素14により発生した熱を密閉容器13を介して効果的に大気中へ放熱し、密閉容器13内の温度を下げることで冷媒やモータの加熱を低減でき、体積効率とモータ効率を高めることで回転型圧縮機の高効率化を実現することができる。
【0029】
なお、本実施の形態では、回転型圧縮機は横置き型としたが、回転型圧縮機は縦置き型としても同等の効果が得られ、高効率化が実現できる。
【0030】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2による回転型圧縮機の密閉容器胴部の正面図である。
【0031】
図4に示すように、アルミニウムを主体とした材料で形成された胴部16の外周に複数の板状の放熱フィン17が互いに略平行に、そして胴部16の円筒軸心に対して略平行となるように一体形成されている。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0032】
以上のように構成された回転型圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0033】
放熱フィン17を互いに略平行に形成することにより、回転型圧縮機を略方形に形成することができる。一般に冷蔵庫のエンジンルーム等、回転型圧縮機を収容するスペースは直方体空間であることが多い。
【0034】
したがって、略方形に形成した本回転型圧縮機はこのようなエンジンルーム等に対して極めて高い収納性を有する。その結果、略方形の対角線方向の放熱フィン17の面積を大きくとることができ、収納性が良く、高い効率を備えた回転型圧縮機を実現することができる。
【0035】
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3による回転型圧縮機の密閉容器胴部の正面図である。
【0036】
図5に示すように、アルミニウムを主体とした材料で形成された胴部18の外周に複数の板状の放熱フィン19が略放射状かつ略等間隔に、そして胴部18の円筒軸心に対して略平行となるように一体形成され、放熱フィン19の先端部近傍に質量部材20が備えられたものである。質量部材20の材料としては、例えば鉄、真鍮等が使用できる。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0037】
以上のように構成された回転型圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0038】
放熱フィン19の先端部近傍に質量部材20を備えることにより、電動圧縮要素14の回転方向に対する慣性質量が増加し、回転型圧縮機の回転方向の振動値が低減する。
【0039】
したがって、本実施の形態の回転型圧縮機は、放熱フィン19の先端部近傍に質量部材20を備えることにより、低振動化かつ高効率化が実現できる。
【0040】
なお、本実施の形態では、放熱フィン19を略放射状に形成したが、互いに略平行となるように形成してもよい。放熱フィン19を略平行に形成すると冷蔵庫のエンジンルーム等に対して収納性が高いという効果が得られる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明は、電動圧縮要素により発生した熱が効果的に前記放熱フィンに伝わり、かつ放熱フィンの振動によって、非常に高い放熱効果が得られ、回転型圧縮機の高効率化を実現することができるという効果がある。
【0042】
また、請求項2に記載の発明は、密閉容器にアルミニウムを主体とした材料を用いたことによって、高い熱伝導率が得られ、回転型圧縮機の高効率化を実現することができるという効果がある。
【0043】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の発明の効果に加えて、放熱フィンの集積密度を高めることにより、放熱効果が高まり、回転型圧縮機の高効率化を実現することができるという効果がある。
【0044】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1または2記載の発明の効果に加えて、回転型圧縮機を略方形に形成することができ、回転型圧縮機を設置するために必要な占有面積を小さくできるという効果がある。
【0045】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、電動圧縮要素の回転方向に対する慣性質量が増加することで回転方向の振動値が低減され、低振動の回転型圧縮機が実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転型圧縮機の実施の形態1の斜視図
【図2】同実施の形態の回転型圧縮機の側断面図
【図3】同実施の形態の密閉容器胴部の正面図
【図4】本発明による実施の形態2の密閉容器胴部の正面図
【図5】本発明による実施の形態3の密閉容器胴部の正面図
【図6】従来の回転型圧縮機用放熱装置の斜視図
【符号の説明】
1 回転型圧縮機本体
2 密閉容器
3 吐出管
4 吸入管
5 放熱用金属板フィン
6 ファン
7 空気流
11 胴部
12 蓋部
13 密閉容器
14 電動圧縮要素
15 放熱フィン
16 胴部
17 放熱フィン
18 胴部
19 放熱フィン
20 質量部材
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵庫等に使用される回転型圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、回転型圧縮機は、小型化、高効率化が強く要求されている。
【0003】
一般に、回転型圧縮機を小型化すると、密閉容器による放熱面積が減少し、電動圧縮要素によって発生した熱が回転型圧縮機外部に十分に放熱できず、密閉容器内の冷媒が加熱され、効率が低下するという課題がある。
【0004】
従来の回転型圧縮機の放熱性能を向上する手段の一つとしては、回転型圧縮機の外表面に放熱用フィンを取り付けたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
以下、図面を参照しながら上記従来の回転型圧縮機用放熱装置を説明する。
【0006】
図6は、従来の回転型圧縮機用放熱装置の斜視図である。図6において、円筒形に形成された回転型圧縮機本体1の外殻を形成する密閉容器2は、吐出管3と吸入管4を備えている。密閉容器2外周に添うように巻き付け電熱的に接合装着された放熱用金属板フィン5は、気流方向と略平行となるように複数連続して屈曲形成し、例えばアルミニウムあるいは鋼板などで形成されている。また、ファン6などで強制的に発生させる空気流7は、回転型圧縮機本体1の長さ方向に流れる。
【0007】
以上のように構成された回転型圧縮機用放熱装置について、以下その動作を説明する。
【0008】
ファン6の回転により強制的に生成された空気流7が、気流方向と略平行となるように設置された放熱用金属板フィン5表面または密閉容器2表面を這うように流れることにより、放熱用金属板フィン5は、空気の温度境界層を薄く保つことが可能となり、伝熱性能を高めることができる。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−220574号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成は、放熱用金属板フィン5表面の放熱性能はあるものの、密閉容器2と放熱用金属板フィン5の接合面積が小さいため、密閉容器2からの熱が十分に放熱用金属板フィン5に伝わらず、十分な放熱効果を得ることは困難であった。
【0011】
その結果、密閉容器2内の温度を十分に下げることができず、冷媒やモータが加熱され、体積効率とモータ効率が落ちることで回転型圧縮機の効率が低くなってしまうといった問題があった。
【0012】
本発明は、密閉容器の放熱性能が高く、高効率の回転型圧縮機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、略円筒形の密閉容器内に電動圧縮要素を密接させて収容し、複数の板状の放熱フィンを前記密閉容器の円筒軸心に対して略平行となるように前記密閉容器の外周に一体形成したものであり、前記放熱フィンが一体形成されていることで伝熱抵抗が小さく、前記電動圧縮要素により発生した熱が前記密閉容器を介し効果的に前記放熱フィンに伝わり、かつ前記電動圧縮要素の回転振動も効果的に前記放熱フィンに伝わることにより、前記放熱フィンの振動によって、非常に高い放熱効果が得られるという作用を有する。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、密閉容器がアルミニウムを主体とした材料で形成されたものであり、アルミニウムは熱伝導率が高いため、更に高い放熱効果が得られるという作用を有する。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、放熱フィンが略放射状かつ略等間隔に形成されたものであり、前記放熱フィンの集積密度を高めることにより、放熱効果を高めるという作用を有する。
【0016】
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、放熱フィンが互いに略平行となるように形成されたものであり、回転型圧縮機を略方形に形成することができ、回転型圧縮機を設置するために必要な占有面積を小さくできるという作用を有する。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、放熱フィンの先端部近傍に質量部材を備えたものであり、電動圧縮要素の回転方向に対する慣性質量が増加することにより、回転型圧縮機の回転方向の振動値を低減するという作用を有する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による回転型圧縮機の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0019】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による回転型圧縮機の斜視図である。図2は、同実施の形態による回転型圧縮機の側断面図である。図3は、同実施の形態による回転型圧縮機の密閉容器胴部の正面図である。
【0020】
図1から図3において、一端が閉じた略円筒形の胴部11と胴部11の他端を封止する蓋部12とから構成される密閉容器13にはローリングピストンタイプの電動圧縮要素14が密閉容器13内壁に密接して収容されている。
【0021】
胴部11はアルミニウムを主体とした材料で形成され、その外周には複数の板状の放熱フィン15が略放射状かつ略等間隔に、そして胴部11の円筒軸心に対して略平行となるように一体形成されている。蓋部12もまたアルミニウムを主体とした材料で形成され、胴部11の他端に接合されている。
【0022】
ここで密閉容器13の成形方法としては鋳造法や鍛造法、ダイカスト法が使用できるが、特にダイカスト法は生産性が高い。また、胴部11と蓋部12との接合方法としては、摩擦撹拌接合法、溶融溶接法等が使用できるが、特に摩擦撹拌接合法は熱影響による変化や歪みが少ないため好ましい。
【0023】
以上のように構成された回転型圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0024】
電動圧縮要素14が圧縮運転することで冷媒の圧縮熱、電動機のジュール熱が発生する。これらの発生した熱は、密閉容器13を介して放熱フィン15に伝わり、大気中に放熱される。
【0025】
ここで、密閉容器13は、熱伝導率が鉄の約2倍であるアルミニウムを主体とした材料で形成されており、しかも胴部11と放熱フィン15は一体に形成されているため、伝熱抵抗となる接続部が無く、電動圧縮要素14により発生した熱は胴部11から効率よく放熱フィン15へ伝わる。
【0026】
更に、放熱フィン15は胴部11の円筒軸心に対して略平行となるように、かつ複数枚形成されていることにより、放熱フィンの集積密度を高めることができ、その結果、放熱フィン15の放熱面積を大きくとることが可能となり、極めて高い放熱効果が得られる。
【0027】
また、胴部11と放熱フィン15が一体形成されることによって、電動圧縮要素14の回転振動が放熱フィン15に効果的に伝わり、放熱フィン15は密閉容器13の円筒軸心を中心とした微振動を生ずる。この際、放熱フィン15の微振動は放熱フィン15と大気との間に形成される高温の温度境界層を攪拌することでこれを破壊し、その結果、高温の放熱フィン15は低温の大気と触れ合うため大きな温度差が得られ、放熱効果は著しく改善される。
【0028】
したがって、本実施の形態の回転型圧縮機は、密閉容器13に密接に収容された電動圧縮要素14により発生した熱を密閉容器13を介して効果的に大気中へ放熱し、密閉容器13内の温度を下げることで冷媒やモータの加熱を低減でき、体積効率とモータ効率を高めることで回転型圧縮機の高効率化を実現することができる。
【0029】
なお、本実施の形態では、回転型圧縮機は横置き型としたが、回転型圧縮機は縦置き型としても同等の効果が得られ、高効率化が実現できる。
【0030】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2による回転型圧縮機の密閉容器胴部の正面図である。
【0031】
図4に示すように、アルミニウムを主体とした材料で形成された胴部16の外周に複数の板状の放熱フィン17が互いに略平行に、そして胴部16の円筒軸心に対して略平行となるように一体形成されている。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0032】
以上のように構成された回転型圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0033】
放熱フィン17を互いに略平行に形成することにより、回転型圧縮機を略方形に形成することができる。一般に冷蔵庫のエンジンルーム等、回転型圧縮機を収容するスペースは直方体空間であることが多い。
【0034】
したがって、略方形に形成した本回転型圧縮機はこのようなエンジンルーム等に対して極めて高い収納性を有する。その結果、略方形の対角線方向の放熱フィン17の面積を大きくとることができ、収納性が良く、高い効率を備えた回転型圧縮機を実現することができる。
【0035】
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3による回転型圧縮機の密閉容器胴部の正面図である。
【0036】
図5に示すように、アルミニウムを主体とした材料で形成された胴部18の外周に複数の板状の放熱フィン19が略放射状かつ略等間隔に、そして胴部18の円筒軸心に対して略平行となるように一体形成され、放熱フィン19の先端部近傍に質量部材20が備えられたものである。質量部材20の材料としては、例えば鉄、真鍮等が使用できる。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0037】
以上のように構成された回転型圧縮機について、以下その動作を説明する。
【0038】
放熱フィン19の先端部近傍に質量部材20を備えることにより、電動圧縮要素14の回転方向に対する慣性質量が増加し、回転型圧縮機の回転方向の振動値が低減する。
【0039】
したがって、本実施の形態の回転型圧縮機は、放熱フィン19の先端部近傍に質量部材20を備えることにより、低振動化かつ高効率化が実現できる。
【0040】
なお、本実施の形態では、放熱フィン19を略放射状に形成したが、互いに略平行となるように形成してもよい。放熱フィン19を略平行に形成すると冷蔵庫のエンジンルーム等に対して収納性が高いという効果が得られる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に記載の発明は、電動圧縮要素により発生した熱が効果的に前記放熱フィンに伝わり、かつ放熱フィンの振動によって、非常に高い放熱効果が得られ、回転型圧縮機の高効率化を実現することができるという効果がある。
【0042】
また、請求項2に記載の発明は、密閉容器にアルミニウムを主体とした材料を用いたことによって、高い熱伝導率が得られ、回転型圧縮機の高効率化を実現することができるという効果がある。
【0043】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の発明の効果に加えて、放熱フィンの集積密度を高めることにより、放熱効果が高まり、回転型圧縮機の高効率化を実現することができるという効果がある。
【0044】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1または2記載の発明の効果に加えて、回転型圧縮機を略方形に形成することができ、回転型圧縮機を設置するために必要な占有面積を小さくできるという効果がある。
【0045】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、電動圧縮要素の回転方向に対する慣性質量が増加することで回転方向の振動値が低減され、低振動の回転型圧縮機が実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転型圧縮機の実施の形態1の斜視図
【図2】同実施の形態の回転型圧縮機の側断面図
【図3】同実施の形態の密閉容器胴部の正面図
【図4】本発明による実施の形態2の密閉容器胴部の正面図
【図5】本発明による実施の形態3の密閉容器胴部の正面図
【図6】従来の回転型圧縮機用放熱装置の斜視図
【符号の説明】
1 回転型圧縮機本体
2 密閉容器
3 吐出管
4 吸入管
5 放熱用金属板フィン
6 ファン
7 空気流
11 胴部
12 蓋部
13 密閉容器
14 電動圧縮要素
15 放熱フィン
16 胴部
17 放熱フィン
18 胴部
19 放熱フィン
20 質量部材
Claims (5)
- 略円筒形の密閉容器内に電動圧縮要素を密接して収容し、複数の板状の放熱フィンを前記密閉容器の円筒軸心に対して略平行となるように前記密閉容器の外周に一体形成した回転型圧縮機。
- 前記密閉容器がアルミニウムを主体とした材料で形成された請求項1に記載の回転型圧縮機。
- 前記放熱フィンが略放射状かつ略等間隔に形成された請求項1または2に記載の回転型圧縮機。
- 前記放熱フィンが互いに略平行となるように形成された請求項1または2に記載の回転型圧縮機。
- 前記放熱フィンの先端部近傍に質量部材を備えた請求項1から4のいずれか一項に記載の回転型圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003039350A JP2004251133A (ja) | 2003-02-18 | 2003-02-18 | 回転型圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003039350A JP2004251133A (ja) | 2003-02-18 | 2003-02-18 | 回転型圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004251133A true JP2004251133A (ja) | 2004-09-09 |
Family
ID=33023556
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003039350A Pending JP2004251133A (ja) | 2003-02-18 | 2003-02-18 | 回転型圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004251133A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007143720A (ja) * | 2005-11-25 | 2007-06-14 | Mitsubishi Electric Corp | 衣類乾燥装置 |
JP2018132024A (ja) * | 2017-02-17 | 2018-08-23 | エドワーズ株式会社 | コントローラ及び真空ポンプ装置 |
CN105466555B (zh) * | 2016-01-04 | 2018-12-21 | 南京铁道职业技术学院 | 噪声监测系统 |
-
2003
- 2003-02-18 JP JP2003039350A patent/JP2004251133A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007143720A (ja) * | 2005-11-25 | 2007-06-14 | Mitsubishi Electric Corp | 衣類乾燥装置 |
CN105466555B (zh) * | 2016-01-04 | 2018-12-21 | 南京铁道职业技术学院 | 噪声监测系统 |
JP2018132024A (ja) * | 2017-02-17 | 2018-08-23 | エドワーズ株式会社 | コントローラ及び真空ポンプ装置 |
WO2018150911A1 (ja) * | 2017-02-17 | 2018-08-23 | エドワーズ株式会社 | コントローラ及び真空ポンプ装置 |
CN110249129A (zh) * | 2017-02-17 | 2019-09-17 | 埃地沃兹日本有限公司 | 控制器及真空泵装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7103695B2 (ja) | 水冷ラジエータ | |
CN109076721B (zh) | 具备气液泵浦的电子零件冷却装置 | |
US6945314B2 (en) | Minimal fluid forced convective heat sink for high power computers | |
JP2005229032A (ja) | 液冷システムを備えた電子機器とそのラジエータ、及び、その製造方法 | |
JP2004183595A (ja) | 電動ブラシレスウォータポンプ | |
TW201213760A (en) | Heat dissipation device with multiple heat pipes | |
JP2004251133A (ja) | 回転型圧縮機 | |
JP2002064167A (ja) | 冷却装置 | |
JP3939868B2 (ja) | 電子素子の冷却構造 | |
JP2008210876A (ja) | ヒートシンク | |
JP4621567B2 (ja) | 冷蔵庫 | |
JP2018207074A (ja) | 発熱機器を備えた装置 | |
TWM531092U (zh) | 高效率馬達外殼結構 | |
JP2005032771A (ja) | 電子素子の冷却装置 | |
JP4757972B2 (ja) | モータファン | |
JP4134884B2 (ja) | 冷却装置 | |
TWI805837B (zh) | 帶風扇散熱器 | |
JP2006105089A (ja) | リニア振動型圧縮機 | |
JP3598416B2 (ja) | 電子機器用の熱輸送デバイス | |
TWI320090B (en) | Heat pipe | |
JP3982936B2 (ja) | 電子素子の放熱構造 | |
JP2003069269A (ja) | 密閉型冷却装置 | |
JP2002026560A (ja) | 電子素子用冷却装置 | |
JP2001178067A (ja) | 送風機モータの冷却装置 | |
KR200285300Y1 (ko) | 밀폐형 압축기의 방열장치 |