JP2004250025A - 紙製容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】紙層を主体とした基材1上面に熱可塑性樹脂からなる合成樹脂層2、印刷インキからなる印刷インキ層3を順次に積層し、同じく前記基材1下面にシングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)からなる中間層4、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)に無機系物質を蒸着した蒸着フィルムからなるバリア層5、シーラント層6を順次に積層してなる積層材料により成形した紙製容器である。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙製容器に関するものであり、さらに詳しくは紙製液体容器の容器成形充填時や紙製絞りトレー形態の容器成形時の屈曲部など応力が集中する部分のバリア層のピンホールを防止する積層材料から構成される紙製容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
紙製液体容器分野や紙製絞りトレー分野においては、従来から紙を基材として、各種プラスチックフィルムを積層した積層材料により成形された紙製容器が使用されている。
【0003】
紙製液体容器分野では、内容物が牛乳やジュース、或いは日本酒、醤油など液体であるので、成形された紙製容器の屈曲部など応力が集中する部分にピンホールができると内容物が外部に漏れたり、酸素ガスが入り込み内容物保存性が悪くなり紙製液体容器の役割を損なう原因となってしまう。
【0004】
特に日本酒などアルコール飲料は、浸透力が強いので微細なピンホールでも液漏れが発生し液体容器の役割を果たすことができない。
【0005】
また、紙製絞りトレー分野においては、特に蓋閉めした密閉容器用途の場合、同じように成形された紙製絞りトレー形態の紙製容器の屈曲部など応力が集中する部分にピンホールができると酸素バリア性など内容物の保存性に問題が発生して包装容器の役割を損なう原因となってしまう。
【0006】
例えば、紙層を主体とした基材上面に合成樹脂層、印刷インキ層を順次に積層し、同じく前記基材下面に中間層、バリア層、シーラント層を順次に設けてなる積層材料により成形した紙製容器の場合、内容物の品質保存性を保持する為のバリア層の主要材料に従来は、アルミニウム箔などのバリア性の高い材料を積層していたが、最近では、アルミニウム箔の代替品としてバリア性の優れた各種の蒸着薄膜が用いられている。
【0007】
例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)などの基材に真空環境下でアルミニウム単体金属やアルミナ(酸化アルミニウム)のような金属酸化物、或いは酸化珪素のような無機酸化物からなる蒸着物質を電子ビーム真空蒸着法により、加熱蒸発させて蒸着薄膜を形成し、バリア性の高い積層材料が生産されている。
【0008】
該アルミニウム単体金属をポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)などの基材に蒸着したアルミニウム蒸着膜は、500Å(オームストロング)以上が品質的に安定であり、従来の7μmのアルミニウム箔と同程度の酸素ガスバリア性を有している。
【0009】
また、水蒸気バリア性もあり、外観上も美麗な金属光沢があり、重量はアルミニウム箔の1/100から1/200で非常に軽く、軽量化、省資源向きの包装材料である。
【0010】
力学的物性面の屈曲強度は、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)などの基材の弾性により保護され、また機械加工適性はアルミニウム箔より優れている。
【0011】
次に、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)などの基材にアルミナ(酸化アルミニウム)のような金属酸化物、或いは酸化珪素のような無機酸化物からなる蒸着物質を電子ビーム照射により、加熱蒸着させて蒸着した蒸着フィルムを積層した積層材料からなる紙製容器は、従来のアルミニウム箔やアルミニウム単体金属をポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)などの基材に蒸着したアルミニウム蒸着フィルムを積層した積層材料からなる紙製容器と異なり、金属物質でなく酸化物なので電子レンジでの内容物の加熱や内容物に異物として混入した金属片などの発見を可能にする金属探知機の使用ができるようになる。
【0012】
以上のように、該バリア層は各種あり、各々そのバリア性も優れた性能を示すが、該バリア層は非常に薄い膜からできているので容器を成形する際に屈曲部など応力が集中する部分にピンホールが発生しやすい問題がある。
【0013】
そこでピンホール防止を目的として、従来は基材とバリア層をラミネートするための接着剤の役割をする中間層に低密度ポリエチレン樹脂フィルム(LDPE)を使用したり、また該低密度ポリエチレン樹脂フィルム(LDPE)の厚みを増すことで対応したり、更に容器形状にもよるが、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)を使用したりして対応している。
【0014】
特に、基材とアルミニウム箔のバリア層をラミネートする場合は、中間層に極性を有するエチレンメタクリル酸コポリマー樹脂(EMAA)を使用し、ノーアンカーでラミネートをしている。
【0015】
また、基材とアルミナ(酸化アルミニウム)のような金属酸化物、或いは酸化珪素のような無機酸化物からなる蒸着物質を電子ビーム照射により、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)に加熱蒸着させて作製した該蒸着フィルムからなるバリア層の場合は、基材とバリア層をラミネートする中間層にポリエステル接着性樹脂を使用している。
【0016】
しかしながら、以上のような積層材料を使用しても液体用の紙製容器や紙製絞りトレーの形態をした紙製容器を成形する際に屈曲部など応力が集中する部分のバリア層にピンホールが発生する問題がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は係る従来技術の問題点を解決するものであり、紙製液体容器の容器成形充填時、或いは紙製絞りトレー形態の容器成形時の際に屈曲部など応力が集中する部分のバリア層のピンホールを防止することができる積層材料より成形した紙製容器を提供する。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するために成されたもので、本発明の請求項1に係る発明は、紙層を主体とした基材1上面に合成樹脂層2、印刷インキ層3を順次に積層し、同じく前記基材1下面に中間層4、バリア層5、シーラント層6を順次に積層してなる積層材料により成形したことを特徴とする紙製容器である。
【0019】
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の紙製容器において、前記中間層4がシングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)であることを特徴とする紙製容器である。
【0020】
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の紙製容器において、前記バリア層5がポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)に単一金属、金属酸化物、無機酸化物のいずれか一種を蒸着してなることを特徴とする紙製容器である。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る紙製容器Aを図1から図5に基づいて実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
図1は本発明に係る紙製容器Aを構成する積層材料の1実施例を示す側断面図であり、図2は本発明に係る液体用の紙製容器を示す斜視図であり、図3は図2の屈曲部(イ)における拡大側断面図であり、図4は本発明に係る紙製絞りトレー形態の紙製容器を示す斜視図であり、図5は図4の屈曲部(イ)における拡大側断面図である。
【0023】
図1に示すように、本発明は紙層を主体とした基材1上面に合成樹脂層2、印刷インキ層3を順次に積層し、同じく前記基材1下面に中間層4、バリア層5、シーラント層6を順次に積層してなる積層材料により成形した紙製容器Aである。
【0024】
前記基材1は、包装材料として要求される諸性質である保護性(引張り強度、破裂強さなどの力学的強さ)、作業性(包装機械適性など)、商品性(印刷適性など)、経済性(価格、輸送保管性など)、安全・衛生性(無毒、易廃棄性など)が満足されれば特に紙の種類に制約はないが、例えば木材などの植物原料を化学的または機械的に処理してセルロースを取り出した状態のパルプで製造した晒クラフト紙を使用することが好ましい。
【0025】
該基材1の厚みは、紙製容器Aに充填する内容物の種類、内容量、保存期間、充填包装機械適性などにより適宜決定されるが、200g/m2 から400g/m2の範囲が好ましい。
【0026】
次に、前記合成樹脂層2に用いる熱可塑性樹脂は、押出しラミネーション(エキストルージョンラミネーション)装置で溶融押出しが容易にできヒートシール性があれば、特に種類には制約されるものではない。
【0027】
例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)などを使用することができるがヒートシール性を考慮して低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)が好ましい。
【0028】
該合成樹脂層2の厚みは、紙製容器Aに充填する内容物の種類、内容量、保存期間、充填包装機械適性などにより適宜決定されるが、ラミネート強度面を考慮して20μmから40μmの範囲が好ましい。
【0029】
次に、前記基材1の片面上には販売促進効果を向上させるなどの理由で美麗な印刷インキ層3を設ける。
【0030】
該印刷インキ層3を形成する印刷インキは、インキに色彩を与える染料や顔料からなる色材と該色材を微細な粒子に分散・保持しつつ、被印刷体に固着させる樹脂と該樹脂を安定して溶解し顔料の分散性、インキの流動性を保持し、かつ印刷の版からインキの適正量を転移できる溶剤とから構成されるビヒクル、更に色材の分散性、発色性向上や沈殿防止、流動性の改良を目的に界面活性剤などからなる助剤から形成されているが、特に色材は、紙製容器A用には、耐候性の良い顔料が好ましい。
【0031】
印刷方式はフレキソ印刷やグラビア印刷方式を用いるが、美麗な印刷を施すのには、グラビア印刷方式が好ましい。
【0032】
前記中間層4はシングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)である。
【0033】
該シングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)は、シングルサイ系触媒の特徴を生かして、従来の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)に比較して高強度、高透明、低温ヒートシール性、強靭性を有している。
【0034】
該中間層4の厚みは、紙製容器に充填する内容物の種類、内容量、保存期間、充填包装機械適性などにより適宜決定されるが、12μmから25μmの範囲が好ましい。
【0035】
該中間層4は、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)との接着性を有するので該中間層4下面のバリア層であるアルミナ(酸化アルミニウム)のような金属酸化物や酸化珪素のような無機酸化物を蒸着した蒸着ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)面とも強固に接着する。
【0036】
前記バリア層5は、厚みが7μm程度のアルミニウム箔をポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)にラミネートするか、或いはアルミナ(酸化アルミニウム)のような金属酸化物や酸化珪素のような無機酸化物を厚みが400Å(オームストロング)程度蒸着したものである。
【0037】
即ち、前記ガスバリア性に寄与している唯一の層は、厚みが7μm程度のアルミニウム箔や厚みが400Å(オームストロング)程度の非常に薄い無機系物質層のみである。
【0038】
該中間層4にシングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)を使用することにより、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)面との接着強度が増大し、同時に力学的強度も増大するので紙製容器Aの層構成において成形する際に屈曲部(イ)などに応力が集中する部分のバリア層に発生するピンホールを防止することができる。
【0039】
前記シーラント層6は低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、アイオノマー樹脂(IO)、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、エチレン−酢酸ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)を使用することができるがヒートシール性、経済性を考慮して低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)が好ましい。
【0040】
該シーラント層6の厚みは、紙製容器Aに充填する内容物の種類、内容量、保存期間、充填包装機械適性などにより適宜決定されるが、ヒートシール強度を考慮して40μmから70μmの範囲が好ましい。
【0041】
次に、前記バリア層5の支持体であるポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)と前記シーラント層6をラミネートする方式は、公知のドライラミネーション用の接着剤を用いて一般的なドライラミネーション方式を使用することができる。
【0042】
該ドライラミネーション用接着剤はウレタン系、変性ブタジエン系、アルキルチタネート系などを用いることができるが、接着性、耐寒性、柔軟性などが必要であるのでウレタン系が好ましく、必要に応じて接着剤促進剤などを添加して用いる。
【0043】
また、エクストルーダのTダイから低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)などの熱可塑性樹脂を押出し、フィルム成形した後、連続してインラインで接着剤を介して、別の低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)などの熱可塑性樹脂フィルムをドライラミネーションする方式でもよい。
【0044】
以上のように、基材1上面に合成樹脂層2を設け、該合成樹脂層2上に印刷インキ層3を設け、同じく基材1下面に中間層4を設け、該中間層4上にバリア層5を設け、該バリア層5上にシーラント層6を積層してなる積層材料において、前記中間層4にシングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)を使用することにより、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)面との接着強度が増大し、同時に力学的強度も増大するので紙製容器Aの層構成において成形する際に屈曲部(イ)などに応力が集中する部分のバリア層5に発生するピンホールを防止することができる紙製容器Aを提供できる。
【0045】
【実施例】
次に実施例により、本発明を具体的に詳細に説明する。
【0046】
<実施例1>
本発明の液体用の紙製容器Aを構成する積層材料は、図1に示すように、320g/m2の晒クラフト紙からなる基材1上に公知の低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を押出しラミネーション(エキストルージョンラミネーション)装置で溶融押出しにより、厚みが20μmの合成樹脂層2を積層した。
【0047】
次に、該合成樹脂層上に東洋インキ製造(株)製の公知のグラビア印刷インキを使用し、版深35μmのグラビア印刷版にて印刷インキ層3を積層した。
【0048】
次に、同じく前記基材1の裏面上に日本ポリオレフィン(株)製の商品名「ハーモレックスLL」と呼ばれているシングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)を押出しラミネーション(エキストルージョンラミネーション)装置で溶融押出しにより、厚みが20μmの中間層4を積層した。
【0049】
次に、前記中間層4上に12μmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)にアルミナ(酸化アルミニウム)を電子ビーム照射により、厚みが400Å(オームストロング)程度加熱蒸着させて作製したバリア層5を積層した。
【0050】
次に、前記バリア層5上に公知の低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を押出しラミネーション(エキストルージョンラミネーション)装置で溶融押出しにより、厚みが60μmのシーラント層6を積層して積層材料を作製した。
【0051】
以上のような構成からなる積層材料を使用して、幅60mm×奥行40mm×高さ125mmの液体用の紙製容器Aを20個成形し、0.4%のメチレンブルーで着色した10%エチルアルコール溶液を充填した後、濾紙上に30分間静置後屈曲部(イ)の液漏れの有無を観察した結果、ピンホール不良に起因する液漏れの液体用の紙製容器Aは全く見られなかった。
【0052】
<実施例2>
本発明の液体用の紙製容器Aを構成する積層材料は、中間層4に三井デュポン株式会社製の商品名ニュクレル「NC0908C」と呼ばれているエチレンメタクリル酸コポリマー樹脂(EMAA)を押出しラミネーション(エキストルージョンラミネーション)装置で溶融押出しにより、厚みが20μmの中間層4を積層した。
【0053】
更に、該中間層4上に7μmのアルミニウム箔、12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムを順次設けてなるバリア層5を積層し、その他は実施例1と同じ構成にした積層材料を使用して幅60mm×奥行40mm×高さ125mmの液体用の紙製容器Aを20個成形し、0.4%のメチレンブルーで着色した10%エチルアルコール溶液を充填した後、濾紙上に30分間静置後屈曲部(イ)の液漏れの有無を観察した結果、ピンホール不良に起因する液漏れの液体用の紙製容器Aが1個有った。
【0054】
<比較例1>
比較例1として、液体用の紙製容器Aを構成する積層材料は、基材1の裏面上に公知の低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を押出しラミネーション(エキストルージョンラミネーション)装置で溶融押出しにより、厚みが50μmの中間層4を積層した。
【0055】
次に、前記中間層4上に9μmのアルミニウム箔からなるバリア層5を積層した。
【0056】
更に、前記バリア層5上に公知の低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を押出しラミネーション(エキストルージョンラミネーション)装置で溶融押出しにより、厚みが60μmのシーラント層4を積層し、その他は実施例1と同じ構成にした積層材料を使用して幅60mm×奥行40mm×高さ125mmの液体用の紙製容器Aを20個成形し、0.4%のメチレンブルーで着色した10%エチルアルコール溶液を充填した後、濾紙上に30分間静置後屈曲部(イ)の液漏れの有無を観察した結果、ピンホール不良に起因する液漏れの液体用の紙製容器Aが3個有った。
【0057】
【発明の効果】
本発明は、基材上面に合成樹脂層を設け、該合成樹脂層上に印刷インキ層を設け、同じく基材下面に中間層を設け、該中間層上にバリア層を設け、該バリア層上にシーラント層を設けてなる積層材料において、前記中間層にシングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)を使用することにより、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)面との接着強度が増大し、同時に力学的強度も増大するので紙製容器を成形する際に屈曲部などに応力が集中する部分のバリア層に発生するピンホールを防止することができ、更に強度があるので薄膜化ができコストダウンにもなる積層材料より成形した紙製容器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る紙製容器を構成する積層材料の1実施例を示す側断面図である。
【図2】本発明に係る液体用の紙製容器を示す斜視図である。
【図3】図2の屈曲部(イ)における拡大側断面図である。
【図4】本発明に係る紙製絞りトレー形態の紙製容器を示す斜視図である。
【図5】図4の屈曲部(イ)における拡大側断面図である。
【符号の説明】
A・・・紙製容器
(イ)・・・屈曲部
1・・・基材
2・・・印刷インキ層
3・・・合成樹脂層
4・・・中間層
5・・・バリア層
6・・・シーラント層
Claims (3)
- 紙層を主体とした基材上面に合成樹脂層、印刷インキ層を順次に積層し、同じく前記基材下面に中間層、バリア層、シーラント層を順次に積層してなる積層材料により成形したことを特徴とする紙製容器。
- 前記中間層がシングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)であることを特徴とする請求項1記載の紙製容器。
- 前記バリア層がポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)に単一金属、金属酸化物、無機酸化物のいずれか一種を蒸着してなることを特徴とする請求項1又は2記載の紙製容器。
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JP2003040871A JP2004250025A (ja) | 2003-02-19 | 2003-02-19 | 紙製容器 |
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JP2003040871A JP2004250025A (ja) | 2003-02-19 | 2003-02-19 | 紙製容器 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006043633A1 (ja) * | 2004-10-20 | 2006-04-27 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | 液体用紙容器 |
-
2003
- 2003-02-19 JP JP2003040871A patent/JP2004250025A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006043633A1 (ja) * | 2004-10-20 | 2006-04-27 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | 液体用紙容器 |
JP2006117267A (ja) * | 2004-10-20 | 2006-05-11 | Dainippon Printing Co Ltd | 液体用紙容器 |
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