JP2004249894A - 低床式電車 - Google Patents

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Abstract

【課題】電車の全長にわたって低床部を連続して配置でき、乗客の移動が容易で車椅子等の移動のための通路も確保でき、運転士の作業効率を向上させることができ、しかも低床率を拡大し、輸送効率も向上する低床式電車を提供する。
【解決手段】低床式電車を、複数の台車ユニットに車体が支持される単車形または連接形の低床式電車において、同台車ユニットに車輪覆い部分と左右の同車輪覆い部分の間に形成した通路とを有する客室設備を設け、前記複数の台車ユニットの一部ないし全ての台車ユニットはその前後に設けた車体支持装置を介して前記車体を旋回自在に支持するように構成し、曲線の軌道においても円滑に走行できる上、車体全長にわたる接続した低床面を形成することを可能とした。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単車形または連接形電車等における低床式電車に関し、特に床面の高さを全長にわたり従来の車両の高さよりも低くした、いわゆる全低床式電車に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9に基づき、従来の主要都市で使用されているボギー構造を有する単車形の一般的な路面電車を説明する。図9(a)は路面電車の側面図であり、(b)は(a)中F−F矢視による拡大横断面図である。
【0003】
図9において、路面電車50の車体51の床面52は全域が略平面であり、車体51の前後両端近傍部の床下には、各々台車53が設けられている。台車53は、車体51を支持し、軌道55に沿ってスムーズに走行するための種々の装置によって構成されている。
【0004】
台車53の主な構成としては、台車枠56の前後に車軸57を回転自在に取付け、各々の車軸57に一対の車輪58が固定されており、走行駆動用モータ59が装備され、さらに、車輪58と車体51の間には、乗心地をよくするための懸架ばねや車体51に対する台車53の左右旋回を許し曲線の軌道55の走行を容易にするための装置等が設置されている。
【0005】
このため、台車53上に支持される車体51の床面52の地上高さは高くならざるを得ず、各乗降口60には階段61が設置されており、乗降客は停留所62において、この階段61を利用して乗降している。
【0006】
しかし近年、車椅子や身障者の乗降を容易にするためのいわゆるバリアフリー化がさけばれるようになり、これに応えて、階段フリーの低床式電車が提供されるようになった。
【0007】
その第1の従来例として、特開2001−158346公報(特許文献1)においては、車体の前後端部に設けられた2軸台車の各々車体中央側に車体外端側の車輪よりも小径の車輪を備えた輪軸を配設し、両台車間の車体中央部床面を台車上部の車体端部床面より低床とし乗降口を設け、同車体端部床面と車体中央部床面とを、車体中央部床面に向けて低くなるスロープ、またはステップで接続して、乗降口での乗降のための階段を不要としている。
【0008】
第2の従来例として、特開2001−138905公報(特許文献2)においては、台車ユニットを車体の前後両端部ぎりぎりの位置に取付けるように車体前後両端部の床を高床領域とし、この前後両端部の高床領域の下側に台車ユニットを配設するとともにこの前後両端部高床領域の間を低床乗客領域とし、前後の両端部高床領域に運転手搭乗部を配設している。
【0009】
第3の従来例は、特開2001−301614公報(特許文献3)に示されるように、中間の客室部を挟んで前後両端に運転室部を有する電車を、前後両端の運転室部とその間の客室部とに車体を分離し、運転室部車体の底部に台車ユニットが取付けられ、中間の客室部車体は、前後両端の運転室部車体に対し左右水平方向に相対揺動可能に連接されるとともに支持され、運転室部車体より低床構造として、乗客の乗降用階段を不要としている。
【0010】
さらに第4の従来例として、レールアンドテック出版社平成14年7月20日発行「鉄道車両と技術」No.75(非特許文献1)に掲載された低床路面電車70の一例を図10に横断面図を示し説明する。
【0011】
本例は、図10に示すように、従来の車軸を無くし、台車71の台車枠72に車輪73を直接回転自在に取付け、走行駆動用モータ74を前後方向に軸を向け固定することにより、左右の車輪73の中間に車体75の低床部76aを設けることを可能としている。そして、台車71を配設した位置の上部のみは、車輪73が床上に突出することになるので、左右は高床部76bとし、その中間の低床部76aを通路77として利用している。
【0012】
しかしながら第4の従来例の場合、図11に図10の低床路面電車70の水平断面図を示すように、路面電車70が曲線軌道78を走行中において、台車71は曲線軌道78に沿って旋回するため、車体75との間に相対的な変位が生じる。この相対変位によって車輪73を含め台車71が車体75に接触しないためのスペースを確保する必要がある。したがって、図11に示す低床部76a(図中斜線で示す部分)の通路77の巾を狭くせざるを得ず、車椅子等の通行が困難になるという問題があった。
【0013】
また、上記の第1の従来例においても、乗客が乗降口から乗るときは低床式で車椅子でも容易に乗車できるが、ワンマン運転時に料金を支払って降車しようとするときは、スロープまたは階段を使って、車両の前後端部に設けられた高床部の降車口に移動し、降車階段を使って降車しなければならないことも生ずるから、バリアフリーにはほど遠い状態である。
【0014】
上記第2の従来例においては、車両前後端に配設される台車のための高床領域の面積が大きくなることは避け難く、逆に低床乗客領域のバリアフリー部の面積が相対的に小さくなっており、このため、乗客定員数が少なくなり輸送効率が悪く、さらに、乗客の乗降の都度、料金徴収のため運転士が乗降口に移動する必要が生じる場合があるなどの不具合がある。
【0015】
上記第3の従来例においても第2の従来例と同様に、低床式の客室部の前後に台車を有する高床の運転室部が配置されるため、客室面積が相対的に狭くなり、輸送効率等の面で劣るほか、運転室部車体と低床客室部の連接、支持構造のため、建造コストが高くなるという問題があった。
【0016】
【特許文献1】
特開2001−158346公報(第2頁右欄、図1、図4)
【特許文献2】
特開2001−138905公報(第2頁右欄、図1)
【特許文献3】
特開2001−301614公報(第3頁、図2、図3)
【非特許文献1】
レールアンドテック出版社平成14年7月20日発行「鉄道車両と技術」No.75
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来の低床式電車の問題を解消することを課題としてなされたものであって、以上説明した事情に鑑み、電車の全長にわたって低床部を連続して配置でき、乗客の移動が容易で車椅子等の移動のための通路も確保でき、運転士の作業効率を向上させることができ、しかも低床率を拡大し、輸送効率も向上する、いわゆる全低床式電車を提供することを目的とするものである。
【0018】
【問題を解決するための手段】
(1)本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その第1の手段として、複数の台車ユニットに車体が支持される単車形または連接形の低床式電車において、同台車ユニットに車輪覆い部分と左右の同車輪覆い部分の間に形成した通路とを有する客室設備を設け、前記複数の台車ユニットの一部ないし全ての台車ユニットはその前後に設けた車体支持装置を介して前記車体を旋回自在に支持することを特徴とする低床式電車を提供する。
【0019】
上記の第1の手段の構成によれば低床式電車は、曲線の軌道においては、台車ユニットが車体支持装置を介して、車体を支持しつつ軌道に従って車体に対して左右旋回を行なうので、支障なく円滑に走行できる上、台車ユニットの左右の同車輪覆い部分の間に形成した通路と車体の床部とで車体全長にわたる接続した低床面を形成することが可能であり、停留所での乗客の乗降が容易になり、電車の全長にわたって低床部が連続して配置されるので乗客の車内移動が容易となって、車椅子の乗客の乗降、移動も可能となり、また、運転士の作業効率を向上させることができ、しかも低床率が拡大し輸送効率が向上するものとなる。
【0020】
(2)第2の手段としては、第1の手段の低床式電車において、前記台車ユニットの通路と、同台車ユニット以外の前記車体の床部とをほぼ同一の床面高さとしてなることを特徴とする低床式電車を提供する。
【0021】
第2の手段によれば、第1の手段の作用に加え、台車ユニットの通路と車体の床部がほぼ同じ床面高さで接続し、また、通路は台車ユニットと一体的に右旋回方向に変位しても広い通路巾を確保したまま接続することと相俟って車椅子等の車内移動が極めて容易となる。
【0022】
(3)また、第3の手段として、第2の手段の低床式電車において、前記台車ユニットの通路の床面高さは前記車輪の外径上面高さより低く設定されてなることを特徴とする低床式電車を提供する。
【0023】
第3の手段によれば、第2の手段の作用に加え、台車ユニットの通路と車体の床部の床面高さを、従来の路面電車より相当低く設定することが可能となり、しかもその低床部を車体全長にわたって連続的に配置できるので、乗降口の位置に関わらず乗客の乗降、とりわけ車椅子の乗客の乗降が著しく容易となる。
【0024】
(4)第4の手段として、第1の手段ないし第3の手段のいずれかの低床式電車において、前記台車ユニットの車輪覆い部分に乗客の座席を設けてなることを特徴とする低床式電車を提供する。
【0025】
第4の手段によれば、第1の手段ないし第3に手段のいずれかの作用に加え、低床率の拡大にも関わらず客室設備の領域が大きく取れ、乗客の着席数を減ずることがなく、輸送効率を向上することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1から図6に基づき、本発明の実施の第1形態に係る低床式単車形電車を説明する。図1は、本実施の形態の低床式単車形電車(以下、単に「単車形電車」という。)の側面図である。図2は、図1中A−A矢視による拡大水平断面図、図3は、図2中B−B矢視による台車ユニットの拡大縦断面図、図4は、図2中C−C矢視による台車ユニットの拡大横断面図であり、図3中D−D矢視図に当たる。また、図5は、図3中E−E矢視による台車ユニットの下部水平断面図であり、図2の台車ユニットの床面下を示す。図6は本実施の形態の単車形電車における台車ユニットの作用説明図であり、(a)は直線軌道を進行方向(矢印で示す)に直進する状態、(b)は進行方向に対し、曲線軌道に沿って台車ユニットが右方向に変位して進行する状態、(c)は進行方向に対し、曲線軌道に沿って台車ユニットが左方向に変位して進行する状態を示す。
【0027】
図1において、単車形電車1の車体2の前後の最先端部には、運転席3が設けられ、運転席3の近傍には乗客が乗降するための乗降ドア4と図示しない料金収納装置等が配設されている。5は単車形電車1の走行する軌道であり、6は図示しない架線から集電するパンタグラフである。
【0028】
車体2の前後の適当な位置には、後述する2組の台車ユニット20が、軌道5の曲線に従って車体2に対し旋回自在に取付けられたボギー構造となっている。しかし、本実施の形態においては、台車ユニット20は、車輪21等を備え走行部を構成して、車体2を支持するのみならず、車体2に対して、車体2の床部2aの一部と、車体2の側壁部2bの一部(図1においては窓下の一部)とに置き換わる上部フレーム22を有している。
【0029】
図2に示すように、台車ユニット20はその上部フレーム22が、単車形電車1の車体2の床部2aの一部と側壁部2bの一部に置き換わって配置され、その前後方向において上部フレーム22の先端部22aは、台車ユニット20の中心点0に対し、適当な曲率半径Rを有する円弧を形成しており、その先端部22aには車体支持装置33が設けられている。車体2の床部2aは、上部フレーム22の先端部22aに合わせた円弧を形成するように切り欠かれている。
【0030】
車体支持装置33は、車体2と台車ユニット20連結し、車体2の重量、及び、前後方向の荷重を支持すると同時に、その状態で台車ユニット20が軌道5の曲線に沿って中心点O周りに左右に旋回することを許容し且つそのときの旋回抵抗を少なくするために、摺動部材またはガイドローラ等が組込まれている。
【0031】
また、車体2と台車ユニット20の相対的変位に対して、安全を確保するために、上部フレーム22の前後左右の端部には車体2の側壁部2bの端部との間にジャバラ式等の仕切装置32が取付けられている。
【0032】
図3および図4に示すように、上部フレーム22は台車ユニット20の左右および前後方向に全面に取付けられており、上部フレーム22の左右側において車輪21および台車枠23の直上部はこれらを覆うように高くなっている。この車輪21上の高くなった各々の車輪覆い部分25には前後に2等分して車体2の巾方向に仕切る背もたれ24設けて、背もたれ24の前後を座席25aとして利用する構成になっている。
【0033】
上部フレーム22の左右の車輪覆い部分25の座席25aの間の中央部分は、通路26として機能し、前後の車体2の床部2aと同一の床面高さになっており、半径Rの先端部22aを介してせつぞく接続する低床面が形成され、車椅子等が自由に通行可能になっている。
【0034】
以上のように、台車ユニット20には、車輪覆い部分25に設けられた乗客の座席25aや通路26等からなる客室設備が備えられる。
【0035】
また、図4および図5に示すように、台車ユニット22には、左右の台車枠23から下方に延在して、左右の台車枠23を連結し且つ前後方向に延在するように固定された車軸フレーム27が備えられ、車軸フレーム27の前後両端には、左右の車輪21の回転軸21aの内側端部が回動自在に取付けられている。回転軸21aの外側端部には減速機28が取付けられており、減速機28は台車枠23直下に取付けられた主電動機29に連結されている。
【0036】
なお、主電動機29は軸を前後方向、すなわち軌道5方向に配置したものを図示したが、スペース等によっては回転軸21aの方向に配置したものともできる。また、美観、安全上、台車ユニット20の外側部には、台車枠23、懸架ばね30、主電動機29、減速機28等を覆うように外側板22bを上部フレーム22に取付けてもよい。
【0037】
従って、車輪21の回転軸21aは左右に直通したものではなく、左右分かれて車軸フレーム27に支持されているので、左右の車輪21の間においては、車軸フレーム27の上面近傍まで上部フレーム22を下げて位置させている。そのため、通路26の床面高さは車輪21の外径上部の高さより相当低く設定することができる。
【0038】
また、左右の台車枠23と上部フレーム22の間には、前後に懸架ばね30と、各々の懸架ばね30の中間にショックアブソーバ31とを設けるとともに、前後方向の拘束部材として図示しないラジアルロッドが設けられており、乗客の乗心地の向上を図っている。
【0039】
したがって、単車形電車1は、運転士が図示しない運転装置を操作し、主電動機29を回転制御することによって、減速機28を介して車輪21を回転駆動して、任意の速度で軌道上を走行する。曲線の軌道5においては、台車ユニット20が車体支持装置33を介して、車体2を支持しつつ軌道5に従って車体2に対して左右旋回を行なうので、図9に示したような従来の通常の台車53を備えたボギー構造を有する単車形電車と同様に支障なく円滑に走行できる。
【0040】
次に、図6(a)〜(c)に基づいて、本実施の形態の単車形電車1の、特に台車ユニット22の動きを主に、その作用を説明する。(a)は直線の軌道5を直進している台車ユニット20を示しており、台車ユニット20の上部フレーム22は車体2との間に相対変位なく、車体2の床部2aと円弧状の継ぎ目を介し、同一床面高さで接続する低床面の通路26を確保して直進している。
【0041】
(b)は、図11に示したと同様に単車形電車1が曲線軌道78に入り、台車ユニット20が曲線軌道78に沿って右方向に旋回し、車体2との間で相対的に変位が生じた場合を示している。通路26は台車ユニット20と一体的に右旋回方向に変位するが、車体2の床部2aと円弧状の継ぎ目を介し、広い通路巾を確保したまま接続しており、車椅子等の通行も可能である。(c)は、台車ユニット20が左旋回方向に相対変位した場合を示しており、この場合も同様に通路巾は十分に確保されている。
【0042】
以上説明したように、本実施の形態の単車形電車1においては、台車ユニット20に取付けられた車輪21の外径上部より相当に低く設けられているため、停留所との段差が無く階段が不要である。このため、乗客は車椅子等でも乗降が可能となり、また、電車の全長にわたって低床部が連続して配置されるので乗客の移動が容易で、車椅子等の移動のための通路26も確保でき、車内を車椅子等でも自由に移動することもできるとともに、運転士の作業効率を向上させることができ、しかも低床率が拡大し輸送効率が向上するものとなり、いわゆる全低床式電車となる。
【0043】
次に、図7に基づき、本発明の実施の第2形態に係る低床式連接形電車40を説明する。図7は、本実施の形態の低床式連接形電車(以下、単に「連接台車ユニット20の上部フレーム22に座席25aと低床部の通路26を一体的に設けたので、これらが一体として旋回することにより広い通路を常に確保することが可能となり、さらに台車上の座席25aも確保できるので、客の定員数を増加せしめ、輸送効率を上げることができる。
【0044】
以上のように、本実施の形態の低床形電車1においては、車体2の床部2aが、台車ユニット20の通路26と同床面高さの連続した低床面を形成し、形電車」という。)の側面図である。
【0045】
図7に示すように、本実施の形態の低床式の連接形電車40は、前後端の客室車体41とこれらを連結支持する連接車体42によって構成されている。連接形電車40前後先端部となる各客室車体41の最先端部には、運転席3が設けられ、運転席3の近傍には乗客が乗降するための乗降ドア4と図示しない料金収納装置等が配設されている。5は連接形電車40の走行する軌道であり、6は図示しない架線から集電するパンタグラフである。
【0046】
また、各客室車体41の先端部の乗降ドア4後方には、実施の第1形態の単車形電車1において説明したものと同様の台車ユニット20が配設されており、これが客室車体41の一端側を支持している。そして各客室車体41の他端部は連接車体42によって支持、連結されており、さらに連接車体42はその下部に設けられた台車ユニット43によって支持され、軌道に沿って走行する構成になっている。
【0047】
本実施の形態においては、台車ユニット20は実施の第1形態の単車形電車1において説明したものと同様の構造を有し、各々の客室車体41は実施の第1形態の単車形電車1の車体2に台車ユニット20が取付けられていると同様の構造で、台車ユニット20が取付けられている。
【0048】
連接車体42の台車ユニット43は、台車ユニット20と同様の車輪21、上部フレーム等の構造を有するが、車体支持装置33を有さず直接連接車体42の下部に固定されており、台車ユニット43は連接車体42に対して旋回しない。したがって、台車ユニット43の上部フレームは円弧状の前後先端部を有する必要はなく、連接車体42の床部を兼ねるものとできる。ただし、左右の車輪21の間に台車ユニット20と同様に低床面を形成し通路46となし、車輪の直上部はこれらを覆うように高くなって、座席として利用する客室設備が備えられている点は同様であり、繰り返し説明は省略する。
【0049】
各客室車体41の他端部は、連接車体42に、公知の適宜な連接継手44で上下、左右、捩れ方向の回転変位可能に連結され、支持されており、各客車車体41の床部41aは、連接車体42の通路46と同じ床面高さで接続した低床面を形成する。
【0050】
従って、本実施の形態の連接形電車40においても、各客車車体41の床部41aと、連接車体42の台車ユニット43の通路46とが、各客車車体41の台車ユニット20の通路26と同一床面高さで接続した低床面を形成し、台車ユニット20および台車ユニット43に取付けられた車輪21の外径上部より相当に低く設けられているため、停留所との段差が無く階段が不要である。このため、乗客は車椅子等での乗降が可能となり、また、電車の全長にわたって低床部が連続して配置されるので乗客の移動が容易で、車椅子等の移動のための通路も確保でき、車内を車椅子等でも自由に移動することもできるとともに、運転士の作業効率を向上させることができ、しかも低床率が拡大し輸送効率も向上するものとなり、いわゆる全低床式電車とすることができる。
【0051】
また、図8に基づき、本発明の実施の第3形態に係る低床式連接形電車140を説明する。図8は、本実施の形態の低床式連接形電車(以下、単に「連接形電車」という。)140の側面図である。
【0052】
図8に示すように、本実施の形態の低床式の連接形電車140は、前後端の客室車体41とこれらを連結支持する連接車体142によって構成されている。連接形電車140前後先端部となる各客室車体41の構造は、前述の実施の第2形態のものと同様であるので説明を省略する。
【0053】
また、各客室車体41の先端側には、実施の第1形態の単車形電車1において説明したものと同様の台車ユニット20が配設されており、これが客室車体41の一端側を支持し、各客室車体41の他端部は連接車体142によって支持、連結されている。
【0054】
連接車体142はその前後端寄りに、実施の第1形態の単車形電車1において説明したものと同様の台車ユニット20が配設されたボギー構造をとっており、前後の台車ユニット20によって支持され、軌道に沿って走行する構成になっている。したがって、連接車体142においても、客室車体41と同様に、連接車体142の床部142aが、台車ユニット20の通路26と同一床面高さで接続する低床面を形成するものとなる。
【0055】
各客室車体41の他端部は、連接車体142に、公知の適宜な連接継手44で上下、左右、捩れ方向の回転変位可能に連結され、支持されており、各客車車体41の床部41aおよび通路26は、連接車体142の床部142aおよび通路26と同じ床面高さで接続した低床面を形成する。
【0056】
従って、本実施の形態の連接形電車140においても、各客車車体41の床部41aと台車ユニット20の通路26と、連接車体142の床部142aと台車ユニット20の通路26とが、同一床面高さで接続した低床面を形成し、台車ユニット20に取付けられた車輪21の外径上部より相当に低く設けられているため、停留所との段差が無く階段が不要である。このため、乗客は車椅子等での乗降が可能となり、また、電車の全長にわたって低床部が連続して配置されるので乗客の移動が容易で、車椅子等の移動のための通路も確保でき、車内を車椅子等でも自由に移動することもできるとともに、運転士の作業効率を向上させることができ、しかも低床率が拡大し輸送効率も向上するものとなり、いわゆる全低床式電車となる。
【0057】
以上、本発明を図示の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
【0058】
例えば、台車ユニット20および台車ユニット43の全てが主電動機29および減速機28を備えたものでなく、一部は主電動機および減速機を備えない台車ユニットであってもよい。
【0059】
【発明の効果】
(1)請求項1の発明によれば、低床式電車を、複数の台車ユニットに車体が支持される単車形または連接形の低床式電車において、同台車ユニットに車輪覆い部分と左右の同車輪覆い部分の間に形成した通路とを有する客室設備を設け、前記複数の台車ユニットの一部ないし全ての台車ユニットはその前後に設けた車体支持装置を介して前記車体を旋回自在に支持するように構成したので、曲線の軌道においては、台車ユニットが車体支持装置を介して、車体を支持しつつ軌道に従って車体に対して左右旋回を行なうため、支障なく円滑に走行できる上、台車ユニットの左右の同車輪覆い部分の間に形成した通路と車体の床部とで車体全長にわたる接続した低床面を形成することが可能であり、停留所での乗客の乗降が容易になり、電車の全長にわたって低床部が連続して配置されるので乗客の車内移動が容易となって、車椅子の乗客の乗降、移動も可能となり、また、運転士の作業効率を向上させることができ、しかも低床率が拡大し輸送効率が向上するものとなる。
【0060】
(2)請求項2の発明によれば、請求項1に記載の低床式電車において、前記台車ユニットの通路と、同台車ユニット以外の前記車体の床部とをほぼ同一の床面高さとしてなるように構成したので、請求項1の発明の効果に加え、台車ユニットの通路と車体の床部がほぼ同じ床面高さで接続し、また、通路は台車ユニットと一体的に右旋回方向に変位しても広い通路巾を確保したまま接続することと相俟って、乗客、特に車椅子等の車内移動が極めて容易となる。
【0061】
(3)請求項3の発明によれば、請求項2に記載の低床式電車において、前記台車ユニットの通路の床面高さは前記車輪の外径上面高さより低く設定されてなるように構成したので、請求項3の発明の効果に加え、台車ユニットの通路と車体の床部の床面高さを、従来の路面電車より相当低く設定することが可能となり、しかもその低床部を車体全長にわたって連続的に配置できるため、乗降口の位置に関わらず乗客の乗降、とりわけ車椅子の乗客の乗降が著しく容易となる。
【0062】
(4)請求項4の発明によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の低床式電車において、前記台車ユニットの車輪覆い部分に乗客の座席を設けてなるように構成したので、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明の効果に加え、低床率の拡大にも関わらず客室設備の領域が大きく取れ、乗客の着席数を減ずることがなく、輸送効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る低床式単車形電車の側面図である。
【図2】図1中A−A矢視による拡大水平断面図である。
【図3】図2中B−B矢視による台車ユニットの拡大縦断面図である。
【図4】図2中C−C矢視による台車ユニットの拡大横断面図である。
【図5】図3中E−E矢視による台車ユニットの下部水平断面図であり、図2の台車ユニットの床面下を示す。
【図6】本実施の形態の単車形電車における台車ユニットの作用説明図であり、(a)は直線軌道を進行方向(矢印で示す)に直進する状態、(b)は進行方向に対し、曲線軌道に沿って台車ユニットが右方向に変位して進行する状態、(c)は進行方向に対し、曲線軌道に沿って台車ユニットが左方向に変位して進行する状態を示す。
【図7】本発明の実施の第2形態に係る低床式連接形電車の側面図である。
【図8】本発明の実施の第3形態に係る低床式連接形電車の側面図である。
【図9】従来の主要都市で使用されているボギー構造を有する単車形の一般的な路面電車の説明図であり、(a)は側面図、(b)は(a)中F−F矢視による拡大横断面図である。
【図10】従来の低床路面電車の一例の横断面図である。
【図11】図10の低床路面電車の水平断面図である。
【符号の説明】
1 単車形電車
2 車体
2a 床部
2b 側壁部
3 運転席
4 乗降ドア
5 軌道
20 台車ユニット
21 車輪
21a 回転軸
22 上部フレーム
22a 先端部
22b 外側板
23 台車枠
24 背もたれ
25 車輪覆い部分
25a 座席
26 通路
27 車軸フレーム
28 減速機
29 主電動機
30 懸架ばね
31 ショックアブソーバ
32 仕切装置
33 車体支持装置
40 連接形電車
41 客室車体
41a 床部
42 連接車体
43 台車ユニット
44 連接継手
46 通路
140 連接形電車
142 連接車体
142a 床部

Claims (4)

  1. 複数の台車ユニットに車体が支持される単車形または連接形の低床式電車において、同台車ユニットに車輪覆い部分と左右の同車輪覆い部分の間に形成した通路とを有する客室設備を設け、前記複数の台車ユニットの一部ないし全ての台車ユニットはその前後に設けた車体支持装置を介して前記車体を旋回自在に支持することを特徴とする低床式電車。
  2. 請求項1に記載の低床式電車において、前記台車ユニットの通路と、同台車ユニット以外の前記車体の床部とをほぼ同一の床面高さとしてなることを特徴とする低床式電車。
  3. 請求項2に記載の低床式電車において、前記台車ユニットの通路の床面高さは前記車輪の外径上面高さより低く設定されてなることを特徴とする低床式電車。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の低床式電車において、前記台車ユニットの車輪覆い部分に乗客の座席を設けてなることを特徴とする低床式電車。
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