JP2004249445A - テーパーコレット抜き具 - Google Patents
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Abstract
【課題】コレットの破損およびキャップの破損を防止するとともに、作業者自身の手を怪我することがないようにすること。
【解決手段】外周に形成された環状の溝11にキャップが係合しており外周部にテーパ12が形成されたテーパーコレット1と、内周部に形成されたテーパ31にテーパーコレットの外周部に形成されたテーパ12を係合させて、テーパーコレット1を縮径させて前記環状の溝11に係合しているキャップ2を分離させる抜き具3と、該抜き具3の内周部に形成したテーパ31に外周部のテーパ12が係合しているテーパーコレット1を上方に押し上げる押し上げピン4とから成るテーパーコレット抜き具。
【選択図】 図6
【解決手段】外周に形成された環状の溝11にキャップが係合しており外周部にテーパ12が形成されたテーパーコレット1と、内周部に形成されたテーパ31にテーパーコレットの外周部に形成されたテーパ12を係合させて、テーパーコレット1を縮径させて前記環状の溝11に係合しているキャップ2を分離させる抜き具3と、該抜き具3の内周部に形成したテーパ31に外周部のテーパ12が係合しているテーパーコレット1を上方に押し上げる押し上げピン4とから成るテーパーコレット抜き具。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーパーコレット抜き具およびテーパーコレット抜き装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
機械加工(マシニングが主流)の加工刃具をチャッキングする方法は各種あり、機械本体に直接取付けるホルダーと言われるものがある。このホルダーへと刃具を取付ける場合、刃具の取付においてコレットと言われる補助具を使い刃具を取付けることが多い。
【0003】
コレットには、テーパー式とストレート式があるが、テーパー式はキャップと言われるものに取付けられている。使用刃具の径によりコレットを変更するが、このコレットはキャップより抜取る作業が発生する。
【0004】
すなわちコレットの種類としては、図11に示されるようにストレートコレットがあり、コレットの内外径はストレートであって、スリ割加工がしてある(一部略)。
【0005】
コレット抜きの先端を、図12に示されるようにホルダー内に入れて、上に引張り、コレットをホルダーから抜取るものである。
【0006】
コレット抜取りには作業者が片手にキャップをつかみ、もう一方の手でコレットの外周をつかみコレットの外周径を小さくしてキャップより抜取りを行っていた。
【0007】
またテーパーコレット(スプリングコレットとも言う)については、図13(A)および(B)に示されるようにコレットの外周にテーパーが形成されており、内径はストレートであり、複数のスリ割加工がしてある(一部略)。
【0008】
さらにコレットに手で圧力をかけ、図14(A)および(B)に示されるようにコレットを変形させキャップ内径より小さくしてキャップからコレットを抜いていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来においては、コレットの外周が手ではあまり小さくならないコレットもあり、この時は作業者としてキャップから無理やりコレットを抜出す行為において、コレットの破損、キャップの破損及び作業者自身の手を怪我することがあるという問題があった。
【0010】
すなわちコレットを抜く時に手でコレット外周に圧力をかけるので、コレットに圧力をかける手、つまり指先の部分が痛くなるのである。又コレットを抜く時作業者によっては力をかけ無理をする為、コレットの破損、キャップの破損が頻発することがあった。
またコレットを縮径した後、図15に示されるようにコレットを傾けて抜くようにしていたので、コレットの外部特に溝部近傍の図15中A部およびB部がキャップと擦れて、傷および摩耗が生じ、コレットの精度に影響を与えるという不具合があった。また、スリ割に手が挟まれたり、スリ割の長手方向に延在する角部に手が損傷し、作業者がケガをすることがあった。
【0011】
そこで本発明者は、内周部に形成された抜き具のテーパにテーパーコレットの外周部に形成されたテーパを係合させて、テーパーコレットを縮径させて前記環状の溝に係合しているキャップを分離させるとともに、押し上げピンによって該抜き具の内周部に形成したテーパに外周部のテーパが係合しているテーパーコレットを上方に押し上げるという本発明の技術的思想に着眼し、更に研究開発を重ねた結果、コレットの破損およびキャップの破損を防止するとともに、作業者自身の手を怪我することがないという目的を達成する本発明に到達した。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1に記載の第1発明)のテーパーコレット抜き具は、
外周に形成された環状の溝にキャップが係合しており外周部にテーパが形成されたテーパーコレットと、
内周部に形成されたテーパにテーパーコレットの外周部に形成されたテーパを係合させて、テーパーコレットを縮径させて前記環状の溝に係合しているキャップを分離させる抜き具と、
該抜き具の内周部に形成したテーパに外周部のテーパが係合しているテーパーコレットを上方に押し上げる押し上げピンとから成る
ものである。
【0013】
本発明(請求項2に記載の第2発明)のテーパーコレット抜き具は、
前記第1発明において、
前記押し上げピンを下方に付勢して、テーパーコレットを押し上げる時以外は前記押し上げピンが前記テーパーコレットに当接しないようにする付勢部材を備えている
ものである。
【0014】
本発明(請求項3に記載の第3発明)のテーパーコレット抜き具は、
前記第1発明において、
前記複数の抜き具および押し上げピンが植設され、同時に多数のテーパーコレットの押し上げを可能にした
ものである。
【0015】
本発明(請求項4に記載の第4発明)のテーパーコレット抜き具は、
前記第2発明において、
作業者が押圧すると移動する押圧部材を備え、
該押圧部材の動きを前記押し上げピンの押し上げ方向の動きに変換する変換機構を備えている
ものである。
【0016】
本発明(請求項5に記載の第5発明)のテーパーコレット抜き具は、
前記第4発明において、
前記押圧部材が、動きの方向が反対の一対の対向部材によって構成され、該一対の対向部材の反対方向の動きを、前記変換機構によって前記押し上げピンの押し上げ方向の動きにともに変換するように構成されている
ものである。
【0017】
本発明(請求項6に記載の第6発明)のテーパーコレット抜き装置は、
外周に形成された環状の溝にキャップが係合しており外周部にテーパが形成されたテーパーコレットと、
内周部に形成されたテーパにテーパーコレットの外周部に形成されたテーパを係合させて、テーパーコレットを縮径させて前記環状の溝に係合しているキャップを分離させる抜き具と、
該抜き具の内周部に形成したテーパに外周部のテーパが係合しているテーパーコレットを上方に押し上げる押し上げピンと、
該押し上げピンに係合して、回転に応じて押し上げピンを上方に押し上げるカム機構と、
該カム機構を回転駆動するモータとから成る
ものである。
【0018】
【発明の作用および効果】
上記構成より成る第1発明のテーパーコレット抜き具は、内周部に形成された抜き具のテーパにテーパーコレットの外周部に形成されたテーパを係合させて、テーパーコレットを縮径させて前記環状の溝に係合しているキャップを分離させるとともに、押し上げピンによって該抜き具の内周部に形成したテーパに外周部のテーパが係合しているテーパーコレットを上方に押し上げるので、コレットの破損およびキャップの破損を防止するとともに、作業者自身の手を怪我することがないという効果を奏する。
【0019】
上記構成より成る第2発明のテーパーコレット抜き具は、前記第1発明において、前記付勢部材が、前記押し上げピンを下方に付勢して、テーパーコレットを押し上げる時以外は前記押し上げピンが前記テーパーコレットに当接しないようにするので、テーパーコレットを押し上げる時以外における前記押し上げピンと前記テーパーコレットとの当接を回避するという効果を奏する。
【0020】
上記構成より成る第3発明のテーパーコレット抜き具は、前記第1発明において、前記複数の抜き具および押し上げピンが植設されているので、同時に多数のテーパーコレットの押し上げを可能にするという効果を奏する。
【0021】
上記構成より成る第4発明のテーパーコレット抜き具は、前記第2発明において、作業者が前記押圧部材を押圧すると、前記変換機構によって該押圧部材の動きを前記押し上げピンの押し上げ方向の動きに変換するので、前記押圧部材の押圧という簡単な操作によりテーパーコレットの押し上げを実現するという効果を奏する。
【0022】
上記構成より成る第5発明のテーパーコレット抜き具は、前記第4発明において、前記押圧部材を構成する前記一対の対向部材の反対方向の動きを、前記変換機構によって前記押し上げピンの押し上げ方向の動きにともに変換するので、小さな操作力によりテーパーコレットの押し上げを実現するという効果を奏する。
【0023】
本発明(請求項6に記載の第6発明)のテーパーコレット抜き装置は、モータによって回転駆動される前記カム機構の押し上げに伴う前記押し上げピンによって該抜き具の内周部に形成したテーパに外周部のテーパが係合しているテーパーコレットを自動的に上方に押し上げるので、作業者の操作力を不要にしてコレットの破損およびキャップの破損を防止するとともに、作業者自身の手を怪我することがないという効果を奏する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態につき、図面を用いて説明する。
【0025】
(第1実施形態)
本第1実施形態のテーパーコレット抜き具は、図1ないし図7に示されるように外周に形成された環状の溝11にキャップ2が係合しており外周部にテーパ12が形成されたテーパーコレット1と、内周部に形成されたテーパ31にテーパーコレットの外周部に形成されたテーパ12を係合させて、テーパーコレット1を縮径させて前記環状の溝11に係合しているキャップ2を分離させる抜き具3と、該抜き具3の内周部に形成したテーパ31に外周部のテーパ12が係合しているテーパーコレット1を上方に押し上げる押し上げピン4とから成るものである。
【0026】
本第1実施形態において、前記抜き具3は前記テーパーコレット(スプリングコレット)1を対象にしている。
【0027】
図7に示されるようにキャップ2にはめ込んだスプリングコレット1に刃具を挿入してホルダーに固定する。ホルダーの外周部にネジが加工してあり、キャップのネジ部をホルダーのネジ部に合わせ、締め付けを行う。
【0028】
キャップ2をネジ込みすると、スプリングコレット1がホルダー内面のテーパー面に沿って内径は小さくなり、中央に挿入してある刃具がコレット1により、締付られ、固定できる。
【0029】
次に刃具ホルダーから刃具を抜きとり、図1に示されるようにコレット1とキャップ2をホルダー本体から分離する。この分離されたコレット1とキャップ2のセット品を、図2に示されるようにコレット抜き具3に挿入する。
【0030】
この時、コレット1の外径とキャップ2の内径の間に抜き具3が入る。抜き具3への挿入後キャップ2上より圧力をかける。この圧力によってコレット1は、抜き具3の中に入り、コレット1が縮径され外径寸法が小さくなるので、キャップ2は当るまで圧力をかけ押込むと、図3に示されるようにキャップ2の内径より、コレット1の環状の溝11の外径が小さくなり、キャップ2とコレット1が分離する。このようにキャップ2とコレット1が分離したら、図4に示されるようにキャップ2が取除かれる。
【0031】
前記キャップ2が取除かれても、図5に示されるようにコレット1は抜き具3に入ったままであるので、この状態ではコレット1は次回に使用できない。したがって、コレット1を抜き具3から取り出す必要があり、抜き具3の中央部下からコレット1を押出すピン4が配設されている。
【0032】
このピン4を上へあげることにより、図6に示されるようにコレット1が押出される。コレット押出し用ピン4は下に下げておけば、次回のコレット抜きに使用できる。
【0033】
本第1実施形態においては、この抜き具3を用いるのでコレット抜き作業時は素手でコレット1を触ることがなく、作業者への負担、怪我、コレット破損、キャップ破損が無くなりこの作業工数も大幅に短縮されるという効果を奏する。
【0034】
本第1実施形態においては、コレット1がテーパーになっているので、このテーパー部を利用してコレット径を小さくするものである。
【0035】
またコレット1の径がある一定以上小さくなればキャップ2より簡単にコレット1が抜ける。
【0036】
さらに本第1実施形態においては、抜出したコレット1がそのままではまずいので、コレット1は今後の使用に備え単品で取り出せ、整理できることが必要であり、コレット1を抜く作業を簡素化し、作業者への負担を無くし安全に作業できるようにしたものである。
【0037】
(第2実施形態)
本第2実施形態のテーパーコレット抜き具は、図8に示されるように前記複数の抜き具3および押し上げピン4が植設され、同時に多数のテーパーコレット1の押し上げを可能にする構成より成るものである。
【0038】
本第2実施形態においては、数多くのコレット1を使用する部署では、この機構を何組かセットしたコレット抜き具が便利である。
【0039】
図8は、保持プレート40に例えば4個の抜き具3および押し上げピン4を取付けた時の例を示すもので、作業職場により1個の時や必要な数個取付けた抜き具を置くことも可能である。
【0040】
上記構成より成る本第2実施形態のテーパーコレット抜き具は、前記複数の押し上げピン4が前記保持プレート40に植設されているので、同時に多数のテーパーコレット1の押し上げを可能にするという効果を奏する。
【0041】
(第3実施形態)
本第3実施形態のテーパーコレット抜き具は、図9に示されるように作業者が押圧すると移動する押圧部材5を備え、該押圧部材5の動きを前記押し上げピン4の押し上げ方向き動きに変換する変換機構6を備えているものである。
【0042】
本第3実施形態においては、前記押圧部材5が、動きの方向が反対の一対の対向部材51、52によって構成され、該一対の対向部材の反対方向の動きを、前記変換機構6によって前記押し上げピン4の押し上げ方向の動きにともに変換するように構成されている。
【0043】
前記対向部材51、52は、面取りが施された左右のコレット押出しレバー
によって構成される。
【0044】
前記変換機構6は、左右のコレット押出しレバーから内方に突設されレバー案内軸61に沿って移動する突出部62の中央端に形成したテーパ部63と、前記押し上げピン4の下端に形成した前記左右のテーパ部63に係合する略V字状のテーパ部64とから成り、左右のコレット押出しレバーの横方向の動きを前記押し上げピン4の上下方向の動きに変換するものである。
【0045】
抜き具3と前記押し上げピン4との間にスプリング7を介挿して、スプリング7によってたえず押出し軸としての前記押し上げピン4を下へ下げている。
【0046】
本第3実施形態のテーパーコレット抜き具は、付勢部材としての前記スプリング7が、前記押し上げピン4を下方に付勢して、テーパーコレット1を押し上げる時以外は前記押し上げピン4が前記テーパーコレット1に当接しないようにするので、テーパーコレットを押し上げる時以外における前記押し上げピンと前記テーパーコレットとの当接を回避するという効果を奏する。
【0047】
また本第3実施形態のテーパーコレット抜き具は、作業者が前記押圧部材5を押圧すると、前記変換機構6によって該押圧部材5の動きを前記押し上げピン4の押し上げ方向の動きに変換するので、前記押圧部材5の押圧という簡単な操作によりテーパーコレットの押し上げを実現するという効果を奏する。
【0048】
さらに本第3実施形態のテーパーコレット抜き具は、前記押圧部材5を構成する前記一対の対向部材としての前記押出しレバー51、52の反対方向の動きを、前記変換機構6によって前記押し上げピン4の押し上げ方向の動きにともに変換するので、小さな操作力によりテーパーコレットの押し上げを実現するという効果を奏する。
【0049】
前記押出しレバー51、52を中央に向かって押し込むと中央の押出し軸としての前記押し上げピン4を上に動かす仕組みである。
【0050】
コレット押出しレバー51、52が両方にあるが、これは作業者が把持し易くすなわちつかみ易くした為である。
【0051】
コレット押出しレバー51、52は、作業者が持ちやすいように丸みがつけてある。ピン角では怪我の発生する恐れがあるからである。
【0052】
(第4実施形態)
本第4実施形態のテーパーコレット抜き装置は、外周に形成された環状の溝11にキャップ2が係合しており外周部にテーパ12が形成されたテーパーコレット1と、内周部に形成されたテーパ31にテーパーコレット1の外周部に形成されたテーパ12を係合させて、テーパーコレット1を縮径させて前記環状の溝11に係合しているキャップ2を分離させる抜き具3と、該抜き具3の内周部に形成したテーパ31に外周部のテーパ12が係合しているテーパーコレット1を上方に押し上げる押し上げピン4と、該押し上げピン4に係合して、回転に応じて押し上げピンを上下軸71を介して上方に押し上げるカム機構7と、該カム機構7を回転駆動するモータ8とから成るものである。
【0053】
本第4実施形態においては、前記にも述べたようにコレット1には取付刃具の径に合せたコレットが必要であるが、各工具会社では外径が一定で刃具取付内径を各種あると言う共通化をはかっている。この為、抜き具はこの外径に合せた物を製作している。
【0054】
図10は、抜き具の抜き部構造を示すもので、コレット案内具はコレットの外径種類に合せ数種類が製作してあり、コレットに合わせ取替可能なようにネジが加工してある。
【0055】
保持プレート700は、コレット案内具取付ネジ穴701と押出しピン用穴702及び上下軸穴703が穿設されている。前記上下軸71の下にはカム機構7としての偏心プレートが配設されており、このプレートの偏心穴にはモーター8が配設されている。
【0056】
本第4実施形態において、このモーター8のスイッチを押せば、一回転だけ回転するように構成されている。何回も回転させるならば、一回転毎にスイッチを押す必要がある。
【0057】
モーター8を一回転させると、偏心プレート7が回転し、上下軸71を上下に動かすので、上下軸71が動くことにより押出しピン4が動き、押出しピン4の先端がコレット1(図示せず)をコレット案内具としての抜き具3から上へ押出すものである。
【0058】
本第4実施形態のテーパーコレット抜き装置は、モータ8によって回転駆動される前記カム機構7の押し上げに伴う前記押し上げピン4によって該抜き具3の内周部に形成したテーパ31に外周部のテーパ12が係合しているテーパーコレット1を自動的に上方に押し上げるので、作業者の操作力を不要にしてコレットの破損およびキャップの破損を防止するとともに、作業者自身の手を怪我することがないという効果を奏する。
【0059】
上述の実施形態は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0060】
上述の第4実施形態においては、一例として前記押し上げピン4としての押出しピンを上下させる機構をモーター駆動する例について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、上下駆動方法は他にも多くあり、モーターの変わりに手動で偏心プレートを回す態様や、エアやバネを利用する態様や、天秤やテコの方法等を利用する態様を採用することが出来、いずれもコレットを押出すすなわち押し上げる動作を実現するものであれば良いのである。
【0061】
上述の第4実施形態においては、一例として押出しピンと上下軸を別体にした例について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、押出しピンと上下軸を一体化させる実施形態を採用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるコレットとキャップを示す断面図である。
【図2】本第1実施形態におけるコレットとキャップを抜き具に挿入された状態を示す断面図である。
【図3】本第1実施形態における抜き具によりキャップをコレットより分離させる状態を示す断面図である。
【図4】本第1実施形態において抜き具によりキャップをコレットより分離させた状態を示す断面図である。
【図5】本第1実施形態において押出しピンが上昇してコレットに当接する状態を示す断面図である。
【図6】本第1実施形態において押出しピンが上昇してコレットに当接して抜き具より抜き取る状態を示す断面図である。
【図7】本第1実施形態においてキャップにはめ込んだスプリングコレットに刃具を挿入してホルダーに固定する状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態における複数の抜き具を示す斜視図である。
【図9】本発明の第3実施形態における抜き具を示す断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態における抜き装置を示す断面図である。
【図11】従来のストレートコレットを示す斜視図である。
【図12】従来のストレートコレットを抜く状態を示す断面図である。
【図13】従来のテーパコレットを示す正面図および側面図である。
【図14】従来のテーパコレットからキャップを抜く2つの状態を示す正面図である。
【図15】従来のテーパコレットを傾けてキャップを抜く状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 テーパーコレット
11 環状の溝
12 テーパ
2 キャップ
3 抜き具
31 テーパ
4 押し上げピン
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーパーコレット抜き具およびテーパーコレット抜き装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
機械加工(マシニングが主流)の加工刃具をチャッキングする方法は各種あり、機械本体に直接取付けるホルダーと言われるものがある。このホルダーへと刃具を取付ける場合、刃具の取付においてコレットと言われる補助具を使い刃具を取付けることが多い。
【0003】
コレットには、テーパー式とストレート式があるが、テーパー式はキャップと言われるものに取付けられている。使用刃具の径によりコレットを変更するが、このコレットはキャップより抜取る作業が発生する。
【0004】
すなわちコレットの種類としては、図11に示されるようにストレートコレットがあり、コレットの内外径はストレートであって、スリ割加工がしてある(一部略)。
【0005】
コレット抜きの先端を、図12に示されるようにホルダー内に入れて、上に引張り、コレットをホルダーから抜取るものである。
【0006】
コレット抜取りには作業者が片手にキャップをつかみ、もう一方の手でコレットの外周をつかみコレットの外周径を小さくしてキャップより抜取りを行っていた。
【0007】
またテーパーコレット(スプリングコレットとも言う)については、図13(A)および(B)に示されるようにコレットの外周にテーパーが形成されており、内径はストレートであり、複数のスリ割加工がしてある(一部略)。
【0008】
さらにコレットに手で圧力をかけ、図14(A)および(B)に示されるようにコレットを変形させキャップ内径より小さくしてキャップからコレットを抜いていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来においては、コレットの外周が手ではあまり小さくならないコレットもあり、この時は作業者としてキャップから無理やりコレットを抜出す行為において、コレットの破損、キャップの破損及び作業者自身の手を怪我することがあるという問題があった。
【0010】
すなわちコレットを抜く時に手でコレット外周に圧力をかけるので、コレットに圧力をかける手、つまり指先の部分が痛くなるのである。又コレットを抜く時作業者によっては力をかけ無理をする為、コレットの破損、キャップの破損が頻発することがあった。
またコレットを縮径した後、図15に示されるようにコレットを傾けて抜くようにしていたので、コレットの外部特に溝部近傍の図15中A部およびB部がキャップと擦れて、傷および摩耗が生じ、コレットの精度に影響を与えるという不具合があった。また、スリ割に手が挟まれたり、スリ割の長手方向に延在する角部に手が損傷し、作業者がケガをすることがあった。
【0011】
そこで本発明者は、内周部に形成された抜き具のテーパにテーパーコレットの外周部に形成されたテーパを係合させて、テーパーコレットを縮径させて前記環状の溝に係合しているキャップを分離させるとともに、押し上げピンによって該抜き具の内周部に形成したテーパに外周部のテーパが係合しているテーパーコレットを上方に押し上げるという本発明の技術的思想に着眼し、更に研究開発を重ねた結果、コレットの破損およびキャップの破損を防止するとともに、作業者自身の手を怪我することがないという目的を達成する本発明に到達した。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1に記載の第1発明)のテーパーコレット抜き具は、
外周に形成された環状の溝にキャップが係合しており外周部にテーパが形成されたテーパーコレットと、
内周部に形成されたテーパにテーパーコレットの外周部に形成されたテーパを係合させて、テーパーコレットを縮径させて前記環状の溝に係合しているキャップを分離させる抜き具と、
該抜き具の内周部に形成したテーパに外周部のテーパが係合しているテーパーコレットを上方に押し上げる押し上げピンとから成る
ものである。
【0013】
本発明(請求項2に記載の第2発明)のテーパーコレット抜き具は、
前記第1発明において、
前記押し上げピンを下方に付勢して、テーパーコレットを押し上げる時以外は前記押し上げピンが前記テーパーコレットに当接しないようにする付勢部材を備えている
ものである。
【0014】
本発明(請求項3に記載の第3発明)のテーパーコレット抜き具は、
前記第1発明において、
前記複数の抜き具および押し上げピンが植設され、同時に多数のテーパーコレットの押し上げを可能にした
ものである。
【0015】
本発明(請求項4に記載の第4発明)のテーパーコレット抜き具は、
前記第2発明において、
作業者が押圧すると移動する押圧部材を備え、
該押圧部材の動きを前記押し上げピンの押し上げ方向の動きに変換する変換機構を備えている
ものである。
【0016】
本発明(請求項5に記載の第5発明)のテーパーコレット抜き具は、
前記第4発明において、
前記押圧部材が、動きの方向が反対の一対の対向部材によって構成され、該一対の対向部材の反対方向の動きを、前記変換機構によって前記押し上げピンの押し上げ方向の動きにともに変換するように構成されている
ものである。
【0017】
本発明(請求項6に記載の第6発明)のテーパーコレット抜き装置は、
外周に形成された環状の溝にキャップが係合しており外周部にテーパが形成されたテーパーコレットと、
内周部に形成されたテーパにテーパーコレットの外周部に形成されたテーパを係合させて、テーパーコレットを縮径させて前記環状の溝に係合しているキャップを分離させる抜き具と、
該抜き具の内周部に形成したテーパに外周部のテーパが係合しているテーパーコレットを上方に押し上げる押し上げピンと、
該押し上げピンに係合して、回転に応じて押し上げピンを上方に押し上げるカム機構と、
該カム機構を回転駆動するモータとから成る
ものである。
【0018】
【発明の作用および効果】
上記構成より成る第1発明のテーパーコレット抜き具は、内周部に形成された抜き具のテーパにテーパーコレットの外周部に形成されたテーパを係合させて、テーパーコレットを縮径させて前記環状の溝に係合しているキャップを分離させるとともに、押し上げピンによって該抜き具の内周部に形成したテーパに外周部のテーパが係合しているテーパーコレットを上方に押し上げるので、コレットの破損およびキャップの破損を防止するとともに、作業者自身の手を怪我することがないという効果を奏する。
【0019】
上記構成より成る第2発明のテーパーコレット抜き具は、前記第1発明において、前記付勢部材が、前記押し上げピンを下方に付勢して、テーパーコレットを押し上げる時以外は前記押し上げピンが前記テーパーコレットに当接しないようにするので、テーパーコレットを押し上げる時以外における前記押し上げピンと前記テーパーコレットとの当接を回避するという効果を奏する。
【0020】
上記構成より成る第3発明のテーパーコレット抜き具は、前記第1発明において、前記複数の抜き具および押し上げピンが植設されているので、同時に多数のテーパーコレットの押し上げを可能にするという効果を奏する。
【0021】
上記構成より成る第4発明のテーパーコレット抜き具は、前記第2発明において、作業者が前記押圧部材を押圧すると、前記変換機構によって該押圧部材の動きを前記押し上げピンの押し上げ方向の動きに変換するので、前記押圧部材の押圧という簡単な操作によりテーパーコレットの押し上げを実現するという効果を奏する。
【0022】
上記構成より成る第5発明のテーパーコレット抜き具は、前記第4発明において、前記押圧部材を構成する前記一対の対向部材の反対方向の動きを、前記変換機構によって前記押し上げピンの押し上げ方向の動きにともに変換するので、小さな操作力によりテーパーコレットの押し上げを実現するという効果を奏する。
【0023】
本発明(請求項6に記載の第6発明)のテーパーコレット抜き装置は、モータによって回転駆動される前記カム機構の押し上げに伴う前記押し上げピンによって該抜き具の内周部に形成したテーパに外周部のテーパが係合しているテーパーコレットを自動的に上方に押し上げるので、作業者の操作力を不要にしてコレットの破損およびキャップの破損を防止するとともに、作業者自身の手を怪我することがないという効果を奏する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態につき、図面を用いて説明する。
【0025】
(第1実施形態)
本第1実施形態のテーパーコレット抜き具は、図1ないし図7に示されるように外周に形成された環状の溝11にキャップ2が係合しており外周部にテーパ12が形成されたテーパーコレット1と、内周部に形成されたテーパ31にテーパーコレットの外周部に形成されたテーパ12を係合させて、テーパーコレット1を縮径させて前記環状の溝11に係合しているキャップ2を分離させる抜き具3と、該抜き具3の内周部に形成したテーパ31に外周部のテーパ12が係合しているテーパーコレット1を上方に押し上げる押し上げピン4とから成るものである。
【0026】
本第1実施形態において、前記抜き具3は前記テーパーコレット(スプリングコレット)1を対象にしている。
【0027】
図7に示されるようにキャップ2にはめ込んだスプリングコレット1に刃具を挿入してホルダーに固定する。ホルダーの外周部にネジが加工してあり、キャップのネジ部をホルダーのネジ部に合わせ、締め付けを行う。
【0028】
キャップ2をネジ込みすると、スプリングコレット1がホルダー内面のテーパー面に沿って内径は小さくなり、中央に挿入してある刃具がコレット1により、締付られ、固定できる。
【0029】
次に刃具ホルダーから刃具を抜きとり、図1に示されるようにコレット1とキャップ2をホルダー本体から分離する。この分離されたコレット1とキャップ2のセット品を、図2に示されるようにコレット抜き具3に挿入する。
【0030】
この時、コレット1の外径とキャップ2の内径の間に抜き具3が入る。抜き具3への挿入後キャップ2上より圧力をかける。この圧力によってコレット1は、抜き具3の中に入り、コレット1が縮径され外径寸法が小さくなるので、キャップ2は当るまで圧力をかけ押込むと、図3に示されるようにキャップ2の内径より、コレット1の環状の溝11の外径が小さくなり、キャップ2とコレット1が分離する。このようにキャップ2とコレット1が分離したら、図4に示されるようにキャップ2が取除かれる。
【0031】
前記キャップ2が取除かれても、図5に示されるようにコレット1は抜き具3に入ったままであるので、この状態ではコレット1は次回に使用できない。したがって、コレット1を抜き具3から取り出す必要があり、抜き具3の中央部下からコレット1を押出すピン4が配設されている。
【0032】
このピン4を上へあげることにより、図6に示されるようにコレット1が押出される。コレット押出し用ピン4は下に下げておけば、次回のコレット抜きに使用できる。
【0033】
本第1実施形態においては、この抜き具3を用いるのでコレット抜き作業時は素手でコレット1を触ることがなく、作業者への負担、怪我、コレット破損、キャップ破損が無くなりこの作業工数も大幅に短縮されるという効果を奏する。
【0034】
本第1実施形態においては、コレット1がテーパーになっているので、このテーパー部を利用してコレット径を小さくするものである。
【0035】
またコレット1の径がある一定以上小さくなればキャップ2より簡単にコレット1が抜ける。
【0036】
さらに本第1実施形態においては、抜出したコレット1がそのままではまずいので、コレット1は今後の使用に備え単品で取り出せ、整理できることが必要であり、コレット1を抜く作業を簡素化し、作業者への負担を無くし安全に作業できるようにしたものである。
【0037】
(第2実施形態)
本第2実施形態のテーパーコレット抜き具は、図8に示されるように前記複数の抜き具3および押し上げピン4が植設され、同時に多数のテーパーコレット1の押し上げを可能にする構成より成るものである。
【0038】
本第2実施形態においては、数多くのコレット1を使用する部署では、この機構を何組かセットしたコレット抜き具が便利である。
【0039】
図8は、保持プレート40に例えば4個の抜き具3および押し上げピン4を取付けた時の例を示すもので、作業職場により1個の時や必要な数個取付けた抜き具を置くことも可能である。
【0040】
上記構成より成る本第2実施形態のテーパーコレット抜き具は、前記複数の押し上げピン4が前記保持プレート40に植設されているので、同時に多数のテーパーコレット1の押し上げを可能にするという効果を奏する。
【0041】
(第3実施形態)
本第3実施形態のテーパーコレット抜き具は、図9に示されるように作業者が押圧すると移動する押圧部材5を備え、該押圧部材5の動きを前記押し上げピン4の押し上げ方向き動きに変換する変換機構6を備えているものである。
【0042】
本第3実施形態においては、前記押圧部材5が、動きの方向が反対の一対の対向部材51、52によって構成され、該一対の対向部材の反対方向の動きを、前記変換機構6によって前記押し上げピン4の押し上げ方向の動きにともに変換するように構成されている。
【0043】
前記対向部材51、52は、面取りが施された左右のコレット押出しレバー
によって構成される。
【0044】
前記変換機構6は、左右のコレット押出しレバーから内方に突設されレバー案内軸61に沿って移動する突出部62の中央端に形成したテーパ部63と、前記押し上げピン4の下端に形成した前記左右のテーパ部63に係合する略V字状のテーパ部64とから成り、左右のコレット押出しレバーの横方向の動きを前記押し上げピン4の上下方向の動きに変換するものである。
【0045】
抜き具3と前記押し上げピン4との間にスプリング7を介挿して、スプリング7によってたえず押出し軸としての前記押し上げピン4を下へ下げている。
【0046】
本第3実施形態のテーパーコレット抜き具は、付勢部材としての前記スプリング7が、前記押し上げピン4を下方に付勢して、テーパーコレット1を押し上げる時以外は前記押し上げピン4が前記テーパーコレット1に当接しないようにするので、テーパーコレットを押し上げる時以外における前記押し上げピンと前記テーパーコレットとの当接を回避するという効果を奏する。
【0047】
また本第3実施形態のテーパーコレット抜き具は、作業者が前記押圧部材5を押圧すると、前記変換機構6によって該押圧部材5の動きを前記押し上げピン4の押し上げ方向の動きに変換するので、前記押圧部材5の押圧という簡単な操作によりテーパーコレットの押し上げを実現するという効果を奏する。
【0048】
さらに本第3実施形態のテーパーコレット抜き具は、前記押圧部材5を構成する前記一対の対向部材としての前記押出しレバー51、52の反対方向の動きを、前記変換機構6によって前記押し上げピン4の押し上げ方向の動きにともに変換するので、小さな操作力によりテーパーコレットの押し上げを実現するという効果を奏する。
【0049】
前記押出しレバー51、52を中央に向かって押し込むと中央の押出し軸としての前記押し上げピン4を上に動かす仕組みである。
【0050】
コレット押出しレバー51、52が両方にあるが、これは作業者が把持し易くすなわちつかみ易くした為である。
【0051】
コレット押出しレバー51、52は、作業者が持ちやすいように丸みがつけてある。ピン角では怪我の発生する恐れがあるからである。
【0052】
(第4実施形態)
本第4実施形態のテーパーコレット抜き装置は、外周に形成された環状の溝11にキャップ2が係合しており外周部にテーパ12が形成されたテーパーコレット1と、内周部に形成されたテーパ31にテーパーコレット1の外周部に形成されたテーパ12を係合させて、テーパーコレット1を縮径させて前記環状の溝11に係合しているキャップ2を分離させる抜き具3と、該抜き具3の内周部に形成したテーパ31に外周部のテーパ12が係合しているテーパーコレット1を上方に押し上げる押し上げピン4と、該押し上げピン4に係合して、回転に応じて押し上げピンを上下軸71を介して上方に押し上げるカム機構7と、該カム機構7を回転駆動するモータ8とから成るものである。
【0053】
本第4実施形態においては、前記にも述べたようにコレット1には取付刃具の径に合せたコレットが必要であるが、各工具会社では外径が一定で刃具取付内径を各種あると言う共通化をはかっている。この為、抜き具はこの外径に合せた物を製作している。
【0054】
図10は、抜き具の抜き部構造を示すもので、コレット案内具はコレットの外径種類に合せ数種類が製作してあり、コレットに合わせ取替可能なようにネジが加工してある。
【0055】
保持プレート700は、コレット案内具取付ネジ穴701と押出しピン用穴702及び上下軸穴703が穿設されている。前記上下軸71の下にはカム機構7としての偏心プレートが配設されており、このプレートの偏心穴にはモーター8が配設されている。
【0056】
本第4実施形態において、このモーター8のスイッチを押せば、一回転だけ回転するように構成されている。何回も回転させるならば、一回転毎にスイッチを押す必要がある。
【0057】
モーター8を一回転させると、偏心プレート7が回転し、上下軸71を上下に動かすので、上下軸71が動くことにより押出しピン4が動き、押出しピン4の先端がコレット1(図示せず)をコレット案内具としての抜き具3から上へ押出すものである。
【0058】
本第4実施形態のテーパーコレット抜き装置は、モータ8によって回転駆動される前記カム機構7の押し上げに伴う前記押し上げピン4によって該抜き具3の内周部に形成したテーパ31に外周部のテーパ12が係合しているテーパーコレット1を自動的に上方に押し上げるので、作業者の操作力を不要にしてコレットの破損およびキャップの破損を防止するとともに、作業者自身の手を怪我することがないという効果を奏する。
【0059】
上述の実施形態は、説明のために例示したもので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0060】
上述の第4実施形態においては、一例として前記押し上げピン4としての押出しピンを上下させる機構をモーター駆動する例について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、上下駆動方法は他にも多くあり、モーターの変わりに手動で偏心プレートを回す態様や、エアやバネを利用する態様や、天秤やテコの方法等を利用する態様を採用することが出来、いずれもコレットを押出すすなわち押し上げる動作を実現するものであれば良いのである。
【0061】
上述の第4実施形態においては、一例として押出しピンと上下軸を別体にした例について説明したが、本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、押出しピンと上下軸を一体化させる実施形態を採用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるコレットとキャップを示す断面図である。
【図2】本第1実施形態におけるコレットとキャップを抜き具に挿入された状態を示す断面図である。
【図3】本第1実施形態における抜き具によりキャップをコレットより分離させる状態を示す断面図である。
【図4】本第1実施形態において抜き具によりキャップをコレットより分離させた状態を示す断面図である。
【図5】本第1実施形態において押出しピンが上昇してコレットに当接する状態を示す断面図である。
【図6】本第1実施形態において押出しピンが上昇してコレットに当接して抜き具より抜き取る状態を示す断面図である。
【図7】本第1実施形態においてキャップにはめ込んだスプリングコレットに刃具を挿入してホルダーに固定する状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態における複数の抜き具を示す斜視図である。
【図9】本発明の第3実施形態における抜き具を示す断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態における抜き装置を示す断面図である。
【図11】従来のストレートコレットを示す斜視図である。
【図12】従来のストレートコレットを抜く状態を示す断面図である。
【図13】従来のテーパコレットを示す正面図および側面図である。
【図14】従来のテーパコレットからキャップを抜く2つの状態を示す正面図である。
【図15】従来のテーパコレットを傾けてキャップを抜く状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 テーパーコレット
11 環状の溝
12 テーパ
2 キャップ
3 抜き具
31 テーパ
4 押し上げピン
Claims (6)
- 外周に形成された環状の溝にキャップが係合しており外周部にテーパが形成されたテーパーコレットと、
内周部に形成されたテーパにテーパーコレットの外周部に形成されたテーパを係合させて、テーパーコレットを縮径させて前記環状の溝に係合しているキャップを分離させる抜き具と、
該抜き具の内周部に形成したテーパに外周部のテーパが係合しているテーパーコレットを上方に押し上げる押し上げピンとから成る
ことを特徴とするテーパーコレット抜き具。 - 請求項1において、
前記押し上げピンを下方に付勢して、テーパーコレットを押し上げる時以外は前記押し上げピンが前記テーパーコレットに当接しないようにする付勢部材を備えている
ことを特徴とするテーパーコレット抜き具。 - 請求項1において、
前記複数の抜き具および押し上げピンが植設され、同時に多数のテーパーコレットの押し上げを可能にした
ことを特徴とするテーパーコレット抜き具。 - 請求項2において、
作業者が押圧すると移動する押圧部材を備え、
該押圧部材の動きを前記押し上げピンの押し上げ方向の動きに変換する変換機構を備えている
ことを特徴とするテーパーコレット抜き具。 - 請求項4において、
前記押圧部材が、動きの方向が反対の一対の対向部材によって構成され、該一対の対向部材の反対方向の動きを、前記変換機構によって前記押し上げピンの押し上げ方向の動きにともに変換するように構成されている
ことを特徴とするテーパーコレット抜き具。 - 外周に形成された環状の溝にキャップが係合しており外周部にテーパが形成されたテーパーコレットと、
内周部に形成されたテーパにテーパーコレットの外周部に形成されたテーパを係合させて、テーパーコレットを縮径させて前記環状の溝に係合しているキャップを分離させる抜き具と、
該抜き具の内周部に形成したテーパに外周部のテーパが係合しているテーパーコレットを上方に押し上げる押し上げピンと、
該押し上げピンに係合して、回転に応じて押し上げピンを上方に押し上げるカム機構と、
該カム機構を回転駆動するモータとから成る
ことを特徴とするテーパーコレット抜き装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003045204A JP2004249445A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | テーパーコレット抜き具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003045204A JP2004249445A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | テーパーコレット抜き具 |
Publications (1)
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JP2004249445A true JP2004249445A (ja) | 2004-09-09 |
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ID=33027632
Family Applications (1)
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JP2003045204A Withdrawn JP2004249445A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | テーパーコレット抜き具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004249445A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11179783B2 (en) | 2018-03-29 | 2021-11-23 | Schaublin Sa | Quick changeable collet clamping assembly |
-
2003
- 2003-02-21 JP JP2003045204A patent/JP2004249445A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11179783B2 (en) | 2018-03-29 | 2021-11-23 | Schaublin Sa | Quick changeable collet clamping assembly |
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