JP2004249194A - 破砕処理装置および複軸破砕処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被破砕物をより効率的に細かく破砕する。
【解決手段】切刃となるブレード(13)が外周に沿って複数設けられた周刃ディスク(11)が当該周刃ディスク(11)の回転軸の軸線方向に沿って並設して形成された回転カッタ部(1)と、回転カッタ部(1)の外周を被覆するように配置され、ブレード(13)との間の被破砕物を破砕するスクリーン部(2)と、を備えた破砕処理装置(10)であって、ブレード(13)の先端部(13A)を、山状に形成し、スクリーン部(2)を、回転カッタ部(1)を回転させたときにブレード(13)の先端部(13A)の軌跡に沿った谷状に形成した。
【選択図】 図1
【解決手段】切刃となるブレード(13)が外周に沿って複数設けられた周刃ディスク(11)が当該周刃ディスク(11)の回転軸の軸線方向に沿って並設して形成された回転カッタ部(1)と、回転カッタ部(1)の外周を被覆するように配置され、ブレード(13)との間の被破砕物を破砕するスクリーン部(2)と、を備えた破砕処理装置(10)であって、ブレード(13)の先端部(13A)を、山状に形成し、スクリーン部(2)を、回転カッタ部(1)を回転させたときにブレード(13)の先端部(13A)の軌跡に沿った谷状に形成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種工場等で生じる木屑等の被破砕物を破砕する破砕処理装置および複軸破砕処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、破砕処理装置として、ブレードが外周に複数設けられた回転カッタ部と、この回転カッタ部との間で被破砕物を破砕する固定ブレード部と、前記回転カッタ部の外周を被覆するように湾曲し排出孔から破砕後の被破砕物を排出するスクリーン部とを備えた破砕処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、この破砕処理装置は、被破砕物を回転カッタ部のブレードと固定ブレード部との剪断作用によって破砕し、所定の大きさ以下に破砕された被破砕物だけをスクリーン部の排出孔から落下させ、所定の大きさ以下にはならなかった被破砕物を回転カッタ部のブレードによって掬い上げ、回転カッタ部と固定ブレード部との間で繰り返して破砕するようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−90258号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記破砕処理装置においては、回転カッタ部のブレードとスクリーン部との間には所定の距離が設けられているため、スクリーン部はその名の通りふるいとしての機能しか有していない。
また、回転カッタ部のブレードとスクリーン部との間には所定の距離が設けられているため、スクリーン部に存在する被破砕物を掬い上げにくい。
そのため、破砕処理装置に投入された被破砕物全てを所定の大きさ以下までにするには多くの時間を要していた。
【0005】
本発明の課題は、被破砕物を効率よく破砕することが可能な破砕処理装置および複軸破砕処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の破砕処理装置は、先端部が山状のブレードを外周に複数持つ回転カッタ部と、この回転カッタ部との間で被破砕物を破砕する固定ブレード部と、破砕後の前記被破砕物を排出孔から排出するスクリーン部とを備えた破砕処理装置であって、前記スクリーン部のうち前記回転カッタ部に対向する面は、前記回転カッタ部の外周を被覆するように湾曲しているとともに、前記回転カッタ部を回転させたときに前記ブレードが通過する部分が谷状に形成され、前記回転カッタ部を回転させたときに前記ブレードに嵌合するように構成されていることを特徴とする。ここで「先端部」とは回転方向の先頭部を意味している。
この破砕処理装置によれば、回転カッタ部と固定ブレード部との間で破砕された被破砕物はスクリーン部に導かれる。そして、回転カッタ部のブレードによってスクリーン部に擦り付けられる。これによって被破砕物が細かく破砕される。また一方で、スクリーン部で細かく破砕されなかった被破砕物はブレードによって効率よく掻き出され、繰り返し破砕される。
【0007】
請求項2記載の複軸破砕処理装置は、請求項1記載の破砕処理装置が各回転カッタ部の回転軸が互いに平行となるように複数並設されていることを特徴とする。
この複軸破砕処理装置によれば、投入された被破砕物を複数の破砕処理装置によって同時並行して破砕処理することができる。
【0008】
請求項3記載の複軸破砕処理装置は、請求項2記載の複軸破砕処理装置において、隣接するスクリーン部の間には被破砕物を各破砕処理装置に振り分ける被破砕物誘導部材が設けられていることを特徴とする。
この複軸破砕処理装置によれば、被破砕物誘導部材によって被破砕物が各破砕処理装置に振り分けられるので、隣接するスクリーン部の間に未処理の被破砕物が残留するのが防止される。
【0009】
請求項4記載の複軸破砕処理装置は、請求項3記載の複軸破砕処理装置において、前記カッタ部は固定ブレード部として構成され、前記被破砕物誘導部材と前記固定ブレード部が一体に構成されていることを特徴とする。
この複軸破砕処理装置によれば、被破砕物誘導部材と固定ブレード部が一体なので、組立が容易となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
1.全体構成の概略
図1には第1実施形態である破砕処理装置が示されている。
この破砕処理装置10は、回転カッタ部1、固定ブレード部2、スクリーン部3、モータM等を備え、モータMによって回転カッタ部1が回転駆動されることによって、投入された被破砕物を回転カッタ部1と固定ブレード部2との間で破砕し、破砕された被破砕物をスクリーン部3に導き破砕し、所定の大きさ以下となった被破砕物を排出するようになっている。また、この破砕処理装置10は、スクリーン部3で所定の大きさ以下とならなかった被破砕物を回転カッタ部1で掻き出し、所定の大きさ以下となるまで破砕するようになっている。
【0011】
2.細部構成
(1)回転カッタ部1について
回転カッタ部1は、複数の周刃ディスク11が当該周刃ディスク11の回転軸の軸線方向に沿って隙間なく並設された構造となっている。各周刃ディスク11は、円盤状のディスク12に切刃となるブレード13がディスク12の外周に沿って複数設けられた構造となっている。そして、隣接する周刃ディスク11の間ではブレード13の位相がずれるように設定されている。
ブレード13の先端部は、幅方向の中央部が頂点13bとなるように山状に形成され、その頂点両側の斜辺13dはブレード13の端部13cに収束している。この収束位置は周刃ディスク11の外周面位置である。これにより、回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部の軌跡を回転カッタ部全体として見れば、図2に示すように、回転軸の軸線方向に沿って山と谷とが連続して繰り返す状態つまりジグザグ状となっている。
【0012】
(2)固定ブレード部2について
固定ブレード部2は、フレーム14に固定して設けられている。この固定ブレード部2は 回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部の軌跡の形状(ジグザグ形状)に対して相補的な形状(ジグザグ形状)となっている。つまり、固定ブレード部2は、回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部が通過する部分が谷状となっている。これにより、ブレード13と固定ブレード部2とによって被破砕物を剪断により破砕するようにされている。
【0013】
(3)スクリーン部3について
スクリーン部3は、図3に示すように、回転カッタ部1の外周のほぼ下半部を被覆するように配置されている。このスクリーン部3のうち回転カッタ部1に対向する面は、図4に示すように、回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部の軌跡の形状(ジグザグ形状)に対して相補的な断面形状(ジグザグ形状)となっている。つまり、スクリーン部3のうち回転カッタ部1に対向する面は、回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部が通過する部分が谷状となっている。この場合、回転カッタ部1が回転した際にブレード13の先端部(頂部と斜辺13d)がスクリーン部3に摺接するようになっていても、少しばかり隙間があってもよい。
また、スクリーン部3には、被破砕物を外部に排出する排出孔21が多数形成されている。
なお、このスクリーン部3は、固定ブレード部2の谷とスクリーン部3の谷とが合致するようにして設けられる。
【0014】
3.破砕処理装置10の作用、効果
モータMにより回転カッタ部1を回転駆動させるとブレード13も共に回転する。これにより、ブレード13と固定ブレード部2とによって被破砕物が剪断により破砕される。そして、被破砕物はスクリーン部3に導かれる。スクリーン部3に導かれた被破砕物の一部はブレード13によってスクリーン部3に強く擦り付けられる。これにより、被破砕物は破砕される。そして、所定の大きさ以下となった被破砕物は排出孔21から排出される。一方、スクリーン部3で所定の大きさ以下とならず排出孔21から排出されない被破砕物はブレード13によって効率よく掻き出され、繰り返し破砕される。
【0015】
以上のように、ブレード13と固定ブレード部2とで破砕処理された被破砕物を回転カッタ部1とスクリーン部3とによってさらに破砕、破砕しているので、被破砕物を効率よく破砕処理することができる。また、スクリーン部3で所定の大きさ以下とならず排出孔21から排出されない被破砕物がブレード13によって効率よく掻き出され、破砕されるので、その分も被破砕物を効率よく破砕処理することができる。
【0016】
(第2実施形態)
1.全体構成の概略
図5および図6には第2実施形態である複軸破砕処理装置20が示されている。この複軸破砕処理装置20は、上記破砕処理装置10を各回転カッタ部1の回転軸の軸線が互いに略平行となるように複数並設した構造となっている。この複軸破砕処理装置20は、隣接するスクリーン部3の間には被破砕物を各破砕処理装置10に振り分ける被破砕物誘導部材4が設けられている。さらに、この被破砕物誘導部材4の下には固定ブレード部2が一体的に設けられている。なお、このように対をなす破砕処理装置10を並設する場合には、各破砕処理装置10では相手側の破砕装置10に近い側でブレード13によって被破砕物を引き込む構成とすることが好ましい。このようにすれば、対をなす破砕処理装置10の中央部分に投入した被破砕物の山を両すそから破砕していくことができるので処理効率が上がることになる。
【0017】
2.被破砕物誘導部材20について
被破砕物誘導部材4は、図7に示すように、三角柱状に形成され、一側面が底面となるように、隣接するスクリーン部3の間に設置される。
また、被破砕物誘導部材4と一体的な固定ブレード部2のブレード部分は、被破砕物誘導部材4の両側から突出している。回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部の軌跡の形状(ジグザグ形状)に対して相補的な形状(ジグザグ形状)となっている。つまり、固定ブレード部2は、回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部が通過する部分が谷状となっている。これにより、ブレード13と固定ブレード部2とによって被破砕物を剪断により破砕処理するようにされている。
【0018】
3.その他の構成について
複軸破砕処理装置20のその他の構成はほぼ破砕処理装置10と同様であるので、その同様部分については同一符号を用い、その説明は省略する。
【0019】
4.複軸破砕処理装置20の作用、効果
複軸破砕処理装置20によれば、図8に示すように、投入された被破砕物が被破砕物誘導部材4によって各破砕処理装置10に振り分けられる。そして、各破砕処理装置10によって被破砕物が処理される。
【0020】
以上から、本実施形態の複軸破砕処理装置20によれば、2つの回転カッタ部1を近付けて配置し、その間に固定ブレード部2を配置しているので、2つの回転カッタ部1と固定ブレード部2とから形成される空間に被破砕物を山積みすることができる。その結果、被破砕物の投入量、投入時間、投入間隔等をあまり気を付けなくてよい。ちなみに、従来の一般の破砕処理装置においては、回転カッタ部のブレードの手前で被破砕物が詰まってしまう所謂「ブリッジ」という現象が生じやすい。そして、この現象が生じると、人が棒などを使って被破砕物を掻き混ぜ「ブリッジ」となっている部分を崩す必要がある。これに対して、本実施形態では、破砕が行われる部分(回転カッタ部1のブレード13と固定ブレード部2)が隣接して配置されるため、被破砕物を掻き混ぜる効果が互いに影響しあい「ブリッジ」が発生しにくくなる。
また、被破砕物誘導部材4と固定ブレード部が一体なので、組立が容易となる。
【0021】
5.本発明の変形
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態ではブレード13の先端部を山状に形成し、スクリーン部3をブレード13の先端部に噛み合う谷状に形成したが、ブレード13の先端部を凸状に形成し、固定ブレード2およびスクリーン部3をブレード13の先端部に噛み合う凹状に形成してもよい。また、複軸破砕処理装置20は、破砕処理装置10を2基連結して構成したが、その数は要求される処理能力に応じて適宜変更可能である。
その他、本発明は、発明の要旨を逸脱しない範囲内で自由に変更、改良が可能である。
【0022】
【発明の効果】
本発明の代表的なものの効果を説明すれば、先端部が山状のブレードを外周に複数持つ回転カッタ部と、この回転カッタ部との間で被破砕物を破砕する固定ブレード部と、破砕後の前記被破砕物を排出孔から排出するスクリーン部とを備えた破砕処理装置であって、前記スクリーン部のうち前記回転カッタ部に対向する面は、前記回転カッタ部の外周を被覆するように湾曲しているとともに、前記回転カッタ部を回転させたときに前記ブレードが通過する部分が谷状に形成され、前記回転カッタ部を回転させたときに前記ブレードに嵌合するように構成されているので、従来に比べて被破砕物を効率よく処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における破砕処理装置の平面図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるブレードの先端部とスクリーン部について説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるスクリーン部の取付状態の一部を透視した側面図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるスクリーン部の斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態における複軸破砕処理装置の平面図である。
【図6】本発明の実施の形態における複軸破砕処理装置の一部を透視した側面図である。
【図7】本発明の実施の形態における被破砕物誘導部材の斜視図である。
【符号の説明】
1 回転カッタ部
2 固定ブレード部
3 スクリーン部
4 被破砕物誘導部材
10 破砕処理装置
11 周刃ディスク
13 ブレード
21 排出孔
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種工場等で生じる木屑等の被破砕物を破砕する破砕処理装置および複軸破砕処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、破砕処理装置として、ブレードが外周に複数設けられた回転カッタ部と、この回転カッタ部との間で被破砕物を破砕する固定ブレード部と、前記回転カッタ部の外周を被覆するように湾曲し排出孔から破砕後の被破砕物を排出するスクリーン部とを備えた破砕処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、この破砕処理装置は、被破砕物を回転カッタ部のブレードと固定ブレード部との剪断作用によって破砕し、所定の大きさ以下に破砕された被破砕物だけをスクリーン部の排出孔から落下させ、所定の大きさ以下にはならなかった被破砕物を回転カッタ部のブレードによって掬い上げ、回転カッタ部と固定ブレード部との間で繰り返して破砕するようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−90258号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記破砕処理装置においては、回転カッタ部のブレードとスクリーン部との間には所定の距離が設けられているため、スクリーン部はその名の通りふるいとしての機能しか有していない。
また、回転カッタ部のブレードとスクリーン部との間には所定の距離が設けられているため、スクリーン部に存在する被破砕物を掬い上げにくい。
そのため、破砕処理装置に投入された被破砕物全てを所定の大きさ以下までにするには多くの時間を要していた。
【0005】
本発明の課題は、被破砕物を効率よく破砕することが可能な破砕処理装置および複軸破砕処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の破砕処理装置は、先端部が山状のブレードを外周に複数持つ回転カッタ部と、この回転カッタ部との間で被破砕物を破砕する固定ブレード部と、破砕後の前記被破砕物を排出孔から排出するスクリーン部とを備えた破砕処理装置であって、前記スクリーン部のうち前記回転カッタ部に対向する面は、前記回転カッタ部の外周を被覆するように湾曲しているとともに、前記回転カッタ部を回転させたときに前記ブレードが通過する部分が谷状に形成され、前記回転カッタ部を回転させたときに前記ブレードに嵌合するように構成されていることを特徴とする。ここで「先端部」とは回転方向の先頭部を意味している。
この破砕処理装置によれば、回転カッタ部と固定ブレード部との間で破砕された被破砕物はスクリーン部に導かれる。そして、回転カッタ部のブレードによってスクリーン部に擦り付けられる。これによって被破砕物が細かく破砕される。また一方で、スクリーン部で細かく破砕されなかった被破砕物はブレードによって効率よく掻き出され、繰り返し破砕される。
【0007】
請求項2記載の複軸破砕処理装置は、請求項1記載の破砕処理装置が各回転カッタ部の回転軸が互いに平行となるように複数並設されていることを特徴とする。
この複軸破砕処理装置によれば、投入された被破砕物を複数の破砕処理装置によって同時並行して破砕処理することができる。
【0008】
請求項3記載の複軸破砕処理装置は、請求項2記載の複軸破砕処理装置において、隣接するスクリーン部の間には被破砕物を各破砕処理装置に振り分ける被破砕物誘導部材が設けられていることを特徴とする。
この複軸破砕処理装置によれば、被破砕物誘導部材によって被破砕物が各破砕処理装置に振り分けられるので、隣接するスクリーン部の間に未処理の被破砕物が残留するのが防止される。
【0009】
請求項4記載の複軸破砕処理装置は、請求項3記載の複軸破砕処理装置において、前記カッタ部は固定ブレード部として構成され、前記被破砕物誘導部材と前記固定ブレード部が一体に構成されていることを特徴とする。
この複軸破砕処理装置によれば、被破砕物誘導部材と固定ブレード部が一体なので、組立が容易となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
1.全体構成の概略
図1には第1実施形態である破砕処理装置が示されている。
この破砕処理装置10は、回転カッタ部1、固定ブレード部2、スクリーン部3、モータM等を備え、モータMによって回転カッタ部1が回転駆動されることによって、投入された被破砕物を回転カッタ部1と固定ブレード部2との間で破砕し、破砕された被破砕物をスクリーン部3に導き破砕し、所定の大きさ以下となった被破砕物を排出するようになっている。また、この破砕処理装置10は、スクリーン部3で所定の大きさ以下とならなかった被破砕物を回転カッタ部1で掻き出し、所定の大きさ以下となるまで破砕するようになっている。
【0011】
2.細部構成
(1)回転カッタ部1について
回転カッタ部1は、複数の周刃ディスク11が当該周刃ディスク11の回転軸の軸線方向に沿って隙間なく並設された構造となっている。各周刃ディスク11は、円盤状のディスク12に切刃となるブレード13がディスク12の外周に沿って複数設けられた構造となっている。そして、隣接する周刃ディスク11の間ではブレード13の位相がずれるように設定されている。
ブレード13の先端部は、幅方向の中央部が頂点13bとなるように山状に形成され、その頂点両側の斜辺13dはブレード13の端部13cに収束している。この収束位置は周刃ディスク11の外周面位置である。これにより、回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部の軌跡を回転カッタ部全体として見れば、図2に示すように、回転軸の軸線方向に沿って山と谷とが連続して繰り返す状態つまりジグザグ状となっている。
【0012】
(2)固定ブレード部2について
固定ブレード部2は、フレーム14に固定して設けられている。この固定ブレード部2は 回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部の軌跡の形状(ジグザグ形状)に対して相補的な形状(ジグザグ形状)となっている。つまり、固定ブレード部2は、回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部が通過する部分が谷状となっている。これにより、ブレード13と固定ブレード部2とによって被破砕物を剪断により破砕するようにされている。
【0013】
(3)スクリーン部3について
スクリーン部3は、図3に示すように、回転カッタ部1の外周のほぼ下半部を被覆するように配置されている。このスクリーン部3のうち回転カッタ部1に対向する面は、図4に示すように、回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部の軌跡の形状(ジグザグ形状)に対して相補的な断面形状(ジグザグ形状)となっている。つまり、スクリーン部3のうち回転カッタ部1に対向する面は、回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部が通過する部分が谷状となっている。この場合、回転カッタ部1が回転した際にブレード13の先端部(頂部と斜辺13d)がスクリーン部3に摺接するようになっていても、少しばかり隙間があってもよい。
また、スクリーン部3には、被破砕物を外部に排出する排出孔21が多数形成されている。
なお、このスクリーン部3は、固定ブレード部2の谷とスクリーン部3の谷とが合致するようにして設けられる。
【0014】
3.破砕処理装置10の作用、効果
モータMにより回転カッタ部1を回転駆動させるとブレード13も共に回転する。これにより、ブレード13と固定ブレード部2とによって被破砕物が剪断により破砕される。そして、被破砕物はスクリーン部3に導かれる。スクリーン部3に導かれた被破砕物の一部はブレード13によってスクリーン部3に強く擦り付けられる。これにより、被破砕物は破砕される。そして、所定の大きさ以下となった被破砕物は排出孔21から排出される。一方、スクリーン部3で所定の大きさ以下とならず排出孔21から排出されない被破砕物はブレード13によって効率よく掻き出され、繰り返し破砕される。
【0015】
以上のように、ブレード13と固定ブレード部2とで破砕処理された被破砕物を回転カッタ部1とスクリーン部3とによってさらに破砕、破砕しているので、被破砕物を効率よく破砕処理することができる。また、スクリーン部3で所定の大きさ以下とならず排出孔21から排出されない被破砕物がブレード13によって効率よく掻き出され、破砕されるので、その分も被破砕物を効率よく破砕処理することができる。
【0016】
(第2実施形態)
1.全体構成の概略
図5および図6には第2実施形態である複軸破砕処理装置20が示されている。この複軸破砕処理装置20は、上記破砕処理装置10を各回転カッタ部1の回転軸の軸線が互いに略平行となるように複数並設した構造となっている。この複軸破砕処理装置20は、隣接するスクリーン部3の間には被破砕物を各破砕処理装置10に振り分ける被破砕物誘導部材4が設けられている。さらに、この被破砕物誘導部材4の下には固定ブレード部2が一体的に設けられている。なお、このように対をなす破砕処理装置10を並設する場合には、各破砕処理装置10では相手側の破砕装置10に近い側でブレード13によって被破砕物を引き込む構成とすることが好ましい。このようにすれば、対をなす破砕処理装置10の中央部分に投入した被破砕物の山を両すそから破砕していくことができるので処理効率が上がることになる。
【0017】
2.被破砕物誘導部材20について
被破砕物誘導部材4は、図7に示すように、三角柱状に形成され、一側面が底面となるように、隣接するスクリーン部3の間に設置される。
また、被破砕物誘導部材4と一体的な固定ブレード部2のブレード部分は、被破砕物誘導部材4の両側から突出している。回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部の軌跡の形状(ジグザグ形状)に対して相補的な形状(ジグザグ形状)となっている。つまり、固定ブレード部2は、回転カッタ部1が回転した際のブレード13の先端部が通過する部分が谷状となっている。これにより、ブレード13と固定ブレード部2とによって被破砕物を剪断により破砕処理するようにされている。
【0018】
3.その他の構成について
複軸破砕処理装置20のその他の構成はほぼ破砕処理装置10と同様であるので、その同様部分については同一符号を用い、その説明は省略する。
【0019】
4.複軸破砕処理装置20の作用、効果
複軸破砕処理装置20によれば、図8に示すように、投入された被破砕物が被破砕物誘導部材4によって各破砕処理装置10に振り分けられる。そして、各破砕処理装置10によって被破砕物が処理される。
【0020】
以上から、本実施形態の複軸破砕処理装置20によれば、2つの回転カッタ部1を近付けて配置し、その間に固定ブレード部2を配置しているので、2つの回転カッタ部1と固定ブレード部2とから形成される空間に被破砕物を山積みすることができる。その結果、被破砕物の投入量、投入時間、投入間隔等をあまり気を付けなくてよい。ちなみに、従来の一般の破砕処理装置においては、回転カッタ部のブレードの手前で被破砕物が詰まってしまう所謂「ブリッジ」という現象が生じやすい。そして、この現象が生じると、人が棒などを使って被破砕物を掻き混ぜ「ブリッジ」となっている部分を崩す必要がある。これに対して、本実施形態では、破砕が行われる部分(回転カッタ部1のブレード13と固定ブレード部2)が隣接して配置されるため、被破砕物を掻き混ぜる効果が互いに影響しあい「ブリッジ」が発生しにくくなる。
また、被破砕物誘導部材4と固定ブレード部が一体なので、組立が容易となる。
【0021】
5.本発明の変形
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態ではブレード13の先端部を山状に形成し、スクリーン部3をブレード13の先端部に噛み合う谷状に形成したが、ブレード13の先端部を凸状に形成し、固定ブレード2およびスクリーン部3をブレード13の先端部に噛み合う凹状に形成してもよい。また、複軸破砕処理装置20は、破砕処理装置10を2基連結して構成したが、その数は要求される処理能力に応じて適宜変更可能である。
その他、本発明は、発明の要旨を逸脱しない範囲内で自由に変更、改良が可能である。
【0022】
【発明の効果】
本発明の代表的なものの効果を説明すれば、先端部が山状のブレードを外周に複数持つ回転カッタ部と、この回転カッタ部との間で被破砕物を破砕する固定ブレード部と、破砕後の前記被破砕物を排出孔から排出するスクリーン部とを備えた破砕処理装置であって、前記スクリーン部のうち前記回転カッタ部に対向する面は、前記回転カッタ部の外周を被覆するように湾曲しているとともに、前記回転カッタ部を回転させたときに前記ブレードが通過する部分が谷状に形成され、前記回転カッタ部を回転させたときに前記ブレードに嵌合するように構成されているので、従来に比べて被破砕物を効率よく処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における破砕処理装置の平面図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるブレードの先端部とスクリーン部について説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるスクリーン部の取付状態の一部を透視した側面図である。
【図4】本発明の実施の形態におけるスクリーン部の斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態における複軸破砕処理装置の平面図である。
【図6】本発明の実施の形態における複軸破砕処理装置の一部を透視した側面図である。
【図7】本発明の実施の形態における被破砕物誘導部材の斜視図である。
【符号の説明】
1 回転カッタ部
2 固定ブレード部
3 スクリーン部
4 被破砕物誘導部材
10 破砕処理装置
11 周刃ディスク
13 ブレード
21 排出孔
Claims (4)
- 先端部が山状のブレードを外周に複数持つ回転カッタ部と、この回転カッタ部との間で被破砕物を破砕する固定ブレード部と、破砕後の前記被破砕物を排出孔から排出するスクリーン部とを備えた破砕処理装置であって、前記スクリーン部のうち前記回転カッタ部に対向する面は、前記回転カッタ部の外周を被覆するように湾曲しているとともに、前記回転カッタ部を回転させたときに前記ブレードが通過する部分が谷状に形成され、前記回転カッタ部を回転させたときに前記ブレードに嵌合するように構成されていることを特徴とする破砕処理装置。
- 請求項1記載の破砕処理装置が各回転カッタ部の回転軸が互いに平行となるように複数並設されていることを特徴とする複軸破砕処理装置。
- 隣接するスクリーン部の間には被破砕物を各破砕処理装置に振り分ける被破砕物誘導部材が設けられていることを特徴とする請求項2記載の複軸破砕処理装置。
- 前記被破砕物誘導部材と前記固定ブレード部が一体に構成されていることを特徴とする請求項3記載の複軸破砕処理装置。
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-
2003
- 2003-02-19 JP JP2003041080A patent/JP2004249194A/ja active Pending
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