JP2004247591A - 太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】モジュールに飛び火した場合でも、建屋の屋根部材まで延焼に至ることのない防火機能を有し、かつ構造が簡単な太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】表面及び裏面保護部材との間に太陽電池を樹脂封止し、電力リードを裏面保護部材を貫通させて端子台52内に導入し、端子台内のケーブルに電気的に接続したモジュールにおいて、モジュールの少なくとも一部から端子台側に突出させた部材により、端子台を機械的に太陽電池モジュールに保持する機械的保持手段(例えば、接合板56)を備え、裏面保護部材は、少なくとも、電力リード部材を貫通させる貫通孔を備えた難燃性材料もしくは金属材料からなる裏面補強板58を備え、さらに、端子台は、裏面補強板に接着剤61により固着し、かつ、機械的保持手段は、接着剤の固着力が消失した場合においても、端子台が太陽電池モジュールから脱落しないような脱落防止機能を備える構成とする。
【選択図】 図5
【解決手段】表面及び裏面保護部材との間に太陽電池を樹脂封止し、電力リードを裏面保護部材を貫通させて端子台52内に導入し、端子台内のケーブルに電気的に接続したモジュールにおいて、モジュールの少なくとも一部から端子台側に突出させた部材により、端子台を機械的に太陽電池モジュールに保持する機械的保持手段(例えば、接合板56)を備え、裏面保護部材は、少なくとも、電力リード部材を貫通させる貫通孔を備えた難燃性材料もしくは金属材料からなる裏面補強板58を備え、さらに、端子台は、裏面補強板に接着剤61により固着し、かつ、機械的保持手段は、接着剤の固着力が消失した場合においても、端子台が太陽電池モジュールから脱落しないような脱落防止機能を備える構成とする。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、太陽電池モジュール、特に、太陽電池で発生した電力を外部に取り出す電力リード引き出し装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池としては、結晶系,非結晶系の双方が使用されるが、非晶質太陽電池を用いた薄膜太陽電池は、薄型で軽量、製造コストの安さ、大面積化が容易であることなどから、今後の太陽電池の主流となると考えられ、電力供給用以外に、建物の屋根や窓などにとりつけて利用される業務用,一般住宅用にも需要が広がってきている。
【0003】
近年では、プラスチックフィルムを用いたフレキシブルタイプの太陽電池の研究開発がすすめられており、このフレキシブル性を生かし、ロールツーロール方式やステップロール方式等の製造方法により大量生産が可能となっている。
【0004】
上記薄膜太陽電池モジュールとして、電気絶縁性を有するフィルム基板上に形成された太陽電池を、電気絶縁性の保護材により封止するために、太陽電池の受光面側および非受光面側の双方に保護層を設けたものが知られている。上記のような太陽電池モジュールおよびその電力リード引き出し装置の構造については、種々の構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
ところで、太陽電池モジュールを住宅の屋根に搭載する場合、防火に対する法規制に合致することが建築物として認可される上で必要な要件の1つである。例えば、木造建築物の場合、飛び火による延焼を防ぐため、屋根は不燃材で葺くこととされている。このため、従来構造の太陽電池を搭載するとき、屋根材としての太陽電池の耐火性を高めるために裏面保護部材に金属板、例えば鋼板を用いたものが用いられ、表面保護部材としては、ガラス板を用いたものが用いられている。
【0006】
太陽電池モジュールに可とう性をもたせるためには、ガラス板を用いずに、難燃性のETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン)を用いる場合もある。裏面保護部材としては、アルミニウム箔を耐候性フィルムでサンドイッチ構造とした耐候・耐湿フィルム、無塗装の亜鉛メッキ鋼板のような薄い鋼板、屈曲性や硬さなどの観点からポリエステル樹脂やアクリル樹脂がコーディングされた鋼板等が用いられる。上記のように、ニーズに応じて、種々の太陽電池モジュールのタイプがある。
【0007】
図22は、前記特許文献1に開示された太陽電池モジュールと実質的に同様な構成を備えた太陽電池モジュールの構成図で、特に、電力リード引き出し部に着目した装置の構造を示す。
【0008】
図22に示す太陽電池モジュールにおいては、太陽電池1の太陽光入射側である受光面側に、EVA(エチレンビニルアセテート)などを使用した接着層2、並びにETFEなどを使用した防湿層3、EVAにガラス繊維を充填して機械的強度を高めた強化層4、その上にETFEなどを使用した汚損物質付着防止の表面保護層5からなる耐候性保護層としての受光面側保護層6が積層され、太陽電池1を保護している。
【0009】
また太陽光入射側と反対側である非受光面側には、接着層7、防水と電気絶縁を兼ねたETFEやポリイミドを使用した絶縁層8、裏面補強板11との接合の役目をなすEVAなどを使用した接着層9が積層されて非受光面側保護層10が形成され、その上に積層された金属製平板などを使用した裏面補強板11が接着されており、上記各層は加圧熱融着ラミネートで一体化されている。なお、各層のラミネートは、一般に、表面保護層5から順に下方に向かって行われるが、太陽電池1と接着層2は、あらかじめ一体化されている。また、ニーズに応じて、一部の層を省略することがある。
【0010】
さらに、受光面側保護層6、非受光面側保護層10、裏面補強板11は太陽電池1の側方の非発電領域まで延長され、非発電領域には略四角形状の太陽電池1の両側辺に沿って平行的に平箔銅線のリード線12が配置され、太陽電池1の図示しないプラス極、またはマイナス極にそれぞれ接続されている。
【0011】
また、リード線12の端部近傍には、発電した電力を外部に引出す中継をなす端子台14が裏面補強板11に接着剤20で固定されており、リード線12とケーブル15が接続線16で電気的に接続されて全体として四角形で平板状の太陽電池モジュール13を形成している。
【0012】
さらに、リード線12のほぼ直上から裏面補強板11、接着層9、絶縁層8、接着層7を貫通して穴21が開けられ、リード線12の表面が露出し、また穴21の上に端子台14の穴22がほぼ同軸上に並ぶように、裏面補強板11に当接して端子台14が配置され、裏面補強板11に接着固定されている。
【0013】
上記穴22には、例えば銅線を使用した接続線16が挿入され、端部がリード線12とハンダ接合されている。接続線16は端子台14の穴22を通って圧着端子17にハンダ接合されている。圧着端子17は、圧着端子17のカシメ部25に、端子台14外部より挿入されたケーブル15の銅線部26を挿入しカシメて接合され、また、圧着端子17に設けた穴27を用いて、ネジ込みや熱溶着などの固定部材19により端子台14内部に固定される。
【0014】
なお、図示しない逆流防止ダイオードをプラス極側、若しくはマイナス極側のいずれか一方に挿入する必要がある場合には、接続線16と圧着端子17間に挿入し接続固定する。また、穴21,穴22,端子台14内部には水分侵入による絶縁不良を無くすため、防水・絶縁性の樹脂が充填されており、端子台蓋18が端子台14に被せられ、接着やはめ込みもしくは図示しないネジで締結固定され端子台14を形成している。
【0015】
図23は、上記のような従来の太陽電池モジュールを屋根などへ設置する方法の一例を示した図である。太陽電池モジュール13は、端子台14を取付けた後、ロール成形機などにより、幅方向両端を成型加工される。この成型加工された太陽電池モジュール13は、屋根材の基礎である野地板24を、背面に侵入した雨水から保護するために設けられた防水シート23を全面に敷いた上に、ボルト,ネジ,はめ込みなどで直に又は図示しない設置部材を用いて固定される。また、成型加工された太陽電池モジュール13は、各々に成型加工された部位同士を図示のように係合させて連続的に配置される。端子台14に接続されたケーブル15は、隣接する他の太陽電池モジュール13と電気的に直並列的に接続され、図示しないインバータに接続される。
【0016】
【特許文献1】
特開2002−111032号公報(第2−3頁、図2−8)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記図22に示すような電力リード引き出し構造を備えた従来の太陽電池モジュールにおいては、防火対策に関わり、以下のような問題がある。
【0018】
太陽電池モジュールを設置した住宅の近隣で火災が発生し、飛び火が太陽電池モジュール表面に落下し着火する可能性がある。この時、太陽電池モジュールの受光面側保護層6や非受光面側保護層10は樹脂材で構成されているため、着火後に延焼する可能性が高い。非受光面側保護層10の下に位置する裏面補強板11は金属製もしくは難燃性材料のため、太陽電池モジュールを設置している野地板や防水シートなどに延焼する可能性は低い。
【0019】
しかしながら、前記図22に示すような太陽電池モジュールにおいては、裏面補強板11の受光面側に位置する太陽電池からの発電電力を、リード線12および接続線16を介して、裏面補強板11の非受光面側に引き出すために、非受光面側保護層10,金属製もしくは難燃性材料からなる裏面補強板11,端子台14の接着面部に穴を空けていること、さらに端子台14と裏面補強板11との接続を接着剤20のみで固定していること等により、下記のような推移により、裏面補強板11の下に位置し建屋の屋根部材としての野地板24や防水シート23などに、延焼する可能性があることが、太陽電池モジュールの飛び火試験の結果分かった。
【0020】
即ち、▲1▼太陽電池モジュール受光面側の表面に、飛び火が落下し受光面に燃え広がり、リード線と接続線を結合しているハンダ部が高温により溶け接続が解除される。▲2▼さらに裏面補強板も熱せられ高温になり、裏面補強板の野地板側に取り付けられた端子台の接着剤が溶け、裏面補強板より端子台が外れ、防水シート上にケーブルが端子台に接続された状態で脱落する。▲3▼端子台の脱落により、裏面補強板に空いた接続線を形成するための穴が野地板側から見える状態になる。▲4▼さらに裏面補強板に空いた接続線を形成するための穴に、水分侵入による絶縁不良の防止目的で充填された防水・絶縁性の樹脂が、高温により溶け出し穴が空いた状態になる。▲5▼受光面側保護層又は非受光面側保護層の構成材料であるEVAなどの接着層が高温となり、この穴から液化又はガス化して火を伴いながら、裏面補強板の穴を通過し防水シート上に火を至らしめる。
【0021】
上記のような推移により、太陽電池モジュール受光面側の火種が裏面補強板の穴におよび、これにより裏面補強板の裏側の防水シートや野地板等の建屋の屋根部材まで延焼に至ることがある。
【0022】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、本発明の課題は、太陽電池モジュールに飛び火した場合でも、建屋の屋根部材まで延焼に至ることのない防火機能を有し、かつ構造が簡単な太陽電池モジュールを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するためには、裏面補強板に接合された端子台が、火災時においても、接合された裏面補強板から脱落せずに結合状態を維持し、裏面補強板に開けられた電力リード取り出し用の穴から、火種となる火を伴った液化又はガス化した受光面側保護層又は非受光面側保護層の構成材料の溶け出しや吹き出しを、建屋の屋根部材としての防水シートや野地板まで届かないように端子台で通路を絶つ手段が必要である。
【0024】
上記観点から、この発明においては、表面保護部材と裏面保護部材との間に、複数個の太陽電池素子を直列または並列接続した太陽電池を接着性樹脂により封止してなり、前記太陽電池の正極および負極の電力リード部材を、前記裏面保護部材を貫通させて、電気絶縁性材料製の中空構造体からなる端子台内に導入し、前記端子台内に別途導入した外部の接続ケーブルの端子に電気的に接続してなる太陽電池モジュールにおいて、太陽電池モジュールの少なくとも一部から端子台側に突出させた部材により、前記端子台を機械的に太陽電池モジュールに保持する機械的保持手段を備え、前記裏面保護部材は、少なくとも、前記電力リード部材を貫通させる貫通孔を備えた難燃性材料もしくは金属材料からなる裏面補強板を備え、さらに、前記端子台は、前記裏面補強板に接着剤により固着し、かつ、前記機械的保持手段は、前記接着剤の固着力が消失した場合においても、前記端子台が太陽電池モジュールから脱落しないような脱落防止機能を備える構成とする(請求項1の発明)。
【0025】
上記構成により、裏面補強板に接着された端子台が、火災時においても、裏面補強板から脱落せずに結合状態を維持し、屋根部材への延焼を防止できる。なお、前記端子台は、前記太陽電池の正極および負極の各々に対応して個別に設けることができる。
【0026】
また、前記発明の実施態様としては、下記請求項2ないし10の発明が好ましい。即ち、請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記裏面補強板は鋼板やステンレス鋼板等の金属板とし、前記機械的保持手段は、前記裏面補強板の非受光面側に溶接した帯板状の金属材料からなる接合板と、この接合板を端子台にフック可能に前記端子台に設けた前記接合板の機械的係合手段とからなるものとする(請求項2の発明)。この構成によれば、構造がシンプルで、機械的保持の作業性も向上する。
【0027】
さらに、前記機械的係合手段の実施態様に関わり、請求項2に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記端子台の電力リード部材を導入する中空構造体の底部は、その底部裏面が前記裏面補強板との接着面を構成する接着板としてなり、かつこの接着板は、前記底部外周部に張り出した鍔状のフランジを有するものとし、さらに、前記鍔状のフランジの外周部の一部を前記機械的係合手段として、前記金属材料からなる接合板を折り曲げて前記鍔状のフランジ外周部にフックさせることにより、前記機械的保持手段を構成する(請求項3の発明)。
【0028】
もしくは、請求項3に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記機械的係合手段は、前記鍔状のフランジの外周部の一部に代えて、鍔状のフランジの少なくとも一部に設けた接合用穴とし、前記金属材料からなる接合板を折り曲げて前記接合用穴にフックさせることにより、前記機械的保持手段を構成する(請求項4の発明)。端子台の構成をシンプルにする観点からは、接合用穴のない請求項3の発明の方が好ましい。
【0029】
さらにまた、前記請求項3または4に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記端子台の接着板は、前記裏面補強板の非受光面側に溶接した接合板の占有空間を端子台側に設けるための接合板逃げ溝を備えたものとする(請求項5の発明)。この構成によれば、接合板が端子台の接着板内に収まって、機械的干渉を防ぐことができる。
【0030】
また、前記機械的保持手段の異なる実施態様として、下記請求項6ないし8の発明のようにすることもできる。即ち、請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記機械的保持手段は、前記裏面補強板の受光面側に溶接もしくは接着し、かつ裏面補強板に設けた穴から非受光面側に突出させた帯板状の金属材料からなる接合板と、この接合板を端子台にフック可能に前記端子台に設けた前記接合板の機械的係合手段とからなるものとし、前記端子台の電力リード部材を導入する中空構造体の底部は、その底部裏面が前記裏面補強板との接着面を構成する接着板としてなり、かつこの接着板は、前記底部外周部に張り出した鍔状のフランジを有するものとし、さらに、前記鍔状のフランジの少なくとも一部に設けた接合用穴を前記機械的係合手段として、前記金属材料からなる接合板を折り曲げて前記接合用穴にフックさせる構成とする(請求項6の発明)。この構成によれば、請求項3または4の発明に比較して、接合板が裏面補強板から脱落する危険性が少ないので、この観点からはより安全性が高いが、裏面補強板に穴を設ける必要がある。なお、前記裏面補強板に設ける穴と接合板との隙間はできるだけ小とすることが望ましい。
【0031】
さらに、請求項6に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記裏面補強板の受光面側に溶接もしくは接着し、かつ裏面補強板に設けた穴から非受光面側に突出させた接合板に代えて、太陽電池モジュールの表面保護部材の受光面側に接着し、かつ表面保護部材,裏面保護部材および裏面補強板に設けた穴から非受光面側に突出させた接合板とする(請求項7の発明)こともできる。
【0032】
さらにまた、請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記裏面補強板は鋼板やステンレス鋼板等の金属板とし、前記機械的保持手段は、前記裏面補強板の一部に切り込みを設け、この切り込み部を端子台側に起立させて折り曲げてなる接合板と、この接合板を端子台にフック可能に前記端子台に設けた前記接合板の機械的係合手段とからなるものとし、前記端子台の電力リード部材を導入する中空構造体の底部は、その底部裏面が前記裏面補強板との接着面を構成する接着板としてなり、かつこの接着板は、前記底部外周部に張り出した鍔状のフランジを有するものとし、前記鍔状のフランジの少なくとも一部に設けた接合用穴を前記機械的係合手段として、前記裏面補強板の切り込み部からなる接合板を折り曲げて前記接合用穴にフックさせる構成とする(請求項8の発明)こともできる。
【0033】
また、前記請求項6ないし8のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記前記裏面補強板の受光面側に溶接もしくは接着した接合板または前記表面保護部材の受光面側に接着した接合板もしくは前記裏面補強板の切り込み部からなる接合板ならびに前記機械的係合手段としての端子台の少なくともフック部は、太陽電池モジュールにおける非発電領域に配設する(請求項9の発明)。裏面補強板等に接合板突出用の穴をあける場合には、非発電領域が望ましい。
【0034】
さらに、電気絶縁性および耐火性向上の観点から、前記請求項1ないし9のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記中空構造体の内部および接続線の貫通する穴内に、耐熱性樹脂を充填してなるものとする(請求項10の発明)。
【0035】
【発明の実施の形態】
図面に基づき、本発明に係る五つの実施例について以下に述べる。
【0036】
(実施例1)
この実施例は、請求項1,2および4の発明に関わる実施例であり、実施例1に関して図1〜5に基づいて説明する。図1はこの発明に関わる端子台52を非接着面側から見た斜視図、図2は図1に示す端子台を接着面側より見た斜視図、図3は裏面補強板に溶接した接合板部の斜視図、図4は接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図、図5は端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図である。なお、図5において、図22に示した太陽電池モジュールの各構成層は、説明の便宜上、裏面補強板以外を省略して簡略化して示す。
【0037】
図1及び図2において、端子台52には、接続線41が通せるように、図22に示した裏面補強板11(図3および図5では58)などの穴21とほぼ同形状でほぼ同軸上に、穴40が設けられる。この穴40を利用して接続線41は、その一端部が、図22に示したリード線12の端部にハンダなどで接続される。さらに接続線41の他端部は、圧着端子42の端部とハンダなどで接続される。圧着端子42は、圧着端子42のカシメ部53に、端子台52の外部より挿入されたケーブル44の銅線部54を挿入しカシメで接合され、また、圧着端子42は圧着端子42に設けた穴55などを用いて、ネジ込みや熱溶着などの固定部材43により、端子台52の端子台内部51に固定される。
【0038】
前記リード線,接続線41,圧着端子42,ケーブル44を電気的に接続することで、裏面補強板58の受光面側にある太陽電池で発電された電力を、反対面にあたる裏面補強板58の非受光面側へ取り出している。尚、図示しない逆流防止ダイオードをプラス極側、若しくはマイナス極側のいずれか一方に挿入する必要がある場合は、接続線41と圧着端子42間に挿入し接続固定する。
【0039】
端子台52の構成部材である接着板45は、その外形が、中空構造体としての端子接続箱部50の外形より大きい鍔状のフランジを構成しており、さらに太陽電池モジュールの構成層である図5に示す裏面補強板58と接着される面である接着板接着面47と、その面の反対側に位置する接着板上面46とからなる。さらに接着板45の外形と端子接続箱部50の外形の間の鍔状のフランジ部には、図3に示す接合板を挿入し、折り曲げ結合するために用いる接合用穴48が、複数個(図示では2個)設けられている。この穴の形状は、図示のような矩形状以外に、正方形,丸穴,楕円,トラック状等でもよい。この接合用穴48の幅は、図3に示す接合板56の幅より多少大きい寸法とする。
【0040】
図2に示す接合板逃げ溝49は、接着板接着面47上に設け、その長さは接着板接着面47上の一方の接合用穴48からもう一方の接合用穴48までとし、その幅は接合用穴48の幅と同等以上の寸法とする。さらに接合板逃げ溝49は、図3に示す接合板56の占有空間を吸収できる深さをもった溝とする。この接合板逃げ溝49を設けることにより、図5に示すように、端子台52を裏面補強板58に接着する際に、裏面補強板58に溶接された接合板56が、端子台52と機械的に干渉するのを防いでいる。
【0041】
また、端子台内部51には、水分侵入による絶縁不良を防ぐため、防水・絶縁性の樹脂(図5の充填剤64)が充填される。この樹脂を充填することにより、図示しないリード線と接続線41の接続用に空けた、端子台52の穴40や図22に示した穴21にも樹脂が充填され防水・絶縁性が保たれる。この端子台内部51の樹脂充填側開口部には、図5に示す端子台蓋60が樹脂硬化後に取り付けられる。なお、前記充填剤64としては、難燃性樹脂充填剤の方が、耐火性向上の観点から望ましい。
【0042】
図3から図5に基づき、各部材や組み立て方法等につき、さらに詳細に説明する。図3に示す接合板56は、裏面補強板と同種の金属製で、端子台52を単独で支えられる強度を持った幅と長さと厚さの帯状板とし、さらにその長さは端子台52の接合用穴48に挿入し、端子台52の外形方向に折り曲げ可能な長さを有し、さらに板厚は2ミリ以下の折り曲げ可能な厚さとする。このとき接合板56の端部は、接合用穴48に挿入しやすいように、短部に丸みを設け、いわゆるR加工を施す。さらに接合板56は、裏面補強板58の図示しないリード線取り出し用の穴の近傍に、端子台52の2つの接合用穴48間にあたる接合面57のみを、裏面補強板58に溶接で結合する。
【0043】
なお、上記接合板56と裏面補強板58との溶接は、太陽電池モジュール各層と裏面補強板58のラミネート処理前に行なう。ラミネート時における接合板56の形態は、折り曲げ加工のない平坦な状態とする。さらに接合板56はラミネート処理後、接合面57の溶接部端部を起点に垂直方向に折り曲げ、折り曲げられた接合板56を案内として、接着板接着面47に接着剤61を塗布した端子台52の接合用穴48に挿入し、端子台52を裏面補強板58に接着する。
【0044】
さらに接合板56は、挿入した接合板端部を端子台52の外形方向へ折り曲げることにより、端子台52を裏面補強板58に機械的に保持して一体化させる。なお、接合板56は防火対策用の機械的保持のために必要なものであって、端子台52と裏面補強板58との基本的な接合は、接着剤61を主体とする。
【0045】
上記のような構成によれば、万一の火災により、裏面補強板に接着剤により固着された端子台の前記接着剤の固着力が消失した場合においても、端子台は接着された裏面補強板から脱落せずに結合状態を維持できる、即ち、火災時に端子台が太陽電池モジュールから脱落しないような脱落防止機能を備えることができる。
【0046】
接着剤61及び接合板56の双方により、裏面補強板58に組み立てた端子台52を備えた太陽電池モジュール59は、図23で説明した方法と同様にして、ロール成形機などにより幅方向両端を成型加工し、成型加工された太陽電池モジュール59は、各々に成型加工された部位同士を係合させて連続的に設置される。
【0047】
(実施例2)
実施例2は、前記請求項3の発明に関わる実施例であり、実施例2について図6〜10に基づいて説明する。図6は実施例2に関わる端子台66を非接着面側から見た斜視図、図7は図6に示す端子台を接着面側より見た斜視図、図8は裏面補強板に溶接した接合板部の斜視図、図9は接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図、図10は端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図である。
【0048】
なお、図6〜10において、図1〜5における同一機能部材には、原則として同一番号を付してその詳細説明を省略するが、部番65の接合板逃げ溝、66の端子台、67の接合板、68の接合面に関しては、部番を変更して示す。
【0049】
実施例1との相違点は、図9および図10に示すように、端子台66の鍔状のフランジの外周部の一部を機械的係合手段として、図8に示す金属材料からなる接合板67を折り曲げて前記フランジ外周部にフックさせることにより、前記機械的保持手段を構成した点であり、上記により、図8に示す接合板67の長さは、図3に示した接合板56より大きな寸法を有する。また、図7に示す接合板逃げ溝65の長さも、図2に示した接合板逃げ溝49より大きな寸法を有する。
【0050】
端子台の機械的保持原理および作用効果ならびに組み立て方法等は、実施例1と同様であるので、詳細説明は省略する。
【0051】
(実施例3)
実施例3は、前記請求項6の発明に関わる実施例であり、図11〜15に基づいて説明する。図11は実施例3に関わる端子台70を非接着面側から見た斜視図、図12は図11に示す端子台を接着面側より見た斜視図、図13は裏面補強板に溶接または接着した接合板部の斜視図、図14は接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図、図15は端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図である。
【0052】
なお、図11〜15において、図1〜5における同一機能部材には、原則として同一番号を付してその詳細説明を省略するが、部番69の接合用穴板、70の端子台、71の接合板、72の接合面、73の裏面補強板、75の太陽電池モジュールに関しては、部番を変更して示し、また新規に部番74として、裏面補強板穴を示す。
【0053】
実施例1との相違点は、まず図13に示すように、裏面補強板73の受光面側に溶接もしくは接着し、かつ裏面補強板73に設けた裏面補強板穴74から非受光面側に突出させた帯板状の金属材料からなる接合板71を用いて、この接合板71を、図14および15に示すように、端子台の接合用穴69にフック可能にした点である。
【0054】
端子台の基本的構成は、図1および図2に示すものと類似しているので、上記相違点に伴う実施例1との他の相違点を中心に以下に述べる。まず、この実施例の場合、図13および図15に示すように、接合板71が裏面補強板73に保持されて、脱落する危険性が少ないので、接合板71と裏面補強板73との接合は、金属同士を溶接する必要がなく、接着でもよい。従って、裏面補強板は、金属以外に難燃性樹脂を用いることができる。
【0055】
なお、接合板71と裏面補強板73との接合は、太陽電池モジュール各層と裏面補強板73のラミネート処理前に行なわれ、さらに裏面補強板穴74は端子台70外形内の範囲であって、太陽電池のない非発電領域に設ける。ラミネート時における接合板71は、端部を裏面補強板穴74から折り曲げ、裏面補強板73の非受光面側に沿わせた形態とする。さらに接合板71はラミネート処理後、裏面補強板穴74を起点に垂直方向に端部を折り曲げ、折り曲げられた接合板71を案内として、接着板接着面47に接着剤61を塗布した端子台70の接合用穴69に挿入され、この状態で端子台70を裏面補強板73に接着する。さらに接合板71は、挿入した接合板71端部を端子台70の外形方向へ折り曲げることにより、端子台70と裏面補強板73とを一体化する。端子台の機械的保持原理および作用効果等は、実施例1と同様である。
【0056】
(実施例4)
実施例4は、前記請求項7の発明に関わる実施例であり、実施例4について図16〜18に基づいて説明する。図16は太陽電池モジュールの表面保護部材の受光面側に接着した接合板部の斜視図、図17は接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図、図18は端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図である。
【0057】
なお、図16〜18において、図11〜15における同一機能部材には、原則として同一番号を付してその詳細説明を省略するが、部番76の接合板、77の接合面、79の太陽電池モジュールに関しては、部番を変更して示し、また新規に部番78として、モジュール穴を示す。
【0058】
この実施例4と前記実施例3との相違点は、実施例3の接合板71に代えて、太陽電池モジュール79の表面保護部材に接着した接合板76を用いた点であり、端子台の構造やその機械的保持原理および作用効果ならびに組み立て方法等は、前記実施例3と同様であるので、詳細説明は省略する。
【0059】
(実施例5)
実施例5は、前記請求項8の発明に関わる実施例であり、実施例5について図19〜21に基づいて説明する。図19は太陽電池モジュールの裏面補強板の一部に切り込みを設けた接合板部の斜視図、図20は切り込みを折り曲げた接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図、図18は端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図である。
【0060】
なお、図19〜21において、図11〜15における同一機能部材には、原則として同一番号を付してその詳細説明を省略するが、部番82の裏面補強板に関しては部番を変更して示し、また新規に部番80の接合部、81の切り込み、83の接合部穴を示す。
【0061】
図19〜21において、接合部80は、金属製の裏面補強板82の一部に、Uの字型又はコの字型の切り込み81を入れ、図11および図12に示した端子台70の2つの接合用穴69と係合する接合板を構成する部分であり、裏面補強板82の非受光面側面に対して垂直方向に折り曲げできる形態とする。この接合板は、裏面補強板82の一部であることから裏面補強板82と同じ厚さとなる。
【0062】
なお、前記接合部80は、裏面補強板82と太陽電池モジュール各層をラミネート処理する前に切り込み加工され、ラミネート処理は、接合部80を折り曲げず平坦な状態で行なわれる。さらに接合部80の切り込み81は、端子台70の外形内の範囲であって、非発電領域に設ける。さらに接合部80はラミネート処理後、図19に示す裏面補強板82と接続されている部分を起点に、裏面補強板82の非受光面に対し垂直方向に端部を折り曲げ、折り曲げられた接合部80を案内として、接着板接着面47に接着剤61を塗布した端子台70の接合用穴69に挿入し、端子台70を裏面補強板82に接着する。さらに接合部80は、挿入した接合部80の端部を、端子台70の外形方向へ折り曲げることにより、端子台70と裏面補強板82とを一体化させる。
【0063】
【発明の効果】
この発明によれば前述のように、表面保護部材と裏面保護部材との間に、複数個の太陽電池素子を直列または並列接続した太陽電池を接着性樹脂により封止してなり、前記太陽電池の正極および負極の電力リード部材を、前記裏面保護部材を貫通させて、電気絶縁性材料製の中空構造体からなる端子台内に導入し、前記端子台内に別途導入した外部の接続ケーブルの端子に電気的に接続してなる太陽電池モジュールにおいて、
太陽電池モジュールの少なくとも一部から端子台側に突出させた部材により、前記端子台を機械的に太陽電池モジュールに保持する機械的保持手段を備え、前記裏面保護部材は、少なくとも、前記電力リード部材を貫通させる貫通孔を備えた難燃性材料もしくは金属材料からなる裏面補強板を備え、さらに、前記端子台は、前記裏面補強板に接着剤により固着し、かつ、前記機械的保持手段は、前記接着剤の固着力が消失した場合においても、前記端子台が太陽電池モジュールから脱落しないような脱落防止機能を備える構成としたので、
太陽電池モジュールに飛び火した場合でも、建屋の屋根部材まで延焼に至ることのない防火機能を有し、かつ構造が簡単な太陽電池モジュールが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に関わる端子台を非接着面側から見た斜視図
【図2】図1の端子台を接着面側から見た斜視図
【図3】本発明の実施例1に関わり裏面補強板に溶接した接合板部の斜視図
【図4】本発明の実施例1に関わり接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図
【図5】本発明の実施例1に関わり端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図
【図6】本発明の実施例2に関わる端子台を非接着面側から見た斜視図
【図7】図2の端子台を接着面側から見た斜視図
【図8】本発明の実施例2に関わり裏面補強板に溶接した接合板部の斜視図
【図9】本発明の実施例2に関わり接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図
【図10】本発明の実施例2に関わり端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図
【図11】本発明の実施例3に関わる端子台を非接着面側から見た斜視図
【図12】図11の端子台を接着面側から見た斜視図
【図13】本発明の実施例3に関わり裏面補強板に溶接または接着した接合板部の斜視図
【図14】本発明の実施例3に関わり接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図
【図15】本発明の実施例3に関わり端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図
【図16】本発明の実施例4に関わり太陽電池モジュールの表面保護部材の受光面側に接着した接合板部の斜視図
【図17】本発明の実施例4に関わり接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図
【図18】本発明の実施例4に関わり端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図
【図19】本発明の実施例5に関わり太陽電池モジュールの裏面補強板の一部に切り込みを設けた接合板部の斜視図
【図20】本発明の実施例5に関わり切り込みを折り曲げた接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図
【図21】本発明の実施例5に関わり端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図
【図22】特許文献1に開示された太陽電池モジュールと実質的に同様な構成を備えた従来の太陽電池モジュールの構成図
【図23】図22の太陽電池モジュールを屋根などへ設置する方法の一例を示した図
【符号の説明】
40,55:穴、41:接続線、42:圧着端子、43:固定部材、44:ケーブル、45:接着板、46:接着板上面、47:接着板接着面、48,69:接合用穴、49,65:接合板逃げ溝、5:端子接続箱部、51:端子台内部、52,66,70:端子台、53:カシメ部、54:銅線部、56,67,71,76:接合板、57,68,72,77:接合面、58,73,82:裏面補強板、74:裏面補強板穴、59,75,79:太陽電池モジュール、60:端子台蓋、61:接着剤、62:防水シート、63:野地板、64:充填剤、78:モジュール穴、80:接合部、81:切り込み、83:接合部穴。
【発明の属する技術分野】
この発明は、太陽電池モジュール、特に、太陽電池で発生した電力を外部に取り出す電力リード引き出し装置の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池としては、結晶系,非結晶系の双方が使用されるが、非晶質太陽電池を用いた薄膜太陽電池は、薄型で軽量、製造コストの安さ、大面積化が容易であることなどから、今後の太陽電池の主流となると考えられ、電力供給用以外に、建物の屋根や窓などにとりつけて利用される業務用,一般住宅用にも需要が広がってきている。
【0003】
近年では、プラスチックフィルムを用いたフレキシブルタイプの太陽電池の研究開発がすすめられており、このフレキシブル性を生かし、ロールツーロール方式やステップロール方式等の製造方法により大量生産が可能となっている。
【0004】
上記薄膜太陽電池モジュールとして、電気絶縁性を有するフィルム基板上に形成された太陽電池を、電気絶縁性の保護材により封止するために、太陽電池の受光面側および非受光面側の双方に保護層を設けたものが知られている。上記のような太陽電池モジュールおよびその電力リード引き出し装置の構造については、種々の構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
ところで、太陽電池モジュールを住宅の屋根に搭載する場合、防火に対する法規制に合致することが建築物として認可される上で必要な要件の1つである。例えば、木造建築物の場合、飛び火による延焼を防ぐため、屋根は不燃材で葺くこととされている。このため、従来構造の太陽電池を搭載するとき、屋根材としての太陽電池の耐火性を高めるために裏面保護部材に金属板、例えば鋼板を用いたものが用いられ、表面保護部材としては、ガラス板を用いたものが用いられている。
【0006】
太陽電池モジュールに可とう性をもたせるためには、ガラス板を用いずに、難燃性のETFE(エチレン・テトラフルオロエチレン)を用いる場合もある。裏面保護部材としては、アルミニウム箔を耐候性フィルムでサンドイッチ構造とした耐候・耐湿フィルム、無塗装の亜鉛メッキ鋼板のような薄い鋼板、屈曲性や硬さなどの観点からポリエステル樹脂やアクリル樹脂がコーディングされた鋼板等が用いられる。上記のように、ニーズに応じて、種々の太陽電池モジュールのタイプがある。
【0007】
図22は、前記特許文献1に開示された太陽電池モジュールと実質的に同様な構成を備えた太陽電池モジュールの構成図で、特に、電力リード引き出し部に着目した装置の構造を示す。
【0008】
図22に示す太陽電池モジュールにおいては、太陽電池1の太陽光入射側である受光面側に、EVA(エチレンビニルアセテート)などを使用した接着層2、並びにETFEなどを使用した防湿層3、EVAにガラス繊維を充填して機械的強度を高めた強化層4、その上にETFEなどを使用した汚損物質付着防止の表面保護層5からなる耐候性保護層としての受光面側保護層6が積層され、太陽電池1を保護している。
【0009】
また太陽光入射側と反対側である非受光面側には、接着層7、防水と電気絶縁を兼ねたETFEやポリイミドを使用した絶縁層8、裏面補強板11との接合の役目をなすEVAなどを使用した接着層9が積層されて非受光面側保護層10が形成され、その上に積層された金属製平板などを使用した裏面補強板11が接着されており、上記各層は加圧熱融着ラミネートで一体化されている。なお、各層のラミネートは、一般に、表面保護層5から順に下方に向かって行われるが、太陽電池1と接着層2は、あらかじめ一体化されている。また、ニーズに応じて、一部の層を省略することがある。
【0010】
さらに、受光面側保護層6、非受光面側保護層10、裏面補強板11は太陽電池1の側方の非発電領域まで延長され、非発電領域には略四角形状の太陽電池1の両側辺に沿って平行的に平箔銅線のリード線12が配置され、太陽電池1の図示しないプラス極、またはマイナス極にそれぞれ接続されている。
【0011】
また、リード線12の端部近傍には、発電した電力を外部に引出す中継をなす端子台14が裏面補強板11に接着剤20で固定されており、リード線12とケーブル15が接続線16で電気的に接続されて全体として四角形で平板状の太陽電池モジュール13を形成している。
【0012】
さらに、リード線12のほぼ直上から裏面補強板11、接着層9、絶縁層8、接着層7を貫通して穴21が開けられ、リード線12の表面が露出し、また穴21の上に端子台14の穴22がほぼ同軸上に並ぶように、裏面補強板11に当接して端子台14が配置され、裏面補強板11に接着固定されている。
【0013】
上記穴22には、例えば銅線を使用した接続線16が挿入され、端部がリード線12とハンダ接合されている。接続線16は端子台14の穴22を通って圧着端子17にハンダ接合されている。圧着端子17は、圧着端子17のカシメ部25に、端子台14外部より挿入されたケーブル15の銅線部26を挿入しカシメて接合され、また、圧着端子17に設けた穴27を用いて、ネジ込みや熱溶着などの固定部材19により端子台14内部に固定される。
【0014】
なお、図示しない逆流防止ダイオードをプラス極側、若しくはマイナス極側のいずれか一方に挿入する必要がある場合には、接続線16と圧着端子17間に挿入し接続固定する。また、穴21,穴22,端子台14内部には水分侵入による絶縁不良を無くすため、防水・絶縁性の樹脂が充填されており、端子台蓋18が端子台14に被せられ、接着やはめ込みもしくは図示しないネジで締結固定され端子台14を形成している。
【0015】
図23は、上記のような従来の太陽電池モジュールを屋根などへ設置する方法の一例を示した図である。太陽電池モジュール13は、端子台14を取付けた後、ロール成形機などにより、幅方向両端を成型加工される。この成型加工された太陽電池モジュール13は、屋根材の基礎である野地板24を、背面に侵入した雨水から保護するために設けられた防水シート23を全面に敷いた上に、ボルト,ネジ,はめ込みなどで直に又は図示しない設置部材を用いて固定される。また、成型加工された太陽電池モジュール13は、各々に成型加工された部位同士を図示のように係合させて連続的に配置される。端子台14に接続されたケーブル15は、隣接する他の太陽電池モジュール13と電気的に直並列的に接続され、図示しないインバータに接続される。
【0016】
【特許文献1】
特開2002−111032号公報(第2−3頁、図2−8)
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記図22に示すような電力リード引き出し構造を備えた従来の太陽電池モジュールにおいては、防火対策に関わり、以下のような問題がある。
【0018】
太陽電池モジュールを設置した住宅の近隣で火災が発生し、飛び火が太陽電池モジュール表面に落下し着火する可能性がある。この時、太陽電池モジュールの受光面側保護層6や非受光面側保護層10は樹脂材で構成されているため、着火後に延焼する可能性が高い。非受光面側保護層10の下に位置する裏面補強板11は金属製もしくは難燃性材料のため、太陽電池モジュールを設置している野地板や防水シートなどに延焼する可能性は低い。
【0019】
しかしながら、前記図22に示すような太陽電池モジュールにおいては、裏面補強板11の受光面側に位置する太陽電池からの発電電力を、リード線12および接続線16を介して、裏面補強板11の非受光面側に引き出すために、非受光面側保護層10,金属製もしくは難燃性材料からなる裏面補強板11,端子台14の接着面部に穴を空けていること、さらに端子台14と裏面補強板11との接続を接着剤20のみで固定していること等により、下記のような推移により、裏面補強板11の下に位置し建屋の屋根部材としての野地板24や防水シート23などに、延焼する可能性があることが、太陽電池モジュールの飛び火試験の結果分かった。
【0020】
即ち、▲1▼太陽電池モジュール受光面側の表面に、飛び火が落下し受光面に燃え広がり、リード線と接続線を結合しているハンダ部が高温により溶け接続が解除される。▲2▼さらに裏面補強板も熱せられ高温になり、裏面補強板の野地板側に取り付けられた端子台の接着剤が溶け、裏面補強板より端子台が外れ、防水シート上にケーブルが端子台に接続された状態で脱落する。▲3▼端子台の脱落により、裏面補強板に空いた接続線を形成するための穴が野地板側から見える状態になる。▲4▼さらに裏面補強板に空いた接続線を形成するための穴に、水分侵入による絶縁不良の防止目的で充填された防水・絶縁性の樹脂が、高温により溶け出し穴が空いた状態になる。▲5▼受光面側保護層又は非受光面側保護層の構成材料であるEVAなどの接着層が高温となり、この穴から液化又はガス化して火を伴いながら、裏面補強板の穴を通過し防水シート上に火を至らしめる。
【0021】
上記のような推移により、太陽電池モジュール受光面側の火種が裏面補強板の穴におよび、これにより裏面補強板の裏側の防水シートや野地板等の建屋の屋根部材まで延焼に至ることがある。
【0022】
この発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、本発明の課題は、太陽電池モジュールに飛び火した場合でも、建屋の屋根部材まで延焼に至ることのない防火機能を有し、かつ構造が簡単な太陽電池モジュールを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するためには、裏面補強板に接合された端子台が、火災時においても、接合された裏面補強板から脱落せずに結合状態を維持し、裏面補強板に開けられた電力リード取り出し用の穴から、火種となる火を伴った液化又はガス化した受光面側保護層又は非受光面側保護層の構成材料の溶け出しや吹き出しを、建屋の屋根部材としての防水シートや野地板まで届かないように端子台で通路を絶つ手段が必要である。
【0024】
上記観点から、この発明においては、表面保護部材と裏面保護部材との間に、複数個の太陽電池素子を直列または並列接続した太陽電池を接着性樹脂により封止してなり、前記太陽電池の正極および負極の電力リード部材を、前記裏面保護部材を貫通させて、電気絶縁性材料製の中空構造体からなる端子台内に導入し、前記端子台内に別途導入した外部の接続ケーブルの端子に電気的に接続してなる太陽電池モジュールにおいて、太陽電池モジュールの少なくとも一部から端子台側に突出させた部材により、前記端子台を機械的に太陽電池モジュールに保持する機械的保持手段を備え、前記裏面保護部材は、少なくとも、前記電力リード部材を貫通させる貫通孔を備えた難燃性材料もしくは金属材料からなる裏面補強板を備え、さらに、前記端子台は、前記裏面補強板に接着剤により固着し、かつ、前記機械的保持手段は、前記接着剤の固着力が消失した場合においても、前記端子台が太陽電池モジュールから脱落しないような脱落防止機能を備える構成とする(請求項1の発明)。
【0025】
上記構成により、裏面補強板に接着された端子台が、火災時においても、裏面補強板から脱落せずに結合状態を維持し、屋根部材への延焼を防止できる。なお、前記端子台は、前記太陽電池の正極および負極の各々に対応して個別に設けることができる。
【0026】
また、前記発明の実施態様としては、下記請求項2ないし10の発明が好ましい。即ち、請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記裏面補強板は鋼板やステンレス鋼板等の金属板とし、前記機械的保持手段は、前記裏面補強板の非受光面側に溶接した帯板状の金属材料からなる接合板と、この接合板を端子台にフック可能に前記端子台に設けた前記接合板の機械的係合手段とからなるものとする(請求項2の発明)。この構成によれば、構造がシンプルで、機械的保持の作業性も向上する。
【0027】
さらに、前記機械的係合手段の実施態様に関わり、請求項2に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記端子台の電力リード部材を導入する中空構造体の底部は、その底部裏面が前記裏面補強板との接着面を構成する接着板としてなり、かつこの接着板は、前記底部外周部に張り出した鍔状のフランジを有するものとし、さらに、前記鍔状のフランジの外周部の一部を前記機械的係合手段として、前記金属材料からなる接合板を折り曲げて前記鍔状のフランジ外周部にフックさせることにより、前記機械的保持手段を構成する(請求項3の発明)。
【0028】
もしくは、請求項3に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記機械的係合手段は、前記鍔状のフランジの外周部の一部に代えて、鍔状のフランジの少なくとも一部に設けた接合用穴とし、前記金属材料からなる接合板を折り曲げて前記接合用穴にフックさせることにより、前記機械的保持手段を構成する(請求項4の発明)。端子台の構成をシンプルにする観点からは、接合用穴のない請求項3の発明の方が好ましい。
【0029】
さらにまた、前記請求項3または4に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記端子台の接着板は、前記裏面補強板の非受光面側に溶接した接合板の占有空間を端子台側に設けるための接合板逃げ溝を備えたものとする(請求項5の発明)。この構成によれば、接合板が端子台の接着板内に収まって、機械的干渉を防ぐことができる。
【0030】
また、前記機械的保持手段の異なる実施態様として、下記請求項6ないし8の発明のようにすることもできる。即ち、請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記機械的保持手段は、前記裏面補強板の受光面側に溶接もしくは接着し、かつ裏面補強板に設けた穴から非受光面側に突出させた帯板状の金属材料からなる接合板と、この接合板を端子台にフック可能に前記端子台に設けた前記接合板の機械的係合手段とからなるものとし、前記端子台の電力リード部材を導入する中空構造体の底部は、その底部裏面が前記裏面補強板との接着面を構成する接着板としてなり、かつこの接着板は、前記底部外周部に張り出した鍔状のフランジを有するものとし、さらに、前記鍔状のフランジの少なくとも一部に設けた接合用穴を前記機械的係合手段として、前記金属材料からなる接合板を折り曲げて前記接合用穴にフックさせる構成とする(請求項6の発明)。この構成によれば、請求項3または4の発明に比較して、接合板が裏面補強板から脱落する危険性が少ないので、この観点からはより安全性が高いが、裏面補強板に穴を設ける必要がある。なお、前記裏面補強板に設ける穴と接合板との隙間はできるだけ小とすることが望ましい。
【0031】
さらに、請求項6に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記裏面補強板の受光面側に溶接もしくは接着し、かつ裏面補強板に設けた穴から非受光面側に突出させた接合板に代えて、太陽電池モジュールの表面保護部材の受光面側に接着し、かつ表面保護部材,裏面保護部材および裏面補強板に設けた穴から非受光面側に突出させた接合板とする(請求項7の発明)こともできる。
【0032】
さらにまた、請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記裏面補強板は鋼板やステンレス鋼板等の金属板とし、前記機械的保持手段は、前記裏面補強板の一部に切り込みを設け、この切り込み部を端子台側に起立させて折り曲げてなる接合板と、この接合板を端子台にフック可能に前記端子台に設けた前記接合板の機械的係合手段とからなるものとし、前記端子台の電力リード部材を導入する中空構造体の底部は、その底部裏面が前記裏面補強板との接着面を構成する接着板としてなり、かつこの接着板は、前記底部外周部に張り出した鍔状のフランジを有するものとし、前記鍔状のフランジの少なくとも一部に設けた接合用穴を前記機械的係合手段として、前記裏面補強板の切り込み部からなる接合板を折り曲げて前記接合用穴にフックさせる構成とする(請求項8の発明)こともできる。
【0033】
また、前記請求項6ないし8のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記前記裏面補強板の受光面側に溶接もしくは接着した接合板または前記表面保護部材の受光面側に接着した接合板もしくは前記裏面補強板の切り込み部からなる接合板ならびに前記機械的係合手段としての端子台の少なくともフック部は、太陽電池モジュールにおける非発電領域に配設する(請求項9の発明)。裏面補強板等に接合板突出用の穴をあける場合には、非発電領域が望ましい。
【0034】
さらに、電気絶縁性および耐火性向上の観点から、前記請求項1ないし9のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記中空構造体の内部および接続線の貫通する穴内に、耐熱性樹脂を充填してなるものとする(請求項10の発明)。
【0035】
【発明の実施の形態】
図面に基づき、本発明に係る五つの実施例について以下に述べる。
【0036】
(実施例1)
この実施例は、請求項1,2および4の発明に関わる実施例であり、実施例1に関して図1〜5に基づいて説明する。図1はこの発明に関わる端子台52を非接着面側から見た斜視図、図2は図1に示す端子台を接着面側より見た斜視図、図3は裏面補強板に溶接した接合板部の斜視図、図4は接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図、図5は端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図である。なお、図5において、図22に示した太陽電池モジュールの各構成層は、説明の便宜上、裏面補強板以外を省略して簡略化して示す。
【0037】
図1及び図2において、端子台52には、接続線41が通せるように、図22に示した裏面補強板11(図3および図5では58)などの穴21とほぼ同形状でほぼ同軸上に、穴40が設けられる。この穴40を利用して接続線41は、その一端部が、図22に示したリード線12の端部にハンダなどで接続される。さらに接続線41の他端部は、圧着端子42の端部とハンダなどで接続される。圧着端子42は、圧着端子42のカシメ部53に、端子台52の外部より挿入されたケーブル44の銅線部54を挿入しカシメで接合され、また、圧着端子42は圧着端子42に設けた穴55などを用いて、ネジ込みや熱溶着などの固定部材43により、端子台52の端子台内部51に固定される。
【0038】
前記リード線,接続線41,圧着端子42,ケーブル44を電気的に接続することで、裏面補強板58の受光面側にある太陽電池で発電された電力を、反対面にあたる裏面補強板58の非受光面側へ取り出している。尚、図示しない逆流防止ダイオードをプラス極側、若しくはマイナス極側のいずれか一方に挿入する必要がある場合は、接続線41と圧着端子42間に挿入し接続固定する。
【0039】
端子台52の構成部材である接着板45は、その外形が、中空構造体としての端子接続箱部50の外形より大きい鍔状のフランジを構成しており、さらに太陽電池モジュールの構成層である図5に示す裏面補強板58と接着される面である接着板接着面47と、その面の反対側に位置する接着板上面46とからなる。さらに接着板45の外形と端子接続箱部50の外形の間の鍔状のフランジ部には、図3に示す接合板を挿入し、折り曲げ結合するために用いる接合用穴48が、複数個(図示では2個)設けられている。この穴の形状は、図示のような矩形状以外に、正方形,丸穴,楕円,トラック状等でもよい。この接合用穴48の幅は、図3に示す接合板56の幅より多少大きい寸法とする。
【0040】
図2に示す接合板逃げ溝49は、接着板接着面47上に設け、その長さは接着板接着面47上の一方の接合用穴48からもう一方の接合用穴48までとし、その幅は接合用穴48の幅と同等以上の寸法とする。さらに接合板逃げ溝49は、図3に示す接合板56の占有空間を吸収できる深さをもった溝とする。この接合板逃げ溝49を設けることにより、図5に示すように、端子台52を裏面補強板58に接着する際に、裏面補強板58に溶接された接合板56が、端子台52と機械的に干渉するのを防いでいる。
【0041】
また、端子台内部51には、水分侵入による絶縁不良を防ぐため、防水・絶縁性の樹脂(図5の充填剤64)が充填される。この樹脂を充填することにより、図示しないリード線と接続線41の接続用に空けた、端子台52の穴40や図22に示した穴21にも樹脂が充填され防水・絶縁性が保たれる。この端子台内部51の樹脂充填側開口部には、図5に示す端子台蓋60が樹脂硬化後に取り付けられる。なお、前記充填剤64としては、難燃性樹脂充填剤の方が、耐火性向上の観点から望ましい。
【0042】
図3から図5に基づき、各部材や組み立て方法等につき、さらに詳細に説明する。図3に示す接合板56は、裏面補強板と同種の金属製で、端子台52を単独で支えられる強度を持った幅と長さと厚さの帯状板とし、さらにその長さは端子台52の接合用穴48に挿入し、端子台52の外形方向に折り曲げ可能な長さを有し、さらに板厚は2ミリ以下の折り曲げ可能な厚さとする。このとき接合板56の端部は、接合用穴48に挿入しやすいように、短部に丸みを設け、いわゆるR加工を施す。さらに接合板56は、裏面補強板58の図示しないリード線取り出し用の穴の近傍に、端子台52の2つの接合用穴48間にあたる接合面57のみを、裏面補強板58に溶接で結合する。
【0043】
なお、上記接合板56と裏面補強板58との溶接は、太陽電池モジュール各層と裏面補強板58のラミネート処理前に行なう。ラミネート時における接合板56の形態は、折り曲げ加工のない平坦な状態とする。さらに接合板56はラミネート処理後、接合面57の溶接部端部を起点に垂直方向に折り曲げ、折り曲げられた接合板56を案内として、接着板接着面47に接着剤61を塗布した端子台52の接合用穴48に挿入し、端子台52を裏面補強板58に接着する。
【0044】
さらに接合板56は、挿入した接合板端部を端子台52の外形方向へ折り曲げることにより、端子台52を裏面補強板58に機械的に保持して一体化させる。なお、接合板56は防火対策用の機械的保持のために必要なものであって、端子台52と裏面補強板58との基本的な接合は、接着剤61を主体とする。
【0045】
上記のような構成によれば、万一の火災により、裏面補強板に接着剤により固着された端子台の前記接着剤の固着力が消失した場合においても、端子台は接着された裏面補強板から脱落せずに結合状態を維持できる、即ち、火災時に端子台が太陽電池モジュールから脱落しないような脱落防止機能を備えることができる。
【0046】
接着剤61及び接合板56の双方により、裏面補強板58に組み立てた端子台52を備えた太陽電池モジュール59は、図23で説明した方法と同様にして、ロール成形機などにより幅方向両端を成型加工し、成型加工された太陽電池モジュール59は、各々に成型加工された部位同士を係合させて連続的に設置される。
【0047】
(実施例2)
実施例2は、前記請求項3の発明に関わる実施例であり、実施例2について図6〜10に基づいて説明する。図6は実施例2に関わる端子台66を非接着面側から見た斜視図、図7は図6に示す端子台を接着面側より見た斜視図、図8は裏面補強板に溶接した接合板部の斜視図、図9は接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図、図10は端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図である。
【0048】
なお、図6〜10において、図1〜5における同一機能部材には、原則として同一番号を付してその詳細説明を省略するが、部番65の接合板逃げ溝、66の端子台、67の接合板、68の接合面に関しては、部番を変更して示す。
【0049】
実施例1との相違点は、図9および図10に示すように、端子台66の鍔状のフランジの外周部の一部を機械的係合手段として、図8に示す金属材料からなる接合板67を折り曲げて前記フランジ外周部にフックさせることにより、前記機械的保持手段を構成した点であり、上記により、図8に示す接合板67の長さは、図3に示した接合板56より大きな寸法を有する。また、図7に示す接合板逃げ溝65の長さも、図2に示した接合板逃げ溝49より大きな寸法を有する。
【0050】
端子台の機械的保持原理および作用効果ならびに組み立て方法等は、実施例1と同様であるので、詳細説明は省略する。
【0051】
(実施例3)
実施例3は、前記請求項6の発明に関わる実施例であり、図11〜15に基づいて説明する。図11は実施例3に関わる端子台70を非接着面側から見た斜視図、図12は図11に示す端子台を接着面側より見た斜視図、図13は裏面補強板に溶接または接着した接合板部の斜視図、図14は接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図、図15は端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図である。
【0052】
なお、図11〜15において、図1〜5における同一機能部材には、原則として同一番号を付してその詳細説明を省略するが、部番69の接合用穴板、70の端子台、71の接合板、72の接合面、73の裏面補強板、75の太陽電池モジュールに関しては、部番を変更して示し、また新規に部番74として、裏面補強板穴を示す。
【0053】
実施例1との相違点は、まず図13に示すように、裏面補強板73の受光面側に溶接もしくは接着し、かつ裏面補強板73に設けた裏面補強板穴74から非受光面側に突出させた帯板状の金属材料からなる接合板71を用いて、この接合板71を、図14および15に示すように、端子台の接合用穴69にフック可能にした点である。
【0054】
端子台の基本的構成は、図1および図2に示すものと類似しているので、上記相違点に伴う実施例1との他の相違点を中心に以下に述べる。まず、この実施例の場合、図13および図15に示すように、接合板71が裏面補強板73に保持されて、脱落する危険性が少ないので、接合板71と裏面補強板73との接合は、金属同士を溶接する必要がなく、接着でもよい。従って、裏面補強板は、金属以外に難燃性樹脂を用いることができる。
【0055】
なお、接合板71と裏面補強板73との接合は、太陽電池モジュール各層と裏面補強板73のラミネート処理前に行なわれ、さらに裏面補強板穴74は端子台70外形内の範囲であって、太陽電池のない非発電領域に設ける。ラミネート時における接合板71は、端部を裏面補強板穴74から折り曲げ、裏面補強板73の非受光面側に沿わせた形態とする。さらに接合板71はラミネート処理後、裏面補強板穴74を起点に垂直方向に端部を折り曲げ、折り曲げられた接合板71を案内として、接着板接着面47に接着剤61を塗布した端子台70の接合用穴69に挿入され、この状態で端子台70を裏面補強板73に接着する。さらに接合板71は、挿入した接合板71端部を端子台70の外形方向へ折り曲げることにより、端子台70と裏面補強板73とを一体化する。端子台の機械的保持原理および作用効果等は、実施例1と同様である。
【0056】
(実施例4)
実施例4は、前記請求項7の発明に関わる実施例であり、実施例4について図16〜18に基づいて説明する。図16は太陽電池モジュールの表面保護部材の受光面側に接着した接合板部の斜視図、図17は接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図、図18は端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図である。
【0057】
なお、図16〜18において、図11〜15における同一機能部材には、原則として同一番号を付してその詳細説明を省略するが、部番76の接合板、77の接合面、79の太陽電池モジュールに関しては、部番を変更して示し、また新規に部番78として、モジュール穴を示す。
【0058】
この実施例4と前記実施例3との相違点は、実施例3の接合板71に代えて、太陽電池モジュール79の表面保護部材に接着した接合板76を用いた点であり、端子台の構造やその機械的保持原理および作用効果ならびに組み立て方法等は、前記実施例3と同様であるので、詳細説明は省略する。
【0059】
(実施例5)
実施例5は、前記請求項8の発明に関わる実施例であり、実施例5について図19〜21に基づいて説明する。図19は太陽電池モジュールの裏面補強板の一部に切り込みを設けた接合板部の斜視図、図20は切り込みを折り曲げた接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図、図18は端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図である。
【0060】
なお、図19〜21において、図11〜15における同一機能部材には、原則として同一番号を付してその詳細説明を省略するが、部番82の裏面補強板に関しては部番を変更して示し、また新規に部番80の接合部、81の切り込み、83の接合部穴を示す。
【0061】
図19〜21において、接合部80は、金属製の裏面補強板82の一部に、Uの字型又はコの字型の切り込み81を入れ、図11および図12に示した端子台70の2つの接合用穴69と係合する接合板を構成する部分であり、裏面補強板82の非受光面側面に対して垂直方向に折り曲げできる形態とする。この接合板は、裏面補強板82の一部であることから裏面補強板82と同じ厚さとなる。
【0062】
なお、前記接合部80は、裏面補強板82と太陽電池モジュール各層をラミネート処理する前に切り込み加工され、ラミネート処理は、接合部80を折り曲げず平坦な状態で行なわれる。さらに接合部80の切り込み81は、端子台70の外形内の範囲であって、非発電領域に設ける。さらに接合部80はラミネート処理後、図19に示す裏面補強板82と接続されている部分を起点に、裏面補強板82の非受光面に対し垂直方向に端部を折り曲げ、折り曲げられた接合部80を案内として、接着板接着面47に接着剤61を塗布した端子台70の接合用穴69に挿入し、端子台70を裏面補強板82に接着する。さらに接合部80は、挿入した接合部80の端部を、端子台70の外形方向へ折り曲げることにより、端子台70と裏面補強板82とを一体化させる。
【0063】
【発明の効果】
この発明によれば前述のように、表面保護部材と裏面保護部材との間に、複数個の太陽電池素子を直列または並列接続した太陽電池を接着性樹脂により封止してなり、前記太陽電池の正極および負極の電力リード部材を、前記裏面保護部材を貫通させて、電気絶縁性材料製の中空構造体からなる端子台内に導入し、前記端子台内に別途導入した外部の接続ケーブルの端子に電気的に接続してなる太陽電池モジュールにおいて、
太陽電池モジュールの少なくとも一部から端子台側に突出させた部材により、前記端子台を機械的に太陽電池モジュールに保持する機械的保持手段を備え、前記裏面保護部材は、少なくとも、前記電力リード部材を貫通させる貫通孔を備えた難燃性材料もしくは金属材料からなる裏面補強板を備え、さらに、前記端子台は、前記裏面補強板に接着剤により固着し、かつ、前記機械的保持手段は、前記接着剤の固着力が消失した場合においても、前記端子台が太陽電池モジュールから脱落しないような脱落防止機能を備える構成としたので、
太陽電池モジュールに飛び火した場合でも、建屋の屋根部材まで延焼に至ることのない防火機能を有し、かつ構造が簡単な太陽電池モジュールが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に関わる端子台を非接着面側から見た斜視図
【図2】図1の端子台を接着面側から見た斜視図
【図3】本発明の実施例1に関わり裏面補強板に溶接した接合板部の斜視図
【図4】本発明の実施例1に関わり接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図
【図5】本発明の実施例1に関わり端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図
【図6】本発明の実施例2に関わる端子台を非接着面側から見た斜視図
【図7】図2の端子台を接着面側から見た斜視図
【図8】本発明の実施例2に関わり裏面補強板に溶接した接合板部の斜視図
【図9】本発明の実施例2に関わり接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図
【図10】本発明の実施例2に関わり端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図
【図11】本発明の実施例3に関わる端子台を非接着面側から見た斜視図
【図12】図11の端子台を接着面側から見た斜視図
【図13】本発明の実施例3に関わり裏面補強板に溶接または接着した接合板部の斜視図
【図14】本発明の実施例3に関わり接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図
【図15】本発明の実施例3に関わり端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図
【図16】本発明の実施例4に関わり太陽電池モジュールの表面保護部材の受光面側に接着した接合板部の斜視図
【図17】本発明の実施例4に関わり接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図
【図18】本発明の実施例4に関わり端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図
【図19】本発明の実施例5に関わり太陽電池モジュールの裏面補強板の一部に切り込みを設けた接合板部の斜視図
【図20】本発明の実施例5に関わり切り込みを折り曲げた接合板を端子台にフック結合した状態を示す斜視図
【図21】本発明の実施例5に関わり端子台を裏面補強板と接合した太陽電池モジュールを屋根に設置した状態を示す部分断面図
【図22】特許文献1に開示された太陽電池モジュールと実質的に同様な構成を備えた従来の太陽電池モジュールの構成図
【図23】図22の太陽電池モジュールを屋根などへ設置する方法の一例を示した図
【符号の説明】
40,55:穴、41:接続線、42:圧着端子、43:固定部材、44:ケーブル、45:接着板、46:接着板上面、47:接着板接着面、48,69:接合用穴、49,65:接合板逃げ溝、5:端子接続箱部、51:端子台内部、52,66,70:端子台、53:カシメ部、54:銅線部、56,67,71,76:接合板、57,68,72,77:接合面、58,73,82:裏面補強板、74:裏面補強板穴、59,75,79:太陽電池モジュール、60:端子台蓋、61:接着剤、62:防水シート、63:野地板、64:充填剤、78:モジュール穴、80:接合部、81:切り込み、83:接合部穴。
Claims (10)
- 表面保護部材と裏面保護部材との間に、複数個の太陽電池素子を直列または並列接続した太陽電池を接着性樹脂により封止してなり、前記太陽電池の正極および負極の電力リード部材を、前記裏面保護部材を貫通させて、電気絶縁性材料製の中空構造体からなる端子台内に導入し、前記端子台内に別途導入した外部の接続ケーブルの端子に電気的に接続してなる太陽電池モジュールにおいて、
太陽電池モジュールの少なくとも一部から端子台側に突出させた部材により、前記端子台を機械的に太陽電池モジュールに保持する機械的保持手段を備え、前記裏面保護部材は、少なくとも、前記電力リード部材を貫通させる貫通孔を備えた難燃性材料もしくは金属材料からなる裏面補強板を備え、
さらに、前記端子台は、前記裏面補強板に接着剤により固着し、かつ、前記機械的保持手段は、前記接着剤の固着力が消失した場合においても、前記端子台が太陽電池モジュールから脱落しないような脱落防止機能を備える構成としたことを特徴とする太陽電池モジュール。 - 請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記裏面補強板は鋼板やステンレス鋼板等の金属板とし、前記機械的保持手段は、前記裏面補強板の非受光面側に溶接した帯板状の金属材料からなる接合板と、この接合板を端子台にフック可能に前記端子台に設けた前記接合板の機械的係合手段とからなるものとしたことを特徴とする太陽電池モジュール。
- 請求項2に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記端子台の電力リード部材を導入する中空構造体の底部は、その底部裏面が前記裏面補強板との接着面を構成する接着板としてなり、かつこの接着板は、前記底部外周部に張り出した鍔状のフランジを有するものとし、さらに、前記鍔状のフランジの外周部の一部を前記機械的係合手段として、前記金属材料からなる接合板を折り曲げて前記鍔状のフランジ外周部にフックさせることにより、前記機械的保持手段を構成したことを特徴とする太陽電池モジュール。
- 請求項3に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記機械的係合手段は、前記鍔状のフランジの外周部の一部に代えて、鍔状のフランジの少なくとも一部に設けた接合用穴とし、前記金属材料からなる接合板を折り曲げて前記接合用穴にフックさせることにより、前記機械的保持手段を構成したことを特徴とする太陽電池モジュール。
- 請求項3または4に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記端子台の接着板は、前記裏面補強板の非受光面側に溶接した接合板の占有空間を端子台側に設けるための接合板逃げ溝を備えたことを特徴とする太陽電池モジュール。
- 請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記機械的保持手段は、前記裏面補強板の受光面側に溶接もしくは接着し、かつ裏面補強板に設けた穴から非受光面側に突出させた帯板状の金属材料からなる接合板と、この接合板を端子台にフック可能に前記端子台に設けた前記接合板の機械的係合手段とからなるものとし、前記端子台の電力リード部材を導入する中空構造体の底部は、その底部裏面が前記裏面補強板との接着面を構成する接着板としてなり、かつこの接着板は、前記底部外周部に張り出した鍔状のフランジを有するものとし、さらに、前記鍔状のフランジの少なくとも一部に設けた接合用穴を前記機械的係合手段として、前記金属材料からなる接合板を折り曲げて前記接合用穴にフックさせる構成としたことを特徴とする太陽電池モジュール。
- 請求項6に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記裏面補強板の受光面側に溶接もしくは接着し、かつ裏面補強板に設けた穴から非受光面側に突出させた接合板に代えて、太陽電池モジュールの表面保護部材の受光面側に接着し、かつ表面保護部材,裏面保護部材および裏面補強板に設けた穴から非受光面側に突出させた接合板としたことを特徴とする太陽電池モジュール。
- 請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記裏面補強板は鋼板やステンレス鋼板等の金属板とし、前記機械的保持手段は、前記裏面補強板の一部に切り込みを設け、この切り込み部を端子台側に起立させて折り曲げてなる接合板と、この接合板を端子台にフック可能に前記端子台に設けた前記接合板の機械的係合手段とからなるものとし、前記端子台の電力リード部材を導入する中空構造体の底部は、その底部裏面が前記裏面補強板との接着面を構成する接着板としてなり、かつこの接着板は、前記底部外周部に張り出した鍔状のフランジを有するものとし、前記鍔状のフランジの少なくとも一部に設けた接合用穴を前記機械的係合手段として、前記裏面補強板の切り込み部からなる接合板を折り曲げて前記接合用穴にフックさせる構成としたことを特徴とする太陽電池モジュール。
- 請求項6ないし8のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記前記裏面補強板の受光面側に溶接もしくは接着した接合板または前記表面保護部材の受光面側に接着した接合板もしくは前記裏面補強板の切り込み部からなる接合板ならびに前記機械的係合手段としての端子台の少なくともフック部は、太陽電池モジュールにおける非発電領域に配設したことを特徴とする太陽電池モジュール。
- 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールにおいて、前記中空構造体の内部および接続線の貫通する穴内に、耐熱性樹脂を充填してなることを特徴とする太陽電池モジュール。
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