JP2004246505A - Icチップ管理システム、情報収集装置及び情報管理サーバ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1のICチップCが、リレーション情報を有している旨を示す第1のICチップID「C」と第2のICチップBとのリレーション情報11dとプログラム11cとを記憶する記憶部11及び無線通信部12のみを具備し、第2のICチップBが、リレーション情報を有していない旨を示す第2のICチップID「B」を記憶する記憶部11及び無線通信部12のみを具備する。情報管理サーバ50は、情報収集装置Aからの第1の登録要求に応じて第1のICチップID「C」及び情報収集装置ID「A」を関連付けて登録し、情報収集装置Aからの第2の登録要求に応じて第1のICチップID「C」及び第2のICチップID「B」を関連付けて登録する登録部を具備する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のICチップを管理するように構成されたICチップ管理システム、情報収集装置及び情報管理サーバに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、あらゆる「モノ」が、通信手段を持ち、自ら判断を行い、処理を行うことができるような世界、すなわち「ユビキタスコンピューティング」という概念が広まっている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
【非特許文献1】
知的資産創造、2002年1月号、第81乃至82頁
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のユビキタスコンピューティングでは、複数の「モノ(部品)」から構成されている「モノ(完成品)」の存在が一切考慮されていないというのが現状である。したがって、上述のユビキタスコンピューティングでは、複数の「モノ(部品)」が一体となって構成する「モノ(完成品)」が存在する場合であっても、当該複数の「モノ(部品)」の各々を別個に管理することになり、管理負荷が増大するという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、複数の「モノ(部品)」から構成されている「モノ(完成品)」の存在を考慮したユビキタスコンピューティングを実現するためのICチップ管理システム、情報収集装置及び情報管理サーバを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の特徴は、情報収集装置と情報管理サーバとを用いて複数のICチップを管理するように構成されたICチップ管理システムであって、第1のICチップが、該第1のICチップを識別しつつリレーション情報を有している旨を示す第1のICチップIDと、第2のICチップとのリレーション情報と、プログラムとを記憶する記憶部、及び無線通信部のみを具備しており、前記第2のICチップが、該第2のICチップを識別しつつ前記リレーション情報を有していない旨を示す第2のICチップIDを記憶する記憶部、及び無線通信部のみを具備しており、前記情報収集装置が、前記第1のICチップ及び前記第2のICチップの無線通信部を介して、それぞれ前記第1のICチップID及び前記第2のICチップIDを取得するICチップID取得部と、前記第1のICチップIDに基づいて、前記第1のICチップの無線通信部を介して、前記第2のICチップとのリレーション情報を取得するリレーション情報取得部と、前記第1のICチップIDと該情報収集装置を識別する情報収集装置IDとを含む第1の登録要求を前記情報管理サーバに送信し、前記第2のICチップとのリレーション情報に基づいて前記第2のICチップIDを前記第1のICチップIDに関連付けて登録するように要求する第2の登録要求を前記情報管理サーバに送信する登録要求送信部と、前記情報管理サーバからの登録完了応答に応じて、前記第1のICチップの無線通信部を介して、前記第1のICチップの記憶部に記憶されている前記プログラムを取得するプログラム取得部と、取得した前記プログラムを実行するプログラム実行部と、前記第1のICチップIDと前記プログラムの実行結果に係るプログラム情報と前記第2のICチップIDとのリレーション情報とを関連付けて管理する管理部とを具備し、前記情報管理サーバが、前記情報収集装置から送信された前記第1の登録要求に応じて、前記第1のICチップID及び前記情報収集装置IDを関連付けて登録し、前記情報収集装置から送信された前記第2の登録要求に応じて、前記第1のICチップID及び前記第2のICチップIDを関連付けて登録する登録部と、前記登録が完了した際に、前記登録完了応答を前記情報収集装置に送信する登録完了応答送信部とを具備することを要旨とする。
【0007】
かかる発明によれば、情報管理サーバの登録部が、情報収集装置から送信された第1の登録要求に応じて、第1のICチップID及び情報収集装置IDを関連付けて登録し、情報収集装置から送信された第2の登録要求に応じて、第1のICチップID及び第2のICチップIDを関連付けて登録するため、第1のICチップが付された「第1のモノ(第1の部品)」が、第2のICチップが付された「第2のモノ(第2の部品)」を配下に包含するようにして構成されている「モノ(完成品)」が存在する場合に、複数の「第1のモノ(部品)」の各々を管理する必要がなくなり、情報管理サーバにおける管理負荷を軽減することができる。
【0008】
また、かかる発明によれば、情報収集装置のプログラム実行部が、第1のICチップの記憶部に記憶されているプログラムのみを実行するため、第1のICチップが付された「第1のモノ(第1の部品)」が、第2のICチップが付された「第2のモノ(第2の部品)」を配下に包含するようにして構成されている「モノ(完成品)」が存在する場合に、複数の「第1のモノ(部品)」の各々のプログラムを実行する必要がなくなり、情報収集装置におけるプログラムの実行負荷を軽減することができる。
【0009】
本発明の第1の特徴において、前記情報収集装置が、所定期間、前記ICチップID取得部によって前記第1のICチップIDが取得されなかった場合、該第1のICチップIDを含む削除要求を前記情報管理サーバに送信する削除要求送信部を具備し、前記情報管理サーバの登録部が、前記情報収集装置から送信された前記削除要求に含まれる前記第1のICチップIDに係る登録を削除することが好ましい。
【0010】
かかる発明によれば、情報管理サーバの登録部が、情報収集装置から送信された第1のICチップIDを含む削除要求を受信した場合、当該第1のICチップIDに係る登録(すなわち、第1のICチップIDと第2のICチップIDと情報収集装置IDとを関連付けるレコード)を削除するため、情報収集装置の削除要求部が「モノ(完成品)」を構成する全ての「モノ(部品)」について削除要求を送信する必要がなく、情報管理サーバにおいて管理が不要となった「モノ(完成品)」に係る情報の削除を効率的に行うことができる。
【0011】
本発明の第1の特徴において、前記情報管理サーバが、前記情報収集装置から送信された前記第1の登録要求に含まれる前記第1のICチップIDが、前記登録部において他の情報識別情報を識別する他の情報収集装置IDと関連付けられて登録されている場合、該他の情報収集装置に対して、該第1のICチップIDと前記第1の登録要求に含まれる情報収集装置IDとを含む移動通知を送信する移動通知部を具備し、前記情報管理サーバの登録部が、前記第1のICチップIDと前記情報収集装置IDとを関連付けて登録し、前記他の情報収集装置のプログラム実行部が、前記移動通知に応じて前記プログラム情報を前記情報収集装置に送信することが好ましい。
【0012】
かかる発明によれば、情報管理サーバの移動通知部が、上述の「モノ(完成品)」の他の情報収集装置の管理下から所定の情報収集装置の管理下への移動を検知し、情報管理サーバの登録部が、第1のICチップIDと第1の登録要求に含まれる情報収集装置IDとを関連付けて登録するため、複数の「第1のモノ(部品)」からなる「モノ(完成品)」が移動した場合であっても、情報管理サーバにおける管理の変更を容易に行うことができる。
【0013】
また、かかる発明によれば、他の情報収集装置のプログラム実行部が、「第1のモノ(部品)」に付されたICチップに係るプログラム情報を所定の情報収集装置に送信するため、所定の情報収集装置のプログラム実行部は、他の情報収集装置によるプログラムの実行状態を継続してプログラムを実行することができる。
【0014】
本発明の第2の特徴は、複数のICチップを管理するように構成されたICチップ管理システムで用いられる情報収集装置であって、第1のICチップが、該第1のICチップを識別しつつリレーション情報を有している旨を示す第1のICチップIDと、第2のICチップとのリレーション情報と、プログラムとを記憶する記憶部、及び無線通信部のみを具備しており、前記第2のICチップが、該第2のICチップを識別しつつ前記リレーション情報を有していない旨を示す第2のICチップIDを記憶する記憶部、及び無線通信部のみを具備しており、前記第1のICチップ及び前記第2のICチップの無線通信部を介して、それぞれ前記第1のICチップID及び前記第2のICチップIDを取得するICチップID取得部と、前記第1のICチップIDに基づいて、前記第1のICチップの無線通信部を介して、前記第2のICチップとのリレーション情報を取得するリレーション情報取得部と、前記第1のICチップIDと該情報収集装置を識別する情報収集装置IDとを含む第1の登録要求を前記情報管理サーバに送信し、前記第2のICチップとのリレーション情報に基づいて前記第2のICチップIDを前記第1のICチップIDに関連付けて登録するように要求する第2の登録要求を前記情報管理サーバに送信する登録要求送信部と、前記情報管理サーバからの登録完了応答に応じて、前記第1のICチップの無線通信部を介して、前記第1のICチップの記憶部に記憶されている前記プログラムを取得するプログラム取得部と、取得した前記プログラムを実行するプログラム実行部と、前記第1のICチップIDと前記プログラムの実行結果に係るプログラム情報と前記第2のICチップIDとのリレーション情報とを関連付けて管理する管理部とを具備することを要旨とする。
【0015】
本発明の第2の特徴において、所定期間、前記ICチップID取得部によって前記第1のICチップIDが取得されなかった場合、該第1のICチップIDを含む削除要求を前記情報管理サーバに送信する削除要求送信部を具備することが好ましい。
【0016】
本発明の第3の特徴は、複数のICチップを管理するように構成されたICチップ管理システムで用いられる情報管理サーバあって、第1のICチップが、該第1のICチップを識別しつつリレーション情報を有している旨を示す第1のICチップIDと、第2のICチップとのリレーション情報と、プログラムとを記憶する記憶部、及び無線通信部のみを具備しており、前記第2のICチップが、該第2のICチップを識別しつつ前記リレーション情報を有していない旨を示す第2のICチップIDを記憶する記憶部、及び無線通信部のみを具備しており、情報収集装置から送信された第1の登録要求に応じて、前記第1のICチップID及び前記情報収集装置を識別する情報収集装置IDを関連付けて登録し、前記情報収集装置から送信された第2の登録要求に応じて、前記第1のICチップID及び前記第2のICチップIDを関連付けて登録する登録部と、前記登録が完了した際に、前記登録完了応答を前記情報収集装置に送信する登録完了応答送信部とを具備することを要旨とする。
【0017】
本発明の第3の特徴において、前記登録部が、所定期間、前記情報収集装置によって前記第1のICチップIDが取得されなかった場合に送信された削除要求に含まれる前記第1のICチップIDに係る登録を削除することが好ましい。
【0018】
本発明の第3の特徴において、前記情報収集装置から送信された前記第1の登録要求に含まれる前記第1のICチップIDが、前記登録部において他の情報識別情報を識別する他の情報収集装置IDと関連付けられて登録されている場合、該他の情報収集装置に対して、該第1のICチップIDと前記第1の登録要求に含まれる情報収集装置IDとを含む移動通知を送信する移動通知部を具備することが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
(本発明の一実施形態に係るICチップ管理システムの構成)
本発明の一実施形態に係るICチップ管理システムの構成について、図1乃至図5を参照して説明する。本実施形態に係るICチップ管理システムは、ネットワーク1を介して接続されている情報収集装置(A)30aと情報収集装置(B)30bと情報管理サーバ50とを用いて、複数のICチップ10a乃至10cを管理するように構成されている。
【0020】
本実施形態では、一例として、第1のICチップ(C)10cが付された「第1のモノ(コンテナ4)」が第2のICチップ(B)10bが付された「第2のモノ(ダンボールパック3)」を配下に包含するように構成されており、当該「第2のモノ(ダンボールパック3)」が第3のICチップ(A)10aが付された「第3のモノ(製品2)」を配下に包含するように構成されている「モノ(完成品)」を挙げて説明する。
【0021】
なお、本発明に適用可能な「モノ(完成品)」は、これらに限定されることはなく、少なくとも第1のICチップ(C)10cが付された「第1のモノ(部品)」と第2のICチップ(B)10bが付された「第2のモノ(部品)」とによって構成されていればよい。
【0022】
具体的には、本実施形態に係るICチップ管理システムは、図1に示すように、情報収集装置(A)30aと、情報収集装置(B)30bと、情報管理サーバ50とを具備している。
【0023】
図2に示すように、製品2に付されたICチップ(A)10a、ダンボールパック3に付されたICチップ(B)10b及びコンテナ4に付されたICチップ(C)10cは、メモリ11、及び情報収集装置インタフェース12のみを具備する。ICチップ(A乃至C)10a乃至10cは、同一の機能を具備しているので、以下、ICチップ(C)10cについて説明する。
【0024】
ICチップ10cは、図2に示すように、メモリ11と、情報収集装置インタフェース12のみを具備する。したがって、本実施形態に係るICチップ10cは、CPUによる演算処理を行わない。
【0025】
ここで、「のみ」という意味は、ICチップ10a乃至10jが、情報処理及び通信に係る機能として、メモリ(記憶部)11及び情報収集装置インタフェース(通信部)12のみを具備することを示すものであり、ICチップ10a乃至10jが、装飾や補強等の他の機能として、他の構成要素を具備することを妨げるものではない。
【0026】
メモリ11は、ICチップ(C)10cを識別する固有ID(ICチップID)11aと、属性情報11bと、思考プログラム(プログラム)11cと、リレーション情報11dとを関連付けて記憶可能に構成されている。
【0027】
ここで、固有ID11aは、当該ICチップ(C)10cが「リレーション情報11d」を有しているかについて判定可能に構成されている。例えば、「リレーション情報11d」を有しているか否かによって固有ID11aの番号体系を変更するように構成してもよいし、2進数表示の固有ID11aを構成する特定のビットによって「リレーション情報11d」を有しているか否かを示してもよい。
【0028】
図1の例では、ICチップ(C)10c及びICチップ(B)の固有ID11aは、「リレーション情報11d」を有している旨を示し、ICチップ(A)10aの固有ID11aは、「リレーション情報11d」を有していない旨を示す。
【0029】
また、属性情報11bは、固有ID11aによって識別されるICチップ(C)10cが付されている「モノ(コンテナ4)」の特徴を示す情報である。例えば、属性情報11bには、「モノ」の色や長さや状態等が含まれる。
【0030】
また、思考プログラム11cは、当該ICチップ(C)10cが付されている「モノ(コンテナ4)」特有のプログラムである。当該「モノ(コンテナ4)」は、思考プログラム11cを実行することによって、仮想的に、自ら判断を行い、処理を行うことができる。
【0031】
ICチップ10が付されている「モノ(部品)」が、「モノ(完成品)」の一部である場合や、ICチップ10が付されている「モノ」が、自ら判断を行い、処理を行う必要がない場合等は、思考プログラム11cが、ICチップ10のメモリ11内に記憶されていなくてもよい。
【0032】
また、メモリ11は、思考プログラム11c自身ではなく、当該思考プログラム11cが格納されている場所についての情報(例えば、URL、IPアドレス等)を記憶するように構成されていてもよい。この結果、ICチップ(C)10cは、メモリ11の記憶容量を大幅に削減することができる。
【0033】
また、リレーション情報11dは、「モノ(又は、モノに付されたICチップ10)」同士のリレーション(包含関係等)を示す情報である。
【0034】
例えば、本実施形態では、第1のICチップ(C)10cのメモリ11に記憶されているリレーション情報11dは、当該「第1のモノ(コンテナ4)」(又は、第1のICチップ)が、「第2のモノ(ダンボールパック3)」(又は、第2のICチップ)を配下に包含している旨を示す。
【0035】
また、第2のICチップ(B)10bのメモリ11に記憶されているリレーション情報11dは、当該「第2のモノ(ダンボールパック3)」(又は、第2のICチップ)が、「第3のモノ(製品2)」(又は、第3のICチップ)を配下に包含している旨を示す。
【0036】
また、第3のICチップ(A)10aのメモリ11には、リレーション情報11dは記憶されていない。
【0037】
情報収集装置インタフェース12は、情報収集装置30との間で無線通信を行うことが可能な無線通信部である。情報収集装置インタフェース12は、情報収集装置30からの問い合わせ信号(ブロードキャスト信号)に応じて、メモリ11内の固有ID11a及び属性情報11bを返送する。また、情報収集装置インタフェース12は、情報収集装置30からのリレーション情報送信要求に応じて、メモリ11内のリレーション情報11dを返送する。また、情報収集装置インタフェース12は、情報収集装置30からの思考プログラム送信要求に応じて、メモリ11内の思考プログラム11cを返送する。例えば、情報収集装置インタフェース12は、RFID等の通信手段によって構成されている。
【0038】
情報収集装置30は、所定エリアに存在する「モノ」に係る情報を収集するための装置である。情報収集装置30は、「モノ」に付されたICチップ10から収集した「モノ」に係る情報を、ネットワーク1を介して情報管理サーバ50に送信する。また、情報収集装置30は、ネットワーク1に接続されているネットワーク機器(図示せず)に対して、所定の命令を行うことができる。
【0039】
具体的には、情報収集装置30は、図3に示すように、ICチップインタフェース31と、固有ID取得部32と、プログラム取得部33と、ICチップ管理部34と、プログラム実行部35と、固有ID登録制御部36と、情報取得部37と、ネットワークインタフェース38と、リレーション情報取得部39とを具備している。
【0040】
ICチップインタフェース31は、ICチップ10との間で無線通信を行うことが可能な無線通信部である。例えば、ICチップインタフェース31は、RFID等の通信手段によって構成されている。
【0041】
固有ID取得部32は、ICチップ10の情報収集装置インタフェース12及びICチップインタフェース31を介して、ICチップ10のメモリ11に記憶されている「固有ID(第1のICチップID「C」や第2のICチップID「B」や第3のICチップID「C」等)11a」及び「属性情報11b」を取得するICチップID取得部を構成する。
【0042】
具体的には、固有ID取得部32は、ICチップインタフェース31を介して、所定エリアに到達可能なブロードキャスト信号で、問い合わせ信号を送信することによって、上述の「固有ID11a」及び「属性情報11b」を取得する。
【0043】
プログラム取得部33は、情報管理サーバ50から送信された第2の登録要求に対する登録完了応答に応じて、ICチップ10の情報収集装置インタフェース12及びICチップインタフェース31を介して、ICチップ10のメモリ11に記憶されている思考プログラム11cを取得するモジュールである。
【0044】
具体的には、プログラム取得部33は、ICチップインタフェース31を介して、上述の固有ID11aにより識別されるICチップ10に対して思考プログラム送信要求を送信することによって、上述の思考プログラム11cを取得する。
【0045】
また、プログラム取得部33は、ICチップ10の情報収集装置インタフェース12及びICチップインタフェース31を介して、ICチップ10のメモリ11に記憶されている思考プログラム11cの格納情報を取得して、当該思考プログラム11cの格納情報に基づいて、ネットワークインタフェース38を介して、思考プログラム11cを取得するように構成されていてもよい。
【0046】
ICチップ管理部34は、固有ID取得部32によって取得された固有ID34a及び属性情報34bと、プログラム取得部33によって取得された思考プログラム及び当該思考プログラムの実行結果に係るプログラム情報34cと、リレーション情報取得部39によって取得されたリレーション情報34dとを管理する管理部を構成する。
【0047】
ここで、プログラム情報34cには、思考プログラム自身や、思考プログラムの実行結果や、思考プログラムの実行途中のデータ(プログラム変数)等も含まれている。
【0048】
また、リレーション情報34dは、ICチップ10に記憶されているリレーション情報11dと同一の構造のものであってもよいし、当該リレーション情報11dを変更した構造のものであってもよい。
【0049】
また、ICチップ管理部34は、固有ID毎に、固有ID34aと属性情報34bとプログラム情報34cとリレーション情報34dとを管理してもよいし、包含関係にある固有IDグループ毎に、固有ID34aと属性情報34bとプログラム情報34cとリレーション情報34dとを管理してもよい。
【0050】
プログラム実行部35は、プログラム取得部33によって取得された思考プログラムを実行するモジュールである。プログラム実行部35は、思考プログラムの実行結果や思考プログラムの実行途中のデータ等を定期的にICチップ管理部34に送信する。
【0051】
また、プログラム実行部35は、思考プログラムの実行結果に応じて、ネットワークインタフェース38を介して、ネットワーク機器(図示せず)に対して所定動作を行うように命令するように構成されていてもよい。
【0052】
また、プログラム実行部35は、情報管理サーバ50から送信された移動通知に応じて、当該移動通知において指示されている情報収集装置30に、思考プログラムや思考プログラムの実行結果等を含むプログラム情報34cを送信するように構成されていてもよい。
【0053】
固有ID登録制御部36は、固有ID取得部32によって取得された「第1の固有ID「C」」と「属性情報」と当該情報収集装置30を識別する「情報収集装置ID」とを含む第1の登録要求を、ネットワーク1を介して情報管理サーバ50に送信する登録要求送信部を構成する。
【0054】
また、固有ID登録制御部36は、第1の固有ID「C」と第2の固有ID「B」とのリレーション情報に基づいて、第2の固有ID「B」を第1の固有ID「C」に関連付けて登録するように要求する第2の登録要求を、ネットワーク1を介して情報管理サーバ50に送信する。
【0055】
本実施形態では、固有ID登録制御部36は、情報管理サーバ50から送信された第1の登録要求に対する登録完了応答に応じて、固有ID取得部32によって取得された第2の固有ID「B」を第1の固有ID「C」の配下に登録するように要求し、固有ID取得部32によって取得された第3の固有ID「A」を第2の固有ID「B」の配下に登録するように要求する第2の登録要求を、ネットワーク1を介して情報管理サーバ50に送信する。
【0056】
また、固有ID登録制御部36は、情報管理サーバ50から送信された第2の登録要求に対する登録完了応答を受信して、その旨を固有ID取得部32に通知する。
【0057】
また、固有ID登録制御部36は、所定期間、固有ID取得部32によって第1の固有ID「C」が取得されなかった場合、第1の固有ID「C」を含む削除要求を、ネットワーク1を介して情報管理サーバ50に送信する削除要求送信部を構成する。
【0058】
情報取得部37は、所定情報を記憶している他の情報収集装置30又はネットワーク機器(図示せず)のアドレス情報を情報管理サーバ50から取得し、取得した当該アドレス情報(例えば、URLやIPアドレス等)に基づいて、当該他の情報収集装置30又はネットワーク機器から当該所定情報を取得するモジュールである。ここで、所定情報として、位置情報や気温情報や気圧情報等が考えられている。
【0059】
ネットワークインタフェース38は、ネットワーク1を介して、他の情報収集装置30や情報管理サーバ50と通信可能なモジュールである。
【0060】
情報管理サーバ50は、図4に示すように、ネットワークインタフェース51と、登録制御部52と、登録部53と、移動通知部54とを具備している。
【0061】
ネットワークインタフェース51は、上述のネットワークインタフェース38と同一の機能を具備する。
【0062】
登録制御部52は、ネットワークインタフェース51を介して、情報収集装置30から送信された第1の登録要求及び第2の登録要求を受信して登録部53に送信するモジュールである。また、登録制御部52は、登録部53が、上述の第1の登録要求又は第2の登録要求に係る登録を完了した場合、その旨を通知する登録完了応答を、ネットワークインタフェース51を介して情報収集装置30に送信する登録完了応答送信部を構成する。
【0063】
登録部53は、情報収集装置30から送信された第1の登録要求に応じて、「第1の固有ID「C」」と「属性情報」と「情報収集装置ID「A」」とを関連付けて登録するモジュールである。
【0064】
また、登録部53は、情報収集装置30から送信された第2の登録要求に応じて、第1の固有ID「C」及び第2の固有ID「B」を関連付けて登録する。本実施形態では、図5に示すように、登録部53は、上述の第1の固有ID「C」の配下に、上述の第2の登録要求に含まれる第2の固有ID「B」を登録する。また、登録部53は、図5に示すように、上述の第2の固有ID「B」の配下に、上述の第3の登録要求に含まれる第3の固有ID「A」を登録する。
【0065】
具体的には、登録部53は、図5に示すように、第1の固有ID「C」と第2の固有ID「B」と第3の固有ID「A」とのリレーション(包含関係)を登録する。
【0066】
図5の例は、第1のICチップ(C)10a(ICチップID=100352)が、情報収集装置(A)30aに登録されており(図5の(ア)参照)、第1のICチップ(C)10a(ICチップID=100352)が、第2のICチップ(B)10b(ICチップID=100472)を包含しており(図5の(イ)参照)、第2のICチップ(B)10a(ICチップID=100472)が、第3のICチップ(A)10a(ICチップID=000153)を包含している(図5の(ウ)参照)ことを示している。
【0067】
ここで、ICチップIDの最上位ビットが、他のICチップとのリレーション情報を有しているか否か、例えば、他のICチップを配下に包含しているか否かを示すフラグとして機能する。
【0068】
図5の例では、当該フラグが「1」であるICチップ(B、C)は、他のICチップを配下に包含しており、当該フラグが「0」であるICチップ(A)は、他のICチップを配下に包含していないように設定されている。
【0069】
また、登録部53は、情報収集装置30bから送信された第1の登録要求に含まれる第1の固有ID「C」が、他の情報識別情報30aを識別する他の情報収集装置ID「A」と関連付けられて登録されている場合、当該第1の固有ID「C」と属性情報と当該第1の登録要求に含まれる情報収集装置ID「B」とを関連付けて登録する。
【0070】
また、登録部53は、情報収集装置30から送信された削除要求に含まれる第1の固有ID「C」に係る登録を削除する。
【0071】
また、登録部53は、情報収集装置30bから送信された第1の登録要求に含まれる第1の固有ID「C」が、他の情報識別情報30aを識別する他の情報収集装置ID「A」と関連付けられて登録されている場合、その旨を移動通知部54に通知すると共に、第1の固有ID「C」と情報収集装置ID「A」とを関連付けて登録する。
【0072】
移動通知部54は、情報収集装置30bから送信された第1の登録要求に含まれる第1の固有ID「C」が、登録部53において他の情報識別情報30aを識別する他の情報収集装置ID「A」と関連付けられて登録されている場合、他の情報収集装置30aに対して、第1の固有ID「C」及び情報収集装置ID「A」を含む移動通知を送信するモジュールである。
【0073】
(本実施形態に係るICチップ管理システムの動作)
本実施形態に係るICチップ管理システムの動作を、図6及び図7を参照にして説明する。
【0074】
第1に、図6を参照して、本実施形態に係るICチップ管理システムにおけるICチップ10の登録動作を説明する。
【0075】
図6に示すように、ステップ701において、情報収集装置Aの固有ID取得部32が、ネットワークインタフェース31を介して、所定エリアに到達可能なブロードキャスト信号で、問い合わせ信号を送信する。ステップ702において、ICチップA乃至Cの情報収集装置インタフェース12が、上述の問い合わせ信号に応じて、メモリ11に記憶されている固有ID「A乃至C」及び属性情報を、情報収集装置Aに返送する。
【0076】
ステップ703において、情報収集装置AのICチップ管理部34が、ネットワークインタフェース31及び固有ID取得部32を介して、ICチップA乃至Cから取得した固有ID「A乃至C」及び属性情報を記憶する。ここで、リレーション情報取得部39は、固有ID取得部32により取得された固有ID「A乃至C」に基づいて、固有ID「A乃至C」により識別されるICチップA乃至Cの各々が、リレーション情報を有しているか否かについて解析する。本実施形態では、第1のICチップC及び第2のICチップBが、リレーション情報を有していると判断する。
【0077】
情報収集装置Aのリレーション情報取得部39は、ステップ704において、上述の解析結果に基づいて、第1のICチップCに対してリレーション情報要求を送信し、ステップ705において、第1のICチップCのメモリ11に記憶されているリレーション情報を取得する。
【0078】
また、情報収集装置Aのリレーション情報取得部39は、ステップ706において、上述の解析結果に基づいて、第2のICチップBに対してリレーション情報要求を送信し、ステップ707において、第2のICチップBのメモリ11に記憶されているリレーション情報を取得する。
【0079】
本実施形態では、情報収集装置Aのリレーション情報取得部39は、リレーション情報を有していないと判断された第1のICチップAに対しては、リレーション情報要求を送信しない。
【0080】
ステップ708において、情報収集装置Aの固有ID登録制御部36が、第1のICチップC及び第2のICチップBから送信されたリレーション情報に基づいて、固有ID「A乃至C」同士のリレーション(包含関係)を解析する。本実施形態では、固有ID「A乃至C」のリレーションは、第1の固有ID「C」が第2の固有ID「B」を包含しており、第2の固有ID「B」が第3の固有ID「A」を包含していると判断される。
【0081】
ステップ709において、情報収集装置Aの固有ID登録制御部36が、上述の解析結果に基づいて、第1の固有ID「C」と属性情報と当該情報収集装置Aを識別する情報収集装置ID「A」とを含む第1の登録要求を、ネットワーク1を介して情報管理サーバ50に送信する。
【0082】
ステップ710において、情報管理サーバ50の登録部53が、ネットワークインタフェース51及び登録制御部52を介して受信した第1の登録要求に含まれる第1の固有ID「C」と属性情報と当該情報収集装置Aを識別する情報収集装置ID「A」とを関連付けて登録する。ステップ711において、登録制御部52が、第1の登録要求に対する登録の完了を通知する登録完了応答を情報収集装置Aに送信する。
【0083】
ステップ712において、情報収集装置Aの固有ID登録制御部36が、上述の解析結果に基づいて、第2の固有ID「B」を第1の固有ID「C」の配下に包含するように、かつ第3の固有ID「A」を第2の固有ID「B」の配下に包含するように要求する第2の登録要求を、ネットワーク1を介して情報管理サーバ50に送信する。
【0084】
ステップ713において、情報管理サーバ50の登録部53が、ネットワークインタフェース51及び登録制御部52を介して受信した第2の登録要求に応じて、第1の固有ID「C」と第2の固有ID「B」とを関連付けて登録し、第2の固有ID「B」と第3の固有ID「A」とを関連付けて登録する。ステップ714において、登録制御部52が、第2の登録要求に対する登録の完了を通知する登録完了応答を情報収集装置Aに送信する。
【0085】
ステップ715において、情報収集装置AのICチップ管理部34が、ネットワークインタフェース38及び固有ID登録制御部36を介して、第2の登録要求に対する登録完了応答を受信した場合、プログラム取得部33が、思考プログラム送信要求をICチップインタフェース31を介してICチップ10に送信する。
【0086】
ステップ716において、第1のICチップCの情報収集装置インタフェース12が、思考プログラム送信要求に応じて、メモリ11に記憶されている思考プログラムが存在する場合、当該思考プログラムを情報収集装置30に送信する。ステップ717において、情報収集装置30のプログラム実行部35が、ICチップCから送信された思考プログラムを実行する。
【0087】
第2に、図7を参照して、本実施形態に係るICチップ管理システムにおけるICチップの移動動作を説明する。
【0088】
図7に示すように、ステップ901において、ICチップA乃至Cが、情報収集装置Aが管理するエリアA内に存在しており、情報収集装置Aのプログラム実行部35が、第1のICチップCのメモリ11に記憶されている思考プログラム11cを実行している。
【0089】
ステップ902において、ICチップA乃至Cが、情報収集装置Aが管理するエリアAから情報収集装置Bが管理するエリアBに移動する。その際、情報収集装置Bの固有ID取得部32が、エリアBに到達可能なブロードバンド信号で、問い合わせ信号を送信する。
【0090】
ステップ903において、ICチップA乃至Cの情報収集装置インタフェース12が、問い合わせ信号に応じて、メモリ11に記憶されている固有ID「A乃至C」及び属性情報を、情報収集装置Bに返送する。
【0091】
ステップ904において、情報収集装置AのICチップ管理部34が、ネットワークインタフェース31及び固有ID取得部32を介して、ICチップA乃至Cから取得した固有ID「A乃至C」及び属性情報を記憶する。ここで、リレーション情報取得部39は、固有ID取得部32により取得された固有ID「A乃至C」に基づいて、固有ID「A乃至C」により識別されるICチップA乃至Cの各々が、リレーション情報を有しているか否かについて解析する。本実施形態では、第1のICチップC及び第2のICチップBが、リレーション情報を有していると判断する。
【0092】
情報収集装置Aのリレーション情報取得部39は、ステップ905において、上述の解析結果に基づいて、第1のICチップCに対してリレーション情報要求を送信し、ステップ906において、第1のICチップCのメモリ11に記憶されているリレーション情報を取得する。
【0093】
また、情報収集装置Aのリレーション情報取得部39は、ステップ907において、上述の解析結果に基づいて、第2のICチップBに対してリレーション情報要求を送信し、ステップ908において、第2のICチップBのメモリ11に記憶されているリレーション情報を取得する。
【0094】
本実施形態では、情報収集装置Aのリレーション情報取得部39は、リレーション情報を有していないと判断された第1のICチップAに対しては、リレーション情報要求を送信しない。
【0095】
ステップ909において、情報収集装置Aの固有ID登録制御部36が、第1のICチップC及び第2のICチップBから送信されたリレーション情報に基づいて、固有ID「A乃至C」同士のリレーション(包含関係)を解析する。本実施形態では、固有ID「A乃至C」のリレーションは、第1の固有ID「C」が第2の固有ID「B」を包含しており、第2の固有ID「B」が第3の固有ID「A」を包含していると判断される。
【0096】
ステップ910において、情報収集装置Aの固有ID登録制御部36が、上述の解析結果に基づいて、第1の固有ID「C」と属性情報と当該情報収集装置Aを識別する情報収集装置ID「A」とを含む第1の登録要求を、ネットワーク1を介して情報管理サーバ50に送信する。
【0097】
ステップ911において、情報収集装置Bから送信された第1の登録要求に含まれる第1の固有ID「C」が、情報管理サーバ50の登録部53において他の情報識別情報Aを識別する他の情報収集装置ID「A」と関連付けられて登録されている。ここで、情報管理サーバ50の登録部53が、当該第1の登録要求に含まれる第1の固有ID「C」と属性情報と当該情報収集装置Bを識別する情報収集装置ID「B」とを関連付けるように、当該第1の固有IDに係る登録情報を変更する。
【0098】
ステップ912において、情報管理サーバ50の移動通知部54は、ネットワークインタフェース51を介して、当該他の情報収集装置Aに対して、固有ID「C」と情報収集装置ID「B」とを含む移動通知を送信する。
【0099】
ステップ913において、他の情報収集装置Aのプログラム実行部35は、情報管理サーバ50から送信された移動通知に応じて、当該移動通知において指示されている情報収集装置Bに、思考プログラムを含むプログラム情報を送信する。
【0100】
ステップ914において、情報収集装置30bのプログラム取得部33は、上述の思考プログラムを含むプログラム情報を受信した旨を通知する肯定応答を、ネットワークインタフェース31を介して情報収集装置Aに対して返送する。
【0101】
ステップ915において、他の情報収集装置AのICチップ管理部34は、上述の移動通知に含まれていた第1の固有ID「C」に係る登録情報を削除する。ステップ916において、情報収集装置Bのプログラム実行部35が、他の情報収集装置30aから送信されたプログラム情報に基づいて思考プログラムを実行する。
【0102】
(本実施形態に係るICチップ管理システムの作用・効果)
本実施形態に係るICチップ管理システムによれば、情報管理サーバ50の登録部53が、情報収集装置30aから送信された第1の登録要求に応じて、第1のICチップID「C」及び情報収集装置ID「A」を関連付けて登録し、情報収集装置30から送信された第2の登録要求に応じて、第1のICチップID「C」及び第2のICチップID「B」を関連付けて登録するため、第1のICチップCが付された「第1のモノ(コンテナ4)」が、第2のICチップBが付された「第2のモノ(ダンボールパック3)」を配下に包含するようにして構成されている「モノ(完成品)」が存在する場合に、複数の「第1のモノ(部品)」の各々を管理する必要がなくなり、情報管理サーバ50における管理負荷を軽減することができる。
【0103】
また、本実施形態に係るICチップ管理システムによれば、情報収集装置30aのプログラム実行部35が、第1のICチップCのメモリ11に記憶されている思考プログラムのみを実行するため、第1のICチップCが付された「第1のモノ(コンテナ4)」が、第2のICチップBが付された「第2のモノ(第ダンボールパック3)」を配下に包含するようにして構成されている「モノ(完成品)」が存在する場合に、複数の「第1のモノ(部品)」の各々の思考プログラムを実行する必要がなくなり、情報収集装置30aにおける思考プログラムの実行負荷を軽減することができる。
【0104】
また、本実施形態に係るICチップ管理システムによれば、情報管理サーバ50の登録部53が、情報収集装置30から送信された第1のICチップID「C」を含む削除要求を受信した場合、当該第1のICチップID「C」に係る登録(すなわち、第1のICチップIDと第2のICチップIDと情報収集装置IDとを関連付けるレコード)を削除するため、情報収集装置30の固有ID登録制御部36が「モノ(完成品)」を構成する全ての「モノ(部品)」について削除要求を送信する必要がなく、情報管理サーバ50において管理が不要となった「モノ(完成品)」に係る情報の削除を効率的に行うことができる。
【0105】
また、本実施形態に係るICチップ管理システムによれば、情報管理サーバ50の移動通知部54が、上述の「モノ(完成品)」の他の情報収集装置30aの管理下から所定の情報収集装置30bの管理下への移動を検知し、情報管理サーバ50の登録部53が、第1のICチップID「C」と第1の登録要求に含まれる情報収集装置ID「B」とを関連付けて登録するため、複数の「第1のモノ(部品)」からなる「モノ(完成品)」が移動した場合であっても、情報管理サーバ50における管理の変更を容易に行うことができる。
【0106】
また、本実施形態に係るICチップ管理システムによれば、他の情報収集装置30aのプログラム実行部35が、「第1のモノ(コンテナ4)」に付されたICチップ「C」に係るプログラム情報を所定の情報収集装置30bに送信するため、所定の情報収集装置30bのプログラム実行部35は、他の情報収集装置30aによる思考プログラムの実行状態を継続して思考プログラムを実行することができる。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数の「モノ(部品)」から構成されている「モノ(完成品)」の存在を考慮したユビキタスコンピューティングを実現するためのICチップ管理システム、情報収集装置及び情報管理サーバを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るICチップ管理システムの全体構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るICチップ管理システムのICチップの機能ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るICチップ管理システムの情報収集装置の機能ブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るICチップ管理システムの情報管理サーバの機能ブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るICチップ管理システムの情報管理サーバの登録部における登録内容の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るICチップ管理システムにおけるICチップの登録動作を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るICチップ管理システムにおけるICチップの移動動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
1…ネットワーク
10…ICチップ
11…メモリ
12…情報収集装置インタフェース
30…情報収集装置
31…ICチップインタフェース
32…固有ID取得部
33…プログラム取得部
34…ICチップ管理部
35…プログラム実行部
36…固有ID登録制御部
37…情報取得部
38、51…ネットワークインタフェース
39…リレーション情報取得部
50…情報管理サーバ
52…登録制御部
53…登録部
54…移動通知部
Claims (5)
- 情報収集装置と情報管理サーバとを用いて複数のICチップを管理するように構成されたICチップ管理システムであって、
第1のICチップは、該第1のICチップを識別しつつリレーション情報を有している旨を示す第1のICチップIDと、第2のICチップとのリレーション情報と、プログラムとを記憶する記憶部、及び無線通信部のみを具備しており、
前記第2のICチップは、該第2のICチップを識別しつつ前記リレーション情報を有していない旨を示す第2のICチップIDを記憶する記憶部、及び無線通信部のみを具備しており、
前記情報収集装置は、
前記第1のICチップ及び前記第2のICチップの無線通信部を介して、それぞれ前記第1のICチップID及び前記第2のICチップIDを取得するICチップID取得部と、
前記第1のICチップIDに基づいて、前記第1のICチップの無線通信部を介して、前記第2のICチップとのリレーション情報を取得するリレーション情報取得部と、
前記第1のICチップIDと該情報収集装置を識別する情報収集装置IDとを含む第1の登録要求を前記情報管理サーバに送信し、前記第2のICチップとのリレーション情報に基づいて前記第2のICチップIDを前記第1のICチップIDに関連付けて登録するように要求する第2の登録要求を前記情報管理サーバに送信する登録要求送信部と、
前記情報管理サーバからの登録完了応答に応じて、前記第1のICチップの無線通信部を介して、前記第1のICチップの記憶部に記憶されている前記プログラムを取得するプログラム取得部と、
取得した前記プログラムを実行するプログラム実行部と、
前記第1のICチップIDと前記プログラムの実行結果に係るプログラム情報と前記第2のICチップIDとのリレーション情報とを関連付けて管理する管理部とを具備し、
前記情報管理サーバは、
前記情報収集装置から送信された前記第1の登録要求に応じて、前記第1のICチップID及び前記情報収集装置IDを関連付けて登録し、前記情報収集装置から送信された前記第2の登録要求に応じて、前記第1のICチップID及び前記第2のICチップIDを関連付けて登録する登録部と、
前記登録が完了した際に、前記登録完了応答を前記情報収集装置に送信する登録完了応答送信部とを具備することを特徴とするICチップ管理システム。 - 前記情報収集装置は、所定期間、前記ICチップID取得部によって前記第1のICチップIDが取得されなかった場合、該第1のICチップIDを含む削除要求を前記情報管理サーバに送信する削除要求送信部を具備し、
前記情報管理サーバの登録部は、前記情報収集装置から送信された前記削除要求に含まれる前記第1のICチップIDに係る登録を削除することを特徴とする請求項1に記載のICチップ管理システム。 - 前記情報管理サーバは、前記情報収集装置から送信された前記第1の登録要求に含まれる前記第1のICチップIDが、前記登録部において他の情報識別情報を識別する他の情報収集装置IDと関連付けられて登録されている場合、該他の情報収集装置に対して、該第1のICチップIDと前記第1の登録要求に含まれる情報収集装置IDとを含む移動通知を送信する移動通知部を具備し、
前記情報管理サーバの登録部は、前記第1のICチップIDと前記情報収集装置IDとを関連付けて登録し、
前記他の情報収集装置のプログラム実行部は、前記移動通知に応じて、前記プログラム情報を前記情報収集装置に送信することを特徴とする請求項1に記載のICチップ管理システム。 - 複数のICチップを管理するように構成されたICチップ管理システムで用いられる情報収集装置であって、
第1のICチップは、該第1のICチップを識別しつつリレーション情報を有している旨を示す第1のICチップIDと、第2のICチップとのリレーション情報と、プログラムとを記憶する記憶部、及び無線通信部のみを具備しており、
前記第2のICチップは、該第2のICチップを識別しつつ前記リレーション情報を有していない旨を示す第2のICチップIDを記憶する記憶部、及び無線通信部のみを具備しており、
前記第1のICチップ及び前記第2のICチップの無線通信部を介して、それぞれ前記第1のICチップID及び前記第2のICチップIDを取得するICチップID取得部と、
前記第1のICチップIDに基づいて、前記第1のICチップの無線通信部を介して、前記第2のICチップとのリレーション情報を取得するリレーション情報取得部と、
前記第1のICチップIDと該情報収集装置を識別する情報収集装置IDとを含む第1の登録要求を前記情報管理サーバに送信し、前記第2のICチップとのリレーション情報に基づいて前記第2のICチップIDを前記第1のICチップIDに関連付けて登録するように要求する第2の登録要求を前記情報管理サーバに送信する登録要求送信部と、
前記情報管理サーバからの登録完了応答に応じて、前記第1のICチップの無線通信部を介して、前記第1のICチップの記憶部に記憶されている前記プログラムを取得するプログラム取得部と、
取得した前記プログラムを実行するプログラム実行部と、
前記第1のICチップIDと前記プログラムの実行結果に係るプログラム情報と前記第2のICチップIDとのリレーション情報とを関連付けて管理する管理部とを具備することを特徴とする情報収集装置。 - 複数のICチップを管理するように構成されたICチップ管理システムで用いられる情報管理サーバあって、
第1のICチップは、該第1のICチップを識別しつつリレーション情報を有している旨を示す第1のICチップIDと、第2のICチップとのリレーション情報と、プログラムとを記憶する記憶部、及び無線通信部のみを具備しており、
前記第2のICチップは、該第2のICチップを識別しつつ前記リレーション情報を有していない旨を示す第2のICチップIDを記憶する記憶部、及び無線通信部のみを具備しており、
情報収集装置から送信された第1の登録要求に応じて、前記第1のICチップID及び前記情報収集装置を識別する情報収集装置IDを関連付けて登録し、前記情報収集装置から送信された第2の登録要求に応じて、前記第1のICチップID及び前記第2のICチップIDを関連付けて登録する登録部と、
前記登録が完了した際に、前記登録完了応答を前記情報収集装置に送信する登録完了応答送信部とを具備することを特徴とする情報管理サーバ。
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