JP2004246109A - 画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】異なる位置に向けて吐出したインク液滴が画像表示面上で接触して滲むことがない、装置構成の簡単な実用的な画像表示装置を提供する。
【解決手段】画像表示装置10は、画像表示面12を備えた画像表示部14と、画像表示面12に向けてインク液滴を吐出して画像表示面12に画像を形成する画像形成部16と、形成された画像を消去する画像消去部18と、を有し、画像表示面12には、画像表示面12に着弾したインク液滴を保持する複数のインク保持領域12aと、インク非保持領域12bとが形成され、インク保持領域12aは、それぞれがインク非保持領域12bによって囲まれて規則的に配列されている。
【選択図】図3
【解決手段】画像表示装置10は、画像表示面12を備えた画像表示部14と、画像表示面12に向けてインク液滴を吐出して画像表示面12に画像を形成する画像形成部16と、形成された画像を消去する画像消去部18と、を有し、画像表示面12には、画像表示面12に着弾したインク液滴を保持する複数のインク保持領域12aと、インク非保持領域12bとが形成され、インク保持領域12aは、それぞれがインク非保持領域12bによって囲まれて規則的に配列されている。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク液滴により画像を形成して画像表示する、書き換え可能な画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、駅構内の電車の発着情報や遅延情報等の各種情報を表示する掲示板、あるいは会議、打合せ等の際に用いる電子黒板、あるいは、広告や看板等に利用することを目的として、インク液滴を画像表示面に向けて吐出して静止画像を形成して画像表示する、書き換え可能な画像表示装置が種々提案されている。
この装置は、紙による情報の提供に比べて容易に書き換え可能であり、情報の提供が円滑に行われ、しかも、CRTや液晶ディスプレイ等に比べて多くの電力を消費しない利点を有するものである。
【0003】
このような画像表示装置として、下記特許文献1〜4が挙げられる。
特許文献1では、画像データを入力する入力部と、入力された画像データを処理する画像処理部と、画像を形成する記録ヘッドと、記録ヘッドで形成された画像を表示する画像表示面と、表示された画像を消去する画像消去部と、を有し、紙による広告のような交換する手間が省け、車内を移動することなくすべての広告を見ることができる画像表示装置を提案している。
特許文献2では、画像形成面を有する画像形成体と、インクとして揮発性の低い油性溶剤に分散させた油性顔料系のインクを使用し画像データに基づいて画像を形成するインクジェット画像形成手段と、形成された画像を消去する画像消去手段と、を有し、小型化、省電力化等を実現できる画像表示装置を提案している。
【0004】
また、特許文献3では、インクジェット記録ヘッドのノズルからインクを噴射し、表示情報が記録された印字媒体を送る機構を備え、印字媒体が無端状の樹脂シートであるインクジェット表示装置を提案している。
一方、特許文献4では、カチオン性物質を含む処理液を表示媒体上に塗布する手段と、インクを吐出するインク吐出手段を備えた画像書き込み手段と、表示媒体上に表示された画像を消去する手段とを備え、インクの滲みやドットが交じり合うことなく異色画像の境界面でインク滲み現象が生じない画像表示装置を提案している。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−169484号公報
【特許文献2】
特開2001−350425号公報
【特許文献3】
特開2001−209335号公報
【特許文献4】
特開2001−109406号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1、2および3の装置では、画像を形成する画像表示面、画像形成面または樹脂シートに着弾したインク液滴のうち、異なる位置に着弾させた隣接するインク液滴同士が接触して滲む場合がある。
一方、特許文献4の装置では、着弾したインクが交じり合うことのない画像表示装置であるが、画像形成の前にカチオン性物質を含む処理液を表示媒体上に塗布した後、インク吐出手段を用いて画像を書き込むため、処理液自体がインク同様に常時必要となり、装置構成が複雑となるといった問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題を解決するために、異なる位置に向けて吐出したインク液滴が画像表示面上で接触して滲むことがない、装置構成の簡単な実用的な画像表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、画像表示面を備えた画像表示部と、前記画像表示面に向けてインク液滴を吐出して前記画像表示面に画像を形成する画像形成部と、形成された画像を消去する画像消去部と、を有する画像表示装置であって、前記画像表示面には、前記画像表示面に着弾したインク液滴を保持する複数のインク保持領域と、インク非保持領域とが形成され、前記インク保持領域は、それぞれが前記インク非保持領域によって囲まれて規則的に配列されていることを特徴とする画像表示装置を提供する。
【0009】
ここで、前記インク保持領域は、例えば、親インク処理が施された領域であり、あるいは、前記インク非保持領域は、例えば、撥インク処理が施された領域である。
また、前記インク保持領域の少なくとも1つは、1つのインク液滴を保持して画像が形成されるのが好ましい。また、前記インク保持領域の少なくとも1つは、複数のインク液滴を保持して画像が形成されるのも同様に好ましい。
さらに、前記インク保持領域の少なくとも1つは、隣接するインク保持領域とともに1つのインク液滴の一部を保持して画像が形成されるのも同様に好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像表示装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0011】
図1(a)は、本発明の画像表示装置の一例である画像表示装置10の概略構成図である。画像表示装置10は、画像を書き換え可能とする表示装置であって、広告、看板や掲示板等に用いる表示装置である。図1(b)は、画像表示装置10を側面から見た概略側面図である。
画像表示装置10は、画像表示面12を備えた画像表示部14と、画像表示面12に向けてインク液滴を吐出して画像表示面12に画像を形成する画像形成部16と、形成された画像を消去する画像消去部18と、画像表示部14を搬送する搬送ローラ20と、搬送ローラ20を駆動する駆動モータ22と、画像形成部16からのインク液滴の吐出のための駆動信号を生成するドライバ24と、ドライバ24、駆動モータ22および画像消去部18の各動作を制御する制御装置26と、を主に有し、このほか、図示されないが、画像表示部14、画像形成部16および画像消去部18を覆う透明な筐体を有する。
【0012】
画像表示部14は、表面に画像表示面12を有し、吐出して画像表示面12に着弾したインク液滴を所定の位置に保持して画像を形成する部材で、始端と終端が接続された無端ベルト状の部材である。画像表示部14には、ガラス、金属、樹脂等の各種材料が用いられ、用いられる材料は特に制限されないが、好ましくは、後述するように、画像表示面12に撥インク領域と、親インク領域が表面処理により容易に形成される材料を用いることが好ましい。
また、画像表示部14は、非透明部材であり、画像表示面12は反射型の画像表示面を成す反射型表示部を形成するが、本発明においては、画像表示部に透明性を有する部材を用いてもよく、この場合、画像表示部は、画像表示部の画像表示面と反対の裏面の側にバックライトが設けられ、画像表示面を裏面側からバックライトにより投光して画像を表示する透過型の画像表示部を形成する。
画像表示部14は、始端と終端が接続された無端ベルト状の部材であるが、板状部材で構成されたものであってもよい。
【0013】
画像形成部16は、インク液滴を吐出するオンデマンドインクジェットヘッドであって、図示されないインクタンクからインクが常時供給され、安定したインクの吐出を行う部分である。画像形成部16は、画像表示面12の搬送方向(図1(a)中の上下方向)と直交する幅方向(図1(a)中左右方向)にインク吐出ノズルが、一定間隔で、例えば360npi(ノズル/インチ)で配列されて、画像表示面12の幅に比べて長いノズル列が形成され、このノズル列が各インクの色毎に複数列設けられた、フルカラー用ラインヘッドである。
【0014】
搬送ローラ20は、画像形成部16がインク液滴を画像表示面12に向けて吐出する間、回転し、この回転によって画像表示部14が搬送方向に移動するように構成される。すなわち、制御装置26からの制御信号に基づいて駆動モータ22が駆動して搬送ローラ20が回転する。したがって、画像表示部14は、搬送ローラ20の駆動により搬送方向に連続的にあるいは間欠的に移動しつつ、画像形成部16から吐出されるインク液滴により2次元的に画像が作成される。画像表示部14が搬送されつつ画像が形成された後、画像表示部14の搬送は停止し、画像の形成された画像表示面として画像表示される。
また、画像形成部16は、インク吐出ノズルが画像表示面12の所定の位置に対向するように位置決めを行う幅方向に微小移動する図示されない移動機構を備えている。
【0015】
画像形成部16のインクジェットヘッドは、発熱ヒータの発熱により、インクを部分的に加熱して沸騰させ、発生した気泡の膨張力によってインク液滴をインク吐出ノズルから吐出させるサーマル方式のインクジェットヘッドであってもよいし、ピエゾ素子の変形特性によって機械的にインクに圧力を加えてインク液滴を吐出させるピエゾ方式、あるいは、静電力を利用した方式のインクジェットヘッドであってもよい。
また、画像形成部16は、インク吐出ノズルのノズル列の長さが画像表示面12の幅に比べて長いラインヘッドを用いたものであるが、本発明においては、画像表示面12の幅よりインク吐出ノズルの列の長さが短いヘッドであって、このヘッドを幅方向に移動しつつ画像を形成するシリアルヘッドを用いてもよい。
【0016】
画像消去部18は、画像表示面12に摺接可能なブレードを有し、制御装置26の制御にしたがって、ブレード18aが画像表示面12に当接するように図1(b)中のX方向に自在に移動する機構を有する。これにより、搬送ローラ20による画像表示部14の搬送中に、制御装置26の制御に応じて移動する画像表示部14の画像表示面12に対してブレード18aが相対的に摺動して、画像表示面12に保持されたインク液滴、あるいは、インク液滴が乾燥して固化したインク色材層が掻き取られて画像が消去される。ブレード18aで掻き取られたインク液滴あるいはインク色材層は、図示されない回収装置によって回収される。
なお、画像消去を行う直前、インク液滴を赤外線の照射やヒータの熱を利用して乾燥させ、固化したインク色材層を掻き取るようにしてもよい。
【0017】
画像消去部18は、ブレード18aで画像表示面12上のインク液滴あるいはインク色材層を掻き取るものであるが、本発明においては、これに限定されず、例えば、図2に示すように、インク液滴に風を吹きつけて、所定の位置に保持されたインク液滴を吹き飛ばして、図示されない回収装置で回収してもよい。
【0018】
このような画像表示装置10は、画像表示面12に複数の親インク領域と、撥インク領域とが形成され、親インク領域は、それぞれが撥インク領域によって囲まれて規則的に配列されている。すなわち、親インク領域は、画像表示面12に着弾したインク液滴を保持するインク保持領域を形成し、撥インク領域は、インク液滴を保持しないインク非保持領域を形成する。
【0019】
例えば、用いるインクが水性インクの場合、画像表示部14に、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッソ系樹脂材等の部材を用い、この部材の表面に親インク領域としての親水領域を規則的に形成するとよい。親水領域の形成は、特に限定されず、例えば、「フッソ樹脂に対する表面改質技術の最先端(日東技法Vol.34,No.1<May,1996> 」等に記載される親水処理方法を用いて行われる。あるいは、親水性の部材に撥水処理を施して、各親インク領域を囲むように撥インク領域としての撥水領域を形成してもよい。なお、撥水処理は特に限定されず、例えば、画像表示部14の部材表面にNi金属薄膜を形成し、この薄膜を電極として公知の複合メッキ法を用いる。また、特開2000−17091号公報に記載のフッ素樹脂の処理方法や「フッ素樹脂の超撥水性に及ぼすArイオン注入の影響(第15回イオン注入表面処理シンポジウム予稿集)」等に記載の超撥水処理を用いて撥水処理を行ってもよい。
【0020】
また、用いるインクが油性インクの場合、画像表示部14のインク保持領域を撥水領域、インク非保持領域を親水領域として、画像表示部14の表面特性(親水性、撥水性)に応じて撥水処理あるいは親水処理を行うとよい。
このように、インク保持領域12aは、用いるインクが水性インクか油性インクかに応じて、親水処理あるいは撥水処理による親インク処理が施され、あるいは、インク非保持領域12bは、用いるインクが水性インクか油性インクかに応じて、撥水処理あるいは親水処理による撥インク処理が施される。
【0021】
図3は、画像表示面12に形成された複数のインク保持領域12aとインク非保持領域12bとを示している。
インク保持領域12aは、一定の円形形状の領域であって、この領域は、画像形成部16から吐出されるインク液滴の大きさと同程度あるいは、やや大きい径を成している。また、インク保持領域12aは、画像形成部16の画像表示面12の幅方向に並ぶインク吐出ノズルの配列間隔と同じ配列間隔で配列されている。例えば、インク吐出ノズルが360npiで配列されていれば、インク保持領域12aも70.6μm(=25.4/360)間隔で配列される。しかも、各インク保持領域12aと画像形成部16のインク吐出ノズルとが互いに対向するように、すなわち画像表示部14と画像形成部16との相対的位置関係が常時保たれるように、画像形成部16を幅方向に微小移動する移動機構によって、画像形成部16と画像表示装置14との相対的位置が保たれている。これにより、画像形成部16から吐出した各インク液滴を互いに異なるインク保持領域に着弾させることができ、しかも、親インク領域となっているので、着弾したインク液滴が着弾した位置にあるインク保持領域に保持され、隣接して着弾したインク液滴同士が互いに接触して混ざり合うことはない。したがって、画像の滲みを防止することができる。
このように、画像表示面12には、インク液滴の着弾する画像表示面12の位置に対応してインク保持領域12aが形成されている。
【0022】
図4は、画像表示面12に形成されたインク保持領域と着弾したインク液滴との関係について、別の形態を示している。
図4に示すインク保持領域12cは、インク液滴Iのサイズに比べて円形状の径がはるかに大きく、インク液滴を複数保持する構成となっている。したがって、画像形成部16は、複数のインク液滴を同一のインク保持領域12cに着弾させるようにすることができる。図4に示す隣接するインク保持領域12cのうち、一方は3つのインク液滴が着弾して保持され、他方は2つのインク液滴が着弾して保持されている。このようにしてインク保持領域12cにて画像濃度の階調表現が可能となる。同様に、色の異なるインク液滴を着弾させることで、1つのインク保持領域で異なる色相を表現することもできる。しかも、隣接するインク保持領域のインク液滴同士が接触しないので、画像の滲みを防止することができる。
【0023】
さらに、図5は、画像表示面12に形成されたインク保持領域と着弾したインク液滴との関係について、別の形態を示している。
図5に示すインク保持領域12fは、各インク保持領域がインク非保持領域に囲まれて規則的に配列されたものであり、インク液滴Iのサイズに比べてインク保持領域12fの円形状の径がはるかに小さく、インク液滴Iを複数のインク保持領域12fが分担して保持する構成となっている。したがって、画像表示面12に着弾した1つのインク液滴Iは、インク保持領域とインク非保持領域の表面張力の差により、着弾した位置にある隣接した複数のインク保持領域12fに分断されて移動し、これらのインク保持領域12fはインク液滴Iの一部を保持する。この場合においても、インク保持領域12fは互いにインク非保持領域に囲まれて独立して配列されているので、インク液滴の一部分同士が着弾後接触せず、画像の滲みを防止することができる。
【0024】
このように、本発明の画像表示装置では、インク保持領域の少なくとも1つは、1つのインク液滴を保持して画像が形成されるものであってもよいし、あるいは、インク保持領域の少なくとも1つは、複数のインク液滴を保持して画像が形成されるものであってもよいし、あるいは、インク保持領域の少なくとも1つは、隣接するインク保持領域とともに1つのインク液滴の一部を保持して画像が形成されるものであってもよい。
【0025】
なお、図3に示すように、インク保持領域12aは、画像表示面12の幅方向と搬送方向に一定間隔で格子状に規則的にパターニングされたものであるが、インク保持領域12aの配列は、規則的に配列されていればよく、例えば、図6に示されるように、幅方向に配列されるインク保持領域12aの幅方向の列が、搬送方向において互い違いに配列されるものであってもよい。この場合、ラインヘッドを用いた画像形成部16は、インク保持領域12aの配列に合わせて幅方向に微小移動する構成とすればよい。
また、上記実施例では、いずれも、インク保持領域の形状を円形状としたが、この形状に限定されず、3角形、4角形、5角形・・・等であってもよい。
【0026】
このような画像表示装置10では、画像データが制御装置26に供給され、制御装置26で制御信号が生成され、ドライバ24で駆動信号が生成された後、画像形成部16に駆動信号が供給されて、インク液滴の吐出が開始される。インク液滴の吐出に応じて、駆動モータ22が駆動して搬送ローラ20が回転を開始して、画像表示部14が搬送される。
【0027】
また、画像表示装置10は、画像表示面12上に設けられた図示されない位置合わせマークを絶えず検知し、このマークの検知位置に応じて、図示されない移動機構によって画像形成部16の幅方向位置が微調整され、インク吐出ノズルが画像表示面12のインク保持領域12aの位置に対してぴったりと対向するように位置決めされる。そして、インク吐出ノズルからインク液滴の吐出が行われ、インク液滴がインク保持領域12aに着弾される。
【0028】
インク液滴は、例えば水性インクの場合、撥水領域であるインク非保持領域12bに囲まれた親水領域であるインク保持領域12aに着弾するので、この領域にインク液滴は保持され、隣接して着弾したインク液滴と接触することはない。
したがって、形成された画像が滲むことはない。
画像形成部16のインク吐出ノズルとインク保持領域12aとがぴったりと対向せず、わずかにずれて、インク液滴がインク保持領域12aとインク非保持領域12bに跨がるように着弾しても、インク保持領域12aとインク非保持領域12bで作用する表面張力の差によって、着弾したインク液滴はインク保持領域12a内に収まるように移動する。
【0029】
また、画像を消去する場合、搬送ローラ20が回転して、画像表示部14が搬送方向に移動し、画像消去部18の摺接するブレード18aによりインク液滴あるいはインク色材層が掻き取られ、画像が消去される。これにより、画像の消去された新たな画像表示面12が現れて新たに画像が形成される。
【0030】
なお、画像表示装置10にて画像の書き換えを頻繁に行うと、インク保持部12aおよびインク非保持部12bの、親水性あるいは撥水性の特性が劣化するため、親水性あるいは撥水性を回復する処理装置を備えてもよい。例えば、劣化したインク保持領域、あるいはインク非保持領域に、撥水剤あるいは親水剤を液滴として吐出する液滴吐出装置を備えてもよい。
【0031】
上記実施例では、インク保持領域あるいはインク非保持領域が、表面処理により、親インク領域あるいは撥インク領域に形成されたものであるが、本発明ではこれに限定されない。例えば、図7(a)に示すように、インク保持領域が段差を持って形成された凹部12dであって、この凹部12dにインク液滴が保持されてもよい。この場合、凹部12dの底面および側面は、インク液滴を保持し易いように、親インクとなる表面処理が施され、凹部12dを囲むインク非保持領域は撥インクとなる表面処理が施されるのが好ましい。
さらに、図7(b)に示すように、2重の段差を持った凹部12eによってインク保持部を形成してもよい。凹部12eは、例えば、インク液滴を複数保持することで、画像表示面上の面積が広がって、面積変調によって画像濃度の階調表現が可能となる。
【0032】
以上、本発明の画像表示装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0033】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の画像表示装置の画像表示面には、画像表示面に着弾したインク液滴を保持する複数のインク保持領域と、インク非保持領域とが形成され、インク保持領域は、それぞれがインク非保持領域によって囲まれて規則的に配列されているので、異なる位置に向けて吐出したインク液滴が画像表示面上で接触して画像が滲むことがない。また、画像形成直前に処理液を塗布する必要もないので、装置構成が簡単で実用性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の画像表示装置の一例である画像表示装置の概略構成図であり、(b)は、画像表示装置の概略側面図である。
【図2】本発明の画像表示装置に用いる画像消去部の他の一例を説明する図である。
【図3】本発明の画像表示装置における画像表示面のインク保持領域とインク非保持領域の配置の一例を説明する図である。
【図4】本発明の画像表示装置において、画像表示面のインク保持領域と着弾したインク液滴との関係の一例を説明する図である。
【図5】本発明の画像表示装置において、画像表示面のインク保持領域と着弾したインク液滴との関係の他の例を説明する図である。
【図6】本発明の画像表示装置における画像表示面のインク保持領域とインク非保持領域の配置の他の例を説明する図である。
【図7】(a)および(b)は、本発明の画像表示装置におけるインク保持領域の他の形態を説明する図である。
【符号の説明】
10 画像表示装置
12 画像表示面
12a,12c,12d,12e,12f インク保持領域
12b インク非保持領域
14 画像表示部
16 画像形成部
18 画像消去部
18a ブレード
20 搬送ローラ
22 駆動モータ
24 ドライバ
26 制御装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク液滴により画像を形成して画像表示する、書き換え可能な画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、駅構内の電車の発着情報や遅延情報等の各種情報を表示する掲示板、あるいは会議、打合せ等の際に用いる電子黒板、あるいは、広告や看板等に利用することを目的として、インク液滴を画像表示面に向けて吐出して静止画像を形成して画像表示する、書き換え可能な画像表示装置が種々提案されている。
この装置は、紙による情報の提供に比べて容易に書き換え可能であり、情報の提供が円滑に行われ、しかも、CRTや液晶ディスプレイ等に比べて多くの電力を消費しない利点を有するものである。
【0003】
このような画像表示装置として、下記特許文献1〜4が挙げられる。
特許文献1では、画像データを入力する入力部と、入力された画像データを処理する画像処理部と、画像を形成する記録ヘッドと、記録ヘッドで形成された画像を表示する画像表示面と、表示された画像を消去する画像消去部と、を有し、紙による広告のような交換する手間が省け、車内を移動することなくすべての広告を見ることができる画像表示装置を提案している。
特許文献2では、画像形成面を有する画像形成体と、インクとして揮発性の低い油性溶剤に分散させた油性顔料系のインクを使用し画像データに基づいて画像を形成するインクジェット画像形成手段と、形成された画像を消去する画像消去手段と、を有し、小型化、省電力化等を実現できる画像表示装置を提案している。
【0004】
また、特許文献3では、インクジェット記録ヘッドのノズルからインクを噴射し、表示情報が記録された印字媒体を送る機構を備え、印字媒体が無端状の樹脂シートであるインクジェット表示装置を提案している。
一方、特許文献4では、カチオン性物質を含む処理液を表示媒体上に塗布する手段と、インクを吐出するインク吐出手段を備えた画像書き込み手段と、表示媒体上に表示された画像を消去する手段とを備え、インクの滲みやドットが交じり合うことなく異色画像の境界面でインク滲み現象が生じない画像表示装置を提案している。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−169484号公報
【特許文献2】
特開2001−350425号公報
【特許文献3】
特開2001−209335号公報
【特許文献4】
特開2001−109406号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1、2および3の装置では、画像を形成する画像表示面、画像形成面または樹脂シートに着弾したインク液滴のうち、異なる位置に着弾させた隣接するインク液滴同士が接触して滲む場合がある。
一方、特許文献4の装置では、着弾したインクが交じり合うことのない画像表示装置であるが、画像形成の前にカチオン性物質を含む処理液を表示媒体上に塗布した後、インク吐出手段を用いて画像を書き込むため、処理液自体がインク同様に常時必要となり、装置構成が複雑となるといった問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題を解決するために、異なる位置に向けて吐出したインク液滴が画像表示面上で接触して滲むことがない、装置構成の簡単な実用的な画像表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、画像表示面を備えた画像表示部と、前記画像表示面に向けてインク液滴を吐出して前記画像表示面に画像を形成する画像形成部と、形成された画像を消去する画像消去部と、を有する画像表示装置であって、前記画像表示面には、前記画像表示面に着弾したインク液滴を保持する複数のインク保持領域と、インク非保持領域とが形成され、前記インク保持領域は、それぞれが前記インク非保持領域によって囲まれて規則的に配列されていることを特徴とする画像表示装置を提供する。
【0009】
ここで、前記インク保持領域は、例えば、親インク処理が施された領域であり、あるいは、前記インク非保持領域は、例えば、撥インク処理が施された領域である。
また、前記インク保持領域の少なくとも1つは、1つのインク液滴を保持して画像が形成されるのが好ましい。また、前記インク保持領域の少なくとも1つは、複数のインク液滴を保持して画像が形成されるのも同様に好ましい。
さらに、前記インク保持領域の少なくとも1つは、隣接するインク保持領域とともに1つのインク液滴の一部を保持して画像が形成されるのも同様に好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像表示装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0011】
図1(a)は、本発明の画像表示装置の一例である画像表示装置10の概略構成図である。画像表示装置10は、画像を書き換え可能とする表示装置であって、広告、看板や掲示板等に用いる表示装置である。図1(b)は、画像表示装置10を側面から見た概略側面図である。
画像表示装置10は、画像表示面12を備えた画像表示部14と、画像表示面12に向けてインク液滴を吐出して画像表示面12に画像を形成する画像形成部16と、形成された画像を消去する画像消去部18と、画像表示部14を搬送する搬送ローラ20と、搬送ローラ20を駆動する駆動モータ22と、画像形成部16からのインク液滴の吐出のための駆動信号を生成するドライバ24と、ドライバ24、駆動モータ22および画像消去部18の各動作を制御する制御装置26と、を主に有し、このほか、図示されないが、画像表示部14、画像形成部16および画像消去部18を覆う透明な筐体を有する。
【0012】
画像表示部14は、表面に画像表示面12を有し、吐出して画像表示面12に着弾したインク液滴を所定の位置に保持して画像を形成する部材で、始端と終端が接続された無端ベルト状の部材である。画像表示部14には、ガラス、金属、樹脂等の各種材料が用いられ、用いられる材料は特に制限されないが、好ましくは、後述するように、画像表示面12に撥インク領域と、親インク領域が表面処理により容易に形成される材料を用いることが好ましい。
また、画像表示部14は、非透明部材であり、画像表示面12は反射型の画像表示面を成す反射型表示部を形成するが、本発明においては、画像表示部に透明性を有する部材を用いてもよく、この場合、画像表示部は、画像表示部の画像表示面と反対の裏面の側にバックライトが設けられ、画像表示面を裏面側からバックライトにより投光して画像を表示する透過型の画像表示部を形成する。
画像表示部14は、始端と終端が接続された無端ベルト状の部材であるが、板状部材で構成されたものであってもよい。
【0013】
画像形成部16は、インク液滴を吐出するオンデマンドインクジェットヘッドであって、図示されないインクタンクからインクが常時供給され、安定したインクの吐出を行う部分である。画像形成部16は、画像表示面12の搬送方向(図1(a)中の上下方向)と直交する幅方向(図1(a)中左右方向)にインク吐出ノズルが、一定間隔で、例えば360npi(ノズル/インチ)で配列されて、画像表示面12の幅に比べて長いノズル列が形成され、このノズル列が各インクの色毎に複数列設けられた、フルカラー用ラインヘッドである。
【0014】
搬送ローラ20は、画像形成部16がインク液滴を画像表示面12に向けて吐出する間、回転し、この回転によって画像表示部14が搬送方向に移動するように構成される。すなわち、制御装置26からの制御信号に基づいて駆動モータ22が駆動して搬送ローラ20が回転する。したがって、画像表示部14は、搬送ローラ20の駆動により搬送方向に連続的にあるいは間欠的に移動しつつ、画像形成部16から吐出されるインク液滴により2次元的に画像が作成される。画像表示部14が搬送されつつ画像が形成された後、画像表示部14の搬送は停止し、画像の形成された画像表示面として画像表示される。
また、画像形成部16は、インク吐出ノズルが画像表示面12の所定の位置に対向するように位置決めを行う幅方向に微小移動する図示されない移動機構を備えている。
【0015】
画像形成部16のインクジェットヘッドは、発熱ヒータの発熱により、インクを部分的に加熱して沸騰させ、発生した気泡の膨張力によってインク液滴をインク吐出ノズルから吐出させるサーマル方式のインクジェットヘッドであってもよいし、ピエゾ素子の変形特性によって機械的にインクに圧力を加えてインク液滴を吐出させるピエゾ方式、あるいは、静電力を利用した方式のインクジェットヘッドであってもよい。
また、画像形成部16は、インク吐出ノズルのノズル列の長さが画像表示面12の幅に比べて長いラインヘッドを用いたものであるが、本発明においては、画像表示面12の幅よりインク吐出ノズルの列の長さが短いヘッドであって、このヘッドを幅方向に移動しつつ画像を形成するシリアルヘッドを用いてもよい。
【0016】
画像消去部18は、画像表示面12に摺接可能なブレードを有し、制御装置26の制御にしたがって、ブレード18aが画像表示面12に当接するように図1(b)中のX方向に自在に移動する機構を有する。これにより、搬送ローラ20による画像表示部14の搬送中に、制御装置26の制御に応じて移動する画像表示部14の画像表示面12に対してブレード18aが相対的に摺動して、画像表示面12に保持されたインク液滴、あるいは、インク液滴が乾燥して固化したインク色材層が掻き取られて画像が消去される。ブレード18aで掻き取られたインク液滴あるいはインク色材層は、図示されない回収装置によって回収される。
なお、画像消去を行う直前、インク液滴を赤外線の照射やヒータの熱を利用して乾燥させ、固化したインク色材層を掻き取るようにしてもよい。
【0017】
画像消去部18は、ブレード18aで画像表示面12上のインク液滴あるいはインク色材層を掻き取るものであるが、本発明においては、これに限定されず、例えば、図2に示すように、インク液滴に風を吹きつけて、所定の位置に保持されたインク液滴を吹き飛ばして、図示されない回収装置で回収してもよい。
【0018】
このような画像表示装置10は、画像表示面12に複数の親インク領域と、撥インク領域とが形成され、親インク領域は、それぞれが撥インク領域によって囲まれて規則的に配列されている。すなわち、親インク領域は、画像表示面12に着弾したインク液滴を保持するインク保持領域を形成し、撥インク領域は、インク液滴を保持しないインク非保持領域を形成する。
【0019】
例えば、用いるインクが水性インクの場合、画像表示部14に、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッソ系樹脂材等の部材を用い、この部材の表面に親インク領域としての親水領域を規則的に形成するとよい。親水領域の形成は、特に限定されず、例えば、「フッソ樹脂に対する表面改質技術の最先端(日東技法Vol.34,No.1<May,1996> 」等に記載される親水処理方法を用いて行われる。あるいは、親水性の部材に撥水処理を施して、各親インク領域を囲むように撥インク領域としての撥水領域を形成してもよい。なお、撥水処理は特に限定されず、例えば、画像表示部14の部材表面にNi金属薄膜を形成し、この薄膜を電極として公知の複合メッキ法を用いる。また、特開2000−17091号公報に記載のフッ素樹脂の処理方法や「フッ素樹脂の超撥水性に及ぼすArイオン注入の影響(第15回イオン注入表面処理シンポジウム予稿集)」等に記載の超撥水処理を用いて撥水処理を行ってもよい。
【0020】
また、用いるインクが油性インクの場合、画像表示部14のインク保持領域を撥水領域、インク非保持領域を親水領域として、画像表示部14の表面特性(親水性、撥水性)に応じて撥水処理あるいは親水処理を行うとよい。
このように、インク保持領域12aは、用いるインクが水性インクか油性インクかに応じて、親水処理あるいは撥水処理による親インク処理が施され、あるいは、インク非保持領域12bは、用いるインクが水性インクか油性インクかに応じて、撥水処理あるいは親水処理による撥インク処理が施される。
【0021】
図3は、画像表示面12に形成された複数のインク保持領域12aとインク非保持領域12bとを示している。
インク保持領域12aは、一定の円形形状の領域であって、この領域は、画像形成部16から吐出されるインク液滴の大きさと同程度あるいは、やや大きい径を成している。また、インク保持領域12aは、画像形成部16の画像表示面12の幅方向に並ぶインク吐出ノズルの配列間隔と同じ配列間隔で配列されている。例えば、インク吐出ノズルが360npiで配列されていれば、インク保持領域12aも70.6μm(=25.4/360)間隔で配列される。しかも、各インク保持領域12aと画像形成部16のインク吐出ノズルとが互いに対向するように、すなわち画像表示部14と画像形成部16との相対的位置関係が常時保たれるように、画像形成部16を幅方向に微小移動する移動機構によって、画像形成部16と画像表示装置14との相対的位置が保たれている。これにより、画像形成部16から吐出した各インク液滴を互いに異なるインク保持領域に着弾させることができ、しかも、親インク領域となっているので、着弾したインク液滴が着弾した位置にあるインク保持領域に保持され、隣接して着弾したインク液滴同士が互いに接触して混ざり合うことはない。したがって、画像の滲みを防止することができる。
このように、画像表示面12には、インク液滴の着弾する画像表示面12の位置に対応してインク保持領域12aが形成されている。
【0022】
図4は、画像表示面12に形成されたインク保持領域と着弾したインク液滴との関係について、別の形態を示している。
図4に示すインク保持領域12cは、インク液滴Iのサイズに比べて円形状の径がはるかに大きく、インク液滴を複数保持する構成となっている。したがって、画像形成部16は、複数のインク液滴を同一のインク保持領域12cに着弾させるようにすることができる。図4に示す隣接するインク保持領域12cのうち、一方は3つのインク液滴が着弾して保持され、他方は2つのインク液滴が着弾して保持されている。このようにしてインク保持領域12cにて画像濃度の階調表現が可能となる。同様に、色の異なるインク液滴を着弾させることで、1つのインク保持領域で異なる色相を表現することもできる。しかも、隣接するインク保持領域のインク液滴同士が接触しないので、画像の滲みを防止することができる。
【0023】
さらに、図5は、画像表示面12に形成されたインク保持領域と着弾したインク液滴との関係について、別の形態を示している。
図5に示すインク保持領域12fは、各インク保持領域がインク非保持領域に囲まれて規則的に配列されたものであり、インク液滴Iのサイズに比べてインク保持領域12fの円形状の径がはるかに小さく、インク液滴Iを複数のインク保持領域12fが分担して保持する構成となっている。したがって、画像表示面12に着弾した1つのインク液滴Iは、インク保持領域とインク非保持領域の表面張力の差により、着弾した位置にある隣接した複数のインク保持領域12fに分断されて移動し、これらのインク保持領域12fはインク液滴Iの一部を保持する。この場合においても、インク保持領域12fは互いにインク非保持領域に囲まれて独立して配列されているので、インク液滴の一部分同士が着弾後接触せず、画像の滲みを防止することができる。
【0024】
このように、本発明の画像表示装置では、インク保持領域の少なくとも1つは、1つのインク液滴を保持して画像が形成されるものであってもよいし、あるいは、インク保持領域の少なくとも1つは、複数のインク液滴を保持して画像が形成されるものであってもよいし、あるいは、インク保持領域の少なくとも1つは、隣接するインク保持領域とともに1つのインク液滴の一部を保持して画像が形成されるものであってもよい。
【0025】
なお、図3に示すように、インク保持領域12aは、画像表示面12の幅方向と搬送方向に一定間隔で格子状に規則的にパターニングされたものであるが、インク保持領域12aの配列は、規則的に配列されていればよく、例えば、図6に示されるように、幅方向に配列されるインク保持領域12aの幅方向の列が、搬送方向において互い違いに配列されるものであってもよい。この場合、ラインヘッドを用いた画像形成部16は、インク保持領域12aの配列に合わせて幅方向に微小移動する構成とすればよい。
また、上記実施例では、いずれも、インク保持領域の形状を円形状としたが、この形状に限定されず、3角形、4角形、5角形・・・等であってもよい。
【0026】
このような画像表示装置10では、画像データが制御装置26に供給され、制御装置26で制御信号が生成され、ドライバ24で駆動信号が生成された後、画像形成部16に駆動信号が供給されて、インク液滴の吐出が開始される。インク液滴の吐出に応じて、駆動モータ22が駆動して搬送ローラ20が回転を開始して、画像表示部14が搬送される。
【0027】
また、画像表示装置10は、画像表示面12上に設けられた図示されない位置合わせマークを絶えず検知し、このマークの検知位置に応じて、図示されない移動機構によって画像形成部16の幅方向位置が微調整され、インク吐出ノズルが画像表示面12のインク保持領域12aの位置に対してぴったりと対向するように位置決めされる。そして、インク吐出ノズルからインク液滴の吐出が行われ、インク液滴がインク保持領域12aに着弾される。
【0028】
インク液滴は、例えば水性インクの場合、撥水領域であるインク非保持領域12bに囲まれた親水領域であるインク保持領域12aに着弾するので、この領域にインク液滴は保持され、隣接して着弾したインク液滴と接触することはない。
したがって、形成された画像が滲むことはない。
画像形成部16のインク吐出ノズルとインク保持領域12aとがぴったりと対向せず、わずかにずれて、インク液滴がインク保持領域12aとインク非保持領域12bに跨がるように着弾しても、インク保持領域12aとインク非保持領域12bで作用する表面張力の差によって、着弾したインク液滴はインク保持領域12a内に収まるように移動する。
【0029】
また、画像を消去する場合、搬送ローラ20が回転して、画像表示部14が搬送方向に移動し、画像消去部18の摺接するブレード18aによりインク液滴あるいはインク色材層が掻き取られ、画像が消去される。これにより、画像の消去された新たな画像表示面12が現れて新たに画像が形成される。
【0030】
なお、画像表示装置10にて画像の書き換えを頻繁に行うと、インク保持部12aおよびインク非保持部12bの、親水性あるいは撥水性の特性が劣化するため、親水性あるいは撥水性を回復する処理装置を備えてもよい。例えば、劣化したインク保持領域、あるいはインク非保持領域に、撥水剤あるいは親水剤を液滴として吐出する液滴吐出装置を備えてもよい。
【0031】
上記実施例では、インク保持領域あるいはインク非保持領域が、表面処理により、親インク領域あるいは撥インク領域に形成されたものであるが、本発明ではこれに限定されない。例えば、図7(a)に示すように、インク保持領域が段差を持って形成された凹部12dであって、この凹部12dにインク液滴が保持されてもよい。この場合、凹部12dの底面および側面は、インク液滴を保持し易いように、親インクとなる表面処理が施され、凹部12dを囲むインク非保持領域は撥インクとなる表面処理が施されるのが好ましい。
さらに、図7(b)に示すように、2重の段差を持った凹部12eによってインク保持部を形成してもよい。凹部12eは、例えば、インク液滴を複数保持することで、画像表示面上の面積が広がって、面積変調によって画像濃度の階調表現が可能となる。
【0032】
以上、本発明の画像表示装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0033】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の画像表示装置の画像表示面には、画像表示面に着弾したインク液滴を保持する複数のインク保持領域と、インク非保持領域とが形成され、インク保持領域は、それぞれがインク非保持領域によって囲まれて規則的に配列されているので、異なる位置に向けて吐出したインク液滴が画像表示面上で接触して画像が滲むことがない。また、画像形成直前に処理液を塗布する必要もないので、装置構成が簡単で実用性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の画像表示装置の一例である画像表示装置の概略構成図であり、(b)は、画像表示装置の概略側面図である。
【図2】本発明の画像表示装置に用いる画像消去部の他の一例を説明する図である。
【図3】本発明の画像表示装置における画像表示面のインク保持領域とインク非保持領域の配置の一例を説明する図である。
【図4】本発明の画像表示装置において、画像表示面のインク保持領域と着弾したインク液滴との関係の一例を説明する図である。
【図5】本発明の画像表示装置において、画像表示面のインク保持領域と着弾したインク液滴との関係の他の例を説明する図である。
【図6】本発明の画像表示装置における画像表示面のインク保持領域とインク非保持領域の配置の他の例を説明する図である。
【図7】(a)および(b)は、本発明の画像表示装置におけるインク保持領域の他の形態を説明する図である。
【符号の説明】
10 画像表示装置
12 画像表示面
12a,12c,12d,12e,12f インク保持領域
12b インク非保持領域
14 画像表示部
16 画像形成部
18 画像消去部
18a ブレード
20 搬送ローラ
22 駆動モータ
24 ドライバ
26 制御装置
Claims (5)
- 画像表示面を備えた画像表示部と、前記画像表示面に向けてインク液滴を吐出して前記画像表示面に画像を形成する画像形成部と、形成された画像を消去する画像消去部と、を有する画像表示装置であって、
前記画像表示面には、前記画像表示面に着弾したインク液滴を保持する複数のインク保持領域と、インク非保持領域とが形成され、前記インク保持領域は、それぞれが前記インク非保持領域によって囲まれて規則的に配列されていることを特徴とする画像表示装置。 - 前記インク保持領域は、親インク処理が施された領域であり、あるいは、前記インク非保持領域は、撥インク処理が施された領域である請求項1に記載の画像表示装置。
- 前記インク保持領域の少なくとも1つは、1つのインク液滴を保持して画像が形成される請求項1または2に記載の画像表示装置。
- 前記インク保持領域の少なくとも1つは、複数のインク液滴を保持して画像が形成される請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
- 前記インク保持領域の少なくとも1つは、隣接するインク保持領域とともに1つのインク液滴の一部を保持して画像が形成される請求項1または2に記載の画像表示装置。
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