JP2004245257A - リニアアクチュエータ - Google Patents

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Tomohito Yamashita
山下  智史
Daisaku Kawada
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    • F16H57/00General details of gearing
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Abstract

【課題】信頼性が高く、高効率で駆動を行えるリニアアクチュエータを提供する。
【解決手段】リンク部材17とナット16との連結部である短円筒部17bの外周面、及びリンク部材17とコントロールシャフト18との連結部である短円筒部17aの外周面に、低摩擦処理としての窒化処理が施されているので、駆動時にリンク部材17とナット16とが相対的に枢動し、又リンク部材17とコントロールシャフト18とが相対的に枢動した場合でも、短円筒部17bと貫通孔16aとの摩擦を低減でき、且つ短円筒部17aと嵌合孔18aとの摩擦を低減でき、それにより電動モータ11からコントロールシャフト18までの伝達効率を高め、枢動的に摺動する部分の早期摩耗を抑制できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リニアアクチュエータに関し、たとえば、自動車のパワーウィンドウ、電動パーキングブレーキ装置のワイヤ巻き取り機構、電動ディスクブレーキ装置のキャリパ押し出し機構、エンジンのバルブタイミング可変装置におけるカム位相変換機構、その他産業用ウィンチ、ホイスト、クレーン、各種位置決め装置などに用いることができる、電動モータを動力源としたリニアアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、車両のパーキングブレーキの動作を電動モータの動力を用いて行い、運転者の負担を軽減する電動パーキングブレーキ駆動装置が知られている。かかる電動パーキングブレーキ駆動装置としては、電動モータでプーリを回転させてワイヤーを巻き上げてパーキングブレーキを動作させ、ワイヤーを巻き戻してパーキングブレーキを解除するものが提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】
特開2001−106060号公報
【特許文献2】
特開2002−276316号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に開示された電動パーキングブレーキ駆動装置は、ウォームギヤとウォームホールとを用いて、電動モータからの動力を減速して、パーキングブレーキに伝達している。ウォームギヤとウォームホイールとを用いて動力伝達を行うと、減速比が大きくとれること、及びウォームのネジレ角を適宜設計することで、パーキングブレーキからの動力を電動モータ側に伝達させないようにできるという利点がある。
【0004】
しかしながら、上記利点を裏返せば、ウォームギヤとウォームホールは伝達効率が低いという欠点を有し、それ故、パーキングブレーキを動作させるために、電動モータの出力を大きくしなければならず、それにより電動モータが大型化し、又省電力が図れないという問題がある。かかる問題を解消する一つの方策は、電動モータの回転力を軸線方向に変換できるボールスクリュー機構を用いることである。ボールスクリュー機構は、ネジ軸とナットとの間に形成された螺旋溝内を転動するボールにより、低摩擦高効率で回転力を軸線方向力に変換できる。
【0005】
ところで、電動モータの回転力をボールスクリュー機構により軸線方向力に変換し、特許文献2に記載されたような内燃機関の可変動弁機構等の駆動のために用いようとする試みがある。かかる場合、ボールスクリュー機構により変換された軸線方向力を回転力に変換して、可変動弁機構等のコントロールシャフトなどに伝達しようとするときは、軸線方向に移動するナットとコントロールシャフトとをリンク部材で連結して用いることが考えられる。ところが、ナットとリンク部材との間の摩擦及びリンク部材とコントロールシャフトとの間の摩擦が大きいと、微少な駆動を精度よく行えなかったり、或いは摩擦により伝達損失が生じるため、せっかく電動モータの回転力を軸線方向力に変換するために高効率のボールスクリュー機構を用いても、トータルとしてみれば可変動弁機構の本来の目的の一つである内燃機関の燃費向上を阻害する恐れがある。又、内燃機関の可変動弁機構等はコントロールシャフトが高速駆動されることが多いが、ナットとリンク部材との間の摩擦及びリンク部材とコントロールシャフトとの間の摩擦が大きいと、連結部が早期摩耗してガタが生じ異音などの不具合を生じさせるおそれがある。更に、ナットとリンク部材との間の摩擦及びリンク部材とコントロールシャフトとの間の摩擦が大きいと、ボールスクリュー機構に偏荷重を与え、その寿命を短縮するおそれもある。
【0006】
本発明は、かかる従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、信頼性が高く、高効率で駆動を行えるリニアアクチュエータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の本発明のリニアアクチュエータは、
電動モータと、
ネジ軸と、ナットと、前記ネジ軸と前記ナットとの間に形成された転動路内を転動するボールとからなり、前記電動モータの回転力を軸線方向力に変換するボールスクリュー機構と、
前記ボールスクリュー機構の軸線方向に移動する前記ナット又は前記ネジ軸と、被駆動部材とを連結する枢動可能なリンク部材と、を有し、
前記リンク部材と前記ナット又は前記ネジ軸との間及び前記リンク部材と前記被駆動部材との間の少なくとも一方に、ブッシュを配置したことを特徴とする。
【0008】
第2の本発明のリニアアクチュエータは、
電動モータと、
ネジ軸と、ナットと、前記ネジ軸と前記ナットとの間に形成された転動路内を転動するボールとからなり、前記電動モータの回転力を軸線方向力に変換するボールスクリュー機構と、
前記ボールスクリュー機構の軸線方向に移動する前記ナット又は前記ネジ軸と、被駆動部材とを連結する枢動可能なリンク部材と、を有し、
前記リンク部材と前記ナット又はネジ軸との連結部及び前記リンク部材と前記被駆動部材との連結部の少なくとも一方に、低摩擦処理を施したことを特徴とする。
【0009】
第3の本発明のリニアアクチュエータは、
電動モータと、
ネジ軸と、ナットと、前記ネジ軸と前記ナットとの間に形成された転動路内を転動するボールとからなり、前記電動モータの回転力を軸線方向力に変換するボールスクリュー機構と、
前記ボールスクリュー機構の軸線方向に移動する前記ナット又は前記ネジ軸と、被駆動部材とを連結する枢動可能なリンク部材と、を有し、
前記ナット又は前記ネジ軸における前記リンク部材との連結部に、低摩擦部材を配置したことを特徴とする。
【0010】
【作用】
第1の本発明のリニアアクチュエータは、電動モータと、ネジ軸と、ナットと、前記ネジ軸と前記ナットとの間に形成された転動路内を転動するボールとからなり、前記電動モータの回転力を軸線方向力に変換するボールスクリュー機構と、前記ボールスクリュー機構の軸線方向に移動する前記ナット又は前記ネジ軸と、被駆動部材とを連結する枢動可能なリンク部材と、を有し、前記リンク部材と前記ナット又は前記ネジ軸との間及び前記リンク部材と前記被駆動部材との間の少なくとも一方に、ブッシュを配置したので、前記ブッシュを配置した前記リンク部材と前記ナット又は前記ネジ軸との間や前記リンク部材と前記被駆動部材との間の摩擦を低減し、伝達効率を高めると共に、早期摩耗を抑制して長寿命化をはかることができる。
【0011】
第2の本発明のリニアアクチュエータは、電動モータと、ネジ軸と、ナットと、前記ネジ軸と前記ナットとの間に形成された転動路内を転動するボールとからなり、前記電動モータの回転力を軸線方向力に変換するボールスクリュー機構と、前記ボールスクリュー機構の軸線方向に移動する前記ナット又は前記ネジ軸と、被駆動部材とを連結する枢動可能なリンク部材と、を有し、前記リンク部材と前記ナット又はネジ軸との連結部及び前記リンク部材と前記被駆動部材との連結部の少なくとも一方に、低摩擦処理を施したので、前記低摩擦処理を施した前記リンク部材と前記ナット又は前記ネジ軸との連結部や前記リンク部材と前記被駆動部材との連結部の摩擦を低減し、伝達効率を高めると共に、早期摩耗を抑制して長寿命化をはかることができる。尚、低摩擦処理とは、例えば連結部の表面に窒化処理、燐酸被膜処理、DLC(Diamond Like Carbon)被膜処理等施すことをいうが、66ナイロン、PTFE(4フッ化エチレン樹脂)やPOM(ポリアセタール樹脂)等をコーティングしても同様に摩擦低減効果が得られる。
【0012】
第3の本発明のリニアアクチュエータは、電動モータと、ネジ軸と、ナットと、前記ネジ軸と前記ナットとの間に形成された転動路内を転動するボールとからなり、前記電動モータの回転力を軸線方向力に変換するボールスクリュー機構と、前記ボールスクリュー機構の軸線方向に移動する前記ナット又は前記ネジ軸と、被駆動部材とを連結する枢動可能なリンク部材と、を有し、前記ナット又は前記ネジ軸における前記リンク部材との連結部に、低摩擦部材を配置したので、前記リンク部材と前記ナットとの間の摩擦を低減し、伝達効率を高めると共に、早期摩耗を抑制して長寿命化をはかることができる。低摩擦部材とは、例えば66ナイロン、PTFEやPOM樹脂自体を素材とした部材の他、潤滑剤を含浸させたような部材も含む。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態であるリニアアクチュエータの正面図であり、図2は、ナットとリンク部材の分解図である。図1において、ハウジング10に取り付けられた電動モータ11の回転軸11aは、セレーション結合等により、ハウジング10に対して軸受12、14により両端の円筒軸部13a、13bを回転自在に支持されたネジ軸13に、一体回転可能に連結されている。
【0014】
ネジ軸13の円筒部13a、13bを除く外周面には、ネジ溝13c(一部のみ図示)が形成され、一方、その外周に配置された金属製のナット16の内周面には、ネジ溝13cに対向してネジ溝(不図示)が形成され、双方のネジ溝13c(一方は不図示)によって形成される螺旋状の空間(転動路)には、多数のボール(不図示)が転動自在に配置されている。更に、ナット16の外周には、ボールをナット16の一端から他端へと戻すチューブ16bが設けられている。ナット16と、ネジ軸13と、不図示のボールとでボールスクリュー機構BSを構成する。
【0015】
図2において、ナット16の左側上部であってボールが循環しない位置に、ネジ軸13の軸線に直交する方向に延在するようにして貫通孔16aが形成されている。一対の板状のリンク部材17は、おのおの両端に短円筒部17a、17bを形成している。両リンク部材17におけるナット16側の端部に形成された短円筒部17bは、ナット16の貫通孔16aの両側から対向するようにして挿入され、貫通孔16aに対し回転自在にスキマ嵌めで嵌合している。両リンク部材17におけるその他端側に形成された短円筒部17aは、可変動弁機構(不図示)のコントロールシャフト18(図1)に形成された嵌合孔18aにスキマ嵌めで嵌合している。本実施の形態においては、リンク部材17とナット16との連結部である短円筒部17bの外周面、及びリンク部材17と被駆動部材であるコントロールシャフト18との連結部である短円筒部17aの外周面に、低摩擦処理としての窒化処理が施されている。
【0016】
本実施の形態の動作を説明する。図1において、不図示の電源から電力が供給され、電動モータ11の回転軸11aと共にネジ軸13が一方向に回転すると、ナット16は、図で右方へ移動するように力を受ける。それにより、ナット16に連結されたリンク部材17を介して、例えば不図示の内燃機関の可変動弁機構を駆動するコントロールシャフト18が図1で反時計回りに回転するように駆動される。一方、不図示の電源から逆特性の電力が供給され、電動モータ11の回転軸11aと共にネジ軸13が他方向に回転すると、ナット16は、図で左方へ移動するように力を受ける。それにより、ナット16に連結されたリンク部材17を介して、コントロールシャフト18が図1で時計回りに回転するように駆動される。従って、本実施の形態にかかるリニアアクチュエータを用いれば、可変動弁機構等を任意に制御できることとなる。
【0017】
本実施の形態によれば、リンク部材17とナット16との連結部である短円筒部17bの外周面、及びリンク部材17とコントロールシャフト18との連結部である短円筒部17aの外周面に、低摩擦処理としての窒化処理が施されているので、駆動時にリンク部材17とナット16とが相対的に枢動し、又リンク部材17とコントロールシャフト18とが相対的に枢動した場合でも、短円筒部17bと貫通孔16aとの摩擦を低減でき、且つ短円筒部17aと嵌合孔18aとの摩擦を低減でき、それにより電動モータ11からコントロールシャフト18までの伝達効率を高め、枢動的に摺動する部分の早期摩耗を抑制できる。尚、低摩擦処理が窒化処理に限られることはない。
【0018】
更に、本実施の形態の変形例として、リンク部材17全体に低摩擦処理を施したり、あるいはPTFEやPOM樹脂を被覆することで、リンク部材17を低摩擦部材とすることも考えられる。又、リンク部材17に低摩擦処理を施すことに加え或いはその代わりに、貫通孔16a(この場合に連結部となる)の内周面に低摩擦処理を施してもよい。これらの場合の効果は、上述の実施の形態と同様である。
【0019】
図3(a)は、第2の実施の形態にかかるリニアアクチュエータのナットの正面図であり(ただしチューブは図示を省略している)、図3(b)は、図3(a)のナットをIIIB−IIIB線で切断して矢印方向に見た図である。ナット116は、図3(b)に示すように、外周面が対抗して切り取られて一対の段部116cを形成しており、かかる段部116cを貫通するようにして貫通孔116aが形成されている。この貫通孔116aの両端には、それぞれ鍔付きブッシュ120が嵌合配置されている。本実施の形態においては、リンク部材は、図2に示す形状と同じだが低摩擦処理が施されていないものとする。
【0020】
本実施の形態によれば、リンク部材(不図示)とナット116との間に、鍔付きブッシュ120を配置しているので、駆動時にリンク部材とナット116とが相対的に枢動した場合でも、短円筒部17bの回転摺動摩擦を低減でき、それにより図1に示す電動モータ11からコントロールシャフト18までの伝達効率を高め、摺動する部分の早期摩耗を抑制できる。尚、図1に示すコントロールシャフト18の嵌合孔18aにも、同様な鍔付きブッシュを嵌合させれば、より好ましい。
【0021】
図4(a)は、第3の実施の形態にかかるリニアアクチュエータのナットの正面図であり(ただしチューブは図示を省略している)、図4(b)は、図4(a)のナットをIVB−IVB線で切断して矢印方向に見た図である。ナット216は、図4(b)に示すように、外周面が対抗して切り取られて一対の段部216cを形成しており、かかる段部216cを貫通するようにして貫通孔216cが形成されている。この貫通孔216cの両端には、拡径部216dが形成され、この拡径部216dに、それぞれブッシュ220が嵌合配置されている。ブッシュ220の内周面と、貫通孔216cの拡径部216d以外の内周面は略面一となっている。本実施の形態においても、リンク部材は、図2に示す形状と同じだが低摩擦処理を施されていないものとする。
【0022】
本実施の形態によれば、リンク部材(不図示)とナット216との間に、ブッシュ220を配置しているので、駆動時にリンク部材とナット216とが相対的に枢動した場合でも、短円筒部17bの回転摺動摩擦を低減でき、それにより図1に示す電動モータ11からコントロールシャフト18までの伝達効率を高め、摺動する部分の早期摩耗を抑制できる。尚、図1に示すコントロールシャフト18の嵌合孔18aにも、同様なブッシュを嵌合させれば、より好ましい。
【0023】
図5(a)は第4の実施の形態にかかるリニアアクチュエータの正面図であり、図5(b)は、かかるリニアアクチュエータのナットをリンク部材と共に図5(a)の右方から軸線方向に見た図であり、図5(c)は、ナットを構成する部品の正面図である。尚、本実施の形態は、図1に示す実施の形態に対して、ナットの構成が主として異なるため、共通する構成については同じ符号を付して説明を省略する。
【0024】
図5(a)において、ナット316は2要素からなる。より具体的には、ナット316は、内部にボールの転動路を有する金属製のナット本体316A(図5(c)参照)と、66ナイロン、PTFEやPOM樹脂から成形される環状の連結部316Bとから構成される。ナット本体316Aは、図5(c)に示すように、左端に頭部拡径環状の突起316eを形成しており、かかる突起316eを利用し、ここに、不図示の型を用いて連結部316Bを射出成形することで、ナット本体316Aと連結部316Bは、分離不能に結合される。ただし、別個に連結部316Bを形成する場合、突起316eに対応して奥にゆくにつれ拡径した凹部(不図示)を形成し、突起316eを弾性変形する凹部に係合させることで、ナット本体316Aと連結部316Bは、分離不能に結合してもよい。かかる場合、分離を強固に阻止するために、結合部に接着剤を塗布するのが望ましい。更に、連結部316bには、貫通孔316aが形成されており、その両端に連結部材17の短円筒部17bがスキマ嵌めで嵌合している。
【0025】
本実施の形態によれば、ナット316の一部を低摩擦素材の連結部316Bとし、リンク部材17と連結するようにしたので、たとえリンク部材17に低摩擦処理が施されていなくても、駆動時にリンク部材17と連結部316Bの貫通孔316aとが相対的に枢動した場合に、短円筒部17bの回転摺動摩擦を低減でき、それにより図1に示す電動モータ11からコントロールシャフト18までの伝達効率を高め、摺動する部分の早期摩耗を抑制できる。
【0026】
図6(a)は第5の実施の形態にかかるリニアアクチュエータの正面図であり、図6(b)は、かかるリニアアクチュエータのナットをリンク部材と共に図6(a)の右方から軸線方向に見た図であり、図6(c)は、ナット本体の正面図である。尚、本実施の形態は、図1に示す実施の形態に対して、ナットの構成が主として異なるため、共通する構成については同じ符号を付して説明を省略する。
【0027】
図6(a)において、ナット416は3要素からなる。より具体的には、ナット416は、内部にボールの転動路を有する金属製のナット本体416A(図6(c)参照)に対して、66ナイロン、PTFEやPOM樹脂を素材として2つの直方体状の連結部416Bを射出成形することで一体的に構成される。ナット本体416Aは、図6(c)に示すように、対抗する外周面に、底側の幅が広い浅溝416eを形成している。かかる浅溝416eを利用し、ここに、不図示の型を用いて連結部416Bを射出成形することで、ナット本体416Aと連結部416Bは、分離不能に結合される。更に、連結部416bに袋孔416aを同時に成形すれば、かかる袋孔416aに連結部材17の短円筒部17bをスキマ嵌めで回転自在に嵌合させることができる。
【0028】
本実施の形態によれば、ナット416の一部を低摩擦素材の連結部416Bとし、リンク部材17と連結するようにしたので、たとえリンク部材17に低摩擦処理が施されていなくても、駆動時にリンク部材17と連結部416Bの袋孔416aとが相対的に枢動した場合に、短円筒部17bの回転摺動摩擦を低減でき、それにより図1に示す電動モータ11からコントロールシャフト18までの伝達効率を高め、摺動する部分の早期摩耗を抑制できる。又、連結部416Bは、ナット416の内部で循環するボール転動路の範囲内に設けられているにもかかわらず、それと干渉しない袋孔416aを有しているため、上述したように貫通孔を形成した実施の形態に比較して軸線方向長が短縮化され、よりコンパクトな構成を提供できる。
【0029】
図7は第6の実施の形態にかかるリニアアクチュエータの軸線方向断面図である。図7において、円筒状のハウジング本体510Aに、蓋部材510Bをボルト510Cを用いて取り付けることでハウジング510を構成する。ハウジング本体510Aは、蓋部材510Bの取り付け面と反対側の端面に、外部部材に対してハウジング510を取り付けるための固定用ネジ孔510aを形成している。
【0030】
ハウジング本体510Aの内周面には、円筒状のステータ520が固定されており、ステータ520は、ナット516の周囲に固定されたロータ521を内包している。ナット516は、軸受512,514によりハウジング510に対して軸線方向移動不能だが回転自在に支持されている。尚、ハウジング本体510Aにはブラシ522が取り付けられ、ナット516の外周面に取り付けられたコミュテータ523に摺接している。ナット516は、後述するボール530を循環させる循環部材としてのコマ516bを有している。コマ516bが飛び出さないように、その外方に留め具516aが圧入されていると好ましいが、コマ516bは接着剤で固定してもよい。尚、ステータ520,ロータ521,ブラシ522,コミュテータ523とで電動モータを構成する。
【0031】
ナット516の内方には、ネジ軸513が配置されている。ネジ軸513の外周に形成された螺旋溝513cと、それに対向するようにしてナット516の内周に形成された螺旋溝516cとの間(転動路内)に、多数のボール(一部のみ図示)530が転動自在に配置されている。ネジ軸513と、ナット516と、ボール530とでボールスクリュー機構を構成する。
【0032】
ネジ軸513の図で右方端には、非円断面(例えば二面カット)の孔513dが形成されており、ハウジング510に取り付けられた同様に非円断面のストッパ兼回り止め525が係合している。従って、ネジ軸513は回転不能でありナット516の回転に応じて軸線方向にのみ移動する。又、ネジ軸513の図で左端は縮径してハウジング10の外方に突出し、その外周面は蓋部材510Bに対してシール526によりシールされている。ネジ軸513の突出端には、ナット516の軸線に直交する方向に延在するようにして貫通孔513eが形成されている。一対の板状のリンク部材17は、図2の構成と同様に、おのおの両端に短円筒部17a、17bを形成している。両リンク部材17におけるネジ軸513側の端部に形成された短円筒部17bは、ネジ軸513の貫通孔513eの両側から対向するようにして挿入され、貫通孔513eに対し回転自在にスキマ嵌めで嵌合している。両リンク部材17におけるその他端側に形成された短円筒部17aは、可変動弁機構(不図示)のコントロールシャフト18に形成された嵌合孔18aにスキマ嵌めで嵌合している。本実施の形態においては、リンク部材17とナット16との連結部である短円筒部17bの外周面、及びリンク部材17と被駆動部材であるコントロールシャフト18との連結部である短円筒部17aの外周面に、低摩擦処理としての窒化処理が施されている。
【0033】
本実施の形態の動作を説明する。図1において、不図示の電源から電力が供給され、電動モータのステータ520に対しロータ521がナット516と共に一方向に回転すると、ネジ軸513は、図で右方へ移動するように力を受ける。それにより、ネジ軸513に連結されたリンク部材17を介して、例えば不図示の内燃機関の可変動弁機構を駆動するコントロールシャフト18が図1で反時計回りに回転するように駆動される。一方、不図示の電源から逆特性の電力が供給され、電動モータのステータ520に対しロータ521がナット516と共に他方向に回転すると、ネジ軸513は、図で左方へ移動するように力を受ける。それにより、ネジ軸513に連結されたリンク部材17を介して、コントロールシャフト18が図1で時計回りに回転するように駆動される。従って、本実施の形態にかかるリニアアクチュエータを用いれば、可変動弁機構等を任意に制御できることとなる。
【0034】
本実施の形態によれば、リンク部材17とネジ軸513との連結部である短円筒部17bの外周面、及びリンク部材17とコントロールシャフト18との連結部である短円筒部17aの外周面に、低摩擦処理としての窒化処理が施されているので、駆動時にリンク部材17とネジ軸513とが相対的に枢動し、又リンク部材17とコントロールシャフト18とが相対的に枢動した場合でも、短円筒部17bと貫通孔513eとの摩擦を低減でき、且つ短円筒部17aと嵌合孔18aとの摩擦を低減でき、それにより電動モータからコントロールシャフト18までの伝達効率を高め、枢動的に摺動する部分の早期摩耗を抑制できる。尚、低摩擦処理が窒化処理に限られることはない。
【0035】
図8は第7の実施の形態にかかるリニアアクチュエータの軸線方向断面図である。本実施の形態は、図7に示す実施の形態に対して、ネジ軸513の貫通孔513eの内周面に、ブッシュ513fが挿入されている(或いは低摩擦処理としての窒化処理が施されている)点のみが異なるので、共通する構成については同じ符号を付して説明を省略する。
【0036】
図9は第8の実施の形態にかかるリニアアクチュエータの軸線方向断面図である。本実施の形態は、図7に示す実施の形態に対して、ネジ軸513の端部に、貫通孔513eを有し且つ66ナイロン、PTFEやPOM樹脂から成形される別体円筒状の連結部513Aを射出成形し或いは接着剤で固定した(図では離隔した状態で示す)点のみが異なるので、共通する構成については同じ符号を付して説明を省略する。
【0037】
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、図5,9の構成に対して、ナット側又はネジ軸側に円筒部を設け、リンク部材側に孔を設けて、いずれかに低摩擦処理を施し或いは低摩擦部材とした両者を互いに嵌合させるようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
第1の本発明のリニアアクチュエータは、電動モータと、ネジ軸と、ナットと、前記ネジ軸と前記ナットとの間に形成された転動路内を転動するボールとからなり、前記電動モータの回転力を軸線方向力に変換するボールスクリュー機構と、前記ボールスクリュー機構の軸線方向に移動する前記ナット又は前記ネジ軸と、被駆動部材とを連結する枢動可能なリンク部材と、を有し、前記リンク部材と前記ナット又は前記ネジ軸との間及び前記リンク部材と前記被駆動部材との間の少なくとも一方に、ブッシュを配置したので、前記ブッシュを配置した前記リンク部材と前記ナット又は前記ネジ軸との間や前記リンク部材と前記被駆動部材との間の摩擦を低減し、伝達効率を高めると共に、早期摩耗を抑制して長寿命化をはかることができる。
【0039】
第2の本発明のリニアアクチュエータは、電動モータと、ネジ軸と、ナットと、前記ネジ軸と前記ナットとの間に形成された転動路内を転動するボールとからなり、前記電動モータの回転力を軸線方向力に変換するボールスクリュー機構と、前記ボールスクリュー機構の軸線方向に移動する前記ナット又は前記ネジ軸と、被駆動部材とを連結する枢動可能なリンク部材と、を有し、前記リンク部材と前記ナット又はネジ軸との連結部及び前記リンク部材と前記被駆動部材との連結部の少なくとも一方に、低摩擦処理を施したので、前記低摩擦処理を施した前記リンク部材と前記ナット又は前記ネジ軸との連結部や前記リンク部材と前記被駆動部材との連結部の摩擦を低減し、伝達効率を高めると共に、早期摩耗を抑制して長寿命化をはかることができる。
【0040】
第3の本発明のリニアアクチュエータは、電動モータと、ネジ軸と、ナットと、前記ネジ軸と前記ナットとの間に形成された転動路内を転動するボールとからなり、前記電動モータの回転力を軸線方向力に変換するボールスクリュー機構と、前記ボールスクリュー機構の軸線方向に移動する前記ナット又は前記ネジ軸と、被駆動部材とを連結する枢動可能なリンク部材と、を有し、前記ナット又は前記ネジ軸における前記リンク部材との連結部に、低摩擦部材を配置したので、前記リンク部材と前記ナットとの間の摩擦を低減し、伝達効率を高めると共に、早期摩耗を抑制して長寿命化をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態であるリニアアクチュエータの正面図である。
【図2】ナットとリンク部材の分解図である。
【図3】図3(a)は、第2の実施の形態にかかるリニアアクチュエータのナットの正面図であり(ただしチューブは図示を省略している)、図3(b)は、図3(a)のナットをIIIB−IIIB線で切断して矢印方向に見た図である。
【図4】図4(a)は、第3の実施の形態にかかるリニアアクチュエータのナットの正面図であり(ただしチューブは図示を省略している)、図4(b)は、図4(a)のナットをIVB−IVB線で切断して矢印方向に見た図である。
【図5】図5(a)は第4の実施の形態にかかるリニアアクチュエータの正面図であり、図5(b)は、かかるリニアアクチュエータのナットをリンク部材と共に図5(a)の右方から軸線方向に見た図であり、図5(c)は、ナットを構成する部品の正面図である。
【図6】図6(a)は第5の実施の形態にかかるリニアアクチュエータの正面図であり、図6(b)は、かかるリニアアクチュエータのナットをリンク部材と共に図6(a)の右方から軸線方向に見た図であり、図6(c)は、ナット本体の正面図である。
【図7】第6の実施の形態にかかるリニアアクチュエータの軸線方向断面図である。
【図8】第7の実施の形態にかかるリニアアクチュエータの軸線方向断面図である。
【図9】第8の実施の形態にかかるリニアアクチュエータの軸線方向断面図である。
【符号の説明】
11 電動モータ
13513 ネジ軸
16,116、216、316,416、516 ナット
17、17 リンク部材
18 コントロールシャフト

Claims (3)

  1. 電動モータと、
    ネジ軸と、ナットと、前記ネジ軸と前記ナットとの間に形成された転動路内を転動するボールとからなり、前記電動モータの回転力を軸線方向力に変換するボールスクリュー機構と、
    前記ボールスクリュー機構の軸線方向に移動する前記ナット又は前記ネジ軸と、被駆動部材とを連結する枢動可能なリンク部材と、を有し、
    前記リンク部材と前記ナット又は前記ネジ軸との間及び前記リンク部材と前記被駆動部材との間の少なくとも一方に、ブッシュを配置したことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  2. 電動モータと、
    ネジ軸と、ナットと、前記ネジ軸と前記ナットとの間に形成された転動路内を転動するボールとからなり、前記電動モータの回転力を軸線方向力に変換するボールスクリュー機構と、
    前記ボールスクリュー機構の軸線方向に移動する前記ナット又は前記ネジ軸と、被駆動部材とを連結する枢動可能なリンク部材と、を有し、
    前記リンク部材と前記ナット又はネジ軸との連結部及び前記リンク部材と前記被駆動部材との連結部の少なくとも一方に、低摩擦処理を施したことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  3. 電動モータと、
    ネジ軸と、ナットと、前記ネジ軸と前記ナットとの間に形成された転動路内を転動するボールとからなり、前記電動モータの回転力を軸線方向力に変換するボールスクリュー機構と、
    前記ボールスクリュー機構の軸線方向に移動する前記ナット又は前記ネジ軸と、被駆動部材とを連結する枢動可能なリンク部材と、を有し、
    前記ナット又は前記ネジ軸における前記リンク部材との連結部に、低摩擦部材を配置したことを特徴とするリニアアクチュエータ。
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