JP2004243552A - 双方向印刷装置及び双方向印刷装置における印字位置調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザーに負担を掛けることなく記録位置のズレを自動調整する双方向に印刷可能な双方向印刷装置、及び双方向印刷装置における印字位置調整方法を提供する。
【解決手段】双方向印刷装置において、印刷媒体に対し往路と復路とでともにインクを吐出させて、往路と復路とでそれぞれ印刷される一対のパターンを有する複数の印刷ブロックであって、かつ、各印刷ブロックは前記インクの着弾位置を所定単位ずつずらしている印刷パターンを、前記媒体に印刷する記録ヘッドと、前記記録ヘッドによって前記印刷媒体に印刷された前記印刷パターンを読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段で読み取った前記印刷パターンから最適な印刷ブロックが検出されないとき、前記最適な印刷ブロックを含む印刷パターンを再度前記印刷媒体に印刷させるよう前記記録ヘッドを制御する制御手段と、を備える。
【選択図】図7
【解決手段】双方向印刷装置において、印刷媒体に対し往路と復路とでともにインクを吐出させて、往路と復路とでそれぞれ印刷される一対のパターンを有する複数の印刷ブロックであって、かつ、各印刷ブロックは前記インクの着弾位置を所定単位ずつずらしている印刷パターンを、前記媒体に印刷する記録ヘッドと、前記記録ヘッドによって前記印刷媒体に印刷された前記印刷パターンを読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段で読み取った前記印刷パターンから最適な印刷ブロックが検出されないとき、前記最適な印刷ブロックを含む印刷パターンを再度前記印刷媒体に印刷させるよう前記記録ヘッドを制御する制御手段と、を備える。
【選択図】図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、双方向印刷装置、及び双方向印刷方法に関する。詳しくは、双方向印刷での記録位置のズレを自動調整する双方向印刷装置、及び双方向印刷装置における印字位置調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの出力装置として、数種のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリンタが広く普及するようになった。このようなカラープリンタの中には、印刷速度を向上させるため、いわゆる双方向に印刷を行う機能を有するものがある。
【0003】
双方向に印刷可能なプリンタは、経年変化や温度変化など種々の要因により、例えば往路と復路とで用紙にインクが着弾するタイミングが変化する。また、紙送りについてもこれらの要因により停止位置が変化する。したがって、記録位置がずれることにより用紙には正確に画像等が印刷されないことになる。
【0004】
そのため、従来より記録位置のズレを調整するための種々の技術が開示されている(例えば特許文献1)。その一例を以下に説明する。
図16に示すように、一定のテストパターンを往路と復路とで印刷して最適点で位置ずれを調整している。具体的には、図16に示すように、往路で一定のテストパターンをブラックで印刷した後、復路で往路に対して1ドットピッチづつ、ずらした一定のテストパターンを印刷する。往路と復路とで重なりあった部分が適切な調整点となる。このテストパターンを印刷後、ユーザーが目視により判断して、図16に示す例では番号の“4”をプリンタあるいは、プリンタに接続されたパソコンに番号を入力して以後の印刷を記録位置のずれを調整して印刷を行う。この従来例では、ブラックの記録位置ズレを調整する方法である。
【0005】
さらに、同様な方法によりドットパターンの調整を行う技術もある(例えば特許文献2)。
【0006】
【特許文献1】公開特許公報 特開2000−296608号
【0007】
【特許文献2】公開特許公報 特開2000―296609号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した例では、記録位置ズレの調整に関して、ユーザーが目視により判別しなければならず、ユーザーに煩雑で面倒な作業を課すこととなる。
【0009】
そこで、本発明は上記問題点を解決するために鑑みてなされたもので、その目的は、ユーザーに負担を掛けることなく記録位置のズレを自動調整する双方向に印刷可能な双方向印刷装置、及び双方向印刷装置における印字位置調整方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の双方向印刷装置は、印刷媒体に対し往路と復路とでともにインクを吐出させて、往路と復路とでそれぞれ印刷される一対のパターンを有する複数の印刷ブロックであって、かつ、各印刷ブロックはインクの着弾位置を所定単位ずつずらしている印刷パターンを、印刷媒体に印刷する記録ヘッドと、記録ヘッドによって印刷媒体に印刷された印刷パターンを読み取る読み取り手段と、読み取り手段で読み取った印刷パターンから最適な印刷ブロックが検出されないとき、最適な印刷ブロックを含む印刷パターンを再度印刷媒体に印刷させるよう記録ヘッドを制御する制御手段と、を備えていることを特徴としている。
【0011】
さらに、本発明において上記読み取り手段は、印刷媒体に向けて光を射出する発光部と、発光部から発光した光の印刷媒体に対する反射光を検出する受信部と、から構成されることを特徴としている。これにより、簡易な構成でコスト増大させることなく、印刷パターンを自動的に検出して記録位置のずれを調整することができる。
【0012】
さらに、本発明の双方向印刷装置の上記制御手段は、読み取り手段で読み取った再度印刷した印刷パターンのうち最適な印刷ブロックのインク着弾の位置ずれ量を検出し、当該ずれ量をもとに前記記録ヘッドのインクの吐出タイミングを制御する、ことを特徴としている。これにより、自動的に調整した位置ずれをもとに以後の印刷動作で往路と復路とで位置ずれが発生することなく最適な印刷を行うことができる。
【0013】
さらに、本発明の双方向印刷装置おける上記読み取り手段は、印刷パターンのうち所定の位置に印刷された往路と復路の印刷ブロックの距離を読み取り、上記制御手段は、読み取り手段で読み取った距離から最適なブロックが位置する印刷ブロックを演算し、この印刷ブロックを含む印刷パターンが印刷されるよう記録ヘッドを制御する、ことを特徴としている。これにより、最初の印刷パターンの印刷により最適な印刷ブロックを有するブロックを簡単に検出でき、印刷パターンを何度も印刷することなく現在の記録位置のずれを求めることができる。
【0014】
また、上記目的を達成するために本発明の双方向印刷装置における印字位置調整方法は、印刷媒体に対し往路と復路とで印刷媒体に印刷を行う記録ヘッドと、記録ヘッドによって印刷媒体に印刷された印刷対象を読み取る読み取り手段とを備える双方向印刷装置における印字位置調整方法において、印刷媒体に対し往路と復路とで記録ヘッドからインクを吐出させて、往路と復路とでそれぞれ印刷される一対のパターンを有する複数の印刷ブロックであって、かつ、各印刷ブロックはインクの着弾位置を所定単位ずつずらしている印刷パターンを印刷する第1のステップと、第1のステップによって印刷媒体に印刷された印刷パターンを読み取り手段で読み取る第2のステップと、第2のステップで読み取った印刷パターンから最適な印刷ブロックが検出されないとき、最適な印刷ブロックを含む印刷パターンを再度印刷媒体に印刷させるよう記録ヘッドを制御する第3のステップと、を備えることを特徴としている。
【0015】
さらに、本発明の双方向印刷装置における印字位置調整方法において上記第2のステップは、印刷媒体に向けて光を射出し、その射出した光の印刷媒体に対する反射光を検出することにより行われることを特徴としている。これにより、簡易な構成でコスト増大させることなく、印刷パターンを自動的に検出して記録位置のずれを調整することができる。
【0016】
さらに、本発明の双方向印刷装置における印字位置調整方法において、上記第3のステップは、さらに、第2のステップで読み取った再度印刷した印刷パターンのうち最適な印刷ブロックのインク着弾の位置ずれ量を検出し、検出したずれ量をもとに記録ヘッドのインクの吐出タイミングを制御するステップを備える、ことを特徴としている。これにより、自動的に調整した位置ずれをもとに以後の印刷動作で往路と復路とで位置ずれが発生することなく最適な印刷を行うことができる。
【0017】
さらに、本発明の双方向印刷装置における印字位置調整方法において、上記第2のステップは、印刷パターンのうち所定の位置に印刷された往路と復路の印刷ブロックの距離を読み取り、上記第3のステップは、第2のステップで読み取った距離から最適なブロックが位置する印刷ブロックを演算し、この印刷ブロックを含む印刷パターンが印刷されるよう記録ヘッドを制御する、ことを特徴としている。これにより、最初の印刷パターンの印刷により最適な印刷ブロックを有するブロックを簡単に検出でき、印刷パターンを何度も印刷することなく現在の記録位置のずれを求めることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明が適用される双方向に印刷可能なプリンタ1の主要部の一例を示す図である。本プリンタ1は、用紙に印刷を行う印刷部と、用紙に印刷された画像や文字等を読み取るためのスキャナ本体30とから大きく構成されている。
【0020】
印刷部は、キャリッジモータ22と、紙送りモータ24と、プラテン25と、摺動軸44と、キャリッジ移動ベルト45と、キャリッジ60とから構成されている。
【0021】
キャリッジモータ22は、後述するモータ駆動回路54と移動ベルト45に接続され、駆動回路54からの制御信号によりその駆動が制御される。その駆動により移動ベルト45が移動され、キャリッジ60が所定位置に移動されるようになされている。
【0022】
キャリッジ60には、複数のインクカートリッジ61〜66が装着されるとともにその下部にはインクカートリッジ61〜66に収容されたインクを吐出する記録ヘッド28が設けられている。なお、図1に示す例では6つのインクカートリッジ61〜66が装着されており、各カートリッジ61〜66には、それぞれブラック、シアン、ライトシアン、マゼンダ、ライトマゼンダ、イエローの各色が収容されている。
【0023】
紙送りモータ24は、後述するモータ駆動回路54に接続され、その駆動回路54からの制御信号に応じその駆動が制御される。その駆動により、プラテン25が回転され、印刷用紙を所定位置に給紙させ、印刷中は用紙を所定の印刷位置まで移動させることができる。
【0024】
スキャナ本体30は、蓋31と、スキャナ47を移動させるためのモータ34と、スキャナ移動ベルト35と、透明板36と、実際に用紙の画像等を読み取るスキャナ47とから構成される。
【0025】
蓋31は、開閉可能にスキャナ部30に取り付けられ、用紙をスキャナ本体30に載置させたとき、蓋31を閉じれば用紙が位置ずれを起こすことなく用紙に記録された画像等の読み取りを行うことができる。また、透明板31は、望ましくは透明ガラスや透明プラスチックなどから構成される。そして、用紙を載置させると、スキャナ部30の内部に設けられたスキャナ47が用紙に記録された画像等の読み取りを行うことができる。従って、画像等が記録された用紙の面は、透明板36側に向けるよう載置させる。
【0026】
モータ34は、後述するスキャナ駆動回路48に接続され、その駆動回路48からの制御信号によりその駆動が制御され、ベルト35を移動させ、スキャナ47を所定位置まで移動させるようになされている。
【0027】
スキャナ47は、発光部47aと受信部47bとから構成され、スキャナ47が所定位置に移動しながら発光部47aから所定の光を発光させ、載置された用紙の反射光を受信部47bが受信できるようになされている。この反射光の反射率や、反射レベルなどを後述するCPU41が解析するなどして、印刷用紙に記録された画像や文字などの読み込みを行う。そして、そのデータをもとに印刷部による印刷処理を行うことで、いわゆる印刷用紙のコピー処理を行うことができる。もちろん、スキャナ部30の構成は、その他にも例えば、スキャナ47の両端にベルト35が設けられている構成でもよいし、ベルト47に沿って摺動用の軸受けが架設されスキャナ47が図1で左右に移動できる構成でもよい。スキャナ47が左右に移動できるように構成されていれば、どのような構成でもよい。
【0028】
図2は、図1に示すプリンタ1の内部構成図を示す。プリンタ1は、操作パネル32、キャリッジ60、紙送りモータ22、キャリッジモータ34、スキャナ47、及び制御回路40とから構成される。なお、プリンタ1には、パソコン88が接続されている。
【0029】
操作パネル32は、制御回路40と接続され、後述するようにテストパターンの印刷操作を行ったりプリンタ1の種々の設定などを、所定のボタンを操作することにより行うようになされている。
【0030】
キャリッジ60は、インクカートリッジ61〜66が載置されるように構成され、またその下部には記録ヘッド28を有している。キャリッジ60は制御回路40に接続され、制御回路40からの制御信号により、インクカートリッジ61〜66から所定のインクが用紙に吐出される。詳細は後述する。
【0031】
キャリッジモータ22は、制御回路40と接続され、キャリッジ60を所定位置に移動させるためのモータである。制御回路40からの所定の制御信号によりモータ22の駆動が制御され、キャリッジ60が所定の位置まで移動する。
【0032】
紙送りモータ24は、制御回路40と接続され、その制御信号によりその駆動が制御される。その駆動により、上述したプラテン25を回転させることで用紙を給紙させ、所定の印刷位置等に用紙を移動させることができる。
【0033】
スキャナ47は、制御回路40と接続され、プリンタ1に載置された用紙に印刷された画像や文字等を読み込む。画像等の読み込みは上述したとおりである。
【0034】
パソコン88は、接続コネクタ56を介してプリンタ1の制御回路40と接続され、印刷の指示命令や印刷データなどをプリンタ1に出力するようになっている。さらに、後述するようにテストパターンの印刷指示命令を出力したり、記録位置調整のための種々の操作を行うこともできる。
【0035】
制御回路40は、CPU41、P−ROM43、RAM44、I/F専用回路50、ヘッド駆動回路52、モータ駆動回路54、接続コネクタ56、及びスキャナ駆動回路48とから構成される。
【0036】
P−ROM(プログラマブルROM)43は、外部バスを介してCPU41、RAM44、I/F専用回路50、スキャナ47にそれぞれ接続されている。印刷を行うための各種プログラムや、後述する位置ずれ調整のための各種プログラムが格納される。P−ROM43は、望ましくは、不揮発性メモリなどから構成され、プリンタ1の電源を落としても格納されたプログラムやデータは維持される。
【0037】
RAM44は、CPU41、P−ROM43、I/F専用回路50、スキャナ47と外部バスを介して接続される。主にP−ROM43に格納されたプログラムがCPU41によって実行される際に実行データや各種データを一時記憶させるためのメモリである。
【0038】
I/F専用回路50は、接続コネクタ56と接続されるとともに、外部バスを介してCPU41、P−ROM43、RAM44、スキャナ47、さらに、ヘッド駆動回路52、モータ駆動回路54、スキャナ駆動回路48に接続されている。I/F専用回路50は、外部装置、本実施例ではパソコン88から出力される印刷指示命令やテストパターン印刷指示命令、印刷データなどをプリンタ1内部で処理できる命令やデータに変換したり、内部で処理されたデータや命令などを外部装置に出力できるデータに変換したりするためのものである。
【0039】
接続コネクタ56は、I/F回路50に接続されるとともに、接続ケーブルを介してパソコン88に接続される。接続コネクタ56は、パソコン88などの外部装置から出力される命令やデータをプリンタ1内部に取り込んだり、外部に出力するためのコネクタである。
【0040】
ヘッド駆動回路52は、I/F専用回路50に接続されるとともに、キャリッジ60に装着された記録ヘッド28に接続される。I/F専用回路50を介してCPU41からの制御信号により、記録ヘッド28に対してどのような色のインクやその量を吐出させるかを制御する。
【0041】
モータ駆動回路54は、I/F専用回路50に接続されるとともに、キャリッジモータ22や紙送りモータ34に接続される。I/F専用回路50を介してCPU41からの制御信号により、両モータ22、34の駆動を制御する。
【0042】
スキャナ駆動回路48は、I/F専用回路50に接続されるとともに、スキャナ47に接続される。スキャナ47を移動させるための駆動回路であり、I/F専用回路50を介してCPU41からの制御信号により、スキャナ47の移動が制御される。
【0043】
次に図3を参照してキャリッジ60の具体的構成について説明する。
【0044】
キャリッジ60は、インクカートリッジ61〜66を位置決めするための側板31と、インクカートリッジ61〜66からインクを導くための複数の導入管71〜76と、用紙に印字を行うための記録ヘッド28とから構成される。
【0045】
各色のインクを収容するインクカートリッジ61〜66はキャリッジ60に装着されるようになっている。複数の導入管71〜76があるのは、各色のカートリッジ61〜66のインクを導入するためで、例えば、ブラック(K)の色を収容するインクカートリッジは導入管71に装着され、シアン(C)のインクカートリッジは72、ライトシアン(LC)のインクカートリッジは導入管73、マゼンダ(M)のインクカートリッジは導入管74、ライトマゼンタ(LM)のインクカートリッジは導入管75、イエロー(Y)のインクカートリッジは導入管76にそれぞれ装着される。各導入管71〜76が、キャリッジ60の底面にあるのは容易にインクを導くためである。実際には、上方からインクカートリッジ61〜66を装着させると、各カートリッジ61〜66に設けられた接続孔に導入管71〜76が挿入されて、接続孔からインクが出力され導入管71〜76に導かれることになる。
【0046】
また、記録ヘッド28は、キャリッジ60の下部であって用紙と対向する位置に位置する。
【0047】
図4は、インクが吐出される機構を説明するための説明図である。導入管71〜76から吸い出されたインクはキャリッジ60下部に設けられた記録ヘッド28に導かれる。記録ヘッド28は、各色ごとに一列に設けられた複数のノズル列nと、各ノズル列nに設けられたピエゾ素子PEを駆動させるアクチュエータ回路90とから構成される。アクチュエータ回路90は、ヘッド駆動回路52の一部であり、各ノズルnに対してオン(インクを吐出する)、オフ(インクを吐出しない)を示す、CPU41からの制御信号をラッチし、オンのノズルnについてのみ駆動信号をピエゾ素子PEに印加する。これにより、所定のノズルnからインク滴が吐出され用紙に印字を行うことになる。
【0048】
図5は、ピエゾ素子PEによるノズルnの動作原理を示す説明図である。ピエゾ素子PEは、ノズルnまでインクを導くインク通路80に接する位置に設けられている。ピエゾ素子PEの両端には図示しない電極間があり、所定時間電圧を印加すると、図5(B)に示すようにピエゾ素子が急激に伸張し、インク通路80の一側壁を変形させる。この結果、インク通路80の体積は、ピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノズルnの先端から高速に吐出される。このインク粒子Ipが用紙に染み込むことで印刷が行われることになる。
【0049】
図6は、キャリッジ60を下方から見た図であって、印刷ヘッド28に設けられた複数列のノズルとアクチュエータチップとの対応関係を示す図である。本実施例のプリンタ1には、6色のインク、すなわち、ブラック(K)、シアン(C)、ライトシアン(LC)、マゼンダ(M)、ライトマゼンダ(LM)、イエロー(Y)を用いており、各色インク用のノズル列nを備えている。なお、ライトシアンとシアン、及びライトマゼンダとマゼンダとは、ほぼ同じ色相を有し、濃度が異なるインクである。
【0050】
図6に示すように、アクチュエータ回路90は、ブラックノズル列Kとシアンノズル列Cとを駆動する第1のアクチュエータチップ91と、ライトシアンノズル列LCとマゼンダノズル列Mとを駆動する第2のアクチュエータチップ92と、ライトマゼンダノズル列LMとイエローノズル列Yとを駆動する第3のアクチュエータチップ93とから構成されている。各チップ91、92,93は、上述したようにヘッド駆動回路52の一部を構成し、CPU41の制御信号によって各チップ91、92、93が駆動され、所定のインクを各ノズルから吐出される。
【0051】
以上のように構成されたプリンタ1の印刷動作について主として図2を用いて説明する。パソコン88から印刷指示命令が出力されると、接続コネクタ56を介してI/F専用回路50に入力される。これをI/F専用回路50は外部バスを介してCPU41に出力する。CPU41はこの命令により印刷開始の状態に移行し、P−ROM43に格納された印刷実行のためのプログラムを読み出す。
【0052】
次いで、印刷データがパソコン88から、接続コネクタ56、I/F専用回路50を介してRAM44に入力される。CPU41は、読み出した印刷実行プログラムをこの印刷データをもとに実行することになる。実行データ等は逐一RAM44に一時記憶されることになる。印刷実行を開始したCPU41は、まず、I/F専用回路50を介してモータ駆動回路54に紙送りモータ34の駆動を指示する制御信号を出力する。用紙を所定位置に給紙させるためである。次いで、I/F専用回路50を介してモータ駆動回路54にキャリッジモータ22の駆動を指示する制御信号を出力する。キャリッジ60を待機位置から印刷位置まで移動させるためである。
【0053】
次いで、CPU41は、I/F専用回路50を介してヘッド駆動回路52に記録ヘッド28から所定のインクを吐出させるよう制御信号を出力する。これにより用紙が印刷されることになる。なお、印刷は所定のラインごとに行われるため、適宜CPU41は、紙送りモータ22やキャリッジモータ34を移動させるよう制御信号をモータ駆動回路54に出力することになる。そして、印刷が終了するとCPU41は用紙の排紙動作に移行し、モータ駆動回路54に対してキャリッジモータ22を所定の待機位置に移動させるよう制御信号を出力し、紙送りモータ34によって用紙が排紙されるようモータ駆動回路54に制御信号を出力することになる。
【0054】
また、本実施例のプリンタ1は、用紙のコピーを行うことができる。コピーの動作は以下のようになる。まず、パソコン88からコピー指示命令が出力されると、印刷動作と同様に接続コネクタ56、I/F専用回路50を介してCPU41入力される。CPU41は、I/F専用回路50を介して、スキャナ駆動回路48に対してスキャナ47を移動させるよう制御信号を出力する。スキャナ駆動回路48はこの制御信号に基づいて、用紙に記録された画像等の読み込みのためスキャナ47を移動させる。スキャナ47は、発光部47aから光を発光させ、その反射光を受信部47bが受信することにより色等を識別して用紙に記録された画像等のデータを取り込む。取り込まれたデータは外部バスを介してRAM44に一時記憶されることになる。次いでCPU41は、RAM44に記憶されたデータを用紙に印刷するための印刷動作を行うことになる。印刷動作は上述した動作と同様である。
【0055】
以上により、印刷動作やコピー動作がプリンタ1で行われることになる。
【0056】
次に、本発明のプリンタ1において、記録位置のずれを自動調整する動作について図7を参照して、具体的に説明する。
【0057】
図7は、位置ずれを自動調整する動作を示すフローチャートである。まず、自動調整の動作が開始される(ステップS10)。これは、自動調整を行うよう操作パネル32の所定のボタンを操作することで開始される。あるいは、プリンタ1に接続されたパソコン88の所定画面上で操作することで開始される。操作パネル32から、あるいは、パソコン88から接続コネクタ56を介して、I/F回路50に入力された位置ずれ調整を指示する制御信号は外部バスを介してCPU41に出力される。調整を指示する制御信号が入力されたCPU41は、P−ROM43に格納された自動調整のためのプログラムを読み出す。そして、自動調整を行うためのプログラムがプリンタ1内で開始されることになる。
【0058】
次いで、CPU41は、校正パターン(テストパターン)を印刷するための制御信号をI/F専用回路50を介してヘッド駆動回路52及びモータ駆動回路54に出力する(ステップS11)。これにより、ヘッド駆動回路52とモータ駆動回路54は、それぞれ記録ヘッド28、各モータ22、34がテストパターン印刷のための準備段階に移行することになる。また、CPU41は、操作パネル32に対して、操作パネル32上で、用紙の給紙とAボタンを押すように促すメッセージを表示させるよう、制御信号を出力する。これを受けた操作パネル32は、例えばパネル32の図示しない画面上で“用紙を給紙してAボタンを押して下さい”というメッセージが表示されることになる。ここでAボタンとは操作パネル32上のボタンの1つで、テストパターンの印刷を直接指示するためのボタンである。もちろん、パソコン88で同様の表示を行わせることでテストパターンの印刷を行わせることも可能である。
【0059】
次いで、CPU41は、Aボタンが押されたか否か検出する(ステップS12)。具体的には、上述の “用紙を給紙してAボタンを押して下さい”というメッセージに対して、ユーザーが用紙の給紙を行い、操作パネル32上で所定の“A”ボタンを押圧すると、それを示す制御信号が操作パネル32からI/F専用回路50を介してCPU41に入力される。この信号が入力されたか否かで“A”ボタンが押されたか否かをCPU41が検出することになる。パソコン88の画面上で同一の操作を行う場合は、メッセージを出力するための制御信号がCPU41からI/F専用回路50、接続コネクタ56を介してパソコンに入力されて、所定の画面表示が行われた後、所定の操作を行うとパソコン88からの命令が、接続コネクタ56、I/F専用回路50を介してCPU41に入力され、この命令を示す制御信号が入力されたか否かを検出することで同様の処理が行われる。なお、CPU41は、このAボタンが押されたことを検出するまで、処理待ちの状態となる(ステップS12で“No”の場合)
“A”ボタンが押された場合(ステップS12で“Yes”の場合)、CPU41は、実際に用紙にテストパターンの印刷が行われるよう各回路に指示する(ステップS13)。このとき、CPU41は、P−ROM43に格納された記録位置のズレ量(α)を読出す。このαをもとにテストパターンの印刷を行うためである。そして、上述したようにCPU41は、I/F専用回路50を介してヘッド駆動回路52、モータ駆動回路54に実際に印刷を行うための制御信号を出力し、所定のインク滴がノズルから吐出されて、テストパターンが印刷されることになる。
【0060】
図8は、実際に用紙にテストパターンが印刷された例を示す。左列は往路での印刷であり、右列は復路での印刷で、全体として5ブロック印刷した例である。上述したαに対応するブロックは、中央に位置するよう印刷され、上下方向にそれぞれαの値を1単位ごとに増減して記録位置をずらしている。例えば、この単位は1ドット単位でもよいし、複数ドット単位、或いは所定インチ単位ごとでもよい。αの値は、初期段階では例えば“0”の値であって、図示した例は中央の印刷ブロックが往路、復路とで記録位置が一致(往路の印刷ブロックの右辺と復路の印刷ブロックの左辺とが一致)しており、位置ずれが発生していない場合の例となる。P−ROM43に図8に示すパターンが格納され、CPU41がこのパターンを印刷するようにヘッド駆動回路52及びモータ駆動回路54に制御信号を出力することで印刷が行われる。しかし、記録位置のずれが発生すると、図9に示すように中央位置で往路、復路とでブロックが重なり合う部分が発生することになる(あるいは所定間隔でブロックが離れている)。これは、経時変化、温度変化等の要因により、現在記憶しているインク滴の着弾位置が、往路、復路とでずれているためである。図9に示す例では、α―1のブロックは、位置ずれが発生していない印刷ブロックとなる。なお、図8や図9の上方に印刷された“T”の文字は、用紙の向きを判別するために印刷されたもので、“T”が上方にあれば用紙向きが正常であることを示す。
【0061】
次いで、図7に戻り、CPU41は、テストパターンを印刷した用紙がプリンタ1の所定位置に載置され(ステップS14)、操作パネルのBボタンが押されたか否か検出する(ステップS15)。具体的には、CPU41は、操作パネル32に対しパネル32上の図示しない画面上にテストパターンを印刷した用紙をスキャナ本体30の透明板31に載置させ、Bボタンの押圧を促すメッセージが表示されるよう制御信号を出力する。この信号を受けた操作パネル32は、例えば、“印刷済み用紙をスキャナに載置して、Bボタンを押して下さい”というメッセージが操作パネル32上に表示されることになる。ここでBボタンとは、用紙に印刷されたテストパターンをスキャナ47で読み込むための指示ボタンである。これにより以下に説明するよう最適な位置ズレを自動的に検出することが可能となる。なお、上述した場合と同様に、パソコン88の所定画面上でスキャナ47への読み込み指示を行うことも可能である。CPU41は、印刷済み用紙が所定位置に載置され、Bボタンがユーザーによって押されるまで処理待ちの状態となる(ステップS15で“No”の場合)。
【0062】
次いで、CPU41は、印刷用紙に記録されたテストパターンの読み込みをスキャナ駆動回路48及びスキャナ47に指示し、テストパターンを検出する(ステップS16)。具体的には、CPU41は、I/F専用回路50を介してスキャナ駆動回路48に用紙全体にスキャナ47が移動されるよう指示する制御信号を出力するとともに、スキャナ47に対してテストパターンの読み込みを指示する制御信号を出力することになる。これを受けたスキャナ駆動回路54は、スキャナ47を用紙全体に亘って移動させるよう制御し、スキャナ47は、発光部47aから発光した光を用紙で反射させ、その反射光を受信部47bで受信し、そのレベルなどを検出して用紙に記録されたパターンの色や文字などを正確に読み込む。スキャナ47が読み込んだデータは、RAM44に一旦格納させる。
【0063】
次いで、CPU41は、RAM44に格納したテストパターンから最適なずれ量を検出する(ステップS17)。このずれ量の検出について、図10を用いて説明する。
【0064】
図10は、図9に示すテストパターンの上3つのブロックを拡大したものである。ここでは、3つのレベル、すなわち、ブロックの印刷レベルAと、何も印刷していないレベルBと、重なりあった部分の印刷レベルCを各ブロックごとに検知することで行われる。図10の一番上のブロック(▲1▼、図9では、最も上のブロック)は、中央部分において往路と復路とで重なりあう部分がない。よってCPU41が、この部分をスキャナ47によって読み出して印刷ブロックのレベルの検出を行うと何も印刷されないレベルを示すBが検出されることになる。従って、CPU41はこのブロックは最適ではないと判断する。
【0065】
また、一番下のブロック(▲2▼、図9では、中央に位置するブロック)は、中央部分において往路と復路とで重なり合う部分がある。よってCPU41がこの部分をスキャナ47によって読み出して印刷ブロックのレベルを検出すると、重なりあった部分のレベルを示すCが検出されることになる。よって、このブロックも最適ではないとCPU41は判断することになる。
【0066】
一方、真ん中のブロック(▲3▼、図9では、上から2番目のブロック)は、往路と復路とで中央部分において、重なり合う部分もなければ何も印刷されない部分もない。CPU41は、この部分を検出すると印刷ブロックの印刷レベルを示すAのみを検出することになる。よってこのブロックが最適とCPU41は判断することになる。そして、この最適なブロックに対応するずれをRAM44に記憶することになる。この例では、α―1(現在記憶しているずれ量に対して−1単位だけ記録位置をずらしたもの)を記憶することになる。なお、このレベル、例えばブロックの印刷レベルAは、あまり濃い印刷濃度の場合は適切にCレベルを検出できない場合があるので、適切な印刷濃度であることが望ましい。
【0067】
最適ずれ量を検出した場合(ステップS17で“Yes”の場合)、CPU41は、現在記憶している位置ずれ量をRAM44に記憶した最適位置ずれ量に変更する(ステップS18)。上述した例では、αをα―1と変更して、これが現在記憶している位置ずれ量としてRAM44に記憶されることになる。
【0068】
そして、記録位置の位置ずれ調整は終了することになる(ステップS19)。その後の印刷動作は、このずれ量に対応するようインク滴の着弾位置を往路、復路で補正し、双方向印刷を行うことになる。
【0069】
このように、本発明は、記録位置の位置ずれを目視によることなく自動的に調整を行うため煩雑な作業を伴うことなく手間が省け、常に最適な位置ずれ調整を行うことが可能で、以後の印刷動作やコピー動作をスムーズに行うことができる。また、スキャナ47や光学センサ33など簡易な構成で印刷パターンを自動的に読み取るようにしているので、コスト増大させることなく往路と復路とで記録位置のずれを調整することができる。
【0070】
CPU41は、最適な位置ずれ量を検出できないとき(ステップS17で“No”のとき)、ずれ量を検出する処理を行う(ステップS20)。最適な位置ずれが検出できないときとは、例えば図11や図12に示すように5ブロックのうち1つのブロックも記録位置が一致していない場合である。図11は、すべてのブロックが中央部分でブロック間隔が空いている場合を示し、図12はすべてのブロックが中央部分で重なりあっている場合を示している。現在記憶しているずれ量αからは相当にインク滴の着弾位置がずれていると予想することができる。
【0071】
CPU41が行う記録位置のずれ量の検出の処理は、例えば以下のように行う。CPU41が、ステップS16で検出した中央部分の印刷レベルから往路と復路の印刷ブロックの重なる部分或いはなにも印刷されない部分がどれだけ離れているかを検出する。この検出は、レベルB或いはレベルCがどれだけ長く続くかで検出可能である。この検出を最も上のブロックと最も下のブロックで、どちらが長くレベルB或いはレベルCが続くかで比較する。例えば、最も上のブロックが最も下のブロックより長くレベルB(何も記録されない空白部分)が続いた場合、印刷ブロックは除々に上から下にかけて往路と復路とで印刷ブロックの距離が縮まるように印刷される(図11参照)。また、最も上のブロックが最も下のブロックよりレベルBの検出が短いと、反対に除々に距離が広がるように印刷されることになる。一方、最も上のブロックが最も下のブロックよりレベルC(往路と復路とで互いに印刷ブロックが重なり合う部分)が短い場合、印刷ブロックは除々に上から下にかけて距離が縮まるように印刷され(図12参照)、短いとその反対に除々に広がるるように印刷される。
【0072】
そして、図11に示すように除々に空白距離が短くなるように印刷されるときは、往路と復路とで一致する(往路の印刷ブロックの右辺と、復路の印刷ブロックの左辺とが一致する場合)最適なブロックは、最も下のブロックよりさらに下のブロックに存在することになる。反対に、空白距離が除々に縮まるように印刷されるときは、逆に最も上のブロックよりさらに上のブロックに最適なブロックが存在することになる。
【0073】
また、図12に示すように重なり合う部分が除々に長くなるように印刷されるとき、最適なブロックは印刷された最も上のブロックよりさらに上に存在し、反対に重なり合う部分が除々に短くなるときは、最適なブロックは最も下のブロックよりさらに下のブロックに存在することになる。
【0074】
かかる場合に、例えば図11に示すよう最適なブロックが最も下のブロックよりさらに下に存在するとき、最も下のブロックの往路と復路の距離をスキャナ47で検出して、記録ブロックが一致するブロックを含む印刷パターンが印刷されるように記録ヘッド28をCPU41が制御する。すなわち、各記録ブロックは所定単位づつ位置をずらしたものであるから、最も下のブロックの距離を検出することでどれだけの単位分(ブロック分)ずらせば往路と復路とで一致するブロックが存在するかを把握することが可能となる。例えば、図11に示す例で、最も下のブロック(α+2)と最も上のブロック(α―2)の往路と復路との距離をそれぞれ検出して比較し、最も上のブロック(α―2)の方が下のブロック(α+2)より離れているとスキャナ47によって検出された場合は、最適なブロック(α+3)は最も下のブロック(α+2)よりさらに下のブロックに存在することになる。そして、最も下のブロック(α+2)の往路と復路の距離(ここでは2単位分の距離)から、最適なブロック(α+3)は最も下のブロック(α+2)のすぐ下のブロックに存在することになる。よって、CPU47は、ブロック(α+3)を含む印刷パターン、例えばこの最適ブロック(α+3)が最も上のブロック位置するように或いはこの最適ブロック(α+3)が中心位置に位置するように記録ヘッド47を制御して再度印刷パターンを印刷することになる。
【0075】
さらに、図11のようにテストパターンが印刷された場合では、例えば最も下に位置するブロック(α+2)の往路と復路とのブロックの距離が4単位分離れている場合は、さらに2つ下のブロック、6単位分離れているときはさらに3つ下のブロック、に最適な記録ブロックが位置することになる。同様に、最も上と下のブロックの距離を計算して最も上の方が距離が短い場合は、最も上のブロックよりさらに上のブロックに最適な記録ブロックが存在することになるから、最も上のブロックの距離を計算して最適なブロックが存在するように印刷パターンを再度印刷することができる。
【0076】
記録ブロックが往路と復路とで重なり合っているときも同様で、図12に示すようその距離が除々に上から下に向けて除々に重なるように印刷されるときは、最も上と下のブロックの重なった距離をそれぞれ計算し、どちらがその距離が長いか比較し、最も上よりも下のブロックが長いと最も上のブロックよりさらに上のブロック(図12に示す例ではブロック(α―2)より1つ上のブロック(α―3))に最適な記録ブロックが存在することになる。そして、CPU47は最も上のブロックの重なった距離から最適ブロックまでの位置を計算して、この最適ブロックが存在するブロックを含む印刷パターン(最適ブロックが最も上や中心位置に位置する印刷パターン)を印刷するよう記録ヘッド28を制御する。図12に示す例と逆のパターン、すなわち除々にその重なった距離が除々に短くなる場合も全く同様である。
【0077】
もちろん、最適ブロックが位置するのは最も上や中心に位置する場合に限らず最も下や、図11に示す例では(α―1)のブロックや(α+1)のブロックに位置するような印刷パターンでもよい。
【0078】
ここで、1単位分の距離とは例えば各記録ヘッド71〜76の1ドット分の距離でもよいし、複数ドット、あるいは所定インチ分の距離でもよい。またここで2単位分距離がずれている場合とは、往路と復路とでそれぞれ1単位分の距離をずらして各ブロックが印刷されているので、例えば(α―2)のブロックと(α―3)のブロックとは2単位分ずれることになる。もちろん、図8や図9など左列の往路のブロックをずらさず、復路のみ一定単位ずつ各ブロックでずらしたり、右列の復路をずらさず往路のみ一定単位ずつ各ブロックでずらしてテストパターンを印刷することも可能で、図11では(α+2)のブロックで往路と復路とで1単位分距離がずれることになり、最適なブロックは同様に(α+3)のブロックとなる。
【0079】
この最も上に位置するブロックのレベル検出と、最も下に位置するブロックのレベル検出は、ステップS16でテストパターンをCPU41が検出するときに行われることが望ましい。再度このステップS20で検出させるのは、CPU41のRAM44からの読出し等の処理に時間をかけてしまうからである。
【0080】
次いで、CPU41は、実際に上述した最適な記録ブロックが印刷パターン中に含まれるよう印刷処理を行うが、まず、再度校正パターン指令を行う(ステップS21)。具体的には、上述したように、操作パネル32又はパソコン88の画面上に“給紙してAボタンを押して下さい”などのテストパターン印刷を促すメッセージ表示を行わせる。そして、処理は、ステップS12に移行しAボタンが押されたか否かを検出して上述の印刷パターンを印刷する。そして、印刷パターンから最適ずれ量を検出して(ステップS17で“Yes”のとき)そのずれ量(上述した最適なブロックが(α+3)であればこの(α+3))を現在のずれ量としてRAM44に保持し(ステップS18)、処理が終了する(ステップS19)。
【0081】
その後の印刷動作において、このずれ量分だけ印刷ヘッド28から吐出されるインクの吐出タイミングを補正することで往路と復路とで記録位置が一致した、最適な双方向の印刷を行うことができる。
【0082】
このように、往路と復路とで双方向に印刷を行うプリンタ1で、目視によることなくユーザーの手間をかけずに、ずれ方向が検出でき記録位置の位置ずれ(インク滴の着弾位置のずれ)を自動的に補正することができる。
【0083】
以上の説明は、プリンタ1に内蔵されたスキャナ47によりテストパターンを読み込んで最適位置ずれを検出したが、例えば、記録ヘッド28のノズル近傍に光学センサを設けて、印刷されたテストパターンをこの光学センサが読み取ることで上述の処理を行わせることも可能である。
【0084】
図13は、光学センサ33が、記録ヘッド28のノズル近傍に設けている例を示す。このように記録ヘッド28に設けていることで、テストパターンを印刷した後、再度印刷された用紙をプリンタ1に挿入して、キャリッジ60が移動することで上述した印刷レベルを検出することか可能となる。なお、光学センサ33の位置は、図示されている場所に拘泥せずとも、ブラックノズル列Kの近傍やイエローノズル列Yの近傍にあってもよい。
【0085】
図14は、光学センサ49の具体的な構成を示す図である。光学センサ49は、発光ダイオード33dとフォトトランジスタ33tとから構成され、発光ダイオード33dから発光された光が、テストパターンが印刷された用紙に反射し、その反射光をフォトトランジスタ33tがそのレベルを検出することで上述した印刷レベルを検出することができる。
【0086】
図15は、光学センサ33を含むプリンタ1の内部構成を示す図である。光学センサ33は、外部バスを介してCPU41をはじめ、P−ROM43、RAM44、及びI/F専用回路50と接続されている。
【0087】
光学センサ33を用いた最適ずれ量の検出動作は、前述した図7を用いて説明すると以下のようになる。
【0088】
すなわち、テストパターンが印刷された後(図7のステップS13の後)、CPU41は、印刷用紙の給紙とBボタンの押圧を促すメッセージを表示させる(ステップS14)。テストパターンが印刷された用紙が給紙され、Bボタンが押された場合(ステップS15で“Yes”の場合)は、テストパターンの検出を行う(ステップS16)。
【0089】
テストパターンの検出は以下のようになる。すなわち、CPU41は、I/F専用回路50を介してモータ駆動回路54を介して紙送りモータ24を駆動させ印刷用紙を印刷ブロックまで給紙させる。そして、キャリッジ60が用紙の印刷ブロックを走査するよう、CPU41は、モータ駆動回路54を介してキャリッジモータ22を制御する。キャリッジ60が用紙を走査する際に光学センサ33の発光ダイオード33dは、用紙に対して上述したように光を発し、その反射光をトランジスタ33tが検出する。このトランジスタ33tによって検出されたデータは外部バスを介してRAM44に一時記憶されることになる。
【0090】
次いで、検出したレベルをもとに最適ずれ量の検出を行う(ステップS17)が、以下の処理はスキャナ47で行うときと同様である。すなわち、印刷パターンの中央部分近傍でブロックの印刷レベルAと、何も印刷していないレベルBと、重なりあった部分の印刷レベルCを各ブロックごとに光学センサ33を用いて検出する。そして、例えば図9に示すような印刷パターンが印刷されると最適なブロック、すなわち往路と復路とでレベルBやCを検出することなくレベルAのみ検出されるブロック(α―1)を検知すれば最適ずれ量を検出することになる(ステップS17で“Yes”の場合)。そしてこのずれ量(図9の場合は(α―1))を現在記憶している位置ずれ量としてRAM44に記憶し処理が終了する(ステップS18、S19)。その後のこのずれ量分補正して印刷動作を行う。
【0091】
また、最適ずれ量が存在しない場合には(ステップS17で“No”の場合、例えば図11や図12)ずれ量の検出を行うが上述したように光学センサ33で印刷パターンのうち最も上のブロックと最も下のブロックのレベルBやCの距離を検出し、その距離を比較し、その距離から最適なブロックの位置を検出する。そして、最適なブロックを含む印刷パターンが印刷されるように処理を行う(ステップS21、S12〜S16)。印刷パターンには最適なブロックが位置するので、最適ブロックからずれ量を検出して(ステップS17で“Yes”)RAM44などに記憶し(ステップS18)、処理が終了する(ステップS19)。
【0092】
かかる光学センサ33で記録位置ずれの調整を行うことができれば、スキャナ47をプリンタ1内部に設けなくとも簡易な構成でコストを増やさずに、自動的に記録位置のずれを調整することが可能である。
【0093】
以上説明してきたように、本発明によれば、ユーザーに負担を掛けることなく記録位置のズレを自動調整する双方向に印刷可能な双方向印刷装置、及び双方向印刷装置における印字位置調整方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スキャナ本体30が内蔵された双方に印刷可能なプリンタ1の内部構成を示す図である。
【図2】プリンタ1の制御回路40の構成を示す図である。
【図3】キャリッジ60の構成を示す図である。
【図4】各記録ヘッド71〜76におけるインク吐出のための構成を示す説明図である。
【図5】ピエゾ素子PEの伸張によりインク滴Ipが吐出される様子を示す説明図である。
【図6】キャリッジ60を下面から見た図である。
【図7】位置ずれを自動調整する動作を示すフローチャートである。
【図8】実際に用紙に印刷すべきテストパターンを示す図である。
【図9】用紙に印刷したテストパターンにおいて位置ずれが発生したときの図である。
【図10】用紙に印刷したテストパターンの印刷レベルから最適な印刷ブロックを選択するための説明図である。
【図11】用紙に印刷したテストパターンにおいてすべてのブロックが中央部分でブロック間隔が空いている場合を示す図である。
【図12】用紙に印刷したテストパターンにおいてすべてのブロックが中央部分で重なりあっている場合を示す図である。
【図13】光学センサ33の位置関係を示す図である。
【図14】光学センサ33の構成を示す図である。
【図15】光学センサ33を含む制御回路40の構成図である。
【図16】位置ずれを求めるための従来のテストパターンを示す図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 28 記録ヘッド 30 スキャナ本体 33 光学センサ33d 光学 センサの発光部 33t 光学センサの受信部 40 制御回路 41 CPU 43P −ROM 44 RAM 47 スキャナ 47a スキャナの発光部 47b スキャ ナの受信部 48 スキャナ駆動回路 50I/F専用回路 60 キャリッジ 71 〜76 各記録ヘッド α 現在記憶しているずれ A 印刷ブロックの印刷レベル B 何も印刷されていない用紙レベル C 重なり合った部分の印刷レベル
【発明の属する技術分野】
本発明は、双方向印刷装置、及び双方向印刷方法に関する。詳しくは、双方向印刷での記録位置のズレを自動調整する双方向印刷装置、及び双方向印刷装置における印字位置調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータの出力装置として、数種のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリンタが広く普及するようになった。このようなカラープリンタの中には、印刷速度を向上させるため、いわゆる双方向に印刷を行う機能を有するものがある。
【0003】
双方向に印刷可能なプリンタは、経年変化や温度変化など種々の要因により、例えば往路と復路とで用紙にインクが着弾するタイミングが変化する。また、紙送りについてもこれらの要因により停止位置が変化する。したがって、記録位置がずれることにより用紙には正確に画像等が印刷されないことになる。
【0004】
そのため、従来より記録位置のズレを調整するための種々の技術が開示されている(例えば特許文献1)。その一例を以下に説明する。
図16に示すように、一定のテストパターンを往路と復路とで印刷して最適点で位置ずれを調整している。具体的には、図16に示すように、往路で一定のテストパターンをブラックで印刷した後、復路で往路に対して1ドットピッチづつ、ずらした一定のテストパターンを印刷する。往路と復路とで重なりあった部分が適切な調整点となる。このテストパターンを印刷後、ユーザーが目視により判断して、図16に示す例では番号の“4”をプリンタあるいは、プリンタに接続されたパソコンに番号を入力して以後の印刷を記録位置のずれを調整して印刷を行う。この従来例では、ブラックの記録位置ズレを調整する方法である。
【0005】
さらに、同様な方法によりドットパターンの調整を行う技術もある(例えば特許文献2)。
【0006】
【特許文献1】公開特許公報 特開2000−296608号
【0007】
【特許文献2】公開特許公報 特開2000―296609号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した例では、記録位置ズレの調整に関して、ユーザーが目視により判別しなければならず、ユーザーに煩雑で面倒な作業を課すこととなる。
【0009】
そこで、本発明は上記問題点を解決するために鑑みてなされたもので、その目的は、ユーザーに負担を掛けることなく記録位置のズレを自動調整する双方向に印刷可能な双方向印刷装置、及び双方向印刷装置における印字位置調整方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の双方向印刷装置は、印刷媒体に対し往路と復路とでともにインクを吐出させて、往路と復路とでそれぞれ印刷される一対のパターンを有する複数の印刷ブロックであって、かつ、各印刷ブロックはインクの着弾位置を所定単位ずつずらしている印刷パターンを、印刷媒体に印刷する記録ヘッドと、記録ヘッドによって印刷媒体に印刷された印刷パターンを読み取る読み取り手段と、読み取り手段で読み取った印刷パターンから最適な印刷ブロックが検出されないとき、最適な印刷ブロックを含む印刷パターンを再度印刷媒体に印刷させるよう記録ヘッドを制御する制御手段と、を備えていることを特徴としている。
【0011】
さらに、本発明において上記読み取り手段は、印刷媒体に向けて光を射出する発光部と、発光部から発光した光の印刷媒体に対する反射光を検出する受信部と、から構成されることを特徴としている。これにより、簡易な構成でコスト増大させることなく、印刷パターンを自動的に検出して記録位置のずれを調整することができる。
【0012】
さらに、本発明の双方向印刷装置の上記制御手段は、読み取り手段で読み取った再度印刷した印刷パターンのうち最適な印刷ブロックのインク着弾の位置ずれ量を検出し、当該ずれ量をもとに前記記録ヘッドのインクの吐出タイミングを制御する、ことを特徴としている。これにより、自動的に調整した位置ずれをもとに以後の印刷動作で往路と復路とで位置ずれが発生することなく最適な印刷を行うことができる。
【0013】
さらに、本発明の双方向印刷装置おける上記読み取り手段は、印刷パターンのうち所定の位置に印刷された往路と復路の印刷ブロックの距離を読み取り、上記制御手段は、読み取り手段で読み取った距離から最適なブロックが位置する印刷ブロックを演算し、この印刷ブロックを含む印刷パターンが印刷されるよう記録ヘッドを制御する、ことを特徴としている。これにより、最初の印刷パターンの印刷により最適な印刷ブロックを有するブロックを簡単に検出でき、印刷パターンを何度も印刷することなく現在の記録位置のずれを求めることができる。
【0014】
また、上記目的を達成するために本発明の双方向印刷装置における印字位置調整方法は、印刷媒体に対し往路と復路とで印刷媒体に印刷を行う記録ヘッドと、記録ヘッドによって印刷媒体に印刷された印刷対象を読み取る読み取り手段とを備える双方向印刷装置における印字位置調整方法において、印刷媒体に対し往路と復路とで記録ヘッドからインクを吐出させて、往路と復路とでそれぞれ印刷される一対のパターンを有する複数の印刷ブロックであって、かつ、各印刷ブロックはインクの着弾位置を所定単位ずつずらしている印刷パターンを印刷する第1のステップと、第1のステップによって印刷媒体に印刷された印刷パターンを読み取り手段で読み取る第2のステップと、第2のステップで読み取った印刷パターンから最適な印刷ブロックが検出されないとき、最適な印刷ブロックを含む印刷パターンを再度印刷媒体に印刷させるよう記録ヘッドを制御する第3のステップと、を備えることを特徴としている。
【0015】
さらに、本発明の双方向印刷装置における印字位置調整方法において上記第2のステップは、印刷媒体に向けて光を射出し、その射出した光の印刷媒体に対する反射光を検出することにより行われることを特徴としている。これにより、簡易な構成でコスト増大させることなく、印刷パターンを自動的に検出して記録位置のずれを調整することができる。
【0016】
さらに、本発明の双方向印刷装置における印字位置調整方法において、上記第3のステップは、さらに、第2のステップで読み取った再度印刷した印刷パターンのうち最適な印刷ブロックのインク着弾の位置ずれ量を検出し、検出したずれ量をもとに記録ヘッドのインクの吐出タイミングを制御するステップを備える、ことを特徴としている。これにより、自動的に調整した位置ずれをもとに以後の印刷動作で往路と復路とで位置ずれが発生することなく最適な印刷を行うことができる。
【0017】
さらに、本発明の双方向印刷装置における印字位置調整方法において、上記第2のステップは、印刷パターンのうち所定の位置に印刷された往路と復路の印刷ブロックの距離を読み取り、上記第3のステップは、第2のステップで読み取った距離から最適なブロックが位置する印刷ブロックを演算し、この印刷ブロックを含む印刷パターンが印刷されるよう記録ヘッドを制御する、ことを特徴としている。これにより、最初の印刷パターンの印刷により最適な印刷ブロックを有するブロックを簡単に検出でき、印刷パターンを何度も印刷することなく現在の記録位置のずれを求めることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明が適用される双方向に印刷可能なプリンタ1の主要部の一例を示す図である。本プリンタ1は、用紙に印刷を行う印刷部と、用紙に印刷された画像や文字等を読み取るためのスキャナ本体30とから大きく構成されている。
【0020】
印刷部は、キャリッジモータ22と、紙送りモータ24と、プラテン25と、摺動軸44と、キャリッジ移動ベルト45と、キャリッジ60とから構成されている。
【0021】
キャリッジモータ22は、後述するモータ駆動回路54と移動ベルト45に接続され、駆動回路54からの制御信号によりその駆動が制御される。その駆動により移動ベルト45が移動され、キャリッジ60が所定位置に移動されるようになされている。
【0022】
キャリッジ60には、複数のインクカートリッジ61〜66が装着されるとともにその下部にはインクカートリッジ61〜66に収容されたインクを吐出する記録ヘッド28が設けられている。なお、図1に示す例では6つのインクカートリッジ61〜66が装着されており、各カートリッジ61〜66には、それぞれブラック、シアン、ライトシアン、マゼンダ、ライトマゼンダ、イエローの各色が収容されている。
【0023】
紙送りモータ24は、後述するモータ駆動回路54に接続され、その駆動回路54からの制御信号に応じその駆動が制御される。その駆動により、プラテン25が回転され、印刷用紙を所定位置に給紙させ、印刷中は用紙を所定の印刷位置まで移動させることができる。
【0024】
スキャナ本体30は、蓋31と、スキャナ47を移動させるためのモータ34と、スキャナ移動ベルト35と、透明板36と、実際に用紙の画像等を読み取るスキャナ47とから構成される。
【0025】
蓋31は、開閉可能にスキャナ部30に取り付けられ、用紙をスキャナ本体30に載置させたとき、蓋31を閉じれば用紙が位置ずれを起こすことなく用紙に記録された画像等の読み取りを行うことができる。また、透明板31は、望ましくは透明ガラスや透明プラスチックなどから構成される。そして、用紙を載置させると、スキャナ部30の内部に設けられたスキャナ47が用紙に記録された画像等の読み取りを行うことができる。従って、画像等が記録された用紙の面は、透明板36側に向けるよう載置させる。
【0026】
モータ34は、後述するスキャナ駆動回路48に接続され、その駆動回路48からの制御信号によりその駆動が制御され、ベルト35を移動させ、スキャナ47を所定位置まで移動させるようになされている。
【0027】
スキャナ47は、発光部47aと受信部47bとから構成され、スキャナ47が所定位置に移動しながら発光部47aから所定の光を発光させ、載置された用紙の反射光を受信部47bが受信できるようになされている。この反射光の反射率や、反射レベルなどを後述するCPU41が解析するなどして、印刷用紙に記録された画像や文字などの読み込みを行う。そして、そのデータをもとに印刷部による印刷処理を行うことで、いわゆる印刷用紙のコピー処理を行うことができる。もちろん、スキャナ部30の構成は、その他にも例えば、スキャナ47の両端にベルト35が設けられている構成でもよいし、ベルト47に沿って摺動用の軸受けが架設されスキャナ47が図1で左右に移動できる構成でもよい。スキャナ47が左右に移動できるように構成されていれば、どのような構成でもよい。
【0028】
図2は、図1に示すプリンタ1の内部構成図を示す。プリンタ1は、操作パネル32、キャリッジ60、紙送りモータ22、キャリッジモータ34、スキャナ47、及び制御回路40とから構成される。なお、プリンタ1には、パソコン88が接続されている。
【0029】
操作パネル32は、制御回路40と接続され、後述するようにテストパターンの印刷操作を行ったりプリンタ1の種々の設定などを、所定のボタンを操作することにより行うようになされている。
【0030】
キャリッジ60は、インクカートリッジ61〜66が載置されるように構成され、またその下部には記録ヘッド28を有している。キャリッジ60は制御回路40に接続され、制御回路40からの制御信号により、インクカートリッジ61〜66から所定のインクが用紙に吐出される。詳細は後述する。
【0031】
キャリッジモータ22は、制御回路40と接続され、キャリッジ60を所定位置に移動させるためのモータである。制御回路40からの所定の制御信号によりモータ22の駆動が制御され、キャリッジ60が所定の位置まで移動する。
【0032】
紙送りモータ24は、制御回路40と接続され、その制御信号によりその駆動が制御される。その駆動により、上述したプラテン25を回転させることで用紙を給紙させ、所定の印刷位置等に用紙を移動させることができる。
【0033】
スキャナ47は、制御回路40と接続され、プリンタ1に載置された用紙に印刷された画像や文字等を読み込む。画像等の読み込みは上述したとおりである。
【0034】
パソコン88は、接続コネクタ56を介してプリンタ1の制御回路40と接続され、印刷の指示命令や印刷データなどをプリンタ1に出力するようになっている。さらに、後述するようにテストパターンの印刷指示命令を出力したり、記録位置調整のための種々の操作を行うこともできる。
【0035】
制御回路40は、CPU41、P−ROM43、RAM44、I/F専用回路50、ヘッド駆動回路52、モータ駆動回路54、接続コネクタ56、及びスキャナ駆動回路48とから構成される。
【0036】
P−ROM(プログラマブルROM)43は、外部バスを介してCPU41、RAM44、I/F専用回路50、スキャナ47にそれぞれ接続されている。印刷を行うための各種プログラムや、後述する位置ずれ調整のための各種プログラムが格納される。P−ROM43は、望ましくは、不揮発性メモリなどから構成され、プリンタ1の電源を落としても格納されたプログラムやデータは維持される。
【0037】
RAM44は、CPU41、P−ROM43、I/F専用回路50、スキャナ47と外部バスを介して接続される。主にP−ROM43に格納されたプログラムがCPU41によって実行される際に実行データや各種データを一時記憶させるためのメモリである。
【0038】
I/F専用回路50は、接続コネクタ56と接続されるとともに、外部バスを介してCPU41、P−ROM43、RAM44、スキャナ47、さらに、ヘッド駆動回路52、モータ駆動回路54、スキャナ駆動回路48に接続されている。I/F専用回路50は、外部装置、本実施例ではパソコン88から出力される印刷指示命令やテストパターン印刷指示命令、印刷データなどをプリンタ1内部で処理できる命令やデータに変換したり、内部で処理されたデータや命令などを外部装置に出力できるデータに変換したりするためのものである。
【0039】
接続コネクタ56は、I/F回路50に接続されるとともに、接続ケーブルを介してパソコン88に接続される。接続コネクタ56は、パソコン88などの外部装置から出力される命令やデータをプリンタ1内部に取り込んだり、外部に出力するためのコネクタである。
【0040】
ヘッド駆動回路52は、I/F専用回路50に接続されるとともに、キャリッジ60に装着された記録ヘッド28に接続される。I/F専用回路50を介してCPU41からの制御信号により、記録ヘッド28に対してどのような色のインクやその量を吐出させるかを制御する。
【0041】
モータ駆動回路54は、I/F専用回路50に接続されるとともに、キャリッジモータ22や紙送りモータ34に接続される。I/F専用回路50を介してCPU41からの制御信号により、両モータ22、34の駆動を制御する。
【0042】
スキャナ駆動回路48は、I/F専用回路50に接続されるとともに、スキャナ47に接続される。スキャナ47を移動させるための駆動回路であり、I/F専用回路50を介してCPU41からの制御信号により、スキャナ47の移動が制御される。
【0043】
次に図3を参照してキャリッジ60の具体的構成について説明する。
【0044】
キャリッジ60は、インクカートリッジ61〜66を位置決めするための側板31と、インクカートリッジ61〜66からインクを導くための複数の導入管71〜76と、用紙に印字を行うための記録ヘッド28とから構成される。
【0045】
各色のインクを収容するインクカートリッジ61〜66はキャリッジ60に装着されるようになっている。複数の導入管71〜76があるのは、各色のカートリッジ61〜66のインクを導入するためで、例えば、ブラック(K)の色を収容するインクカートリッジは導入管71に装着され、シアン(C)のインクカートリッジは72、ライトシアン(LC)のインクカートリッジは導入管73、マゼンダ(M)のインクカートリッジは導入管74、ライトマゼンタ(LM)のインクカートリッジは導入管75、イエロー(Y)のインクカートリッジは導入管76にそれぞれ装着される。各導入管71〜76が、キャリッジ60の底面にあるのは容易にインクを導くためである。実際には、上方からインクカートリッジ61〜66を装着させると、各カートリッジ61〜66に設けられた接続孔に導入管71〜76が挿入されて、接続孔からインクが出力され導入管71〜76に導かれることになる。
【0046】
また、記録ヘッド28は、キャリッジ60の下部であって用紙と対向する位置に位置する。
【0047】
図4は、インクが吐出される機構を説明するための説明図である。導入管71〜76から吸い出されたインクはキャリッジ60下部に設けられた記録ヘッド28に導かれる。記録ヘッド28は、各色ごとに一列に設けられた複数のノズル列nと、各ノズル列nに設けられたピエゾ素子PEを駆動させるアクチュエータ回路90とから構成される。アクチュエータ回路90は、ヘッド駆動回路52の一部であり、各ノズルnに対してオン(インクを吐出する)、オフ(インクを吐出しない)を示す、CPU41からの制御信号をラッチし、オンのノズルnについてのみ駆動信号をピエゾ素子PEに印加する。これにより、所定のノズルnからインク滴が吐出され用紙に印字を行うことになる。
【0048】
図5は、ピエゾ素子PEによるノズルnの動作原理を示す説明図である。ピエゾ素子PEは、ノズルnまでインクを導くインク通路80に接する位置に設けられている。ピエゾ素子PEの両端には図示しない電極間があり、所定時間電圧を印加すると、図5(B)に示すようにピエゾ素子が急激に伸張し、インク通路80の一側壁を変形させる。この結果、インク通路80の体積は、ピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノズルnの先端から高速に吐出される。このインク粒子Ipが用紙に染み込むことで印刷が行われることになる。
【0049】
図6は、キャリッジ60を下方から見た図であって、印刷ヘッド28に設けられた複数列のノズルとアクチュエータチップとの対応関係を示す図である。本実施例のプリンタ1には、6色のインク、すなわち、ブラック(K)、シアン(C)、ライトシアン(LC)、マゼンダ(M)、ライトマゼンダ(LM)、イエロー(Y)を用いており、各色インク用のノズル列nを備えている。なお、ライトシアンとシアン、及びライトマゼンダとマゼンダとは、ほぼ同じ色相を有し、濃度が異なるインクである。
【0050】
図6に示すように、アクチュエータ回路90は、ブラックノズル列Kとシアンノズル列Cとを駆動する第1のアクチュエータチップ91と、ライトシアンノズル列LCとマゼンダノズル列Mとを駆動する第2のアクチュエータチップ92と、ライトマゼンダノズル列LMとイエローノズル列Yとを駆動する第3のアクチュエータチップ93とから構成されている。各チップ91、92,93は、上述したようにヘッド駆動回路52の一部を構成し、CPU41の制御信号によって各チップ91、92、93が駆動され、所定のインクを各ノズルから吐出される。
【0051】
以上のように構成されたプリンタ1の印刷動作について主として図2を用いて説明する。パソコン88から印刷指示命令が出力されると、接続コネクタ56を介してI/F専用回路50に入力される。これをI/F専用回路50は外部バスを介してCPU41に出力する。CPU41はこの命令により印刷開始の状態に移行し、P−ROM43に格納された印刷実行のためのプログラムを読み出す。
【0052】
次いで、印刷データがパソコン88から、接続コネクタ56、I/F専用回路50を介してRAM44に入力される。CPU41は、読み出した印刷実行プログラムをこの印刷データをもとに実行することになる。実行データ等は逐一RAM44に一時記憶されることになる。印刷実行を開始したCPU41は、まず、I/F専用回路50を介してモータ駆動回路54に紙送りモータ34の駆動を指示する制御信号を出力する。用紙を所定位置に給紙させるためである。次いで、I/F専用回路50を介してモータ駆動回路54にキャリッジモータ22の駆動を指示する制御信号を出力する。キャリッジ60を待機位置から印刷位置まで移動させるためである。
【0053】
次いで、CPU41は、I/F専用回路50を介してヘッド駆動回路52に記録ヘッド28から所定のインクを吐出させるよう制御信号を出力する。これにより用紙が印刷されることになる。なお、印刷は所定のラインごとに行われるため、適宜CPU41は、紙送りモータ22やキャリッジモータ34を移動させるよう制御信号をモータ駆動回路54に出力することになる。そして、印刷が終了するとCPU41は用紙の排紙動作に移行し、モータ駆動回路54に対してキャリッジモータ22を所定の待機位置に移動させるよう制御信号を出力し、紙送りモータ34によって用紙が排紙されるようモータ駆動回路54に制御信号を出力することになる。
【0054】
また、本実施例のプリンタ1は、用紙のコピーを行うことができる。コピーの動作は以下のようになる。まず、パソコン88からコピー指示命令が出力されると、印刷動作と同様に接続コネクタ56、I/F専用回路50を介してCPU41入力される。CPU41は、I/F専用回路50を介して、スキャナ駆動回路48に対してスキャナ47を移動させるよう制御信号を出力する。スキャナ駆動回路48はこの制御信号に基づいて、用紙に記録された画像等の読み込みのためスキャナ47を移動させる。スキャナ47は、発光部47aから光を発光させ、その反射光を受信部47bが受信することにより色等を識別して用紙に記録された画像等のデータを取り込む。取り込まれたデータは外部バスを介してRAM44に一時記憶されることになる。次いでCPU41は、RAM44に記憶されたデータを用紙に印刷するための印刷動作を行うことになる。印刷動作は上述した動作と同様である。
【0055】
以上により、印刷動作やコピー動作がプリンタ1で行われることになる。
【0056】
次に、本発明のプリンタ1において、記録位置のずれを自動調整する動作について図7を参照して、具体的に説明する。
【0057】
図7は、位置ずれを自動調整する動作を示すフローチャートである。まず、自動調整の動作が開始される(ステップS10)。これは、自動調整を行うよう操作パネル32の所定のボタンを操作することで開始される。あるいは、プリンタ1に接続されたパソコン88の所定画面上で操作することで開始される。操作パネル32から、あるいは、パソコン88から接続コネクタ56を介して、I/F回路50に入力された位置ずれ調整を指示する制御信号は外部バスを介してCPU41に出力される。調整を指示する制御信号が入力されたCPU41は、P−ROM43に格納された自動調整のためのプログラムを読み出す。そして、自動調整を行うためのプログラムがプリンタ1内で開始されることになる。
【0058】
次いで、CPU41は、校正パターン(テストパターン)を印刷するための制御信号をI/F専用回路50を介してヘッド駆動回路52及びモータ駆動回路54に出力する(ステップS11)。これにより、ヘッド駆動回路52とモータ駆動回路54は、それぞれ記録ヘッド28、各モータ22、34がテストパターン印刷のための準備段階に移行することになる。また、CPU41は、操作パネル32に対して、操作パネル32上で、用紙の給紙とAボタンを押すように促すメッセージを表示させるよう、制御信号を出力する。これを受けた操作パネル32は、例えばパネル32の図示しない画面上で“用紙を給紙してAボタンを押して下さい”というメッセージが表示されることになる。ここでAボタンとは操作パネル32上のボタンの1つで、テストパターンの印刷を直接指示するためのボタンである。もちろん、パソコン88で同様の表示を行わせることでテストパターンの印刷を行わせることも可能である。
【0059】
次いで、CPU41は、Aボタンが押されたか否か検出する(ステップS12)。具体的には、上述の “用紙を給紙してAボタンを押して下さい”というメッセージに対して、ユーザーが用紙の給紙を行い、操作パネル32上で所定の“A”ボタンを押圧すると、それを示す制御信号が操作パネル32からI/F専用回路50を介してCPU41に入力される。この信号が入力されたか否かで“A”ボタンが押されたか否かをCPU41が検出することになる。パソコン88の画面上で同一の操作を行う場合は、メッセージを出力するための制御信号がCPU41からI/F専用回路50、接続コネクタ56を介してパソコンに入力されて、所定の画面表示が行われた後、所定の操作を行うとパソコン88からの命令が、接続コネクタ56、I/F専用回路50を介してCPU41に入力され、この命令を示す制御信号が入力されたか否かを検出することで同様の処理が行われる。なお、CPU41は、このAボタンが押されたことを検出するまで、処理待ちの状態となる(ステップS12で“No”の場合)
“A”ボタンが押された場合(ステップS12で“Yes”の場合)、CPU41は、実際に用紙にテストパターンの印刷が行われるよう各回路に指示する(ステップS13)。このとき、CPU41は、P−ROM43に格納された記録位置のズレ量(α)を読出す。このαをもとにテストパターンの印刷を行うためである。そして、上述したようにCPU41は、I/F専用回路50を介してヘッド駆動回路52、モータ駆動回路54に実際に印刷を行うための制御信号を出力し、所定のインク滴がノズルから吐出されて、テストパターンが印刷されることになる。
【0060】
図8は、実際に用紙にテストパターンが印刷された例を示す。左列は往路での印刷であり、右列は復路での印刷で、全体として5ブロック印刷した例である。上述したαに対応するブロックは、中央に位置するよう印刷され、上下方向にそれぞれαの値を1単位ごとに増減して記録位置をずらしている。例えば、この単位は1ドット単位でもよいし、複数ドット単位、或いは所定インチ単位ごとでもよい。αの値は、初期段階では例えば“0”の値であって、図示した例は中央の印刷ブロックが往路、復路とで記録位置が一致(往路の印刷ブロックの右辺と復路の印刷ブロックの左辺とが一致)しており、位置ずれが発生していない場合の例となる。P−ROM43に図8に示すパターンが格納され、CPU41がこのパターンを印刷するようにヘッド駆動回路52及びモータ駆動回路54に制御信号を出力することで印刷が行われる。しかし、記録位置のずれが発生すると、図9に示すように中央位置で往路、復路とでブロックが重なり合う部分が発生することになる(あるいは所定間隔でブロックが離れている)。これは、経時変化、温度変化等の要因により、現在記憶しているインク滴の着弾位置が、往路、復路とでずれているためである。図9に示す例では、α―1のブロックは、位置ずれが発生していない印刷ブロックとなる。なお、図8や図9の上方に印刷された“T”の文字は、用紙の向きを判別するために印刷されたもので、“T”が上方にあれば用紙向きが正常であることを示す。
【0061】
次いで、図7に戻り、CPU41は、テストパターンを印刷した用紙がプリンタ1の所定位置に載置され(ステップS14)、操作パネルのBボタンが押されたか否か検出する(ステップS15)。具体的には、CPU41は、操作パネル32に対しパネル32上の図示しない画面上にテストパターンを印刷した用紙をスキャナ本体30の透明板31に載置させ、Bボタンの押圧を促すメッセージが表示されるよう制御信号を出力する。この信号を受けた操作パネル32は、例えば、“印刷済み用紙をスキャナに載置して、Bボタンを押して下さい”というメッセージが操作パネル32上に表示されることになる。ここでBボタンとは、用紙に印刷されたテストパターンをスキャナ47で読み込むための指示ボタンである。これにより以下に説明するよう最適な位置ズレを自動的に検出することが可能となる。なお、上述した場合と同様に、パソコン88の所定画面上でスキャナ47への読み込み指示を行うことも可能である。CPU41は、印刷済み用紙が所定位置に載置され、Bボタンがユーザーによって押されるまで処理待ちの状態となる(ステップS15で“No”の場合)。
【0062】
次いで、CPU41は、印刷用紙に記録されたテストパターンの読み込みをスキャナ駆動回路48及びスキャナ47に指示し、テストパターンを検出する(ステップS16)。具体的には、CPU41は、I/F専用回路50を介してスキャナ駆動回路48に用紙全体にスキャナ47が移動されるよう指示する制御信号を出力するとともに、スキャナ47に対してテストパターンの読み込みを指示する制御信号を出力することになる。これを受けたスキャナ駆動回路54は、スキャナ47を用紙全体に亘って移動させるよう制御し、スキャナ47は、発光部47aから発光した光を用紙で反射させ、その反射光を受信部47bで受信し、そのレベルなどを検出して用紙に記録されたパターンの色や文字などを正確に読み込む。スキャナ47が読み込んだデータは、RAM44に一旦格納させる。
【0063】
次いで、CPU41は、RAM44に格納したテストパターンから最適なずれ量を検出する(ステップS17)。このずれ量の検出について、図10を用いて説明する。
【0064】
図10は、図9に示すテストパターンの上3つのブロックを拡大したものである。ここでは、3つのレベル、すなわち、ブロックの印刷レベルAと、何も印刷していないレベルBと、重なりあった部分の印刷レベルCを各ブロックごとに検知することで行われる。図10の一番上のブロック(▲1▼、図9では、最も上のブロック)は、中央部分において往路と復路とで重なりあう部分がない。よってCPU41が、この部分をスキャナ47によって読み出して印刷ブロックのレベルの検出を行うと何も印刷されないレベルを示すBが検出されることになる。従って、CPU41はこのブロックは最適ではないと判断する。
【0065】
また、一番下のブロック(▲2▼、図9では、中央に位置するブロック)は、中央部分において往路と復路とで重なり合う部分がある。よってCPU41がこの部分をスキャナ47によって読み出して印刷ブロックのレベルを検出すると、重なりあった部分のレベルを示すCが検出されることになる。よって、このブロックも最適ではないとCPU41は判断することになる。
【0066】
一方、真ん中のブロック(▲3▼、図9では、上から2番目のブロック)は、往路と復路とで中央部分において、重なり合う部分もなければ何も印刷されない部分もない。CPU41は、この部分を検出すると印刷ブロックの印刷レベルを示すAのみを検出することになる。よってこのブロックが最適とCPU41は判断することになる。そして、この最適なブロックに対応するずれをRAM44に記憶することになる。この例では、α―1(現在記憶しているずれ量に対して−1単位だけ記録位置をずらしたもの)を記憶することになる。なお、このレベル、例えばブロックの印刷レベルAは、あまり濃い印刷濃度の場合は適切にCレベルを検出できない場合があるので、適切な印刷濃度であることが望ましい。
【0067】
最適ずれ量を検出した場合(ステップS17で“Yes”の場合)、CPU41は、現在記憶している位置ずれ量をRAM44に記憶した最適位置ずれ量に変更する(ステップS18)。上述した例では、αをα―1と変更して、これが現在記憶している位置ずれ量としてRAM44に記憶されることになる。
【0068】
そして、記録位置の位置ずれ調整は終了することになる(ステップS19)。その後の印刷動作は、このずれ量に対応するようインク滴の着弾位置を往路、復路で補正し、双方向印刷を行うことになる。
【0069】
このように、本発明は、記録位置の位置ずれを目視によることなく自動的に調整を行うため煩雑な作業を伴うことなく手間が省け、常に最適な位置ずれ調整を行うことが可能で、以後の印刷動作やコピー動作をスムーズに行うことができる。また、スキャナ47や光学センサ33など簡易な構成で印刷パターンを自動的に読み取るようにしているので、コスト増大させることなく往路と復路とで記録位置のずれを調整することができる。
【0070】
CPU41は、最適な位置ずれ量を検出できないとき(ステップS17で“No”のとき)、ずれ量を検出する処理を行う(ステップS20)。最適な位置ずれが検出できないときとは、例えば図11や図12に示すように5ブロックのうち1つのブロックも記録位置が一致していない場合である。図11は、すべてのブロックが中央部分でブロック間隔が空いている場合を示し、図12はすべてのブロックが中央部分で重なりあっている場合を示している。現在記憶しているずれ量αからは相当にインク滴の着弾位置がずれていると予想することができる。
【0071】
CPU41が行う記録位置のずれ量の検出の処理は、例えば以下のように行う。CPU41が、ステップS16で検出した中央部分の印刷レベルから往路と復路の印刷ブロックの重なる部分或いはなにも印刷されない部分がどれだけ離れているかを検出する。この検出は、レベルB或いはレベルCがどれだけ長く続くかで検出可能である。この検出を最も上のブロックと最も下のブロックで、どちらが長くレベルB或いはレベルCが続くかで比較する。例えば、最も上のブロックが最も下のブロックより長くレベルB(何も記録されない空白部分)が続いた場合、印刷ブロックは除々に上から下にかけて往路と復路とで印刷ブロックの距離が縮まるように印刷される(図11参照)。また、最も上のブロックが最も下のブロックよりレベルBの検出が短いと、反対に除々に距離が広がるように印刷されることになる。一方、最も上のブロックが最も下のブロックよりレベルC(往路と復路とで互いに印刷ブロックが重なり合う部分)が短い場合、印刷ブロックは除々に上から下にかけて距離が縮まるように印刷され(図12参照)、短いとその反対に除々に広がるるように印刷される。
【0072】
そして、図11に示すように除々に空白距離が短くなるように印刷されるときは、往路と復路とで一致する(往路の印刷ブロックの右辺と、復路の印刷ブロックの左辺とが一致する場合)最適なブロックは、最も下のブロックよりさらに下のブロックに存在することになる。反対に、空白距離が除々に縮まるように印刷されるときは、逆に最も上のブロックよりさらに上のブロックに最適なブロックが存在することになる。
【0073】
また、図12に示すように重なり合う部分が除々に長くなるように印刷されるとき、最適なブロックは印刷された最も上のブロックよりさらに上に存在し、反対に重なり合う部分が除々に短くなるときは、最適なブロックは最も下のブロックよりさらに下のブロックに存在することになる。
【0074】
かかる場合に、例えば図11に示すよう最適なブロックが最も下のブロックよりさらに下に存在するとき、最も下のブロックの往路と復路の距離をスキャナ47で検出して、記録ブロックが一致するブロックを含む印刷パターンが印刷されるように記録ヘッド28をCPU41が制御する。すなわち、各記録ブロックは所定単位づつ位置をずらしたものであるから、最も下のブロックの距離を検出することでどれだけの単位分(ブロック分)ずらせば往路と復路とで一致するブロックが存在するかを把握することが可能となる。例えば、図11に示す例で、最も下のブロック(α+2)と最も上のブロック(α―2)の往路と復路との距離をそれぞれ検出して比較し、最も上のブロック(α―2)の方が下のブロック(α+2)より離れているとスキャナ47によって検出された場合は、最適なブロック(α+3)は最も下のブロック(α+2)よりさらに下のブロックに存在することになる。そして、最も下のブロック(α+2)の往路と復路の距離(ここでは2単位分の距離)から、最適なブロック(α+3)は最も下のブロック(α+2)のすぐ下のブロックに存在することになる。よって、CPU47は、ブロック(α+3)を含む印刷パターン、例えばこの最適ブロック(α+3)が最も上のブロック位置するように或いはこの最適ブロック(α+3)が中心位置に位置するように記録ヘッド47を制御して再度印刷パターンを印刷することになる。
【0075】
さらに、図11のようにテストパターンが印刷された場合では、例えば最も下に位置するブロック(α+2)の往路と復路とのブロックの距離が4単位分離れている場合は、さらに2つ下のブロック、6単位分離れているときはさらに3つ下のブロック、に最適な記録ブロックが位置することになる。同様に、最も上と下のブロックの距離を計算して最も上の方が距離が短い場合は、最も上のブロックよりさらに上のブロックに最適な記録ブロックが存在することになるから、最も上のブロックの距離を計算して最適なブロックが存在するように印刷パターンを再度印刷することができる。
【0076】
記録ブロックが往路と復路とで重なり合っているときも同様で、図12に示すようその距離が除々に上から下に向けて除々に重なるように印刷されるときは、最も上と下のブロックの重なった距離をそれぞれ計算し、どちらがその距離が長いか比較し、最も上よりも下のブロックが長いと最も上のブロックよりさらに上のブロック(図12に示す例ではブロック(α―2)より1つ上のブロック(α―3))に最適な記録ブロックが存在することになる。そして、CPU47は最も上のブロックの重なった距離から最適ブロックまでの位置を計算して、この最適ブロックが存在するブロックを含む印刷パターン(最適ブロックが最も上や中心位置に位置する印刷パターン)を印刷するよう記録ヘッド28を制御する。図12に示す例と逆のパターン、すなわち除々にその重なった距離が除々に短くなる場合も全く同様である。
【0077】
もちろん、最適ブロックが位置するのは最も上や中心に位置する場合に限らず最も下や、図11に示す例では(α―1)のブロックや(α+1)のブロックに位置するような印刷パターンでもよい。
【0078】
ここで、1単位分の距離とは例えば各記録ヘッド71〜76の1ドット分の距離でもよいし、複数ドット、あるいは所定インチ分の距離でもよい。またここで2単位分距離がずれている場合とは、往路と復路とでそれぞれ1単位分の距離をずらして各ブロックが印刷されているので、例えば(α―2)のブロックと(α―3)のブロックとは2単位分ずれることになる。もちろん、図8や図9など左列の往路のブロックをずらさず、復路のみ一定単位ずつ各ブロックでずらしたり、右列の復路をずらさず往路のみ一定単位ずつ各ブロックでずらしてテストパターンを印刷することも可能で、図11では(α+2)のブロックで往路と復路とで1単位分距離がずれることになり、最適なブロックは同様に(α+3)のブロックとなる。
【0079】
この最も上に位置するブロックのレベル検出と、最も下に位置するブロックのレベル検出は、ステップS16でテストパターンをCPU41が検出するときに行われることが望ましい。再度このステップS20で検出させるのは、CPU41のRAM44からの読出し等の処理に時間をかけてしまうからである。
【0080】
次いで、CPU41は、実際に上述した最適な記録ブロックが印刷パターン中に含まれるよう印刷処理を行うが、まず、再度校正パターン指令を行う(ステップS21)。具体的には、上述したように、操作パネル32又はパソコン88の画面上に“給紙してAボタンを押して下さい”などのテストパターン印刷を促すメッセージ表示を行わせる。そして、処理は、ステップS12に移行しAボタンが押されたか否かを検出して上述の印刷パターンを印刷する。そして、印刷パターンから最適ずれ量を検出して(ステップS17で“Yes”のとき)そのずれ量(上述した最適なブロックが(α+3)であればこの(α+3))を現在のずれ量としてRAM44に保持し(ステップS18)、処理が終了する(ステップS19)。
【0081】
その後の印刷動作において、このずれ量分だけ印刷ヘッド28から吐出されるインクの吐出タイミングを補正することで往路と復路とで記録位置が一致した、最適な双方向の印刷を行うことができる。
【0082】
このように、往路と復路とで双方向に印刷を行うプリンタ1で、目視によることなくユーザーの手間をかけずに、ずれ方向が検出でき記録位置の位置ずれ(インク滴の着弾位置のずれ)を自動的に補正することができる。
【0083】
以上の説明は、プリンタ1に内蔵されたスキャナ47によりテストパターンを読み込んで最適位置ずれを検出したが、例えば、記録ヘッド28のノズル近傍に光学センサを設けて、印刷されたテストパターンをこの光学センサが読み取ることで上述の処理を行わせることも可能である。
【0084】
図13は、光学センサ33が、記録ヘッド28のノズル近傍に設けている例を示す。このように記録ヘッド28に設けていることで、テストパターンを印刷した後、再度印刷された用紙をプリンタ1に挿入して、キャリッジ60が移動することで上述した印刷レベルを検出することか可能となる。なお、光学センサ33の位置は、図示されている場所に拘泥せずとも、ブラックノズル列Kの近傍やイエローノズル列Yの近傍にあってもよい。
【0085】
図14は、光学センサ49の具体的な構成を示す図である。光学センサ49は、発光ダイオード33dとフォトトランジスタ33tとから構成され、発光ダイオード33dから発光された光が、テストパターンが印刷された用紙に反射し、その反射光をフォトトランジスタ33tがそのレベルを検出することで上述した印刷レベルを検出することができる。
【0086】
図15は、光学センサ33を含むプリンタ1の内部構成を示す図である。光学センサ33は、外部バスを介してCPU41をはじめ、P−ROM43、RAM44、及びI/F専用回路50と接続されている。
【0087】
光学センサ33を用いた最適ずれ量の検出動作は、前述した図7を用いて説明すると以下のようになる。
【0088】
すなわち、テストパターンが印刷された後(図7のステップS13の後)、CPU41は、印刷用紙の給紙とBボタンの押圧を促すメッセージを表示させる(ステップS14)。テストパターンが印刷された用紙が給紙され、Bボタンが押された場合(ステップS15で“Yes”の場合)は、テストパターンの検出を行う(ステップS16)。
【0089】
テストパターンの検出は以下のようになる。すなわち、CPU41は、I/F専用回路50を介してモータ駆動回路54を介して紙送りモータ24を駆動させ印刷用紙を印刷ブロックまで給紙させる。そして、キャリッジ60が用紙の印刷ブロックを走査するよう、CPU41は、モータ駆動回路54を介してキャリッジモータ22を制御する。キャリッジ60が用紙を走査する際に光学センサ33の発光ダイオード33dは、用紙に対して上述したように光を発し、その反射光をトランジスタ33tが検出する。このトランジスタ33tによって検出されたデータは外部バスを介してRAM44に一時記憶されることになる。
【0090】
次いで、検出したレベルをもとに最適ずれ量の検出を行う(ステップS17)が、以下の処理はスキャナ47で行うときと同様である。すなわち、印刷パターンの中央部分近傍でブロックの印刷レベルAと、何も印刷していないレベルBと、重なりあった部分の印刷レベルCを各ブロックごとに光学センサ33を用いて検出する。そして、例えば図9に示すような印刷パターンが印刷されると最適なブロック、すなわち往路と復路とでレベルBやCを検出することなくレベルAのみ検出されるブロック(α―1)を検知すれば最適ずれ量を検出することになる(ステップS17で“Yes”の場合)。そしてこのずれ量(図9の場合は(α―1))を現在記憶している位置ずれ量としてRAM44に記憶し処理が終了する(ステップS18、S19)。その後のこのずれ量分補正して印刷動作を行う。
【0091】
また、最適ずれ量が存在しない場合には(ステップS17で“No”の場合、例えば図11や図12)ずれ量の検出を行うが上述したように光学センサ33で印刷パターンのうち最も上のブロックと最も下のブロックのレベルBやCの距離を検出し、その距離を比較し、その距離から最適なブロックの位置を検出する。そして、最適なブロックを含む印刷パターンが印刷されるように処理を行う(ステップS21、S12〜S16)。印刷パターンには最適なブロックが位置するので、最適ブロックからずれ量を検出して(ステップS17で“Yes”)RAM44などに記憶し(ステップS18)、処理が終了する(ステップS19)。
【0092】
かかる光学センサ33で記録位置ずれの調整を行うことができれば、スキャナ47をプリンタ1内部に設けなくとも簡易な構成でコストを増やさずに、自動的に記録位置のずれを調整することが可能である。
【0093】
以上説明してきたように、本発明によれば、ユーザーに負担を掛けることなく記録位置のズレを自動調整する双方向に印刷可能な双方向印刷装置、及び双方向印刷装置における印字位置調整方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スキャナ本体30が内蔵された双方に印刷可能なプリンタ1の内部構成を示す図である。
【図2】プリンタ1の制御回路40の構成を示す図である。
【図3】キャリッジ60の構成を示す図である。
【図4】各記録ヘッド71〜76におけるインク吐出のための構成を示す説明図である。
【図5】ピエゾ素子PEの伸張によりインク滴Ipが吐出される様子を示す説明図である。
【図6】キャリッジ60を下面から見た図である。
【図7】位置ずれを自動調整する動作を示すフローチャートである。
【図8】実際に用紙に印刷すべきテストパターンを示す図である。
【図9】用紙に印刷したテストパターンにおいて位置ずれが発生したときの図である。
【図10】用紙に印刷したテストパターンの印刷レベルから最適な印刷ブロックを選択するための説明図である。
【図11】用紙に印刷したテストパターンにおいてすべてのブロックが中央部分でブロック間隔が空いている場合を示す図である。
【図12】用紙に印刷したテストパターンにおいてすべてのブロックが中央部分で重なりあっている場合を示す図である。
【図13】光学センサ33の位置関係を示す図である。
【図14】光学センサ33の構成を示す図である。
【図15】光学センサ33を含む制御回路40の構成図である。
【図16】位置ずれを求めるための従来のテストパターンを示す図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 28 記録ヘッド 30 スキャナ本体 33 光学センサ33d 光学 センサの発光部 33t 光学センサの受信部 40 制御回路 41 CPU 43P −ROM 44 RAM 47 スキャナ 47a スキャナの発光部 47b スキャ ナの受信部 48 スキャナ駆動回路 50I/F専用回路 60 キャリッジ 71 〜76 各記録ヘッド α 現在記憶しているずれ A 印刷ブロックの印刷レベル B 何も印刷されていない用紙レベル C 重なり合った部分の印刷レベル
Claims (5)
- 印刷媒体に対し往路と復路とでともにインクを吐出させて、往路と復路とでそれぞれ印刷される一対のパターンを有する複数の印刷ブロックであって、かつ、各印刷ブロックは前記インクの着弾位置を所定単位ずつずらしている印刷パターンを、前記媒体に印刷する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドによって前記印刷媒体に印刷された前記印刷パターンを読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段で読み取った前記印刷パターンから最適な印刷ブロックが検出されないとき、前記最適な印刷ブロックを含む印刷パターンを再度前記印刷媒体に印刷させるよう前記記録ヘッドを制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする双方向印刷装置。 - 前記読み取り手段は、
前記印刷媒体に向けて光を射出する発光部と、
前記発光部から発光した光の前記印刷媒体に対する反射光を検出する受信部と、
から構成されることを特徴とする請求項1記載の双方向印刷装置。 - 前記制御手段は、前記読み取り手段で読み取った再度印刷した印刷パターンのうち前記最適な印刷ブロックのインク着弾の位置ずれ量を検出し、当該ずれ量をもとに前記記録ヘッドのインクの吐出タイミングを制御する、
ことを特徴とする請求項1記載の双方向印刷装置。 - 前記読み取り手段は、前記印刷パターンのうち所定の位置に印刷された往路と復路の印刷ブロックの距離を読み取り、
前記制御手段は、前記読み取り手段で読み取った距離から前記最適なブロックが位置する印刷ブロックを演算し、当該印刷ブロックを含む印刷パターンが再度印刷されるよう前記記録ヘッドを制御する、
ことを特徴とする請求項1記載の双方向印刷装置。 - 印刷媒体に対し往路と復路とで前記媒体に印刷を行う記録ヘッドと、前記記録ヘッドによって前記媒体に印刷された印刷対象を読み取る読み取り手段とを備える双方向印刷装置における印字位置調整方法において、
前記印刷媒体に対し往路と復路とで前記記録ヘッドからインクを吐出させて、往路と復路とでそれぞれ印刷される一対のパターンを有する複数の印刷ブロックであって、かつ、各印刷ブロックは前記インクの着弾位置を所定単位ずつずらしている印刷パターンを印刷する第1のステップと、
前記第1のステップによって前記印刷媒体に印刷された前記印刷パターンを前記読み取り手段で読み取る第2のステップと、
前記第2のステップで読み取った前記印刷パターンから最適な印刷ブロックが検出されないとき、前記最適な印刷ブロックを含む印刷パターンを再度前記印刷媒体に印刷させるよう前記記録ヘッドを制御する第3のステップと、
を備えることを特徴とする。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2003
- 2003-02-12 JP JP2003033290A patent/JP2004243552A/ja active Pending
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