JP2004243540A - スクリーン印刷版及びそれを用いて印刷した印刷製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】幅が細く印刷できるスクリーン印刷版を提供する。
【解決手段】全面又は一部分に金属薄膜110を設けたスクリーン印刷版であって、金属薄膜110に特定の幅W1の中に複数の小孔110aを一定の間隔に整列して形成する。また、小孔の幅m又は直径を5〜50μmの範囲にし、少なくとも2列配列にする。
【選択図】 図1
【解決手段】全面又は一部分に金属薄膜110を設けたスクリーン印刷版であって、金属薄膜110に特定の幅W1の中に複数の小孔110aを一定の間隔に整列して形成する。また、小孔の幅m又は直径を5〜50μmの範囲にし、少なくとも2列配列にする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクリーン印刷版に関する。或いはまた、スクリーン印刷版を用いて印刷を施した液晶表示装置、タッチパネル、調光ガラスなどの各種の印刷製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示装置は、一般的に、図7、図8に示すような構造をとっている。図7は従来の液晶表示装置の平面図、図8は図7におけるE−E断面図を示したものである。尚、図7において、透明電極及びそれと接続形成される引き回し電極のパターンは省略してある。
【0003】
図7、図8より、従来の液晶表示装置20は、下透明基板2の上面に下透明電極3を設けた下基板1と上透明基板12の下面に上透明電極13を設けた上基板11とをスペーサ15を挟んで一定のギャップ(隙間)を持たせて対向して配置し、封止材18を介して上下基板11、1の外周域を周回して接着固定している。そして、上下基板11、1のギャップの内部に液晶17を注入し、封口材19を介して封入した構造を取っている。また、下基板1を構成する下透明基板2は一方端に延びた額縁2aを持っており、その額縁2aの一部分に、上記下基板1の下透明電極3に接続する引き回し電極パターンが封止材18の外側にまで延設(図8の3a)されて集合し、同様に、上基板11の上透明電極13に接続する各々の引き回し電極も封止材16の外側にまで延設(図8の13a)されると共に導電性接着剤14を介して額縁2aに集合している。そして、額縁2aに設けた駆動IC7やFPCケーブル8に接続している。更にまた、上下基板11、1の外面には偏光板16、6を設けている。尚、上記構造は下透明基板2に額縁2aを形成しているが、上透明基板12の方に額縁を形成することもおこなわれている。
【0004】
上記構造の各構成部品は次のようなものから形成されている。上透明基板12と下透明基板2は透明なガラスが使用される。ガラスとしてはソーダガラスや石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、普通板ガラス等のものが利用され、多くは0.3〜1.1mmの厚みのものが選択される。上透明基板12及び下透明基板2に形成される上透明電極13(セグメント電極とも云う)と下透明電極3(コモン電極とも云う)、並びに図示はしていない各引き回し電極パターンは錫をドープした酸化インジウムのITO(Indium Tin Oxide)膜で形成している。このITO膜は真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法等でITO膜を形成し、その後、このITO膜をエッチング法で所望の形状に仕上げられる。スペーサ15は上下基板11、1を一定の間隔に保つために設けるもので、絶縁性と透明性が求められることからガラスボールやプラスチックボール等が使用される。また、このボールの粒径は設計する上下基板11、1のギャップ量(隙間量)に合わせて選定されるが、概ね5〜10μmのものが選択される。封止材18は熱硬化性のエポキシ樹脂や光硬化性のアクリル樹脂等を使い、一部分に開口部18aを設けてスクリーン印刷等で形成する。この開口部18aは液晶17を注入するために設けるもので、注入後は封口材19で封口される。液晶17はTN液晶やSTN液晶などが良く利用される。この液晶17は真空注入方法で封止材18の開口部18aから内部に注入される。封口材19は熱硬化型樹脂接着剤や紫外線(UV)硬化型樹脂接着剤などいずれも使うことができるが、多くは熱膨張変形を避けるために紫外線硬化型接着剤が使われている。ディスペンサーなどでシール材18の開口部16aに滴下して塗布する。
【0005】
駆動IC7は上下の透明電極13、3に電圧を印加して表示の駆動を行わせる回路を組み込んだ集積回路である。この駆動IC7は引き回し電極パターンに異方性導電接着剤などを介して接着固定される。FPCケーブル8は外部から電圧を印可するために設けるもので、異方性導電接着剤を介して引き回し電極パターンに接着固定される。
【0006】
偏光板6、16は、様々なものが使用されているが一例をあげると、ポリビニールアルコールフイルムを常法により一軸延伸することによって厚さが20μmの偏光フイルムを作成し、この両面に厚さが80μmのセルロース系フイルムを張り合わせて厚さ180μmの偏光板としたもの等が利用できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
封止材18の形成は、前述したように、多くはスクリーン印刷版を使ってスクリーン印刷する方法を取っている。図9はそのスクリーン印刷版の要部平面図、図10は要部断面図を示したものである。また、図11は封止材18が印刷時と上下基板11、1の接合時とで寸法的にどのように変わるかを説明する説明図で、(a)は印刷時の状態、(b)は上下基板の接合時を示している。
【0008】
スクリーン印刷版100はナイロン線やテトロン線、或いはステンレス線などの線材101を五番目のように編み込んだ紗(網)を使用する。そして、この紗に乳剤102を塗布して硬化させ、印刷を施したい部分は乳剤102を除去して開口部Qを設けて形成する。このスクリーン印刷版100は枠に緊張して取り付けて使用される。
【0009】
印刷方法は、枠に緊張して取り付けたスクリーン印刷版100をスクリーン印刷機に取付け、セットした印刷版100の真下に一定の隙間を持たせて被印刷物を置き、印刷版100の上面に載せた印刷インク、即ち封止材のインクをスキージで掻きながら開口部Qから被印刷物の上面にインクを載せていくやり方を取る。スキージでの掻き方は、スキージで印刷版100の紗を下方に圧力をかけて紗を撓ませながらスキージを移動させ、開口部Qからインクを被印刷物の上に落とし込んでいく。
【0010】
スクリーン印刷方法は形成する印刷幅や直径などに限度がある。一般に、印刷幅は線材101の直径の3倍以上の大きさが必要とされている。線材101の直径は細いもので20〜30μmのものも有り、20〜50μmの範囲のものを使っている。また、スクリーン印刷版100は線材101を五番目に編み込んで作るので、線材と線材の重なりがあり、更に、乳剤102を紗に10μm以上の厚みで被覆うするため、印刷版100の総厚hは50〜80μm位になってくる。このため、被印刷物の印刷量もインクが多く載っかり、印刷幅fは200μm、高さgは25μmが最低の印刷量(図11(a))となっていた。
【0011】
更に、上下基板11、1を5〜10μmのギャップ量Gで接合した時には、封止材18が押しつぶされて横に広がり、封止材18の幅Fは500〜1,000μm位になる(図11(b))。
【0012】
このようなことから、封止材18の幅が広くなるために透明基板の外形から表示エリアまでの距離が0.8〜1.2mm位必要とされていた。そのため、液晶表示装置の表示エリアが狭くなると云う問題を有していた。
【0013】
調光ガラスは入射光を取り入れたり、遮断したり、或いはまた、調整したりする装置であるが、この調光ガラスも液晶表示装置とほぼ同じような構造を取る。高分子分散液晶を使い、液晶層を透明もしくは白濁状態にして光の透過を調整する。この高分子分散液晶を上下基板の間に封入するに封止材をスクリーン印刷して形成する。封止材の幅が広くなってくると採光できるエリアが狭くなってしまう。
【0014】
タッチパネルは液晶表示装置の上に備えられて液晶表示装置の表示部を指などで押して指示信号を出させる装置であるが、このタッチパネルは透明電極を形成した上下の基板を対向に配置して、その隙間にドライエアーや窒素ガスなどを封止材を介して封入する構造を取る。この封止材もスクリーン印刷で形成する。封止材の幅が広くなってくると入力エリアが狭くなってしまう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決することを目的にして成されたもので、その解決する手段として、本発明の請求項1記載に係る発明は、全面又は一部分に金属薄膜を設けたスクリーン印刷版であって、前記金属薄膜に特定の幅の中に複数の小孔を一定の間隔に整列して形成してあることを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明の請求項2記載に係る発明は、前記金属薄膜の厚みは15〜50μmであることを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明の請求項3記載に係る発明は、前記金属薄膜に形成した小孔の幅又は直径の大きさは5〜50μmであることを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明の請求項4記載に係る発明は、前記金属薄膜に形成した小孔は少なくとも2列配列からなって千鳥配列になっていることを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明の請求項5記載に係る発明は、前記請求項1乃至4のいずれか1つに記載のスクリーン版を用いて印刷したことを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係わり図をもって説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るスクリーン印刷版の平面図、図2は図1における要部断面図、図3は図1における印刷版の製造工程を示す工程図、図4は図1における印刷版を使って液晶表示装置の封止材を印刷形成した状態を説明する説明図で、(a)は印刷時の状態、(b)は上下基板の接合時の状態を示している。図5はスクリーン印刷版の他の例を示す平面図、図6は本発明の第2実施形態に係るスクリーン印刷版の要部平面図を示している。尚ここでは、従来技術で述べた液晶表示装置の封止材印刷を例にとって説明する。
【0021】
図1、図2より、110はスクリーン印刷版となる金属薄膜である。従来技術で述べた液晶表示装置の封止材を印刷する位置(図中点線で囲んだ部分)に沿って長方形の小孔110aを2列にして多数整列して設けている。この小孔110aは皆同じ大きさで、一定の間隔に千鳥に配置してある。小孔110aの大きさは、長さlが略100μ、幅mが略40μmで形成している。また、2列に並んだ幅W1は略100μmに設定している。また、相隣る小孔と小孔との間隔cは略20μmに設けている。
【0022】
金属薄膜110は本実施の形態ではニッケル金属から形成しているもので、電鋳メッキ法で、厚さtは15〜50μmの範囲で形成している。これより薄いとスキージで掻いたときに破れやすくり、また、これより厚いと剛性が強くなり撓み性がなくなる。15〜50μmの厚みがスクリーン印刷版として好適に使用できる範囲である。この金属薄膜110をスクリーン印刷版として使用するには、大きなものを作って直接それを印刷版として使用するか、或いは、図5に示すように、従来用いた紗121に貼り付けて印刷版として使用する。図5は金属薄膜110を用いた他の例のスクリーン印刷版120を示したものである。
【0023】
この金属薄膜110は図3に示す製造行程を経て作る。図3は印刷版の製造工程を示す工程図を示している。平坦なステンレス板131上にレジスト膜132を公知の方法で形成する。(a)図。次に、被印刷体形状のネガパターンフィルム133をレジスト膜132上に配置し、紫外線を放射する。紫外線はネガパターンフィルム133の透明部分133aを透過し、レジスト膜132に入射し、その部分は硬化する。(b)図。次に、レジスト膜の溶解液で、硬化した部分のレジスト膜132a以外の部分で、柔らかい部分のレジスト膜132を除去し、レジスト膜132のない部分132a形成する。(c)図。次に、レジスト膜132のない部分132aのステンレス板131上に導電性の離型剤134を塗布する。(d)図。次に、離型剤134の塗布面上にニッケルなどの金属メッキを厚く施して、電鋳メッキ膜110bを形成する。(e)図。次に、剥離液でもって残っているレジスト膜132bを剥離して、小孔110aが形成された電鋳メッキ膜110にする。(f)図。最後に、電鋳メッキ膜110をステンレス板131から剥がして金属薄膜110を得る。(g)図。このような製造方法を取れば、小孔110aは大きさが5μm位の小さいものでも形成することができる。また、大きいものでmm単位の大きさのものでも形成できる。また、厚みはメッキ時間で薄いものから厚いものまで自由に調整できるが、前述したように20〜50μmの厚みがスクリーン印刷版として好適である。
【0024】
この金属薄膜110は、ニッケル金属の外に、コバルト、クロム、モリブデン、ニッケル/コバルト合金、ニッケル/クロム合金などの金属も選択することができる。
【0025】
上記の形成方法を取れば、小孔の大きさは小さいもので5μm位のものから形成することができる。また、大きいものはmm単位の大きさのものまで形成することができるが、100μm以上の大きさのものは従来の紗の印刷版を使った方がコスト的に安くなる。印刷幅を細くしたいと云う目的からすると5〜50μm位の大きさにし、それを2列、或いは3列と云った形で、多数列に配列することによって印刷幅を自由に寸法管理することができる。また同時に、精度の良い印刷寸法に仕上げることができる。本実施の形態では小孔110aの幅を40μmに設定し、2列配列としたものである。
【0026】
また、多数の小孔を一定の間隔に整列するに当たっては隣り合う小孔との距離が重要な管理項目となる。印刷時は小孔にインクを落とし込んで被印刷物にインクを付着させる訳であるが、被印刷物の印刷面上では相隣る小孔から落とし込まれたインク同士が接合しなければならない。小孔から落とし込まれたインクはその周りに少し流れていく。これはインクの粘度とインクの量によって流れる量が異なってくるが、小孔から落とし込まれた相隣るインクが互いに流れて接合し合って面の印刷面が形成される。相隣る小孔の間隔が小さいと十分に接合し合うが、間隔が大きいと接合しなくなって面の印刷面が形成されない。印刷版の厚み、即ち金属薄膜110の厚みが20〜50μmのものであるなら相隣る小孔の間隔は5〜20μmの範囲であると、相隣る小孔に落とし込まれたインクは一様に繋がって面の印刷面が得られる。
【0027】
図4は本実施形態のスクリーン印刷版、即ち金属薄膜110を使って液晶表示装置の封止材を印刷した状態を示した図である。(a)図は封止材18を下透明基板2に印刷した時の印刷時の状態を示しており、(b)は上下基板11、1の接合時の状態を示したものである。印刷版とする金属薄膜110の厚みを20〜50μmのものは、小孔から落とし込まれるインクの量も、従来の紗で形成した印刷版よりだいぶ少なくなって、印刷面で10μmに近い厚みのものが得られる。本実施の形態では、印刷時の封止材18の厚みは略12〜13μm位の厚みで、幅f2は120〜130μm位の幅のものが得られた。更にまた、5〜10μmのギャップを持って接合したときは封止材の押しつぶされる量は僅かとなり、接合時の幅F2は150〜300μm位の幅のものが得られた。
【0028】
本実施の形態では、小孔110aを2列に配列し、且つ、一定間隔に配置した。2列に配列するばあいは小孔110aを千鳥配置に設けるのが良い。図中の3つの小孔110a1、110a2、110a3に囲まれた金属薄膜110b1の部位の所は、被印刷物上ではインクは落とし込まれれないが、3つの小孔110a1、110a2、110a3 から落とし込まれたインクが流れてきて接合し合う。十分なインク量で埋まると共に早く埋まる。縦横整列配置であると2方向からのインクの流れで埋めることになるので埋まり方が遅くなる。
【0029】
また、本実施の形態では、小孔110aを2列に配列したものであるが、更に細い印刷幅を得ようとするなら1列配列のものでも良い。
【0030】
次に、図6に示すものは本発明の第2実施形態に係るスクリーン印刷版の要部平面図を示したもので、丸形状の小孔を3列配列で多数設けたスクリーン印刷版を示したものである。このスクリーン印刷版も第1実施形態と同じく金属薄膜140からなる。金属薄膜140全体を印刷版として使用しても良いし、図5に示すように五番目に編んだ紗121にこの金属薄膜140を貼り付けた印刷版でも良い。この金属薄膜140には丸い小孔140aが3列になって、且つ、一定間隔に整列して配置してある。小孔140aの直径は50μmで、相隣る小孔140aの間隔は最大20μmで配置している。また、小孔140aを設けた幅W1は150μmに設定している。また、この金属薄膜140は、前述した第1実施形態と同じ方法で形成するので、20〜50μmの厚みに形成している。
【0031】
この金属薄膜140を用いた印刷版で液晶表示装置の封止材18をスクリーン印刷を行うと、厚みが12〜13μm、印刷幅170〜180μmの印刷面が得られた。また、液晶表示装置の上下基板11、1をギャップ5〜10μmで接合したときには200〜400μmの封止材幅が得られた。
【0032】
以上述べたように、本発明の金属薄膜で形成した印刷版を使うと、封止材幅が100μm以上のものが任意に得ることができる。従来、液晶表示装置は透明基板の外形から表示エリアまでの距離が0.8〜1.2mm必要であったものが、本発明により封止材幅を細くすることが可能となり、0.2〜0.5mmの距離で良いことになり、表示エリアを一段と広くすることが可能となった。
【0033】
尚、本実施の形態では、小孔が長方形のものと円形のもので説明したが、三角形のもの、台形形状のものであっても同じ効果を得るものである。
【0034】
本発明のスクリーン印刷版を使って各種の印刷製品に利用すれば、同様な効果を得ることができる。例えば、調光ガラスは高分子分散液晶が封止材を介して封入される。封止材の幅を上記述べた液晶表示装置と同様に細くすれば採光できるエリアを広く取れる。
【0035】
また、タッチパネルにも封止材の印刷が施されている。この封止幅は従来1.5mm位の幅で設けている。タッチパネルの場合は耐水性の問題でむやみに細くすることはできないが、それでも許容範囲内で封止幅を細くすることは可能である。本発明のスクリーン印刷版を使えば精度の高い印刷ができて、充分許容範囲内での細い封止材を得ることができる。このことは、入力エリアを広くする効果になる。
【0036】
また、封止材ばかりではなく、細い印刷幅を必要とする製品に対しても充分適用可能なものである。
【0037】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明のスクリーン印刷版を使えば、数十μm幅の印刷が可能となる。また、液晶表示装置の封止材印刷に利用すれば100μm以上の封止幅を任意にえることができ、従来の封止幅から比べると非常に幅を細くすることができる。そして、表示エリアを拡大することができる。また、このスクリーン印刷版は他の印刷製品にも利用して同様な効果を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るスクリーン印刷版の平面図である。
【図2】図1における要部断面図である。
【図3】図1における印刷版の製造工程を示す工程図である。
【図4】図1における印刷版を使って液晶表示装置の封止材を印刷形成した状態を説明する説明図で、(a)は印刷時の状態を示しており、(b)は上下基板の接合時の状態を示している。
【図5】本発明のスクリーン印刷版の他の例を示す平面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るスクリーン印刷版の要部平面図である。
【図7】従来の液晶表示装置の平面図である。
【図8】図7におけるE−E断面図である。
【図9】従来のスクリーン印刷版の要部平面図である。
【図10】従来のスクリーン印刷版の要部断面図である。
【図11】封止材が印刷時と上下基板の接合時とで寸法的にどのようにかわるかを説明する説明図で、(a)は印刷時の状態、(b)は上下基板の接合時の状態を示している。
【符号の説明】
110、140 金属薄膜
110a、140a 小孔
W1、W2 小孔を形成する幅
l 小孔の長さ
m 小孔の幅
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクリーン印刷版に関する。或いはまた、スクリーン印刷版を用いて印刷を施した液晶表示装置、タッチパネル、調光ガラスなどの各種の印刷製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶表示装置は、一般的に、図7、図8に示すような構造をとっている。図7は従来の液晶表示装置の平面図、図8は図7におけるE−E断面図を示したものである。尚、図7において、透明電極及びそれと接続形成される引き回し電極のパターンは省略してある。
【0003】
図7、図8より、従来の液晶表示装置20は、下透明基板2の上面に下透明電極3を設けた下基板1と上透明基板12の下面に上透明電極13を設けた上基板11とをスペーサ15を挟んで一定のギャップ(隙間)を持たせて対向して配置し、封止材18を介して上下基板11、1の外周域を周回して接着固定している。そして、上下基板11、1のギャップの内部に液晶17を注入し、封口材19を介して封入した構造を取っている。また、下基板1を構成する下透明基板2は一方端に延びた額縁2aを持っており、その額縁2aの一部分に、上記下基板1の下透明電極3に接続する引き回し電極パターンが封止材18の外側にまで延設(図8の3a)されて集合し、同様に、上基板11の上透明電極13に接続する各々の引き回し電極も封止材16の外側にまで延設(図8の13a)されると共に導電性接着剤14を介して額縁2aに集合している。そして、額縁2aに設けた駆動IC7やFPCケーブル8に接続している。更にまた、上下基板11、1の外面には偏光板16、6を設けている。尚、上記構造は下透明基板2に額縁2aを形成しているが、上透明基板12の方に額縁を形成することもおこなわれている。
【0004】
上記構造の各構成部品は次のようなものから形成されている。上透明基板12と下透明基板2は透明なガラスが使用される。ガラスとしてはソーダガラスや石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、普通板ガラス等のものが利用され、多くは0.3〜1.1mmの厚みのものが選択される。上透明基板12及び下透明基板2に形成される上透明電極13(セグメント電極とも云う)と下透明電極3(コモン電極とも云う)、並びに図示はしていない各引き回し電極パターンは錫をドープした酸化インジウムのITO(Indium Tin Oxide)膜で形成している。このITO膜は真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法等でITO膜を形成し、その後、このITO膜をエッチング法で所望の形状に仕上げられる。スペーサ15は上下基板11、1を一定の間隔に保つために設けるもので、絶縁性と透明性が求められることからガラスボールやプラスチックボール等が使用される。また、このボールの粒径は設計する上下基板11、1のギャップ量(隙間量)に合わせて選定されるが、概ね5〜10μmのものが選択される。封止材18は熱硬化性のエポキシ樹脂や光硬化性のアクリル樹脂等を使い、一部分に開口部18aを設けてスクリーン印刷等で形成する。この開口部18aは液晶17を注入するために設けるもので、注入後は封口材19で封口される。液晶17はTN液晶やSTN液晶などが良く利用される。この液晶17は真空注入方法で封止材18の開口部18aから内部に注入される。封口材19は熱硬化型樹脂接着剤や紫外線(UV)硬化型樹脂接着剤などいずれも使うことができるが、多くは熱膨張変形を避けるために紫外線硬化型接着剤が使われている。ディスペンサーなどでシール材18の開口部16aに滴下して塗布する。
【0005】
駆動IC7は上下の透明電極13、3に電圧を印加して表示の駆動を行わせる回路を組み込んだ集積回路である。この駆動IC7は引き回し電極パターンに異方性導電接着剤などを介して接着固定される。FPCケーブル8は外部から電圧を印可するために設けるもので、異方性導電接着剤を介して引き回し電極パターンに接着固定される。
【0006】
偏光板6、16は、様々なものが使用されているが一例をあげると、ポリビニールアルコールフイルムを常法により一軸延伸することによって厚さが20μmの偏光フイルムを作成し、この両面に厚さが80μmのセルロース系フイルムを張り合わせて厚さ180μmの偏光板としたもの等が利用できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
封止材18の形成は、前述したように、多くはスクリーン印刷版を使ってスクリーン印刷する方法を取っている。図9はそのスクリーン印刷版の要部平面図、図10は要部断面図を示したものである。また、図11は封止材18が印刷時と上下基板11、1の接合時とで寸法的にどのように変わるかを説明する説明図で、(a)は印刷時の状態、(b)は上下基板の接合時を示している。
【0008】
スクリーン印刷版100はナイロン線やテトロン線、或いはステンレス線などの線材101を五番目のように編み込んだ紗(網)を使用する。そして、この紗に乳剤102を塗布して硬化させ、印刷を施したい部分は乳剤102を除去して開口部Qを設けて形成する。このスクリーン印刷版100は枠に緊張して取り付けて使用される。
【0009】
印刷方法は、枠に緊張して取り付けたスクリーン印刷版100をスクリーン印刷機に取付け、セットした印刷版100の真下に一定の隙間を持たせて被印刷物を置き、印刷版100の上面に載せた印刷インク、即ち封止材のインクをスキージで掻きながら開口部Qから被印刷物の上面にインクを載せていくやり方を取る。スキージでの掻き方は、スキージで印刷版100の紗を下方に圧力をかけて紗を撓ませながらスキージを移動させ、開口部Qからインクを被印刷物の上に落とし込んでいく。
【0010】
スクリーン印刷方法は形成する印刷幅や直径などに限度がある。一般に、印刷幅は線材101の直径の3倍以上の大きさが必要とされている。線材101の直径は細いもので20〜30μmのものも有り、20〜50μmの範囲のものを使っている。また、スクリーン印刷版100は線材101を五番目に編み込んで作るので、線材と線材の重なりがあり、更に、乳剤102を紗に10μm以上の厚みで被覆うするため、印刷版100の総厚hは50〜80μm位になってくる。このため、被印刷物の印刷量もインクが多く載っかり、印刷幅fは200μm、高さgは25μmが最低の印刷量(図11(a))となっていた。
【0011】
更に、上下基板11、1を5〜10μmのギャップ量Gで接合した時には、封止材18が押しつぶされて横に広がり、封止材18の幅Fは500〜1,000μm位になる(図11(b))。
【0012】
このようなことから、封止材18の幅が広くなるために透明基板の外形から表示エリアまでの距離が0.8〜1.2mm位必要とされていた。そのため、液晶表示装置の表示エリアが狭くなると云う問題を有していた。
【0013】
調光ガラスは入射光を取り入れたり、遮断したり、或いはまた、調整したりする装置であるが、この調光ガラスも液晶表示装置とほぼ同じような構造を取る。高分子分散液晶を使い、液晶層を透明もしくは白濁状態にして光の透過を調整する。この高分子分散液晶を上下基板の間に封入するに封止材をスクリーン印刷して形成する。封止材の幅が広くなってくると採光できるエリアが狭くなってしまう。
【0014】
タッチパネルは液晶表示装置の上に備えられて液晶表示装置の表示部を指などで押して指示信号を出させる装置であるが、このタッチパネルは透明電極を形成した上下の基板を対向に配置して、その隙間にドライエアーや窒素ガスなどを封止材を介して封入する構造を取る。この封止材もスクリーン印刷で形成する。封止材の幅が広くなってくると入力エリアが狭くなってしまう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決することを目的にして成されたもので、その解決する手段として、本発明の請求項1記載に係る発明は、全面又は一部分に金属薄膜を設けたスクリーン印刷版であって、前記金属薄膜に特定の幅の中に複数の小孔を一定の間隔に整列して形成してあることを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明の請求項2記載に係る発明は、前記金属薄膜の厚みは15〜50μmであることを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明の請求項3記載に係る発明は、前記金属薄膜に形成した小孔の幅又は直径の大きさは5〜50μmであることを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明の請求項4記載に係る発明は、前記金属薄膜に形成した小孔は少なくとも2列配列からなって千鳥配列になっていることを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明の請求項5記載に係る発明は、前記請求項1乃至4のいずれか1つに記載のスクリーン版を用いて印刷したことを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係わり図をもって説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るスクリーン印刷版の平面図、図2は図1における要部断面図、図3は図1における印刷版の製造工程を示す工程図、図4は図1における印刷版を使って液晶表示装置の封止材を印刷形成した状態を説明する説明図で、(a)は印刷時の状態、(b)は上下基板の接合時の状態を示している。図5はスクリーン印刷版の他の例を示す平面図、図6は本発明の第2実施形態に係るスクリーン印刷版の要部平面図を示している。尚ここでは、従来技術で述べた液晶表示装置の封止材印刷を例にとって説明する。
【0021】
図1、図2より、110はスクリーン印刷版となる金属薄膜である。従来技術で述べた液晶表示装置の封止材を印刷する位置(図中点線で囲んだ部分)に沿って長方形の小孔110aを2列にして多数整列して設けている。この小孔110aは皆同じ大きさで、一定の間隔に千鳥に配置してある。小孔110aの大きさは、長さlが略100μ、幅mが略40μmで形成している。また、2列に並んだ幅W1は略100μmに設定している。また、相隣る小孔と小孔との間隔cは略20μmに設けている。
【0022】
金属薄膜110は本実施の形態ではニッケル金属から形成しているもので、電鋳メッキ法で、厚さtは15〜50μmの範囲で形成している。これより薄いとスキージで掻いたときに破れやすくり、また、これより厚いと剛性が強くなり撓み性がなくなる。15〜50μmの厚みがスクリーン印刷版として好適に使用できる範囲である。この金属薄膜110をスクリーン印刷版として使用するには、大きなものを作って直接それを印刷版として使用するか、或いは、図5に示すように、従来用いた紗121に貼り付けて印刷版として使用する。図5は金属薄膜110を用いた他の例のスクリーン印刷版120を示したものである。
【0023】
この金属薄膜110は図3に示す製造行程を経て作る。図3は印刷版の製造工程を示す工程図を示している。平坦なステンレス板131上にレジスト膜132を公知の方法で形成する。(a)図。次に、被印刷体形状のネガパターンフィルム133をレジスト膜132上に配置し、紫外線を放射する。紫外線はネガパターンフィルム133の透明部分133aを透過し、レジスト膜132に入射し、その部分は硬化する。(b)図。次に、レジスト膜の溶解液で、硬化した部分のレジスト膜132a以外の部分で、柔らかい部分のレジスト膜132を除去し、レジスト膜132のない部分132a形成する。(c)図。次に、レジスト膜132のない部分132aのステンレス板131上に導電性の離型剤134を塗布する。(d)図。次に、離型剤134の塗布面上にニッケルなどの金属メッキを厚く施して、電鋳メッキ膜110bを形成する。(e)図。次に、剥離液でもって残っているレジスト膜132bを剥離して、小孔110aが形成された電鋳メッキ膜110にする。(f)図。最後に、電鋳メッキ膜110をステンレス板131から剥がして金属薄膜110を得る。(g)図。このような製造方法を取れば、小孔110aは大きさが5μm位の小さいものでも形成することができる。また、大きいものでmm単位の大きさのものでも形成できる。また、厚みはメッキ時間で薄いものから厚いものまで自由に調整できるが、前述したように20〜50μmの厚みがスクリーン印刷版として好適である。
【0024】
この金属薄膜110は、ニッケル金属の外に、コバルト、クロム、モリブデン、ニッケル/コバルト合金、ニッケル/クロム合金などの金属も選択することができる。
【0025】
上記の形成方法を取れば、小孔の大きさは小さいもので5μm位のものから形成することができる。また、大きいものはmm単位の大きさのものまで形成することができるが、100μm以上の大きさのものは従来の紗の印刷版を使った方がコスト的に安くなる。印刷幅を細くしたいと云う目的からすると5〜50μm位の大きさにし、それを2列、或いは3列と云った形で、多数列に配列することによって印刷幅を自由に寸法管理することができる。また同時に、精度の良い印刷寸法に仕上げることができる。本実施の形態では小孔110aの幅を40μmに設定し、2列配列としたものである。
【0026】
また、多数の小孔を一定の間隔に整列するに当たっては隣り合う小孔との距離が重要な管理項目となる。印刷時は小孔にインクを落とし込んで被印刷物にインクを付着させる訳であるが、被印刷物の印刷面上では相隣る小孔から落とし込まれたインク同士が接合しなければならない。小孔から落とし込まれたインクはその周りに少し流れていく。これはインクの粘度とインクの量によって流れる量が異なってくるが、小孔から落とし込まれた相隣るインクが互いに流れて接合し合って面の印刷面が形成される。相隣る小孔の間隔が小さいと十分に接合し合うが、間隔が大きいと接合しなくなって面の印刷面が形成されない。印刷版の厚み、即ち金属薄膜110の厚みが20〜50μmのものであるなら相隣る小孔の間隔は5〜20μmの範囲であると、相隣る小孔に落とし込まれたインクは一様に繋がって面の印刷面が得られる。
【0027】
図4は本実施形態のスクリーン印刷版、即ち金属薄膜110を使って液晶表示装置の封止材を印刷した状態を示した図である。(a)図は封止材18を下透明基板2に印刷した時の印刷時の状態を示しており、(b)は上下基板11、1の接合時の状態を示したものである。印刷版とする金属薄膜110の厚みを20〜50μmのものは、小孔から落とし込まれるインクの量も、従来の紗で形成した印刷版よりだいぶ少なくなって、印刷面で10μmに近い厚みのものが得られる。本実施の形態では、印刷時の封止材18の厚みは略12〜13μm位の厚みで、幅f2は120〜130μm位の幅のものが得られた。更にまた、5〜10μmのギャップを持って接合したときは封止材の押しつぶされる量は僅かとなり、接合時の幅F2は150〜300μm位の幅のものが得られた。
【0028】
本実施の形態では、小孔110aを2列に配列し、且つ、一定間隔に配置した。2列に配列するばあいは小孔110aを千鳥配置に設けるのが良い。図中の3つの小孔110a1、110a2、110a3に囲まれた金属薄膜110b1の部位の所は、被印刷物上ではインクは落とし込まれれないが、3つの小孔110a1、110a2、110a3 から落とし込まれたインクが流れてきて接合し合う。十分なインク量で埋まると共に早く埋まる。縦横整列配置であると2方向からのインクの流れで埋めることになるので埋まり方が遅くなる。
【0029】
また、本実施の形態では、小孔110aを2列に配列したものであるが、更に細い印刷幅を得ようとするなら1列配列のものでも良い。
【0030】
次に、図6に示すものは本発明の第2実施形態に係るスクリーン印刷版の要部平面図を示したもので、丸形状の小孔を3列配列で多数設けたスクリーン印刷版を示したものである。このスクリーン印刷版も第1実施形態と同じく金属薄膜140からなる。金属薄膜140全体を印刷版として使用しても良いし、図5に示すように五番目に編んだ紗121にこの金属薄膜140を貼り付けた印刷版でも良い。この金属薄膜140には丸い小孔140aが3列になって、且つ、一定間隔に整列して配置してある。小孔140aの直径は50μmで、相隣る小孔140aの間隔は最大20μmで配置している。また、小孔140aを設けた幅W1は150μmに設定している。また、この金属薄膜140は、前述した第1実施形態と同じ方法で形成するので、20〜50μmの厚みに形成している。
【0031】
この金属薄膜140を用いた印刷版で液晶表示装置の封止材18をスクリーン印刷を行うと、厚みが12〜13μm、印刷幅170〜180μmの印刷面が得られた。また、液晶表示装置の上下基板11、1をギャップ5〜10μmで接合したときには200〜400μmの封止材幅が得られた。
【0032】
以上述べたように、本発明の金属薄膜で形成した印刷版を使うと、封止材幅が100μm以上のものが任意に得ることができる。従来、液晶表示装置は透明基板の外形から表示エリアまでの距離が0.8〜1.2mm必要であったものが、本発明により封止材幅を細くすることが可能となり、0.2〜0.5mmの距離で良いことになり、表示エリアを一段と広くすることが可能となった。
【0033】
尚、本実施の形態では、小孔が長方形のものと円形のもので説明したが、三角形のもの、台形形状のものであっても同じ効果を得るものである。
【0034】
本発明のスクリーン印刷版を使って各種の印刷製品に利用すれば、同様な効果を得ることができる。例えば、調光ガラスは高分子分散液晶が封止材を介して封入される。封止材の幅を上記述べた液晶表示装置と同様に細くすれば採光できるエリアを広く取れる。
【0035】
また、タッチパネルにも封止材の印刷が施されている。この封止幅は従来1.5mm位の幅で設けている。タッチパネルの場合は耐水性の問題でむやみに細くすることはできないが、それでも許容範囲内で封止幅を細くすることは可能である。本発明のスクリーン印刷版を使えば精度の高い印刷ができて、充分許容範囲内での細い封止材を得ることができる。このことは、入力エリアを広くする効果になる。
【0036】
また、封止材ばかりではなく、細い印刷幅を必要とする製品に対しても充分適用可能なものである。
【0037】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明のスクリーン印刷版を使えば、数十μm幅の印刷が可能となる。また、液晶表示装置の封止材印刷に利用すれば100μm以上の封止幅を任意にえることができ、従来の封止幅から比べると非常に幅を細くすることができる。そして、表示エリアを拡大することができる。また、このスクリーン印刷版は他の印刷製品にも利用して同様な効果を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るスクリーン印刷版の平面図である。
【図2】図1における要部断面図である。
【図3】図1における印刷版の製造工程を示す工程図である。
【図4】図1における印刷版を使って液晶表示装置の封止材を印刷形成した状態を説明する説明図で、(a)は印刷時の状態を示しており、(b)は上下基板の接合時の状態を示している。
【図5】本発明のスクリーン印刷版の他の例を示す平面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るスクリーン印刷版の要部平面図である。
【図7】従来の液晶表示装置の平面図である。
【図8】図7におけるE−E断面図である。
【図9】従来のスクリーン印刷版の要部平面図である。
【図10】従来のスクリーン印刷版の要部断面図である。
【図11】封止材が印刷時と上下基板の接合時とで寸法的にどのようにかわるかを説明する説明図で、(a)は印刷時の状態、(b)は上下基板の接合時の状態を示している。
【符号の説明】
110、140 金属薄膜
110a、140a 小孔
W1、W2 小孔を形成する幅
l 小孔の長さ
m 小孔の幅
Claims (5)
- 全面又は一部分に金属薄膜を設けたスクリーン印刷版であって、前記金属薄膜に特定の幅の中に複数の小孔を一定の間隔に整列して形成してあることを特徴とするスクリーン印刷版。
- 前記金属薄膜の厚みは15〜50μmであることを特徴とする請求項1記載のスクリーン印刷版。
- 前記金属薄膜に形成した小孔の幅又は直径の大きさは5〜50μmであることを特徴とする請求項1又は2記載のスクリーン印刷版。
- 前記金属薄膜に形成した小孔は少なくとも2列配列からなって千鳥配列になっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載のスクリーン印刷版。
- 前記請求項1乃至4のいずれか1つに記載のスクリーン版を用いて印刷したことを特徴とする印刷製品。
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JP2003032892A JP2004243540A (ja) | 2003-02-10 | 2003-02-10 | スクリーン印刷版及びそれを用いて印刷した印刷製品 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US20140138125A1 (en) * | 2012-11-16 | 2014-05-22 | Nippon Mektron, Ltd. | Circuit board and method of manufacturing the same, touch panel sensor sheet and screen printing plate |
JP2014123651A (ja) * | 2012-12-21 | 2014-07-03 | Nippon Mektron Ltd | 配線基板、タッチパネルセンサシート、太陽電池用電極基板および配線基板製造方法 |
-
2003
- 2003-02-10 JP JP2003032892A patent/JP2004243540A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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