JP2004243323A - 電気装置の溶接構造および溶接方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属基板20に複数の突起部21を形成し、突起部21には、金属基板20の一方の面20a側から他方の面20b側に向かって断面積が小さくなる貫通穴22を形成する。端子12を貫通穴22に挿入して端子12の先端を金属基板20の他方の面20b側に突出させ、金属基板20の他方の面20b側で突起部21と端子12とをアーク溶接する。貫通穴22が上記のような形状であるため、突起部22と端子12との位置がずれていても、端子12は貫通穴22の中心部に案内され、突起部21と端子12との位置決めが自動的に行われる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属基板と電気部品の複数の端子とをアーク溶接する電気装置の溶接構造および溶接方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の溶接構造は、金属基板に曲げ起こし加工を施して溶接用の板部を形成し、その板部に電気部品の端子を重ね合わせて溶接するようにしている(例えば、特許文献1参照)。この場合、溶接を行う際の金属基板の溶接用板部と電気部品の端子との所定の位置関係を保つために、溶接用板部と端子とを治具にて保持するか、あるいは、溶接用板部や端子の位置精度を厳しく設定する必要があった。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−309526号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、製品の小型化やモジュール化により、溶接するための加工スペースそのものが小さくなってきている。このため、TIG溶接等のように、溶接時に必要な加工スペースが小さく、且つ、アーク照射方向の規制が緩やかな溶接方法が使用されるようになっている。
【0005】
しかしながら、従来の溶接構造では、1枚の金属基板と複数の端子とを溶接する場合、すなわち溶接個所が複数ある場合、位置精度の管理だけで全ての溶接個所において溶接時に溶接用板部と端子との所定の位置関係が保たれるようにすることは、実用上困難であった。従って、1枚の金属基板と複数の端子とを溶接する場合、溶接用板部と端子とを治具にて保持することが必須であった。
【0006】
このように、溶接用板部と端子とを保持する治具が必要である場合、溶接時に治具を配置するスペースを製品自体に設ける必要があり、製品の小型化やモジュール化に対応できないという問題があった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、金属基板と複数の端子とをアーク溶接する際、金属基板と端子とを保持する治具が不要で、且つ、金属基板や端子の厳しい位置精度の設定も不要にすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、金属基板(20)と電気部品(10)の複数の端子(12)とをアーク溶接する電気装置の溶接構造であって、金属基板(20)は、金属基板(20)の一方の面(20a)側から他方の面(20b)側に向かって突出する複数の突起部(21)を備え、突起部(21)には、端子(12)が挿入される貫通穴(22)が形成され、貫通穴(22)は、金属基板(20)の一方の面(20a)側から他方の面(20b)側に向かって断面積が小さくなっており、突起部(21)と端子(12)は、端子(12)を貫通穴(22)に挿入した状態で金属基板(20)の他方の面(20b)側でアーク溶接されていることを特徴とする。
【0009】
これによると、貫通穴は金属基板の一方の面側から他方の面側に向かって断面積が小さくなっているため、突起部と端子との位置がずれていても、金属基板の一方の面側から端子を貫通穴に挿入することにより、端子は貫通穴の中心部に案内され、突起部と端子との位置決めが自動的に行われる。したがって、突起部や端子の厳しい位置精度の設定や、突起部と端子とを保持する治具を不要にすることができる。
【0010】
また、治具を不要にできることに伴い、治具を配置するスペースを製品自体に設ける必要がなくなり、したがって、製品の小型化やモジュール化に対応しやすくなる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、突起部(21)の板厚は、金属基板(20)の一方の面(20a)側から他方の面(20b)側に向かって薄くなっていることを特徴とする。
【0012】
これによると、突起部における溶接部位の板厚が薄いため、突起部の溶接部位の熱容量が小さくなって溶融しやすくなり、したがって、溶接性が向上して溶接の信頼性が高まる。
【0013】
なお、請求項3に記載の発明のように、電気部品(10)として電磁リレーを用いた電気装置に適用することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明では、金属基板(20)と電気部品(10)の複数の端子(12)とをアーク溶接する電気装置の溶接方法であって、金属基板(20)に、金属基板(20)の一方の面(20a)側から他方の面(20b)側に向かって突出する複数の突起部(21)を形成し、突起部(21)には、金属基板(20)の一方の面(20a)側から他方の面(20b)側に向かって断面積が小さくなる貫通穴(22)を形成し、端子(12)を貫通穴(22)に金属基板(20)の一方の面(20a)側から挿入して、端子(12)の先端を金属基板(20)の他方の面(20b)側に突出させ、端子(12)を貫通穴(22)に挿入した状態で金属基板(20)の他方の面(20b)側で突起部(21)と端子(12)とをアーク溶接することを特徴とする。これによると、請求項1の発明と同様の効果を得ることができる。
【0015】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図1および図2に基づいて説明する。図1は金属基板と電気部品とを有する電気装置の溶接前の状態を一部断面で示す図、図2は溶接後の状態を一部断面で示す図である。
【0017】
図1において、本発明の電気部品に相当する電磁リレー10は、図示しないコイルへの通電の断続により図示しない可動接点を駆動して電気回路の開閉を行うもので、電磁リレー10の本体部11からコイル端子12が2本突出している。
【0018】
本発明の金属基板に相当するバスバー20は、銅系金属からなる一枚の金属板をプレスによる打ち抜き加工を用いて加工したもので、所定の回路パターン形状に加工されている。このバスバー20には、バスバー20の一方の面20a(電磁リレー10の本体部11に対向する面)側から他方の面20b側に向かって突出する、略円錐形の山形状の突起部21が複数形成されている。
【0019】
突起部21には、バスバー20の一方の面20aと他方の面20b間を貫通する貫通穴22が形成されており、この貫通穴22は、ラッパ状で、バスバー20の一方の面20a側から他方の面20b側に向かって断面積が小さくなっている。突起部21の板厚は、バスバー20の一方の面20a側から他方の面20b側に向かって、換言すると、山形状の突起部21の頂上にいく程、薄くなるように加工されている。因みに、突起部21は、パンチとダイを用いて下穴なしで加工することができる。
【0020】
なお、本実施形態においては、コイル端子12の外径Dは略φ0.4mm、バスバー20の板厚tは略1mm、貫通穴22における他方の面20b側の内径、すなわち、貫通穴22の最小内径dminは略φ0.6mmである。
【0021】
次に、コイル端子12とバスバー20との溶接方法について説明する。まず、図1に示すように、貫通穴22における断面積が大きい側(一方の面20a側)からコイル端子12を貫通穴22に挿入して、コイル端子12の先端をバスバー20の他方の面20b側に突出させる。コイル端子12の先端の突出量Lは、本実施形態においては略1mmに設定している。
【0022】
次に、コイル端子12を図示しないアーク溶接機のアース側に接続した後、図2に示すように、コイル端子12の先端にアーク溶接機の電極棒30を近付けて、コイル端子12と電極棒30との間にアークを発生させる。このアークによりコイル端子12の先端が溶融し、その溶融した金属が突起部21の先端側(他方の面20b側の端部)に付着して突起部21の先端側が溶融し、コイル端子12の溶融金属と突起部21の溶融金属とが溶融して溶着部bが形成され、これにより、コイルの端子12とバスバー20とが溶接される。
【0023】
本実施形態では、貫通穴22はバスバー20の一方の面20a側から他方の面20b側に向かって断面積が小さくなっているため、突起部21とコイル端子12との位置がずれていても、バスバー20の一方の面20a側からコイル端子12を貫通穴22に挿入することにより、コイル端子12は貫通穴22の中心部に案内され、突起部21とコイル端子12との位置決めが自動的に行われる。したがって、突起部21やコイル端子12の厳しい位置精度の設定や、突起部21とコイル端子12とを保持する治具を不要にすることができる。
【0024】
また、治具を不要にできることに伴い、治具を配置するスペースを製品自体に設ける必要がなくなり、したがって、製品の小型化やモジュール化に対応しやすくなる。
【0025】
また、突起部21におけるコイル端子12と溶接される部位の板厚が薄いため、突起部21の溶接部位の熱容量が小さくなって溶融しやすくなり、したがって、溶接性が向上して溶接の信頼性が高まる。
【0026】
また、コイル端子12の外径Dと貫通穴22の最小内径dminとの差を0.2mm程度の小さな値に設定しているため、コイル端子12を貫通穴22に挿入するだけで突起部21とコイル端子12との接触状態を保つことができる。したがって、バスバー20をアーク溶接機のアース側に接続して溶接を行うことが可能である。
【0027】
また、全周溶接であるため、接合面積が大きくとれて強固な溶接ができる。さらに、従来のような、バスバーに曲げ起こし加工を施して溶接用の板部を形成する必要がないため、バスバー20の加工が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態になる電気装置の溶接前の状態を一部断面で示す図である。
【図2】一実施形態の溶接後の状態を一部断面で示す図である。
【符号の説明】
10…電磁リレー(電気部品)、12…端子、20…バスバー(金属基板)、20a…一方の面、20b…他方の面、21…突起部、22…貫通穴。
Claims (4)
- 金属基板(20)と電気部品(10)の複数の端子(12)とをアーク溶接する電気装置の溶接構造であって、
前記金属基板(20)は、前記金属基板(20)の一方の面(20a)側から他方の面(20b)側に向かって突出する複数の突起部(21)を備え、
前記突起部(21)には、前記端子(12)が挿入される貫通穴(22)が形成され、
前記貫通穴(22)は、前記金属基板(20)の一方の面(20a)側から他方の面(20b)側に向かって断面積が小さくなっており、
前記突起部(21)と前記端子(12)は、前記端子(12)を前記貫通穴(22)に挿入した状態で前記金属基板(20)の他方の面(20b)側でアーク溶接されていることを特徴とする電気装置の溶接構造。 - 前記突起部(21)の板厚は、前記金属基板(20)の一方の面(20a)側から他方の面(20b)側に向かって薄くなっていることを特徴とする請求項1に記載の電気装置の溶接構造。
- 前記電気部品(10)は電磁リレーであることを特徴とする請求項1または2に記載の電気装置の溶接構造。
- 金属基板(20)と電気部品(10)の複数の端子(12)とをアーク溶接する電気装置の溶接方法であって、
前記金属基板(20)に、前記金属基板(20)の一方の面(20a)側から他方の面(20b)側に向かって突出する複数の突起部(21)を形成し、
前記突起部(21)には、前記金属基板(20)の一方の面(20a)側から他方の面(20b)側に向かって断面積が小さくなる貫通穴(22)を形成し、前記端子(12)を前記貫通穴(22)に前記金属基板(20)の一方の面(20a)側から挿入して、前記端子(12)の先端を前記金属基板(20)の他方の面(20b)側に突出させ、
前記端子(12)を前記貫通穴(22)に挿入した状態で前記金属基板(20)の他方の面(20b)側で前記突起部(21)と前記端子(12)とをアーク溶接することを特徴とする電気装置の溶接方法。
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JP2003032441A JP2004243323A (ja) | 2003-02-10 | 2003-02-10 | 電気装置の溶接構造および溶接方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007522631A (ja) * | 2004-02-16 | 2007-08-09 | アンドラーシュ・ファザカシュ | バスバーのための半田付けネスト |
-
2003
- 2003-02-10 JP JP2003032441A patent/JP2004243323A/ja active Pending
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