JP2004243173A - 気泡発生装置、揚液装置、攪拌装置及び気泡発生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な CO2ガスの溶解制御性及び気泡発生性を有するとともに良好なメンテナンス性を有し、10mm以下の径の微細な気泡を均一に安定して発生できる気泡発生装置を提供する。
【解決手段】ガス吹込み手段13にガスを供給するためのガス供給室14とを内蔵するガスヘッダ15を備え、管体12の内周面12a の略接線方向へ向けてガスを吹き込むための複数のガス吹込み口11a 〜11h を有するガス吹込み手段13であって、管体12の内部を上方へ流れる液体にガスを吹き込んでこの液体に管体12の中心軸の周りを旋回する旋回流を発生させることによって気泡を発生させる旋回流発生手段11と、管体12の内部に吹き込まれるガスに脈動を付与する脈動発生手段17とを備える気泡発生装置10である。
【選択図】 図1
【解決手段】ガス吹込み手段13にガスを供給するためのガス供給室14とを内蔵するガスヘッダ15を備え、管体12の内周面12a の略接線方向へ向けてガスを吹き込むための複数のガス吹込み口11a 〜11h を有するガス吹込み手段13であって、管体12の内部を上方へ流れる液体にガスを吹き込んでこの液体に管体12の中心軸の周りを旋回する旋回流を発生させることによって気泡を発生させる旋回流発生手段11と、管体12の内部に吹き込まれるガスに脈動を付与する脈動発生手段17とを備える気泡発生装置10である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気泡発生装置、揚液装置、攪拌装置及び気泡発生方法に関する。具体的には、本発明は、例えばガス(エア)リフトポンプや化学反応槽等において、径が10mm以下の微細な気泡を均一に発生するための技術に関するものであり、特に、ガスリフト効果を利用して海水を揚水するとともに CO2ガスを海水に溶解させるための、いわゆるGLADシステムに好適に用いることができる気泡発生装置及び気泡発生方法と、これらを応用した揚液装置及び攪拌装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、近年、化石燃料の消費に伴う様々な問題の解決が世界的な規模で求められている。これらの問題のうち人為的な産業活動に伴って大量に排出される炭酸ガスが奏する温室効果に起因した地球の温暖化は、最近の50年間に極めて急速に進行している。このため、排出される炭酸ガスを如何に処理して地球の温暖化を抑止するかは、緊急かつ重要な課題である。
【0003】
ところで、排出された CO2ガスの約45%は大気中に残留するが、約28%は海洋に吸収され、さらに残りは植物に固定されるという報告がある。また、海洋へのCO2ガスの吸収速度は低いものの、その量的吸収能力は、化石燃料の可採埋蔵量の全量を消費し尽くしたと仮定しても海水が CO2ガスで飽和することはない程に、桁外れに大きい。
【0004】
このため、海洋のこのような CO2ガスの吸収能力に着目し、例えば火力発電所等から放出される CO2ガスを海洋に効率よく固定するシステム (GLADシステム;Gas Lift Advanced Dissolution System for CO2)が既に提案されている。
【0005】
図11は、公知のGLADシステム1の一例を模式的に示す説明図である。図11に示すように、このGLADシステム1では、海面下 200〜400mに配置されたガスインジェクタ2から、例えば火力発電所等(図示しない)から放出された CO2ガスあるいは CO2混合ガスを揚水管3に吹き込み、揚水管3の内部を気泡4が浮上することによるガスリフト効果により周囲の新海水5を吸引するとともに気泡中の CO2ガスを海水に溶解させる。そして、ドレイン管6により CO2ガス溶解海水7を海面下1000〜3000m の深海に送り込む。このGLADシステム1では、 CO2ガスの溶解による海水の酸性化で海水pHが6.5 以下に低下して海棲生物の生息環境を破壊しないように、 CO2ガスの溶解が制御される。このGLADシステム1は、緊急避難的かつ繋ぎの処置ではあるものの、 CO2ガスの実現可能な処理策として有効である。なお、図11における符号8は、ガス分離器である。
【0006】
このように、GLADシステム1ではガスインジェクタ2はいわばシステム全体の心臓部であるため、ガスインジェクタ2には、海水のガスリフト効率の向上や、CO2ガスの溶解制御性及び定常性の確保を図るために、液中に適正な大きさの気泡4を安定的に発生することが要求される。
【0007】
具体的には、ガスインジェクタ2には、海水の揚水を確実に行うとともに CO2ガスを海水中に溶解させて海底に効率よく固定するため、10mm以下の径の均一な微細な気泡4を安定的かつ均一に形成することが求められる。また、このガスインジェクタ2は海面下 200〜400mの海中に設置されることから、できるだけメンテナンスフリー化が図れる簡素な構造であることも重要である。
【0008】
公知のガスインジェクタによる気泡の発生方法を表1にまとめて示す。表1に示すように、細孔からガスを吹込む方法(非特許文献1、2)、液体エジェクタによるガス吸込方法(非特許文献3、4)、超音波印加による方法(非特許文献5)、さらには高電圧印加による方法(非特許文献6〜8)等があり、それぞれについて研究開発が行われている。また、表1にはこれらを応用した特許文献1〜4も併せて示す。
【0009】
【表1】
【0010】
これらの気泡の発生方法のうちで細孔からガスを吹込む方法は、孔形状により、オリフィス、ドリルホール、細管又は多孔体を用いた方法に分類することができ、さらにガス吹き込みと突起とによる気泡分散を利用するエアレータ(非特許文献9)がある。
【0011】
【非特許文献1】
高橋照男、宮原敏郎:単一円孔より形成される気泡容積−蓄気質容積の影響−,化学工学論文集、第5巻第5号(1979), 453.
【非特許文献2】
Pamperin,O. and Rath,H.J. :INFLUENCE of BUOYANCY ON BUBBLE FORMATION AT SUBMERGED ORIFICE,Chemical Engineering Science vol Vol.50 No.19(1995), 3009.
【非特許文献3】
大竹伝雄、東稔節治、久保井亮一、高橋保夫、中尾勝実:液体エジェクターによるガスの分散、化学工学論文集、第5巻第4号(1979,366.)
【非特許文献4】
大成博文、前田邦男、松尾克美、蔵重裕二、石川並木、津田朗宏:海水マイクロバブル発生技術について,土木学会第54回年次学術公演 会、VII −74(平成11年9月),148 .
【非特許文献5】
実吉純一、菊池喜充、能本乙彦:超音波技術便覧(新訂版)、日刊工業新聞社、昭和59年12月,1651 .
【非特許文献6】
佐藤正之、黒田正和、佐賀井武:気泡生成に対する高電圧印加の効果、化学工学論文集,第5巻第4号(1979),380.
【非特許文献7】
Ogata,S.,Tan,K.,Nishijima,K. and Chang,J.S.:Development ofImproved Bubble Disruption and Dispersion Technique by an Applied Electric Field Method, AlChE Journal,Vol.31 No.1(1985),62.
【非特許文献8】
Tsouris,C.,Shin,W.T. and Yiacoumi,S.:Pumping,Spraying and Mixing of Fluids by Electric Fields, Canadian J. of ChemicalEngineering,Vol.76(1998),589.
【非特許文献9】
西華産業株式会社:完全メンテフリー省エネ型排水設備用散気装置 (OHR型エアレータ)、カタログ.
【特許文献1】
特開平8−100210号公報
【特許文献2】
特開平6−339768号公報
【特許文献3】
特開2002−191949号公報
【特許文献4】
特開2002−113340号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
オリフィス、ドリルホール又は細管を用いて気泡を発生する方法は、確かにメンテナンスフリーであるものの、形成した孔径によって、ガス吹き込み量及び気泡径の制御範囲が圧力により著しく制限され、制御の幅が狭い。
【0013】
すなわち、多量のガスを吹き込んで10mm以下の径の微細な気泡を発生させるためには、小径の孔を多数設ける必要があり、孔加工コストが嵩むとともに、これら孔の目詰まり対策等の管理を行う必要が生じる。
【0014】
また、多孔体を用いて気泡を発生する方法は、特に多孔体の目詰まりが問題となり、吹き込みガスのフィルタリング及び多孔体の清掃(逆洗あるいは交換)等の管理を充分に行う必要がある。
【0015】
また、エアレータ方式により気泡を発生する方法は、衝突板や突起の管理(付着対策や摩耗対策)が必要となる。
液体エジェクタによるガス吸込方式は、液体吹き込み量により吸込ガス量及び気泡径をある程度制御することはできるものの、液体加圧装置及びエジェクタの管理(摩耗交換等)が必要になってしまいコストが嵩む。
【0016】
さらに、超音波あるいは高電圧を印加する方式では、電流や電圧を制御すれば気泡径を制御することは確かに可能であるが、超音波発振器や電圧印加電極の設置及びこれらの定期管理が必要となり、コストが嵩む。
【0017】
このように、気泡を発生する技術はこれまでにも多数の研究が行われ、多数の発明が提案されてはいるものの、公知の発明では、気泡発生の安定性及びメンテナンス性をいずれも高レベルで満足することはできなかった。
【0018】
本発明の目的は、公知のガスインジェクタと少なくとも同等程度の CO2ガスの溶解制御性及び気泡発生性を有するとともに良好なメンテナンス性を有し、10mm以下の径の微細な気泡を均一に安定して発生することができる、 CO2ガスの高効率海底固定システム用もしくは、一般のガス(エア)リフトポンプあるいは化学反応槽等における均一気泡発生装置用としても好適な気泡発生装置及び気泡発生方法と、これらを応用した揚液装置及び攪拌装置とを提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下に列記する知見(1) 〜(3) を得た。
【0020】
(1)上述したGLADシステムにおけるガスインジェクタとしての使用を考えると、海面下200 〜400mに配置されるために良好なメンテナンス性を有することが強く求められ、そのためにはガス吹き込み部の形状は簡素である程よい。このため、ガス吹込口は、複雑な加工を伴わなくとも形成できるドリルホールや細孔であることが最も望ましい。
【0021】
(2)気泡の微細化には、気液界面張力に打ち勝つ力を付与する必要があり、流体中における力として、攪拌等の機械的力以外として流れに伴う液体の剪断力を利用するのが良い。しかし、上述した液体エジェクタ方式では、液体の加圧装置が必要となり、システムの設備費及び運転コストが嵩む。そこで、ガスの吹込みにより液体に旋回流、具体的には液体を上方へ向けて流す管体の中心軸の周りを旋回する旋回流を発生させ、その旋回流が奏する剪断力を利用してガスを分断して微細な気泡を発生することが望ましい。
【0022】
(3)気液界面張力を低下させることによりガス吹込口からの気泡離脱を促進することも考えられる。しかし、界面張力は添加剤等を注入しない限り一定である。これに対し、吹き込まれるガスに脈動を付与することにより、ガス吹込口からの気泡離脱を促進でき、見掛け上の界面張力の低下と同等の効果を期待することができる。
【0023】
本発明者らは、これらの知見に基づいてさらに検討を重ねた結果、管体の内部を上方へ流れる液体にガスを望ましくは超音速で吹き込んで、この液体に旋回流を発生させること、さらに望ましくは吹き込まれるガスに脈動を付与することによって界面張力を制御でき、これにより、気泡発生の安定性及びメンテナンス性をいずれも高レベルで満足でき、上述した課題を解決できることを知見し、本発明を完成した。
【0024】
本発明は、管体の内部を上方へ流れる液体にガスを吹き込んで該液体に旋回流を発生させることによって気泡を発生させる旋回流発生手段を備えることを特徴とする気泡発生装置である。具体的には、この本発明に係る気泡発生装置における旋回流は、管体の中心軸の周りを旋回する流れである。
【0025】
この本発明に係る気泡発生装置では、旋回流発生手段が、管体の内周面の略接線方向又はこれに近似の方向へ向けてガスを吹き込むための複数のガス吹込み口を有するガス吹込み手段であることが、例示される。
【0026】
これらの本発明に係る気泡発生装置が、さらに、管体の内部に吹き込まれるガスに脈動を発生させる脈動発生手段を備えることが望ましい。
これらの本発明に係る気泡発生装置が、さらに、旋回流発生手段と、この旋回流発生手段にガスを供給するためのガス供給室とを内蔵するガスヘッダを備え、かつ、管体が、上下方向に離間して配置されるとともにそれぞれの内部を液体が上方へ流れる第1の管体及び第2の管体を有し、ガスヘッダが、第1の管体と第2の管体との間に設けられることが、望ましい。
【0027】
別の観点からは、本発明は、上下方向へ向けて配置されるとともに少なくとも下端部に開口を有する揚液管と、この揚液管の内部に1又は2以上設けられる上記の本発明に係る気泡発生装置とを備え、揚液管が、本発明に係る気泡発生装置によるガスリフト作用によって開口から液体を内部に流入させることにより、液体を上昇させることを特徴とする揚液装置である。
【0028】
別の観点からは、本発明は、液体を収容するための容器と、この容器の内部に1又は2以上設けられる上記の本発明に係る気泡発生装置とを備えることを特徴とする攪拌装置である。
【0029】
別の観点からは、本発明は、液体を収容するための横断面形状が略円形の容器と、この容器の内部に設けられてこの容器の内周面の略接線方向又はこれに近似の方向へ向けてガスを吹き込んでこの液体に旋回流を発生させることによって気泡を発生させるための複数のガス吹込み口とを備えることを特徴とする攪拌装置である。
【0030】
さらに別の観点からは、本発明は、管体の内部を上方へ流れる液体にガスを吹き込んでこの液体に旋回流を発生させることによって気泡を発生させることを特徴とする気泡発生方法である。
【0031】
この本発明に係る気泡発生方法では、さらに、管体の内部に吹き込まれるガスに脈動を付与することが望ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係る気泡発生装置、揚液装置、攪拌装置及び気泡発生方法の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0033】
図1は、この第1の実施の形態に係る気泡発生装置10の構造を示す説明図であって、図1(a) は垂直断面の端面図、図1(b) は水平断面の端面図である。
図1に示すように、本実施の形態の気泡発生装置10は、旋回流発生手段11を備える。この旋回流発生手段11は、管体12の内部を上方へ流れる液体にガスを吹き込んでこの液体に、管体12の中心軸の周りを旋回する旋回流を発生させることによって気泡を発生させるものである。
【0034】
本実施の形態では、旋回流発生手段11として、管体12の内周面12a の略接線方向へ向けてガスを吹き込むための複数 (図示例では八つ) のガス吹き込み口11a 〜11h を有するガス吹込み手段13を用いた。
【0035】
管体12の上下方向の長さは、長過ぎると液体の流動抵抗が大きくなり、逆に短過ぎると旋回流の安定性及び旋回流のせん断力によるガスジェットの分断がいずれも不十分となり、気泡径やその均一性を保つことが容易ではなくなる。したがって、ガス吹き込み口11a 〜11h の設置位置よりも上部の管体12の長さは、管体12の内径の0.5 倍以上20倍以下であることが望ましく、一方、ガス吹き込み口11a 〜11h の設置位置よりも下部の管体12の長さは、管体12の内径の1倍以上10倍以下であることが望ましい。
【0036】
このガス吹込み手段13は、図1(b) に示す水平断面形状を有するとともに円周上に並設された八つのノズルブロック13a を有しており、隣接するノズルブロック13a 、13a の間にガス吹き込み口11a 〜11h が、管体12の内周面12a の略接線方向へ略水平に形成されている。
【0037】
なお、本実施の形態とは異なり、ガス吹き込み口11a 〜11h は管体12の内周面12a の略接線方向とは若干ずれた近似の方向に向けてガスを噴出するように設けられていてもよく、また、ガス吹き込み口11a 〜11h は水平方向に形成するのではなく、例えば水平方向よりも若干上向きとなるように形成してもよい。ガス吹き込み口11a 〜11h は、いずれにしても、管体12の内部に吹き込まれたガスが管体12の中心軸の周りの旋回流を発生させることができるように、形成されていればよい。
【0038】
そして、このガス吹込み手段13は、このガス吹き込み手段13にガスを供給するためのガス供給室14を有するガスヘッダ15の内部に設けられている。ガスヘッダ15には一箇所以上 (図示例では2箇所) のガス供給口15a が設けられている。
【0039】
このガス供給口15a 、15a を介してガスをガス供給室14に供給すると、ガス吹込み手段13のガス吹き込み口11a 〜11h から管体12の内周面12a の略接線方向へ略水平にガスが吹き込まれる。
【0040】
吹き込まれたガスジェットは、管体12の内部に存在する液体に、管体12の中心軸の周りを旋回する旋回流を誘起する。そして、誘起された液体の旋回流に起因する壁面せん断応力によってガスジェットは分断され、10mm以下の径の微細な気泡が形成される。
【0041】
この際、旋回流とともに流れるガスは、旋回流が奏する遠心力によって、液体より密度が小さいガス気泡が管体12の中心へ向けて移行する。これにより、10mm以下の径の微細な気泡は、水平面内において均一な密度に形成される。
【0042】
このように、本実施の形態の気泡発生装置10は、管体12の内部を上方へ流れる液体にガスを吹き込んでこの液体に旋回流を発生させることによって気泡を発生させるものである。
【0043】
ガス吹き込み口11a 〜11h から吹き込まれるガスジェットを超音速にすると、管体12の内部に形成される旋回流がより強化され、吹き込まれたガスジェットに作用する壁面せん断応力も大きくなり、これにより、気泡径の増大が抑制されて10mm以下の径の微細な気泡を安定して発生することができるため、望ましい。
【0044】
ここで、ガスジェットを超音速にするには、ガス吹き込み口11a 〜11h からのガス流れを断熱流れと仮定すれば、ヘッダ内の静止ガスが圧力Piの雰囲気に噴出するジェットのマッハ数Mとノズル圧力Pnとの関係は、熱力学的に(1) 式により表されることとなる。
【0045】
【数1】
【0046】
この(1) 式においてM>1とすればよく、一般的な常温のガスでは比熱比は、κ=1.2(エタン等)〜1.66 (ヘリウム、アルゴン等)であり、この値を(1) 式に代入すると、
【0047】
【数2】
【0048】
となる。すなわち、ガス吹き込み口11a 〜11h の内部の圧力を、管体12内の雰囲気圧力(液中においてはそこの静水頭)の1.77〜2.05倍以上とすればよい。
この気泡発生装置10は、図1(a) 及び図1(b) では図示していないが、ガス供給口15a へのガス供給管路の途中に、管体12の内部に吹き込まれるガスに脈動を付与する脈動発生手段が設けられている。
【0049】
はじめに、管体12の内部に吹き込まれるガスに脈動を付与することにより気泡離脱の効果が存在することを検討する。
内径dの液中ノズルからのガス離脱がガスの浮力と表面張力との釣り合いにより発生すると仮定すると、
【0050】
【数3】
【0051】
が成り立つ。ただし、 gは重力加速度(m/s2)を示し、δは離脱気泡径(m) を示し、ρl は液体密度(kg/m3)を示し、σは表面張力(N/m)を示す。
いま、ガス供給量q(m3/s)に対して周波数fで変動量Δqの脈動を与えた時の気泡離脱間隔をτとすると、
【0052】
【数4】
となり、
【0053】
【数5】
【0054】
となる。ただし、fは変動周期(s−1) であり、qはガス供給量(m3/s)であり、Δqはガス供給量変動幅(m3/s)であり、tは時間(s) であり、Tは気泡離脱間隔(s) である。
【0055】
すなわち、脈動振幅Δq/q 及び周波数fを変化させれば、離脱周期を制御できることがわかる。さらに、ガス脈動により界面張力σが小さくなれば、離脱周期はさらに小さくなり、気泡の微細化制御も期待できる。
【0056】
図2〜図4は、ガス供給管路16の途中に設けられた各種の脈動発生手段17、18、19の構成例を示す説明図であり、図2は機械的脈動発生手段17を示し、図3は音響的脈動発生手段18を示し、図4は自励振動的脈動発生手段19を示す。
【0057】
図2に示す機械的脈動発生手段17は、ガス供給管路16の一部にこの管路16と連通するシリンダ20を設け、このシリンダ20内でピストン21を往復させることにより脈動を発生する。
【0058】
図3に示す音響的脈動発生手段18は、ガス供給管路16の一部にこの管路16と連通する音響室22を設け、この音響室22内にスピーカ23を設置し、アンプ24を介してスピーカ23からある周波数の音を発生させることにより脈動を発生する。
【0059】
図4に示す自励振動的脈動発生手段19は、ガス供給管路16の一部に、ガス流速を増大させる絞り機構25とその下流にくさび形、三角形、矩形、平板又は円形の物体26を設置し、高速ガス流れが物体に衝突するときのエッジトーン27及び物体後流に発生するカルマン渦28による振動をともに利用することにより脈動を発生する。
【0060】
なお、ガスへの脈動付与には脈動周波数が関係する。脈動周波数が10Hz未満であるとガスの高速吹き込みに対して脈動の効果が薄く、また脈動周波数が1000Hz超では脈動発生方法における脈動振幅を大きく確保することができず、やはり脈動の効果が薄くなる。したがって、脈動周波数としては10Hz以上1000Hz以下であることが望ましく、30Hz以上500Hz 以下とすると、10mm以下の径の微細な気泡を均一に形成できるため、より望ましい。
【0061】
以下、本実施の形態の気泡発生装置10を、上述したGLADシステムにおけるガスインジェクタとして適用可能であることを、超音速でガスを吹込む場合の吹込みノズルの口径及び吹込量の制御性との関係で、説明する。
【0062】
まず、吹込口径に関して検討する。いま、液深さH(圧力 Pi ) に設置されたガス吹込口から Pn の圧力でガスを吹込むとし、吹込ガス量は、揚液量のα%とすると、
【0063】
【数6】
ただし、
【0064】
【数7】
【0065】
【数8】
【0066】
となる。ただし、aは音速(m/s)であり、Dは溶解管内径(m) であり、dはノズル径(m) であり、Mはマッハ数(−) であり、Nはノズル数(−) であり、Pは圧力(Pa)であり、Rはガス定数(m2/s2/K)であり、Tは温度(K) であり、Vは揚液平均流速(m/s) であり、αはボイド率(−) であり、κは比熱比(−) であり、ρg はガス密度(kg/m3) であり、添字の oは標準状態を示し、nはノズル内を示し、さらにiは溶解管内(雰囲気)を示す。
【0067】
超音速で吹き込まれるとすると、ノズル内マッハ数M=1であるから(6) 式は、
【0068】
【数9】
【0069】
となる。
このため、溶解及び揚液に必要な最適値α、Vに対してインジェクタノズル圧力Pnのみで制御できる。ちなみに、内径500mm の溶解管内において、ボイド率α=1〜30%、揚液流速V=0.5 〜5m/s と考え、 CO2ガスをインジェクション部の圧力の2倍で吹き込むと仮定すると、0.5 〜20mmの口径の吹き込みノズルを4〜32個程度設置すればよい。このため、設計製作上の問題も生じない。
【0070】
さらに、管体12の内部に吹き込まれるガスに脈動を付与すれば、上述したGLADシステムにおけるガスインジェクタとして用いることができ、これにより、10mm以下の径の微細な気泡を安定して発生できる。
【0071】
図5は、本実施の形態の気泡発生装置10をガスインジェクタとして用いた揚液装置 (ガスリフトポンプ)30 の構成例を示す説明図である。
この揚液装置30は、上下方向に離間して配置され、内部を液体が上方へ流れる第1の管体31及び第2の管体32と、第1の管体31と第2の管体32との間に配置されるガスヘッダ15とを備える気泡発生装置10、10と、この気泡発生装置10、10を内部に収容する揚液管33とを備える。ガスヘッダ15の内部には、第2の管体32の内周面の略接線方向へ向けてガスを吹き込むための八つのガス吹き込み口11a 〜11h を有するガス吹込み手段11と、このガス吹き込み手段11にガスを供給するためのガス供給室14とが設けられる。
【0072】
そして、揚液管33が、気泡発生装置10、10によるガスリフト作用によって、下端部から液体を内部に流入させることにより、液体を上昇させる。
このときの発生気泡径及び揚液装置30の揚液特性を、図6に示す従来の揚液装置34と比較する。なお、図6に示す揚液装置34は、揚液管30にガス吹き込みのための内径1.45mmの細管35を均等間隔で16本接続されて、構成される。
【0073】
具体的には、本実施形態の揚液装置30では、内径82.2mmの管体12の周方向8箇所に内径1.45mmの吹き込みノズル11a 〜11h を設けた。管体12の長さは、吹き込みノズル11a 〜11h より上側が150mm 、下側が100mm である。また、気泡発生装置10は、揚液管33の径が260mm 、高さが6m の透明管の下部に取り付け、吹き込みガスは圧縮空気を用い、揚液体として水道水を用いた。なお、吹込ガス量及び揚液量は、それぞれ渦流量計及び電磁流量計を用いて測定した。
【0074】
供給ガスへの脈動の付与の有無による影響も併せて調査した。脈動は、図2に示す機械的脈動発生手段17を用いて発生し、脈動周波数は83Hzである。また、発生気泡径は、揚液管33内を上昇する気泡を写真撮影し、画像解析により各気泡の短径ds (上昇方向)と長径dl (上昇方向に直角方向)を計測し、上昇気泡を回転楕円体として次式により等価球形dmとして求めた。
【0075】
【数10】
【0076】
図7は、揚液装置30、34について発生気泡の等価径db(mm)とガス吹き込み量Qg(Nm3/min) との関係を示すグラフである。
脈動を付与しない場合、ガス吹込量が少ない範囲では、揚液装置30による発生気泡の等価径は、揚液装置34による発生気泡の等価径と略同様であるが、ガス吹込量が大きくなると揚液装置34では発生気泡の等価径が大きくなるのに対し、揚液装置30では僅かに大きくなる程度であり、揚液装置34に比較すると発生気泡の等価径は1/2 程度である。
【0077】
また、脈動を付与する場合、ガス吹込量が少ない範囲では、発生気泡の等価径は、脈動がない場合より僅かに小さいが、ガス吹込量が多くなると脈動の有無の影響は認められなくなる。つまり、吹き込むガスヘの脈動の付与は吹き込み量が少ない場合に有効である。
【0078】
図8は、図7と同じ条件における揚液装置30、34の揚液量Ql(m3/min)とガス吹き込み量Qg(Nm3/min) との関係を示すグラフであり、揚液装置30、34の揚液特性を比較して示す。
【0079】
揚液装置30では脈動付与の有無に関わらず揚液特性は、揚液装置34の揚液特性と殆ど同等であるが、吹き込み量が大きい範囲では僅かに小さくなる。
このように、本実施の形態の揚液装置30は、管体12の略接線方向にガスを吹き込むことによって液体の上昇流に旋回流を誘起させることを大きな特徴とするが、上述したように、その旋回強度を上昇するためには、ガスを超音速で吹き込むことが効果的である。
【0080】
ここで、ガスを超音速で吹き込む条件として、上述したように、ガス吹き込み口11a 〜11h の内部の圧力を、吹き込み雰囲気圧力の1.77〜2.05倍以上とすればよい。しかしながら、ガス吹き込み口11a 〜11h のノズル径により吹込みガス量が変化する。すなわち、ノズル径が大き過ぎると吹き込みガス量が増加し、液体の上昇流を阻害する。このため、本発明の基本的な考え方、すなわち液体の流れとの相互干渉を利用して均一に気泡を発生することが、達成できなくなることがある。したがって、揚液装置30のガス吹き込み口11a 〜11h の径及び本数は、以下のように限定することが望ましい。
【0081】
(9)式より、
【数11】
【0082】
となる。ここで、前述のように一般的な常温のガスにおいては、比熱比はκ=1.2(エタン等)〜1.66(ヘリウム、アルゴン等)であり、さらに上述した(2) 式を考慮すると、
【0083】
【数12】
【0084】
となる。
ここで、ボイド率α及び揚液平均流速Vは上述したように、α=1〜30%、V=0.5 〜5m/s 、0℃におけるガスの音速は、an =(κRTn )0.5=205(塩素) 〜1270(水素)m/s であり、 Tn /Ti =1と考えると、
【0085】
【数13】
【0086】
とすれば、殆どの吹込みガス量に対応できる。
さらに、液体の旋回流発生の対称性を考慮して、ガス吹き込み口の数Nを最低2と考えると、
【0087】
【数14】
【0088】
となる。すなわち、本発明におけるガス吹き込み口11a 〜11h の径は、管体12の内径の0.06倍以下とすれば、殆どの吹込みガス量に対して充分な均一気泡の発生効果が得られるため、望ましい。
【0089】
このように、本実施の形態の揚液装置30は、管体12の内面の略接線方向へ超音速でガスを吹き込むことによる揚液への旋回流の付与と、吹込みガスに脈動を付与することにより界面張力の制御とをともに利用するため、超音速のガスジェットによる吹込部の強い乱れにより CO2ガスの溶解が促進されるとともに、吹き込んだガスも分断され微細気泡化する。
【0090】
さらに、管体12の接線方向へのガスの吹込により、揚液に旋回流が誘起され、その遠心力により、比重が小さい気泡は揚液管33の中心部に移行し、管壁からガスを吹き込んでも揚液管33の中心部への気泡の分散が充分に可能である。この旋回流とガス脈動とにより、揚液管33の内面からの気泡離脱も促進され、さらなる気泡微細化が可能になるとともに気泡形成の制御性も向上する。
【0091】
なお、揚液管33が非円形管の場合には、円滑な旋回流の形成が難しい。したがって、揚液管33が非円形管である場合には、例えば上述した図5にも示すように、本実施の形態の気泡発生装置10を揚液管33の下部の適当な位置に設置すればよい。
【0092】
以上説明したように、本実施の形態によれば、管体12の液体に旋回流を誘起し、この旋回流の剪断力を利用してガスを分断するため、10mm以下の微細な気泡を均一にかつ安定して発生することができる。
【0093】
さらに、本実施の形態によれば、ガスの超音速吹き込み及び供給ガスへの脈動を付与することにより、よりいっそう、気泡の微細化及び均一化を図ることができる。このため、上述したGLADシステムに好適に用いることができる。
【0094】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態を説明する。なお、以降の実施の形態の説明では、上述した第1の実施の形態と相違する点を説明し、共通する部分については同一の図中符号を付すことにより、重複する説明を省略する。
【0095】
図9は、本発明に係る気泡発生装置10−1を利用した攪拌装置36の垂直断面図である。
この攪拌装置36は、液体を収容するための容器37と、この容器37の内部に1又は2以上設けられた本発明に係る気泡発生装置10−1、10−1とを備える。
【0096】
この攪拌装置36は、容器37の水平断面形状が円形でなく、容器37の周壁に吹き込みノズルを設置しても旋回流の誘起が難しい場合に好適である。すなわち、気泡発生装置10−1を容器37の底部に設置し、容器37に収容された液体と反応させる不活性ガスを吹き込めば、容器37の内部の液体は、図中矢印で示す方向に循環させて攪拌することができる。
【0097】
なお、不活性ガス以外のガスを用いれば、化学反応装置として液体と気体との反応を効率良く促進できる。さらに、反応装置としてではなく、汚泥等の微生物が生育する環境下で空気等酸素含有ガスを吹き込めば微生物ばっ気槽等として微生物の活性化を促進することもできる。
【0098】
(第3の実施の形態)
図10は、第3の実施の形態の攪拌装置38を示す説明図で、図10(a) は垂直断面図、図10(b) は底部の水平断面図である。
【0099】
本例では、円筒形状の容器39の底部の周壁39a にガス吹き込み口40a 〜40d を設け、容器39の底部の周壁39a の略接線方向に不活性ガスを吹き込むと、容器39に収容された液体に旋回流を誘超するとともに、小気泡の上昇により容器39内が強攪拌される。
【0100】
なお、以上の各実施の形態では、液体に気体を反応させる形態を示したが、本発明はこの形態に限定されるものではなく、液体としてスラリーを用いれば固体、気体及び液体の反応を促進することもできる。
【0101】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明により、公知のガスインジェクタと少なくとも同等程度の CO2ガスの溶解制御性及び気泡発生性を有するとともに良好なメンテナンス性を有し、10mm以下の径の微細な気泡を均一に安定して発生することができる、 CO2ガスの高効率海底固定システム用もしくは、一般のガス(エア)リフトポンプあるいは化学反応槽等における均一気泡発生装置用としても好適な気泡発生装置及び気泡発生方法と、これらを応用した揚液装置及び攪拌装置とを提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る気泡発生装置の構造を示す説明図であって、図1(a) は垂直断面の端面図、図1(b) は水平断面の端面図である。
【図2】ガス供給管路の途中に設けられた機械的脈動発生手段の構成例を示す説明図である。
【図3】ガス供給管路の途中に設けられた音響的脈動発生手段の構成例を示す説明図である。
【図4】ガス供給管路の途中に設けられた自励振動的脈動発生手段の構成例を示す説明図である。
【図5】第1の実施の形態の気泡発生装置をガスインジェクタとして用いた揚液装置の構成例を示す説明図である。
【図6】従来の揚液装置の構成例を示す説明図である。
【図7】揚液装置について発生気泡の等価径db(mm)とガス吹き込み量Qg(Nm3/min) との関係を示すグラフである。
【図8】図7と同じ条件における揚液装置の揚液量Ql(m3/min)とガス吹き込み量Qg(Nm3/min) との関係を示すグラフである。
【図9】第2の実施の形態の攪拌装置の垂直断面図である。
【図10】第3の実施の形態の攪拌装置を示す説明図で、図10(a) は垂直断面図、図10(b) は底部の水平断面図である。
【図11】公知のGLADシステムの一例を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
10 気泡発生装置
11 旋回流発生手段
11a 〜11h ガス吹込み口
12 管体
12a 内周面
13 ガス吹込み手段
14 ガス供給室
15 ガスヘッダ
17 脈動発生手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、気泡発生装置、揚液装置、攪拌装置及び気泡発生方法に関する。具体的には、本発明は、例えばガス(エア)リフトポンプや化学反応槽等において、径が10mm以下の微細な気泡を均一に発生するための技術に関するものであり、特に、ガスリフト効果を利用して海水を揚水するとともに CO2ガスを海水に溶解させるための、いわゆるGLADシステムに好適に用いることができる気泡発生装置及び気泡発生方法と、これらを応用した揚液装置及び攪拌装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、近年、化石燃料の消費に伴う様々な問題の解決が世界的な規模で求められている。これらの問題のうち人為的な産業活動に伴って大量に排出される炭酸ガスが奏する温室効果に起因した地球の温暖化は、最近の50年間に極めて急速に進行している。このため、排出される炭酸ガスを如何に処理して地球の温暖化を抑止するかは、緊急かつ重要な課題である。
【0003】
ところで、排出された CO2ガスの約45%は大気中に残留するが、約28%は海洋に吸収され、さらに残りは植物に固定されるという報告がある。また、海洋へのCO2ガスの吸収速度は低いものの、その量的吸収能力は、化石燃料の可採埋蔵量の全量を消費し尽くしたと仮定しても海水が CO2ガスで飽和することはない程に、桁外れに大きい。
【0004】
このため、海洋のこのような CO2ガスの吸収能力に着目し、例えば火力発電所等から放出される CO2ガスを海洋に効率よく固定するシステム (GLADシステム;Gas Lift Advanced Dissolution System for CO2)が既に提案されている。
【0005】
図11は、公知のGLADシステム1の一例を模式的に示す説明図である。図11に示すように、このGLADシステム1では、海面下 200〜400mに配置されたガスインジェクタ2から、例えば火力発電所等(図示しない)から放出された CO2ガスあるいは CO2混合ガスを揚水管3に吹き込み、揚水管3の内部を気泡4が浮上することによるガスリフト効果により周囲の新海水5を吸引するとともに気泡中の CO2ガスを海水に溶解させる。そして、ドレイン管6により CO2ガス溶解海水7を海面下1000〜3000m の深海に送り込む。このGLADシステム1では、 CO2ガスの溶解による海水の酸性化で海水pHが6.5 以下に低下して海棲生物の生息環境を破壊しないように、 CO2ガスの溶解が制御される。このGLADシステム1は、緊急避難的かつ繋ぎの処置ではあるものの、 CO2ガスの実現可能な処理策として有効である。なお、図11における符号8は、ガス分離器である。
【0006】
このように、GLADシステム1ではガスインジェクタ2はいわばシステム全体の心臓部であるため、ガスインジェクタ2には、海水のガスリフト効率の向上や、CO2ガスの溶解制御性及び定常性の確保を図るために、液中に適正な大きさの気泡4を安定的に発生することが要求される。
【0007】
具体的には、ガスインジェクタ2には、海水の揚水を確実に行うとともに CO2ガスを海水中に溶解させて海底に効率よく固定するため、10mm以下の径の均一な微細な気泡4を安定的かつ均一に形成することが求められる。また、このガスインジェクタ2は海面下 200〜400mの海中に設置されることから、できるだけメンテナンスフリー化が図れる簡素な構造であることも重要である。
【0008】
公知のガスインジェクタによる気泡の発生方法を表1にまとめて示す。表1に示すように、細孔からガスを吹込む方法(非特許文献1、2)、液体エジェクタによるガス吸込方法(非特許文献3、4)、超音波印加による方法(非特許文献5)、さらには高電圧印加による方法(非特許文献6〜8)等があり、それぞれについて研究開発が行われている。また、表1にはこれらを応用した特許文献1〜4も併せて示す。
【0009】
【表1】
【0010】
これらの気泡の発生方法のうちで細孔からガスを吹込む方法は、孔形状により、オリフィス、ドリルホール、細管又は多孔体を用いた方法に分類することができ、さらにガス吹き込みと突起とによる気泡分散を利用するエアレータ(非特許文献9)がある。
【0011】
【非特許文献1】
高橋照男、宮原敏郎:単一円孔より形成される気泡容積−蓄気質容積の影響−,化学工学論文集、第5巻第5号(1979), 453.
【非特許文献2】
Pamperin,O. and Rath,H.J. :INFLUENCE of BUOYANCY ON BUBBLE FORMATION AT SUBMERGED ORIFICE,Chemical Engineering Science vol Vol.50 No.19(1995), 3009.
【非特許文献3】
大竹伝雄、東稔節治、久保井亮一、高橋保夫、中尾勝実:液体エジェクターによるガスの分散、化学工学論文集、第5巻第4号(1979,366.)
【非特許文献4】
大成博文、前田邦男、松尾克美、蔵重裕二、石川並木、津田朗宏:海水マイクロバブル発生技術について,土木学会第54回年次学術公演 会、VII −74(平成11年9月),148 .
【非特許文献5】
実吉純一、菊池喜充、能本乙彦:超音波技術便覧(新訂版)、日刊工業新聞社、昭和59年12月,1651 .
【非特許文献6】
佐藤正之、黒田正和、佐賀井武:気泡生成に対する高電圧印加の効果、化学工学論文集,第5巻第4号(1979),380.
【非特許文献7】
Ogata,S.,Tan,K.,Nishijima,K. and Chang,J.S.:Development ofImproved Bubble Disruption and Dispersion Technique by an Applied Electric Field Method, AlChE Journal,Vol.31 No.1(1985),62.
【非特許文献8】
Tsouris,C.,Shin,W.T. and Yiacoumi,S.:Pumping,Spraying and Mixing of Fluids by Electric Fields, Canadian J. of ChemicalEngineering,Vol.76(1998),589.
【非特許文献9】
西華産業株式会社:完全メンテフリー省エネ型排水設備用散気装置 (OHR型エアレータ)、カタログ.
【特許文献1】
特開平8−100210号公報
【特許文献2】
特開平6−339768号公報
【特許文献3】
特開2002−191949号公報
【特許文献4】
特開2002−113340号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
オリフィス、ドリルホール又は細管を用いて気泡を発生する方法は、確かにメンテナンスフリーであるものの、形成した孔径によって、ガス吹き込み量及び気泡径の制御範囲が圧力により著しく制限され、制御の幅が狭い。
【0013】
すなわち、多量のガスを吹き込んで10mm以下の径の微細な気泡を発生させるためには、小径の孔を多数設ける必要があり、孔加工コストが嵩むとともに、これら孔の目詰まり対策等の管理を行う必要が生じる。
【0014】
また、多孔体を用いて気泡を発生する方法は、特に多孔体の目詰まりが問題となり、吹き込みガスのフィルタリング及び多孔体の清掃(逆洗あるいは交換)等の管理を充分に行う必要がある。
【0015】
また、エアレータ方式により気泡を発生する方法は、衝突板や突起の管理(付着対策や摩耗対策)が必要となる。
液体エジェクタによるガス吸込方式は、液体吹き込み量により吸込ガス量及び気泡径をある程度制御することはできるものの、液体加圧装置及びエジェクタの管理(摩耗交換等)が必要になってしまいコストが嵩む。
【0016】
さらに、超音波あるいは高電圧を印加する方式では、電流や電圧を制御すれば気泡径を制御することは確かに可能であるが、超音波発振器や電圧印加電極の設置及びこれらの定期管理が必要となり、コストが嵩む。
【0017】
このように、気泡を発生する技術はこれまでにも多数の研究が行われ、多数の発明が提案されてはいるものの、公知の発明では、気泡発生の安定性及びメンテナンス性をいずれも高レベルで満足することはできなかった。
【0018】
本発明の目的は、公知のガスインジェクタと少なくとも同等程度の CO2ガスの溶解制御性及び気泡発生性を有するとともに良好なメンテナンス性を有し、10mm以下の径の微細な気泡を均一に安定して発生することができる、 CO2ガスの高効率海底固定システム用もしくは、一般のガス(エア)リフトポンプあるいは化学反応槽等における均一気泡発生装置用としても好適な気泡発生装置及び気泡発生方法と、これらを応用した揚液装置及び攪拌装置とを提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、以下に列記する知見(1) 〜(3) を得た。
【0020】
(1)上述したGLADシステムにおけるガスインジェクタとしての使用を考えると、海面下200 〜400mに配置されるために良好なメンテナンス性を有することが強く求められ、そのためにはガス吹き込み部の形状は簡素である程よい。このため、ガス吹込口は、複雑な加工を伴わなくとも形成できるドリルホールや細孔であることが最も望ましい。
【0021】
(2)気泡の微細化には、気液界面張力に打ち勝つ力を付与する必要があり、流体中における力として、攪拌等の機械的力以外として流れに伴う液体の剪断力を利用するのが良い。しかし、上述した液体エジェクタ方式では、液体の加圧装置が必要となり、システムの設備費及び運転コストが嵩む。そこで、ガスの吹込みにより液体に旋回流、具体的には液体を上方へ向けて流す管体の中心軸の周りを旋回する旋回流を発生させ、その旋回流が奏する剪断力を利用してガスを分断して微細な気泡を発生することが望ましい。
【0022】
(3)気液界面張力を低下させることによりガス吹込口からの気泡離脱を促進することも考えられる。しかし、界面張力は添加剤等を注入しない限り一定である。これに対し、吹き込まれるガスに脈動を付与することにより、ガス吹込口からの気泡離脱を促進でき、見掛け上の界面張力の低下と同等の効果を期待することができる。
【0023】
本発明者らは、これらの知見に基づいてさらに検討を重ねた結果、管体の内部を上方へ流れる液体にガスを望ましくは超音速で吹き込んで、この液体に旋回流を発生させること、さらに望ましくは吹き込まれるガスに脈動を付与することによって界面張力を制御でき、これにより、気泡発生の安定性及びメンテナンス性をいずれも高レベルで満足でき、上述した課題を解決できることを知見し、本発明を完成した。
【0024】
本発明は、管体の内部を上方へ流れる液体にガスを吹き込んで該液体に旋回流を発生させることによって気泡を発生させる旋回流発生手段を備えることを特徴とする気泡発生装置である。具体的には、この本発明に係る気泡発生装置における旋回流は、管体の中心軸の周りを旋回する流れである。
【0025】
この本発明に係る気泡発生装置では、旋回流発生手段が、管体の内周面の略接線方向又はこれに近似の方向へ向けてガスを吹き込むための複数のガス吹込み口を有するガス吹込み手段であることが、例示される。
【0026】
これらの本発明に係る気泡発生装置が、さらに、管体の内部に吹き込まれるガスに脈動を発生させる脈動発生手段を備えることが望ましい。
これらの本発明に係る気泡発生装置が、さらに、旋回流発生手段と、この旋回流発生手段にガスを供給するためのガス供給室とを内蔵するガスヘッダを備え、かつ、管体が、上下方向に離間して配置されるとともにそれぞれの内部を液体が上方へ流れる第1の管体及び第2の管体を有し、ガスヘッダが、第1の管体と第2の管体との間に設けられることが、望ましい。
【0027】
別の観点からは、本発明は、上下方向へ向けて配置されるとともに少なくとも下端部に開口を有する揚液管と、この揚液管の内部に1又は2以上設けられる上記の本発明に係る気泡発生装置とを備え、揚液管が、本発明に係る気泡発生装置によるガスリフト作用によって開口から液体を内部に流入させることにより、液体を上昇させることを特徴とする揚液装置である。
【0028】
別の観点からは、本発明は、液体を収容するための容器と、この容器の内部に1又は2以上設けられる上記の本発明に係る気泡発生装置とを備えることを特徴とする攪拌装置である。
【0029】
別の観点からは、本発明は、液体を収容するための横断面形状が略円形の容器と、この容器の内部に設けられてこの容器の内周面の略接線方向又はこれに近似の方向へ向けてガスを吹き込んでこの液体に旋回流を発生させることによって気泡を発生させるための複数のガス吹込み口とを備えることを特徴とする攪拌装置である。
【0030】
さらに別の観点からは、本発明は、管体の内部を上方へ流れる液体にガスを吹き込んでこの液体に旋回流を発生させることによって気泡を発生させることを特徴とする気泡発生方法である。
【0031】
この本発明に係る気泡発生方法では、さらに、管体の内部に吹き込まれるガスに脈動を付与することが望ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係る気泡発生装置、揚液装置、攪拌装置及び気泡発生方法の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0033】
図1は、この第1の実施の形態に係る気泡発生装置10の構造を示す説明図であって、図1(a) は垂直断面の端面図、図1(b) は水平断面の端面図である。
図1に示すように、本実施の形態の気泡発生装置10は、旋回流発生手段11を備える。この旋回流発生手段11は、管体12の内部を上方へ流れる液体にガスを吹き込んでこの液体に、管体12の中心軸の周りを旋回する旋回流を発生させることによって気泡を発生させるものである。
【0034】
本実施の形態では、旋回流発生手段11として、管体12の内周面12a の略接線方向へ向けてガスを吹き込むための複数 (図示例では八つ) のガス吹き込み口11a 〜11h を有するガス吹込み手段13を用いた。
【0035】
管体12の上下方向の長さは、長過ぎると液体の流動抵抗が大きくなり、逆に短過ぎると旋回流の安定性及び旋回流のせん断力によるガスジェットの分断がいずれも不十分となり、気泡径やその均一性を保つことが容易ではなくなる。したがって、ガス吹き込み口11a 〜11h の設置位置よりも上部の管体12の長さは、管体12の内径の0.5 倍以上20倍以下であることが望ましく、一方、ガス吹き込み口11a 〜11h の設置位置よりも下部の管体12の長さは、管体12の内径の1倍以上10倍以下であることが望ましい。
【0036】
このガス吹込み手段13は、図1(b) に示す水平断面形状を有するとともに円周上に並設された八つのノズルブロック13a を有しており、隣接するノズルブロック13a 、13a の間にガス吹き込み口11a 〜11h が、管体12の内周面12a の略接線方向へ略水平に形成されている。
【0037】
なお、本実施の形態とは異なり、ガス吹き込み口11a 〜11h は管体12の内周面12a の略接線方向とは若干ずれた近似の方向に向けてガスを噴出するように設けられていてもよく、また、ガス吹き込み口11a 〜11h は水平方向に形成するのではなく、例えば水平方向よりも若干上向きとなるように形成してもよい。ガス吹き込み口11a 〜11h は、いずれにしても、管体12の内部に吹き込まれたガスが管体12の中心軸の周りの旋回流を発生させることができるように、形成されていればよい。
【0038】
そして、このガス吹込み手段13は、このガス吹き込み手段13にガスを供給するためのガス供給室14を有するガスヘッダ15の内部に設けられている。ガスヘッダ15には一箇所以上 (図示例では2箇所) のガス供給口15a が設けられている。
【0039】
このガス供給口15a 、15a を介してガスをガス供給室14に供給すると、ガス吹込み手段13のガス吹き込み口11a 〜11h から管体12の内周面12a の略接線方向へ略水平にガスが吹き込まれる。
【0040】
吹き込まれたガスジェットは、管体12の内部に存在する液体に、管体12の中心軸の周りを旋回する旋回流を誘起する。そして、誘起された液体の旋回流に起因する壁面せん断応力によってガスジェットは分断され、10mm以下の径の微細な気泡が形成される。
【0041】
この際、旋回流とともに流れるガスは、旋回流が奏する遠心力によって、液体より密度が小さいガス気泡が管体12の中心へ向けて移行する。これにより、10mm以下の径の微細な気泡は、水平面内において均一な密度に形成される。
【0042】
このように、本実施の形態の気泡発生装置10は、管体12の内部を上方へ流れる液体にガスを吹き込んでこの液体に旋回流を発生させることによって気泡を発生させるものである。
【0043】
ガス吹き込み口11a 〜11h から吹き込まれるガスジェットを超音速にすると、管体12の内部に形成される旋回流がより強化され、吹き込まれたガスジェットに作用する壁面せん断応力も大きくなり、これにより、気泡径の増大が抑制されて10mm以下の径の微細な気泡を安定して発生することができるため、望ましい。
【0044】
ここで、ガスジェットを超音速にするには、ガス吹き込み口11a 〜11h からのガス流れを断熱流れと仮定すれば、ヘッダ内の静止ガスが圧力Piの雰囲気に噴出するジェットのマッハ数Mとノズル圧力Pnとの関係は、熱力学的に(1) 式により表されることとなる。
【0045】
【数1】
【0046】
この(1) 式においてM>1とすればよく、一般的な常温のガスでは比熱比は、κ=1.2(エタン等)〜1.66 (ヘリウム、アルゴン等)であり、この値を(1) 式に代入すると、
【0047】
【数2】
【0048】
となる。すなわち、ガス吹き込み口11a 〜11h の内部の圧力を、管体12内の雰囲気圧力(液中においてはそこの静水頭)の1.77〜2.05倍以上とすればよい。
この気泡発生装置10は、図1(a) 及び図1(b) では図示していないが、ガス供給口15a へのガス供給管路の途中に、管体12の内部に吹き込まれるガスに脈動を付与する脈動発生手段が設けられている。
【0049】
はじめに、管体12の内部に吹き込まれるガスに脈動を付与することにより気泡離脱の効果が存在することを検討する。
内径dの液中ノズルからのガス離脱がガスの浮力と表面張力との釣り合いにより発生すると仮定すると、
【0050】
【数3】
【0051】
が成り立つ。ただし、 gは重力加速度(m/s2)を示し、δは離脱気泡径(m) を示し、ρl は液体密度(kg/m3)を示し、σは表面張力(N/m)を示す。
いま、ガス供給量q(m3/s)に対して周波数fで変動量Δqの脈動を与えた時の気泡離脱間隔をτとすると、
【0052】
【数4】
となり、
【0053】
【数5】
【0054】
となる。ただし、fは変動周期(s−1) であり、qはガス供給量(m3/s)であり、Δqはガス供給量変動幅(m3/s)であり、tは時間(s) であり、Tは気泡離脱間隔(s) である。
【0055】
すなわち、脈動振幅Δq/q 及び周波数fを変化させれば、離脱周期を制御できることがわかる。さらに、ガス脈動により界面張力σが小さくなれば、離脱周期はさらに小さくなり、気泡の微細化制御も期待できる。
【0056】
図2〜図4は、ガス供給管路16の途中に設けられた各種の脈動発生手段17、18、19の構成例を示す説明図であり、図2は機械的脈動発生手段17を示し、図3は音響的脈動発生手段18を示し、図4は自励振動的脈動発生手段19を示す。
【0057】
図2に示す機械的脈動発生手段17は、ガス供給管路16の一部にこの管路16と連通するシリンダ20を設け、このシリンダ20内でピストン21を往復させることにより脈動を発生する。
【0058】
図3に示す音響的脈動発生手段18は、ガス供給管路16の一部にこの管路16と連通する音響室22を設け、この音響室22内にスピーカ23を設置し、アンプ24を介してスピーカ23からある周波数の音を発生させることにより脈動を発生する。
【0059】
図4に示す自励振動的脈動発生手段19は、ガス供給管路16の一部に、ガス流速を増大させる絞り機構25とその下流にくさび形、三角形、矩形、平板又は円形の物体26を設置し、高速ガス流れが物体に衝突するときのエッジトーン27及び物体後流に発生するカルマン渦28による振動をともに利用することにより脈動を発生する。
【0060】
なお、ガスへの脈動付与には脈動周波数が関係する。脈動周波数が10Hz未満であるとガスの高速吹き込みに対して脈動の効果が薄く、また脈動周波数が1000Hz超では脈動発生方法における脈動振幅を大きく確保することができず、やはり脈動の効果が薄くなる。したがって、脈動周波数としては10Hz以上1000Hz以下であることが望ましく、30Hz以上500Hz 以下とすると、10mm以下の径の微細な気泡を均一に形成できるため、より望ましい。
【0061】
以下、本実施の形態の気泡発生装置10を、上述したGLADシステムにおけるガスインジェクタとして適用可能であることを、超音速でガスを吹込む場合の吹込みノズルの口径及び吹込量の制御性との関係で、説明する。
【0062】
まず、吹込口径に関して検討する。いま、液深さH(圧力 Pi ) に設置されたガス吹込口から Pn の圧力でガスを吹込むとし、吹込ガス量は、揚液量のα%とすると、
【0063】
【数6】
ただし、
【0064】
【数7】
【0065】
【数8】
【0066】
となる。ただし、aは音速(m/s)であり、Dは溶解管内径(m) であり、dはノズル径(m) であり、Mはマッハ数(−) であり、Nはノズル数(−) であり、Pは圧力(Pa)であり、Rはガス定数(m2/s2/K)であり、Tは温度(K) であり、Vは揚液平均流速(m/s) であり、αはボイド率(−) であり、κは比熱比(−) であり、ρg はガス密度(kg/m3) であり、添字の oは標準状態を示し、nはノズル内を示し、さらにiは溶解管内(雰囲気)を示す。
【0067】
超音速で吹き込まれるとすると、ノズル内マッハ数M=1であるから(6) 式は、
【0068】
【数9】
【0069】
となる。
このため、溶解及び揚液に必要な最適値α、Vに対してインジェクタノズル圧力Pnのみで制御できる。ちなみに、内径500mm の溶解管内において、ボイド率α=1〜30%、揚液流速V=0.5 〜5m/s と考え、 CO2ガスをインジェクション部の圧力の2倍で吹き込むと仮定すると、0.5 〜20mmの口径の吹き込みノズルを4〜32個程度設置すればよい。このため、設計製作上の問題も生じない。
【0070】
さらに、管体12の内部に吹き込まれるガスに脈動を付与すれば、上述したGLADシステムにおけるガスインジェクタとして用いることができ、これにより、10mm以下の径の微細な気泡を安定して発生できる。
【0071】
図5は、本実施の形態の気泡発生装置10をガスインジェクタとして用いた揚液装置 (ガスリフトポンプ)30 の構成例を示す説明図である。
この揚液装置30は、上下方向に離間して配置され、内部を液体が上方へ流れる第1の管体31及び第2の管体32と、第1の管体31と第2の管体32との間に配置されるガスヘッダ15とを備える気泡発生装置10、10と、この気泡発生装置10、10を内部に収容する揚液管33とを備える。ガスヘッダ15の内部には、第2の管体32の内周面の略接線方向へ向けてガスを吹き込むための八つのガス吹き込み口11a 〜11h を有するガス吹込み手段11と、このガス吹き込み手段11にガスを供給するためのガス供給室14とが設けられる。
【0072】
そして、揚液管33が、気泡発生装置10、10によるガスリフト作用によって、下端部から液体を内部に流入させることにより、液体を上昇させる。
このときの発生気泡径及び揚液装置30の揚液特性を、図6に示す従来の揚液装置34と比較する。なお、図6に示す揚液装置34は、揚液管30にガス吹き込みのための内径1.45mmの細管35を均等間隔で16本接続されて、構成される。
【0073】
具体的には、本実施形態の揚液装置30では、内径82.2mmの管体12の周方向8箇所に内径1.45mmの吹き込みノズル11a 〜11h を設けた。管体12の長さは、吹き込みノズル11a 〜11h より上側が150mm 、下側が100mm である。また、気泡発生装置10は、揚液管33の径が260mm 、高さが6m の透明管の下部に取り付け、吹き込みガスは圧縮空気を用い、揚液体として水道水を用いた。なお、吹込ガス量及び揚液量は、それぞれ渦流量計及び電磁流量計を用いて測定した。
【0074】
供給ガスへの脈動の付与の有無による影響も併せて調査した。脈動は、図2に示す機械的脈動発生手段17を用いて発生し、脈動周波数は83Hzである。また、発生気泡径は、揚液管33内を上昇する気泡を写真撮影し、画像解析により各気泡の短径ds (上昇方向)と長径dl (上昇方向に直角方向)を計測し、上昇気泡を回転楕円体として次式により等価球形dmとして求めた。
【0075】
【数10】
【0076】
図7は、揚液装置30、34について発生気泡の等価径db(mm)とガス吹き込み量Qg(Nm3/min) との関係を示すグラフである。
脈動を付与しない場合、ガス吹込量が少ない範囲では、揚液装置30による発生気泡の等価径は、揚液装置34による発生気泡の等価径と略同様であるが、ガス吹込量が大きくなると揚液装置34では発生気泡の等価径が大きくなるのに対し、揚液装置30では僅かに大きくなる程度であり、揚液装置34に比較すると発生気泡の等価径は1/2 程度である。
【0077】
また、脈動を付与する場合、ガス吹込量が少ない範囲では、発生気泡の等価径は、脈動がない場合より僅かに小さいが、ガス吹込量が多くなると脈動の有無の影響は認められなくなる。つまり、吹き込むガスヘの脈動の付与は吹き込み量が少ない場合に有効である。
【0078】
図8は、図7と同じ条件における揚液装置30、34の揚液量Ql(m3/min)とガス吹き込み量Qg(Nm3/min) との関係を示すグラフであり、揚液装置30、34の揚液特性を比較して示す。
【0079】
揚液装置30では脈動付与の有無に関わらず揚液特性は、揚液装置34の揚液特性と殆ど同等であるが、吹き込み量が大きい範囲では僅かに小さくなる。
このように、本実施の形態の揚液装置30は、管体12の略接線方向にガスを吹き込むことによって液体の上昇流に旋回流を誘起させることを大きな特徴とするが、上述したように、その旋回強度を上昇するためには、ガスを超音速で吹き込むことが効果的である。
【0080】
ここで、ガスを超音速で吹き込む条件として、上述したように、ガス吹き込み口11a 〜11h の内部の圧力を、吹き込み雰囲気圧力の1.77〜2.05倍以上とすればよい。しかしながら、ガス吹き込み口11a 〜11h のノズル径により吹込みガス量が変化する。すなわち、ノズル径が大き過ぎると吹き込みガス量が増加し、液体の上昇流を阻害する。このため、本発明の基本的な考え方、すなわち液体の流れとの相互干渉を利用して均一に気泡を発生することが、達成できなくなることがある。したがって、揚液装置30のガス吹き込み口11a 〜11h の径及び本数は、以下のように限定することが望ましい。
【0081】
(9)式より、
【数11】
【0082】
となる。ここで、前述のように一般的な常温のガスにおいては、比熱比はκ=1.2(エタン等)〜1.66(ヘリウム、アルゴン等)であり、さらに上述した(2) 式を考慮すると、
【0083】
【数12】
【0084】
となる。
ここで、ボイド率α及び揚液平均流速Vは上述したように、α=1〜30%、V=0.5 〜5m/s 、0℃におけるガスの音速は、an =(κRTn )0.5=205(塩素) 〜1270(水素)m/s であり、 Tn /Ti =1と考えると、
【0085】
【数13】
【0086】
とすれば、殆どの吹込みガス量に対応できる。
さらに、液体の旋回流発生の対称性を考慮して、ガス吹き込み口の数Nを最低2と考えると、
【0087】
【数14】
【0088】
となる。すなわち、本発明におけるガス吹き込み口11a 〜11h の径は、管体12の内径の0.06倍以下とすれば、殆どの吹込みガス量に対して充分な均一気泡の発生効果が得られるため、望ましい。
【0089】
このように、本実施の形態の揚液装置30は、管体12の内面の略接線方向へ超音速でガスを吹き込むことによる揚液への旋回流の付与と、吹込みガスに脈動を付与することにより界面張力の制御とをともに利用するため、超音速のガスジェットによる吹込部の強い乱れにより CO2ガスの溶解が促進されるとともに、吹き込んだガスも分断され微細気泡化する。
【0090】
さらに、管体12の接線方向へのガスの吹込により、揚液に旋回流が誘起され、その遠心力により、比重が小さい気泡は揚液管33の中心部に移行し、管壁からガスを吹き込んでも揚液管33の中心部への気泡の分散が充分に可能である。この旋回流とガス脈動とにより、揚液管33の内面からの気泡離脱も促進され、さらなる気泡微細化が可能になるとともに気泡形成の制御性も向上する。
【0091】
なお、揚液管33が非円形管の場合には、円滑な旋回流の形成が難しい。したがって、揚液管33が非円形管である場合には、例えば上述した図5にも示すように、本実施の形態の気泡発生装置10を揚液管33の下部の適当な位置に設置すればよい。
【0092】
以上説明したように、本実施の形態によれば、管体12の液体に旋回流を誘起し、この旋回流の剪断力を利用してガスを分断するため、10mm以下の微細な気泡を均一にかつ安定して発生することができる。
【0093】
さらに、本実施の形態によれば、ガスの超音速吹き込み及び供給ガスへの脈動を付与することにより、よりいっそう、気泡の微細化及び均一化を図ることができる。このため、上述したGLADシステムに好適に用いることができる。
【0094】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態を説明する。なお、以降の実施の形態の説明では、上述した第1の実施の形態と相違する点を説明し、共通する部分については同一の図中符号を付すことにより、重複する説明を省略する。
【0095】
図9は、本発明に係る気泡発生装置10−1を利用した攪拌装置36の垂直断面図である。
この攪拌装置36は、液体を収容するための容器37と、この容器37の内部に1又は2以上設けられた本発明に係る気泡発生装置10−1、10−1とを備える。
【0096】
この攪拌装置36は、容器37の水平断面形状が円形でなく、容器37の周壁に吹き込みノズルを設置しても旋回流の誘起が難しい場合に好適である。すなわち、気泡発生装置10−1を容器37の底部に設置し、容器37に収容された液体と反応させる不活性ガスを吹き込めば、容器37の内部の液体は、図中矢印で示す方向に循環させて攪拌することができる。
【0097】
なお、不活性ガス以外のガスを用いれば、化学反応装置として液体と気体との反応を効率良く促進できる。さらに、反応装置としてではなく、汚泥等の微生物が生育する環境下で空気等酸素含有ガスを吹き込めば微生物ばっ気槽等として微生物の活性化を促進することもできる。
【0098】
(第3の実施の形態)
図10は、第3の実施の形態の攪拌装置38を示す説明図で、図10(a) は垂直断面図、図10(b) は底部の水平断面図である。
【0099】
本例では、円筒形状の容器39の底部の周壁39a にガス吹き込み口40a 〜40d を設け、容器39の底部の周壁39a の略接線方向に不活性ガスを吹き込むと、容器39に収容された液体に旋回流を誘超するとともに、小気泡の上昇により容器39内が強攪拌される。
【0100】
なお、以上の各実施の形態では、液体に気体を反応させる形態を示したが、本発明はこの形態に限定されるものではなく、液体としてスラリーを用いれば固体、気体及び液体の反応を促進することもできる。
【0101】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明により、公知のガスインジェクタと少なくとも同等程度の CO2ガスの溶解制御性及び気泡発生性を有するとともに良好なメンテナンス性を有し、10mm以下の径の微細な気泡を均一に安定して発生することができる、 CO2ガスの高効率海底固定システム用もしくは、一般のガス(エア)リフトポンプあるいは化学反応槽等における均一気泡発生装置用としても好適な気泡発生装置及び気泡発生方法と、これらを応用した揚液装置及び攪拌装置とを提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る気泡発生装置の構造を示す説明図であって、図1(a) は垂直断面の端面図、図1(b) は水平断面の端面図である。
【図2】ガス供給管路の途中に設けられた機械的脈動発生手段の構成例を示す説明図である。
【図3】ガス供給管路の途中に設けられた音響的脈動発生手段の構成例を示す説明図である。
【図4】ガス供給管路の途中に設けられた自励振動的脈動発生手段の構成例を示す説明図である。
【図5】第1の実施の形態の気泡発生装置をガスインジェクタとして用いた揚液装置の構成例を示す説明図である。
【図6】従来の揚液装置の構成例を示す説明図である。
【図7】揚液装置について発生気泡の等価径db(mm)とガス吹き込み量Qg(Nm3/min) との関係を示すグラフである。
【図8】図7と同じ条件における揚液装置の揚液量Ql(m3/min)とガス吹き込み量Qg(Nm3/min) との関係を示すグラフである。
【図9】第2の実施の形態の攪拌装置の垂直断面図である。
【図10】第3の実施の形態の攪拌装置を示す説明図で、図10(a) は垂直断面図、図10(b) は底部の水平断面図である。
【図11】公知のGLADシステムの一例を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
10 気泡発生装置
11 旋回流発生手段
11a 〜11h ガス吹込み口
12 管体
12a 内周面
13 ガス吹込み手段
14 ガス供給室
15 ガスヘッダ
17 脈動発生手段
Claims (9)
- 管体の内部を上方へ流れる液体にガスを吹き込んで該液体に旋回流を発生させることによって気泡を発生させる旋回流発生手段を備えることを特徴とする気泡発生装置。
- 前記旋回流発生手段は、前記管体の内周面の略接線方向又はこれに近似の方向へ向けて前記ガスを吹き込むための複数のガス吹込み口を有するガス吹込み手段である請求項1に記載された気泡発生装置。
- さらに、前記管体の内部に吹き込まれる前記ガスに脈動を発生させる脈動発生手段を備える請求項1又は請求項2に記載された気泡発生装置。
- さらに、前記旋回流発生手段と、該旋回流発生手段に前記ガスを供給するためのガス供給室とを内蔵するガスヘッダを備え、かつ、前記管体は、上下方向に離間して配置されるとともにそれぞれの内部を液体が上方へ流れる第1の管体及び第2の管体を有し、前記ガスヘッダは、該第1の管体と該第2の管体との間に設けられる請求項2又は請求項3に記載された気泡発生装置。
- 上下方向へ向けて配置されるとともに少なくとも下端部に開口を有する揚液管と、該揚液管の内部に1又は2以上設けられる請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載された気泡発生装置とを備え、前記揚液管は、該気泡発生装置によるガスリフト作用によって前記開口から液体を内部に流入させることにより、該液体を上昇させること
を特徴とする揚液装置。 - 液体を収容するための容器と、該容器の内部に1又は2以上設けられる請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載された気泡発生装置とを備えることを特徴とする攪拌装置。
- 液体を収容するための横断面形状が略円形の容器と、該容器の内部に設けられて前記容器の内周面の略接線方向又はこれに近似の方向へ向けて前記ガスを吹き込んで該液体に旋回流を発生させることによって気泡を発生させるための複数のガス吹込み口とを備えることを特徴とする攪拌装置。
- 管体の内部を上方へ流れる液体にガスを吹き込んで該液体に旋回流を発生させることによって気泡を発生させることを特徴とする気泡発生方法。
- さらに、前記管体の内部に吹き込まれる前記ガスに脈動を付与する請求項8に記載された気泡発生方法。
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JP2007000743A (ja) * | 2005-06-22 | 2007-01-11 | Satou Sogyo:Kk | 溶存無機物除去システムおよび溶存無機物除去方法 |
WO2010035890A1 (ja) * | 2008-09-24 | 2010-04-01 | Itoh Jotaro | 二酸化炭素を駆動流体とする滞留水の湧昇方法および装置 |
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2003
- 2003-02-12 JP JP2003033797A patent/JP2004243173A/ja not_active Withdrawn
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