JP2004242143A - マルチディスプレイシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】輝度を正確に測定できるとともに、品質管理が容易にできるマルチディスプレイシステムを提供する。
【解決手段】マルチディスプレイシステムは、2つのディスプレイ32、34を有する表示デバイス30と、各ディスプレイ32、34の画素数と同じ画素数でテストパターンを表示させるパターン信号を発生するテストパターン発生部と、テストパターン80を表示させる1つのディスプレイを選択する選択手段と、入力された画像信号に基づいて各ディスプレイ32、34にモノクロ画像を表示させるか、または、選択手段により選択された1つのディスプレイ32にパターン信号に基づいてテストパターン80を表示させるとともに、選択されなかったディスプレイ34に実質的に黒を表示させる制御部とを有し、ディスプレイ32に表示されたテストパターン80は、その輝度が望遠輝度計40により測定される。
【選択図】図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチディスプレイシステムに関し、特に、医療診断に使用されるモノクロ画像が表示されるディスプレイについて、望遠輝度計でディスプレイごとに輝度を測定し、階調補正または目視検査などの品質管理をディスプレイごとに容易にできるマルチディスプレイシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
MRI診断装置、X線診断装置、またはFCR(富士コンピューテッドラジオグラフィー)などの医療用測定装置で撮影された診断画像は、通常、X線フィルムまたはフィルム感光材料などの光透過性の画像記録フィルムに記録され、光透過性の画像として再生される。この診断画像が再生されたフィルムは、シャーカステンと呼ばれる光源装置にセットされて、背面から光が照射された状態で観察され、診断が行われる。
これに対して、近年では、医療用測定装置で撮影した診断画像をCRT(Cathode Ray Tube)またはLCD(液晶表示装置)などのディスプレイに表示して、観察し、診断することが行われている(電子シャーカステン)。
【0003】
フィルムに再生した画像を用いて診断を行う場合には、言うなれば画像は固定されたものであり、シャーカステンの輝度または観察環境による若干の違いは有するものの、基本的に、同じ画像を観察して診断を行うことができる。
【0004】
これに対して、ディスプレイ画像を用いて診断(以下、ディスプレイ診断という)を行う場合、固定されているのは画像データであって、表示画像、すなわち診断画像は、ディスプレイの種類または状態、および経時的な変動などによって変わってしまう。このような表示画像の違いは、誤診の原因とも成り得る重大な問題である。そのため、ディスプレイ診断を行う場合には、ディスプレイの状態を適正に保つための、ディスプレイの品質管理(以下、QCともいう)が必要である。
【0005】
近年、コンピュータネットワークの普及により、大病院および健康診断専門のクリニックなどにおいては、1台または複数台の診断装置による診察結果を、複数の異なるディスプレイで表示できる、画像表示システムが構築されることも多い。
【0006】
また、1台のコンピュータ(以下、PCという)に対してビデオカードなどを介して複数台のディスプレイを接続する、いわゆるマルチディスプレイシステムがある。このマルチディスプレイシステムを用いて、各ディスプレイごとに異なる診断画像を表示して、ディスプレイ診断することが行われており、さらに複数台のディスプレイを1つの画面としてディスプレイ診断することも行われている。
【0007】
また、このような医療用に限らず、各種の画像表示システムにおいては、前述のようなLCDの普及などによってディスプレイの選択肢が増え、CRTとLCDなど、1つの画像表示システムに異なる種類の表示デバイスが利用されることも多い。また、画像サイズ(画素数)または画素サイズが異なるなど、1つの画像表示システムであっても、同じ種類ではあるものの、特性が異なる表示装置が利用されることも多い。
【0008】
マルチディスプレイシステムのディスプレイのQCにおいても、ディスプレイの階調特性、または輝度などの状態を適正にする必要がある。この場合、ディスプレイの品質管理において、PC、ビデオカードまたはソフトウエアに設けられたルックアップテーブル(以下、LUTという)の設定を変更することにより、階調特性、または輝度などの状態が適正に保たれる。
【0009】
このようなマルチディスプレイシステムにおいては、個々のディスプレイについて品質管理を行う必要がある。
例えば、ディスプレイの階調補正を行う場合には、ディスプレイの設置環境を含めることがDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)で規定されている。このため、階調補正を行うなど、ディスプレイの輝度を測定する場合、望遠輝度計により、輝度を測定する必要がある。
【0010】
さらに、ディスプレイのQCの検査項目について、AAPM(アメリカ医用物理学会)では、図9(c)に示すパターンを用いて、ベーリンググレアを測定することが規定されている。このパターン100は、図9(c)に示すように、黒ベタパターン102と、白円パターン104と、黒円パターン106とを有する。黒ベタパターン102は背景であり、その中央に、直径が20cmの白円パターン104が設けられている。この白円パターン104の中心には、白円パターン104よりも径小な黒円パターン106が設けられている。なお、黒ベタパターン102および黒円パターン106は、それぞれ最低輝度値(黒)データによって表示されるものである。
【0011】
図9(a)乃至(c)は、ベーリンググレアの測定方法を工程順に示す模式図である。ベーリンググレアの測定においては、パターン100の各種パターンを段階的に表示し、各パターンが表示された状態で、ディスプレイの中央を望遠輝度計により逐次測定する。
次に、ベーリンググレアの測定について説明する。先ず、図9(a)に示すように、ディスプレイの全面に黒ベタパターン102を表示し、黒ベタパターン102の輝度を測定する。
次に、図9(b)に示すように、黒ベタパターン102に重ねて、白円パターン104を表示し、白円パターン104の輝度を測定する。この場合、白円パターン104の直径は、20cmとする。
【0012】
次に、図9(c)に示すように、白円パターン104の中心に、所定の直径を有する黒円パターン106を表示し、黒円パターン106の輝度を測定する。
ここで、黒円パターン106の輝度をLとし、白円パターン104の輝度をLwとし、黒ベタパターン102の輝度をLbとした場合、グレア比GRは下記式により算出される。
GR=(Lw−Lb)/(L−Lb)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
このとき、CRTおよび液晶表示装置(以下、LCDという)について、図9(c)に示す黒円パターン106の大きさを、例えば、直径を5〜30mmの範囲で変えて表示させた黒円パターン106の各輝度を測定し、グレア比を算出すると、図10および図11に示すような特性が得られる。図10は、横軸に黒円パターンの大きさをとり、縦軸に黒円パターンの輝度をとって、黒円パターンの大きさに対する輝度の依存性を示すグラフであり、図11は、横軸に黒円パターンの大きさをとり、縦軸にグレア比をとって、黒円パターンの大きさに対するグレア比の依存性を示すグラフである。なお、図10および図11において、実線は、CRTを示し、2点鎖線は、LCDを示す。
【0014】
図10に示すように、LCDは、黒円のパターンの大きさに対する輝度の依存性がない。これに対して、CRTは、黒円のパターンの大きさに対する輝度の依存性があり、黒円のパターンの大きさが小さくなるに従って黒円のパターンの輝度が高くなる。
また、図11に示すように、LCDは、黒円パターンの大きさに対するグレア比の依存性がない。一方、CRTは、黒円パターンの大きさに対するグレア比の依存性がある。このため、CRTの輝度を、DICOMで規定されているように望遠輝度計で測定する場合、望遠輝度計は、周囲光の影響を受けやすいので、CRTの輝度を正確に測定できないという問題点がある。従って、階調補正を正確にできない。
【0015】
一方、LCDを接触型輝度計で輝度を測定した場合、LCDには、視野角特性があるので、特に黒を測定すると、正確な輝度測定ができないという問題点がある。
さらに、QCの項目として挙げられているベーリンググレアの測定においても、微小領域の輝度測定が必要である。このため、QCを行うために、ディスプレイの輝度を測定する場合には、望遠輝度計を使用することが好ましい。
【0016】
さらに、マルチディスプレイシステムにおいては、PCのオペレーティングシステム(以下、OSという)、またはビデオカードのカードドライバがディスプレイの画素数を認識している。これらのOSまたはカードドライバで認識しているのは、マルチディスプレイシステムを構成するディスプレイの全画素数であり、複数のディスプレイがまとめて1つのディスプレイとして認識されている。
【0017】
図12は、従来のマルチディスプレイシステムにおける品質管理の一例として、目視検査をするためにテストパターンを表示した様子を示す模式図であり、図13は、そのテストパターンを示す模式図である。
図12に示すように、2つのディスプレイ142、144を有する表示デバイス140に、図12に示すようなテストパターン150が表示されている。この場合、OSまたはカードドライバは、2つのディスプレイ142、144を合わせて1つのディスプレイとして認識しているので、2つのディスプレイ142、144の全体に渡ってテストパターン150が表示される。
【0018】
なお、テストパターン150は、グレースケールの再現性を評価するものであり、図13に示すように、無彩色のパッチが所定のステップウエッジで形成されたグレースケール156が中央部に設けられ、このグレースケール156を挟んでシャドーパッチ152と、ハイライトパッチ154とが設けられている。
【0019】
しかし、品質管理は、各ディスプレイ142、144ごとに行う必要があり、品質管理を行う各ディスプレイ142、144の大きさにテストパターン150を調整して、それぞれに表示しなければならない。従来、この調整は、オペレータにより行われていた。このように、マルチディスプレイシステムにおいて、ディスプレイの品質管理を行う場合には、ディスプレイごとにテストパターン150の大きさを調整する作業が必要となり、品質管理作業(以下、QC作業ともいう)が煩雑であるという問題点がある。特に、ディスプレイの数が多い場合には、煩雑さが増し、より一層問題となる。
【0020】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、輝度を正確に測定できるとともに、品質管理が容易にできるマルチディスプレイシステムを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、複数のディスプレイと、前記各ディスプレイの画素数と同じ画素数でテストパターンを表示するパターン信号を発生するテストパターン発生部と、前記テストパターンを表示させる1つのディスプレイを選択する選択手段と、入力された画像信号に基づいて前記各ディスプレイにモノクロ画像を表示させるか、または、前記選択手段により選択された1つのディスプレイに前記パターン信号に基づいて前記テストパターンを表示させるとともに、選択されなかったディスプレイに実質的に黒を表示させる制御部と、前記選択されたディスプレイに表示されたテストパターンの輝度を測定する望遠輝度計とを有することを特徴とするマルチディスプレイシステムを提供するものである。
【0022】
本発明において、前記制御部は、前記選択されなかったディスプレイの電源を切ることにより、実質的に黒を表示させることが好ましい。
【0023】
また、本発明においては、前記選択手段による前記テストパターンを表示させるディスプレイの選択は、設定された前記各ディスプレイの識別番号を指定するか、または前記各ディスプレイに表示されたポインタにより指示することによって行われることが好ましい。
【0024】
さらにまた、本発明においては、前記テストパターンは、例えば、DICOMで規定された階調補正に用いられるテストパターンである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例に係るマルチディスプレイシステムについて、添付の図面を基に詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例に係るマルチディスプレイシステムを有する品質管理システムを示すブロック図である。本実施例においては、1台のPC20に2台のディスプレイ32、34が接続されたマルチディスプレイシステム11を例に説明する。
【0026】
図1に示すように、本実施例のマルチディスプレイシステム11を有する品質管理システム10は、複数のマルチディスプレイシステム11と、管理装置60と、ローカルプリンタ70と、ネットワークプリンタ72とを有し、複数設けられたマルチディスプレイシステム11と、管理装置60と、ネットワークプリンタ72とが、バスBを介して接続され、ネットワークを形成している。
【0027】
マルチディスプレイシステム11は、PC20と、2つのディスプレイ32、34が設けられた表示デバイス30とを有する。また、品質管理システム10において、表示デバイス30は、表示画面の輝度が望遠輝度計40により測定される。
PC20は、画像データ入力部21と、テストパターン発生部22と、制御部23と、入力手段25と、QCメモリ29a、29bと、輝度計制御部42と、管理部50と、出力部52とを有する。なお、PC20は、これ以外にもコンピュータが一般的に有するメモリ、CPUなどを有し、OSにより管理されている。
【0028】
画像データ入力部21は、画像診断に用いられるモノクロ画像の画像データDが入力されるものである。この画像データDは、画像読取装置、MO、CDもしくはメモリーカードなどの各種の記憶媒体からデータを読み出すことができるメディアドライバ、またはネットワークなどから提供されるものである。
【0029】
テストパターン発生部22は、表示デバイス30の品質管理をするときに、ディスプレイ32、34にJISなどの規格に規定されているテストパターンを表示させるテストパターン信号を発生させるものである。テストパターン発生部22は、このテストパターンを記憶しており、ディスプレイ32、34の画素数に対応させてテストパターンのテストパターン信号を発生させる。このとき、テストパターンが目視検査に利用されるものであれば、拡大または縮小などの補間処理を施すことはない。その理由は、補間処理が施されると解像度の目視試験が正しく行えないからである。なお、テストパターンを目視検査に利用しない場合には、補間処理をして表示させてもよい。
【0030】
制御部23は、処理部24、ビデオカード26、階調補正テーブル作成部27および選択部28を有し、ディスプレイ32、34のLUT36、38を制御する。
【0031】
処理部24は、画像データ入力部21に接続されており、この画像データ入力部21を介して入力された画像データDに、ソフトウエア的に所定の処理を施すものである。この処理部24には、ディスプレイ32、34の数に対応して、2つのLUT24a、24bが設けられている。このLUT24a、24bはそれぞれ画像データ入力部21およびテストパターン発生部22に接続されている。さらに、LUT24a、24bは、選択部28により階調補正テーブル作成部27と選択的に接続されている。
【0032】
LUT24a、24bは、それぞれディスプレイ32、34に対応して設けられており、ディスプレイ32、34による画像表示に対応する診断画像データに変換してディスプレイ32、34に供給し、診断画像をディスプレイ32、34に表示させるものである。
【0033】
また、処理部24は、ディスプレイ32、34の1つのディスプレイの画面を分割した小画面をも含めた画面数、および小画面をも含めた各画面の配置により決定されるディスプレイの構成を設定するものであり、各ディスプレイ32、34に識別番号(ID)を付与する。
さらに、ディスプレイ32、34の数およびディスプレイ32、34の配置、ならびに表示デバイス30のディスプレイ32、34の全画素数に基づいて各ディスプレイ32、34の画素数を決定する機能も有する。なお、この決定した各ディスプレイ32、34の画素数をテストパターン発生部22に出力して、テストパターン発生部22から、この画素数と同じ画素数で表示されるテストパターンのテストパターン信号を出力させるようにしてもよい。
また、処理部24には、入力手段25が接続されている。入力手段25は、例えば、キーボードやマウスからなる公知の入力装置のことである。
【0034】
さらに、処理部24は、品質管理時に輝度を測定するためのテストパターンを表示させる1つのディスプレイを選択する選択手段としての機能を有するものでもある。このテストパターンを表示させる1つのディスプレイを選択する方法としては、例えば、オペレータによって、入力手段25により入力されたディスプレイの識別番号(ID)によって、テストパターンを表示させる1つのディスプレイが選択されるようにしてもよい。また、各ディスプレイ32、34に表示されるポインタをオペレータが入力手段25を用いて指定することにより、テストパターンが表示される1つのディスプレイを選択するようにしてもよい。
【0035】
ビデオカード26は、画像データDをディスプレイ32、34による画像表示に対応する診断画像データに変換してディスプレイ32、34に供給し、診断画像をディスプレイ32、34に表示するものである。このビデオカード26には、ディスプレイ32、34に対応してLUT26a、26bが設けられている。このLUT26a、26bは、処理部24のLUT24a、24bと同じ機能を有するものであり、その詳細な説明は省略する。
ビデオカード26のLUT26a、26bはそれぞれ画像データ入力部21およびテストパターン発生部22に接続されている。さらに、このLUT26a、26bも、選択部28により階調補正テーブル作成部27と選択的に接続されている。
【0036】
階調補正テーブル作成部27は、望遠輝度計40の測定結果に基づいて、ディスプレイ32、34に適正な輝度および所定の階調特性で診断画像が表示されるようにLUT24a、24b、26a、26b、36、38の階調補正テーブルを作成するものである。この階調補正テーブル作成部27は、図示はしないが、テストパターン発生部22と接続されており、各テストパターンの画像データを読み出すことができる。
【0037】
選択部28は、処理部24のLUT24a、24b、ビデオカード26のLUT26a、26b、および表示デバイス30のLUT36、38と、階調補正テーブル作成部27とを選択的に接続するものである。これにより、階調補正テーブル作成部27で作成した補正テーブルを各LUT24a、24b、26a、26b、36、38に選択的に設定することができる。
【0038】
表示デバイス30は、複数の表示画面を有するものであり、前述したように、本実施例では、2つのディスプレイ32、34を有している。各ディスプレイ32、34には、上述の如く、LUT36、38が設けられている。LUT36、38は、前述した処理部24のLUT24a、24bと同様の機能を有するものであり、入力された画像データDをディスプレイ32、34による画像表示に対応する診断画像データに変換してディスプレイ32、34に供給し、診断画像をディスプレイ32、34に表示するものである。
また、図1に示すように、表示デバイス30は、複数の表示画面を有するものであり、前述したように、本実施例では、2つのディスプレイ32、34を有している。表示デバイス30は、画像をモノクロ表示することができれば、特に限定されるものではなく、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、有機EL表示装置、およびCRT表示装置などを用いることができ、さらにカラー表示できるものを用いてモノクロ表示してもよく、この場合、フィルムのブルーベースの色調に近くなるようにブルー味を強調した色調でモノクロ表示することが好ましい。
【0039】
QCメモリ29a、29bは、後述する品質管理結果、および階調特性の結果ならびにこれらの履歴を保持するものである。
【0040】
本実施例のマルチディスプレイシステム11においては、画像データ入力部21に入力された画像データDまたはテストパターンが、処理部24、ビデオカード26およびディスプレイ32、34のいずれかのLUT24a、24b、26a、26b、36、38に入力されて所定の解像度、輝度、および階調特性またはテストパターンがディスプレイ32、34に表示される。
また、LUT24a、24b、26a、26b、36、38は、ソフトウエアおよびハードウエアの構成によっては、設定を変更することができないことがあるので、選択部28により、設定が変更できるLUT24a、24b、26a、26b、36、38を選択することにより、後述するように、LUTを更新する。
【0041】
望遠輝度計40は、ディスプレイ32、34の非表示時の画面の輝度、およびテストパターンの各部の輝度などを測定するものである。
輝度計制御部42は、望遠輝度計40を制御するものである。
【0042】
管理部50は、後述する品質管理における試験項目、および試験頻度などを設定し、試験履歴などを管理し、出力部52は、QCメモリ29a、29bに記憶された情報を所定の形式に整えて外部に出力する。
【0043】
管理部50は、例えば、試験項目の設定機能、試験頻度の設定機能、目視テストパターンの選択機能、基礎値および許容値の設定機能、アラート機能、試験の自動実行機能、履歴表示機能、レポート機能、ならびにレポーティング選択機能を有するものである。
【0044】
試験項目の設定機能は、後述する品質管理における試験項目を設定するものであり、試験項目としては、例えば、目視試験、輝度測定、グレースケール、幾何学的歪み、空間解像度および低コントラスト解像度、画像の安定性およびアーチファクト、ならびにカラー関連事項が挙げられる。これらの試験項目のうち、ユーザにより、マルチディスプレイシステム11において、必要な試験項目が選択され、これを管理部50に設定する。
【0045】
試験頻度の設定機能は、上記試験項目のうち、選択された項目の試験時期を決定し、管理部50に設定するものである。例えば、目視試験を2ヶ月に1回行い、幾何学的歪みの試験を3ヶ月に1回行う等と設定する。
基礎値および許容値の設定機能は、例えば、後述する不変性試験における基礎値およびその許容値を設定するものである。これに以外にも、階調特性を校正する際の各パッチの濃度に対しても基礎値および許容値を設定できる。
目視テストパターンの選択機能は、試験項目によっては、規格などにより複数のテストパターンが選択可能な場合があり、このとき、ユーザにより任意の目視テストパターンが選択される。
【0046】
アラート機能は、試験頻度で設定された時期を過ぎた場合、例えば、表示デバイス30のディスプレイ32、34に試験項目を表示するものである。
【0047】
履歴表示機能は、上に示すように、設定された試験項目について、ディスプレイ32、34ごとに、試験時期および試験結果を各QCメモリ29a、29bに記録させるものである。
レポート機能は、品質管理試験の結果をまとめて報告文書にするものであり、JIS、DIN(ドイツ工業規格)、およびAAPMなどの各規格によって報告文書の様式が異なる。このため、試験項目が同じであっても、各規格ごとに報告する内容が異なり、報告文書の様式も異なる。なお、報告文書の様式としては、例えば、JIS Z4752−2−5に規定されたものが挙げられる。
レポーティング選択機能は、上述の如く、各規格によって報告文書の形式が異なるので、報告文書の様式を管理部50に設定するものである。これにより、出力部52でQCメモリ29a、29bからデータを読み出して所定の様式にされてネットワークプリンタ72またはローカルプリンタ70に出力される。
【0048】
管理装置60は、ネットワーク上に存在するマルチディスプレイシステム11の全ての品質管理結果、および輝度測定結果を管理するものであり、マルチディスプレイシステム11の全ての品質管理結果、および輝度測定結果をまとめて記憶しておく、QCメモリ62を有する。図1では、管理装置60を独立に設けているが、任意の1つのマルチディスプレイシステム11のPC20を管理装置として併用してもよい。
なお、ローカルプリンタ70は、各マルチディスプレイシステム11または管理装置60に直接接続されたプリンタであり、後述する評価結果、およびレポートなどを出力するものである。
【0049】
ネットワークプリンタ72は、バスBに接続されたネットワーク上に存在するものであり、ローカルプリンタ70と同様に後述する評価結果、およびレポートなどを出力するものである。
【0050】
なお、本実施例のマルチディスプレイ11においては、必要に応じて階調特性の校正ができればよく、望遠輝度計40、輝度計制御部42、および階調補正テーブル作成部27は、必ずしも設ける必要はない。
【0051】
次に、本実施例のマルチディスプレイシステムの品質管理方法について図2(a)および(b)に基づいて説明する。
本実施例においては、品質管理の一例として、目視検査について説明する。なお、本実施例においては、1つのマルチディスプレイシステム11について説明するが、ネットワーク上に存在する他のマルチディスプレイシステムにおいても、同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0052】
図2(a)は、本実施例のマルチディスプレイシステムの表示デバイスを示す模式図であり、図2(b)は、本実施例のマルチディスプレイにおけるテストパターン表示を示す模式図である。なお、図2(a)における括弧内の2つの数値の組み合わせは、表示デバイス30における表示画面上の各点の座標を示すものである。図3は、本実施例のテストパターンを示す模式図である。
【0053】
図2(a)に示すように、2つのディスプレイ32,34を有する表示デバイス30においては、OSにより、2つのディスプレイ32,34を合わせた表示画面(H×V)の大きさが認識されている。この場合、2つのディスプレイが並列に配置されており、処理部24(図1参照)にディスプレイの数およびディスプレイの配置を設定する。ディスプレイ32の識別番号を#1とし、ディスプレイ34の識別番号を#2とし、これらの識別番号#1および#2が処理部24に設定される。
【0054】
この場合、各ディスプレイ32、34の画素数は、(H/2)×Vとなる。表示デバイス30におけるディスプレイ32の表示領域は、O(0,0)〜F((H/2)−1, V−1)であり、ディスプレイ32の表示領域は、E(H/2,0)〜G(H−1,V−1)である。制御部23がこれらの表示領域を認識する。これにより、各ディスプレイ32、34の画素数および表示位置が特定される。
次に、オペレータにより入力手段25(図1参照)からテストパターンを表示するディスプレイとして、例えば、ディスプレイ32の識別番号(#1)が処理部24に入力されると、処理部24により、テストパターンを表示する1つのディスプレイ32が選択される。
【0055】
次に、選択されたディスプレイ32の画素数に応じたテストパターン信号、および最低輝度値データ信号をテストパターン発生部22(図1参照)から出力させる。次に、テストパターン信号を処理部24のLUT24aに入力し、最低輝度値データ信号をLUT24bに入力して、図2(b)に示すように、1つのディスプレイ32にテストパターン80を表示し、選択されなかった残りのディスプレイ34に黒(最低輝度値)を表示する。
【0056】
図3に示すように、テストパターン80は、DICOMで規定された階調補正に用いられるテストパターン(DICOMパターン)である。このテストパターン80は、最大輝度の20%の輝度を有する背景82と、その中心に設けられ、ディスプレイ32の全画素の10%の画素数で構成される矩形状のターゲット84とを有する。このターゲット84は、グレーが表示されるグレーパッチであり、DICOMでは、ターゲット84(グレーパッチ)の輝度を17段階変えて、階調補正すると規定されている。図4は、本実施例のマルチディスプレイシステムにおける輝度測定方法を示す模式的斜視図である。
なお、本実施例においては、テストパターンを表示しないディスプレイ34には実質的に黒を表示させている。
本発明において、ディスプレイに実質的に黒を表示させるとは、最低輝度値のデータを入力してディスプレイに黒を表示させることであり、さらにディスプレイの電源を切ることによって、画面が黒くなることも含む。特に、ディスプレイがLCDの場合には、最低輝度値での黒表示では、視野角特性により、漏れ光が発生するので、ディスプレイの電源を切ることが望ましい。
【0057】
本実施例においては、図4に示すように、1つのディスプレイ32にテストパターン80を表示して、望遠輝度計40により、ターゲット84の輝度を測定する。このとき、残りのディスプレイ34には、黒が表示されているので、ディスプレイ34からの迷光Isが抑制される。このため、ディスプレイの輝度を高精度に測定することができる。また、ディスプレイの数が多い場合には、テストパターンが表示されず、輝度測定の対象となっていないディスプレイからの迷光の影響が抑制されるので、高精度な輝度測定に、特に有効である。
【0058】
なお、本実施例のマルチディスプレイシステム11においては、目視試験を行う場合には、テストパターンについて、拡大および縮小などの補間はしない。このため、画素数の差を補間することがない。このように、本実施例においては、複数のディスプレイについて、ディスプレイごとに、このディスプレイの画素数と同じ画素数のテストパターンを表示して目視試験ができるので、正確な判定ができ、正確な品質管理を行うことができる。
【0059】
図5は、表示デバイス30の階調特性を示すものであり、縦軸に規格化輝度を対数でとり、横軸に規格化画像データをとって、表示デバイス30の階調特性を示す片対数グラフである。
図5に示すように、表示デバイス30のディスプレイ32、34に表示する画像の階調特性は、例えば、CR(Computed Radiography)診断装置で撮影された画像は、一般に、診断用フィルムのイメージャの階調特性に合わせてlogリニア(対数変換してリニアになる特性)の階調特性で表示することが好ましく、特にFCR(富士写真フィルム(株)製のコンピュータ制御による放射線画像取得システム)装置では、システムのイメージャに合わせて中間域がlogリニアになるFFlogリニアの階調特性で表示することが好ましい。
【0060】
また、内視鏡画像では、元々がCRTディスプレイに表示することを前提に画像データが生成されるため、γ=2. 2の階調特性で表示することが好ましい。さらにまた、近年では、観察者により観察しやすい画像を提供するために、人間の視覚の特性に合わせた階調特性である、DICOMのGSDF(Grayscale Standard Display Function ;グレースケール標準表示関数)に規定される階調特性に対応する階調特性での表示が望まれている。このGSDFに規定される階調特性は、特に低輝度側においてガンマを立てた特性、すなわち、人間の視覚の特性である、低輝度域におけるコントラスト弁別機能の低下を補う形にしたものである。このGSDFに規定される階調特性に従って表示される画像は、特に低輝度域における階調の再現性に優れたものとなるので、医用画像の観察に好適な画像表示が得られる。なお、ディスプレイ32、34に表示する画像の階調特性は、ユーザが設定した任意の階調特性であってもよい。
【0061】
次に、マルチディスプレイシステムの各ディスプレイの階調特性の校正方法について説明する。
先ず、ディスプレイ32について校正を行うものとして、ディスプレイ32を選択して、図2(a)および図4に示すように、テストパターン80をディスプレイ32に表示し、残りのディスプレイ34には、黒を表示する。
次に、テストパターン80のターゲット84の輝度を望遠輝度計40で測定し、この測定結果を階調補正テーブル作成部27(図1参照)に記録する。
次に、テストパターン80のターゲット84の輝度を変えて再度輝度を測定し、この測定結果を階調補正テーブル作成部27(図1参照)に逐次記録する。このような輝度の測定をターゲット84の輝度を17段階変えて測定し、測定結果を階調補正テーブル作成部27(図1参照)に記録する。この輝度の測定結果を図6に示す。図6は、縦軸にターゲットの輝度を対数でとり、横軸に画像データをとって、テストパターンのターゲットの輝度測定結果を示すグラフである。なお、図6に示す黒丸は、各測定値を示すものである。
【0062】
次に、図6に示すように、ディスプレイ32において、各グレイレベルのターゲット84をディスプレイ32に表示するに必要な画像データと、この各画像データ信号により表示されるターゲット84の輝度との関係を調べ、階調特性曲線Gを算出する。例えば、ディスプレイ32が、DICOMのGSDFの階調特性(図5参照)で画像を表示する場合、階調特性曲線Gの階調特性(以下、測定階調特性という)と、GSDFの階調特性とを比較する。
このとき、測定階調特性とGSDFの階調特性とが一致しなければ、画像データとターゲットの輝度(グレースケール)との関係を再度求め、各画像データ間を、線形で補間して、画像データとターゲットの輝度(グレースケール)とが所定の誤差範囲で一致する階調補正テーブルを作成する。
【0063】
次に、表示デバイス30、ビデオカード26、および処理部24のいずれかと階調補正テーブル作成部27とを選択部28により選択的に接続し、LUTを階調補正テーブルに置き換えてLUTを更新する。
PC20の構成によっては、表示デバイス30、ビデオカード26、および処理部24のうち、LUTを更新することができない場合がある。このため、LUTを更新できるものに階調補正テーブル作成部27を接続させる必要がある。従って、選択部28により、更新可能なLUTを有する表示デバイス30、ビデオカード26、および処理部24のうち、LUTが更新可能なものと接続し、LUTを更新する。
【0064】
次に、更新されたLUTを用いて、ディスプレイ32にテストパターン80を表示する。このとき、残りのディスプレイ34には、黒が表示されている。そして、再度輝度を測定し、ディスプレイ32の測定階調特性を求め、測定階調特性がGSDFの階調特性になっているかを確認する。
このとき、測定階調特性が所定の誤差範囲でGSDFの階調特性であれば、ディスプレイ32についての校正を終了する。
一方、測定階調特性が所定の誤差範囲でGSDFの階調特性でなければ、上述の如く、測定階調特性が所定の誤差範囲でGSDFの階調特性となるまで、階調補正テーブルの作成を繰り返し行う。
【0065】
次に、表示デバイス30のディスプレイ34についても同様にして階調特性の校正を行う。すなわち、今度は、ディスプレイ34を選択してディスプレイ34にテストパターン80を表示し、ディスプレイ32に黒を表示する。そして、上述のディスプレイ32の校正と同様にして、ディスプレイ34の階調特性の校正を行う。なお、ディスプレイ32、34の階調特性の校正結果はQCメモリ29a、29bに記録される。また、この校正結果は、管理装置60のQCメモリ62に各ディスプレイ32、34ごとに記録させてもよい。
【0066】
なお、本発明においては、本実施例のマルチデバイス11の表示デバイス30のディスプレイが1つ、すなわち、表示画面が1つであり、このディスプレイの表示画面を複数の表示領域に分割して、分割した各表示領域に画像を表示するものも含む。この場合、表示領域(ディスプレイ)の画素数は、OSにより認識されており、入力手段25により入力された分割数(画面数)、および表示領域の配置に基づいて、各表示領域の画素数が算出される。これにより、表示画面が1つのディスプレイであっても、マルチディスプレイとして使用することができる。この場合においても、LUTは、分割する表示領域の数だけ必要である。
【0067】
また、望遠輝度計40により、輝度測定されるテストパターンは、図3および図11に示すものに限定されるものではなく、図7(a)および(b)ならびに図8(a)乃至(c)に示すようなテストパターンもある。図7(a)および(b)は本実施例のマルチディスプレイシステムの品質管理に用いられるテストパターンを示す模式図である。
【0068】
図7(a)に示すテストパターン80aは、解像度の再現性を評価するものであり、垂直方向のバーパターンを有するパッチ87と、水平方向のバーパターンを有するパッチ88とが4隅および中央に設けられているものである。
【0069】
図7(b)に示すテストパターン80bは、カラーの再現性を評価するものであり、赤のパッチ90R、青のパッチ90Bおよび緑のパッチ90Gが設けられているものである。
【0070】
図8(a)はSMPTEパターンを示す模式図、(b)および(c)は(a)のSMPTEパターンの要部拡大図である。
図8(a)に示すように、SMPTE RP(Recommended Practice)−133で規定されたSMPTEパターン80dは、テストパターンの内周に沿って、外周パターン110が形成されている。この外周パターン110の内側にクロスハッチパターン112が形成されている。更に外周パターン110の中央および四隅に、パターン領域114が設けられており、このパターン領域114には、高コントラストパターン116および低コントラストパターン118がそれぞれ2列ずつ配置されている。高コントラストパターン116および低コントラストパターン118は、左右方向および上下方向に伸びたストライプ状のパターンである。
【0071】
四隅のパターン領域114に隣接して、中央のパターン領域114を挟んで図面の上下方向に対向してブラックウインド120およびホワイトウインド122が設けられている。
ブラックウインド120は、図面において左右方向に伸びる矩形状を呈しており、その中央部に設けられた左右に伸びる矩形状の黒いパッチ120aと、それ以外の白い領域120bとからなる。
ホワイトウインド122は、図面において左右方向に伸びる矩形状を呈しており、その中央部に設けられた左右に伸びる矩形状の白いパッチ122aと、それ以外の黒い領域122bとからなる。
【0072】
パターン領域114の下側には、第1及び第2の小コントラスト変化パターン124、126が設けられている。
第1の小コントラストパターン124は、図8(b)に示すように、正方形状のパターンであり、その中央部に設けられたデータレベルが5%の正方形状のパッチ124aと、その周囲のデータレベルが0%(黒)の領域124bとからなる。
第2の小コントラストパターン126は、図8(c)に示すように、正方形状のパターンであり、その中央部に設けられたデータレベルが95%の正方形状のパッチ126aと、その周囲のデータレベルが100%(白)の領域126bとからなる。なお、データレベルとは、黒(シャドウ)を0%とし、白(ハイライト)を100%として表されるものである。
【0073】
さらに、図8(a)に示すように、パターン領域114の周囲を囲むようにして、第1の小コントラストパターン124に隣接する領域から第2の小コントラストパターン126に隣接する領域に渡ってグレースケールパターン128が形成されている。このグレースケールパターン128は、第1の小コントラストパターン124に隣接する領域にデータレベルが0%(黒)のパッチが設けられ、順にデータレベルが10%、20%、30%、40%、50%、50%、60%、70%、80%、90%および100%(白)のパッチが設けられている。なお、これら以外の領域は、背景130であって、その輝度は、パターン全体の輝度の50%の輝度である。
【0074】
なお、SMPTEパターンの目視試験における主な検査項目は、グレースケールおよび解像度である。グレースケールについては、オペレータによって、第1および第2の小コントラストパターン124、126が識別可能か否かで良否が判断される。この場合、ディスプレイ32、34のグレースケール特性が悪い場合には、オペレータにより、中央部のパッチ124a、126aが識別できない。
また、解像度については、高コントラストパターン116および低コントラストパターン118についても、オペレータにより、ストライプが識別可能か否かで良否が判断される。
このSMPTEパターンの目視試験の目視結果は、オペレータによりPC20(図1参照)に設けられた入力手段25から日付とともに、入力され、QCメモリ29a、29bに記録される。
【0075】
さらに、テストパターン発生部22は、制御部23から出力されたディスプレイ32、34の画素数に基づいてテストパターンを発生させるものに限定されるものではなく、予めディスプレイ32、34の画素数(解像度)に応じたテストパターンを持ち、この中から選択して、テストパターンを出力するようにしてもよい。この場合、画素数が同じでも、ディスプレイ32、34の形状により画面の縦横比が変わるので、それに対応したテストパターンが記憶される。
【0076】
なお、本実施例においては、ディスプレイを2つ有する表示装置について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、複数のディスプレイであればよく、さらに1つの表示画面を複数の表示領域に分割したマルチディスプレイであってもよい。このような場合でも、テストパターンを表示するディスプレイまたは表示領域以外は、黒表示にすることにより、迷光の影響を低減して、階調補正を行うことができる。また、目視検査も上述の如く、容易できる。
【0077】
また、階調特性を求める以外にも、輝度を測定する品質管理の検査項目としては、画像診断に利用されるディスプレイの輝度の初期値に対する変化を測定する不変性試験がある。この不変性試験とは、輝度の初期値に対する許容範囲を設定し、この許容範囲に輝度値があるか否かを検査するものである。
【0078】
本実施例のマルチディスプレイシステム11においては、輝度の不変性試験として、最高輝度(Lmax)、最低輝度(Lmin)および表面反射輝度(Lamb)を試験項目とし、試験頻度を3ヶ月に1回に設定して、品質管理することもある。
予め、マルチディスプレイシステム11(図1参照)を導入したときに、検査対象のディスプレイ32(図1参照)に、グレースケールパターンを表示し、残りのディスプレイには、黒を表示して、最高輝度、および最低輝度を望遠輝度計40で測定する。さらに、検査対象のディスプレイ32の電源をオフにした状態で表面反射輝度を望遠輝度計40で測定し、各測定値を各項目における基礎値とする。この基礎値に対して許容値を設定する。例えば、最高輝度の基礎値を350(cd/m)とし、許容範囲を基礎値に対して±10%とする。
【0079】
例えば、3ヶ月に1回の割合で最高輝度、最低輝度および表面反射輝度の測定を行い、測定した各輝度値を、測定日とともに各QCメモリ29a、29b(図1参照)に記録する。最高輝度が許容範囲外になっている場合には、ディスプレイ32の最高輝度が許容範囲になるように調整する。調整の方法は、表示デバイス30の種類によって異なるので、各表示デバイスに合わせて適宜行う。
なお、この場合、表面反射輝度は、望遠輝度計で測定し、最高輝度、および最低輝度は、指向性を規制した接触型輝度計で測定してもよい。
【0080】
以上、本発明のマルチディスプレイシステムについて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0081】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明のマルチディスプレイシステムによれば、輝度を正確に測定できるとともに、品質管理が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るマルチディスプレイシステムを有する品質管理システムを示すブロック図である。
【図2】(a)は、本実施例のマルチディスプレイシステムの表示デバイスを示す模式図であり、図2(b)は、本実施例のマルチディスプレイにおけるテストパターン表示を示す模式図である。
【図3】本実施例のテストパターンを示す模式図である。
【図4】本実施例のマルチディスプレイシステムにおける輝度測定方法を示す模式的斜視図である。
【図5】縦軸に規格化輝度を対数でとり、横軸に規格化画像データをとって、表示デバイスの階調特性を示す片対数グラフである。
【図6】縦軸にターゲットの輝度を対数でとり、横軸に画像データをとって、テストパターンのターゲットの輝度測定結果を示すグラフである。
【図7】(a)および(b)は本実施例のマルチディスプレイシステムの品質管理に用いられるテストパターンを示す模式図である。
【図8】(a)はSMPTEパターンを示す模式図、(b)および(c)は(a)のSMPTEパターンの要部拡大図である。
【図9】(a)乃至(c)は、ベーリンググレアの測定方法を工程順に示す模式図である。
【図10】横軸に黒円パターンの大きさをとり、縦軸に黒円パターンの輝度をとって、黒円パターンの大きさに対する輝度の依存性を示すグラフである。
【図11】横軸に黒円パターンの大きさをとり、縦軸にグレア比をとって、黒円パターンの大きさに対するグレア比の依存性を示すグラフである。
【図12】従来のマルチディスプレイシステムにおける品質管理の一例として、目視検査をするためにテストパターンを表示した様子を示す模式図である。
【図13】テストパターンを示す模式図である。
【符号の説明】
10 品質管理システム
11 マルチディスプレイシステム
20 パーソナルコンピュータ(PC)
21 画像データ入力部
22 テストパターン発生部
23 制御部
24 処理部
24a、24b ルックアップテーブル(LUT)
25 入力手段
26 ビデオカード
27 階調補正テーブル作成部
29a、29b QCメモリ
30 表示デバイス
32、34 ディスプレイ
40 望遠輝度計
42 輝度計制御部
50 管理部
52 出力部
60 管理装置
62 QCメモリ
70 ローカルプリンタ
72 ネットワークプリンタ
80、80a、80b、150 テストパターン
80d SMPTEテストパターン
142、144 ディスプレイ

Claims (4)

  1. 複数のディスプレイと、
    前記各ディスプレイの画素数と同じ画素数でテストパターンを表示するパターン信号を発生するテストパターン発生部と、
    前記テストパターンを表示させる1つのディスプレイを選択する選択手段と、
    入力された画像信号に基づいて前記各ディスプレイにモノクロ画像を表示させるか、または、前記選択手段により選択された1つのディスプレイに前記パターン信号に基づいて前記テストパターンを表示させるとともに、選択されなかったディスプレイに実質的に黒を表示させる制御部と、
    前記選択されたディスプレイに表示されたテストパターンの輝度を測定する望遠輝度計とを有することを特徴とするマルチディスプレイシステム。
  2. 前記制御部は、前記選択されなかったディスプレイの電源を切ることにより、実質的に黒を表示させる請求項1に記載のマルチディスプレイシステム。
  3. 前記選択手段による前記テストパターンを表示させるディスプレイの選択は、設定された前記各ディスプレイの識別番号を指定するか、または前記各ディスプレイに表示されたポインタにより指示することによって行われる請求項1または2に記載のマルチディスプレイシステム。
  4. 前記テストパターンは、DICOMで規定された階調補正に用いられるテストパターンである請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマルチディスプレイシステム。
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