JP2004241797A - マルチプレクサ及びデマルチプレクサ - Google Patents
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Abstract
【課題】高速性と波形品質を維持した上で、消費電力の削減を図ることができるようにしたマルチプレクサを提供する。
【解決手段】レベルシフト回路57〜60、出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70を入力回路を兼ねて2:1マルチプレクサ75、76の前段に配置する。
【選択図】 図1
【解決手段】レベルシフト回路57〜60、出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70を入力回路を兼ねて2:1マルチプレクサ75、76の前段に配置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチプレクサ(多重化回路)及びデマルチプレクサ(分離回路)に関する。
【0002】
マルチプレクサは、パラレル/シリアル変換回路とも称され、低速のパラレルデータを時分割多重化して高速の時分割多重シリアルデータに変換する場合に使用される。デマルチプレクサは、シリアル/パラレル変換回路とも称され、高速の時分割多重シリアルデータから低速のパラレルデータを分離する場合に使用される。
【0003】
SDH(Synchronous Digital Hierarchy)伝送方式による通信網は、光通信技術の進展により近年益々伝送容量が増し、数年後には数十Tbit/sに達するといわれている。そこで、光通信システムに使用されるマルチプレクサ及びデマルチプレクサには、40Gbit/s以上の高速処理能力が必要であり、また、入力データが無効なものである場合に出力を停止する機能と、次段回路に応じて出力極性を反転する機能が具備されていることが望まれる。
【0004】
【従来の技術】
図15は従来の4:1マルチプレクサの一例の回路図である。図15中、D1〜D4はビットレートを同一とするデータ列、1〜4はデータ列D1〜D4に対応して設けられている入力端子、5〜8はデータ列D1〜D4に対応して設けられている入力回路である。
【0005】
9は入力回路5、7からパラレルに出力されるデータ列D1、D3を1ビット毎に時分割多重化してなる時分割多重データ列D13を作成する2:1マルチプレクサ、10は入力回路6、8からパラレルに出力されるデータ列D2、D4を1ビット毎に時分割多重化してなるデータ列D24を作成する2:1マルチプレクサである。
【0006】
11は2:1マルチプレクサ9、10からパラレルに出力される時分割多重データ列D13、D24を1ビット毎に時分割多重化してなる時分割多重データ列D1234を作成する2:1マルチプレクサである。
【0007】
12は2:1マルチプレクサ11から出力される時分割多重データ列D1234に対応して設けられている出力極性切替回路、INVは出力極性切替回路12を制御する出力極性切替制御信号である。
【0008】
出力極性切替回路12は、出力極性切替制御信号INV=“0”の場合には、時分割多重データ列D1234の極性を反転せずに出力し、出力極性切替制御信号INV=“1”の場合には、時分割多重データ列D1234の極性を反転して出力する。
【0009】
13は出力極性切替回路12から出力される時分割多重データ列D1234(又は/D1234)の外部への出力を停止する出力停止回路、INHは出力停止回路13を制御する出力停止制御信号である。
【0010】
出力停止回路13は、出力停止制御信号INH=“1”の場合には、時分割多重データ列D1234(又は/D1234)の出力を停止し、出力停止信号INH=“0”の場合には、時分割多重データ列D1234(又は/D1234)を通過させるものである。
【0011】
14は出力停止回路13から出力される時分割多重データ列D1234(又は/D1234)の波形整形を行うDフリップフロップ、15は出力回路、16は出力端子である。
【0012】
17はデータ列D1〜D4のビットレートの4倍の周波数fCLKのクロックCLKを入力するためのクロック入力端子、18はクロック入力回路、19はクロック入力回路18から出力されるクロックCLKを2分の1に分周してなる周波数fCLK/2のクロックCLK/2を作成するTフリップフロップである。
【0013】
20はTフリップフロップ19から出力されるクロックCLK/2を2分の1に分周してなる周波数fCLK/4のクロックCLK/4を作成するTフリップフロップであり、Tフリップフロップ20は、クロックCLK/4を2:1マルチプレクサ9、10に入力切替制御信号として供給する。
【0014】
21はTフリップフロップ19から出力されるクロックCLK/2を遅延して入力切替制御信号として2:1マルチプレクサ11に供給する遅延回路であり、バッファ回路22、23を縦列接続して構成されている。
【0015】
遅延回路21は、2:1マルチプレクサ11の前段に、2:1マルチプレクサ9、10が配置されていることから、その分の遅延を考慮し、時分割多重データ列D13、D24に対するクロックCLK/2のタイミングが適切となるようにクロックCLK/2の遅延を調整するためのものである。
【0016】
24はクロック入力回路18から出力されるクロックCLKを遅延してDフリップフロップ14に供給する遅延回路であり、バッファ回路25〜30を縦列接続して構成されている。
【0017】
遅延回路24は、Dフリップフロップ14の前段に、2:1マルチプレクサ9、10、11、出力極性切替回路12及び出力停止回路13が配置されていることから、その分の遅延を考慮し、時分割多重データ列D1234(又は/D1234)に対するクロックCLKのタイミングが適切となるようにクロックCLKの遅延を調整するためのものである。
【0018】
ここで、例えば、10Gbit/sを超えるような高速動作を行うマルチプレクサにおいては、2:1マルチプレクサ9、10、11や出力極性切替回路12や出力停止回路13等のひとつひとつの回路ブロックでの遅延時間が正常動作に大きく影響するため、遅延回路21、24は不可欠である。
【0019】
遅延回路21、24は、電源電圧及び温度変動や、製造上のばらつきや、1つの決まった速度でなく、複数の速度で動作させられるようにすることを考慮すると、バッファ回路で構成することが好ましい。
【0020】
なお、出力停止機能付きマルチプレクサとして、例えば、NAND回路を多段接続したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このマルチプレクサの回路構成では、回路のファンイン(入力線数)が増加すると、終段のNAND回路のゲート遅延時間が大きくなるため、高速動作には対応できないという不都合がある。
【0021】
また、出力極性切替機能付きマルチプレクサとして、例えば、信号Aについて、反転信号BAを作成し、これら信号A及び反転信号BAをマルチプレクサに入力し、制御信号により信号A又は反転信号BAのいずれかを選択して出力させるというものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この動作は、出力極性切替機能付きマルチプレクサの動作というよりは、単にマルチプレクサの通常動作に相当するものである。
【0022】
図16は従来の1:4デマルチプレクサの一例の回路図である。図16中、D1234はデータ列D1、D2、D3、D4を時分割多重化してなるデータ列、31は時分割多重データ列D1234用の入力端子、32は入力回路である。
【0023】
33は時分割多重データ列D1234から分離してなるデータ列D1〜D4(又はデータ列D1〜D4を反転してなるデータ列/D1〜/D4)の外部への出力を停止する出力停止回路、INHは出力停止回路33を制御する出力停止制御信号である。
【0024】
出力停止回路33は、出力停止信号INH=“1”の場合には、データ列D1〜D4(又はデータ列/D1〜/D4)の出力を停止し、出力停止信号INHが“0”の場合には、データ列D1〜D4(又はデータ列/D1〜/D4)を出力させる。
【0025】
34は出力停止回路から出力される時分割多重データ列D1234に対応して設けられている出力極性切替回路、INVは出力極性切替回路34を制御する出力極性切替制御信号である。
【0026】
出力極性切替回路34は、出力極性切替制御信号INV=“0”の場合には、時分割多重データ列D1234を反転せずに出力し、出力極性切替制御信号INV=“1”の場合には、時分割多重データ列D1234を反転して出力するものである。
【0027】
35は出力極性切替回路34から出力される時分割多重データ列D1234(又は/D1234)を1ビット毎に分離処理して、データ列D1、D3(又は/D1、/D3)を時分割多重化してなる時分割多重データ列D13(又は/D13)と、データ列D2、D4(又は/D2、/D4)を時分割多重化してなる時分割多重データ列D24(又は/D24)を出力する1:2デマルチプレクサである。
【0028】
36は1:2デマルチプレクサ35から出力される時分割多重データ列D13(又は/D13)を1ビット毎に分離処理してデータ列D1、D3(又は/D1、/D3)を出力する1:2デマルチプレクサ、37は1:2デマルチプレクサ35から出力される時分割多重データ列D24(又は/D24)を1ビット毎に分離処理してデータ列D2、D4(又は/D2、/D4)を出力する1:2デマルチプレクサである。
【0029】
38〜41はデータ列D1〜D4(又は/D1〜/D4)に対応して設けられている出力回路、42〜45はデータ列D1〜D4(又は/D1〜/D4)用の出力端子である。
【0030】
46は時分割多重データ列D1234のビットレートの1/2の周波数fCLK/2を有するクロックCLK/2を入力するためのクロック入力端子、47はクロック入力回路である。
【0031】
48は遅延回路であり、バッファ回路49、50を縦列接続して構成されている。遅延回路48は、出力停止回路33と出力極性切替回路34を入力回路32の後段に配置していることから、その分の遅延を考慮し、時分割多重データ列D1234に対するクロックCLK/2のタイミングが適切となるようにクロックCLK/2の遅延を調整するためのものである。
【0032】
51は遅延回路48から出力されるクロックCLK/2を2分の1に分周してなる周波数fCLK/4のクロックCLK/4を作成するTフリップフロップであり、Tフリップフロップ51はクロックCLK/4を1:2デマルチプレクサ36、37に出力切替制御信号として供給する。
【0033】
【特許文献1】特開平2−76411号公報
【特許文献2】特開平9−265331号公報
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
図15に示す従来の4:1マルチプレクサによれば、出力極性切替回路12と出力停止回路13が2:1マルチプレクサ11とDフリップフロップ14の間に配置されているため、遅延回路24を形成するのに必要なバッファ数が出力極性切替回路12と出力停止回路13の分だけ余計に必要となる。
【0035】
すなわち、出力極性切替回路12と出力停止回路13がなければ、4個のバッファ回路25〜28で済むところを、6個のバッファ回路25〜30を必要としている。遅延回路24で用いるバッファ回路25〜30は、回路内で最も高速で動作するため、最も電力を消費する。したがって、遅延回路24のバッファ数は、出来るだけ少ない方が望ましい。
【0036】
また、出力極性切替回路12と出力停止回路13が2:1マルチプレクサ11の後段に配置されているので、これら出力極性切替回路12と出力停止回路13は、時分割多重データ列D1234のビットレートで高速動作することになる。このため、必要な消費電力は大きくなる。
【0037】
したがって、図15に示す従来の4:1マルチプレクサは、消費電力の低減という点で不利である。ここで、出力極性切替回路12と出力停止回路13をDフリップフロップ14の次段に配置すれば、遅延回路24のバッファ数は4個で足りる。
【0038】
しかしながら、このようにする場合には、Dフリップフロップ14で一度整形した波形の品質を劣化させないようにするために、広帯域設計を施さなければならず、結果として消費電力が増加することになる。
【0039】
図16に示す従来の1:4デマルチプレクサでは、出力停止回路33と出力極性切替回路34が入力回路32の後段に置かれているため、遅延回路48を形成するのに必要なバッファ数が出力停止回路33と出力極性切替回路34の分だけ余計に必要となる。
【0040】
即ち、出力停止回路33と出力極性切替回路34が入力回路32の後段になければ、遅延回路48は不必要であるにもかかわらず、2個のバッファ回路49、50からなる遅延回路48を必要としている。遅延回路48で用いるバッファ回路は、高速で動作するため、電力を消費する。したがって、遅延回路48は、無いことが望ましい。
【0041】
また、出力停止回路33と出力極性切替回路34が入力回路32の後段に配置されているので、これら出力停止回路33及び出力極性切替回路34は、時分割多重データ列D1234のビットレートで高速動作することになる。このため、必要な消費電力は大きくなる。したがって、図16に示す従来の1:4デマルチプレクサは、消費電力の低減という点で不利である。
【0042】
本発明は、かかる点に鑑み、高速性と波形品質を維持した上で、消費電力の削減を図ることができるようにしたマルチプレクサ及びデマルチプレクサを提供することを目的とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】
本発明のマルチプレクサは、マルチプレクサ部と、出力極性切替回路と、出力停止回路を有するマルチプレクサであって、出力極性切替回路と出力停止回路をマルチプレクサ部の前段に配置しているというものである。
【0044】
本発明のデマルチプレクサは、デマルチプレクサ部と、出力極性切替回路と、出力停止回路を有するデマルチプレクサであって、出力極性切替回路と出力停止回路をデマルチプレクサ部の後段に配置しているというものである。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図14を参照して、本発明のマルチプレクサの第1実施形態〜第3実施形態及び本発明のデマルチプレクサの第1実施形態〜第4実施形態について、トランジスタとしてHEMT(high electron mobility transistor)を用い、CML(current mode logic)のひとつであるSCFL(source coupled FET logic)を基本回路とした場合を例にして説明する。
【0046】
(本発明のマルチプレクサの第1実施形態・・図1、図2)
図1は本発明のマルチプレクサの第1実施形態(4:1マルチプレクサ)を示す回路図である。図1中、52〜55はデータ列D1〜D4用の入力端子、56は基準電圧VREF用の入力端子、57〜60は入力されるデータ列D1〜D4のレベルを内部論理レベルにシフトするレベルシフト回路である。
【0047】
61〜64はレベルシフト回路57〜60から出力されるデータ列D1〜D4に対応して設けられている出力極性切替回路、65、66は出力極性切替回路61〜64を制御する出力極性切替制御信号INV、/INV用の入力端子である。
【0048】
67〜70は出力極性切替回路61〜64から出力されるデータ列D1〜D4(又は/D1〜/D4)に対応して設けられている出力停止回路、71、72は出力停止を制御する出力停止制御信号INH、/INH用の入力端子、73、74は出力を停止する場合に、出力値をLレベルに固定するか、Hレベルに固定するかを制御する出力値制御信号fix−L、/fix−L用の入力端子である。
【0049】
75は出力停止回路67から出力されるデータ列D1(又は/D1)と出力停止回路69から出力されるデータ列D3(又は/D3)とを1ビット毎に時分割多重化してなる時分割多重データ列D13(又は/D13)を作成する2:1マルチプレクサである。
【0050】
76は出力停止回路68から出力されるデータ列D2(又は/D2)と出力停止回路70から出力されるデータ列D4(又は/D4)とを1ビット毎に時分割多重化してなる時分割多重データ列D24(又は/D24)を作成する2:1マルチプレクサである。
【0051】
77は1:2マルチプレクサ75から出力される時分割多重データ列D13(又は/D13)と1:2マルチプレクサ76から出力される時分割多重データ列D24(又は/D24)とを1ビット毎に時分割多重化してなる時分割多重データ列D1234(又は/D1234)を出力する2:1マルチプレクサである。
【0052】
78は2:1マルチプレクサ77から出力される時分割多重データ列D1234(又は/D1234)の波形整形を行うDフリップフロップ、79は出力回路、80は出力端子である。
【0053】
81はデータ列D1〜D4のビットレートの4倍の周波数fCLKのクロックCLKを入力するためのクロック入力端子、82はクロック入力回路、83はクロック入力回路82から出力されるクロックCLKを2分の1に分周してなる周波数fCLK/2のクロックCLK/2を作成するTフリップフロップである。
【0054】
84はTフリップフロップ83から出力されるクロックCLK/2を2分の1に分周してなる周波数fCLK/4のクロックCLK/4を作成するTフリップフロップであり、Tフリップフロップ84は、クロックCLK/4を2:1マルチプレクサ75、76に入力切替制御信号として供給する。
【0055】
85はTフリップフロップ83から出力されるクロックCLK/2を遅延して2:1マルチプレクサ77に供給する遅延回路であり、86、87はバッファ回路である。遅延回路85は、時分割多重データ列D13、D24(又は/D13、/D24)に対するクロックCLK/2のタイミングが適切となるようにクロックCLK/2の遅延を調整するためのものである。
【0056】
88はクロック入力回路82から出力されるクロックCLKを遅延してDフリップフロップ78に供給する遅延回路であり、89〜92はバッファ回路である。遅延回路88は、時分割多重データ列D1234(又は/D1234)とクロックCLKのタイミングが適切となるようにクロックCLKの遅延を調整するためのものである。
【0057】
図2はレベルシフト回路57、出力極性切替回路61及び出力停止回路67の構成例を示す回路図であり、レベルシフト回路58〜60、出力極性切替回路62〜64及び出力停止回路68〜70も同様に構成される。
【0058】
図2中、レベルシフト回路57において、93はデータ列D1が入力されるトランジスタ、94は基準電圧VRFFが入力されるトランジスタ、95、96は抵抗、97〜100はレベルシフト用のダイオード、101、102は電流源用のトランジスタ、VBはバイアス電圧である。基準電圧VREFは、入力データの中点レベルとされる。
【0059】
出力極性切替回路61は排他的論理和回路で構成されており、103、104はレベルシフト回路57の出力を受けて差動動作を行うトランジスタ、105、106は出力極性切替制御信号INVによりON、OFFが制御されるトランジスタである。
【0060】
107、108は出力極性切替制御信号/INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、109、110は負荷抵抗、111は電源電圧シフト用のダイオード、112は電流源用のトランジスタである。
【0061】
113、114はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、115、116はレベルシフト用のダイオード、117、118は電流源用のトランジスタである。
【0062】
このように構成された出力極性切替回路61においては、出力極性切替制御信号INV=“1”、/INV=“0”の時、出力極性が反転し、出力極性切替制御信号INV=“0”、/INV=“1”の時は、出力極性は反転しない。
【0063】
出力停止回路67は選択回路で構成されており、119は出力停止制御信号INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、120は出力停止制御信号/INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、121、122は出力極性切替回路61の出力を受けて差動動作を行うトランジスタである。
【0064】
123は出力値制御信号fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、124は出力値制御信号/fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、125、126は負荷抵抗、127は電源電圧シフト用のダイオード、128は電流源用のトランジスタである。
【0065】
129、130はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、131、132はレベルシフト用のダイオード、133、134は電流源用のトランジスタである。
【0066】
このように構成された出力停止回路67においては、出力停止制御信号INH=“0”、/INH=“1”の時は、出力停止動作を行わず、出力停止制御信号INH=“1”、/INH=“0”の時に、出力停止動作を行う。
【0067】
出力停止動作を行う場合において、出力値制御信号fix−L=“0”、/fix−L=“1“の時は、常に“0”を出力し、出力値制御信号fix−L=“1”、/fix−L=“0“の時は、常に“1”を出力する。
【0068】
なお、出力極性切替回路67〜70として、選択回路の代わりに論理積回路(AND回路)を使用することもできる。このようにする場合には、出力値制御信号fix−L、/fix−Lが不要になる。
【0069】
なお、出力極性切替回路61〜64と出力停止回路67〜70の配置順序を逆にすることもできる。但し、この場合には、初段レベルシフト回路57〜60の電圧シフト量を調整する必要がある。
【0070】
本発明のマルチプレクサの第1実施形態では、レベルシフト回路57〜60、出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70は、入力回路を兼ねて2:1マルチプレクサ75、76の前段に配置されている。したがって、出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70の動作速度は、図15に示す出力極性切替回路12及び出力停止回路13の動作速度の1/4となる。
【0071】
この動作速度の差は、マルチプレクサの多重度が増すほど大きくなる。多重度nのn:1マルチプレクサの場合には、動作速度の差は1/nとなる。一般に、動作速度が小さいほど消費電力は小さいから、出力極性切替回路61及び出力停止回路67の総消費電力は、図15に示す出力極性切替回路12及び出力停止回路13の総消費電力よりも小さくなる。
【0072】
ここで、本発明のマルチプレクサの第1実施形態の場合には、4個の出力極性切替回路61〜64と4個の出力停止回路67〜70を設けているので、出力極性切替回路61〜64と出力停止回路67〜70の総消費電力は、一見、図15に示す出力極性切替回路12と出力停止回路13の総消費電力と変わらないと思えるが、実はそうではない。
【0073】
マルチプレクサの最大動作速度(多重化信号の速度)は、使用するデバイステクノロジの実力ぎりぎりになることが多い。その場合、図15に示す従来の4:1マルチプレクサのような構成だと、製造ばらつきや環境変動などの影響を受けて出力極性切替回路12と出力停止回路13の帯域特性が不足し、波形品質の劣化や、最悪の場合には、動作不良を招く危険がある。この事態を回避するため、回路を単機能化するとともに、その消費電力を多めにして、冗長設計することが多い。
【0074】
その反対に、本発明のマルチプレクサの第1実施形態のような構成だと、デバイステクノロジの実力に対して、動作速度に余力が残っているので、回路の多機能化とそれに伴う消費電力の低減を実現することができ、出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70の1セット当たり(出力極性切替回路61及び出力停止回路67)の総消費電力は、図15に示す出力極性切替回路12及び出力停止回路13の総消費電力の1/4未満になる。
【0075】
また、本発明のマルチプレクサの第1実施形態においては、出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70は、入力回路を兼ねているので、入力回路分の消費電力を削減することができる。
【0076】
更に、本発明のマルチプレクサの第1実施形態においては、出力極性切替回路61〜64と出力停止回路67〜70を2:1マルチプレクサ75、76の前段に配置しているので、遅延回路88のバッファ段数を4個に削減できるので、遅延回路88による消費電力を図15に示す遅延回路24に比較して2/3に削減することができる。
【0077】
このように、本発明のマルチプレクサの第1実施形態によれば、2:1マルチプレクサ75、76、77からなるマルチプレクサ部は図15に示す従来のマルチプレクサの場合と変わることなく、消費電力の削減を図ることができるので、高速性と波形品質を維持した上で、消費電力の削減を図ることができる。
【0078】
ちなみに、本発明者は、図15に示す従来の4:1マルチプレクサ及び本発明のマルチプレクサの第1実施形態をInP/HEMT技術により試作し、時分割多重データ列D1234のビットレートを50Gbit/sとして動作させた。図15に示す従来の4:1マルチプレクサが760 mAの電流を消費していたのに対し、本発明のマルチプレクサの第1実施形態の消費電力は700mA であり、約8%の消費電力を削減することができた。
【0079】
(本発明のマルチプレクサの第2実施形態・・図3、図4)
図3は本発明のマルチプレクサの第2実施形態(4:1マルチプレクサ)を示す回路図である。本発明のマルチプレクサの第2実施形態は、本発明の第1実施形態が備えるレベルシフト回路57〜60、出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70の代わりに、出力停止回路135〜138及び出力極性切替回路139〜142を設け、その他については、本発明のマルチプレクサの第1実施形態と同様に構成したものである。
【0080】
図4は出力停止回路135及び出力極性切替回路139の構成例を示す回路図であり、出力停止回路136〜138及び出力極性切替回路140〜142も同様に構成される。
【0081】
図4中、出力停止回路135において、143はデータ列D1が入力されるトランジスタ、144は基準電圧VRFFが入力されるトランジスタ、145、146は抵抗、147〜150はレベルシフト用のダイオード、151、152は電流源用のトランジスタ、VBはバイアス電圧である。
【0082】
出力極性切替回路139において、153、154は出力停止回路135の出力を受けて差動動作を行うトランジスタ、155、156は出力極性切替制御信号INVによりON、OFFが制御されるトランジスタである。
【0083】
157、158は出力極性切替制御信号/INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、159、160は負荷抵抗、161は電源電圧シフト用のダイオード、162は電流源用のトランジスタである。
【0084】
163、164はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、165、166はレベルシフト用のダイオード、167、168は電流源用のトランジスタである。
【0085】
本発明のマルチプレクサの第2実施形態では、出力停止回路135〜138は図1に示すレベルシフト回路57〜60と同一の回路構成をしているが、基準電圧VREFを可変とし、基準電圧VREFを出力停止制御信号INHとして使用し、図1に示すレベルシフト回路57〜60を出力停止回路としても使用することで、回路規模を縮小し、消費電力の更なる低減を実現している。
【0086】
ここで、入力データのハイレベル、ローレベルをそれぞれVINH、VINL、基準電圧VREFのレベルをVREFとすると、基準電圧VREFのレベルVREFを(VINL +VINH)/2とすることにより、レベルシフト回路として動作させることができる。
【0087】
これに対して、基準電圧VREFのレベルをVINH <VREFとなるVREFとすることにより、入力データは全てローレベルとすることができる。逆に、基準電圧VREFのレベルをVINL >VREFとなるVREFとすることにより、入力データは全てハイレベルとすることができる。すなわち、出力停止回路として動作させることができる。
【0088】
本発明のマルチプレクサの第2実施形態によれば、高速性と波形品質を維持した上で、本発明のマルチプレクサの第1実施形態以上に消費電力の削減を図ることができる。
【0089】
(本発明のマルチプレクサの第3実施形態・・図5、図6)
図5は本発明のマルチプレクサの第3実施形態(4:1マルチプレクサ)を示す回路図である。本発明のマルチプレクサの第3実施形態は、本発明の第1実施形態が備える出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70の代わりに、出力極性切替回路兼出力停止回路284〜287を設け、その他については、本発明のマルチプレクサの第1実施形態と同様に構成したものである。
【0090】
図6は出力極性切替回路兼出力停止回路284の構成例を示す回路図であり、出力極性切替回路兼出力停止回路285〜287も同様に構成される。図6中、出力極性切替回路兼出力停止回路284において、288、289はレベルシフト回路57の出力を受けて差動動作を行うトランジスタである。
【0091】
290、291は出力極性切替制御信号INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、292、293は出力極性切替制御信号/INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、294は出力停止制御信号INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、295は出力停止制御信号/INHによりON、OFFが制御されるトランジスタである。
【0092】
296は出力値制御信号fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、297は出力値制御信号/fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、298、299は負荷抵抗、300〜302はダイオード、303は電流源用のトランジスタである。
【0093】
304、305はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、306、307はレベルシフト用のダイオード、308、309は電流源用のトランジスタである。
【0094】
本発明のマルチプレクサの第3実施形態によれば、差動回路の縦積み段数を1段増やすことで出力極性切替回路と出力停止回路を1つの回路にまとめて回路規模を縮小しているので、高速性と波形品質を維持した上で、本発明のマルチプレクサの第1実施形態以上に消費電力の削減を図ることができる。
【0095】
(本発明のデマルチプレクサの第1実施形態・・図7、図8)
図7は本発明のデマルチプレクサの第1実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。図7中、D1234はデータ列D1、D2、D3、D4を時分割多重化してなるデータ列、169は時分割多重データ列D1234用の入力端子、170はレベルシフト回路である。
【0096】
171はレベルシフト回路170から出力される時分割多重データ列D1234を1ビット毎に分離処理して、データ列D1、D3を時分割多重化してなる時分割多重データ列D13と、データ列D2、D4を時分割多重化してなる時分割多重データ列D24を作成する1:2デマルチプレクサである。
【0097】
172は1:2デマルチプレクサ171から出力される時分割多重データ列D13を1ビット毎に分離処理してデータ列D1、D3を出力する1:2デマルチプレクサ、173は1:2デマルチプレクサ171から出力される時分割多重データ列D24を1ビット毎に分離処理してデータ列D2、D4を出力する1:2デマルチプレクサである。
【0098】
174は1:2デマルチプレクサ172から出力されるデータ列D1に対応して設けられている出力極性切替回路、175は1:2デマルチプレクサ173から出力されるデータ列D2に対応して設けられている出力極性切替回路である。
【0099】
176は1:2デマルチプレクサ172から出力されるデータ列D3に対応して設けられている出力極性切替回路、177は1:2デマルチプレクサ173から出力されるデータ列D4に対応して設けられている出力極性切替回路、178、179は出力極性切替回路174〜177を制御する出力極性切替制御信号INV、/INV用の入力端子である。
【0100】
180〜183は出力極性切替回路174〜177から出力されるデータ列D1〜D4(又は/D1〜/D4)に対応して設けられている出力停止回路、184、185は出力停止を制御する出力停止制御信号INH、/INH用の入力端子、186、187は出力を停止する場合に、出力値を論理値“0”に固定するか、論理値“1”に固定するかを制御する出力値制御信号fix−L、/fix−L用の入力端子である。
【0101】
188〜191は出力停止回路180〜183から出力されるデータ列D1〜D4(又は/D1〜/D4)に対応して設けられている出力回路、192〜195はデータ列D1〜D4(又は/D1〜/D4)用の出力端子である。
【0102】
196は時分割多重データ列D1234のビットレートの1/2の周波数fCLK/2のクロックCLK/2を入力するためのクロック入力端子、197はクロック入力回路である。
【0103】
198はクロック入力回路197から出力されるクロックCLK/2を2分の1に分周してなる周波数fCLK/4のクロックCLK/4を作成するTフリップフロップであり、Tフリップフロップ198は、クロックCLK/4を1:2デマルチプレクサ172、173に出力切替制御信号として供給する。
【0104】
図8は出力極性切替回路174、出力停止回路180及び出力回路188の構成例を示す回路図であり、出力極性切替回路175〜177、出力停止回路181〜183及び出力回路189〜191も同様に構成される。
【0105】
出力極性切替回路174は排他的論理和回路で構成されており、199、200は1:2デマルチプレクサ172の出力を受けて差動動作を行うトランジスタ、201、202は出力極性切替制御信号INVによりON、OFFが制御されるトランジスタである。
【0106】
203、204は出力極性切替制御信号/INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、205、206は負荷抵抗、207は電源電圧シフト用のダイオード、208は電流源用のトランジスタである。
【0107】
209、210はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、211、212はレベルシフト用のダイオード、213、214は電流源用のトランジスタである。
【0108】
このように構成された出力極性切替回路174においては、出力極性切替制御信号INV=“1”、/INV=“0”の時、出力極性が反転し、出力極性切替制御信号INV=“0”、/INV=“1”の時は、出力極性は反転しない。
【0109】
出力停止回路180は選択回路で構成されており、215は出力停止制御信号INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、216は出力停止制御信号/INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、217、218は出力極性切替回路174の出力を受けて差動動作を行うトランジスタである。
【0110】
219は出力値制御信号fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、220は出力値制御信号/fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、221、222は負荷抵抗、223は電源電圧シフト用のダイオード、224は電流源用のトランジスタである。
【0111】
225、226はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、227、228はレベルシフト用のダイオード、229、230は電流源用のトランジスタである。
【0112】
このように構成された出力停止回路180においては、出力停止制御信号INH=“0”、/INH=“1”の時は、出力停止動作を行わず、出力停止制御信号INH=“1”、/INH=“0”の時に、出力停止動作を行う。
【0113】
出力停止動作を行う場合において、出力値制御信号fix−L=“0”、/fix−L=“1“の時は、常に“0”を出力し、出力値制御信号fix−L=“1”、/fix−L=“0“の時は、常に“1”を出力する。
【0114】
出力回路188において、231、232は出力停止回路180の出力を受けて差動動作を行うトランジスタ、233はトランジスタ231の負荷抵抗、234はトランジスタ232の負荷抵抗、235は電流源用のトランジスタである。
【0115】
なお、出力極性切替回路174〜177と出力停止回路180〜183の配置順序を逆にすることもできる。ただし、出力極性切替回路174〜177の入力レベルと出力停止回路180〜183の入力レベルが異なるため、順序を逆にした場合、出力停止回路180〜183の入力レベルの電圧シフト量及び出力極性切替回路174〜177の入力レベルの電圧シフト量を調整する必要がある。
【0116】
本発明のデマルチプレクサの第1実施形態では、出力極性切替回路174〜177と出力停止回路180〜183は、出力回路188〜191の前段に配置されているので、出力極性切替回路174〜177及び出力停止回路180〜183の動作速度は、図16に示す出力極性切替回路34及び出力停止回路33の動作速度の1/4となる。
【0117】
この動作速度の差は、デマルチプレクサの分離信号数が増すほど大きくなる。分離信号数nの1:n デマルチプレクサの場合には、動作速度の差は1/nとなる。一般に、動作速度が小さいほど消費電力は小さいから、出力極性切替回路174及び出力停止回路180の総消費電力は、図16に示す出力極性切替回路34及び出力停止回路33の総消費電力よりも小さくなる。
【0118】
ここで、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態の場合には、4個の出力極性切替回路174〜177と4個の出力停止回路180〜183を設けているので、出力極性切替回路174〜177と出力停止回路180〜183の総消費電力は、一見、図16に示す出力極性切替回路34と出力停止回路33の総消費電力と変わらないと思えるが、実はそうではない。
【0119】
デマルチプレクサの最大動作速度は、使用するデバイステクノロジの実力ぎりぎりになることが多い。その場合、図16に示す従来の1:4デマルチプレクサのような構成だと、製造ばらつきや環境変動などの影響を受けて出力極性切替回路34と出力停止回路33の帯域特性が不足し、波形品質の劣化や、最悪の場合には、動作不良を招く危険がある。この事態を回避するため、回路を単機能化するとともに、その消費電力を多めにして冗長設計することが多い。
【0120】
その反対に、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態のような構成だと、デバイステクノロジの実力に対して、動作速度に余力が残っているので、回路の多機能化とそれに伴う消費電力の低減を実現することができ、出力極性切替回路174〜177及び出力停止回路180〜183の1セット当たり(出力極性切替回路174及び出力停止回路180)の総消費電力は、図16に示す出力極性切替回路34及び出力停止回路33の総消費電力の1/4以下になる。
【0121】
また、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態においては、出力極性切替回路174〜177と出力停止回路180〜183を出力回路188〜191の前段に配置し、クロックCLK/2用の遅延回路を不要としているので、クロックCLK/2用の遅延回路による消費電力を削減することができる。
【0122】
このように、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態によれば、1:2デマルチプレクサ171、172、173からなるデマルチプレクサ部は図16に示す従来の1:4デマルチプレクサの場合と変わることなく、消費電力の削減を図ることができるので、高速性と波形品質を維持した上で、消費電力の削減を図ることができる。
【0123】
ちなみに、本発明者は、図16に示す従来の1:4デマルチプレクサ及び本発明のデマルチプレクサの第1実施形態をInP/HEMT技術により試作し、時分割多重データ列D1234のビットレートを50Gbit/sとして動作させた。図16に示す従来の1:4デマルチプレクサが760 mAの電流を消費したのに対し、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態の消費電力は700mA であり、約8%の消費電力を低減することができた。
【0124】
(本発明のデマルチプレクサの第2実施形態・・図9、図10)
図9は本発明のデマルチプレクサの第2実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。本発明のデマルチプレクサの第2実施形態は、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態が備える出力停止回路180〜183及び出力回路188〜191の代わりに、出力停止回路兼出力回路236〜239を設け、その他については、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態と同様に構成したものである。
【0125】
図10は出力停止回路兼出力回路236の構成例を示す回路図であり、出力停止回路237〜239も同様に構成される。図10中、240は出力停止制御信号INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、241は出力停止制御信号/INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、242、243は出力極性切替回路174の出力を受けて差動動作を行うトランジスタである。
【0126】
244は出力値制御信号fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、245は出力値制御信号/fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、246、247は負荷抵抗、248は電流源用のトランジスタである。
【0127】
なお、出力極性切替回路兼出力回路236〜239として、選択回路の代わりに論理積回路(AND回路)を使用することもできる。このようにする場合には、出力値制御信号fix−L、/fix−Lが不要になる。
【0128】
本発明のデマルチプレクサの第2実施形態は、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態が備える出力停止回路180〜183及び出力回路188〜191の代わりに、出力停止回路兼出力回路236〜239を設けているので、高速性と波形品質を維持した上で、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態以上に消費電力の削減を図ることができる。
【0129】
(本発明のデマルチプレクサの第3実施形態・・図11、図12)
図11は本発明のデマルチプレクサの第3実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。本発明のデマルチプレクサの第3実施形態は、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態が備える出力極性切替回路174〜176、出力停止回路180〜183及び出力回路188〜191の代わりに、出力停止回路249〜252及び出力極性切替回路兼出力回路253〜256を設け、その他については、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態と同様に構成したものである。
【0130】
図12は出力停止回路249及び出力極性切替回路兼出力回路253の構成例を示す回路図であり、出力停止回路250〜252及び出力極性切替回路兼出力回路254〜256も同様に構成される。
【0131】
図12中、出力停止回路249において、257は出力停止制御信号INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、258は出力停止制御信号/INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、259、260は1:2デマルチプレクサ172の出力を受けて差動動作を行うトランジスタである。
【0132】
261は出力値制御信号fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、262は出力値制御信号/fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、263、264は負荷抵抗、265は電源電圧シフト用のダイオード、266は電流源用のトランジスタである。
【0133】
267、268はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、269〜272はレベルシフト用のダイオード、273、274は電流源用のトランジスタである。
【0134】
出力極性切替回路兼出力回路253において、275、276は出力停止回路249の出力を受けて差動動作を行うトランジスタ、277、278は出力極性切替制御信号INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、279、280は出力極性切替制御信号/INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、281はトランジスタ277、280の負荷抵抗、282はトランジスタ278、279の負荷抵抗、283は電流源用のトランジスタである。
【0135】
本発明のデマルチプレクサの第3実施形態は、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態が備える出力極性切替回路174〜176、出力停止回路180〜183及び出力回路188〜191の代わりに、出力停止回路249〜252及び出力極性切替回路兼出力回路253〜256を設けているので、高速性と波形品質を維持した上で、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態以上に消費電力の削減を図ることができる。
【0136】
(本発明のデマルチプレクサの第4実施形態・・図13、図14)
図13は本発明のデマルチプレクサの第4実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。本発明のデマルチプレクサの第4実施形態は、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態が備える出力極性切替回路174〜177、出力停止回路180〜183及び出力回路188〜191の代わりに、出力極性切替回路兼出力停止回路310〜313を設け、その他については、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態と同様に構成したものである。
【0137】
図14は出力極性切替回路兼出力停止回路310の構成例を示す回路図であり、出力極性切替回路兼出力停止回路311〜313も同様に構成される。図14中、314、315は1:2デマルチプレクサ172の出力を受けて差動動作を行うトランジスタ、316、317は出力極性切替制御信号INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、318、319は出力極性切替制御信号/INVによりON、OFFが制御されるトランジスタである。
【0138】
320は出力停止制御信号INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、321は出力停止制御信号/INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、322は出力値制御信号fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、323は出力値制御信号/fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、324、325は負荷抵抗、326、327はダイオード、328は電流源用のトランジスタである。
【0139】
本発明のデマルチプレクサの第4実施形態によれば、差動回路の縦積み段数を1段増やすことで出力極性切替回路と出力停止回路を1つの回路にまとめて回路規模を縮小しているので、高速性と波形品質を維持した上で、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態以上に消費電力の削減を図ることができる。
【0140】
なお、本発明のマルチプレクサの第1実施形態〜第3実施形態及び本発明のデマルチプレクサの第1実施形態〜第4実施形態においては、SCFLを基本回路としているが、マルチプレクサ/デマルチプレクサの多重度が大きくなると、CMOSのような相補型回路を混在させることができる。このようにする場合には、電力削減効果は更に大きくなると予想できる。
【0141】
ここで、本発明のマルチプレクサ及びデマルチプレクサを整理すると、本発明のマルチプレクサ及びデマルチプレクサには、以下のマルチプレクサ及びデマルチプレクサを含む。
【0142】
(付記1)マルチプレクサ部と、出力極性切替回路と、出力停止回路を有するマルチプレクサであって、前記出力極性切替回路と前記出力停止回路を前記マルチプレクサ部の前段に配置していることを特徴とするマルチプレクサ。
【0143】
(付記2)前記出力極性切替回路と前記出力停止回路を入力回路として兼用していることを特徴とする付記1記載のマルチプレクサ。
【0144】
(付記3)前記出力極性切替回路は排他的論理和回路からなり、前記出力停止回路は選択回路からなることを特徴とする付記1記載のマルチプレクサ。
【0145】
(付記4)前記出力極性切替回路は排他的論理和回路からなり、前記出力停止回路は論理積回路からなることを特徴とする付記1記載のマルチプレクサ。
【0146】
(付記5)初段回路として、入力データ及び基準電圧を同一電圧だけレベルシフトするレベルシフト回路を備え、前記出力極性切替回路と前記出力停止回路は、前記レベルシフト回路の後段に配置されていることを特徴とする付記1記載のマルチプレクサ。
【0147】
(付記6)前記出力停止回路は、初段回路とされており、かつ、入力データ及び基準電圧を同一電圧だけレベルシフトするレベルシフト回路からなり、出力停止動作をさせないときは、基準電圧のレベルを入力データのハイレベルとローレベルの間のレベルとし、出力停止動作をさせる時は、基準電圧のレベルを入力データのハイレベルより大きいレベル又は入力データのローレベルより小さいレベルとすることを特徴とする付記1記載のマルチプレクサ。
【0148】
(付記7)デマルチプレクサ部と、出力極性切替回路と、出力停止回路を有するデマルチプレクサであって、前記出力極性切替回路と前記出力停止回路を前記デマルチプレクサ部の後段に配置していることを特徴とするデマルチプレクサ。
【0149】
(付記8)前記出力極性切替回路は前記出力停止回路の前段に配置されており、前記出力停止回路は出力回路を兼ねていることを特徴とする付記7記載のデマルチプレクサ。
【0150】
(付記9)前記出力停止回路は前記出力極性切替回路の前段に配置されており、前記出力極性切替回路は出力回路を兼ねていることを特徴とする付記7記載のデマルチプレクサ。
【0151】
【発明の効果】
以上のように、本発明のマルチプレクサによれば、出力極性切替回路と出力停止回路をマルチプレクサ部の前段に配置しているので、高速性と波形品質を維持した上で、消費電力の削減を図ることができる。
【0152】
本発明のデマルチプレクサによれば、出力極性切替回路と出力停止回路をデマルチプレクサ部の後段に配置しているので、高速性と波形品質を維持した上で、消費電力の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチプレクサの第1実施形態(4:1マルチプレクサ)を示す回路図である。
【図2】本発明のマルチプレクサの第1実施形態が備えるレベルシフト回路、出力極性切替回路及び出力停止回路の構成例を示す回路図である。
【図3】本発明のマルチプレクサの第2実施形態(4:1マルチプレクサ)を示す回路図である。
【図4】本発明のマルチプレクサの第2実施形態が備える出力停止回路及び出力極性切替回路の構成例を示す回路図である。
【図5】本発明のマルチプレクサの第3実施形態(4:1マルチプレクサ)を示す回路図である。
【図6】本発明のマルチプレクサの第3実施形態が備える出力極性切替回路兼出力停止回路の構成例を示す回路図である。
【図7】本発明のデマルチプレクサの第1実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。
【図8】本発明のデマルチプレクサの第1実施形態が備える出力極性切替回路、出力停止回路及び出力回路の構成例を示す回路図である。
【図9】本発明のデマルチプレクサの第2実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。
【図10】本発明のデマルチプレクサの第2実施形態が備える出力停止回路兼出力回路の構成例を示す回路図である。
【図11】本発明のデマルチプレクサの第3実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。
【図12】本発明のデマルチプレクサの第3実施形態が備える出力停止回路及び出力極性切替回路兼出力回路の構成例を示す回路図である。
【図13】本発明のデマルチプレクサの第4実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。
【図14】本発明のデマルチプレクサの第4実施形態が備える出力極性切替回路兼出力停止回路の構成例を示す回路図である。
【図15】従来の4:1マルチプレクサの一例を示す回路図である。
【図16】従来の1:4デマルチプレクサの一例を示す回路図である。
【符号の説明】
57〜60…レベルシフト回路
61〜64…出力極性切替回路
67〜70…出力停止回路
75〜77…2:1マルチプレクサ
85、88…遅延回路
135〜138…出力停止回路
139〜142…出力極性切替回路
171〜173…1:2デマルチプレクサ
174〜177…出力極性切替回路
180〜183…出力停止回路
236〜239…出力停止回路兼出力回路
249〜252…出力停止回路
253〜256…出力極性切替回路兼出力回路
284〜287…出力極性切替回路兼出力停止回路
310〜313…出力極性切替回路兼出力停止回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチプレクサ(多重化回路)及びデマルチプレクサ(分離回路)に関する。
【0002】
マルチプレクサは、パラレル/シリアル変換回路とも称され、低速のパラレルデータを時分割多重化して高速の時分割多重シリアルデータに変換する場合に使用される。デマルチプレクサは、シリアル/パラレル変換回路とも称され、高速の時分割多重シリアルデータから低速のパラレルデータを分離する場合に使用される。
【0003】
SDH(Synchronous Digital Hierarchy)伝送方式による通信網は、光通信技術の進展により近年益々伝送容量が増し、数年後には数十Tbit/sに達するといわれている。そこで、光通信システムに使用されるマルチプレクサ及びデマルチプレクサには、40Gbit/s以上の高速処理能力が必要であり、また、入力データが無効なものである場合に出力を停止する機能と、次段回路に応じて出力極性を反転する機能が具備されていることが望まれる。
【0004】
【従来の技術】
図15は従来の4:1マルチプレクサの一例の回路図である。図15中、D1〜D4はビットレートを同一とするデータ列、1〜4はデータ列D1〜D4に対応して設けられている入力端子、5〜8はデータ列D1〜D4に対応して設けられている入力回路である。
【0005】
9は入力回路5、7からパラレルに出力されるデータ列D1、D3を1ビット毎に時分割多重化してなる時分割多重データ列D13を作成する2:1マルチプレクサ、10は入力回路6、8からパラレルに出力されるデータ列D2、D4を1ビット毎に時分割多重化してなるデータ列D24を作成する2:1マルチプレクサである。
【0006】
11は2:1マルチプレクサ9、10からパラレルに出力される時分割多重データ列D13、D24を1ビット毎に時分割多重化してなる時分割多重データ列D1234を作成する2:1マルチプレクサである。
【0007】
12は2:1マルチプレクサ11から出力される時分割多重データ列D1234に対応して設けられている出力極性切替回路、INVは出力極性切替回路12を制御する出力極性切替制御信号である。
【0008】
出力極性切替回路12は、出力極性切替制御信号INV=“0”の場合には、時分割多重データ列D1234の極性を反転せずに出力し、出力極性切替制御信号INV=“1”の場合には、時分割多重データ列D1234の極性を反転して出力する。
【0009】
13は出力極性切替回路12から出力される時分割多重データ列D1234(又は/D1234)の外部への出力を停止する出力停止回路、INHは出力停止回路13を制御する出力停止制御信号である。
【0010】
出力停止回路13は、出力停止制御信号INH=“1”の場合には、時分割多重データ列D1234(又は/D1234)の出力を停止し、出力停止信号INH=“0”の場合には、時分割多重データ列D1234(又は/D1234)を通過させるものである。
【0011】
14は出力停止回路13から出力される時分割多重データ列D1234(又は/D1234)の波形整形を行うDフリップフロップ、15は出力回路、16は出力端子である。
【0012】
17はデータ列D1〜D4のビットレートの4倍の周波数fCLKのクロックCLKを入力するためのクロック入力端子、18はクロック入力回路、19はクロック入力回路18から出力されるクロックCLKを2分の1に分周してなる周波数fCLK/2のクロックCLK/2を作成するTフリップフロップである。
【0013】
20はTフリップフロップ19から出力されるクロックCLK/2を2分の1に分周してなる周波数fCLK/4のクロックCLK/4を作成するTフリップフロップであり、Tフリップフロップ20は、クロックCLK/4を2:1マルチプレクサ9、10に入力切替制御信号として供給する。
【0014】
21はTフリップフロップ19から出力されるクロックCLK/2を遅延して入力切替制御信号として2:1マルチプレクサ11に供給する遅延回路であり、バッファ回路22、23を縦列接続して構成されている。
【0015】
遅延回路21は、2:1マルチプレクサ11の前段に、2:1マルチプレクサ9、10が配置されていることから、その分の遅延を考慮し、時分割多重データ列D13、D24に対するクロックCLK/2のタイミングが適切となるようにクロックCLK/2の遅延を調整するためのものである。
【0016】
24はクロック入力回路18から出力されるクロックCLKを遅延してDフリップフロップ14に供給する遅延回路であり、バッファ回路25〜30を縦列接続して構成されている。
【0017】
遅延回路24は、Dフリップフロップ14の前段に、2:1マルチプレクサ9、10、11、出力極性切替回路12及び出力停止回路13が配置されていることから、その分の遅延を考慮し、時分割多重データ列D1234(又は/D1234)に対するクロックCLKのタイミングが適切となるようにクロックCLKの遅延を調整するためのものである。
【0018】
ここで、例えば、10Gbit/sを超えるような高速動作を行うマルチプレクサにおいては、2:1マルチプレクサ9、10、11や出力極性切替回路12や出力停止回路13等のひとつひとつの回路ブロックでの遅延時間が正常動作に大きく影響するため、遅延回路21、24は不可欠である。
【0019】
遅延回路21、24は、電源電圧及び温度変動や、製造上のばらつきや、1つの決まった速度でなく、複数の速度で動作させられるようにすることを考慮すると、バッファ回路で構成することが好ましい。
【0020】
なお、出力停止機能付きマルチプレクサとして、例えば、NAND回路を多段接続したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このマルチプレクサの回路構成では、回路のファンイン(入力線数)が増加すると、終段のNAND回路のゲート遅延時間が大きくなるため、高速動作には対応できないという不都合がある。
【0021】
また、出力極性切替機能付きマルチプレクサとして、例えば、信号Aについて、反転信号BAを作成し、これら信号A及び反転信号BAをマルチプレクサに入力し、制御信号により信号A又は反転信号BAのいずれかを選択して出力させるというものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。この動作は、出力極性切替機能付きマルチプレクサの動作というよりは、単にマルチプレクサの通常動作に相当するものである。
【0022】
図16は従来の1:4デマルチプレクサの一例の回路図である。図16中、D1234はデータ列D1、D2、D3、D4を時分割多重化してなるデータ列、31は時分割多重データ列D1234用の入力端子、32は入力回路である。
【0023】
33は時分割多重データ列D1234から分離してなるデータ列D1〜D4(又はデータ列D1〜D4を反転してなるデータ列/D1〜/D4)の外部への出力を停止する出力停止回路、INHは出力停止回路33を制御する出力停止制御信号である。
【0024】
出力停止回路33は、出力停止信号INH=“1”の場合には、データ列D1〜D4(又はデータ列/D1〜/D4)の出力を停止し、出力停止信号INHが“0”の場合には、データ列D1〜D4(又はデータ列/D1〜/D4)を出力させる。
【0025】
34は出力停止回路から出力される時分割多重データ列D1234に対応して設けられている出力極性切替回路、INVは出力極性切替回路34を制御する出力極性切替制御信号である。
【0026】
出力極性切替回路34は、出力極性切替制御信号INV=“0”の場合には、時分割多重データ列D1234を反転せずに出力し、出力極性切替制御信号INV=“1”の場合には、時分割多重データ列D1234を反転して出力するものである。
【0027】
35は出力極性切替回路34から出力される時分割多重データ列D1234(又は/D1234)を1ビット毎に分離処理して、データ列D1、D3(又は/D1、/D3)を時分割多重化してなる時分割多重データ列D13(又は/D13)と、データ列D2、D4(又は/D2、/D4)を時分割多重化してなる時分割多重データ列D24(又は/D24)を出力する1:2デマルチプレクサである。
【0028】
36は1:2デマルチプレクサ35から出力される時分割多重データ列D13(又は/D13)を1ビット毎に分離処理してデータ列D1、D3(又は/D1、/D3)を出力する1:2デマルチプレクサ、37は1:2デマルチプレクサ35から出力される時分割多重データ列D24(又は/D24)を1ビット毎に分離処理してデータ列D2、D4(又は/D2、/D4)を出力する1:2デマルチプレクサである。
【0029】
38〜41はデータ列D1〜D4(又は/D1〜/D4)に対応して設けられている出力回路、42〜45はデータ列D1〜D4(又は/D1〜/D4)用の出力端子である。
【0030】
46は時分割多重データ列D1234のビットレートの1/2の周波数fCLK/2を有するクロックCLK/2を入力するためのクロック入力端子、47はクロック入力回路である。
【0031】
48は遅延回路であり、バッファ回路49、50を縦列接続して構成されている。遅延回路48は、出力停止回路33と出力極性切替回路34を入力回路32の後段に配置していることから、その分の遅延を考慮し、時分割多重データ列D1234に対するクロックCLK/2のタイミングが適切となるようにクロックCLK/2の遅延を調整するためのものである。
【0032】
51は遅延回路48から出力されるクロックCLK/2を2分の1に分周してなる周波数fCLK/4のクロックCLK/4を作成するTフリップフロップであり、Tフリップフロップ51はクロックCLK/4を1:2デマルチプレクサ36、37に出力切替制御信号として供給する。
【0033】
【特許文献1】特開平2−76411号公報
【特許文献2】特開平9−265331号公報
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
図15に示す従来の4:1マルチプレクサによれば、出力極性切替回路12と出力停止回路13が2:1マルチプレクサ11とDフリップフロップ14の間に配置されているため、遅延回路24を形成するのに必要なバッファ数が出力極性切替回路12と出力停止回路13の分だけ余計に必要となる。
【0035】
すなわち、出力極性切替回路12と出力停止回路13がなければ、4個のバッファ回路25〜28で済むところを、6個のバッファ回路25〜30を必要としている。遅延回路24で用いるバッファ回路25〜30は、回路内で最も高速で動作するため、最も電力を消費する。したがって、遅延回路24のバッファ数は、出来るだけ少ない方が望ましい。
【0036】
また、出力極性切替回路12と出力停止回路13が2:1マルチプレクサ11の後段に配置されているので、これら出力極性切替回路12と出力停止回路13は、時分割多重データ列D1234のビットレートで高速動作することになる。このため、必要な消費電力は大きくなる。
【0037】
したがって、図15に示す従来の4:1マルチプレクサは、消費電力の低減という点で不利である。ここで、出力極性切替回路12と出力停止回路13をDフリップフロップ14の次段に配置すれば、遅延回路24のバッファ数は4個で足りる。
【0038】
しかしながら、このようにする場合には、Dフリップフロップ14で一度整形した波形の品質を劣化させないようにするために、広帯域設計を施さなければならず、結果として消費電力が増加することになる。
【0039】
図16に示す従来の1:4デマルチプレクサでは、出力停止回路33と出力極性切替回路34が入力回路32の後段に置かれているため、遅延回路48を形成するのに必要なバッファ数が出力停止回路33と出力極性切替回路34の分だけ余計に必要となる。
【0040】
即ち、出力停止回路33と出力極性切替回路34が入力回路32の後段になければ、遅延回路48は不必要であるにもかかわらず、2個のバッファ回路49、50からなる遅延回路48を必要としている。遅延回路48で用いるバッファ回路は、高速で動作するため、電力を消費する。したがって、遅延回路48は、無いことが望ましい。
【0041】
また、出力停止回路33と出力極性切替回路34が入力回路32の後段に配置されているので、これら出力停止回路33及び出力極性切替回路34は、時分割多重データ列D1234のビットレートで高速動作することになる。このため、必要な消費電力は大きくなる。したがって、図16に示す従来の1:4デマルチプレクサは、消費電力の低減という点で不利である。
【0042】
本発明は、かかる点に鑑み、高速性と波形品質を維持した上で、消費電力の削減を図ることができるようにしたマルチプレクサ及びデマルチプレクサを提供することを目的とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】
本発明のマルチプレクサは、マルチプレクサ部と、出力極性切替回路と、出力停止回路を有するマルチプレクサであって、出力極性切替回路と出力停止回路をマルチプレクサ部の前段に配置しているというものである。
【0044】
本発明のデマルチプレクサは、デマルチプレクサ部と、出力極性切替回路と、出力停止回路を有するデマルチプレクサであって、出力極性切替回路と出力停止回路をデマルチプレクサ部の後段に配置しているというものである。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図14を参照して、本発明のマルチプレクサの第1実施形態〜第3実施形態及び本発明のデマルチプレクサの第1実施形態〜第4実施形態について、トランジスタとしてHEMT(high electron mobility transistor)を用い、CML(current mode logic)のひとつであるSCFL(source coupled FET logic)を基本回路とした場合を例にして説明する。
【0046】
(本発明のマルチプレクサの第1実施形態・・図1、図2)
図1は本発明のマルチプレクサの第1実施形態(4:1マルチプレクサ)を示す回路図である。図1中、52〜55はデータ列D1〜D4用の入力端子、56は基準電圧VREF用の入力端子、57〜60は入力されるデータ列D1〜D4のレベルを内部論理レベルにシフトするレベルシフト回路である。
【0047】
61〜64はレベルシフト回路57〜60から出力されるデータ列D1〜D4に対応して設けられている出力極性切替回路、65、66は出力極性切替回路61〜64を制御する出力極性切替制御信号INV、/INV用の入力端子である。
【0048】
67〜70は出力極性切替回路61〜64から出力されるデータ列D1〜D4(又は/D1〜/D4)に対応して設けられている出力停止回路、71、72は出力停止を制御する出力停止制御信号INH、/INH用の入力端子、73、74は出力を停止する場合に、出力値をLレベルに固定するか、Hレベルに固定するかを制御する出力値制御信号fix−L、/fix−L用の入力端子である。
【0049】
75は出力停止回路67から出力されるデータ列D1(又は/D1)と出力停止回路69から出力されるデータ列D3(又は/D3)とを1ビット毎に時分割多重化してなる時分割多重データ列D13(又は/D13)を作成する2:1マルチプレクサである。
【0050】
76は出力停止回路68から出力されるデータ列D2(又は/D2)と出力停止回路70から出力されるデータ列D4(又は/D4)とを1ビット毎に時分割多重化してなる時分割多重データ列D24(又は/D24)を作成する2:1マルチプレクサである。
【0051】
77は1:2マルチプレクサ75から出力される時分割多重データ列D13(又は/D13)と1:2マルチプレクサ76から出力される時分割多重データ列D24(又は/D24)とを1ビット毎に時分割多重化してなる時分割多重データ列D1234(又は/D1234)を出力する2:1マルチプレクサである。
【0052】
78は2:1マルチプレクサ77から出力される時分割多重データ列D1234(又は/D1234)の波形整形を行うDフリップフロップ、79は出力回路、80は出力端子である。
【0053】
81はデータ列D1〜D4のビットレートの4倍の周波数fCLKのクロックCLKを入力するためのクロック入力端子、82はクロック入力回路、83はクロック入力回路82から出力されるクロックCLKを2分の1に分周してなる周波数fCLK/2のクロックCLK/2を作成するTフリップフロップである。
【0054】
84はTフリップフロップ83から出力されるクロックCLK/2を2分の1に分周してなる周波数fCLK/4のクロックCLK/4を作成するTフリップフロップであり、Tフリップフロップ84は、クロックCLK/4を2:1マルチプレクサ75、76に入力切替制御信号として供給する。
【0055】
85はTフリップフロップ83から出力されるクロックCLK/2を遅延して2:1マルチプレクサ77に供給する遅延回路であり、86、87はバッファ回路である。遅延回路85は、時分割多重データ列D13、D24(又は/D13、/D24)に対するクロックCLK/2のタイミングが適切となるようにクロックCLK/2の遅延を調整するためのものである。
【0056】
88はクロック入力回路82から出力されるクロックCLKを遅延してDフリップフロップ78に供給する遅延回路であり、89〜92はバッファ回路である。遅延回路88は、時分割多重データ列D1234(又は/D1234)とクロックCLKのタイミングが適切となるようにクロックCLKの遅延を調整するためのものである。
【0057】
図2はレベルシフト回路57、出力極性切替回路61及び出力停止回路67の構成例を示す回路図であり、レベルシフト回路58〜60、出力極性切替回路62〜64及び出力停止回路68〜70も同様に構成される。
【0058】
図2中、レベルシフト回路57において、93はデータ列D1が入力されるトランジスタ、94は基準電圧VRFFが入力されるトランジスタ、95、96は抵抗、97〜100はレベルシフト用のダイオード、101、102は電流源用のトランジスタ、VBはバイアス電圧である。基準電圧VREFは、入力データの中点レベルとされる。
【0059】
出力極性切替回路61は排他的論理和回路で構成されており、103、104はレベルシフト回路57の出力を受けて差動動作を行うトランジスタ、105、106は出力極性切替制御信号INVによりON、OFFが制御されるトランジスタである。
【0060】
107、108は出力極性切替制御信号/INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、109、110は負荷抵抗、111は電源電圧シフト用のダイオード、112は電流源用のトランジスタである。
【0061】
113、114はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、115、116はレベルシフト用のダイオード、117、118は電流源用のトランジスタである。
【0062】
このように構成された出力極性切替回路61においては、出力極性切替制御信号INV=“1”、/INV=“0”の時、出力極性が反転し、出力極性切替制御信号INV=“0”、/INV=“1”の時は、出力極性は反転しない。
【0063】
出力停止回路67は選択回路で構成されており、119は出力停止制御信号INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、120は出力停止制御信号/INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、121、122は出力極性切替回路61の出力を受けて差動動作を行うトランジスタである。
【0064】
123は出力値制御信号fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、124は出力値制御信号/fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、125、126は負荷抵抗、127は電源電圧シフト用のダイオード、128は電流源用のトランジスタである。
【0065】
129、130はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、131、132はレベルシフト用のダイオード、133、134は電流源用のトランジスタである。
【0066】
このように構成された出力停止回路67においては、出力停止制御信号INH=“0”、/INH=“1”の時は、出力停止動作を行わず、出力停止制御信号INH=“1”、/INH=“0”の時に、出力停止動作を行う。
【0067】
出力停止動作を行う場合において、出力値制御信号fix−L=“0”、/fix−L=“1“の時は、常に“0”を出力し、出力値制御信号fix−L=“1”、/fix−L=“0“の時は、常に“1”を出力する。
【0068】
なお、出力極性切替回路67〜70として、選択回路の代わりに論理積回路(AND回路)を使用することもできる。このようにする場合には、出力値制御信号fix−L、/fix−Lが不要になる。
【0069】
なお、出力極性切替回路61〜64と出力停止回路67〜70の配置順序を逆にすることもできる。但し、この場合には、初段レベルシフト回路57〜60の電圧シフト量を調整する必要がある。
【0070】
本発明のマルチプレクサの第1実施形態では、レベルシフト回路57〜60、出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70は、入力回路を兼ねて2:1マルチプレクサ75、76の前段に配置されている。したがって、出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70の動作速度は、図15に示す出力極性切替回路12及び出力停止回路13の動作速度の1/4となる。
【0071】
この動作速度の差は、マルチプレクサの多重度が増すほど大きくなる。多重度nのn:1マルチプレクサの場合には、動作速度の差は1/nとなる。一般に、動作速度が小さいほど消費電力は小さいから、出力極性切替回路61及び出力停止回路67の総消費電力は、図15に示す出力極性切替回路12及び出力停止回路13の総消費電力よりも小さくなる。
【0072】
ここで、本発明のマルチプレクサの第1実施形態の場合には、4個の出力極性切替回路61〜64と4個の出力停止回路67〜70を設けているので、出力極性切替回路61〜64と出力停止回路67〜70の総消費電力は、一見、図15に示す出力極性切替回路12と出力停止回路13の総消費電力と変わらないと思えるが、実はそうではない。
【0073】
マルチプレクサの最大動作速度(多重化信号の速度)は、使用するデバイステクノロジの実力ぎりぎりになることが多い。その場合、図15に示す従来の4:1マルチプレクサのような構成だと、製造ばらつきや環境変動などの影響を受けて出力極性切替回路12と出力停止回路13の帯域特性が不足し、波形品質の劣化や、最悪の場合には、動作不良を招く危険がある。この事態を回避するため、回路を単機能化するとともに、その消費電力を多めにして、冗長設計することが多い。
【0074】
その反対に、本発明のマルチプレクサの第1実施形態のような構成だと、デバイステクノロジの実力に対して、動作速度に余力が残っているので、回路の多機能化とそれに伴う消費電力の低減を実現することができ、出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70の1セット当たり(出力極性切替回路61及び出力停止回路67)の総消費電力は、図15に示す出力極性切替回路12及び出力停止回路13の総消費電力の1/4未満になる。
【0075】
また、本発明のマルチプレクサの第1実施形態においては、出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70は、入力回路を兼ねているので、入力回路分の消費電力を削減することができる。
【0076】
更に、本発明のマルチプレクサの第1実施形態においては、出力極性切替回路61〜64と出力停止回路67〜70を2:1マルチプレクサ75、76の前段に配置しているので、遅延回路88のバッファ段数を4個に削減できるので、遅延回路88による消費電力を図15に示す遅延回路24に比較して2/3に削減することができる。
【0077】
このように、本発明のマルチプレクサの第1実施形態によれば、2:1マルチプレクサ75、76、77からなるマルチプレクサ部は図15に示す従来のマルチプレクサの場合と変わることなく、消費電力の削減を図ることができるので、高速性と波形品質を維持した上で、消費電力の削減を図ることができる。
【0078】
ちなみに、本発明者は、図15に示す従来の4:1マルチプレクサ及び本発明のマルチプレクサの第1実施形態をInP/HEMT技術により試作し、時分割多重データ列D1234のビットレートを50Gbit/sとして動作させた。図15に示す従来の4:1マルチプレクサが760 mAの電流を消費していたのに対し、本発明のマルチプレクサの第1実施形態の消費電力は700mA であり、約8%の消費電力を削減することができた。
【0079】
(本発明のマルチプレクサの第2実施形態・・図3、図4)
図3は本発明のマルチプレクサの第2実施形態(4:1マルチプレクサ)を示す回路図である。本発明のマルチプレクサの第2実施形態は、本発明の第1実施形態が備えるレベルシフト回路57〜60、出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70の代わりに、出力停止回路135〜138及び出力極性切替回路139〜142を設け、その他については、本発明のマルチプレクサの第1実施形態と同様に構成したものである。
【0080】
図4は出力停止回路135及び出力極性切替回路139の構成例を示す回路図であり、出力停止回路136〜138及び出力極性切替回路140〜142も同様に構成される。
【0081】
図4中、出力停止回路135において、143はデータ列D1が入力されるトランジスタ、144は基準電圧VRFFが入力されるトランジスタ、145、146は抵抗、147〜150はレベルシフト用のダイオード、151、152は電流源用のトランジスタ、VBはバイアス電圧である。
【0082】
出力極性切替回路139において、153、154は出力停止回路135の出力を受けて差動動作を行うトランジスタ、155、156は出力極性切替制御信号INVによりON、OFFが制御されるトランジスタである。
【0083】
157、158は出力極性切替制御信号/INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、159、160は負荷抵抗、161は電源電圧シフト用のダイオード、162は電流源用のトランジスタである。
【0084】
163、164はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、165、166はレベルシフト用のダイオード、167、168は電流源用のトランジスタである。
【0085】
本発明のマルチプレクサの第2実施形態では、出力停止回路135〜138は図1に示すレベルシフト回路57〜60と同一の回路構成をしているが、基準電圧VREFを可変とし、基準電圧VREFを出力停止制御信号INHとして使用し、図1に示すレベルシフト回路57〜60を出力停止回路としても使用することで、回路規模を縮小し、消費電力の更なる低減を実現している。
【0086】
ここで、入力データのハイレベル、ローレベルをそれぞれVINH、VINL、基準電圧VREFのレベルをVREFとすると、基準電圧VREFのレベルVREFを(VINL +VINH)/2とすることにより、レベルシフト回路として動作させることができる。
【0087】
これに対して、基準電圧VREFのレベルをVINH <VREFとなるVREFとすることにより、入力データは全てローレベルとすることができる。逆に、基準電圧VREFのレベルをVINL >VREFとなるVREFとすることにより、入力データは全てハイレベルとすることができる。すなわち、出力停止回路として動作させることができる。
【0088】
本発明のマルチプレクサの第2実施形態によれば、高速性と波形品質を維持した上で、本発明のマルチプレクサの第1実施形態以上に消費電力の削減を図ることができる。
【0089】
(本発明のマルチプレクサの第3実施形態・・図5、図6)
図5は本発明のマルチプレクサの第3実施形態(4:1マルチプレクサ)を示す回路図である。本発明のマルチプレクサの第3実施形態は、本発明の第1実施形態が備える出力極性切替回路61〜64及び出力停止回路67〜70の代わりに、出力極性切替回路兼出力停止回路284〜287を設け、その他については、本発明のマルチプレクサの第1実施形態と同様に構成したものである。
【0090】
図6は出力極性切替回路兼出力停止回路284の構成例を示す回路図であり、出力極性切替回路兼出力停止回路285〜287も同様に構成される。図6中、出力極性切替回路兼出力停止回路284において、288、289はレベルシフト回路57の出力を受けて差動動作を行うトランジスタである。
【0091】
290、291は出力極性切替制御信号INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、292、293は出力極性切替制御信号/INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、294は出力停止制御信号INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、295は出力停止制御信号/INHによりON、OFFが制御されるトランジスタである。
【0092】
296は出力値制御信号fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、297は出力値制御信号/fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、298、299は負荷抵抗、300〜302はダイオード、303は電流源用のトランジスタである。
【0093】
304、305はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、306、307はレベルシフト用のダイオード、308、309は電流源用のトランジスタである。
【0094】
本発明のマルチプレクサの第3実施形態によれば、差動回路の縦積み段数を1段増やすことで出力極性切替回路と出力停止回路を1つの回路にまとめて回路規模を縮小しているので、高速性と波形品質を維持した上で、本発明のマルチプレクサの第1実施形態以上に消費電力の削減を図ることができる。
【0095】
(本発明のデマルチプレクサの第1実施形態・・図7、図8)
図7は本発明のデマルチプレクサの第1実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。図7中、D1234はデータ列D1、D2、D3、D4を時分割多重化してなるデータ列、169は時分割多重データ列D1234用の入力端子、170はレベルシフト回路である。
【0096】
171はレベルシフト回路170から出力される時分割多重データ列D1234を1ビット毎に分離処理して、データ列D1、D3を時分割多重化してなる時分割多重データ列D13と、データ列D2、D4を時分割多重化してなる時分割多重データ列D24を作成する1:2デマルチプレクサである。
【0097】
172は1:2デマルチプレクサ171から出力される時分割多重データ列D13を1ビット毎に分離処理してデータ列D1、D3を出力する1:2デマルチプレクサ、173は1:2デマルチプレクサ171から出力される時分割多重データ列D24を1ビット毎に分離処理してデータ列D2、D4を出力する1:2デマルチプレクサである。
【0098】
174は1:2デマルチプレクサ172から出力されるデータ列D1に対応して設けられている出力極性切替回路、175は1:2デマルチプレクサ173から出力されるデータ列D2に対応して設けられている出力極性切替回路である。
【0099】
176は1:2デマルチプレクサ172から出力されるデータ列D3に対応して設けられている出力極性切替回路、177は1:2デマルチプレクサ173から出力されるデータ列D4に対応して設けられている出力極性切替回路、178、179は出力極性切替回路174〜177を制御する出力極性切替制御信号INV、/INV用の入力端子である。
【0100】
180〜183は出力極性切替回路174〜177から出力されるデータ列D1〜D4(又は/D1〜/D4)に対応して設けられている出力停止回路、184、185は出力停止を制御する出力停止制御信号INH、/INH用の入力端子、186、187は出力を停止する場合に、出力値を論理値“0”に固定するか、論理値“1”に固定するかを制御する出力値制御信号fix−L、/fix−L用の入力端子である。
【0101】
188〜191は出力停止回路180〜183から出力されるデータ列D1〜D4(又は/D1〜/D4)に対応して設けられている出力回路、192〜195はデータ列D1〜D4(又は/D1〜/D4)用の出力端子である。
【0102】
196は時分割多重データ列D1234のビットレートの1/2の周波数fCLK/2のクロックCLK/2を入力するためのクロック入力端子、197はクロック入力回路である。
【0103】
198はクロック入力回路197から出力されるクロックCLK/2を2分の1に分周してなる周波数fCLK/4のクロックCLK/4を作成するTフリップフロップであり、Tフリップフロップ198は、クロックCLK/4を1:2デマルチプレクサ172、173に出力切替制御信号として供給する。
【0104】
図8は出力極性切替回路174、出力停止回路180及び出力回路188の構成例を示す回路図であり、出力極性切替回路175〜177、出力停止回路181〜183及び出力回路189〜191も同様に構成される。
【0105】
出力極性切替回路174は排他的論理和回路で構成されており、199、200は1:2デマルチプレクサ172の出力を受けて差動動作を行うトランジスタ、201、202は出力極性切替制御信号INVによりON、OFFが制御されるトランジスタである。
【0106】
203、204は出力極性切替制御信号/INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、205、206は負荷抵抗、207は電源電圧シフト用のダイオード、208は電流源用のトランジスタである。
【0107】
209、210はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、211、212はレベルシフト用のダイオード、213、214は電流源用のトランジスタである。
【0108】
このように構成された出力極性切替回路174においては、出力極性切替制御信号INV=“1”、/INV=“0”の時、出力極性が反転し、出力極性切替制御信号INV=“0”、/INV=“1”の時は、出力極性は反転しない。
【0109】
出力停止回路180は選択回路で構成されており、215は出力停止制御信号INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、216は出力停止制御信号/INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、217、218は出力極性切替回路174の出力を受けて差動動作を行うトランジスタである。
【0110】
219は出力値制御信号fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、220は出力値制御信号/fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、221、222は負荷抵抗、223は電源電圧シフト用のダイオード、224は電流源用のトランジスタである。
【0111】
225、226はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、227、228はレベルシフト用のダイオード、229、230は電流源用のトランジスタである。
【0112】
このように構成された出力停止回路180においては、出力停止制御信号INH=“0”、/INH=“1”の時は、出力停止動作を行わず、出力停止制御信号INH=“1”、/INH=“0”の時に、出力停止動作を行う。
【0113】
出力停止動作を行う場合において、出力値制御信号fix−L=“0”、/fix−L=“1“の時は、常に“0”を出力し、出力値制御信号fix−L=“1”、/fix−L=“0“の時は、常に“1”を出力する。
【0114】
出力回路188において、231、232は出力停止回路180の出力を受けて差動動作を行うトランジスタ、233はトランジスタ231の負荷抵抗、234はトランジスタ232の負荷抵抗、235は電流源用のトランジスタである。
【0115】
なお、出力極性切替回路174〜177と出力停止回路180〜183の配置順序を逆にすることもできる。ただし、出力極性切替回路174〜177の入力レベルと出力停止回路180〜183の入力レベルが異なるため、順序を逆にした場合、出力停止回路180〜183の入力レベルの電圧シフト量及び出力極性切替回路174〜177の入力レベルの電圧シフト量を調整する必要がある。
【0116】
本発明のデマルチプレクサの第1実施形態では、出力極性切替回路174〜177と出力停止回路180〜183は、出力回路188〜191の前段に配置されているので、出力極性切替回路174〜177及び出力停止回路180〜183の動作速度は、図16に示す出力極性切替回路34及び出力停止回路33の動作速度の1/4となる。
【0117】
この動作速度の差は、デマルチプレクサの分離信号数が増すほど大きくなる。分離信号数nの1:n デマルチプレクサの場合には、動作速度の差は1/nとなる。一般に、動作速度が小さいほど消費電力は小さいから、出力極性切替回路174及び出力停止回路180の総消費電力は、図16に示す出力極性切替回路34及び出力停止回路33の総消費電力よりも小さくなる。
【0118】
ここで、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態の場合には、4個の出力極性切替回路174〜177と4個の出力停止回路180〜183を設けているので、出力極性切替回路174〜177と出力停止回路180〜183の総消費電力は、一見、図16に示す出力極性切替回路34と出力停止回路33の総消費電力と変わらないと思えるが、実はそうではない。
【0119】
デマルチプレクサの最大動作速度は、使用するデバイステクノロジの実力ぎりぎりになることが多い。その場合、図16に示す従来の1:4デマルチプレクサのような構成だと、製造ばらつきや環境変動などの影響を受けて出力極性切替回路34と出力停止回路33の帯域特性が不足し、波形品質の劣化や、最悪の場合には、動作不良を招く危険がある。この事態を回避するため、回路を単機能化するとともに、その消費電力を多めにして冗長設計することが多い。
【0120】
その反対に、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態のような構成だと、デバイステクノロジの実力に対して、動作速度に余力が残っているので、回路の多機能化とそれに伴う消費電力の低減を実現することができ、出力極性切替回路174〜177及び出力停止回路180〜183の1セット当たり(出力極性切替回路174及び出力停止回路180)の総消費電力は、図16に示す出力極性切替回路34及び出力停止回路33の総消費電力の1/4以下になる。
【0121】
また、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態においては、出力極性切替回路174〜177と出力停止回路180〜183を出力回路188〜191の前段に配置し、クロックCLK/2用の遅延回路を不要としているので、クロックCLK/2用の遅延回路による消費電力を削減することができる。
【0122】
このように、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態によれば、1:2デマルチプレクサ171、172、173からなるデマルチプレクサ部は図16に示す従来の1:4デマルチプレクサの場合と変わることなく、消費電力の削減を図ることができるので、高速性と波形品質を維持した上で、消費電力の削減を図ることができる。
【0123】
ちなみに、本発明者は、図16に示す従来の1:4デマルチプレクサ及び本発明のデマルチプレクサの第1実施形態をInP/HEMT技術により試作し、時分割多重データ列D1234のビットレートを50Gbit/sとして動作させた。図16に示す従来の1:4デマルチプレクサが760 mAの電流を消費したのに対し、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態の消費電力は700mA であり、約8%の消費電力を低減することができた。
【0124】
(本発明のデマルチプレクサの第2実施形態・・図9、図10)
図9は本発明のデマルチプレクサの第2実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。本発明のデマルチプレクサの第2実施形態は、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態が備える出力停止回路180〜183及び出力回路188〜191の代わりに、出力停止回路兼出力回路236〜239を設け、その他については、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態と同様に構成したものである。
【0125】
図10は出力停止回路兼出力回路236の構成例を示す回路図であり、出力停止回路237〜239も同様に構成される。図10中、240は出力停止制御信号INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、241は出力停止制御信号/INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、242、243は出力極性切替回路174の出力を受けて差動動作を行うトランジスタである。
【0126】
244は出力値制御信号fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、245は出力値制御信号/fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、246、247は負荷抵抗、248は電流源用のトランジスタである。
【0127】
なお、出力極性切替回路兼出力回路236〜239として、選択回路の代わりに論理積回路(AND回路)を使用することもできる。このようにする場合には、出力値制御信号fix−L、/fix−Lが不要になる。
【0128】
本発明のデマルチプレクサの第2実施形態は、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態が備える出力停止回路180〜183及び出力回路188〜191の代わりに、出力停止回路兼出力回路236〜239を設けているので、高速性と波形品質を維持した上で、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態以上に消費電力の削減を図ることができる。
【0129】
(本発明のデマルチプレクサの第3実施形態・・図11、図12)
図11は本発明のデマルチプレクサの第3実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。本発明のデマルチプレクサの第3実施形態は、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態が備える出力極性切替回路174〜176、出力停止回路180〜183及び出力回路188〜191の代わりに、出力停止回路249〜252及び出力極性切替回路兼出力回路253〜256を設け、その他については、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態と同様に構成したものである。
【0130】
図12は出力停止回路249及び出力極性切替回路兼出力回路253の構成例を示す回路図であり、出力停止回路250〜252及び出力極性切替回路兼出力回路254〜256も同様に構成される。
【0131】
図12中、出力停止回路249において、257は出力停止制御信号INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、258は出力停止制御信号/INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、259、260は1:2デマルチプレクサ172の出力を受けて差動動作を行うトランジスタである。
【0132】
261は出力値制御信号fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、262は出力値制御信号/fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、263、264は負荷抵抗、265は電源電圧シフト用のダイオード、266は電流源用のトランジスタである。
【0133】
267、268はレベルシフト回路を構成するトランジスタ、269〜272はレベルシフト用のダイオード、273、274は電流源用のトランジスタである。
【0134】
出力極性切替回路兼出力回路253において、275、276は出力停止回路249の出力を受けて差動動作を行うトランジスタ、277、278は出力極性切替制御信号INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、279、280は出力極性切替制御信号/INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、281はトランジスタ277、280の負荷抵抗、282はトランジスタ278、279の負荷抵抗、283は電流源用のトランジスタである。
【0135】
本発明のデマルチプレクサの第3実施形態は、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態が備える出力極性切替回路174〜176、出力停止回路180〜183及び出力回路188〜191の代わりに、出力停止回路249〜252及び出力極性切替回路兼出力回路253〜256を設けているので、高速性と波形品質を維持した上で、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態以上に消費電力の削減を図ることができる。
【0136】
(本発明のデマルチプレクサの第4実施形態・・図13、図14)
図13は本発明のデマルチプレクサの第4実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。本発明のデマルチプレクサの第4実施形態は、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態が備える出力極性切替回路174〜177、出力停止回路180〜183及び出力回路188〜191の代わりに、出力極性切替回路兼出力停止回路310〜313を設け、その他については、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態と同様に構成したものである。
【0137】
図14は出力極性切替回路兼出力停止回路310の構成例を示す回路図であり、出力極性切替回路兼出力停止回路311〜313も同様に構成される。図14中、314、315は1:2デマルチプレクサ172の出力を受けて差動動作を行うトランジスタ、316、317は出力極性切替制御信号INVによりON、OFFが制御されるトランジスタ、318、319は出力極性切替制御信号/INVによりON、OFFが制御されるトランジスタである。
【0138】
320は出力停止制御信号INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、321は出力停止制御信号/INHによりON、OFFが制御されるトランジスタ、322は出力値制御信号fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、323は出力値制御信号/fix−LによりON、OFFが制御されるトランジスタ、324、325は負荷抵抗、326、327はダイオード、328は電流源用のトランジスタである。
【0139】
本発明のデマルチプレクサの第4実施形態によれば、差動回路の縦積み段数を1段増やすことで出力極性切替回路と出力停止回路を1つの回路にまとめて回路規模を縮小しているので、高速性と波形品質を維持した上で、本発明のデマルチプレクサの第1実施形態以上に消費電力の削減を図ることができる。
【0140】
なお、本発明のマルチプレクサの第1実施形態〜第3実施形態及び本発明のデマルチプレクサの第1実施形態〜第4実施形態においては、SCFLを基本回路としているが、マルチプレクサ/デマルチプレクサの多重度が大きくなると、CMOSのような相補型回路を混在させることができる。このようにする場合には、電力削減効果は更に大きくなると予想できる。
【0141】
ここで、本発明のマルチプレクサ及びデマルチプレクサを整理すると、本発明のマルチプレクサ及びデマルチプレクサには、以下のマルチプレクサ及びデマルチプレクサを含む。
【0142】
(付記1)マルチプレクサ部と、出力極性切替回路と、出力停止回路を有するマルチプレクサであって、前記出力極性切替回路と前記出力停止回路を前記マルチプレクサ部の前段に配置していることを特徴とするマルチプレクサ。
【0143】
(付記2)前記出力極性切替回路と前記出力停止回路を入力回路として兼用していることを特徴とする付記1記載のマルチプレクサ。
【0144】
(付記3)前記出力極性切替回路は排他的論理和回路からなり、前記出力停止回路は選択回路からなることを特徴とする付記1記載のマルチプレクサ。
【0145】
(付記4)前記出力極性切替回路は排他的論理和回路からなり、前記出力停止回路は論理積回路からなることを特徴とする付記1記載のマルチプレクサ。
【0146】
(付記5)初段回路として、入力データ及び基準電圧を同一電圧だけレベルシフトするレベルシフト回路を備え、前記出力極性切替回路と前記出力停止回路は、前記レベルシフト回路の後段に配置されていることを特徴とする付記1記載のマルチプレクサ。
【0147】
(付記6)前記出力停止回路は、初段回路とされており、かつ、入力データ及び基準電圧を同一電圧だけレベルシフトするレベルシフト回路からなり、出力停止動作をさせないときは、基準電圧のレベルを入力データのハイレベルとローレベルの間のレベルとし、出力停止動作をさせる時は、基準電圧のレベルを入力データのハイレベルより大きいレベル又は入力データのローレベルより小さいレベルとすることを特徴とする付記1記載のマルチプレクサ。
【0148】
(付記7)デマルチプレクサ部と、出力極性切替回路と、出力停止回路を有するデマルチプレクサであって、前記出力極性切替回路と前記出力停止回路を前記デマルチプレクサ部の後段に配置していることを特徴とするデマルチプレクサ。
【0149】
(付記8)前記出力極性切替回路は前記出力停止回路の前段に配置されており、前記出力停止回路は出力回路を兼ねていることを特徴とする付記7記載のデマルチプレクサ。
【0150】
(付記9)前記出力停止回路は前記出力極性切替回路の前段に配置されており、前記出力極性切替回路は出力回路を兼ねていることを特徴とする付記7記載のデマルチプレクサ。
【0151】
【発明の効果】
以上のように、本発明のマルチプレクサによれば、出力極性切替回路と出力停止回路をマルチプレクサ部の前段に配置しているので、高速性と波形品質を維持した上で、消費電力の削減を図ることができる。
【0152】
本発明のデマルチプレクサによれば、出力極性切替回路と出力停止回路をデマルチプレクサ部の後段に配置しているので、高速性と波形品質を維持した上で、消費電力の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチプレクサの第1実施形態(4:1マルチプレクサ)を示す回路図である。
【図2】本発明のマルチプレクサの第1実施形態が備えるレベルシフト回路、出力極性切替回路及び出力停止回路の構成例を示す回路図である。
【図3】本発明のマルチプレクサの第2実施形態(4:1マルチプレクサ)を示す回路図である。
【図4】本発明のマルチプレクサの第2実施形態が備える出力停止回路及び出力極性切替回路の構成例を示す回路図である。
【図5】本発明のマルチプレクサの第3実施形態(4:1マルチプレクサ)を示す回路図である。
【図6】本発明のマルチプレクサの第3実施形態が備える出力極性切替回路兼出力停止回路の構成例を示す回路図である。
【図7】本発明のデマルチプレクサの第1実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。
【図8】本発明のデマルチプレクサの第1実施形態が備える出力極性切替回路、出力停止回路及び出力回路の構成例を示す回路図である。
【図9】本発明のデマルチプレクサの第2実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。
【図10】本発明のデマルチプレクサの第2実施形態が備える出力停止回路兼出力回路の構成例を示す回路図である。
【図11】本発明のデマルチプレクサの第3実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。
【図12】本発明のデマルチプレクサの第3実施形態が備える出力停止回路及び出力極性切替回路兼出力回路の構成例を示す回路図である。
【図13】本発明のデマルチプレクサの第4実施形態(1:4デマルチプレクサ)を示す回路図である。
【図14】本発明のデマルチプレクサの第4実施形態が備える出力極性切替回路兼出力停止回路の構成例を示す回路図である。
【図15】従来の4:1マルチプレクサの一例を示す回路図である。
【図16】従来の1:4デマルチプレクサの一例を示す回路図である。
【符号の説明】
57〜60…レベルシフト回路
61〜64…出力極性切替回路
67〜70…出力停止回路
75〜77…2:1マルチプレクサ
85、88…遅延回路
135〜138…出力停止回路
139〜142…出力極性切替回路
171〜173…1:2デマルチプレクサ
174〜177…出力極性切替回路
180〜183…出力停止回路
236〜239…出力停止回路兼出力回路
249〜252…出力停止回路
253〜256…出力極性切替回路兼出力回路
284〜287…出力極性切替回路兼出力停止回路
310〜313…出力極性切替回路兼出力停止回路
Claims (5)
- マルチプレクサ部と、出力極性切替回路と、出力停止回路を有するマルチプレクサであって、
前記出力極性切替回路と前記出力停止回路を前記マルチプレクサ部の前段に配置していることを特徴とするマルチプレクサ。 - 前記出力極性切替回路と前記出力停止回路を入力回路として兼用していることを特徴とする請求項1記載のマルチプレクサ。
- デマルチプレクサ部と、出力極性切替回路と、出力停止回路を有するデマルチプレクサであって、
前記出力極性切替回路と前記出力停止回路を前記デマルチプレクサ部の後段に配置していることを特徴とするデマルチプレクサ。 - 前記出力極性切替回路は前記出力停止回路の前段に配置されており、前記出力停止回路は出力回路を兼ねていることを特徴とする請求項3記載のデマルチプレクサ。
- 前記出力停止回路は前記出力極性切替回路の前段に配置されており、前記出力極性切替回路は出力回路を兼ねていることを特徴とする請求項3記載のデマルチプレクサ。
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