JP2004240944A - 画像供給装置、デジタルカメラ、制御プログラムおよび印刷再開制御方法 - Google Patents

画像供給装置、デジタルカメラ、制御プログラムおよび印刷再開制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】いわゆるダイレクト印刷システムにおける障害からのリカバリ処理を良好に実行すること。
【解決手段】画像供給装置2は、画像出力装置1に通信路3を介して、一連の複数の画像を印刷する印刷処理を新たに開始させる印刷ジョブ開始コマンドおよび画像データを送信し、画像の印刷進捗状況を示す制御情報を受信する。そして、画像供給装置2は、画像出力装置1による印刷ジョブの中止または中断の後の画像出力装置1の復旧を検知すると、印刷ジョブ開始コマンドを画像出力装置1に送信するとともに、画像の印刷進捗状況を示す制御情報に基づいて特定される印刷再開位置を指定する開始情報を画像出力装置1へ送信する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信路を介して印刷のための制御情報および画像データを画像出力装置に伝送してその画像データに基づく画像を出力させるための画像供給装置、デジタルカメラ、制御プログラムおよび印刷再開制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタは、パーソナルコンピュータなどのホスト装置に接続され、ホスト装置によりテキストデータ、画像データなどの印刷対象から生成された印刷制御コマンドを受信し、その印刷制御コマンドに基づいて印刷処理を行っている。
【0003】
また、プリンタなどといった画像出力装置には、印刷処理に障害が発生すると、その直前の動作状況や装置の状態を、画像出力装置に接続されるホスト装置に通知するものがある(例えば特許文献1参照)。これにより、ホスト装置が、障害を検知し、適切な処置を行うことができる。
【0004】
一方、近年では、デジタルスチルカメラとプリンタとを、パーソナルコンピュータなどのホスト装置を介さずに接続し、デジタルスチルカメラにより撮影した画像をプリンタにより印刷する、いわゆるダイレクト印刷システムが存在する。
【0005】
このようなダイレクト印刷システムでは、プリンタが、デジタルスチルカメラに格納された画像データを読み出し、その画像データから印刷制御コマンド(または印刷機構を制御するための印刷制御データ)を生成し、その印刷制御コマンド(または印刷制御データ)に基づいて、その画像データによる画像を印刷する。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−168200号公報(要約書)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ホスト装置から印刷制御コマンドが画像出力装置へ送信される従来の画像出力システムの場合と異なり、ダイレクト印刷システムでは、画像データそのものが画像出力装置へ送信され、画像出力装置において画像データから印刷制御コマンドなどが生成されるため、ダイレクト印刷システムにおける画像出力装置において障害が発生した場合、従来の画像出力システムと同様の方法でリカバリ処理を行うことが困難であるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、画像データそのものを画像出力装置へ送信し画像出力装置において画像データから印刷制御データを生成し画像を印刷する印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行することができる画像供給装置、デジタルカメラ、制御プログラムおよび印刷再開制御方法を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の画像供給装置は、所定のファイル形式で画像データを格納する記録媒体と、1または複数の画像データに基づき一連の複数の画像を印刷する画像出力装置に通信路を介して接続され、一連の複数の画像を印刷する印刷処理を新たに開始させる印刷ジョブ開始コマンドおよび画像データを送信するとともに、画像の印刷進捗状況を示す制御情報を受信する通信回路と、画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断の後の画像出力装置の復旧を検知する復旧検知手段と、復旧検知手段により画像出力装置の復旧が検知された後に、通信回路を制御して、印刷ジョブ開始コマンドを送信させるとともに、画像の印刷進捗状況を示す制御情報に基づいて特定される印刷再開位置を指定する開始情報を画像出力装置へ送信させる通信制御部とを備える。
【0010】
この画像供給装置を利用すると、復旧時に印刷処理の再開位置を画像出力装置に対して正確に指定でき、画像データそのものを画像出力装置へ送信し画像出力装置において画像データから印刷制御データを生成し画像を印刷する印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行することができる。
【0011】
さらに、本発明の画像供給装置は、上記発明の画像供給装置に加え、印刷ジョブ開始コマンドが1または複数の印刷対象の画像の画像データの識別情報および印刷対象の画像の印刷部数情報を有し、開始情報が印刷開始時の画像データの識別情報および印刷開始時の部数番号を含むようにしたものである。
【0012】
この画像供給装置を利用すると、復旧時に印刷処理の再開位置を印刷画像単位で正確に指定できる。
【0013】
さらに、本発明の画像供給装置は、上記発明の画像供給装置のいずれかに加え、印刷ジョブ開始コマンドが、1または複数の印刷ジョブの情報を記述したジョブ指定ファイルを指定し、開始情報が、ジョブ指定ファイルに記述された印刷ジョブにおける印刷再開位置を示すようにしたものである。
【0014】
この画像供給装置を利用すると、印刷ジョブの指定にジョブ指定ファイルを使用している場合でも復旧時に印刷処理の再開位置を正確に指定できる。
【0015】
さらに、本発明の画像供給装置は、上記発明の画像供給装置のいずれかに加え、画像の印刷進捗状況を示す制御情報が、印刷を開始したあるいは完了した印刷ジョブの識別情報、印刷を開始したあるいは完了した画像の識別情報、並びに印刷を開始した部数番号あるいは印刷を完了した画像の部数情報のいずれかを含むようにしたものである。
【0016】
この画像供給装置を利用すると、一連の複数の印刷ジョブが設定されていても、印刷処理の再開位置を画像単位で正確に指定できる。
【0017】
さらに、本発明の画像供給装置は、上記発明の画像供給装置のいずれかに加え、印刷対象の画像を印刷している画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断を検知する障害検知手段と、その印刷ジョブに対応する印刷ジョブ開始コマンドの内容の一部または全部を記憶する記憶手段とを備える。そして、通信制御部が、復旧検知手段により画像出力装置の復旧が検知された後に、記憶手段に記憶された情報に基づく印刷ジョブ開始コマンドを送信させる。
【0018】
この画像供給装置を利用すると、印刷ジョブ開始コマンドの内容を再利用できるため、印刷ジョブ内容の再度の設定を省略でき、印刷処理の再開位置を簡単に指定できる。
【0019】
さらに、本発明の画像供給装置は、上記発明の画像供給装置のいずれかに加え、複数の画像出力装置に有線通信路および/または無線通信路を介して接続可能な1または複数の通信回路と、複数の画像出力装置のうち、いずれかの通信回路により通信可能な1つの画像出力装置を、印刷対象の画像を印刷させる画像出力装置として選択する選択手段とを備える。
【0020】
この画像供給装置を利用すると、必要に応じて所望の画像出力装置を印刷処理に使用でき、かつどの画像出力装置での印刷処理における障害からのリカバリ処理も良好に実行することができる。
【0021】
さらに、本発明の画像供給装置は、上記発明の画像供給装置に加え、印刷対象の画像を印刷している画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断を検知する障害検知手段を備える。そして、選択手段が、障害検知手段により印刷ジョブの中止または中断が検知されると、いずれかの通信回路により通信可能な別の画像出力装置を、印刷対象の画像を印刷させる画像出力装置として選択する。
【0022】
この画像供給装置を利用すると、障害時に別の画像出力装置を使用することで、印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行することができる。
【0023】
さらに、本発明の画像供給装置は、上記発明の画像供給装置に加え、選択手段が、まず有線通信路を介して接続される画像出力装置を選択し、障害検知手段により印刷ジョブの中止または中断が検知されると、いずれかの通信回路により無線通信路を介して通信可能な別の画像出力装置を選択するようにしたものである。
【0024】
この画像供給装置を利用すると、正常時には有線接続された画像出力装置が使用され、障害発生時にはその有線通信路のケーブルを挿抜することなく無線接続された画像出力装置が使用されるため、印刷処理における障害からのリカバリ処理を短時間で良好に実行することができる。
【0025】
本発明の画像供給装置は、所定のファイル形式で画像データを格納する記録媒体と、1または複数の画像データに基づき一連の複数の画像を印刷する画像出力装置に通信路を介して接続され、一連の複数の画像を印刷する印刷処理を新たに開始させる印刷ジョブ開始コマンド、印刷ジョブ開始コマンドにおいて指定された1または複数の印刷ジョブの情報を記述したジョブ指定ファイル、および記画像データを送信するとともに、画像の印刷進捗状況を示す制御情報を受信する通信回路と、画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断の後の画像出力装置の復旧を検知する復旧検知手段と、画像の印刷進捗状況を示す制御情報に基づいて印刷ジョブの中止または中断の時点で印刷が完了していない画像を特定する印刷未完画像特定手段と、復旧検知手段により画像出力装置の復旧が検知された後に、ジョブ指定ファイルの内容を、印刷未完画像特定手段により特定された印刷未完画像のみに対する印刷ジョブの指定に書き換えるジョブ指定ファイル書換手段と、ジョブ指定ファイル書換手段によりジョブ指定ファイルが書き換えられた後に、通信回路を制御して、印刷ジョブ開始コマンドを画像出力装置へ送信させる通信制御部とを備える。
【0026】
この画像供給装置を利用すると、印刷処理の再開位置に基づいてジョブ指定ファイルが書き換えられるため、画像データそのものを画像出力装置へ送信し画像出力装置において画像データから印刷制御データを生成し画像を印刷する印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行することができる。
【0027】
本発明のデジタルカメラは、上記発明の画像供給装置のいずれかと、印刷対象とされる画像を撮像し画像データを生成する撮像装置とを備える。
【0028】
このデジタルカメラを利用すると、ダイレクト印刷システムにおいてプリンタによる印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行することができる。
【0029】
本発明の制御プログラムは、記録媒体に記録され、あるいは伝送媒体により伝送され、所定のファイル形式で画像データを格納する記録媒体と、画像データに基づき一連の複数の画像を印刷する画像出力装置に通信路を介して接続される通信回路とを有する画像供給装置を内蔵コンピュータで制御するための制御プログラムであって、その内蔵コンピュータを、次のように動作させるものである。本発明の制御プログラムは、内蔵コンピュータを、画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断の後の画像出力装置の復旧を検知する復旧検知手段、並びに、復旧検知手段により画像出力装置の復旧が検知された後に、通信回路を制御して、一連の複数の画像を印刷する印刷処理を新たに開始させる印刷ジョブ開始コマンドを送信させるとともに、画像出力装置から受信される画像の印刷進捗状況を示す制御情報に基づいて特定される印刷再開位置を指定する開始情報を画像出力装置へ送信させる通信制御部として機能させる。
【0030】
この制御プログラムを利用すると、復旧時に印刷処理の再開位置を画像出力装置に対して正確に指定でき、画像データそのものを画像出力装置へ送信し画像出力装置において画像データから印刷制御データを生成し画像を印刷する印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行することができる。
【0031】
本発明の印刷再開制御方法は、1または複数の画像データに基づき一連の複数の画像を印刷する画像出力装置に通信路を介して、一連の複数の画像を印刷する印刷処理を新たに開始させる印刷ジョブ開始コマンドおよび画像データを送信するステップと、画像の印刷進捗状況を示す制御情報を受信するステップと、画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断の後の画像出力装置の復旧を検知するステップと、画像出力装置の復旧を検知した後に、印刷ジョブ開始コマンドを画像出力装置に送信するとともに、受信した画像の印刷進捗状況に基づいて特定される印刷再開位置を指定する開始情報を画像出力装置へ送信するステップとを備える。
【0032】
この印刷再開制御方法を利用すると、復旧時に印刷処理の再開位置を画像出力装置に対して正確に指定でき、画像データそのものを画像出力装置へ送信し画像出力装置において画像データから印刷制御データを生成し画像を印刷する印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0034】
画像出力システムの参考構成例1.
図1は、画像出力システムの参考構成例1を示すブロック図である。この画像出力システムは、いわゆるダイレクト印刷システムの一種とすることができる。図1において、画像出力装置1は、画像データに基づき画像を出力する装置である。画像出力装置1の形態としては、画像データに基づき画像を紙などに印刷するプリンタなどがある。また、画像供給装置2は、画像データを格納し、必要に応じてその画像データを送信可能な装置である。画像供給装置2の形態としては、撮影した画像を画像データとして所定の記録媒体に記憶するデジタルカメラなどがある。
【0035】
通信路3は、画像出力装置1と画像供給装置2とを接続する伝送媒体である。この通信路3は、有線の通信路に限定されず、無線の通信路を使用してもよい。この参考構成例1では、通信路3には、USB(Universal Serial Bus)のケーブルが使用される。なお、通信路3が有線通信路である場合には、画像出力装置1と画像供給装置2には図示せぬコネクタが設けられ、通信路3のケーブルの両端のコネクタと両装置1,2のコネクタとが、それぞれ接続される。
【0036】
図1に示す画像出力装置1において、通信回路11は、通信路3を介して各種情報を電気信号として送受する回路である。また、通信制御部12は、通信回路11を制御し、各種プロトコルに従って通信相手と情報を送受する回路または装置である。なお、この通信回路11および通信制御部12は、画像出力(印刷)に係る制御情報をマークアップ言語で記述した一連のスクリプトとして通信路3を介して送受する第1の通信手段として機能する。
【0037】
また、出力制御部13は、出力機構14を制御および監視し、画像出力処理(画像出力装置1がプリンタなどの印刷装置である場合には印刷処理)を制御する回路または装置である。この参考構成例1では、この出力制御部13が、画像出力の処理フローを制御する画像出力制御手段として機能する。出力機構14は、画像を出力する機械的および/または電気的な構成部である。
【0038】
例えば、プリンタなどの場合の出力機構14、すなわち印刷手段としては、印字機構、紙送り機構などが該当する。また、出力制御部13は、印刷手段としての出力機構14を制御する印刷制御手段として機能する。
【0039】
また、操作部15は、ユーザにより操作され、その操作に応じた信号を出力する回路または装置である。この操作部15としては、各種スイッチ、タッチパネルなどが、適宜使用される。表示装置16は、各種情報を表示する装置である。この表示装置16としては、各種インジケータ、液晶ディスプレイなどが、適宜使用される。
【0040】
電源回路17は、例えば商用電源やAC/DC変換器に接続され、供給された電力を所定の電圧で内部の回路に供給する回路である。
【0041】
図1に示す画像供給装置2において、通信回路21は、通信路3を介して各種情報を電気信号として送受する回路である。また、通信制御部22は、通信回路21を制御し、各種プロトコルに従って通信相手と情報を送受する回路または装置である。なお、この通信回路21および通信制御部22は、画像出力に係る制御情報をマークアップ言語で記述した一連のスクリプトとして通信路3を介して送受する第2の通信手段として機能する。
【0042】
また、中央制御部23は、通信制御部22、記録媒体24などの各種機能の有する回路または装置との間で各種情報の授受を行いながら、各種処理を実行する回路または装置である。
【0043】
記録媒体24は、画像データを含む1または複数の画像データファイル31を格納する装置である。画像データファイル31は、例えばデジタルカメラにより撮影された画像、その他の画像の画像データを含むファイルである。この画像データの形式は、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式、EXIF(EXchangeable Image File Format)形式などとされる。
【0044】
なお、記録媒体24としては、半導体メモリ、半導体メモリを使用したメモリカード、磁気記録媒体、光記録媒体、光磁気記録媒体などが使用され、画像供給装置2の内部に固定されていてもよいし、画像供給装置2に対して着脱可能でもよい。
【0045】
操作部25は、ユーザにより操作され、その操作に応じた信号を出力する回路または装置である。この操作部15としては、各種スイッチ、タッチパネルなどが、適宜使用される。表示装置26は、画像データに基づく画像などの各種情報を表示する装置である。この表示装置26としては、各種インジケータ、液晶ディスプレイなどが、適宜使用される。
【0046】
バッテリ27は、画像供給装置2の内部回路に電力を供給する電池である。なお、バッテリ27としては、蓄電池、使い捨て電池などが使用される。また、画像供給装置2が可搬性を要求される装置である場合には、電源としてバッテリ27が設けられるが、画像供給装置2が可搬性を要求されない装置である場合には、電源として画像出力装置1の電源回路17のような電源回路を代わりに設けるようにしてもよい。
【0047】
図2は、画像出力システムの参考構成例1において、画像出力装置1と画像供給装置2との間で使用されるプロトコルの一例を示す図である。
【0048】
この参考構成例1では、まず、物理層として、上述のとおり、USBケーブルである通信路3が使用される。そして、この参考構成例1における画像出力装置1および画像供給装置2では、その物理層を制御する層として、USB層があり、USBクラスとしてスチルイメージクラス(SIC)が使用される。これにより、データ伝送路が実現される。なお、USB規格については、現在USB1.1、USB2.0など存在するが、将来提案される次バージョン以降のものでもよく、USBと同等の通信規格のものを代わりに使用してもよい。なお、通信路3にUSBを使用する場合、画像出力装置1がホストとなり、画像供給装置2がデバイスとなる。
【0049】
そして、その上位において、デジタル静止画装置(DSPD)の外部からの制御やデジタル静止画装置(DSPD)の外部への画像データ転送を規定した画像転送プロトコル(PTP)が使用される。なお、PTPの標準規格としては、PHOTOGRAPHIC AND IMAGING MANUFACTURERS ASSOCIATION,INCの「PIMA15740:2000」がある。なお、PTPは、DSPD間での画像データの交換のための通信方式を提供するプロトコルであり、PTPでは、ストレージ内のオブジェクト(画像データファイルなど)は、パスではなく、オブジェクトID(オブジェクトハンドル)で指定される。
【0050】
この参考構成例1では、上述のPTPの上位で、デジタルカメラなどの画像供給装置2に格納された画像データを、通信路3を介して直接、プリンタなどの画像出力装置1へ供給し、印刷を行うためのプロトコルであるダイレクト印刷サービス(以下、DPSという)プロトコルが使用される。DPSプロトコルでは、画像出力装置1と画像供給装置2との間で、画像出力に係る制御情報が、マークアップ言語(ここでは、XML;eXtensible Markup Language)で記述した一連のスクリプトとして通信路3を介して送受される。なお、画像出力に係る制御情報としては、画像出力処理における各種コマンド、そのコマンドに対する応答、装置の状態の通知などがある。また、このスクリプトには、制御情報のみが含まれ、画像出力の対象となる画像データ自体は含まれない。すなわち、画像データファイルの格納場所などの情報はこのスクリプトに含まれるが、画像データそのものは含まれない。
【0051】
なお、DPSプロトコルの下位層はPTPに限定されない。そのため、DPSプロトコルと複数種類の下位層との整合性を得るために、DPSプロトコルと下位層(ここではPTP)との間にはラッパー層が設けられている。
【0052】
この参考構成例1では、上述の各プロトコルのうち、物理層が、通信回路11、通信路3および通信回路21により実現され、USB層が、通信回路11および通信回路21により実現され、PTP層、ラッパー層およびDPSプロトコル層が、通信制御部12および通信制御部22により実現される。
【0053】
すなわち、通信制御部12,22が、それぞれ、マークアップ言語で記述した画像出力に係る制御情報を送受する画像出力制御プロトコルであるDPSプロトコルを解釈する第1のエンティティ、第1のエンティティの下位層で、画像供給装置2に格納された画像データを管理し画像出力装置1へ転送する画像データ管理転送プロトコルであるPTPを解釈する第2のエンティティ、および第2のエンティティの下位層で、通信路3の物理層を制御する第3のエンティティとして機能する。
【0054】
また、各通信制御部12,22のラッパー層の部分が、第2のエンティティの画像データ管理転送プロトコルの種類に応じた、第1のエンティティの画像出力制御プロトコルと画像データ管理転送プロトコルとの間でのプロトコル変換を行うプロトコル変換手段として機能する。すなわち、必要に応じて、各通信制御部12,22のラッパー層が、上位プロトコル(DPSプロトコル)のコマンドを下位プロトコル(PTP)のコマンドに置き換える。
【0055】
図3は、画像出力システムの参考構成例1における画像出力装置としてのプリンタの構成例を示すブロック図である。図3において、CPU41は、プログラムを実行し、プログラムに記述された処理を実行する装置である。また、ROM42は、プログラムおよびデータを予め記憶したメモリである。また、RAM43は、プログラムを実行する際にそのプログラムおよびデータを一時的に記憶するメモリである。
【0056】
なお、CPU41が実行するプログラムとしては、画像データから印刷制御データを生成するためのプログラム、その印刷制御データに基づいて出力機構14などを制御する制御プログラム、並びにDPSプロトコルおよび画像転送プロトコルに従って通信を行うための制御プログラムがROM42または図示せぬ他の記録媒体に格納されている。
【0057】
プリントエンジン44は、CPU41から供給される印刷制御データに基づいて出力機構14を制御して印刷処理を実行する回路または装置である。
【0058】
USBホスト側インタフェース45は、図1の通信回路11に該当し、USBに規定されたホスト側のインタフェース回路である。
【0059】
バス46は、CPU41、ROM42、RAM43、プリントエンジン44、USBホスト側インタフェース45、操作部15および表示装置16を相互に接続する信号路である。なお、バス46の本数、およびCPU41、プリントエンジン44などのバス46への接続のトポロジは、図3のものに限定されるものではない。
【0060】
なお、図3における操作部15および表示装置16は、図1のものと同様である。
【0061】
図4は、画像出力システムの参考構成例1における画像出力装置1の有する複数の機能の関係を示す図である。図4において、通信制御機能51は、画像転送プロトコル以下の通信制御を行う機能である。
【0062】
また、DPSプロトコル処理機能52は、DPSプロトコルに規定された制御情報を生成または解釈するDPSコマンド処理機能61、制御情報に対応するXMLスクリプトを生成するXMLスクリプト生成機能62、およびXMLで記述された制御情報を構文解析するXMLパーサ63を含む。
【0063】
なお、このXMLパーサ63は、XMLのすべての構文を解析可能に設計されていてもよいし、DPSプロトコルで使用される構文のみを解析可能としてもよい。その場合には、XMLパーサ63は、DPSプロトコルに係るXMLスクリプトの記述に必要なタグのみを判別できればよい。
【0064】
また、このXMLスクリプト生成機能62は、XMLスクリプトのテンプレートをコマンドなどの制御情報の種類ごとにROM42などに予め格納し、そのテンプレートを編集して、制御情報を示すXMLスクリプトを生成するようにしてもよい。
【0065】
また、画像処理機能53は、画像データのフォーマットを変更する機能であり、印刷データ生成機能54は、フォーマット変更後の画像データから印刷制御データを生成する機能であり、印刷制御機能55は、印刷制御データに従って印刷処理を実行させる機能である。
【0066】
また、状態管理機能56は、上述の各機能による処理の状態を監視する機能である。
【0067】
なお、これらの機能は、上述のプログラムをCPU41により実行することで実現される。また、通信制御機能51およびDPSプロトコル処理機能52により通信制御部12が実現され、画像処理機能53、印刷データ生成機能54、印刷制御機能55および状態管理機能56により出力制御部13が実現される。
【0068】
図5は、画像出力システムの参考構成例1における画像供給装置2としてのデジタルカメラの構成例を示すブロック図である。図5において、CPU71は、プログラムを実行し、プログラムに記述された処理を実行する装置である。また、ROM72は、プログラムおよびデータを予め記憶したメモリである。また、RAM73は、プログラムを実行する際にそのプログラムおよびデータを一時的に記憶するメモリである。
【0069】
なお、CPU71が実行するプログラムとしては、撮影時の各部の制御を行うためのプログラム、並びにDPSプロトコルおよび画像転送プロトコルに従って通信および画像データの管理を行うための制御プログラムがROM72または図示せぬ他の記録媒体に格納されている。
【0070】
撮影装置74は、CPU71からの指令に応じて、被写体の撮影を行い、撮影後の画像データを、メモリカード75に格納する装置である。
【0071】
メモリカード75は、図1の記録媒体24に該当し、撮影により得られた画像データなどを格納する記録媒体である。なお、メモリカード75の代わりに、装置内に固定された半導体メモリ、磁気記録装置などを使用するようにしてもよい。
【0072】
USBデバイス側インタフェース76は、図1の通信回路21に該当し、USBに規定されたデバイス側のインタフェース回路である。
【0073】
バス77は、CPU71、ROM72、RAM73、撮影装置74、メモリカード75、USBデバイス側インタフェース76、操作部25、および表示装置26を相互に接続する信号路である。なお、バス77の本数、およびCPU71などのバス77への接続のトポロジは、図5のものに限定されるものではない。
【0074】
なお、図5における操作部25および表示装置26は、図1のものと同様である。
【0075】
図6は、画像出力システムの参考構成例1における画像供給装置2の有する複数の機能の関係を示す図である。図6において、通信制御機能81は、画像転送プロトコル以下の通信制御を行う機能である。また、DPSプロトコル処理機能82は、DPSプロトコルに規定された制御情報を生成または解釈するDPSコマンド処理機能91、制御情報に対応するXMLスクリプトを生成するXMLスクリプト生成機能92、およびXMLで記述された制御情報を構文解析するXMLパーサ93を含む。
【0076】
なお、このXMLパーサ93は、XMLのすべての構文を解析可能に設計されていてもよいし、DPSプロトコルで使用される構文のみを解析可能としてもよい。その場合には、XMLパーサ93は、DPSプロトコルに係るXMLスクリプトの記述に必要なタグのみを判別できればよい。
【0077】
また、このXMLスクリプト生成機能92は、XMLスクリプトのテンプレートをコマンドなどの制御情報の種類ごとにROM72などに予め格納し、そのテンプレートを編集して、制御情報を示すXMLスクリプトを生成するようにしてもよい。
【0078】
また、ファイルシステム管理機能83は、記録媒体24としてのメモリカード75に、所定のディレクトリ構造およびファイル構造に従って、画像データを画像データファイル31として保持する機能である。
【0079】
また、ユーザインタフェース機能84は、ユーザによる操作部25への操作の受け付け、および表示装置26での各種情報の表示を行う機能である。
【0080】
また、設定管理機能85は、ユーザによる操作に応じて、印刷処理などの条件を設定する機能である。状態管理機能86は、上述の各機能による処理の状態を監視する機能である。
【0081】
なお、これらの機能は、上述のプログラムをCPU71により実行することで実現される。また、ファイルシステム管理機能83、ユーザインタフェース機能84、設定管理機能85および状態管理機能86により中央制御部23が実現され、通信制御機能81およびDPSプロトコル処理機能82により通信制御部22が実現される。
【0082】
次に、上記システムにおける各装置の動作について説明する。図7は、画像出力システムの参考構成例1における、DPSプロトコルレベルでの画像出力処理を説明する図である。図8は、画像出力システムの参考構成例1における、画像転送プロトコルレベルでの画像出力処理を説明する図である。
【0083】
まず、例えば操作部25に対して所定の操作があると、画像供給装置2が、通信路3を介して画像出力装置1へ、印刷ジョブ開始コマンドを送信する(ステップS1)。
【0084】
その際、画像供給装置2では、通信制御部22が、DPSプロトコルに従って、印刷ジョブ開始コマンドDPS_StartJobのXMLスクリプトを生成し、送信する。ここでは、このXMLスクリプト内で、画像出力の対象となる画像データが指定される。
【0085】
なお、印刷ジョブ開始コマンドDPS_StartJobには、次のジョブ条件設定情報および画像出力情報が含まれる。
【0086】
ジョブ条件設定情報としては、このジョブでの画像出力の品質を設定するクオリティ情報、印刷ジョブにおける用紙タイプ情報、印刷ジョブにおける用紙サイズ情報、画像形式情報、画像最適化設定情報、ページレイアウト情報などが必要に応じて含まれる。
【0087】
画像出力情報としては、クロッピングを行う際の領域を指定するクロッピングエリア情報、画像データのオブジェクトID、各画像についての印刷部数情報、各ジョブを固有なジョブID、画像データまたはジョブ指定ファイルのパス情報、各画像データの繰り返し供給回数情報(すなわち、同一の画像データを連続して何回、画像出力装置1へ供給するかを示す情報)などが必要に応じて含まれる。また、画像出力情報には、複数の画像の指定を含めることができ、複数のジョブの指定を含めることができる。
【0088】
図9は、画像出力システムの参考構成例1において使用される印刷ジョブ開始コマンドDPS_StartJobのXMLスクリプトの一例を示す図である。図9において、jobタグは、1つのジョブを指定するためのタグである。なお、xxタグといった場合、<xx>タグと</xx>タグの両方を指すものとする(以下、同様)。jobタグの下位には、jobConfigタグおよびPrintInfoタグが配置される。jobConfigタグは、ジョブ条件設定情報を指定するためのタグである。
【0089】
図9に示すスクリプトにおいては、jobConfigタグの下位に、qualityタグ、paperSizeタグ、paperTypeタグ、fileTypeタグ、dateタグ、fileNameタグ、imageOptimizeタグ、およびlayoutItemタグが配置される。
【0090】
qualityタグは、標準、ドラフト、ファインなどのクオリティ情報を指定するためのタグである。paperSizeタグは、A4サイズなどの、このジョブにおける用紙サイズ情報を指定するためのタグであり、所定の数値(例えば、02010000)で、用紙サイズが指定される。paperTypeタグは、標準用紙、写真用紙などの、このジョブにおける用紙タイプ情報を指定するためのタグであり、所定の数値(例えば、03020000)で、用紙サイズが指定される。fileTypeタグは、EXIF、JPEG、TIFF、GIFなどの、このジョブにおける画像形式情報を指定するためのタグであり、所定の数値(例えば、03020000)で、画像形式が指定される。
【0091】
さらに、dateタグは、printInfoで指定される日付情報を印刷するか否かを指定するためのタグである。fileNameタグは、printInfoで指定されるファイルパス情報を印刷するか否かを指定するためのタグである。imageOptimizeタグは、画像最適化を行うか否かを示す画像最適化設定情報を指定するためのタグである。layoutItemタグは、このジョブにおけるページレイアウトを指定するためのタグであり、所定の数値(例えば、08010000)で、画像形式が指定される。
【0092】
また、printInfoタグは、画像出力情報を指定するためのタグである。printInfoタグの下位には、imageタグが配置される。imageタグは、画像出力対象の画像を指定するためのタグである。図9に示すスクリプトにおいては、imageタグの下位に、imageIDタグおよびimageDateタグが配置される。imageIDタグは、画像出力対象の画像データのオブジェクトIDを指定するためのタグである。imageDateタグは、画像の脇に印刷される日付を指定するためのタグである。
【0093】
図9に示すスクリプトでは、imageタグは、1つだけであるが、複数の画像を出力する場合には、複数の画像のうちの各画像について、imageタグにより画像データのオブジェクトIDが指定される。また、同一の画像を複数回連続して出力する場合には、その画像のimageタグの次に、copiesタグを配置して、その繰り返し供給回数を指定すればよい。
【0094】
なお、図9におけるdpsタグは、DPSに係るXMLスクリプトであることを示すタグであり、属性としてDPSで使用される名前空間情報の格納場所のURL(Uniform Resource Locator)をとる。
【0095】
画像供給装置2の通信制御部22は、DPSプロトコル上ではジョブ開始コマンドのXMLスクリプトを論理的には送信するが、そのXMLスクリプトを画像転送プロトコルのコマンドに変換し、画像転送プロトコルのレベルでそのコマンドを処理する。
【0096】
つまり、画像転送プロトコルに従って、画像供給装置2の通信制御部22は、まず、ファイル転送要求コマンドRequestObjectTransferを送信する(ステップSS1)。このコマンドは、USB層および物理層を介して画像出力装置1に伝送される。
【0097】
画像出力装置1では、通信制御部12が、画像転送プロトコルに従って、ファイル転送要求コマンドRequestObjectTransferを受信すると、転送するファイルの属性を問い合わせるコマンドGetObjectInfoを送信する(ステップSS2)。このコマンドは、USB層および物理層を介して画像供給装置2に伝送される。
【0098】
画像供給装置2では、通信制御部22が、画像転送プロトコルに従って、コマンドGetObjectInfoを受信すると、コマンドDPS_StartJobのXMLスクリプトのファイル情報(ファイル形式、ファイル容量など)を送信する(ステップSS3)。このファイル情報は、USB層および物理層を介して画像出力装置1に伝送される。
【0099】
画像出力装置1では、通信制御部12が、画像転送プロトコルに従って、そのファイル情報を受信すると、そのXMLスクリプトを指定してファイル取得コマンドGetObjectを送信する(ステップSS4)。このファイル情報は、USB層および物理層を介して画像供給装置2に伝送される。
【0100】
画像供給装置2では、通信制御部22が、画像転送プロトコルに従って、コマンドGetObjectを受信すると、指定されたファイル(コマンドDPS_StartJobのXMLスクリプト)を送信する(ステップSS5)。このファイルは、USB層および物理層を介して画像出力装置1に伝送される。
【0101】
画像出力装置1では、通信制御部12が、画像転送プロトコルに従ってそのファイルを受信すると、DPSプロトコル層においてコマンドDPS_StartJobを受信したこととなる。
【0102】
ここで、画像出力装置1が図3および図4に示すプリンタであり、かつ画像供給装置2が図5および図6に示すデジタルカメラである場合、DPSプロトコルでの通信は、DPSプロトコル処理機能52,82および通信制御機能51,81により行われ、画像転送プロトコルでの通信は、通信制御機能51と通信制御機能81との間で行われる。
【0103】
次に、画像出力装置1は、取得した印刷ジョブ開始コマンドのXMLスクリプトを解釈し(ステップS2)、そのXMLスクリプトに記述された画像出力の対象である画像データを画像供給装置2から取得する(ステップS3)。
【0104】
この参考構成例1では、画像供給装置2からの印刷ジョブ開始コマンドを受けた後、画像出力装置1が、その印刷ジョブの処理フローを制御する。すなわち、画像出力装置1が、画像出力処理の進行を管理し、画像出力処理に必要な情報や画像データを画像供給装置2から適宜取得する。
【0105】
その際、画像出力装置1では、通信制御部12が、DPSプロトコルに従って、XMLスクリプト内に記載されたオブジェクトID(PTPにおけるオブジェクトIDに対応)で画像データファイル31を指定してXMLスクリプトのファイル取得コマンドDPS_GetFileを発行する。なお、あるオブジェクトについてのPTPにおけるオブジェクトIDとDPSプロトコルにおけるオブジェクトIDは、同値としてもよいし、互いに異なる値としてもよい。両者の値が異なる場合には、DPSプロトコルとPTPとの間で、オブジェクトIDのマッピングが適宜行われる。
【0106】
図10は、画像出力システムの参考構成例1において使用されるファイル取得コマンドDPS_GetFileのXMLスクリプトの一例を示す図である。図10において、getFileRequestタグは、ファイル取得コマンドであることを示すタグである。図10においては、getFileRequestタグの下位に、fileIDタグおよびbuffPtrタグが配置される。fileIDタグは、取得対象のファイルのオブジェクトIDを指定するためのタグである。buffPtrタグは、取得したファイルの受信に使用するバッファへのポインタを指定するためのタグである。
【0107】
通信制御部12は、そのDPSプロトコルのファイル取得コマンドDPS_GetFileを、画像転送プロトコルのファイル取得コマンドGetObjectに変換し、送信する。このコマンドは、USB層および物理層を介して画像供給装置2に伝送される。
【0108】
なお、ファイル全体を取得するファイル取得コマンドDPS_GetFileの代わりに、ファイルの一部を取得するファイル部分取得コマンドDPS_GetPartialFileを複数回送信してファイル全体を取得するようにしてもよい。このファイル部分取得コマンドDPS_GetPartialFileは、画像転送プロトコルのコマンドGetPartialObjectに変換される。
【0109】
画像供給装置2では、通信制御部22が、画像転送プロトコルに従って、コマンドGetObjectを受信すると、指定されたオブジェクトIDのファイル(画像データファイル31)を読み出し、送信する。このファイルは、USB層および物理層を介して画像出力装置1に伝送される。
【0110】
画像出力装置1では、通信制御部12が、画像転送プロトコルに従ってそのファイルを受信すると、DPSプロトコル層においてもそのファイルを受信したこととなる。
【0111】
ここで、画像出力装置1が図3および図4に示すプリンタであり、かつ画像供給装置2が図5および図6に示すデジタルカメラである場合、この画像データの取得には、画像出力装置1におけるDPSプロトコル処理機能52および通信制御機能51、並びに、画像供給装置2における通信制御機能81およびファイルシステム管理機能83が使用される。
【0112】
そして、画像出力装置1は、画像データを取得すると、その画像データに基づく画像を出力する(ステップS4)。その際、画像出力装置1では、出力制御部13および出力機構14が、画像出力処理を行う。
【0113】
ここで、画像出力装置1が図3および図4に示すプリンタである場合、画像出力処理には、画像処理機能53、印刷データ生成機能54および印刷制御機能55が使用される。
【0114】
以上のように、上記画像出力システムの参考構成例1によれば、画像出力装置1および画像供給装置2が、画像出力に係る制御情報をマークアップ言語で記述した一連のスクリプトとして通信路3を介して送受する。これにより、マークアップ言語の構文の拡張性を利用して複数ベンダに対する互換性を維持しつつ、規定後にプロトコルを修正し易くすることができる。
【0115】
さらに、上記画像出力システムの参考構成例1によれば、マークアップ言語として、文書型を追加定義可能であるXMLを使用する。これにより、規定後にプロトコルをより修正し易くすることができる。
【0116】
さらに、上記画像出力システムの参考構成例1によれば、通信制御部12,22が、マークアップ言語で記述した画像出力に係る制御情報を送受するDPSプロトコルを解釈する第1のエンティティと、第1のエンティティの下位層で、画像供給装置2に格納された画像データを管理し画像出力装置1へ転送するPTPを解釈する第2のエンティティと、第2のエンティティの下位層で、通信路3の物理層(ここではUSB)を制御する第3のエンティティとしてそれぞれ機能する。これにより、PTP以下の階層では様々な既存のプロトコルを使用でき、規定後に画像出力に係るプロトコルを修正したい場合に、DPSプロトコルのみを修正すればよく、修正規模を小さくすることができる。
【0117】
さらに、上記画像出力システムの参考構成例1によれば、通信制御部12,22は、ラッパー層にて、第2のエンティティの画像データ管理転送プロトコルの種類(ここではPTP)に応じた、第1のエンティティのDPSプロトコルと画像データ管理転送プロトコルとの間でのプロトコル変換を行う。これにより、採用される画像データ管理転送プロトコルの違いがラッパー層で吸収されるため、規定後に画像出力に係るプロトコルを修正したい場合に、ラッパー層をほとんど修正せずに画像出力制御プロトコルのみを修正すればよく、修正規模を小さくすることができる。
【0118】
さらに、上記画像出力システムの参考構成例1によれば、画像出力装置1の出力制御部13が、画像出力の処理フローを制御する。これにより、画像供給装置2の情報処理量がほとんど増加せず、画像供給装置2の情報処理性能が低くても本システムを実現することができる。
【0119】
さらに、上記画像出力システムの参考構成例1によれば、通信制御部12,22が、画像出力に係る制御情報として、画像出力処理における制御コマンド、その制御コマンドに対する応答、および装置の状態(ジョブの状態を含む)の通知をマークアップ言語で記述した一連のスクリプトとして送受する。これにより、テキストベースで読み易い制御コマンド、その応答、装置の状態通知などを送受でき、複数ベンダに対する互換性を維持しつつ、規定後にプロトコルを修正し易くすることができる。
【0120】
さらに、上記画像出力システムの参考構成例1によれば、通信制御部12,22が、マークアップ言語で記述した一連のスクリプトとして、画像出力の対象となる画像データを含まず、画像出力に係る制御情報のみを含むスクリプトを送受する。これにより、画像出力の対象となるデータの形式を既存のものから変更することなく、画像出力の対象となるデータから独立してマークアップ言語による制御情報を送受することができる。
【0121】
さらに、上記画像出力システムの参考構成例1によれば、画像出力装置1が、画像を出力する出力機構14と、画像データから出力機構を制御するための印刷制御データを生成しその印刷制御データに基づいて出力機構を制御する出力制御部13とを備える。これにより、画像供給装置2には、画像データから出力機構を制御する印刷制御データを生成する機能(パーソナルコンピュータなどで使用される従来のプリンタドライバに含まれる機能)がなくてもよく、画像供給装置2を安価にすることができる。
【0122】
さらに、上記画像出力システムの参考構成例1によれば、画像出力装置1のXMLパーサ63を、マークアップ言語のタグのうち、画像出力に係る制御情報の記述に必要なタグのみを判別するようにした場合には、XMLパーサ63を小規模な回路やプログラムで実現でき、画像出力装置1を安価にすることができる。
【0123】
さらに、上記画像出力システムの参考構成例1によれば、画像供給装置2のXMLパーサ93を、マークアップ言語のタグのうち、画像出力に係る制御情報の記述に必要なタグのみを判別するようにした場合には、XMLパーサ93を小規模な回路やプログラムで実現でき、画像供給装置2を安価にすることができる。
【0124】
さらに、上記画像出力システムの参考構成例1によれば、通信制御部12,22が、スクリプトのテンプレートを制御情報の種類ごとに格納し、そのテンプレートから制御情報のスクリプトを生成する。これにより、テンプレートで確定していない部分のみを編集すればよいため、短時間で制御情報のスクリプトを生成することができる。
【0125】
さらに、上記画像出力システムの参考構成例1によれば、画像供給装置2の通信制御部22および通信回路21は、操作部25に対して所定の操作があると、印刷ジョブ開始コマンドを制御情報として画像出力装置1に送信する。画像出力装置1の出力制御部13は、通信制御部12および通信回路11により印刷ジョブ開始コマンドが受信されると、その印刷ジョブ開始コマンドに従って画像出力の処理を開始する。これにより、ユーザが画像供給装置2の操作部25を操作することで画像出力を行わせることができるため、画像供給装置2がユーザフレンドリな操作部25を有している場合にその操作部25により操作性が向上する。
【0126】
さらに、上記画像出力システムの参考構成例1によれば、画像出力装置1の通信制御部12は、画像出力の処理において、画像供給装置2に格納された画像データが必要になると、その画像データの転送要求を画像供給装置2に送信する。画像供給装置2の通信制御部22は、その画像データの転送要求を受信すると、その画像データを画像出力装置1に送信する。これにより、画像供給装置2は画像出力装置1からの要求に応じて画像データを送信すればよいため、画像供給装置2の情報処理量がほとんど増加せず、画像供給装置2の情報処理性能が低くても本システムを実現することができる。
【0127】
画像出力システムの参考構成例2.
画像出力システムの参考構成例2では、画像供給装置2が、画像データおよび印刷ジョブを指定するジョブ指定ファイルを格納し、画像出力装置1が、そのジョブ指定ファイルを取得し、そのジョブ指定ファイルの情報に基づいて、マークアップ言語で記述した画像出力に係る制御情報を生成する。
【0128】
この参考構成例2では、画像データおよびジョブ指定ファイルが、DPOF(Digital Print Order Format)方式で記録媒体24に格納される。DPOF規格は、現在DPOF1.10のバージョンであるが、将来提案される次バージョン以降のものであってもよい。また、同等の作用を得られる他の規格のものをDPOFの代わりに使用してもよい。
【0129】
図11は、DPOF方式のディレクトリ構造を説明する図である。DPOF方式のディレクトリ構造では、ルートの下位ディレクトリとして、画像データファイルの上位となるディレクトリDCIMおよびジョブ指定ファイルの上位となるディレクトリMISCがある。ディレクトリDCIMの下位には、ベンダ固有のディレクトリ(ここでは、100EPSON)が設けられ、その中に画像データファイル(ここでは、IMAG0001.JPGなど)がある。一方、ディレクトリMISCには、印刷ジョブの指定ファイルであるAUTPRINT.MRKがある。DPOF方式のジョブ指定ファイルAUTPRINT.MRKには、プリントジョブ情報、画像ソース情報、印刷設定情報などが含まれている。
【0130】
図12は、DPOF方式のジョブ指定ファイルAUTPRINT.MRKの一例を示す図である。図12に示す自動印刷ファイルAUTPRINT.MRKには、3つのジョブが含まれており、それぞれのジョブに対して、ジョブID(PRT PID)、印刷種類(PRT TYP)、印刷部数(PRT QTY)、画像データの格納場所(IMG SRC)、および画像データのフォーマット(IMG FMT)が指定されている。
【0131】
なお、この参考構成例2における画像出力装置1および画像供給装置2の基本的な構成は、上記参考構成例1の場合と同様である。ただし、この参考構成例2における通信制御部12および通信制御部22の動作は、以下に説明するように変更される。
【0132】
次に、上記システムの各装置の動作について説明する。図13は、画像出力システムの参考構成例2における、DPSプロトコルレベルでの画像出力処理を説明する図である。図14は、画像出力システムの参考構成例2における、画像転送プロトコルレベルでの画像出力処理を説明する図である。
【0133】
まず、例えば操作部25に対して所定の操作があると、画像供給装置2が、通信路3を介して画像出力装置1へ、印刷ジョブ開始コマンドを送信する(ステップS21)。
【0134】
その際、画像供給装置2では、通信制御部22が、印刷ジョブ開始コマンドDPS_StartJobのXMLスクリプトを生成し、送信する。ここでは、このXMLスクリプト内で、ジョブ指定ファイルを使用することが記述される。すなわち、例えば図9に示すようなスクリプトにおいて、画像データを指定するimageIDタグでジョブ指定ファイルが指定される。その指定には、ジョブ指定ファイルのオブジェクトIDが使用される。
【0135】
この印刷ジョブ開始コマンドDPS_StartJobのXMLスクリプトのついての画像供給装置2から画像出力装置1への伝送の際の通信処理は、上記参考構成例1におけるステップS1の場合と同様であるので、その説明を省略する。
【0136】
次に、画像出力装置1は、取得したXMLスクリプトを解釈し(ステップS22)、そのXMLスクリプトに記述されたジョブ指定ファイルを画像供給装置2から取得する(ステップS23)。
【0137】
その際、画像出力装置1では、通信制御部12が、DPSプロトコルに従って、XMLスクリプト内に記載されたオブジェクトID(PTPにおけるオブジェクトIDに対応)でジョブ指定ファイルを指定してXMLスクリプトのファイル情報取得コマンドDPS_GetFileInfoを送信する。通信制御部12は、そのDPSプロトコルのファイル情報取得コマンドDPS_GetFileInfoを、画像転送プロトコルのファイル情報取得コマンドGetObjectInfoに変換し、送信する(ステップSS11)。このコマンドは、USB層および物理層を介して画像供給装置2に伝送される。
【0138】
画像供給装置2では、通信制御部22が、画像転送プロトコルに従って、コマンドGetObjectInfoを受信すると、指定されたオブジェクトIDのファイルのファイル情報を送信する(ステップSS12)。このファイル情報は、USB層および物理層を介して画像出力装置1に伝送される。
【0139】
画像出力装置1では、通信制御部12が、画像転送プロトコルに従ってそのファイル情報を受信すると、そのファイル情報をXMLスクリプトとして記述し、DPSプロトコル層に渡す。
【0140】
次に、画像出力装置1では、通信制御部12が、DPSプロトコルに従って、オブジェクトIDでジョブ指定ファイルを指定してXMLスクリプトのファイル取得コマンドDPS_GetFileを発行する。通信制御部12は、そのDPSプロトコルのファイル取得コマンドDPS_GetFileを、画像転送プロトコルのファイル取得コマンドGetObjectに変換し、送信する(ステップSS13)。このコマンドは、USB層および物理層を介して画像供給装置2に伝送される。
【0141】
画像供給装置2では、通信制御部22が、画像転送プロトコルに従って、コマンドGetObjectを受信すると、指定されたオブジェクトIDのファイル(ジョブ指定ファイル)を読み出し、送信する(ステップSS14)。このファイルは、USB層および物理層を介して画像出力装置1に伝送される。
【0142】
画像出力装置1では、通信制御部12が、画像転送プロトコルに従ってそのファイルを受信すると、DPSプロトコル層においてもそのファイルを受信したこととなる。
【0143】
ここで、画像出力装置1が図3および図4に示すプリンタであり、かつ画像供給装置2が図5および図6に示すデジタルカメラである場合、このジョブ指定ファイルの取得には、画像出力装置1におけるDPSプロトコル処理機能52および通信制御機能51、並びに、画像供給装置2における通信制御機能81およびファイルシステム管理機能83が使用される。
【0144】
そして、画像出力装置1の通信制御部12は、ジョブ指定ファイルを取得すると、そのジョブ指定ファイルを解釈する(ステップS24)。
【0145】
画像出力装置1の通信制御部12は、そのジョブ指定ファイルに記述された各ジョブにおいて指定された画像データを画像供給装置2から取得する(ステップS25)。
【0146】
その際、まず、DPOF方式のジョブ指定ファイルAUTPRINT.MRKでは、画像データファイルの格納場所が相対パスで記述されているため、その画像データのオブジェクトIDを取得するために、画像出力装置1では、通信制御部12が、DPSプロトコルに従って、パスを指定してそのパスのファイルのオブジェクトIDを取得するためのコマンドDPS_GetObjectIDをXMLスクリプトとして生成し、送信する。
【0147】
図15は、画像出力システムの参考構成例2において使用されるオブジェクトID取得コマンドDPS_GetObjectIDのXMLスクリプトの一例を示す図である。図15において、getObjectIDRequestタグは、オブジェクトID取得コマンドであることを示すタグである。図15においては、getObjectIDRequestタグの下位に、basePathIDタグおよびimagePathタグが配置される。basePathIDタグは、imagePathタグで指定する相対パスの基礎となるディレクトリを指定するためのタグである。imagePathタグは、オブジェクトIDを取得する対象となるファイルを、basePathIDタグで指定されたディレクトリからの相対パスで指定するためのタグである。
【0148】
画像出力装置1の通信制御部12は、DPSプロトコル層でのコマンドDPS_GetObjectIDの発行を受けて、画像転送プロトコルに従って、コマンドSendObjectInfoとXMLスクリプトのファイル情報、およびコマンドSendObjectとXMLスクリプトを送信する(ステップSS21〜SS24)。これらのコマンド、ファイル情報およびXMLスクリプトは、USB層および物理層を介して画像供給装置2に伝送される。
【0149】
画像供給装置2では、通信制御部22は、画像転送プロトコルに従って、それらのコマンド、ファイル情報およびXMLスクリプトを受信し、DPSプロトコルに従って、XMLスクリプトであるコマンドDPS_GetObjectIDを受信する。
【0150】
画像供給装置2の通信制御部22は、DPSプロトコルに従って、受信したコマンドDPS_GetObjectIDのXMLスクリプトを解釈し、コマンドDPS_GetObjectIDで指定されたパスのファイルに割り当てられているオブジェクトIDを特定し、コマンドDPS_GetObjectIDに対する応答として、そのオブジェクトIDを示すXMLスクリプトを生成し、送信する。
【0151】
図16は、画像出力システムの参考構成例2において使用されるオブジェクトID取得コマンドDPS_GetObjectIDの応答のXMLスクリプトの一例を示す図である。図16において、opResultタグは、オブジェクトID取得コマンドの処理結果コードを指定するためのタグである。また、getObjectIDResponseタグは、オブジェクトID取得コマンドの処理結果の戻り値を指定するためのタグである。図16においては、getObjectIDResponseタグの下位に、basePathIDタグ、imagePathタグおよびimageIDタグが配置される。basePathIDタグおよびimagePathタグは、コマンド内で指定されたものと同一であり、imageIDタグは、コマンドの処理結果として得られたオブジェクトIDを指定するためのタグである。
【0152】
画像供給装置2の通信制御部22は、DPSプロトコル層でのコマンドDPS_GetObjectIDへの応答を受けて、画像転送プロトコルに従って、まず、ファイル転送要求コマンドRequestObjectTransferを送信する(ステップSS31)。このコマンドは、USB層および物理層を介して画像出力装置1に伝送される。
【0153】
画像出力装置1では、通信制御部12が、画像転送プロトコルに従って、ファイル転送要求コマンドRequestObjectTransferを受信すると、転送するファイルの属性を問い合わせるコマンドGetObjectInfoを送信する(ステップSS32)。このコマンドは、USB層および物理層を介して画像供給装置2に伝送される。
【0154】
画像供給装置2では、通信制御部22が、画像転送プロトコルに従って、コマンドGetObjectInfoを受信すると、コマンドDPS_GetObjectIDへの応答のXMLスクリプトのファイル情報を送信する(ステップSS33)。このファイル情報は、USB層および物理層を介して画像出力装置1に伝送される。
【0155】
画像出力装置1では、通信制御部12が、画像転送プロトコルに従って、そのファイル情報を受信すると、その応答のXMLスクリプトを指定してファイル取得コマンドGetObjectを送信する(ステップSS34)。このファイル情報は、USB層および物理層を介して画像供給装置2に伝送される。
【0156】
画像供給装置2では、通信制御部22が、画像転送プロトコルに従って、コマンドGetObjectを受信すると、指定されたファイル(コマンドDPS_GetObjectIDへの応答のXMLスクリプト)を送信する(ステップSS35)。このファイルは、USB層および物理層を介して画像出力装置1に伝送される。
【0157】
画像出力装置1では、通信制御部12が、画像転送プロトコルに従ってそのファイルを受信すると、DPSプロトコル層においてコマンドDPS_GetObjectIDに対する応答を受信したこととなる。
【0158】
このようにして、画像出力装置1は、ジョブ指定ファイルにおいて指定された画像データファイルのオブジェクトIDを取得する。
【0159】
そして、画像出力装置1では、通信制御部12が、DPSプロトコルに従って、取得したオブジェクトIDで画像データファイルを指定してXMLスクリプトのファイル情報取得コマンドDPS_GetFileInfoを送信する。
【0160】
図17は、画像出力システムの参考構成例2において使用されるファイル情報取得コマンドDPS_GetFileInfoのXMLスクリプトの一例を示す図である。図17において、getFileInfoRequestタグは、ファイル情報取得コマンドであることを示すタグである。図17においては、getFileInfoRequestタグの下位に、fileIDタグが配置される。fileIDタグは、ファイル情報取得の対象のファイルのオブジェクトIDを指定するためのタグである。
【0161】
画像出力装置1の通信制御部12は、そのDPSプロトコルのファイル情報取得コマンドDPS_GetFileInfoを、画像転送プロトコルのファイル情報取得コマンドGetObjectInfoに変換し、送信する。このコマンドは、USB層および物理層を介して画像供給装置2に伝送される。
【0162】
画像供給装置2では、通信制御部22が、画像転送プロトコルに従って、コマンドGetObjectInfoを受信すると、指定されたオブジェクトIDのファイルのファイル情報を送信する。このファイル情報は、USB層および物理層を介して画像出力装置1に伝送される。
【0163】
画像出力装置1では、通信制御部12が、画像転送プロトコルに従ってそのファイル情報を受信すると、そのファイル情報をXMLスクリプトとして記述し、DPSプロトコル層に渡す。
【0164】
図18は、画像出力システムの参考構成例2において使用されるファイル情報取得コマンドDPS_GetFileInfoの応答のXMLスクリプトの一例を示す図である。図18において、opResultタグは、オブジェクトID取得コマンドの処理結果コードを指定するためのタグである。また、getFileInfoResponseタグは、ファイル情報取得コマンドの処理結果の戻り値を指定するためのタグである。図18においては、getFileInfoResponseタグの下位に、fileTypeタグおよびfileSizeタグが配置される。fileTypeタグは、ファイル情報のうちのファイルの形式を指定するためのタグである。fileSizeタグは、ファイル情報のうちのファイルサイズを指定するためのタグである。なお、ファイル形式は、各形式に予め割り当てられている番号により指定される。
【0165】
次に、画像出力装置1では、通信制御部12が、DPSプロトコルに従って、取得したオブジェクトIDで画像データファイルを指定してXMLスクリプトのファイル取得コマンドDPS_GetFileを送信する。通信制御部12は、そのDPSプロトコルのファイル取得コマンドDPS_GetFileを、画像転送プロトコルのファイル取得コマンドGetObjectに変換し、送信する。このコマンドは、USB層および物理層を介して画像供給装置2に伝送される。
【0166】
なお、ファイル全体を取得するファイル取得コマンドDPS_GetFileの代わりに、ファイルの一部を取得するファイル部分取得コマンドDPS_GetPartialFileを複数回送信してファイル全体を取得するようにしてもよい。このファイル部分取得コマンドDPS_GetPartialFileは、画像転送プロトコルのコマンドGetPartialObjectに変換される。
【0167】
画像供給装置2では、通信制御部22が、画像転送プロトコルに従って、コマンドGetObjectを受信すると、指定されたオブジェクトIDのファイル(画像データファイル31)を読み出し、送信する。このファイルは、USB層および物理層を介して画像出力装置1に伝送される。
【0168】
画像出力装置1では、通信制御部12が、画像転送プロトコルに従ってそのファイルを受信すると、DPSプロトコル層においてもそのファイルを受信したこととなる。
【0169】
ここで、画像出力装置1が図3および図4に示すプリンタであり、かつ画像供給装置2が図5および図6に示すデジタルカメラである場合、この画像データの取得には、画像出力装置1におけるDPSプロトコル処理機能52および通信制御機能51、並びに、画像供給装置2における通信制御機能81およびファイルシステム管理機能83が使用される。
【0170】
そして、画像出力装置1は、画像データを取得すると、その画像データに基づく画像を出力する(ステップS26)。その際、画像出力装置1では、出力制御部13および出力機構14が、画像出力処理を行う。
【0171】
ここで、画像出力装置1が図3および図4に示すプリンタである場合、画像出力処理には、画像処理機能53、印刷データ生成機能54および印刷制御機能55が使用される。
【0172】
このように、この参考構成例2では、画像供給装置2に格納されたジョブ指定ファイルが画像出力装置1に転送され、画像出力装置1がジョブ指定ファイルを解釈し、ジョブを実行する。また、他の実施例として、画像供給装置2が、ジョブ指定ファイルを解釈し、そのジョブ指定ファイルの内容に従ってジョブ開始コマンドを生成し、画像出力装置1に送信し、画像出力装置1が、そのジョブ開始コマンドを解釈してジョブを実行するようにしてもよい。
【0173】
なお、この画像出力システムの参考構成例2は、後述の実施の形態のいずれとも組み合わせ可能である。
【0174】
以上のように、上記画像出力システムの参考構成例2によれば、画像供給装置2が、画像データおよび印刷ジョブを指定するジョブ指定ファイル(ここでは、DPOFのAUTPRINT.MRKファイル)を格納し、画像出力装置1が、そのジョブ指定ファイルを取得し、指示されたジョブを解釈し、そのジョブ指定ファイルの情報に基づいて、マークアップ言語で記述した画像出力に係る制御情報を生成する。これにより、DPOF方式などの既存のジョブ指定ファイルを使用でき、簡単に複雑な印刷ジョブを実行することができる。
【0175】
さらに、上記画像出力システムの参考構成例2によれば、画像供給装置2は、画像出力対象の1または複数の画像データおよびジョブ指定ファイルのいずれか一方を印刷ジョブ開始コマンドにおいて指定することができる。画像出力装置1は、印刷ジョブ開始コマンドにおいて画像データが指定された場合には、その印刷ジョブ開始コマンドに従って画像供給装置2からその画像データを取得し、印刷ジョブ開始コマンドにおいてジョブ指定ファイルが指定された場合には、その印刷ジョブ開始コマンドに従って画像供給装置2からそのジョブ指定ファイルを取得し、そのジョブ指定ファイルにおいて指定された画像データを画像供給装置2から取得する。これにより、画像データごとに、あるいはジョブ指定ファイルで纏めて、画像出力の対象となる画像データを指定することができ、様々なパターンの印刷ジョブを行うことができる。
【0176】
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る画像供給装置2は、上記参考構成例1または2に係る画像出力システムにおいて画像出力装置1が自律復旧できない障害(例えば紙送り機構の障害である紙ジャム、インク切れ、トナー切れ、電源の正常オフまたは異常遮断といった電源断、通信ケーブルの切断または脱落といった通信路切断など)から復旧した際のリカバリ処理を行うようにしたものである。
【0177】
なお、実施の形態1に係る画像供給装置2および画像出力装置1の基本的な構成は、画像出力システムの参考構成例1,2の場合と同様であるが、リカバリ処理に係る下記の機能が追加される。
【0178】
すなわち、画像供給装置2は、画像供給装置2に接続される画像出力装置1から、ページ単位または画像単位の印刷進捗状況を示す制御情報を受信し、記憶しておき、復旧後に印刷処理を再開する場合に、印刷処理を新たに開始させる印刷ジョブ開始コマンドとともに、最新の制御情報に基づいて印刷再開位置を指定する再開情報を制御情報として画像出力装置1へ送信する。
【0179】
一方、画像供給装置2に接続される画像出力装置1は、印刷処理におけるページレイアウト内の所定位置(最初、最後など)に割り当てられた印刷対象を示す制御情報、印刷を開始したまたは完了した画像を示す制御情報などを画像供給装置2に送信し、障害により印刷処理が中止された後に、印刷処理を新たに開始させる印刷ジョブ開始コマンドとともに、再開時の最初の印刷対象を指定する制御情報を画像供給装置2から受信し、その印刷対象から印刷処理を再開する。
【0180】
実施の形態1に係る画像供給装置2における中央制御部23は、画像出力装置1による印刷ジョブの中止または中断を検知する障害検知手段、画像出力装置1による印刷ジョブの中止または中断の後の画像出力装置1の復旧を検知する復旧検知手段、および画像の印刷進捗状況を示す制御情報(すなわち、再開情報)に基づいて印刷ジョブの中止または中断の時に完了していない画像を特定する印刷未完画像特定手段として機能する。
【0181】
また、実施の形態1に係る画像供給装置2は、送信した印刷ジョブ開始コマンドの内容の一部または全部を記憶する記憶手段(図示せず)を備える。その記憶手段としては、揮発性メモリ、不揮発性メモリなどが使用される。なお、実施の形態1に係る画像供給装置2を例えば図5に示すようなデジタルカメラとした場合、図5におけるRAM73および/またはメモリカード75をこの記憶手段として使用してもよい。また、これらとは独立したメモリを画像供給装置2に設けるようにしてもよい。
【0182】
次に、実施の形態1に係る画像供給装置2および画像供給装置2に接続された画像出力装置1の動作について説明する。
【0183】
図19は、実施の形態1に係る画像供給装置に接続される画像出力装置についての状態遷移図である。図19に示すように、画像出力装置1は、印刷ジョブがないと、ジョブなし状態(すなわち、アイドル状態)にあり、画像供給装置2から印刷ジョブを供給されると、印刷状態に移行し、印刷処理を行う。そして、印刷ジョブが終了し、後続の印刷ジョブがないと、画像出力装置1は、ジョブなし状態に移行する。なお、この状態の管理は、画像出力装置1の出力制御部13により行われる。
【0184】
印刷状態において障害が発生すると、画像出力装置1は、ホールド状態に移行し、印刷処理を中断する。自律復旧可能な障害の場合には、障害がなくなると、画像出力装置1は、印刷状態に戻り、中断した印刷処理を再開する。一方、紙ジャム、通信路切断などの自律復旧不能な障害の場合には、画像出力装置1は、リセット指令があるまでホールド状態のままとなり、リセット指令があると、中断した印刷ジョブを廃棄して、ジョブなし状態に移行する。その時に残りの印刷ジョブがある場合やその後に新たな印刷ジョブが発生した場合には、画像出力装置1は、印刷状態に移行する。
【0185】
また、画像出力装置1の電源が断たれた場合、画像出力装置1における印刷ジョブが消失するので、その後、電源が投入された場合には、画像出力装置1は、ジョブなし状態となる。
【0186】
次に、リカバリ処理について説明する。なお、リカバリ処理の手順は、下記に示すように、障害の種類などに応じて、複数種類のいずれかが選択される。
【0187】
まず、紙ジャム、インク切れ、通信路切断、電源の正常断、電源の異常断などの自律復旧不能な障害が発生した場合のリカバリ処理の一例について説明する。図20は、実施の形態1に係る画像供給装置2および画像出力装置1の、リカバリ時に必要な再開情報を送受する正常時の処理を説明するフローチャートである。図21は、実施の形態1に係る画像供給装置2および画像出力装置1のリカバリ処理の一例について説明するフローチャートである。図22は、リカバリ処理における異常検知時処理の詳細について説明するフローチャートである。図23は、リカバリ処理における復旧検知時処理の詳細について説明するフローチャートである。
【0188】
まず、印刷状態において、画像出力装置1は、印刷ジョブ開始コマンドにおいて指定されたページレイアウトおよび画像に基づいてそのページレイアウトにその画像を順次割り当てて印刷処理を実行するが、その際、あるページから次ページへの切り換わりを検出すると(ステップS101)、切換後のページ最初でのジョブ状態情報を、再開情報として画像供給装置2に送信する。
【0189】
例えば、画像出力装置1は、切換後のページのページレイアウトの最初に使用される画像データを指定している印刷ジョブのジョブID(DPOFの「PRTPID」の値に相当するもの)、その画像データの格納場所のパス(DPOFの「IMG SRC」の値に相当するもの)、および繰り返し供給回数(DPOFの「PRT QTY」の値に相当するもの)を再開情報として画像供給装置2に送信する(ステップS102)。
【0190】
その際、出力制御部13が、この再開情報を纏め、通信制御部12に供給し、通信制御部12が、通信回路11を制御して、その再開情報を画像供給装置2に送信する。
【0191】
例えば、1ページ内に画像を1つ配置するページレイアウトの場合に、図12に示すジョブ指定ファイルに基づいて画像を印刷するときには、まず、第1ページの印刷が終わり第2ページの印刷が開始されると、画像出力装置1は、ジョブID「001」、画像データのファイルパス「./DCIM/100EPSON/IMAG0001.JPG」および繰り返し供給回数「002」を含む再開情報を画像供給装置2に送信する。また、その場合において、第2ページの印刷が終わり第3ページの印刷が開始されると、画像出力装置1は、ジョブID「002」、画像データのファイルパス「./DCIM/100EPSON/IMAG0002.JPG」および繰り返し供給回数「001」を含む再開情報を画像供給装置2に送信する。
【0192】
なお、この実施の形態1では、ページの切り換わりが発生すると、画像出力装置1の通信制御部12が、DPSプロトコルに従って、その時点でのジョブ状態情報を通知するジョブ状態通知コマンドDPS_NotifyJobStatusのXMLスクリプトを生成し、送信する。コマンドDPS_NotifyJobStatusのXMLスクリプトでは、ジョブIDを示すタグ<prtPid>,</prtPid>でジョブIDの値(印刷ジョブの識別情報)が囲まれ、画像データの格納場所のパスを示すタグ<imagePath>,</imagePath>で画像データの格納場所のパスの値(画像データの識別情報)が囲まれ、繰り返し供給回数を示すタグ<copyId>,</copyId>で繰り返し供給回数の値(印刷部数情報)が囲まれる。
【0193】
図24は、実施の形態1において使用されるジョブ状態通知コマンドDPS_NotifyJobStatusのXMLスクリプトの一例を示す図である。図24において、notifyJobStatusRequestタグは、ジョブ状態通知コマンドであることを示すタグである。図24においては、notifyJobStatusRequestタグの下位に、jStatusタグ、prtPidタグ、imagePathタグ、copyIdタグ、progressタグおよびjEndReasonタグが配置される。
【0194】
なお、ジョブ指定ファイルとしてDPOFの自動印刷ファイル(AUTPRINT.MRK)が使用される場合には、prtPidタグ、imagePathタグおよびcopyIdタグで指定される値に、画像出力装置1により取得されたAUTPRINT.MRKにおける値が使用され、その時点で処理中のジョブのジョブID、画像データのパスおよび繰り返し供給回数の値が設定される。
【0195】
また、jStatusタグは、ジョブの状態が印刷状態、ジョブなし状態およびホールド状態のいずれであるかを指定するためのタグである。progressタグは、ジョブにおける全ページ数Tと、印刷中のページ番号NとをN/Tの書式で指定するためのタグである。jEndReasonタグは、正常終了、ユーザ操作による終了、異常終了などの、ジョブが終了した原因を示す値を指定するためのタグである。なお、ジョブなし状態にある場合に、jEndReasonタグにより値が指定される。
【0196】
なお、図24に示すスクリプトでは、prtPidタグ、imagePathタグおよびcopyIdタグにより、ジョブID、イメージパスおよび繰り返し供給回数が指定されるが、その代わりに、ジョブ指定ファイルが使用されない場合には、印刷ジョブ開始コマンドにおけるimageIDタグで指定された画像データおよびcopiesタグで指定された繰り返し供給回数が、ジョブ状態通知コマンドにおいて使用されるようにしてもよい。
【0197】
一方、画像供給装置2は、画像出力装置1から、ページの切り換わりごとに、ジョブID、ページ最初の画像データの格納場所のパス、その画像データの繰り返し供給回数などを含む再開情報を受信すると(ステップS111)、それらを記憶し、画像出力装置1から通知された最新の再開情報を保持する(ステップS112)。
【0198】
この実施の形態1では、画像供給装置2の通信制御部22が、DPSプロトコルに従って、ページごとに、コマンドDPS_NotifyJobStatusであるXMLスクリプトを受信し、そのXMLスクリプトから、ジョブID、画像データの格納場所のパス、および画像データの繰り返し供給回数を抽出し、記憶する。
【0199】
このようにして、画像供給装置2は、印刷処理が開始されたページごとに、所定の位置(ここでは最初)の画像データを指定している印刷ジョブのジョブID、その画像データの格納場所のパス、その画像データの繰り返し供給回数などを含む再開情報を順次記憶していく。なお、画像供給装置2に記憶される再開情報は、最新のものだけあればよく、古いものは消去してもよい。
【0200】
そして、印刷状態において、紙ジャム、インク切れ、電源オフ操作などの自律復旧不能な障害が発生した場合(ステップS121)、画像出力装置1は、ホールド状態に移行し、障害発生を画像供給装置2に通知する(ステップS122)。
【0201】
この実施の形態1では、画像出力装置1の通信制御部12が、障害が発生すると、DPSプロトコルに従って、装置の状態を通知するコマンドDPS_NotifyDeviceStatusのXMLスクリプトを生成し、送信する。コマンドDPS_NotifyDeviceStatusのXMLスクリプトでは、障害の状態を示すタグ<errorStatus>,</errorStatus>で障害状態を示す値が囲まれ、障害の原因を示すタグ<reason>,</reason>で障害原因を示す値が囲まれる。
【0202】
図25は、実施の形態1において使用されるデバイス状態通知コマンドDPS_NotifyDeviceStatusのXMLスクリプトの一例を示す図である。図25において、notifyDeviceStatusRequestタグは、デバイス状態通知コマンドであることを示すタグである。図25においては、notifyDeviceStatusRequestタグの下位に、errorStatusタグ、reasonタグ、disconnectEnableタグおよびcapabilityChangeタグが配置される。
【0203】
errorStatusタグは、障害なし、復旧可能障害、復旧不能障害などの障害状態を指定するためのタグである。reasonタグは、障害なし、用紙関係の障害、インク関係の障害、ハードウェア関係の障害、データ関係の障害などといった障害の原因を指定するためのタグである。disconnectEnableタグは、接続を解除してよいか否かを指定するためのタグである。capabilityChangeタグは、画像出力装置1で許容される印刷条件に変更があったか否かを指定するためのタグである。
【0204】
画像供給装置2は、画像出力装置1から、障害発生の通知を受信すると(ステップS131)、異常検知時処理を実行する(ステップS132)。なお、この実施の形態1では、画像供給装置2の通信制御部22が、DPSプロトコルに従って、上述のコマンドDPS_NotifyDeviceStatusのXMLスクリプトを受信し、中央制御部23が、そのXMLスクリプトから障害状態を認識する。
【0205】
図22に示すように異常検知時処理では、画像供給装置2の中央制御部23は、まず、画像出力装置1から取得した再開情報を記憶するか否かの案内(文字、図形など)を表示装置26に表示させる(ステップS141)。その後、中央制御部23は、操作部25に対してユーザによる選択操作があるまで待機し(ステップS142)、ユーザによる選択操作があると、再開情報の記憶が選択されたか否かを判断する(ステップS143)。中央制御部23は、再開情報の記憶が選択された場合には、その再開情報をメモリなどに記憶し(ステップS144)、その後に異常検知時処理を終了し、そうでない場合には、その再開情報を記憶せずに異常検知時処理を終了する。
【0206】
このようにして異常検知時処理が完了すると、画像供給装置2の中央制御部23は、画像出力装置1が復旧するまで待機する(ステップS133)。
【0207】
そして、画像出力装置1が復旧すると、画像供給装置2は、通信路3の状態、画像出力装置1からの通知または応答などに基づいて、画像出力装置1が復旧したことを検知し、復旧検知時処理を実行する(ステップS134)。
【0208】
図23に示すように復旧検知時処理では、画像供給装置2の中央制御部23は、この画像出力装置1からの再開情報が記憶されているか否かを判断し(ステップS151)、その再開情報が記憶されている場合、再開情報に基づいて印刷を再開するか否か(すなわち、再開情報の使用/不使用)の案内(文字、図形など)を表示装置26に表示させる(ステップS152)。その後、中央制御部23は、操作部25に対してユーザによる選択操作があるまで待機し(ステップS153)、ユーザによる選択操作があると、再開情報の使用が選択されたか否かを判断する(ステップS154)。中央制御部23は、再開情報の使用が選択された場合には、その再開情報をメモリなどから読み出し(ステップS155)、その再開情報を含めた印刷ジョブ開始コマンドを生成する。一方、再開情報が記憶されていない場合、再開情報の使用が選択されなかった場合には、中央制御部23は、再開情報を含めずに印刷ジョブ開始コマンドを生成する(ステップS157)。
【0209】
このようにして復旧検知時処理が完了すると、画像供給装置2は、生成した印刷ジョブ開始コマンドを送信する(ステップS135)。
【0210】
この実施の形態1では、画像供給装置2の通信制御部22が、中央制御部23に指示に基づき、DPSプロトコルに従って、最新のジョブID、ページ最初の画像データの格納場所のパス、およびその画像データの繰り返し供給回数を設定した上述のコマンドDPS_StartJobのXMLスクリプトを送信する。
【0211】
図26は、実施の形態1において、ジョブ再開時の印刷ジョブ開始コマンドDPS_StartJobのXMLスクリプトの一例を示す図である。図26に示すように、ジョブ再開時の印刷ジョブ開始コマンドDPS_StartJobでは、imageIDタグにより、ジョブ指定ファイルのオブジェクトID(ここでは、00000002)が指定され、再開位置を示すジョブID、ページ最初の画像データの格納場所のパスおよびその画像データの繰り返し供給回数が、prtPidタグ、imagePathタグおよびcopiesタグによりそれぞれ指定される。
【0212】
画像出力装置1は、その印刷ジョブ開始コマンドを受信すると(ステップS124)、その印刷ジョブ開始コマンドにおいて指定された、先に使用されたジョブ指定ファイルの送信要求を送信する。
【0213】
この実施の形態1では、画像出力装置1の通信制御部12が、DPSプロトコルに従って、XMLスクリプトのジョブ開始コマンドDPS_StartJobを受信し、ジョブ指定ファイルを指定してファイル取得コマンドDPS_GetFileを発行する。
【0214】
そして、画像供給装置2は、そのジョブ指定ファイルの送信要求に応じて、ジョブ指定ファイルを送信する(ステップS136)。画像出力装置1は、そのジョブ指定ファイルを受信する(ステップS125)。
【0215】
この実施の形態1では、画像出力装置1の通信制御部12が、DPSプロトコルにおけるファイル取得コマンドDPS_GetFileを発行し、画像供給装置2からジョブ指定ファイルを取得する。
【0216】
画像出力装置1は、印刷ジョブ開始コマンドにおいて再開位置が指定されているか否かを判断し、印刷ジョブ開始コマンドにおいて再開位置が指定されている場合には、ジョブ指定ファイルの内容を参照し、印刷ジョブ開始コマンド内の再開情報により指定されたジョブID、ページ最初の画像データの格納場所のパス、およびその画像データの繰り返し供給回数に該当する位置をジョブ指定ファイル内で発見すると、その位置を印刷ジョブの再開位置と特定する(ステップS126)。一方、画像出力装置1は、印刷ジョブ開始コマンドにおいて再開位置が指定されていない場合には、ジョブ指定ファイルの先頭を印刷ジョブの開始位置と特定する(ステップS126)。
【0217】
そして、画像出力装置1は、その開始位置または再開位置から印刷ジョブを再開し(ステップS127)、必要に応じて画像データを画像供給装置2から取得する(ステップS127,S135)。
【0218】
これにより、障害発生により中断した印刷ジョブがユーザなどによるリセット指令後に再開され、必要に応じて、障害が発生したページの先頭から印刷が再開される。図27は、実施の形態1に係る画像供給装置2による印刷再開制御を説明する図である。例えば図27に示すように、画像101a,101cの印刷後、途中で画像101b,101dを印刷している時に障害が発生した場合にも、ページの最初に割り当てられる画像101aについてのジョブID、パスおよび繰り返し供給回数に基づいてジョブ指定ファイル内での印刷再開位置が特定されて印刷ジョブが再開される。
【0219】
なお、図27のように1つのページに複数の画像が配置される場合、印刷ジョブにおける出現順番が最も早い画像についてジョブIDなどが記憶され、その画像から印刷が再開される。例えば図12に示すジョブ指定ファイルで図27に示すような1ページに4つの画像が割り当てられるレイアウトとした場合、画像101aに割り当てられるIMAG0001.JPGについてのジョブID「001」、パス「./DCIM/100EPSON/IMAG0001.JPG」、繰り返し回数「002」が再開情報として記憶される。そして、図27に示す位置で障害が発生したときには、その再開情報が指定する図12の最初のジョブから同一のレイアウトで印刷が再開される。
【0220】
なお、画像出力装置1は、印刷対象の繰り返し供給の途中で改ページが発生した場合には、画像供給装置2に通知する繰り返し供給回数の値を残りの繰り返し供給回数に変更し、変更後の値を制御情報として通知する。これにより、画像供給装置2では、印刷対象の繰り返し供給の途中で改ページが発生した場合には、記憶する繰り返し供給回数が残りの繰り返し供給回数に変更される。この場合には、画像出力装置1がジョブIDとファイルパスでジョブ再開位置を特定するようにするか、画像供給装置2が画像出力装置1へ送信するジョブ指定ファイル内の該当する繰り返し供給回数を同様に変更する。
【0221】
次に、通信路3の切断および画像出力装置1の電源の異常断が発生した場合のリカバリ処理の一例について説明する。図28は、本発明の実施の形態1に係る画像供給装置2および画像出力装置1のリカバリ処理の他の一例について説明するフローチャートである。なお、この場合の正常動作時の処理は、上述の場合(図20)と同様である。
【0222】
まず、通信路3の切断または画像出力装置1の電源の異常断が発生すると(ステップS141)、画像出力装置1と画像供給装置2との間の通信コネクションが切れるため、画像供給装置2は、その通信コネクション(例えばUSBのコネクション)の切断を検知し(ステップS161)、異常検知時処理を実行する(ステップS132)。なお、異常検知時処理は、上述の場合(図22)と同様である。
【0223】
その後、画像供給装置2は、通信路3や画像出力装置1の電源が復旧したことを検知するまで待機する(ステップS133)。そして、通信路3や電源が復旧すると、画像出力装置1は、リセットまたは再起動する(ステップS123)。これにより、通信路3を介して通信コネクションが確立されると、画像供給装置2は、画像出力装置1との接続が復旧したことを検知し、復旧検知時処理を実行する(ステップS134)。なお、復旧検知時処理は、上述の場合(図23)と同様である。
【0224】
以下、画像供給装置2および画像出力装置1は、上述した場合と同様に動作し、画像供給装置2は、印刷ジョブ開始コマンドおよび画像データを送信し、画像出力装置1は、印刷ジョブを実行する。
【0225】
以上のリカバリ処理の例の場合では、画像出力装置1が、ページごとに、再開情報を画像供給装置2に送信しているが、その代わりに、画像出力装置1が、紙ジャムなどの障害を検出した場合に、自動的に、再開情報を画像供給装置2に送信するようにしてもよい。次にその場合について説明する。
【0226】
図29は、本発明の実施の形態1に係る画像供給装置2および画像出力装置1のリカバリ処理のさらに他の一例について説明するフローチャートである。なお、この場合には、上述の場合(図20)のような正常動作時の処理は特に必要なく、障害発生時に、再開情報が画像出力装置1から画像供給装置2へ伝送される。
【0227】
このリカバリ処理の場合、図29に示すように、障害が発生すると、画像出力装置1は、障害発生を通知し(ステップS122)、再開情報を画像供給装置2に送信する(ステップS171)。
【0228】
例えば、1ページ内に画像を1つ配置するページレイアウトの場合において、図12に示すジョブ指定ファイルに基づいて第2ページの印刷中に障害が発生すると、画像出力装置1は、ジョブID「001」、画像データのファイルパス「./DCIM/100EPSON/IMAG0001.JPG」および繰り返し供給回数「002」を含む再開情報を画像供給装置2に送信する。
【0229】
また、例えば、同一のレイアウトおよびジョブ指定ファイルを使用して、第3ページの印刷中に障害が発生した場合には、画像出力装置1は、ジョブID「002」、画像データのファイルパス「./DCIM/100EPSON/IMAG0002.JPG」および繰り返し供給回数「001」を含む再開情報を画像供給装置2に送信する。
【0230】
そして、画像供給装置2は、その障害発生の通知を受信し(ステップS131)、再開情報を受信すると(ステップS181)、異常検知時処理を実行する(ステップS132)。なお、異常検知時処理は、上述の場合(図22)と同様である。
【0231】
その後、画像供給装置2は、画像出力装置1の復旧を検知するまで待機する(ステップS133)。そして、画像出力装置1は、リセットまたは再起動し、復旧すると(ステップS123)、画像供給装置2は、画像出力装置1が復旧したことを検知し、復旧検知時処理を実行する(ステップS134)。なお、復旧検知時処理は、上述の場合(図23)と同様である。
【0232】
以下、画像供給装置2および画像出力装置1は、上述した場合と同様に動作し、画像供給装置2は、印刷ジョブ開始コマンドおよび画像データを送信し、画像出力装置1は、印刷ジョブを実行する。
【0233】
なお、この実施の形態1では、印刷再開位置を示す再開情報として、ジョブID、パスおよび繰り返し供給回数の3つを使用しているが、正確に印刷再開位置を特定できれば、これらのうちの1つだけまたは2つだけでもよい。また、他のジョブ状態情報を再開情報に使用してもよい。
【0234】
さらに、この実施の形態1では、ページレイアウトの最初の画像データに関するジョブ状態情報(すなわち、印刷を開始した画像に関するジョブ状態情報)を再開情報に使用しているが、ページレイアウトの最後の画像データに関するジョブ状態情報(すなわち、印刷を完了した画像に関するジョブ状態情報)を再開情報に使用するようにしてもよい。その場合には、画像出力装置1により、一連の印刷ジョブにおいて再開情報に合致する位置の次の画像から印刷ジョブが再開される。
【0235】
以上のように、上記実施の形態1によれば、画像供給装置2は、所定のファイル形式で画像データを格納する記録媒体24と、1または複数の画像データに基づき一連の複数の画像を印刷する画像出力装置1に通信路3を介して接続され、一連の複数の画像を印刷する印刷処理を新たに開始させる印刷ジョブ開始コマンドおよび画像データを送信するとともに、画像の印刷進捗状況を示す制御情報を受信する通信回路21と、画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断の後の画像出力装置1の復旧を検知する中央制御部23と、中央制御部23により画像出力装置1の復旧が検知された後に、通信回路21を制御して、印刷ジョブ開始コマンドを送信させるとともに、印刷ジョブ内の印刷再開位置を指定する開始情報を画像出力装置1へ送信させる通信制御部22とを備える。なお、開始情報は、実施の形態1では印刷ジョブ開始コマンド内に記述される。
【0236】
これにより、復旧時に印刷処理の再開位置を画像出力装置1に正確に指定でき、画像データそのものを画像出力装置1へ送信し画像出力装置1において画像データから印刷制御データを生成し画像を印刷するいわゆるダイレクト印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行することができる。
【0237】
さらに、上記実施の形態1によれば、画像供給装置2では、印刷ジョブ開始コマンドが、1または複数の印刷対象の画像の画像データの識別情報(記録媒体24におけるファイルパスやオブジェクトID)および印刷対象の画像の印刷部数情報(残りの繰り返し供給回数)を有し、開始情報が、印刷開始時の画像データの識別情報および印刷開始時の部数番号(全部数のうちの何番目かを示す番号)を含む。なお、上記実施の形態1において、ジョブ指定ファイルを使用しないで、印刷ジョブ開始コマンドにて印刷ジョブを指定する場合でも、同様にして印刷開始位置(印刷再開位置)を指定することができる。
【0238】
これにより、復旧時に印刷処理の再開位置を印刷画像単位で正確に指定でき、ダイレクト印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行することができる。
【0239】
さらに、上記実施の形態1によれば、画像供給装置2では、印刷ジョブ開始コマンドが、1または複数の印刷ジョブの情報を記述したジョブ指定ファイルを指定し、開始情報が、ジョブ指定ファイルに記述された印刷ジョブにおける印刷再開位置を示す。
【0240】
これにより、印刷ジョブの設定にジョブ指定ファイルを使用している場合でも復旧時に印刷処理の再開位置を正確に指定でき、ダイレクト印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行することができる。
【0241】
さらに、上記実施の形態1によれば、画像の印刷進捗状況を示す画像出力装置1からの制御情報が、印刷を開始したあるいは完了した印刷ジョブの識別情報、印刷を開始したあるいは完了した画像の識別情報、並びに印刷を開始した部数番号あるいは印刷を完了した画像の部数情報のいずれかを含む。
【0242】
これにより、印刷処理の再開位置を簡単かつ正確に指定でき、ダイレクト印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行することができる。
【0243】
さらに、上記実施の形態1において、画像供給装置2の中央制御部23が、印刷対象の画像を印刷している画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断を検知し、その印刷ジョブに対応する印刷ジョブ開始コマンドの内容の一部または全部を記憶し、通信制御部22が、中央制御部23により画像出力装置の復旧が検知された後に、記憶された再開情報に基づく印刷ジョブ開始コマンドを送信させるようにしてもよい。
【0244】
そのようにした場合には、印刷ジョブ開始コマンドの内容を再利用できるため、印刷ジョブ内容の再度の設定を省略でき、かつ印刷処理の開始位置を簡単に指定できる。
【0245】
なお、上記実施の形態1において、画像供給装置2が、印刷ジョブ開始コマンド内で、印刷対象となる一連の複数の画像および印刷処理開始時の画像を指定することができる。これにより、印刷開始位置(印刷再開位置)の指定を修正するだけで印刷ジョブ開始コマンドを再利用できる。
【0246】
さらに、上記実施の形態1においては、画像供給装置2が、印刷ジョブ開始コマンド内で、ジョブ指定ファイルおよび印刷処理開始時の画像を指定することができる。これにより、印刷処理開始位置の指定を修正するだけで印刷ジョブ開始コマンドおよびジョブ指定ファイルを再利用できる。
【0247】
さらに、上記実施の形態1において、画像出力装置1が、障害発生後、印刷ジョブ開始コマンドの受信前に、障害発生時の印刷処理に関するデータを当該画像出力装置1から消去してもよい。これにより、画像出力装置1が、確実に、印刷処理再開時に新たに受信した印刷ジョブ開始コマンドに基づいて動作することとなり、正確にリカバリ処理を実行することができる。
【0248】
さらに、上記実施の形態1によれば、画像出力装置1が、障害を検出した場合にのみ再開情報を画像供給装置2に送信するようにしてもよい。これにより、再開情報を頻繁に送受する必要がないため、正常動作時の処理を増加させることなく、復旧後に印刷処理を正確に再開することができる。
【0249】
さらに、上記実施の形態1によれば、画像出力装置1が、ページごとに再開情報を画像供給装置に送信するようにしてもよい。これにより、障害発生時に再開情報の送信が困難な場合でも、復旧後に印刷処理を正確に再開することができる。
【0250】
なお、中央制御部23が、再開情報を印刷ジョブ開始コマンドとともに送信する代わりに、ジョブ指定ファイルの内容を、障害発生時に印刷が完了していない印刷未完画像のみに対する印刷ジョブの指定に書き換えるジョブファイル書換手段として動作し、通信制御部22が、ジョブ指定ファイルが書き換えられた後に、通信回路21を制御して、印刷ジョブ開始コマンドを画像出力装置1へ送信させるようにしてもよい。
【0251】
そのようにした場合には、印刷処理の再開位置に基づいてジョブ指定ファイルが書き換えられるため、同様に、ダイレクト印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行することができる。
【0252】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る画像供給装置2は、実施の形態1で示したように、通信相手である画像出力装置1の電源が切られた後や通信路3が切断された後に、通信相手との通信が回復した際の、通信中断前後での通信相手の同一性を判断し、同一の通信相手との通信を再開し、リカバリ処理により印刷処理を継続するようにしたものである。
【0253】
実施の形態2に係る画像供給装置2は、通信路3を介して接続されている画像出力装置1の通信プロトコル上で固有な識別子を記憶し、電源が切れた場合、電源復旧後に通信路3を介して接続されている画像出力装置1の通信プロトコル上で固有な識別子を取得し、その識別子に基づいて画像出力装置1の同一性を判断する。
【0254】
また、実施の形態2に係る画像供給装置2は、通信路3を介して接続されている画像出力装置1の通信プロトコル上で固有な識別子を記憶し、例えば通信路3の接続コネクタが画像出力装置1または画像供給装置2の接続コネクタから外されたりして通信路3が切断された場合、通信路3の接続が復旧した後に、通信路3を介して接続されている画像出力装置1の通信プロトコル上で固有な識別子を取得し、その識別子に基づいて画像出力装置1の同一性を判断する。
【0255】
なお、通信プロトコル上で固有な識別子は、MAC(Medium Access Control )アドレスやそれに準じたものなど、通信回路11,21に割り当てられているものであり、不揮発性メモリ、バックアップ電源に接続された揮発性メモリ、磁気記録媒体などの、電源が切れていても記憶内容を保持する記録媒体に記憶される。
【0256】
なお、同様にして、画像出力装置1は、通信路3を介して接続されている画像供給装置2の通信プロトコル上で固有な識別子を記憶し、電源が切れた場合、電源復旧後に通信路3を介して接続されている画像供給装置2の通信プロトコル上で固有な識別子を取得し、その識別子に基づいて画像供給装置2の同一性を判断する。また、画像出力装置1は、通信路3を介して接続されている画像供給装置2の通信プロトコル上で固有な識別子を記憶し、例えば通信路3の接続コネクタが画像出力装置1または画像供給装置2の接続コネクタから外されたりして通信路3が切断された場合、通信路3の接続が復旧した後に、通信路3を介して接続されている画像供給装置2の通信プロトコル上で固有な識別子を取得し、その識別子に基づいて上記画像供給装置の同一性を判断する。
【0257】
なお、これらの処理は,通信制御部12,22により実行され、通信相手の識別子は、画像出力装置1および画像供給装置2における図示せぬメモリにそれぞれ記憶される。
【0258】
また、この実施の形態2に係る画像供給装置2は、他の実施の形態のいずれとも組み合わせ可能である。
【0259】
この実施の形態2に係る画像供給装置2およびそれに接続される画像出力装置1が、上述の機能を有し、障害および復旧の前後での通信相手の同一性が認められるときにのみ、実施の形態1で述べたようにしてリカバリ処理を行う。一方、同一性が認められないときには、画像供給装置2は、印刷ジョブの再開のための処理を行わずに、全く新しい印刷ジョブの開始コマンドを発行するようにしてもよい。
【0260】
以上のように、上記実施の形態2によれば、画像供給装置2が、通信路3を介して接続されている画像出力装置1の通信プロトコル上で固有な識別子を記憶しておき、通信路3および/または電源の障害からの復旧後に通信路3を介して接続される画像出力装置1の通信プロトコル上で固有な識別子を取得し、その識別子に基づいて画像出力装置1の同一性を判断する。
【0261】
これにより、障害発生時の通信相手だった画像出力装置1を正確に特定することができ、同一の画像出力装置1を使用して、リカバリ処理を良好に実行することができる。
【0262】
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る画像供給装置2−1は、複数の画像出力装置1−1〜1−nに接続され、ある画像出力装置1−jによる印刷処理中に上述のような障害が発生した場合に、代替の画像出力装置1−kを探し、代替の画像出力装置1−kにより印刷処理を継続させて、リカバリ処理を行うようにしたものである。
【0263】
図30は、本発明の実施の形態3に係る画像供給装置2の構成を示すブロック図である。なお、図30において、画像出力装置1−i(i=1,・・・,n)は、上述の画像出力装置1と同様の装置であって、通信路3−iに対応した通信回路11を有する。
【0264】
図30において、画像供給装置2−1は、上述の画像供給装置2と同様の装置であり、上述の画像供給装置2の通信回路21として、複数の画像出力装置1−1〜1−nに有線通信路3−1または無線通信路3−2〜3−nを介して接続可能な1または複数の通信回路21−1〜21−nを備え、いずれかの通信回路21−kにより、印刷ジョブ開始コマンドと再開情報を、障害の発生した画像出力装置1−jとは別の画像出力装置1−k(k≠j)へ送信する。なお、その際に別の画像出力装置1−k(k≠j)へ送信する再開情報は、実施の形態1で述べたものとされ、実施の形態1で述べたように印刷が再開される。これにより、復旧が困難な場合でも別の画像出力装置1−kで正確に印刷を再開することができる。また、復旧を待たずに直ちに別の画像出力装置1−kで正確に印刷を再開することができる。
【0265】
例えば、画像供給装置2−1は、画像出力装置1−1による印刷処理中の障害が発生した場合には、残りの画像出力装置1−2〜1−nのうちのいずれかを選択し、いずれかの通信回路21−kにより、印刷再開時の最初の印刷対象を指定する再開情報を送信する。その再開情報を受信した画像出力装置1−kは、その情報に基づいて、印刷ジョブ内の再開位置を特定し、その位置から印刷処理を開始する。
【0266】
なお、画像供給装置2−1は、複数の画像出力装置1−2〜1−nのうち、自己の使用する画像出力制御プロトコル(例えば上述のDPSプロトコル、PTPなど)を解釈可能な画像出力装置1−rを選択し、その画像出力装置1−rへ再開情報を送信するようにしてもよい。
【0267】
また、画像供給装置2−1は、複数の画像出力装置1−2〜1−nのうち、再開情報に基づいて印刷処理を再開することができる画像出力装置1−rを選択し、その画像出力装置1−rへ再開情報を送信するようにしてもよい。
【0268】
また、画像供給装置2−1は、複数の画像出力装置1−2〜1−nのうち、中断された印刷ジョブで指定された印刷条件で印刷可能な画像出力装置1−rを選択し、その画像出力装置1−rへ再開情報を送信するようにしてもよい。これにより、別の画像出力装置を使用しても、元の画像出力装置と同様な印刷状態で印刷を再開することができる。そのような印刷条件としては、用紙サイズ、用紙タイプ、ベンダ固有の色補正処理、フレーム画像重畳印刷(画像データによる画像に、フレーム画像を重畳させて印刷するもの)などがある。
【0269】
なお、画像供給装置2−1は、画像出力装置1−2〜1−nに対して、具備する印刷機能や通信機能の情報の送信を要求し、その要求に対する応答に基づいて上述のようにして画像出力装置1−rを選択するようにしてもよい。
【0270】
なお、この実施の形態3に係る画像供給装置2−1は、他の実施の形態のいずれとも組み合わせ可能である。
【0271】
以上のように、上記実施の形態3によれば、画像供給装置2−1は、複数の画像出力装置1−1〜1−nに有線通信路3−1および無線通信路3−2〜3−nを介して接続可能な通信回路21−1〜21−nと、複数の画像出力装置1−1〜1−nのうち、いずれかの通信回路21−i(i=1,・・・,n)により通信可能な1つの画像出力装置1−iを、印刷対象の画像を印刷させる画像出力装置として選択する選択手段として動作する中央制御部23とを備える。
【0272】
これにより、所望の画像出力装置1−iによりダイレクト印刷処理を実行しつつ、リカバリ処理時には、印刷処理の開始位置を簡単に指定でき、リカバリ処理を良好に実行することができる。
【0273】
さらに、上記実施の形態3によれば、画像供給装置2−1の中央制御部23は、障害検知手段として動作し、印刷対象の画像を印刷している画像出力装置1−jによる印刷ジョブの中止または中断を検知すると、いずれかの通信回路により通信可能な別の画像出力装置1−k(j≠k)を、印刷対象の画像を印刷させる画像出力装置として選択する。
【0274】
これにより、障害時に別の画像出力装置1−kを使用することで、印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行することができる。また、復旧を待たずに直ちに別の画像出力装置1−kで正確に印刷を再開することができる。さらに、別の画像出力装置1−kを使用しても、元の画像出力装置1−jと同様な印刷状態で印刷を再開することができる。
【0275】
さらに、上記実施の形態3によれば、画像供給装置2−1の中央制御部23は、まず有線通信路3−1を介して接続される画像出力装置1−1を選択し、印刷ジョブの中止または中断を検知すると、無線通信路3−p(p=2,3,・・・,n)を介して通信可能な別の画像出力装置1−pを選択する。
【0276】
これにより、正常時には有線接続された画像出力装置1−1が使用され、障害発生時にはその有線通信路3−1のケーブルを挿抜することなく無線接続された画像出力装置1−pが使用されるため、印刷処理における障害からのリカバリ処理を短時間で良好に実行することができる。
【0277】
なお、実施の形態3において、通信路3−1〜3−nと同数の通信回路21−1〜21−nを設ける必要は特になく、複数の通信路3−i〜3−jを介して通信可能である場合には、複数の通信路3−i〜3−jに対して1つの通信回路21−iを設ければよい。
【0278】
画像出力システムの参考構成例3.
画像出力システムの参考構成例3では、画像出力装置1aの電源が切られた場合に、画像出力装置1aが、動作を停止する前に、再開情報を画像供給装置2に送信する。
【0279】
図31は、画像出力システムの参考構成例3における画像出力装置1aの構成を示すブロック図である。図31において、補助電源121は、電源回路17により商用電源などからの電力を得ることができなくなった場合に、少なくとも所定の時間、内部回路に電力を供給する装置である。この補助電源121は、例えば充電池、キャパシタなどで構成され、平常時に電源回路17から得られる電力を蓄積する蓄電手段として機能する。
【0280】
また、インクカートリッジ122は、出力機構14に装着され、印刷用インクを内蔵し、出力制御部13からの電気信号に応じてインクを塗出する付属部品である。メモリ123は、インクカートリッジ122に内蔵され、インクの使用量などの情報を書き込まれる書き換え可能な不揮発性のメモリである。
【0281】
なお、図31におけるその他の構成要素については、図1のものと同様であるので、その説明を省略する。
【0282】
次に、上記画像出力装置1aの動作について説明する。なお、画像供給装置2の動作については、他の実施の形態および参考構成例のいずれかと同様とすればよい。
【0283】
印刷処理中にユーザにより操作部15に対して電源オフ操作がなされた場合、出力制御部13は、印刷処理を中止し、現在処理中の印刷ジョブについてのその時点での再開情報を生成し、通信制御部12に供給する。通信制御部12は、その再開情報を画像供給装置2に送信する。その後、画像出力装置1aは、電源回路17からの電力を遮断して電源オフ状態となる。
【0284】
一方、印刷処理中に電源が異常遮断した場合、補助電源121は、内部回路への電力供給を開始し、出力制御部13は、補助電源121から電力を供給される所定の時間内に、印刷処理を中止し、インクカートリッジ122のメモリ123に、インク塗出量などのインクの使用量に関するデータを書き込むとともに、現在処理中の印刷ジョブについてのその時点での再開情報を生成し、通信制御部12に供給する。通信制御部12は、その時間内に補助電源121の電力を使用して、その再開情報を画像供給装置2に送信する。その後、補助電源121からの電力供給が停止すると、画像出力装置1aは、電源オフ状態となる。
【0285】
なお、画像出力装置1aのその他の動作については、他の実施の形態のいずれかと同様とすればよいので、ここではその説明を省略する。
【0286】
以上のように、上記参考構成例3によれば、画像出力装置1aが、主電源が遮断された場合に、補助電源121に蓄積された電力を使用して再開情報を送信する。
【0287】
これにより、画像出力装置1aの電源が異常遮断されても再開情報が確実に画像供給装置2に伝送され、リカバリ処理を良好に実行することができる。
【0288】
さらに、上記参考構成例3によれば、画像出力装置1aが、メモリ123を有するインクカートリッジ122と、主電源が遮断された場合にインクカートリッジ122のメモリ123に情報を書き込むための電力を蓄積する補助電源121とを備え、主電源が遮断された場合に、その補助電源121に蓄積された電力を使用して再開情報を送信する。
【0289】
これにより、インクカートリッジ122のメモリ123への書き込み用の補助電源121を画像出力装置1aの電源異常遮断時の再開情報の送信に使用でき、電源異常遮断時の再開情報の送信を安価に実現することができる。
【0290】
実施の形態4.
本発明の実施の形態4に係る画像供給装置は、DPSプロトコルにおいて、規定後に拡張機能を追加するための拡張タグを、制御情報の生成および送受の際に使用するようにしたものである。この画像供給装置に接続される画像出力装置は、DPSプロトコルにおいて、規定後に拡張機能を追加するための拡張タグを解釈可能に修正される。なお、実施の形態4に係る画像供給装置のその他の構成および動作は、他の実施の形態のいずれかと同様とすればよいので、その説明を省略する。
【0291】
その際、画像供給装置2,2−1および画像出力装置1,1a,1−1〜1−nは、DPSプロトコルにおけるある機能を拡張するために、XML構文に従って、その機能を表現する既存のタグと同じネストレベルに拡張タグを挿入して制御情報を生成する。あるいは、画像供給装置2,2−1および画像出力装置1,1a,1−1〜1−nは、DPSプロトコルにおけるある機能を拡張するために、XML構文に従って、その機能を表現する既存のタグより下位のネストレベルに拡張タグを挿入して制御情報を生成する。
【0292】
なお、画像供給装置2,2−1および画像出力装置1,1a,1−1〜1−nは、DPSプロトコルにおけるある機能を拡張するために、XML構文に従って、制御情報を構成するスクリプトにおいて、その機能を表現する既存のタグより先に拡張タグを配置して制御情報(XMLスクリプト)を生成する。このようにすると、スクリプトを解釈する際に、既存のタグの機能を無効にし易くすることができる。
【0293】
実施の形態4では、規定後に拡張機能を追加するための拡張タグとして、ベンダ固有の画像最適化処理を指定するための拡張タグが使用される。
【0294】
以上のように、上記実施の形態4によれば、拡張タグとして、ベンダ固有の画像最適化処理を指定するためのタグを使用することができるため、ベンダごとに様々な特徴を有する画像最適化処理についても印刷時に指定することができるようになる。
【0295】
実施の形態5.
本発明の実施の形態5に係る画像供給装置は、実施の形態4と同様に、DPSプロトコルにおいて、規定後に拡張機能を追加するための拡張タグを、制御情報の生成および送受の際に使用するようにしたものである。この画像供給装置に接続される画像出力装置は、DPSプロトコルにおいて、規定後に拡張機能を追加するための拡張タグを解釈可能に修正される。なお、実施の形態5に係る画像供給装置のその他の構成および動作は、上記実施の形態のいずれかと同様であるので、その説明を省略する。
【0296】
実施の形態5に係る画像供給装置では、規定後に拡張機能を追加するための拡張タグとして、フレーム画像と画像データの画像とを組み合わせて印刷するフレーム挿入印刷を指定する拡張タグが使用される。
【0297】
以上のように、上記実施の形態5によれば、拡張タグとして、フレーム画像と画像データの画像とを組み合わせて印刷するフレーム挿入印刷を指定するタグを使用できるため、独特なフレーム挿入印刷を指定することができるようになる。
【0298】
実施の形態6.
本発明の実施の形態6に係る画像供給装置2,2−1は、他の各実施の形態における画像出力装置1,1a,1−1〜1−nの代わりに、画像出力の処理フローを制御するようにしたものである。すなわち、画像供給装置2,2−1が、操作部25に対する操作または画像出力装置1,1a,1−1〜1−nの状態の通知を受けて画像出力処理の進行を管理し、画像出力処理に必要な情報や画像データを画像供給装置2,2−1へ適宜供給する。
【0299】
このため、実施の形態6では、中央制御部23が、画像出力の処理フローを制御する画像出力制御手段として機能し、画像供給装置2,2−1の通信制御部22は、DPSプロトコルに従って、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nの状態を取得するコマンドを送信し、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nの通信制御部12が、そのコマンドの応答として画像出力装置1,1a,1−1〜1−nの状態を示すXMLスクリプトを送信する。このようなコマンドを通信制御部22から必要に応じて随時発行して、画像供給装置2,2−1の中央制御部23が、通信制御部22を介して、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nの状態を監視する。
【0300】
また、実施の形態6では、中央制御部23は、DPOFのAUTPRINT.MRKなどといったジョブ指定ファイルを解釈し、そのジョブ指定ファイルの内容に応じて、印刷ジョブを実行し、レイアウト情報、印刷対象の画像データなどを画像出力装置1,1a,1−1〜1−nに送信する。そして、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nは、そのレイアウト情報、印刷対象の画像データなどを受信すると、それらに基づいて印刷処理を行う。
【0301】
なお、実施の形態6に係る画像供給装置の基本的な構成については、上記実施の形態の場合と同様であり、画像出力時の処理フローも同様である。すなわち、実施の形態6においては、画像供給装置2,2−1が、処理フローの制御主体とされる。言い換えれば、上述の実施の形態1〜5の画像出力システムは、画像データを受け取る画像出力装置1,1a,1−1〜1−nが処理フローの制御主体となるプル型のシステムであり、この実施の形態6の画像出力システムは、画像データを供給する画像供給装置2,2−1が処理フローの制御主体となるプッシュ型のシステムである。
【0302】
また、実施の形態6に係る画像供給装置2,2−1は、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nの操作部15に対する操作に応じて、その操作の情報を画像出力装置1,1a,1−1〜1−nから受信し、印刷処理を開始するようにしてもよい。その場合には、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nの通信制御部12は、操作部15に対して所定の操作があると、印刷ジョブ開始コマンドを制御情報として画像供給装置2,2−1に送信する。画像供給装置2,2−1の中央制御部23は、通信制御部22および制御回路21により印刷ジョブ開始コマンドが受信されると、その印刷ジョブ開始コマンドに従って印刷処理を開始し、各種制御コマンドを画像出力装置1,1a,1−1〜1−nに送信する。
【0303】
以上のように、上記実施の形態6によれば、画像供給装置2,2−1の中央制御部23が画像出力の処理フローを制御する。これにより、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nの情報処理性能が低くても本システムを実現することができる。
【0304】
さらに、上記実施の形態6によれば、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nの操作部に対する操作に応じて、その操作の情報を画像供給装置2,2−1に送信し、印刷処理を開始する場合には、ユーザが画像出力装置1,1a,1−1〜1−nの操作部15を操作することで印刷を行わせることができるため、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nがユーザフレンドリな操作部15を有している場合に、その操作部15により操作性が向上する。
【0305】
実施の形態7.
本発明の実施の形態7に係る画像供給装置2,2−1は、画像出力装置1,1a,1−1から電力の供給を受けるようにしたものである。
【0306】
その際、通信路3に内蔵されている電力供給線が使用され、画像供給装置2,2−1のバッテリ27の代わりに、通信路3に接続された通信回路22から電力が内部の各回路に供給される。
【0307】
なお、画像出力装置1,1a,1−1は、画像供給装置2,2−1を接続された際に、画像供給装置2,2−1への電力供給が可能か否かを判定し、電力供給が可能な場合にのみ電力供給するようにしてもよい。
【0308】
ここで、通信路3にUSBを使用した場合に、USBケーブルにより画像出力装置1,1a,1−1と画像供給装置2,2−1と接続した際の画像供給装置2への電力供給が可能か否かの判定について説明する。図32は、実施の形態7に係る画像供給装置2,2−1が画像出力装置1,1a,1−1に接続する際の電源モードの設定処理を説明するフローチャートである。
【0309】
まず、画像供給装置2,2−1の通信制御部22は、通信回路21を制御して、USBに規定されているコンフィグレーションデスクリプタにおける最大出力パラメータを、バスパワーモード用の設定値(例えば500ミリアンペア)に設定し(ステップS201)、通信回路21は、その設定で接続処理を行う(ステップS202)。画像出力装置1,1a,1−1の通信回路11は、そのバスパワーモード用の設定値の電力を供給可能である場合には、接続を許可し、そうでない場合には接続を拒否する(ステップS203)。
【0310】
そして、画像供給装置2の通信回路21は、バスパワーモード用設定値での電力供給が許可された場合には、バスパワーモードでそのまま接続し、通信路3を介して画像出力装置1,1a,1−1から電力供給を受ける(ステップS204)。
【0311】
一方、画像供給装置2,2−1の通信制御部22は、バスパワーモード用設定値での電力供給が拒否された場合には、コンフィグレーションデスクリプタにおける最大出力パラメータを、セルフパワーモード用の設定値(例えば数ミリアンペア)に設定し(ステップS205)、通信回路21は、その設定で、再度、接続処理を行う(ステップS206)。
【0312】
そして、画像供給装置2,2−1の通信回路21は、セルフパワーモードで接続し、画像供給装置2,2−1のバッテリ27を電力源として動作を継続する(ステップS207)。
【0313】
このように、画像供給装置2,2−1は、バスパワーモードでの接続を試みて、許可された場合には、画像出力装置1,1a,1−1からの電力供給を受けて動作し、拒否された場合には、セルフパワーモードで接続し自己のバッテリ27の電力で動作する。
【0314】
なお、画像供給装置2,2−1は、バッテリ27の電力が所定の基準値より少なくなった場合に、通信路3を介して画像出力装置1,1a,1−1から電力を供給されるようにしてもよい。
【0315】
また、電力供給線を有する通信路3としては、USBの他に、IEEE1394などがあり、それらの通信規格のもので通信を行うようにしてもよい。
【0316】
なお、この実施の形態7に係る画像出力システムは、他の実施の形態のいずれとも組み合わせ可能である。
【0317】
以上のように、上記実施の形態7によれば、データ伝送用の通信路3が、電力供給線を有する通信路であり、画像供給装置2,2−1が、その通信路3を介して画像出力装置1,1a,1−1から電力を供給される。これにより、画像供給装置2,2−1内のバッテリ27の電力消費を抑制することができ、印刷処理を長い時間行うことができる。
【0318】
実施の形態8.
本発明の実施の形態8に係る画像供給装置2,2−1は、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nによる画像出力時の画像のレイアウトを、ユーザの操作に応じて選択するようにしたものである。
【0319】
すなわち、画像供給装置2,2−1は、操作部25、表示装置26および中央制御部23により、表示装置26にレイアウト情報を表示させつつ、ユーザの操作に応じて、画像出力の際のレイアウトを選択し、選択されたレイアウトで画像データを出力させる制御情報を画像出力装置1,1a,1−1〜1−nに通信路3を介して送信する。例えば、その際のレイアウトを示す制御情報は、DPSプロトコルの印刷ジョブ開始コマンドに含められて送信される。そして、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nは、そのレイアウトに係る制御情報に基づいて画像出力時のレイアウトを設定し、画像出力処理を行う。すなわち、操作部25、表示装置26および中央制御部23は、ユーザインタフェース部分を含む、画像出力の際のレイアウトを選択するレイアウト選択手段として機能する。
【0320】
なお、この実施の形態8に係る画像供給装置は、他の実施の形態のいずれとも組み合わせ可能である。例えば、画像供給装置2,2−1が、選択されたレイアウト情報を記憶しておき、リカバリ処理時に印刷ジョブ開始コマンド内でそのレイアウト情報に基づくページレイアウトを指定するようにしてもよい。
【0321】
以上のように、上記実施の形態8によれば、画像出力システムにおいて、デジタルカメラなどの画像供給装置2,2−1を操作して、その画像供給装置2,2−1に格納されている画像データの状況に応じて、ユーザがレイアウトを選択することができて便利であるとともに、画像データを格納している装置のユーザインタフェースを使用するため、レイアウト選択のために画像データなどを他の装置に転送する必要がない。
【0322】
実施の形態9.
本発明の実施の形態9に係る画像供給装置は、ある画像データについての画像出力装置1,1a,1−1〜1−nによる印刷結果を表示装置26によりプレビューするようにしたものである。
【0323】
画像供給装置2,2−1は、例えば操作部25に対する操作に応じて画像出力の対象となる画像データを選択し、選択した画像データの印刷状態を示す画像(いわゆるプレビュー画像)を表示装置26により表示する。そして、そのプレビュー画像の表示後に、画像供給装置2,2−1は、印刷対象となる画像データを通信路3を介して送信し、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nに出力させる。
【0324】
なお、この実施の形態9に係る画像出力システムは、他の実施の形態のいずれとも組み合わせ可能である。
【0325】
以上のように、上記実施の形態9によれば、画像供給装置2,2−1において、格納されている画像データを使用してプレビューが可能であるため、正確にプレビューを行うことができるとともに、画像データ転送前にプレビューを行うため、印刷条件の変更を画像供給装置2,2−1にて簡単に行うことができる。
【0326】
なお、上述の各実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0327】
例えば、上述の各実施の形態では、マークアップ言語の1つであるXMLを使用して制御情報を記述しているが、SGML(Standard Generalized Markup Language)などの他のマークアップ言語を使用して記述するようにしてもよい。
【0328】
また、上述の各実施の形態では、DPSプロトコル以下の階層において、PTPおよびUSBを使用しているが、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol )などの他のプロトコルを使用するようにしてもよい。また、その際の伝送媒体としては、有線LAN、ブルーツース、無線LANなどを使用してもよい。
【0329】
また、上述の各実施の形態において使用されるDPSプロトコルのコマンド名およびタグ名は、上述のものに限定されるものではなく、他の名前でもよい。また、DPSプロトコルのコマンドに関しては、同様の機能を有する他のコマンドまたはそれらの組み合わせとしてもよい。
【0330】
また、上述の各実施の形態におけるDPOFの自動印刷ファイル(AUTPRINT.MRK)などのジョブ指定ファイルは、ユーザインタフェースを使用して入力された値に基づいて画像供給装置2が生成してもよいし、外部装置から供給されるようにしてもよい。
【0331】
また、上述の各実施の形態において、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nは、プリンタまたはプリンタを内蔵する電子機器とすることができ、画像供給装置2,2−1は、動画用および/または静止画用のデジタルカメラとすることができる。あるいは、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nは、紙などの媒体に画像を記録する他の記録装置などとしてもよく、画像供給装置2,2−1は、デジタルカメラを内蔵した電子装置、画像信号を受信する電子装置などとしてもよい。そのような電子装置としては、移動体電話、PDA、音楽プレーヤ、テレビジョン受像機、ビデオ録画/再生装置、テレビジョン電話機、テレビビジョン会議装置などがある。また、画像供給装置2としては、可搬性のある装置としてもよいし、あまり可搬性のない装置としてもよい。
【0332】
また、上述の各実施の形態において、画像出力に必要な画像データの画像供給装置2,2−1から画像出力装置1,1a,1−1〜1−nへの転送が完了すると、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nとの接続を解除してもよい旨を示す接続解除可能通知を画像出力装置1,1a,1−1〜1−nから画像供給装置2,2−1へ送信するようにしてもよい。
【0333】
また、上述の各実施の形態において、画像データ管理転送プロトコルとして、PTPの代わりにUSBマスストレージクラスを使用するようにしてもよい。
【0334】
また、上述の各実施の形態において印刷される画像は、ピクチャ画像のほか、テキストの画像としてもよい。また、画像出力対象を、例えば音楽CD、音楽MDなどの音楽アルバムのタイトル表、歌詞カードなどのテキストとしてもよい。その場合、例えば、画像供給装置2,2−1または画像出力装置1,1a,1−1〜1−nが、その音楽アルバムに記録されている情報に基づいてインターネット上の配信サーバなどからそのテキストのデータを取得する。
【0335】
なお、上記実施の形態では、画像出力装置1,1a,1−1〜1−nが、ジョブ指定ファイルを取得し、そのジョブ指定ファイルを解析し、印刷ジョブを実行しているが、その代わりに、画像供給装置2,2−1が、ジョブ指定ファイルを解析し、印刷ジョブ開始コマンドを画像出力に係る制御情報として生成し画像出力装置1,1a,1−1〜1−nに送信するようにして、印刷ジョブを実行させるようにしてもよい。
【0336】
なお、上記各実施の形態は、上記画像出力システムの参考構成例1,2,3およびそれ以外のダイレクト印刷用の画像出力システムにも適用可能である。
【0337】
【発明の効果】
本発明によれば、画像データそのものを画像出力装置へ送信し画像出力装置において画像データから印刷制御データを生成し画像を印刷する印刷処理における障害からのリカバリ処理を良好に実行する画像供給装置、デジタルカメラ、制御プログラムおよび印刷再開制御方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、画像出力システムの参考構成例1を示すブロック図である。
【図2】図2は、画像出力システムの参考構成例1において、画像出力装置と画像供給装置との間で使用されるプロトコルの一例を示す図である。
【図3】図3は、画像出力システムの参考構成例1における画像出力装置としてのプリンタの構成例を示すブロック図である。
【図4】図4は、画像出力システムの参考構成例1における画像出力装置の有する複数の機能の関係を示す図である。
【図5】図5は、画像出力システムの参考構成例1における画像供給装置としてのデジタルカメラの構成例を示すブロック図である。
【図6】図6は、画像出力システムの参考構成例1における画像供給装置の有する複数の機能の関係を示す図である。
【図7】図7は、画像出力システムの参考構成例1における、DPSプロトコルレベルでの画像出力処理を説明する図である。
【図8】図8は、画像出力システムの参考構成例1における、画像転送プロトコルレベルでの画像出力処理を説明する図である。
【図9】図9は、画像出力システムの参考構成例1において使用される印刷ジョブ開始コマンドDPS_StartJobのXMLスクリプトの一例を示す図である。
【図10】図10は、画像出力システムの参考構成例1において使用されるファイル取得コマンドDPS_GetFileのXMLスクリプトの一例を示す図である。
【図11】図11は、DPOF方式のディレクトリ構造を説明する図である。
【図12】図12は、DPOF方式のジョブ指定ファイルAUTPRINT.MRKの一例を示す図である。
【図13】図13は、画像出力システムの参考構成例2における、DPSプロトコルレベルでの画像出力処理を説明する図である。
【図14】図14は、画像出力システムの参考構成例2における、画像転送プロトコルレベルでの画像出力処理を説明する図である。
【図15】図15は、画像出力システムの参考構成例2において使用されるオブジェクトID取得コマンドDPS_GetObjectIDのXMLスクリプトの一例を示す図である。
【図16】図16は、画像出力システムの参考構成例2において使用されるオブジェクトID取得コマンドDPS_GetObjectIDの応答のXMLスクリプトの一例を示す図である。
【図17】図17は、画像出力システムの参考構成例2において使用されるファイル情報取得コマンドDPS_GetFileInfoのXMLスクリプトの一例を示す図である。
【図18】図18は、画像出力システムの参考構成例2において使用されるファイル情報取得コマンドDPS_GetFileInfoの応答のXMLスクリプトの一例を示す図である。
【図19】図19は、実施の形態1に係る画像供給装置に接続される画像出力装置についての状態遷移図である。
【図20】図20は、実施の形態1に係る画像供給装置および画像出力装置の、リカバリ時に必要な制御情報を送受する正常時の印刷処理を説明するフローチャートである。
【図21】図21は、実施の形態1に係る画像供給装置および画像出力装置のリカバリ処理の一例について説明するフローチャートである。
【図22】図22は、リカバリ処理における異常検知時処理の詳細について説明するフローチャートである。
【図23】図23は、リカバリ処理における復旧検知時処理の詳細について説明するフローチャートである。
【図24】図24は、実施の形態1において使用されるジョブ状態通知コマンドDPS_NotifyJobStatusのXMLスクリプトの一例を示す図である。
【図25】図25は、実施の形態1において使用されるデバイス状態通知コマンドDPS_NotifyDeviceStatusのXMLスクリプトの一例を示す図である。
【図26】図26は、実施の形態1において、ジョブ再開時の印刷ジョブ開始コマンドDPS_StartJobのXMLスクリプトの一例を示す図である。
【図27】図27は、実施の形態1に係る画像供給装置による印刷再開制御を説明する図である。
【図28】図28は、本発明の実施の形態1に係る画像供給装置および画像出力装置のリカバリ処理の他の一例について説明するフローチャートである。
【図29】図29は、本発明の実施の形態1に係る画像供給装置および画像出力装置のリカバリ処理のさらに他の一例について説明するフローチャートである。
【図30】図30は、本発明の実施の形態3に係る画像供給装置の構成を示すブロック図である。
【図31】図31は、画像出力システムの参考構成例3における画像出力装置の構成を示すブロック図である。
【図32】図32は、実施の形態7に係る画像供給装置が画像出力装置に接続する際の電源モードの設定処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1,1a,1−1〜1−n 画像出力装置
2,2−1 画像供給装置
3,3−1〜3−n 通信路
21,21−1〜21−n 通信回路
22 通信制御部
23 中央制御部(復旧検知手段、印刷未完画像特定手段、障害検知手段、選択手段、ジョブ指定ファイル書換手段)
24 記録媒体
31 画像データファイル
73 RAM(記憶手段)
75 メモリカード(記録媒体、記憶手段)

Claims (12)

  1. 所定のファイル形式で画像データを格納する記録媒体と、
    1または複数の画像データに基づき一連の複数の画像を印刷する画像出力装置に通信路を介して接続され、上記一連の複数の画像を印刷する印刷処理を新たに開始させる印刷ジョブ開始コマンドおよび上記画像データを送信するとともに、上記画像の印刷進捗状況を示す制御情報を受信する通信回路と、
    上記画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断の後の上記画像出力装置の復旧を検知する復旧検知手段と、
    上記復旧検知手段により上記画像出力装置の復旧が検知された後に、上記通信回路を制御して、上記印刷ジョブ開始コマンドを送信させるとともに、上記画像の印刷進捗状況に基づいて特定される印刷再開位置を指定する開始情報を上記画像出力装置へ送信させる通信制御部と、
    を備えることを特徴とする画像供給装置。
  2. 前記印刷ジョブ開始コマンドは、1または複数の印刷対象の画像の画像データの識別情報および印刷対象の画像の印刷部数情報を有し、
    前記開始情報は、印刷開始時の上記画像データの識別情報および印刷開始時の部数番号を含むこと、
    を特徴とする請求項1記載の画像供給装置。
  3. 前記印刷ジョブ開始コマンドは、1または複数の印刷ジョブの情報を記述したジョブ指定ファイルを指定し、
    前記開始情報は、上記ジョブ指定ファイルに記述された印刷ジョブにおける印刷再開位置を示すこと、
    を特徴とする請求項1記載の画像供給装置。
  4. 前記画像の印刷進捗状況を示す制御情報は、印刷を開始したあるいは完了した印刷ジョブの識別情報、印刷を開始したあるいは完了した画像の識別情報、並びに、印刷を開始した部数番号あるいは印刷を完了した画像の部数情報のいずれかを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の画像供給装置。
  5. 前記印刷対象の画像を印刷している前記画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断を検知する障害検知手段と、
    その印刷ジョブに対応する前記印刷ジョブ開始コマンドの内容の一部または全部を記憶する記憶手段とを備え、
    前記通信制御部は、前記復旧検知手段により前記画像出力装置の復旧が検知された後に、上記記憶手段に記憶された情報に基づく前記印刷ジョブ開始コマンドを送信させること、
    を特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の画像供給装置。
  6. 複数の画像出力装置に有線通信路および/または無線通信路を介して接続可能な1または複数の前記通信回路と、
    上記複数の画像出力装置のうち、いずれかの前記通信回路により通信可能な1つの画像出力装置を、前記印刷対象の画像を印刷させる前記画像出力装置として選択する選択手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の画像供給装置。
  7. 前記印刷対象の画像を印刷している前記画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断を検知する障害検知手段を備え、
    前記選択手段は、上記障害検知手段により印刷ジョブの中止または中断が検知されると、いずれかの前記通信回路により通信可能な別の画像出力装置を、前記印刷対象の画像を印刷させる前記画像出力装置として選択すること、
    を特徴とする請求項6記載の画像供給装置。
  8. 前記選択手段は、まず有線通信路を介して接続される画像出力装置を選択し、上記障害検知手段により印刷ジョブの中止または中断が検知されると、いずれかの前記通信回路により無線通信路を介して通信可能な別の画像出力装置を選択することを特徴とする請求項7記載の画像供給装置。
  9. 所定のファイル形式で画像データを格納する記録媒体と、
    1または複数の画像データに基づき一連の複数の画像を印刷する画像出力装置に通信路を介して接続され、上記一連の複数の画像を印刷する印刷処理を新たに開始させる印刷ジョブ開始コマンド、上記印刷ジョブ開始コマンドにおいて指定された1または複数の印刷ジョブの情報を記述したジョブ指定ファイル、および上記画像データを送信するとともに、上記画像の印刷進捗状況を示す制御情報を受信する通信回路と、
    上記画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断の後の上記画像出力装置の復旧を検知する復旧検知手段と、
    上記画像の印刷進捗状況を示す制御情報に基づいて上記印刷ジョブの中止または中断の時点で印刷が完了していない画像を特定する印刷未完画像特定手段と、
    上記復旧検知手段により上記画像出力装置の復旧が検知された後に、上記ジョブ指定ファイルの内容を、上記印刷未完画像特定手段により特定された印刷未完画像のみに対する印刷ジョブの指定に書き換えるジョブ指定ファイル書換手段と、
    上記ジョブ指定ファイル書換手段により上記ジョブ指定ファイルが書き換えられた後に、上記通信回路を制御して、上記印刷ジョブ開始コマンドを上記画像出力装置へ送信させる通信制御部と、
    を備えることを特徴とする画像供給装置。
  10. 請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載の画像供給装置と、
    前記画像を撮影し前記画像データを生成する撮像装置と、
    を備えることを特徴とするデジタルカメラ。
  11. 所定のファイル形式で画像データを格納する記録媒体と、上記画像データに基づき一連の複数の画像を印刷する画像出力装置に通信路を介して接続される通信回路とを有する画像供給装置を内蔵コンピュータで制御するための制御プログラムであって、
    上記内蔵コンピュータを、
    上記画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断の後の上記画像出力装置の復旧を検知する復旧検知手段、並びに、
    上記復旧検知手段により上記画像出力装置の復旧が検知された後に、上記通信回路を制御して、一連の複数の画像を印刷する印刷処理を新たに開始させる印刷ジョブ開始コマンドを送信させるとともに、上記画像の印刷進捗状況に基づいて特定される印刷再開位置を指定する開始情報を上記画像出力装置へ送信させる通信制御部、
    として機能させることを特徴とする制御プログラム。
  12. 1または複数の画像データに基づき一連の複数の画像を印刷する画像出力装置に通信路を介して、上記一連の複数の画像を印刷する印刷処理を新たに開始させる印刷ジョブ開始コマンドおよび上記画像データを送信するステップと、
    上記画像の印刷進捗状況を示す制御情報を受信するステップと、
    上記画像出力装置による印刷ジョブの中止または中断の後の上記画像出力装置の復旧を検知するステップと、
    上記画像出力装置の復旧を検知した後に、上記印刷ジョブ開始コマンドを上記画像出力装置に送信するとともに、上記画像の印刷進捗状況に基づいて特定される印刷再開位置を指定する開始情報を上記画像出力装置へ送信するステップと、
    を備えることを特徴とする印刷再開制御方法。
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