JP2004240524A - 介護保険事務支援システムのデータ移行方法及びそのシステム - Google Patents

介護保険事務支援システムのデータ移行方法及びそのシステム Download PDF

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直之 米澤
Shinichiro Hiraoka
新一朗 平岡
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Abstract

【課題】介護保険事務支援システムの旧システム用データを新システム用データへデータ移行する際に、移行のデータ量を削減するとともにデータ移行の順序性を考慮してデータ移行する。
【解決手段】旧システム130の各種DB131を新システム140の各種DB141へデータ移行するに際して、移行インターフェース110は、データ移行の中間に位置する移行データのデータ項目を定義する。移行データ抽出プログラム150は、移行インターフェース110で定めるデータ項目値を抽出し、所定のデータ形式に編集して移行データ121〜125を作成する。移行プログラム120は、所定の順序で移行データ121〜125を入力し、1つのデータ項目値から1つ又は複数のデータ項目値を生成して各種DB141を作成する。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、介護保険の事務手続きを支援するシステムに係わり、特に異なるデータ構成を持つシステム間のデータ移行処理の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年介護保険システムにおいては、市町村合併や広域化対応システムの開発に伴ない、複数のシステムを一本化する作業が発生している。この場合、各自治体で稼動していた複数のシステムのデータを一つのシステムに移行する作業が発生するが、これら複数のシステムは別々の業者により作成されたシステムであることが多く、ファイル名称、データ型、データ長等の細かい事項で差異があり、データの移行処理は単純な作業ではなかった。このようなデータ移行を支援するシステムとしては、特開2000−310226号公報(特許文献1)に記載されているように、リムーバブル記録媒体を介してデータ移行を行うことができるシステムが提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−310226号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のデータ移行システムにおいては、稼動中のシステムで用いられるデータを一時的に凍結し、この凍結データを新システムへ移行した後に新システムの本番稼動までに旧システムで追加・更新された差分データを順次新システム用データに反映する必要がある。凍結データのデータ量が大きいとともに順次発生する差分データのデータ量も大きくなり、移行処理の時間がかかるとともにリスクも大きいという問題があった。また多数のデータベースを移行するときに、データベース間には移行処理の順序性があるため、移行作業者はデータベースや介護事務支援業務についての知識や経験を必要とした。
【0005】
本発明の目的は、移行のデータ量を削減するとともにデータ移行の順序性を考慮したデータ移行技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、介護保険事務支援システムの旧システムで用いられる第1のデータを新システムで用いられる第2のデータへデータ移行する技術において、第1のデータからデータ移行の中間に位置する移行データの基準として定めるデータ項目のデータを抽出し所定のデータ形式に編集して移行データを作成し、所定の順序でこれら移行データを入力して入力された1つのデータ項目値から1つ又は複数のデータ項目値を生成して第2のデータを作成するデータ移行技術を特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0008】
図1は、介護保険システムにおいて、現行システム130(旧システム)のデータを新システム140のデータに移行するときの手順の概略を説明する図である。現行システム130と新システム140との間には、移行データ抽出プログラム150と移行システム100が存在する。移行システム100は、移行インターフェース110に基づいて作成された資格移行データ121、受給移行データ122、給付移行データ123、納付移行データ124及び共通移行データ125と、移行プログラム120を有する。ここで移行インターフェースとは、データベース(DB)に含まれるデータ項目の定義レイアウトを意味し、各種DB131から各種DB141へのデータ移行の中間に位置する資格移行データ121から共通移行データ125までの移行データを作成するときの基準となるデータ項目を含む。移行インターフェース110は、資格移行インターフェース111、受給移行インターフェース112、給付移行インターフェース113、納付移行インターフェース114および共通移行インターフェース115から構成され、図示するように各々の移行データのデータ項目を定義する。なお共通移行インターフェース115は、介護保険システムで行われる全業務にまたがるようなデータ項目のレイアウトを定義する。
【0009】
移行データ抽出プログラム150は、旧システム130の各種DB131から移行インターフェース110で定義されるデータ項目に対応するデータのみを抽出し、移行インターフェース110で定義されるデータ項目のデータ型に変換したり基準の文字数に合わせる編集をした後に移行インターフェース110に従って移行データを作成し、資格移行データ121から共通移行データ125までに格納する。移行プログラム120は、資格移行データ121から共通移行データ125までの移行データを所定の順序に従って読み込み、移行インターフェース110で定義される1つのデータ項目値から1つ又は複数のデータ項目値を生成するなどの編集を行って新システム140用の移行後データを作成し、各種DB141に格納する。
【0010】
移行データ抽出プログラム150及び移行プログラム120は、CPU、メモリ、入力装置、表示装置及び外部記憶装置を備える通常の汎用計算機で実行可能である。各種DB131、移行データ及び各種DB141は、この外部記憶装置に格納される。また移行データ抽出プログラム150及び移行プログラム120がこの計算機で実行されるとき、各々処理手段となる。
【0011】
図2は、データ移行開始から新システムの本番稼動までの移行作業及び計算機処理の手順を示す図である。図で太い白抜きの矢印は作業の流れを示し、実線矢印はデータ更新を示し、点線矢印はデータ参照を示す。最初にある指定日で移行対象とするデータを凍結する(201)。ここでデータ凍結とは、移行データを締めることであり、現行システム130は引き続き稼動を続け、データの追加・更新が行われ得る。次に移行データ抽出プログラム150を用いて移行データ220を作成する(202)。移行データ220は、各移行インターフェースで定義されるデータ形式をもつデータである。次に移行プログラム120を実行する(203)。すなわち移行プログラム120は、所定の順序で移行データ220を入力し、移行後データ223を作成する。移行後データ223は各種DB141に相当する。移行プログラム120は、データのチェックを行い、不正なレコードがあればこれをエラーファイル221に格納し、またエラーメッセージ222を出力する。
【0012】
次に移行後データ223の検証を行う(204)。ここでは移行インターフェース間にまたがるデータの整合性のチェックを行う。またエラーファイル221及びエラーメッセージ222を参照し、エラーとなったレコードを修正して移行後データ223に加える。移行後データ223の検証後に移行後データ223のバックアップ224を取得する(205)。次に現時点の現行システム130のデータと凍結データ時点のデータとの間の差分情報225を取得する(206)。差分情報225は、データ凍結以後に現行システム130で更新、追加又は削除されたデータであり、移行インターフェースの定義に従って移行後データ223の形式にデータ移行されたものである。差分情報取得206と並行して移行後の新システム140の確認テストを実施する(207)。ここでは新システム140のプログラムはテスト済とし、ダミーデータを用いて新システム140のテストを行う。次にバックアップ224を入力してテストで変更された新システム140のデータをバックアップ224の内容に回復する(208)。次にバックアップ224に差分情報225を反映させて本番稼動用データ226を作成する(209)、さらに本番稼動用データ226を用いて差分情報反映後のデータについて確認テストを実施する(210)。テストに問題がなければ新システム140を本番稼動する(211)。
【0013】
図3は、移行インターフェース110の例を示す図である。この例は、資格移行インターフェース111、受給移行インターフェース112及び納付移行インターフェース114の各々一部データ項目の具体例を示している。図示していないが、各々のデータ項目のデータ型及び文字(桁)数が定義されている。各移行インターフェースは、現行システムから新システムへのデータ移行のために最小限必要なデータ項目を定義している。従って旧システム130に存在するデータ項目の一部が移行インターフェース110で定義されるデータ項目として移行データ220に含まれる。また移行インターフェース110で定義される1つのデータ項目から1つ又は複数の新システム140用のデータ項目が作成される。例えば移行インターフェース110中のデータ項目の値に応じてフラグを設定するようなデータ項目、移行インターフェース110中のデータ項目値に応じて新たなデータ項目を生成するようなデータ項目または複数のデータ項目値の合計値を設定するような新システム140のデータ項目は、1つの移行インターフェース110のデータ項目から複数のデータ項目が作成される例である。
【0014】
データの移行には、各々の移行インターフェースに対応して資格移行処理、受給移行処理、給付移行処理、納付移行処理および共通移行処理という5つの移行処理が必要であり、以下図によって個々の処理の説明をする。なお以下「インターフェース」と言うとき、その移行インターフェースの定義に従って作成されたデータ実体をも指すものとする。
【0015】
介護保険システムの特性上、移行処理に順序性があるものは、「資格機能」「受給機能」「給付機能」である。受給者機能の移行により作成される「証発行データベース」は、資格機能の移行から作成される「被保険者データベース」「被保険者履歴データベース」が存在しないと作成できないため、必ず受給者機能の移行は、資格機能の移行を実行した後に、実行しなければならない。また給付機能の移行から作成される「住宅改修福祉用具支給実績データベース」と「高額介護支給実績データベース」は、資格機能の移行から作成される「被保険者データベース」「被保険者履歴データベース」と、受給者機能の移行から作成される「受給者データベース」が存在しないと作成できないため、必ず給付機能の移行は資格機能の移行、受給機能の移行を実行してから実行する必要がある。一方、データ移行処理に順序性のないものは、「納付機能」、「共通機能」である。この2つの機能は、他の機能のデータ移行に依存しないため、どのタイミングでもデータ移行を実施して良い。以下の図4〜図8は、これらの順序性を考慮した順番となっている。また各移行処理プログラムは、図示の上のインターフェースから順に図示した順番で処理を実行すれば処理の順序が守られるようになっている。
【0016】
図4は、資格移行処理の概略構成を示す図である。資格移行インターフェース111は、被保険者の基本情報を設定する被保険者インターフェース310、被保険者の介護世帯構成員情報を設定する世帯構成員インターフェース311、生保受給者の情報を設定する生保受給者インターフェース312、老齢福祉年金受給者の情報を設定する老齢福祉年金受給者インターフェース313および適用除外者の情報を設定する適用除外者インターフェース314で構成される。移行プログラム120を実行することにより、各インターフェースに基づいて作成されたデータを取り込み、新システム140に合うようデータを編集し、下記のように各種データベース141にデータを作成する。
【0017】
被保険者インターフェース310より、被保険者データベース320および被保険者履歴データベース321を作成する。世帯構成員インターフェース311より、介護世帯構成員データベース322および介護世帯構成員履歴データベース323を作成する。生保受給者インターフェース312より、生保受給者データベース324を作成する。老齢福祉年金受給者インターフェース313より、老齢福祉年金受給者データベース325を作成する。適用除外者インターフェース314より、適用除外者データベース326を作成する。
【0018】
図5は、受給移行処理の概略構成を示す図である。受給移行インターフェース112は、受給者の情報及び意見書聴取結果、訪問調査結果、認定審査結果の基本情報、医療保険情報を設定する受給者基本インターフェース410、受給者の支給限度情報を設定する支給限度インターフェース411、居宅サービス計画の情報を設定する居宅サービス計画インターフェース412、利用者負担減免の情報を設定する利用者負担減免インターフェース413、施設入退所の情報を設定する施設入退所インターフェース414および現在国保連に認定申請中の情報を設定するNCI262インターフェース415で構成される。移行プログラム120を実行することにより、各インターフェースに基づいて作成されたデータを取り込み、新システム140に合うようデータを編集し、下記のように各種データベース141にデータを作成する。
【0019】
受給者基本インターフェース410より、受給者データベース420、意見書聴取結果データベース421、訪問調査結果データベース422、認定審査結果データベース423、医療保険データベース424および証発行データベース425を作成する。ここで証発行データベース425は、被保険者履歴通番をレコードに持つため、証発行データベース425を作成するには、被保険者データベース320および被保険者履歴データベース321が存在する必要がある。意見書聴取結果データベース421、訪問調査結果データベース422および認定審査結果データベース423は認定申請時の状態を作成する。支給限度インターフェース411より、支給限度データベース426を作成する。居宅サービス計画インターフェース412より、居宅サービス計画データベース427を作成する。利用者負担減免インターフェース413より、利用者負担減免データベース428を作成する。施設入退所者インターフェース414より、施設入退所者データベース429を作成する。国保連から送られてくるNCI262(認定審査会結果)416とNCI262インターフェース415より意見書聴取結果データベース421、訪問調査結果データベース422および認定審査結果データベース423を更新し、先に作成された認定申請時の状態のデータベースに訪問調査結果および認定審査結果を反映させる。
【0020】
図6は、給付移行処理の概略構成を示す図である。給付移行インターフェース113は、住宅改修費支給申請の情報を設定する住宅改修費インターフェース510、福祉用具支給実績の情報を設定する福祉用具購入費インターフェース511および高額介護支給実績の情報を設定する高額介護支給実績インターフェース512で構成される。移行プログラム120を実行することにより、各インターフェースに基づいて作成されたデータを取り込み、新システム140に合うようデータを編集し、以下のように各種データベース141にデータを作成する。
【0021】
住宅改修費インターフェース510および福祉用具購入費インターフェース511より住宅改修用具支給実績データベース521を作成する。高額介護支給実績インターフェース512より、高額介護支給実績データベース522を作成する。また給付実績基本データベース523、給付実績明細データベース524、高額介護サービス費データベース525、過誤再審査基本データベース526、過誤再審査緊急時療養データベース527、過誤再審査明細データベース528、緊急時療養データベース529、特定診療データベース530、食事提供データベース531、過誤再審査特定診療データベース532、過誤再審査サービス計画費データベース533、過誤再審査食事提供データベース534、サービス計画費データベース535、給付実績集計データベース536、現物給付実績データベース537、過誤再審査集計データベース538、過誤再審査高額介護サービス費データベース539および給付管理表データベース540に関しては、介護保険システムで標準サポートされ、各業者とも共通な機能であるため、移行インターフェースを設けず、国保連より月次単位で取得した保険者向けの給付実績情報513および給付実績管理票情報514を基に移行を実施する。
【0022】
図7は、納付移行処理の概略構成を示す図である。納付移行インターフェース114は、保険料年額、微収方法区分を設定する賦課基本インターフェース611、賦課基本情報に対応する保険料の期割、減免を設定する賦課期割インターフェース612、保険料の収納情報を設定する収納履歴インターフェース613および過誤納、還付、充当の情報を設定する過誤納インターフェース614で構成される。移行プログラム120を実行することにより、各インターフェースに基づいて作成されたデータを取り込み、新システム140に合うようデータを編集し、下記のように各種データベース141にデータを作成する。
【0023】
世帯構成員インターフェース311および賦課基本インターフェース611より納付資料データベース620を作成する。賦課基本インターフェース611より、納付原簿データベース621を作成する。賦課期割インターフェース612より収納状況データベース622、減免申請書データベース623、徴収猶予申請書データベース624および滞納データベース625を作成する。収納履歴インターフェース613より、収納履歴データベース626および滞納繰越データベース627を作成する。過誤納インターフェース614より、還付充当データベース628、還付充当元データベース629、過誤納データベース630および充当先データベース631を作成する。また名寄せ引き渡し情報データベース632の移行については、個別のインターフェースを設けず、社保庁、地共済へ送付した特徴対象者依頼情報615または特徴対象者依頼結果情報616より移行する。
【0024】
図8は、共通移行処理の概略構成を示す図である。共通インターフェース115は、共通1インターフェース710から共通5インターフェース714までのインターフェースで構成される。共通1インターフェース710は、送付先、納付組合加入、連帯納付義務者、被保険者義務者および被保険者講座の情報を設定する。共通2インターフェース711は、サービス事業者、サービス事業者口座の情報を設定する。共通3インターフェース712は、医療保険者の情報を設定する。共通4インターフェース713は、かかりつけ医の情報を設定する。共通5インターフェース114は、訪問調査の情報を設定する。移行プログラム120を実行することにより、各インターフェースに基づいて作成されたデータを取り込み、新システム140に合うようデータを編集し、下記のように各種データベースにデータ141を作成する。
【0025】
共通1インターフェース710より送付先データベース720、納付組合加入データベース721および連帯納付義務者データベース722を作成する。共通1インターフェース710および共通2インターフェース711より口座データベース723を作成する。共通2インターフェース711よりサービス事業者データベース724を作成する。共通3インターフェース712より医療保険者データベース725を作成する。共通4インターフェース713よりかかりつけ医データベース726を作成する。共通5インターフェース714より訪問調査員データベース727を作成する。
【0026】
以上の処理を行うことによって、一時凍結したデータに対して各移行インターフェースに基づくデータベースの移行を実施するが、データ凍結日から本番稼動するまでの間、現行システム130においてデータの追加・更新が発生した場合、これらの情報を取り込んで本番稼動する必要がある。そのために日々、データ凍結時点とのデータの差分情報を取得し、それを蓄積していかなければならない。蓄積する差分情報225としては、日次処理により更新される住基システムからの異動情報である住民異動ファイル(住基)、外国人システムからの異動情報である住民異動ファイル(外国人)、金融機関からの口座振替の情報である収納普通徴収実績ファイル、科目別不徴実績ファイルおよび現行システムのオンライン入力により発生するオンライン入力データがある。なおデータ凍結日から本番稼動までの間に現行システム130においてデータの追加・更新が発生しない場合、差分情報反映作業は不要となる。一時凍結分のデータ検証が終了したら、この時点でのデータのバックアップを取得し(205)、オンライン照会画面による移行したデータの詳細の確認を行う(207)。オンライン照会画面を使用しての確認が完了した後、移行データに対して各種異動入力を行い、移動後のデータが正しいか確認を実施する(移行データの不備による各種異動の誤動作が発生していないかを確認する)。移行後確認テスト207にて移行データを更新したため、移行直後の状態にリカバリする(208)。現行稼動しているシステムデータを抽出し、一時凍結分のデータとマッチングをかけて差分情報を取得し、移行インターフェースに基づく移行データに格納する。格納された差分のみのデータに対して差分情報反映処理を実行し(209)、データベースI/Oを使用して差分情報を1行ずつデータベースに取り込むことにより、差分情報のみを新システム140に取りこむ。差分情報反映後のデータについて整合性チェック機能を実行することにより検証を行い(210)、新システム140にて介護保険システムの本番稼動を実施する(211)。
【0027】
図9は、移行システム100の移行画面の一例を示す図である。移行画面は機能単位にデータ移行を実行するための移行実行ボタン801〜805と、各移行処理の進捗度合を視覚的に表示するための移行進捗バー810と、進捗状態とエラーメッセージを表示する領域820と、移行先のデータベースの初期化を実行するボタン(クリアボタン830)と、全ての機能について移行終了後、移行先のデータベースの整合性が取れているかの確認を行うボタン(整合性チェックボタン840)と、データ凍結した時点から本番稼動までの差分情報の移行を実行するボタン(差分情報反映ボタン850)を持つ。
【0028】
移行実行ボタンは、資格移行ボタン801、受給移行ボタン802、給付移行ボタン803、納付移行ボタン804、共通移行ボタン805の5つがあり、それぞれの機能は以下の通りである。資格移行ボタン801は、被保険者インターフェース310、世帯構成員インターフェース311、生保受給者インターフェース312、老齢福祉年金受給者インターフェース313および適用除外者インターフェース314からデータを取りこんで、各データベースへのデータの移行を実行するボタンである。受給移行ボタン802は、受給者基本インターフェース410、支給限度インターフェース411、居宅サービス計画インターフェース412、利用者負担減免インターフェース413、施設入退所者インターフェース414、NCI262インターフェース415およびNCI262インターフェース416からデータを取りこんで、各データベースへのデータの移行を実行するボタンである。給付移行ボタン803は住宅改修費インターフェース510、福祉用具購入費インターフェース511および高額介護支給実績インターフェース512からデータを取りこんで各データベースへのデータの移行を実行するボタンである。納付移行ボタン804は世帯構成員インターフェース311、賦課基本インターフェース611、賦課期割インターフェース612、収納履歴インターフェース613および過誤納インターフェース614からデータを取り込んで各データベースへデータの移行を実行するボタンである。共通移行ボタンは、共通1インターフェース710、共通2インターフェース711、共通3インターフェース712、共通4インターフェース713および共通5インターフェース714からデータを取りこんで各データベースへデータの移行を実行するボタンである。
【0029】
なお受給機能は資格機能が実行された後でないと実行できないようにし、給付機能は受給機能が実行された後でないと実行できないようにするために、あらかじめ移行ボタンの押下には制限を付けておき誤操作を防ぐ。
【0030】
ここで個々の移行ボタンは移行終了すると色を変える等表示を変化させて、視覚的に移行が終了したことを示してもよい。また移行インターフェースごとに移行終了したデータべース件数をカウントアップし、最終的に移行する全データベース件数で割ることによって、データベース移行の進捗の割合を算出し、算出した結果をオンライン画面上のバー等で表すことにより、データ移行の進捗状況を視覚的に分かるようにしてもよい。
【0031】
さらにデータ移行後、移行先のデータベースで機能単位別の被保険者数を算出し、それぞれを比較することによって整合性が取れているかをチェックする機能を設け、オンライン画面上から実行できるようにすることによって、移行先の整合性を確認する機能を持たせてもよい。
【0032】
またさらに移行先のデータベースを任意のタイミングで一括初期化する機能を設け、オンライン画面上から実行できるようにすることによって、データベース移行終了後の更新系確認テストにおけるデータベース初期化漏れを防ぐことが可能となる。
【0033】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、移行インターフェースに従う中間的な移行データを設定することによって凍結データのデータ量及び順次発生する差分データのデータ量を削減できるので、移行処理時間を短縮できるとともにデータ移行のリスクをより小さくできる。またデータ移行の順序性を考慮したデータ移行手順を設定しているために介護保険業務の知識や経験が少ない者でも容易にシステムの移行作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のデータ移行の手順の概略を説明する図である。
【図2】実施形態の移行作業及び計算機処理の手順を示す図である。
【図3】実施形態の移行インターフェース110の例を示す図である。
【図4】資格移行処理の概略を示す図である。
【図5】受給移行処理の概略を示す図である。
【図6】給付移行処理の概略を示す図である。
【図7】納付移行処理の概略を示す図である。
【図8】共通移行処理の概略を示す図である。
【図9】移行画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
100:移行システム、110:移行インターフェース、111:資格移行インターフェース、112:受給移行インターフェース、113:給付移行インターフェース、114:納付移行インターフェース、115:共通移行インターフェース、120:移行プログラム、130:現行システム、131:各種データベース、140:新システム、141:各種データベース、151:移行データ抽出プログラム

Claims (5)

  1. 介護保険事務支援システムの旧システムで用いられる第1のデータを新システムで用いられる第2のデータへデータ移行する方法において、前記第1のデータからデータ移行の中間に位置する移行データの基準として定めるデータ項目のデータを抽出し所定のデータ形式に編集して前記移行データを作成し、所定の順序で前記移行データを入力して入力された1つのデータ項目値から1つ又は複数のデータ項目値を生成して前記第2のデータを作成することを特徴とする介護保険事務支援システムのデータ移行方法。
  2. 前記移行データは、各々のデータ項目基準に従う資格移行データ、受給移行データ、給付移行データ、納付移行データおよび共通移行データから構成されることを特徴とする請求項1記載の介護保険事務支援システムのデータ移行方法。
  3. ある時点でデータ凍結した前記第1のデータについて前記データ移行を実行することを特徴とする請求項1記載の介護保険事務支援システムのデータ移行方法。
  4. 介護保険事務支援システムの旧システムで用いられる第1のデータからデータ移行の中間に位置する移行データの基準として定めるデータ項目のデータを抽出し所定のデータ形式に編集して前記移行データを作成する第1の処理手段と、前記移行データから新システムで用いられる第2のデータを作成するデータ移行システムとを有するデータ移行関連システムのうち、前記データ移行システムの構成を特徴とするものであって、
    前記データ移行システムは、前記移行データを格納する第1の記憶手段と、前記第2のデータを格納する第2の記憶手段と、所定の順序で前記第1の記憶手段から前記移行データを入力する手段と、入力された1つのデータ項目値から1つ又は複数のデータ項目値を生成する手段と、生成された前記第2のデータを前記第2の記憶手段に格納する手段とを有することを特徴とする介護保険事務支援システムのデータ移行システム。
  5. 前記移行データは、各々のデータ項目基準に従う資格移行データ、受給移行データ、給付移行データ、納付移行データおよび共通移行データから構成されることを特徴とする請求項4記載の介護保険事務支援システムのデータ移行システム。
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