JP2004240286A - 照明光学装置、この照明光学装置を備えた光学装置、およびプロジェクタ - Google Patents
照明光学装置、この照明光学装置を備えた光学装置、およびプロジェクタ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】冷却空気量が減少しても、遮光板を確実に冷却できる照明光学装置を提供すること。
【解決手段】照明光学装置50は、複数の偏光分離膜、複数の反射膜、複数のガラス部材、および複数の位相差板64を備えた偏光変換素子61と、この偏光変換素子61の光束入射側に設けられ、反射膜の配列に応じて形成されて該反射膜に入射する不要光を遮断する遮光部を有する遮光板62と、偏光変換素子61および遮光板62を、エチレングリコールとともに密閉収納する筐体51とを備えている。これにより、遮光板62が発熱すると、この熱によって遮光板62周囲のエチレングリコール(冷却液)が循環して自然対流が生じる。したがって、冷却ファン等による冷却空気量が減少しても、遮光板62を確実に冷却できる。
【選択図】 図6
【解決手段】照明光学装置50は、複数の偏光分離膜、複数の反射膜、複数のガラス部材、および複数の位相差板64を備えた偏光変換素子61と、この偏光変換素子61の光束入射側に設けられ、反射膜の配列に応じて形成されて該反射膜に入射する不要光を遮断する遮光部を有する遮光板62と、偏光変換素子61および遮光板62を、エチレングリコールとともに密閉収納する筐体51とを備えている。これにより、遮光板62が発熱すると、この熱によって遮光板62周囲のエチレングリコール(冷却液)が循環して自然対流が生じる。したがって、冷却ファン等による冷却空気量が減少しても、遮光板62を確実に冷却できる。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学機器に用いられ、入射光束を1種類の直線偏光光束に揃えて射出する偏光変換素子を備えた照明光学装置、光学装置、およびプロジェクタに関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、光源ランプと、この光源ランプから射出された光束を画像情報に応じて変調する電気光学装置と、この電気光学装置で変調された光束を拡大投写する投写光学系とを備えたプロジェクタが利用されている。
このようなプロジェクタでは、光源ランプから射出された光束により、電気光学装置の画像形成領域をムラ無く均一に照明するために、光源ランプおよび電気光学装置の間に複数の光学素子から構成される照明光学系が介在配置されている。
【0003】
この照明光学系は、例えば、光源ランプから射出された光束を複数の部分光束に分割する光束分割素子、分割された複数の部分光束を電気光学装置の画像形成領域上に集光する集光素子、および、光源ランプから射出された光束の偏光方向を略同一方向に揃える偏光変換素子を含む光学部品から構成される。このうち、偏光変換素子には、部分光束のうち不要な光を遮断する遮光板が設けられる。
【0004】
このような照明光学系では、光源ランプからの光束の照射によって、偏光変換素子、特に遮光板が発熱するため、偏光変換素子と他の光学部品との間の隙間に冷却空気を導入することにより、強制的に冷却を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−31843号公報([0037]および図9)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、プロジェクタの小型化、低騒音化、および高輝度化が要請されている。そのため、偏光変換素子の遮光板で発生する熱量が増大するにもかかわらず、冷却ファンの小型化や設置数量の削減により冷却空気量が減少し、偏光変換素子で発生する熱を速やかに排熱できない場合があった。
【0007】
本発明の目的は、冷却空気量が減少しても、遮光板を確実に冷却できる照明光学装置、光学装置、およびプロジェクタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の照明光学装置は、光学機器に用いられ、入射光束を1種類の直線偏光光束に揃えて射出する偏光変換素子を備えた照明光学装置において、前記入射光束に対して傾斜して配置され、該入射光束を2種類の直線偏光光束に分離する複数の偏光分離膜、これら偏光分離膜の間に介在配置され、前記分離された直線偏光光束のうち一方を反射する複数の反射膜、前記偏光分離膜および反射膜が形成される複数の透光性部材、ならびに、これら透光性部材の光束射出側に設けられ、前記分離された直線偏光光束のうち一方を他方の偏光方向に変換する複数の位相差膜を備えた偏光変換素子と、この偏光変換素子の光束入射側に設けられ、前記反射膜の配列に応じて形成されて該反射膜に入射する不要光を遮断する遮光部を有する遮光板と、前記偏光変換素子および遮光板を、冷却流体とともに密閉収納する筐体とを備えていることを特徴とする。
【0009】
ここで、冷却流体としては、熱伝導率、比熱、動粘性係数、プラントル数が大きく、かつ光源からの光束の透過率が高い液体が好ましい。
【0010】
この発明によれば、光源からの光束の照射によって遮光板が発熱すると、この熱によって遮光板周囲の冷却流体の温度が上昇し、上方へ流動する。この上方へ流動した冷却流体は、筐体との間で熱交換を行い、これにより温度が低下して再び下方に流動する。このように冷却流体が循環して自然対流が生じる。このとき、筐体内に冷却流体が密閉収納されているため、冷却流体が遮光板の全周を囲むことになり、遮光板の発熱部分に対する接触面積を大きく確保でき、遮光板から冷却流体への熱の移動が円滑に行われる。したがって、冷却ファン等による冷却空気量が減少しても、遮光板を確実に冷却できる。
【0011】
本発明では、前記筐体のうち前記偏光変換素子の入射光束光軸に交わる両端面には、それぞれ開口部が形成され、前記開口部のうちいずれか一方には、該開口部を塞ぐとともに、前記入射光束を複数の部分光束に分割して前記偏光変換素子に導入する光束分割素子が設けられ、前記開口部のうち他方には、該開口部を塞ぐとともに、前記偏光変換素子で変換された光束を集光する集光素子が設けられていることが好ましい。
【0012】
ここで、光束分割素子としては、例えば、電気光学装置の画像形成領域に応じた小レンズを照明光軸に直行する面内でマトリクス状に配列したレンズアレイを採用できる。すなわち、光源から射出された光束を複数の部分光束に分割できる光学素子であれば、種々のものを採用できる。
また、集光素子は、分割された複数の部分光束を電気光学装置の画像形成領域上に集光するものである。
この発明によれば、光束分割素子および集光素子で開口部を塞いだので、例えば透明性部材で開口部を塞ぐ場合に比べ、部品点数を削減できる。また、光束分割素子および集光素子についても、遮光板と同様に冷却でき、冷却効率を向上できる。
【0013】
本発明では、前記筐体は、外側に膨出する膨出部を有し、この膨出部の内側でかつ前記偏光変換素子の外形より外側の空間は、前記偏光変換素子または遮光板によって加熱された冷却流体を冷却する冷却空間とされていることが好ましい。
この発明によれば、加熱された冷却流体が膨出部に接触しながら冷却空間を流動することにより、冷却流体の熱が膨出部に伝わって放熱されるから、冷却効率を向上できる。
【0014】
本発明では、前記膨出部は、上部に向かうに従って細くなる先細り形状とされていることが好ましい。
開口を通過する流体の流速は、開口の断面積に反比例する。したがって、この発明によれば、膨出部内を上昇する冷却流体の流速を徐々に上げて、冷却流体を速やかに流動させることができ、遮光板の熱を迅速に放熱できる。
【0015】
本発明では、前記筐体には、前記光学機器に設けられる放熱部材に接触する熱伝導性を有する弾性部材が設けられていることが好ましい。
この発明によれば、冷却流体は、遮光板の熱によって温度が上昇し、上方へ流動して、筐体との間で熱交換を行う。この筐体に伝わった熱は、弾性部材を介して筐体から放熱部材へと伝わって放熱される。これにより、さらに効率よく冷却できる。また、放熱部材に外部から衝撃が加わっても、弾性部材でこの衝撃を緩和できるから、筐体の変形を防止できる。
【0016】
本発明では、前記冷却流体は、エチレングリコールとされていることが好ましい。
この発明によれば、冷却流体として空気よりも熱伝導率、比熱、動粘性係数、プラントル数が大きいエチレングリコールを用いたので、熱が拡散して温度分布が均一化され、冷却流体の一部の温度が急上昇するのを抑制できる。したがって、冷却流体に接触することによって透光性部材や位相差板等の材質が劣化するのを防止できる。
【0017】
本発明では、前記遮光板は、熱伝導性を有する接着剤を用いて前記筐体に取り付けられていることが好ましい。
この発明によれば、遮光板に発生した熱を、冷却液だけでなく、接着剤を介しても筐体から放熱できるから、遮光板の冷却効率をさらに向上できる。
【0018】
本発明では、前記位相差板の光束射出端面は、無機材料で形成された透光性基板で覆われていることが好ましい。
ここで、無機材料で形成された透光性基板としては、ガラスが挙げられる。
位相差板は、通常、有機材料で形成されるため、耐熱性が低い。そのため、遮光板の熱で冷却流体の温度が上昇すると、この高温となった冷却流体が位相差板に接触して、位相差板の光学特性が劣化するおそれがある。しかしながら、この発明によれば、透光性基板で位相差板表面を保護したので、冷却流体の温度が上昇しても、位相差板が劣化するのを防止できる。
【0019】
本発明の光学装置は、光源を収納する光源収納部、およびレンズ、ミラー等の光学部品を収納する光学部品収納部を有する光学部品用筐体を備えた光学装置であって、光源収納部と前記光学部品収納部との境界部分には、請求項1から8のいずれかに記載の照明光学装置が配置されていることが好ましい。
照明光学装置は、冷却流体が収容されているため、他の光学部品に比べて熱容量が大きい。そのため、この発明によれば、光源収納部と光学部品収納部との間に熱容量の大きな照明光学装置が配置されることにより、光源収納部の熱が光学部品収納部に配置された光変調装置等に伝わって温度が上昇するのを防ぐことができ、光学装置の耐久性を向上できる。
【0020】
本発明のプロジェクタは、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、拡大投写するプロジェクタであって、請求項9に記載の光学装置を備えていることを特徴とする。
この発明によれば、上述した光学装置をプロジェクタとして利用できる。
【0021】
本発明では、前記照明光学装置の筐体を冷却する冷却手段を備えていることが好ましい。
ここで、冷却手段としては、例えば、照明光学装置の筐体表面に風を送る冷却ファンや、冷媒が充填された冷却パイプ等が挙げられる。
この発明によれば、冷却手段で筐体を冷却することにより、筐体からの放熱を促進し、さらに冷却効率を向上できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔1.プロジェクタの主な構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係る照明光学装置が適用されたプロジェクタ1を上方から見た全体斜視図である。図2は、図1の状態からアッパーケース21を外した分解斜視図である。
プロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、拡大投写するものであり、全体略直方体形状の外装ケース2と、プロジェクタ1内に滞留する熱を冷却する冷却ユニット3と、光源から射出された光束を光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成する光学装置としての光学ユニット4とを備えて構成されている。
なお、図2において、図示は省略するが、外装ケース2内の光学ユニット4以外の空間には、電源ブロック、ランプ駆動回路が収納される。
【0023】
外装ケース2は、それぞれ金属で構成され、プロジェクタ1の天面、前面、背面、および側面をそれぞれ構成するアッパーケース21と、プロジェクタ1の底面、前面、側面、および背面をそれぞれ構成するロアーケース22とで構成されている。これらのケース21,22は、互いにねじ等で固定されている。なお、外装ケース2は、金属製に限らず、合成樹脂等により構成してもよい。
アッパーケース21は、上面部211と、その周囲に設けられた、側面部212と、背面部213と、正面部214とで構成されている。
上面部211には、光学ユニット4の後述する光変調装置44の上方に位置し、冷却ユニット3によって外部から冷却空気を吸引するための吸気口211Aが設けられている。
側面部212のうち、一方の側面部212(前面から見て右側面)には、冷却ユニット3によって、プロジェクタ1内部で温められた空気を排出するための排気口212Aが設けられている。
【0024】
背面部213には、図示は省略するが、コンピュータ接続用の接続部や、ビデオ入力端子、オーディオ機器接続端子等の各種の機器接続用端子が設けられており、該背面部213の内側には、映像信号等の信号処理を行う信号処理回路が実装されたインターフェース基板が配置されている。
正面部214には、切欠部214Aが形成されており、ロアーケース22と組み合わされた状態で、円形の開口部2Aを形成し、この開口部2Aから、外装ケース2内部に配置された光学ユニット4の一部が、外部に露出している。この開口部2Aを通して光学ユニット4で形成された光学像が射出され、スクリーン上に画像が表示される。
【0025】
ロアーケース22は、底面部221と、その周囲に設けられた、側面部222と、背面部223と、正面部224とで構成されている。
底面部221には、図示は省略するが、光学ユニット4の下方に位置し、後述する光源装置411を着脱する開口部が形成されており、該開口部には、ランプカバーが嵌め込み式で着脱可能に設けられている。
正面部224には、切欠部224Aが形成され、アッパーケース21と組み合わされた状態で、切欠部214Aと連続して円形の開口部2Aを形成する。
【0026】
冷却ユニット3は、プロジェクタ1の内部に形成される冷却流路に冷却空気を送り込み、プロジェクタ1内で発生する熱を冷却する。この冷却ユニット3は、光学ユニット4の後述する光変調装置44の上方に位置し、アッパーケース21の上面部211に形成された吸気口211Aから冷却空気を吸引する軸流吸気ファン31と、光変調装置44の後述する光源装置411の近傍に位置し、光学ユニット4内およびプロジェクタ1内の空気を引き寄せ、アッパーケース21の側面部212に形成された排気口212Aから温められた空気を排出する冷却手段としてのシロッコファン32とを備えている。
【0027】
光学ユニット4は、光源ランプ416から射出された光束を、光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成するユニットである。この光学ユニット4は、図2に示すように、ロアーケース22の右側の側面部222から背面部223に沿って、さらに、左側の側面部222に沿って正面部214へと延びる平面視略L字形状を有している。また、この光学ユニット4は、図示は省略するが、電源ケーブルを通して電力が供給され、供給された電力を該光学ユニット4の光源ランプ416に供給するための電源装置と電気的に接続している。さらに、この光学ユニット4の上方には、図示は省略するが、画像情報に応じた光学像を投写するために、画像情報を取り込んで制御および演算処理等を行い、後述する光変調装置440を構成する液晶パネル441を制御する制御基板が配置される。
【0028】
〔2.光学系の詳細な構成〕
図3は、光学ユニット4内の光学系を模式的に示す平面図である。
光学ユニット4は、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、光変調装置44と、投写レンズ46と、これら光学部品41〜44,46を収納する合成樹脂製のライトガイド47とを備える。
【0029】
インテグレータ照明光学系41は、光変調装置44を構成する3枚の液晶パネル441(赤、緑、青の色光毎にそれぞれ液晶パネル441R,441G,441Bとする)の画像形成領域をほぼ均一に照明するための光学系であり、光源装置411と、光束分割素子としての第1レンズアレイ412と、第2レンズアレイ413と、偏光変換装置414と、集光素子としての重畳レンズ415とを備えている。
【0030】
光源装置411は、放射光源としての光源ランプ416と、リフレクタ417とを備え、光源ランプ416から射出された放射状の光線をリフレクタ417で反射して平行光線とし、この平行光線を外部へと射出する。光源ランプ416には、高圧水銀ランプを採用している。なお、高圧水銀ランプ以外に、メタルハライドランプやハロゲンランプ等も採用できる。また、リフレクタ417には、放物面鏡を採用している。なお、放物面鏡の代わりに、平行化凹レンズおよび楕円面鏡を組み合わせたものを採用してもよい。
【0031】
第1レンズアレイ412は、光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズは、光源ランプ416から射出される光束を、複数の部分光束に分割している。各小レンズの輪郭形状は、液晶パネル441の画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と略同様な構成を有しており、小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ413は、重畳レンズ415とともに、第1レンズアレイ412の各小レンズの像を液晶パネル441上に結像させる機能を有する。
【0032】
偏光変換装置414は、第2レンズアレイ413と重畳レンズ415との間に配置され、第2レンズアレイ413からの入射光束を1種類の偏光光束に変換する。この偏光変換装置414により1種類の偏光光に変換された各部分光は、重畳レンズ415によって最終的に光変調装置44の液晶パネル441上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネル441を用いたプロジェクタ1では、1種類の偏光光しか利用できないため、他種類のランダムな偏光光を発する光源ランプ416からの光束の略半分が利用されない。このため、偏光変換装置414を用いることにより、光源ランプ416から射出された光束を略1種類の偏光光束に変換し、光変調装置44での光の利用効率を高めている。
以上の第1レンズアレイ412、第2レンズアレイ413、偏光変換装置414、および重畳レンズ415は、一体的に組み合わされた照明光学装置50を構成し、ライトガイド47内に設置固定される。この照明光学装置50については、後に詳述する。
【0033】
色分離光学系42は、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備え、ダイクロイックミラー421,422によりインテグレータ照明光学系41から射出された複数の部分光束を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を有している。
【0034】
リレー光学系43は、入射側レンズ431と、リレーレンズ433と、反射ミラー432,434とを備え、色分離光学系42で分離された色光である赤色光を液晶パネル441Rまで導く機能を有している。
【0035】
この際、色分離光学系42のダイクロイックミラー421では、インテグレータ照明光学系41から射出された光束のうち、赤色光成分と緑色光成分とは透過し、青色光成分は反射する。ダイクロイックミラー421によって反射した青色光は、反射ミラー423で反射し、フィールドレンズ418を通って、青色用の液晶パネル441Bに到達する。このフィールドレンズ418は、第2レンズアレイ413から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル441G、441Rの光入射側に設けられたフィールドレンズ418も同様である。
【0036】
また、ダイクロイックミラー421を透過した赤色光と緑色光のうちで、緑色光は、ダイクロイックミラー422によって反射し、フィールドレンズ418を通って、緑色用の液晶パネル441Gに到達する。一方、赤色光は、ダイクロイックミラー422を透過してリレー光学系43を通り、さらにフィールドレンズ418を通って、赤色光用の液晶パネル441Rに到達する。
なお、赤色光にリレー光学系43が用いられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ418に伝えるためである。なお、リレー光学系43には、3つの色光のうちの赤色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、青色光を通す構成としてもよい。
【0037】
光変調装置44は、入射された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものであり、色分離光学系42で分離された各色光が入射される3つの入射側偏光板442と、各入射側偏光板442の後段に配置される液晶パネル441R,441G,441Bと、各液晶パネル441R,441G,441Bの後段に配置される射出側偏光板443と、色合成光学系としてのクロスダイクロイックプリズム444とを備える。
【0038】
液晶パネル441R,441G,441Bは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものである。
光変調装置44において、色分離光学系42で分離された各色光は、これら3枚の液晶パネル441R,441G,441B、入射側偏光板442、および射出側偏光板443によって画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
【0039】
入射側偏光板442は、色分離光学系42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光束のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、サファイアガラス等の基板に偏光膜が貼付されたものである。また、基板を用いずに、偏光膜をフィールドレンズ418に貼り付けてもよい。
射出側偏光板443も、入射側偏光板442と略同様に構成され、液晶パネル441(441R,441G,441B)から射出された光束のうち、所定方向の偏光光束のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。また、基板を用いずに、偏光膜をクロスダイクロイックプリズム444に貼り付けてもよい。
これらの入射側偏光板442および射出側偏光板443は、互いの偏光方向が直交するように設定されている。
【0040】
クロスダイクロイックプリズム444は、射出側偏光板443から射出され、各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成するものである。
クロスダイクロイックプリズム444には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に設けられ、これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成される。
【0041】
以上説明した液晶パネル441、射出側偏光板443およびクロスダイクロイックプリズム444は、一体的にユニット化された電気光学装置45として構成されている。
投写レンズ46は、クロスダイクロイックプリズム444で合成されたカラー画像を拡大して投写するものである。
【0042】
図4は、ライトガイドの構造を示す斜視図である。
ライトガイド47は、上述した各光学部品を上方からスライド式に嵌め込む複数の溝部が形成された下ライトガイド471と、この下ライトガイド471の上側開口を閉塞する蓋状の上ライトガイド472(図7参照)とを備えて構成される。
【0043】
下ライトガイド471は、平面視略L字状とされ、その一端側(図4中右側)に形成されて光源装置411が収容される光源収納部473と、他端側に形成されて光学部品418,421〜423,431〜434,442が収納される光学部品収納部474と、投写レンズ46を設置する投写レンズ設置部475とを備えている。
【0044】
光源収納部473は、下方が開放され、かつ、内側面に矩形状の開口部473Aを有する箱形形状を有しており、該光源収納部473に光源装置411が収納される。
光学部品収納部474は、側面部474Aと、底面部474Bとを備えて構成されている。側面部474Aの内側面には、ダイクロイックミラー421,422、反射ミラー423、入射側レンズ431、反射ミラー432,434、およびリレーレンズ433を上方からスライド式に嵌め込むための溝部476が形成されている。
光学部品収納部474の底面部474Bのうち、光源収納部473との境界部分には、上述した照明光学装置50が配置されている。
投写レンズ設置部475は、光学部品収納部474の側面部474Aの正面部分に、半円筒状に形成されている。
【0045】
〔3.照明光学装置の構造〕
図5および図6は、照明光学装置の斜視図および断面図である。なお、図5および図6において、右側が光束入射側であり、左側が光束射出側である。
照明光学装置50は、光束分割素子としての第1レンズアレイ412と、第2レンズアレイ413と、偏光変換装置414と、集光素子としての重畳レンズ415と、これら光学部品412〜415を冷却流体としてのエチレングリコール(以降、冷却液と呼ぶ)とともに密閉収納する筐体51とを備える。
偏光変換装置414は、第2レンズアレイ413の各小レンズにより集光された入射光束を1種類の偏光光束に揃えて射出する偏光変換素子61と、この偏光変換素子の光束入射側に設けられた遮光板62とを備える。
【0046】
筐体51は、Mg合金またはAl合金で形成され、筐体51のうち偏光変換素子61の入射光束光軸に交わる両端面には、それぞれ開口部52,53が形成されている。このうち、開口部52は、筐体51の光束入射側に形成され、開口部53は、筐体51の光束射出側に形成される。
開口部52は、入射光束を複数の部分光束に分割して偏光変換素子61に導入する第1レンズアレイ412で塞がれており、開口部53は、偏光変換素子61で変換された光束を集光する重畳レンズ415で塞がれている。なお、開口部52,53と第1レンズアレイ412および重畳レンズ415との間には、図示しない防水パッキンが介装されている。
【0047】
また、筐体51には、外側に膨出して、上部に向かうに従って細くなる先細り形状の膨出部511が形成されている。この膨出部511は、上端面512を有し、この上端面512には、全面に亘って弾性部材513が設けられている。弾性部材513は、熱伝導性を有する材料、ここではシリコンゴムで形成されている。
この膨出部511の内側でかつ偏光変換素子61の外形より外側の空間は、偏光変換素子61または遮光板62によって加熱された冷却液を冷却する冷却空間514とされている。なお、この冷却空間514における冷却効率を向上させるため、膨出部511の上端面512は、偏光変換素子61および遮光板62の真上に位置するように形成されている。
【0048】
以上の照明光学装置50は、図7に示すように、下ライトガイド471内に配置されるが、上ライトガイド472に覆われていない。すなわち、膨出部511は、ライトガイド47から突出し、膨出部511に設けられた弾性部材513で放熱部材としてのアッパーケース21の上面部211に密着している。また、上述のシロッコファン32で引き寄せられた空気は、冷却流路Aを通って、照明光学装置50の膨出部511を冷却する。
【0049】
〔4.偏光変換装置の詳細な構造〕
図8は、偏光変換装置414を部分拡大した平断面図である。
偏光変換装置414の偏光変換素子61は、板状の偏光変換素子アレイ63と、この偏光変換素子アレイ63の光束射出側に貼り付けられた位相差膜としての位相差板64とで構成されている。
【0050】
偏光変換素子アレイ63は、入射光束に対して傾斜して配置され、該入射光束を2種類の直線偏光光束に分離する複数の偏光分離膜631と、これら偏光分離膜631の間に介在配置され、分離された直線偏光光束のうち一方を反射する複数の反射膜632と、これら偏光分離膜631と反射膜632が形成される透光性部材としてのガラス部材633とを備えている。
偏光分離膜631および反射膜632は、光束入射方向および光束射出方向に対して平面視で略45°に傾斜し、かつ、等しい配列ピッチで交互に配置されている。
【0051】
偏光分離膜631は、ブリュースター角が略45°に設定された誘電体多層膜等で構成され、ランダムな偏光光束を2種類の偏光光束に分離するものであり、該偏光分離膜631の入射面に対して、平行な偏光方向を有する光束(S偏光光束)を反射し、該S偏光光束と直交する偏光方向を有する光束(P偏光光束)を透過するものである。
反射膜632は、例えば、高反射性を有するAl,Au,Ag,Cu,Cr等の単一金属材料、これら複数種類の金属を含む合金等で構成され、上記偏光分離膜631で反射されるS偏光光束を反射するものである。
ガラス部材633は、光束が内部を通過するものであり、通常、白板ガラス等を加工して形成される。
【0052】
位相差板64は、偏光変換素子アレイ63を構成するガラス部材633の光束射出側に設けられ、偏光変換素子アレイ63から射出された2種類の光束のうち、一方の直線偏光光束の偏光方向を90°回転させて他方の直線偏光光束の偏光方向と同一にするものである。具体的には、位相差板64は、偏光変換素子アレイ63の光束射出端面のうち偏光分離膜631からの光束が透過する部分に貼り付けられて、偏光分離膜631を透過するP偏光光束の偏光方向を90°回転させる。
また、位相差板64の光束射出端面には、該光束射出端面を覆う無機材料で形成された透光性基板としてのガラス板641が設けられている。
【0053】
ここで、遮光板62は、ステンレスまたはAl合金で形成され、偏光変換素子アレイ63の光束入射側に設けられ、熱伝導性を有する接着剤を用いて筐体51の内側面に取り付けられている。この遮光板62は、反射膜632の配列に応じて形成されてかつ反射膜632に入射する不要光を遮断する遮光部621を備えている。つまり、遮光板62は、第2レンズアレイ413から偏光分離膜631に入射する光束のみを通すものである。
【0054】
〔5.照明光学装置の動作〕
以上の照明光学装置50の動作は、以下のようになる。
光源装置411から射出された光束は、第1レンズアレイ412で複数の部分光束に分割されて、第2レンズアレイ413に入射する。この第2レンズアレイ413に入射した光束は、各小レンズにより集光されて偏光変換装置414の偏光変換素子61に射出される。ここで、遮光板62の遮光部621によって、第2レンズアレイ413から射出される光束のうち無効領域に進む光束が遮光される。
【0055】
第2レンズアレイ413から射出されて偏光変換素子61に入射した光束は、ランダムな偏光方向を有する光束であるため、偏光分離膜631により、P偏光光束およびS偏光光束に分離される。すなわち、P偏光光束は、該偏光分離膜631を透過し、S偏光光束は該偏光分離膜631で反射し、光路が略90°変換される。偏光分離膜631で反射したS偏光光束は、反射膜632で反射され、再度、光路が略90°変換され、偏光変換素子61に入射した光と略同一方向に進む。
また、偏光分離膜631を透過したP偏光光束は、位相差板64に入射し、偏光方向を90°回転されることにより、S偏光光束として射出される。
これにより、偏光変換素子61からは、略1種類のS偏光光束が射出され、重畳レンズ415によって液晶パネル441上で結像される。
【0056】
ここで、遮光板62は、光源装置411からの光束の一部を遮光するため、この遮光した光束により発熱する。そのため、遮光板62周囲の冷却液(エチレングリコール)の温度が上昇し、上方へ流動する。この上方へ流動する冷却液は、筐体51膨出部511が細くなっているので、流速を徐々に上げながら冷却空間514を上昇し、この冷却空間514で膨出部511との間で熱交換を行う。すると、冷却液の温度は低下して、重畳レンズ415と偏光変換素子61との間を通る冷却流路Bと、第1レンズアレイ412と第2レンズアレイ413との間を通る冷却流路Cとの大きく2つに分かれて、再び下方に流動する。以上の動作を繰り返すことにより、冷却液が循環して自然対流が生じる(図6参照)。
一方、膨出部511に伝わった熱は、弾性部材513を介して膨出部511からアッパーケース21の上面部211に伝達されて放熱されるとともに、冷却流路Cを通る冷却風で冷却されて放熱が促進される。
【0057】
〔6.実施形態の効果〕
したがって、本実施形態によれば以下の効果がある。
(1)照明光学装置50を、偏光変換素子61と、遮光板62と、これら偏光変換素子61および遮光板62をエチレングリコールとともに密閉収容する筐体51とを含んで構成したので、遮光板62が発熱すると、この熱によって遮光板62周囲のエチレングリコール(冷却液)が循環して自然対流が生じる。このとき、筐体51内に冷却液が密閉収納されているため、冷却液が遮光板62の全周を囲むことになり、遮光板62の発熱部分に対する接触面積を大きく確保でき、遮光板62から冷却液への熱の移動が円滑に行われる。したがって、冷却ファン等による冷却空気量が減少しても、遮光板62を確実に冷却できる。
【0058】
(2)筐体51に開口部52,53を形成し、これら開口部52,53を部を第1レンズアレイ412および重畳レンズ415で塞いだので、例えばガラス等の透明性部材で開口部52,53を塞ぐ場合に比べ、部品点数を削減できる。また、第1レンズアレイ412および重畳レンズ415についても、遮光板62と同様に冷却でき、冷却効率を向上できる。
(3)筐体51に膨出部511を設け、膨出部511の内側でかつ偏光変換素子61の外形より外側の空間を冷却空間514としたので、加熱された冷却液が膨出部511に接触しながら冷却空間514を流動することにより、冷却液の熱が膨出部511に伝わって放熱されるから、冷却効率を向上できる。
【0059】
(4)膨出部511を上部に向かうに従って細くなる先細り形状としたので、膨出部511内を上昇する冷却液の流速を徐々に上げて、冷却液を速やかに流動させることができ、遮光板62の熱を迅速に放熱できる。
(5)筐体51にアッパーケース21の上面部211に密着する弾性部材513を設けたので、冷却液から膨出部511に伝わった熱は、弾性部材513を介して膨出部511からアッパーケース21へと伝わって放熱される。したがって、さらに効率よく冷却できる。また、アッパーケース21に外部から衝撃が加わっても、弾性部材513で緩和できるから、筐体51の変形を防止できる。
【0060】
(6)冷却液として、空気よりも熱伝導率、比熱、動粘性係数、プラントル数が大きいエチレングリコールを用いたので、熱が拡散して温度分布が均一化され、冷却液の一部の温度が急上昇するのを抑制できる。したがって、冷却液に接触することによって位相差板64等の材質が劣化するのを防止できる。
(7)遮光板62を熱伝導性を有する接着剤を用いて筐体51の内側面に取り付けたので、遮光板62に発生した熱を、冷却液だけでなく、接着剤を介しても筐体51から放熱できるから、遮光板62の冷却効率をさらに向上できる。
【0061】
(8)ガラス板641で位相差板64を覆ったので、ガラス板641で位相差板64の表面を保護して、冷却液の温度が上昇しても位相差板64が劣化するのを防止できる。
(9)光源収納部473と光学部品収納部474との境界部分に照明光学装置50を配置したので、光源装置411で発生した熱の大部分を、照明光学装置50を介して冷却できる。したがって、光源収納部473の熱が光学部品収納部474に配置された電気工学装置45等に伝わって温度が上昇するのを防ぐことができ、プロジェクタ1の耐久性を向上できる。
(10)照明光学装置50の筐体51を冷却するシロッコファン32を設けたので、筐体51からの放熱を促進し、さらに冷却効率を向上できる。
【0062】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る照明光学装置が適用されたプロジェクタの全体斜視図。
【図2】前記実施形態に係るプロジェクタの内部構造を示す分解斜視図。
【図3】前記各実施形態におけるプロジェクタの光学系の模式図。
【図4】前記実施形態に係るライトガイドの構造を示す斜視図。
【図5】前記実施形態に係る照明光学装置の斜視図。
【図6】前記実施形態に係る照明光学装置の縦断面図。
【図7】前記実施形態に係る照明光学装置がプロジェクタ内に配置された状態を示す縦断面図。
【図8】前記実施形態に係る偏光変換素子および遮光板の平断面図。
【符号の説明】
1…プロジェクタ(光学危機)、21…アッパーケース(放熱部材)、47…ライトガイド(光学部品用筐体)、50…照明光学装置、51…筐体、52,53…開口部、61…偏光変換素子、62…遮光板、64…位相差板(位相差膜)、412…第1レンズアレイ(光束分割素子)、415…重畳レンズ(集光素子)、511…膨出部、514…冷却空間、621…遮光部、631…偏光分離膜、632…反射膜、633…ガラス部材(透光性部材)、641…ガラス板(透光性基板)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学機器に用いられ、入射光束を1種類の直線偏光光束に揃えて射出する偏光変換素子を備えた照明光学装置、光学装置、およびプロジェクタに関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、光源ランプと、この光源ランプから射出された光束を画像情報に応じて変調する電気光学装置と、この電気光学装置で変調された光束を拡大投写する投写光学系とを備えたプロジェクタが利用されている。
このようなプロジェクタでは、光源ランプから射出された光束により、電気光学装置の画像形成領域をムラ無く均一に照明するために、光源ランプおよび電気光学装置の間に複数の光学素子から構成される照明光学系が介在配置されている。
【0003】
この照明光学系は、例えば、光源ランプから射出された光束を複数の部分光束に分割する光束分割素子、分割された複数の部分光束を電気光学装置の画像形成領域上に集光する集光素子、および、光源ランプから射出された光束の偏光方向を略同一方向に揃える偏光変換素子を含む光学部品から構成される。このうち、偏光変換素子には、部分光束のうち不要な光を遮断する遮光板が設けられる。
【0004】
このような照明光学系では、光源ランプからの光束の照射によって、偏光変換素子、特に遮光板が発熱するため、偏光変換素子と他の光学部品との間の隙間に冷却空気を導入することにより、強制的に冷却を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−31843号公報([0037]および図9)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、プロジェクタの小型化、低騒音化、および高輝度化が要請されている。そのため、偏光変換素子の遮光板で発生する熱量が増大するにもかかわらず、冷却ファンの小型化や設置数量の削減により冷却空気量が減少し、偏光変換素子で発生する熱を速やかに排熱できない場合があった。
【0007】
本発明の目的は、冷却空気量が減少しても、遮光板を確実に冷却できる照明光学装置、光学装置、およびプロジェクタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の照明光学装置は、光学機器に用いられ、入射光束を1種類の直線偏光光束に揃えて射出する偏光変換素子を備えた照明光学装置において、前記入射光束に対して傾斜して配置され、該入射光束を2種類の直線偏光光束に分離する複数の偏光分離膜、これら偏光分離膜の間に介在配置され、前記分離された直線偏光光束のうち一方を反射する複数の反射膜、前記偏光分離膜および反射膜が形成される複数の透光性部材、ならびに、これら透光性部材の光束射出側に設けられ、前記分離された直線偏光光束のうち一方を他方の偏光方向に変換する複数の位相差膜を備えた偏光変換素子と、この偏光変換素子の光束入射側に設けられ、前記反射膜の配列に応じて形成されて該反射膜に入射する不要光を遮断する遮光部を有する遮光板と、前記偏光変換素子および遮光板を、冷却流体とともに密閉収納する筐体とを備えていることを特徴とする。
【0009】
ここで、冷却流体としては、熱伝導率、比熱、動粘性係数、プラントル数が大きく、かつ光源からの光束の透過率が高い液体が好ましい。
【0010】
この発明によれば、光源からの光束の照射によって遮光板が発熱すると、この熱によって遮光板周囲の冷却流体の温度が上昇し、上方へ流動する。この上方へ流動した冷却流体は、筐体との間で熱交換を行い、これにより温度が低下して再び下方に流動する。このように冷却流体が循環して自然対流が生じる。このとき、筐体内に冷却流体が密閉収納されているため、冷却流体が遮光板の全周を囲むことになり、遮光板の発熱部分に対する接触面積を大きく確保でき、遮光板から冷却流体への熱の移動が円滑に行われる。したがって、冷却ファン等による冷却空気量が減少しても、遮光板を確実に冷却できる。
【0011】
本発明では、前記筐体のうち前記偏光変換素子の入射光束光軸に交わる両端面には、それぞれ開口部が形成され、前記開口部のうちいずれか一方には、該開口部を塞ぐとともに、前記入射光束を複数の部分光束に分割して前記偏光変換素子に導入する光束分割素子が設けられ、前記開口部のうち他方には、該開口部を塞ぐとともに、前記偏光変換素子で変換された光束を集光する集光素子が設けられていることが好ましい。
【0012】
ここで、光束分割素子としては、例えば、電気光学装置の画像形成領域に応じた小レンズを照明光軸に直行する面内でマトリクス状に配列したレンズアレイを採用できる。すなわち、光源から射出された光束を複数の部分光束に分割できる光学素子であれば、種々のものを採用できる。
また、集光素子は、分割された複数の部分光束を電気光学装置の画像形成領域上に集光するものである。
この発明によれば、光束分割素子および集光素子で開口部を塞いだので、例えば透明性部材で開口部を塞ぐ場合に比べ、部品点数を削減できる。また、光束分割素子および集光素子についても、遮光板と同様に冷却でき、冷却効率を向上できる。
【0013】
本発明では、前記筐体は、外側に膨出する膨出部を有し、この膨出部の内側でかつ前記偏光変換素子の外形より外側の空間は、前記偏光変換素子または遮光板によって加熱された冷却流体を冷却する冷却空間とされていることが好ましい。
この発明によれば、加熱された冷却流体が膨出部に接触しながら冷却空間を流動することにより、冷却流体の熱が膨出部に伝わって放熱されるから、冷却効率を向上できる。
【0014】
本発明では、前記膨出部は、上部に向かうに従って細くなる先細り形状とされていることが好ましい。
開口を通過する流体の流速は、開口の断面積に反比例する。したがって、この発明によれば、膨出部内を上昇する冷却流体の流速を徐々に上げて、冷却流体を速やかに流動させることができ、遮光板の熱を迅速に放熱できる。
【0015】
本発明では、前記筐体には、前記光学機器に設けられる放熱部材に接触する熱伝導性を有する弾性部材が設けられていることが好ましい。
この発明によれば、冷却流体は、遮光板の熱によって温度が上昇し、上方へ流動して、筐体との間で熱交換を行う。この筐体に伝わった熱は、弾性部材を介して筐体から放熱部材へと伝わって放熱される。これにより、さらに効率よく冷却できる。また、放熱部材に外部から衝撃が加わっても、弾性部材でこの衝撃を緩和できるから、筐体の変形を防止できる。
【0016】
本発明では、前記冷却流体は、エチレングリコールとされていることが好ましい。
この発明によれば、冷却流体として空気よりも熱伝導率、比熱、動粘性係数、プラントル数が大きいエチレングリコールを用いたので、熱が拡散して温度分布が均一化され、冷却流体の一部の温度が急上昇するのを抑制できる。したがって、冷却流体に接触することによって透光性部材や位相差板等の材質が劣化するのを防止できる。
【0017】
本発明では、前記遮光板は、熱伝導性を有する接着剤を用いて前記筐体に取り付けられていることが好ましい。
この発明によれば、遮光板に発生した熱を、冷却液だけでなく、接着剤を介しても筐体から放熱できるから、遮光板の冷却効率をさらに向上できる。
【0018】
本発明では、前記位相差板の光束射出端面は、無機材料で形成された透光性基板で覆われていることが好ましい。
ここで、無機材料で形成された透光性基板としては、ガラスが挙げられる。
位相差板は、通常、有機材料で形成されるため、耐熱性が低い。そのため、遮光板の熱で冷却流体の温度が上昇すると、この高温となった冷却流体が位相差板に接触して、位相差板の光学特性が劣化するおそれがある。しかしながら、この発明によれば、透光性基板で位相差板表面を保護したので、冷却流体の温度が上昇しても、位相差板が劣化するのを防止できる。
【0019】
本発明の光学装置は、光源を収納する光源収納部、およびレンズ、ミラー等の光学部品を収納する光学部品収納部を有する光学部品用筐体を備えた光学装置であって、光源収納部と前記光学部品収納部との境界部分には、請求項1から8のいずれかに記載の照明光学装置が配置されていることが好ましい。
照明光学装置は、冷却流体が収容されているため、他の光学部品に比べて熱容量が大きい。そのため、この発明によれば、光源収納部と光学部品収納部との間に熱容量の大きな照明光学装置が配置されることにより、光源収納部の熱が光学部品収納部に配置された光変調装置等に伝わって温度が上昇するのを防ぐことができ、光学装置の耐久性を向上できる。
【0020】
本発明のプロジェクタは、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、拡大投写するプロジェクタであって、請求項9に記載の光学装置を備えていることを特徴とする。
この発明によれば、上述した光学装置をプロジェクタとして利用できる。
【0021】
本発明では、前記照明光学装置の筐体を冷却する冷却手段を備えていることが好ましい。
ここで、冷却手段としては、例えば、照明光学装置の筐体表面に風を送る冷却ファンや、冷媒が充填された冷却パイプ等が挙げられる。
この発明によれば、冷却手段で筐体を冷却することにより、筐体からの放熱を促進し、さらに冷却効率を向上できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔1.プロジェクタの主な構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係る照明光学装置が適用されたプロジェクタ1を上方から見た全体斜視図である。図2は、図1の状態からアッパーケース21を外した分解斜視図である。
プロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、拡大投写するものであり、全体略直方体形状の外装ケース2と、プロジェクタ1内に滞留する熱を冷却する冷却ユニット3と、光源から射出された光束を光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成する光学装置としての光学ユニット4とを備えて構成されている。
なお、図2において、図示は省略するが、外装ケース2内の光学ユニット4以外の空間には、電源ブロック、ランプ駆動回路が収納される。
【0023】
外装ケース2は、それぞれ金属で構成され、プロジェクタ1の天面、前面、背面、および側面をそれぞれ構成するアッパーケース21と、プロジェクタ1の底面、前面、側面、および背面をそれぞれ構成するロアーケース22とで構成されている。これらのケース21,22は、互いにねじ等で固定されている。なお、外装ケース2は、金属製に限らず、合成樹脂等により構成してもよい。
アッパーケース21は、上面部211と、その周囲に設けられた、側面部212と、背面部213と、正面部214とで構成されている。
上面部211には、光学ユニット4の後述する光変調装置44の上方に位置し、冷却ユニット3によって外部から冷却空気を吸引するための吸気口211Aが設けられている。
側面部212のうち、一方の側面部212(前面から見て右側面)には、冷却ユニット3によって、プロジェクタ1内部で温められた空気を排出するための排気口212Aが設けられている。
【0024】
背面部213には、図示は省略するが、コンピュータ接続用の接続部や、ビデオ入力端子、オーディオ機器接続端子等の各種の機器接続用端子が設けられており、該背面部213の内側には、映像信号等の信号処理を行う信号処理回路が実装されたインターフェース基板が配置されている。
正面部214には、切欠部214Aが形成されており、ロアーケース22と組み合わされた状態で、円形の開口部2Aを形成し、この開口部2Aから、外装ケース2内部に配置された光学ユニット4の一部が、外部に露出している。この開口部2Aを通して光学ユニット4で形成された光学像が射出され、スクリーン上に画像が表示される。
【0025】
ロアーケース22は、底面部221と、その周囲に設けられた、側面部222と、背面部223と、正面部224とで構成されている。
底面部221には、図示は省略するが、光学ユニット4の下方に位置し、後述する光源装置411を着脱する開口部が形成されており、該開口部には、ランプカバーが嵌め込み式で着脱可能に設けられている。
正面部224には、切欠部224Aが形成され、アッパーケース21と組み合わされた状態で、切欠部214Aと連続して円形の開口部2Aを形成する。
【0026】
冷却ユニット3は、プロジェクタ1の内部に形成される冷却流路に冷却空気を送り込み、プロジェクタ1内で発生する熱を冷却する。この冷却ユニット3は、光学ユニット4の後述する光変調装置44の上方に位置し、アッパーケース21の上面部211に形成された吸気口211Aから冷却空気を吸引する軸流吸気ファン31と、光変調装置44の後述する光源装置411の近傍に位置し、光学ユニット4内およびプロジェクタ1内の空気を引き寄せ、アッパーケース21の側面部212に形成された排気口212Aから温められた空気を排出する冷却手段としてのシロッコファン32とを備えている。
【0027】
光学ユニット4は、光源ランプ416から射出された光束を、光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成するユニットである。この光学ユニット4は、図2に示すように、ロアーケース22の右側の側面部222から背面部223に沿って、さらに、左側の側面部222に沿って正面部214へと延びる平面視略L字形状を有している。また、この光学ユニット4は、図示は省略するが、電源ケーブルを通して電力が供給され、供給された電力を該光学ユニット4の光源ランプ416に供給するための電源装置と電気的に接続している。さらに、この光学ユニット4の上方には、図示は省略するが、画像情報に応じた光学像を投写するために、画像情報を取り込んで制御および演算処理等を行い、後述する光変調装置440を構成する液晶パネル441を制御する制御基板が配置される。
【0028】
〔2.光学系の詳細な構成〕
図3は、光学ユニット4内の光学系を模式的に示す平面図である。
光学ユニット4は、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、光変調装置44と、投写レンズ46と、これら光学部品41〜44,46を収納する合成樹脂製のライトガイド47とを備える。
【0029】
インテグレータ照明光学系41は、光変調装置44を構成する3枚の液晶パネル441(赤、緑、青の色光毎にそれぞれ液晶パネル441R,441G,441Bとする)の画像形成領域をほぼ均一に照明するための光学系であり、光源装置411と、光束分割素子としての第1レンズアレイ412と、第2レンズアレイ413と、偏光変換装置414と、集光素子としての重畳レンズ415とを備えている。
【0030】
光源装置411は、放射光源としての光源ランプ416と、リフレクタ417とを備え、光源ランプ416から射出された放射状の光線をリフレクタ417で反射して平行光線とし、この平行光線を外部へと射出する。光源ランプ416には、高圧水銀ランプを採用している。なお、高圧水銀ランプ以外に、メタルハライドランプやハロゲンランプ等も採用できる。また、リフレクタ417には、放物面鏡を採用している。なお、放物面鏡の代わりに、平行化凹レンズおよび楕円面鏡を組み合わせたものを採用してもよい。
【0031】
第1レンズアレイ412は、光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズは、光源ランプ416から射出される光束を、複数の部分光束に分割している。各小レンズの輪郭形状は、液晶パネル441の画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と略同様な構成を有しており、小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ413は、重畳レンズ415とともに、第1レンズアレイ412の各小レンズの像を液晶パネル441上に結像させる機能を有する。
【0032】
偏光変換装置414は、第2レンズアレイ413と重畳レンズ415との間に配置され、第2レンズアレイ413からの入射光束を1種類の偏光光束に変換する。この偏光変換装置414により1種類の偏光光に変換された各部分光は、重畳レンズ415によって最終的に光変調装置44の液晶パネル441上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネル441を用いたプロジェクタ1では、1種類の偏光光しか利用できないため、他種類のランダムな偏光光を発する光源ランプ416からの光束の略半分が利用されない。このため、偏光変換装置414を用いることにより、光源ランプ416から射出された光束を略1種類の偏光光束に変換し、光変調装置44での光の利用効率を高めている。
以上の第1レンズアレイ412、第2レンズアレイ413、偏光変換装置414、および重畳レンズ415は、一体的に組み合わされた照明光学装置50を構成し、ライトガイド47内に設置固定される。この照明光学装置50については、後に詳述する。
【0033】
色分離光学系42は、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備え、ダイクロイックミラー421,422によりインテグレータ照明光学系41から射出された複数の部分光束を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を有している。
【0034】
リレー光学系43は、入射側レンズ431と、リレーレンズ433と、反射ミラー432,434とを備え、色分離光学系42で分離された色光である赤色光を液晶パネル441Rまで導く機能を有している。
【0035】
この際、色分離光学系42のダイクロイックミラー421では、インテグレータ照明光学系41から射出された光束のうち、赤色光成分と緑色光成分とは透過し、青色光成分は反射する。ダイクロイックミラー421によって反射した青色光は、反射ミラー423で反射し、フィールドレンズ418を通って、青色用の液晶パネル441Bに到達する。このフィールドレンズ418は、第2レンズアレイ413から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル441G、441Rの光入射側に設けられたフィールドレンズ418も同様である。
【0036】
また、ダイクロイックミラー421を透過した赤色光と緑色光のうちで、緑色光は、ダイクロイックミラー422によって反射し、フィールドレンズ418を通って、緑色用の液晶パネル441Gに到達する。一方、赤色光は、ダイクロイックミラー422を透過してリレー光学系43を通り、さらにフィールドレンズ418を通って、赤色光用の液晶パネル441Rに到達する。
なお、赤色光にリレー光学系43が用いられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ418に伝えるためである。なお、リレー光学系43には、3つの色光のうちの赤色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、青色光を通す構成としてもよい。
【0037】
光変調装置44は、入射された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものであり、色分離光学系42で分離された各色光が入射される3つの入射側偏光板442と、各入射側偏光板442の後段に配置される液晶パネル441R,441G,441Bと、各液晶パネル441R,441G,441Bの後段に配置される射出側偏光板443と、色合成光学系としてのクロスダイクロイックプリズム444とを備える。
【0038】
液晶パネル441R,441G,441Bは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものである。
光変調装置44において、色分離光学系42で分離された各色光は、これら3枚の液晶パネル441R,441G,441B、入射側偏光板442、および射出側偏光板443によって画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
【0039】
入射側偏光板442は、色分離光学系42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光束のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、サファイアガラス等の基板に偏光膜が貼付されたものである。また、基板を用いずに、偏光膜をフィールドレンズ418に貼り付けてもよい。
射出側偏光板443も、入射側偏光板442と略同様に構成され、液晶パネル441(441R,441G,441B)から射出された光束のうち、所定方向の偏光光束のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。また、基板を用いずに、偏光膜をクロスダイクロイックプリズム444に貼り付けてもよい。
これらの入射側偏光板442および射出側偏光板443は、互いの偏光方向が直交するように設定されている。
【0040】
クロスダイクロイックプリズム444は、射出側偏光板443から射出され、各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成するものである。
クロスダイクロイックプリズム444には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に設けられ、これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成される。
【0041】
以上説明した液晶パネル441、射出側偏光板443およびクロスダイクロイックプリズム444は、一体的にユニット化された電気光学装置45として構成されている。
投写レンズ46は、クロスダイクロイックプリズム444で合成されたカラー画像を拡大して投写するものである。
【0042】
図4は、ライトガイドの構造を示す斜視図である。
ライトガイド47は、上述した各光学部品を上方からスライド式に嵌め込む複数の溝部が形成された下ライトガイド471と、この下ライトガイド471の上側開口を閉塞する蓋状の上ライトガイド472(図7参照)とを備えて構成される。
【0043】
下ライトガイド471は、平面視略L字状とされ、その一端側(図4中右側)に形成されて光源装置411が収容される光源収納部473と、他端側に形成されて光学部品418,421〜423,431〜434,442が収納される光学部品収納部474と、投写レンズ46を設置する投写レンズ設置部475とを備えている。
【0044】
光源収納部473は、下方が開放され、かつ、内側面に矩形状の開口部473Aを有する箱形形状を有しており、該光源収納部473に光源装置411が収納される。
光学部品収納部474は、側面部474Aと、底面部474Bとを備えて構成されている。側面部474Aの内側面には、ダイクロイックミラー421,422、反射ミラー423、入射側レンズ431、反射ミラー432,434、およびリレーレンズ433を上方からスライド式に嵌め込むための溝部476が形成されている。
光学部品収納部474の底面部474Bのうち、光源収納部473との境界部分には、上述した照明光学装置50が配置されている。
投写レンズ設置部475は、光学部品収納部474の側面部474Aの正面部分に、半円筒状に形成されている。
【0045】
〔3.照明光学装置の構造〕
図5および図6は、照明光学装置の斜視図および断面図である。なお、図5および図6において、右側が光束入射側であり、左側が光束射出側である。
照明光学装置50は、光束分割素子としての第1レンズアレイ412と、第2レンズアレイ413と、偏光変換装置414と、集光素子としての重畳レンズ415と、これら光学部品412〜415を冷却流体としてのエチレングリコール(以降、冷却液と呼ぶ)とともに密閉収納する筐体51とを備える。
偏光変換装置414は、第2レンズアレイ413の各小レンズにより集光された入射光束を1種類の偏光光束に揃えて射出する偏光変換素子61と、この偏光変換素子の光束入射側に設けられた遮光板62とを備える。
【0046】
筐体51は、Mg合金またはAl合金で形成され、筐体51のうち偏光変換素子61の入射光束光軸に交わる両端面には、それぞれ開口部52,53が形成されている。このうち、開口部52は、筐体51の光束入射側に形成され、開口部53は、筐体51の光束射出側に形成される。
開口部52は、入射光束を複数の部分光束に分割して偏光変換素子61に導入する第1レンズアレイ412で塞がれており、開口部53は、偏光変換素子61で変換された光束を集光する重畳レンズ415で塞がれている。なお、開口部52,53と第1レンズアレイ412および重畳レンズ415との間には、図示しない防水パッキンが介装されている。
【0047】
また、筐体51には、外側に膨出して、上部に向かうに従って細くなる先細り形状の膨出部511が形成されている。この膨出部511は、上端面512を有し、この上端面512には、全面に亘って弾性部材513が設けられている。弾性部材513は、熱伝導性を有する材料、ここではシリコンゴムで形成されている。
この膨出部511の内側でかつ偏光変換素子61の外形より外側の空間は、偏光変換素子61または遮光板62によって加熱された冷却液を冷却する冷却空間514とされている。なお、この冷却空間514における冷却効率を向上させるため、膨出部511の上端面512は、偏光変換素子61および遮光板62の真上に位置するように形成されている。
【0048】
以上の照明光学装置50は、図7に示すように、下ライトガイド471内に配置されるが、上ライトガイド472に覆われていない。すなわち、膨出部511は、ライトガイド47から突出し、膨出部511に設けられた弾性部材513で放熱部材としてのアッパーケース21の上面部211に密着している。また、上述のシロッコファン32で引き寄せられた空気は、冷却流路Aを通って、照明光学装置50の膨出部511を冷却する。
【0049】
〔4.偏光変換装置の詳細な構造〕
図8は、偏光変換装置414を部分拡大した平断面図である。
偏光変換装置414の偏光変換素子61は、板状の偏光変換素子アレイ63と、この偏光変換素子アレイ63の光束射出側に貼り付けられた位相差膜としての位相差板64とで構成されている。
【0050】
偏光変換素子アレイ63は、入射光束に対して傾斜して配置され、該入射光束を2種類の直線偏光光束に分離する複数の偏光分離膜631と、これら偏光分離膜631の間に介在配置され、分離された直線偏光光束のうち一方を反射する複数の反射膜632と、これら偏光分離膜631と反射膜632が形成される透光性部材としてのガラス部材633とを備えている。
偏光分離膜631および反射膜632は、光束入射方向および光束射出方向に対して平面視で略45°に傾斜し、かつ、等しい配列ピッチで交互に配置されている。
【0051】
偏光分離膜631は、ブリュースター角が略45°に設定された誘電体多層膜等で構成され、ランダムな偏光光束を2種類の偏光光束に分離するものであり、該偏光分離膜631の入射面に対して、平行な偏光方向を有する光束(S偏光光束)を反射し、該S偏光光束と直交する偏光方向を有する光束(P偏光光束)を透過するものである。
反射膜632は、例えば、高反射性を有するAl,Au,Ag,Cu,Cr等の単一金属材料、これら複数種類の金属を含む合金等で構成され、上記偏光分離膜631で反射されるS偏光光束を反射するものである。
ガラス部材633は、光束が内部を通過するものであり、通常、白板ガラス等を加工して形成される。
【0052】
位相差板64は、偏光変換素子アレイ63を構成するガラス部材633の光束射出側に設けられ、偏光変換素子アレイ63から射出された2種類の光束のうち、一方の直線偏光光束の偏光方向を90°回転させて他方の直線偏光光束の偏光方向と同一にするものである。具体的には、位相差板64は、偏光変換素子アレイ63の光束射出端面のうち偏光分離膜631からの光束が透過する部分に貼り付けられて、偏光分離膜631を透過するP偏光光束の偏光方向を90°回転させる。
また、位相差板64の光束射出端面には、該光束射出端面を覆う無機材料で形成された透光性基板としてのガラス板641が設けられている。
【0053】
ここで、遮光板62は、ステンレスまたはAl合金で形成され、偏光変換素子アレイ63の光束入射側に設けられ、熱伝導性を有する接着剤を用いて筐体51の内側面に取り付けられている。この遮光板62は、反射膜632の配列に応じて形成されてかつ反射膜632に入射する不要光を遮断する遮光部621を備えている。つまり、遮光板62は、第2レンズアレイ413から偏光分離膜631に入射する光束のみを通すものである。
【0054】
〔5.照明光学装置の動作〕
以上の照明光学装置50の動作は、以下のようになる。
光源装置411から射出された光束は、第1レンズアレイ412で複数の部分光束に分割されて、第2レンズアレイ413に入射する。この第2レンズアレイ413に入射した光束は、各小レンズにより集光されて偏光変換装置414の偏光変換素子61に射出される。ここで、遮光板62の遮光部621によって、第2レンズアレイ413から射出される光束のうち無効領域に進む光束が遮光される。
【0055】
第2レンズアレイ413から射出されて偏光変換素子61に入射した光束は、ランダムな偏光方向を有する光束であるため、偏光分離膜631により、P偏光光束およびS偏光光束に分離される。すなわち、P偏光光束は、該偏光分離膜631を透過し、S偏光光束は該偏光分離膜631で反射し、光路が略90°変換される。偏光分離膜631で反射したS偏光光束は、反射膜632で反射され、再度、光路が略90°変換され、偏光変換素子61に入射した光と略同一方向に進む。
また、偏光分離膜631を透過したP偏光光束は、位相差板64に入射し、偏光方向を90°回転されることにより、S偏光光束として射出される。
これにより、偏光変換素子61からは、略1種類のS偏光光束が射出され、重畳レンズ415によって液晶パネル441上で結像される。
【0056】
ここで、遮光板62は、光源装置411からの光束の一部を遮光するため、この遮光した光束により発熱する。そのため、遮光板62周囲の冷却液(エチレングリコール)の温度が上昇し、上方へ流動する。この上方へ流動する冷却液は、筐体51膨出部511が細くなっているので、流速を徐々に上げながら冷却空間514を上昇し、この冷却空間514で膨出部511との間で熱交換を行う。すると、冷却液の温度は低下して、重畳レンズ415と偏光変換素子61との間を通る冷却流路Bと、第1レンズアレイ412と第2レンズアレイ413との間を通る冷却流路Cとの大きく2つに分かれて、再び下方に流動する。以上の動作を繰り返すことにより、冷却液が循環して自然対流が生じる(図6参照)。
一方、膨出部511に伝わった熱は、弾性部材513を介して膨出部511からアッパーケース21の上面部211に伝達されて放熱されるとともに、冷却流路Cを通る冷却風で冷却されて放熱が促進される。
【0057】
〔6.実施形態の効果〕
したがって、本実施形態によれば以下の効果がある。
(1)照明光学装置50を、偏光変換素子61と、遮光板62と、これら偏光変換素子61および遮光板62をエチレングリコールとともに密閉収容する筐体51とを含んで構成したので、遮光板62が発熱すると、この熱によって遮光板62周囲のエチレングリコール(冷却液)が循環して自然対流が生じる。このとき、筐体51内に冷却液が密閉収納されているため、冷却液が遮光板62の全周を囲むことになり、遮光板62の発熱部分に対する接触面積を大きく確保でき、遮光板62から冷却液への熱の移動が円滑に行われる。したがって、冷却ファン等による冷却空気量が減少しても、遮光板62を確実に冷却できる。
【0058】
(2)筐体51に開口部52,53を形成し、これら開口部52,53を部を第1レンズアレイ412および重畳レンズ415で塞いだので、例えばガラス等の透明性部材で開口部52,53を塞ぐ場合に比べ、部品点数を削減できる。また、第1レンズアレイ412および重畳レンズ415についても、遮光板62と同様に冷却でき、冷却効率を向上できる。
(3)筐体51に膨出部511を設け、膨出部511の内側でかつ偏光変換素子61の外形より外側の空間を冷却空間514としたので、加熱された冷却液が膨出部511に接触しながら冷却空間514を流動することにより、冷却液の熱が膨出部511に伝わって放熱されるから、冷却効率を向上できる。
【0059】
(4)膨出部511を上部に向かうに従って細くなる先細り形状としたので、膨出部511内を上昇する冷却液の流速を徐々に上げて、冷却液を速やかに流動させることができ、遮光板62の熱を迅速に放熱できる。
(5)筐体51にアッパーケース21の上面部211に密着する弾性部材513を設けたので、冷却液から膨出部511に伝わった熱は、弾性部材513を介して膨出部511からアッパーケース21へと伝わって放熱される。したがって、さらに効率よく冷却できる。また、アッパーケース21に外部から衝撃が加わっても、弾性部材513で緩和できるから、筐体51の変形を防止できる。
【0060】
(6)冷却液として、空気よりも熱伝導率、比熱、動粘性係数、プラントル数が大きいエチレングリコールを用いたので、熱が拡散して温度分布が均一化され、冷却液の一部の温度が急上昇するのを抑制できる。したがって、冷却液に接触することによって位相差板64等の材質が劣化するのを防止できる。
(7)遮光板62を熱伝導性を有する接着剤を用いて筐体51の内側面に取り付けたので、遮光板62に発生した熱を、冷却液だけでなく、接着剤を介しても筐体51から放熱できるから、遮光板62の冷却効率をさらに向上できる。
【0061】
(8)ガラス板641で位相差板64を覆ったので、ガラス板641で位相差板64の表面を保護して、冷却液の温度が上昇しても位相差板64が劣化するのを防止できる。
(9)光源収納部473と光学部品収納部474との境界部分に照明光学装置50を配置したので、光源装置411で発生した熱の大部分を、照明光学装置50を介して冷却できる。したがって、光源収納部473の熱が光学部品収納部474に配置された電気工学装置45等に伝わって温度が上昇するのを防ぐことができ、プロジェクタ1の耐久性を向上できる。
(10)照明光学装置50の筐体51を冷却するシロッコファン32を設けたので、筐体51からの放熱を促進し、さらに冷却効率を向上できる。
【0062】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る照明光学装置が適用されたプロジェクタの全体斜視図。
【図2】前記実施形態に係るプロジェクタの内部構造を示す分解斜視図。
【図3】前記各実施形態におけるプロジェクタの光学系の模式図。
【図4】前記実施形態に係るライトガイドの構造を示す斜視図。
【図5】前記実施形態に係る照明光学装置の斜視図。
【図6】前記実施形態に係る照明光学装置の縦断面図。
【図7】前記実施形態に係る照明光学装置がプロジェクタ内に配置された状態を示す縦断面図。
【図8】前記実施形態に係る偏光変換素子および遮光板の平断面図。
【符号の説明】
1…プロジェクタ(光学危機)、21…アッパーケース(放熱部材)、47…ライトガイド(光学部品用筐体)、50…照明光学装置、51…筐体、52,53…開口部、61…偏光変換素子、62…遮光板、64…位相差板(位相差膜)、412…第1レンズアレイ(光束分割素子)、415…重畳レンズ(集光素子)、511…膨出部、514…冷却空間、621…遮光部、631…偏光分離膜、632…反射膜、633…ガラス部材(透光性部材)、641…ガラス板(透光性基板)。
Claims (11)
- 光学機器に用いられ、入射光束を1種類の直線偏光光束に揃えて射出する偏光変換素子を備えた照明光学装置において、
前記入射光束に対して傾斜して配置され、該入射光束を2種類の直線偏光光束に分離する複数の偏光分離膜、これら偏光分離膜の間に介在配置され、前記分離された直線偏光光束のうち一方を反射する複数の反射膜、前記偏光分離膜および反射膜が形成される複数の透光性部材、ならびに、これら透光性部材の光束射出側に設けられ、前記分離された直線偏光光束のうち一方を他方の偏光方向に変換する複数の位相差膜を備えた偏光変換素子と、
この偏光変換素子の光束入射側に設けられ、前記反射膜の配列に応じて形成されて該反射膜に入射する不要光を遮断する遮光部を有する遮光板と、
前記偏光変換素子および遮光板を、冷却流体とともに密閉収納する筐体とを備えていることを特徴とする照明光学装置。 - 請求項1に記載の照明光学装置において、
前記筐体のうち前記偏光変換素子の入射光束光軸に交わる両端面には、それぞれ開口部が形成され、
前記開口部のうちいずれか一方には、該開口部を塞ぐとともに、前記入射光束を複数の部分光束に分割して前記偏光変換素子に導入する光束分割素子が設けられ、
前記開口部のうち他方には、該開口部を塞ぐとともに、前記偏光変換素子で変換された光束を集光する集光素子が設けられていることを特徴とする照明光学装置。 - 請求項1または2に記載の照明光学装置において、
前記筐体は、外側に膨出する膨出部を有し、
この膨出部の内側でかつ前記偏光変換素子の外形より外側の空間は、前記偏光変換素子または遮光板によって加熱された冷却流体を冷却する冷却空間とされていることを特徴とする照明光学装置。 - 請求項3に記載の照明光学装置において、
前記膨出部は、上部に向かうに従って細くなる先細り形状とされていることを特徴とする照明光学装置。 - 請求項1から4のいずれかに記載の照明光学装置において、
前記筐体には、前記光学機器に設けられる放熱部材に接触する熱伝導性を有する弾性部材が設けられていることを特徴とする照明光学装置。 - 請求項1から5のいずれかに記載の照明光学装置において、
前記冷却流体は、エチレングリコールとされていることを特徴とする照明光学装置。 - 請求項1から6のいずれかに記載の照明光学装置において、
前記遮光板は、熱伝導性を有する接着剤を用いて前記筐体に取り付けられていることを特徴とする照明光学装置。 - 請求項1から7のいずれかに記載の照明光学装置において、
前記位相差板の光束射出端面は、無機材料で形成された透光性基板で覆われていることを特徴とする照明光学装置。 - 光源を収納する光源収納部、およびレンズ、ミラー等の光学部品を収納する光学部品収納部を有する光学部品用筐体を備えた光学装置であって、
光源収納部と前記光学部品収納部との境界部分には、請求項1から8のいずれかに記載の照明光学装置が配置されていることを特徴とする光学装置。 - 光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、拡大投写するプロジェクタであって、
請求項9に記載の光学装置を備えていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項10に記載のプロジェクタにおいて、
前記照明光学装置の筐体を冷却する冷却手段を備えていることを特徴とするプロジェクタ。
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-
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Date | Code | Title | Description |
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