JP2004239678A - 移動体の航跡分析装置及び分析方法 - Google Patents

移動体の航跡分析装置及び分析方法 Download PDF

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Kazumi Taniguchi
一水 谷口
Masahiro Matsumoto
昌浩 松本
Yoshito Ide
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Abstract

【課題】移動体の航跡に関するオペレータの先見情報の利用を可能とする移動体の航跡分析装置及び方法を提供する。
【解決手段】移動体としての船舶の航跡の分析処理を実行する分析処理器4と、オペレータの操作を受け付ける端末部8とを備える。分析処理器4は、受動センサ1、観測装置2、観測データベース3を解して入力される観測結果から船舶航跡分析処理を実行する。分析処理器4は、この処理の実行中に、端末部8で受け付けたオペレータの船舶航跡の推測値や初期条件変更の判断に関する先見情報を分析処理に反映させる。これにより、より高精度な船舶航跡分析を短時間に実現することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、船舶、航空機等の移動体の航跡分析装置及び分析方法に係り、移動体から放射される音波または電波を受動センサにより測定した観測データを用い、移動体の航跡(移動体の速力、針路、方位、距離等)を分析する移動体の航跡分析装置及び分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、移動体の航跡分析、例えば、船舶航跡分析は、移動している観測船が、一定時間間隔毎の各時刻に音響センサを使って被観測船舶(以下、単に船舶という)が放射する音波を受信し、到来音波の方位を観測し、ここで観測された方位、観測時刻及び観測船の位置の時系列のデータに基づき船舶の航跡を分析するという方法で行われている。
【0003】
前述のような観測方位、観測時刻、観測船の位置の時系列データによる船舶航跡分析方法であってカルマンフィルタを用い、方位情報のみを入力データとする航跡分析方法に関する従来技術として、例えば、非特許文献1等に記載された技術が知られている。
【0004】
【非特許文献1】
IEEE会報1985年10月Vol.AC−30, No.10, 940〜949ページ「A Stochastic Analysis of a Modified Gain Extended Kalman Filter with Application to Estimation with Bearings Only Measurements」
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来技術による移動体としての船舶の航跡分析方法により船舶の航跡分析を行っている場合、観測対象となる船舶の船舶航跡のいずれかの値がオペレータの先見情報等により推定されることがある。このような先見情報は、オペレータの観測経験に基づくものであり、各種の受動センサからの観測データに加えて有効に活用されることが望ましい。
【0006】
しかし、前述した従来技術による船舶航跡分析方法は、このようなオペレータの先見情報を用いることについて全く考慮されておらず、観測結果の分析収束時間が多くなるという問題点を有している。
【0007】
本発明の目的は、前述した従来技術による問題点を解決し、移動体のの航跡分析処理に関するオペレータの先見情報の利用を可能とし、これにより、より高精度な移動体の航跡分析を実現することができる移動体の航跡分析装置及び分析方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば前記目的は、移動体から放射される音波または電波を検出するセンサにより時系列に測定した観測データを用い、前記移動体の航跡を分析する移動体の航跡分析装置において、前記時系列に測定した観測データに基づいて前記移動体の航跡の分析処理を実行する分析処理部と、オペレータの操作を受け付ける端末部とを備え、前記端末部が、オペレータからの航跡に関する先見情報を取り入れ、前記分析処理部が、前記端末部で受け付けたオペレータからの先見情報を反映させて前記移動体の航跡の分析を行うことにより達成される。
【0009】
本発明による移動体の航跡分析装置及び分析方法は、移動体のの航跡に関するオペレータの先見情報を分析処理で利用可能とする手段、分析途中に得られる先見情報を各航跡の推定値または初期値に反映させる手段、先見情報の妥当性を評価する手段等を提供することにより、より高精度な移動体の航跡分析を実現することができる。
【0010】
オペレータの先見情報の具体的な利用方法としては、例えば、分析途中において得られたオペレータの先見情報や各航跡分析値を、オペレータの判断によって初期値に反映させて再度初観測データから分析を始める、または、オペレータが入力した先見情報を反映した分析結果と観測データとの誤差を、時系列残差として表示する等がある。
【0011】
また、本発明は、オペレータが入力した先見情報を反映した分析結果が真の航跡に収束しているか否かを評価するための時系列残差表示手段を有する。この時系列残差表示手段は、例えば、移動体の航跡分析処理の結果得られたデータと観測データとの時系列残差を示す表示か、あるいは、前記時系列残差に前記観測データの精度情報を付加した表示を行う。さらに、本発明は、これらの表示に加えて、時系列残差の2乗平均または時系列正規化残差2乗平均の数値情報を表示するようにすることもできる。
【0012】
さらに、本発明は、前述の表示に加えて、表示している分析結果や実行されている分析処理に、オペレータによる先見情報が用いられている場合に、これをオペレータや他のユーザに音声や画像にて告知するようにすることができる。
【0013】
本発明によれば、オペレータの移動体の航跡に関する先見情報を用いて分析を行うことにより、移動体が放射する音波または電波に関する観測データのみによって航跡分析を実行する従来方法と比べ、航跡分析値が移動体の真の航跡に収束するまでの時間を改善することが可能となる。
【0014】
また、本発明によれば、分析途中に得られた先見情報ならびに各航跡分析値を初期値に反映させることにより、収束後の航跡分析値と移動体の真の航跡の誤差を改善することが可能となる。
【0015】
さらに、本発明によれば、オペレータが入力した先見情報を反映した分析結果を時系列残差として表示することにより、先見情報の妥当性を評価することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による本発明による移動体の航跡分析装置及び分析方法の実施形態を図面により詳細に説明する。なお、以下に説明する本発明の実施形態は、移動体を船舶として本発明を適用したものとして説明するが、本発明が適用可能な移動体としては、船舶のみならず航空機等の音波または電波を放射しながら移動する各種の移動体であってよい。
【0017】
図1は本発明の一実施形態による船舶航跡分析装置の構成例を示すブロック図である。図1において、1は受動センサ、2は到来音波または電波観測装置、3は到来音波または電波観測データベース、4は分析処理器、5は船舶航跡分析値表示器、6は初期条件演算器、7は観測行列演算器、8は端末部、9は時系列残差演算器である。
【0018】
一般に、受動センサには、音波または電波の到来方位のみを測定する装置、音波または電波の到来方位と周波数とを測定する装置があり、また、船舶航跡分析方法としては、重回帰分析法、最尤法、遺伝的アルゴリズム等を用いた分析法が知られている。ここで説明する本発明の実施形態は、受動センサから音波到来方位の観測データが得られる条件の下で、カルマンフィルタを応用した船舶航跡分析法の一例である。
【0019】
本発明の実施形態による船舶航跡分析装置は、図1に示すように、到来音波または電波観測データベース3、分析処理器4、船舶航跡分析値表示器5、初期条件演算器6、観測行列演算器7、端末部8、及び、時系列残差演算器9を備えて構成されるものであって、例えば、船舶航跡分析方法を実施するためのプログラムを実行する中央処理部、メモリ、表示部等を具備するコンピュータシステムにより実現される。
【0020】
本発明の実施形態による船舶航跡分析装置において、受動センサ1による受信信号10は、到来音波または電波観測装置2により観測され、その観測データ11は、観測した船舶の方位の情報として到来音波または電波観測データベース3に格納される。オペレータの先見情報及び各航跡分析値が収束したとの判断がない場合、到来音波または電波観測データベース3に格納されている観測方位の一番新しいものが、到来音波または電波観測データベース3→ライン12→分析処理器4の経路で分析処理器4の観測データとして入力され、分析処理器4で更新処理が行われ、その分析処理結果が分析処理器4→ライン13→船舶航跡分析値表示器5の経路で船舶航跡分析値表示器5に出力される。
【0021】
前述した処理は、一定時間毎の観測により、到来音波または電波観測データベース3に新しいデータが貯えられる毎に行われ、逐次推定更新の処理が行われる。また、時系列残差演算器9は、到来音波または電波観測データベース3→ライン22→時系列残差演算器9の経路で到来音波または電波観測データベース3から送られてくる観測データと、分析処理器4→ライン23→時系列残差演算器9の経路で分析処理器4から送られてくる分析値とから、時系列残差を計算し、その結果である時系列残差を、時系列残差演算器9→ライン24→船舶航跡分析値表示器5の経路で船舶航跡分析値表示器5に表示する。前述の時系列残差の算出は、分析処理器4から送られてくる現在の分析値に基づいて、1つ前の観測データを採取した時刻における予測観測データを演算し、この予測観測データとデータベース3からの1つ前の観測データとの差を演算することにより行われる。
【0022】
端末部8は、入力された操作内容を分析し、該分析結果に応じた出力信号を出力する機能を備えているものとする。例えば、端末部8に、分析対象となる船舶の航跡のいずれかの推測値等がオペレータの先見情報として入力された場合、端末部8は、端末部8→ライン21→分析処理器4の経路で、分析処理器4にオペレータの介入があることを知らせ、同様に、端末部8→ライン18→観測行列演算器7→ライン19→分析処理器4の経路で、端末部8に入力されたオペレータの先見情報に応じた観測行列を観測行列演算器7により計算させ、その計算結果を分析処理器4に通知する。また、同様に、端末部8→ライン20→分析処理器4の経路でオペレータの各先見情報が分析処理器4に通知される。分析処理器4は、これらの値を用いた分析を行い、その分析結果を分析処理器4→ライン13→船舶航跡分析値表示器5の経路で船舶航跡分析値表示器5に表示する。
【0023】
また、端末部8に、初期条件の変更に関するオペレータの判断、例えば、各航跡が収束したとの判断が入力されると、端末部8は、端末部8→ライン17→分析処理器4の経路で、オペレータによる各航跡の収束判断を示す信号を分析処理器4内の判断更新処理部41に通知する。同様に、端末部8は、端末部8→ライン14→初期条件演算器6の経路で、前述のオペレータによる各航跡の収束判断を初期値演算器6に通知する。一方、分析処理器4は、分析処理器4→ライン16→初期値演算器6の経路で初期値演算器6に状態ベクトルを通知する。
【0024】
初期値演算器6は、通知された前述の判断及び状態ベクトルにより初期値を計算し、その初期値を初期値演算器6→ライン15→分析処理器4の経路で分析処理器4に通知する。また、前述と同様に、端末部8は、端末部8→ライン25→到来音波または電波観測データベース3の経路で前述の収束判断を到来音波または電波観測データベース3に通知する。これにより、到来音波または電波観測データベース3は、到来音波または電波観測データベース3→ライン12→分析処理4の経路で、格納している観測データをその最初のものから逐次分析処理器4に送信する。前述したようにして分析された船舶航跡分析諸元分析値が分析処理器4→ライン13→船舶航跡分析値表示器5の経路で船舶航跡分析値表示器5に示される。
【0025】
また、端末部8は、船舶航跡分析値表示器5の表示内容の選択に関する選択指示や、先見情報として入力した航跡に関する推測値を分析処理にどのように反映させるか等の分析処理に関する指示等の前述したオペレータの先見情報や判断の他に、オペレータからの操作指示をも受け付けるものとする。
【0026】
また、端末部8は、先見情報の入力を受け付けることに加えて、先見情報入力後も継続して先見情報を入力するか、先見情報に基づき推定初期値を変更して再度分析を行うかを選択するための選択指示をも受け付けるものとする。
【0027】
本発明の実施形態で分析方法の一例として挙げるカルマンフィルタについては後述において概説するが、このカルマンフィルタは、観測データと分析値との誤差を最小にするシステムの状態を、観測データが与えられる度に逐次推定更新するものである。従って、これを船舶航跡分析に応用することにより、誤差を含んだ入力データから船舶の航跡の分析が可能となる。すなわち、カルマンフィルタを要約すれば、
(a) 信号を生成するシステムの動特性
(b) 雑音の統計的性質
(c) 時々刻々与えられる観測データ
を用いてシステムの状態の最小2乗推定値を逐次的に与えるオンラインデータアルゴリズムである。
【0028】
図3はカルマンフィルタの一般的な応用例について説明する図であり、次に、これについて説明する。図3において、システム31は、既知の制御入力及び外乱(雑音)を受けており、システム31の状態は観測装置32を通して観測される。通常観測データは雑音に乱されていて、また、いくつかの状態は直接観測されないことも多い。このような状況の下で、観測データからシステム31の状態に関する情報摘出を行うのがカルマンフィルタ33である。
【0029】
以上のことから、本発明の実施形態でオペレータの先見情報を入力としたカルマンフィルタを応用した分析を行う際、この先見情報の精度が高くなくても適切に利用すれば、船舶航跡分析の性能向上に役立つといえる。また、上に述べた、システムの状態を、観測データが与えられる度に逐次更新するということは、精度の高い初期値を与えれば、精度の高い分析値を得ることができることを表し、分析途中の各航跡分析値からカルマンフィルタ応用アルゴリズムの初期条件を算出し、この初期条件のもとで、再度観測データの初めから船舶航跡分析を始める初期条件変更リトライ処理を行うことにより、より精度のよい分析値を得ることが可能となる。
【0030】
本発明の実施形態におけるカルマンフィルタの応用例について説明する前に、以下で、既存のカルマンフィルタを応用した船舶航跡分析のアルゴリズムと、海上における航行船舶の船舶航跡分析とを例にして説明をする。
【0031】
図2は船舶と観測船との関係から水上を運動する船舶の航跡を分析する原理を説明する図であり、次に、これについて説明する。
【0032】
船舶及び観測船が図2に示すように運動しているものとすると、観測船は、時刻t、t+1、t+2、……に毎に、刻々と真の船舶方位Byを観測することができる。この観測船舶方位Byに正規性白色雑音が加わったものが観測方位として離散的に与えられる。このような離散的時間確率システムに対するカルマンフィルタは次式で与えられる。
【0033】
●フィルタ方程式
【数1】
Figure 2004239678
【数2】
Figure 2004239678
●カルマンゲイン
【数3】
Figure 2004239678
●推定誤差共分散行列
【数4】
Figure 2004239678
【数5】
Figure 2004239678
●初期条件
【数6】
Figure 2004239678
【0034】
数1〜数6において、
(t+1/t): 状態ベクトル予測値
(t/t): 状態ベクトル濾波値
Δx(t): 状態ベクトル更新量
(t): 観測ベクトル
(t): 状態遷移行列
(t): カルマンゲイン
(t): 観測行列
(t): 推定誤差共分散行列
ΔP(t): 推定誤差共分散行列更新量
(t): 正定値対称行列
(0): 予測初期値
Σ(0): 共分散の初期値
なお、添字の(t+1/t)、(t/t)等は次のような意味を持つ。すなわち、
(t+1/t): 時刻tまでのデータに基づく時刻t+1における予測値、
(t/t): 時刻tまでのデータに基づく時刻tにおける濾波値である。
【0035】
さらに、(t)はΔx(t),F(t),K(t),H(t),P(t),ΔP(t),R(t)に関しては時刻tまでのデータからの計算値、y(t)は時刻tでの観測データ、x(t)は状態ベクトルの真値であるとする。また、前述の各tは初観測時刻を0とした、サンプリング間隔ΔTによって離散化された時刻を表すこととする。また、本来、カルマンフィルタアルゴリズムでは前述の数4に更に、G(t)(t)(t) なる項が追加されるが、ここで説明する例では、システムノイズを考慮しなかったのでこの項は0となる。
【0036】
前述において、まず、y(0),x(0),Σ(0)が与えられると、前記数6により初期値x(0/−1),P(0/−1)が定まり、前記数3によりK(0)が計算される。更に、前記数2、数5によりx(0/0),P(0/0)が求まる。ついで、前記数1、数4によりx(1/0),P(1/0)、前記数3によりK(1)が計算される。t=1においてy(1)を観測し再び上記数2、数5よりx(1/1),P(1/1)が求められるので、以下同様の手順で推定値及び推定誤差共分散行列が計算される。このようにして新しい観測データが得られる度に古い推定値を修正して新しい推定値が計算される。
【0037】
前述で説明した処理過程がいわゆる一般のカルマンフィルタである。そして、これはシステムが線形であるという仮定に基づいている。このため、船舶航跡分析は、本質的に非線形であるため構造式中に表れる非線形な関数を適当に変形して疑似線形化してカルマンフィルタを適用している。しかし、非線形な関数であってもこれが滑らかであるという仮定の下に推定値のまわりでテーラー展開することにより線形化することができる。このようにして得られるものが拡張カルマンフィルタのアルゴリズムであり、次のような式で表される。
【0038】
●フィルタ方程式
【数7】
Figure 2004239678
【数8】
Figure 2004239678
●カルマンゲイン
【数9】
Figure 2004239678
●推定誤差共分散行列
【数10】
Figure 2004239678
【数11】
Figure 2004239678
●初期条件
【数12】
Figure 2004239678
【0039】
数7〜数12において、x(t+1/t),x(t/t),Δx(t),y(t),K(t),P(t),ΔP(t),R(t),x(0),Σ(0)は前述した一般のカルマンフィルタのものと同一であるが、ここで前述数7、数8で新しく現れたf,hは前記数1、数2のF(t),H(t)と同様の機能を持ち、それぞれ、状態ベクトルを状態遷移させ、状態ベクトルから観測データを推定する関数であり、前記数9、数10、数11のF(t),H(t)は、
【数13】
Figure 2004239678
【数14】
Figure 2004239678
で定義される行列である。
【0040】
また、本来拡張カルマンフィルタアルゴリズムは、前記数10にさらにQ(t)なる項が追加されるが、ここで説明している例では、システムノイズを考慮しなかったのでこの項は0となる。上記数7〜数12は、前記数1〜数6にきわめて類似している。f,hが線形であれば、このアルゴリズムは、カルマンフィルタに帰着する。カルマンフィルタにおいて、推定誤差共分散行列P(t/t−1),P(t/t)及びカルマンゲインK(t)は、観測データとは無関係でありこれらはオフラインで計算することができる。しかし、前記数13、数14からF(t),H(t)は、x(t/t),x(t/t−1)の関数であり実際の観測データに依存する。従って、前記数9〜数11も観測データに依存するのでK(t)をオフラインで計算しておくことはできない。
【0041】
図4は海上における航行船舶の船舶航跡分析のモデルを説明する図であり、前述した拡張カルマンフィルタを用いた船舶航跡分析のためのものである。まず、図4及び以後に説明する変数の定義を以下に示す。
【0042】
座標原点: 初探知時刻における観測船の位置
r: 座標原点からの船舶距離
θ: 座標原点からの船舶方位
x0: 座標原点からの観測船x軸方向距離
y0: 座標原点からの観測船y軸方向距離
Xt: 観測船から船舶のX軸方向距離
Yt: 観測船から船舶のY軸方向距離
R: 観測船からの船舶距離
By: 観測船からの観測方位
Mt: 速度
Ct: 針路
なお、r,θ,Xt,Yt,R,By,Mt,Ctに関し、添字(t+1/t)がついた場合、時刻tまでのデータに基づく時刻t+1における予測値とし、これは以下に示す方法でx(t+1/t)より求め、添字(t/t)がついた場合、時刻かまでのデータに基づく時刻かにおける濾波値とし、これは同様に以下に示す方法でx(t+1/t)より求め、添字(t)がついた場合には真値とする。ただし、x0,y0に関しては、x0(t),y0(t)しかなく、これは時刻tにおける観測データであるとする。また、図4において、上に・が付されたθは、θの微分値を示し、上に・が付されたrは、rの微分値を示す。
【0043】
そして、状態ベクトルを、
【数57】
Figure 2004239678
と定義すると、
状態ベクトル更新量Δx(t)は、
【数58】
Figure 2004239678
となる。
【0044】
次に、状態遷移行列の求め方について説明する。
【0045】
図5は状態遷移行列を説明するための図であり、船舶が等速直進運動をしていると仮定して船舶の運動を示している。図5において、座標原点は観測時刻における観測船の位置、rは座標原点からの船舶距離、θは座標原点からの船舶方位である。
【0046】
図5において、
【数15】
Figure 2004239678
【数16】
Figure 2004239678
が成り立つ。
【0047】
この数15、数16により
【数17】
Figure 2004239678
【数18】
Figure 2004239678
が得られる。
【0048】
数17、数18をそれぞれ2乗して加えると、
【数19】
Figure 2004239678
を得ることができる。
【0049】
また、図5に示すモデルにおいて、
【数20】
Figure 2004239678
【数21】
Figure 2004239678
が成り立ち、前記数19、数20より、
【数22】
Figure 2004239678
を得ることができる。
【0050】
そして、前記数17を数18で割ると、
【数23】
Figure 2004239678
を得ることができる。
【0051】
上記数20は、
【数24】
Figure 2004239678
のように書くこともでき、前記数21、数23、数24から、
【数25】
Figure 2004239678
を得ることができる。
【0052】
以上により上記数7のfが求められ、状態遷移行列は、
【数26】
Figure 2004239678
と表すことができる。この偏微分を解いて状態遷移行列を得る。但し、前述の説明は、状態ベクトルの真値を例にしているが、実際の分析では濾波値を使用して状態遷移を推定する。
【0053】
正定値行列は、このモデルにおいて観測雑音行列を意味し、分散値として音響センサより与えられるものとする。
【0054】
ここで、Xt,Yt,R,By,Mt,Ctの値は、状態ベクトルの要素を用いて以下に示す数式により求めることができる。
【0055】
【数27】
Figure 2004239678
【数28】
Figure 2004239678
【数29】
Figure 2004239678
【数30】
Figure 2004239678
【数31】
Figure 2004239678
【数32】
Figure 2004239678
【数33】
Figure 2004239678
【数34】
Figure 2004239678
【0056】
ここでは、前記の変換を便宜上以下のように、
【数35】
Figure 2004239678
と表すものとする。
【0057】
観測行列H(t)は、船舶航跡の推定値を状態ベクトルx(t/t−1)で微分して、以下のように求めることができる。
【0058】
【数36】
Figure 2004239678
数36において、α(t)は船舶航跡の推定値であるとする。
【0059】
ここで例示している船舶航跡分析で使用されている拡張カルマンフィルタは、音響センサで捕らえた船舶の方位情報をもとに分析を行うので、α(t)は、観測方位情報となる。この場合の観測方位は、座標原点からの船舶の推定方位、推定距離、観測船位置から
【数37】
Figure 2004239678
と表すことができるので、
【数38】
Figure 2004239678
となる。
【0060】
それぞれの成分は、微分により、
【数39】
Figure 2004239678
として求められる。
【0061】
図6は前述した拡張カルマンフィルタを用いた船舶航跡分析処理の一例を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。
【0062】
(1)処理が開始されて船舶が探知されると、まず、y(0),x(0),Σ(0)が与えられ、数12に示す初期条件(x(0/−1),P(0/−1))の設定を行い、分析時間の初期化(t=0)を行う(ステップ601、602)。
【0063】
(2)次に、数36〜数39による観測行列H(1)の設定を行うと共に、正定値対称行列R(1)を設定する(ステップ603)。
【0064】
(3)次に、前記数9により定数K(0)が計算される。さらに、前記数8、数11によりx(0/0),P(0/0)を求める(ステップ604、605)。
【0065】
(4)その後、数26により、状態遷移行列F(1)を設定し、また、前記数7、数10によりx(1/0),P(1/0)が計算され、状態ベクトル時間更新、推定誤差共分散行列更新の処理を行う。前述により得られた状態ベクトル時間更新のデータx(1/0)が現時点での船舶位置を示すことになる(ステップ606、607)。
【0066】
分析時間tをt+1に更新、この場合、t=1に更新し、ステップ603からの処理に戻り、観測行列H(1)の設定を行うと共に、前記数9によりカルマンゲインK(1)を計算し、t=1において、y(1)を観測し再び前記数7、数10によりx(1/1),P(1/1)が求められ、以下、同様の手順で推定値及び推定誤差共分散行列が計算される(ステップ608)。
【0067】
前述したようにして、新しい観測データが得られる度に古い推定値が修正されて新しい推定値が計算される。
【0068】
図7は拡張カルマンフィルタにオペレータ介入分析処理を加えた船舶航跡分析処理の一例を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。ここでの処理は、オペレータが有する船舶の各航跡に対する先見情報を図6により説明した航跡分析処理にオペレータ介入分析処理のアルゴリズムを取り入れ、拡張カルマンフィルタを用いた場合の分析処理の例である。
【0069】
図7におけるステップ701〜705、712〜714の処理は、それぞれ、図6のステップ601〜605、606〜608の処理と同一の処理であり、以下では、図6に説明した処理と異なる処理について詳細に説明する。以下では、オペレータの船舶速度に対する先見情報値をMtoP 、船舶距離に対する先見情報値をRoP、船舶針路に対する先見情報値をCtoPと表す。
【0070】
また、ここで説明する例は、オペレータの船舶の航跡に対する前述の先見情報値MtoP,RoP,CtoPが個別に入力されている場合、従来の観測方位情報をもとにした分析後に、Mt,R,Ctをもとにした分析を追加して行う例である。なお、ここで説明する例において、MtoP,RoP,CtoPが同時に入力されている場合には、それぞれの入力に対する分析をシーケンシャルに処理する。
【0071】
さらに、ここで説明するモデルは、正定値行列が入力の観測雑音行列を表しているが、オペレータの先見情報の入力に対しては、先見情報の誤差がどれぐらいなのか、オペレータが各先見情報に対する誤差の分散として入力することができる方法を備えているものとする。ここで、前述のこれらMt,R,Ctについての観測行列を導出する。
【0072】
●Mtに関する観測行列
Mtを入力として分析を行う場合、
【数40】
Figure 2004239678
となり、
【数41】
Figure 2004239678
とすると、微分により各成分は、
【数42】
Figure 2004239678
となる。
【0073】
●Rに関する観測行列
Rに関しては、状態ベクトルとの関係より、その逆数をとり、
【数43】
Figure 2004239678
となり、よって
【数44】
Figure 2004239678
とすると、それぞれの成分は、微分により、
【数45】
Figure 2004239678
となる。
【0074】
●Ctに関する観測行列
Ctを入力として分析を行う場合、
【数46】
Figure 2004239678
となり、
【数47】
Figure 2004239678
とすると、微分により各成分は、
【数48】
Figure 2004239678
となる。
【0075】
ここで、前記数38に示す船舶の方位情報から求めた観測行列を、他の観測行列の表記にあわせてHBy (t) と表すことにする。
【0076】
図7のフローチャートに示すアルゴリズムにおいて、図6のフローの場合と同様に、まず、y(0),x(0),Σ(0)が与えられると、前記数12により初期値x(0/−1),P(0/−1)が定まり、前記数9により定数K(0)が計算される。さらに、前記数8、数11によりx(0/0),P(0/0)を求める(ステップ701〜705)。
【0077】
この結果を通常修正更新とし、次に、オペレータの先見情報値(MtoP,RoP,CtoP)が入力されているか否かを判定し、入力されていた場合、この先見情報値を観測ベクトル(y(t))とし、観測行列(H(t))をそれぞれの先見情報に応じた観測行列とし、x(0/0),P(0/0)に対して修正更新をして分析を行う。この場合のx(t/t),P(t/t)に対する修正更新の式は、
【数49】
Figure 2004239678
【数50】
Figure 2004239678
と示すことができる。
【0078】
例えば、ステップ705の処理の後、速度に対する先見情報値MtoPが入力されているか否かを判定し、入力されていた場合、通常修正更新の後、H(t)を前記数41に示すH(t) Mtとし、y(t)をMtoPとして、前記数49、数50により再び修正更新を行う(ステップ706、707)。
【0079】
次に、距離に対する先見情報値RoPが入力されているか否かを判定し、入力されていた場合、通常修正更新の後、H(t)を前記数44に示すH(t) とし、y(t)をRoPとして、前記数49、数50により再び修正更新を行う(ステップ708、709)。
【0080】
次に、進路に対する先見情報値CtoPが入力されているか否かを判定し、入力されていた場合、通常修正更新の後、H(t)を前記数47に示すH(t) Ctとし、y(t)をCtoPとして、前記数49、数50により再び修正更新を行う(ステップ710、711)。
【0081】
その後、通常通り前記数7、数10によりx(1/0),P(1/0)が計算される(ステップ712、713)。
【0082】
分析時間tをt+1に更新、この場合、t=1に更新し、ステップ703からの処理に戻り、前記数9によりカルマンゲインK(1)を計算し、t=1において、y(1)を観測し再び前記数7、数10によりx(1/1),P(1/1)が求められ、以下、同様の手順で推定値及び推定誤差共分散行列が計算される(ステップ714)。
【0083】
前述したようにして、新しい観測データが得られる度に、オペレータの船舶の航跡に対する先見情報値を含めて、古い推定値が修正されて新しい推定値が計算される。
【0084】
図8は拡張カルマンフィルタにオペレータ介入分析処理及び初期条件変更リトライ処理を加えた船舶航跡分析処理の一例を説明するフローチャートであり、次に、これについて説明する。ここでの処理は、オペレータの判断により、船舶航跡分析の途中の観測時刻t=mにおいて、各航跡分析値を航跡推定初値に反映させる方法(初期条件変更リトライ処理)である。以下では、図7により説明したフローに示す船舶航跡分析処理に、初期条件変更リトライ処理を付加したものを例として説明する。図8におけるステップ801〜811、814〜816の処理は、それぞれ、図7に示すフローのステップ701〜711、712〜714の処理と同一の処理であり、以下では、図7のフローの処理と異なる処理について説明する。
【0085】
t=mのときの各航跡分析値は、ステップ801〜811までの処理により、船舶距離については R(m/m)、観測方位についてはBy(m/m)、速度についてはMt(m/m)、的針についてはCt(m/m)となっている。ここで、t=mにおける各航跡をもとに船舶初観測時(t=0)における各航跡を考える。説明している本発明実施形態は、船舶が基本的に等速直進運動をしていると仮定しているので、t=mにおける各航跡分析値から求めるt=0における船舶の的速は、 Mt(0) (m/m)=Mt(m/m)、進路は、Ct(0) (m/m)=Ct(m/m)となる。なお、これらの式における左辺の添え字の表記はx(m/m)を使用して求めた観測時刻t=0の値を意味する。
【0086】
また、距離については、t=mにおける各航跡から、
【数51】
Figure 2004239678
となる。
【0087】
以上のMt(0) (m/m),Ct(0) (m/m),R(0) (m/m)及びy(0)を用いて、前記数12におけるx(0)は、
【数52】
Figure 2004239678
で与えられることとなる。
【0088】
図8に示している分析処理では、ステップ801〜811の処理の終了後、端末部8を介してオペレータからの初期条件の変更に関する判断、例えば、航跡のいずれが収束したとの判断である初期条件変更リトライ処理要求が入力されたか否かを判定し、前述の要求が入力されていた場合、前記数52で得られたx(0)を用い、到来音波方位観測データベースに格納してある到来音波方位のデータからの解析モードとして、ステップ803からの処理に戻って、再度観測データの初めから分析を行う(ステップ812、813)。
【0089】
前述で説明した船舶航跡分析値を船舶航跡推定初期値に反映させる方法の他に、オペレータが分析途中に得た船舶の航跡の先見情報を船舶航跡推定初期値に反映させる方法もあるが、この方法は、この先見情報を状態ベクトルに直しその値をx(0)を用い、到来音波方位観測データベースに格納してある到来音波方位のデータを用いて、再度観測データの初めから分析を行えばよい。
【0090】
次に、オペレータが入力する先見情報の妥当性を評価する方法について説明する。
【0091】
いま、観測時刻t=kのときの各航跡分析値は、前述の処理により、船舶距離についてはR(k/k)、観測方位についてはBy(k/k)、速度についてはMt(k/k)、進路についてはCt(k/k)として求められており、また、本発明の実施形態では船舶は、基本的に等速直進運動をしていると仮定しているので、上記R(k/k)、By(k/k)、Mt(k/k)、Ct(k/k)より求められるt=n(0<n<k)における観測方位推定値は、
【数53】
Figure 2004239678
と表すことができる。
【0092】
そして、時系列残差は、この推定方位と観測データとの差より
【数54】
Figure 2004239678
と表すことができる。
【0093】
前記数54を用いれば、現在の分析値と過去の各時刻におけるデータとのずれを時系列的に表すことができ、これをグラフィカルに表示すれば解の妥当性を容易に評価することが可能となる。
【0094】
図9は前述の時系列残差をグラフィック表示により表した例を説明する図、図10は観測精度が付加された時系列残差をグラフィック表示により表した例を説明する図である。
【0095】
図9に示す時系列残差のグラフィック表示は、図の上から下に時刻t=n=0(初観測時刻)から時刻t=n=k(現在)までの数54による残差値を、中心線を0として横軸方向に示したものである。また、個々で説明している例では、音響センサより観測雑音として、方位の誤差が分散値として与えられるので、図10に示すようにデータのずれと共にこの分散値を示すことにより、オペレータに対して誤差の大きい観測データによる残差であることを示すことができる。
【0096】
さらに、図9、図10のグラフには、時系列残差あるいは時系列正規化残差の2乗平均を示すようにしており、これにより、解の妥当性をより明確に示すことができる。ここで、時系列残差2乗平均は、
【数55】
Figure 2004239678
として表され、この表示により、解の妥当性が、現在の分析値と過去の観測データとのずれの2乗総和の平均値として確認できる。この表示は、分析値が真値に向かって収束しているのか否かの指標となり、オペレータの先見情報を入力しているときには、その先見情報の妥当性を表すものとなる。この数値の表示例は、図9に示されている。
【0097】
また、先見情報が入力されている場合には、その状況として、先見情報使用中の表示91をグラフと共に表示したり、あるいは、別途音や光で前記状況を示すための告知手段を備える構成としてもよい。
【0098】
また、時系列正規化残差2乗平均は
【数56】
Figure 2004239678
として表され、前記数55に観測誤差の概念を取り入れたものである。この数値の表示例は、図10に示している。
【0099】
前述した本発明の実施形態での各処理は、処理プログラムとして構成することができ、この処理プログラムは、HD、DAT、FD、MO、DVD−ROM、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することができる。
【0100】
前述した本発明の実施形態によれば、船舶航跡のいずれかの値が推定可能である場合、この推定値に関するオペレータからの入力を反映して船舶航跡分析値が船舶の真の航跡に収束するまでの時間を改善することができる。
【0101】
また、本発明によれば、分析途中で入力された推定値ならびに各航跡分析値を初期値に反映して再度分析するようにすることにより、収束後の航跡分析値の船舶の真の航跡に対する誤差を改善することができる。
【0102】
さらに、本発明によれば、オペレータが入力した推定値を反映した分析結果を時系列残差として表示することにより、オペレータの操作による分析収束時間を低減させることが可能となる。
【0103】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、移動体の航跡分析処理に関するオペレータの先見情報の利用を可能とし、これにより、より高精度な移動体航跡分析を短時間に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による船舶航跡分析装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】船舶と観測船との関係から水上を運動する船舶の航跡を分析する原理を説明する図である。
【図3】カルマンフィルタの一般的な応用例について説明する図である。
【図4】海上における航行船舶の船舶航跡分析のモデルを説明する図である。
【図5】船舶が等速直進運動をしていると仮定して船舶の運動を示すと共に、状態遷移行列を説明するための図である。
【図6】拡張カルマンフィルタを用いた船舶航跡分析処理の一例を説明するフローチャートである。
【図7】拡張カルマンフィルタにオペレータ介入分析処理を加えた船舶航跡分析処理の一例を説明するフローチャートである。
【図8】拡張カルマンフィルタにオペレータ介入分析処理及び初期条件変更リトライ処理を加えた船舶航跡分析処理の一例を説明するフローチャートである。
【図9】時系列残差をグラフィック表示により表した例を説明する図である。
【図10】観測精度が付加された時系列残差をグラフィック表示により表した例を説明する図である。
【符号の説明】
1 受動センサ
2 到来音波または電波観測装置
3 到来音波また 電波観測データベース
4 分析処理器
5 船舶航跡分析値表示器
6 初期条件演算器
7 観測行列演算器
8 端末部
9 時系列残差演算器

Claims (6)

  1. 移動体から放射される音波または電波を検出するセンサにより時系列に測定した観測データを用い、前記移動体の航跡を分析する移動体の航跡分析装置において、前記時系列に測定した観測データに基づいて前記移動体の航跡の分析処理を実行する分析処理部と、オペレータの操作を受け付ける端末部とを備え、前記端末部は、オペレータからの航跡に関する先見情報を取り入れ、前記分析処理部は、前記端末部で受け付けたオペレータからの先見情報を反映させて前記移動体の航跡の分析を行うことを特徴とする移動体の航跡分析装置。
  2. 移動体から放射される音波または電波を検出するセンサにより時系列に測定した観測データを用い、前記移動体の航跡を分析する移動体の航跡分析装置において、前記観測データを格納する記憶部と、前記時系列に測定した観測データに基づいて前記移動体の航跡の分析処理を実行する分析処理部と、オペレータの操作を受け付ける端末部とを備え、前記端末部は、オペレータからの初期値変更の指示を取り入れ、前記分析処理部は、前記端末部で受け付けたオペレータからの初期値変更の指示に応じて、移動体の航跡の分析における初期値を変更し、前記記憶部に記憶されている観測データを用いて再度移動体の航跡の分析を行うことを特徴とする移動体の航跡分析装置。
  3. 前記端末部は、前記先見情報の入力を受け付けることに加えて、当該先見情報入力後も継続して先見情報を入力するか、当該先見情報に基づき推定初期値を変更して再度分析を行うかを選択するための選択指示を受け付けることを特徴とする請求項1記載の移動体の航跡分析装置。
  4. 前記移動体の航跡の分析結果を表示するための表示部と、前記表示部が表示している分析結果が、前記端末部が受け付けた前記先見情報を用いて得られたものである場合に、それをユーザに告知するための告知手段とをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の移動体の航跡分析装置。
  5. 前記表示部は、入力された先見情報の妥当性を評価するための時系列残差をグラフィカルに表示することを特徴とする請求項1に記載の移動体の航跡分析装置。
  6. 移動体から放射される音波または電波を検出するセンサにより時系列に測定した観測データを用い、前記移動体の航跡を分析する移動体の航跡分析方法において、オペレータからの移動体の航跡または分析条件に関する先見情報を受け入れ、前記受け入れた先見情報を用いて前記移動体の航跡を分析することを特徴とする移動体の航跡分析方法。
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