JP2004239312A - 緩衝機構並びに記録及び/又は再生装置 - Google Patents

緩衝機構並びに記録及び/又は再生装置 Download PDF

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Masanori Ogata
政徳 尾形
Kazuhito Kurita
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    • G11B17/02Details
    • G11B17/022Positioning or locking of single discs
    • G11B17/025Positioning or locking of single discs of discs which are stationary during transducing operation

Abstract

【課題】収納物とこれを収納する収納部材との間に介在される弾性部材との間の接触面積を増大させると共に、弾性部材が少なくとも直交する2つの緩衝方向に十分な厚みを確保することを課題とする。
【解決手段】収納部材11内に収納物12を緩衝可能に配置する緩衝機構10であって、収納物に設けられ、収納物の厚さ方向とほぼ垂直な方向に延びる少なくとも3個の軸部13と、弾性材料で形成され、円筒状の軸挿通穴14aが形成された弾性部材14を備え、上記軸部が弾性部材の軸挿通穴に挿通されると共に、弾性部材の外側面の少なくとも一部が上記収納部材と接触している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な緩衝機構並びに記録及び/又は再生装置に関する。詳しくは、収納物とこれを収納する収納部材との間に介在される弾性部材との間の接触面積を増大させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
収納部材内に配置された収納物が収納部材を介して伝達される大きな振動や衝撃から緩衝されるように、収納部材と収納物との間に弾性部材を介在させることが従来から行われている。
【0003】
そして、従来広く使用されている弾性部材に、ほぼ円筒状の外形をしていて軸方向におけるほぼ中間の部分にスリットが形成された、特許文献1の図4に示されたシリコン系緩衝材(102)のようなものがある。かかる形態の弾性部材の使用例を図22及び図23に示す。
【0004】
弾性部材1はほぼ円筒形の外形をしており、中心を貫通して被支持孔1aが形成され、また、軸方向におけるほぼ中間の位置の外周面には全周に亘ってスリット1bが形成されている。
【0005】
収納物2には側面形状でL字状をした支持板3が固定され、該支持板3に形成された切欠3aの周縁に弾性部材1のスリット1bが係合され、これによって、弾性部材1が支持板3を介して収納物2に支持される。このようにして、3個以上の弾性部材、通常は、特許文献1の緩衝機構のように4個の弾性部材1、1、・・・が収納物2に取り付けられる。
【0006】
一方、収納物2を収納する収納部材4には軸部4aが固定されており、該軸部4aが弾性部材1の被支持孔1aに挿通され、軸部4aの先端部に螺着されるネジ4bによって弾性部材1が軸部4aから抜け出ないようにされる。このようにして、収納物2が弾性部材1を介して収納部材4に収納される。
【0007】
図22及び図23に示した緩衝機構にあっては、収納部材4の外から伝達される振動や衝撃は弾性部材1によって緩衝されて収納物2に伝わる。
【0008】
しかしながら、弾性部材1にスリット1bが形成されていて、該スリット1bによって支持板3に取り付けられるため、振動や衝撃の伝達方向によって緩衝の度合いに差があるという問題がある。
【0009】
すなわち、図22の矢印A方向からの振動や衝撃は、支持板3と収納部材4との間に弾性部材1の十分な厚みTaがあるので、十分に緩衝されるが、図22の矢印B方向からの振動や衝撃は、弾性部材1のスリット1bの奥と中心孔1aの内周面との間の僅かな厚みTbよって緩衝されるため、十分に緩衝されないという問題がある。そのために、弾性部材1と同様にスリットによって取り付けられる弾性部材、すなわち、緩衝材(102)を使用する特許文献1の緩衝機構にあっては、収納物である記憶装置(10)を先ず緩衝材(102)を介して固定用金具(12)に取り付け、さらに、該固定用金具(12)を別の緩衝材(101)を介して外部固定用金具(収納部材4に相当)(13)に取り付ける、という2段構造を採用せざるを得なくなっている。
【0010】
上記したように、円筒形の外形の外周面にスリットを形成し、該スリットによって収納物に支持される弾性部材では、緩衝作用に方向性があり、円筒形の軸方向と軸に直交する方向とでは、緩衝性能に著しい差があるため、例えば、図22の矢印A方向とB方向とで同様の緩衝作用を欲する場合には、特許文献1に示されたような複雑な構造を採らざる問えず、コスト上昇の原因になると共に、緩衝機構そのものが、収納物支持の2重構造及び別種類の緩衝材の存在によって、大型化してしまい、近時における最も大きな要請の一つである機器の小型化を阻害するという問題がある。
【0011】
そこで、2重構造にすることなく、また、一種類の緩衝材を使用することによって上記図22に示した矢印A方向とB方向のような互いに直交する2方向において十分な緩衝を行うことができる緩衝機構として特許文献2に示された緩衝機構が提案されている。
【0012】
すなわち、弾性材料で形成され偏球状を成す緩衝構造体(弾性部材)(10a〜10d)を保護対象物(収納物)(12)の4隅に取り付け、緩衝構造体(10a〜10d)が収納ケース(収納部材)(14)に内側の4つの角部で接触するように、保護対象物(12)を収納ケース(14)内に収納したものである(特許文献2の図1〜図3参照)。これによって、緩衝構造体(10a〜10d)が図24の互いに直交する矢印C方向及び矢印D方向において良好な緩衝作用を営むことができ、保護対象物(12)が収納ケース(14)を介して伝達される振動や衝撃に対して良好に緩衝されるとしている。
【0013】
【特許文献1】
特開2002−334571号公報(図1、図4)
【特許文献2】
特開平11−37198号公報(図3)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献2に示された緩衝機構にあっては、緩衝構造体(10a〜10d)の横腹に切欠5を形成し、該切欠5に保護対象物(12)の隅部を嵌合することによって緩衝構造体(10a〜10d)を保護対象物(12)に取り付けている。そのため、例えば、矢印C方向の振動や衝撃に対しては緩衝構造体(10a〜10d)のうち保護対象物(12)の下面から緩衝構造体(10a〜10d)の下端までの部分、すなわち、Tcの厚みによって主たる緩衝作用を行うことになる。また、矢印Dの振動や衝撃に対しては緩衝構造体(10a〜10d)のうち保護対象物(12)の側面から緩衝構造体(10a〜10d)の外側面までの部分、すなわち、Tdの厚みによって主たる緩衝作用を行うことになる。
【0015】
そして、特許文献2の図3や本明細書に添付の図24で分かるように、Tc<Tdとなっている。これは、振動や衝撃時に、保護対象物(12)の重量を支える緩衝構造体(10a〜10d)の質量が矢印C方向の振動や衝撃に対して明らかに小さいという問題がある。特に、保護対象物(12)がハードスクドライブであると、ヘッドがディスクに離接する方向である矢印C方向での振動や衝撃を有効に緩衝することが極めて重要である。特許文献2の構成で矢印C方向における緩衝構造体(10a〜10d)の有効厚み(前述のTc)を大きくしようとすると、ハードスクドライブの厚みを小さくすることできない以上、緩衝構造体(10a〜10d)の矢印C方向の大きさを大きくせざるを得ず、収納ケース(14)を含めた装置全体の厚みが大きくなってしまうという問題が生じる。
【0016】
また、緩衝構造体(10a〜10d)は緩衝作用を行う際に大きく変形するものである。例えば、矢印C方向の振動や衝撃を緩衝する場合、緩衝構造体(10a〜10d)のうち保護対象物(12)の真下に位置する部分6(図24に網掛けをして示す)は大きく変形するのに対してその他の部分、特に、保護対象物(12)の側面と収納ケース(14)の側面との間の部分は変形しようとしないため、緩衝構造体(10a〜10d)の形状が大きく歪むことになる。従って、保護対象物(12)の隅角部が緩衝構造体(10a〜10d)の切欠3aに嵌合しただけであると、緩衝構造体(10a〜10d)が保護対象物(12)から脱落する惧がある。脱落を防止するには両者を接着することも考えられるが、接着工程を設けることは、接着剤の保管及び管理、接着工程自体の管理等面倒な問題が多いだけでなく、接着能力が経時的に劣化するのと、緩衝構造体(10a〜10d)が大きな変形を繰り返すのと相俟って、緩衝構造体(10a〜10d)が保護対象物(12)から脱落する危険が完全に解消されるわけではない。
【0017】
そこで、本発明は、収納物とこれを収納する収納部材との間に介在される弾性部材との間の接触面積を増大させると共に、弾性部材が少なくとも直交する2つの緩衝方向に十分な厚みを確保できるようにすることを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明緩衝機構は、上記した課題を解決するために、収納物に設けられ、収納物の厚さ方向とほぼ垂直な方向に延びる少なくとも3個の軸部と、弾性材料で形成され、円筒状の軸挿通穴が形成された弾性部材を備え、上記軸部が弾性部材の軸挿通穴に挿通されると共に、弾性部材の外側面の少なくとも一部が上記収納部材と接触しているようにしたものである。
【0019】
従って、本発明緩衝機構にあっては、収納物に設けられた軸部が弾性部材の円筒状の軸挿通穴に挿通されるので、収納物と弾性部材との間に十分な接触面積が得られる。そして、軸挿通穴の軸方向及び該軸方向に直交する方向に十分な厚みを確保することができる。
【0020】
また、本発明記録及び/又は再生装置は、記録媒体と該記録媒体に情報の記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生部とを備え、上記記録媒体を収納する収納部材と、記録媒体に設けられ、記録媒体の厚さ方向とほぼ垂直な方向に延びる少なくとも3個の軸部と、弾性材料で形成され、円筒状の軸挿通穴が形成された弾性部材を備え、上記軸部が弾性部材の軸挿通穴に挿通されると共に、弾性部材の外側面の少なくとも一部が上記収納部材と接触しているようにしたものである。
【0021】
従って、本発明記録及び/又は再生装置にあっては、記録媒体に設けられた軸部が弾性部材の円筒状の軸挿通穴に挿通されるので、記録媒体と弾性部材との間に十分な接触面積が得られる。そして、軸挿通穴の軸方向及び軸方向に直交する方向に十分な厚みを確保することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明緩衝機構並びに記録及び/又は再生装置の詳細を添付図面を参照して説明する。
【0023】
図1乃至図6は本発明緩衝機構の基本的な概念を示すものである。
【0024】
本発明緩衝機構10は、収納部材11内に収納物12を緩衝可能に配置するものであって、収納物12に設けられ、収納物の厚さ方向とほぼ垂直な方向に延びる少なくとも3個の軸部13と、弾性材料で形成され、円筒状の軸挿通穴14aが形成された弾性部材14を備え、上記軸部13が弾性部材14の軸挿通穴14aに挿通されると共に、弾性部材14の外側面の少なくとも一部が上記収納部材11と接触している。
【0025】
収納物12は外部の振動や衝撃から保護される必要があるもであり、いわゆる振動や衝撃からの保護対象物である。従って、この収納物12には、振動や衝撃によって破損したり、誤動作をしたりするものが広く含まれる。例えば、スイングアームの揺動端に支持された磁気ヘッドが高速で回転する磁気ディスクの半径方向に移動しながら、磁気ディスクに情報を記録したり磁気ディスクに記録されている情報を読み出したりするハードディスクドライブは、振動や衝撃が加えられることによって、磁気ヘッドが磁気ディスクに激しく衝突して磁気ヘッドや磁気ディスクが損傷されたり、あるいは、磁気ヘッドが磁気ディスクの記録領域をトレースし損なって誤動作をしたりする。従って、このようなハードディスクドライブの破損や誤動作を防止するためには、ハードディスクドライブとこれを支持しあるいは収納している収納部材との間に振動や衝撃を緩和又は吸収できる部材や機構を介在させる必要があり、ここでいう収納物12に相当する。もちろん、ここでいう収納物12がハードディスクドライブのみを意味するものではなく、その他の振動や衝撃によって破損したり、誤動作をしたりする惧のあるもの、例えば、CD−ROMドライブ、DVD(digital versatile disc)ドライブ等の光ディスクドライブ等がここでいう収納物12となりうる。
【0026】
上記した収納物12は収納部材11に収納される。ここでいう収納部材11は上記した収納物12を収容又は支持するものであり、例えば、収納ケースのように収納物12の全体を覆うものである必要はない。少なくとも収納物12を支持するものであり、収納物12を全体的に又は部分的に覆っていても、あるいは収納物12を覆う機能はなく単に支持しているだけのものであっても良い。
【0027】
上記収納物12には、収納物12の厚さ方向、すなわち、図1の矢印E方向とほぼ垂直な方向に延びる3個以上のほぼ円柱状をした軸部13を備える。図1乃至図6に示した緩衝機構10では軸部13を4個設けているが、3個でも十分機能を果たすことができるし、また、スペース等の条件が許せば、5個以上の軸部13を設けてもかまわない。ただし、軸部13の数が3個未満であると、バランスが悪く、収納物12の収納部材11への支持状態が不安定になる。
【0028】
また、図2では、収納物の互いに反対側にある側端面から2本づつの軸部13が互いに反対方向に突出したものを示したが、軸部13は突出方向が収納物12の厚さ方向とほぼ直交する方向であれば良く、図2の向き、すなわち、収納物12の厚さ方向に見て、軸部13の延在方向が全て同一である必要はなく、全ての軸部13の延在方向がまちまちであっても良い。さらに、軸部13の外形状は円柱状の外周面を有するものであることが、軸周りの全ての方向で弾性部材14との間の接触面積を増大させる上で、好ましい。
【0029】
弾性部材14は弾性材料で形成される。弾性材料としては合成ゴム等のエラストマー、天然ゴム等のゴム状弾性を有するものが好ましい。弾性材料14には上記軸部13を挿通するための円筒状をした軸挿通穴14aが形成されている。図1乃至図6では軸挿通穴14aは弾性部材14を貫通して形成されている様子を示してあるが、貫通した穴でなく、一の面にのみ開口した穴であってもよい。該弾性部材14の外側面の少なくとも一部が上記収納部材11と接触している。好ましくは、収納部材11が、上記軸部13の延在方向、すなわち、図1中矢印X方向と該延在方向とほぼ直交する方向、すなわち、図1中矢印Y方向の少なくとも2つの方向から挟むように弾性部材14と接触していることが望ましい。なお、図1乃至図6に示した緩衝機構10にあっては、さらに、上記2つの方向X、Yに直交する方向、すなわち、図2中矢印Z方向からも挟むように弾性部材14と接触している。
【0030】
すなわち、弾性部材14は、軸部13の延在方向(矢印X方向)で壁部15uoと15ui及び15doと15diに接触し、軸部13の延在方向と直交する方向(矢印Y方向)で壁部11uと11dに接触している。
【0031】
従って、上記緩衝機構10にあって、軸部13の延在方向、すなわち、図1中矢印X方向からの振動や衝撃は、弾性部材14のうち、主として、壁部15uoと15ui及び15doと15diとの間の部分の弾性によって緩衝され、また、軸13の延在方向に直交する方向、すなわち、図1中矢印Y方向からの振動や衝撃は、弾性部材14のうち、主として、軸13と壁部11u及び11dとの間の部分の弾性によって緩衝される。そして、上記弾性部材14は外周面に形成されたスリットではなく、軸挿通穴14aに軸部13が挿通されることによって収納物に支持されるので、外形状を大きくすること無しに、上記2方向における振動や衝撃を緩衝するに必要な肉厚を十分に確保することができ、構造を複雑にしたり、さらに別の緩衝材を設けること無しに、十分な緩衝作用を行うことができる。
【0032】
なお、上記緩衝機構10にあっては、さらに、図2中の矢印Z方向においても、弾性部材14は壁部15ulと15ur及び15dlと15drとに接触している。従って、図2中矢印Z方向の振動や衝撃に対しても十分な緩衝作用を行うことができる。
【0033】
なお、本発明において、収納物12の性質上、一の方向における振動や衝撃を緩衝すれば十分な場合には、少なくとも一の方向における緩衝作用を十分に行うことができれば良く、従って、弾性部材14は外側面の少なくとも一部が収納部材11と接触していればよい。何れにしても、本発明緩衝機構10にあっては、収納物12に設けられた軸部13を弾性部材14に形成した軸挿通穴14aに挿通することによって、弾性部材14を収納物12と収納部材11との間に介在させたものであるので、弾性部材14の全体形状を大きくすること無しに、緩衝を必要する方向への厚みを十分に確保することができ、また、収納物12と弾性部材14とは弾性部材14の円筒状をした軸挿通穴14aに挿通される円柱状をした軸部13を介して接触するので、収納物12と弾性部材14との間に十分な接触面積を得ることができ、弾性部材14が収納物12を十分に支えて緩衝することができる。
【0034】
また、弾性部材14は緩衝動作中に変形をするが、弾性部材14は軸部13が軸挿通穴14aに挿通されることによって収納物12に支持されるので、弾性部材14が軸部13から脱落してしまう惧がない。
【0035】
上記緩衝機構10においては、互いに直交する3方向(X、Y、Z)において弾性部材14を両側から挟むように収納部材11を接触させるのに、収納部材11の天板11a及び底板11bに上下方向から見て長方形の枠状を成すように複数の壁15、15、・・・を配置し、これら壁15、15、・・・並びに天板11aと底板11bの一部11u、11dに弾性部材14の所定の部分を接触させるようにしている。しかしながら、これら壁部15、15、・・・、11u、11dは必須ではなく、収納部材11の側面壁を弾性部材14に接触させる部分の一として利用しても良い。また、弾性部材14と接触する部分を収納部材11と一体に形成する必要もなく、別部材を収納部材11に取り付けることによって、弾性部材14と接触する部分を設けても良い。このように、収納部材11に取り付けられた別部材も収納部材11の一部とみなすことができる。さらに、弾性部材14に互いに直交する3方向から挟むように接触させる部分を必要としない場合には、上記壁部15、15、・・・、11u、11dの全部は必要ない。すなわち、接触を必要とする方向での壁部があれば足りる。ただ、上記したように、上下方向から見て枠状に一体に連結された壁部15uo(do)、15ui(di)、15ul(dl)、15ur(dr)とこれら枠状部分の上面又は下面を限定する壁部11u(d)とによって収納部材11の弾性部材14と接触する部分を構成すると、弾性部材14を介して収納物12の前後左右及び上下への移動を規制することができ、他に、収納物12の移動を規制する手段を設ける必要がない。
【0036】
なお、上記した壁部15、15、・・・は枠状に且つ一体に形成しなければならないものではなく、各個別に形成しても良い。ただ、枠状に一体に形成することによって、各壁部15、15、・・・が互いに補強し合う関係になって、十分な強度を得やすく、大きな振動や強い衝撃に耐えられるという利点がある。なお、収納部材11を樹脂成形品として形成する場合は、壁部15、15、・・・を枠状に一体に形成すると共に、壁部11u、11dも一体に形成することができる(図1乃至図6参照)が、収納部材11を金属板で形成し、壁部15、15、・・・を絞り加工で形成する場合には、壁部11u、11dを一体に形成することはできないので、図7に示すように溶接等により後付で壁部11u、11dを取り付けることになる。
【0037】
図1乃至図6に示した構成を採る場合、軸部13の先端が壁部15uo、15doに接触してしまうと、弾性部材14の弾性を活用することができないので、壁部15uo及び15doに切欠16、16を設けて、軸部13の先端が壁部15uo、15doと接触しないようにすることが必要である。また、壁部15uoと15doとの間に適当な隙間が空くようにして、軸部13の先端が上記隙間に対応して位置するようにしても良い。
【0038】
上記弾性部材14の形状は、振動や衝撃を緩衝する方向での十分な厚みを確保できるものであれば、特に問うものではないが、例えば、図8及び図9に示すようなタイヤ形状とすることが好ましい。すなわち、弾性部材14の外形状が、軸方向に見て円形を成し(図8参照)、また、外周面14bが周方向に見て凸状に湾曲している(図9参照)ことが好ましい。これによって、弾性部材14の外周面14bは、通常時、すなわち、緩衝作用をしていないときは、各壁部11u、11d、15ul、15ur、15dl、15drとほぼ点接触をしており(図8及び図9に接触点を「・」で示す)、緩衝時には、点接触が面接触に変化し、その接触面積が徐々に拡大していく挙動を示すため、横軸を時間軸、縦軸を加速度とすると、バスタブ状のカーブを描きながら、衝撃の加速度が吸収されることになり、最大の衝撃値も、緩和されるという効果をもたらす。
【0039】
図10に本発明記録及び/又は再生装置の概要を示す。
【0040】
記録及び/又は再生装置20は、記録媒体21と該記録媒体21に情報の記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生部22とを備え、上記記録媒体21を収納する収納部材と、記録媒体に設けられ、記録媒体の厚さ方向とほぼ垂直な方向に延びる少なくとも3個の軸部と、弾性材料で形成され、円筒状の軸挿通穴が形成された弾性部材を備え、上記軸部が弾性部材の軸挿通穴に挿通されると共に、弾性部材の外側面の少なくとも一部が上記収納部材と接触している。
【0041】
すなわち、この記録及び/又は再生装置20にあっては、記録媒体21を収納物とする緩衝機構が設けられている。例えば、記録媒体21がハードディスクドライブである場合、該ハードディスクドライブ21を収納ケース(収納部材)に収納したハードディスクドライブ装置が設けられている。なお、記録媒体21を収納ケースに収納してなる緩衝機構は図1乃至図9を参照して説明したものと同様であるので、図示及び説明を省略する。また、ここで記録媒体21がハードディスクドライブに限定されるものではなく、その他の記録媒体、例えば、光ディスクドライブ等振動や衝撃から保護することを要する記録媒体を含むものである。
【0042】
記録及び/又は再生装置20の構成例として図10に例示したものは、記録媒体21の他に出力手段23、操作部24、メモリ25、入出力ポート26及び制御部27を備える。制御部27は記録及び/又は再生装置20の動作の全体を統括するものであり、操作部24を介して所定の命令が入力されると、メモリ25に記録されている手順(例えば、プログラム)に従って、予め定められた所定の動作、例えば、記録媒体21に対する情報の記録や情報の再生あるいは出力手段23による情報の出力を行わせる。従って、この構成例にあって、記録及び/又は再生部22は制御部27とメモリ25に記憶されており上記制御部27が動作するに当たって参照する情報(例えば、プログラム)とによって構成されることになる。なお、本発明記録及び/又は再生装置における記録及び/又は再生部が、図10に示したもののように制御部27と該制御部27の動作手順を示す情報等によって構成されるもののみを意味するものではなく、特定の動作専用に構成された回路の集合によって個別的な記録回路や再生回路が構成されたもの等であっても良いことは勿論である。
【0043】
また、記録部と再生部の両方を備える必要はない。すなわち、本明細書において「情報の記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生部」の用語は、「情報の記録及び再生を行う記録再生部」、「情報の記録のみを行う記録部」及び「情報の再生のみを行う再生部」の3つの概念を含むものであり、これらの何れかであれば、「情報の記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生部」の用語の概念に包含されるものである。
【0044】
情報の記録は、例えば、操作部24にキーボードが含まれていれば、キーボードから入力された文字情報、あるいは入出力ポート26を介して外部から入力された各種の情報、例えば、OCR機器等からの文字情報、音声処理装置からの音声情報、画像処理装置からの画像情報、通信よって得られた各種情報等を記録媒体21に記録することによって為される。また、情報の再生は、記録媒体21に記録されている情報を取り出し、これを出力手段23を使用して出力するのに適した形にすることによって為される。再生する情報が文字情報や画像情報であれば、液晶ディスプレイ等の各種ディスプレイやプリンターが出力手段23とされ、再生される情報が音声情報であれば、スピーカが出力手段23とされる等、出力手段23の内容は再生される情報の種類によって異なり、特に特定されるものではない。また、再生情報を入出力ポート26に接続された外部の機器に対して出力することもある。
【0045】
従って、本発明にかかる記録及び/又は再生装置20には、機能が特定のものに特化されたものから汎用性を有するものまでが含まれる。例えば、機能が特化されたものとしては、記録媒体21としてハードディスクドライブを備えたビデオ録画再生装置、記録媒体21として光磁気ディスクドライブを備えたオーディオ記録再生装置等が考えられ、また、汎用性を有するものとしては、記録媒体21としてハードディスクドライブやDVD−RAMドライブ等を備えたノート型パソコン等が考えられる。勿論、本発明にかかる記録及び/又は再生装置がここに例示したものに限定されるものでないことはいうまでもない。
【0046】
本発明にかかる記録及び/又は再生装置20にあっては、記録媒体21が振動や衝撃から有効に保護されるので、安定した記録及び/又は再生動作を行うことができる。
【0047】
図11乃至図16に本発明緩衝機構の第1の実施の形態を示す。
【0048】
緩衝機構100は、収納物210を支持乃至収納する収納部材220を備える。この実施の形態100において収納物110はハードディスクドライブとして適用され、また、収納部材120は収納ケースの形態を採る。
【0049】
ハードディスクドライブ110は扁平な筐体111内に図示しないスイングアーム、スイングアームの先端に支持された磁気ヘッド、回転自在なハードディスク、スイングアーム駆動部等が設けられてなる。筐体111の両端面の幅方向に最も離間した位置に軸部130、130、・・・が突設されている。これら軸部130、130、・・・はそれぞれ異なる端面に設けられたものが互いに反対方向に突出されている。従って、軸部130、130、・・・はハードディスクドライブ110の幅方向にほぼ直交する方向に突出した状態となる。
【0050】
上記軸部130の詳細を図15に示す。軸部130は円板状をしたフランジ131の両面から螺軸部132と円柱状をしたドラム部133がそれぞれ反対方向に一体に突出されて成り、ドラム部133の先端部外周に抜け止め用の突条134が突出されている。また、ドラム部133の先端面にはスリット135が形成されている。このような軸部130の螺軸部132がハードディスクドライブ110の筐体111の端面に形成された螺穴112(図12参照)に螺着されることによって、ハードディスクドライブ110に一体化される。なお、軸部130をハードディスクドライブ110に螺着するとき、上記スリット135にドライバー等の締付治具の先端を係合して回転させることができる。
【0051】
4個の弾性部材140、140、・・・が上記軸部130、130、・・・によってハードディスクドライブ110に支持される。弾性部材140は、例えば、エラストマーのような弾性材料で形成され、図16でよく分かるように、タイヤ状に、すなわち、厚手の円板(筒)状の外形を成すように形成されている。弾性部材140の中心を貫通するように円筒状の軸挿通穴141が形成され、また、弾性部材140の両側面の中心部、すなわち、軸挿通穴141を囲む部分には浅い凹部142、142が形成されている。該凹部142、142の内径は上記軸部130のフランジ131の外形とほぼ同じに形成されている。そして、弾性部材140の外周面143は、図16(b)でよく分かるように、周方向に見て凸状に湾曲している。
【0052】
このような弾性部材140は、その軸挿通穴141に上記軸部130のドラム部133が挿通されることによって、ハードディスクドライブ110に支持される。弾性部材140が軸部130に支持された状態で、軸部130のフランジ131は弾性部材140の一方の面の凹部142に嵌合され、また、ドラム部133の先端の突条134が弾性部材140の軸挿通穴141の開口縁部に係合し、これによって、弾性部材130が安定した状態で軸部130に支持され、また、軸部130からの脱落が防止される。
【0053】
収納ケース120は上面が開口した扁平な箱状をした底箱150と該底箱150の上面を覆う上蓋160とから成り、底箱150及び上蓋160はそれぞれ金属板を加工して形成されている。
【0054】
底箱150は矩形をした底板151と該底板151の4辺から立ち上げられた側面板152、152及び端面板153、153とで形成され、これら各板152、152、153、153は一体に連続して形成されている。側面板152、152の中間部分には係合孔152a、152aが形成されている。
【0055】
底板151の両端寄りで且つ両側に寄った位置には上方へ打ち出し状に形成された角筒状の受部154、154、・・・が形成されている。すなわち、各受部154は、4つの壁部154o、154i、154l、154rが一体に連結されて角筒を形成するように形成されている。また、外側に位置した壁部154oの上縁の左右方向における中央部には半円形の切欠154c(図13参照)が形成されている。そして、各受部154、154、・・・の下面を覆うように当接板154a、154a、・・・が溶接等によって底板151に固定される。
【0056】
上蓋160は矩形をした天板161と該天板161の4辺から垂設されたた側面板162、162及び端面板163、163とで形成され、これら各板162、162、163、163は一体に連続して形成されている。側面板162、162の中間部分には内方に打ち出し状で且つ先端が上方を向いた向きの係合片162a、162aが形成されている。
【0057】
天板161の両端寄りで且つ両側に寄った位置には下方へ打ち出し状に形成された角筒状の受部164、164、・・・が形成されている。すなわち、各受部164は、4つの壁部164o、164i、164l、164rが一体に連結されて角筒を形成するように形成されている。また、外側に位置した壁部164oの下縁の左右方向における中央部には半円形の切欠164c(図13参照)が形成されている。そして、各受部164、164、・・・の上面を覆うように当接板164a、164a、・・・が溶接等によって天板161に固定される。
【0058】
上記したように弾性部材140、140、・・・を支持したハードディスクドライブ110は、以下のようにして収納ケース120に収納且つ支持される。
【0059】
すなわち、弾性部材140、140、・・・のほぼ下半分が底箱150の受部154、154、・・・内に受け入れられ、且つ、弾性部材140、140、・・・のほぼ上半分が上蓋160の受部164、164、・・・内に受け入れられるように、底箱150に上蓋160を被せる。そして、それぞれの端面板153、153と163、163とをビス121、121、・・・によって固定して、収納ケース120を形成する。なお、底箱150に上蓋160を被せるとき、上蓋160の側面板162、162に形成した係合片162a、162aが底箱150の側面板152、152に形成した係合孔152a、152aに係合し、これによって、中間部分において上蓋160が底箱150から浮き上がることが防止される。
【0060】
以上のように構成された緩衝機構100にあっては、弾性部材140の外周面に収納ケース120に形成された当接板154a、164a及び壁部154l、154r、164l、164rが上下及び左右方向(軸部130の延在方向にほぼ直交する方向)から当接し、また、弾性部材140の外側を向いた側面144に収納ケース120に設けられた壁部154o、164oが、また、弾性部材140の内側を向いた側面145に収納ケース120の壁部154i、164iが当接、すなわち、上記壁部154o、164oと154i、164iが弾性部材140を軸部130の延在方向から挟むように当接する。このように、弾性部材140が収納ケース120に設けられた当接板や壁部に当接することによって、ハードディスクドライブ110が収納ケース120内に保持されると共に、収納ケース120外から振動や衝撃が加わったとき、該振動や衝撃が緩衝される。
【0061】
図17乃至図21に本発明緩衝機構の第2の実施の形態を示す。
【0062】
この第2の実施の形態に係る緩衝機構200は、上記第1の実施の形態に係る緩衝機構100と比較して、収納物に取着された弾性部材を支持するための構成が異なり、収納物(ハードディスクドライブ)110(軸部130を含む)及び弾性部材140は上記第1の実施の形態におけるものと同様であるので、これらについては、第1の実施の形態における同様の部分に付した符号と同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0063】
収納物110、例えば、ハードディスクドライブを収納保持する収納ケース(収納部材)210は上面が開口した扁平な箱状をした底箱220と該底箱220の上面を覆う上蓋230とから成り、底箱220及び上蓋230はそれぞれ金属板を加工して形成されている。
【0064】
底箱220は矩形をした底板221と該底板221の4辺から立ち上げられた側面板222、222及び端面板223、223とで形成され、これら各板222、222、223、223は一体に連続して形成されている。側面板222、222の中間部分には係合孔222a、222aが形成されている。
【0065】
上蓋230は矩形をした天板231と該天板231の4辺から垂設されたた側面板232、232及び端面板233、233とで形成され、これら各板232、232、233、233は一体に連続して形成されている。側面板232、232の中間部分には内方に打ち出し状で且つ先端が上方を向いた向きの係合片232a、232aが形成されている。
【0066】
底箱220の底板221の両端寄りの位置に受け金具240、240がネジ止め、溶接等適宜の手段によって固定される。受け金具240は左右方向に長い板状をしたベース241と該ベース241の左右両端寄りの位置から上方へ立ち上げられた立壁242、242と該立壁242、242に形成された当接板243u、243u、243l、243l、243r、243rとが金属板により一体に形成されて成る。立壁242はベース241から切り起こし状に上方へ立ち上げられ、従って、立壁242の足下のベース241には矩形の切欠241aが形成される。立壁242はほぼ矩形を無し、その上縁及び左右両側縁から上記切欠241aがある方向へ当接板243u、243l、243rが突設されている。なお、立壁242の当接板243u、243l、243rで囲まれた部分のほぼ中央部に孔242aが形成されている。
【0067】
そして、上記した受け金具240、240が底箱220の底板221の両端部に互いの当接板243、243、・・・同士が向き合う向きで固定される。
【0068】
そして、ハードディスクドライブ110に支持された各弾性部材140は受け金具240の当接板243u、243l、243rと底箱220の底板221で囲まれた部分に位置され、外側を向いた側面144が立壁242に当接し、また、外周面143が当接板243u、243l、243r及び底板221(ベース242の切欠241aを通して)に当接する。このようにして、ハードディスクドライブ110が底箱220に弾性部材140、140、・・・を介して支持される。
【0069】
それから、底箱220に上蓋230を被せる。そして、それぞれの端面板223、223と233、233とをビス211、211、・・・によって固定して、収納ケース210を形成する。なお、底箱220に上蓋230を被せるとき、上蓋230の側面板232、232に形成した係合片232a、232aが底箱220の側面板222、222に形成した係合孔222a、222aに係合し、これによって、中間部分において上蓋230が底箱220から浮き上がることが防止される。
【0070】
なお、この第2の実施の形態において、上蓋230は、第1の実施の形態における上蓋160と異なり、弾性部材140と直接的にも、また、間接的にも接触する部分を有していない。従って、収納物110を覆う必要がない場合には、この上蓋230は不要である。
【0071】
また、受け金具240は底箱220の底板221に固定されると説明したが、これは底箱221ではなく、上蓋230に固定しても良いし、底箱220に固定する場合、底板221ではなく端面板223や側面板222に固定するようにしても良い。なお、受け金具240を底箱220の端面板223に固定する場合、上蓋230を底箱220にビス211によって取り付ける際に、該ビス211による共締めによって収納ケース210に固定するようにしても良い。
【0072】
この第2の実施の形態に係る緩衝機構200にあっても、上記した第1の実施の形態に係る緩衝機構100と同様の効果を奏する。
【0073】
なお、上記した各実施の形態のおいて示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されるようなことがあってはならないものである。
【0074】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、本発明緩衝機構は、収納部材内に収納物を緩衝可能に配置する緩衝機構であって、収納物に設けられ、収納物の厚さ方向とほぼ垂直な方向に延びる少なくとも3個の軸部と、弾性材料で形成され、円筒状の軸挿通穴が形成された弾性部材を備え、上記軸部が弾性部材の軸挿通穴に挿通されると共に、弾性部材の外側面の少なくとも一部が上記収納部材と接触していることを特徴とする。
【0075】
従って、本発明緩衝機構にあっては、収納物に設けられた軸部が弾性部材の円筒状の軸挿通穴に挿通されるので、収納物と弾性部材との間に十分な接触面積が得られる。そして、軸挿通穴の軸方向及び該軸方向に直交する方向に十分な厚みを確保することができる。そのため、必要にして且つ十分な緩衝作用を営むことができ、収納物の損傷や故障を確実に防止することができる。
【0076】
請求項2に記載した発明にあっては、上記収納物が記録媒体であるので、振動や衝撃に対して弱い記録媒体を振動や衝撃から確実に保護することができる。
【0077】
また、本発明記録及び/又は再生装置は、記録媒体と該記録媒体に情報の記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生部とを備える記録及び/又は再生装置であって、上記記録媒体を収納する収納部材と、記録媒体に設けられ、記録媒体の厚さ方向とほぼ垂直な方向に延びる少なくとも3個の軸部と、弾性材料で形成され、円筒状の軸挿通穴が形成された弾性部材を備え、上記軸部が弾性部材の軸挿通穴に挿通されると共に、弾性部材の外側面の少なくとも一部が上記収納部材と接触していることを特徴とする。
【0078】
従って、本発明記録及び/又は再生装置にあっては、記録媒体に設けられた軸部が弾性部材の円筒状の軸挿通穴に挿通されるので、記録媒体と弾性部材との間に十分な接触面積が得られる。そして、軸挿通穴の軸方向及び軸方向に直交する方向に十分な厚みを確保することができる。そのため、必要にして且つ十分な緩衝作用を営むことができ、記録媒体の動作不良や損傷を確実に防止することができる。
【0079】
請求項3及び請求項7に記載した発明にあっては、上記収納部材が、上記軸部の延在方向と該延在方向とほぼ直交する方向の少なくとも2つの方向から挟むように弾性部材と接触しているので、あらゆる方向からの振動や衝撃を緩衝することができる。
【0080】
請求項4及び請求項8に記載した発明にあっては、上記弾性部材の外形がほぼ円筒形をしているので、軸部の延在方向及び軸部の延在方向に直交する方向に弾性部材の十分な厚みを確保することができる。
【0081】
請求項5及び請求項9に記載した発明にあっては、上記弾性部材の外周面が周方向に見て凸状に湾曲しているので、緩衝時には、弾性部材と収納部材との間の接触状態が点接触から面接触に変化し、その接触面積が徐々に拡大していく挙動を示すため、横軸を時間軸、縦軸を加速度とすると、バスタブ状のカーブを描きながら、衝撃の加速度が吸収されることになり、最大の衝撃値も、緩和されるという効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図6と共に本発明緩衝機構の基本概念を示すものであり、本図は縦断面図である。
【図2】要部の平面図である。
【図3】図1のIII部の拡大図である。
【図4】図2のIV部の拡大図である。
【図5】図2のV−V線に沿う拡大断面図である。
【図6】図2の拡大VI矢視図である。
【図7】当接板の変形例を示す要部の拡大断面図である。
【図8】図9と共に弾性部材の変形例を示すものであり、本図は軸部に直交する方向で切断して示す拡大断面図である。
【図9】軸部に沿う方向で切断して示す拡大断面図である。
【図10】本発明記録及び/又は再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図11】図12乃至図16と共に本発明緩衝機構の第1の実施の形態を示すものであり、本図は一部を切り欠いて示す平面図である。
【図12】一部を切り欠いて示す側面図である。
【図13】一部を切り欠いて示す端面図である。
【図14】図11のXIV−XIV線に沿う拡大断面図である。
【図15】軸部の拡大側面図である。
【図16】弾性部材を示す図であり、(a)は軸方向に見た図、(b)は(a)図の中央縦断面図である。
【図17】図18乃至図21と共に本発明緩衝機構の第2の実施の形態を示すものであり、本図は一部を切り欠いて示す平面図である。
【図18】一部を切り欠いて示す側面図である。
【図19】一部を切り欠いて示す端面図である。
【図20】図17のXX−XX線に沿う拡大断面図である。
【図21】図17のXXI−XXI線に沿う拡大断面図である。
【図22】図23と共に従来の緩衝機構の一例を示すものであり、本図は要部の縦断面図である。
【図23】収納物と弾性部材を分離して示す要部の平面図である。
【図24】従来の緩衝機構の別の例を示す要部の縦断面図である。
【符号の説明】
10…緩衝機構、11…収納部材、12…収納物、13…軸部、14…弾性部材、14a…軸挿通穴、14b…外周面、矢印E方向…収納物の厚さ方向、20…記録及び/又は再生装置、21…記録媒体、22…記録及び/又は再生部、100…緩衝機構、110…ハードディスクドライブ(収納物)、120…収納ケース(収納部材)、130…軸部、140…弾性部材、141…軸挿通穴、143…外周面、200…緩衝機構、210…収納ケース(収納部材)

Claims (9)

  1. 収納部材内に収納物を緩衝可能に配置する緩衝機構であって、
    収納物に設けられ、収納物の厚さ方向とほぼ垂直な方向に延びる少なくとも3個の軸部と、
    弾性材料で形成され、円筒状の軸挿通穴が形成された弾性部材を備え、
    上記軸部が弾性部材の軸挿通穴に挿通されると共に、弾性部材の外側面の少なくとも一部が上記収納部材と接触している
    ことを特徴とする緩衝機構。
  2. 上記収納物が記録媒体である
    ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝機構。
  3. 上記収納部材が、上記軸部の延在方向と該延在方向とほぼ直交する方向の少なくとも2つの方向から挟むように弾性部材と接触している
    ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝機構。
  4. 上記弾性部材の外形がほぼ円筒形をしている
    ことを特徴とする請求項1に記載の緩衝機構。
  5. 上記弾性部材の外周面が周方向に見て凸状に湾曲している
    ことを特徴とする請求項4に記載の緩衝機構。
  6. 記録媒体と該記録媒体に情報の記録及び/又は再生を行う記録及び/又は再生部とを備える記録及び/又は再生装置であって、
    上記記録媒体を収納する収納部材と、
    記録媒体に設けられ、記録媒体の厚さ方向とほぼ垂直な方向に延びる少なくとも3個の軸部と、
    弾性材料で形成され、円筒状の軸挿通穴が形成された弾性部材を備え、
    上記軸部が弾性部材の軸挿通穴に挿通されると共に、弾性部材の外側面の少なくとも一部が上記収納部材と接触している
    ことを特徴とする記録及び/又は再生装置。
  7. 上記収納部材が、上記軸部の延在方向と該延在方向とほぼ直交する方向の少なくとも2つの方向から挟むように弾性部材と接触している
    ことを特徴とする請求項6に記載の記録及び/又は再生装置。
  8. 上記弾性部材の外形がほぼ円筒形をしている
    ことを特徴とする請求項6に記載の記録及び/又は再生装置。
  9. 上記弾性部材の外周面が周方向に見て凸状に湾曲している
    ことを特徴とする請求項8に記載の記録及び/又は再生装置。
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