JP2004238385A - インジケーター - Google Patents

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Takayuki Nagamatsu
孝之 永松
Hajime Tamura
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Earth Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】薬剤効果の終点を明瞭に示し、かつ任意の期間に設定でき、それを目視にて容易に知ることができ、製造コストの低い、農園芸用品、日用品等に用いるのに適したインジケーターを提供すること。
【解決手段】硬化性樹脂と常温揮散性成分とが混在して、該常温揮散性成分が微細液滴状態で存在することで濁っており、経時的に前記濁りが消失することを特徴とするインジケーター。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薬剤効果の終点を明瞭に示し、かつ任意の期間に設定でき、それを目視にて容易に知ることができるインジケーターに関する。
【0002】
【従来の技術】
防虫剤や防黴剤等の日用品においては、使用者がその薬剤の終点がわかるようにインジケーターを備えたものがあり、例えば、昇華タイプ、顕色タイプ、水筆タイプ等のインジケーターが知られている。これらのインジケーターは薬剤と共に担体に含浸させたり、薬剤とは別に容器に収納したりすることから製造コストが高くなることが多く、また薬剤効果の終点を明瞭に示すことが難しい等の問題があった。
【0003】
また、常温で固体の薬剤で白濁を付与し、経時的に前記白濁が消失するようにしたインジケーターも知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしこれらのインジケーターは、常温で固体の殺菌剤や防錆剤が樹脂成形物中に固体状に分散されたものでありこれら薬剤効果の消失を知ることのみが目的であり、使用期間を任意に設定できなかった。また、終点を正確に判断するには十分でなかった。
【0004】
【特許文献1】
実公昭57−31067号公報(2頁3欄)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、薬剤効果の終点を明瞭に示し、かつ任意の期間に設定でき、それを目視にて容易に知ることができ、製造コストの低い、農園芸用品、日用品等に用いるのに適したインジケーターを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、硬化性樹脂と常温揮散性成分とが混在して、該常温揮散性成分が微細液滴状態で存在することで白濁等に濁っており、経時的に前記濁りが消失するようにしたインジケーターが有効であることを見出した。このようにしたものは、前記常温揮散性成分が揮散することにより経時的に濁りが消失して終点で微細液滴が消失して無色又は透明となる。また、PETフィルム等の所望の部材に塗布、印刷して使用できるので担体や別容器が必要なく、本発明の課題を満足させるものである。さらに、本発明者等は種々研究の結果意外にも、例えばインジケーターをPETフィルムに塗布する場合、白濁等の濁りが十分でない場合には、PETフィルム上にアルミニウムを蒸着又はラミネートした部材に塗布してなるインジケーター製品が問題解決に役立つことを見出した。
なお、以下の実施の形態では濁りが白濁のものについて説明するが、濁りはこれに限定されるものではない。
【0007】
すなわち本発明は以下のインジケーターにより達成されるものである。
(1)硬化性樹脂と常温揮散性成分とが混在して、該常温揮散性成分が微細液滴状態で存在することで濁っており、経時的に前記濁りが消失することを特徴とするインジケーター。
(2)薬剤を含んだことを特徴とする(1)記載のインジケーター。
(3)常温揮散性成分が脂肪酸エステルであることを特徴とする(1)又は(2)記載のインジケーター。
(4)常温揮散性成分が薬剤であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1つに記載のインジケーター。
(5)可塑剤を含んだことを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1つに記載のインジケーター。
(6)硬化性樹脂が構成モノマーとしてスチレン及び/又はアクリル酸を含む重合体であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1つに記載のインジケーター。
(7)硬化性樹脂がスチレン・無水マレイン酸共重合体であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1つに記載のインジケーター。
(8)(1)〜(7)のいずれか1つに記載のインジケーターを、フィルム上にアルミニウムを蒸着又はラミネートした部材に塗布してなるインジケーター製品。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のインジケーターは、硬化性樹脂を溶剤に溶かして溶液とし、前記溶液に常温揮散性成分を混合し所望の部材に塗布、印刷等して乾かした際に白濁するものであり、硬化性樹脂と常温揮散性成分とは相溶しないものを選択して用いることにより調整することができる。前記溶剤としては、メタノール、エタノール、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル等を用いることができる。しかし、硬化性樹脂の溶剤となるものであればこれらに限定されるものではない。
また、硬化性樹脂と常温揮散性成分とが相溶する場合であっても、添加物によってそのバランスを崩して白濁させることを除外するものではない。
【0009】
本発明においては、薬剤を含有させて防虫効果、防黴効果等をもたせたインジケーターとすることができ、薬剤として常温揮散性成分と類似した揮散性をもつものを用いるのが好ましい。薬剤効果の終点を明瞭に示すうえでは、常温揮散性成分として薬剤を用いることがさらに好ましい。
【0010】
本発明において常温揮散性成分及び薬剤としては、20℃条件下で0.1mPa以上の蒸気圧を有するものが好ましい。
【0011】
本発明における硬化性樹脂としては、スチレン・無水マレイン酸共重合体(例えば、SMA1440F;アトフィナ・ジャパン社製)、N−ビニルピロリドン・無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル・無水マレイン酸共重合体、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体、及びこれらの共重合体の長鎖(炭素数10〜22)一価アルコールとの反応物等が挙げられる。また、アクリルポリオール樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、スチレン・α−メチルスチレン・アクリル酸共重合体(例えば、ジョンクリル679;ジョンソンポリマー社製)、他のアクリル酸ターポリマー(例えば、コンレッツ510;モートン社製)、ポリエチレン、ポリプロプレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等も挙げられる。その中でも好ましいものとしては、構成モノマーとしてスチレン及び/又はアクリル酸を含む重合体が挙げられる。その中でも特に好ましいものとしては、スチレン・無水マレイン酸共重合体が挙げられる。
【0012】
常温揮散性成分としては、ジメチルシリコン、環状ジメチルシリコン等のシリコン化合物;ノルマルパラフィン、イソパラフィン等のパラフィン;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソブチル、ミリスチン酸n−ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸n−ブチル、パルミチン酸エチル、イソノナン酸イソノニル等の脂肪酸エステルが挙げられる。
【0013】
本発明における常温揮散性成分として特に好ましいのは、常温液体の脂肪酸エステルである。その例としては、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソブチル、ミリスチン酸n−ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸n−ブチル、パルミチン酸エチル、イソノナン酸イソノニル等が挙げられる。これらの脂肪酸エステルは、常温で透明の液体であり、硬化性樹脂と溶剤に混合することにより溶解して透明溶液となり、前記溶剤が揮散すると、微細液滴状態で樹脂中に存在して白濁するものである。このため、防虫剤、忌避剤、抗菌剤、防黴剤、消臭剤は、固体及び液体のいずれにも限定されることなく、これらの薬剤と揮散速度の近い脂肪酸エステルを選定して白濁化剤として用いればよい。
これと同様のことは、他の常温揮散性成分である、ジメチルシリコン、環状ジメチルシリコン等のシリコン化合物;ノルマルパラフィン、イソパラフィン等のパラフィンについても言える。
【0014】
本発明の薬剤としては、エムペンスリン、メトフルスリン、S−1864(住友化学工業社製)、アレスリン、トランスフルトリン、テラレスリン、ハイドロプレン、S‐1269(住友化学工業社製)、ジノテフラン、アミドフルメット等の殺虫剤;ラウリルメタアクリレート等の消臭剤;イソプロピルメチルフェノール、パラヒドロキシ安息香酸エステル、トリクロサン、アリルイソチオシアネート、パラクロロメタキシレノール、オルトフェニルフェノール等の防黴剤、香料成分等が挙げられる。
【0015】
本発明のインジケーターにおいて、常温揮散性成分は5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%となるように混在させればよい。そして重量比で硬化性樹脂1に対して常温揮散性成分1以下、好ましくは0.1〜0.5とすればよい。また薬剤は、5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%となるように含有させればよい。
【0016】
本発明のインジケーターは、インジケーターとして単独で用いてもよく、また薬剤を含んだインジケーターとして、防虫効果、防黴効果等をもつ日用品、農園芸用品等として用いることもできる。そこで本発明のインジケーターは、様々な用途において利用することができる。
【0017】
本発明の効果を奏する限り、必要に応じてBHT、BHA等の酸化防止剤、セラック、PPパウダー等の抗ブロッキング剤、界面活性剤等の帯電防止剤、脂肪酸、他のカルボン酸等のブリード促進剤等の安定剤等を用いてもよい。さらに、常温揮散性成分の揮散を調整して、インジケーターとしての使用期間を所望のものとするように、可塑剤を含ませるのがよい。このようにすることで、例えば薬剤の有効揮散期間とインジケーターの終点とをより正確なものとし得る。
このような成分としては、常温(23℃)で液体状(以下単に液体と略することもある)のエステル、液体アルコール、液体ケトン、グリコールエーテル、エーテル系界面活性剤、香料、植物精油等より選択することができる。液体エステルとしては、特に、フタル酸エステル類、直鎖二塩基酸エステル類、リン酸エステル類等が例示できる。より具体的には、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、ジメチルマレート、ジメチルサクシネート等が示される。また、エチレングリコールエーテル(付加エーテルがモノブチル、モノフェニル等)、ジエチレングリコールエーテル(付加エーテルがモノブチル、モノフェニル等)、トリエチレングリコールエーテル(付加エーテルがモノブチル、モノフェニル等)、トリプロピレングリコールエーテル(付加エーテルがモノブチル、モノフェニル等)等のグリコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンジアルキルエーテル等のエーテル系界面活性剤等でもよい。これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明のインジケーターにおいて、重量比で硬化性樹脂1に対して可塑剤2以下とすればよい。
【0018】
前記のとおり、インジケーターをPETフィルムに塗布する場合、白濁が十分でない場合には、インジケーターを塗布したPETフィルムの下に黒色のような色の濃いシートを置くことで白色は明確になると思われるが、PETフィルムと黒色シートを接着すると、意外にも白濁は目立たなくなることがわかった。これは、本発明のインジケーターが光の透過を低下させるためであり、いわゆる白色顔料のような遮蔽性を欠くためであると考えられる。
【0019】
そこで本発明においては、PETフィルム上に光の反射層(例えば、アルミニウムを蒸着又はラミネートした部材)を設け、この上にインジケーターを塗布することで、白濁の指標となる白色度が明確になることが確かめられた。これにより白色度(L値)は、前記の黒色シートを置いた場合50〜52であるのに対して、本発明のものでは79〜81になる。塗布の厚みは、10〜100μmとするのがよく、長期間用には厚く、短期間用には薄くするのがよい。なお、光の反射層としては、アルミニウムを蒸着又はラミネートした部材以外に光輝性インクの印刷等でもよく、また、これらの部材は着色されていてもよい。また、PETフィルムに限らず、PPフィルムやPEフィルム、金属フィルム等であっても同様である。
【0020】
本発明のインジケーターを各種部材に塗布したインジケーター製品は、前記インジケーター機能を備えたカバー、シート、袋、プレート、バルーン、ロール状シート等として用いることができ、これらを巻いたり、重ねたりして保管することで保管時のインジケーターの揮散を抑えることができる。
【0021】
重ねる態様としては、例えば、図3に示したとおり複数枚のシートを積層したものが挙げられる。
図3において、7は30枚程度積層した積層インジケーター製品、8は糊部を示す。糊部8は、インジケーターに接触してもインジケーターの性能に影響を及ぼさない糊だけでもよいし、インジケーターに接触してもインジケーターの性能に影響を及ぼさない糊をインジケーターに配合するかインジケーター上に塗布したものでもよい。
なお積層される量は前記のものに限られず、例えば5〜50枚程度とすることができる。
【0022】
巻く態様としては、例えば、図4に示したとおり、インジケーターをシートに塗布したインジケーター製品で、シートがロール状に巻かれて容器に収納され、容器にはシートの引き出し口とカッターとが設けられており、容器からシートを引き出してカッターで所望のサイズに切り取って使用する製品であって、前記シートの内側片面にインジケーターが塗布されているインジケーター製品が挙げられる。
【0023】
この場合シートは、管体にロール状に巻いて容器に収納してもよい。管体としては紙管、プラスチック管等の種々のものを使用することができる。
【0024】
容器にはシートの引き出し口とカッターとが設けられており、容器からシートを引き出してカッターで所望のサイズに切り取って使用する。カッターとしては、金属製、プラスチック製等のものを別体として取り付けてもよいし、容器の該当箇所をカッター形態に形成してもよい。
【0025】
インジケーターを塗布した面を内側にして管体にロール状に巻いて容器に収納する。容器は、紙、プラスチック等で作製することができ、その形状は、角型、円筒型等種々の形態のものでよいが、角型のものが取扱い上有利である。
【0026】
容器から引き出したシートは、所望の長さにカットし、インジケーター製品として使用できる。
【0027】
なお図4は、本発明の実施形態によるシート5を収納した容器1を示し、容器1の蓋3をあけて、上面開口からロール状に巻いたシート5を所望の長さだけ引き出した状態を示す。
【0028】
【実施例】
以下に実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0029】
実施例1
硬化性樹脂であるスチレン・無水マレイン酸共重合体(SMA1440F;アトフィナ・ジャパン社製)を、エタノールを用いて溶液とし、それに表1記載の常温揮散性成分を硬化性樹脂と等量混在させた溶液を、ガラス板に塗布して乾燥させ、本発明のインジケーターを調製した。そして各インジケーターを、50℃条件下で10日間放置して経時的に白濁の状況を観察した。その結果、表1に記載したとおり、いずれも10日後には透明となりインジケーターとしての機能を奏することがわかった。
【0030】
【表1】
Figure 2004238385
【0031】
実施例2
硬化性樹脂としてスチレン・無水マレイン酸共重合体(SMA1440F;アトフィナ・ジャパン社製)に代えてスチレン・α−メチルスチレン・アクリル酸共重合体(ジョンクリル679;ジョンソンポリマー社製)を使用した以外は、実施例1と同様にして、本発明のインジケーターを調製し、経時的に白濁の状況を観察した。その結果、表2に記載したとおり、いずれも10日後には透明となりインジケーターとしての機能を奏することがわかった。
【0032】
【表2】
Figure 2004238385
【0033】
実施例3
白濁の経時的変化は白色度(L値)の変化を側定することによって確かめることができる。そこで各種脂肪酸エステルを用いて40℃条件下で白色度(L値)の変化を測定することで、本発明のインジケーターとしての機能を確認した。
処方
成分 重量部
ウレタン樹脂(平均分子量2万) 40
常温揮散性成分(各種脂肪酸エステル) 10
可塑剤(セバシン酸ジブチル) 10
上記処方をPETフィルムに膜厚30μmと20μmで塗布し、風乾、エージング処理(1〜2日)の後に、40℃条件下に置いて白色度(L値)の変化を色彩色差計(ミノルタCR−321)にて測定し、その結果を図1、2に示した。図1は、膜厚30μmの場合について、脂肪酸エステルの違いによる白色度(L値)変化(40℃)を示す。
図2は、膜厚20μmの場合について、脂肪酸エステルの違いによる白色度(L値)変化(40℃)を示す。
図1、2から、揮発性の異なる脂肪酸エステルを選択することにより、また、膜厚を変えることにより、白濁の消失時間を適宜調整できることがわかる。
【0034】
実施例4
可塑剤を含ませることで白濁消失時間を調整できることは、ガラス板に可塑剤を含む又は含まない下記処方を塗布し(塗膜厚94μm、塗布面積7cm)、40℃条件下、60日後の塗膜の状態(透明又は白濁)を見ることで確かめた。
処方
成分 重量部
アクリルポリオール樹脂(平均分子量2万) 40
常温揮散性成分(ミリスチン酸イソプロピル) 10
可塑剤 5
【0035】
結果
可塑剤 60日後の塗膜の状態
セバシン酸ジブチル 透明
セバシン酸ジオクチル 透明
含まない 白濁
【0036】
実施例5
下記処方からなるインジケーターをPETフィルム(25μm)に膜厚30μmとなるように塗布した塗工シートを製造した。サンプル1として、前記塗工シートを10cm×10cmに切断し5枚積層して、40℃又は50℃条件下に保管し、保管後のミリスチン酸イソプロピルの残存量をガスクロマトグラフで分析して残存率(%)を求めた。サンプル2として、前記塗工シートを積層しないで40℃又は50℃条件下に保管したものにつき同様にして残存率(%)を求めた。
処方
成分 重量部
ウレタン樹脂 40
常温揮散性成分(ミリスチン酸イソプロピル) 10
可塑剤(セバシン酸ジブチル) 10
【0037】
結果
保管条件 サンプル1 サンプル2
50℃、20時間保管後 8.6% 9.4%
40℃、15日保管後 99.2% 24.3%
試験結果からわかるように、サンプル1は、インジケーターとして作用するミリスチン酸イソプロピルの残存率が高く、過酷な条件下にあっても揮散がよく抑制されていることが確認された。このことから、巻いたり、重ねたりして保管することで、未使用時にインジケーター機能を十分に維持できることがわかった。
【0038】
【発明の効果】
本発明のインジケーターは、濁り(白濁)が経時的に消失するので薬剤効果の終点を明瞭に示し、それを目視にて容易に知ることができる。そして、脂肪酸エステルを選択したり、塗膜の厚さを変えたり、可塑剤を含有させることでインジケーターの終点を調整できることから、薬剤の有効期間と終点を一致させることができる。また簡単な構成からなるので製造コストが低い。さらに薬剤を含むことで防虫効果、防黴効果等をもつ日用品として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】膜厚30μmの場合について、各種脂肪酸エステルによる白色度(L値)変化(40℃)を示す。
【図2】膜厚20μmの場合について、各種脂肪酸エステルによる白色度(L値)変化(40℃)を示す。
【図3】積層したものの一例を示す。
【図4】容器1の蓋3をあけて、上面開口からロール状に巻いたシート5を所望の長さだけ引き出した状態を示す。
【符号の説明】
1 容器
2 容器本体
3 蓋
3a 前面覆い片部
3b 側面覆い片部
4 管体
5 シート
5a インジケーター塗布部
6 カッター
7 積層インジケーター製品
8 糊部

Claims (8)

  1. 硬化性樹脂と常温揮散性成分とが混在して、該常温揮散性成分が微細液滴状態で存在することで濁っており、経時的に前記濁りが消失することを特徴とするインジケーター。
  2. 薬剤を含んだことを特徴とする請求項1記載のインジケーター。
  3. 常温揮散性成分が脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1又は2記載のインジケーター。
  4. 常温揮散性成分が薬剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のインジケーター。
  5. 可塑剤を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のインジケーター。
  6. 硬化性樹脂が構成モノマーとしてスチレン及び/又はアクリル酸を含む重合体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のインジケーター。
  7. 硬化性樹脂がスチレン・無水マレイン酸共重合体であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のインジケーター。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項記載のインジケーターを、フィルム上にアルミニウムを蒸着又はラミネートした部材に塗布してなるインジケーター製品。
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