JP2004235582A - 実装間違い検査方法およびこの方法を用いた基板検査装置 - Google Patents

実装間違い検査方法およびこの方法を用いた基板検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】実装間違い検査にかかる効率および精度を向上する。
【解決手段】マウンタ3A,3Bは、所定のフィーダにおいて部品の交換や補充が行われたとき、このフィーダのフィーダ番号によりマウントデータを参照して、交換または補充された部品の実装位置を読み出す。この実装位置データは、リール交換後に最初に処理された基板の基板識別コードとともに、基板検査装置5に送信される。基板検査装置5では、前記基板識別コードに該当する基板が供給されたとき、前記実装位置データにより基板検査データを参照して検査対象部品を特定し、特定した部品に対して文字列認識による実装間違い検査を実行する。この検査において、実装間違いが検出されると、基板検査装置5は情報送信を受けたマウンタ3A,3Bに、不良判定を送信する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、部品実装後のプリント基板(以下、「部品実装基板」または単に「基板」という。)を検査する技術分野に属する。特に、この発明は、検査対象の基板に正しい部品が実装されているかどうかの検査を行う方法、およびこの検査方法を実施する機能を具備する装置に関連する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、高密度の部品実装を自動化するために、「マウンタ」と呼ばれる部品実装機が使用されている。このマウンタには、「フィーダ」と呼ばれる部品供給装置が複数設置される。各フィーダは、それぞれ同一種の部品を多数保持するもので、それぞれ「フィーダ番号」と呼ばれる固有の識別番号により管理されている。
【0003】
マウンタの制御部には、あらかじめ、基板上のどの位置にどのフィーダの部品を実装するかを示すデータ(一般に、「マウントデータ」と呼ばれている。)が登録されている。このマウントデータは、基板設計用のCADデータから作成されたものであり、各部品について、それぞれ実装位置、部品の高さ、部品供給元のフィーダのフィーダ番号などを含むデータが設定される。制御部は、このマウントデータに基づき部品実装用のヘッド部を制御して、各実装位置に対応するフィーダから部品を取り出した後、この部品を該当する実装位置に設置するようにしている。
【0004】
この種のマウンタで広く用いられているテープフィーダは、多数の部品が収容されたテープが巻かれたリールを使用する。このリールは、取り外し自由であり、テープがなくなると、適宜、新しいリールに交換される。また、製造対象の基板の変更に伴って実装対象の部品が変更になると、前記リールは、変更された部品を収容するものに交換される。
【0005】
このように、部品実装機では、マウントデータに基づき各部品の実装位置に適合する部品を自動的に実装することができるが、フィーダに部品を補充したり、製作する基板の変更に伴ってフィーダ内の部品を交換する処理は、人手により行われる。このため、係員がフィーダに誤った部品を供給すると、以後の基板には正しい部品を供給できなくなり、不良基板が発生することになる。
【0006】
このような人為ミスによる部品の実装間違いを検出するために、従来は、部品の実装状態を検査するための基板検査装置において、各実装部品が正しい部品であるかどうかを判別する検査を実施するようにしている(この明細書では、この検査を「実装間違い検査」と呼ぶ。)。この実装間違い検査では、部品のボディに部品型式などの文字列が印刷されていることに着目し、ビデオカメラにより部品を撮像して得られた画像中の文字列があらかじめ登録された正しい文字列と一致するかどうかを判別する。具体的には、前記画像と正しい文字列の画像とのパターンマッチングを行う方法や、前記画像に対して文字認識処理を行って、認識された文字列を登録文字列と照合する方法などを実行する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの方法は、いずれも処理に時間がかかるため、すべての基板についてそれぞれ部品毎に検査を行うと、検査に要する時間は多大なものとなる。
また、この種の判別処理では、微小な異物や、文字のにじみ、欠け、フォントの変化などの影響を受けやすいため、文字列が適正である場合にも、不適正であると判断されることがある。このため、良品であるのに不良判定が出力される、いわゆる「虚報」が発生し、検査にかかる精度や効率が著しく悪くなる、という問題も発生する。
【0008】
なお、文字列を用いた検査における誤認識を減らすための従来技術として、下記特許文献1が存在する。この文献では、部品の画像から抽出した文字列を認識されるべき期待文字列と比較する際に、文字列中で一致判定が得られた文字の数が所定数以上になったときに、前記文字列は適正であるとみなすようにしている。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−183712号公報
【0010】
しかしながら、この特許文献1に開示された方法を用いても、部品の中に文字列の誤認識が生じやすいものがある場合には、虚報が発生する頻度を低くするのは困難となる。
【0011】
この発明は上記問題に着目してなされたもので、実装間違い検査の対象となる基板や部品を限定することにより、検査にかかる効率および精度を向上することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記したように、部品の実装間違いは、部品実装工程での人為ミスにより発生するものである。したがって、部品実装工程において、部品の補充、または、製造対象の基板の変更による部品交換の作業が行われたときに、その補充や交換の対象となった部品に実装間違いが発生する可能性がある。
【0013】
ここで、作業後に最初に製作された基板を特定することができるならば、この基板に実装間違いがなければ、以後の基板の部品も正しいと考えることができる。また、基板を特定できない場合でも、作業直後に作成された基板が検査装置に確実に到達するまで検査を行うようにすれば、前記作業後の基板に実装間違いがあるか否かをチェックすることができる。
【0014】
また、作業前の基板に何ら実装間違いが発生していない場合には、交換または補充の対象となった部品が正しい部品であるかどうかを判別すれば、他の明らかに正しい部品についてまで検査を行う必要はない、と考えることができる。
【0015】
この発明は、上記の考察に基づいて、実装間違い検査にかかる効率を大幅に向上するとともに、虚報を削減できるようにしたものである。この発明にかかる第1の実装間違い検査方法では、部品実装工程において、部品を交換または補充する処理が行われたとき、この部品を識別するための部品識別情報と、前記部品が実装された特定の基板を識別するための基板識別情報とを設定しておき、検査工程において、前記部品実装工程で設定された部品識別情報と基板識別情報とを取得するとともに、供給される基板の中から前記基板識別情報に該当する基板を特定して、この基板に対し、正しい部品が実装されているかどうかの検査を実行している。また、この検査においては、前記部品識別情報に基づき検査対象部品を特定するステップと、前記検査対象部品の画像を取得して、その画像に含まれる文字列を抽出するステップと、前記抽出された文字列を前記検査対象部品に印刷されているべき文字列と比較することにより、前記検査対象部品が正しい部品であるかどうかを判別するステップとを、実行するようにしている。
【0016】
ここで、部品実装工程は、前記したマウンタにより実行される工程に、検査工程は、基板検査装置で実行される工程に、それぞれ相当する。これらの装置間には、基板搬送用のコンベアが配備されるのが望ましいが、必ずしも、これに限定されるものではない。また、部品実装工程後、検査工程を実行する前に、はんだ付けの工程を実行するようにしてもよい。
【0017】
部品の交換とは、製造対象の部品の変更に伴い、所定のフィーダが保持する部品を取り除いて他の部品を供給することを意味する。一方、部品の補充とは、所定のフィーダに部品がなくなったことに伴い、このフィーダに同一の部品を補充することを意味する。前記したテープフィーダでは、この交換や補充は、リールの交換作業により行われる。ただし、フィーダはテープフィーダに限らず、トレイ式やスティック式のフィーダを使用することもできる。
【0018】
部品実装工程において設定される2つの識別情報のうち、部品識別情報は、交換または補充される部品の実装位置、部品型式、またはその部品が供給されるフィーダの識別情報(前記したフィーダ番号)などとすることができる。この部品識別情報は、前記したマウントデータから取り出すことができる。たとえば、部品の交換または補充が行われたときに、その対象となったフィーダのフィーダ番号を取得し、その番号に対応する部品実装位置を部品識別情報とすることができる。また、マウントデータに部品型式が含まれる場合には、前記フィーダ番号に対応する部品型式を部品識別情報とすることができる。また、検査工程にもマウントデータが用意されている場合には、フィーダ番号そのものを部品識別情報としてもよい。
【0019】
一方、基板識別情報は、各基板に個別に割り当てられた情報であり、実物の基板から容易に確認できる情報により設定するのが望ましい。たとえば、識別情報を示すバーコードラベルを貼付したり、特定のフォントによる数字列を印刷するなど、光学的マーク認識(OMR)の手法で認識可能な情報を基板に記しておき、リールの取り替えのために部品実装工程が一時停止した後、再起動した際に、最初に処理される基板に記された識別情報を読み取り、この情報を基板識別情報とすることができる。
なお、部品実装機には、この読み取り処理のために専用の読取装置を設けるのが望ましい。この装置は、フィーダの部品供給完了に応じて自動的に作動させるのが望ましいが、これに限らず、係員の操作により作動させるようにしてもよい。
【0020】
また、基板識別情報は、交換または補充された部品を使用する最初の基板から読み取った情報とするのが望ましいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、2番目以降に処理される基板から読み取った情報としてもよい。また、複数枚の基板に対する読み取り処理を行って、複数の基板識別情報を設定してもよい。
【0021】
検査工程では、作成された基板を順に取り込んで、画像処理による検査を行うことができる。なお、この検査工程では、マウンタとの通信により、前記基板識別情報や部品識別情報を任意のタイミングで取得できるようにするのが望ましいが、これに限定されるものではない。たとえば、マウンタと基板検査装置との間に他の装置(はんだ付け装置など)が配備される場合や、装置間がコンベアでつながっていない場合などには、マウンタにおいて認識した識別情報を所定の記憶媒体に保存し、その記憶媒体を基板検査装置にセットして、各識別情報を読み出すようにしてもよい。
【0022】
上記の方法における検査では、部品実装工程において交換または補充された部品が実装された後の特定の基板に対し、交換または補充された部品のみを対象とした検査が行われることになる。なお、この検査において、比較対象となる文字列(検査対象部品に印刷されているべき文字列)は、あらかじめ、実装される各部品毎に個別に登録しておくのが望ましいが、これに限定されるものではない。たとえば、各部品の検査データとして、位置情報と部品型式とを含む情報が登録されている場合、別途、部品型式毎に、その部品に印刷されているべき文字列を登録しておき、この登録文字列の中から部品識別情報に対応するものを取り出すようにしてもよい。
【0023】
上記方法によれば、検査対象の基板や部品が特定されるので、検査に要する時間を大幅に短縮することができる。しかも、実装間違いが生じているおそれのある部品のみを検査対象とするので、他の明らかに正しい部品に対して「実装間違い」との判断がなされることがなく、虚報を大幅に削減することができる。
【0024】
なお、一般に、基板には同じ部品が複数個実装されるので、上記の検査での検査対象部品の画像を取得する処理では、基板上の各検査対象部品に撮像装置を順に位置決めして撮像するのが望ましい。ただし、画像の取得はこれに限らず、基板全体または基板の一部を撮像し、得られた画像から検査対象部品が含まれる画像領域を抽出して切り出す処理とすることもできる。
【0025】
また、上記の方法では、基板識別情報により特定される1枚の基板のみを実装間違い検査の対象としても良いが、これに限らず、基板識別情報に該当する基板として特定された基板以降に供給される所定数の基板に対しても、同様の検査を実行するのが望ましい。これは、前記したように、文字列に対する認識処理では誤認識が生じやすく、検査対象の基板を1枚に限定すると、検査対象部品に対して十分な認識精度を保証できないためである。また、このようにすれば、部品実装工程において、基板識別情報の設定を間違え、交換または補充された部品を使用する前の基板の識別情報が設定された場合の誤判別を担保することができる。
【0026】
なお、複数枚の基板について実装間違い検査を行う場合、検査対象とする基板の数は、実際の文字列の認識精度に応じて任意に設定することができるが、部品実装工程において製作される基板全体から見ると、はるかに少ない数にすることができる。
【0027】
つぎに、この発明にかかる第2の検査方法では、部品実装工程において、部品を交換または補充する処理が行われたとき、この部品を識別するための部品識別情報を設定しておく。また、検査工程においては、前記部品実装工程で設定された部品識別情報を取得して、この部品識別情報に基づき検査対象部品を特定するステップを実行した後、部品識別情報の取得後に供給される所定数の基板に対し、それぞれ正しい部品が実装されているかの検査を実行する。この場合の検査においては、前記検査対象部品の画像を取得して、その画像に含まれる文字列を抽出するステップと、前記抽出された文字列を前記検査対象部品に印刷されているべき文字列と比較することにより、前記検査対象部品が正しい部品であるかどうかを判別するステップとを実行するようにしている。
【0028】
上記において、部品実装工程における部品識別情報を認識する処理、検査工程において部品識別情報を取得する処理は、前記第1の方法と同様により行うことができる。また、検査において実行するステップも、第1の方法と同様にすることができる。
【0029】
上記第2の検査方法は、基板識別情報を設定できない場合に適用することができる。この方法において検査対象となる基板の数は、少なくとも、部品実装工程から検査工程までの間に置くことが可能な基板の最大枚数に相当する数であり、好ましくは、この最大枚数に所定の重みを加えた数とするとよい。また、検査工程における各識別情報の取得は、通信により行うのが望ましい。たとえば、マウンタと基板検査装置との間に基板搬送用のコンベアを配備するとともに、両者をオンライン接続し、部品実装工程を通過した基板を速やかに検査工程に搬送すると同時に、設定された部品識別情報を検査工程に送信できるようにするのが望ましい。
【0030】
このようにすれば、部品が交換または補充された場合、その部品が実装された基板が確実に通過するまで検査を実行し、前記交換または補充された部品が適正であったかどうかを確認することができる。また、この方法においても、交換または補充された部品のみを検査対象とするから、他の明らかに正しい部品について誤判別が起こるおそれがなく、虚報を大幅に削減することができる。
【0031】
つぎに、第1,第2の各検査方法に共通に適用される態様について説明する。
まず最初の態様では、部品識別情報は、前記交換または補充される部品の基板上における実装位置を示す情報であり、前記検査対象部品を特定するステップでは、前記実装位置により検査対象の基板にかかる基板設計データまたは基板検査データを参照して、検査対象部品を特定するようにしている。
【0032】
上記において、前記実装位置を示す情報は、前記したマウントデータから得ることができる。
基板設計データは、基板設計CADシステムにより作成されたデータであって、たとえば、基板の各層(プラスティック部、銅箔部など)の設計データ、はんだクリームの印刷マスクデータ、各実装部品の位置、種類(部品型式)、形状など、基板を製造するための各種設計データを含むことができる。
【0033】
基板検査データは、検査対象の基板上の各部品毎に設定された検査データ(この明細書では、「部品検査データ」という。)を統合したものである。各部品検査データには、それぞれ該当する部品について、検査領域の設定位置、検査のための各種パラメータ(色彩パターンを抽出するための2値化しきい値など)、判定基準値などを含ませることができる。
なお、基板検査データおよび前記したマウントデータを作成する際には、前記基板設計データを利用することができる。たとえば、基板検査データについては、あらかじめ、部品型式毎に、具体的な検査を実行するのに必要な情報を設定して登録しておき、基板設計データの示す各部品の実装位置に、それぞれその部品に適合する登録情報を適用することにより、検査データを効率良く作成することができる。
【0034】
上記の態様によれば、検査対象部品を特定するステップでは、部品識別情報の示す実装位置に対応する部品を的確に抽出して、検査対象部品として特定することができる。
【0035】
また、他の態様では、部品識別情報は、前記交換または補充される部品の部品型式を示す情報であり、前記検査対象部品を特定するステップでは、前記部品型式により検査対象の基板にかかる基板設計データまたは基板検査データを参照して、検査対象部品を特定するようにしている。
【0036】
部品型式には、部品製造メーカーの製造型式のほか、ユーザーが発注などのために定めた部品記号を使用することができる。この部品型式も、前記マウントデータから認識することができる。
【0037】
上記態様では、基板設計データまたは基板検査データから部品識別情報の示す部品型式に対応する部品を抽出することにより、検査対象部品を的確に特定することができる。
【0038】
なお、検査工程においては、通常は、基板検査データに基づく制御を行っているので、前記実装位置により参照するデータは、基板検査データとするのが望ましい。
【0039】
一方、部品型式については、基板検査データに含まれていない場合があり、この場合には、基板設計データを用いて検査対象部品を特定する必要がある。ただし、この場合には、同種類の検査対象部品が複数個ある場合にも、部品識別情報は1つの部品型式により表すことができるから、特に基板検査装置に部品識別情報を送信する場合、実装位置データを送信する場合よりも、送受信にかかる時間を短くすることができる。
【0040】
さらに、他の態様では、部品識別情報は、前記交換または補充される部品が供給されるフィーダの識別情報であり、前記検査対象部品を特定するステップでは、前記識別情報により前記部品実装工程において使用されるマウントデータを参照して、検査対象部品を特定するようにしている。
【0041】
この態様を実施するには、あらかじめ、検査装置側に、部品実装機で使用されるのと同様のマウントデータを導入しておく必要がある。このデータは、部品実装機から送信することもできるが、これに限らず、記憶媒体に保存されたマウントデータを読み込む方法により行うこともできる。
【0042】
上記態様によれば、検査工程では、マウントデータから部品識別情報の示すフィーダの識別情報に対応する実装位置データを抽出することにより、検査対象部品を特定することができる。なお、この場合にも、部品型式と同様に、同種類の複数の検査対象部品を1つの部品識別情報により表すことができるので、基板検査装置に部品識別情報を送信する場合の処理時間を短縮することができる。また上記の態様によれば、部品実装工程では、マウントデータを参照することなく、実際に部品の供給を受けたフィーダを認識するだけで良くなり、部品識別情報の設定にかかる処理を簡単にすることができる。
【0043】
さらに、他の好ましい態様では、検査対象部品として特定された複数の部品のうちの所定数以上の部品について、正しい部品であるという判別結果が得られたとき、検査対象の基板に正しい部品が実装されているとする検査結果を出力するようにしている。この態様は、通常、基板には、同一の部品が複数実装されること、ならびに前記した文字列認識処理では十分な精度が保証されていないことを前提とするものである。
【0044】
上記態様によれば、正しい部品が実装されているにもかかわらず、検査対象部品の一部において、文字列の誤認識により、正しい部品でないと判断された場合でも、他の部品に対する判別結果に基づき、各検査対象部品が正しい部品であると結論づけることができる。なお、前記「所定数」は、基板上で前記部品識別情報に対応する部品の総数に対し、一定の比率となるようにすることができる。
【0045】
つぎに、この発明にかかる基板検査装置は、部品実装機により作成された部品実装基板の供給を受けて、前記基板に正しい部品が実装されているかどうかを検査する機能を具備する。まず、前記第1の方法を実施する基板検査装置は、検査対象の基板上の各部品について、それぞれその部品に印刷されているべき文字列を登録するための登録手段と、前記部品実装機において交換または補充された部品を識別するための部品識別情報と、前記交換または補充された部品が実装された特定の基板を識別するための基板識別情報とを取得する情報取得手段と、供給される基板の中から前記基板識別情報に該当する基板を特定するとともに、前記部品識別情報に基づき検査対象部品を特定する特定手段と、前記特定された基板に対し、前記検査対象部品の画像を取得して、その画像に含まれる文字列を抽出する処理と、前記抽出された文字列を前記登録手段により登録された文字列と比較する処理とを実行し、この比較処理の結果に基づき、前記基板に正しい部品が実装されているか否かを判別する判別手段と、前記判別手段による判別結果を含む検査結果情報を出力する出力手段とを具備する。
【0046】
また、前記第2の方法を実施するための基板検査装置は、検査対象の基板上の各部品について、それぞれその部品に印刷されているべき文字列を登録するための登録手段と、前記部品実装機から、交換または補充された部品を識別するための部品識別情報の送信を受け付ける情報取得手段と、前記部品識別情報に基づき検査対象部品を特定する特定手段と、前記部品識別情報の送信を受けた後に供給される所定数の基板に対し、それぞれその基板上の前記検査対象部品の画像を取得して、その画像に含まれる文字列を抽出する処理と、前記抽出された文字列を前記登録手段により登録された文字列と比較する処理とを実行し、その比較結果に基づき、前記基板に正しい部品が実装されているかどうかを判別する判別手段と、前記判別手段による判別結果を含む検査結果情報を出力する出力手段とを具備する。
【0047】
上記各構成の装置において、各手段は、いずれも、その手段にかかる処理を実行するためのプログラムが組み込まれたコンピュータにより構成することができる。このほか、情報取得手段については、マウンタから各識別情報の送信を受けるためのインターフェース回路を含ませることができる。また、出力手段については、検査結果情報を外部装置に出力するためのインターフェース回路を含ませることができる。
【0048】
ただし、第1の装置における情報取得手段には、インターフェース回路に代えて、所定の記憶媒体から各識別情報を読み出すための装置を含ませることができる。また、第1,第2のいずれの装置においても、出力手段には、前記インターフェース回路に代えて、検査結果情報を所定の記憶媒体に保存するための装置を含ませることができる。なお、第1の装置において、情報取得手段、出力手段の双方に、記憶媒体の情報を処理するための装置を使用する場合、これらの手段に共通の装置を用いることができる。
【0049】
このほか、この発明にかかる基板検査装置には、基板や部品の画像を生成するための撮像手段、前記登録手段により文字列を登録するためのメモリなどを具備させるのが望ましい。なお、このメモリには、前記した基板設計データや基板検査データを格納することもできる。さらに、文字列の認識処理において、種々のフォントに対応できるように、複数種のフォントに対応する文字画像の情報を登録することもできる。
【0050】
第1の基板検査装置では、部品実装機で設定された基板識別情報に該当する基板の供給を受けたとき、部品識別情報に基づき特定された検査対象部品を順に撮像し、各部品の画像から文字列を抽出し、これを登録された文字列と比較する処理を実行する。なお、この装置では、基板識別情報により特定された基板以降に供給される所定数の基板についても、同様の検査を実行するようにして、マウンタ側での基板識別情報の設定間違いや文字列の認識間違いによる誤判別に対応できるようにするのが望ましい。
【0051】
第2の基板検査装置では、部品実装機から部品識別情報の送信を受けたことに応じて、検査対象部品を特定するとともに、以後に供給される所定数の基板に対し、それぞれ前記特定した検査対象部品を順に撮像し、第1の基板検査装置と同様の文字列認識による検査を実行する。検査対象となる基板の枚数は、前記したように、マウンタとの間に置くことができる基板の枚数に基づいて設定することができる。また、この検査対象の基板の枚数を自由に設定または変更できるように、この基板検査装置には、基板枚数を入力する手段を設けるのが望ましい。
【0052】
なお、第1,第2のいずれの装置においても、部品識別情報には、部品の実装位置、部品型式、部品が供給されるフィーダの識別情報を用いることができ、その情報の種類に応じた方法を用いて、検査対象部品を特定することができる。
【0053】
上記第1、第2の基板検査装置の好ましい態様では、前記登録手段は、検査対象の基板上の各部品について、それぞれ前記印刷されているべき文字列を含む部品検査データを登録するようにしている。ただし、これに限らず、たとえば、各種部品の文字列のみを集めたデータを登録しておき、このデータを部品型式またはこれに準ずるデータを介して基板検査データにリンクさせるようにしてもよい。
【0054】
また、他の好ましい態様では、前記判別手段は、前記検査対象部品として特定された複数の部品のうちの所定数以上の部品について、前記抽出された文字列が前記検査対象部品に対応する文字列情報に一致するという比較結果が得られたとき、検査対象の基板に正しい部品が実装されていると判別する。このようにすれば、検査対象部品のうちの一部に文字列の誤認識が生じても、残りの部品における認識結果に基づき、正しい結論を導き出すことができる。
【0055】
なお、正しい部品が実装されているとの判別に必要な部品の数は、たとえば、検査対象部品として特定される部品総数に対して一定比率となるように、自動的に設定することが可能であるが、これに限らず、ユーザーの入力を受け付けて設定しても良い。
【0056】
上記した各構成にかかる基板検査装置は、部品の交換または補充時に作成された基板に対する実装間違い検査を行うほか、供給されるすべての基板に対し、各部品を対象として、実装位置、実装方向、電極やはんだ付けの状態など、種々の項目にかかる検査を実行することができる。前記出力手段は、実装間違い検査の結果を含む各検査結果を総合して基板の良否を判別し、その結果を出力するように構成されるのが望ましい。出力の方法としては、外部装置への送信のほか、表示、記憶媒体への保存などを行うこともできる。
【0057】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明にかかる実装間違い検査が適用された基板製造ラインについて、基板の流れ(太い矢印)と、実装間違い検査のために装置間でやりとりされる情報の流れ(細い矢印)とを示す。
図示例の基板製造ラインは、はんだ印刷機2、高速マウンタ3A、多機能マウンタ3B、リフロー炉4、基板検査装置5を含む。これらの装置間には、基板搬送用のコンベア(図示せず。)が配備されており、基板は各装置に順に送り込まれて処理を受ける。
【0058】
はんだ印刷機2は、プリント基板の供給を受けて、各部品のはんだ付け位置にクリームはんだを塗布する。高速マウンタ3Aは、チップ部品を高速で実装するための装置であり、多機能マウンタ3Bは、チップ部品以外の部品を実装するのに使用される。リフロー炉4は、これらのマウンタによる部品実装工程を経た基板を加熱して、はんだ付けを行う。基板検査装置5は、上記各工程を経た基板を受け付けて、前記実装間違い検査を含む種々の検査を実行する。
なお、この実施例に用いられる基板には、あらかじめ、その基板に固有の識別コードを示すバーコードラベルが貼付されている。以下、この識別コードのことを、「基板識別コード」と呼ぶ。
【0059】
以下では、前記高速マウンタ3Aおよび多機能マウンタ3Bを区別せずに、「マウンタ3」と総称して説明する。
前記した実装間違い検査は、いずれかのマウンタ3において、部品の交換または補充が行われる際のミスによる不良基板を検出するための検査である。この実施例では、前記交換または補充された部品が実装された所定数の基板を対象として、交換または補充された部品が適正な部品であるかどうかを検査するようにしている。
【0060】
各マウンタ3では、前記実装間違い検査のために、基板検査装置5に対し、交換または補充された部品が最初に実装された基板の基板識別コードと、前記部品の実装位置を示す情報(以下、「実装位置データ」という。)とを、送信するようにしている。基板検査装置5では、この送信情報に基づき、検査対象の基板および部品を特定して実装間違い検査を実行する。この結果、実装間違いがあると判別すると、基板検査装置5は、情報送信を受けたマウンタ3に不良判定を返送する。この不良判定を受けたマウンタ3側では、所定の警告情報を出力したり、部品実装作業を中断するなどして、ユーザーに誤った部品が実装されている旨を報知する。これにより、ユーザーは、誤った部品を実装した場合でも、早期にこの誤りを発見して対応することができる。
【0061】
図2は、マウンタ3の概略構成を示す。図中、1は処理対象の基板であり、301は、この基板1を支持するステージ部である。また、302は前記基板1に部品を実装するためのヘッド部であり、部品吸着用の吸着ノズル(図示せず。)が取り付けられている。
【0062】
前記ヘッド部302は、基板1の搬出入方向に沿う方向(X軸方向)に、ステージ部301は、X軸に直交する方向(Y軸方向)に、それぞれ移動可能に設定される。なお、ステージ部301には、基板搬送用のコンベア304が配備されている。基板1の搬出入時には、このコンベア304が上流側、下流側の各コンベア305,306に連通するように、ステージ部301の位置が調整される。
【0063】
前記ヘッド部302の近傍には、複数のテープフィーダ303が、基板1の搬出入方向に沿って配備される。各テープフィーダ303は、それぞれ、部品を保持するテープが巻かれたリールや、このリールからテープを一定ピッチで繰り出すための駆動機構(いずれも図示せず。)などを具備する。
【0064】
図3は、前記マウンタ3の電気構成を示す。このマウンタ3の制御部310は、CPU311、プログラムなどが格納されたメモリ312のほか、マウントデータ記憶部313を具備する。このほか、このマウンタ3には、リール検出部314、バーコードリーダ315、送受信部316、入力部317、ヘッド駆動機構318、ステージ駆動機構319、表示部320、外部メモリ装置321などが設けられる。
【0065】
マウントデータ記憶部313は、各種基板についてのマウントデータを格納するためのメモリである。基板毎のマウントデータは、基板設計CADシステムで設定された基板設計データに基づき作成されたもので、基板上の各部品について、それぞれ、部品型式、実装位置データ(一般に、部品本体の重心位置の座標により表される。)、部品の高さ、部品供給元を示すフィーダ番号、ロケーション名称(部品が実装される位置に設定された名称のこと)などのデータが設定される。なお、このマウントデータは、外部メモリ装置321にセットされた記憶媒体、または送受信部316による通信により取り込むことができる。また、マウントデータ記憶部313は、必ずしもメモリ312から独立させる必要はなく、物理上、メモリ312と同一のメモリ装置内に設定してもよい。
【0066】
ヘッド駆動機構318は、前記ヘッド部302をX軸方向に沿って移動させるためのもの、ステージ駆動機構319は前記ステージ部301をY軸方向に沿って移動させるためのものである。入力部317は、各種設定データを入力したり、部品実装処理の開始操作などを行うためのものである。表示部320は、前記基板検査装置5からの不良判定に応じて、実装間違いの発生を報知するなど、所定の情報報知の目的で使用される。
【0067】
リール検出部314は、各テープフィーダ303毎に配備されたリール検出用センサ(図示せず。)に接続されており、所定のテープフィーダ303において、リールの取り外しや再装着が行われたとき、その状態を示す検出信号をCPU311に出力するように構成される。なお、リール検出用センサは、たとえば、光電スイッチの投受光部をリールを挟んで配置し、リールが外されたときにオンとなる信号を出力するように構成される。また、リール検出部314には、各テープフィーダ303のフィーダ番号がセットされており、前記検出信号として、リールの有無とそのリールに対応するフィーダ番号とを対応づけたディジタル信号を出力するようにしている。
【0068】
バーコードリーダ315は、前記基板のバーコードラベルに示された基板識別データを読み取るためのもので、ステージ部301が基準の位置にあるときに、バーコードラベルに対応するように配備される。
【0069】
送受信部316は、前記基板検査装置5などの外部装置との通信に用いられる。外部メモリ装置321は、前記したマウントデータなどの設定データを取り込むのに用いられるもので、フレキシブルディスク,CD−Rなどの所定の記憶媒体に対応するリーダライタにより構成される。
【0070】
上記構成において、部品実装工程開始時には、マウントデータ記憶部313から処理対象の基板1のマウントデータが読み出され、メモリ312にセットされる。CPU311は、このマウントデータに基づき、ヘッド部302を所定のテープフィーダ303まで移動させて、吸着ノズルにその部品を吸着させる。さらに、CPU311は、ヘッド部302およびステージ部301の位置を制御して、前記部品を実装すべき位置まで移動させた後、吸着ノズルの吸着を解除して前記部品を基板1上に配置する。
【0071】
また、CPU311は、リール検出部314からの検出信号を用いて、各テープフィーダ303におけるリールの取り外しや装着を検出するようにしている。ここで、所定のテープフィーダ303からリールが取り外されたことを検出すると、CPU311は、このテープフィーダ303のフィーダ番号に基づき、前記マウントデータから対応する実装位置データを読み出す。さらに、このテープフィーダ303にリールが再装着されると、CPU311は、バーコードリーダ315を駆動して最初の処理対象の基板から基板識別コードを読み取り、これを前記実装位置データとともに、基板検査装置5に出力する。
【0072】
なお、製造対象の基板が変更される際には、新たなマウントデータが読み出されてメモリ312にセットされるとともに、多数のテープフィーダ303においてリールの交換が行われることになる。この場合には,CPU311は、リール交換が行われた各テープフィーダ303のフィーダ番号により、新たにセットされたマウントデータを参照して、交換されたすべての部品の実装位置データを順に読み出すことになる。
【0073】
続いて、前記基板検査装置5の構成や、この装置における処理について、詳細に説明する。
図4は、前記基板検査装置5の構成を示す。この基板検査装置5は、検査対象の基板を撮像して得た画像を用いて検査を行うもので、撮像部51,投光部52,制御処理部53,X軸テーブル部54,Y軸テーブル部55などにより構成される。
【0074】
前記Y軸テーブル部55は、基板1を支持するコンベヤ56を具備し、図示しないモータによりこのコンベヤ56を動かして、前記基板1をY軸方向に(図1の紙面に直交する方向)に沿って移動させる。前記X軸テーブル部54は、Y軸テーブル部55の上方で、撮像部51および投光部52を支持しつつ、これらをX軸方向(図の左右方向)に移動させる。
【0075】
前記投光部52は、異なる径を有する3個の円環状光源57,58,59により構成される。これらの光源57,58,59は、それぞれ赤色光、緑色光、青色光の各色彩光を発光するもので、観測位置の真上位置に中心を合わせることにより、前記基板1の支持面から見て、異なる仰角に対応する方向に位置するように配備される。
【0076】
前記撮像部51は、カラー画像生成用のCCDカメラであって、その光軸が各光源57,58,59の中心に対応し、かつ鉛直方向に沿うように位置決めされる。これにより観測対象である基板1からの反射光が撮像部51に入射し、三原色のR,G,B毎のカラー画像信号に変換されて制御処理部53へ入力される。
【0077】
制御処理部53は、CPU501を制御主体とするコンピュータであって、画像入力部502、メモリ503、撮像コントローラ504、画像処理部505、XYテーブルコントローラ506、検査部507、基板検査データ記憶部508、パーツライブラリ記憶部509、入力部510、CRT表示部511、プリンタ512、送受信部513、外部メモリ装置514などを構成として含む。
【0078】
画像入力部502は、撮像部51からのR,G,Bの各画像信号を増幅する増幅回路や、これら画像信号をディジタル信号に変換するためのA/D変換回路などを備える。メモリ503には、R,G,B毎のディジタル量の濃淡画像データや、これら濃淡画像を2値化処理して得られる2値画像などが格納されるほか、前記したマウンタ3からの送信情報や検査の途中結果などを一時保存したり、実装間違い検査に使用する各種フォントを登録するために用いられる。
【0079】
撮像コントローラ504は、撮像部51および投光部52をCPU501に接続するインターフェースなどを備え、CPU501からの命令に基づき投光部52の各光源の光量を調整したり、撮像部51の各色彩光出力の相互バランスを保つなどの制御を行う。
【0080】
XYテーブルコントローラ506は、前記X軸テーブル部54およびY軸テーブル部55をCPU501に接続するインターフェースなどを含み、CPU501からの指令に基づき、X軸テーブル部54およびY軸テーブル部55の移動動作を制御する。
【0081】
基板検査データ記憶部508は、基板の種類毎に設定された基板検査データを登録するためのメモリである。基板毎の基板検査データは、それぞれ、所定のファイル名を付したデータファイル(以下では、「検査データファイル」という。)に、対応する基板上に実装される部品毎の部品検査データを格納した構成のものである。
【0082】
パーツライブラリ記憶部509は、あらかじめ設定された標準的な部品検査データ(以下、「基準部品検査データ」という。)を階層化して登録するためのメモリである。具体的には、各種部品が、それぞれ部品型式に対応させた複数のバリエーションに細分化され、バリエーション毎に、種々の検査データが対応づけて登録される。
【0083】
この実施例では、前記基板検査データを作成する際に、基板上の各部品につき、それぞれ前記パーツライブラリ記憶部509から対応する基準部品検査データを読み出して、前記部品の実装位置に対応づけるようにしている。ただし、前記部品違い検査のための検査データについては、ユーザーが実際の部品の画像を参照しながら入力したデータに基づき、設定するようにしている。
【0084】
画像処理部505は、メモリ503に格納されたR,G,Bの各画像データより、R,G,Bの各階調、およびこれら階調の総和により表される明度を画素単位で抽出する。さらに、検査の際には、画像処理部505は、各部品毎に、その部品検査データに基づき、検査ウィンドウを設定し、そのウィンドウ内において、R,G,Bの各色彩パターンを抽出する処理や、抽出した色彩パターンの特徴量を算出する処理を実行する。
【0085】
検査部507は、部品毎に、前記検査ウィンドウ内で抽出された特徴量を判定基準値と比較するなどして、良否判定を行い、この判定結果を、CPU501に出力する。CPU501は、各検査ウィンドウ毎の判定結果を総合して各部品の良否を判定し、さらにこれら判定結果に基づき、基板1が良品か否かを最終判定する。この最終的な判定結果は、CRT表示部511やプリンタ512、あるいは送受信部513に出力される。
【0086】
前記入力部510は、検査のための各種条件や検査情報の入力などを入力するためのもので、キーボードやマウスなどにより構成される。CRT表示部511(以下、単に「表示部511」という。)は、CPU501から画像データ、検査結果、前記入力部510からの入力データなどの供給を受けて、これを表示画面上に表示する。またプリンタ512は、CPU501から検査結果などの供給を受け、これを予め定められた形式でプリントアウトする。
【0087】
送受信部513は、マウンタ3などの外部装置との間でデータのやりとりを行うためのものである。外部メモリ装置514は、フレキシブルディスク,CD−R、光磁気ディスクなど、所定の記憶媒体用のリーダライタであって、前記検査結果を保存したり、検査に必要なプログラムや設定データを外部から取り込むために用いられる。
【0088】
なお、上記構成において、画像処理部505および検査部507は、上記した各処理を実行するためのプログラムを組み込んだ専用のプロセッサにより構成される。ただし、必ずしも、専用のプロセッサを設ける必要はなく、メインの制御を行うCPU501に画像処理部505および検査部507の機能を付与するようにしてもよい。また、メモリ503、基板検査データ記憶部508、パーツライブラリ記憶部509についても、物理上は個別に設定する必要はなく、同一のメモリ装置(ハードディスク装置など)内に設定することができる。
【0089】
上記の基板検査装置5において、各部品毎の部品検査データには、対応する部品の座標、実装方向(所定の基準方向に対する部品の傾きにより示す。)、検査ウィンドウの設定用データ、検査に使用するパラメータ(R,G,Bの各色彩パターンを抽出するのに必要な2値化しきい値、色彩パターンの特徴抽出に使用するプログラムなど。以下、このパラメータを「検査パラメータ」と呼ぶ。)、前記検査パラメータにより抽出された色彩パターンの良否を判断するための判定基準値、およびこの部品検査データの設定のためにパーツライブラリ記憶部509から読み出したデータの場所を示すバリエーション名などが含まれる。さらに、この実施例の部品検査データには、前記実装間違い検査のために、部品本体に印刷されている文字列やそのフォントの種類なども設定される。
【0090】
図5は、チップ部品における検査ウィンドウの設定例を示す。図中、実線で示すウィンドウW1は、部品本体ウィンドウであって、部品本体の有無、実装方向の適否、電極に対する位置ずれなどの検査に使用される。このウィンドウW1の設定のためのデータは、対角関係にある頂点A,Bの座標であるが、電極と部品本体との関係を抽出する必要から、電極部分の幅Cの大きさも設定データとして登録される。
【0091】
点線で示すウィンドウW2は、はんだ付け状態を判別するためのランドウィンドウであり、二重線で示すウィンドウW3は、周囲部品に対するはんだブリッジ検出用のウィンドウである。これらのウィンドウW2,W3も、前記部品本体ウィンドウW1と同様に、対角関係にある頂点の座標を設定データとする。
【0092】
一点鎖線で示すウィンドウW4は、実装間違い検査用のウィンドウである。このウィンドウW4(以下、「実装間違い検査ウィンドウW4」という。)は、部品本体上の文字列の印刷位置に対応づけて設定される。
なお、この実施例では、上記各検査ウィンドウのうち、W1,W2,W3の各ウィンドウの設定データや、これら検査ウィンドウに適用する検査パラメータ、判定基準値については、前記パーツライブラリの基準部品検査データとして標準設定し、実装間違い検査にかかる検査データのみ、オペレータの設定操作に基づいて設定している。ただし、これに限らず、実装間違い検査ウィンドウW4の設定データや、前記文字列やフォントの種類にかかるデータについても、基準部品検査データ内に含めることができる。
【0093】
前記したマウンタ3から送信される実装位置データが示す実装位置は、部品本体の重心位置に相当するので、この実装位置は部品本体ウィンドウW1内に含まれることになる。この原理に基づき、この実施例における実装間違い検査では、検査対象の基板にかかる基板検査データの中から、部品本体ウィンドウW1が前記実装位置データの示す点を含むように設定された部品検査データを抽出し、この部品検査データに対応する部品を、実装間違い検査の対象として特定するようにしている。なお、個々の部品に対する実装間違い検査は、従来と同様に、その部品に印刷された文字列の適否を判別する方法により行われる。
【0094】
図6は、前記基板検査装置5において、初期状態から検査ができる状態になるまでの一連の処理手順を示す。図中、最初のステップAでは、実装間違い検査のためのフォント登録処理を実行する。このステップAでは、実物の部品を撮像して前記表示部511に表示し、オペレータの操作に応じて画像中の文字を1文字ずつ切り出して登録する処理を行うもので、たとえば、部品メーカー毎にフォントを登録することができる。なお、このフォントについては、あらかじめ基板検査装置5とは別体の装置で作成し、これを通信または前記所定の記憶媒体から取り込んで登録するようにしてもよい。
【0095】
つぎのステップBでは、検査対象の基板について、基板検査データを作成し、前記基板検査データ記憶部508に登録する。そして、ステップCでは、この基板検査データおよびステップAで登録したフォントを用いて、基板の検査を実行する。このステップB,Cについては、以下、詳細に説明する。
【0096】
図7は、前記ステップBの基板検査データの登録処理にかかる詳細な手順を示す。なお、この図7では、各ステップをST1〜10として示す。またこの手順は、1種類の基板に対応するもので、複数種の基板についての基板検査データを登録する際には、基板毎にこの手順を実行する必要がある。
【0097】
この実施例の基板検査データの作成は、正しい部品が搭載され、かつ各部品の実装状態が良好なモデルの基板(以下、この基板を「基準基板」という。)を用いて行われる。図7の手順は、オペレータが所定のファイル名を入力する操作などに応じて開始されるもので、ST1では、前記メモリ503に、入力されたファイル名を付した空の検査データファイルを設定する。つぎに、オペレータが前記基準基板を所定位置にセットして開始操作を行うと、ST2において、基準基板がY軸テーブル55上に搬入される。以下、この基準基板上の各部品を順に対象として、それぞれST3〜8の各ステップを実行する。
【0098】
まず、オペレータは、前記処理対象の部品に撮像部51および投光部52を位置決めし、設定開始操作を実行する。この操作により、ST3に進み、撮像部51から入力されたカラー濃淡画像を、ディジタル変換して前記メモリ503に保存するとともに、その保存対象の画像を表示部511に表示する。
【0099】
ここで、オペレータは、前記処理対象の部品の部品型式に基づき、パーツライブラリ509内の対応する基準部品検査データを指定する。ST4では、この指定された基準部品検査データを読み出し、前記部品の検査データとして検査データファイルに保存する。なお、検査データ中の各検査ウィンドウW1〜W3の設定データは、所定の基準点に対する相対座標として設定されているが、実際の検査データとして保存される際には、その部品の実装位置に基づき、座標データが書き換えられる。
【0100】
つぎに、オペレータは、前記部品の画像上で、その部品本体に印刷された文字列が含まれる領域を指定する。ST5では、この指定された領域を前記実装間違い検査ウィンドウW4として認識し、その設定データを検査データファイルに保存する。
【0101】
つぎのST6では、前記実装間違い検査ウィンドウW4内で文字を切り出すための2値化しきい値を設定し、検査データファイル内に保存する。なお、このST6では、前記実装間違い検査ウィンドウW4内の文字列の構成画素を指定する操作に応じて、この指定された画素の有する階調に基づき、R,G,B毎の2値化しきい値を設定することができる。また、指定する画素は1個に限らず、複数の画素を指定して、画素毎の階調の平均値などに基づき、2値化しきい値を定めることもできる。
【0102】
つぎのST7では、前記文字列に対応するフォントの種類、および文字列を検査データファイル内に保存する。保存対象の情報は、オペレータが画像表示を参照しながら入力することができるが、これに限らず、前記2値化しきい値により抽出した各文字を、前記ステップAで登録されたフォントと照合して文字列を認識し、その認識結果を表示してオペレータに確認させた上で、保存するようにしてもよい。
【0103】
つぎのST8では、前記文字列の照合処理において、処理対象の文字列を正しいと判別するための判定基準値を設定し、検査データファイル内に保存する。なお、この場合の判定基準値は、切り出された文字が所定のフォントの文字画像に一致すると判断するための基準(類似度)のほか、最終の認識文字列が前記検査データファイルに保存された文字列に一致すると判断するための基準(たとえば、一致判定を得た文字の数)を含むことができる。これらの判定基準値は、オペレータにより入力することができるが、あらかじめデフォルトの判定基準値を設定して、これをオペレータによる変更操作に応じて変更し、確定操作に応じて保存するようにしてもよい。
【0104】
このように、前記基準基板上の各部品に対し、ST3〜8の処理を実行して、部品毎の検査データを設定し、検査データファイルに保存する。すべての部品に対する処理が終了すると、ST9が「YES」となってST10に進み、前記検査データファイルを基板検査データ記憶部508に登録して、処理を終了する。
【0105】
図8は、前記ステップCの基板検査にかかる手順を示す。なお、この図8には示していないが、この実施例の基板検査装置5は、検査手順を開始できる状態にあるときや検査を実行している間には、前記マウンタ3から任意のタイミングで基板識別コードや実装位置データの送信を受けることができる。マウンタ3から受信した情報は、メモリ503の一時保存エリアに格納され、情報に該当する基板の処理が終了するまで、またはつぎの情報送信を受けるまで、保持される。
【0106】
検査開始時に、オペレータは、検査対象の基板の種類を基板名などにより指定する。図8の手順は、この指定操作に応じて開始されるもので、まず、最初のST11で、この指定された基板の基板検査データを読み出して、メモリ503にセットする。この状態下で検査開始操作が行われると、以下、実際の基板1を順に受け付けて、ST12〜20の処理を実行する。
【0107】
ST12では、最初に搬送された基板1をY軸テーブル部55に搬入し、撮像を開始する。この実施例では、まず、基板1のバーコードラベルの位置に撮像部51を位置決めして、前記基板識別コードを読み取る(ST13)。
【0108】
ここで、1番目に搬送された基板1が、部品実装工程において最初に処理された基板であり、この基板1の作成のために、マウンタ3において、部品の交換作業が行われているものとすると、マウンタ3側から前記ST13で読み取られた基板識別コードと同一のコードが送信されていることになる。これにより、ST14が「YES」となり、ST15において、カウンタnをリセットする。
【0109】
このカウンタnは、前記マウンタ3から送信された基板識別コードに対応する基板以降に処理した基板の枚数(以下、「処理枚数」と呼ぶ。)を数えるためのものである。このように処理枚数nを数える趣旨については、後で説明する。
【0110】
処理枚数nをリセットした後は、ST16において、前記基板識別コードとともにマウンタ3から送信された実装位置データに基づき、検査対象部品を特定する。この特定処理では、前記したように、基板検査データ内の各部品検査データの中から、実装位置データの示す実装位置を含むように部品本体ウィンドウW1が設定されているものを抽出する。
なお、一般に、基板上には、同じ部品が複数箇所に実装されるので、マウンタ3からは、複数個の実装位置データが送信される。これに伴い、ST16では、複数の検査対象部品が特定される。
【0111】
検査対象部品が特定されると、ST17に進み、これら部品に対して実装間違い検査を実行する。
ここで、図9を用いて、前記ST17の実装間違い検査の詳細な手順を説明する。この図9では、前記ST17を、ST101〜113の各ステップに細分化して示している。
【0112】
まず、ST101において、前記ST16で特定した検査対象部品の1つに撮像部3を位置決めし、撮像を行わせる。つぎのST102では、前記検査対象部品に対応する部品検査データに基づき、前記部品の画像上に実装間違い検査ウィンドウW4を設定する。続くST103では、この実装間違い検査ウィンドウW4内の画像を2値化し、得られた2値画像を用いて、文字列の各構成文字を切り出す処理を実行する。なお、この実施例では、カラー画像が生成されるが、文字の切り出しには、R,G,Bの各2値画像の中から、文字に対応する画素が最も多く抽出されているものを選択して使用すればよい。また、文字の切り出しには、2値画像をX、Yの各軸方向に投影し、その投影像のピークにより1文字分の画像領域を認識するなど、既存の方法を適用することができる。
【0113】
ここで、所定数の文字が切り出されると、各文字に対し、順にST104の処理を実行する。このST104では、切り出された1文字分の画像に対し、登録フォントとして設定された複数の文字画像による照合処理を順に実行し、前記した判定基準値を越える類似度を得たときの文字画像の示す文字を、認識結果とする。このようにして文字が認識されると、ST105が「YES」となり、ST106を介してST104に戻ることにより、つぎの文字の認識処理に進む。
【0114】
すべての文字に対する認識が終了すると、ST106が「YES」となり、つぎのST107において、認識した文字列を前記部品検査データに含まれる登録文字列と照合する。ここで、認識文字列と登録文字列とが一致していると判断されると、ST107が「YES」となって、ST108に進み、処理対象の部品につき、正しい部品であるとする判定(「OK」判定)を行う。他方、認識した文字列が登録文字列と異なると判断された場合には、ST107は「NO」となり、ST109において、前記部品は誤った部品であるとする判定(「NG」判定)を行う。
なお、各文字を認識する過程において、所定の文字について、登録フォントに含まれるいずれの文字画像に対しても一致判定が得られなかった場合には、ST105が「NO」となって、ST109に進み、「NG」判定を行う。
【0115】
この実施例では、前記特定された検査対象部品のうちの所定数の検査対象部品に対して、上記の判別処理を実行するようにしている。この設定数分の部品の検査が終了するまで、ST101〜110のループが繰り返された後、ST111に進み、前記設定数分の判定において、所定の基準値以上の「OK」判定が得られたかどうかをチェックする。この判定が「YES」であれば、ST112に進み、「実装間違いなし」との最終判定を行う。
【0116】
他方、「OK」判定を得た回数が前記基準値を下回る場合には、ST111が「NO」となってST113に進み、「実装間違いあり」との最終判定を行う。さらに、この場合には、続くST114において、マウンタ3に対し、前記不良判定を送信する。
【0117】
なお、前記ST110、111において使用される設定数や基準値は、検査対象部品の全数に対して常に一定の割合となるようにして、あらかじめその割合を設定しておくことができる。ただし、これに限らず、たとえば、前記基板検査データの作成時に、オペレータの入力を受け付けて、その入力値を基板検査データに含めて登録してもよい。
【0118】
図8に戻って、上記した実装間違い検査が終了すると、続くST18において、その他の項目にかかる検査(以下、「一般検査」という。)を実行する。この一般検査は、基板1上のすべての部品を検査対象とするものであって、各部品に撮像部3を順に位置決めしつつ、その画像に前記W1〜W3などの検査ウィンドウを設定し、各検査ウィンドウ毎に対応する検査パラメータや判定基準値を適用した検査を実行する。なお、この検査の詳細な手順については、従来の基板検査装置5で行われるものと同様であるので、詳細な図示および説明は省略する。
【0119】
このようにして、ST17,18の検査が終了すると、ST19では、これら検査結果を総合して、前記基板1の良否を判定し、その判定結果を出力する。この後は、ST20において、前記基板1をY軸テーブル7から搬出し、この基板1に対する処理を終了する。
なお、前記基板1が不良と判定された場合には、ST19では、その不良の内容を示す詳細な情報を出力するのが望ましい。
【0120】
最初の基板1に対する検査が終了した後は、2枚目以降の基板1に対しても、同様にST12で基板1を搬入して撮像し、ST13でその基板識別コードの読み取りを行った上で、検査を実行する。この結果、すべての基板1に対する検査が終了すると、ST21が「YES」となって、処理を終了する。
【0121】
なお、2枚目以降の基板1の大半については、その基板識別コードはマウンタ3から送信されることはないため、ST14が「NO」となってST22に進み、前記処理枚数nに1を加算する。さらに、ST23では、この更新後の処理枚数nを所定数mと比較する。ここで、nがm以下であれば、ST23が「YES」となってST17に進む。また、nがmを上回る値になった場合は、ST22は「NO」となって、ST18に進む。
【0122】
上記の手順によれば、前記マウンタ3から送信された基板識別コードに対応する基板の検査が終了した後も、以後のm枚の基板に対しては、実装間違い検査が実行される。最初の基板を含め、m+1枚の基板の検査において、実装間違いが検出されなければ、以後の基板では、実装間違い検査をスキップして、通常の検査のみを実行することができる。
【0123】
さらに、マウンタ3において、所定の部品が消費され、部品を補充するためのリール交換が行われると、この交換に伴い、前記マウンタ3から、新たな基板識別コードや実装位置データが送信される。この送信に該当する基板が基板検査装置5に搬入されると、ST14が再び「YES」となり、補充された部品を検査対象とする実装間違い検査が実行されることになる。この場合にも、後続のm枚の基板に対し、同じ部品に対する実装間違い検査が実行される。
【0124】
上記の制御によれば、マウンタ3側でリール交換が行われた場合、この交換処理直後に作成された所定数の基板に対して、交換されたリールに対する部品のみを対象とした実装間違い検査を実行するので、確認の必要がある基板や部品に限定した検査が行われることになり、検査効率を向上することができる。しかも、交換や補充の対象ではない部品が検査対象となることがないから、これらの明らかに正しい部品が誤った部品であると誤認識されることによって虚報が発生することがなく、検査精度を向上することができる。
【0125】
なお、実装間違い検査の対象とする基板数mは、文字認識の精度などに応じて決めることができるが、検査対象となる基板の全数から見ると、はるかに小さい数に設定することができる。また、このmの値は、前記入力部510を用いて、ユーザーが自由に設定、変更できるようにするのが望ましい。
【0126】
ところで、上記実施例は、製造される基板にバーコードラベルが貼られていることを利用して、実装間違い検査の検査対象基板を特定するようにしたが、基板メーカーによっては、基板にバーコードを貼付しない場合がある。このような場合には、マウンタ3からは、実装位置データしか送信することができないので、これに対応して、つぎの図10に示すように、検査手順を変更する必要がある。
【0127】
この図10には、図8のST13に対応するステップは含まれていない。このほか、図8の手順から変更したステップには、「´」を付けて示す。他の変更していないステップについては、図8と同じ符号で示すことにより、説明を省略する。
【0128】
この手順では、基板の搬入を受ける都度、マウンタ3から実装位置データが送信されたかどうかをチェックするようにしている。ここで実装位置データの送信を確認すると、ST14´が「YES」となり、ST15´において、処理枚数nをリセットした後に、ST16に進む。
【0129】
実装位置データの送信を受けていない場合には、ST14´が「NO」となってST22´に進み、処理枚数nを、1加算した数に更新する。さらに、ST23´において、更新後のnを所定値m1を比較する。nがm1以下であれば、ST17に進んで、実装間違い検査を実行する。他方、nがm1を上回る場合は、ST18に進むことで、実装間違い検査をスキップし、一般検査のみを実行する。
【0130】
なお、m1は、前記実装位置データの送信元のマウンタ3から基板検査装置5までの経路に位置させることができる最大の基板枚数、またはこの枚数に所定の枚数を加算した値とするのが望ましい。この最大の基板枚数は、厳密には、情報の送信元が高速マウンタ3Aであるか多機能マウンタ3Bであるかによって異なるから、m1の値をマウンタ3の種類によって変更するのが望ましい。また、このm1の値も、前記図8で使用したmの値と同様に、前記入力部510を用いて、ユーザーが自由に設定、変更できるようにするのが望ましい。
【0131】
上記の手順によれば、実装位置データの送信を受けた直後に処理する基板1から実装間違い検査を開始し、交換または補充された部品が実装された基板1が確実に到達するまで、実装間違い検査を継続して行うことができる。よって、バーコードラベルが貼られていない基板に対しても、効率が良く、精度の高い実装間違い検査を行うことができる。
【0132】
さらに、実装間違い検査については、つぎのような設計変更を行うことができる。
まず、実装位置データは基板設計データにも含まれているので、あらかじめ、メモリ503内に検査対象の基板に対する基板設計データを登録しておき、マウンタ3から送信された実装位置データにより基板設計データを参照して、検査対象部品を特定するようにしてもよい。
【0133】
また、検査対象の部品を特定するためのデータとして、マウンタ3から実装位置データに代えて部品型式を用いることができる。この場合、基板検査装置5では、基板設計データを用いて送信された部品型式に対応する実装位置データを抽出することにより、検査対象部品を特定することができる。
【0134】
また、基板検査装置5内にマウントデータを登録しておけば、マウンタ3から、リール交換が行われたテープフィーダ503のフィーダ番号そのものを送信することもできる。この場合の基板検査装置5は、マウントデータからフィーダ番号に対応する実装位置データを抽出することにより、検査対象部品を特定することができる。
【0135】
部品型式やフィーダ番号によれば、同一種類の複数の検査対象部品を特定するための情報を1つの情報として表すことができるので、マウンタ3におけるマウントデータの参照処理やデータ送信にかかる効率を向上することができる。また基板検査装置5における受信処理も短時間で済む。
【0136】
なお、上記のように、基板設計データやマウントデータを用いて検査対象部品を特定した後は、この特定された部品の実装位置データを用いて基板検査データを参照し、実装間違い検査に必要な検査データを読み出してから前記検査を実行する必要がある。
【0137】
つぎに、この種の基板製造ラインでは、各実装位置に使用する部品を1つに限定せず、同一機能を持つ複数の部品を選択して使用する場合がある。このような場合、使用される部品毎に、文字列やそのフォントが異なるものとなるので、部品検査データには、部品毎に検査データを設定する必要がある。また、検査時には、これら検査データを順に適用して文字列の認識処理や照合処理を行い、認識文字列がいずれかの部品の登録文字列に一致すると判断されたときに「実装間違いなし」と判定するとよい。
【0138】
さらに、上記の実施例では、はんだ付け後に、実装間違い検査を行うようにしたが、これに限らず、部品実装工程を経てはんだ付け工程に進む前の基板を対象として、実装間違い検査を行うようにしてもよい。この場合、実装間違いがあれば、早期に対応することができる。また、はんだ付けの前なので、不良基板に対する修正も、容易に行うことができる。
【0139】
【発明の効果】
この発明によれば、部品実装工程において所定の部品を交換または補充する処理が行われたとき、この交換または補充後に実装処理を受けた基板を検査対象として、前記交換または補充された部品のみを対象とした検査を行うので、実装間違い検査にかかる精度や効率を大幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる基板製造ラインを、装置間における基板の流れおよび情報の流れとともに示す図である。
【図2】マウンタの概略構成を示す図である。
【図3】マウンタの電気構成を示すブロック図である。
【図4】基板検査装置の電気構成を示すブロック図である。
【図5】検査用ウィンドウの設定例を示す図である。
【図6】基板検査装置における大きな処理の流れを示す図である。
【図7】基板検査データの登録処理にかかる手順を示すフローチャートである。
【図8】基板検査における手順を示すフローチャートである。
【図9】実装間違い検査の詳細な手順を示すフローチャートである。
【図10】基板検査における他の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 基板
3 マウンタ
5 基板検査装置
303 テープフィーダ
311 CPU
313 マウントデータ記憶部
314 リール検出部
316 送受信部
51 撮像部
501 CPU
505 画像処理部
507 検査部
508 基板検査データ記憶部
513 送受信部

Claims (11)

  1. 部品実装工程を通過した部品実装基板について、正しい部品が実装されているかどうかを検査する方法であって、
    前記部品実装工程において、部品を交換または補充する処理が行われたとき、この部品を識別するための部品識別情報と、前記部品が実装された特定の基板を識別するための基板識別情報とを設定しておき、
    検査工程において、前記部品実装工程で設定された部品識別情報と基板識別情報とを取得するとともに、供給される基板の中から前記基板識別情報に該当する基板を特定して、この基板に対し、前記正しい部品が実装されているかどうかの検査を実行し、
    前記検査において、前記部品識別情報に基づき検査対象部品を特定するステップと、前記検査対象部品の画像を取得して、その画像に含まれる文字列を抽出するステップと、前記抽出された文字列を前記検査対象部品に印刷されているべき文字列と比較することにより、前記検査対象部品が正しい部品であるかどうかを判別するステップとを実行することを特徴とする実装間違い検査方法。
  2. 部品実装工程を通過した部品実装基板について、正しい部品が実装されているかどうかを検査する方法であって、
    前記部品実装工程において、部品を交換または補充する処理が行われたとき、この部品を識別するための部品識別情報を設定しておき、
    検査工程において、前記部品実装工程で設定された部品識別情報を取得して、この部品識別情報に基づき検査対象部品を特定するステップを実行した後、部品識別情報の取得後に供給される所定数の基板に対し、それぞれ前記正しい部品が実装されているかの検査を実行し、
    前記検査において、前記検査対象部品の画像を取得して、その画像に含まれる文字列を抽出するステップと、前記抽出された文字列を前記検査対象部品に印刷されているべき文字列と比較することにより、前記検査対象部品が正しい部品であるかどうかを判別するステップとを実行することを特徴とする実装間違い検査方法。
  3. 前記部品識別情報は、前記交換または補充される部品の基板上における実装位置を示す情報であり、前記検査対象部品を特定するステップでは、前記実装位置により検査対象の基板にかかる基板設計データまたは基板検査データを参照して、検査対象部品を特定する請求項1または2に記載された実装間違い検査方法。
  4. 前記部品識別情報は、前記交換または補充される部品の部品型式を示す情報であり、前記検査対象部品を特定するステップでは、前記部品型式により検査対象の基板にかかる基板設計データまたは基板検査データを参照して、検査対象部品を特定する請求項1または2に記載された実装間違い検査方法。
  5. 前記部品識別情報は、前記交換または補充される部品が供給されるフィーダの識別情報であり、前記検査対象部品を特定するステップでは、前記識別情報により前記部品実装工程において使用されるマウントデータを参照して、検査対象部品を特定する請求項1または2に記載された実装間違い検査方法。
  6. 請求項1に記載された部品実装検査方法において、
    前記基板識別情報に該当する基板として特定された基板以降に供給される所定数の基板に対し、前記特定された基板に対するのと同様の検査を実行するようにした実装間違い検査方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載された方法において、
    前記検査対象部品として特定された複数の部品のうちの所定数以上の部品について、正しい部品であるという判別結果が得られたとき、検査対象の基板に正しい部品が実装されているとする検査結果を出力する実装間違い検査方法。
  8. 部品実装機により作成された部品実装基板の供給を受けて、前記基板に正しい部品が実装されているかどうかを検査する機能を具備する装置であって、
    検査対象の基板上の各部品について、それぞれその部品に印刷されているべき文字列を登録するための登録手段と、
    前記部品実装機において交換または補充された部品を識別するための部品識別情報と、前記交換または補充された部品が実装された特定の基板を識別するための基板識別情報とを取得する情報取得手段と、
    供給される基板の中から前記基板識別情報に該当する基板を特定するとともに、前記部品識別情報に基づき検査対象部品を特定する特定手段と、
    前記特定された基板に対し、前記検査対象部品の画像を取得して、その画像に含まれる文字列を抽出する処理と、前記抽出された文字列を前記登録手段により登録された文字列と比較する処理とを実行し、この比較処理の結果に基づき、前記基板に正しい部品が実装されているか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段による判別結果を含む検査結果情報を出力する出力手段とを具備して成る基板検査装置。
  9. 部品実装機により作成された部品実装基板の供給を受けて、前記基板に正しい部品が実装されているかどうかを検査する機能を具備する装置であって、
    検査対象の基板上の各部品について、それぞれその部品に印刷されているべき文字列を登録するための登録手段と、
    前記部品実装機から、交換または補充された部品を識別するための部品識別情報の送信を受け付ける情報取得手段と、
    前記部品識別情報に基づき検査対象部品を特定する特定手段と、
    前記部品識別情報の送信を受けた後に供給される所定数の基板に対し、それぞれその基板上の前記検査対象部品の画像を取得して、その画像に含まれる文字列を抽出する処理と、前記抽出された文字列を前記登録手段により登録された文字列と比較する処理とを実行し、その比較結果に基づき、前記基板に正しい部品が実装されているかどうかを判別する判別手段と、
    前記判別手段による判別結果を含む検査結果情報を出力する出力手段とを具備して成る基板検査装置。
  10. 前記登録手段は、検査対象の基板上の各部品について、それぞれ前記印刷されているべき文字列を含む部品検査データを登録する請求項8または9に記載された基板検査装置。
  11. 前記判別手段は、前記検査対象部品として特定された複数の部品のうちの所定数以上の部品について、前記抽出された文字列が前記検査対象部品に対応する文字列情報に適合するという比較結果が得られたとき、検査対象の基板に正しい部品が実装されていると判別する請求項8または9に記載された基板検査装置。
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