JP2004234774A - 対物レンズ駆動装置、光ピックアップ及びディスクドライブ装置 - Google Patents
対物レンズ駆動装置、光ピックアップ及びディスクドライブ装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】弾性支持部材の固定部に対する位置決めの容易化及び位置決め精度の向上並びにこれによる動作の信頼性の向上を図る。
【解決手段】対物レンズ駆動装置8の固定部10に固定側本体部12と該固定側本体部に一体に形成され弾性支持部材31、31、・・・が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部14、14、・・・とを設け、弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を固定部に位置決めして取り付ける位置決め孔15、15、・・・を弾性部に形成したものである。
【選択図】 図6
【解決手段】対物レンズ駆動装置8の固定部10に固定側本体部12と該固定側本体部に一体に形成され弾性支持部材31、31、・・・が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部14、14、・・・とを設け、弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を固定部に位置決めして取り付ける位置決め孔15、15、・・・を弾性部に形成したものである。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は対物レンズ駆動装置、光ピックアップ及びディスクドライブ装置に関する。詳しくは、弾性支持部材の固定部に対する位置決めの容易化及び位置決め精度の向上並びにこれによる対物レンズ駆動装置の動作の信頼性の向上を図る技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク等のディスク状記録媒体に記録された情報信号の記録や再生を行うディスクドライブ装置があり、このようなディスクドライブ装置は、ディスク状記録媒体の半径方向へ移動自在に支持された移動ベースと該移動ベース上に支持された対物レンズ駆動装置とを有する光ピックアップを備えている。対物レンズ駆動装置は移動ベースに固定された固定部と該固定部に複数の弾性支持部材を介して支持された可動部とを備え、該可動部に対物レンズが保持されている。
【0003】
ディスクドライブ装置にあっては、情報信号の記録動作時や再生動作時に、光ピックアップがディスク状記録媒体の半径方向へ移動されると共に、対物レンズ駆動装置の可動部が固定部に対してディスク状記録媒体に離接する方向であるフォーカシング方向及びディスク状記録媒体の略半径方向であるトラッキング方向へ動作され、可動部に設けられた対物レンズを介して照射されるレーザー光のスポットがディスク状記録媒体に形成された記録トラックに集光及び追従されるようにフォーカシング調整又はトラッキング調整が行われる。
【0004】
上記したように、対物レンズ駆動装置は可動部が複数の弾性支持部材を介して固定部に支持されており、従来のディスクドライブ装置に設けられた対物レンズ駆動装置には、各弾性支持部材の両端部がそれぞれ固定部に取り付けられた基板と可動部に取り付けられた基板に固定されているものがある(例えば、特許文献1参照)。これらの基板はガラスエポキシ樹脂や合成樹脂によって形成され、弾性支持部材は各両端部が基板に形成された嵌合穴に挿通されて半田又は接着剤によって固定されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8―263860号公報(第4頁−第5頁、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のディスクドライブ装置にあっては、上記したように、固定部及び可動部にそれぞれ取り付けられた基板に弾性支持部材の両端部が固定されているが、基板に形成された嵌合穴は打抜加工によって形成されるため、加工上、小さな径を有するものを形成することが困難であり、弾性支持部材の外形(直径)に比較して大きな径を有するものとなってしまう。
【0007】
従って、従来の対物レンズ駆動装置にあっては、嵌合穴に弾性支持部材を挿入することによっては固定部及び可動部に対する弾性支持部材の位置決めを行うことはできず、固定部及び可動部に対する弾性支持部材の位置決めを、専用の位置決め用の装置を用いて固定部、可動部及び弾性支持部材をそれぞれ保持した状態で行う必要があった。このように従来の対物レンズ駆動装置では、固定部及び可動部に対する弾性支持部材の位置決めに際して、専用の位置決め用の装置を必要とする分、製造コストが増大し、また、弾性支持部材の固定部及び可動部に対する組付作業における作業性の低下を来たしているという問題がある。
【0008】
一方、対物レンズの中心と可動部の駆動中心とが異なる位置にある対物レンズ駆動装置においては、駆動時における共振の発生を防止するためには、可動部が固定部に対して弾性支持部材が延びる方向、即ち、フォーカシング方向及びトラッキング方向に直交する方向にも所定の範囲内で変位可能な構成にすることが望ましい。
【0009】
しかしながら、従来の対物レンズ駆動装置のように、固定部に取り付けられた基板に弾性支持部材の一端部を固定した場合には、基板の剛性が高い等の理由により、弾性支持部材が延びる方向への可動部の十分な変位量を確保することができないおそれがある。特に、弾性支持部材の固定部に対する十分な位置決め精度が確保されない場合には、共振が発生し易いが、上記のように固定部又は可動部に取り付けられた基板に弾性支持部材の両端部が固定される場合には、基板の固定部又は可動部に対する取付精度によっては弾性支持部材の固定部又は可動部に対する位置決め精度が低下し、共振が発生し易くなってしまう。
【0010】
そこで、本発明対物レンズ駆動装置、光ピックアップ及びディスクドライブ装置は、上記した問題点を克服し、弾性支持部材の固定部に対する位置決めの容易化及び位置決め精度の向上並びにこれによる動作の信頼性の向上を図ることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明対物レンズ駆動装置、光ピックアップ及びディスクドライブ装置は、上記した課題を解決するために、対物レンズ駆動装置の固定部に固定側本体部と該固定側本体部に一体に形成され弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部とを設け、弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を固定部に位置決めして取り付ける位置決め孔を弾性部に形成したものである。
【0012】
従って、本発明対物レンズ駆動装置、光ピックアップ及びディスクドライブ装置にあっては、位置決め孔への挿入によって弾性支持部材が固定部に対して位置決めされる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明対物レンズ駆動装置、光ピックアップ及びディスクドライブ装置の実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0014】
ディスクドライブ装置1は、外筐2内に所要の各部材及び各機構が配置されて成り(図1参照)、外筐2には図示しないディスク挿入口が形成されている。
【0015】
外筐2内には図示しないシャーシが配置され、該シャーシに取り付けられたスピンドルモーターのモーター軸にディスクテーブル3が固定されている。
【0016】
シャーシには、平行なガイド軸4、5が取り付けられると共に図示しない送りモーターによって回転される図示しないリードスクリューが支持されている。
【0017】
光ピックアップ6は、移動ベース7と該移動ベース7に設けられた発光素子や受光素子等の所要の光学部品と移動ベース7上に支持された対物レンズ駆動装置8とを有し、移動ベース7の両端部に設けられた軸受部7a、7bがそれぞれガイド軸4、5に摺動自在に支持されている(図1参照)。移動ベース7に設けられた図示しないナット部材がリードスクリューに螺合され、送りモーターによってリードスクリューが回転されると、ナット部材がリードスクリューの回転方向へ応じた方向へ送られ、光ピックアップ6がディスクテーブル3に装着されるディスク状記録媒体100の半径方向へ移動される。
【0018】
対物レンズ駆動装置8は、図2乃至図4に示すように、移動ベース7上に取り付けられた取付ベース9と該取付ベース9上に固定された固定部10と該固定部10に対して動作される可動部11とを備えている。
【0019】
尚以下の説明においては、固定部10が配置された側を後方とし、可動部11が配置された側を前方として説明する。
【0020】
固定部10は横長のブロック状に形成された固定側本体部12と該固定側本体部12から後方へ突出された連結部13と該連結部13を介して固定側本体部12に連結された弾性部14、14、・・・とが、例えば、液晶ポリマーによって一体に形成されて成る。
【0021】
固定側本体部12には、その左端寄りの位置と右端寄りの位置とに、それぞれ上下に位置する充填溝部12a、12a、・・・が形成されている。充填溝部12a、12a、・・・は、上方又は下方と前後とに開口されている。
【0022】
連結部13は固定側本体部12の後面の左右方向における中央部から後方へ突出されている。
【0023】
弾性部14、14、・・・は連結部13の後端部に連続され、図5に示すように、それぞれ連結部13から左方又は右方へ突出されている。弾性部14、14、・・・は連結部13の左右に2つずつが設けられ、それぞれ上下に離隔して位置されている。
【0024】
弾性部14、14、・・・は薄肉に形成され、厚みが、例えば、0.3mm以下に形成されている。弾性部14は、連結部13に連続され左右方向に長い基端部14aと、該基端部14aの連結部13と反対側の端部から前方へ突出された内面部14bと、該内面部14bの前縁から左方又は右方へ突出された中間部14cと、該中間部14cの内面部14bと反対側の端部から後方へ突出された外面部14dとから成り、内面部14bと外面部14dとが対向して位置されている。
【0025】
弾性部14の中間部14cには前後に貫通された位置決め孔15が形成され、該位置決め孔15は、図6に示すように、前方に開口され後方へ行くに従って径が小さくなるテーパー部15aと該テーパー部15aに連続され後方に開口された位置決め部15bとから成る。位置決め部15bはテーパー部15aとは異なり径が一定とされており、例えば、0.08mm以上0.2mm以下とされている。
【0026】
固定部10は固定側本体部12が取付ネジ16によって取付ベース9に取り付けられ、図2及び図3に示すように、弾性部14、14、・・・が固定側本体部12に対して中間部14c、14c、・・・が略前後へ移動する方向へ弾性変形可能とされている。
【0027】
固定部10の固定側本体部12に形成された充填溝部12a、12a、・・・には、それぞれゲル状の制振材料17、17、・・・が充填されている。制振材料17、17、・・・は、例えば、シリコン系の材料であり、対物レンズ駆動装置8の駆動時の振動を減衰し共振の発生を抑制する機能を有する。
【0028】
固定部10の弾性部14、14、・・・の後面には、図5に示すように、フレキシブルプリント配線板18が取り付けられ、該フレキシブルプリント配線板18は弾性部14、14、・・・にそれぞれ取り付けられた被取付部18a、18a、・・・を有している。被取付部18a、18a、・・・の先端部には、弾性部14、14、・・・に形成された位置決め孔15、15、・・・の真後ろの位置に、それぞれバネ取付孔18b、18b、・・・が形成されている。
【0029】
可動部11は可動側本体部19に所要の各部が取り付けられて成り、図2乃至図4に示すように、可動側本体部19はコイル取付部20とレンズ保持部21とが一体に形成されて成る。
【0030】
コイル取付部20は上下に貫通された略角筒状に形成され、コイル取付部20にはフォーカシングコイル22及びトラッキングコイル23、23が取り付けられている。フォーカシングコイル22は上下に貫通された略角筒状に形成され、コイル取付部20の内面に取り付けられている。トラッキングコイル23、23はフォーカシングコイル22の前面に左右方向において隣接した状態で取り付けられ、前後に貫通された略角筒状に形成されている。
【0031】
コイル取付部20にフォーカシングコイル22及びトラッキングコイル23、23が取り付けられた状態においては、トラッキングコイル23、23を挟んで前後に配置空間24、25が形成される(図3参照)。
【0032】
レンズ保持部21はコイル取付部20の前面から前方へ突出され、上下に貫通された光透過孔21aを有している(図3参照)。レンズ保持部21の上面には、図2及び図3に示すように、光透過孔21aを覆った状態で対物レンズ26が取り付けられている。対物レンズ26の中心は可動部11の駆動中心とは異なる位置にある。
【0033】
可動側本体部19の左右両側面には、図2乃至図4に示すように、それぞれ側方へ突出された2つずつのバネ保持突部27、27、・・・が設けられ、それぞれ上下に離隔して位置されている。バネ保持突部27、27、・・・は対物レンズ26より稍後方に設けられている。バネ保持突部27には前後に貫通された位置決め孔28が形成され、図6に示すように、該位置決め孔28は前方に開口され後方へ行くに従って径が小さくなるテーパー部28aと該テーパー部28aに連続され後方に開口された位置決め部28bとから成る。位置決め部28bはテーパー部28aとは異なり径が一定とされており、例えば、0.08mm以上0.2mm以下とされている。
【0034】
可動部11のバネ保持突部27、27に形成された位置決め孔28、28は、その上下方向(フォーカシング方向)における中心間の間隔が、固定部10の弾性部14、14に形成された位置決め孔15、15の上下方向における中心間の間隔より小さくされている。即ち、図6に示すように、位置決め孔28、28の上下方向における中心間の間隔をH1とし、位置決め孔15、15の上下方向における中心間の間隔をH2とすると、H1<H2とされている。
【0035】
可動側本体部19の左右両側面には、バネ保持突部27、27、・・・の直ぐ後側の位置にそれぞれ接続用基板29、29が取り付けられている。
【0036】
可動側本体部19の左右両側面には、接続用基板29、29の直ぐ後側の位置にそれぞれ側方へ突出された突部30、30が設けられている。
【0037】
可動部11は4本の金属製のワイヤー状を為す弾性支持部材31、31、・・・を介して中空に位置するように支持されている。弾性支持部材31、31、・・・は、例えば、直径が約0.08mmに形成されている。弾性支持部材31、31、・・・は、それぞれ可動部11の位置決め孔28、28、・・・、制振材料17、17、・・・、固定部10の位置決め孔15、15、・・・及びフレキシブルプリント配線板18のバネ取付孔18b、18b、・・・に順に挿入され、前端寄りの部分が接続用基板29、29に半田29a、29a、・・・によって固定され、後端部がフレキシブルプリント配線板18の被取付部18a、18a、・・・に半田18c、18c、・・・によって固定される。このとき上下に位置する弾性支持部材31、31、・・・は、可動側本体部19の左右両側面にそれぞれ設けられた突部30、30の上下に配置される。また、弾性部14、14、・・・の中間部14c、14c、・・・とフレキシブルプリント配線板18の被取付部18a、18a、・・・との間の空間に位置された弾性支持部材31、31、・・・の部分は、接着剤によって弾性部14、14、・・・に固定される。
【0038】
上記のように位置決め孔15、15、・・・及び位置決め孔28、28、・・・には、それぞれ前方に開口され後方へ行くに従って径が小さくなるテーパー部15a、15a、・・・、28a、28a、・・・が形成されているため、弾性支持部材31、31、・・・の位置決め孔15、15、・・・及び位置決め孔28、28、・・・への挿入が容易であり、対物レンズ駆動装置8の組立作業における作業性の向上を図ることができる。
【0039】
弾性支持部材31、31、・・・によって固定部10と可動部11が連結された状態においては、上記のように、位置決め孔28、28の上下方向における中心間の間隔H1が位置決め孔15、15の上下方向における中心間の間隔H2より小さくされているため、上下に位置する弾性支持部材31、31の前端間の間隔が後端間の間隔より狭くなるようにされる。
【0040】
一般に、可動部が固定部に対して弾性支持部材が延びる方向、即ち、フォーカシング方向及びトラッキング方向に直交する方向へ所定の範囲内で変位可能な構成とされた対物レンズ駆動装置においては、上下に位置する弾性支持部材が平行とされている場合には、可動部の駆動中心と弾性支持部材の可動部に保持された位置との弾性支持部材の延びる方向における位置のズレ及び弾性支持部材の固定部に保持された位置の弾性支持部材の延びる方向への変位に起因して、可動部がフォーカシング方向へ移動されたときに、対物レンズがディスク状記録媒体100の記録面に対してタンジェンシャル方向に傾斜し易い。
【0041】
しかしながら、対物レンズ駆動装置8のように、上下に位置する弾性支持部材31、31の前端間の間隔を後端間の間隔より狭くなるようにすることにより、上記した位置のズレ及び変位に起因する対物レンズ26の傾きをキャンセルすることが可能であり、対物レンズ駆動装置8の動作の信頼性を確保することができる。
【0042】
尚、対物レンズ駆動装置8のように、フォーカシングコイル22、トラッキングコイル23、23及びマグネット33、33等によって構成された駆動磁気回路が対物レンズ26と固定部10との間に設けられるタイプの他、対物レンズが駆動磁気回路と固定部との間に設けられるタイプの対物レンズ駆動装置においても、弾性支持部材の前端間の間隔と後端間の間隔を相違させることにより、上記した位置のズレ及び変位に起因する対物レンズの傾きをキャンセルして、対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0043】
移動ベース7にはヨーク部材32が取り付けられ、該ヨーク部材32は取付ベース9の前方に配置されている(図2乃至図4参照)。ヨーク部材32は移動ベース7に取り付けられたベース部32aと該ベース部32aの前後両端縁からそれぞれ上方へ突出されたヨーク部32b、32bとから成る。
【0044】
ヨーク部材32のヨーク部32b、32bの互いに対向する面には、それぞれマグネット33、33が取り付けられている。
【0045】
ヨーク部32b、32bとマグネット33、33とは、それぞれ可動部11のトラッキングコイル23、23の前後に形成された配置空間24、25に挿入されて配置される。
【0046】
以上のように構成されたディスクドライブ装置1において、スピンドルモーターの回転に伴ってディスクテーブル3が回転されると、該ディスクテーブル3に装着されたディスク状記録媒体100が回転され、同時に、光ピックアップ6がディスク状記録媒体100の半径方向へ移動されてディスク状記録媒体100に対する記録動作又は再生動作が行われる。
【0047】
この記録動作及び再生動作において、フォーカシングコイル22に駆動電流が供給されると、供給された電流の向きに応じて対物レンズ駆動装置8の可動部11が固定部10に対してフォーカシング方向F(図2参照)へ動作され、移動ベース7に設けられた図示しない発光素子から出射され対物レンズ26を介して照射されるレーザー光のスポットがディスク状記録媒体100の記録トラック上に集光するようにフォーカシング調整が為される。また、トラッキングコイル23、23に駆動電流が供給されると、供給された電流の向きに応じて対物レンズ駆動装置8の可動部11が固定部10に対してトラッキング方向T(図2参照)へ動作され、発光素子から出射され対物レンズ26を介して照射されるレーザー光のスポットがディスク状記録媒体100の記録トラックに追従するようにトラッキング調整が為される。
【0048】
対物レンズ駆動装置8にあっては、上記したように、固定側本体部12に対して弾性変形可能な弾性部14、14、・・・が設けられているため、フォーカシング動作及びトラッキング動作が行われているときには、図7に示すように、固定側本体部12に対して弾性部14、14、・・・が弾性変形され、可動部11が弾性支持部材31、31、・・・の延びる方向、即ち、フォーカシング方向及びトラッキング方向に直交する方向へ変位可能である。このとき制振材料17、17、・・・は可動部11の変位に伴って変形される。
【0049】
以上に記載した通り、ディスクドライブ装置1にあっては、固定側本体部12と弾性部14、14、・・・とを一体に形成し位置決め孔15、15、・・・をそれぞれ弾性部14、14、・・・に形成している。
【0050】
従って、固定部10に取り付けられたフレキシブルプリント配線板18を介して弾性支持部材31、31、・・・の固定部10に対する位置決めを行う必要がなく、また、位置決め孔15、15、・・・を弾性支持部材31、31、・・・の直径に対応させて小さく形成することができ、固定部10に対する弾性支持部材31、31、・・・の位置決め精度の向上を図ることができる。
【0051】
また、弾性支持部材31、31、・・・の固定部10に対する位置決めを、弾性支持部材31、31、・・・を位置決め孔15、15、・・・に挿入することにより行うことができるため、弾性支持部材31、31、・・・の固定部10に対する位置決めを専用の位置決め用の装置を用いて行う必要がなく、弾性支持部材31、31、・・・の固定部10への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0052】
さらに、固定部10に弾性支持部材31、31、・・・が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部14、14、・・・を設けると共に弾性支持部材31、31、・・・の固定部10に対する位置決め精度が高くなるため、弾性支持部材31、31、・・・が延びる方向への可動部11の十分な変位量を確保することが可能であり、対物レンズ駆動装置8の駆動時における共振の発生を防止することができ対物レンズ駆動装置8の動作の信頼性を確保することができる。
【0053】
尚、上記したように、弾性部14、14、・・・の厚みを0.3mm以下とすることにより、共振の発生を抑制するための可動部11の十分な変位量を確保することが可能である。
【0054】
また、可動部11に弾性支持部材31、31、・・・を位置決めする位置決め孔28、28、・・・を形成しているため、可動部11に対する弾性支持部材31、31、・・・の位置決め精度の向上及び弾性支持部材31、31、・・・の可動部11への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0055】
尚、上記のように、弾性支持部材31、31、・・・の直径が約0.08mmであるときに、位置決め孔15、15、・・・、28、28、・・・の径を0.2mm以下とすることにより、弾性支持部材31、31、・・・の固定部10及び可動部11に対する良好な位置決め精度を確保することができる。
【0056】
また、対物レンズ駆動装置8にあっては、固定側本体部12と弾性部14、14、・・・とを液晶ポリマーによって一体に形成しているため、固定部10の成形性が向上すると共に弾性部14、14、・・・の固定側本体部12に対する十分な変形量を確保することができる。
【0057】
上記した実施の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施する際の具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【0058】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、本発明対物レンズ駆動装置は、対物レンズを保持した可動部と該可動部を弾性支持部材を介して支持する固定部とを備え、対物レンズを介して照射されるレーザー光がディスク状記録媒体の記録面に集光する方向であるフォーカシング方向及びディスク状記録媒体の記録トラックに追従する方向であるトラッキング方向へ可動部が移動可能とされると共に、対物レンズの中心と可動部の駆動中心とが異なる位置にある対物レンズ駆動装置であって、上記固定部は固定側本体部と該固定側本体部に一体に形成され弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部とを備え、上記弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を固定部に位置決めして取り付ける位置決め孔を上記弾性部に形成したことを特徴とする。
【0059】
従って、固定部に取り付けられる基板を介して弾性支持部材の固定部に対する位置決めを行う必要がなく、また、位置決め孔を弾性支持部材の径に対応させて小さく形成することができ、固定部に対する弾性支持部材の位置決め精度の向上を図ることができる。
【0060】
また、弾性支持部材の固定部に対する位置決めを、弾性支持部材を位置決め孔に挿入することにより行うことができるため、弾性支持部材の固定部に対する位置決めを専用の位置決め用の装置を用いて行う必要がなく、弾性支持部材の固定部への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0061】
さらに、固定部に弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部を設けると共に弾性支持部材の固定部に対する位置決め精度が高くなるため、弾性支持部材が延びる方向への可動部の十分な変位量を確保することが可能であり、対物レンズ駆動装置の駆動時における共振の発生を防止することができ対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0062】
請求項2に記載した発明にあっては、上記可動部に弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を可動部に位置決めして取り付ける位置決め孔を形成したので、可動部に対する弾性支持部材の位置決め精度の向上及び弾性支持部材の可動部への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0063】
請求項3及び請求項4に記載した発明にあっては、上記位置決め孔の直径を0.2mm以下としたので、弾性支持部材の固定部又は可動部に対する良好な位置決め精度を確保することができる。
【0064】
請求項5に記載した発明にあっては、上記弾性部の変形方向における厚みを0.3mm以下としたので、共振の発生を抑制するための可動部の十分な変位量を確保することが可能である。
【0065】
請求項6に記載した発明にあっては、上記固定部の固定側本体部と弾性部を液晶ポリマーによって形成したので、固定部の成形性が向上すると共に弾性部の固定側本体部に対する十分な変形量を確保することができる。
【0066】
請求項7に記載した発明にあっては、上記弾性支持部材を上記トラッキング方向に離隔して各2つずつ配置すると共にトラッキング方向に離隔した各2つずつの弾性支持部材をそれぞれフォーカシング方向に離隔して配置し、上記固定部の位置決め孔及び可動部の位置決め孔をそれぞれ弾性支持部材と同数形成し、固定部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔と可動部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔とが異なるようにしたので、可動部がフォーカシング方向へ移動されたときに、対物レンズがディスク状記録媒体の記録面に対して傾斜し難く、対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0067】
請求項8及び請求項9に記載した発明にあっては、上記固定部の位置決め孔に、弾性支持部材の挿入側の一端に近付くに従って直径が大きくなるテーパー部を形成したので、弾性支持部材の位置決め孔への挿入が容易であり、対物レンズ駆動装置の組立作業における作業性の向上を図ることができる。
【0068】
本発明光ピックアップは、ディスクテーブルに装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移動自在に支持された移動ベースと該移動ベースに支持された対物レンズ駆動装置とを備え、該対物レンズ駆動装置が対物レンズを保持した可動部と該可動部を弾性支持部材を介して支持する固定部とを有し、対物レンズを介して照射されるレーザー光がディスク状記録媒体の記録面に集光する方向であるフォーカシング方向及びディスク状記録媒体の記録トラックに追従する方向であるトラッキング方向へ可動部が移動可能とされると共に、対物レンズの中心と可動部の駆動中心とが異なる位置にある光ピックアップであって、上記固定部は固定側本体部と該固定側本体部に一体に形成され弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部とを備え、上記弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を固定部に位置決めして取り付ける位置決め孔を上記弾性部に形成したことを特徴とする。
【0069】
従って、固定部に取り付けられる基板を介して弾性支持部材の固定部に対する位置決めを行う必要がなく、また、位置決め孔を弾性支持部材の径に対応させて小さく形成することができ、固定部に対する弾性支持部材の位置決め精度の向上を図ることができる。
【0070】
また、弾性支持部材の固定部に対する位置決めを、弾性支持部材を位置決め孔に挿入することにより行うことができるため、弾性支持部材の固定部に対する位置決めを専用の位置決め用の装置を用いて行う必要がなく、弾性支持部材の固定部への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0071】
さらに、固定部に弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部を設けると共に弾性支持部材の固定部に対する位置決め精度が高くなるため、弾性支持部材が延びる方向への可動部の十分な変位量を確保することが可能であり、対物レンズ駆動装置の駆動時における共振の発生を防止することができ対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0072】
請求項11に記載した発明にあっては、上記可動部に弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を可動部に位置決めして取り付ける位置決め孔を形成したので、可動部に対する弾性支持部材の位置決め精度の向上及び弾性支持部材の可動部への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0073】
請求項12及び請求項13に記載した発明にあっては、上記位置決め孔の直径を0.2mm以下としたので、弾性支持部材の固定部又は可動部に対する良好な位置決め精度を確保することができる。
【0074】
請求項14に記載した発明にあっては、上記弾性部の変形方向における厚みを0.3mm以下としたので、共振の発生を抑制するための可動部の十分な変位量を確保することが可能である。
【0075】
請求項15に記載した発明にあっては、上記固定部の固定側本体部と弾性部を液晶ポリマーによって形成したので、固定部の成形性が向上すると共に弾性部の固定側本体部に対する十分な変形量を確保することができる。
【0076】
請求項16に記載した発明にあっては、上記弾性支持部材を上記トラッキング方向に離隔して各2つずつ配置すると共にトラッキング方向に離隔した各2つずつの弾性支持部材をそれぞれフォーカシング方向に離隔して配置し、上記固定部の位置決め孔及び可動部の位置決め孔をそれぞれ弾性支持部材と同数形成し、固定部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔と可動部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔とが異なるようにしたので、可動部がフォーカシング方向へ移動されたときに、対物レンズがディスク状記録媒体の記録面に対して傾斜し難く、対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0077】
請求項17及び請求項18に記載した発明にあっては、上記固定部の位置決め孔に、弾性支持部材の挿入側の一端に近付くに従って直径が大きくなるテーパー部を形成したので、弾性支持部材の位置決め孔への挿入が容易であり、対物レンズ駆動装置の組立作業における作業性の向上を図ることができる。
【0078】
本発明ディスクドライブ装置は、ディスク状記録媒体が装着されて回転されるディスクテーブルと該ディスクテーブルに装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移動する光ピックアップとを備え、該光ピックアップはディスクテーブルに装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移動自在に支持された移動ベースと該移動ベースに支持された対物レンズ駆動装置とを有し、該対物レンズ駆動装置は対物レンズを保持した可動部と該可動部を弾性支持部材を介して支持する固定部とを有し、対物レンズを介して照射されるレーザー光がディスク状記録媒体の記録面に集光する方向であるフォーカシング方向及びディスク状記録媒体の記録トラックに追従する方向であるトラッキング方向へ可動部が移動可能とされると共に、対物レンズの中心と可動部の駆動中心とが異なる位置にあるディスクドライブ装置であって、上記固定部は固定側本体部と該固定側本体部に一体に形成され弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部とを備え、上記弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を固定部に位置決めして取り付ける位置決め孔を上記弾性部に形成したことを特徴とする。
【0079】
従って、固定部に取り付けられる基板を介して弾性支持部材の固定部に対する位置決めを行う必要がなく、また、位置決め孔を弾性支持部材の径に対応させて小さく形成することができ、固定部に対する弾性支持部材の位置決め精度の向上を図ることができる。
【0080】
また、弾性支持部材の固定部に対する位置決めを、弾性支持部材を位置決め孔に挿入することにより行うことができるため、弾性支持部材の固定部に対する位置決めを専用の位置決め用の装置を用いて行う必要がなく、弾性支持部材の固定部への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0081】
さらに、固定部に弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部を設けると共に弾性支持部材の固定部に対する位置決め精度が高くなるため、弾性支持部材が延びる方向への可動部の十分な変位量を確保することが可能であり、対物レンズ駆動装置の駆動時における共振の発生を防止することができ対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0082】
請求項20に記載した発明にあっては、上記可動部に弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を可動部に位置決めして取り付ける位置決め孔を形成したので、可動部に対する弾性支持部材の位置決め精度の向上及び弾性支持部材の可動部への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0083】
請求項21及び請求項22に記載した発明にあっては、上記位置決め孔の直径を0.2mm以下としたので、弾性支持部材の固定部又は可動部に対する良好な位置決め精度を確保することができる。
【0084】
請求項23に記載した発明にあっては、上記弾性部の変形方向における厚みを0.3mm以下としたので、共振の発生を抑制するための可動部の十分な変位量を確保することが可能である。
【0085】
請求項24に記載した発明にあっては、上記固定部の固定側本体部と弾性部を液晶ポリマーによって形成したので、固定部の成形性が向上すると共に弾性部の固定側本体部に対する十分な変形量を確保することができる。
【0086】
請求項25に記載した発明にあっては、上記弾性支持部材を上記トラッキング方向に離隔して各2つずつ配置すると共にトラッキング方向に離隔した各2つずつの弾性支持部材をそれぞれフォーカシング方向に離隔して配置し、上記固定部の位置決め孔及び可動部の位置決め孔をそれぞれ弾性支持部材と同数形成し、固定部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔と可動部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔とが異なるようにしたので、可動部がフォーカシング方向へ移動されたときに、対物レンズがディスク状記録媒体の記録面に対して傾斜し難く、対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0087】
請求項26及び請求項27に記載した発明にあっては、上記固定部の位置決め孔に、弾性支持部材の挿入側の一端に近付くに従って直径が大きくなるテーパー部を形成したので、弾性支持部材の位置決め孔への挿入が容易であり、対物レンズ駆動装置の組立作業における作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図7と共に本発明の実施の形態を示すものであり、本図はディスクドライブ装置の概略平面図である。
【図2】対物レンズ駆動装置の拡大斜視図である。
【図3】対物レンズ駆動装置の拡大平面図である。
【図4】対物レンズ駆動装置の拡大側面図である。
【図5】固定部の一部を示す拡大斜視図である。
【図6】弾性支持部材を分離して示す図3のVI−VI線に沿う概略断面図である。
【図7】弾性部が弾性変形されている状態を示す拡大平面図である。
【符号の説明】
1…ディスクドライブ装置、3…ディスクテーブル、6…光ピックアップ、7…移動ベース、8…対物レンズ駆動装置、10…固定部、11…可動部、12…固定側本体部、14…弾性部、15…位置決め孔、15a…テーパー部、26…対物レンズ、28…位置決め孔、28a…テーパー部、31…弾性支持部材、100…ディスク状記録媒体
【発明の属する技術分野】
本発明は対物レンズ駆動装置、光ピックアップ及びディスクドライブ装置に関する。詳しくは、弾性支持部材の固定部に対する位置決めの容易化及び位置決め精度の向上並びにこれによる対物レンズ駆動装置の動作の信頼性の向上を図る技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスク等のディスク状記録媒体に記録された情報信号の記録や再生を行うディスクドライブ装置があり、このようなディスクドライブ装置は、ディスク状記録媒体の半径方向へ移動自在に支持された移動ベースと該移動ベース上に支持された対物レンズ駆動装置とを有する光ピックアップを備えている。対物レンズ駆動装置は移動ベースに固定された固定部と該固定部に複数の弾性支持部材を介して支持された可動部とを備え、該可動部に対物レンズが保持されている。
【0003】
ディスクドライブ装置にあっては、情報信号の記録動作時や再生動作時に、光ピックアップがディスク状記録媒体の半径方向へ移動されると共に、対物レンズ駆動装置の可動部が固定部に対してディスク状記録媒体に離接する方向であるフォーカシング方向及びディスク状記録媒体の略半径方向であるトラッキング方向へ動作され、可動部に設けられた対物レンズを介して照射されるレーザー光のスポットがディスク状記録媒体に形成された記録トラックに集光及び追従されるようにフォーカシング調整又はトラッキング調整が行われる。
【0004】
上記したように、対物レンズ駆動装置は可動部が複数の弾性支持部材を介して固定部に支持されており、従来のディスクドライブ装置に設けられた対物レンズ駆動装置には、各弾性支持部材の両端部がそれぞれ固定部に取り付けられた基板と可動部に取り付けられた基板に固定されているものがある(例えば、特許文献1参照)。これらの基板はガラスエポキシ樹脂や合成樹脂によって形成され、弾性支持部材は各両端部が基板に形成された嵌合穴に挿通されて半田又は接着剤によって固定されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8―263860号公報(第4頁−第5頁、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のディスクドライブ装置にあっては、上記したように、固定部及び可動部にそれぞれ取り付けられた基板に弾性支持部材の両端部が固定されているが、基板に形成された嵌合穴は打抜加工によって形成されるため、加工上、小さな径を有するものを形成することが困難であり、弾性支持部材の外形(直径)に比較して大きな径を有するものとなってしまう。
【0007】
従って、従来の対物レンズ駆動装置にあっては、嵌合穴に弾性支持部材を挿入することによっては固定部及び可動部に対する弾性支持部材の位置決めを行うことはできず、固定部及び可動部に対する弾性支持部材の位置決めを、専用の位置決め用の装置を用いて固定部、可動部及び弾性支持部材をそれぞれ保持した状態で行う必要があった。このように従来の対物レンズ駆動装置では、固定部及び可動部に対する弾性支持部材の位置決めに際して、専用の位置決め用の装置を必要とする分、製造コストが増大し、また、弾性支持部材の固定部及び可動部に対する組付作業における作業性の低下を来たしているという問題がある。
【0008】
一方、対物レンズの中心と可動部の駆動中心とが異なる位置にある対物レンズ駆動装置においては、駆動時における共振の発生を防止するためには、可動部が固定部に対して弾性支持部材が延びる方向、即ち、フォーカシング方向及びトラッキング方向に直交する方向にも所定の範囲内で変位可能な構成にすることが望ましい。
【0009】
しかしながら、従来の対物レンズ駆動装置のように、固定部に取り付けられた基板に弾性支持部材の一端部を固定した場合には、基板の剛性が高い等の理由により、弾性支持部材が延びる方向への可動部の十分な変位量を確保することができないおそれがある。特に、弾性支持部材の固定部に対する十分な位置決め精度が確保されない場合には、共振が発生し易いが、上記のように固定部又は可動部に取り付けられた基板に弾性支持部材の両端部が固定される場合には、基板の固定部又は可動部に対する取付精度によっては弾性支持部材の固定部又は可動部に対する位置決め精度が低下し、共振が発生し易くなってしまう。
【0010】
そこで、本発明対物レンズ駆動装置、光ピックアップ及びディスクドライブ装置は、上記した問題点を克服し、弾性支持部材の固定部に対する位置決めの容易化及び位置決め精度の向上並びにこれによる動作の信頼性の向上を図ることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明対物レンズ駆動装置、光ピックアップ及びディスクドライブ装置は、上記した課題を解決するために、対物レンズ駆動装置の固定部に固定側本体部と該固定側本体部に一体に形成され弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部とを設け、弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を固定部に位置決めして取り付ける位置決め孔を弾性部に形成したものである。
【0012】
従って、本発明対物レンズ駆動装置、光ピックアップ及びディスクドライブ装置にあっては、位置決め孔への挿入によって弾性支持部材が固定部に対して位置決めされる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明対物レンズ駆動装置、光ピックアップ及びディスクドライブ装置の実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0014】
ディスクドライブ装置1は、外筐2内に所要の各部材及び各機構が配置されて成り(図1参照)、外筐2には図示しないディスク挿入口が形成されている。
【0015】
外筐2内には図示しないシャーシが配置され、該シャーシに取り付けられたスピンドルモーターのモーター軸にディスクテーブル3が固定されている。
【0016】
シャーシには、平行なガイド軸4、5が取り付けられると共に図示しない送りモーターによって回転される図示しないリードスクリューが支持されている。
【0017】
光ピックアップ6は、移動ベース7と該移動ベース7に設けられた発光素子や受光素子等の所要の光学部品と移動ベース7上に支持された対物レンズ駆動装置8とを有し、移動ベース7の両端部に設けられた軸受部7a、7bがそれぞれガイド軸4、5に摺動自在に支持されている(図1参照)。移動ベース7に設けられた図示しないナット部材がリードスクリューに螺合され、送りモーターによってリードスクリューが回転されると、ナット部材がリードスクリューの回転方向へ応じた方向へ送られ、光ピックアップ6がディスクテーブル3に装着されるディスク状記録媒体100の半径方向へ移動される。
【0018】
対物レンズ駆動装置8は、図2乃至図4に示すように、移動ベース7上に取り付けられた取付ベース9と該取付ベース9上に固定された固定部10と該固定部10に対して動作される可動部11とを備えている。
【0019】
尚以下の説明においては、固定部10が配置された側を後方とし、可動部11が配置された側を前方として説明する。
【0020】
固定部10は横長のブロック状に形成された固定側本体部12と該固定側本体部12から後方へ突出された連結部13と該連結部13を介して固定側本体部12に連結された弾性部14、14、・・・とが、例えば、液晶ポリマーによって一体に形成されて成る。
【0021】
固定側本体部12には、その左端寄りの位置と右端寄りの位置とに、それぞれ上下に位置する充填溝部12a、12a、・・・が形成されている。充填溝部12a、12a、・・・は、上方又は下方と前後とに開口されている。
【0022】
連結部13は固定側本体部12の後面の左右方向における中央部から後方へ突出されている。
【0023】
弾性部14、14、・・・は連結部13の後端部に連続され、図5に示すように、それぞれ連結部13から左方又は右方へ突出されている。弾性部14、14、・・・は連結部13の左右に2つずつが設けられ、それぞれ上下に離隔して位置されている。
【0024】
弾性部14、14、・・・は薄肉に形成され、厚みが、例えば、0.3mm以下に形成されている。弾性部14は、連結部13に連続され左右方向に長い基端部14aと、該基端部14aの連結部13と反対側の端部から前方へ突出された内面部14bと、該内面部14bの前縁から左方又は右方へ突出された中間部14cと、該中間部14cの内面部14bと反対側の端部から後方へ突出された外面部14dとから成り、内面部14bと外面部14dとが対向して位置されている。
【0025】
弾性部14の中間部14cには前後に貫通された位置決め孔15が形成され、該位置決め孔15は、図6に示すように、前方に開口され後方へ行くに従って径が小さくなるテーパー部15aと該テーパー部15aに連続され後方に開口された位置決め部15bとから成る。位置決め部15bはテーパー部15aとは異なり径が一定とされており、例えば、0.08mm以上0.2mm以下とされている。
【0026】
固定部10は固定側本体部12が取付ネジ16によって取付ベース9に取り付けられ、図2及び図3に示すように、弾性部14、14、・・・が固定側本体部12に対して中間部14c、14c、・・・が略前後へ移動する方向へ弾性変形可能とされている。
【0027】
固定部10の固定側本体部12に形成された充填溝部12a、12a、・・・には、それぞれゲル状の制振材料17、17、・・・が充填されている。制振材料17、17、・・・は、例えば、シリコン系の材料であり、対物レンズ駆動装置8の駆動時の振動を減衰し共振の発生を抑制する機能を有する。
【0028】
固定部10の弾性部14、14、・・・の後面には、図5に示すように、フレキシブルプリント配線板18が取り付けられ、該フレキシブルプリント配線板18は弾性部14、14、・・・にそれぞれ取り付けられた被取付部18a、18a、・・・を有している。被取付部18a、18a、・・・の先端部には、弾性部14、14、・・・に形成された位置決め孔15、15、・・・の真後ろの位置に、それぞれバネ取付孔18b、18b、・・・が形成されている。
【0029】
可動部11は可動側本体部19に所要の各部が取り付けられて成り、図2乃至図4に示すように、可動側本体部19はコイル取付部20とレンズ保持部21とが一体に形成されて成る。
【0030】
コイル取付部20は上下に貫通された略角筒状に形成され、コイル取付部20にはフォーカシングコイル22及びトラッキングコイル23、23が取り付けられている。フォーカシングコイル22は上下に貫通された略角筒状に形成され、コイル取付部20の内面に取り付けられている。トラッキングコイル23、23はフォーカシングコイル22の前面に左右方向において隣接した状態で取り付けられ、前後に貫通された略角筒状に形成されている。
【0031】
コイル取付部20にフォーカシングコイル22及びトラッキングコイル23、23が取り付けられた状態においては、トラッキングコイル23、23を挟んで前後に配置空間24、25が形成される(図3参照)。
【0032】
レンズ保持部21はコイル取付部20の前面から前方へ突出され、上下に貫通された光透過孔21aを有している(図3参照)。レンズ保持部21の上面には、図2及び図3に示すように、光透過孔21aを覆った状態で対物レンズ26が取り付けられている。対物レンズ26の中心は可動部11の駆動中心とは異なる位置にある。
【0033】
可動側本体部19の左右両側面には、図2乃至図4に示すように、それぞれ側方へ突出された2つずつのバネ保持突部27、27、・・・が設けられ、それぞれ上下に離隔して位置されている。バネ保持突部27、27、・・・は対物レンズ26より稍後方に設けられている。バネ保持突部27には前後に貫通された位置決め孔28が形成され、図6に示すように、該位置決め孔28は前方に開口され後方へ行くに従って径が小さくなるテーパー部28aと該テーパー部28aに連続され後方に開口された位置決め部28bとから成る。位置決め部28bはテーパー部28aとは異なり径が一定とされており、例えば、0.08mm以上0.2mm以下とされている。
【0034】
可動部11のバネ保持突部27、27に形成された位置決め孔28、28は、その上下方向(フォーカシング方向)における中心間の間隔が、固定部10の弾性部14、14に形成された位置決め孔15、15の上下方向における中心間の間隔より小さくされている。即ち、図6に示すように、位置決め孔28、28の上下方向における中心間の間隔をH1とし、位置決め孔15、15の上下方向における中心間の間隔をH2とすると、H1<H2とされている。
【0035】
可動側本体部19の左右両側面には、バネ保持突部27、27、・・・の直ぐ後側の位置にそれぞれ接続用基板29、29が取り付けられている。
【0036】
可動側本体部19の左右両側面には、接続用基板29、29の直ぐ後側の位置にそれぞれ側方へ突出された突部30、30が設けられている。
【0037】
可動部11は4本の金属製のワイヤー状を為す弾性支持部材31、31、・・・を介して中空に位置するように支持されている。弾性支持部材31、31、・・・は、例えば、直径が約0.08mmに形成されている。弾性支持部材31、31、・・・は、それぞれ可動部11の位置決め孔28、28、・・・、制振材料17、17、・・・、固定部10の位置決め孔15、15、・・・及びフレキシブルプリント配線板18のバネ取付孔18b、18b、・・・に順に挿入され、前端寄りの部分が接続用基板29、29に半田29a、29a、・・・によって固定され、後端部がフレキシブルプリント配線板18の被取付部18a、18a、・・・に半田18c、18c、・・・によって固定される。このとき上下に位置する弾性支持部材31、31、・・・は、可動側本体部19の左右両側面にそれぞれ設けられた突部30、30の上下に配置される。また、弾性部14、14、・・・の中間部14c、14c、・・・とフレキシブルプリント配線板18の被取付部18a、18a、・・・との間の空間に位置された弾性支持部材31、31、・・・の部分は、接着剤によって弾性部14、14、・・・に固定される。
【0038】
上記のように位置決め孔15、15、・・・及び位置決め孔28、28、・・・には、それぞれ前方に開口され後方へ行くに従って径が小さくなるテーパー部15a、15a、・・・、28a、28a、・・・が形成されているため、弾性支持部材31、31、・・・の位置決め孔15、15、・・・及び位置決め孔28、28、・・・への挿入が容易であり、対物レンズ駆動装置8の組立作業における作業性の向上を図ることができる。
【0039】
弾性支持部材31、31、・・・によって固定部10と可動部11が連結された状態においては、上記のように、位置決め孔28、28の上下方向における中心間の間隔H1が位置決め孔15、15の上下方向における中心間の間隔H2より小さくされているため、上下に位置する弾性支持部材31、31の前端間の間隔が後端間の間隔より狭くなるようにされる。
【0040】
一般に、可動部が固定部に対して弾性支持部材が延びる方向、即ち、フォーカシング方向及びトラッキング方向に直交する方向へ所定の範囲内で変位可能な構成とされた対物レンズ駆動装置においては、上下に位置する弾性支持部材が平行とされている場合には、可動部の駆動中心と弾性支持部材の可動部に保持された位置との弾性支持部材の延びる方向における位置のズレ及び弾性支持部材の固定部に保持された位置の弾性支持部材の延びる方向への変位に起因して、可動部がフォーカシング方向へ移動されたときに、対物レンズがディスク状記録媒体100の記録面に対してタンジェンシャル方向に傾斜し易い。
【0041】
しかしながら、対物レンズ駆動装置8のように、上下に位置する弾性支持部材31、31の前端間の間隔を後端間の間隔より狭くなるようにすることにより、上記した位置のズレ及び変位に起因する対物レンズ26の傾きをキャンセルすることが可能であり、対物レンズ駆動装置8の動作の信頼性を確保することができる。
【0042】
尚、対物レンズ駆動装置8のように、フォーカシングコイル22、トラッキングコイル23、23及びマグネット33、33等によって構成された駆動磁気回路が対物レンズ26と固定部10との間に設けられるタイプの他、対物レンズが駆動磁気回路と固定部との間に設けられるタイプの対物レンズ駆動装置においても、弾性支持部材の前端間の間隔と後端間の間隔を相違させることにより、上記した位置のズレ及び変位に起因する対物レンズの傾きをキャンセルして、対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0043】
移動ベース7にはヨーク部材32が取り付けられ、該ヨーク部材32は取付ベース9の前方に配置されている(図2乃至図4参照)。ヨーク部材32は移動ベース7に取り付けられたベース部32aと該ベース部32aの前後両端縁からそれぞれ上方へ突出されたヨーク部32b、32bとから成る。
【0044】
ヨーク部材32のヨーク部32b、32bの互いに対向する面には、それぞれマグネット33、33が取り付けられている。
【0045】
ヨーク部32b、32bとマグネット33、33とは、それぞれ可動部11のトラッキングコイル23、23の前後に形成された配置空間24、25に挿入されて配置される。
【0046】
以上のように構成されたディスクドライブ装置1において、スピンドルモーターの回転に伴ってディスクテーブル3が回転されると、該ディスクテーブル3に装着されたディスク状記録媒体100が回転され、同時に、光ピックアップ6がディスク状記録媒体100の半径方向へ移動されてディスク状記録媒体100に対する記録動作又は再生動作が行われる。
【0047】
この記録動作及び再生動作において、フォーカシングコイル22に駆動電流が供給されると、供給された電流の向きに応じて対物レンズ駆動装置8の可動部11が固定部10に対してフォーカシング方向F(図2参照)へ動作され、移動ベース7に設けられた図示しない発光素子から出射され対物レンズ26を介して照射されるレーザー光のスポットがディスク状記録媒体100の記録トラック上に集光するようにフォーカシング調整が為される。また、トラッキングコイル23、23に駆動電流が供給されると、供給された電流の向きに応じて対物レンズ駆動装置8の可動部11が固定部10に対してトラッキング方向T(図2参照)へ動作され、発光素子から出射され対物レンズ26を介して照射されるレーザー光のスポットがディスク状記録媒体100の記録トラックに追従するようにトラッキング調整が為される。
【0048】
対物レンズ駆動装置8にあっては、上記したように、固定側本体部12に対して弾性変形可能な弾性部14、14、・・・が設けられているため、フォーカシング動作及びトラッキング動作が行われているときには、図7に示すように、固定側本体部12に対して弾性部14、14、・・・が弾性変形され、可動部11が弾性支持部材31、31、・・・の延びる方向、即ち、フォーカシング方向及びトラッキング方向に直交する方向へ変位可能である。このとき制振材料17、17、・・・は可動部11の変位に伴って変形される。
【0049】
以上に記載した通り、ディスクドライブ装置1にあっては、固定側本体部12と弾性部14、14、・・・とを一体に形成し位置決め孔15、15、・・・をそれぞれ弾性部14、14、・・・に形成している。
【0050】
従って、固定部10に取り付けられたフレキシブルプリント配線板18を介して弾性支持部材31、31、・・・の固定部10に対する位置決めを行う必要がなく、また、位置決め孔15、15、・・・を弾性支持部材31、31、・・・の直径に対応させて小さく形成することができ、固定部10に対する弾性支持部材31、31、・・・の位置決め精度の向上を図ることができる。
【0051】
また、弾性支持部材31、31、・・・の固定部10に対する位置決めを、弾性支持部材31、31、・・・を位置決め孔15、15、・・・に挿入することにより行うことができるため、弾性支持部材31、31、・・・の固定部10に対する位置決めを専用の位置決め用の装置を用いて行う必要がなく、弾性支持部材31、31、・・・の固定部10への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0052】
さらに、固定部10に弾性支持部材31、31、・・・が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部14、14、・・・を設けると共に弾性支持部材31、31、・・・の固定部10に対する位置決め精度が高くなるため、弾性支持部材31、31、・・・が延びる方向への可動部11の十分な変位量を確保することが可能であり、対物レンズ駆動装置8の駆動時における共振の発生を防止することができ対物レンズ駆動装置8の動作の信頼性を確保することができる。
【0053】
尚、上記したように、弾性部14、14、・・・の厚みを0.3mm以下とすることにより、共振の発生を抑制するための可動部11の十分な変位量を確保することが可能である。
【0054】
また、可動部11に弾性支持部材31、31、・・・を位置決めする位置決め孔28、28、・・・を形成しているため、可動部11に対する弾性支持部材31、31、・・・の位置決め精度の向上及び弾性支持部材31、31、・・・の可動部11への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0055】
尚、上記のように、弾性支持部材31、31、・・・の直径が約0.08mmであるときに、位置決め孔15、15、・・・、28、28、・・・の径を0.2mm以下とすることにより、弾性支持部材31、31、・・・の固定部10及び可動部11に対する良好な位置決め精度を確保することができる。
【0056】
また、対物レンズ駆動装置8にあっては、固定側本体部12と弾性部14、14、・・・とを液晶ポリマーによって一体に形成しているため、固定部10の成形性が向上すると共に弾性部14、14、・・・の固定側本体部12に対する十分な変形量を確保することができる。
【0057】
上記した実施の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施する際の具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【0058】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、本発明対物レンズ駆動装置は、対物レンズを保持した可動部と該可動部を弾性支持部材を介して支持する固定部とを備え、対物レンズを介して照射されるレーザー光がディスク状記録媒体の記録面に集光する方向であるフォーカシング方向及びディスク状記録媒体の記録トラックに追従する方向であるトラッキング方向へ可動部が移動可能とされると共に、対物レンズの中心と可動部の駆動中心とが異なる位置にある対物レンズ駆動装置であって、上記固定部は固定側本体部と該固定側本体部に一体に形成され弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部とを備え、上記弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を固定部に位置決めして取り付ける位置決め孔を上記弾性部に形成したことを特徴とする。
【0059】
従って、固定部に取り付けられる基板を介して弾性支持部材の固定部に対する位置決めを行う必要がなく、また、位置決め孔を弾性支持部材の径に対応させて小さく形成することができ、固定部に対する弾性支持部材の位置決め精度の向上を図ることができる。
【0060】
また、弾性支持部材の固定部に対する位置決めを、弾性支持部材を位置決め孔に挿入することにより行うことができるため、弾性支持部材の固定部に対する位置決めを専用の位置決め用の装置を用いて行う必要がなく、弾性支持部材の固定部への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0061】
さらに、固定部に弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部を設けると共に弾性支持部材の固定部に対する位置決め精度が高くなるため、弾性支持部材が延びる方向への可動部の十分な変位量を確保することが可能であり、対物レンズ駆動装置の駆動時における共振の発生を防止することができ対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0062】
請求項2に記載した発明にあっては、上記可動部に弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を可動部に位置決めして取り付ける位置決め孔を形成したので、可動部に対する弾性支持部材の位置決め精度の向上及び弾性支持部材の可動部への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0063】
請求項3及び請求項4に記載した発明にあっては、上記位置決め孔の直径を0.2mm以下としたので、弾性支持部材の固定部又は可動部に対する良好な位置決め精度を確保することができる。
【0064】
請求項5に記載した発明にあっては、上記弾性部の変形方向における厚みを0.3mm以下としたので、共振の発生を抑制するための可動部の十分な変位量を確保することが可能である。
【0065】
請求項6に記載した発明にあっては、上記固定部の固定側本体部と弾性部を液晶ポリマーによって形成したので、固定部の成形性が向上すると共に弾性部の固定側本体部に対する十分な変形量を確保することができる。
【0066】
請求項7に記載した発明にあっては、上記弾性支持部材を上記トラッキング方向に離隔して各2つずつ配置すると共にトラッキング方向に離隔した各2つずつの弾性支持部材をそれぞれフォーカシング方向に離隔して配置し、上記固定部の位置決め孔及び可動部の位置決め孔をそれぞれ弾性支持部材と同数形成し、固定部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔と可動部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔とが異なるようにしたので、可動部がフォーカシング方向へ移動されたときに、対物レンズがディスク状記録媒体の記録面に対して傾斜し難く、対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0067】
請求項8及び請求項9に記載した発明にあっては、上記固定部の位置決め孔に、弾性支持部材の挿入側の一端に近付くに従って直径が大きくなるテーパー部を形成したので、弾性支持部材の位置決め孔への挿入が容易であり、対物レンズ駆動装置の組立作業における作業性の向上を図ることができる。
【0068】
本発明光ピックアップは、ディスクテーブルに装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移動自在に支持された移動ベースと該移動ベースに支持された対物レンズ駆動装置とを備え、該対物レンズ駆動装置が対物レンズを保持した可動部と該可動部を弾性支持部材を介して支持する固定部とを有し、対物レンズを介して照射されるレーザー光がディスク状記録媒体の記録面に集光する方向であるフォーカシング方向及びディスク状記録媒体の記録トラックに追従する方向であるトラッキング方向へ可動部が移動可能とされると共に、対物レンズの中心と可動部の駆動中心とが異なる位置にある光ピックアップであって、上記固定部は固定側本体部と該固定側本体部に一体に形成され弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部とを備え、上記弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を固定部に位置決めして取り付ける位置決め孔を上記弾性部に形成したことを特徴とする。
【0069】
従って、固定部に取り付けられる基板を介して弾性支持部材の固定部に対する位置決めを行う必要がなく、また、位置決め孔を弾性支持部材の径に対応させて小さく形成することができ、固定部に対する弾性支持部材の位置決め精度の向上を図ることができる。
【0070】
また、弾性支持部材の固定部に対する位置決めを、弾性支持部材を位置決め孔に挿入することにより行うことができるため、弾性支持部材の固定部に対する位置決めを専用の位置決め用の装置を用いて行う必要がなく、弾性支持部材の固定部への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0071】
さらに、固定部に弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部を設けると共に弾性支持部材の固定部に対する位置決め精度が高くなるため、弾性支持部材が延びる方向への可動部の十分な変位量を確保することが可能であり、対物レンズ駆動装置の駆動時における共振の発生を防止することができ対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0072】
請求項11に記載した発明にあっては、上記可動部に弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を可動部に位置決めして取り付ける位置決め孔を形成したので、可動部に対する弾性支持部材の位置決め精度の向上及び弾性支持部材の可動部への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0073】
請求項12及び請求項13に記載した発明にあっては、上記位置決め孔の直径を0.2mm以下としたので、弾性支持部材の固定部又は可動部に対する良好な位置決め精度を確保することができる。
【0074】
請求項14に記載した発明にあっては、上記弾性部の変形方向における厚みを0.3mm以下としたので、共振の発生を抑制するための可動部の十分な変位量を確保することが可能である。
【0075】
請求項15に記載した発明にあっては、上記固定部の固定側本体部と弾性部を液晶ポリマーによって形成したので、固定部の成形性が向上すると共に弾性部の固定側本体部に対する十分な変形量を確保することができる。
【0076】
請求項16に記載した発明にあっては、上記弾性支持部材を上記トラッキング方向に離隔して各2つずつ配置すると共にトラッキング方向に離隔した各2つずつの弾性支持部材をそれぞれフォーカシング方向に離隔して配置し、上記固定部の位置決め孔及び可動部の位置決め孔をそれぞれ弾性支持部材と同数形成し、固定部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔と可動部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔とが異なるようにしたので、可動部がフォーカシング方向へ移動されたときに、対物レンズがディスク状記録媒体の記録面に対して傾斜し難く、対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0077】
請求項17及び請求項18に記載した発明にあっては、上記固定部の位置決め孔に、弾性支持部材の挿入側の一端に近付くに従って直径が大きくなるテーパー部を形成したので、弾性支持部材の位置決め孔への挿入が容易であり、対物レンズ駆動装置の組立作業における作業性の向上を図ることができる。
【0078】
本発明ディスクドライブ装置は、ディスク状記録媒体が装着されて回転されるディスクテーブルと該ディスクテーブルに装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移動する光ピックアップとを備え、該光ピックアップはディスクテーブルに装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移動自在に支持された移動ベースと該移動ベースに支持された対物レンズ駆動装置とを有し、該対物レンズ駆動装置は対物レンズを保持した可動部と該可動部を弾性支持部材を介して支持する固定部とを有し、対物レンズを介して照射されるレーザー光がディスク状記録媒体の記録面に集光する方向であるフォーカシング方向及びディスク状記録媒体の記録トラックに追従する方向であるトラッキング方向へ可動部が移動可能とされると共に、対物レンズの中心と可動部の駆動中心とが異なる位置にあるディスクドライブ装置であって、上記固定部は固定側本体部と該固定側本体部に一体に形成され弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部とを備え、上記弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を固定部に位置決めして取り付ける位置決め孔を上記弾性部に形成したことを特徴とする。
【0079】
従って、固定部に取り付けられる基板を介して弾性支持部材の固定部に対する位置決めを行う必要がなく、また、位置決め孔を弾性支持部材の径に対応させて小さく形成することができ、固定部に対する弾性支持部材の位置決め精度の向上を図ることができる。
【0080】
また、弾性支持部材の固定部に対する位置決めを、弾性支持部材を位置決め孔に挿入することにより行うことができるため、弾性支持部材の固定部に対する位置決めを専用の位置決め用の装置を用いて行う必要がなく、弾性支持部材の固定部への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0081】
さらに、固定部に弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部を設けると共に弾性支持部材の固定部に対する位置決め精度が高くなるため、弾性支持部材が延びる方向への可動部の十分な変位量を確保することが可能であり、対物レンズ駆動装置の駆動時における共振の発生を防止することができ対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0082】
請求項20に記載した発明にあっては、上記可動部に弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を可動部に位置決めして取り付ける位置決め孔を形成したので、可動部に対する弾性支持部材の位置決め精度の向上及び弾性支持部材の可動部への組付作業における作業性の向上を図ることができる。
【0083】
請求項21及び請求項22に記載した発明にあっては、上記位置決め孔の直径を0.2mm以下としたので、弾性支持部材の固定部又は可動部に対する良好な位置決め精度を確保することができる。
【0084】
請求項23に記載した発明にあっては、上記弾性部の変形方向における厚みを0.3mm以下としたので、共振の発生を抑制するための可動部の十分な変位量を確保することが可能である。
【0085】
請求項24に記載した発明にあっては、上記固定部の固定側本体部と弾性部を液晶ポリマーによって形成したので、固定部の成形性が向上すると共に弾性部の固定側本体部に対する十分な変形量を確保することができる。
【0086】
請求項25に記載した発明にあっては、上記弾性支持部材を上記トラッキング方向に離隔して各2つずつ配置すると共にトラッキング方向に離隔した各2つずつの弾性支持部材をそれぞれフォーカシング方向に離隔して配置し、上記固定部の位置決め孔及び可動部の位置決め孔をそれぞれ弾性支持部材と同数形成し、固定部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔と可動部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔とが異なるようにしたので、可動部がフォーカシング方向へ移動されたときに、対物レンズがディスク状記録媒体の記録面に対して傾斜し難く、対物レンズ駆動装置の動作の信頼性を確保することができる。
【0087】
請求項26及び請求項27に記載した発明にあっては、上記固定部の位置決め孔に、弾性支持部材の挿入側の一端に近付くに従って直径が大きくなるテーパー部を形成したので、弾性支持部材の位置決め孔への挿入が容易であり、対物レンズ駆動装置の組立作業における作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図7と共に本発明の実施の形態を示すものであり、本図はディスクドライブ装置の概略平面図である。
【図2】対物レンズ駆動装置の拡大斜視図である。
【図3】対物レンズ駆動装置の拡大平面図である。
【図4】対物レンズ駆動装置の拡大側面図である。
【図5】固定部の一部を示す拡大斜視図である。
【図6】弾性支持部材を分離して示す図3のVI−VI線に沿う概略断面図である。
【図7】弾性部が弾性変形されている状態を示す拡大平面図である。
【符号の説明】
1…ディスクドライブ装置、3…ディスクテーブル、6…光ピックアップ、7…移動ベース、8…対物レンズ駆動装置、10…固定部、11…可動部、12…固定側本体部、14…弾性部、15…位置決め孔、15a…テーパー部、26…対物レンズ、28…位置決め孔、28a…テーパー部、31…弾性支持部材、100…ディスク状記録媒体
Claims (27)
- 対物レンズを保持した可動部と該可動部を弾性支持部材を介して支持する固定部とを備え、対物レンズを介して照射されるレーザー光がディスク状記録媒体の記録面に集光する方向であるフォーカシング方向及びディスク状記録媒体の記録トラックに追従する方向であるトラッキング方向へ可動部が移動可能とされると共に、対物レンズの中心と可動部の駆動中心とが異なる位置にある対物レンズ駆動装置であって、
上記固定部は固定側本体部と該固定側本体部に一体に形成され弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部とを備え、
上記弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を固定部に位置決めして取り付ける位置決め孔を上記弾性部に形成したことを特徴とする対物レンズ駆動装置。 - 上記可動部に弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を可動部に位置決めして取り付ける位置決め孔を形成したことを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ駆動装置。
- 上記位置決め孔の直径を0.2mm以下としたことを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ駆動装置。
- 上記位置決め孔の直径を0.2mm以下としたことを特徴とする請求項2に記載の対物レンズ駆動装置。
- 上記弾性部の変形方向における厚みを0.3mm以下としたことを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ駆動装置。
- 上記固定部の固定側本体部と弾性部を液晶ポリマーによって形成したことを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ駆動装置。
- 上記弾性支持部材を上記トラッキング方向に離隔して各2つずつ配置すると共にトラッキング方向に離隔した各2つずつの弾性支持部材をそれぞれフォーカシング方向に離隔して配置し、
上記固定部の位置決め孔及び可動部の位置決め孔をそれぞれ弾性支持部材と同数形成し、
固定部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔と可動部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔とが異なるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の対物レンズ駆動装置。 - 上記固定部の位置決め孔に、弾性支持部材の挿入側の一端に近付くに従って直径が大きくなるテーパー部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ駆動装置。
- 上記可動部の位置決め孔に、弾性支持部材の挿入側の一端に近付くに従って直径が大きくなるテーパー部を形成したことを特徴とする請求項2に記載の対物レンズ駆動装置。
- ディスクテーブルに装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移動自在に支持された移動ベースと該移動ベースに支持された対物レンズ駆動装置とを備え、該対物レンズ駆動装置が対物レンズを保持した可動部と該可動部を弾性支持部材を介して支持する固定部とを有し、対物レンズを介して照射されるレーザー光がディスク状記録媒体の記録面に集光する方向であるフォーカシング方向及びディスク状記録媒体の記録トラックに追従する方向であるトラッキング方向へ可動部が移動可能とされると共に、対物レンズの中心と可動部の駆動中心とが異なる位置にある光ピックアップであって、
上記固定部は固定側本体部と該固定側本体部に一体に形成され弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部とを備え、
上記弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を固定部に位置決めして取り付ける位置決め孔を上記弾性部に形成したことを特徴とする光ピックアップ。 - 上記可動部に弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を可動部に位置決めして取り付ける位置決め孔を形成したことを特徴とする請求項10に記載の光ピックアップ。
- 上記位置決め孔の直径を0.2mm以下としたことを特徴とする請求項10に記載の光ピックアップ。
- 上記位置決め孔の直径を0.2mm以下としたことを特徴とする請求項11に記載の光ピックアップ。
- 上記弾性部の変形方向における厚みを0.3mm以下としたことを特徴とする請求項10に記載の光ピックアップ。
- 上記固定部の固定側本体部と弾性部を液晶ポリマーによって形成したことを特徴とする請求項10に記載の光ピックアップ。
- 上記弾性支持部材を上記トラッキング方向に離隔して各2つずつ配置すると共にトラッキング方向に離隔した各2つずつの弾性支持部材をそれぞれフォーカシング方向に離隔して配置し、
上記固定部の位置決め孔及び可動部の位置決め孔をそれぞれ弾性支持部材と同数形成し、
固定部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔と可動部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔とが異なるようにしたことを特徴とする請求項11に記載の光ピックアップ。 - 上記固定部の位置決め孔に、弾性支持部材の挿入側の一端に近付くに従って直径が大きくなるテーパー部を形成したことを特徴とする請求項10に記載の光ピックアップ。
- 上記可動部の位置決め孔に、弾性支持部材の挿入側の一端に近付くに従って直径が大きくなるテーパー部を形成したことを特徴とする請求項11に記載の光ピックアップ。
- ディスク状記録媒体が装着されて回転されるディスクテーブルと該ディスクテーブルに装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移動する光ピックアップとを備え、該光ピックアップはディスクテーブルに装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移動自在に支持された移動ベースと該移動ベースに支持された対物レンズ駆動装置とを有し、該対物レンズ駆動装置は対物レンズを保持した可動部と該可動部を弾性支持部材を介して支持する固定部とを有し、対物レンズを介して照射されるレーザー光がディスク状記録媒体の記録面に集光する方向であるフォーカシング方向及びディスク状記録媒体の記録トラックに追従する方向であるトラッキング方向へ可動部が移動可能とされると共に、対物レンズの中心と可動部の駆動中心とが異なる位置にあるディスクドライブ装置であって、
上記固定部は固定側本体部と該固定側本体部に一体に形成され弾性支持部材が延びる方向へ弾性変形可能な弾性部とを備え、
上記弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を固定部に位置決めして取り付ける位置決め孔を上記弾性部に形成したことを特徴とするディスクドライブ装置。 - 上記可動部に弾性支持部材が挿入され該弾性支持部材を可動部に位置決めして取り付ける位置決め孔を形成したことを特徴とする請求項19に記載のディスクドライブ装置。
- 上記位置決め孔の直径を0.2mm以下としたことを特徴とする請求項19に記載のディスクドライブ装置。
- 上記位置決め孔の直径を0.2mm以下としたことを特徴とする請求項20に記載のディスクドライブ装置。
- 上記弾性部の変形方向における厚みを0.3mm以下としたことを特徴とする請求項19に記載のディスクドライブ装置。
- 上記固定部の固定側本体部と弾性部を液晶ポリマーによって形成したことを特徴とする請求項19に記載のディスクドライブ装置。
- 上記弾性支持部材を上記トラッキング方向に離隔して各2つずつ配置すると共にトラッキング方向に離隔した各2つずつの弾性支持部材をそれぞれフォーカシング方向に離隔して配置し、
上記固定部の位置決め孔及び可動部の位置決め孔をそれぞれ弾性支持部材と同数形成し、
固定部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔と可動部の位置決め孔のフォーカシング方向における間隔とが異なるようにしたことを特徴とする請求項20に記載のディスクドライブ装置。 - 上記固定部の位置決め孔に、弾性支持部材の挿入側の一端に近付くに従って直径が大きくなるテーパー部を形成したことを特徴とする請求項19に記載のディスクドライブ装置。
- 上記可動部の位置決め孔に、弾性支持部材の挿入側の一端に近付くに従って直径が大きくなるテーパー部を形成したことを特徴とする請求項20に記載のディスクドライブ装置。
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JP2012059309A (ja) * | 2010-09-06 | 2012-03-22 | Alpine Electronics Inc | 光学式ピックアップの対物レンズ駆動装置 |
-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003023537A patent/JP2004234774A/ja not_active Abandoned
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