JP2004233934A - ハロゲン化銀写真感光材料および該ハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料および該ハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】イメージセッター等の自動搬送による露光機での搬送不良が著しく改良され、且つ自動現像機での現像処理においてスカムの付着が著しく改良されたハロゲン化銀写真感光材料およびその画像形成方法を提供する。
【解決手段】支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層及び非感光性親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、乳剤層を有する側とは反対側の面のナイロンテレンプとの摩擦帯電量が0〜1.0×10pc/cmであり、乳剤層側の最外層の非感光性親水性コロイド層に含フッ素有機基としてトリフロロ基のみを有するフッ素系界面活性剤を実質的に含有せずかつ特定のフッ素系界面活性剤またはベタイン型界面活性剤を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲン化銀写真感光材料およびハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法に関するものであり、イメージセッター等の自動搬送による露光機での搬送不良が著しく改良され、且つ自動現像機での現像処理においてスカムの付着が著しく改良されたハロゲン化銀写真感光材料(以下単に、感光材料ともいう)および該ハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、印刷分野の製版工程では、イメージセッターを用いて、自動的に感光材料を搬送、露光し、現像処理するシステムが主流となっている。しかしながら、感光材料を搬送する工程で、感光材料が高速でローラー等に接して摩擦帯電が起こり、電気的なノイズを発生させ、制御を行なっているCPUに誤操作を招いて搬送が停止してしまい問題となっていた。
【0003】
また一方、自現機内での現像処理におけるスカム等の付着の防止を目的として含フッ素有機基としてトリフロロ基のみを有するフッ素系の活性剤が用いられている(例えば、特許文献1参照)が、イメージセッター内での搬送時での上記搬送が停止してしまうという問題に対しては効果が不十分でありその改良が要望されていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平13−92060号公報(段落番号[0005]〜[0039])
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、イメージセッター等の自動搬送による露光機での搬送不良が著しく改良され、且つ自動現像機での現像処理におけるスカムの付着が著しく改良されたハロゲン化銀写真感光材料および該ハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
【0007】
1.支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層及び非感光性親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、ハロゲン化銀乳剤層を有する側とは反対側の面のナイロンテレンプとの摩擦帯電量が0〜1.0×10pC/cmであり、乳剤層側の最外層の非感光性親水性コロイド層に含フッ素有機基としてトリフロロ基のみを有するフッ素系界面活性剤を実質的に含有せずかつ前記一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される化合物およびベタイン型界面活性剤から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0008】
2.前記ハロゲン化銀乳剤層を有する側の構成層の少なくとも1層に、ヒドラジン誘導体を含有することを特徴とする前記1記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0009】
3.前記ハロゲン化銀乳剤層を有する側の構成層の少なくとも1層に、4級オニウム化合物を含有することを特徴とする前記1または2記載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0010】
4.前記1、2または3記載のハロゲン化銀写真感光材料を自動現像機を用いて現像補充液を補充しつつ現像処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法。
【0011】
5.前記現像補充液が現像主薬としてハイドロキノンを含有し、現像補助主薬として3−ピラゾリドン類およびアミノフェノール類から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする前記4記載のハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法。
【0012】
6.前記現像補充液が現像主薬としてアスコルビン酸またはその塩を含有し、現像補助主薬として3−ピラゾリドン類およびアミノフェノール類から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする前記4記載のハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法。
【0013】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される化合物およびベタイン型界面活性剤について説明する。
【0014】
一般式(1)で表される化合物について説明する。
前記一般式(1)において、Rf°は少なくとも1つのフッ素原子を含有するアルキル基、アリール基またはアルケニル基を表す。Rf′は少なくとも1つのフッ素原子を含有するアルキレン基を表す。L′は単なる結合手又は2価の連結基を表し、X′はヒドロキシ基、アニオン性基またはカチオン性基を表す。n1およびm1は各々、1以上の整数を表す。
【0015】
Rf°は少なくとも1つのフッ素原子を含有するアルキル基、アリール基、アルケニル基を表すが、その炭素数が1〜18であることが好ましく、更に2〜12であることが好ましく、特に3〜7であることが好ましい。
【0016】
Rf′は少なくとも1つのフッ素原子を含有するアルキレン基を表すが、その炭素数が1〜8であることが好ましく、更に2〜5であることが好ましく、特に2又は3であることが好ましい。また(O−Rf′)n1としては、例えば(O−Rf1′)−(O−Rf2′)(但し、k+l=n1)のように、異なる(O−Rf′)の集合体であってもよい。
【0017】
n1、m1はそれぞれ1以上の整数であるが、n1は1以上10以下、m1は1以上3以下であることが好ましい。
【0018】
L′は単なる結合手又は2価の連結基を表すが、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロ原子を含有した2価の連結基等が好ましい。
【0019】
X′はヒドロキシ基、アニオン性基またはカチオン性基を表すが、アニオン性基としてはカルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基等が好ましく、カウンターカチオンとしてはナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン等が好ましい。カチオン性基としては4級アルキルアンモニウム基が好ましく、カウンターアニオンとしてはハロゲン化物イオン、p−トルエンスルホン酸イオン等が好ましい。
【0020】
以下に、本発明で用いることができる一般式(1)で表される化合物の好ましい具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0021】
アニオン型の例としては以下の化合物が挙げられる。
(1)−1.C11−(O−CF)−O−PO(ONa)
(1)−2.HC12−(O−CF)−O−PO(ONa)
(1)−3.C17−(O−CF)−O−PO(ONa)
(1)−4.C1021−(O−CF)−O−PO(ONa)
(1)−5.C1225−(O−CF)−O−PO(ONa)
(1)−6.C−(O−C)−O−PO(ONa)
(1)−7.C−(O−C)−O−PO(ONa)
(1)−8.C11−(O−C)−O−PO(ONa)
(1)−9.HC12−(O−C)−O−PO(ONa)
(1)−10.C15−(O−C)−O−PO(ONa)
(1)−11.C19−(O−C)−O−PO(ONa)
(1)−12.C1123−(O−C)−O−PO(ONa)
(1)−13.C−(O−CF−O−PO(ONa)
(1)−14.C−(O−CF−O−PO(ONa)
(1)−15.C11−(O−CF−O−PO(ONa)
(1)−16.HC12−(O−CF−O−PO(ONa)
(1)−17.C−〔O−(CF〕−COONa
(1)−18.C−〔O−(CF〕−COONa
(1)−19.C11−〔O−(CF〕−COONa
(1)−20.HC14−〔O−(CF〕−O−CH(COONa)
(1)−21.C17−〔O−(CF〕−O−CH(COONa)
(1)−22.C−〔O−(CF〕−COONa
(1)−23.C−〔O−(CF〕−COONa
(1)−24.C11−〔O−(CF〕−COONa
(1)−25.C15−〔O−(CF〕−COONa
(1)−26.C−(O−C−COONa
(1)−27.C−(O−C−COONa
(1)−28.C11−(O−C−COONa
(1)−29.HC14−(O−C−COONa
(1)−30.C19−(O−C−COONa
(1)−31.C−(O−C−COONa
(1)−32.C−(O−C−COONa
(1)−33.C−(O−C−COONa
(1)−34.C−(O−C−COONa
(1)−35.C11−(O−C−NHCOCH(COONa)
(1)−36.HC12−(O−C−NHCOCH(COONa)
(1)−37.C−(O−C−(O−CF)COONa
(1)−38.C11−(O−C−(O−CF)COONa
(1)−39.C15−(O−C−(O−CF)COONa
(1)−40.C−(O−CF)−〔O−(CF〕−COOK
(1)−41.C11−(O−CF)−〔O−(CF〕−COOK
(1)−42.HC12−(O−CF)−〔O−(CF〕−COOK
(1)−43.C−(O−C−〔O−(CF〕−COOK
(1)−44.C11−(O−C−〔O−(CF〕−COOK
(1)−45.C13−(O−C−〔O−(CF〕−COOK
(1)−46.C1225−(O−CF)−O−SONa
(1)−47.C15−(O−C)−OC−SONa
(1)−48.C−(O−CF−O−SONa
(1)−49.HC10−(O−CF−OC−SONa
(1)−50.HC12−(O−CF−O−SONa
(1)−51.C11−(O−C−OC−SONa
(1)−52.C15−(O−C−O−SONa
(1)−53.C−(O−C−OC−SONa
(1)−54.C−(O−C−O−SONa
(1)−55.HC10−(O−C−OC−SONa
(1)−56.C11−(O−CF)−〔O−(CF〕−O−SONa
(1)−57.C−(O−C−〔O−(CF〕−O−SONa
(1)−58.(HCFC−(O−C−O−SONa
(1)−59.(CFCFCFCF−(O−CF−OC−SONa
(1)−60.C1123−(O−C)−O−SONa
カチオン型としては以下の化合物が挙げられる。
【0022】
(1)−61.C−(O−C−NHCOC−N(CH・Br
(1)−62.C11−(O−C−NHCOC−N(CH・Br
(1)−63.HC12−(O−C−NHCOC−N(CH・Br
(1)−64.C−(O−C−OCH−N(CH(COH)・Br
(1)−65.C11−(O−C−OCH−N(CH(COH)・Br
(1)−66.HC12−(O−C−OCH−N(CH(COH)、Br
(1)−67.C11−(O−CF)−(O−C)−NHCOC−N(CH・Br
(1)−68.(CFC−(O−C−OCH−N(CH(COH)・Br
ノニオン型の例としては以下の化合物が挙げられる。
【0023】
(1)−69.C1225−(O−CF)−OH
(1)−70.C15−(O−C)−OH
(1)−71.C−(O−CF−OC−OH
(1)−72.C11−(O−CF−OC−OH
(1)−73.HC12−(O−CF−OH
(1)−74.C11−(O−C−OC−OH
(1)−75.C15−(O−C−OC−OH
(1)−76.C−(O−C−OC−OH
(1)−77.HC−(O−C−O−C(COH)
(1)−78.C11−(O−C−OC−OH
(1)−79.C11−(O−CF)−〔O−(CF〕−OH
(1)−80.C−(O−C−〔O−(CF〕−OH
(1)−81.(CFC−(O−C−OH
(1)−82.(HCFCFCFCF−(O−CF−OH
(1)−83.C1123−(O−COH
上記フッ素系界面活性剤の合成方法については、特表平10−500950号、同11−504360号を参考にすることができる。
【0024】
本発明のフッ素系界面活性剤としては、フッ素原子が結合している炭素数の合計が7以上であるものが好ましく、8以上20以下のものが特に好ましい。
【0025】
一般式(2)で表される化合物について説明する。
前記一般式(2)において、Rf″は炭素原子数が1〜4のパーフルオロアルキル基を表し、n2は1〜5の整数を表す。(PFC)はパーフルオロシクロアルキレン基を表す。Yは酸素原子又は窒素原子を含む連結基を表し、L″は単なる結合手又は2価の連結基を表し、X″はアニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基又は両性基を含む水可溶化極性基を表す。kは1〜3の整数を表し、m2は1〜5の整数を表す。
【0026】
(PFC)はパーフルオロシクロアルキレン基を表し、具体的にはパーフルオロシクロオクチレン基、パーフルオロシクロヘプチレン基、パーフルオロシクロヘキシレン基、パーフルオロシクロペンチレン基などが挙げられる。
【0027】
L″は、単なる結合手又は2価の連結基を表すが、連結基としては、置換又は未置換のアルキレン(例えば、エチレン基、プロピレン基、イソブチレン基等)、アリレン(例えば、フェニレン基等)、アルキレン基とアリレン基の組み合わせ(例えば、キシリレン基等)、オキシジアルキレン基(例えば、CHCHOCHCH基等)、チオジアルキレン基(例えば、CHCHSCHCH基等)等の多価、一般に二価の結合基である。
【0028】
X″はアニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基又は両性基(ベタイン型)を含む水可溶化極性基であるか、その任意の組み合わせである。
【0029】
典型的なアニオン性基としては、COH、COM、SOH、SOM、OSOH、OSOM、(OCHCH)OSOM、OPO(OH)、およびOPO(OM)などが挙げられ、Mはナトリウム、カリウム又はカルシウムなどの金属イオンであるか、又はアンモニウムなどである。
【0030】
典型的なカチオン性基としては4級アルキルアンモニウム基が好ましく、カウンターアニオンとしてはハロゲン化物イオン、p−トルエンスルホン酸イオンなどが好ましい。
【0031】
以下に、本発明で用いることができる一般式(2)で表される化合物の好ましい具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】
ベタイン型の例としては以下の化合物が挙げられる。
(2)−1.(CFO)(PFC)−CONHC(CHCOO
(2)−2.(CFO)(PFC)−CONHC(CHSO
(2)−3.(CFO)(PFC)−CONHC(CHSO
(2)−4.(CFO)(PFC)−CONHC(CHSO
(2)−5.(CFO)(PFC)−CONHC(CHSO
(2)−6.〔(CFO)(PFC)−COOCHCH−CONHC(CHSO
(2)−7.〔(CFO)(PFC)−COOCHCH−CONHC(CHSO
(2)−8.〔(CFO)(PFC)−COOCHCH−CONHC(CHSO
カチオン型の例としては以下が挙げられる。
【0033】
(2)−9.(CFO)(PFC)−CONHC(CHOH・Cl
(2)−10.(CFO)(PFC)−CONHC(CHOH・Cl
(2)−11.(CFO)(PFC)−CONHC(CHOH・Cl
(2)−12.(CFO)(PFC)−CONHC(CHH・Cl
(2)−13.(CFO)(PFC)−CONHC(CHH・Cl
(2)−14.(CFO)(PFC)−CONHC(CHH・Cl
(2)−15.〔(CFO)(PFC)−COOCHC(CH)N(CHH・Cl
(2)−16.〔(CFO)(PFC)−COOCHC(CH)N(CHH・Cl
(2)−17.〔(CFO)(PFC)−COOCHC(CH)N(CHH・Cl
(2)−18.〔(CFO)(PFC)−COOCHCHC(CHH・Cl
(2)−19.〔(CFO)(PFC)−COOCHCHC(CHH・Cl
(2)−20.〔(CFO)(PFC)−COOCHCHC(CHH・Cl
ノニオン型の例としては以下の化合物が挙げられる。
【0034】
(2)−21.(CFO)(PFC)−COO(CO)12
(2)−22.(CFO)(PFC)−COO(CO)12
(2)−23.(CFO)(PFC)−COO(CO)12
(2)−24.(CFO)(PFC)−COO(CO)15CH
(2)−25.(CFO)(PFC)−COO(CO)15CH
(2)−26.(CFO)(PFC)−COO(CO)15CH
(2)−27.〔(CFO)(PFC)−COOCHCHCOH
(2)−28.〔(CFO)(PFC)−COOCHCHCOH
(2)−29.〔(CFO)(PFC)−COOCHCHCOH
アニオン型の例としては以下の化合物が挙げられる。
【0035】
(2)−30.(CFO)(PFC)−CONHCCOONa
(2)−31.(CFO)(PFC)−CONHCCOONa
(2)−32.(CFO)(PFC)−CONHCCOOK
(2)−33.(CFO)(PFC)−CONHCSONa
(2)−34.(CFO)(PFC)−CONHCSONa
(2)−35.(CFO)(PFC)−CONHCSO
(2)−36.(CFO)(PFC)−CON(CSONa)C
(2)−37.(CFO)(PFC)−CON(CSONa)C
(2)−38.(CFO)(PFC)−CON(CSONa)C
(2)−39.〔(CFO)(PFC)−COOCHC(CH)COONa
(2)−40.〔(CFO)(PFC)−COOCHC(CH)COONa
(2)−41.〔(CFO)(PFC)−COOCHC(CH)COONa
(2)−42.〔(CFO)(PFC)−COOCHC(COONa)
(2)−43.〔(CFO)(PFC)−COOCHC(COONa)
(2)−44.〔(CFO)(PFC)−COOCHC(COONa)
(2)−45.〔(CFO)(PFC)−COOCHC(CH)SONa
(2)−46.〔(CFO)(PFC)−COOCHC(CH)SONa
(2)−47.〔(CFO)(PFC)−COOCHC(CH)SONa
(2)−48.〔(CFO)(PFC)−COOCHCHCSONa
(2)−49.〔(CFO)(PFC)−COOCHCHCSONa
(2)−50.〔(CFO)(PFC)−COOCHCHCSONa
ただし上記において、(PFC)はパーフルオロヘキサシクロアルキレン基を表し、(CFO)の置換位置は、カルボニル基を1位として、(CFO)の場合は3、4、5位であり、(CFO)の場合は3、4位であり、(CFO)の場合は4位である。
【0036】
上記フッ素系界面活性剤の合成方法については、特開平10−158218号、特表2000−505803号を参考にすることができる。
【0037】
一般式(3)で表される化合物について説明する。
前記一般式(3)において、Rfは少なくとも1つのフッ素原子を含有するアルキル基を表し、LおよびLは各々、単なる結合手または連結基を表し、Xは水素原子、ヒドロキシ基、アニオン性基、カチオン性基または両性基を表し、RおよびRは各々、水素原子または低級アルキル基を表す。mおよびnは各々、重合モル比を表し、m+n=1.0であり、pは1〜5の整数を表す。
【0038】
Rfは少なくとも1つのフッ素原子を含有するアルキル基を表し、その炭素数が3〜15であることが好ましく、4〜10であることがより好ましく、4〜7であることが特に好ましい。
【0039】
およびLは各々、単なる結合手または連結基を表し、連結基としてはヘテロ原子、カルボニル基、アミド基またはこれらと結合したアルキレン基(例えばオキシアルキレン基等)を表す。ヘテロ原子としては窒素原子、酸素原子、イオウ原子が好ましい。
【0040】
Xは水素原子、ヒドロキシ基、アニオン性基、カチオン性基または両性基を表し、アニオン性基としては、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基が好ましく、カウンターカチオンとして、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオン、アンモニウムイオンなどが好ましい。カチオン性基としては、4級アルキルアンモニウム基が好ましく、カウンターアニオンとして、ハロゲン化物イオン、p−トルエンスルホン酸イオンなどが好ましい。
【0041】
両性基としては、前記カチオン性基とアニオン性基の結合したものが好ましい。
【0042】
およびRは各々、水素原子または低級アルキル基(例えばメチル基、エチル基等)を表す。mおよびnは各々、重合モル比を表し、m+n=1.0であり、好ましくは0.3≦m≦0.9、0.1≦n≦0.7である。
【0043】
本発明においては、Rf基を含有する異なる複数のモノマーが共重合してもよいし、X基を含有する異なる複数のモノマーが共重合してもよい。すなわち、m=m1+m2+m3+・・・、n=n1+n2+n3+・・・という複合型構成であってもよい。
【0044】
pは1〜5の整数を表し、アニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基、両性基が複数存在してもよい。
【0045】
本発明の一般式(3)で表される化合物(フッ素系界面活性剤)の重量平均分子量としては、50万以下、好ましくは5千〜30万(高分子フッ素系界面活性剤)である。分子量が上記よりも大きいと、写真構成層塗布液を増粘させたり、塗膜の湿潤強度を低下させたりするので好ましくない。
【0046】
以下に、本発明で用いることができる一般式(3)で表される化合物の好ましい具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0047】
【化2】
Figure 2004233934
【0048】
【化3】
Figure 2004233934
【0049】
【化4】
Figure 2004233934
【0050】
【化5】
Figure 2004233934
【0051】
【化6】
Figure 2004233934
【0052】
上記フッ素系界面活性剤の合成方法については、特表平10−501591号、同11−504360号、特開2000−263714号を参考にすることができる。
【0053】
本発明に係るベタイン型界面活性剤について説明する。
本発明に係るベタイン型界面活性剤としては、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、イミダゾリウム型などがある。本発明に好ましく用いられるベタイン型界面活性剤の若干の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0054】
【化7】
Figure 2004233934
【0055】
【化8】
Figure 2004233934
【0056】
【化9】
Figure 2004233934
【0057】
ベタイン型界面活性剤は、複数の写真構成層形成用塗布液を支持体上に重層塗布する写真感光材料の製造方法において、支持体から最も離れた写真構成層を形成する塗布液及び/又は支持体に最も近い写真構成層を形成する塗布液に添加されるが、その使用量は塗布液1kg当たり通常0.005〜50gの範囲で添加できるが、好ましくは0.05〜5gである。
【0058】
また、本発明において、ベタイン型界面活性剤が支持体から最も離れた写真構成層及び/又は支持体に最も近い写真構成層に添加される付量は、好ましくは各々0.1〜1000mg/mであり、より好ましくは1〜100mg/mである。
【0059】
本発明の感光材料は、ヒドラジン誘導体及び4級オニウム化合物から選ばれる少なくとも1種を含有するものが好ましい。
【0060】
ヒドラジン誘導体として好ましくは下記一般式〔H〕で表される化合物である。
【0061】
【化10】
Figure 2004233934
【0062】
一般式〔H〕において、A20は脂肪族基、芳香族基又は複素環基を表し、A20で表される脂肪族基は好ましくは炭素数1〜30のものであり、特に炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が好ましい。具体例としては例えばメチル基、エチル基、t−ブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基等が挙げられ、これらは更に適当な置換基(例えばアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホキシ基、スルホンアミド基、スルファモイル基、アシルアミノ基、ウレイド基等)で置換されていてもよい。A20で表される芳香族基は、単環又は縮合環のアリール基が好ましく例えばベンゼン環又はナフタレン環等が挙げられる。A20で表される複素環基としては、単環又は縮合環で窒素、硫黄、酸素原子から選ばれる少なくとも一つのヘテロ原子を含む複素環が好ましく、例えばピロリジン環、イミダゾール環、テトラヒドロフラン環、モルホリン環、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、チオフェン環、フラン環等が挙げられる。
【0063】
20として特に好ましいものはアリール基及び複素環基である。A20の芳香族基及び複素環基は置換基を持つことが好ましい。好ましい基としては、例えばアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、置換アミノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ウレイド基、ウレタン基、アリールオキシ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホチオ基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、カルボキシ基、リン酸アミド基等が挙げられるが、これらの基は更に置換されてもよい。
【0064】
これらの基のなかで、pH10.5以下の現像液を用い、全処理時間(Dryto Dry)が60秒以下で処理される場合は、pKa7〜11の酸性基を有する置換基が好ましく、具体的にはスルホンアミド基、ヒドロキシル基、メルカプト基などが挙げられ、特に好ましくはスルホンアミド基が挙げられる。
【0065】
又、A20は耐拡散基又はハロゲン化銀吸着基を少なくとも一つ含むことが好ましい。耐拡散基としてはカプラー等の不動性写真用添加剤にて常用されるバラスト基が好ましく、バラスト基としては炭素数8以上の写真的に不活性である例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、アルキルフェノキシ基等が挙げられる。ハロゲン化銀吸着基としては、チオ尿素、チオウレタン基、メルカプト基、チオエーテル基、チオン基、複素環基、チオアミド複素環基、メルカプト複素環基、或いは特開昭64−90439号に記載の吸着基等が挙げられる。
【0066】
20はブロッキング基を表し、好ましくは、
−G−D
は−CO−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG)−基、−SO−基、−SO−基または−P(O)(G)−基を表す。Gは単なる結合手、−O−基、−S−基又は−N(D)−基を表す。Dは脂肪族基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表し、分子内に複数のDが存在する場合、それらは同じであっても異なってもよい。
【0067】
は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表す。
【0068】
好ましいGとしては−CO−基、−COCO−基で特に好ましくは−COCO−基が挙げられる。好ましいDとしては水素原子、アルコキシ基、アミノ基が挙げられる。
【0069】
21、A22はともに水素原子、又は一方が水素原子で他方はアシル基(アセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基等)、スルホニル基(メタンスルホニル基、トルエンスルホニル基等)、又はオキザリル基(エトキザリル基等)を表す。
【0070】
一般式〔H〕で表される化合物の具体例を以下に示す。
【0071】
【化11】
Figure 2004233934
【0072】
【化12】
Figure 2004233934
【0073】
【化13】
Figure 2004233934
【0074】
【化14】
Figure 2004233934
【0075】
【化15】
Figure 2004233934
【0076】
上記ヒドラジン誘導体の添加量は、硬調化させる量(硬調化量)であれば良く、ハロゲン化銀粒子の粒径、ハロゲン組成、化学増感の程度、抑制剤の種類などにより最適量は異なるが、一般的にハロゲン化銀1モル当たり10−6〜10−1モルの範囲であり、10−5〜10−2モルの範囲が好ましい。ヒドラジン誘導体は、ハロゲン化銀乳剤層側の少なくとも一層に添加され、好ましくはハロゲン化銀乳剤層及び/又はその隣接層、更に好ましくは乳剤層に添加される。そして、ヒドラジン誘導体を含有する写真構成層のうち支持体に最も近い写真構成層中に含有するヒドラジン誘導体の量は、それよりも支持体から遠い写真構成層中に含有するヒドラジン誘導体の総量の0.2〜0.8モル当量である。好ましくは、0.4〜0.6モル当量である。本発明に用いられるヒドラジン誘導体は1種であっても、2種以上を併用して用いてもよい。
【0077】
感光材料がヒドラジン誘導体を含有する場合、ヒドラジン誘導体による硬調化を効果的に促進するため、下記一般式〔Na〕又は〔Nb〕で表される造核促進剤が含有されることが好ましい。
【0078】
【化16】
Figure 2004233934
【0079】
一般式〔Na〕において、R、R、Rは水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、アリール基、置換アリール基を表す。R、R、Rで環を形成することができる。
【0080】
特に好ましくは脂肪族の3級アミン化合物である。これらの化合物は分子中に耐拡散性基又はハロゲン化銀吸着基を有するものが好ましい。耐拡散性を有するためには分子量100以上の化合物が好ましく、分子量300以上が特に好ましい。又、好ましい吸着基としては複素環、メルカプト基、チオエーテル基、チオン基、チオウレア基が挙げられる。一般式〔Na〕の好ましい態様としては下記一般式〔Na−a〕で表される化合物が挙げられる。
【0081】
【化17】
Figure 2004233934
【0082】
一般式〔Na−a〕において、R、R、R及びRは水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アリール基、置換アリール基、飽和、不飽和のヘテロ環を表す。これらは互いに連結して環を形成することができる。またR、R及びR、Rのそれぞれの組が同時に水素原子であることはない。XはS、Se、Te原子を表す。L、Lは2価の連結基を表す。具体的には以下に示す基の組み合わせ及びそれらの適当な置換基(例えばアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、アシルアミノ基、スルホンアミド基等)を有する基が挙げられる。
【0083】
−CH−、−CH=CH−、−C−、ピリジイル、−N(Z)−(Zは水素原子、アルキル基又はアリール基を表す)、−O−、−S−、−(CO)−、−(SO)−、−CHN−。
【0084】
又、連結基中に少なくとも1つ以上の以下の構造を含むことが好ましい。
−[CHCHO]−、−[C(CH)HCHO]−、−[OC(CH)HCHO]−、−[OCHC(OH)HCH]−
以下に、これら一般式〔Na〕の具体的化合物例を挙げる。
【0085】
【化18】
Figure 2004233934
【0086】
【化19】
Figure 2004233934
【0087】
【化20】
Figure 2004233934
【0088】
一般式〔Nb〕においてArは置換又は無置換の芳香族基又は複素環基を表す。R10は水素原子、アルキル基、アルキニル基、アリール基を表すがArとR10は連結基で連結されて環を形成してもよい。これらの化合物は分子内に耐拡散性基又はハロゲン化銀吸着基を有するものが好ましい。好ましい耐拡散性を持たせるための分子量は120以上が好ましく、特に好ましくは300以上である。又、好ましいハロゲン化銀吸着基としては一般式〔H〕で表される化合物のハロゲン化銀吸着基と同義の基が挙げられる。
【0089】
一般式〔Nb〕の具体的化合物例としては以下に示すものが挙げられる。
【0090】
【化21】
Figure 2004233934
【0091】
【化22】
Figure 2004233934
【0092】
4級オニウム化合物は、分子内に窒素原子又は燐原子の4級カチオン基を有する化合物であり、好ましくは一般式(P)で表される化合物である。
【0093】
【化23】
Figure 2004233934
【0094】
式中、Qは窒素原子又は燐原子を表し、R11、R12、R13及びR14は各々、水素原子又は置換基を表し、Xはアニオンを表す。又、R11〜R14は互いに連結して環を形成してもよい。
【0095】
11〜R14で表される置換基としては、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等)、アルケニル基(アリル基、ブテニル基等)、アルキニル基(プロパルギル基、ブチニル基等)、アリール基(フェニル基、ナフチル基等)、複素環基(ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロチエニル基、スルホラニル基等)、アミノ基等が挙げられる。
【0096】
11〜R14が互いに連結して形成しうる環としては、ピペリジン環、モルホリン環、ピペラジン環、キヌクリジン環、ピリジン環、ピロール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環等が挙げられる。
【0097】
11〜R14で表される基はヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルボキシル基、スルホ基、アルキル基、アリール基等の置換基を有してもよい。
【0098】
11、R12、R13及びR14としては、水素原子及びアルキル基が好ましい。
が表すアニオンとしては、ハロゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン等の無機及び有機のアニオンが挙げられる。
【0099】
更に好ましくは下記一般式(Pa)、(Pb)又は(Pc)で表される化合物、及び下記一般式〔T〕で表される化合物である。
【0100】
【化24】
Figure 2004233934
【0101】
式中、A、A、A、A及びAは、含窒素複素環を完成させるための非金属原子群を表し、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでもよく、ベンゼン環が縮合しても構わない。A、A、A、A及びAで構成される複素環は置換基を有してもよく、それぞれ同一でも異なっていてもよい。置換基としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ハロゲン原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、スルファモイル基、カルバモイル基、ウレイド基、アミノ基、スルホンアミド基、スルホニル基、シアノ基、ニトロ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表す。A、A、A、A及びAの好ましい例としては、5〜6員環(ピリジン、イミダゾール、チオゾール、オキサゾール、ピラジン、ピリミジン等の各環)を挙げることができ、更に好ましい例としてピリジン環が挙げられる。
【0102】
は2価の連結基を表し、mは0又は1を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、アリーレン基、アルケニレン基、−SO−、−SO−、−O−、−S−、−CO−、−N(R)−(Rはアルキル基、アリール基、水素原子を表す)を単独又は組み合わせて構成されるものを表す。Bとして好ましくは、アルキレン基、アルケニレン基を挙げることができる。
【0103】
、R及びRは各々、炭素数1〜20のアルキル基を表す。又、R及びRは同一でも異っていてもよい。アルキル基とは、置換或いは無置換のアルキル基を表し、置換基としては、A、A、A、A及びAの置換基として挙げた置換基と同様である。
【0104】
、R及びRの好ましい例としては、それぞれ炭素数4〜10のアルキル基である。更に好ましい例としては、置換或いは無置換のアリール置換アルキル基が挙げられる。
【0105】
は分子全体の電荷を均衡さすに必要な対イオンを表し、例えば塩素イオン、臭素イオン、沃素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、p−トルエンスルホナート、オキザラート等を表す。nは分子全体の電荷を均衡さすに必要な対イオンの数を表し、分子内塩の場合にはnは0である。
【0106】
【化25】
Figure 2004233934
【0107】
上記一般式〔T〕で表されるトリフェニルテトラゾリウム化合物のフェニル基の置換基R15、R16、R17は水素原子もしくは電子吸引性度を示すハメットのシグマ値(σP)が負のものが好ましい。
【0108】
フェニル基におけるハメットのシグマ値は多くの文献、例えばジャーナル・オブ・メディカルケミストリー(Journal of Medical Chemistry)20巻、304頁、1977年記載のC.ハンシユ(C.Hansch)等の報文等に見ることができ、特に好ましい負のシグマ値を有する基としては、例えばメチル基(σP=−0.17以下いずれもσP値)、エチル基(−0.15)、シクロプロピル基(−0.21)、n−プロピル基(−0.13)、iso−プロピル基(−0.15)、シクロブチル基(−0.15)、n−ブチル基(−0.16)、iso−ブチル基(−0.20)、n−ペンチル基(−0.15)、シクロヘキシル基(−0.22)、アミノ基(−0.66)、アセチルアミノ基(−0.15)、ヒドロキシル基(−0.37)、メトキシ基(−0.27)、エトキシ基(−0.24)、プロポキシ基(−0.25)、ブトキシ基(−0.32)、ペントキシ基(−0.34)等が挙げられ、これらはいずれも一般式〔T〕の化合物の置換基として有用である。
【0109】
nは1あるいは2を表し、X n−で表されるアニオンとしては、例えば塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲンイオン、硝酸、硫酸、過塩素酸等の無機酸の酸根、スルホン酸、カルボン酸等の有機酸の酸根、アニオン系の活性剤、具体的にはp−トルエンスルホン酸アニオン等の低級アルキルベンゼンスルホン酸アニオン、p−ドデシルベンゼンスルホン酸アニオン等の高級アルキルベンゼンスルホン酸アニオン、ラウリルスルフェートアニオン等の高級アルキル硫酸エステルアニオン、テトラフェニルボロン等の硼酸系アニオン、ジ−2−エチルヘキシルスルホサクシネートアニオン等のジアルキルスルホサクシネートアニオン、セチルポリエテノキシサルフェートアニオン等の高級脂肪酸アニオン、ポリアクリル酸アニオン等のポリマーに酸根のついたもの等を挙げることができる。
【0110】
以下、4級オニウム化合物の具体例を下記に挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0111】
【化26】
Figure 2004233934
【0112】
【化27】
Figure 2004233934
【0113】
【化28】
Figure 2004233934
【0114】
【化29】
Figure 2004233934
【0115】
【化30】
Figure 2004233934
【0116】
【化31】
Figure 2004233934
【0117】
【化32】
Figure 2004233934
【0118】
【化33】
Figure 2004233934
【0119】
【化34】
Figure 2004233934
【0120】
【化35】
Figure 2004233934
【0121】
これら4級オニウム化合物の添加量は、ハロゲン化銀1モル当たり1×10−8〜1モル程度、好ましくは1×10−7〜1×10−1モルである。これらはハロゲン化銀粒子形成時から塗布までの任意の時期に感光材料中に添加できる。
【0122】
4級オニウム化合物は、単独で用いても2種以上を適宜併用して用いてもよい。また感光材料の構成層中のいかなる層に添加してもよいが、好ましくはハロゲン化銀乳剤層を有する側の構成層の少なくとも1層、更にはハロゲン化銀乳剤層及び/又はその隣接層に添加する。
【0123】
本発明の感光材料に用いるハロゲン化銀のハロゲン組成は塩化銀含有率50〜85モル%の塩臭化銀、塩沃臭化銀が好ましい。ハロゲン化銀の平均粒子サイズは0.7μm以下であることが好ましく、特に0.3〜0.1μmが好ましい。ハロゲン化銀粒子の形状は、平板状、球状、立方体状、14面体状、正八面体状その他いずれの形状でもよい。又、粒子サイズ分布は狭い方が好ましく、特に平均粒子サイズの±40%の粒子サイズ域内に全粒子数の90%、望ましくは95%が入るような、いわゆる単分散乳剤が好ましい。
【0124】
ハロゲン化銀粒子を形成する過程又は成長させる過程の少なくとも1つでカドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、ルテニウム塩、オスミウム塩、イリジウム塩又はロジウム塩等の8族遷移金属、或いはこれらの元素を含む錯塩を添加することが好ましく、特に好ましいものは、Rh及びReである。好ましい添加量としては、銀1モルあたり10−8〜10−4モルである。
【0125】
ハロゲン化銀乳剤及びその調製方法については、詳しくはリサーチ・ディスクロージャー(RD)176巻 17643 22〜23頁(1978年12月)に記載もしくは引用された文献に記載されている。
【0126】
ハロゲン化銀乳剤は化学増感されていることが好ましい。またハロゲン化銀乳剤は増感色素により所望の波長に分光増感できる。
【0127】
感光材料には、該感光材料の製造工程、保存中或いは写真処理中のカブリを防止し、或いは写真性能を安定化させる目的でカブリ防止剤又は安定剤として知られた多くの化合物を加えることができる。写真乳剤及び非感光性の親水性コロイドには無機又は有機の硬膜剤を含有してよい。感光性乳剤層及び/又は非感光性の親水性コロイド層には、塗布助剤、帯電防止、滑り性改良、乳化分散、接着防止及び写真特性改良など種々の目的で種々の公知の界面活性剤を用いてもよい。
【0128】
写真乳剤の結合剤又は保護コロイドとしてはゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外の親水性コロイドも用いることができる。
【0129】
本発明に用いられる写真乳剤には、寸度安定性の改良などの目的で、例えばアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシアクリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエステル(例えば酢酸ビニル)、アクリロニトリル、オレフィン、スチレンなどの単独もしくは組合せ、又はこれらとアクリル酸、メタクリル酸、α,β−不飽和ジカルボン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、スルホアルキル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸等の組合せを単量体成分とするポリマーを用いることができる。
【0130】
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、乳剤層を有する側とは反対側の面のナイロンテレンプとの摩擦帯電量が0〜1.0×10pC/cm(但し、pC:ピコクーロン)であることを特徴の1つとする。該摩擦帯電量は、0〜1.0×10pC/cmであり、0〜5.0×10pC/cmであることが好ましい。該摩擦帯電量が、1.0×10pC/cmを越えるとほこり等の汚れが付着し易くなることがある。
【0131】
本発明のハロゲン化銀写真感光材料について、本発明に係る摩擦帯電量を達成するのには、公知の種々の帯電防止剤が好ましく用いられる。このような帯電防止剤としては、例えば、水溶性導電性ポリマーと疎水性ポリマー硬化剤との併用、金属酸化物(シリカ微粒子、アルミナ微粒子、SnO/Sb微粒子等(特開平3−265842号等)が挙げられる。なかでも、SnO/Sb(質量比90/10、平均粒径0.20μm)等が好ましい。
【0132】
本発明の感光材料は、支持体上に少なくとも1層の導電性層を設けることが好ましい。導電性層を形成する代表的な方法としては、水溶性導電性ポリマー、疎水性ポリマー硬化剤を用いて形成する方法と金属酸化物を用いて形成する方法がある。これらの方法については、例えば特開平3−265842号記載の方法を用いることができる。
【0133】
本発明の感光材料は、その膨潤百分率が、30〜250%、更には50〜180%であれば本発明の効果を一層発揮することができる。ここでいう膨潤百分率は、感光材料を38℃50%RHで3日間インキュベーション処理し、親水性コロイド層の厚み(d)を測定し、該感光材料を21℃の蒸留水に3分間浸漬し、そして再度親水性コロイド層の厚み(d)を測定して膨潤した厚みからその膨潤の割合を表す。即ち(d−d)/d×100である。
【0134】
ハロゲン化銀乳剤には当業界公知の各種技術、添加剤等を用いることができる。これらについては、前記(RD)176巻7643(1978年12月)及び同号187巻8716(1979年11月)に記載されている。
【0135】
本発明の感光材料は、乳剤層、保護層は単層でもよいし、2層以上からなる重層でもよい。重層の場合には間に中間層などを設けてもよい。
【0136】
用いることのできる支持体としては、酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレートの様なポリステル、ポリエチレンの様なポリオレフィン、ポリスチレン、バライタ紙、ポリオレフィンを塗布した紙、ガラス、金属等を挙げることができる。これらの支持体は必要に応じて下引加工が施される。
《現像液》
本発明の請求項5の発明のハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法は、現像処理に用いる現像補充液が現像主薬としてハイドロキノンを含有し、現像補助主薬として3−ピラゾリドン類およびアミノフェノール類から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴の1つとする。
【0137】
また、本発明の請求項6の発明のハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法は、現像処理に用いる現像補充液が現像主薬としてアスコルビン酸またはその塩を含有し、現像補助主薬として3−ピラゾリドン類およびアミノフェノール類から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴の1つとする。
【0138】
本発明において、現像主薬とは、現像液中のハロゲン化銀を現像可能な化合物のうち、モル数で50%以上を占めるものをいう。
【0139】
また、現像補助主薬とは、現像液中のハロゲン化銀を現像可能な化合物のうち、モル数で50%未満を占めるものをいう。
【0140】
現像主薬として用いられるアスコルビン酸またはその塩としては、下記一般式(3)で表される化合物が好ましい。
【0141】
【化36】
Figure 2004233934
【0142】
式中、R、Rは各々独立して置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のアミノ基、置換又は未置換のアルコキシ基、置換又は未置換のアルキルチオ基を表し、又RとRが互いに結合して環を形成してもよい。
【0143】
kは0又は1を表し、k=1のときXは−CO−又は−CS−を表す。M、Mは各々水素原子又はアルカリ金属を表す。
【0144】
一般式(3)で表される化合物において、RとRが互いに結合して環を形成した下記一般式(3′)で表される化合物が好ましい。
【0145】
【化37】
Figure 2004233934
【0146】
式中、R18は水素原子、それぞれ置換又は非置換の、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、又はスルホ基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基を表し、YはO又はSを表し、YはO、S又はNR19を表す。R19はそれぞれ置換又は非置換の、アルキル基又はアリール基を表す。M、Mは各々水素原子又はアルカリ金属を表す。
【0147】
一般式(3)又は一般式(3′)におけるアルキル基としては、低級アルキル基が好ましく、例えば炭素数1〜5のアルキル基であり、アミノ基としては無置換のアミノ基或いは低級アルキル基で置換されたアミノ基が好ましく、アルコキシ基としては低級アルコキシ基が好ましく、アリール基としては好ましくはフェニル基或いはナフチル基等であり、これらの基は置換基を有していてもよく、置換しうる基としてはヒドロキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、スルホ基、カルボキシル基、アミド基、スルホンアミド基等が好ましい置換基として挙げられる。
【0148】
一般式(3)又は一般式(3′)で表される具体的化合物例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
【0149】
【化38】
Figure 2004233934
【0150】
【化39】
Figure 2004233934
【0151】
これらの化合物は、代表的にはアスコルビン酸或いはエリソルビン酸とその塩又はそれらから誘導される誘導体であり、市販品として入手できるか或いは容易に公知の合成法により合成することができる。
【0152】
現像主薬としてのハイドロキノンまたは現像主薬としての上記のアスコルビン酸或いはエリソルビン酸類それぞれと組み合わせて、3−ピラゾリドン類(例えば1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−エチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−5−メチル−3−ピラゾリドン等)やアミノフェノール類(例えばo−アミノフェノール、p−アミノフェノール、N−メチル−o−アミノフェノール、N−メチル−p−アミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール等)等の補助現像剤を使用することが好ましい。この場合、3−ピラゾリドン類やアミノフェノール類の補助現像主薬は、現像液1l当たり0.001〜1.4モルの量で用いられるのが好ましい。またアスコルビン酸或いはエリソルビン酸類の使用量は現像液1l当たり0.05〜1モル程度である。またハイドロキノンの使用量は現像液1l当たり0.08〜0.3モル程度、好ましくは0.1〜0.25モルである。
【0153】
現像液には、アルカリ剤(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)及びpH緩衝剤(炭酸塩、燐酸塩、硼酸塩、硼酸、酢酸、枸櫞酸、アルカノールアミン等)が添加されることが好ましい。pH緩衝剤としては、炭酸塩が好ましく、その添加量は1L当たり0.2モル以上1.0モル以下が好ましく、更に好ましくは、0.3モル以上0.6モル以下の範囲である。
【0154】
現像主薬として一般式(3)で表される化合物を用いた場合、保恒剤として亜硫酸塩を含有することが好ましい。好ましい添加量としては、0.02mol/l以上0.3mol/l以下が好ましく、特に好ましくは0.1mol/l以上0.2mol/l以下が好ましい。
【0155】
又、必要により溶解助剤(ポリエチレングリコール類、それらのエステル、アルカノールアミン等)、増感剤(ポリオキシエチレン類を含む非イオン界面活性剤、四級アンモニウム化合物等)、界面活性剤、消泡剤、カブリ防止剤(臭化カリウム、臭化ナトリウムの如きハロゲン化物、ニトロベンズインダゾール、ニトロベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾチアゾール、テトラゾール類、チアゾール類等)、キレート化剤(エチレンジアミン四酢酸又はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ燐酸塩等)、現像促進剤(米国特許第2,304,025号、特公昭47−45541号に記載の化合物等)、硬膜剤(グルタルアルデヒド又は、その重亜硫酸塩付加物等)、或いは消泡剤等を添加することができる。現像液のpHは7.5以上10.5未満に調整されることが好ましい。更に好ましくは、pH8.5以上10.4以下である。
【0156】
定着液としては一般に用いられる組成のものを用いることができる。定着液は一般に通常pHは3〜8である。定着剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸アンモニウム等のチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸アンモニウム等のチオシアン酸塩の他、可溶性安定銀錯塩を生成し得る有機硫黄化合物で定着剤として知られているものを用いることができる。
【0157】
定着液には、硬膜剤として作用する水溶性アルミニウム塩、例えば塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明礬、アルデヒド化合物(グルタルアルデヒドやグルタルアルデヒドの亜硫酸付加物等)を加えることができる。
【0158】
定着液には、所望により、保恒剤(亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衡剤(例えば酢酸、クエン酸)、pH調整剤(例えば硫酸)、硬水軟化能のあるキレート剤等の化合物を含むことができる。
【0159】
定着液にはクエン酸、酒石酸、りんご酸、こはく酸等の塩及びこれらの光学異性体などが含まれる。塩としてはこれらのリチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩等、酒石酸の水素リチウム、水素カリウム、水素ナトリウム、水素アンモニウム、酒石酸のアンモニウムカリウム、酒石酸のナトリウムカリウム等を用いてもよい。これらの中で好ましいものとしてはクエン酸、りんご酸、こはく酸及びこれらの塩である。最も好ましくは、りんご酸とその塩である。《処理》
本発明において感光材料は、定着処理後、水洗及び/又は安定化浴で処理される。安定化浴としては、画像を安定化させる目的で、膜pHを調整(処理後の膜面pHを3〜8に)するための無機及び有機の酸及びその塩、又はアルカリ剤及びその塩(例えばほう酸塩、メタほう酸塩、ホウ砂、リン酸塩、炭酸塩、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア水、モノカルボン酸、ジカルボン酸、ポリカルボン酸、くえん酸、蓚酸、リンゴ酸、酢酸等を組み合わせて使用)、アルデヒド類(例えばホルマリン、グリオキザール、グルタルアルデヒド等)、キレート剤(例えばエチレンジアミン四酢酸又はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ燐酸塩等)、防バイ剤(例えばフェノール、4−クロロフェノール、クレゾール、o−フェニルフェノール、クロロフェン、ジクロロフェン、ホルムアルデヒド、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、2−(4−チアゾリン)−ベンゾイミダゾール、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ドデシル−ベンジル−メチルアンモニウム−クロライド、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド、2,4,4′−トリクロロ−2′−ハイドロオキシジフェニルエーテル等)、色調調整剤及び/または残色改良剤(例えばメルカプト基を置換基として有する含窒素ヘテロ環化合物;具体的には2−メルカプト−5−スルホン酸ナトリウム−ベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプト−5−プロピル−1,3,4−トリアゾール、2−メルカプトヒポキサンチン等)を含有させる。その中でも安定化浴中には防バイ剤が含まれることが好ましい。これらは、液状でも固体状で補充されてもよい。固体状で補充される場合は、後述の固体状処理剤の製造方法、使用方法を用いることができる。
【0160】
固体処理剤で補充される場合は自動現像機の処理槽に直接投入する固体処理剤の容積と、別に加える補充水の容積を合計した量を補充量とすることが好ましい。その補充液はそれぞれ自動現像機のタンク内の母液と同じ液でも、異なった液又は固体処理剤でも良い。特に現像補充量が1m当たり120ml以下の場合は、現像補充液は自動現像機のタンク内の現像母液と異なった液又は固体処理剤であることが好ましく、現像補充液に含まれる銀スラッジ防止剤の量は現像母液に含まれる量より多いことが好ましく、現像補充液に含まれる本発明の一般式(3)で表される化合物の量は現像母液に含まれる量の1.2倍〜4倍の量であることが好ましい。また定着補充量が感光材料1m当たり150ml以下の場合は、定着補充液は自動現像機のタンク内の定着母液と異なった液又は固体処理剤であることが好ましく、定着補充液に含まれるチオ硫酸塩の量は定着母液に含まれる量より多いことが好ましい。
【0161】
本発明は廃液量の低減の要望から、感光材料の面積に比例した一定量の現像液及び定着液を補充しながら処理される。現像液補充量は感光材料1m当たり300ml以下、好ましくは50〜250ml、更には65〜170mlである。ここでいう現像液補充量とは、補充される液の量を示す。具体的には、現像母液と同じ液を補充する場合の液の補充量であり、現像濃縮液を水で希釈した液で補充される場合の濃縮液と水の合計量であり、固体現像処理剤を水で溶解した液で補充される場合の固体処理剤容積と水の容積の合計量であり、また固体現像処理剤と水を別々に補充する場合の固体処理剤容積と水の容積の合計量である。
【0162】
固体処理剤とは、処理剤を構成する成分が2種以上で成形された固体をいい、成分が全て含有された1種の固体、又は固体が2種以上で処理剤成分を構成できるものであっても良い。固体処理剤においては、少なくとも2種以上の化合物が成形された固体を少なくとも1種あればよく、成形された固体以外は単体物質でも良い。好ましい固体処理剤としては、スプレードライ製法で作製した粉末状のもの、フリーズドライ製法及び造粒成形(押し出し造粒、流動槽造粒、転動造粒)された顆粒状(平均粒径0.1mm〜10mm特に全粒子の90%の粒子サイズが平均粒径の±40%以内である)のもの、圧縮成形された錠剤状のものである。特に好ましい形態は、顆粒及び錠剤状のものである。固体処理剤には、結合剤及び滑沢剤等の成形に必要な化合物を含んでも良い。
【0163】
現像、定着、水洗及び/又は安定化浴の温度は10〜45℃の間であることが好ましく、それぞれが別々に温度調整されていてもよい。
【0164】
本発明の効果を顕著に発現させるためには、自動現像機には60℃以上の伝熱体(例えば60℃〜130℃のヒートローラー等)あるいは150℃以上(好ましくは250℃以上)の輻射物体(例えばタングステン、炭素、タンタル、ニクロム、酸化ジルコニウム・酸化イットリウム・酸化トリウムの混合物、炭化ケイ素、二ケイ化モリブデン、クロム酸ランタンに直接電流を通して発熱放射させたり、抵抗発熱体から熱エネルギーを銅、ステンレス、ニッケル、各種セラミックなどの放射体に伝達させて発熱させたりして赤外線を放出するもの)で乾燥するゾーンを持つものが好ましく用いられる。
【0165】
本発明には下記に記載された方法及び機構を有する自動現像機を好ましく用いることができる。
(1)脱臭装置:特開昭64−37560号544(2)頁左上欄〜545(3)頁左上欄
(2)水洗水再生浄化剤及び装置:特開平6−250352号(3)頁「0011」〜(8)頁「0058」
(3)廃液処理方法:特開平2−64638号388(2)頁左下欄〜391(5)頁左下欄
(4)現像浴と定着浴の間のリンス浴:特開平4−313749号(18)頁「0054」〜(21)頁「0065」
(5)水補充方法:特開平1−281446号250(2)頁左下欄〜右下欄
(6)外気温度湿度検出して自動現像機の乾燥風を制御する方法:特開平1−315745号496(2)頁右下欄〜501(7)頁右下欄及び特開平2−108051号588(2)頁左下欄〜589(3)頁左下欄
(7)定着廃液の銀回収方法:特開平6−27623号(4)頁「0012」〜(7)頁「0071」
【0166】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0167】
実施例1
〈乳剤Aの調製〉
硝酸銀水溶液と、臭化カリウムと塩化ナトリウムと銀1モル当たり3.5×10−7モルに相当するKIrClと2.0×10−7モルに相当するKRh(HO)Clを含むハロゲン塩水溶液とを、塩化ナトリウムと1,3−ジメチル−2−イミダゾリジンチオンとを含有するゼラチン水溶液に、攪拌しながらダブルジェット法により添加し、平均粒子サイズ0.25μm、塩化銀含有率70モル%の塩臭化銀粒子を調製した。
【0168】
その後、常法に従ってフロキュレーション法により水洗し、銀1モル当たりゼラチン40gを加え、さらに銀1モル当たりベンゼンチオスルホン酸ナトリウム7mgとベンゼンスルフィン酸2mgを加えた後、pH6.0、pAg7.5に調整し、銀1モル当たり1mgの下記構造式のセレン増感剤(Sen)、1mgのチオ硫酸ナトリウムおよび4mgの塩化金酸を加えて60℃で最適感度になるように化学増感した。この後、安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン150mgを加え、さらに防腐剤としてベンゾイソチアゾロン100mgを加えて乳剤Aを調製した。この乳剤Aが含有するハロゲン化銀粒子は平均粒子サイズ0.25μm、塩化銀含有率70モル%の塩臭化銀立方体粒子であった。(変動係数10%)
〈ハロゲン化銀写真感光材料の作製〉
塩化ビニリデンを含む防湿層下塗りを有するポリエチレンテレフタレートフィルム支持体上に、支持体側から、順次、下引き層、(感光性)乳剤層、乳剤層保護下層、乳剤層保護上層の層構成になるよう塗布し、更に、支持体の反対側の面に、バック層、バック層保護層を塗布してハロゲン化銀写真感光材料試料を作製した。以下に各層の調製法および塗布量を示す。
【0169】
(下引き層)
ゼラチン水溶液に、ゼラチンに対し30質量%のポリエチルアクリレートの分散物を添加し、ゼラチン0.5g/mになるように塗布した。
(乳剤層)
上記乳剤Aに、増感色素(S−3)を銀1モルあたり2.1×10−4モル添加し、さらに銀1モルあたり3×10−4モルのメルカプト化合物(a−1)、4×10−4モルのメルカプト化合物(b−1)、4×10−4モルのトリアジン化合物(c−1)、2×10−3モルの5−クロル−8−ヒドロキシキノリン、5×10−4モルの造核促進剤(A)、5×10−4モルの界面活性剤(P)を添加した。さらに、ハイドロキノンを100mg/m、N−オレイル−N−メチルタウリンナトリウム塩を30mg/m塗布されるように添加した。次に造核剤ヒドラジン化合物(Hz)を5×10−4mol/Agmol添加した。さらに、水溶性ラテックス(d)を200mg/m、ポリエチルアクリレートの分散物を200mg/m、メチルアクリレートと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム塩と2−アセトアセトキシエチルメタクリレートのラテックス共重合体(質量比88:5:7)を200mg/m、平均粒径0.02μmのコロイダルシリカを200mg/m、さらに硬膜剤として1,3−ジビニルスルホニル−2−プロパノールを200mg/m、増粘剤としてポリスチレンスルホン酸ナトリウムを30mg/m加えた。溶液のpHは酢酸を用いて5.65に調整した。後、この溶液を塗布銀量2.8g/mになるように塗布した。
【0170】
(乳剤層保護下層)
ゼラチン水溶液にゼラチンに対して50質量%のエチルアクリレートの分散物および、下記界面活性剤(W)を5mg/m、1,5−ジヒドロキシ−2−ベンズアルドキシムを10mg/m塗布されるように添加し、ゼラチン0.5g/mになるように塗布した。
【0171】
(乳剤層保護上層)
水に、ゼラチン0.5g/m、平均粒子サイズ約3.5μmの不定形なSiOマット剤40mg/m、メタノールシリカ0.1g/m、ポリアクリルアミド100mg/m、シリコーンオイル20mg/m、塗布助剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム100mg/m、本発明に係る一般式(1)、(2)、(3)の化合物、ベタイン型界面活性剤(種類、添加量は表1に示す)となるように添加し、塗布した。
【0172】
【化40】
Figure 2004233934
【0173】
更に、支持体の乳剤層を有する側とは反対側の面に、下記組成のバック層、バック層保護層を塗布した。
【0174】
Figure 2004233934
【0175】
【化41】
Figure 2004233934
【0176】
尚、摩擦帯電量は、SnO/Sb(質量比90/10、平均粒径0.20μm)の添加量を表1に示すように変化させることによって変化させた。
【0177】
Figure 2004233934
〈評価方法〉
(現像剤の作製)
I−1.固体現像剤(KHD)の作製(使用液10L分)
1)主薬顆粒DAの作製
素材の前処理
ハイドロキノンをホソカワミクロン社製MIKRO−PULVERIZER AP−B粉砕器を用いて、メッシュ8mm、回転数25Hzで粉砕した。
【0178】
KBrを市販の整粒機にて、メッシュ0.25mmで整粒した。
素材の混合
市販のV型混合機(容量200L)を使用して、下記処方のものを15分間混合した。
【0179】
ハイドロキノン(上記粉砕物) 42.57kg
エリソルビン酸ナトリウム(ファイザー製) 10.64kg
ジメゾンS 2.31kg
DTPA.5H 7.09kg
kBr(上記整粒物) 3.55kg
ベンゾトリアゾール 0.51kg
ソルビトール 3.14kg
得られた混合体の任意の点(5ヶ所)から50gづつサンプリングして分析したところ、各成分の濃度は上記処方値の±1%以内の濃度を有しており、充分に均一に混合されていた。
【0180】
成形
上記混合体を、新東工業社製圧縮造粒機ブリケッタBSS−IV型を使用して、ポケット形状5.0mm(直径)×1.2mm(深さ)、ローラー回転数15rpm、フィーダー回転数24rpmにて成形した。得られた板状成型物を分級器にて解砕し、2.4〜7.0mmの顆粒と2.4mm未満の微粉に分けた(7.0mmを越えるものは解砕)。また2.4mm未満の微粉については、上記混合体と混ぜて再度圧縮成型機にもどして成形した。
【0181】
以上により顆粒DAが約68kg得られた。
2)アルカリ顆粒DBの作製
原材料の準備
以下の原材料を準備し、前処理を行った。
【0182】
エチルアルコール400mlに1−フェニル−5メルカプトテトラゾール556gを溶解した。得られた溶液を、ミキサーにて回転している無水炭酸ナトリウム20kgに少量づつ滴下し、充分乾燥するまで回転を続けた。得られた混合体の任意の点(5ヶ所)から10gづつサンプリングして分析したところ、1−フェニル−5メルカプトテトラゾールは充分均一に混合されていた。得られた混合物をM−1とする。
【0183】
炭酸カリウム/M−1/1−オクタンスルホン酸ナトリウムの混合
市販のV型混合機(容量200L)を使用して下記処方のものを10分間混合した。
【0184】
炭酸カリウム 14.85kg
M−1 11.44kg
無水亜硫酸ナトリウム 35.85kg
D−マンニトール 4.63kg
D−ソルビトール 1.86kg
混合後さらにホソカワミクロン社製MIKRO−PULVERIZER AP−B粉砕器を用いて、メッシュ4mm、回転数60Hzで粉砕した。1−オクタンスルホン酸ナトリウムを1.37kg添加して、更に5分間混合した。
【0185】
成形
上記混合体を、新東工業社製圧縮造粒機ブリケッタBSS−IV型を使用して、ポケット形状5.0mm(直径)×1.2mm(深さ)、ローラー回転数15rpm、フィーダー回転数44rpmにて成形した。得られた板状成型物を分級器にて解砕し、2.4〜7.0mmの顆粒と2.4mm未満の微粉に分けた(7.0mmを越えるものは解砕)。また2.4mm未満の微粉については、上記混合体と混ぜて再度圧縮成型機にもどして成形した。
【0186】
以上により顆粒DBが約68kg得られた。
包装(使用液10Lキット)
10Lのポリエチレン製の蓋付きボトル型の容器に下記順番および量で成形顆粒およびLiOH・HOを充填し、さらに空気酸化による劣化を防ぐ為に内部に窒素を10L吹き込み蓋をして固体現像剤KHDの包装体を得た。
【0187】
1)LiOH・HO 750.0g
2)DB 1174.9g
3)DA 355.2g
I−2.濃縮現像液(SHD)の作製(10L分)
純水 3.0L
DTPA5H 36g
無水亜硫酸ナトリウム 601.7g
KBr 18g
炭酸カリウム 249.3g
炭酸ナトリウム 191.7g
ベンゾトリアゾール 2.59g
ハイドロキノン 216.5g
ジメゾンS 11.65g
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.31g
水酸化リチウム・1水塩 75.0g
D−ソルビトール 47.19g
D−マンニトール 77.71g
1−オクタンスルホン酸ナトリウム 22.99g
水を加えて5Lに仕上げた後、上記顆粒剤を入れた容器と同様な容器に入れ、空気酸化による劣化を防ぐ為に内部に窒素を10Lバブリングした後、蓋をして濃縮現像液SHDの包装体を得た。
【0188】
上記包装体を30℃の環境下で1ヶ月保存したのち補充液を作製した。
補充液の作製
上記保存後の固体現像剤KADの包装体を開封し、市販の撹拌機で撹拌した水道水9Lに投入し、およそ40分間撹拌し、補充液を10L得た。得られた補充液は、pH10.55であった。
【0189】
上記保存後の濃縮現像液SHDの包装体を開封し、水で2倍に希釈して補充液を作製した。pHはKAD同様10.55であった。
【0190】
定着液は、コニカ(社)製タイプ881を水で2.5倍に希釈して使用した。
得られた感光材料を大日本スクリーン(社)製のFTR−3050で露光し、同社製LD−T1060自現機にて処理した。
【0191】
(処理条件)
現像 35度 30秒 現像液補充量 120ml/m
定着 32度 30秒 定着液補充量 200ml/m
水洗 常温 30秒 水洗水量 4L/min
乾燥 45度 30秒
(スカム耐性)
全面積の露光部10%の大全サイズ(610×508mm)200枚/日、計10日間連続で処理を行い、ランニング終了後、未露光の感材を処理し、感材の汚れを目視観察し下記ランクの0.5刻みにてスカム耐性の評価を行った。
【0192】
ランク1:一面にオイル状スカムが付着
ランク2:ランク1とランク3の中間
ランク3:付着しているが実用上問題なし
ランク4:ランク3とランク5の中間
ランク5:全く汚れなし
ランク1、2は実用上好ましくないレベルである
(搬送性)
富士フィルム社製Luxsetterを25℃、相対湿度20%の環境条件下に設置して、感光材料(サイズ595mm×610mmのもの)を200枚露光処理した。搬送性の目安として発生した搬送不良数から搬送不良発生率(%)を求めた。
【0193】
(摩擦帯電量)
感光材料の試料50mm×200mmをステンレス製の板に乗せ、50mm×200mmのテレンプ(ナイロン製)を接触固定させて、試料が装着されているステンレス製の板を速度10m/minで移動させた時の試料表面に発生した電荷量を測定して求めた。
【0194】
結果を表1に示す。
【0195】
【表1】
Figure 2004233934
【0196】
注1:一般式(1)、(2)、(3)の化合物、ベタイン型界面活性剤
【0197】
【化42】
Figure 2004233934
【0198】
表1の結果から、本発明の感光材料およびその画像形成方法(本発明の請求項1〜3、4、5の発明の構成)の場合は、イメージセッター内での搬送不良が無くなり、また現像処理後のスカム耐性が良好であることがわかる。また、写真性能も良好であった。尚、濃縮現像液(SHD)を用いて現像した場合にも、固体現像剤(KHD)を用いて現像した場合と同様に本発明の構成の場合には銀付着耐性が優れていた。
【0199】
実施例2
現像液を下記のもの(アスコルビン酸を現像主薬に使用)に変え、更に処理条件を下記のよう(迅速処理条件)に変えた以外は実施例1と同様にして実験を行い、実施例1と同様にして評価を行った。
【0200】
〈現像剤の作製〉
I−1′.固体現像剤(KAD)の作製(使用液10L分)
1)主薬顆粒DAの作製
素材の前処理
ベンゾトリアゾールをホソカワミクロン社製MIKRO−PULVERIZER AP−B粉砕器を用いて、メッシュ8mm、回転数25Hzで粉砕した。
【0201】
KBrを市販の整粒機にて、メッシュ0.25mmで整粒した。
素材の混合
市販のV型混合機(容量200L)を使用して、下記処方のものを15分間混合した。
【0202】
L−アスコルビン酸ナトリウム 69.38kg
ジメゾンS 2.02kg
DTPA・5H 4.63kg
KBr(上記整粒物) 5.78kg
ベンゾトリアゾール(上記粉砕物) 0.52kg
上記混合体に混合した後、さらにホソカワミクロン社製MIKRO−PULVERIZER AP−B粉砕器を用いて、メッシュ4mm、回転数60Hzで粉砕した。後、1−オクタンスルホン酸ナトリウムを2.31kg添加して、更に5分間混合した。
【0203】
得られた混合体の任意の点(5ヶ所)から50gづつサンプリングして分析したところ、各成分の濃度は上記処方値の±1%以内の濃度を有しており、充分に均一に混合されていた。
成形
新東工業社製圧縮造粒機ブリケッタBSS−IV型を使用して、ポケット形状5.0mm(直径)×1.2mm(深さ)、ローラー回転数15rpm、フィーダー回転数24rpmにて成形した。得られた板状成型物を分級器にて解砕し、2.4〜7.0mmの顆粒と2.4mm未満の微粉に分けた(7.0mmを越えるものは解砕)。また2.4mm未満の微粉については、上記混合体と混ぜて再度圧縮成型機にもどして成形した。
【0204】
以上により顆粒DAが約100kg得られた。
包装(使用液10Lキット)
10Lのポリエチレン製の蓋付きボトル型の容器に下記順番で成形顆粒DA及び炭酸塩を充填し、さらに空気酸化による劣化を防ぐ為に内部に窒素を10L吹き込み蓋をして固体現像剤KADの包装体を得た。
【0205】
1)炭酸カリウム 241.9g
2)炭酸ナトリウム 556.4g
3)顆粒DA 884.8g
I−2′.濃縮現像液(SAD)の作製(10L分)
純水 3.0L
DTPA5H 40g
無水亜硫酸ナトリウム 150g
KBr 50g
炭酸カリウム 241.9g
炭酸ナトリウム 556.4g
ベンゾトリアゾール 4.5g
L−アスコルビン酸ナトリウム 600g
ジメゾンS 20g
1−オクタンスルホン酸ナトリウム 20g
水を加えて5Lに仕上げた後、上記顆粒剤を入れた容器と同様な容器に入れ、空気酸化による劣化を防ぐ為に内部に窒素を10Lバブリングした後蓋をし濃縮現像液SADの包装体を得た。
【0206】
上記包装体を30℃の環境下で1ヶ月保存したのち実施例1と同様にして補充液を作製した。補充液のpHはKAD、SAD共に10.21であった。
(処理条件)
現像 38度 15秒 現像液補充量 120ml/m
定着 32度 15秒 定着液補充量 200ml/m
水洗 常温 15秒 水洗水量 4L/min
乾燥 45度 15秒
結果を表2に示す。
【0207】
【表2】
Figure 2004233934
【0208】
注2:一般式(1)、(2)、(3)の化合物、ベタイン型界面活性剤
表2から、本発明の感光材料およびその画像形成方法(本発明の請求項1〜3、4、6の発明の構成)の場合は、イメージセッター内での搬送不良が無くなり、また現像処理後のスカム耐性が良好であることがわかる。また、迅速処理でも本発明の効果を良好に奏することがわかる。尚、濃縮現像液(SHD)を用いて現像した場合にも、固体現像剤(KHD)を用いて現像した場合と同様に本発明の構成の場合には銀付着耐性が優れていた。
【0209】
【発明の効果】
本発明により、イメージセッター等の自動搬送による露光機での搬送不良が著しく改良され、且つ自動現像機での現像処理においてスカムの付着が著しく改良されたハロゲン化銀写真感光材料および該ハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法を提供できる。

Claims (6)

  1. 支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層及び非感光性親水性コロイド層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、ハロゲン化銀乳剤層を有する側とは反対側の面のナイロンテレンプとの摩擦帯電量が0〜1.0×10pC/cmであり、乳剤層側の最外層の非感光性親水性コロイド層に含フッ素有機基としてトリフロロ基のみを有するフッ素系界面活性剤を実質的に含有せずかつ下記一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表される化合物、一般式(3)で表される化合物およびベタイン型界面活性剤から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
    一般式(1) Rf°−(O−Rf′)n1−L′−X′m1
    〔式中、Rf°は少なくとも1つのフッ素原子を含有するアルキル基、アリール基またはアルケニル基を表す。Rf′は少なくとも1つのフッ素原子を含有するアルキレン基を表す。L′は単なる結合手又は2価の連結基を表し、X′はヒドロキシ基、アニオン性基またはカチオン性基を表す。n1およびm1は各々、1以上の整数を表す。〕
    一般式(2) 〔(Rf″O)n2−(PFC)−CO−Y〕−L″−X″m2
    〔式中、Rf″は炭素原子数が1〜4のパーフルオロアルキル基を表し、n2は1〜5の整数を表す。(PFC)はパーフルオロシクロアルキレン基を表す。Yは酸素原子又は窒素原子を含む連結基を表し、L″は単なる結合手又は2価の連結基を表し、X″はアニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基又は両性基を含む水可溶化極性基を表す。kは1〜3の整数を表し、m2は1〜5の整数を表す。〕
    Figure 2004233934
    〔式中、Rfは少なくとも1つのフッ素原子を含有するアルキル基を表し、LおよびLは各々、単なる結合手または連結基を表し、Xは水素原子、ヒドロキシ基、アニオン性基、カチオン性基または両性基を表し、RおよびRは各々、水素原子または低級アルキル基を表す。mおよびnは各々、重合モル比を表し、m+n=1.0であり、pは1〜5の整数を表す。〕
  2. 前記ハロゲン化銀乳剤層を有する側の構成層の少なくとも1層に、ヒドラジン誘導体を含有することを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  3. 前記ハロゲン化銀乳剤層を有する側の構成層の少なくとも1層に、4級オニウム化合物を含有することを特徴とする請求項1または2記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 請求項1、2または3記載のハロゲン化銀写真感光材料を自動現像機を用いて現像補充液を補充しつつ現像処理することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法。
  5. 前記現像補充液が現像主薬としてハイドロキノンを含有し、現像補助主薬として3−ピラゾリドン類およびアミノフェノール類から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項4記載のハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法。
  6. 前記現像補充液が現像主薬としてアスコルビン酸またはその塩を含有し、現像補助主薬として3−ピラゾリドン類およびアミノフェノール類から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項4記載のハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法。
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CN107442037A (zh) * 2017-08-28 2017-12-08 江苏理文化工有限公司 一种含氟羧酸型甜菜碱两性离子表面活性剂及制备方法

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