JP2004233892A - 光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学機器において、温度変化にかかわらず、操作部材の位置と可動レンズの位置との対応関係を維持することができるようにする。
【解決手段】可動レンズの駆動を指示するために所定の可動範囲で操作される操作部材1と、操作部材の位置を検出する操作部材位置検出手段8と、可動レンズを移動させるための信号を出力する信号出力手段16と、操作部材位置検出手段により検出した操作部材の位置情報と操作部材の位置および可動レンズの位置の対応関係情報とに基づいてレンズ駆動手段12を駆動し、信号出力手段からの信号に基づいて操作部材駆動手段5を駆動する制御手段1とを有する。操作部材が光学端対応位置に位置したことを検出する端位置検出手段18,19を設け、該端位置検出手段による検出結果と操作部材位置検出手段により検出した操作部材の位置情報とに基づいて上記対応関係情報を補正する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズを一体に有するデジタルカメラやビデオカメラなどの光学機器およびこれらのカメラに対して着脱可能な交換型のレンズ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
変倍レンズと、変倍レンズより像面側に配置され変倍レンズの移動に伴う像面変動の補正(コンペンセータの機能)およびフォーカスを行うフォーカスレンズを有するいわゆるリアフォーカス(インナーフォーカス)ズームレンズは、デジタルカメラやビデオカメラなどの撮像装置に一体に設けられたり、交換レンズとして用いられたりする。
【0003】
例えば、交換型の上述したリアフォーカスズームレンズを用いたレンズ装置では、カメラ側からのフォーカス駆動信号に基づいてフォーカスレンズを駆動してフォーカス調節を行う。また、カメラ側に設けられたズームスイッチの操作により生じるズーム駆動信号に基づいて変倍レンズを駆動するとともに、変倍に伴う像面変動を補正するようにフォーカスレンズを駆動してズームが行われる。
【0004】
ここで、撮影操作性を向上させるために、フォーカス調節やズーム操作を操作者が手動操作にて行う構成の撮像装置やレンズ装置が提案されている。
【0005】
上述したリアフォーカスズームタイプの光学系を用い、マニュアルフォーカス調節を可能とした構成の撮像装置として、マニュアルフォーカスリングの回転操作に応じてフォーカスレンズ駆動用のモータを駆動してフォーカスレンズを移動させ、また、オートフォーカス動作におけるフォーカスレンズの移動時に、マニュアルフォーカスリングをモータにより回転させるものが提案されている(特許文献1参照)。
【0006】
この特許文献1では、マニュアルフォーカスリングの外周に距離表示の印刷を施し、固定部に指標を設けて、被写体までの距離表示を行うことも提案されている。
【0007】
また、上述したリアフォーカスズームタイプの光学系を用い、マニュアルズーム操作を可能とした構成の撮像装置として、マニュアルズームレバーを回転操作することにより、その回転操作に応じてズームレンズを移動させ、またカメラ側のズームキーの押圧操作によるズームレンズの移動時に、マニュアルズームレバーをモータにより回転させるものが提案されている(特許文献2参照)。
【0008】
この特許文献2では、マニュアルズームレバー近傍の固定部に焦点距離などの目盛を設けて、焦点距離の表示を行うことも提案されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平6−186467号公報(0006、0007、図1等)
【特許文献2】
特開平10−191141号公報(0027、図1等)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1にて提案されている撮像装置では、オートフォーカス動作の際に、フォーカスレンズの移動位置とマニュアルフォーカスリングのモータ駆動による移動(回転)位置の対応関係が一致しない(維持されない)という問題がある。
【0011】
また、上記特許文献2にて提案されている撮像装置でも、ズームキーの押圧操作によりズームレンズを移動させた際に、ズームレンズの移動位置とマニュアルズームレバーのモータ駆動による移動(回転)位置との対応関係が一致しない(維持されない)という問題がある。
【0012】
この対策として、マニュアルリングの位置を検出する位置検出器を設け、撮影開始前等の初期設定時にマニュアルリングの移動(回転)範囲の各位置を示す情報を予めマイクロコンピュータに記憶させておき、それらの位置情報に対応するようにレンズの位置制御を行う方法も考えられる。
【0013】
しかしながら、ポテンショメータ等をマニュアルリングの位置を検出する位置検出器として用いた場合、温度ドリフト現象により位置検出器からの出力電圧が変動するため、初期設定時に記憶されたマニュアルリングの位置と実際のマニュアルリングの位置とにずれが生じる可能性がある。この場合、マニュアルリングにて表示される焦点距離や合焦距離と、実際の光学系の焦点距離や合焦距離とにずれが生じることになる。
【0014】
本発明では、温度変化にかかわらず、操作部材の位置と可動レンズの位置との対応関係を維持することができるようにした光学機器およびレンズ装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の光学機器は、光軸方向に移動可能な可動レンズと、可動レンズを駆動するレンズ駆動手段と、可動レンズの駆動を指示するために所定の可動範囲で操作される操作部材と、操作部材を駆動する操作部材駆動手段と、操作部材の位置を検出するための信号を出力する操作部材位置検出手段と、可動レンズを移動させるための信号を出力する信号出力手段と、操作部材の位置と可動レンズの位置との対応関係を示す情報を記憶した記憶手段と、操作部材位置検出手段からの信号により検出した操作部材の位置情報と記憶手段に記憶された対応関係情報とに基づいてレンズ駆動手段を駆動し、信号出力手段からの信号に基づいて操作部材駆動手段を駆動する制御手段と、操作部材が、該操作部材の可動範囲内における光学端対応位置に位置することを検出するための信号を出力する端位置検出手段とを有する。そして、制御手段は、端位置検出手段からの信号による検出結果と操作部材位置検出手段からの信号により検出した操作部材の位置情報とに基づいて、上記対応関係情報を補正する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光学機器およびレンズ装置の実施形態を図面を用いて説明する。
【0017】
(実施形態1)
図1には、本発明の光学機器の実施形態1である撮像装置を説明するためのブロック図を示す。本実施形態は、リアフォーカスズームレンズ光学系を備えたデジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置のズーム機構に本発明を適用した例である。なお、本実施形態の撮像装置は、カメラ本体部にレンズ部が一体的に設けられたものである。
【0018】
図2(A)は、上記レンズ部の正面図であり、図2(B)は該正面図の一部を拡大して示したものである。
【0019】
ここで、図1に示すように、本実施形態のリアフォーカスズームレンズ光学系は、変倍を行うバリエータレンズユニット6と、バリエータレンズユニット6よりも像面側に配置され、バリエータレンズユニット6の変倍動作に伴う像面変動を補正(コンペンセータ作用)するように光軸方向に移動する一方、フォーカス調節のために光軸方向に移動するフォーカスレンズユニット7とを有する。
【0020】
さらに、上記リアフォーカスズームレンズ光学系は、例えば、物体側から順に、固定の正の第1レンズユニット、変倍動作で移動する負の第2レンズユニット(バリエータレンズユニット6)、固定の正の第3レンズユニット、コンペンセータ作用およびフォーカスのために移動する正の第4レンズユニット(フォーカスレンズユニット7)が配置された、4群リアフォーカスズームタイプの光学系である。但し、図1では、バリエータレンズユニット6およびフォーカスレンズユニット7を図示し、その他のレンズユニットは図示を省略している。
【0021】
図1および図2(A),(B)において、1は操作者により手動で操作される操作部材であるズームリングであり、本実施形態では、撮像装置のレンズ部上に回転可能に設けられている。
【0022】
2はズームリング1の回転可能角度(可動範囲)を示す矢印であり、ズームリング1は、焦点距離(ズーム位置)が最も長焦点距離となるテレ端側ではテレ端ストッパー(機械端)3と、最も短焦点距離となるワイド端側ではワイド端ストッパー(機械端)4との機械的当接により回転範囲が制限される。このズームリング1の回転角度は、例えば90°〜120°程度の範囲に設定される。
【0023】
また、ズームリング1には、印刷または刻印などにより焦点距離目盛1aが設けられ、ズームリング1を回転自在に支持する固定鏡筒(図示省略)には指標1bが設けられている。指標1bに一致した焦点距離目盛1aの数字から、現在の光学系の焦点距離が読みとれる。
【0024】
5はズームリング1を駆動するズームリング駆動モータ(操作部材駆動手段)であり、ステップモータもしくはDCモータなどが用いられる。
【0025】
8はズームリング1の絶対位置を検出するための信号を出力する回転絶対位置エンコーダ(操作部材位置検出手段)、9は回転絶対位置エンコーダ8の分解能が不十分な場合に必要に応じて設けられ、ズームリング1の位置を検出するための信号を出力する微小角変位検出パルスエンコーダである。
【0026】
ここで、回転絶対位置エンコーダ8としては、例えば多回転タイプのポテンショメータをズームリング1に設けられたインナーギアからギア列を介して連動駆動させ、ズームリング1の位置に対応した(位置を検出するための)信号を出力する構成のものや、リニアタイプのポテンショメータにズームリング1の回転を直進運動に変換して伝達することにより、該ポテンショメータからズームリング1の位置に応じた信号を出力する構成のものを用いることができる。また、予め決められた起算位置にズームリング1を配置したのちに、ズームリング1の回転に応じてパルス(位置を検出するための信号)を発生する構成のもの、さらにはこのパルスを連続的にカウントすることによりズームリング1の位置情報(位置を検出するための信号)を出力する回路を有する構成のものも用いることができる。
【0027】
以下、回転絶対位置エンコーダ8を、ポテンショメータを用いたものとして説明する。
【0028】
10は制御回路であるCPU、11はCPU10に設けられた、ズームトラッキングに関するデータを格納する軌跡メモリである。この軌跡メモリ11には、バリエータレンズユニット6の移動に伴う像面補正を行うためのフォーカスレンズユニット7の移動軌跡のデータが格納されている。
【0029】
12はバリエータレンズユニット6を光軸方向に駆動するズームモータ(レンズ駆動手段)であり、ここではステップモータを想定してSTMと記してあるが、他の例えばボイスコイルモータなどのリニアアクチュエータでも構わない。
【0030】
13はバリエータレンズユニット6の光軸方向の絶対位置を検出するための信号を出力するズームエンコーダ、14はフォーカスレンズユニット7を駆動するフォーカスモータで、あり、ここではリニアアクチュエータを想定してVCM(ボイスコイルモータ)と記してある、但し、フォーカスモータに代えてステップモータ等を用いても構わない。
【0031】
15はフォーカスレンズユニット7の光軸方向の絶対位置を検出するための信号を出力するフォーカスレンズ位置検出エンコーダである。
【0032】
ここで、ズームエンコーダ13およびフォーカスレンズ位置検出エンコーダ15としては、レンズユニットの駆動源としてステップモータを用いる場合には、不図示の起算位置スイッチ(リセットスイッチ)の出力変化に基づいて所定の起算位置にレンズユニットを配置した後に、連続してステップモータの駆動パルスをカウントすることによりレンズユニットの位置に対応した情報(位置を検出するための情報)を出力する構成のパルスカウントタイプのエンコーダを用いることができる。
【0033】
また、光軸方向に長い磁気スケールとレンズユニットに固定された磁気センサとによりエンコーダを構成し、レンズユニットの移動による磁気変化に応じて信号(位置を検出するための情報)を出力するものを用いることもできる。
【0034】
以下、これらエンコーダ13,15を位置情報を出力するタイプのものとして説明する。
【0035】
16はカメラ本体部に設けられたズームキー(信号出力手段)であり、シーソースイッチなど、異なる2方向に操作され、操作に応じたズーム駆動信号を出力し、操作されていないときは中立位置に復帰するスイッチで構成される。
【0036】
17はCCDやCMOSセンサなどの撮像素子であり、上記光学系により形成された光学像を光電変換により撮像し、その撮像信号を信号処理系および記録系に出力する。
【0037】
また、ズームリング1の回転範囲には、焦点距離(ズーム位置)が最も長焦点距離となるテレ端に対応した位置に、テレ端位置検出器18が、最も短焦点距離となるワイド端に対応した位置にワイド端位置検出器19がそれぞれ設けられている。これらテレ端位置検出器18およびワイド端位置検出器19はそれぞれ、ズームリング1がバリエータレンズ6の光学テレ端および光学ワイド端に対応する回転位置に位置したことを検出するために設けられたものであり、非接触型のもの(例えばフォトインタラプタ)や接触型のもの(例えばマイクロスイッチ)を用いることができる。
【0038】
また、テレ端位置検出器18およびワイド端位置検出器19により検出されるズームリング1の位置は、上述したテレ端ストッパー3およびワイド端ストッパー4によって回転が阻止される位置に対して、所定の間隔が空くようにズームリング1の可動範囲2内に設定されている。すなわち、ズームリング1がテレ端位置検出器18およびワイド端位置検出器19によって検出される位置からテレ端ストッパー3およびワイド端ストッパー4によって回転が阻止される位置まで、ズームリング1を回転させることができる不感帯領域が残されている。本実施形態では、テレ端位置検出器18およびワイド端位置検出器19自体をそれぞれ、テレ端ストッパー3およびワイド端ストッパー4の位置からレンズ周方向に離して配置している。
【0039】
CPU10は、ズームリング1がこれら端位置検出器18,19を通じてテレ端対応位置又はワイド端対応位置に位置したことが検出されたときの回転絶対位置エンコーダ(ポテンショメータ)8からの出力信号である位置情報を、可動範囲2におけるズームリング1の絶対位置としてCPU10内のメモリ10aに記憶させておく。
【0040】
ここで、図2(A),(B)に示すように、レンズ部の固定部材(上記各レンズユニットや各モータ、エンコーダ等を支持し、またその外周にズームリング1が設けられる部材)21における下部には、ズームリング1の回転範囲に対応した長さの円弧状の溝部21aが正面に向かって開口するように形成されている。この溝部21aの周方向両側の内端面がそれぞれ、テレ端ストッパー3およびワイド端ストッパー4となる。
【0041】
20はリング側ストッパーである。このリング側ストッパー20には、図2(B)に詳しく示すように、上記溝部21a内に挿入される平板状の突出部20aが形成されている。そして、このリング側ストッパー20は、ズームリング1の内周に形成されたギヤ部1cの一箇所に接着等で固定されている。このため、ズームリング1が回転すると、リング側ストッパー20も移動し、突出部20aは溝部21a内を移動する。
【0042】
突出部20aは、ズームリング1がテレ端およびワイド端に回転したときにそれぞれ、テレ端ストッパー3およびワイド端ストッパー4に突き当たってズームリング1のそれ以上の回転を阻止する役割と、テレ端ストッパー3およびワイド端ストッパー4に突き当たる手前でテレ端およびワイド端位置検出器(フォトインタラプタ)18,19(図2(B)にはワイド端位置検出器19のみ示す)の投光部19aと受光部19bとの間に入って投光部19aから受光部19bに向かう光を遮る役割とを有する。突出部20aが投光部19aからの光を遮っていないとき(ズームリング1が上記回転範囲におけるテレ端およびワイド端位置検出器18,19により検出される位置よりも内側に位置しているとき)は、受光部19bはオン信号を出力する。また、突出部20aが投光部19aからの光を遮ったときは、受光部19bはオフ信号を出力する。CPU10はこのオフ信号によってズームリング1がテレ端およびワイド端位置検出器18,19が設けられた位置に位置したことを検出する。
【0043】
突出部20aは、ストッパーとしての強度確保のためにズームリング1の回転方向に所要の幅を有するとともに所要の厚さを有し、突出部20aの幅方向の端部分が投光部19aと受光部19bとの間に差し掛かることによって投光部19aから受光部19bへの光が遮られる。この位置がテレ端およびワイド端位置検出器18,19によってズームリング1が検出される、光学端(テレ端およびワイド端)対応位置である。この後、突出部20aがテレ端およびワイド端ストッパー3,4に当接するまでさらに上記不感帯領域をズームリング1が回転しても、投光部19aから受光部19bへの光は遮られたままである。
【0044】
なお、図2(A)に示すように、ギヤ部1cには、ズームリング駆動モータ5の出力ギヤが噛み合っており、このギヤ部1cを介してズームリング駆動モータ5の駆動力がズームリング1に伝達される。また、ギヤ部1cには、回転絶対位置エンコーダ8およびズームエンコーダ13の回転入力ギヤも噛み合っており、ズームリング1の回転がこれらエンコーダ8,13に伝達されるようになっている。
【0045】
次に、本実施形態の撮像装置の動作について説明する。まず、操作者がマニュアルズーム操作を行う場合について説明する。
【0046】
操作者がズームリング1を回転させると、ズームリング1の回転(移動量、移動位置)が回転絶対位置エンコーダ8により検出される。回転絶対位置エンコーダ8は、検出した情報(ズームリング1の移動量、移動位置の情報)をCPU10に伝達する。
【0047】
CPU10は、この情報とズームエンコーダ13からの情報とを用いて、バリエータレンズユニット6がズームリング1によって指示された新たな焦点距離を形成する最適位置に移動するようにズームモータ12を駆動する。これと同時に、CPU10は、ズームトラッキング動作(変倍移動に伴う像面変動の補正)のために、軌跡メモリ11に格納された情報とフォーカスレンズ位置検出エンコーダ15からの情報とを用いて、フォーカスレンズユニット7が合焦状態を維持できる位置に移動するようにフォーカスモータ14を駆動する。これにより、光学系(バリエータレンズユニット6およびフォーカスレンズユニット7)がズームリング1の位置に対応したズーム位置に設定される。
【0048】
上述したズームモータ12やフォーカスモータ14としては、ズームリング1が高速で回転操作されても追従できるように、高速でレンズユニットを駆動できる仕様のモータ若しくはアクチュエータを選択するのが望ましい。
【0049】
また、ズームリング1は、極度に高速で操作されないように、適度なねばり感(良好なマニュアル操作の操作感)が出るよう、回転トルクをグリスなどで適当な値にコントロールして構成するとよい。
【0050】
次に、カメラ本体部側のズームキー16が操作された場合(パワーズーム操作)について説明する。
【0051】
操作者によりズームキー16が操作されると、CPU10はズームキー16の操作に応じて、ズームリング駆動モータ5を駆動する。
【0052】
例えば、ズーム速度をズームキー16の押圧量に応じて複数種類設定できる構成とした場合において、ワイドからテレ方向に一番早い速度でズームする指示がズームキー16からCPU10に与えられると、ズームリング駆動モータ5は、これがステップモータである場合に予め設定された「一番早い速度」に対応するパルス入力間隔で駆動される。また、ズームリング駆動モータ5がDCモータである場合は、例えば印加電圧のオンオフの比率を予め設定された「一番早い速度」に対応する比率(例えば、ON100%・OFF0%)としてDCモータを駆動する。
【0053】
なお、「一番早い速度」とは、モータ5を用いた駆動制御においての最高速度を示しており、任意の速度に設定される。
【0054】
ズームリング1の回転は常に(後述するサンプリング周期ごとに)回転絶対位置エンコーダ8により行われている。このため、ズームリング駆動モータ5によって駆動される場合のズームリング1の回転も、常に回転絶対位置エンコーダ8にて検出される。回転絶対位置エンコーダ8の出力(ズームリング1の位置情報)は、CPU10に出力され、CPU10は該位置情報とズームエンコーダ13からの出力(バリエータレンズユニット6の位置情報)とに応じてズームモータ12を駆動し、バリエータレンズユニット6をズームリング1の位置に対応する位置に移動させる。これと同時に、前述したのと同様にズームトラッキング動作(コンペンセータの作用)のためにフォーカスレンズユニット7をフォーカスモータ14による駆動する。
【0055】
なお、ズームキー16の操作が行われた際に、例えばズームリング1が操作者により抑えられているような場合には、ズームリング駆動モータ5は駆動しようとするが駆動できず(モータ5はロックするか不図示のクラッチ機構により滑っている)、結果としてズームリング1は回転しない。このため、回転絶対位置エンコーダ8はズームリング1の回転しなかった位置を検出しているので、ズーム動作は行われない。
【0056】
このように本実施形態では、ズームリング1とズームキー16といずれを操作してもズームを行うことができる。
【0057】
次に、上述したマニュアルズーム操作およびパワーズーム操作におけるCPU10の動作を図3および図4のフローチャートを用いて説明する。
【0058】
図3は、ズームキー16の操作(パワーズーム操作)に関するCPU10の動作を示すフローチャートである。
【0059】
図3において、撮像装置の電源オン等により、ステップ(図ではSと記す)201から本フロー(プログラム)がスタートする。ステップ202では、CPU10は、ズームキー16の操作が発生したか否か(ズームキー16からの信号が入力されたか否か)を検出する。
【0060】
この検出は、例えばビデオカメラの場合は、フィールド周期(NTSCテレビ方式では1/60秒、PAL方式では1/50秒)で、あるいはより高速のサンプリング周期で行われる。
【0061】
ズームキー16の操作があった場合、CPU10は、ステップ203に進む。ステップ203では、ズームキー16からの信号の符号(操作方向)と大きさ(操作量)とを検出し、これらに応じて後述するズームモータ12の駆動方向と駆動速度を設定する。
【0062】
ズームキー16がシーソースイッチの場合、その多くは、キーの押し込み量や押圧によって、深く若しくは強く押された方がより早いズーム速度が設定されるように構成されている。
【0063】
次にステップ204では、ズームリング駆動モータ5を、ステップ203で設定した駆動方向に、設定した駆動速度で駆動する。これにより、ズームリング1が回転し、以下に示す動作が行われることになる。
【0064】
次に、図4は、ズームリング1の回転(変位)に応じてズーム動作(バリエータレンズユニット6およびフォーカスレンズユニット7の駆動)を行う際のCPU10の動作を示すフローチャートである。この動作は、上述したズームキー16の操作(パワーズーム操作)に応じてズームリング駆動モータ5が駆動されてズームリング1が回転した場合と、ズームリング1が操作者によって手動操作された場合とで共通に行われる。
【0065】
図4において、撮像装置の電源オン等により、ステップ301から本フロー(プログラム)がスタートする。ステップ302では、CPU10は、上述したようにフィールド周期か、より高速のサンプリング周期で、回転絶対位置エンコーダ8の出力とズームエンコーダ13の出力(位置情報)とを読み込み(検出し)、両者の差を算出する。
【0066】
但し、ここでいう「差」とは、回転絶対位置エンコーダ8からの位置情報をズームエンコーダ13から得られるべき位置情報に換算した値(換算位置情報)と、ズームエンコーダ13から得られた実際の位置情報との差である。CPU10は、回転絶対位置エンコーダ8からの位置情報をズームエンコーダ13から得られるべき位置情報に換算するためのデータ(テーブルデータ等)又は算出式、すなわちズームリング1の位置情報とバリエータレンズユニット6の位置情報とが本来取るべき関連性(対応関係)を示す情報をCPU10内のメモリ10aに予め格納している。
【0067】
上記の換算位置情報とズームエンコーダ13からの実際の位置情報の差が零のとき、すなわち回転絶対位置エンコーダ8からの位置情報とズームエンコーダ13からの位置情報とが「取るべき関連性」(対応関係)を有するときには、ズームリング1での焦点距離表示とバリエータレンズユニット6の位置とが対応した状態となる。例えばズームリング1がワイド端位置にあるときには、光学系(バリエータレンズユニット6)の焦点距離もワイド端位置にあるということである。
【0068】
次に、ステップ303では、ステップ302で算出した差が、許容誤差(光学的に許される誤差やズームリング1の回転範囲端に設けられた操作上の不感帯あるいはエンコーダ8,13の検出上の不感帯等)を加味して予め設定された所定値以上の大きさがある(差がある)か否かを判別し、差があるとき、つまりズームリング1での焦点距離表示とバリエータレンズユニット6の位置とが対応していない状態であるときは、ステップ305に進む。
【0069】
ステップ305では、上記差を解消(減少)させる方向に、上記差の大きさに応じた速度でズームモータ12を駆動する。また、同時に、ズームトラッキング動作(コンペンセータの作用)のために、前述したようにフォーカスモータ14を駆動し、フォーカスレンズユニット7を移動させる。その後、ステップ302に戻る。
【0070】
そして、再びステップ302で回転絶対位置エンコーダ8の出力とズームエンコーダ13の出力とを読み込んでこれらに差があるか否かを判別し(ステップ303)、差がないと判別したときはステップ304に進んで、ズームモータ12およびフォーカスモータ14を停止させる。これにより、ズームリング1の回転(変位)後の焦点距離表示に対応した焦点距離に光学系(バリエータレンズユニット6とフォーカスレンズユニット7)がズーム移動した状態となる。
【0071】
なお、この図4のフローチャートで示した動作は、常時(上記サンプリング周期ごとに)動作しており、ズームキー16やズームリング1が操作されなくても、回転絶対位置エンコーダ8からの位置情報とズームエンコーダ13からの位置情報とが「取るべき関連性」を有しない状態となったときにただちに行われる。
【0072】
このように本実施形態では、ズームリング1の位置に対応した位置に光学系(バリエータレンズユニット6とフォーカスレンズユニット7)がズーム移動した状態が維持される。これにより、ズームリング1での焦点距離表示と、実際の光学系の焦点距離状態とにずれの発生が少なく、常にほぼ対応した状態とすることができ、表示通りの焦点距離を維持することができる。
【0073】
但し、上記構成だけでは、温度変化による回転絶対位置エンコーダ(ポテンショメータ)8の出力変動(温度ドリフト現象)や構成部品の熱膨張・熱収縮によって生じる、ズームリング1の回転絶対位置エンコーダ8による検出位置の変動を抑制することができない。このため、本実施形態では、以下に説明する対策を講じている。
【0074】
図5は、温度変化によるズームリング1の検出位置の変動を抑制するためのCPU10の動作を示すフローチャートである。
【0075】
図5において、撮像装置の電源がオンされると、ステップ401にて本フロー(プログラム)がスタートする。ステップ402では、CPU10は、ズームリング駆動モータ5を駆動して、ズームリング1をテレ端側(又はワイド端側でもよい)に回転させ、これをテレ端位置検出器18からオフ信号が入力されるまで続ける。テレ端位置検出器18からのオフ信号を検出すると、CPU10は、このときの回転絶対位置エンコーダ8からの出力(ズームリング1の位置情報)を、メモリ10aに記憶する。
【0076】
次に、ステップ402に戻って、今度はズームリング駆動モータ5を逆方向に駆動し、ズームリング1をワイド端側(又はテレ端側)に回転させ、これをワイド端位置検出器19からオフ信号が入力されるまで続ける。ワイド端位置検出器19からのオフ信号を検出すると、CPU10は、このときの回転絶対位置エンコーダ8からの出力を、メモリ10aに記憶する。図には、これらステップ402と403の2回の繰り返しを点線矢印で示している。そして、ステップ404に進む。
【0077】
ステップ404では、ステップ403にて記憶した、テレ端およびワイド端位置検出器18,19によりズームリング1が検出された時点での回転絶対位置エンコーダ8からの出力(ズームリング1の位置情報)を、工場出荷時や前回の使用時等に既にメモリ10aに記憶されていた、テレ端およびワイド端位置検出器18,19によりズームリング1が検出された時点での回転絶対位置エンコーダ8からの出力(基準出力)と比較する。
【0078】
そして、ステップ405で両者に許容誤差(光学的に許容される誤差やエンコーダ8の検出不感帯等による誤差を考慮して設定される)を超える差があるか否かを判別し、差がない場合は、そのまま撮影を開始する。具体的には、図3および図4に示したフローをスタートさせる。一方、上記差がある場合は、ステップ406に進む。
【0079】
ステップ406では、今回のステップ403にて記憶したテレ端およびワイド端位置検出器18,19によりズームリング1が検出された時点での回転絶対位置エンコーダ8からの出力を、メモリ10aに新たな基準位置情報として記憶させる。
【0080】
さらに、CPU10は、この新たな基準位置情報に基づいて、前述した回転絶対位置エンコーダ8の出力(ズームリング1の位置情報)とズームエンコーダ13の出力(バリエータレンズユニット6の位置情報)とが「取るべき関連性」(対応関係)を示す情報であるデータ又は算出式を補正する。
【0081】
具体的には、「取るべき関連性」の情報として、ズームリング1がテレ端およびワイド端に対応する位置に位置している場合を基準とした各ズームリング1の位置に対応するバリエータレンズユニット6の換算位置のデータを持っているときは、例えば、新たな基準位置情報と前回の基準位置情報との差に応じて各ズームリング1の位置に対応するバリエータレンズユニット6の換算位置データを増減させる。
【0082】
また、「取るべき関連性」の情報として、ズームリング1がテレ端およびワイド端に対応する位置に位置している場合を基準として設定された、各ズームリング1の位置に対応するバリエータレンズユニット6の換算位置の算出式を持っているときは、例えば、新たな基準位置情報と前回の基準位置情報との差に応じて各上記換算式の係数等を増減させる。
【0083】
このように「取るべき関連性」の情報を補正することで、回転絶対位置エンコーダ8からの出力が温度ドリフトによって変動したり、構成部品が熱膨張・熱収縮変形したりしても、ズームリング1の位置(焦点距離表示)とバリエータレンズユニット6の位置(光学系の焦点距離)との対応関係を維持することができる。
【0084】
そして、このような補正動作を撮像装置の電源オンごとに行うことにより、撮像装置の各回使用時においてズームリング1の位置とバリエータレンズユニット6の位置との対応関係を維持することができる。
【0085】
なお、本実施形態では、撮像装置の電源オン時に上記補正動作を行うようにしたが、撮影中にズームリング1がテレ端又はワイド端位置検出器18,19によって検出された際に上記補正動作を行うようにしてもよい。これにより、撮影中の温度変化にもきめ細かく対応することができる。
【0086】
さらに、本実施形態では、テレ端およびワイド端位置検出器18,19からの信号が入力されたときのズームリング1の位置情報(基準位置情報)に基づいて「取るべき関連性」の情報を補正するようにしたが、「取るべき関連性」の情報を補正するのではなく、ズームモータ12の駆動制御に用いられる回転絶対位置エンコーダ8から得られるズームリング1の位置情報を上記基準位置情報に基づいて補正するようにしてもよい。この場合は、例えば、今回検出された基準位置情報と前回検出(記憶)された基準位置情報との差に応じて、ズームモータ12の駆動制御に用いられる回転絶対位置エンコーダ8からの位置情報を加減し、「取るべき関連性」の情報に当てはめるようにする。これによっても、同様に、温度変化にかかわらず、ズームリング1の位置とバリエータレンズユニット6の位置との対応関係を維持することができる。
【0087】
ところで、本実施形態では、前述したように、ズームリング1がテレ端位置検出器18およびワイド端位置検出器19によって検出される位置からテレ端ストッパー3およびワイド端ストッパー4によって回転が阻止される位置まで、ズームリング1を回転させることができる不感帯領域が設けられている。これにより、回転絶対位置エンコーダ8の部品寸法や出力信号の個体間でのばらつきや、温度による温度ドリフトおよび構成部品の変形による回転絶対位置エンコーダ8からの出力信号の変動に伴う、ズームリング1のテレ端およびワイド端位置(回転絶対位置エンコーダ8による位置情報)のずれを吸収することができる。このため、バリエータレンズユニット6が光学テレ端又は光学ワイド端に達していないにもかかわらずズームリング1をそれ以上回転させることができなくなるというような不都合も解消することができる。
【0088】
(実施形態2)
上記実施形態1では、レンズ一体型の撮像装置について説明したが、本発明は、カメラ(デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ)とこれに着脱可能に装着される交換型のレンズ装置とから構成される撮像システム(光学機器)のレンズ装置にも適用することができる。
【0089】
図6には、本実施形態2の撮像システムを説明するためのブロック図を示す。図6中の破線を境にカメラ側とレンズ側とで構成ブロックが分離されており、両者はマウント部で結合されている。なお、図6において、実施形態1と共通する構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0090】
図6のレンズ側において、36は上記マウント部に設けられた電気接点であり、この電気接点36を介して、カメラ側の制御回路であるカメラCPU(信号出力手段)32とレンズ側の制御回路であるレンズCPU31とがレンズ側伝送経路34およびカメラ側伝送経路35を通じてに相互に通信を行う。なお、電気接点36およびレンズ側伝送経路34により、レンズ側での受信手段が構成される。また、レンズには、電気接点36を通じてカメラから電源が供給される。
【0091】
33は撮像素子17により光電変換され、信号処理系で信号処理がなされた映像信号を表示したり、焦点距離情報や合焦距離情報などの各種情報を表示する、液晶パネルなどで構成された電子ビューファインダー(EVF)である。
【0092】
また、16はズームキーであり、カメラとレンズとが着脱される本実施形態では、カメラに設けられている。
【0093】
本実施形態におけるレンズCPU31の動作は、実施形態1で図3および図4のフローチャートを用いて説明した動作と同様であるので、ここでは各ステップの動作主体を明確にした上で図3および図4を用いてレンズCPU31およびカメラCPU32の動作を説明する。
【0094】
まず、図3のフローチャートを用いて、本実施形態におけるズームキー16の操作(パワーズーム操作)に対するレンズCPU31およびカメラCPU32の動作を説明する。
【0095】
カメラの電源がオンされると、ステップ201で本フローがスタートする。ステップ202において、カメラCPU32がカメラ側に設けられたズームキー16からの操作信号が入力されたことを検知すると、カメラCPU32は、この操作信号からズーム方向およびズーム速度を設定し、設定したズーム方向およびズーム速度の情報を必要に応じて所定の信号に置き換える等して、電気接点36および伝送経路34,35を介してレンズCPU31に送信する。
【0096】
次に、ズーム方向およびズーム速度の情報を受信したレンズCPU31は、ステップ203において、これらズーム方向とズーム速度の情報に基づいて、ズームリング駆動モータ5の駆動方向および駆動速度を設定する。
【0097】
そして、レンズCPU31は、ステップ203で設定した駆動方向および駆動速度でズームリング駆動モータ5を駆動する。これにより、ズームリング1が回転し、以下に説明する動作が行われる。
【0098】
図4には、ズームリング1の回転(変位)に応じてバリエータレンズユニット6およびフォーカスレンズユニット7を移動させる際のレンズCPU31の動作を示している。図4の動作は、上述したズームキー16の操作(パワーズーム操作)に応じてズームリング駆動モータ5が駆動されてズームリング1が回転した場合と、ズームリング1が操作者により手動操作された場合とで共通に行われる。この図4の動作は、レンズCPU31のみによって行われ、その内容は実施形態1で説明したのと同様である。
【0099】
また、本実施形態でも、図4の動作は、常時(上記サンプリング周期で)動作しており、ズームキー16やズームリング1が操作されなくても、回転絶対位置エンコーダ8からの位置情報とズームエンコーダ13からの位置情報とが本来取るべき関連性を有しない状態となったときにただちに行われる。
【0100】
なお、本実施形態では、回転絶対位置エンコーダ8により検出されるズームリング1の位置情報、すなわち現在の焦点距離を示す情報が、レンズCPU31から電気接点36を介してカメラCPU32に通信される。カメラCPU32ではこの情報を受けて、EVF33に焦点距離に関する情報を表示する。
【0101】
このEVF33での表示に関しては、本実施形態のカメラシステムに限らず、上述した実施形態1の撮像装置において行ってもよい。
【0102】
このように本実施形態では、ズームリング1の位置に対応した位置に光学系(バリエータレンズユニット6とフォーカスレンズユニット7)がズーム移動した状態が維持される。これにより、ズームリング1での焦点距離表示と、実際の光学系の焦点距離状態とにずれの発生が少なく、常に対応した状態とすることができ、ズームリング1およびEVF33にて表示された通りの焦点距離を維持することができる。
【0103】
(実施形態3)
図7には、本発明の光学機器の実施形態3である撮像装置を説明するためのブロック図を示す。本実施形態は、リアフォーカスズームレンズ光学系を備えたデジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置のフォーカス機構に本発明を適用した例である。なお、本実施形態でも、実施形態1で説明した4群リアフォーカスズームタイプの光学系が適用されている。また、図7では、フォーカスレンズユニット7を図示し、その他のレンズユニットは図示を省略している。さらに、図7において、実施形態1と共通する構成要素には実施形態1と同符号を付して説明を省略する。
【0104】
図7において、42は操作者により手動で回転操作される操作部材であるフォーカスリングを示している。フォーカスリング42は、実施形態1のズームリング1と同様に、矢印43で示す回転角度(可動範囲)内で回動し、無限端ストッパー(機械端)44と、至近端ストッパー(機械端)45との機械的当接により回転範囲が制限される。
【0105】
また、フォーカスリング42には、実施形態1のズームリング1と同様に、距離、例えば∞、10m、5m、1mを示す距離目盛42aが刻印または印刷等で表示され、フォーカスリング42を回転自在に支持する固定鏡筒(図2の21参照)には、指標42bが設けられている。指標42bに一致した距離目盛42aの数字から、ピントが合っている「合焦距離」が読み取れる。
【0106】
40はフォーカスリング42の位置を検出するための信号を出力する回転絶対位置エンコーダ、41は回転絶対位置エンコーダ40の分解能が不十分な場合に必要に応じて設けられ、フォーカスリング42の位置を検出するための信号を出力する微小角変位検出パルスエンコーダである。
【0107】
ここで、回転絶対位置エンコーダ42としては、実施形態1にて説明した回転絶対位置エンコーダ8と同様のものを用いることができ、以下、回転絶対位置エンコーダ22をポテンショメータを用いたものとして説明する。
【0108】
46はフォーカスリング42を駆動するフォーカスリング駆動モータ(操作部材駆動手段)であり、ステップモータもしくはDCモータなどが用いられる。
【0109】
CPU10は、オートフォーカス動作のために、フォーカスレンズユニット7を駆動する場合、まず、フォーカスリング駆動モータ46を、設定された駆動内容(駆動方向、駆動速度および駆動量)に従って駆動する。フォーカスリング駆動モータ46を駆動すると、フォーカスリング42が回転し、そのフォーカスリング42の位置を回転絶対位置エンコーダ40を通じて検出する。そして、検出されたフォーカスリング42の位置に対応した位置にフォーカスレンズユニット7が移動するように、フォーカスモータ14を駆動する。
【0110】
この際、リアフォーカスレンズもしくはインナーフォーカスレンズの場合、フォーカスレンズユニット7が光軸上の同一位置にあっても、焦点距離(ズーム位置)によって合焦距離が異なるため、ズームエンコーダ13からのズームレンズユニットの位置情報(焦点距離情報)がCPU10に取り込まれる。
【0111】
また、フォーカスリング42が手動で回転操作された際も、そのフォーカスリング42の位置を回転絶対位置エンコーダ40を通じて検出する。そして、検出されたフォーカスリング42の位置に対応した位置にフォーカスレンズユニット7が移動するように、フォーカスモータ14を駆動する。
【0112】
次に、オートフォーカス動作時およびマニュアルフォーカス操作時のCPU10の動作について図8および図9のフローチャートを用いて説明する。
【0113】
図8は、オートフォーカス動作に関するCPU10の動作を示すフローチャートである。
【0114】
図5において、撮像装置の電源オン等により、ステップ501から本フロー(プログラム)がスタートする。ステップ502では、CPU10は、オートフォーカス動作のためのフォーカスリング駆動モータ46の駆動内容(駆動する方向、速度および駆動量)を決定する。
【0115】
ここで、CPU10には、いわゆるテレビ信号オートフォーカス動作にて光学系の焦点状態を判別する信号として用いられる(つまりは焦点調節のための信号として用いられる)、信号処理系(信号出力手段)51からの映像信号が入力されている。フォーカスレンズユニット(フォーカスリング駆動モータ46)の駆動内容(駆動する方向、速度および駆動量)は、例えば該映像信号に含まれる高周波成分を抽出した値が最大値となる位置を探すのに適した値となるように、所定の条件下で決定される。
【0116】
そして、ステップ503では、CPU10は、ステップ502で決定した駆動内容に応じてフォーカスリング駆動モータ46を駆動し、フォーカスリング42を回転させる。これにより、以下に示す動作が行われることになる。
【0117】
図9には、フォーカスリング42の回転(変位)に応じてフォーカスレンズユニット7を移動させる際のCPU10の動作について説明する。この動作は、オートフォーカス動作に応じてフォーカスリング駆動モータ46が駆動されてフォーカスリング42が回転した場合と、フォーカスリング42が操作者によって手動で操作された場合とで共通に行われる。
【0118】
図9において、撮像装置の電源オン等により、ステップ601から本フロー(プログラム)がスタートする。ステップ602では、CPU10は、フィールド周期か、より高速のサンプリング周期で、回転絶対位置エンコーダ40の出力(位置情報)とフォーカスレンズ位置検出エンコーダ15の出力(位置情報)とを読み込み(検出し)、両者の差を算出する。
【0119】
但し、ここでいう「差」とは、回転絶対位置エンコーダ40からの位置情報を、ズームエンコーダ13から得られる焦点距離情報を考慮して、フォーカスレンズ位置検出エンコーダ15から得られるべき位置情報に換算した値(換算位置情報)と、フォーカスレンズ位置検出エンコーダ15から得られた実際の位置情報との差である。焦点距離情報を考慮するのは、リアフォーカスズームもしくはインナーフォーカスズームレンズでは、同じフォーカスレンズユニット7の位置でも焦点距離が異なると合焦距離が異なるためである。
【0120】
CPU10は、回転絶対位置エンコーダ40からの位置情報を、焦点距離情報を考慮してフォーカス位置検出エンコーダ15から得られるべき位置情報に換算するためのデータ(テーブルデータ等)又は算出式、すなわちフォーカスリング42の位置情報とフォーカスレンズユニット7の位置情報とが本来取るべき関連性(対応関係)を示す情報をCPU10内のメモリ10aに予め格納している。
【0121】
上記の換算位置情報とフォーカスレンズ位置検出エンコーダ15からの実際の位置情報の差が零のとき、すなわち回転絶対位置エンコーダ40からの位置情報とフォーカスレンズ位置検出エンコーダ15からの位置情報とが「取るべき関連性」(対応関係)を有するときには、フォーカスリング42での合焦距離表示とフォーカスレンズユニット7の位置とが対応した状態となる。
【0122】
次に、ステップ603では、ステップ602で算出した差が、許容誤差(光学的に許される誤差や、フォーカスリング42の回転範囲端に設けられた操作上の不感帯あるいはエンコーダ40,15の検出上の不感帯等)を加味して予め設定された所定値以上の大きさがある(差がある)か否かを判別し、差があるとき、つまりフォーカスリング42での合焦距離表示とフォーカスレンズユニット7の位置とが対応していない状態であるときは、ステップ605に進む。
【0123】
ステップ605では、上記差を解消(減少)させる方向に、上記差の大きさに応じた速度でフォーカスモータ14を駆動する。その後、ステップ602に戻る。
【0124】
そして、再びステップ602で回転絶対位置エンコーダ40の出力とフォーカスレンズ位置検出エンコーダ15の出力とを読み込んでこれらに差があるか否かを判別し(ステップ603)、差がないと判別したときはステップ604に進んで、フォーカスモータ14を停止させる。これにより、フォーカスリング42の回転(変位)後の合焦距離表示に対応した合焦距離に光学系(フォーカスレンズユニット7)がフォーカス移動した状態となる。
【0125】
なお、この図9のフローチャートで示した動作は、常時(上記サンプリング周期で)動作しており、オートフォーカス動作が行われたりフォーカスリング42が操作されたりしなくても、回転絶対位置エンコーダ40からの位置情報とフォーカスレンズ位置検出エンコーダ15からの位置情報とが「取るべき関連性」(対応関係)を有しない状態となったときにただちに行われる。
【0126】
このように本実施形態では、フォーカスリング42の位置に対応した位置にフォーカスレンズユニット7が移動した状態が維持される。これにより、フォーカスリング42の距離表示と、実際のフォーカスレンズ7の合焦距離状態とのずれの発生が少なく、常にほぼ対応した状態とすることができ、表示通りの合焦距離を維持することができる。
【0127】
本実施形態では、CPU10に、オートフォーカス動作のためのフォーカスレンズユニット7(フォーカスリング駆動モータ46)の駆動内容を決定する機能を持たせた場合について説明したが、CPU10とは別にこの機能を有する回路ユニット(信号出力手段)を設け、この回路ユニットからCPU10に対して、決定した駆動内容に応じた信号(焦点調節のために用いられる信号)を入力させるようにしてもよい。
【0128】
そして、本実施形態でも、実施形態1で図5に示したのと同様な、「取るべき関連性」(対応関係)を示す情報の補正動作を行う。本実施形態では、まずフォーカスリング駆動モータ26を駆動して、フォーカスリング42を無限端側および至近端端側に回転させ、これを無限端位置検出器48および至近端位置検出器49からそれぞれオフ信号が入力されるまで続ける。そして、各端位置検出器48,49からのオフ信号を検出すると、CPU10は、このときの回転絶対位置エンコーダ40からの出力(フォーカスリング42の位置情報)を、メモリ10aに記憶する。
【0129】
次に、これら記憶した、無限端および至近端位置検出器48,49によりフォーカスリング42が検出された時点での回転絶対位置エンコーダ40からの出力(フォーカスリング42の位置情報)を、工場出荷時や前回の使用時等に既にメモリ10aに記憶されていた、無限端および至近端位置検出器48,49によりフォーカスリング42が検出された時点での回転絶対位置エンコーダ40からの出力(基準出力)と比較する。
【0130】
そして、両者に許容誤差(光学的に許容される誤差やエンコーダ40の検出不感帯等による誤差を考慮して設定される)を超える差があるか否かを判別し、差がない場合は、そのまま撮影を開始する。
【0131】
一方、上記差がある場合は、今回記憶した無限端および至近端位置検出器48,49によりフォーカスリング42が検出された時点での回転絶対位置エンコーダ40からの出力を、メモリ10aに新たな基準位置情報として記憶させる。
【0132】
さらに、CPU10は、この新たな基準位置情報に基づいて、前述した回転絶対位置エンコーダ40の出力(フォーカスリング42の位置情報)とフォーカスレンズ位置検出エンコーダ15の出力(フォーカスレンズユニット7の位置情報)とが「取るべき関連性」(対応関係)を示す情報であるデータ又は算出式を補正する。補正の具体例は、実施形態1にて説明したのと同様である。
【0133】
このように「取るべき関連性」の情報を補正することで、回転絶対位置エンコーダ40からの出力が温度ドリフトによって変動したり、構成部品が熱膨張・熱収縮変形したりしても、フォーカスリング42の位置(合焦距離表示)とフォーカスレンズユニット7の位置(光学系の合焦距離)との対応関係を維持することができる。
【0134】
そして、このような補正動作を撮像装置の電源オンごと又は撮影中に行うことにより、撮像装置の各回使用時においてフォーカスリング42の位置とフォーカスレンズユニット7の位置との対応関係を維持することができる。
【0135】
さらに、本実施形態でも、フォーカスリング42が無限端位置検出器48および至近端位置検出器49によって検出される位置から無限端ストッパー44および至近端ストッパー45によって回転が阻止される位置まで、フォーカスリング42を回転させることができる不感帯領域が設けられている。これにより、回転絶対位置エンコーダ40の部品寸法や出力信号の個体間でのばらつきや、温度による温度ドリフトおよび構成部品の変形による回転絶対位置エンコーダ8からの出力信号の変動に伴う、フォーカスリング42の無限端および至近端位置(回転絶対位置エンコーダ40による位置情報)のずれを吸収することができる。
【0136】
なお、本実施形態で説明した補正動作は、実施形態1でも説明したように、回転絶対位置エンコーダ40からの出力(フォーカスリング42の位置情報)の補正に代えることができる。
【0137】
また、本実施形態で説明したフォーカス動作および補正動作は、実施形態2で説明した交換型のレンズ装置にも適用することができる。
【0138】
また、上述した各実施形態では、ズームリング1およびフォーカスリング42として示した操作部材としてリング形状の部材を用い、この操作リングに目盛を形成し、固定側に指標を設けることにより、焦点距離もしくは合焦距離を表示する場合について説明したが、本発明における操作部材はこれに限られず、操作範囲(可動範囲)がストッパーによって構成される端によって制限されていれば、他の形態の操作部材でもよい。例えば、直線的にスライドするつまみ等の操作部材を用いてもよい。
【0139】
また、上記各実施形態では、操作部材上の焦点距離や合焦距離の表示と実際の光学系の焦点距離や合焦距離が常に一致する構成としているが、操作部材上の表示がなくても、操作部材の操作範囲内の所定位置と光学系の状態(レンズユニットの位置)とが一致するように構成されていればよい。
【0140】
さらに、以上説明した各実施形態は、以下に示す各発明を実施した場合の一例でもあり、下記の各発明は上記各実施形態に様々な変更や改良が加えられて実施されるものである。
【0141】
〔発明1〕 光軸方向に移動可能な可動レンズと、
前記可動レンズを駆動するレンズ駆動手段と、
前記可動レンズの駆動を指示するために所定の可動範囲で操作される操作部材と、
前記操作部材を駆動する操作部材駆動手段と、
前記操作部材の位置を検出するための信号を出力する操作部材位置検出手段と、
前記可動レンズを移動させるための信号を出力する信号出力手段と、
前記操作部材の位置と前記可動レンズの位置との対応関係を示す情報を記憶した記憶手段と、
前記操作部材位置検出手段からの信号により検出した前記操作部材の位置情報と前記記憶手段に記憶された対応関係情報とに基づいて前記レンズ駆動手段を駆動し、前記信号出力手段からの信号に基づいて前記操作部材駆動手段を駆動する制御手段と、
前記操作部材が、前記操作部材の可動範囲内における光学端対応位置に位置することを検出するための信号を出力する端位置検出手段とを有し、
前記制御手段は、前記端位置検出手段からの信号により前記操作部材が前記光学端対応位置に位置したことを検出したときに前記操作部材位置検出手段からの信号により検出した前記操作部材の位置情報に基づいて、前記対応関係情報を補正することを特徴とする光学機器。
【0142】
〔発明2〕 光軸方向に移動可能な可動レンズと、
前記可動レンズを駆動するレンズ駆動手段と、
前記可動レンズの駆動を指示するために所定の可動範囲で操作される操作部材と、
前記操作部材を駆動する操作部材駆動手段と、
前記操作部材の位置を検出するための信号を出力する操作部材位置検出手段と、
前記可動レンズを移動させるための信号を出力する信号出力手段と、
前記操作部材の位置と前記可動レンズの位置との対応関係を示す情報を記憶した記憶手段と、
前記操作部材位置検出手段からの信号により検出した前記操作部材の位置情報と前記記憶手段に記憶された対応関係情報とに基づいて前記レンズ駆動手段を駆動し、前記信号出力手段からの信号に基づいて前記操作部材駆動手段を駆動する制御手段と、
前記操作部材が、該操作部材の可動範囲における光学端対応位置に位置することを検出するための信号を出力する端位置検出手段とを有し、
前記制御手段は、前記端位置検出手段からの信号により前記操作部材が前記光学端対応位置に位置したことを検出したときに前記操作部材位置検出手段からの信号により検出した前記操作部材の位置情報に基づいて、前記レンズ駆動手段を駆動する際に用いる、前記操作部材位置検出手段からの信号により検出した前記操作部材の位置情報を補正することを特徴とする光学機器。
【0143】
〔発明3〕 前記操作部材の可動範囲において、前記光学端対応位置と前記操作部材の前記可動範囲外への移動を阻止する機械端との間に、前記操作部材の移動を許容する領域を設けたことを特徴とする発明1又は2に記載の光学機器。
【0144】
〔発明4〕 前記信号出力手段は、前記可動レンズの駆動を指示するために操作される、前記操作部材とは異なる他の操作部材の操作に応じて信号を出力することを特徴とする発明1から3のいずれか1項に記載の光学機器。
【0145】
〔発明5〕 前記信号出力手段は、前記可動レンズを含む光学系の焦点調節のために用いられる信号を出力することを特徴とする発明1から3のいずれか1項に記載の光学機器。
【0146】
〔発明6〕 前記可動レンズの位置を検出するための信号を出力するレンズ位置検出手段を有し、
前記制御手段は、所定のサンプリング周期ごとに、前記操作部材位置検出手段からの信号により検出した前記操作部材の位置情報と前記レンズ位置検出手段からの信号により検出した前記可動レンズの位置情報とが前記対応関係を持つか否かを判別して、前記対応関係を持たないときに前記操作部材の検出位置情報と前記可動レンズの検出位置情報とが該対応関係を持つこととなるように前記レンズ駆動手段を駆動し、前記信号出力手段からの信号が入力されたときは、該入力信号に基づいて前記操作部材駆動手段を駆動することを特徴とする発明1から5のいずれか1項に記載の光学機器。
【0147】
〔発明7〕 カメラに着脱可能に装着されるレンズ装置であって、
光軸方向に移動可能な可動レンズと、
前記可動レンズを駆動するレンズ駆動手段と、
前記可動レンズの駆動を指示するために所定の可動範囲で操作される操作部材と、
前記操作部材を駆動する操作部材駆動手段と、
前記操作部材の位置を検出するための信号を出力する操作部材位置検出手段と、
前記操作部材の位置と前記可動レンズの位置との対応関係を示す情報を記憶した記憶手段と、
前記カメラから送信された前記可動レンズを移動させるための信号を受信する受信手段と、
前記操作部材位置検出手段からの信号により検出した前記操作部材の位置情報と前記記憶手段に記憶された情報とに基づいて前記レンズ駆動手段を駆動し、前記受信手段を介した前記カメラからの信号に基づいて前記操作部材駆動手段を駆動する制御手段と、
前記操作部材が、前記操作部材の可動範囲内における光学端対応位置に位置することを検出するための信号を出力する端位置検出手段とを有し、
前記制御手段は、前記端位置検出手段により前記操作部材が前記光学端対応位置に位置したことを検出したときに前記操作部材位置検出手段からの信号により検出した前記操作部材の位置情報に基づいて、前記対応関係情報を補正することを特徴とするレンズ装置。
【0148】
〔発明8〕 光軸方向に移動可能な可動レンズと、
前記可動レンズを駆動するレンズ駆動手段と、
前記可動レンズの駆動を指示するために所定の可動範囲で操作される操作部材と、
前記操作部材を駆動する操作部材駆動手段と、
前記操作部材の位置を検出するための信号を出力する操作部材位置検出手段と、
前記カメラから送信された前記可動レンズを移動させるための信号を受信する受信手段と、
前記操作部材の位置と前記可動レンズの位置との対応関係を示す情報を記憶した記憶手段と、
前記操作部材位置検出手段からの信号により検出した前記操作部材の位置情報と前記記憶手段に記憶された対応関係情報とに基づいて前記レンズ駆動手段を駆動し、前記受信手段を介した前記カメラからの信号に基づいて前記操作部材駆動手段を駆動する制御手段と、
前記操作部材が、該操作部材の可動範囲における光学端対応位置に位置することを検出するための信号を出力する端位置検出手段とを有し、
前記制御手段は、前記端位置検出手段からの信号により前記操作部材が前記光学端対応位置に位置したことを検出したときに前記操作部材位置検出手段からの信号により検出した前記操作部材の位置情報に基づいて、前記レンズ駆動手段を駆動する際に用いる、前記操作部材位置検出手段からの信号により検出した前記操作部材の位置情報を補正することを特徴とするレンズ装置。
【0149】
〔発明9〕 前記操作部材の可動範囲において、前記光学端対応位置と前記操作部材の前記可動範囲外への移動を阻止する機械端との間に、前記操作部材の移動を許容する領域を設けたことを特徴とする発明7又は8に記載のレンズ装置。
【0150】
〔発明10〕 前記カメラからの信号は、前記可動レンズの駆動を指示するために操作される、前記カメラに設けられた操作部材の操作に応じて信号を出力することを特徴とする発明7から9のいずれか1項に記載のレンズ装置。
【0151】
〔発明11〕 前記カメラからの信号は、前記可動レンズを含む光学系の焦点調節のために用いられる信号であることを特徴とする発明7から9のいずれか1項に記載のレンズ装置。
【0152】
〔発明12〕 前記可動レンズの位置を検出するための信号を出力するレンズ位置検出手段を有し、
前記制御手段は、所定のサンプリング周期ごとに、前記操作部材位置検出手段からの信号により検出した前記操作部材の位置情報と前記レンズ位置検出手段からの信号により検出した前記可動レンズの位置情報とが前記対応関係を持つか否かを判別して、前記対応関係を持たないときに前記操作部材の検出位置情報と前記可動レンズの検出位置情報とが該対応関係を持つこととなるように前記レンズ駆動手段を駆動し、前記カメラからの信号が入力されたときは、該入力信号に基づいて前記操作部材駆動手段を駆動することを特徴とする発明7から11のいずれか1項に記載のレンズ装置。
【0153】
〔発明13〕 発明7から12のいずれか1項に記載のレンズ装置と、このレンズ装置が着脱可能に装着されるカメラを有することを特徴とする光学機器。
【0154】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、温度変化に伴う位置検出手段の温度ドリフト等によって操作部材の位置と可動レンズの位置との対応関係が崩れることを抑制でき、安定的に操作部材の位置と可動レンズの位置との対応関係を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の撮像装置の構成を示すブロック図。
【図2】上記撮像装置におけるレンズ部の正面図。
【図3】上記実施形態1の撮像装置の動作を示すフローチャート。
【図4】上記実施形態1の撮像装置の動作を示すフローチャート。
【図5】上記実施形態1の撮像装置の動作を示すフローチャート。
【図6】本発明の実施形態2のカメラシステムの構成を示すブロック図。
【図7】本発明の実施形態3の撮像装置の構成を示すブロック図。
【図8】上記実施形態3の撮像装置の動作を示すフローチャート。
【図9】上記実施形態3の撮像装置の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 ズームリング
3 テレ端ストッパー
4 ワイド端ストッパー
5 ズームリング駆動モータ
6 バリエータレンズユニット
7 フォーカスレンズユニット
8 回転絶対位置エンコーダ
10 CPU
12 ズームモータ
13 ズームエンコーダ
14 フォーカスモータ
15 フォーカスレンズ位置検出エンコーダ
16 ズームキー
18 テレ端位置検出器
19 ワイド端位置検出器
20 リング側ストッパー
31 レンズCPU
32 カメラCPU
34、35 伝送経路
36 電気接点
42 フォーカスリング
46 フォーカスリング駆動モータ
48 無限端位置検出器
49 至近端位置検出器

Claims (1)

  1. 光軸方向に移動可能な可動レンズと、
    前記可動レンズを駆動するレンズ駆動手段と、
    前記可動レンズの駆動を指示するために所定の可動範囲で操作される操作部材と、
    前記操作部材を駆動する操作部材駆動手段と、
    前記操作部材の位置を検出するための信号を出力する操作部材位置検出手段と、
    前記可動レンズを移動させるための信号を出力する信号出力手段と、
    前記操作部材の位置と前記可動レンズの位置との対応関係を示す情報を記憶した記憶手段と、
    前記操作部材位置検出手段からの信号により検出した前記操作部材の位置情報と前記記憶手段に記憶された対応関係情報とに基づいて前記レンズ駆動手段を駆動し、前記信号出力手段からの信号に基づいて前記操作部材駆動手段を駆動する制御手段と、
    前記操作部材が、前記操作部材の可動範囲内における光学端対応位置に位置することを検出するための信号を出力する端位置検出手段とを有し、
    前記制御手段は、前記端位置検出手段からの信号による検出結果と前記操作部材位置検出手段からの信号により検出された前記操作部材の位置情報とに基づいて、前記対応関係情報を補正することを特徴とする光学機器。
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