JP2004233697A - レンズ鏡枠装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鏡枠に対してレンズが熱カシメにより固定されるレンズ鏡枠装置において、所望する高い精度の芯精度が得られるレンズ鏡枠装置を提供する。
【解決手段】このレンズ鏡枠装置1は、上、下レンズ11,12からなる接合レンズ15と、レンズ保持環14と、鏡枠13とからなり、上記レンズを鏡枠13に固定する場合、上記接合レンズ15は、光軸O上の基準となる側の下レンズ12側を鏡枠13の下方部にて径嵌合させ、かつ、光軸O方向に当て付けるようにして装着する。そして、レンズ保持環14を上レンズ11の内径部に隙間のある状態で鏡枠13の内周面に径嵌合させて挿入し、上記保持環の下端面を下レンズ12の外周縁部に当接させる。その後、鏡枠13の上端部の熱カシメ部13dを熱カシメ金型型により加熱押圧して変形させ、鏡枠13と接合レンズ15とレンズ保持環14とを一体化して固定する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ鏡枠装置のレンズ保持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
合成樹脂製の鏡枠を適用するレンズ鏡枠装置において、レンズを鏡枠に固定する固定手段として従来から熱カシメが適用されるのが一般的である。図14(A)〜(C)は、上記従来のレンズ鏡枠装置の熱カシメの工程を示す図であり、図14(A)が熱カシメ前の状態、図14(B)が熱カシメ中の状態、図14(C)が熱カシメ後の状態を示す。レンズ鏡枠装置100において、鏡枠102にレンズ101を固定する場合、レンズ101を鏡枠102の径嵌合内周部102aに挿入する。その挿入状態で鏡枠102の円環状カシメ突起部102bは、カシメに必要は寸法だけレンズ101の上縁面部より突出している。上記レンズ挿入状態で上方より所定の樹脂軟化温度に加熱された熱カシメ金型103のテーパ状カシメ押圧部103aを鏡枠102のカシメ突起部102bに所定の荷重で当接させる。鏡枠のカシメ突起部102bは軟化し、レンズ外表面に沿い、上記カシメ押圧部103aの形状に倣った状態に変形し、レンズ101が鏡枠102に固定される。
【0003】
一般にレンズ鏡枠装置において、レンズを鏡枠の径嵌合部、すなわち、鏡枠の径方向の隙間(以下、ガタと記載する)が最小になる部分に挿入し、軸方向に当てついた状態でレンズと鏡枠とを径嵌合させ、そのガタを小さくすることにより、鏡枠に対するレンズの芯のバラツキが小さく、芯精度のよい光学性能の安定したレンズ鏡枠装置を得ることができる。
【0004】
上記レンズ鏡枠装置に適用されるレンズとして、複数枚のレンズが接合された群レンズである接合レンズを適用する場合も上述したレンズ鏡枠装置の芯精度を確保するには上述した考えと同様の考えを適用する。しかし、上記接合レンズの場合には、接合されている複数レンズの内、径嵌合させるレンズは基本的には一枚であり、そのレンズ以外は、鏡枠に対しては径方向にガタのある状態になるように形状が設定される。すなわち、接合された複数のレンズ間の芯ズレは避けられないので、複数のレンズの径嵌合部でそれぞれを径嵌合させることはできない。
【0005】
図15の従来のレンズ鏡枠装置の断面図に示すように適用される接合レンズ115が上レンズ111と下レンズ112とからなり、上レンズ111がその縁肉厚が厚く(光軸方向の長さが長い)、かつ、レンズ外径が下レンズ112より大である上記従来のレンズ鏡枠装置110では、上レンズ111の径嵌合外周部111aを鏡枠113の径嵌合内周部113aにガタなく嵌合させ、一方、下レンズ111は、鏡枠113の内周部にガタのある状態で組み込まれる。
【0006】
そして、鏡枠113の熱カシメ部113dで上レンズ111を加圧固定することにより接合レンズ115を鏡枠113に固定するような構造が採用されていた。上述のように熱カシメを行った場合、鏡枠、レンズ共々に光軸O方向に荷重が作用するが、上述した従来の熱カシメ構造では、上記径嵌合部113a,111aの軸方向の長さである径嵌合長を長くとることでカシメの時の上記レンズの倒れが防止できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したレンズ鏡枠装置110における従来の接合レンズの熱カシメ構造では、レンズ鏡枠装置110としてのレンズ芯精度が上レンズ111を基準として組み付けられる。したがって、上レンズ111と鏡枠113との芯精度は、所定の精度に組み立てられる。しかし、径嵌合する上レンズ111のレンズ鏡枠装置110における芯精度への影響度(寄与率)が少なく、径嵌合させない下レンズ112の芯精度への影響度が大きいような接合レンズである場合にレンズ鏡枠装置110としての良好な芯精度が得られない。すなわち、上記下レンズ112におけるレンズ単体の外径に対するレンズ芯の精度である芯取り精度が接合レンズ111の総合的芯精度を左右するようなレンズ鏡枠装置110であるにも関わらず上記下レンズ112を径嵌合させていないことからレンズ鏡枠装置110としての芯精度が低下する。
【0008】
また、上記従来のレンズ鏡枠装置110においては、上レンズ111が径嵌合することから接合レンズ115の軸が上レンズ111の軸に倣うことになり、図15に示すように下レンズ112の基準面となる下端面112bがレンズ保持枠112の当接面から浮き上がり隙間S0 が生じる可能性がある。このように下レンズ112が当接面から浮き上がった下レンズ112の光軸Oは、鏡枠113に対して傾くことになり、芯精度が劣化する。
【0009】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、鏡枠に対してレンズが熱カシメにより固定されるレンズ鏡枠装置において、所望する高い精度の芯精度が得られるレンズ鏡枠装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のレンズ鏡枠装置は、レンズ保持環とレンズと鏡枠を有するレンズ鏡枠装置において、上記レンズ保持環により上記レンズを押さえた状態で上記鏡枠を熱カシメすることにより、上記鏡枠に対して上記レンズ保持環とレンズが同時に固定されるものである。
【0011】
本発明の請求項2記載のレンズ鏡枠装置は、請求項1記載のレンズ鏡枠装置において、上記レンズが複数レンズの接合レンズよりなり、最も熱カシメ側に近いレンズ以外の上記レンズの1つを上記レンズ保持環を介して押圧している。
【0012】
本発明の請求項3記載のレンズ鏡枠装置は、請求項1記載のレンズ鏡枠装置において、上記レンズ保持環が樹脂成形品よりなるものである。
【0013】
本発明の請求項4記載のレンズ鏡枠装置は、請求項1記載のレンズ鏡枠装置において、上記レンズ保持環が絞り機能を有するものである。
【0014】
本発明の請求項5記載のレンズ鏡枠装置は、レンズが鏡枠に対して熱カシメ固定されているレンズ鏡枠装置において、上記熱カシメ固定に際して上記鏡枠に対して上記レンズの径嵌合部を嵌合させるものとし、その径嵌合部の外径をDとし、上記レンズの径嵌合部の上記鏡枠に対する軸方向嵌合長さをL1 とし、さらに、上記鏡枠の上記レンズの軸方向受け位置から鏡枠先端の熱カシメ固定位置までの距離をL2 としたとき、L2 /D>0.4とし、かつ、L1 /L2 <0.35となるような形状を適用して上記レンズと鏡枠と径嵌合させ、かつ、熱カシメ固定される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態のレンズ鏡枠装置の熱カシメ前の状態を示す縦断面図である。図2は、上記レンズ鏡枠装置の熱カシメ後の状態を示す縦断面図である。図3は、図2のA−A断面図であり、図4は、図2のB−B断面図である。
【0016】
なお、以下の説明において、入射側を上方とし、射出側を下方として説明する。また、レンズ鏡枠装置の芯精度は、鏡枠に対する光軸Oのずれ(偏心)と光軸Oの傾き(平行度)θで与えられるものとする。
【0017】
上記第1実施形態のレンズ鏡枠装置1は、図1に示すように上レンズ11と下レンズ12とが接着(接合)により一体化されたレンズであって、全体的に細長めの接合レンズ15と、鏡枠13と、レンズ保持環14とを有してなる。
【0018】
上記下レンズ12は、上レンズ11に比較して比較的に薄い厚さを有し、そのレンズ形状(レンズ曲率、及び外径)から上レンズ11よりも芯取り加工の精度が良いレンズ、すなわち、芯精度良く加工できるレンズである。しかも、この下レンズ12は、本レンズ鏡枠装置1のレンズ光軸Oの芯精度に対する影響度が大きく、この下レンズを基準にして接合レンズ15が鏡枠13に固定される。上記下レンズ12は、鏡枠13との径嵌合部である外径部12aと、下側に光軸Oとの直交面であって、鏡枠13の底面部に光軸O方向で当て付く当て付け面12bとを有し、さらに、上記当て付け面12bから下方に突出し、、鏡枠13の開口部13eに隙間のある状態で挿入する凸部を有しており、その凸部下面の射出面側は、非球面12cになっている。
【0019】
上記上レンズ11は、比較的に厚く、光軸O方向の長さが比較的に長いレンズであり、その外径は、下レンズ12の外径12aより小さいものとする。
【0020】
なお、上記上レンズ11と下レンズ12とは、所定の接着治具を用いて芯を合わせた状態で接合レンズ15として接着固定される。
【0021】
上記鏡枠13は、合成樹脂で形成され、下方位置に下レンズ12の外径部12aがガタなく、しっくり径嵌合する内周面であって、光軸O方向長さが比較的短い径嵌合内周面13aと、光軸Oとの直交面であって、下レンズ12の当て付け面12bが光軸O方向に当接する底面部であるリング状当て付け面13bと、該当て付け面13bに設けられる開口部13eとを有している(図1,3)。さらに、上記径嵌合内周面13aの上方に該内周面13aより大径の内周面であって、レンズ保持環14がガタなく径嵌合する環嵌合内周面13cと、該内周面の上端部に突出する熱カシメ部13dとを有している。なお、上記下レンズ12と鏡枠13との径嵌合部の光軸O方向有効長さは、鏡枠13の径嵌合内周部13aの高さにより決定される。
【0022】
上記レンズ保持環14は、合成樹脂製、または、金属製であって、上記鏡枠13の環挿入内周面13cにガタなく嵌合可能であり、その嵌合状態で下端面が下レンズ12の上面の外周縁に当接し、上端面は、上レンズ11の上面近傍に位置する。また、レンズ保持環14の内径は、上レンズ11の外径より大きく、かつ、下レンズ12の外径より小さい(図4)。
【0023】
上述した構成を有する本実施形態のレンズ鏡枠装置1は、鏡枠13に接合レンズ15を挿入し、レンズ保持環14を介して熱カシメにより鏡枠13に接合レンズ15を固定し、レンズ鏡枠として組み立てられる。
【0024】
詳しく説明すると、接合レンズ15を鏡枠13に挿入し、下レンズ12の外径部12aおよび当て付け面12bを鏡枠13の径嵌合内周面13aおよび当て付け面13bにそれぞれガタなく径嵌合、かつ、当て付ける。そして、レンズ保持環14を上レンズ11の外側に隙間のある状態で挿入し、鏡枠13の環嵌合内周面13cにガタなく径嵌合させる。
【0025】
この組み込み状態でレンズ保持環14の下端面は、下レンズ12の上面外周縁部に当接し、レンズ保持環14の上端面は、鏡枠13の熱カシメ部13dのカシメ変形部分を残して内部下方に位置している。
【0026】
上記レンズ,レンズ保持環挿入状態の鏡枠13に対してその上方から前記図14に示した熱カシメ金型103と同等の熱カシメ金型を降下させ、上記鏡枠13の熱カシメ部13dを所定圧で加圧しながら加熱し、折り曲げ変形させる。上記変形によってレンズ保持環14の上端面が熱カシメ部13dで固定される。同時にレンズ保持環14を介して下レンズ12が押圧され、鏡枠13の当て付け面13bに加圧当接されるので接合レンズ15が鏡枠13に固定保持されることになる。
【0027】
上記レンズ固定状態においては、下レンズ12の当て付け面12bが鏡枠13の光軸Oと直交する当て付け面13bに上記熱カシメによる押圧力でしっかりと当て付く。この当て付きによって鏡枠13に対する基準とする下レンズ12の光軸O方向の位置が正確に決まり、かつ、光軸Oの傾き(平行度)が極めて少ない状態で保持される。同時に下レンズ12が鏡枠13の比較的長さの短い径嵌合内周部13aにガタなく径嵌合することにより鏡枠13に対する下レンズ12の光軸O直交方向の位置のずれ、すなわち、光軸Oのずれ(偏心)の極めて少ない状態で位置決めされる。結果として芯取り精度がよく、かつ、レンズ鏡枠装置1の芯精度に対する影響の大きい下レンズ12を基準にした状態で接合レンズ15が鏡枠13に装着固定されることになり、芯精度のよいレンズ鏡枠装置1が得られる。
【0028】
なお、上述したレンズ鏡枠装置1においては、鏡枠13と下レンズ12との径嵌合部が双方とも完全な円形で形成されるものであったが、その径嵌合部の変形例として、上記鏡枠13の径嵌合内周部13a側は、後述する図6の断面図に示される径嵌合部と同様に鏡枠13側の上記係合内周部13aを一まわりおおきな内周部にし、その内周部の3箇所に平面状凸部を設け、その凸部で形成される内接円に下レンズ12の外径部12aをガタなく嵌合させるような形状の径嵌合部を採用することも可能である。
【0029】
以上、説明したように本実施形態のレンズ鏡枠装置1によると、光軸O方向に長いレンズである上レンズ11と光軸O方向厚みが薄く、芯精度のよいしたレンズ12とからなるレンズ接合レンズ15が鏡枠13に熱カシメ固定されるレンズ鏡枠装置において、前述した従来のレンズ鏡枠装置のように上記上レンズ11の光軸O方向に長い外径を基準にして位置決め(芯合わせ)を行うのではなく、上記下レンズ12の外径と光軸O直交の当て付け面を基準にして位置決め(芯合わせ)が行われるので芯ずれ、および、光軸Oの倒れも極めて少ない芯精度の優れたレンズ鏡枠装置1が得られる。
【0030】
すなわち、本実施形態の鏡枠装置1の接合レンズ15を構成している下レンズ12は、そのレンズ形状(レンズ曲率、及び外径)から上レンズ11よりも芯取り加工精度が良いレンズ、すなわち、芯精度良く加工できるレンズである。しかし、縁肉厚が薄いため、レンズ鏡枠装置に対する光軸O方向の嵌合長は短い。しかも、下レンズ12の上方には上レンズ11が接合されており、従って、接合レンズ15としてはレンズ径に対しては比較的光軸O方向に細長いレンズとなっている。
【0031】
上記接合レンズ15が上述のように細長いレンズである上に、さらに、鏡枠13に対する径嵌合長が短いと、レンズが倒れやすいという危惧がある。従来のレンズ鏡枠においては、このような場合には、前述したように径嵌合長を長く取れる上レンズ11の方で径嵌合させるという手段が取られていた。しかし、この場合、上レンズ11は下レンズ12に比べ芯精度の悪く、かつ、下レンズ12側の芯精度の方がレンズ鏡枠装置の芯精度に大きく影響する。したがって、レンズの倒れのリスクは回避できてもレンズ鏡枠装置に対するレンズの芯精度は、本来、下レンズ12を径嵌合させて得られるはずの芯精度よりは、悪くなってしまうという不具合があった。
【0032】
そこで、本実施形態のレンズ鏡枠1では、細長い接合レンズ15のうち、上記下レンズ12を鏡枠13に径嵌合させている。その下レンズ12の経嵌合長は、短いが、その上方に嵌合長の長いレンズ保持環14を配置させ、そのレンズ保持環14を下レンズ12と同時に光軸O方向に押さえ込んで熱カシメ固定する構造を採用している。このため、上レンズ11のみで細長い接合レンズ15を径嵌合させて、上レンズ11の上端部を熱カシメ固定する構造よりも、はるかにレンズの設置状態が安定する。したがって、レンズの倒れの心配が無く、しかも、芯精度の良い下レンズ12で径嵌合させ、下レンズ12の芯取り精度を生かすことができ、前記従来例のように芯取り精度の悪い上レンズで径嵌合させるという手段よりも鏡枠13に対する接合レンズ15の芯精度がよいレンズ鏡枠装置1が得られる。また、上記レンズ保持環14によって、上レンズ11の外周面からの不要光が遮光される。但し、レンズ保持環14との僅かな隙間からの光もれが問題になる場合、上レンズ11の外径部に遮光のために遮光塗装を施してもよい。
【0033】
なお、本実施形態のレンズ鏡枠1では下レンズ12および上レンズ11よりなる2枚接合レンズ15を例に説明したが、これに限らず、2枚以上の枚数のレンズからなる接合レンズを適用するレンズ鏡枠装置についても同様に最も下側の基準となる1つのレンズを基準にして径嵌合させ、かつ、その径嵌合させたレンズをレンズ保持環で光軸O方向に押圧するるようにしてレンズ鏡枠装置を構成することができる。
【0034】
また、この第1の実施形態は、次のように説明できる。即ち、第1の実施形態は、筒状のレンズ押え環(レンズ保持環14)と、
上記レンズ押え環の内径内に空隙(隙間)を有して上記レンズ押え環に外径を包まれる第1の外径(上レンズ11の外径部)と、上記レンズ押え環の一方の端面14bにより光軸方向に押さえを受ける第1のスラスト受け面(下レンズ12の上面の外周縁12d)と、
上記第1の外径より大きな外径を有する第2の外径(下レンズ12の外径部12a)と、
上記第1のスラスト受け面と対向するように有る第2のスラスト受け面(下レンズ12の下面の外周12b)とが順次光軸方向に並んで形成されたレンズ15と、
上記レンズを保持するための筒状部材13であって、この筒状部材の端面に形成され、上記レンズを上記レンズ押え環を介して光軸方向に押えるため上記レンズ押え環の他方の端面14aと当接したカシメ部13dと、このカシメ部から連続して形成され上記レンズ押え環を内径13cに嵌合する第1の筒部13fと、上記レンズの上記第2の外径と嵌合して上記レンズを支持する第2の筒部13gと、上記レンズを上記第1のスラスト受け面と共に光軸方向に規制するため上記第2のスラスト受け面と当接する第3のスラスト受け面13bとを有したレンズ支持枠13と、
を有したレンズ鏡枠であり、さらに、上記レンズ15は、複数の単レンズ同士が接合された接合レンズ15であって、上記第1の外径は、上記接合レンズのうちの一つである単レンズ11の外径であり、上記第2の外径と上記第2のスラスト受け面は、上記単レンズ11とは異なる別の単レンズ12にあるレンズ鏡枠である。
【0035】
次に、本発明の第2の実施形態のレンズ鏡枠装置について、図5,6を用いて説明する。
なお、図5は、本実施形態のレンズ鏡枠装置の縦断面図であり、図6は、図5のC−C断面図であって、下レンズの径嵌合状態を示す図である。
【0036】
本実施形態のレンズ鏡枠装置2は、装着される接合レンズ26が3枚構成であることを特徴とし、その他の構成は、前記第1の実施形態のレンズ鏡枠装置と略同様とする。
【0037】
すなわち、上記第2の実施形態のレンズ鏡枠装置2は、図5に示すように上レンズ21と中レンズ25と下レンズ22とが接着により一体化されたレンズであって、全体的に細長めの接合レンズ26と、鏡枠23と、レンズ保持環24とを有してなる。
【0038】
上記下レンズ22は、上レンズ21に比較して比較的に薄い厚さを有し、かつ、その芯精度が良好であって、本レンズ鏡枠装置2のレンズ光軸Oの芯精度に対する影響度が大きく、このレンズを基準にして接合レンズ26が鏡枠23に固定される。そして、下レンズ22は、鏡枠23との径嵌合部である外径部22aと、下側に光軸Oとの直交面であって、鏡枠23の底面部に光軸O方向で当て付く当て付け面22bとを有し、さらに、上記当て付け面22bから下方に突出し、鏡枠23の開口部23eに隙間のある状態で挿入する凸部を有しており、その凸部下面の射出面側は、非球面になっている。
【0039】
上記上レンズ21は、比較的に厚く、光軸O方向の長さが比較的に長いレンズであり、その外径は、中レンズ25の外径より小さいものとする。
【0040】
上記中レンズ25は、比較的に薄いレンズであり、その外径部は、上レンズ21の外径部より大きい。
【0041】
なお、上記上レンズ21と中レンズ25と下レンズ22とは、所定の接着治具を用いて芯を合わせた状態で接合レンズ26として上記の順で接着固定される。
【0042】
上記鏡枠23は、合成樹脂で形成され、下方位置に下レンズ22の外径部22aがガタなく、しっくり径嵌合する面であって、外径部22aよりひとまわり大きい内周面から突出した3つの凸平面で形成され、光軸O方向長さが比較的短い径嵌合凸面23a(図6)と、光軸Oとの直交面であって、下レンズ22の当て付け面22bが光軸O方向に当接する底面部であるリング状当て付け面23bと、該当て付け面23bに設けられる開口部23eとを有している(図5)。さらに、上記径嵌合内周面23aの上方に該内周面23aより大径の内周面であって、レンズ保持環24がガタなく径嵌合する環嵌合内周面23cと、該内周面の上端部に突出する熱カシメ部23dとを有している。
【0043】
上記レンズ保持環24は、合成樹脂製、または、金属製であって、上記鏡枠23の環挿入内周面23cにガタなく嵌合可能であり、その嵌合状態で下端面が中レンズ25の上面の外周縁に当接し、上端面は、上レンズ21の上面近傍に位置する。また、レンズ保持環24の内径は、上レンズ21の外径より大きく。かつ、下レンズ22の外径より小さい(図4と同等)。
【0044】
上述した構成を有する本実施形態のレンズ鏡枠装置2は、鏡枠23に接合レンズ26を挿入し、レンズ保持環24を介して熱カシメにより鏡枠23と接合レンズ26を固定し、レンズ鏡枠として組み立てられる。
【0045】
詳しく説明すると、接合レンズ26を鏡枠23に挿入し、下レンズ22の外径部22aおよび当て付け面22bを鏡枠23の径嵌合凸面23aおよび当て付け面23bにそれぞれガタなく径嵌合、かつ、当て付ける。そして、レンズ保持環24を上レンズ21の外側に挿入し、鏡枠23の環嵌合内周面23cにガタなく径嵌合させる。
【0046】
この組み込み状態でレンズ保持環24の下端面は、中レンズ25の上面外周縁部に当接し、レンズ保持環24の上端面は、鏡枠23の熱カシメ部23dのカシメ変形部分を残して内部下方に位置している。
【0047】
上記レンズ,レンズ保持環挿入状態の鏡枠23に対して前記熱カシメ金型を降下させ、上記鏡枠23の熱カシメ部23dを所定圧で加圧しながら加熱し、折り曲げ変形させる。上記変形によってレンズ保持環24の上端面が熱カシメ部23dで固定される。同時にレンズ保持環24を介して中レンズ25が押圧され、その下側の下レンズ22が鏡枠23の当て付け面23bに加圧当接されるので接合レンズ26が鏡枠23に固定保持されることになる。
【0048】
上記レンズ固定状態においては、下レンズ22の当て付け面22bが鏡枠23の光軸Oと直交する当て付け面23bに上記熱カシメによる押圧力でしっかりと当て付く。この当て付きによって鏡枠23に対する基準の下レンズ22の光軸O方向の位置が正確に決まり、かつ、光軸Oの傾き(平行度)が極めて少ない状態で保持される。同時に下レンズ22が鏡枠23の比較的長さの短い径嵌合凸部23aにガタなく径嵌合することにより鏡枠23に対する基準の下レンズ22の光軸O直交方向の位置のずれ、すなわち、光軸Oのずれ(偏心)の極めて少ない状態で位置決めされる。結果として芯取り精度がよく、かつ、レンズ鏡枠装置2の芯精度に対する影響の大きい下レンズ22を基準にした状態で接合レンズ26が鏡枠23に装着固定されることになり、芯精度のよいレンズ鏡枠装置2が得られる。
【0049】
なお、上述したレンズ鏡枠装置2においては、鏡枠23の径嵌合部が3カ所の径嵌合凸部23aで形成されるものであったが、その径嵌合部の変形例として、円形の径嵌合内周部を適用してもよい。
【0050】
以上、説明したように本実施形態のレンズ鏡枠装置2によると、前記第1の実施形態のレンズ鏡枠装置1と同様の効果が得られる。特に接合レンズとして3枚構成のレンズを適用可能であり、さらには、同様の構成を3枚以上の接合レンズを組み込むものにも応用することができる。また、本実装形態は、下レンズ22を基準にして接合レンズ26を鏡枠23に組み込んだものであるが、中レンズ25の方が芯取り精度が良好でレンズ鏡枠の芯精度に対する影響が大きいような場合であれば、上記中レンズ25を基準にして接合レンズ26を鏡枠23に組み込むように構成することも可能である。
【0051】
また、この第2の実施形態は次のように説明できる。即ち、第2の実施形態は、
筒状のレンズ押え環(レンズ保持環24)と、
上記レンズ押え環の内径内に空隙(隙間)を有して上記レンズ押え環に外径を包まれる第1の外径(上レンズ21の外径部)と、上記レンズ押え環の一方の端面24bにより光軸方向に押さえを受ける第1のスラスト受け面(中レンズ25の上面の外周縁25b)と、
上記第1の外径より大きな外径を有する第2の外径(下レンズ22の外径部22a)と、 上記第1のスラスト受け面と対向するように有る第2のスラスト受け面(下レンズ22の下面の外周縁22b)とが順次光軸方向に並んで形成されたレンズ26と、
上記レンズ26を保持するための筒状部材23であって、この筒状部材の端面に形成され、上記レンズを上記レンズ押え環24を介して光軸方向に押させるため上記レンズ押え環の他方の端面24aと当接したカシメ部23dと、このカシメ部から連続して形成され上記レンズ押え環を内径23cに嵌合する第1の筒部23fと、上記レンズの上記第2の外径と嵌合して上記レンズを支持する第2の筒部23gと、上記レンズを上記第1のスラスト受け面と共に光軸方向に規制するため上記第2のスラスト受け面と当接する第3のスラスト受け面23bとを有したレンズ支持枠23と、
を有したレンズ鏡枠2であり、さらに、上記レンズは、複数の単レンズ同士が接合された接合レンズであって、上記第1の外径は上記接合レンズのうちの一つである単レンズ21の外径であり、上記第2の外径と上記第2のスラスト受け面は上記単レンズとは異なる別の単レンズ22にあり、さらに上記第1のスラスト受け面は上記二つの単レンズ21,22とはさらに異なり、上記二つの単レンズ21,22に挟まれた単レンズ25に設けたレンズ鏡枠2である。
【0052】
次に、本発明の第3の実施形態のレンズ鏡枠装置について、図7を用いて説明する。
なお、図7は、本実施形態のレンズ鏡枠装置の縦断面図である。
【0053】
本実施形態のレンズ鏡枠装置3は、装着されるレンズが単レンズであることを特徴とし、その他の構成は、前記第1の実施形態のレンズ鏡枠装置と略同様の構成を有しており、図7に示すように上記レンズ鏡枠装置3は、レンズ31と、鏡枠33と、レンズ保持環34とを有してなる。
【0054】
上記レンズ31は、比較的に薄い厚さを有し、かつ、その芯精度が良好であって、鏡枠33との径嵌合部である外径部31aと、下側に光軸Oとの直交面であって、鏡枠33の底面部に光軸O方向で当て付く当て付け面31bとを有し、さらに、上記当て付け面31bから下方に突出し、鏡枠33の開口部33eに隙間のある状態で挿入する凸部を有している。その凸部下面の射出面側は、非球面になっている。
【0055】
上記鏡枠33は、合成樹脂で形成され、下方位置にレンズ31の外径部31aがガタなく、しっくり径嵌合する面であって、外径部31aよりひとまわり大きい内周面から突出した3つの凸平面で形成される、光軸O方向長さが比較的短い径嵌合凸面33a(図6に示す形状と同様の凸面)と、光軸Oとの直交面であって、レンズ31の当て付け面31bが光軸O方向に当接する底面部であるリング状当て付け面33bと、該当て付け面33bに設けられる開口部33eとを有している(図7)。さらに、上記径嵌合内周面33aの上方に光軸O方向に比較的長く延びる上記内周面33aより大径の内周面であって、レンズ保持環34がガタなく径嵌合する環嵌合内周面33cと、該内周面の上端部に突出する熱カシメ部33dとを有している。
【0056】
上記レンズ保持環34は、合成樹脂製、または、金属製であって、上記鏡枠33の環挿入内周面33cにガタなく嵌合可能であり、その嵌合状態で下端面がレンズ31の上面の外周縁に当接し、上端面は、レンズ31から上方に所定距離離間して位置する。また、その内径は、レンズ31の外径より小さく、レンズ31の外周縁部に当接可能とする。
【0057】
上述した構成を有する本実施形態のレンズ鏡枠装置3は、前記第1の実施形態の場合と同様に鏡枠33にレンズ31を挿入し、レンズ保持環34を介して熱カシメにより鏡枠33にレンズ31を固定し、レンズ鏡枠として組み立てられる。
【0058】
詳しく説明すると、レンズ31を鏡枠33に挿入し、レンズ31の外径部31aおよび当て付け面31bを鏡枠33の径嵌合凸面33aおよび当て付け面33bにそれぞれガタなく径嵌合、かつ、当て付ける。そして、レンズ保持環34を鏡枠33の環嵌合内周部33cにガタなく径嵌合させる。
【0059】
上記組み込み状態でレンズ保持環34の下端面は、レンズ31の上面外周縁部に当接し、レンズ保持環34の上端面は、鏡枠33の熱カシメ部33dのカシメ変形部分を残してその内部に位置している。
【0060】
上記レンズ,レンズ保持環挿入状態の鏡枠33に対してその上方から前記熱カシメ金型を降下させ、上記鏡枠33の熱カシメ部33dを所定圧で加圧しながら加熱し、折り曲げ変形させる。上記変形によってレンズ保持環34の上端面が熱カシメ部33dで固定される。同時にレンズ保持環34を介してレンズ31が押圧され、鏡枠33の当て付け面33bに加圧当接され、鏡枠33に固定保持されることになる。
【0061】
上記レンズ固定状態においては、レンズ31の当て付け面31bが鏡枠33の光軸Oと直交する当て付け面33bに上記熱カシメによる押圧力でしっかりと当て付く。この当て付きによってレンズ31の光軸O方向の位置が正確に決まり、かつ、光軸Oの傾き(平行度)が極めて少ない状態で保持される。同時にレンズ31が鏡枠33の比較的長さの短い径嵌合凸部33aにガタなく径嵌合することによりレンズ31の光軸O直交方向の位置のずれ、すなわち、光軸Oのずれ(偏心)の極めて少ない状態で位置決めされる。結果として芯精度のよいレンズ鏡枠装置3が得られる。なお、上記レンズ31は、鏡枠33の内部の下方の深い位置に位置することになる。
【0062】
なお、上述したレンズ鏡枠装置3においては、鏡枠33の径嵌合部が3カ所の径嵌合凸部33aで形成されるものであったが、その径嵌合部の変形例として、円形の径嵌合内周部を適用してもよい。
【0063】
従来では、単レンズを鏡枠内周のレンズ室の深い位置に嵌合させて、熱カシメで固定することは、困難であった。しかし、本実施形態のレンズ鏡枠装置3によると、上述したようにレンズ保持環34を用いることによって上記熱カシメによる固定が芯精度のよい状態で可能になる。また、レンズ鏡枠装置3においては、レンズ31の上方外周部に位置するレンズ保持環34および鏡枠33の径嵌合部分が鏡枠外部に配置される部材のための隔離壁、または、遮光部となるので、レンズ鏡枠内部において、反射する不要光を遮断できる。
【0064】
また、この第3の実施形態は次のように説明できる。即ち、第3の実施形態は、
筒状のレンズ押え環(レンズ保持環34)と、
上記レンズ押え環34の一方の端面34bにより光軸方向に押さえを受ける第1のスラスト受け面31cと、第1の外径31aと、上記第1のスラスト受け面と対向するように有る第2のスラスト受け面31bとが順次光軸方向に並んだレンズ31と、
上記レンズ31を保持するための筒状部材33であって、この筒状部材の端面に形成され、上記レンズを上記レンズ押え環を介して光軸方向に押えるため上記レンズ押え環の一方の端面34aと当接したカシメ部33dと、このカシメ部から連続して形成され上記レンズ押え環を内径33cに嵌合する第1の筒部33gと、上記レンズの上記第1の外径と嵌合して上記レンズを支持する第2の筒部33fと、上記レンズを上記第1のスラスト受け面と共に光軸方向に規制するため上記第2のスラスト受け面と当接する第3のスラスト受け面33bとを有したレンズ支持枠と、
を有したレンズ鏡枠である。
【0065】
次に、本発明の第4の実装形態のレンズ鏡枠装置について、図8を用いて説明する。
なお、図8は、本実施形態のレンズ鏡枠装置の熱カシメ後状態を示す縦断面図である。
【0066】
上記第4の実施形態のレンズ鏡枠装置4は、図8に示すように前記第1の実装形態と同様に上レンズ41と下レンズ42とが接着により一体化されたレンズであって、全体として細長い接合レンズ45と、鏡枠43と、レンズ保持環44とを有してなるが、特にこのレンズ鏡枠装置4では、上記レンズ保持環44がレンズ固定の他に絞り機能を有している点が前記第1の実装形態と異なっている。
【0067】
上記下レンズ42は、上レンズ41に比較して比較的に薄い厚さを有し、かつ、その芯精度が良好であって、本レンズ鏡枠装置4のレンズ光軸Oの芯精度に対する寄与率が高く、このレンズを基準にして鏡枠43に固定される。そして、下レンズ42は、鏡枠43との径嵌合部である外径部42aと、鏡枠43の底面部に光軸O方向で当て付く当て付け面42bとを有し、さらに、上記当て付け面42bから下方に突出し、鏡枠43の開口部に隙間のある状態で挿入する凸部を有しており、その凸部下面の射出面側は、非球面を形成している。
【0068】
上記上レンズ41は、比較的に厚く、光軸O方向の長さが比較的に長いレンズであり、その外径は、下レンズ42の外径42aより小さいものとする。
【0069】
上記鏡枠43は、合成樹脂で形成され、下方位置に下レンズ42の外径部42aがガタなく、しっくり径嵌合する内周面であって、光軸O方向長さが比較的短い径嵌合内周面43aと、下レンズ42の当て付け面42bが光軸O方向に当接する底面部であるリング状当て付け面43bと、当て付け面43bに設けられる開口部43eとを有している。さらに、上記径嵌合内周面43aの上方に該内周面43aより大径の内周面であって、レンズ保持環44がガタなく径嵌合する環嵌合内周面43cと、該内周面の上端部に突出する熱カシメ部43dとを有している。
【0070】
上記レンズ保持環44は、合成樹脂製、または、金属製であって、上記鏡枠43の環挿入内周面43cにガタなく嵌合可能であり、その嵌合状態で下端面が下レンズ42の上面の外周縁に当接し、上端面は、上レンズ41の上面近傍に位置する。また、レンズ保持環44の内径は、上レンズ41の外径より大きく、かつ、下レンズ42の外径より小さい。さらに、レンズ保持環44には、その上端部から上レンズ41の入射面上に位置し、レンズ保持環44の内周より径の小さい開口径を有する絞りとなる絞り開口部44bが設けられる。
【0071】
上述した構成を有する本実施形態のレンズ鏡枠装置4は、鏡枠43に接合レンズ45を挿入し、レンズ保持環44を介して熱カシメにより鏡枠43と接合レンズ45を固定し、レンズ鏡枠として組み立てられる。その熱カシメの状態は、前記第1の実装形態の場合と同様である。
【0072】
以上、説明した本実施形態のレンズ鏡枠装置4によると、前記第1実装形態の場合と同様の効果を奏し、さらに、レンズ保持環44に絞り開口44bを設けることにより上レンズ41からの不要の入射光をカットする絞り機能を持たせることができる。したがって、鏡枠装置の構成上、絞り部材という別部品を用意する必要が無くなり、部品コストを削減できる。さらに、組立工程上もレンズを熱カシメ固定する際に、絞り部材も同時に組み付けられ、工程の短縮化が可能となり、製造コストも安価にすることができるというメリットがある。
【0073】
なお、上述した各実装形態に適用されるレンズ保持環には、合成樹脂成形部材が適用可能であるが、それ以外、金属部材も適用可能である。例えば、黄銅合金、アルミニウム合金等の金属切削部材でも良いし、ダイカスト、チクソモールド等の金属射出成形部材でも良い。これらの適用可能性は、実際の試作によりほぼ確認されている。また、レンズ保持環が合成樹脂製である場合、遮光性上、黒色樹脂であることが望ましい。さらに、レンズ保持環の内径に従来通りの遮光線(遮光溝)を設けてもよい。
【0074】
なお、上記絞り機能を前述した第1,2,3実施形態にも適用してもよい。
【0075】
次に、本発明の第5の実施形態のレンズ鏡枠装置について、図9〜12を用いて説明する。
なお、上記図9,10は、本実施形態のレンズ鏡枠装置の縦断面図であり、図9は、熱カシメ前の状態を示し、図10は、熱カシメ後の状態を示している。図11は、図10のE−E断面図であって、下レンズの径嵌合状態を示す図である。図12は、上記レンズ鏡枠装置および従来のレンズ鏡枠装置の熱カシメ前後でのレンズ光軸の傾きの変化データ(基準光軸と直交する方向であるx,y方向の傾き)の測定結果を示す図である。
【0076】
本実施形態のレンズ鏡枠装置5は、前記第1の実装形態にて適用されたレンズ保持環を用いず、熱カシメにより上レンズを介して鏡枠に径嵌合している下レンズを押圧固定するように構成されたものである。その他の構成は、前記第1の実施形態のレンズ鏡枠装置と略同様の構成を有している。
【0077】
すなわち、本第5の実施形態のレンズ鏡枠装置5は、図9に示すように上レンズ51と下レンズ52とが接着(接合)により一体化されたレンズであって、全体として細長めの接合レンズ55と、鏡枠53とを有してなる。
【0078】
上記下レンズ52は、上レンズ51に比較して比較的に薄い厚さを有し、かつ、その芯精度が良好であって、本レンズ鏡枠装置5のレンズ光軸Oの芯精度に対する寄与率が高く、このレンズを基準にして接合レンズ55が鏡枠53に固定される。
【0079】
上記下レンズ52は、鏡枠53との径嵌合部である外径部52aと、下側に光軸Oとの直交面であって、鏡枠53の底面部に光軸O方向で当て付く当て付け面52bとを有し、さらに、上記当て付け面52bから下方に突出し、鏡枠53の開口部53eに隙間のある状態で挿入する凸部を有している。その凸部下面の射出面側は、非球面になっている。
【0080】
上記上レンズ51は、比較的に厚く、光軸O方向の長さが比較的に長いレンズであり、その外径は、下レンズ52の外径部52aより大きいものとする。
【0081】
上記鏡枠53は、合成樹脂で形成され、下方位置に下レンズ52の外径部52aがガタなく、しっくり径嵌合する面であって、外径部52aよりひとまわり大きい内周面から突出した3つの凸平面で形成される、光軸O方向長さが比較的短い径嵌合凸面53a(図11)と、光軸Oとの直交面であって、下レンズ52の当て付け面52bが光軸O方向に当接する底面部であるリング状当て付け面53bと、該当て付け面53bに設けられる開口部53eとを有している。さらに、上記径嵌合凸面53aの上方に該凸面53aより大径の内周面であって、上レンズ51が隙間のある状態で挿入されるレンズ挿入内周面53cと、該内周面の上端部に突出する熱カシメ部53dとを有している。
【0082】
上述した構成を有する本実施形態のレンズ鏡枠装置5は、鏡枠53に接合レンズ55を挿入し、上レンズ51の上方を直接熱カシメすることによりにより鏡枠53に接合レンズ55を固定し、レンズ鏡枠として組み立てられる。
【0083】
詳しく説明すると、接合レンズ55を鏡枠53に挿入し、下レンズ55の外径部52aおよび当て付け面52bを鏡枠53の径嵌合凸面53aおよび当て付け面53bにそれぞれガタなく径嵌合、かつ、当て付ける。その取り付け状態で上レンズ51は、鏡枠53のレンズ挿入内周面53cに隙間のある状態で位置している。
【0084】
上記レンズ挿入状態の鏡枠53に対してその上方から前記熱カシメ金型を降下させ、上記鏡枠53の熱カシメ部53dを所定圧で加圧しながら加熱し、折り曲げ変形させる。上記変形によって上レンズ51の上端面が熱カシメ部53dで押圧固定される。上レンズ51を介して下レンズ52が鏡枠3の当て付け面53bに加圧当接されるので接合レンズ55が鏡枠53に固定保持されることになる。
【0085】
上記レンズ固定状態においては、下レンズ52の当て付け面52bが鏡枠53の光軸Oと直交する当て付け面53bに上記熱カシメによる押圧力でしっかりと当て付く。この当て付きによって鏡枠53に対する基準とする下レンズ52の光軸O方向の位置が正確に決まり、かつ、光軸Oの傾き(平行度)が極めて少ない状態で保持される。同時に下レンズ52が鏡枠53の比較的長さの短い径嵌合凸部53aにガタなく径嵌合していることにより鏡枠53に対して基準となる下レンズ52の光軸O直交方向の位置のずれ、すなわち、光軸Oのずれ(偏心)の極めて少ない状態で位置決めされる。結果として芯取り精度がよく、かつ、レンズ鏡枠装置5の芯精度に対する影響の大きい下レンズ52を基準にした状態で接合レンズ55が鏡枠53に装着固定されることになり、芯精度のよいレンズ鏡枠装置5が得られる。
【0086】
なお、上述したレンズ鏡枠装置5においては、鏡枠53の径嵌合部が3カ所の径嵌合凸部53aで形成されるものであったが、その径嵌合部の変形例として、円形の径嵌合内周部を適用してもよい。
【0087】
本実施形態のレンズ鏡枠装置5における接合レンズ55を構成している下レンズ52は、そのレンズ形状(レンズ曲率、及び外径)から上レンズ51よりも芯取り加工の精度が良いレンズ、すなわち、芯精度良く加工できるレンズである。しかし、縁肉厚が薄いために鏡枠55に対しての嵌合長は長く取れない。しかも、下レンズ52の上には上レンズ51が接合されており、接合レンズ55としては、レンズ径に対しては比較的全長の長いレンズ、すなわち細長いレンズとなっている。このため、従来から下レンズ52を短い径嵌合させた状態で熱カシメすると、熱カシメ荷重によるレンズの倒れのリスクがあると考えられ、このような構成は採用されていなかった。
【0088】
しかし、上述した本実装形態のレンズ鏡枠装置5の構成を適用したものを実際に作製し、その芯精度を測定した結果、上述のように細長い接合レンズ55を下レンズ52の下方の短い嵌合長で径嵌合させて熱カシメしても、レンズの倒れが非常に少なく、芯精度の良好なレンズ鏡枠装置が得られることがわかった。
【0089】
すなわち、本実施形態のレンズ鏡枠装置5の各構成部材の具体的な形状として、図10に示すように鏡枠53と径嵌合している下レンズ52の外径部52aの外径をDとし、鏡枠に対して軸方向受けとなる当て付け面53bの位置から鏡枠先端の熱カシメ部53dが折れ曲がって上レンズ51の外径縁部を固定している位置までの光軸O方向の距離をL2 とし、さらに、下レンズ52と径嵌合している鏡枠53の径嵌合凸面53aの光軸O方向の有効嵌合長さをL1 とする。上記寸法D,L1 ,L2 の関係をつぎのような範囲に設定すれば、上述した良好な芯精度のレンズ鏡枠装置5が得られることが実験検討により解った。すなわち、寸法D,L1 ,L2 を、
L2 /D>0.4 …(1)
かつ、
L1 /L2 <0.35 …(2)
に範囲に設定する。上式を満足するレンズ鏡枠装置5としては、接合レンズ55が外径に対して比較的全長の長いレンズであり、かつ、全長に対して短い軸方向長さで径嵌合させる場合に限定される。
【0090】
一例として設定した各部の寸法として下レンズ52の外径部52aの外径Dを7mm,鏡枠当て付け面53bと熱カシメ位置間の距離L2 を4mm,鏡枠径嵌合凸面53aの有効嵌合長さL1 を1mmを適用し、L2 /D=0.57、かつ、L1 /L2 =0.25とした場合の実際の鏡枠装置5について、熱カシメ前の光軸Oの傾き角度(分)から熱カシメ後の光軸Oの傾き角度(分)の変化データをプロット(白抜き丸印)した図が図12である。なお、図12は、プロットデータは、光軸Oと直交する平面の傾き角度のx,y軸成分で示している。
【0091】
また、図12には、前述した図15の従来のレンズ鏡枠装置110による熱カシメ前後の光軸Oの傾き角度(分)の変化データを併せてプロット(×印)している。
【0092】
図12に示すように本実装形態のレンズ鏡枠装置5の光軸Oの傾き角度(分)の変化は、小さなO印で示すようにその値が小さく、ばらつきも少なく、分布3σの値が2.1分であった。一方、上記従来のレンズ鏡枠装置110の光軸Oの傾き角度(分)の変化は、値が大きく、ばらつきも大きく、分布3σの値が3.5であった。
【0093】
上述したように細長い接合レンズ55をレンズの根元の短い径嵌合長で熱カシメ固定しても、レンズの倒れが発生しにくいことがわかった。一方、接合レンズ55の光軸Oの芯ずれ(偏心)に関しては、上述したように基準とする下レンズ52側を径嵌合させることから当然ながら接合レンズ55の光軸Oの芯ずれも少なくなる。
【0094】
したがって、本実施形態のレンズ鏡枠装置5によれば、接合レンズ55を構成するレンズの内、軸方向受けとなる下レンズ52の芯取り精度が良いが、その下レンズ52は、縁肉が薄く、径嵌合長さ長く取れない場合、本実装形態の構成を適用することにより、熱カシメ固定する場合であっても芯精度の良い下レンズを径嵌合させて熱カシメ固定することができるため、芯精度の良いレンズ鏡枠装置を得ることができる。
【0095】
この第5の実施形態においては、レンズ51の外径をレンズ52より大きい外径としたが、レンズ51の外径は、前述の実施形態で説明したように鏡枠53の間に隙間をあけるようにレンズ52の最外径より小さくでもよい。
【0096】
また、この第5の実施形態は次のように説明できる。即ち、第5の実施形態は、
押えを受ける第1のスラスト受け面(上レンズ51の上面の外周縁51a)と、該スラスト受け面の近傍にある第1の外径51bと、この第1の外径と異なる第2の外径(下レンズ52の外径部52a)と、上記第1のスラスト受け面と対向するように形成された第2のスラスト受け面52bとが光軸方向に順次形成されたレンズ55と、
上記レンズ55を保持するための筒状部材53であって、この筒状部材の端面に形成され、上記レンズを光軸方向に押える上記第1のスラスト受け面と当接したカシメ部53dと、このカシメ部から連続して形成され上記第1の外径とは空隙を有して上記第1の外径を覆う第1の筒部53gと、上記第2の外径と嵌合して上記レンズを支持する第2の筒部53fと、上記レンズを上記第1のスラスト受け面と共に光軸方向に規制するため上記第2のスラスト受け面と当接する第3のスラスト受け面53bとを有したレンズ支持枠53と、
を有したレンズ鏡枠である。
【0097】
次に、本発明の第6の実装形態のレンズ鏡枠装置6について、図13を用いて説明する。
なお、図13は、本実装形態のレンズ鏡枠装置の熱カシメ状態での断面図である。
【0098】
本実装形態のレンズ鏡枠装置6は、適用されるレンズが複数のレンズからなる接合レンズではなく単一レンズである点が前記第5の実装形態と異なっている。すなわち、本実装形態のレンズ鏡枠装置6は、図13に示すように単一レンズ62と、鏡枠63とを有してなる。
【0099】
上記単一レンズ62は、比較的に厚い厚さを有し、かつ、その芯精度が良好であって、その上部が直接熱カシメされて鏡枠63に固定される。そして、上記レンズ62は、鏡枠63との径嵌合部である外径部62aと、下側に光軸Oとの直交面であって、鏡枠63の底面部に光軸O方向で当て付く当て付け面62bとを有し、さらに、上記当て付け面62bから下方に突出し、鏡枠63の開口部63eに隙間のある状態で挿入する凸部を有しており、その凸部下面の射出面側は、非球面になっている。
【0100】
上記鏡枠63は、合成樹脂で形成され、レンズ62の外径部62aがガタなく、しっくり径嵌合する内周面であって光軸O方向長さが比較的短い径嵌合内周面63aと、光軸Oとの直交面であって、レンズ62の当て付け面62bが光軸O方向に当接する底面部であるリング状当て付け面63bと、該当て付け面63bに設けられる開口部63eとを有している。さらに、上記径嵌合内周面63aの上方に該内周面63aより大径の内周面であって、レンズ61が径嵌合部以外が光軸O方向および径方向に隙間(空隙)のある状態で挿入されるレンズ挿入内周面63cと、該内周面の上端部に突出する熱カシメ部63dとを有している。
【0101】
なお、上記レンズ62および鏡枠63の形状としてレンズ62の外径に対する全長の長さの比や、レンズ全長に対して径嵌合される軸方向長さ比率等も前記式(1)および(2)に示す寸法D,L1 ,L2 の範囲が適用される。
【0102】
上述した構成を有する本実施形態のレンズ鏡枠装置6は、鏡枠63に単一レンズ62を挿入し、径嵌合内周面63aにレンズ62の外周部62aを径嵌合させ、レンズ挿入内周面63cに対しては、上記外径部62aを隙間状態で挿入する。そして、レンズ61の上方を直接熱カシメすることによりにより鏡枠63とレンズ62を固定し、レンズ鏡枠として組み立てられる。その熱カシメ方法は、前記第5の実装形態の場合と同様である。
【0103】
いる。
【0104】
上記レンズ熱カシメ固定状態においては、レンズ62の当て付け面62bが鏡枠63の光軸Oと直交する当て付け面63bに上記熱カシメによる押圧力でしっかりと当て付く。この当て付きによって鏡枠63に対するレンズ62の光軸O方向の位置が正確に決まり、かつ、光軸Oの傾き(平行度)が極めて少ない状態で保持され、さらに、光軸Oのずれ(偏心)の極めて少ない状態で位置決めされる。結果として芯精度のよいレンズ鏡枠装置6が得られる。
【0105】
上述したレンズ鏡枠装置6における鏡枠63の径嵌合内周面63aは、前述したような3カ所の径嵌合凸部で形成してもよい。
【0106】
また、この第6の実施形態は次のように説明できる。即ち、第6の実施形態は、
光軸方向に押さえを受ける第1のスラスト受け面(単一レンズ62の上面の外周縁62c)と、第1の外径62aと、上記第1のスラスト受け面と対向するように有る第2のスラスト受け面62bとが順次光軸方向に並んだレンズ65と、
上記レンズを保持するための筒状部材63であって、この筒状部材の端面に形成され、上記レンズを光軸方向に押えるため上記第1のスラスト受け面と当接したカシメ部63dと、このカシメ部から連続して形成され上記レンズの第1の外径を空隙を介して覆う筒状の第1の筒部63fと、光軸方向に上記レンズの上記第1の外径の一部と嵌合して上記レンズを支持する第2の筒部63gと、上記レンズを上記第1のスラスト受け面と共に光軸方向に規制するために上記第2のスラスト受け面と当接する第3のスラスト受け面63bとを有したレンズ支持枠と、
を有したレンズ鏡枠である。
【0107】
なお、上述した各実施形態のレンズ鏡枠装置における熱カシメ側と径嵌合側に対する光入射側と出射側とを逆方向となるような鏡枠装置に対しても同様の構成を適用可能である。
【0108】
また、本発明の実施形態の説明では、レンズおよび鏡枠が円形形状であることを前提としたが矩形形状としてもその効果は変わらないと考えられる。
【0109】
【発明の効果】
本発明によれば、レンズが倒れることなく、かつレンズ鏡枠に対して芯精度良くレンズを固定できるため、芯精度の良いレンズ鏡枠装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のレンズ鏡枠装置の熱カシメ前の状態を示す縦断面図である。
【図2】上記図1のレンズ鏡枠装置の熱カシメ後の状態を示す縦断面図である。
【図3】図2のA−A断面図であり、上記レンズ鏡枠装置の下レンズの径嵌合状態を示す図である。
【図4】図2のB−B断面図であり、上記レンズ鏡枠装置のレンズ保持環内への上レンズの挿入状態を示す。
【図5】本発明の第2の実施形態のレンズ鏡枠装置の縦断面図である。
【図6】上記図5のC−C断面図であって、上記レンズ鏡枠装置の下レンズの径嵌合状態を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施形態のレンズ鏡枠装置の縦断面図である。
【図8】本発明の第4の実施形態のレンズ鏡枠装置の縦断面図である。
【図9】本発明の第5の実施形態のレンズ鏡枠装置の縦断面図であり、熱カシメ前の状態を示す。
【図10】上記図9のレンズ鏡枠装置の縦断面図であり、熱カシメ後の状態を示す。
【図11】図10のE−E断面図であって、上記レンズ鏡枠装置における下レンズの径嵌合状態を示す図である。
【図12】上記図10のレンズ鏡枠装置および従来のレンズ鏡枠装置における熱カシメ前後のレンズ光軸の傾きの変化データの測定結果を示す図である。
【図13】本発明の第6の実装形態のレンズ鏡枠装置の縦断面図である。
【図14】従来のレンズ鏡枠装置の熱カシメの工程を示す図であり、図14(A)が熱カシメ前の状態、図14(B)が熱カシメ中の状態、図14(C)が熱カシメ後の状態を示す。
【図15】接合レンズを適用する従来のレンズ鏡枠装置の断面図である。
【符号の説明】
11,21,41,51
…上レンズ(レンズ)
12,22,42,52
…下レンズ(レンズ)
12a,22a,31a,42a,52a
,62a…外径部(レンズの径嵌合部)
12b,22b,31b,42b,52b,
62b…当て付け面
13,23,33,43,53,63
…鏡枠
13a,23a,33a,43a,53a,
63a…外径部(鏡枠の径嵌合部)
13b,23b,33b,43b,53b,
63b…当て付け面(鏡枠の軸方向受け面)
14,24,34,44
…レンズ保持環
15,26,45,55
…接合レンズ
25 …中レンズ(レンズ)
31,62
…単レンズ(レンズ)
(レンズの軸方向受け面)
D …径嵌合部の外径
L1 …軸方向嵌合長
L2 …レンズの軸方向受け面から
熱カシメ固定位置までの距離

Claims (5)

  1. レンズを保持する鏡枠を有するレンズ鏡枠装置において、
    レンズ保持環により上記レンズを押さえた状態で上記鏡枠を熱カシメすることにより、上記鏡枠に対して上記レンズ保持環とレンズが同時に固定されることを特徴とするレンズ鏡枠装置。
  2. 上記レンズが複数レンズの接合レンズよりなり、最も熱カシメ側に近いレンズ以外の上記レンズの1つを上記レンズ保持環が押圧していることを特徴とする請求項1記載のレンズ鏡枠装置。
  3. 上記レンズ保持環は、樹脂成形品よりなることを特徴とする請求項1記載のレンズ鏡枠装置。
  4. 上記レンズ保持環は、絞り機能を有していることを特徴とする請求項1記載のレンズ鏡枠装置。
  5. レンズが鏡枠に対して熱カシメ固定されているレンズ鏡枠装置において、
    上記熱カシメ固定に際して上記鏡枠に対して上記レンズの径嵌合部を嵌合させるものとし、その径嵌合部の外径をDとし、上記レンズの径嵌合部の上記鏡枠に対する軸方向嵌合長さをL1 とし、さらに、上記鏡枠の上記レンズの軸方向受け位置から鏡枠先端の熱カシメ固定位置までの距離をL2 としたとき、
    L2 /D>0.4、かつ、L1 /L2 <0.35となるような形状を適用して上記レンズと鏡枠と径嵌合させ、かつ、熱カシメ固定されていることを特徴とするレンズ鏡枠。
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